説明

携帯型電子装置

【課題】非接触型リーダ・ライタと通信していない場合においても、低消費電力で予め表示された画像を維持できる携帯型電子装置を提供する。
【解決手段】本発明の非接触ICカード31は、画素メモリを備える表示部8と、アンテナ部10が受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部4と、電力変換部4と電源部9とに接続され、電力変換部4から入力される電圧が電源部9から入力される直流電圧より高い場合、電力変換部4からの電圧を表示部8に出力し、電力変換部4から入力される電圧が電源部9から入力される直流電圧より低い場合、電源部9の直流電圧を表示部8に出力する電源切替部11とを備えている。そのため、電源部9の電力消費を低減して、表示部8に画像を表示し続けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触型インタフェースおよび表示手段を有するICカード等の携帯型電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触型のインタフェースを備える非接触ICカードは、著しく普及してきており生活の様々な場面での利用が進んでいる。
【0003】
例えば、この非接触ICカードは、電車等の公共交通機関を利用する際に専用のリーダ・ライタへ非接触ICカードを利用者がかざすことで、無線データ通信を行い、運賃の精算を手軽に迅速に行うことが可能となっている。また、商品購入の際に店舗のレジに設置された専用のリーダ・ライタへ非接触ICカードを利用者がかざすことで、無線データ通信を行い、商品購入の際の支払いを手軽に迅速に行うことが可能になっている。
【0004】
これらのサービスに利用される非接触ICカードは、利用者があらかじめ所定の金額を非接触ICカードにチャージして使用する。そのチャージ金額は、サービスを利用する都度、所定の料金が減算されるため、利用者はチャージ残高が少なくなると再度所定の金額を非接触ICカードにチャージして使用する。
【0005】
現在これらの用途に利用されている非接触ICカードは表示手段を持っておらず、利用者が非接触ICカードの中に残っている残高を確認できるのは、例えば公共交通機関の改札を通過する時、店舗にて買い物をした後でレシートを渡された時、または、利用者がチャージ機を利用する時等に限られている。
【0006】
これらのサービスに対応した非接触ICカードに記録されたチャージ残高の内容を、利用者がいつでも確認できるよう配慮したものとして、例えば特許文献1に記載されたものがある。
【0007】
この公報に開示された非接触ICカードは、無線通信外部装置との間で無線通信を行うに際し、前記外部装置から供給される無線電力により動作する無線通信部と、前記無線通信に伴う各種データを記憶する記憶部と、表示用電源の供給を受け、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて各種表示を行うとともに、電源非供給状態で表示状態を所定保持期間の間、保持可能な表示部と、前記表示部に対して前記表示用電源を供給する電源部と、前記表示部に対し、前記所定保持期間未満の所定周期で間欠的に前記表示用電源の供給を許可する電源供給制御部を備えている。
【0008】
このように構成された非接触ICカードは、利用者が非接触ICカードの内容を表示部に表示させたいときに、(スイッチを操作して)表示用電源の供給を許可することで、電池から表示部に表示用電力が供給され、非接触ICカードに記録されたチャージ残高等を表示できるとされている。
【0009】
また、表示部に電気泳動ディスプレイを用い、表示内容が一定期間保持される特質を利用することと、カウンタを設け表示保持期間以内に表示駆動回路を必要期間のみ動作させることで、低消費電力で常に表示動作を行う技術が開示されている。
【0010】
また、電池の代わりに太陽電池を利用し、利用者は所望するときに非接触ICカードへ光を照射することで、表示部に内容を表示し利用者に認知させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第3820862号公報(2006年9月13日発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、前記特許文献1に開示されている従来技術では、非接触ICカード内に記憶されたデータを表示するために、表示用電源と、表示駆動回路と、間欠的に電源を制御するための電源供給制御回路とが必要になる。
【0013】
また、これらの回路は、電池または太陽電池からなる表示用電源からの電力のみでしか動作しないため、電池が消耗している場合または暗い所では、回路に電力を供給することができず表示部への表示が行えないという問題がある。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電池が消耗している場合または暗い所であっても、少なくとも非接触のリーダ・ライタと通信している間は、携帯型電子装置内に記憶されたデータまたは非接触型リーダ・ライタから受信したデータに基づいた表示を行い、さらに非接触型リーダ・ライタと通信していない場合においても、低消費電力で予め表示された画像を維持できる携帯型電子装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る携帯型電子装置は、非接触型通信端末に対して電磁波により非接触通信を行う非接触型インタフェースと、上記非接触型インタフェースが受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部と、画像を表示するための表示部と、上記表示部に画像を表示するために上記表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号を生成し上記表示部に出力する表示制御部とを備え、上記表示制御部は上記電力変換部が変換した直流電圧を電力として動作する携帯型電子装置であって、上記の課題を解決するために、直流電圧を出力する電源部と、上記電力変換部と上記電源部とに接続され、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より高い場合、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力し、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より低い場合、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力する電源切替部とを備え、上記表示部は、上記画素の情報を記憶する画素メモリを備え、上記電源切替部から入力される電圧を電力として上記画素メモリの記憶保持動作を行うことを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、非接触通信中に非接触型インタフェースが受信する信号から電力変換部が直流電圧を得て、この直流電圧を電力として使用して表示部に画像を書き込むことができ、非接触通信を行っていないときにおいては、電源部の電力を使用することにより上記表示部の画素メモリの情報を保持し、表示部に非接触通信中に書き込んだ画像を表示し続けることができる。また、非接触通信中においては、電力変換部が非接触型インタフェースが受信する信号から得た電圧を電源切替部に入力し、電源切替部が電力変換部からの電圧および電源部の直流電圧のいずれか大きい方を表示部に供給する。そのため、非接触通信中に非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信している場合、電源部の電力を消費することがない。また、表示部が画素メモリを備えているので、表示部への画像の書き込み(リフレッシュ)がなくなっても、表示部に画像を表示し続けるために、表示部の画素メモリの情報を維持する電力が必要なだけである。そのため、非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信していない場合、または非接触通信を行っていない場合においても、電源部の電力消費を低減して表示部に画像を表示し続けることができる。
【0017】
また、上記表示制御部と上記表示部とに接続され、上記表示制御部から入力された第1制御信号の電圧レベルを所定の電圧レベルに変換し、所定の電圧レベルに変換された第1制御信号を上記表示部に出力するレベル変換部をさらに備える構成としてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号の電圧レベルと、表示部が動作する電圧レベルが異なる場合であっても、画像を正しく表示することができる。そのため、表示部として様々な表示装置を使用することができる。
【0019】
また、上記電源切替部と上記表示部とに接続され、上記電源切替部から入力される直流電圧を電力として動作し、上記表示部の焼き付きを防止するための第2制御信号を生成して上記表示部に出力する焼き付き防止部をさらに備える構成としてもよい。
【0020】
上記の構成によれば、非接触通信中に長期間同じ画像を表示する場合でも、表示部における画像の焼き付きを防止し、表示部をすることができる。
【0021】
また、上記電源切替部は、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力しているときは、上記電力変換部からの電圧を上記焼き付き防止部に出力し、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力しているときは、上記電源部の直流電圧を上記焼き付き防止部に出力する構成としてもよい。
【0022】
上記の構成によれば、非接触通信中に非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信している場合、表示部と同様に、焼き付き防止部は、上記信号から得た電圧を電力として使用する。そのため、電源部の電力消費を低減することができる。
【0023】
また、上記焼き付き防止部と上記電力変換部と上記表示制御部とは、同一の半導体チップ上に形成されていてもよい。
【0024】
上記の構成によれば、部品点数を削減し、携帯型電子装置の製造コストを低減することができる。
【0025】
また、上記表示制御部と上記表示部とに接続された送信部をさらに備え、上記表示制御部は、上記送信部を介して第1制御信号を上記表示部に出力するものであり、上記送信部は、シリアル通信により第1制御信号を上記表示部に送信する構成としてもよい。
【0026】
上記の構成によれば、少ない信号線のみで表示部に画像の書き込みを行うことができ、表示部の制御信号を少なくすることができる。
【0027】
また、上記表示制御部と上記表示部とに接続された送信部をさらに備え、上記表示制御部は、上記送信部を介して第1制御信号を上記表示部に出力するものであり、上記送信部は、ICカードの国際規格のコマンド形式を用いて第1制御信号を上記表示部に送信する構成としてもよい。
【0028】
上記の構成によれば、非接触型通信端末から受信した画像データを含む信号のICカードのコマンドを変更することなく表示制御部に入力することができる。
【0029】
また、上記電源部は、所定の直流電圧を出力する電池と、太陽電池とを備え、太陽電池から出力される直流電圧が上記電池の所定の直流電圧より高い場合、上記太陽電池から出力される直流電圧を上記電源切替部に出力し、太陽電池から出力される直流電圧が上記電池の所定の直流電圧より低い場合、上記電池から出力される直流電圧を上記電源切替部に出力する構成としてもよい。
【0030】
上記の構成によれば、非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信していない場合、または非接触通信を行っていない場合においても、太陽電池から出力される電圧が電池から出力される電圧よりも高いときは、電池の電力を使用せずに、太陽電池の電力を使用して表示部に画像を表示し続けることができる。そのため、電池の電力消費を低減することができる。
【0031】
本発明に係る携帯型電子装置は、非接触型通信端末に対して電磁波により非接触通信を行う非接触型インタフェースと、接触型通信端末に対して接触通信を行う接触型インタフェースと、上記非接触型インタフェースが受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部と、画像を表示するための表示部と、上記表示部に画像を表示するために上記表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号を生成し上記表示部に出力する表示制御部とを備え、上記表示制御部は上記電力変換部が変換した直流電圧を電力として動作する携帯型電子装置であって、上記の課題を解決するために、直流電圧を出力する電源部と、上記電力変換部と上記電源部とに接続された電源切替部とを備え、上記接触型インタフェースは、上記接触型通信端末から入力された直流電圧を上記電力変換部に出力し、上記電力変換部は、上記非接触型インタフェースが受信した信号から得た電圧または上記接触型インタフェースから入力された直流電圧を上記電源切替部に出力し、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より高い場合、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力し、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より低い場合、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力する電源切替部とを備え、上記表示部は、上記画素の情報を記憶する画素メモリを備え、上記電源切替部から入力される電圧を電力として上記画素メモリの記憶保持動作を行うことを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、非接触通信中に非接触型インタフェースが受信する信号から電力変換部が直流電圧を得る。この直流電圧と、接触通信中に接触型インタフェースに入力された直流電圧とのいずれかを電力として使用して表示部に画像を書き込むことができ、非接触通信および接触通信を行っていないときにおいては、電源部の電力を使用することにより上記表示部の画素メモリの情報を保持し、表示部に非接触通信中に書き込んだ画像を表示し続けることができる。また、非接触通信中または接触通信中においては、電力変換部が、非接触型インタフェースが受信する信号から得た電圧、または接触通信中に接触型インタフェースに入力された直流電圧を電源切替部に入力し、電源切替部が電力変換部からの電圧および電源部の直流電圧のいずれか大きい方を表示部に供給する。そのため、非接触通信中に非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信している場合または接触通信を行っている場合、電源部の電力を消費することがない。また、表示部が画素メモリを備えているので、表示部への画像の書き込み(リフレッシュ)がなくなっても、表示部に画像を表示し続けるために、表示部の画素メモリの情報を維持する電力が必要なだけである。そのため、非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信していない場合、非接触通信を行っていない場合、または接触通信を行っていない場合においても、電源部の電力消費を低減して表示部に画像を表示し続けることができる。
【0033】
または、本発明に係る携帯型電子装置は、非接触型通信端末に対して電磁波により非接触通信を行う非接触型インタフェースと、上記非接触型インタフェースが受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部と、画像を表示するための表示部と、上記表示部に画像を表示するために上記表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号を生成し上記表示部に出力する表示制御部とを備え、上記表示制御部は上記電力変換部が変換した直流電圧を電力として動作する携帯型電子装置であって、上記の課題を解決するために、直流電圧を出力する電源部と、上記電力変換部と上記電源部とに接続され、上記非接触型インタフェースが非接触通信を行っているときは、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力し、上記非接触型インタフェースが非接触通信を行っていないときは、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力する電源切替部とを備え、上記表示部は、上記画素の情報を記憶する画素メモリを備え、上記電源切替部から入力される電圧を電力として上記画素メモリの記憶保持動作を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、非接触通信中に非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信している場合、電源部の電力を消費することがない。また、表示部が画素メモリを備えているので、表示部への画像の書き込み(リフレッシュ)がなくなっても、表示部に画像を表示し続けるために、表示部の画素メモリの情報を維持する電力が必要なだけである。そのため、非接触型インタフェースが十分な強度の信号を受信していない場合、または非接触通信を行っていない場合においても、電源部の電力消費を低減して表示部に画像を表示し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示機能付き非接触ICカードの概略回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る表示機能付き非接触ICカードの概略回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態に係る表示機能付き非接触ICカードの概略回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態に係る表示機能付き非接触ICカードの概略回路構成を示すブロック図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態に係る表示機能付き非接触ICカードの概略回路構成を示すブロック図である。
【図6】電力変換部の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、利用者が予め電子マネーを非接触ICカードにチャージしておき、公共交通機関または店舗等のリーダ・ライタを通じて決済することができる非接触ICカードについて説明するが、非接触ICカードの利用形態はこれに限らず、非接触ICカードが記憶する情報は他の情報でもよい。
【0037】
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る表示機能付き非接触ICカード(携帯型電子装置)31の概略回路構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る非接触ICカード31は、非接触ICカード用の集積回路1、表示部8、電源部9、アンテナ部10、および電源切替部11を備える。
【0038】
アンテナ部10は、非接触型インタフェースであり、電磁波によって外部の非接触型リーダ・ライタ(非接触型通信端末:図示せず)と非接触通信するためにコイル10aと、共振コンデンサ10bとを備え、共振回路を形成している。アンテナ部10は、外部から受信したアナログ信号を集積回路1に入力する。
【0039】
集積回路1は、制御回路2、通信部3、電力変換部4、表示制御信号生成部(表示制御部)5、送信部6、およびメモリ回路7を備える。アンテナ部10から集積回路1に入力されたアナログ信号は、通信部3および電力変換部4に入力される。ここで、集積回路1の動作を説明するが、集積回路1の動作については、一般的な非接触ICカードと同じであるため詳細な説明は省略する。
【0040】
通信部3は、アンテナ部10が外部から受信したアナログ信号を受信し、デジタル信号に変換し、受信データを制御回路2に入力する。制御回路2は、入力された受信データに基づき、例えばチャージ残高の加算または減算等の各種の処理を行う。メモリ回路7は、チャージ残高等の各種データを記憶する。制御回路2は、メモリ回路7に対して適宜必要なデータ(チャージ残高等)の読み出しおよび書き込みを行う。また、外部の非接触型リーダ・ライタに情報を送信するために、制御回路2は、通信部3に送信データを入力する。通信部3は、入力された送信データをアナログ信号に変換し、アンテナ部10に入力する。このようにして非接触ICカード31は、外部の非接触型リーダ・ライタと通信を行う。
【0041】
非接触ICカード31は、利用者に対するチャージ残高等の情報の表示を、表示部8に文字または図形等を表示することによって行う。本実施の形態の表示部8は画素メモリ液晶からなる表示装置で構成されている。画素メモリ液晶は、各画素がSRAM等から構成される画素メモリを備える液晶表示装置であり、画素メモリが画素の情報を記憶している。時間変化のない静止画を表示する場合、画素メモリ液晶は、液晶への書き込み動作が不要で各画素メモリの情報を保持するだけの消費電力で画像を表示し続けることができる。
【0042】
表示部8に表示されるデータは、集積回路1から表示部8に入力される。集積回路1の制御回路2は、アンテナ部10から受信したアナログ信号に含まれる表示コマンド、または、該アナログ信号に含まれるデータ、または、メモリ回路7に記憶されたデータに基づき、表示部8に表示させる画像(文字または図形等)を決定する。制御回路2は、該画像のデータを表示制御信号生成部5に入力する。
【0043】
表示制御信号生成部5は、入力された画像のデータを表示部8で表示するために表示部8を制御する制御信号を生成する。表示制御信号生成部5は、生成した制御信号を送信部6に入力する。送信部6は、入力された制御信号を集積回路1に接続された表示部8に入力する。このとき、送信部6は、一般的なICカードで使用されるコマンド形式を使用して表示部8に制御信号を送信する。ICカードのコマンド形式は、例えば、国際規格ISO/IEC7816−4に記載されている。これにより、制御回路2は、アンテナ部10が外部の非接触型リーダ・ライタから受信したアナログ信号に含まれる表示データを含むICカード形式のコマンドを、変更することなく、表示制御信号生成部5に入力することができる。なお、送信部6は、表示部8への制御信号の送信をシリアル通信により行う構成としてもよい。この場合、送信部6と表示部8とを接続する信号線を少なくできるため、表示部8に入力する制御信号を少なくすることができる。
【0044】
表示部8は、入力された制御信号によって画素メモリ液晶の各画素に画素情報を書き込み、画像を表示する。
【0045】
ここで、非接触ICカード31の集積回路1および表示部8に電力を供給する手段について説明する。集積回路1は電源切替部11に接続されており、表示部8は電源切替部11および電源部9に接続されている。本実施形態の電源部9は、一次電池からなるが、これに限らず、二次電池等を用いてもよい。
【0046】
図6は、電力変換部4の構成の一例を示すブロック図である。電力変換部4は、アンテナ部10から入力されたアナログ信号を所定の直流電圧VCCに変換し電力を得る。また、電力変換部4は、直流電圧VCCから所定の直流電圧VDDを生成するレギュレータ回路を含む。
【0047】
非接触ICカード31が外部の非接触型リーダ・ライタと通信しているとき、電力変換部4は、通信のアナログ信号から得られる直流電圧VCCおよび/または直流電圧VDDを、集積回路1内の各回路および各部に供給する。電力変換部4で得られる電力により、集積回路1の各回路および各部は動作する。また、電力変換部4は、アンテナ部10から入力されたアナログ信号を半波整流して得た交流電圧を電源切替部11に出力する。なお、電力変換部4は、電源切替部11に、整流していない交流電圧、または所定の電圧(例えばVCCまたはVDD)の直流電圧を出力する構成であってもよい。
【0048】
電源切替部11(図1参照)は、ダイオード11aおよび平滑コンデンサ11bを備え、整流回路を形成している。これにより、電源切替部11は、電力変換部4から入力された交流電圧を整流し直流電圧に変換する。電源切替部11は、電力変換部4から入力された電圧が、電源部9が出力する電圧よりも高い場合、電力変換部4から入力され電源切替部11によって整流した電圧を表示部8に入力する。なお、電力変換部4が、直流電圧を電源切替部11に出力する構成である場合、平滑コンデンサ11bは不要である。ただし、電力変換部4が整流した直流電圧を電源切替部11に出力する構成よりも、電力変換部4が信号から得た交流電圧を電源切替部11に出力する構成の方が、高い電圧が得られ、表示部8に安定して電力を供給することができる。
【0049】
表示部8は、電源切替部11から供給される電力を使用して、各画素メモリに記憶されている情報の保持を行う。このようにして、非接触ICカード31が外部の非接触型リーダ・ライタと通信しているときは、非接触ICカード31は、外部の非接触型リーダ・ライタから受信したアナログ信号から得た電力を集積回路1および表示部8に供給し、電源部9の電力を使用せずに表示部8に画像を表示する。
【0050】
一方、表示部8に画像を表示した状態(表示部8の画素に画像の情報が書き込まれた状態)で、非接触ICカード31を外部の非接触型リーダ・ライタから遠ざけた場合、アンテナ10が受信するアナログ信号の振幅は小さくなり、電力変換部4が電源切替部11に出力する電圧は低くなる。また、外部の非接触型リーダ・ライタからの通信が絶たれた場合、アンテナ10はアナログ信号を受信できなくなり、電力変換部4が電源切替部11に出力する電圧は0Vになる。電力変換部4が電源切替部11に出力する電圧が低くなる過程において、電力変換部4が電源切替部11に出力する電圧が電源部9が出力する電圧より低くなると、電源切替部11が備えるダイオード11aによって電力変換部4と表示部8とが遮断され、電源部9が出力する電圧が表示部8に供給される。表示部8は、電源部9から供給される電力を使用して、予め表示していた画像の表示を維持するために各画素メモリの情報の保持を行う。なお、電源切替部11の内部のダイオード11aが集積回路1への電流の逆流を防止しているので、電源部9は表示部8に画像の表示を維持させるだけの電力を供給すればよく、数十μWという少ない電力で表示部8に画像を表示させ続けられる。
【0051】
このようにして、非接触ICカード31は、外部の非接触型リーダ・ライタから得られる電圧が低下した場合のみ、電源部9の電力を使用して表示部8の画像の表示を維持する。このとき、表示部8は、各画素メモリの情報を保持する電力を消費するだけなので、少ない消費電力で表示部8に表示されている画像を表示したままにすることができる。これにより、非接触ICカード31が外部の非接触型リーダ・ライタと通信していない状態でも、利用者に所定の情報を表示し続けることができ、かつ、非接触ICカード31に内蔵される電源部9の消費電力を低減することができる。
【0052】
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2について説明する。尚、説明の便宜上、以下では、実施形態1との相違点のみについて説明する。また、実施形態1と同じ機能を有する部材には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0053】
図2は、本実施形態に係る表示機能付き非接触ICカード32の概略回路構成を示すブロック図である。非接触ICカード32は、集積回路1と表示部8との間に、集積回路1と表示部8とに接続されたレベル変換部12を備える。送信部6は、制御信号をレベル変換部12に入力する。また、集積回路1は、電圧VDDをレベル変換部12に供給する。
【0054】
ここで、表示制御信号生成部5が生成し送信部6から出力される制御信号は、電圧VCCの信号である。レベル変換部12は、送信部6から電圧VCCの制御信号を受信し、電圧VDDの制御信号に電圧レベルを変換して表示部8に出力する。表示部8は、電圧VDDの制御信号によって画素メモリ液晶の各画素に画素情報を書き込み、画像を表示する。
【0055】
表示部8の画素メモリ液晶に使用する材料の種類によっては、入力電圧が制限される場合がある。そこで、このようにレベル変換部12を設けることにより、集積回路1の構成に影響されずに、表示部8として様々な表示装置を使用することができる。
【0056】
[実施形態3]
次に、本発明の実施形態3について説明する。尚、説明の便宜上、以下では、実施形態2との相違点のみについて説明する。また、実施形態2と同じ機能を有する部材には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0057】
図3は、本実施形態に係る表示機能付き非接触ICカード33の概略回路構成を示すブロック図である。非接触ICカード33は、電源切替部11と電源部9とに接続され、さらに表示部8に接続された焼き付き防止信号生成部(焼き付き防止部)13を備える。電源切替部11および電源部9は、表示部8と焼き付き防止信号生成部13とに電力を供給する。焼き付き防止信号生成部13は、非接触ICカード33が外部の非接触型リーダ・ライタと通信している場合(すなわち、電力変換部4から電源切替部11に出力される電圧が、電源部9から出力される電圧より高い場合)、電源切替部11から供給される電力によって動作する。また、焼き付き防止信号生成部13は、非接触ICカード33が外部の非接触型リーダ・ライタと通信していない場合(すなわち、電力変換部4から電源切替部11に出力される電圧が、電源部9から出力される電圧より低い場合)、電源部9から供給される電力によって動作する。
【0058】
一般に、液晶等の表示装置では、同じ画像を長時間表示し続けた場合、画像の焼き付きが発生する。焼き付きを防止するために、例えば液晶の画素の両極の電位を反転させることが有効である。
【0059】
本実施形態では、焼き付き防止信号生成部13は、数μWの低消費電力で動作するCR発振回路を備える。焼き付き防止信号生成部13は、所定の周期で表示部8の画素の両極の電位を反転させる制御信号を生成し、表示部8に入力する。表示部8は、焼き付き防止信号生成部13から入力された制御信号によって画素の両極の電位を反転させる。
【0060】
なお、本実施形態の焼き付き防止信号生成部13は、集積回路1とは別に設ける構成としたが、これに限らず、集積回路が焼き付き防止信号生成部を含む構成としてもよく、焼き付き防止信号生成部を制御回路等の他の回路と同一の半導体チップ上に形成してもよい。この場合、焼き付き防止信号生成部で生成された焼き付きを防止するための制御信号は、レベル変換部12に入力され、レベル変換部12が焼き付きを防止するための制御信号の電圧を変換して表示部8に出力してもよい。またこの場合、電源切替部11および電源部9は、集積回路の中の焼き付き防止信号生成部およびレベル変換手段12に電力を供給する。また、集積回路が電源切替部を含む構成とし、電源切替部を同一の半導体チップ上に形成してもよい。
【0061】
また、所定の周期で画素の両極の電位を反転させる本実施形態の構成は、焼き付きを防止するための構成の一例であり、低電力で焼き付きを防止することができれる構成であればこれに限らない。
【0062】
[実施形態4]
次に、本発明の実施形態4について説明する。尚、説明の便宜上、以下では、実施形態3との相違点のみについて説明する。また、実施形態3と同じ機能を有する部材には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0063】
図4は、本実施形態に係る表示機能付き非接触ICカード34の概略回路構成を示すブロック図である。非接触ICカード34の電源部9は、一次電池(電池)14に加えて太陽電池(光電池)15を備える。太陽電池15は、非接触ICカード34の表面に太陽電池パネル(図示せず)を備えている。
【0064】
これにより、表示部8および焼き付き防止信号生成部13は、電源切替部11から出力される電圧、一次電池14の出力電圧、および太陽電池15の出力電圧のうち、電圧の高いいずれか1つから供給される電力によって動作する。非接触ICカード34上の表示部8に表示された画像を維持するのに必要な電力は数十μW程度であり、室内におかれた小さな太陽電池15でも画像の表示を維持するのに十分な電力を得られる。
【0065】
そのため、非接触ICカード34が外部の非接触型リーダ・ライタと通信していない場合においても、非接触ICカード34の太陽電池パネルが光を受けて発電しているときは、一次電池14の電力を使用することなく、非接触ICカード34は表示部8に表示された画像を表示させ続けることができる。
【0066】
[実施形態5]
次に、本発明の実施形態5について説明する。尚、説明の便宜上、以下では、実施形態3との相違点のみについて説明する。また、実施形態3と同じ機能を有する部材には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0067】
図5は、本実施形態に係る表示機能付き非接触ICカード35の概略回路構成を示すブロック図である。非接触ICカード35は、非接触型インタフェースと接触型インタフェースとを備えるコンビ型ICカードである。非接触ICカード35は、コンビ型ICカード用の集積回路16を備える。集積回路16は、制御回路2、通信部3、電力変換部4、表示制御信号生成部5、送信部6、およびメモリ回路7に加えて、接触通信インタフェース回路(接触型インタフェース)17を備える。
【0068】
接触通信インタフェース回路17は、接触通信用の端子(IO)の他に、2つの予備端子(IOR0、IOR1)を備えている。一般的な接触型ICカードまたはコンビ型ICカードでは、これら2つの予備端子は使用されないが、2つの予備端子は国際規格ISO/IEC7816−4では、RFU(Reserved for Future Use:将来の使用のための予約)と定義されているので、ICカードの外部端子には接続していないがチップには端子が存在する場合が多い。本実施形態では、これら2つの予備端子(IOR0、IOR1)と、接触通信用端子(IO)とを、非接触ICカード35の接触通信用の外部端子(VCC(電源電圧)、RST(リセット信号)、CLK(クロック信号)、IO(入出力)、GND(接地))とは別に、内部端子として接触通信インタフェース回路17に設ける。接触通信インタフェース回路17の3つの内部端子(IO、IOR0、IOR1)は、レベル変換部12に接続されている。
【0069】
非接触ICカード35が、接触型インタフェースの接触通信用の外部端子を介して外部の接触型リーダ・ライタと通信を行っている場合、接触通信インタフェース回路17は、アンテナ部10を介して非接触型リーダ・ライタと通信を行っている場合と同様に、メモリ回路7に対して受信データに応じた処理を行い、受信データに応じて画像の表示を行う。これらの処理は、制御回路2、表示制御信号生成部5、および送信部6の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0070】
なお、接触通信用端子(IO)は、外部の接触型リーダ・ライタ(接触型通信端末)と通信を行う場合には、接触型リーダ・ライタとの接触通信用端子として使用するが、外部の接触型リーダ・ライタと通信を行っていない場合は、表示部8の制御用端子として動作するような構成としてもよい。また、表示部8への制御信号が少なくても良い場合は、2つの予備端子(IOR0、IOR1)のみを使用して表示部8を制御しても良い。
【0071】
また、接触通信用の外部端子を介して外部の接触型リーダ・ライタと通信を行っている場合、接触通信インタフェース回路17は、外部端子から入力される電圧VCCを、電力変換部4に入力する。電力変換部4は、入力された電圧VCCを電圧VDDに変換し、集積回路16の各回路および各部に供給する。また、集積回路16は、電圧VDDをレベル変換部12に供給する。
【0072】
また、接触通信用の外部端子を介して外部の接触型リーダ・ライタと通信を行っている場合、電力変換部4は、さらに、入力された電圧VCCを電源切替部11に入力する。電圧VCCは電源部9の出力電圧よりも高いため、電源切替部11は、表示部8および焼き付き防止信号生成部13に電圧VCCを供給する。これにより、接触通信用の外部端子を介して外部の接触型リーダ・ライタと通信を行っている場合は、非接触ICカード35は、電源部9の電力を使用することなく、表示部8に画像の表示を行い、該表示を維持することができる。
【0073】
本実施形態において、制御回路2、表示制御信号生成部5、送信部6、および接触通信インタフェース回路17における表示部8の表示の制御処理は、メモリ回路7に記憶されているプログラムによって行われる。そのため、書き換え可能な不揮発性メモリをメモリ回路として備える従来のコンビ型ICカード用の集積回路を用いて、メモリ回路の中のプログラムを本実施形態の表示部8に適したプログラムに書き換えることにより、従来のコンビ型ICカード用の集積回路を流用して本発明を実施することが可能である。それゆえ、集積回路のハードの設計変更をせずに従来の集積回路を利用できるので、本発明を実施するのにかかる開発コスト、および製造コストを低減することができる。
【0074】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、ICカード等の携帯型電子装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
1、16 集積回路
2 制御回路
3 通信部
4 電力変換部
5 表示制御信号生成部(表示制御部)
6 送信部
7 メモリ回路
8 表示部
9 電源部
10 アンテナ部(非接触型インタフェース)
10a コイル
10b 共振コンデンサ
11 電源切替部
11a ダイオード
11b 平滑コンデンサ
12 レベル変換部
13 焼き付き防止信号生成部(焼き付き防止部)
14 電池
15 太陽電池
17 接触通信インタフェース回路(接触型インタフェース)
31、32、33、34、35 非接触ICカード(携帯型電子装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触型通信端末に対して電磁波により非接触通信を行う非接触型インタフェースと、上記非接触型インタフェースが受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部と、画像を表示するための表示部と、上記表示部に画像を表示するために上記表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号を生成し上記表示部に出力する表示制御部とを備え、上記表示制御部は上記電力変換部が変換した直流電圧を電力として動作する携帯型電子装置であって、
直流電圧を出力する電源部と、
上記電力変換部と上記電源部とに接続され、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より高い場合、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力し、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より低い場合、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力する電源切替部とを備え、
上記表示部は、上記画素の情報を記憶する画素メモリを備え、上記電源切替部から入力される電圧を電力として上記画素メモリの記憶保持動作を行うことを特徴とする携帯型電子装置。
【請求項2】
上記表示制御部と上記表示部とに接続され、上記表示制御部から入力された第1制御信号の電圧レベルを所定の電圧レベルに変換し、所定の電圧レベルに変換された第1制御信号を上記表示部に出力するレベル変換部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯型電子装置。
【請求項3】
上記電源切替部と上記表示部とに接続され、上記電源切替部から入力される電圧を電力として動作し、上記表示部の焼き付きを防止するための第2制御信号を生成して上記表示部に出力する焼き付き防止部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯型電子装置。
【請求項4】
上記電源切替部は、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力しているときは、上記電力変換部からの電圧を上記焼き付き防止部に出力し、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力しているときは、上記電源部の直流電圧を上記焼き付き防止部に出力することを特徴とする請求項3に記載の携帯型電子装置。
【請求項5】
上記焼き付き防止部と上記電力変換部と上記表示制御部とは、同一の半導体チップ上に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の携帯型電子装置。
【請求項6】
上記表示制御部と上記表示部とに接続された送信部をさらに備え、
上記表示制御部は、上記送信部を介して第1制御信号を上記表示部に出力するものであり、
上記送信部は、シリアル通信により第1制御信号を上記表示部に送信することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯型電子装置。
【請求項7】
上記表示制御部と上記表示部とに接続された送信部をさらに備え、
上記表示制御部は、上記送信部を介して第1制御信号を上記表示部に出力するものであり、
上記送信部は、ICカードの国際規格のコマンド形式を用いて第1制御信号を上記表示部に送信することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯型電子装置。
【請求項8】
上記電源部は、所定の直流電圧を出力する電池と、太陽電池とを備え、太陽電池から出力される直流電圧が上記電池の所定の直流電圧より高い場合、上記太陽電池から出力される直流電圧を上記電源切替部に出力し、太陽電池から出力される直流電圧が上記電池の所定の直流電圧より低い場合、上記電池から出力される直流電圧を上記電源切替部に出力することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の携帯型電子装置。
【請求項9】
非接触型通信端末に対して電磁波により非接触通信を行う非接触型インタフェースと、接触型通信端末に対して接触通信を行う接触型インタフェースと、上記非接触型インタフェースが受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部と、画像を表示するための表示部と、上記表示部に画像を表示するために上記表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号を生成し上記表示部に出力する表示制御部とを備え、上記表示制御部は上記電力変換部が変換した直流電圧を電力として動作する携帯型電子装置であって、
直流電圧を出力する電源部と、
上記電力変換部と上記電源部とに接続された電源切替部とを備え、
上記接触型インタフェースは、上記接触型通信端末から入力された直流電圧を上記電力変換部に出力し、
上記電力変換部は、上記非接触型インタフェースが受信した信号から得た電圧または上記接触型インタフェースから入力された直流電圧を上記電源切替部に出力し、
上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より高い場合、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力し、上記電力変換部から入力される電圧が上記電源部から入力される直流電圧より低い場合、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力する電源切替部とを備え、
上記表示部は、上記画素の情報を記憶する画素メモリを備え、上記電源切替部から入力される電圧を電力として上記画素メモリの記憶保持動作を行うことを特徴とする携帯型電子装置。
【請求項10】
非接触型通信端末に対して電磁波により非接触通信を行う非接触型インタフェースと、上記非接触型インタフェースが受信した信号を受け取り直流電圧に変換する電力変換部と、画像を表示するための表示部と、上記表示部に画像を表示するために上記表示部の画素に情報を書き込むための第1制御信号を生成し上記表示部に出力する表示制御部とを備え、上記表示制御部は上記電力変換部が変換した直流電圧を電力として動作する携帯型電子装置であって、
直流電圧を出力する電源部と、
上記電力変換部と上記電源部とに接続され、上記非接触型インタフェースが非接触通信を行っているときは、上記電力変換部からの電圧を上記表示部に出力し、上記非接触型インタフェースが非接触通信を行っていないときは、上記電源部の直流電圧を上記表示部に出力する電源切替部とを備え、
上記表示部は、上記画素の情報を記憶する画素メモリを備え、上記電源切替部から入力される電圧を電力として上記画素メモリの記憶保持動作を行うことを特徴とする携帯型電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−81750(P2011−81750A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235735(P2009−235735)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】