説明

携帯情報処理装置

【課題】リモコンモードで使用する際の利便性を向上することが可能な携帯情報処理装置を提供する。
【解決手段】この携帯情報処理装置1は、情報を表示する液晶表示部10と、液晶表示部10が表面に取り付けられるフレーム20と、情報処理モードとリモコンモードとを切り替え制御可能なCPU100と、フレーム20の表面に設けられ、リモコンモード時に、制御対象機器(テレビジョン装置200)のリモコン操作における一つ前の操作に戻すための戻る機能スイッチ35と、戻る機能スイッチ35とは別個にフレーム20の表面に設けられ、リモコンモード時および情報処理モード時に共用可能な4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯情報処理装置に関し、特に、情報処理モードとリモコンモードとを切り替え制御可能な携帯情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理モードとリモコンモードとを切り替え制御可能な携帯情報処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、情報を表示する表示部と、表示部が表面に設けられる筐体と、筐体の表面に設けられ、携帯電話機の操作を行うための各種ボタンが配置された操作部とを備える携帯電話機(携帯情報処理装置)が開示されている。また、上記特許文献1による携帯電話機は、携帯電話機(情報処理モード)として使用する他、プリンタ(制御対象機器)のリモコン(リモコンモード)として使用可能に構成されている。具体的には、この携帯電話機は、プリンタのリモコンとして使用する場合には、携帯電話機の操作を行う操作部の各種ボタンが電源ボタン、印刷開始ボタンおよび一つ前の操作に戻すための戻るボタンなどに切替可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−223438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1による携帯電話機(携帯情報処理装置)では、プリンタのリモコンとして(リモコンモードで)使用される場合に、携帯電話機の操作を行うための各種ボタンが、印刷開始ボタンおよび一つ前の操作に戻すための戻るボタンなどに切り替えられるため、携帯電話機として使用する場合とリモコンとして使用する場合とで変更される各種ボタンの機能をユーザは把握し難いという不都合がある。このため、たとえば、ユーザはリモコン時に比較的よく使用する一つ前の操作に戻すための戻るボタンを入力する際にも、各種ボタンのいずれが戻るボタンであるかを確認しながらリモコン操作を行う必要があるため、ユーザは携帯情報処理装置をリモコンモードで使用するのが煩わしいという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、リモコンモードで使用する際の利便性を向上することが可能な携帯情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の一の局面による携帯情報処理装置は、情報を表示する表示部と、表示部が表面に取り付けられる筐体と、情報処理モードとリモコンモードとを切り替え制御可能な制御部と、筐体の表面に設けられ、リモコンモード時に、制御対象機器のリモコン操作における一つ前の操作に戻すための戻る機能専用スイッチと、戻る機能専用スイッチとは別個に筐体の表面に設けられ、リモコンモード時および情報処理モード時に共用可能な共用スイッチとを備える。
【0008】
この一の局面による携帯情報処理装置では、上記のように、筐体の表面に、リモコンモード時に、制御対象機器のリモコン操作における一つ前の操作に戻すための戻る機能専用スイッチを設けることによって、リモコンモード時において比較的利用頻度の高い戻る機能のスイッチが戻る機能専用に設けられていることにより、ユーザは戻る機能専用スイッチの位置および機能を容易に把握することができる。これにより、リモコンモード時に、制御対象機器のリモコン操作における一つ前の操作に戻したい場合に、容易に戻る機能専用スイッチを入力することができる。その結果、携帯情報処理装置をリモコンモードで使用する際の利便性を向上することができる。また、筐体の表面に、戻る機能専用スイッチとは別個にリモコンモード時および情報処理モード時に共用可能な共用スイッチを設けることによって、リモコンモードで使用するスイッチの全てを情報処理モードで使用するスイッチと別個に設ける場合と比べて、筐体の表面に設けられるスイッチの数を減らすことができる。
【0009】
上記一の局面による携帯情報処理装置において、好ましくは、共用スイッチは、リモコンモード時および情報処理モード時の両方において選択項目を選択する機能を有する選択スイッチ、および、リモコンモード時および情報処理モード時の両方において選択した選択項目を決定する機能を有する決定スイッチの少なくとも一方を含む。このように構成すれば、選択スイッチおよび決定スイッチはリモコンモード時および情報処理モード時に同じ機能を有することにより、リモコンモードおよび情報処理モードのいずれの場合にも、ユーザは選択スイッチおよび決定スイッチの少なくとも一方を含む共用ボタンの位置および機能を容易に把握することができる。これにより、携帯情報処理装置をリモコンモードで使用する際の利便性を向上しながら、筐体の表面に設けるスイッチの数を減らすことができる。
【0010】
上記一の局面による携帯情報処理装置において、好ましくは、戻る機能専用スイッチおよび共用スイッチとは別個に筐体の表面に設けられ、情報処理モード時に使用する情報処理モード専用スイッチをさらに備える。このように構成すれば、情報処理モード時に、ユーザは情報処理モード専用スイッチの位置および機能を容易に把握することができるので、容易に情報処理モード専用スイッチを入力することができる。その結果、携帯情報処理装置を情報処理モードで使用する際の利便性を向上することができる。
【0011】
上記一の局面による携帯情報処理装置において、好ましくは、戻る機能専用スイッチおよび共用スイッチとは別個に筐体の表面に設けられ、情報処理モードと、リモコンモードとを切り替えるための切替専用スイッチをさらに備え、制御部は、切替専用スイッチがオン状態になったことに基づいて、リモコンとして動作するように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、携帯情報処理装置をリモコンとして使用したい場合に、切替専用スイッチをオンにすることにより、メニュー画面を操作してリモコンモードに切り替える場合と異なり、即座にリモコンモードに切り替えることができる。これにより、携帯情報処理装置をリモコンモードで使用する際の利便性をさらに向上することができる。
【0012】
上記一の局面による携帯情報処理装置において、好ましくは、表示部は、タッチパネル機能を有するとともに、制御部は、リモコンモード時において、リモコンとしての操作を行うための複数のリモコン操作ボタンを表示部に表示させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、筐体の表面上に配置されるスイッチの数を減らすことができるので、複数のリモコン操作ボタンを表示部に表示させる分、携帯情報処理装置が大型化するのを抑制することができる。
【0013】
この場合において、好ましくは、表示部に表示されるリモコン操作ボタンは、リモコンモード時に制御対象機器を選択する対象機器選択ボタンと、制御対象機器に対応する対象機器操作ボタンとを含み、制御部は、リモコンモード時において、対象機器選択ボタンにより制御対象機器が選択された場合に、選択された制御対象機器に対応する対象機器操作ボタンを表示部に表示させるように構成されている。このように構成すれば、携帯情報処理装置を複数の対象機器に対応したリモコンとして使用することができる。
【0014】
上記一の局面による携帯情報処理装置において、好ましくは、載置面に対して筐体および表示部を寝かせるように筐体を配置した状態で、リモコン操作信号を含む赤外線を略前方真正面に出射可能な第1赤外線出射部と、載置面に対して筐体および表示部を寝かせるように筐体を配置した状態で、平面的に見て、前方真正面に対して所定の角度傾斜させてリモコン操作信号を含む赤外線を出射可能な第2赤外線出射部とをさらに備える。このように構成すれば、第1赤外線出射部および第2赤外線出射部により、平面的に見て、広角度にリモコン操作信号を含む赤外線を出射することができるので、たとえば大型の画面を有するテレビジョン装置に近い位置で載置面に対して筐体および表示部を寝かせるように携帯情報処理装置の筐体を配置した場合にも、第1赤外線出射部および第2赤外線出射部のいずれかから出射されたリモコン操作信号を含む赤外線をテレビジョン装置(リモコン制御対象機器)の赤外線受光部に受光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による携帯情報処理装置の液晶表示部側の構成を説明するための全体斜視図である。
【図2】図1に示した携帯情報処理装置の内部構成を説明するためのブロック図である。
【図3】図1に示した携帯情報処理装置のフレームの液晶表示部が設けられている表面とは反対側の表面側の構成を説明するための全体斜視図である。
【図4】図1に示した携帯情報処理装置の近赤外線LEDの出射範囲を説明するための平面的に見た模式図である。
【図5】図4に示した近赤外線LEDの出射範囲を説明するためのフレームおよび液晶表示部を寝かせた状態の側面図である。
【図6】図4に示した近赤外線LEDの出射範囲を説明するためのフレームを手で把持した状態の側面図である。
【図7】図1に示した携帯情報処理装置の液晶表示部に表示された対象機器選択ボタンを示した斜視図である。
【図8】図1に示した携帯情報処理装置の液晶表示部に表示された対象機器操作ボタンを示した斜視図である。
【図9】図1に示した携帯情報処理装置の情報処理モードとリモコンモードとの状態遷移を説明するための状態遷移図である。
【図10】図1に示した携帯情報処理装置の長手方向を横向きにして携帯情報処理装置が把持された際の状態を示した斜視図である。
【図11】図1に示した携帯情報処理装置の長手方向を縦向きにして携帯情報処理装置が把持された際の状態を示した斜視図である。
【図12】図1に示した携帯情報処理装置のフレームおよび液晶表示部を立てた状態の表面側を示した斜視図である。
【図13】図1に示した携帯情報処理装置のフレームおよび液晶表示部を立てた状態の背面側を示した斜視図である。
【図14】図1に示した携帯情報処理装置のフレームおよび液晶表示部を寝かせた状態を一方の側方から見た斜視図である。
【図15】図1に示した携帯情報処理装置のフレームおよび液晶表示部を寝かせた状態を前方から見た斜視図である。
【図16】図1に示した携帯情報処理装置のフレームおよび液晶表示部を寝かせた状態を他方の側方から見た斜視図である。
【図17】本実施形態の変形例による携帯情報処理装置の内部構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
まず、図1〜図8および図10〜図16を参照して、本発明の一実施形態による携帯情報処理装置1の構成について説明する。
【0018】
図1に示すように、本発明の一実施形態による携帯情報処理装置1は、情報を表示する液晶表示部10と、液晶表示部10が表面に設けられるフレーム20と、フレーム20の表面側に設けられる表面側スイッチ部30と、フレーム20の背面(裏面)側に設けられる背面側スイッチ部40とにより主に構成されている。なお、液晶表示部10は、本発明の「表示部」の一例であり、フレーム20は、本発明の「筐体」の一例である。この携帯情報処理装置1は、後述するユーザにより把持された状態(図10および図11参照)で使用可能に構成されているとともに、フレーム20および液晶表示部10を立てた状態(図12および図13参照)、および、フレーム20および液晶表示部10を寝かせた状態(図14〜図16参照)でも使用可能に構成されている。
【0019】
この携帯情報処理装置1は、情報処理装置のみならず制御対象機器(テレビジョン装置など)のリモコンとしても使用可能に構成されている。具体的には、携帯情報処理装置1は、インターネット接続可能に構成されており、情報処理装置として機能する情報処理モードにおいて、インターネット接続をすることによりメール、ビデオチャット、ボイスチャットおよびIP電話などを使用可能に構成されている。また、携帯情報処理装置1は、インターネット接続をしていない場合にも、制御対象機器(テレビなど)のリモコンとして機能するリモコンモードにおいて、オーディオ機器類(図示せず)のリモコンとして機能するように構成されている。上記情報処理モードとリモコンモードとは、携帯情報処理装置1の制御を行うCPU100(図2参照)により切り替え制御可能に構成されている。なお、CPU100は、本発明の「制御部」の一例である。また、携帯情報処理装置1は、たとえば、フレーム20および液晶表示部10を立てた状態(図12および図13参照)では、デジタルフォトフレームおよび監視装置などとしても使用可能である。
【0020】
液晶表示部10は、図1に示すように、タッチパネル機能を有しており、ユーザが液晶表示部10に表示された操作ボタンを押下することにより、アプリケーションに従った操作が可能なように構成されている。また、液晶表示部10は、図2に示すように、CPU100と接続されており、CPU100により制御されるように構成されている。また、液晶表示部10は、フレーム20および液晶表示部10を立てた状態(図12および図13の状態)、寝かせた状態(図14〜図16の状態)およびユーザにより把持された状態(図10および図11の状態)などの携帯情報処理装置1の使用状態に応じて、表示の方向を変更可能に構成されている。
【0021】
ここで、本実施形態では、図1に示すように、表面側スイッチ部30は、液晶表示部10の矢印X2方向側の部分に設けられた、複数(4つ)の情報処理モード専用スイッチ31、4方向移動スイッチ32、決定スイッチ33、リモコンモード遷移スイッチ34および戻る機能スイッチ35を含んでいる。情報処理モード専用スイッチ31は、図2に示すように、CPU100と接続されており、情報処理モード専用スイッチ31の押下操作に基づいてCPU100により所定の制御が行われるように構成されている。また、複数の情報処理モード専用スイッチ31は、それぞれ、メール、ビデオおよびボイスチャットおよびIP電話など、オーディオ機器類(図示せず)のリモコンモード時以外の情報処理モード専用で使用される異なる機能を有するスイッチである。また、情報処理モード専用スイッチ31は、図1に示すように、4方向移動スイッチ32、決定スイッチ33、リモコンモード遷移スイッチ34および戻る機能スイッチ35とは別個にフレーム20の表面に設けられている。
【0022】
また、本実施形態では、4方向移動スイッチ32は、情報処理モード専用スイッチ31の矢印X2方向側に設けられている。なお、4方向移動スイッチ32は、本発明の「共用スイッチ」および「選択スイッチ」の一例である。また、決定スイッチ33は、4方向移動スイッチ32の中心部分に設けられている。なお、決定スイッチ33は、本発明の「共用スイッチ」の一例である。これら4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33は、それぞれ、図2に示すように、CPU100と接続されており、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33の押下操作に基づいてCPU100により所定の制御が行われるように構成されている。また、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33は、それぞれ、リモコンモードおよび情報処理モードの両方で同じ機能として使用可能(共用可能)に構成されている。具体的には、4方向移動スイッチ32は、リモコンモードおよび情報処理モードの両方で、液晶表示部10などに表示された所定のコマンドを選択するように構成されている。また、決定スイッチ33は、リモコンモードおよび情報処理モードの両方で、選択されたコマンドを決定するように構成されている。
【0023】
また、本実施形態では、図1に示すように、リモコンモード遷移スイッチ34は、4方向移動スイッチ32の矢印Y2方向側に設けられており、リモコンモードと情報処理モードとを切り替える機能を有する。なお、リモコンモード遷移スイッチ34は、本発明の「切替専用スイッチ」の一例である。このリモコンモード遷移スイッチ34は、図2に示すように、CPU100と接続されており、リモコンモード遷移スイッチ34の押下操作に基づいてCPU100により情報処理モードとリモコンモードとの切り替え制御が行われるように構成されている。また、リモコンモード遷移スイッチ34は、図1に示すように、情報処理モード専用スイッチ31、4方向移動スイッチ32、決定スイッチ33および戻る機能スイッチ35とは別個にフレーム20の表面に設けられている。
【0024】
ここで、本実施形態では、戻る機能スイッチ35は、4方向移動スイッチ32の矢印Y1方向側に設けられており、リモコンモード時に、リモコン制御対象機器(テレビジョン装置200(図4参照)など)のリモコン操作時における現在の状態から1つ前の状態に戻す機能を有する。この戻る機能スイッチ35は、リモコンモード時のみ使用され、リモコン制御対象機器(テレビジョン装置200(図4参照)など)の表示部にOSD表示された操作画面を現在の状態から1つ前の状態に戻すための操作専用に設けられている。なお、戻る機能スイッチ35は、本発明の「戻る機能専用スイッチ」の一例である。また、戻る機能スイッチ35は、図2に示すように、CPU100と接続されており、戻る機能スイッチ35の押下に基づいてCPU100によりOSD表示された操作画面を1つ前の状態に戻す制御が行われるように構成されている。また、戻る機能スイッチ35は、図1に示すように、上記情報処理モード専用スイッチ31、4方向移動スイッチ32、決定スイッチ33およびリモコンモード遷移スイッチ34とは別個にフレーム20の表面に設けられている。
【0025】
また、背面側スイッチ部40は、図3に示すように、電源スイッチ41および音量スイッチ42を含んでいる。これら電源スイッチ41および音量スイッチ42は、図2に示すように、CPU100と接続されており、電源スイッチ41および音量スイッチ42の押下に基づいてCPU100により電源制御および音量制御が行われるように構成されている。電源スイッチ41は、図3に示すように、押下することにより主電源および画面表示のオンおよびオフ操作が可能なように構成されている。具体的には、電源スイッチ41が長押しされた場合に、CPU100(図2参照)により携帯情報処理装置1の主電源をオンまたはオフにする制御が行われるように構成されている。また、電源スイッチ41が長押しよりも短い押圧時間で押下(短押し)された場合に、CPU100により液晶表示部10の画面表示をオンまたはオフに切り替える制御が行われるように構成されている。
【0026】
また、音量スイッチ42は、電源スイッチ41の矢印Y2方向側に設けられており、後述するスピーカ53などの音量の上げ下げを行う機能を有する。音量スイッチ42は、シーソー式のスイッチであり、第1スイッチ部42aおよび第2スイッチ部42bを有する。第1スイッチ部42aおよび第2スイッチ部42bの一方を押下することによりCPU100(図2参照)により音量を上げる制御が行われ、第1スイッチ部42aおよび第2スイッチ部42bの他方を押下することによりCPU100により音量を下げる制御が行われるように構成されている。また、音量スイッチ42は、後述する音声ケーブル接続部94(図12参照)にイヤホン(図示せず)またはヘッドホン(図示せず)などが接続されている場合には、イヤホン(図示せず)またはヘッドホン(図示せず)などから出力される音量の上げ下げを行うように構成されている。
【0027】
また、図1に示すように、液晶表示部10の長手方向(X方向)の矢印X1方向側の側端部の側方におけるフレーム20の表面には、カメラユニット51が設置されている。このカメラユニット51は、図2に示すように、CPU100と接続されており、ユーザの操作などに基づいてCPU100により制御されるように構成されている。また、カメラユニット51は、たとえば、ユーザにより把持された状態で携帯情報処理装置1を使用する場合などに、ビデオチャット時の画像を入力する機能を有する。また、カメラユニット51は、フレーム20および液晶表示部10を立てた状態(図12および図13の状態)では、監視カメラおよび明るさを検知するセンサなどの機能を有する。
【0028】
また、図1に示すように、カメラユニット51の矢印Y2方向側(フレーム20の短手方向(Y方向)の矢印Y2方向側)の側方には、マイクユニット52が設置されている。このマイクユニット52は、図2に示すように、CPU100と接続されており、音声入力に基づいて、CPU100により音声信号に変換する制御などが行われるように構成されている。また、マイクユニット52は、たとえば、ボイスチャット、ビデオチャットおよびIP電話時などの音声を入力する機能を有する。また、マイクユニット52は、ボイスメモの音声を入力するとともに、監視装置として使用する際には、異常音を検出するセンサとしての機能も有する。
【0029】
また、図3に示すように、フレーム20の背面側には、スピーカ53(図2参照)が内蔵されている。このスピーカ53は、図2に示すように、CPU100と接続されており、CPU100により制御されるように構成されている。また、スピーカ53は、たとえば、各種警告音、各種音声ファイル、音楽再生、ビデオ再生、ボイスチャット、ビデオチャットおよびインターネットラジオ再生時などの音声を出力する機能を有する。
【0030】
また、本実施形態では、図3に示すように、フレーム20の矢印Y2方向側の端面21aおよび22aには、リモコンモード時において、リモコン制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照)など)にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するための近赤外線LED61、62、63および64が設けられている。なお、近赤外線LED61および63は、本発明の「第2赤外線出射部」の一例であり、近赤外線LED64は、本発明の「第1赤外線出射部」の一例である。また、近赤外線LED61〜64は、図2に示すように、LEDドライバ65を介してCPU100と接続されており、CPU100によりLEDドライバ65を介して制御されるように構成されている。また、近赤外線LED61および62は、フレーム20の矢印Y2方向側の端面21aに設けられている。
【0031】
近赤外線LED61は、図3に示すように、端面21aの矢印X1方向側の端部近傍に設けられている。また、近赤外線LED61は、図4に示すように、平面的に見て、真正面方向(矢印Y2方向)に対して矢印X1方向に所定の角度α1傾斜させた方向(図4の矢印A方向)を中心としてリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。また、近赤外線LED61は、図5に示すように、側方(矢印X1方向側)から見て、載置面Pと略平行にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。つまり、近赤外線LED61は、載置面Pに対してフレーム20および液晶表示部10を寝かせるように配置した状態(図5参照)で、テレビジョン装置200(リモコン制御対象機器)などにリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するために設けられている。
【0032】
また、近赤外線LED62は、図3に示すように、端面21aの近赤外線LED61の矢印X2方向側に設けられている。また、近赤外線LED62は、図4に示すように、平面的に見て、真正面方向(矢印Y2方向(図4の矢印B方向))を中心としてリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。また、近赤外線LED62は、図5に示すように、側方(矢印X1方向側)から見て、載置面P側(斜め下方)に向かってリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。つまり、近赤外線LED62は、図6に示すように、液晶表示部10の長手方向(X方向)が横向きになるようにユーザにより把持された状態で、リモコン制御対象機器(テレビジョン装置200など)にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するために設けられている。
【0033】
また、本実施形態では、近赤外線LED63および64は、図3に示すように、フレーム20の矢印Y2方向側の端面22aに設けられている。
【0034】
近赤外線LED63は、端面22aの矢印X2方向側の端部近傍に設けられている。また、近赤外線LED63は、図4に示すように、平面的に見て、真正面方向(矢印Y2方向)に対して矢印X2方向に所定の角度α2傾斜させた方向(図4の矢印C方向)を中心としてリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。また、近赤外線LED63は、図5に示すように、側方(矢印X2方向側)から見て、載置面Pと略平行にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。つまり、近赤外線LED63は、図5に示すように、載置面Pに対してフレーム20および液晶表示部10を寝かせるように配置した状態で、リモコン制御対象機器(テレビジョン装置200など)にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するために設けられている。
【0035】
また、近赤外線LED64は、図3に示すように、端面22aの近赤外線LED63の矢印X1方向側に設けられている。また、近赤外線LED64は、近赤外線LED63と異なり、図4に示すように、平面的に見て、真正面方向(矢印Y2方向(図4の矢印D方向))を中心としてリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。また、近赤外線LED64は、図5に示すように、側方(矢印X2方向側)から見て、近赤外線LED63と同様に、載置面Pと略平行にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成されている。つまり、近赤外線LED64は、近赤外線LED63と同様に、載置面Pに対してフレーム20および液晶表示部10を寝かせるように配置した状態で、リモコン制御対象機器(テレビジョン装置200など)にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するために設けられている。
【0036】
上記のように近赤外線LED61、63および64を、側方(X方向側)から見て、載置面Pと略平行に、かつ、平面的に見て、真正面方向(矢印D方向)、真正面方向(矢印Y2方向)に対して所定の角度α1およびα2傾斜させた方向(矢印A方向および矢印C方向)に向かってリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成することによって、図4に示すように、広角度範囲にリモコン操作信号を含む近赤外線を出射することが可能となる。すなわち、比較的大きな画面サイズを有するテレビジョン装置200の近傍に携帯情報処理装置1が水平方向に配置された状態でリモコン操作された場合にも、テレビジョン装置200の幅方向の矢印X1方向端部から矢印X2方向端部に渡ってリモコン操作信号を含む近赤外線を出射することが可能となるので、テレビジョン装置200のリモコン受光部が、矢印X1方向端部近傍(リモコン受光部200a)に存在する場合、X方向の中心部分近傍(リモコン受光部200b)に存在する場合、または、矢印X2方向端部近傍(リモコン受光部200c)に存在する場合のいずれの場合であっても、ユーザは出射される近赤外線の指向性を気にすることなく携帯情報処理装置1を用いてリモコン操作を行うことが可能となる。
【0037】
また、上記のように近赤外線LED62を、側方(X方向側)から見て、載置面Pに向かって、かつ、平面的に見て、真正面方向(矢印B方向)に向かってリモコン操作信号を含む近赤外線を出射するように構成することによって、図6に示すように、ユーザが携帯情報処理装置1を長手方向(X方向)を横向きにして、かつ、矢印Y2方向側を上向きにして把持した状態でリモコン操作された場合にも、近赤外線LED62からユーザの前方(矢印B方向)に向かって近赤外線を出射することが可能となる。
【0038】
また、携帯情報処理装置1は、図2に示すように、CPU100、フラッシュメモリ71および主メモリ72を含んでいる。CPU100は、フラッシュメモリ71に記憶されているプログラムを主メモリ72に読み出して実行することが可能である。
【0039】
また、本実施形態では、CPU100は、上述したように、情報処理モードとリモコンモードとを切り替え制御可能に構成されている。具体的には、CPU100は、情報処理モードにおいてユーザによりリモコンモード遷移スイッチ34がオン(押下)された場合に、リモコンモードに切り替え制御を行うように構成されている。そして、CPU100は、リモコンモードにおいて、リモコンとして動作するように制御を行うように構成されている。また、CPU100は、リモコンモードにおいてユーザによりリモコンモード遷移スイッチ34がオフ(押下)された場合に、情報処理モードに切り替え制御を行うように構成されている。
【0040】
また、CPU100は、リモコンモード時において、リモコンとしての操作を行うための複数のリモコン操作ボタン80(図7および図8参照)を液晶表示部10に表示させる制御を行うように構成されている。このリモコン操作ボタン80は、図7に示すように、リモコンモード時に複数の制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照)、DVDレコーダ(図示せず)など)からリモコン操作を行いたい制御対象機器を選択する対象機器選択ボタン81を含んでいる。また、リモコン操作ボタン80は、図8に示すように、選択された制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照))に対応する対象機器操作ボタン82を含んでいる。そして、CPU100は、リモコンモード時において、対象機器選択ボタン81により制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照))が選択された場合に、選択された制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照))に対応する対象機器操作ボタン82を液晶表示部10に表示させるように構成されている。
【0041】
ここで、情報処理モードとリモコンモードとの状態遷移について詳細に説明する。図9に示すように、情報処理モードの場合において、ユーザにより4方向移動スイッチ32(図1参照)および決定スイッチ33(図1参照)が押下された場合に、CPU100(図2参照)により、携帯情報処理装置1自身が操作される。具体的には、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33が操作されることにより、メール、ビデオチャット、ボイスチャットおよびIP電話などのコマンド選択および決定が行われる。また、情報処理モードの場合において、4方向移動スイッチ32(図1参照)および決定スイッチ33(図1参照)のみならず、液晶表示部10に対してタッチパネル操作が行われることによっても、CPU100(図2参照)により、携帯情報処理装置1自身が操作される。これにより、タッチパネル操作を行うだけで、即時に携帯情報処理装置1自身の操作を行うことが可能となる。また、情報処理モードの場合には、CPU100により、戻る機能スイッチ35は無効になるように制御されている。
【0042】
そして、情報処理モードの場合において、ユーザによりリモコンモード遷移スイッチ34がオン(押下)された場合に、CPU100により、情報処理モードからリモコンモードに切り替えられる。これにより、リモコンモードにおいて、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33が押下された場合に、選択された制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照))が操作される。具体的には、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33が操作されることにより、制御対象機器を操作するためのリモコンコマンドの選択および決定が行われる。そして、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33が押下された際の信号は、LEDドライバ65(図2参照)と近赤外線LED61、62、63および64(図2参照)とを介して、制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200(図4参照))に送信される。これにより、送信された信号に基づいて、選択された制御対象機器が制御される。また、リモコンモードの場合において、4方向移動スイッチ32(図1参照)および決定スイッチ33(図1参照)のみならず、液晶表示部10に対してタッチパネル操作が行われることによっても、CPU100(図2参照)により、選択された制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200)が操作される。これにより、タッチパネル操作を行うだけで、即時に選択された制御対象機器の操作を行うことが可能となる。
【0043】
また、情報処理モードからリモコンモードに切り替えられた場合には、CPU100により、戻る機能スイッチ35が有効にされる。これにより、テレビジョン装置200(図4参照)の表示部にOSD表示された操作画面を現在の状態から1つ前の状態に戻したい場合に、ユーザが戻る機能スイッチ35を押下することにより、即座にOSD表示された操作画面を現在の状態から1つ前の状態に戻すことが可能となる。
【0044】
また、リモコンモードの場合において、ユーザによりリモコンモード遷移スイッチ34がオフ(押下)された場合に、CPU100により、リモコンモードから情報処理モードに切り替えられる。この場合、リモコンモードから切り替えられた情報処理モードの使用状態は、リモコンモードに切り替えられる前の情報処理モードの使用状態と同一の状態に戻される。
【0045】
また、携帯情報処理装置1には、図5に示すように、複数の接続部90が設けられている。この複数の接続部90は、フレーム20の矢印X1方向側(図1参照)の側面部24に設けられている。また、複数の接続部90は、2つのUSB接続部91および92と、HDMI接続部93と、音声ケーブル接続部94と、電源コネクタ95とを含んでいる。2つのUSB接続部91および92と、HDMI接続部93と、音声ケーブル接続部94とは、図2に示すように、CPU100と接続されている。
【0046】
2つのUSB接続部91および92は、それぞれ、図示しないUSBケーブルを介して外部機器(図示せず)と接続するために設けられている。また、HDMI接続部93は、図示しないHDMIケーブルを介してテレビジョン装置200(図4参照)などと接続された場合に、テレビジョン装置200(図4参照)などに対して映像および音声データを送信可能に構成されている。また、音声ケーブル接続部94は、イヤホン(図示せず)またはヘッドホン(図示せず)などを接続可能に構成されている。また、電源コネクタ95は、携帯情報処理装置1に電力を取り入れるために設けられている。
【0047】
次に、図1〜図3および図10〜図16を参照して、携帯情報処理装置1のフレーム20の構造について詳細に説明する。
【0048】
フレーム20は、図1および図3に示すように、樹脂により形成されている。フレーム20の液晶表示部10が設けられている表面とは反対側の表面には、複数の突起部21、22および23が一体的に設けられている。
【0049】
突起部21は、図3に示すように、フレーム20の長手方向(X方向)の矢印X1方向側の端部近傍にフレーム20の短手方向(Y方向)に延びるように設けられている。また、突起部22は、フレーム20の長手方向(X方向)の矢印X2方向側の端部近傍にフレーム20の短手方向(Y方向)に延びるように設けられている。すなわち、突起部21および22は、フレーム20の長手方向(X方向)の両方の端部近傍に設けられ、フレーム20および液晶表示部10の長手方向(X方向)を横向きにした状態でフレーム20をユーザの手で把持するための把持部分を構成している。また、図14および図16に示すように、突起部21および22は、それぞれ、フレーム20の矢印Y1方向の端部側から矢印Y2方向の端部側に向かって徐々に厚みが増加するように構成されている。
【0050】
上記のように突起部21および22を構成することによって、図12および図13に示すように、フレーム20および液晶表示部10を立てた状態で突起部21および突起部22によりフレーム20を支持可能である。この場合、液晶表示部10の表示は、矢印Y2方向側が下方向になるように表示される。また、図14〜図16に示すように、突起部21および22は、それぞれ、フレーム20および液晶表示部10を寝かせた状態で、フレーム20および液晶表示部10を載置面Pに対して所定の角度傾斜させた状態でフレーム20を支持可能である。この場合、液晶表示部10の表示は、矢印Y1方向側が下方向になるように表示される。
【0051】
また、上記のように突起部21および22を構成することによって、図10に示すように、突起部21および22は、フレーム20および液晶表示部10の長手方向(X方向)を横向きにして両手で把持可能である。この場合、突起部21は、ユーザの右手の人差し指などが添えられた状態で把持されるとともに、突起部22は、ユーザの左手の人差し指などが添えられた状態で把持される。また、図11に示すように、突起部21および22は、フレーム20および液晶表示部10の短手方向(Y方向)を横向きにして片手で把持可能である。この場合、突起部22は、ユーザの中指が突起部22の矢印X1方向側のライン(図11の破線部分)に添えられた状態で把持される。
【0052】
また、突起部23は、図3に示すように、フレーム20の短手方向(Y方向)の矢印Y2方向端部近傍で、かつ、突起部21および22の間に設けられている。また、突起部23は、突起部21および22とは独立して突起部21および22が突出する方向と同様の方向に突出している。この突起部23の内部には、携帯情報処理装置1の電源を供給するための充電可能な二次電池が内蔵(収納)されている。突起部23の内部に収納されている二次電池には、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池またはリチウムポリマ電池などが使用される。
【0053】
また、突起部21および22には、それぞれ、開口部21bおよび22bが設けられている。これら開口部21bおよび22bは、それぞれ、スピーカ53から出力される音声を外部に出力するために設けられている。
【0054】
また、突起部21および22のそれぞれの矢印Y1方向側の端部近傍には、凸部21cおよび22cがフレーム20と一体的に設けられている。また、突起部21および22の矢印Y2方向側の端部近傍には、凸部21dおよび22dがフレーム20と一体的に設けられている。これら凸部21cおよび22cと凸部21dおよび22dとは、それぞれ、載置面Pに対して点接触するので、フレーム20を載置面Pに対して安定して載置することが可能である。
【0055】
本実施形態では、上記のように、フレーム20の表面に、リモコンモード時に、制御対象機器(たとえば、テレビジョン装置200)のリモコン操作における一つ前の操作に戻すための戻る機能スイッチ35を設けることによって、リモコンモード時において比較的利用頻度の高い戻る機能のスイッチが戻る機能専用に設けられていることにより、ユーザは戻る機能スイッチ35の位置および機能を容易に把握することができる。これにより、リモコンモード時に、制御対象機器のリモコン操作における一つ前の操作に戻したい場合に、容易に戻る機能スイッチ35を入力することができる。その結果、携帯情報処理装置1をリモコンモードで使用する際の利便性を向上することができる。また、フレーム20の表面に、戻る機能スイッチ35とは別個にリモコンモード時および情報処理モード時に共用可能な4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33(共用スイッチ)を設けることによって、リモコンモードで使用するスイッチの全てを情報処理モードで使用するスイッチと別個に設ける場合と比べて、フレーム20の表面に設けられるスイッチの数を減らすことができる。
【0056】
また、本実施形態では、上記のように、リモコンモード時および情報処理モード時の両方において選択項目を選択する機能を有する4方向移動スイッチ32(選択スイッチ)、および、リモコンモード時および情報処理モード時の両方において選択した選択項目を決定する機能を有する決定スイッチ33を設けることによって、リモコンモードおよび情報処理モードのいずれの場合にも、ユーザは4方向移動スイッチ32(選択スイッチ)および決定スイッチ33の位置および機能を容易に把握することができる。これにより、携帯情報処理装置1をリモコンモードで使用する際の利便性を向上しながら、フレーム20の表面に設けるスイッチの数を減らすことができる。
【0057】
また、本実施形態では、上記のように、フレーム20の表面に、戻る機能スイッチ35、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33とは別個に情報処理モード時に使用する情報処理モード専用スイッチ31を設けることによって、情報処理モード時に、ユーザは情報処理モード専用スイッチ31の位置および機能を容易に把握することができるので、容易に情報処理モード専用スイッチ31を入力することができる。その結果、携帯情報処理装置1を情報処理モードで使用する際の利便性を向上することができる。
【0058】
また、本実施形態では、上記のように、フレーム20の表面に、戻る機能スイッチ35、4方向移動スイッチ32および決定スイッチ33とは別個に、情報処理モードと、リモコンモードとを切り替えるためのリモコンモード遷移スイッチ34を設けるとともに、CPU100を、リモコンモード遷移スイッチ34がオン状態になったことに基づいて、リモコンとして動作するように制御を行うように構成することによって、携帯情報処理装置1をリモコンとして使用したい場合に、リモコンモード遷移スイッチ34をオンにすることにより、メニュー画面を操作してリモコンモードに切り替える場合と異なり、即座にリモコンモードに切り替えることができる。これにより、携帯情報処理装置1をリモコンモードで使用する際の利便性をさらに向上することができる。
【0059】
また、本実施形態では、上記のように、リモコンモード時において、リモコンとしての操作を行うための複数のリモコン操作ボタン80を液晶表示部10に表示させる制御を行うことによって、フレーム20の表面上に配置されるスイッチの数を減らすことができるので、複数のリモコン操作ボタン80を液晶表示部10に表示させる分、携帯情報処理装置1が大型化するのを抑制することができる。
【0060】
また、本実施形態では、上記のように、リモコンモード時において、対象機器選択ボタン81により制御対象機器が選択された場合に、選択された制御対象機器に対応する対象機器操作ボタン82を液晶表示部10に表示させることによって、携帯情報処理装置1を複数の対象機器に対応したリモコンとして使用することができる。
【0061】
また、本実施形態では、上記のように、載置面Pに対してフレーム20および液晶表示部10を寝かせるようにフレーム20を配置した状態で、リモコン操作信号を含む赤外線を略前方真正面(矢印D方向(矢印Y2方向))に出射可能な近赤外線LED64と、載置面Pに対してフレーム20および液晶表示部10を寝かせるようにフレーム20を配置した状態で、平面的に見て、前方真正面(矢印Y2方向)に対して所定の角度α1およびα2傾斜させてリモコン操作信号を含む赤外線を出射可能な近赤外線LED61および63とを設けることによって、近赤外線LED61、63および64により、平面的に見て、広角度にリモコン操作信号を含む赤外線を出射することができるので、大型の画面を有するテレビジョン装置200に近い位置で載置面Pに対してフレーム20および液晶表示部10を寝かせるように携帯情報処理装置1のフレーム20を配置した場合にも、近赤外線LED61、63および64のいずれかから出射されたリモコン操作信号を含む赤外線をテレビジョン装置200(リモコン制御対象機器)のリモコン受光部(リモコン受光部200a、200bおよび200cのいずれか)に受光させることができる。
【0062】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0063】
たとえば、上記実施形態では、情報処理モードとリモコンモードとの両方で共用できるスイッチの一例として4方向移動スイッチおよび決定スイッチを設けた例について示したが、本発明はこれに限られない。4方向移動スイッチおよび決定スイッチのいずれか一方のみが情報処理モードとリモコンモードとの両方で共用されるスイッチとしてもよいし、4方向移動スイッチおよび決定スイッチのみならず、4方向移動スイッチおよび決定スイッチ以外のスイッチを情報処理モードとリモコンモードとの両方で共用することができるようにしてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、情報処理モードとリモコンモードとを切り替えるリモコンモード遷移スイッチを1つ設けた例について示したが、本発明はこれに限られない。リモコンモード遷移スイッチを複数設けるようにしてもよい。この場合、テレビ専用のリモコンモード遷移スイッチ、DVDレコーダ専用のリモコンモード遷移スイッチを設けるなど、リモコン制御対象機器ごとに個別にリモコンモード遷移スイッチを設けることが好ましい。
【0065】
また、上記実施形態では、近赤外線LEDをフレームの長手方向に沿って配置した例について示したが、本発明はこれに限られない。近赤外線LEDをフレームの長手方向のみならず、フレームの短手方向に沿って配置してもよいし、近赤外線LEDをフレームの短手方向のみに沿って配置してもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、リモコンモード時に、制御対象機器に対してリモコン操作信号を含む赤外線を出射することにより、制御対象機器のリモコン制御を行う例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、Bluetooth(登録商標)およびZigbee(登録商標)などの無線通信規格を用いることにより制御対象機器のリモコン制御を行うようにしてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、近赤外線LEDをCPUにより制御するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図17に示す変形例のように、CPU100とLEDドライバ65との間にサブマイコン165を設けるとともに、近赤外線LEDをサブマイコン165により制御するようにしてもよい。
【0068】
上記変形例のサブマイコン165は、図17に示すように、CPU100のソフトウェア処理を軽減するために設けられている。具体的には、制御対象機器の受信可能な赤外線のコードは、制御対象機器毎に異なっており、サブマイコン165は、制御対象機器毎の赤外線コードを管理するように構成されている。つまり、CPU100は、制御対象機器毎の赤外線コードを管理する必要がなく、リモコンモード時に、制御対象機器の指定と操作したい機能とをサブマイコン165に対して命令すればよい。
【符号の説明】
【0069】
1 携帯情報処理装置
10 液晶表示部(表示部)
20 フレーム(筐体)
31 情報処理モード専用スイッチ
32 4方向移動スイッチ(共用スイッチ、選択スイッチ)
33 決定スイッチ(共用スイッチ)
34 リモコンモード遷移スイッチ(切替専用スイッチ)
35 戻る機能スイッチ(戻る機能専用スイッチ)
80 リモコン操作ボタン
81 対象機器選択ボタン
82 対象機器操作ボタン
100 CPU(制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する表示部と、
前記表示部が表面に取り付けられる筐体と、
情報処理モードとリモコンモードとを切り替え制御可能な制御部と、
前記筐体の表面に設けられ、リモコンモード時に、制御対象機器のリモコン操作における一つ前の操作に戻すための戻る機能専用スイッチと、
前記戻る機能専用スイッチとは別個に前記筐体の表面に設けられ、前記リモコンモード時および情報処理モード時に共用可能な共用スイッチとを備えた、携帯情報処理装置。
【請求項2】
前記共用スイッチは、前記リモコンモード時および情報処理モード時の両方において選択項目を選択する機能を有する選択スイッチ、および、前記リモコンモード時および情報処理モード時の両方において選択した選択項目を決定する機能を有する決定スイッチの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の携帯情報処理装置。
【請求項3】
前記戻る機能専用スイッチおよび前記共用スイッチとは別個に前記筐体の表面に設けられ、情報処理モード時に使用する情報処理モード専用スイッチをさらに備える、請求項1または2に記載の携帯情報処理装置。
【請求項4】
前記戻る機能専用スイッチおよび前記共用スイッチとは別個に前記筐体の表面に設けられ、前記情報処理モードと、前記リモコンモードとを切り替えるための切替専用スイッチをさらに備え、
前記制御部は、前記切替専用スイッチがオン状態になったことに基づいて、リモコンとして動作するように制御を行うように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯情報処理装置。
【請求項5】
前記表示部は、タッチパネル機能を有するとともに、
前記制御部は、前記リモコンモード時において、リモコンとしての操作を行うための複数のリモコン操作ボタンを前記表示部に表示させる制御を行うように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯情報処理装置。
【請求項6】
前記表示部に表示されるリモコン操作ボタンは、前記リモコンモード時に制御対象機器を選択する対象機器選択ボタンと、前記制御対象機器に対応する対象機器操作ボタンとを含み、
前記制御部は、前記リモコンモード時において、前記対象機器選択ボタンにより前記制御対象機器が選択された場合に、選択された前記制御対象機器に対応する前記対象機器操作ボタンを前記表示部に表示させるように構成されている、請求項5に記載の携帯情報処理装置。
【請求項7】
載置面に対して前記筐体および前記表示部を寝かせるように前記筐体を配置した状態で、リモコン操作信号を含む赤外線を略前方真正面に出射可能な第1赤外線出射部と、
前記載置面に対して前記筐体および前記表示部を寝かせるように前記筐体を配置した状態で、平面的に見て、前記前方真正面に対して所定の角度傾斜させて前記リモコン操作信号を含む赤外線を出射可能な第2赤外線出射部とをさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−142393(P2011−142393A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−663(P2010−663)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】