説明

携帯端末装置

【課題】近距離無線通信などに用いられる電磁波を、確実に受信することができる位置をユーザに明示する携帯端末装置を得る。
【解決手段】表示部4と、電磁波を受信する電磁波受信部8と、少なくとも2軸以上の加速度を検出可能な加速度センサ40と、前記電磁波受信部8の出力信号を用いて所定の周期で相手側機器からの電磁波受信強度を測定すると共に、所定の周期で前記加速度センサ40からの検出値を監視する制御部10とを有し、前記制御部10は、前記加速度センサ40の検出値の変動の遷移履歴に基づいて、電磁波の受信強度が良好であった方角を特定し、該方角を示す情報を前記表示部4に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相手側機器からの電磁波を受信する携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信に関する例えばフェリカ(FeliCa:登録商標)などの通信規格は、通信距離や通信不可領域についての試験規格を規定し、当該通信規格の通信性能を定めている。
近距離無線通信機能付きの携帯端末装置は、この通信規格を満足するために、例えば装置の内部に磁性シートを貼り付けて通信距離や通信不可領域を制御/調整している。また、当該装置を構成する回路等に精密級のインダクタやキャパシタ等を使用して充分な動作精度を確保し、通信規格を順守している。
【0003】
また、上記の携帯端末装置は、近距離無線通信用のループアンテナが有している、例えば共振周波数を調整してループアンテナの個体差による性能のばらつきを抑えて使用している。このように、近距離無線通信の機能を有する携帯端末装置は、当該装置の設計段階における動作等の不具合対策や性能評価等について、非常に多くの工数を要する。
【0004】
近距離無線通信の機能を有する携帯端末装置には、例えば特許文献1に記載されているように二つのループアンテナを各々異なる位置に配設し、外部の機器と近距離無線通信機能による通信を安定した状態で行うようにしたものがある。
この携帯端末装置は、筺体内部に加速度センサを配置し、当該加速度センサから出力される重力加速度を用いて上記の筺体が上側を向いた状態なのか、反対の状態なのかを区別して二つのループアンテナを切り替えて使用している。
【0005】
また、近距離無線通信機能を有する携帯端末装置には、例えば特許文献2に記載されているように近距離無線通信機能を有するICチップを、当該携帯端末装置の表側と裏側に各々備えたものがある。
このように二つのICチップを配設することにより、携帯端末装置をどのように外部の相手側機器にかざしたときでも近距離無線通信を確実に行えるようにしている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−211551号公報
【特許文献2】特開2007−110286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実際の装置設計においては、近距離無線通信規格を満足するために、磁性シートの種類、貼り付け位置、形状等の検討が必要になる。また、共振回路においては精密級使用の要否を含めた定数検討、共振周波数の調整回路の調整範囲や分解能の検討、等々の検証が必要になり、最適条件を見つけるため膨大な設計検証工数を要している。また量産工程においては、近距離無線通信用アンテナの共振周波数を調整するための工数が必要になる。このように、携帯端末装置が、近距離無線通信などの電磁波受信を確実に行うことができるように多くの工数を費やしている。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、近距離無線通信などに用いられる電磁波を、確実に受信することができる位置をユーザに明示する携帯端末装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点である携帯端末装置は、報知部と、相手側機器からの電磁波を受信する電磁波受信部と、少なくとも2軸以上の加速度を検出可能な加速度センサと、所定の周期で前記電磁波受信部での電磁波の受信強度を測定すると共に、所定の周期で前記加速度センサからの検出値を監視する制御部と、を有し、前記制御部は、前記加速度センサの検出値の変動の遷移履歴及び電磁波受信強度の測定履歴に基づいて、自端末の位置に対する電磁波の受信強度が良好な位置を示す方角を特定し、該方角を示す情報を前記報知部により報知する。
【0010】
好適には、前記制御部は、前記加速度センサの検出値と前記所定の周期の時間間隔とを用いて移動速度および移動距離を求め、前記各移動距離から求められる前記所定の時間間隔毎の自端末の位置と前記所定の時間間隔毎に測定した電磁波受信強度とを所定の座標で管理する。
【0011】
好適には、前記制御部は、前記電磁波受信強度が良好な位置を示す方角を示す情報を前記報知部にて報知する際、電磁波受信強度が良好であった位置と前記現在位置との距離に基づいて、前記方角を示す情報の報知に変化を与える。
【0012】
好適には、前記制御部は、前記電磁波受信強度が比較的に良好であった位置を所定の座標を用いて記憶し、前記所定の周期毎に測定した電磁波受信強度のうち、良好な電磁波受信強度であった位置における座標と該電磁波受信強度とを記憶更新し、更新された前記電磁波受信強度が良好な位置に基づき前記方角を示す情報を報知させる。
【0013】
好適には、前記制御部は、最も良好な電磁波受信強度を示す位置に近づいたとき、前記報知部での前記方角を示す情報の報知を抑制する。
【0014】
好適には、前記電磁波受信部にて電磁波受信を行う際、前記制御部は、はじめに前記相手側機器に対して自端末を静止した状態で維持することを促す報知を前記報知部に行わせる。
【0015】
好適には、前記制御部は、前記静止した状態における電磁波受信強度および加速度の測定が完了すると、前記報知部に自端末の移動を促す報知を行なわせる。
【0016】
好適には、前記電磁波受信部は、電磁波通信用のループアンテナと、該ループアンテナにて受信した電磁波から通信信号を抽出して所定の処理を行う電磁波処理部とを含む。
【0017】
好適には、前記報知部は表示部であり、前記ループアンテナは、そのループ面が前記表示部の表示面と平行となるように配置される。
【0018】
好適には、前記報知部は表示部であり、前記ループアンテナは、そのループ面が前記表示部の表示面と視認方向において重畳する位置に配置される。
【0019】
好適には、前記報知部は、振動報知部を備え、前記制御部は、前記方角を示す情報を前記振動報知部での振動により報知する。
【0020】
好適には、二次電池と、前記電磁波受信部での前記相手側機器からの電磁波の受信による電磁誘導に基づき生じる起電力を前記二次電池へ供給する起電力供給部とを備える。
【0021】
好適には、前記制御部は、前記電磁誘導により生じる起電力に基づき前記電磁波受信強度を測定する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザが所持する携帯端末装置を電磁波受信領域へ誘導することができ、好適に電磁波受信を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
図示した携帯端末装置1は、通話等のデータ通信を行うアンテナ2、通話等のデータ通信をアンテナ2を用いて行う通信部3、通信内容等を表示する表示部4、音声入出力部5、ユーザに設定等の操作を行わせるキー操作部6を有している。
【0024】
また、携帯端末装置1は、通信動作等の制御データや計算結果などを記憶しているメモリ7、外部の相手側機器である対向機から発せられた電磁波を受信する電磁波受信部8、および、当該携帯端末装置の各部に電力を供給する電源9を有している。
また、携帯端末装置1は、前述の各部の動作を制御する制御部10、振動報知部15、および、3軸加速度センサ40を有している。
【0025】
電磁波受信部8は、図示を省略した外部の対向機(相手側機器)と非接触型のRFID通信を行うように構成されており、ループアンテナ11、およびループアンテナ11を用いて電磁波通信による近距離無線通信を行う電磁波処理部8aを有している。なお、電磁波受信部8は、前述の対向機と相互に磁界通信を行うことが可能なように構成してもよく、例えば非接触型通信による電子マネー決済機能を備えた、いわゆるICカード機能を有するように構成してもよい。
【0026】
ループアンテナ11は、電磁波の送受信を行うコイル即ちループ状部位を有する、近距離の磁界通信に用いるアンテナである。
電磁波処理部8aは、近距離の無線通信規格に則って各処理を行う、また、ループアンテナ11が受信した電磁波から通信信号等の分離処理を行う制御用ICチップ12を有する。また、電磁波処理部8aは、上記の通信信号や前述の通信に関する各データ等を記憶するメモリ13を有する。電磁波処理部8aは、例えば、上記の制御用ICチップ12とメモリ13とを含む、所定の近距離通信規格に適合するように構成されたICチップである。
【0027】
ICチップ12ならびにメモリ13は、前述の対向機からの電磁波を受信したときにループアンテナ11に発生する電力で動作するように接続構成されている。
また、ICチップ12ならびにメモリ13は、携帯端末装置1の電源9から供給される電力によって動作することも可能なように接続構成されている。
振動報知部15は、制御部10の制御によって振動するように接続構成された例えばバイブレータである。また、振動報知部15は、後述する携帯端末装置1の筺体内部の適当な部位に配設されている。
【0028】
図2は、図1に示した携帯端末装置の構成を示す説明図である。この図は、図1に示したように構成された携帯端末装置1の外観の一例を示している。図2に例示した携帯端末装置1は、折り畳み式の筺体20を有している。なお、携帯端末装置1の筺体形状は、折り畳み式に限定されない。
【0029】
図2(A)は、筺体20を側方視したときの外観、ならびに内部に備えられている各部を透視して示しており、図2(B)は、筺体20を上方から視たときの外観、ならびに内部に備えられている各部を透視して示している。
なお、図2(A)は、各部の配置等を分かり易くするため、折り畳み式の筺体20をわずかに開いた状態を表している。
【0030】
筺体20は、第1筺体21と第2筺体22とを有しており、これらの連結部分にヒンジ部23を備えて、片持ちされた第1筺体21と第2筺体22が開閉自在となるように構成されている。
第1筺体21の内部には、電子回路等を構成させている基板30が備えられている。基板30には、3軸加速度センサ40が電子回路の一部分として実装されている。
3軸加速度センサ40は、基板30を介して第1筺体21に固定され、基板30の板面ならびに第1筺体21の背面(折り畳んだ状態で第2筺体22とは反対側の面)に対して水平となるように配設されている。
【0031】
3軸加速度センサ40は、図2(B)に示したように、第1筺体21の背面側から見た中央部分、もしくは該中央部分の近傍に配設されている。
3軸加速度センサ40は、例えば、図2(A)および図2(B)に示したように、携帯端末装置1の短手方向をX軸、長手方向をY軸、厚み方向をZ軸としたとき、各軸に沿った3方向の加速度を検知することができるように、基板30に実装されている。
なお、携帯端末装置1に備えられる加速度センサは、少なくとも例えばX軸およびY軸の2軸方向の加速度を検知するものであればよい。
【0032】
第1筺体21には、図1のキー操作部6が備えられており、基板30に構成されている電子回路等に電気接続されている。キー操作部6は、筺体20を折り畳んだ状態において、第1筺体21の内側面に配設され、即ち第2筺体22と対向する面に備えられている。
第2筺体22には、図1の表示部4である、メインディスプレイ4aとサブディスプレイ4bが備えられている。
【0033】
メインディスプレイ4aは、筺体20を折り畳んだ状態において、第2筺体22の内側面に配設され、即ち第1筺体21と対向する面に備えられている。サブディスプレイ4bは、メインディスプレイ4aの背面側であり、折り畳んだ状態でも露出される第2筺体22の外側面に配設されている。
【0034】
また、第1筺体21の内部には、図1に示したループアンテナ11が備えられている。ループアンテナ11は、折り畳み式の筺体20を折り畳んだ状態において、第1筺体21の背面側に配設されている。
ループアンテナ11は、第1筺体21の背面に対してループ形状を成す部位が水平となるように配設されている。また、上記のループ状の部位が、筺体20を折り畳んだ状態において、第2筺体22に備えられているメインディスプレイ4aおよびサブディスプレイ4bの各表示面に対して水平となるように配設されている。即ち、ループアンテナ11は、ループ面が両ディスプレイ4a,4bの各表示面に対し平行となるように配置されている。
【0035】
また、ループアンテナ11は、図2(B)に示したように、第1筺体21を背面側から視たとき、ループ形状の内側に3軸加速度センサ40が配置されるように設けられている。
またさらに、ループアンテナ11は、ループ状の部位によって囲われる領域と、表示部4のメインディスプレイ4aの表示面ならびにサブディスプレイ4bの表示面とが、各表示面の視認方向において重畳するように配設されている。
【0036】
次に動作について説明する。
図3は、図1に示した携帯端末装置の動作を示す説明図である。この図は、携帯端末装置1と、電磁波を発する相手側機器である対向機20とを示しており、携帯端末装置1が対向機20からの電磁波を受信したとき、主に動作する各部を示している。
【0037】
初めに、携帯端末装置1の制御部10が、3軸加速度センサ40から出力される検出値を用いて当該携帯端末装置1が移動されているときの加速度、移動速度、および携帯端末装置1の位置を求める動作を説明する。
【0038】
図4は、図3に示した携帯端末装置の動作を示す説明図である。この図は、図1〜3に示した3軸加速度センサ40が検出した加速度A、制御部10が3加速度軸センサ40の検出結果から求めた移動速度Vおよび位置Pの経時変化の一例を示している。
図4の上段(1)に加速度A、中段(2)に移動速度V、下段(3)に位置Pを示している。
【0039】
ここで、3軸加速度センサ40から出力されている値をAr、経過時間をt、制御部10が3軸加速度センサ40の出力値を入力する時間間隔、即ち入力周期をΔTとする。
制御部10は、図4に示した初期化プロセス1として、3軸加速度センサ40の出力値Arの絶対値を求める。なお、この時点において、3軸加速度センサ40から出力された値をAr0とする。求めた絶対値|Ar0|が重力加速度1[G]になったとき、この時点における移動速度Vおよび位置Pをゼロに設定する。:“V(t−ΔT)←0、P(t−ΔT)←0)”
【0040】
また、ここで重力加速度補正値Gを前述の出力値Ar0とする。:“G←Ar0”
【0041】
制御部10は、加速度Aを求めるプロセス2として、時間間隔ΔTを経て3軸加速度センサ40の出力値Arを読み込み、重力加速度補正値Gで今回読み込んだ出力値Arを補正して加速度Aを求める。:“A←Ar−G”
【0042】
制御部10は、移動速度Vを求めるプロセス3として、プロセス2で求めた加速度Aから移動速度Vを計算する。:“V=V(t−ΔT)+A×ΔT”
【0043】
制御部10は、位置Pを求めるプロセス4として、プロセス2で求めた加速度Aおよびプロセス3で求めた移動速度Vを用いて位置Pを計算する。:“X=X(t−ΔT)+V(t−ΔT)×ΔT+1/2×A×ΔT^2”
【0044】
制御部10は、プロセス5として、プロセス2で求めた移動速度Vおよびプロセス3で求めた位置Pを、自ら備えるメモリあるいはメモリ7に記憶させる。なお、ここではメモリ7に移動速度Vおよび位置Pを記憶させた場合の動作を例示して説明する。上記のように求めた移動速度Vおよび位置Pをメモリ7に記憶させるとき、メモリ7に記憶されていた過去の移動速度Vおよび位置Pの内容を更新する。
【0045】
また、制御部10は、メモリ7に更新記憶させた移動速度Vならびに位置Pを、次の時間間隔ΔTを経た時点における移動速度Vおよび位置Pを求めるときに用いる。:“V(t−ΔT)←V、P(t−ΔT)←P”
【0046】
制御部10は、前述のプロセス2〜5を繰り返し、所定の周期毎、即ち時間間隔ΔT毎に加速度A、移動速度V、位置Pを求める。
なお、3軸加速度センサ40により加速度を検知可能なX方向(携帯端末装置1の短手方向)、Y方向(携帯端末装置1の長手方向)、及びZ方向(携帯端末装置1の厚み方向)のうち、少なくとも1方向における加速度に基づき、移動速度V、位置Pを求める構成とすればよい。好ましくは、X方向及びY方向での各加速度Aに基づく移動速度V、位置Pを求めるようにすればよい。
【0047】
次に、携帯端末装置1が相手側機器との間で電磁波の送受信、もしくは近距離通信を行うときの動作を説明する。
【0048】
図5は、図3に示した携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。この図は、携帯端末装置1が、対向機20の近傍において当該対向機20から発せられている電磁波を受信するときの動作を示している。
【0049】
例えば、ユーザが携帯端末装置1を対向機20の近傍に接近させると、携帯端末装置1の電磁波受信部8が対向機20から発せられる電磁波を受信する。
制御部10は、電磁波受信部8が上記の電磁波を受信したことを検知すると、例えばサブディスプレイ4bを制御して「対向機上で静止」というメッセージを表示させる(ステップST101)。
ユーザが携帯端末装置1を対向機上に静止させると、制御部10は、図2を用いてプロセス1の動作処理として説明したように3軸加速度センサ40の出力値Arの絶対値|Ar|が重力加速度1[G]となったとき、メモリ7に記憶されている後述する内容を初期化する(ステップST102)。
【0050】
3軸加速度センサ40の出力値Arは、詳しくは図2に示したX軸方向の加速度である出力値Arx、Y軸方向の加速度である出力値Ary、Z軸方向の加速度である出力値Arzである。また、制御部10は、上記の出力値Arz,Ary,Arzを用いて各処理を行う。即ち、XYZ座標系を用いて、加速度である出力値Ar、後述する移動速度V、携帯端末装置1の位置P、電磁波受信強度が最大になった位置Qを表現し、また、XYZ座標系の座標値を用いて各演算を行っている。なお、制御部10が用いる座標系は、上記のXYZ座標系に限定されない。
ステップST102の工程において、制御部10は、3軸加速度センサ40からの出力値Arx,Ary,Arzが、SQRT(Arx^2+Ary^2+Arz^2)=1となったとき、ユーザが携帯端末装置1を対向機20の上方において静止させたと判断する。
次に制御部10は、メモリ7に記憶されている各内容の初期化を行う。
この初期化は、例えば以下の(a)〜(g)のように行う。なお、ここで例示する各処理は、説明を簡単にするためX軸およびY軸のみの処理動作であり、Z軸に関する処理を省略している。
【0051】
(a)携帯端末装置1の初期位置P0(X(t−ΔT),Y(t−ΔT))=(0,0)
(b)携帯端末装置1の初速度V0(Vx(t−ΔT),Vy(t−ΔT))=(0,0)
(c)携帯端末装置1の現在位置P(X,Y)=(0,0)
(d)携帯端末装置1の移動速度V(Vx,Vy)=(0,0)
(e)受信した電磁波強度の最大値Smax=0
(f)受信した電磁波強度が最大だった位置Q(Xmax,Ymax)=(0,0)
(g)重力加速度をキャンセルする補正値G(Gx,Gy,Gz)=(Arx,Ary,Arz)
【0052】
なお、電磁波の受信強度の最大値Smaxは、電磁波受信部8が良好に受信することができる電磁波受信強度であり、電磁波の受信強度が最大だった位置Qは、電磁波受信部8が良好な電磁波受信強度で当該電磁波を受信することができた位置である。
【0053】
制御部10は、表示部4の例えばサブディスプレイ4bを制御して、携帯端末装置1を対向機の近傍で移動させることをユーザに促す、例えば「携帯端末装置1を対向機上で円を描くように動かして下さい」等のメッセージを表示させる(ステップST103)。
制御部10は、表示部4に前述のようなメッセージ表示を行わせると共に、電磁波受信部が受信した電磁波受信強度S、および3軸加速度センサ40の出力値Arx,AryをΔTの時間間隔で読み込む(ステップST104)。
制御部10は、出力値Arx,Aryから重力加速度の影響をキャンセルした加速度Ax,Ayを用いて、携帯端末装置1の移動速度Vおよび携帯端末装置1の位置Pを次の(h)〜(j)のように計算を行って求める(ステップST105)。
【0054】
(h)携帯端末装置1の加速度A(Ax,Ay)=(Arx−Gx,Ary−Gy)
(i)携帯端末装置1の移動速度V(Vx,Vy)=(Vx(t−ΔT)+Ax・ΔT,Vy(t−ΔT)+Ay・ΔT)
(j)携帯端末装置1の位置P(X,Y)=(Vx(t−ΔT)・ΔT+1/2・Ax・ΔT^2,Vy(t−ΔT)・ΔT+1/2・Ay・ΔT^2)
【0055】
制御部10は、電磁波受信部8が受信した電磁波受信強度Sと、電磁波受信強度の最大値Smaxとを比較し(ステップST106)、S>Smaxであれば(ステップST106“Yes”)、メモリ7に記憶されている電磁波受信強度の最大値Smaxを電磁波受信強度Sの値に更新する。また、メモリ7に記憶されている電磁波受信強度が最大だった位置Qを携帯端末装置1の現在の位置Pに更新する(ステップST107)。この後、ステップST108の工程へすすむ。
【0056】
また、上記の比較においてS<Smaxであれば(ステップST106“No”)、メモリ7に記憶されている電磁波受信強度の最大値Smaxおよび電磁波受信強度が最大だった位置Qをそのまま保持し、ステップST108の工程へすすむ。
【0057】
このようにして、所定の周期即ち時間間隔ΔT毎に、電磁波受信部8が受信した電磁波の強度と制御部10が前述のように演算によって求めた携帯端末装置1の位置Pとを、関連させてメモリ7へ記憶させる。換言すると、時間間隔ΔT毎に測定された加速度センサ40の検出値が変動した遷移履歴及び電磁波受信強度の測定履歴に基づいて、電磁波受信強度Sと携帯端末装置1の位置Pが記憶保存される。
【0058】
そして、携帯端末装置1の初期位置P0を携帯端末装置1の現在の位置Pに更新し、携帯端末装置1の初速度V0を移動速度Vの値に更新する。前述のステップST104〜ST107の各工程で求めた移動速度Vおよび位置Pを、次の時間間隔ΔT経過後の処理で用いるように、上記の移動速度VをV(t−ΔT)とし、また上記の位置PをP(t−ΔT)としてメモリ7に記憶保存する(ステップST108)。
【0059】
前述のステップST108の工程を処理した後、前述のステップST104の工程に戻り、以降の各工程を同様に処理する。
前述のステップST104の工程で、制御部10が3軸加速度センサ40から電磁波受信強度Sを取り込む時間間隔ΔTは、例えば100[msec.]程度である。ステップST104以降の各工程は、このような時間間隔ΔTで繰り返される。
【0060】
次に、ユーザが携帯端末装置1を対向機20の近傍を移動させたとき、携帯端末装置1が行う処理動作を説明する。
図6は、図3に示した携帯端末装置の動作を示す説明図である。この図は、ユーザが、携帯端末装置1を図3に示した対向機20の上方を、図中破線の矢印で示したように位置P0から位置P1〜P3を経て、位置P4まで移動させたとき、各位置において携帯端末装置1に表示される内容の一例を示している。
図7は、図3に示した携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。この図は、制御部10が、図6に示した動作を行っているとき、ユーザに携帯端末装置1の移動を促す処理動作を示している。
【0061】
制御部10は、図6に示した位置P0において、図5のステップST101の工程による表示を行って携帯端末装置1を静止させることをユーザに促し、また、ステップST102の工程による各演算要素の初期化を行う。
続いて制御部10は、図5のステップST103の工程による表示を行って、ユーザに携帯端末装置1を移動させることを促す。この表示を行った後、制御部10は例えば3秒程度ウエイトする。即ち次の処理動作を行うまでの余白時間を設定する(ステップST201)。
【0062】
あるいは、上記の余白時間を設定する替りに、制御部10は、順次演算によって求めている携帯端末装置1の位置Pが、例えば携帯端末装置1が3[cm]以上移動したことを検知したとき、携帯端末装置1を電磁波受信強度Sが最大になる位置Qへ誘導する処理動作を開始する。図6に例示した動作では、位置P0において前述の初期化を行い、位置Psまで携帯端末装置1が移動されて誘導を開始している。
【0063】
制御部10は、電磁波の受信可能領域が見つかっていない場合には、ユーザへ携帯端末装置1を対向機20の上方において移動させるように促すメッセージ等の表示を行う。
【0064】
制御部10は、電磁波の受信可能領域が見つかったか否かを示すフラグを備えている。制御部10は、前述のように時間間隔ΔTで電磁波の電磁波受信強度Sを求めている。制御部10は、例えば、電磁波受信強度Sが所定の値よりも大きくなったとき、あるいは対向機20が発信した電磁波から電磁波処理部8aがACKを分離して確認したときや、対向機20へACKの返信を行ったときに前述のフラグを有意にする。
【0065】
前述のステップST201の工程を処理した後、制御部10は、上記のフラグが立っているか否かを判定する(ステップST202)。
制御部10は、フラグが立っていると判定したとき(ステップST202“Yes”)、現在の位置Pから電磁波受信強度Sが最大となった位置Qの方角を示す情報として矢印を表示部4に表示させる(ステップST203)。
つまり、初期化が行なわれた位置P0から誘導開始位置Psへ移動するまでの間(余白時間が経過する間、または3cm以上移動する間)に、時間間隔ΔTの所定周期で3軸加速度センサ40により検出された加速度A、移動速度Vに基づく位置Pと、同じ周期(タイミング)で電磁波受信部8が検出した電磁波受信強度Sとがメモリ7に記憶される。そして、メモリ7に記憶された複数の位置Pに対応する電磁波受信強度Sをそれぞれ比較して、比較結果に基づき電磁波受信強度Sが最大となる位置Qが設定される。
【0066】
このステップST203においては、制御部10が、3軸加速度センサ40により検出された加速度A、移動速度Vに基づき算出された携帯端末装置1の現在の位置Pの座標値と、設定された位置Qの座標値とを比較する。そして、比較により算出される各座標値の差分に基づき、現在の位置Pに対する電磁波受信強度Sが最大となった位置Qの方角を算出し、この位置Qの方角を示す情報に基づく矢印が表示部4に表示される。
【0067】
なお、誘導開始位置Psから現在の位置Pに移動するまでの間にも、時間間隔ΔTの所定周期で3軸加速度センサ40により検出された加速度A,移動速度Vに基づく位置Pが算出されるとともに、同じ周期(タイミング)で電磁波受信部8によって電磁波受信強度Sが検出されており、この間に検出された電磁波受信強度Sが、初期化が行なわれた位置P0から誘導開始位置Psへ移動するまでの間に検出された電磁波受信強度Sよりも大きい場合には、設定されている位置Qが随時更新されることとなる。
よって、位置Qは、初期化が行なわれた位置P0から現在の位置Pまで移動する間に最も強い電磁波受信強度Sを受信した位置となり、電磁波受信強度Sが最大となった位置を示す方角を表示部4により表示することができる。
【0068】
前述のようにフラグが有意となっているときには、これまでの移動経路内に、位置Qが含まれていることになる。
制御部10は、例えば図6の現在の位置P1から、メモリ7等に記憶されている電磁波受信強度Sが最大になった位置Qの方角を表示部4のサブディスプレイ4bに表示させる。
【0069】
このとき、制御部10は、電磁波受信強度Sが最大になった位置Qと現在の位置P1との距離を算出し、例えば所定の距離よりも離れているときには太線の矢印を用いて上記の位置Qの方角をサブディスプレイ4bに表示させる。また、上記の算出した位置Qと位置P1との間の距離が所定の距離以下であったときには細線の矢印を用いて位置Qの方角をサブディスプレイ4bに表示させる。このように制御部10は、P→Q間の距離に基づいて矢印(方角を示す情報)の表示を変化させる。
図6に例示した位置P2〜P3においても、同様な処理が行われている。
【0070】
このように制御部10は、各時点における現在の位置Pから電磁波受信強度Sが最大になった位置Qまでの距離を求めており、さらに、求めたP→Q間の距離が、例えば3[mm]以下になったか否かを判定する(ステップST204)。上記のP→Q間の距離が十分小さいときには、携帯端末装置1が位置Qに存在するとみなすことができる。よって、制御部10は、P→Q間の距離が3[mm]以下であると判定したときには(ステップST204“Yes”)、サブディスプレイ4bを制御して、前述の矢印表示を終了させ、例えば「対向機上で静止」という旨の表示を行う(ステップST205)。
【0071】
図6に例示した位置P4において、制御部10は、携帯端末装置1が電磁波受信強度の最も大きくなった位置Qに接近している、もしくは位置Qに存在していると判断する。そして制御部10は、上記の「対向機上で静止」という旨の表示をサブディスプレイ4bに表示させている。
【0072】
ステップST205の工程を処理した後、前述のステップST204の工程に戻り、以降の処理を同様に行う。即ち、制御部10は、携帯端末装置1が位置Q又は位置Qの近傍からずれない限り「対向機上で静止」させる表示を継続させる。
【0073】
前述のステップST204の工程において、制御部10がP→Q間が3[mm]以上であると判定したときには、ステップST203の工程に戻る。ステップST203の工程に戻った制御部10は、サブディスプレイ4bを制御して、前述のように現在の位置Pから位置Qの方角を示す矢印を表示させる。また、ステップST204以降の各工程を同様に繰り返す。換言すると、制御部10は、時間間隔ΔT毎に電磁波受信強度Sと現在の位置Pとを求める処理を行っている間は、サブディスプレイ4bに各時点の位置Pから位置Qの方角を示す矢印を表示し続けるようにサブディスプレイ4bを制御する。
【0074】
前述のステップST202の工程において、制御部10は、フラグが立っていないと判定したときには(ステップST202“No”)、タイムアウト処理を行う(ステップST206)。具体的には、表示部4を制御してステップST201の工程において表示したメッセージ等を表示させる。こうして、ユーザに携帯端末装置1を移動させることを促し、当該携帯端末措置1を対向機20の上方で円を描くように移動させる操作からやり直す。
【0075】
ここまで説明した携帯端末装置1は、現在の位置Pに対する電磁受信強度Sが最大になった位置Qの方角を示す矢印を表示して、ユーザに携帯端末装置1を移動させる方角を誘導している。
ユーザに携帯端末装置1を移動させる方角を誘導するとき、振動報知部15を動作させて発生される振動に応じて移動方向をユーザに報知するようにしてもよい。
【0076】
具体的には、制御部10は、前述のように時間間隔ΔTが経過する毎に、現在の位置Pと電磁波受信強度Sとを求める。また、前述と同様にメモリ7に記憶されている電磁波受信強度の最大値Smaxと電磁波受信強度が最大になった位置Qとを記憶更新する。
また、制御部10は、前述のように現在の位置Pに対する電磁波受信強度が最大になった位置Qの方角を求める。
【0077】
また、制御部10は、時間間隔ΔT毎に求めている各位置Pの変化から携帯端末装置1の移動方向を検知して、前述の位置Qの方角へ当該携帯端末装置1が移動しているか否かを判断する。
位置Qの方角へ移動していると判断したときには、例えば振動報知部15を稼働させ、携帯端末装置1を所持しているユーザに振動を伝える。また、位置Qの方角へ移動していなと判断したときには振動報知部15の振動を停止させ、ユーザに移動方向が不適切であることを伝える。
【0078】
あるいは、制御部20は、位置Qの方角へ移動していないと判断したときに、振動報知部15を稼働させ、ユーザに移動方向が不適切であることを振動によって伝える。また、位置Qの方角へ移動していると判断したときには振動報知部15の振動を停止させ、ユーザに移動方向が適切であることを伝える。
【0079】
第1の実施形態による携帯端末装置1は、前述の矢印表示と振動報知部15の振動とを用いて位置Qへ誘導するようにしてもよく、また、矢印等の方角を示す情報の表示のみ、あるいは振動報知部15の振動による報知のみを行って誘導するようにしてもよい。
なお、表示部4への矢印表示による報知や、振動報知部15での振動報知以外の報知手段を用いて位置Qの方角を報知するようにしてもよい。
【0080】
以上のように第1の実施形態によれば、制御部10が、ΔTの周期で3軸加速度センサ40の検出値を用いて携帯端末装置1の現在の位置Pを求める。
また、制御部10は、電磁波受信部8が受信した電磁波の強度を上記の位置Pと関連させて記憶し、最も電磁波受信強度が大きくなった位置Qを求め、表示部4を制御して位置Qへ誘導する矢印表示を行わせるようにした。
【0081】
このようにすることによって、ユーザが所持する携帯端末装置を近距離無線通信などの電磁波受信領域へ誘導することができ、ユーザが受信領域を探す手間を省くことができる。
また、電磁波受信用のアンテナ設計工数、通信不可領域を調整するための磁性シート加工、および電磁波受信用アンテナの周波数特性の調整工数を抑制することができる。
また上記の工数等を抑制することにより、携帯端末装置1の設計/製造コストを抑えることができる。
【0082】
また、上述した実施形態では、ループアンテナ11を用いて電磁波通信による近距離無線通信を行なう携帯端末装置1について説明したが、近距離無線通以外の処理を行なう携帯端末装置に適用することも可能である。
例えば、携帯端末装置の一例である携帯電話機の非接触充電構造に適用することも可能である。この場合、内部にループコイル(ループアンテナ)が配置されている携帯電話機の筺体を、相手側機器である非接点充電器の載置部に載置することで、非接触充電器から送信される電磁波を携帯電話機のループコイルが受信すると、ループコイルでの電磁誘導により起電力が発生し、この発生された起電力が筺体内部に配置されて携帯電話機の各電子部品に電力を供給する二次電池へ供給されて、当該二次電池が充電される構成となっている。
【0083】
そして、この構成においても、携帯電話機の非接点充電器に載置する際に、3軸加速度センサの出力に基づき携帯電話機の位置を周期的に検出するとともに、同周期(タイミング)にて非接点充電器から発せられる電磁波の受信強度を検出し、電磁波受信強度Sが最大となった位置Qを算出し、現在の位置(載置位置)Pに対する位置Qの方向を表示部4に矢印を表示する、または振動報知部15での振動報知などにより、携帯電話機の使用者に好適な載置位置を認識させるようにすればよい。この場合、電磁波受信強度Sが最大となった位置Qに携帯電話機の筺体を載置することで、非接点充電器から発せられる電磁波を効率よく受信することができ、ループコイルでの電磁誘導によって発生する起電力の電圧を検出し、この電圧に基づいて電磁波受信強度を求めるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1の実施形態による携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した携帯端末装置の構成を示す説明図である。
【図3】図1に示した携帯端末装置の動作を示す説明図である。
【図4】図3に示した携帯端末装置の動作を示す説明図である。
【図5】図3に示した携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】図3に示した携帯端末装置の動作を示す説明図である。
【図7】図3に示した携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
1…携帯端末装置、2…アンテナ、3…通信部、4…表示部、4a…メインディスプレイ、4b…サブディスプレイ、5…音声入出力部、6…キー操作部、7…メモリ、8…電磁波受信部、8a 電磁波処理部、9…電源部、10…制御部、11…ループアンテナ、12…制御用ICチップ、13…メモリ、15…振動報知部、20…対向機、40…3軸加速度センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
報知部と、
相手側機器からの電磁波を受信する電磁波受信部と、
少なくとも2軸以上の加速度を検出可能な加速度センサと、
所定の周期で前記電磁波受信部での電磁波の受信強度を測定すると共に、所定の周期で前記加速度センサからの検出値を監視する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記加速度センサの検出値の変動の遷移履歴及び電磁波受信強度の測定履歴に基づいて、自端末の位置に対する電磁波の受信強度が良好な位置を示す方角を特定し、該方角を示す情報を前記報知部により報知する、
携帯端末装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記加速度センサの検出値と前記所定の周期の時間間隔とを用いて移動速度および移動距離を求め、前記各移動距離から求められる前記所定の時間間隔毎の自端末の位置と前記所定の時間間隔毎に測定した電磁波受信強度とを所定の座標で管理する、
請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記電磁波受信強度が良好な位置を示す方角を示す情報を前記報知部にて報知する際、電磁波受信強度が良好であった位置と前記現在位置との距離に基づいて、前記方角を示す情報の報知に変化を与える、
請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記電磁波受信強度が比較的に良好であった位置を所定の座標を用いて記憶し、前記所定の周期毎に測定した電磁波受信強度のうち、良好な電磁波受信強度であった位置における座標と該電磁波受信強度とを記憶更新し、更新された前記電磁波受信強度が良好な位置に基づき前記方角を示す情報を報知させる、
請求項2または3に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記制御部は、最も良好な電磁波受信強度を示す位置に近づいたとき、前記報知部での前記方角を示す情報の報知を抑制する、
請求項4に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記電磁波受信部にて電磁波受信を行う際、
前記制御部は、はじめに前記相手側機器に対して自端末を静止した状態で維持することを促す報知を前記報知部に行わせる、
請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記静止した状態における電磁波受信強度および加速度の測定が完了すると、前記報知部に自端末の移動を促す報知を行なわせる、
請求項6に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記電磁波受信部は、電磁波通信用のループアンテナと、該ループアンテナにて受信した電磁波から通信信号を抽出して所定の処理を行う電磁波処理部と、を含む、
請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記報知部は表示部であり、
前記ループアンテナは、そのループ面が前記表示部の表示面と平行となるように配置される、
請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
前記報知部は表示部であり、
前記ループアンテナは、そのループ面が前記表示部の表示面と視認方向において重畳する位置に配置される、
請求項8に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記報知部は、振動報知部を備え、
前記制御部は、前記方角を示す情報を前記振動報知部での振動により報知する、
請求項1から10のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
二次電池と、
前記電磁波受信部での前記相手側機器からの電磁波の受信による電磁誘導に基づき生じる起電力を前記二次電池へ供給する起電力供給部と、を備える、
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記電磁誘導により生じる起電力に基づき前記電磁波受信強度を測定する、
請求項12に記載の携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−35063(P2010−35063A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−197101(P2008−197101)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】