説明

搬送車システム

【課題】非接触給電方式を採用した搬送車システムにおいて、給電線とコアとの接触を減らす。
【解決手段】搬送車システム1は、軌道2と、非接触給電線209と、複数のホルダ213と、搬送車3と、ピックアップユニット221と、補助電源200とを備えている。軌道2は、直線部と、分岐部または合流部とを有する。非接触給電線209は、軌道2に沿って配置されており、軌道2の直線部(例えば、第1直線部201、第2直線部202、第3直線部204、第4直線部205)のみに配置されている。ホルダ213は、軌道2に沿って配置され、鉛直方向に延びて非接触給電線209を支持する。搬送車3は、軌道2を走行する。ピックアップユニット221は、搬送車3に設けられ、非接触給電線209に対して近接しており鉛直方向を向いた開口229,230を有する。補助電源200は、搬送車3に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送車システム、特に、非接触給電方式により搬送車に給電する搬送車システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造工場等、塵埃の発生が問題となるクリーンルームでは、物品を搬送するための搬送車に、非接触給電方式で電力を供給している。
以下、非接触給電方式について説明する。給電線は、軌道に沿って設けられた給電レールの給電線ホルダに保持されている。搬送車の受電ユニットには、断面がほぼ「E」字型したフェライト製のコアが固定されている。コアの中央の突出片にはコイルが巻かれており、2本の給電線の間に非接触で挿入されている。給電線に高周波電流を流すことで、そこに発生する磁界がコアに巻かれたコイルに作用して、その結果、コイルに誘導電流が流れる。以上のようにして、給電線から搬送車の受電ユニットに非接触で給電され、その電力がモータや制御機器で利用される(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−238102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
給電線を支持する支持部材は、給電線に沿って複数配置されている。また、コアの開口は水平方向に延びているので、給電線を支持する支持部材も水平方向に延びて給電線をコアの開口内に配置している。
このような支持構造では、給電線が支持部材間で下方に垂れ下がる量が大きくなっている。特に、コアの突出片同士の隙間は給電効率を考慮して狭く設定さているので、給電線がコアにこすれやすくなっている。
【0005】
本発明の課題は、非接触給電方式を採用した搬送車システムにおいて、給電線とコアとの接触を減らすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0007】
本発明の一見地に係る搬送車システムは、軌道と、非接触給電線と、複数の支持部材と、搬送車と、ピックアップユニットと、充電可能な補助電源とを備えている。軌道は、直線部と、分岐部または合流部とを有する。非接触給電線は、軌道に沿って配置されており、軌道の直線部のみに配置されている。複数の支持部材は、軌道に沿って配置され、鉛直方向に延びて非接触給電線を支持する。搬送車は、軌道を走行する。ピックアップユニットは、搬送車に設けられ、非接触給電線に対して近接しており鉛直方向を向いた開口を有する。補助電源は、搬送車に設けられている。「非接触給電線が軌道の直線部のみに配置されている」とは、非接触給電線が軌道の例えば分岐部または合流部に設けられていないことを意味している。
このシステムでは、搬送車は軌道に沿って走行する。搬送車は、直線部を走行するときには非接触給電線から電力を供給され、例えば、分岐部または合流部を走行するときには補助電源からの電力を利用する。
このシステムでは、非接触給電線が鉛直方向に延びる支持部材によって支持されているので、非接触給電線は垂れ下がりにくくなっており、そのため非接触給電線がピックアップユニットにこすれにくい。このように非接触給電線を鉛直方向に延びる支持部材によって支持する構造を採用できたのは、分岐部または合流部においては非接触給電線とピックアップユニットの係合を無くしているからである。
【0008】
非接触給電線は、軌道に沿って一組のみ設けられていてもよい。
この場合は、ピックアップユニットを非接触給電線に合わせて搬送車に1個または1列だけ設ければよいので、コストダウンを実現できる。
【0009】
ピックアップユニットの開口は下方を向いていてもよい。
この場合は、ピックアップユニットが非接触給電線の上方に配置されているので、非接触給電線が垂れ下がったとしても、非接触給電線がピックアップユニットにこすれにくい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る搬送車システムでは、非接触給電線が鉛直方向に延びる支持部材によって支持されているので、非接触給電線は垂れ下がりにくくなっており、そのため非接触給電線がピックアップユニットにこすれにくい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態における搬送車の概略平面図。
【図2】搬送車の概略平面図。
【図3】搬送車の概略側面図。
【図4】駆動走行部の平面図。
【図5】従動走行部の平面図。
【図6】搬送車システムの軌道レイアウトの概略平面図。
【図7】搬送車システムの軌道レイアウトの概略平面図。
【図8】本発明の一実施形態としての搬送車システムの制御構成を示すブロック図。
【図9】第2駆動輪ユニットおよび非接触給電構造の概略平面図。
【図10】第2駆動輪ユニットおよび非接触給電構造の概略縦断面図。
【図11】図10の部分拡大図であり、非接触給電構造の概略断面図。
【図12】分岐部における搬送車の制御動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)搬送車システム
図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態としての搬送車システムについて説明する。図1は、本発明の一実施形態における搬送車3の概略平面図である。図2は、搬送車3の概略平面図である。図3は、搬送車3の概略側面図である。
【0013】
搬送車システム1は、軌道2と、軌道2上を走行する搬送車3と有している。この実施形態では、軌道2は天井から吊り下げられており、さらに、軌道2の周囲はクリーンルームになっている。
【0014】
軌道2は、図2に示すように、走行レール4とガイドレール6を有している。
走行レール4は、左右一対の第1走行レール4aおよび第2走行レール4bから構成されている。第1走行レール4aおよび第2走行レール4bは、平坦な走行面を有している。
【0015】
ガイドレール6は、第1ガイドレール6aおよび第2ガイドレール6bを有している。第1ガイドレール6aおよび第2ガイドレール6bは、第1走行レール4aおよび第2走行レール4bの外側端にそれぞれ設けられている。第1ガイドレール6aおよび第2ガイドレール6bは上方に延びている。
【0016】
また、第2走行レール4bに沿って、図1に示すように、非接触給電線構造10が設けられている。非接触給電線構造10の一端には、電力供給装置(図示せず)が設けられている。電力供給装置は、非接触給電線構造10に高周波電力を供給する。非接触給電線構造10の詳細は後に説明する。
【0017】
(2)軌道レイアウト
図6および図7を用いて、軌道2のレイアウトを説明する。図6および図7は、搬送車システムの軌道レイアウトの概略平面図である。図7は図6より広い範囲を含んでいる。図6は、走行レール4と搬送車3の位置関係、および被検出部材の位置を示している。図7は、非接触給電線構造10と搬送車3の受電部79との関係を示している。
図6および図7において、軌道2は、第1直線部201と、分岐部206と、分岐部206から図右側に曲がる曲線部203と、分岐部206からそのまま直線状に延びる第2直線部202とを有している。さらに、図7では、曲線部203の先には、第3直線部204が延びている。また、第4直線部205が、第3直線部204に連続しており、曲線部203との間に合流部207を形成している。
【0018】
第1走行レール4aと第2走行レール4bは、曲線部203と第2直線部202にそれぞれ連続して延びている。
【0019】
分岐部206において、第1ガイドレール6aは連続して形成されているが、第2ガイドレール6bは設けられていない。分岐部206において、第2ガイドレール6bは連続して形成されているが、第1ガイドレール6aは設けられていない。
【0020】
図6を用いて、走行レール4に沿って設けられた複数種類の被検出部について説明する。被検出部は、反射テープ104と、鉄板105と、バーコード106とを含んでいる。反射テープ104は、曲線部203において搬送車3の位置を検出するための部材であり、図においては曲線部203において第1走行レール4aの内側に配置されている。鉄板105は、搬送車停止位置118、曲線部203の開始位置、分岐地点206a等を検出するための部材である。鉄板105は、図においては分岐部206の分岐地点206aの手前で第1走行レール4aの内側に配置されており、さらに搬送車停止位置118の手前で第1走行レール4aの内側に配置されている。バーコード106は、走行レール4の原点マークおよび複数の基準マークとして機能しており、図においては、第2走行レール4bの内側に複数配置されている。
【0021】
(3)搬送車
搬送車3は、載置部11と、走行部12と有している。
載置部11は、物品17を載置するための構造である。載置部11は、走行方向前後両端において左右両側に延びる一対の載置部材13と、一対の支持部材を連結するために走行方向前後に延びる複数の連結部材14とを有している。載置部材13は、左右方向に延び載置部13aと、載置部の左右方向両端から下方に延びる柱部13bと、柱部13bの下端同士を連結するために左右方向に延びる連結部13cとを有している。連結部材14は、載置部材13の連結部13c同士を連結している。連結部材14は、4本の部材からなり、それらは一対の左右方向外側部材と一対の左右方向内側部材とからなる。
【0022】
走行部12は、駆動走行部18および従動走行部19を有している。駆動走行部18および従動走行部19は、載置部11に対してそれぞれ回動自在に取り付けられるボギー台車である。
【0023】
(3−1)駆動走行部
図4を用いて、駆動走行部18を説明する。図4は、駆動走行部18の平面図である。
【0024】
駆動走行部18は、主に、本体フレーム20と、第1駆動輪ユニット21と、第2駆動輪ユニット22と、固定ガイドローラ機構23と、分岐ガイドローラ機構24とを有している。
【0025】
本体フレーム20は、各部材を支持するための薄板状の部材である。本体フレーム20は左右方向に長く延びており、載置部11から延びるシャフト(図示せず)を支持する軸受35が中心部分に設けられている。
【0026】
第1駆動輪ユニット21は、本体フレーム20の右側端部に装着されており、第1駆動輪25と、第1モータ26と、第1減速機27と、第1エンコーダ96とを有している。第1駆動輪25は、第1走行レール4aの走行面の上に載っている。第1モータ26は、第1減速機27を介して第1駆動輪25に連結されている。第1エンコーダ96は、第1モータ26の回転を計測して、パルス信号を送信する。これにより、第1モータ26の回転速度や回転回数を得ることができる。
【0027】
第2駆動輪ユニット22は、本体フレーム20の左側端部に装着されており、第2駆動輪28と、第2モータ29と、第2減速機30と、第2エンコーダ97とを有している。第2駆動輪28は、第2走行レール4bの走行面の上に載っている。第2モータ29は、第2減速機30を介して第2駆動輪28に連結されている。第2エンコーダ97は、第2モータ29の回転を計測して、パルス信号を送信する。これにより、第2モータ29の回転速度や回転回数を得ることができる。
固定ガイドローラ機構23は、第1固定ガイドローラ31と、第2固定ガイドローラ32と、第3固定ガイドローラ33と、第4固定ガイドローラ34とを有している。
【0028】
第1固定ガイドローラ31および第2固定ガイドローラ32は、本体フレーム20の右側端部に走行方向前後に離れて配置されている。より具体的には、第1固定ガイドローラ31および第2固定ガイドローラ32は、第1駆動輪25の走行方向前後両側に離れて配置され、第1ガイドレール6aの内側に常に当接または近接している。第3固定ガイドローラ33および第4固定ガイドローラ34は、本体フレーム20の左側端部に走行方向前後に離れて配置されている。より具体的には、第3固定ガイドローラ33および第4固定ガイドローラ34は、第2駆動輪28の走行方向前後両側に離れて配置され、第2ガイドレール6bの内側に常に当接または近接している。
【0029】
分岐ガイドローラ機構24は、分岐部206において分岐動作を行うための機構であり、第1分岐ガイドローラ36と、第2分岐ガイドローラ37と、第3分岐ガイドローラ38と、第4分岐ガイドローラ39と、分岐ガイドローラ駆動機構40とを有している。
【0030】
第1分岐ガイドローラ36および第2分岐ガイドローラ37は、第1固定ガイドローラ31および第2固定ガイドローラ32に対応して配置されている。分岐ガイドローラ機構24は、さらに、第1分岐ガイドローラ36および第2分岐ガイドローラ37が回転自在に連結された第1部材101(後述)を有している。
【0031】
第3分岐ガイドローラ38および第4分岐ガイドローラ39は、第3固定ガイドローラ33および第4固定ガイドローラ34に対応して配置されている。分岐ガイドローラ機構24は、さらに、第3分岐ガイドローラ38および第4分岐ガイドローラ39が回転自在に連結された第2部材103(後述)を有している。
【0032】
分岐ガイドローラ駆動機構40は、第1分岐ガイドローラ36と、第2分岐ガイドローラ37と、第3分岐ガイドローラ38と、第4分岐ガイドローラ39の位置を変更するための機構である。分岐ガイドローラ駆動機構40は、第1シリンダ42と、第1シャフト43と、第2シャフト44と、連結シャフト45とを有している。
【0033】
第1シリンダ42は、電動シリンダであり、左右方向に推進力を発生するように配置されている。第1シリンダ42は、トラニオン方式で支持されている。
【0034】
第1シャフト43は、第1分岐ガイドローラ36および第2分岐ガイドローラ37側に設けられている。第1シャフト43は、前後方向に延びており、本体フレーム20に回転自在に支持されている。また、第1シャフト43は、第1シリンダ42のロッドによって左右方向に移動可能である。
【0035】
第1部材101は、前後方向に延びる第1部分47と、第1部分47の両端から左右方向内側に延びる一対の第2部分48と、第2部分48の端部から上方に延びる一対の第3部分49とを有している。第1部分47の前後方向両端には、前述のように、第1分岐ガイドローラ36および第2分岐ガイドローラ37が回転自在に連結されている。
【0036】
第2部分48と第3部分49との連結部分は、回動中心部51となっている。回動中心部51は、本体フレーム20に対して前後方向に延びる軸中心に回動自在に支持されている。第3部分49の先端は、第1シャフト43に回動自在に連結されている。したがって、第1シャフト43は、第1シリンダ42によって左右方向に駆動されると、回動中心部51を中心に回動する。
【0037】
以上の構造により、第1シャフト43が左右方向に移動すると、回動中心部51を中心に第1部材101が回動する。このとき、第1分岐ガイドローラ36および第2分岐ガイドローラ37が第1ガイドレール6aの外側に当接または近接するガイド位置と、第1ガイドレール6aから離れた非ガイド位置との間で移動する。
【0038】
第2シャフト44は、第3分岐ガイドローラ38および第4分岐ガイドローラ39側に設けられている。第2シャフト44は、前後方向に延びており、本体フレーム20に回転自在に支持されている。また、第2シャフト44は左右方向に移動可能である。
【0039】
連結シャフト45は、左右方向に延びており、第1シャフト43と第2シャフト44を連結している。より詳細には、連結シャフト45は、端部が第1シャフト43および第2シャフト44に回動自在に連結されている。
【0040】
第2部材103は、前後方向に延びる第4部分52と、第4部分52の両端から左右方向内側に延びる一対の第5部分53と、第5部分53の端部から上方に延びる一対の第6部分54とを有している。第4部分52の前後方向両端には、前述のように、第3分岐ガイドローラ38および第4分岐ガイドローラ39が回転自在に連結されている。
【0041】
第4部分52と第5部分53との連結部分は、回動中心部55となっている。回動中心部55は、本体フレーム20に対して前後方向に延びる軸中心に回動自在に支持されている。第5部分53の先端は、第2シャフト44に回動自在に連結されている。したがって、第2シャフト44は、連結シャフト45によって左右方向に駆動されると、回動中心部55を中心に回動する。
【0042】
以上の構造により、第2シャフト44が左右方向に移動すると、回動中心部55を中心に第2部材103が回動する。このとき、第3分岐ガイドローラ38および第4分岐ガイドローラ39が第2ガイドレール6bの外側に当接または近接するガイド位置と、第2ガイドレール6bから離れた非ガイド位置との間で移動する。
【0043】
なお、このとき、第1分岐ガイドローラ36および第2分岐ガイドローラ37と第3分岐ガイドローラ38および第4分岐ガイドローラ39が対称的に位置を変更する。
【0044】
駆動走行部18には、図4に示すように、補助電源200が搭載されている。補助電源200は、駆動走行部18が非接触給電線構造10から給電されていないときに用いられる電源である。補助電源200は、充電可能であり、例えばキャパシタからなる。
駆動走行部18には、非接触給電線構造10からの高周波電力を得るための受電部79が設けられている。具体的には受電部79は、駆動走行部18の左側端部に設けられている。受電部79の構造は、後に詳細に説明する。
【0045】
(3−2)従動走行部
図5を用いて、従動走行部19を説明する。図5は、従動走行部19の平面図である。
【0046】
従動走行部19は、主に、本体フレーム57と、第1従動輪ユニット58と、第2従動輪ユニット59と、固定ガイドローラ機構60と、分岐ガイドローラ機構61とを有している。
【0047】
本体フレーム57は、各部材を支持するための薄板状の部材である。本体フレーム57は左右方向に長く延びており、載置部11から延びるシャフト(図示せず)を支持する軸受74が中間部分に設けられている。
【0048】
第1従動輪ユニット58は、本体フレーム57の右側端部に装着されており、第1従動輪62を有している。第1従動輪62は、第1走行レール4aの走行面の上に載っている。第1従動輪62は、本体フレーム57に固定されたシャフト98に回転自在に支持されている。
【0049】
第2従動輪ユニット59は、本体フレーム57の左側端部に装着されており、第2従動輪63を有している。第2従動輪63は、第2走行レール4bの走行面の上に載っている。第2従動輪63は、本体フレーム57に固定されたシャフト99に回転自在に支持されている。
【0050】
固定ガイドローラ機構60は、第1固定ガイドローラ65と、第2固定ガイドローラ66と、第3固定ガイドローラ67と、第4固定ガイドローラ68とを有している。
なお、固定ガイドローラ機構60は固定ガイドローラ機構23と同様であるので、以下説明を省略する。
【0051】
分岐ガイドローラ機構61は、分岐部206において分岐動作を行うための機構であり、第1分岐ガイドローラ69と、第2分岐ガイドローラ70と、第3分岐ガイドローラ71と、第4分岐ガイドローラ72と、分岐ガイドローラ駆動機構73とを有している。
【0052】
分岐ガイドローラ駆動機構73は、第1分岐ガイドローラ69と、第2分岐ガイドローラ70と、第3分岐ガイドローラ71と、第4分岐ガイドローラ72の位置を変更するための機構である。分岐ガイドローラ駆動機構73は、第2シリンダ91と、第3シャフト92と、第4シャフト93と、第2連結シャフト94とを有している。
なお、分岐ガイドローラ機構61は、分岐ガイドローラ機構24と同様であるので、以下説明を省略する。
【0053】
(4)センサおよび被検出部
駆動走行部18は、さらに、第1光電センサ75と、第2光電センサ76とを有している。第1光電センサ75は、第1走行レール4aに張られた反射テープ104を検出するためのものであり、特に、右曲線部を走行中に反射テープ104を検出するためのものである。第2光電センサ76は、第2走行レール4bに張られた反射テープ(図示せず)を検出するためのものであり、特に、左曲線部を走行中に反射テープ(図示せず)を検出するためのものである。
【0054】
従動走行部19は、さらに、リニアスケール77と、バーコードリーダ78とを有している。リニアスケール77は、第1走行レール4aに張られた鉄板105を検出するためのものである。バーコードリーダ78は、第2走行レール4bに張られたバーコード106を検出するためのものである。
【0055】
(5)制御構成
図8は、本発明の一実施形態としての搬送車システム1の制御構成を示すブロック図である。
【0056】
搬送車システム1は、搬送車コントローラ80と、CADシステム81とを有している。
【0057】
搬送車コントローラ80は、複数の搬送車3の走行を管理するためのコントローラである。搬送車コントローラ80と搬送車3は交信可能である。搬送車コントローラ80は、コントローラ本体82と、第1メモリ83とを有している。コントローラ本体82は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。第1メモリ83内には、ルートマップが記憶されている。
ルートマップとは、走行ルートの配置、原点の位置、原点を基準とする基準位置や移載位置の座標を記載したマップである。座標は、原点からの走行距離を搬送車のエンコーダの出力パルス数などに換算したものである。
搬送車3は、ルートマップに記載の座標と自機の内部座標(エンコーダによって求めた座標)とを比較しながら走行を続ける。
【0058】
CADシステム81は、走行ルートを設計し記憶するためのシステムである。CADシステム81は、システム本体84と、第2メモリ85とを有している。システム本体84は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。システム本体84は、走行ルートをデザインして、その際のデータをレイアウトマップとして第2メモリ85に記憶する。なお、CADシステム81の機能は搬送車コントローラ80によって実現されてもよい。
【0059】
搬送車3は、制御部87と第3メモリ90とを有している。制御部87は、CPU、RAM、ROM等からなりプログラムを実行するコンピュータである。制御部87は、走行制御部88に接続されている。走行制御部88は、制御部87からの指令に基づいて第1モータ26と第2モータ29を駆動する信号を送信できる。制御部87は、さらに、分岐制御部89に接続されている。分岐制御部89は、制御部87からの指令に基づいて第1シリンダ42および第2シリンダ91を駆動する信号を送信できる。
【0060】
さらに、制御部87には、第1エンコーダ96、第2エンコーダ97、第1光電センサ75、第2光電センサ76,リニアスケール77およびバーコードリーダ78が接続されている。
【0061】
第3メモリ90内には、ルートマップが記憶されている。搬送車3は、このルートマップ上の現在位置の座標と、目的位置の座標との差から走行距離を算出し、これによって走行速度のパターンを発生させる。また、搬送車3は、第1エンコーダ96および第2エンコーダ97によって内部座標を求め、目的地までの残走行距離を算出して、この値が所定値以下になると走行制御部88により減速処理を行う。第1エンコーダ96および第2エンコーダ97の値は、原点マークを検出すると原点の座標にリセットされ、基準マークを検出すると基準の座標に変更される。
【0062】
(6)非接触給電部
図7を用いて、非接触給電線構造10のレイアウトについて説明する。
【0063】
非接触給電線構造10は、軌道2に対して左側のみに配置されている。より詳細には、図7に示すように、非接触給電線構造10は、軌道2の左側のみに配置されている。特に、非接触給電線構造10A,10B,10C,10Dは、それぞれ、第1直線部201、第2直線部202,第3直線部204,第4直線部205に沿って配置されている。しかし、非分岐部206,曲線部203,および合流部207には、接触給電線構造は配置されていない。
【0064】
次に、図9〜図11を用いて、非接触給電線構造10の具体的な構造および搬送車3側の受電部79の構造を説明する。図9は第2駆動輪ユニットおよび非接触給電構造の概略平面図であり、図10は第2駆動輪ユニットおよび非接触給電構造の概略縦断面図である。図11は、図10の部分拡大図であり、非接触給電構造の概略断面図である。
【0065】
(6−1)非接触給電線構造
非接触給電線構造10は、主に、非接触給電線209と、給電線ホルダ210とから構成されている。非接触給電線209は、2本で一組となっている。給電線ホルダ210は、連結部211と、2本の突出部212と、ホルダ213とを有している。図から明らかなように、連結部211は、左右方向に所定の長さを有しており、2本の突出部212はその両端から上方に延びている。ホルダ213は、突出部212の先端に固定されており、非接触給電線209を保持している。このようにして、非接触給電線209は給電線ホルダ210によって上下方向に支持されている。つまり、2本のホルダ213に対して非接触給電線209の荷重が作用する方向はホルダ213の延びる方向と同じであるので、ホルダ213がたわみ変形しにくい。したがって、支持部材が水平方向に延びて非接触給電線を支持する従来の構造に比べて、本実施形態では非接触給電線209の垂れ下がり量が減っている。なお、給電線ホルダ210は、支持板216および支持延長部材217によって、下方から支持されている。
【0066】
(6−2)受電部
受電部79は、非接触給電線構造10から電力を得るためのピックアップユニット221を有している。ピックアップユニット221は、図9および図10に示すように、駆動走行部18の左側端部に設けられている。より具体的には、駆動走行部18の本体フレーム20に固定されたプレート222aおよび222bによって、受電部79は第2駆動輪28よりさらに側方外側に離れた位置で、かつ、非接触給電線209と給電線ホルダ210に対応する位置に配置されている。ピックアップユニット221は、断面が略E字型をしたフェライト製のコア223と、コア223に巻かれたピックアップコイル224とを有している。具体的には、コア223は、連結部225と、第1〜第3突起226,227,228とを有している。第1〜第3突起226,227,228は、所定の開口229、230を介して左右方向に並んでおり、連結部225から下方に向かって延びている。ピックアップコイル224は、第2突起227に巻かれている。給電線ホルダ210に保持された一対の非接触給電線209が、第1突起226と第2突起227の間の開口229と、第2突起227と第3突起228の間の開口230との中にそれぞれ配置されている。非接触給電線209に高周波電流を流すことによって発生する磁界がピックアップコイル224に作用して、ピックアップコイル224に誘導電流が発生する。このようにして、非接触給電線209からピックアップユニット221に非接触で電力を供給し、走行モータを駆動したり、制御機器に電力を供給したりする。このように非接触給電線構造10と搬送車3の受電部79とによって、非接触給電機構が構成されている。
【0067】
(7)分岐路通過時の制御動作
図12を用いて、分岐部206における搬送車3の制御動作を説明する。図12は、分岐部における搬送車の制御動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、搬送車3が第1直線部201から分岐部206を通って第2直線部202に進入する動作を説明する。
【0068】
ステップS1では、第1直線部201を走行する搬送車3が分岐部206の手前の位置に到達するのを待つ。この判断のために、制御部87は、リニアスケール77からの検出結果ならびに第1エンコーダ96および第2エンコーダ97からの検出結果を利用する。
なお、直線走行時には、搬送車は図7の符号3Aで示す位置にあり、非接触給電線構造10Aの非接触給電線209は、ピックアップユニット221の開口229,230内に挿入されており給電が可能になっている。そして、搬送車3が分岐部206の手前の位置に到達すると、ピックアップユニット221は非接触給電線構造10Aの非接触給電線209から外れる。
【0069】
ステップS2では、非接触給電構造10から給電を受ける状態から、補助電源200を利用する状態に切り替えられる。これは、分岐部206には非接触給電構造10が配置されていないから、それに対応するためである。
【0070】
ステップS3では、分岐制御部89が第1シリンダ42および第2シリンダ91を駆動して、第3分岐ガイドローラ38と、第4分岐ガイドローラ39と、第3分岐ガイドローラ71と、第4分岐ガイドローラ72とを下方に移動させる。これにより、第3分岐ガイドローラ38と、第4分岐ガイドローラ39と、第3分岐ガイドローラ71と、第4分岐ガイドローラ72が第2ガイドレール6bの側面に接触する状態になる。このときの搬送車3の位置を図7の符号3Bで示す。なお、ステップS2とステップS3の順序は逆でもよく、同時でもよい。
【0071】
ステップS4では、搬送車3が分岐部206を通過するのを待つ。この判断のために、制御部87はリニアスケール77からの検出結果ならびに第1エンコーダ96および第2エンコーダ97からの検出結果を利用する。そして、搬送車3が分岐部206を通過する、ピックアップユニット221は非接触給電線構造10Bの非接触給電線209に係合する。
分岐部206を通過すると、ステップS5において、分岐制御部89が第1シリンダ42および第2シリンダ91を駆動して、第3分岐ガイドローラ38と、第4分岐ガイドローラ39と、第3分岐ガイドローラ71と、第4分岐ガイドローラ72とを上方に移動させる。つまり、第3分岐ガイドローラ38と、第4分岐ガイドローラ39と、第3分岐ガイドローラ71と、第4分岐ガイドローラ72が第2ガイドレール6bの側面から離れた状態になる。
【0072】
ステップS6では、補助電源200を利用する状態から非接触給電構造10から給電を受ける状態に切り替えられる。これは、第2直線部202において非接触給電構造10から給電可能となっているからである。なお、ステップS5とステップS6の順序は逆でもよい。また、次の分岐の方向によっては、ステップS5を実行しなくてもよい。
【0073】
なお、搬送車3が第1直線部201から分岐部206を通って曲線部203を走行する動作も、基本的には前記と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。搬送車3は、曲線部203においては符号3Cに示す位置にある。曲線部203を走行している時は、分岐部206を走行している時と同様に、搬送車3は補助電源200によって電力を得ている。
さらに、合流部207を走行しているときも、搬送車3は補助電源200によって電力を得ている。
【0074】
上記実施形態の他の効果として、曲線部のおける給電線の配置が不要となっているので、コスト低減が実現されている。従来では、曲線部における非接触給電の曲線配置は、コスト面、施工面、制度面で難しい点があった。また、被接触給電線の垂れ下がりを防止するために、保持部材の数を増やす必要があった。
【0075】
(8)特徴
上記実施形態は、下記のように表現可能である
搬送車システム1は、軌道2と、非接触給電線209と、複数のホルダ213と、搬送車3と、ピックアップユニット221と、補助電源200とを備えている。軌道2は、直線部と、分岐部または合流部とを有する。非接触給電線209は、軌道2に沿って配置されており、軌道2の直線部(例えば、第1直線部201、第2直線部202、第3直線部204、第4直線部205)のみに配置されている。ホルダ213は、軌道2に沿って配置され、鉛直方向に延びて非接触給電線209を支持する。搬送車3は、軌道2を走行する。ピックアップユニット221は、搬送車3に設けられ、非接触給電線209に対して近接しており鉛直方向を向いた開口229,230を有する。補助電源200は、搬送車3に設けられている。
このシステムでは、搬送車3は軌道2に沿って走行する。搬送車3は、直線部を走行するときには非接触給電線209から電力を供給され、分岐部または合流部を走行するときには補助電源200からの電力を利用する。
このシステムでは、非接触給電線209が鉛直方向に延びるホルダ213によって支持されているので、非接触給電線209は垂れ下がりにくくなっており、そのため非接触給電線209がピックアップユニット221にこすれにくい。このように非接触給電線209を鉛直方向に延びるホルダ213によって支持する構造を採用できたのは、分岐部および合流部においては非接触給電線とピックアップユニット221の係合を無くしているからである。
【0076】
非接触給電線209は鉛直方向に並んだ複数の電線からなり、複数の電線は軌道に沿って一組のみ設けられている。
この場合は、ピックアップユニット221を非接触給電線209に合わせて搬送車に1個または1列だけ設ければよいので、コストダウンを実現できる。
【0077】
ピックアップユニット221の開口229,230は下方を向いている。
この場合は、ピックアップユニット221が非接触給電線209の上方に配置されているので、非接触給電線209が垂れ下がったとしても、非接触給電線209とピックアップユニット221がこすれにくい。
【0078】
(9)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態および変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
【0079】
前記実施形態では搬送車は天井から吊り下げられた軌道上を走行していたが、本発明はこれに限定されない。軌道は地上に設けられていてもよいし、搬送車が軌道から吊り下げられていてもよい。
【0080】
前記実施形態では充電可能な補助電源としてキャパシタが用いられたが、本発明はこれに限定されない。補助電源としては、二次電池を用いてもよい。
前記実施形態ではピックアップユニットは搬送車本体の左側に設けられていたが、本発明はこれに限定されない。ピックアップユニットは搬送車本体の右側に設けられていてもよいし、搬送車本体の左右中間部に設けられていてもよい。
前記実施形態ではピックアップユニットは一組の非接触給電線に対して1個だけ設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、一組の非接触給電線に対して搬送車本体の前後に複数のピックアップユニットが設けられていてもよい。
【0081】
前記実施形態ではピックアップユニットの開口は下方を向いていたが、本発明はこれに限定されない。ピックアップユニットの開口は上方を向いていてもよい。
【0082】
前記実施形態ではピックアップユニットは断面E字状であったが、本発明はこれに限定されない。ピックアップユニットは断面C字状であってもよい。
【0083】
前記実施形態で軌道の直線部には必ず非接触給電構造が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、一部の直線部には非接触給電構造を設けずに補助電源によって搬送車を走行させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、非接触給電方式により搬送車に給電する搬送車システムに広く適用できる。
【符号の説明】
【0085】
1 搬送車システム
2 軌道
3 搬送車
4 走行レール
4a 第1走行レール
4b 第2走行レール
6 ガイドレール
6a 第1ガイドレール
6b 第2ガイドレール
10 非接触給電構造
11 載置部
12 走行部
13 載置部材
13a 載置部
13b 柱部
13c 連結部
14 連結部材
17 物品
18 駆動走行部
19 従動走行部
20 本体フレーム
21 第1駆動輪ユニット
22 第2駆動輪ユニット
23 固定ガイドローラ機構
24 分岐ガイドローラ機構
25 第1駆動輪
26 第1モータ
27 第1減速機
28 第2駆動輪
29 第2モータ
30 第2減速機
31 第1固定ガイドローラ
32 第2固定ガイドローラ
33 第3固定ガイドローラ
34 第4固定ガイドローラ
35 軸受
36 第1分岐ガイドローラ
37 第2分岐ガイドローラ
38 第3分岐ガイドローラ
39 第4分岐ガイドローラ
40 分岐ガイドローラ駆動機構
42 第1シリンダ
43 第1シャフト
44 第2シャフト
45 連結シャフト
47 第1部分
48 第2部分
49 第3部分
51 回動中心部
52 第4部分
53 第5部分
54 第6部分
55 回動中心部
57 本体フレーム
58 第1従動輪ユニット
59 第2従動輪ユニット
60 固定ガイドローラ機構
61 分岐ガイドローラ機構
62 第1従動輪
63 第2従動輪
65 第1固定ガイドローラ
66 第2固定ガイドローラ
67 第3固定ガイドローラ
68 第4固定ガイドローラ
69 第1分岐ガイドローラ
70 第2分岐ガイドローラ
71 第3分岐ガイドローラ
72 第4分岐ガイドローラ
73 分岐ガイドローラ駆動機構
74 軸受
75 第1光電センサ
76 第2光電センサ
77 リニアスケール
78 バーコードリーダ
79 受電部
80 搬送車コントローラ
81 CADシステム
82 コントローラ本体
83 第1メモリ
84 システム本体
85 第2メモリ
87 制御部
88 走行制御部
89 分岐制御部
90 第3メモリ
91 第2シリンダ
92 第3シャフト
93 第4シャフト
94 第2連結シャフト
96 第1エンコーダ
97 第2エンコーダ
98 シャフト
99 シャフト
101 第1部材
103 第2部材
104 反射テープ
105 鉄板
106 バーコード
118 搬送車停止位置
200 補助電源
201 第1直線部
202 第2直線部
203 曲線部
204 第3直線部
205 第4直線部
206 分岐部
206a 分岐地点
207 合流部
209 非接触給電線
210 給電線ホルダ
211 連結部
212 突出部
213 ホルダ(支持部材)
216 支持板
217 支持延長部材
221 ピックアップユニット
222a プレート
223 コア
224 ピックアップコイル
225 連結部
226 第1突起
227 第2突起
228 第3突起
229 開口
230 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線部と、分岐部または合流部とを有する軌道と、
前記軌道に沿って配置されており、前記軌道の前記直線部のみに配置された非接触給電線と、
前記軌道に沿って配置され、鉛直方向に延びて前記非接触給電線を支持する複数の支持部材と、
前記軌道を走行する搬送車と、
前記搬送車に設けられ、前記非接触給電線に対して近接しており鉛直方向を向いた開口を有するピックアップユニットと、
前記搬送車に設けられた補助電源と、
を備えた搬送車システム。
【請求項2】
前記非接触給電線は、前記軌道に沿って一組のみ設けられている、請求項1に記載の搬送車システム。
【請求項3】
前記ピックアップユニットの前記開口は下方を向いている、請求項1または2に記載の搬送車システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−10444(P2012−10444A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142190(P2010−142190)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】