説明

携帯端末

【課題】事前にROMからRAMへプログラムの転送を行って、電源スイッチオン後の立
ち上がりを速くする。また、電池パックの電圧が低下した時には、RAMの電源を停止し
て電源スイッチオン後の電池パック残量に余裕を持たせると共に、再転送を行ってRAM
のデータが壊れたことに対するフェールセーフ対応を行うことができる携帯端末を提供す
る。
【解決手段】電池パック1の装着時、各部の電源をオンにする(S71、S72)。加入
者情報メモリ71をチェックし(S74)、白ロム状態であれば(S74で白ロム)、格
納メモリ7からRAM8へのプログラム等の転送は行わず(S79)、各部の電源をオフ
にする(S80、S81)。黒ロム状態であれば、転送を行い(S75)、RAM用電源
はオンを継続する。次に、電池パック電圧をチェックし(S77)、所定電圧以上であれ
ば、何もしない。所定電圧以下となった場合は、RAM用電源をオフにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末における格納プログラムの使用メモリへの転送およびその実行に関
するもので、特に、電池パックの装着や電池パック電圧に関連付けた制御を行う携帯端末
に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術1)
ブートプログラム及びOSやアプリケーションプログラムを格納するための外付けのマ
スタROMを備え、これらのプログラムを携帯型情報端末に転送するプログラム格納方法
及び携帯型情報端末がある(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1の携帯型情報端末にあっては、バッテリーの充電時に外付けのマスタR
OMから携帯型情報端末のRAMへブートプログラムを転送し、転送後は、情報端末の電
源オフ時にもRAMの内容を保持するための電源は供給し続ける。そして、次の電源立ち
上げ時に、RAM4のブートプログラムを使用して立ち上げを行う。
このように、携帯型情報端末のブートプログラム及びOSやアプリケーションプログラ
ムを格納するための不揮発性メモリ等を削減し、さらに、複数の携帯型情報端末のプログ
ラムを常に最新にアップデートされたものに維持することができる。
【0003】
(背景技術2)
通常動作状態でのみROM等へ電力を供給する第1の電源と、通常動作状態だけでなく
電源オフ状態時にも高速記憶素子へ電力を供給する第2の電源とを有する情報処理装置及
びそのブート方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
この特許文献2の情報処理装置にあっては、ROMに格納されたBIOSコードを高速
記憶素子にコピーし、第1の電源オフ後に第1の電源がオンとなった時点で高速記憶素子
の記憶内容を読み出して装置をブートさせる。
このように、ROMの読み出しに比べてはるかに短時間で読み出しできる高速記憶素子
からの読み出し内容に基づいて、装置をブートして立ち上がりを高速に行うことができる

【0004】
(背景技術3)
バッテリー消耗時の緊急呼の発信制御機能に関する携帯電話機およびその発着信制御方
法がある(例えば、特許文献3参照。)。
この特許文献3の携帯電話機にあっては、バッテリーの消耗度が所定の値を超えたとき
には、電源供給を停止する。次に、緊急ボタンが押下されると、電源供給を再開し、連絡
先番号に発信し、通話処理を行う。
このように、バッテリー残量が少なくなってきた時に、バッテリーの消耗を抑え、緊急
通信を行う余裕を持たせることができる。
【特許文献1】特開平11−175414号公報(第3〜4頁、図1)
【特許文献2】特開平11−184703号公報(第2〜3頁、図1)
【特許文献3】特開2001−8267号公報(第4頁、図1、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の特許文献1〜2に開示された装置および方法では、プログラム等の転送先のRA
Mや高速記憶素子等への供給電源が電圧低下したり瞬断した時には、RAMや高速記憶素
子等のデータが壊れてしまい、電源オン後のプログラムが暴走してしまう恐れがある。そ
の場合に、どう処理するかの記載がない。
また、従来の特許文献3に開示された携帯電話機では、バッテリーの消耗度が所定の値
を超えたときには、電源供給を停止するが、それにより壊れたデータに対する処理の記載
がない。
【0006】
また、従来の特許文献1〜2に開示された装置および方法では、装置メーカーの工場出
荷時からユーザー使用に至るまでのバッテリー消耗の低減についての記載がない。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、事前にROMからRAMへ
プログラム等の転送を行って、電源オン後の立ち上がりを速くすることを目的とする。そ
れによって、ユーザー使用時の電源オン後の立ち上がりを速くすることができる携帯端末
を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の携帯端末は、電池パックの装着を検出する電池パ
ック検出手段と、携帯端末の電源操作用の電源スイッチと、プログラムを格納する格納メ
モリと、加入者情報を格納する加入者情報メモリと、プログラム使用領域として使用する
ワーキングメモリと、前記電池パック装着を検出した場合に、前記加入者情報メモリの加
入者情報の有無をチェックして加入者情報があれば前記格納メモリから前記ワーキングメ
モリへプログラムを転送し、加入者情報がなければ前記格納メモリから前記ワーキングメ
モリへプログラムを転送しない制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、事前にROMからRAMへプログラム等の転送を行って、電源オン後
の立ち上がりを速くすることができる。それによって、ユーザー使用時の電源オン後の立
ち上がりを速くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
図1は、各実施例に係る携帯端末の主要部の構成を示すブロック図である。携帯端末の
主要部は、電池パック1、電池パック1の装着接続用のコネクタ2、電源スイッチ3、開
閉式筐体の蓋開け検出スイッチ4、電源制御部5、携帯端末の主制御を行う主制御部6、
プログラム等を格納する不揮発性の格納メモリ7、加入者契約時に加入者情報を格納する
加入者情報メモリ71、揮発性のワーキングメモリであるRAM8、このRAM8の電源
をバックアップするバックアップ電池9などから構成される。このバックアップ電池9に
ついては、実施例により、設けない場合と設ける場合がある。また、蓋開け検出スイッチ
4についても、実施例により、設けない場合と設ける場合がある。また、加入者情報メモ
リ71は、実施例4のみで使用する。
【0011】
更に、電源制御部5は、主制御部6および格納メモリ7用の安定化電源を供給する主制
御用電源51、RAM8用の安定化電源を供給するRAM用電源52、主制御用電源51
とRAM用電源52の電源オンオフ制御を行う電源オンオフ部53、電池パック1の装着
を検出する電池パック装着検出部54、電池パック1の電圧を検出する電池パック電圧検
出部55などから構成される。電源制御部5は、電池パック1から直接に電源供給を受け
て動作する。
携帯端末の電源系統は、電池パック1から主制御用電源51を経由して主制御部6およ
び格納メモリ7へ電源供給するラインと、電池パック1からRAM用電源52を経由して
RAM8へ電源供給するラインとに分配される。また、RAM8は、RAM用電源52と
は別にバックアップ電池9からバックアップ電源が供給される。なお、このバックアップ
電池9を設ける場合、バックアップ電池9の容量が十分大きければRAM用電源52は無
くてもよい。
【0012】
次に、動作について説明する。電池パック1は、携帯端末本体に対して装着および抜き
取りが可能な構造であり、バネ状の接点などからなるコネクタ2により電気的に接続され
る。このような構造のため、振動や落下により、電源の瞬断が起きることがある。
電池パック装着検出部54は、電池パック1が装着された時、その電圧上昇を検出して
電池パック1が装着されたことを検出する。電圧上昇を検出することにより、電池パック
1の装着だけではなく、瞬断回復時の検出も行うことができる。
なお、電圧上昇ではなく、電池パック装着検出スイッチ(図示せず)を設けて検出して
もよい。その場合は、電池パック装着のみの検出を行う。
【0013】
電池パック装着検出部54は、電池パック1の装着または瞬断回復を検出すると、電池
パック検出信号54aを電源オンオフ部53および主制御部6へ送信する。主制御部6へ
送信するのは、主制御用電源51がオンになって主制御部6が立ち上がった時に、どの要
因で主制御用電源51がオンになったかを主制御部6が確認するためである。
【0014】
電池パック電圧検出部55は、電池パック1の電圧値を検出して、これを電源オンオフ
部53へ送信する。
電源オンオフ部53は、主制御用電源51およびRAM用電源52をオンオフ制御する
。その要因として、電池パック装着検出、電池パック1の電圧値、電源スイッチ3、蓋開
け検出スイッチ4がある。また、主制御部6から送信される転送終了信号6bも要因の1
つである。この内、電源スイッチ3相当の要因として、図示しない電源オンタイマー等に
よる電源オン要因もある。
主制御部6、格納メモリ7、およびRAM8は、バス6aで接続される。主制御部6は
、CPUやI/O等を有し、携帯端末の主制御を行う。格納メモリ7は、ブートプログラ
ム、アプリケーションプログラム、携帯端末のアドレス帳などを格納するために、不揮発
性のメモリ、例えばNAND型のフラッシュメモリなどが使用される。不揮発性のメモリ
は比較的、動作速度が遅い。RAM8はワーキングメモリとして高速性が要求され、揮発
性のメモリ、例えばSDRAM(同期型DRAM)などが使用される。
主制御部6は、まず、格納メモリ7からプログラム等をRAM8へ転送する。この転送
は、例えば10秒間程度の時間を要し、この間、携帯端末のユーザーを待たせることにな
ってしまう。主制御部6は、転送が終了すると、高速のRAM8上でプログラムの実行な
どを行う。
電源制御部5と主制御部6間の情報伝達は、電池パック検出信号54a、転送終了6b
、情報信号53a等により行われるが、これ以外の方法であってもよい。
【0015】
なお、ユーザーが販売店において携帯端末を購入時には、販売店の加入者情報書込機か
ら携帯端末の図示しないインターフェースを介して、加入者ID等の加入者情報が加入者
情報メモリ71に書き込まれる。携帯端末メーカーの工場出荷時には、この加入者情報は
書き込まれていない。以後、この加入者情報が書き込まれている状態を黒ロム状態、加入
者情報が書き込まれていない状態を白ロム状態と称する。
なお、この加入者情報メモリ71は、格納メモリ7の内部に設けても良い。また、主制
御部6を構成するLSI等の内部に設けて、容易に読み出せないように秘匿性を持たせて
もよい。
【実施例1】
【0016】
電源制御部5のオンオフ制御や主制御部6等の詳細動作について、以下に説明する。実
施例1は、蓋開け検出スイッチ4およびバックアップ電池9を設けない構成である。
図2は、携帯端末の動作を表すタイムチャートであり、電池パック装着から始まり、電
源スイッチオンとなるまでの間で、電池パックの電圧が所定電圧以上をキープしている場
合を示す。この電池パック電圧の電圧波形は、主制御用電源51やRAM用電源52のオ
ンオフ時の負荷変動に伴う電圧変動は省略して示す。
この電池パック装着のタイミングは、例えば携帯端末メーカーの工場出荷時であり、電
源スイッチオンのタイミングは、ユーザー購入後などである。
【0017】
電源制御部5は、電池パック1の装着を検出し、主制御用電源51およびRAM用電源
52がオフ状態の時の電池パック電圧が所定電圧V1以上であれば、主制御用電源51お
よびRAM用電源52をオンにする(タイミングT1)。これは、主制御部6によるプロ
グラム転送の目的のためである。そして、電池パック検出信号54aを主制御部6へ送信
する(図2には図示せず)。所定電圧V1は、電池パック装着から所定期間経過後に電源
スイッチをオンにして、通常動作、例えば5分間の通話動作を行うことを保証できるマー
ジンを持った電圧である。
主制御部6は、RAM8をチェックして所定のプログラム等のデータが転送記録されて
いるかを確認する。最初の電池パック装着であれば、RAM8内にはプログラム等のデー
タは記録されていないため(T2)、主制御部6は、格納メモリ7からプログラム等を読
み出して、RAM8へ転送する(T3)。転送が完了すると(T4)、主制御部6は、電
池パック検出信号54aをチェックして、電池パック装着を要因として主制御用電源51
がオンになって主制御部6自体が立ち上がったことを認識する。そして、主制御部6は、
転送終了信号6bを電源制御部5へ送出する(図2には図示せず)。
電源制御部5は、転送終了信号6bを受信して、主制御用電源51をオフにし、プログ
ラム等の転送に伴う動作を終了する(T5)。
【0018】
以降、電源制御部5は、RAM用電源52のオンを継続して、RAM8に転送されたプ
ログラム等を保持する。以降、電池パック電圧は負荷により自然に低下していく。電源制
御部5は、この主制御用電源51がオフ状態でRAM用電源52がオン状態の時の電池パ
ック電圧が所定電圧V2以上かどうかを確認し続ける(T6)。この所定電圧V2も、所
定期間経過後に電源スイッチをオンにして、通常動作、例えば5分間の通話動作を行うこ
とを保証できるマージンを持った電圧である。そして、所定電圧V2以上であれば、RA
M用電源52のオンを継続する。
なお、先のT1時の所定電圧V1は、主制御用電源51およびRAM用電源52が共に
オフ状態であるが、T6時の所定電圧V2は、主制御用電源51のみオフ状態である。こ
の負荷状態の差による電圧の差があるために、T1時の所定電圧V1とT6時の所定電圧
V2とは若干異なる値に設定してもよい。又は、差がそれほどなければ同じ値でもよい。
【0019】
次に、所定電圧V2以上の状態で、ユーザー操作等により電源スイッチ3がオンになる
と、電源制御部5は、主制御用電源51をオンにする(T7)。そして、電池パック検出
信号54aを否定状態にして主制御部6へ送信する(図2には図示せず)。
主制御部6は、RAM8をチェックして所定のプログラム等のデータが転送記録されて
いるかを確認する。RAM用電源51はオン状態が継続しており、RAM8にはプログラ
ム等のデータが保持されているため(T8)、主制御部6は、プログラム等の転送を行う
必要はない。そして、主制御部6は、電池パック検出信号54aが否定状態であれば電源
スイッチ3による電源オンであったとして、以降、RAM8のプログラム等により携帯端
末の初期化を行う(T9)。そして、通常動作に入る(T10)。
【0020】
従って、ユーザーは、電源スイッチをオンにした時には、待たされることなく、短時間
で通常動作に入ることができて、ユーザビリティが向上する。
また、電源スイッチオン(T7)直前まで、電池パック電圧が所定電圧以上であったた
めに、所定電圧で保証される残りの動作可能時間分、例えば5分間の通話等の通常動作(
T10)の保証も行うことができる。
【0021】
図3は、携帯端末の動作を表すタイムチャートであり、電池パック装着から始まり電源
スイッチオンとなるまでの間で、電池パックの電圧が所定電圧以下になった場合を示す。
所定電圧以下になる要因として、負荷による自然低下のように徐々に低下する場合がある
。また、電池パックの抜き取りと再装着や電源瞬断のように急激に0ボルト近辺まで低下
する場合がある。図3は、負荷による自然低下により電池パックの電圧が徐々に所定電圧
以下になり、更にその後に瞬断等が発生した場合の動作を示す。図2と異なる箇所につい
て主に説明する。
図2と同様に、電池パック1の装着からプログラム転送、主制御用電源51のオフを行
う(T1〜T5)。その後、電池パック電圧は負荷やリークにより徐々に低下していく。
そして、主制御用電源51がオフ状態でRAM用電源52がオン状態の時の電池パック電
圧が所定電圧V2以下になると(T6)、電源制御部5は、RAM用電源52を強制的に
オフにする(T7)。その結果、RAM8のデータは壊れる。RAM用電源52をオフに
する目的は、RAM8への供給電流が停止して、それでも電池パックの電圧はごくゆっく
りと低下するが、所定電圧V2近辺に長期間保持することができる。そして、電源スイッ
チオン(T9)後の通常動作(T13)を行うことができる電池パック残量を保証できる

次に、T7以降に、電池パック抜き取りと再装着、又は瞬断が発生すると、電源制御部
5は、電池パック装着を検出してYESとなる。しかし、電源制御部5は、主制御用電源
51およびRAM用電源52がオフ状態での電池パック電圧が所定電圧V1以下であれば
、主制御用電源51およびRAM用電源52をオンにしないで、オフ状態を継続する(T
8)。
これにより、電池パック抜き取りと再装着、又は瞬断が何回発生しても、電池パック電
圧が所定電圧V1以下であれば、無駄な動作を防ぐことができ、電源スイッチオン(T9
)後の通常動作(T13)を行うことができる電池パック残量を保証できる。
【0022】
次に、電源スイッチ3がオンになると、電源制御部5は、主制御用電源51およびRA
M用電源52をオンにする(T9)。そして、主制御部6は、RAM8のプログラム等を
チェックし、そのデータは壊れているので(T10)、格納メモリ7からRAM8へプロ
グラム等を転送する(T11)。そして、主制御部6は、初期化(T12)、通常動作(
T13)を行う。
これにより、電池パック電圧が所定電圧以下に低下した時に、電源スイッチオン時のユ
ーザーの待ち時間は増えるが壊れたRAMデータのフェールセーフ対応ができると共に、
通常動作を所定時間行うことができる電池パック残量を保証できる。
【0023】
なお、電池パック再装着や瞬断等の頻度がそれほど多くはないと考えられる場合は、電
池パック装着検出時に電池パック電圧V1をチェックしないで、毎回、電源をオンにして
プログラム転送を行ってもよい。頻度が少なければ、プログラム転送による電池パックの
残量低下もそれほど発生しないためである。その場合は、電源スイッチオン後のプログラ
ム転送が不要となり、待ち時間を短縮することができる。
【0024】
図4は、携帯端末の動作を表すタイムチャートであり、電池パック装着から始まり電源
スイッチオンとなるまでの間で、電池パックの電圧が所定電圧以下になった場合を示す。
この所定電圧以下になる要因として、電池パックの抜き取りと再装着、又は電源瞬断によ
り急激に0ボルト近辺まで低下してその後回復した場合の動作を示す。図3と異なる箇所
について主に説明する。
図3と同様に、電池パック1の装着からプログラム転送、主制御用電源51のオフを行
う(T1〜T5)。その後、電池パック1の抜き取りや電源瞬断により、主制御用電源5
1がオフ状態でRAM用電源52がオン状態の時の電池パック電圧が所定電圧V2以下に
なると(T6)、電源制御部5は、RAM用電源52をオフにする(T7)。電池パック
1の抜き取りや電源瞬断であれば、その時点でRAM8のデータは壊れる。
【0025】
次に、電池パック1の再装着や瞬断が回復すると、T1〜T5と同様に、電源制御部5
は、電池パック装着と見なして、電池パック電圧が所定電圧V1以上であることを確認し
て、プログラム転送用に主制御用電源51およびRAM用電源52をオンにする(T8)
。そして、プログラム転送、主制御用電源51のオフを行い(T8〜T12)、RAM8
のプログラム等は復旧する。
【0026】
以降、電源制御部5は、RAM用電源52のオンを継続して、RAM8に転送されたプ
ログラム等を保持する。以降、電池パック電圧は負荷により自然に低下していく。電源制
御部5は、この主制御用電源51がオフ状態でRAM用電源52がオン状態の時の電池パ
ック電圧が所定電圧V2以上かどうかを確認し続ける(T13)。
【0027】
そして、電源スイッチ3がオンになると、電源制御部5は、主制御用電源51をオンに
する(T14)。主制御部6は、RAM8のプログラム等のデータが正常であることを確
認し(T15)、RAM8のプログラム等により携帯端末の初期化を行い(T16)、通
常動作に入る(T17)。
【0028】
このように、電池パック抜き取りや瞬断が発生してRAMデータが壊れても、電池パッ
ク再装着や瞬断回復後の電池パック電圧が所定電圧以上であればプログラム等の再転送を
行って、電源スイッチオン後の待ち時間を短縮することができる。
【0029】
以上、図2〜図4で説明したように、電源スイッチオン後の待ち受け時間の短縮効果と
共に、電源スイッチオン以前の電池パック電圧をチェックして、RAMデータが壊れた時
のフェールセーフを行い、また、電池パック電圧の持ちを良くして、電源オン後の所定動
作の保証を行うことができる。
【0030】
また、図3および図4で説明したように、電圧低下の原因が自然低下か瞬断等の急激低
下のいずれであっても、どちらにも対応することができ、電源制御部5で判別する必要が
ないため、電源制御部5のハード構成を簡素化することができる。
【実施例2】
【0031】
実施例2は、蓋開け検出スイッチ4は設けず、RAM8用のバックアップ電池9を設け
た構成である。
なお、RAM8用のRAM用電源52も設ける構成としてもよい。そして、実施例1に
示したように電池パックの所定電圧をチェックして、RAM用電源52のオンオフ制御を
行ってもよい。その場合は、RAM用電源52がオン状態の時は、RAM用電源52から
RAM8へ電源供給が行われ、RAM用電源52がオフ状態の時は、バックアップ電池9
からRAM8へ電源供給が行われる。それにより、実施例1と同様に、電源スイッチオン
後の所定動作の保証を行うことができる。
また、バックアップ電池9の容量が大きい場合などは、RAM用電源52を設けない構
成としてもよい。その場合は、常時、バックアップ電池9からRAM8へ電源供給が行わ
れる。いずれの構成でも、RAM8のデータは保証される。
【0032】
図5は、携帯端末の動作を表すタイムチャートであり、RAM用のバックアップ電池を
設け、プログラム等の転送中に電池パックの抜き取りと再装着、又は電源瞬断が発生した
場合の動作を示す。
電源制御部5は、電池パック1の装着を検出し、主制御用電源51およびRAM用電源
52がオフ状態の時の電池パック電圧が所定電圧V1以上であれば、主制御用電源51を
オンにする(タイミングT1)。なお、RAM用電源52のオンオフ制御を行わない場合
は、所定電圧V1以上の判断は不要であり、電池パック1の装着検出のみでよい。
主制御部6は、RAM8をチェックして所定のプログラム等のデータが転送記録されて
いるかを確認し、記録されていなければ(T2)、格納メモリ7からプログラム等を読み
出して、RAM8へ転送する(T3)。この転送途中に電池パック1の抜き取りや瞬断が
発生すると、電池パック1から電源供給を受けている主制御用電源51はオフになってし
まい(T4)、転送は途中までで終わってしまう。
【0033】
次に、電池パック1の再装着や瞬断が回復すると、電源制御部5は、電池パック1の装
着を検出し、主制御用電源51を再びオンにする(T5)。そして、主制御部6は、RA
M8をチェックして所定のプログラム等のデータが転送記録されているかを確認し、完了
しないで途中まで記録されていれば(T6)、その続きを格納メモリ7から読み出して、
RAM8へ転送する(T7)。そして、転送が完了すると(T4)、主制御部6は、転送
終了信号6bを電源制御部5へ送出し、電源制御部5は、主制御用電源51をオフにする
(T9)。
この転送完了後に、再度、電池パック1の抜き取りや瞬断が発生し、電池パック1の再
装着や瞬断が回復すると、電源制御部5は、電池パック1の装着を検出し、主制御用電源
51を再びオンにする(T10)。そして、主制御部6は、RAM8をチェックしてプロ
グラム等のデータが転送記録されているかを確認し、完了していれば(T11)、転送処
理を行わずに、転送終了信号6bを電源制御部5へ送出し、電源制御部5は、主制御用電
源51をオフにする(T12)。
これにより、電池パック1の抜き取りや瞬断が何回発生しても、主制御用電源51は短
時間オンになるだけであり、電流消費を抑えることができる。
【0034】
次に、電源スイッチ3がオンになると、電源制御部5は、主制御用電源51をオンにす
る(T13)。そして、主制御部6は、RAM8をチェックして所定のプログラム等のデ
ータが転送記録されていることを確認し(T14)、RAM8のプログラム等により携帯
端末の初期化を行い(T15)、通常動作に入る(T16)。
【0035】
実施例2によれば、プログラム等の転送途中の瞬断等に対して、途中から転送し直すこ
とにより、転送時間を短縮することができる。また、電池パック1の抜き取りや瞬断が何
回発生しても、主制御用電源51は短時間オンになるだけであり、電流消費を抑えること
ができる。
【実施例3】
【0036】
図6は、折り畳み式携帯端末の動作を表すタイムチャートであり、折り畳み式の蓋開け
を検出した時の動作を示す。
この動作は、ユーザーが折り畳み式携帯端末の電源を入れるために、まず、折り畳み式
の蓋を開く操作を行い、すぐに電源スイッチ押下を行う場合を示す。
【0037】
電池パック1が装着された状態でユーザーが折り畳み式の蓋を開く操作を行うと、電源
制御部5は、蓋開け検出スイッチ4のオンを検出し(T1)、主制御用電源51およびR
AM用電源52をオンにする。また、蓋開け検出信号(電池パック検出信号54aが兼ね
る)を主制御部6へ送信する。これは、主制御用電源51がオンになった要因が蓋開け検
出であることを主制御部6へ通知するためである。
主制御用電源51がオンになって主制御部6が立ち上がり、主制御部6は、RAM8を
チェックして所定のプログラム等のデータが転送記録されているかを確認し(T2)、格
納メモリ7からプログラム等を読み出して、RAM8へ転送する(T3)。この転送は、
例えば10秒間程度かかるために、ユーザーはこの途中段階で、次の操作の電源スイッチ
3を押下することになる。電源オン操作は一般的には、電源スイッチ3を一定時間押下し
続けた段階でオンが検出され(T4)、電源制御部5は、蓋開け検出信号を否定状態にし
て主制御部6へ送信する。これは、主制御用電源51がオンになった要因が電源スイッチ
オン要因であることを主制御部6へ通知するためである。
【0038】
主制御部6は、蓋開け検出信号が否定状態になると通常の表示動作を開始する(T5)
。この時点からユーザーは待たされている実感を持つことになる。
そして、主制御部6は、プログラム転送が完了すると(T6)、蓋開け検出信号が否定
状態であることを確認して、初期化を行い(T8)、通常動作に入る(T9)。この通常
動作に入った段階(T9)で、ユーザーは待ち状態から開放される。
従って、従来のように、電源スイッチオンでプログラム転送を開始していた場合に比べ
て、待ち時間の短縮を行うことができ、ユーザビリティが向上する。
【0039】
[実施例1〜実施例3共通]
図7および図8は、実施例1〜実施例3共通の動作フローチャートであり、図7は電源制
御部の動作フローチャート、図8は主制御部の動作フローチャートである。
図7について説明する。電源制御部は、2系統の動作を並行して行う。1つは電池パッ
ク装着時等のプログラム転送専用の電源制御動作(ステップS1)であり、電池パック装
着時、瞬断回復時、蓋開け検出時などである。もう1つは通常の電源オン要因(ステップ
S20)であり、電源スイッチ押下時や電源タイマー経過時など、携帯端末本来の通常動
作を行う場合である。
【0040】
ステップS1においては、電池パック装着、瞬断回復、蓋開け検出をチェックし(S2
)、アクティブ状態を待つ(S2、S3)。そして、アクティブ状態が発生すれば(S3
でYES)、電池パック電圧をチェックし(S4)、所定電圧V1以下であれば何もしな
いで待ち状態になる。所定電圧V1以上であれば、電池パック検出信号を主制御部へ送信
する(S5)。これは、これから行う主制御用電源オンの要因が電池パック装着等であり
、プログラム転送の専用動作用であることを主制御部に通知するためである。
【0041】
そして、主制御用電源およびRAM用電源をオンにする(S6、S7)。そして、主制
御部が格納メモリからRAMへのプログラム等の転送を終了して、主制御部からのプログ
ラム転送の終了信号を待つ(S8)。転送終了信号を受信すると(S8のYES)、主制
御部の動作は不要となるので、主制御用電源をオフにする。
【0042】
そして、電池パック電圧を監視し(S10)、所定電圧V2以下になったら、電池パッ
クの持ち時間を持たせるため等の目的でRAM用電源をオフにする(S11)。
【0043】
次に、ステップS20について説明する。電源スイッチや電源タイマー等の電源オン要
因をチェックし、アクティブ状態を待つ(S21)。そして、アクティブ状態が発生すれ
ば(S21でYES)、電池パック検出信号を否定状態にして主制御部へ送信する(S2
2)。これは、これから行う主制御用電源オンの要因が電源スイッチ等であり、通常の動
作用であることを主制御部に通知するためである。
【0044】
そして、主制御用電源およびRAM用電源をオンにする(S23、S24)。そして、
電源スイッチオフ等の電源オフ要因を待ち(S25)、電源オフ要因が発生すると(S2
5でYES)、主制御用電源をオフにする(S26)。RAM用電源に対しては、RAM
に転送されたプログラム等を保持するために電源オンを継続する。
【0045】
図8について以下に説明する。主制御用電源がオンになって主制御部が立ち上がると(
S50)、主制御部は、RAMに所定のプログラム等が記録されているかをチェックする
(S51、S52)。そして、S52でデータ無しであれば、格納メモリからRAMへプ
ログラム等をすべて転送する(S53)。S52で途中までのデータがあれば、格納メモ
リからRAMへ未了分を転送する(S54)。S52で完了していれば、何もしない。そ
して、いずれの場合も転送終了信号を電源制御部へ送信する(S55)。
【0046】
次に、電源制御部からの電池パック検出信号をチェックし(S56)、YESであれば
、これは、電池パック装着等で主制御用電源が立ち上がり、プログラム転送専用であるこ
とを意味するため、何もしないでループし、主制御用電源がオフされることを待つ。
【0047】
電池パック検出信号が否定状態であれば(S56でNO)、これは、通常の電源オン要
因で主制御用電源が立ち上がったことを意味し、次に、RAM上のプログラムで初期化を
行い(S57)、通常処理に入る(S58)。
【0048】
以上の動作フローチャートにより、実施例1〜実施例3に示した動作を実行することが
できる。
【0049】
なお、各実施例では、主制御用電源のオンオフ制御を行ったが、主制御用電源のオン操
作はその負荷をウェイクアップ状態にし、主制御用電源のオフ操作はその負荷をスリープ
状態にすることであってもよい。他の電源制御も同様である。
【実施例4】
【0050】
図9は、実施例4に係る携帯端末の動作フローチャートである。
アプリケーションとして、携帯端末は、白ロム状態でメーカーの出荷時点の動作を経て
出荷されて販売店の在庫状態にあり、次に、販売店等でユーザー購入時の加入者契約時の
動作を行って白ロム状態から黒ロム状態となり、次に、ユーザーが通常の使用を行う場合
などに対応する。なお、加入者契約時に、販売店の加入者情報書込機から携帯端末の加入
者情報メモリ71に加入者ID等の加入者情報を書き込んで白ロム状態から黒ロム状態に
する動作については図示しない。
【0051】
(メーカー出荷時点の動作)
携帯端末のメーカー出荷時点等において、電池パックが装着されると、電源制御部は、
これを検出して(S70)、主制御用電源およびRAM用電源をオンにする(S71、S
72)。又は、通常の電源スイッチオン等で携帯端末の電源が立ち上がって所定の動作状
態に入り、その後、電源スイッチオフ要因が発生すると、電源制御部および主制御部は、
これを検出する(S73)。なお、電源制御部と主制御部間の種々の情報連絡は、図1に
示した情報信号53aを使用する。
これらのS70又はS73の状態が検出されると、次に、主制御部は、加入者情報メモ
リ71をチェックする(S74)。メーカー出荷時は、白ロム状態であり(S74で白ロ
ム)、格納メモリ7からRAM8へのプログラム等の転送は行わない(S79)。そして
、電源制御部は、RAM用電源および主制御用電源をオフにする(S80、S81)。
この時、携帯端末は状態2の状態になる。これは、主制御用電源オフ状態、RAM用電
源オフ状態、RAMにプログラム等が保存されてない状態である。この状態2では、電池
パックの電力消費はごく小さくて済む。従って、メーカー出荷時から販売店の在庫状態を
経て、販売店等でユーザー購入時の加入者契約時までの所定の長期間、電池パック残量を
保証することができる。そして、加入者契約用の所定の携帯端末動作を行うための電池パ
ック残量を確保できる。
【0052】
(販売店等でユーザー購入時の加入者契約時の動作)
この時点では、メーカー出荷時から所定の期間内であれば、電池パック残量が残ってお
り、電池パックを充電しなくても、加入者契約用の動作を行うことができる。この加入者
契約用の動作については図示しないが、携帯端末の電源スイッチをオンにして、販売店の
加入者情報書込機から携帯端末の加入者情報メモリ71に加入者ID等の加入者情報が書
き込まれる。これにより、携帯端末は黒ロム状態となる。
【0053】
また、加入者契約直後のユーザー使用開始時点においても、メーカー出荷時から所定の
期間内であれば、電池パックを充電しなくても、所定のたとえば5分間の通話動作を行う
ことができる。
【0054】
(加入者契約後のユーザーによる電池パック装着)
ユーザーにより、電池パックが装着されると、電源制御部は、これを検出して(S70
)、主制御用電源およびRAM用電源をオンにする(S71、S72)。この電池パック
の装着は頻繁には行われないので、通常の電源スイッチオン後の電源スイッチオフ要因の
検出も行う(S73)。
次に、主制御部は、加入者情報メモリ71をチェックする(S74)。加入者情報メモ
リ71は黒ロム状態になっており(S74で黒ロム)、格納メモリ7からRAM8へのプ
ログラムや電話帳データ等の転送を行う(S75)。これにより、電池パック装着時のみ
ではなく、毎回の電源スイッチオフ毎に、プログラム情報や最新の電話帳データ等を転送
することができる。そして、電源制御部は、主制御用電源をオフにする(S76)。RA
M用電源はオンを継続する。
次に、電源制御部は、電池パック電圧をチェックする(S77)。これが所定電圧以上
であれば、何もしない。この時、携帯端末は状態1の状態にある。これは、主制御用電源
オフ状態、RAM用電源オン状態、RAMにプログラム等が保存されている状態である。
この状態1では、RAMにプログラム等が保存されているため、ユーザーが電源スイッ
チオン操作を行って通常の電源オン状態になった時には、主制御部は、プログラム等が保
存されているRAM上ですぐに初期化プログラム等を実行して通常動作に入ることができ
、ユーザーを待たせることがなくなり、ユーザビリティを上げることができる。
【0055】
ステップS77で所定電圧以下となった場合は、RAM用電源をオフにする(S78)
。この時、携帯端末は状態2の状態になる。これにより、RAMのプログラム等は壊れる
ため、ユーザーが電源スイッチオン操作を行って通常の電源オン状態になった時には、主
制御部は、再度、格納メモリ7からRAM8へのプログラム等の転送を行ってから、RA
M上で初期化プログラム等を実行して通常動作に入らなければならない。このため、立ち
上がり時間がかかるが、それと引き換えに、電池パックの持ちを良くすることができる。
すなわち、所定電圧以上の時は、ユーザーが電源スイッチオン操作後の立ち上がりを速
くしてユーザビリティを上げる。所定電圧以下に下がった時は、電源スイッチオン操作後
の立ち上がりを遅くして電池持ちを良くすることができる。
【0056】
実施例4では、ユーザー使用時の電源オン後の立ち上がりを速くすると共に、携帯端末
メーカーの工場出荷時からユーザー使用に至るまでのバッテリー消耗の低減を行ってユー
ザー初期使用時の所定動作の保証をも行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の各実施例に係る携帯端末の主要部の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例1に係る携帯端末の動作を表すタイムチャート(所定電圧以上の場合)。
【図3】本発明の実施例1に係る携帯端末の動作を表すタイムチャート(所定電圧以下に自然低下した場合)。
【図4】本発明の実施例1に係る携帯端末の動作を表すタイムチャート(所定電圧以下に瞬断等で低下した場合)。
【図5】本発明の実施例2に係る携帯端末の動作を表すタイムチャート(RAM用のバックアップ電池を設ける場合)。
【図6】本発明の実施例3に係る携帯端末の動作を表すタイムチャート(蓋開け検出でプログラム転送)。
【図7】本発明の各実施例に係る携帯端末の電源制御部の動作フローチャート。
【図8】本発明の各実施例に係る携帯端末の主制御部の動作フローチャート。
【図9】本発明の実施例4に係る携帯端末の動作フローチャート。
【符号の説明】
【0058】
1 電池パック
2 コネクタ
3 電源スイッチ
4 蓋開け検出スイッチ
5 電源制御部
6 主制御部
7 格納メモリ
8 RAM
9 バックアップ電池
51 主制御用電源
52 RAM用電源
53 電源オンオフ部
54 電池パック装着検出部
55 電池パック電圧検出部
71 加入者情報メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池パックの装着を検出する電池パック検出手段と、
携帯端末の電源操作用の電源スイッチと、
プログラムを格納する格納メモリと、
加入者情報を格納する加入者情報メモリと、
プログラム使用領域として使用するワーキングメモリと、
前記電池パック装着を検出した場合に、前記加入者情報メモリの加入者情報の有無をチェ
ックして加入者情報があれば前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転
送し、加入者情報がなければ前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転
送しない制御手段とを
具備することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
電池パックの装着を検出する電池パック検出手段と、
携帯端末の電源操作用の電源スイッチと、
プログラムを格納する格納メモリと、
加入者情報を格納する加入者情報メモリと、
プログラム使用領域として使用するワーキングメモリと、
前記電池パックからの電源を入力とし、前記ワーキングメモリに電源を供給するワーキン
グメモリ用電源と、
前記電池パック装着を検出した場合に、前記ワーキングメモリ用電源をオンにし、前記加
入者情報メモリの加入者情報の有無をチェックして加入者情報があれば前記格納メモリか
ら前記ワーキングメモリへプログラムを転送し、加入者情報がなければ前記ワーキングメ
モリ用電源をオフにする制御手段とを
具備することを特徴とする携帯端末。
【請求項3】
前記制御手段は、
更に、前記電池パック装着および前記電源スイッチのオフ操作を検出した場合に前記ワー
キングメモリ用電源をオンにし、前記加入者情報メモリの加入者情報の有無をチェックし
て加入者情報があれば前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転送し、
加入者情報がなければ前記ワーキングメモリ用電源をオフにすることを特徴とする請求項
2に記載の携帯端末。
【請求項4】
更に、前記電池パックの電圧を検出する電圧検出手段を備え、
前記制御手段は、
更に、前記電池パック装着を検出した場合に、前記ワーキングメモリ用電源をオンにし、
前記加入者情報メモリの加入者情報の有無をチェックして加入者情報があれば前記格納メ
モリから前記ワーキングメモリへプログラムを転送し、加入者情報がなければ前記ワーキ
ングメモリ用電源をオフにし、当該転送終了後に前記電池パックの電圧が所定電圧以下と
なったときに前記ワーキングメモリ用電源をオフにし、当該以降、前記電源スイッチオン
を検出した場合に、前記ワーキングメモリ用電源をオンにして、前記ワーキングメモリに
所定のプログラムが無ければ前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転
送することを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項5】
更に、前記電池パックの電圧を検出する電圧検出手段を備え、
前記制御手段は、
更に、前記電池パック装着を検出した場合に、前記ワーキングメモリ用電源をオンにし、
前記加入者情報メモリの加入者情報の有無をチェックして加入者情報があれば前記格納メ
モリから前記ワーキングメモリへプログラムを転送し、加入者情報がなければ前記ワーキ
ングメモリ用電源をオフにし、当該転送終了後に前記電池パックの電圧が所定電圧以上を
継続した状態で前記電源スイッチオンを検出した場合に、前記ワーキングメモリに所定の
プログラムが有れば前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラム転送を行わな
いことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項6】
電池パックの装着を検出する電池パック検出手段と、
前記電池パックの電圧を検出する電圧検出手段と、
プログラムを格納する格納メモリと、
プログラム使用領域として使用するワーキングメモリと、
携帯端末の主制御を行う主制御手段と、
前記ワーキングメモリへバックアップ用として電源供給するバックアップ電池と、
前記電池パックからの供給電源を前記格納メモリ用および前記主制御手段用の主制御用電
源と前記ワーキングメモリ用のワーキングメモリ用電源とに分配すると共に、当該主制御
用電源およびワーキングメモリ用電源のオンオフ制御を行う電源制御手段とを具備し、
前記主制御手段は、前記主制御用電源がオン時に、前記ワーキングメモリに所定のプログ
ラムが無ければ前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転送して転送終
了信号を前記電源制御手段へ送信し、前記転送が途中であれば前記格納メモリから前記ワ
ーキングメモリへプログラムの続きを転送して転送終了信号を前記電源制御手段へ送信し
、前記ワーキングメモリに所定のプログラムが完了していれば転送終了信号を前記電源制
御手段へ送信し、
前記電源制御手段は、前記電池パック検出時に前記主制御用電源および前記ワーキングメ
モリ用電源をオンにし、前記転送終了信号受信時に前記主制御用電源をオフにし、当該主
制御用電源オフ中に前記電池パックの電圧が所定電圧以下となった時に前記ワーキングメ
モリ用電源をオフにする
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項7】
電池パックの装着を検出する電池パック検出手段と、
前記電池パックの電圧を検出する電圧検出手段と、
プログラムを格納する格納メモリと、
プログラム使用領域として使用するワーキングメモリと、
携帯端末の主制御を行う主制御手段と、
前記ワーキングメモリへ電源供給するバックアップ電池と、
前記電池パックからの供給電源を前記格納メモリ用および前記主制御手段用の主制御用電
源として供給すると共に、当該主制御用電源のオンオフ制御を行う電源制御手段とを具備
し、
前記主制御手段は、前記主制御用電源がオン時に、前記ワーキングメモリに所定のプログ
ラムが無ければ前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転送して転送終
了信号を前記電源制御手段へ送信し、前記転送が途中であれば前記格納メモリから前記ワ
ーキングメモリへプログラムの続きを転送して転送終了信号を前記電源制御手段へ送信し
、前記ワーキングメモリに所定のプログラムが完了していれば転送終了信号を前記電源制
御手段へ送信し、
前記電源制御手段は、前記電池パック検出時に前記主制御用電源をオンにし、前記転送終
了信号受信時に前記主制御用電源をオフにする
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項8】
折り畳み式携帯端末の蓋開け検出を行う蓋開け検出スイッチと、
当該折り畳み式携帯端末の電源操作用の電源スイッチと、
プログラムを格納する格納メモリと、
プログラム使用領域として使用するワーキングメモリと、
前記蓋開けを検出したとき、前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転
送する制御手段とを
具備することを特徴とする携帯端末。
【請求項9】
折り畳み式携帯端末の蓋開け検出を行う蓋開け検出スイッチと、
当該折り畳み式携帯端末の電源操作用の電源スイッチと、
プログラムを格納する格納メモリと、
プログラム使用領域として使用するワーキングメモリと、
前記蓋開けを検出したとき、前記格納メモリから前記ワーキングメモリへプログラムを転
送し、当該蓋開け検出以降、前記電源スイッチオンを検出した場合に当該ワーキングメモ
リに転送されたプログラムを実行する制御手段とを
具備することを特徴とする携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−181215(P2007−181215A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−352420(P2006−352420)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【分割の表示】特願2004−324884(P2004−324884)の分割
【原出願日】平成16年11月9日(2004.11.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】