携帯電子機器ユニット
【課題】本発明は、携帯電子機器を単に保持し、速写性を向上させるだけの機能ではなく、携帯電子機器の使用上で他の有利な機能を追加することが可能なホルスター状の機器保持部材と、これを利用可能な携帯電子機器とからなる携帯電子機器ユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】デジタルカメラ10を保持するホルスター100にバッテリ102を設ける。撮影後、デジタルカメラ10をホルスター100に装着すると、ホルスター100の充電器に接続されたコネクタ104がデジタルカメラ10のコネクタ84に接続され、ホルスター100のシステム制御回路106によって制御された電源制御手段108によって、デジタルカメラ10のバッテリ82がホルスター100のバッテリ102によって自動的に充電される。
【解決手段】デジタルカメラ10を保持するホルスター100にバッテリ102を設ける。撮影後、デジタルカメラ10をホルスター100に装着すると、ホルスター100の充電器に接続されたコネクタ104がデジタルカメラ10のコネクタ84に接続され、ホルスター100のシステム制御回路106によって制御された電源制御手段108によって、デジタルカメラ10のバッテリ82がホルスター100のバッテリ102によって自動的に充電される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電子機器ユニットに係り、特に撮影機能を有するデジタルカメラ等の携帯電子機器と、この携帯電子機器を保持するホルスター等の機器保持部材とからなる携帯電子機器ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラをホルスターに装着し、身体に取り付けて携帯するものが特許文献1、2等に開示されている。
【0003】
特許文献1のホルスターは、カメラの外形にフィットする内面形状を有し、収納したカメラの一部を突出させる出し入れ口を持つケース本体を、収納するカメラの半部ずつを覆う一対のカバー体の間で、これらを閉じ状態に係止するとともに、この係止を解除できる係止部材を設けることにより、カメラを安全に携帯し、且つ必要に応じて瞬時に取り出せる目的を達成している。
【0004】
一方、特許文献2のホルスター(カメラ用ケース)は、合成樹脂等の弾性を持った材質で形成され、カメラの収納時において、弾性力によりカメラを保持しつつ、カメラのレンズ部、液晶モニタ、ファインダ部及びコネクタを覆うとともに、カメラのグリップ部を露出する形態により、速写性を高める目的を達成している。また、特許文献2のホルスターは、カメラを収納する動作によってカメラの電源をOFFにし、カメラを取り出す動作によってカメラの電源をONにする構造も有している。
【特許文献1】特開平10−66615号公報
【特許文献2】特開2000−23727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に開示されたホルスターの機能は、カメラを単に保持したり、カメラの収納/取り出し動作に応じて電源をON/OFF制御したりするもので、それ以上の機能はない。
【0006】
また、最近では、パソコン等の外部機器とのデータ通信用アダプタに、デジタルカメラの充電機能を持たせたものがあるが、これはデータ通信を行うと同時に充電を行うものであり、それ以上の機能はない。
【0007】
ところで、昨今のデジタルカメラにおいては、より小型化が要求されるとともに小型化が進む中で撮影枚数を増やすという、相反する要求がある。しかしながら、前述したデータ通信用アダプタは、この相反する要求を解決するための周辺機器にはなり得ない。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、携帯電子機器を単に保持し、速写性を向上させるだけの機能ではなく、携帯電子機器の使用上で他の有利な機能を追加することが可能なホルスター状の機器保持部材と、これを利用可能な携帯電子機器とからなる携帯電子機器ユニットを提供することを目的とする。
【0009】
すなわち、デジタルカメラに言及すると、小型化と撮影枚数を増やすという、相反する要求を解決しようとするものである。より詳しくは、デジタルカメラのバッテリ、データ記録部を極力小型化しながら、撮影時にはデジタルカメラのバッテリ容量、記録容量の制約を受けずに撮影枚数の大幅な改善が可能となるユニットを提供することである。つまり、バッテリ内蔵型のホルスターとの併用でデジタルカメラを小型化しながらバッテリ寿命の飛躍的な長寿命化を図ること、記録部内蔵型のホルスターとの併用でデジタルカメラを小型化しながら撮影枚数を飛躍的に増やすこと、ホルスターを介して外部機器に接続することにより、外部機器によってデジタルカメラやホルスターのバッテリを充電したり外部機器にデータを送信したりすること、そして、メモリバックアップによりデータの安全性を高めることが可能な携帯電子機器ユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記機器保持部材には、前記携帯電子機器のバッテリを充電する充電用バッテリが設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着保持された際に、機器保持部材の充電用バッテリによって携帯電子機器のバッテリを接触式又は非接触式で充電するための充電手段が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項1、2によれば、機器保持部材であるホルスターに充電用バッテリを設け、この充電用バッテリを利用して携帯電子機器であるデジタルカメラのバッテリを充電する。これにより、デジタルカメラのバッテリは、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のバッテリであれば充分なので、バッテリを小型化でき、デジタルカメラを小型化できる。また、撮影後、デジタルカメラをホルスターに収納すると、ホルスターの充電用バッテリによってデジタルカメラのバッテリが充電手段によって直ちに充電される。これにより、デジタルカメラの次の使用時にはバッテリが満充電なので問題なく使用できる。更に、携帯時にはホルスターによってデジタルカメラが保護されているので、デジタルカメラの損傷を防止できる。また、ホルスターには撮影レンズ、液晶モニタ等の表示手段を保護する保護部材が設けられているので、デジタルカメラの撮影レンズをレンズバリア無しの構成にすることができ、デジタルカメラの更なる小型化を図ることができる。
【0013】
ホルスターの充電用バッテリの容量は、デジタルカメラのバッテリの容量に応じて適宜設定される。例えば、デジタルカメラのバッテリの容量が10枚程度の撮影に対応するものであれば、一般的に一度の撮影で100枚程度の撮影を行うものとした場合、デジタルカメラのバッテリの10倍以上の容量に設定すればよい。これにより、ホルスターの充電用バッテリは重量物になるが、ホルスターはそもそもズボンのベルトに装着されて携帯されるものなので、ある程度の重量物であっても、携帯に支障をきたすことはない。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2において、接触式の前記充電手段は充電端子であり、非接触式の前記充電手段は電磁誘導による起電力によって充電する充電手段であることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の如く、携帯電子機器と機器保持部材との間の充電手段は、接触式の充電端子によるもの、又は、電磁誘導による起電力によって充電する充電手段によるものがある。
【0016】
請求項4に記載の発明は、第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記第2のデータ記録部は、前記第1のデータ記録部よりも記録容量が大きいことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着されると、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項4、5によれば、携帯電子機器であるデジタルカメラの第1のデータ記録部に記録されたデータを、機器保持部材であるホルスターの第2のデータ記録部に転送する。これにより、デジタルカメラの第1のデータ記録部は、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のデータ記録部であれば充分なので、デジタルカメラを小型化、ローコスト化することができる。また、携帯時にはホルスターによってデジタルカメラが保持されるので、デジタルカメラの損傷を防止できる。また、ホルスターには撮影レンズ、表示手段を保護する保護部材が設けられているので、デジタルカメラをレンズバリア無しの構成にすることができ、デジタルカメラの更なる小型化、ローコスト化を図ることができる。更に、携帯時(非撮影時)には、デジタルカメラの第1のデータ記録部に記録されたデータが、ホルスターの第2のデータ記録部に自動的に転送されて記録されるので、デジタルカメラの使用時には常に第1のデータ記録部の空きが確保される。
【0019】
請求項1、2、4、5の如く、身につけて携帯する機器保持部材であるホルスターにバッテリ、第2のデータ記録部を設けることによって、携帯電子機器であるデジタルカメラをホルスターに保持させると、デジタルカメラの充電が開始されるとともに、画像データ等のデータが第1のデータ記録部からホルスターの第2のデータ記録部に転送される。よって、デジタルカメラには、一連の操作で撮影する程度の容量の小さいバッテリ、データ記録部を搭載すればよいのでデジタルカメラを軽量、小型化、ローコスト化できることはもちろん、デジタルカメラの小型化を図るとともに撮影枚数を増やす、という本発明の目的を達成できる。
【0020】
一般的な撮影において、1ヶ所で100枚以上撮影するケースは稀であり、大抵は少数枚撮影して次の撮影場所に移動するものである。本発明は、その移動時間を利用してバッテリの充電とデータ転送を行うので、デジタルカメラのバッテリ状態は常に満充電で良好であり、また、データ記録部も常に空の状態が確保されているので、シャッターチャンスを逃がすことはない。
【0021】
ホルスターの第2のデータ記録部の容量は、デジタルカメラの第1のデータ記録部の容量に応じて適宜設定される。例えば、第1のデータ記録部の容量が10枚程度の撮影に対応するものであれば、一般的に一度の撮影で100枚程度の撮影を行うものとした場合、第1のデータ記録部の10倍以上の容量に設定すればよい。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5において、前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部のデータと前記第2のデータ記録部のデータとを比較し、第1のデータ記録部のデータのうち、第2のデータ記録部に転送されていないデータを選択して第2のデータ記録部に転送することを特徴とする。
【0023】
請求項6によれば、新規に取得したデータのみが第1のデータ記録部から第2のデータ記録部に転送されるので、第2のデータ記録部の容量を無駄にせず、データの重複に起因する編集操作、消去操作等の煩雑も生じない。新規に取得したデータとは、デジタルカメラの場合、新規に撮影した画像データのことである。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項5において、前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータのうち所定のデータを選択して前記第2のデータ記録部に転送可能であることを特徴とする。
【0025】
請求項7によれば、第1のデータ記録部から第2のデータ記録部にデータ転送すべきデータを手動等で選択できるので、第2のデータ記録部に不必要なデータが溜められることが無く、第2のデータ記録部を効率よく使用できる。また、第1のデータ記録部に溜められた不要なデータは、携帯電子機器から消去してもよく、第2のデータ記録部に転送した後、機器保持部材から消去してもよい。これによって、携帯電子機器は常に環境のよい状態で使用される。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項5において、前記携帯電子機器には、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータを表示する表示手段を有するとともに、該表示手段に表示された複数のデータのうち前記第2のデータ記録部に転送するデータを選択する選択手段を有していることを特徴とする。
【0027】
請求項8によれば、第1のデータ記録部から第2のデータ記録部にデータ転送すべきデータを目視にて選択できるので、選択が容易になり、且つ第2のデータ記録部に不必要なデータが溜められることが無く、第2のデータ記録部を効率よく使用できる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記機器保持部材には、前記携帯電子機器を充電するバッテリが設けられるとともに、外部機器に接続されて外部機器からの電力を受電するための受電端子が設けられていることを特徴とする。
【0029】
請求項9に記載の機器保持部材は、携帯電子機器を保持するだけではなく、外部機器との接続用アダプタとして使用でき、外部機器からの電力を受電する受電端子を少なくとも有しているので、受電した電力を携帯電子機器や機器保持部材に有効利用することができる。機器保持部材を外部機器に接続した場合、機器保持部材を携帯することはできないが、携帯しない機器保持部材の充電時に便利である。
【0030】
請求項10に記載の発明は、第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記機器保持部材には、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられるとともに、前記第2のデータ記録部に記録されたデータを外部機器に送信する通信端子が設けられていることを特徴とする。
【0031】
請求項10の機器保持部材は、通常はホルスターとして使用するが、携帯電子機器から転送されたデータを、通信端子を介して外部機器に転送する、クレイドルとして使用できるので便利である。これにより、機器保持部材の第2のデータ記録部を空の状態にすることができる。
【0032】
請求項11に記載の発明は、請求項9において、前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材の前記バッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする。
【0033】
請求項11は、外部機器によって機器保持部材のバッテリを充電するものである。
【0034】
請求項12に記載の発明は、請求項11において、前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材に装着された前記携帯電子機器のバッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする。
【0035】
請求項12は、外部機器によって携帯電子機器のバッテリを充電するものである。
【0036】
請求項13に記載の発明は、請求項1又は2において、前記機器保持部材が外部機器に接続されると、外部機器によって機器保持部材のバッテリが充電されることを特徴とする。
【0037】
請求項13は、外部機器によって請求項1又は2の機器保持部材のバッテリを充電するものである。
【0038】
請求項14に記載の発明は、請求項12において、前記外部機器による前記機器保持部材のバッテリの充電が、前記携帯電子機器のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする。
【0039】
請求項14によれば、機器保持部材のバッテリによって一瞬(数秒)で充電可能な携帯電子機器の小容量のバッテリ(例えば、ポリマーリチウム電池)を先に満充電にするよりも、メインのバッテリである機器保持部材の大容量のバッテリを先に満充電にする方がユーザーにとって使い勝手がよい。この場合には、機器保持部材のバッテリのみ充電すれば事足りるからである。
【0040】
請求項15に記載の発明は、請求項12において、前記外部機器による前記携帯電子機器のバッテリの充電が、前記機器保持部材のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする。
【0041】
請求項15によれば、まず先に携帯電子機器のバッテリが充電されるので、シャッターチャンスを逃すのを防止できる。
【0042】
請求項16に記載の発明は、第1のバッテリと第1のデータ記録部とが内蔵された携帯電子機器と、前記第1のバッテリ及び前記第1のデータ記録部よりも容量の大きい第2のバッテリ及び第2のデータ記録部が内蔵され、前記携帯電子機器に電力供給可能であって前記携帯電子機器からデータ転送可能に構成された機器保持部材と、を備えた携帯電子機器ユニット。
【0043】
請求項16によれば、携帯電子機器を保護するための機器保持部材へ、携帯電子機器を収納する動作を行うと、携帯電子機器のバッテリが機器保持部材のバッテリによって充電されるとともに、携帯電子機器の第1のデータ記録部から機器保持部材の第2のデータ記録部へデータ転送が同時又は順次行われ、携帯電子機器が小型、軽量になるだけではなく、ローコスト化を実現できる。
【0044】
請求項17に記載の発明は、請求項16において、前記外部機器に接続されて外部機器により充電可能に構成されるとともに、外部機器にデータを転送可能に構成されていることを特徴とする。
【0045】
請求項17によれば、機器保持部材が外部機器に接続されると、機器保持部材及び携帯電子機器の各々のバッテリが外部機器によって充電され、機器保持部材の第2のデータ記録部に記録されたデータが外部機器に転送される。
【0046】
請求項18に記載の発明は、請求項17において、前記充電に先立って前記データの転送を行うことを特徴とする。
【0047】
請求項18によれば、充電に先立ってデータ転送を行うので、大切なデータが失われるのを防止できる。すなわち、メモリバックアップによりデータの安全性が高まる。
【0048】
請求項19に記載の発明は、請求項17において、前記データの転送に先立って前記充電を行うことを特徴とする。
【0049】
請求項19によれば、データ転送に先立って充電を行うので、充電切れによるシャッターチャンスを逃すのを防止できる。
【0050】
請求項20に記載の発明は、請求項1〜19において、前記携帯電子機器は、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機、画像プレーヤー、ビデオカメラ、又は携帯オーディオプレーヤーであり、前記機器保持部材はホルスターであることを特徴とする。
【0051】
請求項21に記載の発明は、請求項20において、前記ホルスターには、前記携帯電子機器の撮影レンズ、表示画面を覆うカバーが設けられていることを特徴とする。
【0052】
請求項21によれば、携帯電子機器の撮影レンズ、表示手段の画面が機器保持部材のカバーによって覆われているので、撮影レンズ、画面を保護することができる、前述の如く携帯電子機器であるデジタルカメラをレンズバリア無しの構成にすることができるので、デジタルカメラの小型化を図ることができる。
【0053】
請求項22に記載の発明は、請求項1において、前記携帯電子機器のバッテリと前記機器保持部材のバッテリは、同一又は異なる電池であることを特徴とする。
【0054】
請求項22によれば、各々のバッテリとして二次電池、燃料電池、太陽電池等を例示でき、これらの電池を携帯電子機器及び機器保持部材のサイズ、デザイン等に応じて組み合わせて使用する。
【0055】
請求項23に記載の発明は、携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記携帯電子機器は、前記機器保持部材を介して給電されることを特徴とする。
【0056】
請求項23によれば、機器保持部材を介して携帯電子機器に給電する。機器保持部材から直接給電してもよく、外部機器から機器保持部材を介して給電してもよい。
【発明の効果】
【0057】
本発明によれば、携帯電子機器を単に保持し、速写性を向上させるだけの機能ではなく、携帯電子機器の使用上で他の有利な機能を追加することが可能なホルスター状の機器保持部材と、これを利用可能な携帯電子機器とからなる携帯電子機器ユニットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下、添付図面に従って本発明に係る携帯電子機器ユニットの好ましい実施の形態について説明する。
【0059】
なお、以下の説明では、本発明の携帯電子機器を、電子カメラであるデジタルカメラ10に適用した例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ機能を有するカメラ付き携帯電話機、ビデオカメラ、液晶等の表示手段を有するDVD動画(画像)プレーヤー、携帯HDDオーディオプレーヤーに適用可能である(請求項20)。
【0060】
図1は、実施の形態のデジタルカメラ10を正面から見た斜視図であり、図2はデジタルカメラ10を背面から見た斜視図であり、機器保持部材であるホルスター100に収納される前状態がそれぞれ示されている。このホルスター100とデジタルカメラ10とによって第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットが構成されている。また、図3は、デジタルカメラ10の全体構成を示したブロック図である。なお、ホルスター100については後述する。
【0061】
図1、図2の如くデジタルカメラ10は、カメラケース12が略直方体の外観を有し、カメラケース12の縦方向の寸法に対して横幅方向の寸法が長い横長の形状を呈している。カメラケース12の前面には、図1の如く前方に膨らんだグリップ部14が形成され、グリップ部14が位置するカメラケース12の上面には撮影ボタン16が配置されている。この撮影ボタン16は、グリップ部14を把持したユーザーの右手の人指し指によって操作可能な位置に設けられている。更に、カメラケース12の前面の略中央部には、レンズバリア無しの撮影レンズ18を保持した沈胴/繰り出し式のテレスコープ型レンズ鏡胴20が設けられている。更にまた、カメラケース12の前面の右側上部には、キセノン管を有するストロボ発光部22が設けられるとともに、カメラケース12の背面には図2の如く液晶モニタ24、モード選択スイッチ26、十字キー27等の各種スイッチ、ファインダ28、及び電源スイッチ29がそれぞれ所定の位置に設けられている。電源スイッチ29は、押圧型としてもよくスライド型としてもよい。スライド型とした場合には、特許文献2の如くデジタルカメラ10をホルスター100に収納する動作によってOFF位置に移動され、デジタルカメラ10をホルスター100から取り出す動作によってON位置に移動されるようにホルスター100のスイッチ当接部を構成することができる。
【0062】
デジタルカメラ10は、図3の如く中央処理装置(CPU)30によってその全体動作が統括制御されている。CPU30は、所定のプログラムに従ってカメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
【0063】
バス32を介してCPU30と接続されたROM34には、CPU30が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM36には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
【0064】
また、メモリ(SDRAM)38は、プログラムの展開領域及びCPU30の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。記録部(第1のデータ記録部)40は画像データ専用の一時記憶メモリであって、デジタルカメラ10の十字キー27の操作によって消去可能である。
【0065】
モード選択スイッチ26は、撮影モードと再生モードとを切り換えるための操作手段である。モード選択スイッチ26を操作して可動接片26Aを接点aに接続させると、その信号がCPU30に入力され、デジタルカメラ10は撮影モードに設定される。また、可動接片26Aを接点bに接続させると、デジタルカメラ10は記録済みの画像を再生する再生モードに設定される。
【0066】
撮影ボタン16は、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンになるS1スイッチと、全押し時にオンになるS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。
【0067】
メニュー/OKキー(図2には不図示)は、液晶モニタ24の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行などを指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キー27は、上下左右の4方向に傾倒自在に設けられ、モード等の設定における各種設定項目の選択や、設定内容の変更及び記録した画像の消去を指示する操作キーとして使用されるとともに、レンズ鏡胴20のズームの倍率調整、再生時のコマ送り/戻し等を指示する操作キーとして使用される。キャンセルキー(図2には不図示)は、選択項目など所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは1つ前の操作状態に戻らせる時などに使用される。
【0068】
液晶モニタ24は、ユーザインターフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容などの情報が表示される。また、液晶モニタ24には、第1のデータ記録部40に記録された画像データが縮小されて表示される。この液晶モニタ24は液晶ディスプレイであるが、これに代えて、有機ELなど他の方式の表示装置を用いることも可能である。
【0069】
デジタルカメラ10は、メディアソケット46を有し、メディアソケット46には記録メディア48を装着することができる。記録メディアの形態は特に限定されず、スマートメディア(商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。
【0070】
メディアコントローラ50は、メディアソケット46に装着される記録メディア48に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
【0071】
また、デジタルカメラ10は、パソコンその他の外部機器と接続するための通信手段としてUSBインターフェース部52を備えている。このUSBインターフェース部52に接続された、通信端子であるコネクタ53に、不図示のUSBケーブルを介して外部機器を接続することにより、外部機器との間で画像データ等のデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、その他の通信方式を適用してもよい。
【0072】
次に、デジタルカメラ10の撮影機能について説明する。
【0073】
モード選択スイッチ26によって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子(以下CCDと記載)54を含む撮像部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
【0074】
レンズ鏡胴20は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ18と絞り兼用メカシャッター56とを含む光学ユニットである。レンズ鏡胴20は、CPU30によって制御されるレンズ駆動部58、絞り駆動部60によって電動駆動され、ズーム制御、フォーカス制御及びアイリス制御が行われる。
【0075】
撮影レンズ18を通過した光は、CCD54の受光面に結像される。CCD54の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。また、CCD54は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU30は、タイミングジェネレータ62を介してCCD54での電荷蓄積時間を制御する。なお、CCD54に代えてMOS型など他の方式の撮像素子を用いてもよい。
【0076】
CCD54の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU30の指令に従いタイミングジェネレータ62から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
【0077】
CCD54から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)64に送られ、ここで画素毎のR、G、B信号がサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器66に加えられる。A/D変換器66によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ68を介してメモリ38に記憶される。
【0078】
画像信号処理回路70は、メモリ38に記憶されたR、G、B信号をCPU30の指令に従って処理する。すなわち、画像信号処理回路70は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU30からのコマンドに従ってメモリ38を活用しながら所定の信号処理を行う。
【0079】
画像信号処理回路70に入力されたRGBの画像データは、画像信号処理回路70において輝度信号及び色差信号に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施される。画像信号処理回路70で処理された画像データは第1のデータ記録部40に記録される。
【0080】
撮影画像を液晶モニタ24にモニタ出力する場合、第1のデータ記録部40から画像データが読み出され、バス32を介してビデオエンコーダ72に送られる。ビデオエンコーダ72は、入力された画像データを表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換して液晶モニタ24に出力する。
【0081】
撮影ボタン16が半押しされ、S1がオンになると、デジタルカメラ10はAE及びAF処理を開始する。すなわち、CCD54から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ68を介してAF検出回路74並びにAE/AWB検出回路76に入力される。
【0082】
AE/AWB検出回路76は、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU30に提供する。CPU30は、AE/AWB検出回路76から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。求めた露出値と所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタースピードが決定され、これに従いCPU30はCCD54の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
【0083】
また、AE/AWB検出回路76は、自動ホワイトバランス調整時には、分割エリアごとにRGB信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU30に提供する。CPU30は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、例えば、各比の値がおよそ1になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。前述した各比の値を1以外の値になるようにホワイトバランス調整回路のゲイン値を調整すると、ある色味が残った画像を生成することができる。
【0084】
デジタルカメラ10におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカシングレンズ(撮影レンズ18を構成するレンズ光学系のうちフォーカス調整に寄与する移動レンズ)を移動させるコントラストAFが適用される。すなわち、AF検出回路74は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)に予め設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
【0085】
AF検出回路74で求めた積算値のデータはCPU30に通知される。CPU30は、レンズ駆動部58を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部58を制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
【0086】
撮影ボタン16が半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影ボタン16が全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路70において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ38に格納される。
【0087】
メモリ38に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路78によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ50を介して記録メディア48に記録される。例えば、静止画についてはJPEG形式で記録される。
【0088】
モード選択スイッチ26により再生モードが選択されると、記録メディア48に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録されたファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係るファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路78を介して非圧縮のYC信号に伸張され、画像信号処理回路70及びビデオエンコーダ72を介して表示用の信号に変換された後、液晶モニタ24に出力される。これにより、当該ファイルの画像内容が液晶モニタ24の画面上に表示される。
【0089】
静止画の一コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象のファイルを切り換えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア48から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が液晶モニタ24に再生表示される。なお、デジタルカメラ10は、電源回路80を介して供給されるバッテリ82の電力によって駆動される。
【0090】
また、デジタルカメラ10には、二次電池であるバッテリ82を充電するためのコネクタ(充電端子)84が、図2の如くカメラケース12の背面に設けられている。更にまた、図3の如く第1のデータ記録部40に記憶された画像データを他の機器に転送するコネクタ86が設けられている。以上がカメラ10の全体構成である。
【0091】
とろこで、一般的な従来のデジタルカメラには、数日間の旅行での撮影に必要な容量(200〜300枚分)を持つ充電可能な二次電池のバッテリが内蔵されているが、その大容量のバッテリを小容量にすれば、その差分だけデジタルカメラが小型化になる。
【0092】
この理由から、実施の形態のバッテリ82は、図4に示す薄膜形成可能なシート状のポリマーリチウム電池が採用されている。このポリマーリチウム電池82は、図1に示したグリップ部14と、その内部に配置されたカメラ基板88との間の隙間に沿って湾曲状に曲げられて配置され、体積比としては通常の二次電池の10〜20%の小容量のものが使用されている。これにより、実施の形態のデジタルカメラ10では、従来のデジタルカメラでは考えられなかった軽量、小な構成が可能となる。
【0093】
しかしながら、ポリマーリチウム電池82のような小容量のバッテリ82であると、旅行の場合には容量不足であり、その場合にはスペアのバッテリを別に用意しておく必要がある。
【0094】
そこで、実施例の形態の電子機器ユニットでは、機器保持部材であるホルスター100に図2、図3の如く二次電池であるバッテリ102を設け、このバッテリ102を利用してデジタルカメラ10のバッテリ82を充電するようにしている(請求項1、2)。
【0095】
これにより、デジタルカメラ10のバッテリ82は、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のバッテリであれば充分なので、バッテリ82を図4の如く小型化でき、デジタルカメラ10を小型化できる。
【0096】
また、撮影後、デジタルカメラ10をホルスター100に収納すると、ホルスター100の充電器(不図示)に接続されたコネクタ104がデジタルカメラ10のコネクタ84に接続され、ホルスター100のシステム制御回路106によって制御された電源制御手段(充電手段)108によって、ホルスター100からデジタルカメラ10に給電され、デジタルカメラ10のバッテリ82がホルスター100のバッテリ102によって直ちに充電される。これにより、デジタルカメラ10の次の使用時にはバッテリ82が満充電なので問題なく使用できる。
【0097】
更に、携帯時には、ホルスター100によってデジタルカメラ10が保護されているので、デジタルカメラ10の損傷を防止できる。また、ホルスターには図1、図2の如くデジタルカメラ10の撮影レンズ18を保護する舌状の保護部材110、液晶モニタ24を保護する背面側の保護部材112が一体的に設けられているので(請求項21)、デジタルカメラ10の撮影レンズ18をレンズバリア無しの構成にすることができ、デジタルカメラ10の更なる小型化を実現できる。
【0098】
なお、図1、図2において符号114はベルト通し部であり、符号116は、ホルスター100の本体に収納されたデジタルカメラ10が飛び出すのを防止するバンドである。このバンド116は、ボタン118によって舌状の保護部材110に着脱自在に係止される。
【0099】
また、デジタルカメラ10とホルスター100との間の充電手段は、接触式のコネクタ84、104によるものの他、電磁誘導による起電力によって充電する非接触式の充電手段によるものも適用できる(請求項3)。
【0100】
図5は、図1〜図4に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、デジタルカメラ10がホルスター100に装着され、デジタルカメラ10の充電用のコネクタ84がホルスター100の充電用のコネクタ104に接続されると(S(Step)100)、ホルスター100のバッテリ102によってデジタルカメラ10のバッテリ82の充電が自動的に開始される(S110)。そして、バッテリ82の充電が満充電になると(S120)、デジタルカメラ10の充電が完了し(S130)、デジタルカメラ10が撮影待機状態になる。満充電を知らせるランプをデジタルカメラ10に設けることによって、ユーザーは満充電になったことを知ることができる。
【0101】
このフローチャートに示す通り、1回の撮影が完了し、デジタルカメラ10がホルスター100に戻される毎に自動的にバッテリ82の充電が行われるため、常にバッテリ82は満充電の状態に保たれる。また、1回の撮影が完了し、次の撮影が行われるまでの時間は数分から数時間の間であるが、最新の技術によって、1分間で80%の充電容量が回復するバッテリが知られており、このような充電技術を使用することにより、常に充電完了している状態にデジタルカメラを保つことができる。
【0102】
図6、図7は第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットを示した断面図、ブロック図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0103】
図6、図7に示したデジタルカメラ10には、通常1回の撮影に必要な容量(数十枚分)の第1のデータ記録部40しか内蔵されていない。昨今はデジタルカメラに対するデータ記録部のコスト比率が大きくなっており、小容量のデータ記録部を内蔵することによりデジタルカメラの大幅なコストダウンが可能となる。
【0104】
しかし、例えば旅行の場合には、データ記録部の容量が不足であり、通常はスペアの記録メディアを別に用意する必要がある。
【0105】
そこで、第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、ホルスター100に第2のデータ記録部120であるHDDが内蔵されている(請求項4、5)。
【0106】
ホルスター100のデータ転送用のコネクタ122に、デジタルカメラ10のコネクタ86が接続されると、ホルスター100のシステム制御回路106がデジタルカメラ10の第1のデータ記録部40に記録された画像データを、ホルスター100の第2のデータ記録部120に自動的に転送する。
【0107】
これにより、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40は、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のデータ記録部であれば充分なので、デジタルカメラ10を小型化、ローコスト化することができる。また、携帯時にはホルスター100によってデジタルカメラ10が保持されるので、デジタルカメラ10の損傷を防止できる。更に、携帯時(非撮影時)には、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40に記録された画像データが、ホルスター100の第2のデータ記録部120に自動的に転送されて記録されるので、デジタルカメラ10の使用時には常に第1のデータ記録部40の空きが確保される。なお、第2のデータ記録部120への記録は、USBインターフェース52からコネクタ53、123を介して行うこともできる。
【0108】
図8は、図6、図7に示した第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、デジタルカメラ10がホルスター100に収納され、デジタルカメラ10のデータ転送用のコネクタ86がホルスター100のデータ転送用のコネクタ122に接続されると(S200)、デジタルカメラ10からホルスター100へデータの転送が自動的に開始される(S210)。そして、全てのデータが転送されると(S220)、データの転送が完了する(S230)。この後、図9の如くデジタルカメラ10の液晶モニタ24には、「カメラデータを消去しますか?」の文字が表示され(S240)、十字キー27等を使用して消去情報を入力すると(S250)、データが消去され(S260)、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40が空の状態になり、デジタルカメラ10が撮影待機状態になる。
【0109】
このフローチャートに示す通り、1回の撮影が完了し、デジタルカメラ10がホルスター100に戻される毎に、自動的にデジタルカメラ10の第1のデータ記録部40からホルスター100の第2のデータ記録部120に画像データが転送されるため、デジタルカメラ10には1回の撮影に必要な容量の第1のデータ記録部40だけ搭載しておけば容量が不足することはない。
【0110】
ホルスター100の第2のデータ記録部120は、デジタルカメラの第1のデータ記録部40と異なり、操作性には影響しないので、HDD等のより安価な記録部を搭載することが可能となる。
【0111】
以上により、デジタルカメラ10のコストを全面的に下げることができる。なお、図9のホルスター100は、液晶モニタ24を露出するための凹状切欠部101が形成されているが、この凹状切欠部101に透明のカバーを設けることにより、液晶モニタ24を携帯時に保護することができる。
【0112】
図10は、第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0113】
第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、第1及び第2の携帯電子機器ユニットを組み合わせたものであり、すなわち、ホルスター100には、デジタルカメラ10のバッテリ82を充電するバッテリ102と、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40から転送されてきた画像データを記録する第2のデータ記録部120を有している。
【0114】
第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットによれば、身につけて携帯するホルスター100にバッテリ102と第2のデータ記録部120を設けているため、デジタルカメラ10をホルスター100に装着すると、バッテリ102によってデジタルカメラ10のバッテリ82の充電が自動的に開始されるとともに、画像データが第1のデータ記録部40からホルスター100の第2のデータ記録部120に自動的に転送される(請求項16)。
【0115】
よって、デジタルカメラ10には、一連の操作で撮影する程度の容量の小さいバッテリ82と第1のデータ記録部40を搭載すればよいのでデジタルカメラ10を軽量、小型化、ローコスト化できることはもちろん、デジタルカメラ10の小型化を図るとともに撮影枚数を増やす、という本発明の目的を達成できる。
【0116】
また、ホルスター100のシステム制御回路(データ転送手段)106は、第1のデータ記録部40の画像データと第2のデータ記録部120の画像データとを比較し、第1のデータ記録部40の画像データのうち、第2のデータ記録部120に転送されていない画像データを選択して第2のデータ記録部120に転送する(請求項6)。
【0117】
これにより、新規に取得した画像データのみが第1のデータ記録部40から第2のデータ記録部120に転送されるので、第2のデータ記録部120の容量を無駄にせず、画像データの重複に起因する編集操作、消去操作等の煩雑も生じない。また、第1のデータ記録部40に記録された画像データの一部又は全部を第2のデータ記録部120に転送してもよい(請求項10)。この作業は、デジタルカメラ10のCPU30が実行してもよい。
【0118】
なお、システム制御回路(データ転送手段)106は、第1のデータ記録部40に記録された複数の画像データのうち所定の画像データを選択して第2のデータ記録部120に転送することができる(請求項7)。この操作は、ホルスター100側に画像データを表示する表示部と、転送する画像データを選択する選択部材を設けることにより可能となる。
【0119】
これにより、第1のデータ記録部40から第2のデータ記録部120にデータ転送すべきデータを手動等で選択できるので、第2のデータ記録部120に不必要なデータが溜められることが無く、第2のデータ記録部120を効率よく使用できる。また、第1のデータ記録部40に溜められた不要な画像データは、デジタルカメラ10側から消去してもよく、第2のデータ記録部120に転送した後、ホルスター100側から消去してもよい。これによって、デジタルカメラ10は常に環境のよい状態で使用される。
【0120】
更に、デジタルカメラ10のCPU30は、第1のデータ記録部40に記録された複数の画像データを液晶モニタ24に表示することができるとともに、液晶モニタ24に表示された複数の画像データのうち第2のデータ記録部120に転送するデータを選択し、実行する選択手段(十字キー27、メニュー/OKキー)を有している(請求項8)。
【0121】
これにより、第1のデータ記録部40から第2のデータ記録部120にデータ転送すべき画像データを目視にて選択できるので、選択が容易になり、且つ第2のデータ記録部120に不必要な画像データが溜められることが無く、第2のデータ記録部120を効率よく使用できる。
【0122】
図11は、第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの構成を示した斜視図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0123】
第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、ホルスター100の底面に、クレイドルベース(外部機器)150の端子152(図13参照)と接続される受電端子124(図13参照)が配置されており、クレイドルベース150上にホルスター100を図11の如く配置することにより、端子152に受電端子124が接続されてホルスター100とクレイドルベース150とが電気的に接続される。クレイドルベース150はACアダプタケーブル152を介してコンセント(充電器)に接続され、一般家庭用電源から給電される(請求項9)。なお、図11においてデジタルカメラ10は便宜上図示していない。
【0124】
第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットによれば、ホルスター100がクレイドルベース150を介してコンセントに接続されると、一般家庭用電源によってホルスター100のバッテリ102(図3参照)が充電される(請求項11、13)。このとき、ホルスター100にデジタルカメラ10が収納保持されてコネクタ104にコネクタ84が接続されると、ホルスター100を介してクレイドルベース150とデジタルカメラ10とが電気的に接続され、デジタルカメラ10のバッテリ82の充電が可能となる(請求項12)。なお、クレイドルベース150を通信ケーブル(不図示)を介してパソコンに接続することにより、パソコンからの充電とデジタルカメラ10からパソコンへの画像データ転送が可能となる。
【0125】
また、第4の実施の形態では、クレイドルベース150にホルスター100を接続した状態において、デジタルカメラ10をホルスター100に戻す毎にデジタルカメラ10のバッテリ82が自動的に充電されるため、バッテリ82は常に満充電の状態が保たれる。また、第1のデータ記録部40からホルスター100又はパソコンへ画像データの転送を自動的に行うようにすれば、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40は空きが常に確保される。このようにクレイドルベース150にホルスター100を接続しておくことにより、通常のクレイドルと同様の取り扱いができる。
【0126】
図12は、図11に示した第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、ホルスター100がクレイドルベース150(外部機器)に接続されると(S300)、ホルスター100のバッテリ102の充電が開始される(S310)。満充電になるまで充電が継続され(S320)、満充電となったところで充電が完了する(S330)。
【0127】
図13、図14は、第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの構成を示した組立斜視図、全体斜視図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0128】
第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、図13の如くクレイドルベース150にACアダプタ用コネクタ154とUSB用コネクタ156とが設けられている。ACアダプタ用コネクタ154には、図14の如くACアダプタケーブル152が接続され、このACアダプタケーブル152はコンセント(充電器)に接続される、また、USB用コネクタ152にはUSBケーブル156が接続され、このUSBケーブル156はパソコン(外部機器:不図示)に接続される。なお、図13に示したコネクタ84、124、152は給電用と画像データ転送用と兼ねている。なお、図17は、携帯電子機器として電子カメラ付き携帯電話機11を例示した携帯電子機器ユニットの組立斜視図である。
【0129】
図15は、図13、図14に示した第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の一例を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、ホルスター100が接続されたクレイドルベース150がパソコン(外部機器)に接続されると(S400)、ホルスター100のHDD120に記録されている画像データのパソコンへの転送が自動的に開始される(S410)。画像データが全て転送されると(S420)、画像データの転送が完了する(S430)。この後、ホルスター100の不図示の液晶モニタには、「HDDデータを消去しますか?」の文字が表示され(S440)、消去情報を入力すると(S450)、データが消去され(S460)、ホルスター100のHDD120が空の状態になる。
【0130】
この動作は、画像データを自動的にパソコンに転送する例であるが、パソコンからの操作によって転送したり、ホルスター100又はクレイドルベース150に設けた操作部材によって転送したりしてもよい。ホルスター100はデジタルカメラ10を保持する部材であり、デジタルカメラ100に合わせて1対1の設計(専用品)がなされているが、クレイドルベース150は接続コネクタに対応するように設計(汎用設計)することが可能である。したがって、より安価なシステムを提供することができ、全体的にコストを下げることができる。
【0131】
図16は、第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の別例を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、ホルスター100が接続されたクレイドルベース150がパソコン(外部機器)に接続されると(S500)、ホルスター100のHDD120に記録されている画像データのパソコンへの転送が開始される(S510)。画像データが全て転送されると(S520)、画像データの転送が完了する(S530)。この後、ホルスター100の不図示の液晶モニタには、「HDDデータを消去しますか?」の文字が表示され(S540)、ホルスター100から不図示の入力手段により消去情報を入力すると(S550)、データが消去され(S560)、ホルスター100のHDD120が空の状態になる。この後、ホルスター100にデジタルカメラ10が収納保持されてホルスター100にデジタルカメラ10が接続されている場合には(S570)、ホルスター100を介してデジタルカメラ10のバッテリ82の充電が開始され(S580)、満充電になると(S590)、次はホルスターのバッテリの充電を開始する(S600)。この後、満充電になったところで(S610)、ホルスターのバッテリの充電を終了する(S620)(請求項17)。
【0132】
この動作は、ホルスター100のバッテリ102の充電に先立ってデジタルカメラ10のバッテリ82の充電を開始し、終了後、ホルスター100のバッテリ102の充電に移行する。このように充電順番を規定することによって、デジタルカメラ10が未充電の状態となっている期間を最小限にして、シャッターチャンスを逃すのを防止することができる(請求項15)。
【0133】
一方、デジタルカメラ10のバッテリ82の充電に先立ってホルスター100のバッテリ102の充電を開始してもよい(請求項14)。ホルスターやパソコンによって一瞬(数秒)で充電可能な小容量のバッテリ(例えば、ポリマーリチウム電池)82を先に満充電にするよりも、メインのバッテリであるホルスター100の大容量のバッテリ102を先に満充電にする方がユーザーにとって使い勝手がよいからである。この場合には、ホルスター100のバッテリ102のみ充電すれば事足りるからである。
【0134】
また、この動作は、充電に先立って画像データ転送を行うので、大切なデータが失われるのを防止できる(請求項18)。すなわち、メモリバックアップによりデータの安全性が高まる。
【0135】
また、画像データ転送に先立って充電を行うと、充電切れによるシャッターチャンスを逃すのを防止できる(請求項19)。
【0136】
更に、デジタルカメラ10のバッテリ82とホルスター100のバッテリ102は、同一又は異なる電池であってもよい(請求項22)。各々のバッテリ82、102として二次電池、燃料電池、太陽電池等を例示でき、これらの電池をデジタルカメラ10及びホルスター100のサイズ、デザイン等に応じて組み合わせて使用すればよい。
【0137】
また、前記したように本発明の主たる特徴は、デジタルカメラ10がホルスター100を介して給電されることにある(請求項23)。すなわち、ホルスター100から直接給電してもよく、外部機器からホルスター100を介して給電してもよい。また、充電には限定されず、ホルスター100を介して供給される電力によってデジタルカメラ10を直接動作させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットを正面からみた斜視図
【図2】第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットを背面からみた斜視図
【図3】図1に示した携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図
【図4】シート上のポリマーリチウム電池の構成を示した斜視図
【図5】第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャート
【図6】第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットの縦断面図
【図7】図6に示した携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図
【図8】第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャート
【図9】第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットの斜視図
【図10】図9に示した携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図
【図11】第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの斜視図
【図12】第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャート
【図13】第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの組立斜視図
【図14】図13に示した携帯電子機器ユニットの全体斜視図
【図15】第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の一例を示したフローチャート
【図16】第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の別例を示したフローチャート
【図17】携帯電子機器として携帯電話機を例示した携帯電気機器ユニットの組立斜視図
【符号の説明】
【0139】
10…デジタルカメラ、11…電子カメラ付き携帯電話機、24…液晶モニタ、30…CPU、40…第1のデータ記録部、52…USBインターフェース部、53…コネクタ、54…CCD、82…バッテリ、84…コネクタ、86…コネクタ、100…ホルスター、102…バッテリ、106…システム制御回路、110…保護部材、112…保護部材、120…第2のデータ記録部、150…クレイドルベース
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電子機器ユニットに係り、特に撮影機能を有するデジタルカメラ等の携帯電子機器と、この携帯電子機器を保持するホルスター等の機器保持部材とからなる携帯電子機器ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラをホルスターに装着し、身体に取り付けて携帯するものが特許文献1、2等に開示されている。
【0003】
特許文献1のホルスターは、カメラの外形にフィットする内面形状を有し、収納したカメラの一部を突出させる出し入れ口を持つケース本体を、収納するカメラの半部ずつを覆う一対のカバー体の間で、これらを閉じ状態に係止するとともに、この係止を解除できる係止部材を設けることにより、カメラを安全に携帯し、且つ必要に応じて瞬時に取り出せる目的を達成している。
【0004】
一方、特許文献2のホルスター(カメラ用ケース)は、合成樹脂等の弾性を持った材質で形成され、カメラの収納時において、弾性力によりカメラを保持しつつ、カメラのレンズ部、液晶モニタ、ファインダ部及びコネクタを覆うとともに、カメラのグリップ部を露出する形態により、速写性を高める目的を達成している。また、特許文献2のホルスターは、カメラを収納する動作によってカメラの電源をOFFにし、カメラを取り出す動作によってカメラの電源をONにする構造も有している。
【特許文献1】特開平10−66615号公報
【特許文献2】特開2000−23727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に開示されたホルスターの機能は、カメラを単に保持したり、カメラの収納/取り出し動作に応じて電源をON/OFF制御したりするもので、それ以上の機能はない。
【0006】
また、最近では、パソコン等の外部機器とのデータ通信用アダプタに、デジタルカメラの充電機能を持たせたものがあるが、これはデータ通信を行うと同時に充電を行うものであり、それ以上の機能はない。
【0007】
ところで、昨今のデジタルカメラにおいては、より小型化が要求されるとともに小型化が進む中で撮影枚数を増やすという、相反する要求がある。しかしながら、前述したデータ通信用アダプタは、この相反する要求を解決するための周辺機器にはなり得ない。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、携帯電子機器を単に保持し、速写性を向上させるだけの機能ではなく、携帯電子機器の使用上で他の有利な機能を追加することが可能なホルスター状の機器保持部材と、これを利用可能な携帯電子機器とからなる携帯電子機器ユニットを提供することを目的とする。
【0009】
すなわち、デジタルカメラに言及すると、小型化と撮影枚数を増やすという、相反する要求を解決しようとするものである。より詳しくは、デジタルカメラのバッテリ、データ記録部を極力小型化しながら、撮影時にはデジタルカメラのバッテリ容量、記録容量の制約を受けずに撮影枚数の大幅な改善が可能となるユニットを提供することである。つまり、バッテリ内蔵型のホルスターとの併用でデジタルカメラを小型化しながらバッテリ寿命の飛躍的な長寿命化を図ること、記録部内蔵型のホルスターとの併用でデジタルカメラを小型化しながら撮影枚数を飛躍的に増やすこと、ホルスターを介して外部機器に接続することにより、外部機器によってデジタルカメラやホルスターのバッテリを充電したり外部機器にデータを送信したりすること、そして、メモリバックアップによりデータの安全性を高めることが可能な携帯電子機器ユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記機器保持部材には、前記携帯電子機器のバッテリを充電する充電用バッテリが設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着保持された際に、機器保持部材の充電用バッテリによって携帯電子機器のバッテリを接触式又は非接触式で充電するための充電手段が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項1、2によれば、機器保持部材であるホルスターに充電用バッテリを設け、この充電用バッテリを利用して携帯電子機器であるデジタルカメラのバッテリを充電する。これにより、デジタルカメラのバッテリは、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のバッテリであれば充分なので、バッテリを小型化でき、デジタルカメラを小型化できる。また、撮影後、デジタルカメラをホルスターに収納すると、ホルスターの充電用バッテリによってデジタルカメラのバッテリが充電手段によって直ちに充電される。これにより、デジタルカメラの次の使用時にはバッテリが満充電なので問題なく使用できる。更に、携帯時にはホルスターによってデジタルカメラが保護されているので、デジタルカメラの損傷を防止できる。また、ホルスターには撮影レンズ、液晶モニタ等の表示手段を保護する保護部材が設けられているので、デジタルカメラの撮影レンズをレンズバリア無しの構成にすることができ、デジタルカメラの更なる小型化を図ることができる。
【0013】
ホルスターの充電用バッテリの容量は、デジタルカメラのバッテリの容量に応じて適宜設定される。例えば、デジタルカメラのバッテリの容量が10枚程度の撮影に対応するものであれば、一般的に一度の撮影で100枚程度の撮影を行うものとした場合、デジタルカメラのバッテリの10倍以上の容量に設定すればよい。これにより、ホルスターの充電用バッテリは重量物になるが、ホルスターはそもそもズボンのベルトに装着されて携帯されるものなので、ある程度の重量物であっても、携帯に支障をきたすことはない。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2において、接触式の前記充電手段は充電端子であり、非接触式の前記充電手段は電磁誘導による起電力によって充電する充電手段であることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の如く、携帯電子機器と機器保持部材との間の充電手段は、接触式の充電端子によるもの、又は、電磁誘導による起電力によって充電する充電手段によるものがある。
【0016】
請求項4に記載の発明は、第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記第2のデータ記録部は、前記第1のデータ記録部よりも記録容量が大きいことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着されると、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項4、5によれば、携帯電子機器であるデジタルカメラの第1のデータ記録部に記録されたデータを、機器保持部材であるホルスターの第2のデータ記録部に転送する。これにより、デジタルカメラの第1のデータ記録部は、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のデータ記録部であれば充分なので、デジタルカメラを小型化、ローコスト化することができる。また、携帯時にはホルスターによってデジタルカメラが保持されるので、デジタルカメラの損傷を防止できる。また、ホルスターには撮影レンズ、表示手段を保護する保護部材が設けられているので、デジタルカメラをレンズバリア無しの構成にすることができ、デジタルカメラの更なる小型化、ローコスト化を図ることができる。更に、携帯時(非撮影時)には、デジタルカメラの第1のデータ記録部に記録されたデータが、ホルスターの第2のデータ記録部に自動的に転送されて記録されるので、デジタルカメラの使用時には常に第1のデータ記録部の空きが確保される。
【0019】
請求項1、2、4、5の如く、身につけて携帯する機器保持部材であるホルスターにバッテリ、第2のデータ記録部を設けることによって、携帯電子機器であるデジタルカメラをホルスターに保持させると、デジタルカメラの充電が開始されるとともに、画像データ等のデータが第1のデータ記録部からホルスターの第2のデータ記録部に転送される。よって、デジタルカメラには、一連の操作で撮影する程度の容量の小さいバッテリ、データ記録部を搭載すればよいのでデジタルカメラを軽量、小型化、ローコスト化できることはもちろん、デジタルカメラの小型化を図るとともに撮影枚数を増やす、という本発明の目的を達成できる。
【0020】
一般的な撮影において、1ヶ所で100枚以上撮影するケースは稀であり、大抵は少数枚撮影して次の撮影場所に移動するものである。本発明は、その移動時間を利用してバッテリの充電とデータ転送を行うので、デジタルカメラのバッテリ状態は常に満充電で良好であり、また、データ記録部も常に空の状態が確保されているので、シャッターチャンスを逃がすことはない。
【0021】
ホルスターの第2のデータ記録部の容量は、デジタルカメラの第1のデータ記録部の容量に応じて適宜設定される。例えば、第1のデータ記録部の容量が10枚程度の撮影に対応するものであれば、一般的に一度の撮影で100枚程度の撮影を行うものとした場合、第1のデータ記録部の10倍以上の容量に設定すればよい。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5において、前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部のデータと前記第2のデータ記録部のデータとを比較し、第1のデータ記録部のデータのうち、第2のデータ記録部に転送されていないデータを選択して第2のデータ記録部に転送することを特徴とする。
【0023】
請求項6によれば、新規に取得したデータのみが第1のデータ記録部から第2のデータ記録部に転送されるので、第2のデータ記録部の容量を無駄にせず、データの重複に起因する編集操作、消去操作等の煩雑も生じない。新規に取得したデータとは、デジタルカメラの場合、新規に撮影した画像データのことである。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項5において、前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータのうち所定のデータを選択して前記第2のデータ記録部に転送可能であることを特徴とする。
【0025】
請求項7によれば、第1のデータ記録部から第2のデータ記録部にデータ転送すべきデータを手動等で選択できるので、第2のデータ記録部に不必要なデータが溜められることが無く、第2のデータ記録部を効率よく使用できる。また、第1のデータ記録部に溜められた不要なデータは、携帯電子機器から消去してもよく、第2のデータ記録部に転送した後、機器保持部材から消去してもよい。これによって、携帯電子機器は常に環境のよい状態で使用される。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項5において、前記携帯電子機器には、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータを表示する表示手段を有するとともに、該表示手段に表示された複数のデータのうち前記第2のデータ記録部に転送するデータを選択する選択手段を有していることを特徴とする。
【0027】
請求項8によれば、第1のデータ記録部から第2のデータ記録部にデータ転送すべきデータを目視にて選択できるので、選択が容易になり、且つ第2のデータ記録部に不必要なデータが溜められることが無く、第2のデータ記録部を効率よく使用できる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記機器保持部材には、前記携帯電子機器を充電するバッテリが設けられるとともに、外部機器に接続されて外部機器からの電力を受電するための受電端子が設けられていることを特徴とする。
【0029】
請求項9に記載の機器保持部材は、携帯電子機器を保持するだけではなく、外部機器との接続用アダプタとして使用でき、外部機器からの電力を受電する受電端子を少なくとも有しているので、受電した電力を携帯電子機器や機器保持部材に有効利用することができる。機器保持部材を外部機器に接続した場合、機器保持部材を携帯することはできないが、携帯しない機器保持部材の充電時に便利である。
【0030】
請求項10に記載の発明は、第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記機器保持部材には、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられるとともに、前記第2のデータ記録部に記録されたデータを外部機器に送信する通信端子が設けられていることを特徴とする。
【0031】
請求項10の機器保持部材は、通常はホルスターとして使用するが、携帯電子機器から転送されたデータを、通信端子を介して外部機器に転送する、クレイドルとして使用できるので便利である。これにより、機器保持部材の第2のデータ記録部を空の状態にすることができる。
【0032】
請求項11に記載の発明は、請求項9において、前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材の前記バッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする。
【0033】
請求項11は、外部機器によって機器保持部材のバッテリを充電するものである。
【0034】
請求項12に記載の発明は、請求項11において、前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材に装着された前記携帯電子機器のバッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする。
【0035】
請求項12は、外部機器によって携帯電子機器のバッテリを充電するものである。
【0036】
請求項13に記載の発明は、請求項1又は2において、前記機器保持部材が外部機器に接続されると、外部機器によって機器保持部材のバッテリが充電されることを特徴とする。
【0037】
請求項13は、外部機器によって請求項1又は2の機器保持部材のバッテリを充電するものである。
【0038】
請求項14に記載の発明は、請求項12において、前記外部機器による前記機器保持部材のバッテリの充電が、前記携帯電子機器のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする。
【0039】
請求項14によれば、機器保持部材のバッテリによって一瞬(数秒)で充電可能な携帯電子機器の小容量のバッテリ(例えば、ポリマーリチウム電池)を先に満充電にするよりも、メインのバッテリである機器保持部材の大容量のバッテリを先に満充電にする方がユーザーにとって使い勝手がよい。この場合には、機器保持部材のバッテリのみ充電すれば事足りるからである。
【0040】
請求項15に記載の発明は、請求項12において、前記外部機器による前記携帯電子機器のバッテリの充電が、前記機器保持部材のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする。
【0041】
請求項15によれば、まず先に携帯電子機器のバッテリが充電されるので、シャッターチャンスを逃すのを防止できる。
【0042】
請求項16に記載の発明は、第1のバッテリと第1のデータ記録部とが内蔵された携帯電子機器と、前記第1のバッテリ及び前記第1のデータ記録部よりも容量の大きい第2のバッテリ及び第2のデータ記録部が内蔵され、前記携帯電子機器に電力供給可能であって前記携帯電子機器からデータ転送可能に構成された機器保持部材と、を備えた携帯電子機器ユニット。
【0043】
請求項16によれば、携帯電子機器を保護するための機器保持部材へ、携帯電子機器を収納する動作を行うと、携帯電子機器のバッテリが機器保持部材のバッテリによって充電されるとともに、携帯電子機器の第1のデータ記録部から機器保持部材の第2のデータ記録部へデータ転送が同時又は順次行われ、携帯電子機器が小型、軽量になるだけではなく、ローコスト化を実現できる。
【0044】
請求項17に記載の発明は、請求項16において、前記外部機器に接続されて外部機器により充電可能に構成されるとともに、外部機器にデータを転送可能に構成されていることを特徴とする。
【0045】
請求項17によれば、機器保持部材が外部機器に接続されると、機器保持部材及び携帯電子機器の各々のバッテリが外部機器によって充電され、機器保持部材の第2のデータ記録部に記録されたデータが外部機器に転送される。
【0046】
請求項18に記載の発明は、請求項17において、前記充電に先立って前記データの転送を行うことを特徴とする。
【0047】
請求項18によれば、充電に先立ってデータ転送を行うので、大切なデータが失われるのを防止できる。すなわち、メモリバックアップによりデータの安全性が高まる。
【0048】
請求項19に記載の発明は、請求項17において、前記データの転送に先立って前記充電を行うことを特徴とする。
【0049】
請求項19によれば、データ転送に先立って充電を行うので、充電切れによるシャッターチャンスを逃すのを防止できる。
【0050】
請求項20に記載の発明は、請求項1〜19において、前記携帯電子機器は、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機、画像プレーヤー、ビデオカメラ、又は携帯オーディオプレーヤーであり、前記機器保持部材はホルスターであることを特徴とする。
【0051】
請求項21に記載の発明は、請求項20において、前記ホルスターには、前記携帯電子機器の撮影レンズ、表示画面を覆うカバーが設けられていることを特徴とする。
【0052】
請求項21によれば、携帯電子機器の撮影レンズ、表示手段の画面が機器保持部材のカバーによって覆われているので、撮影レンズ、画面を保護することができる、前述の如く携帯電子機器であるデジタルカメラをレンズバリア無しの構成にすることができるので、デジタルカメラの小型化を図ることができる。
【0053】
請求項22に記載の発明は、請求項1において、前記携帯電子機器のバッテリと前記機器保持部材のバッテリは、同一又は異なる電池であることを特徴とする。
【0054】
請求項22によれば、各々のバッテリとして二次電池、燃料電池、太陽電池等を例示でき、これらの電池を携帯電子機器及び機器保持部材のサイズ、デザイン等に応じて組み合わせて使用する。
【0055】
請求項23に記載の発明は、携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、前記携帯電子機器は、前記機器保持部材を介して給電されることを特徴とする。
【0056】
請求項23によれば、機器保持部材を介して携帯電子機器に給電する。機器保持部材から直接給電してもよく、外部機器から機器保持部材を介して給電してもよい。
【発明の効果】
【0057】
本発明によれば、携帯電子機器を単に保持し、速写性を向上させるだけの機能ではなく、携帯電子機器の使用上で他の有利な機能を追加することが可能なホルスター状の機器保持部材と、これを利用可能な携帯電子機器とからなる携帯電子機器ユニットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下、添付図面に従って本発明に係る携帯電子機器ユニットの好ましい実施の形態について説明する。
【0059】
なお、以下の説明では、本発明の携帯電子機器を、電子カメラであるデジタルカメラ10に適用した例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ機能を有するカメラ付き携帯電話機、ビデオカメラ、液晶等の表示手段を有するDVD動画(画像)プレーヤー、携帯HDDオーディオプレーヤーに適用可能である(請求項20)。
【0060】
図1は、実施の形態のデジタルカメラ10を正面から見た斜視図であり、図2はデジタルカメラ10を背面から見た斜視図であり、機器保持部材であるホルスター100に収納される前状態がそれぞれ示されている。このホルスター100とデジタルカメラ10とによって第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットが構成されている。また、図3は、デジタルカメラ10の全体構成を示したブロック図である。なお、ホルスター100については後述する。
【0061】
図1、図2の如くデジタルカメラ10は、カメラケース12が略直方体の外観を有し、カメラケース12の縦方向の寸法に対して横幅方向の寸法が長い横長の形状を呈している。カメラケース12の前面には、図1の如く前方に膨らんだグリップ部14が形成され、グリップ部14が位置するカメラケース12の上面には撮影ボタン16が配置されている。この撮影ボタン16は、グリップ部14を把持したユーザーの右手の人指し指によって操作可能な位置に設けられている。更に、カメラケース12の前面の略中央部には、レンズバリア無しの撮影レンズ18を保持した沈胴/繰り出し式のテレスコープ型レンズ鏡胴20が設けられている。更にまた、カメラケース12の前面の右側上部には、キセノン管を有するストロボ発光部22が設けられるとともに、カメラケース12の背面には図2の如く液晶モニタ24、モード選択スイッチ26、十字キー27等の各種スイッチ、ファインダ28、及び電源スイッチ29がそれぞれ所定の位置に設けられている。電源スイッチ29は、押圧型としてもよくスライド型としてもよい。スライド型とした場合には、特許文献2の如くデジタルカメラ10をホルスター100に収納する動作によってOFF位置に移動され、デジタルカメラ10をホルスター100から取り出す動作によってON位置に移動されるようにホルスター100のスイッチ当接部を構成することができる。
【0062】
デジタルカメラ10は、図3の如く中央処理装置(CPU)30によってその全体動作が統括制御されている。CPU30は、所定のプログラムに従ってカメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
【0063】
バス32を介してCPU30と接続されたROM34には、CPU30が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM36には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
【0064】
また、メモリ(SDRAM)38は、プログラムの展開領域及びCPU30の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。記録部(第1のデータ記録部)40は画像データ専用の一時記憶メモリであって、デジタルカメラ10の十字キー27の操作によって消去可能である。
【0065】
モード選択スイッチ26は、撮影モードと再生モードとを切り換えるための操作手段である。モード選択スイッチ26を操作して可動接片26Aを接点aに接続させると、その信号がCPU30に入力され、デジタルカメラ10は撮影モードに設定される。また、可動接片26Aを接点bに接続させると、デジタルカメラ10は記録済みの画像を再生する再生モードに設定される。
【0066】
撮影ボタン16は、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンになるS1スイッチと、全押し時にオンになるS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。
【0067】
メニュー/OKキー(図2には不図示)は、液晶モニタ24の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行などを指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キー27は、上下左右の4方向に傾倒自在に設けられ、モード等の設定における各種設定項目の選択や、設定内容の変更及び記録した画像の消去を指示する操作キーとして使用されるとともに、レンズ鏡胴20のズームの倍率調整、再生時のコマ送り/戻し等を指示する操作キーとして使用される。キャンセルキー(図2には不図示)は、選択項目など所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは1つ前の操作状態に戻らせる時などに使用される。
【0068】
液晶モニタ24は、ユーザインターフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容などの情報が表示される。また、液晶モニタ24には、第1のデータ記録部40に記録された画像データが縮小されて表示される。この液晶モニタ24は液晶ディスプレイであるが、これに代えて、有機ELなど他の方式の表示装置を用いることも可能である。
【0069】
デジタルカメラ10は、メディアソケット46を有し、メディアソケット46には記録メディア48を装着することができる。記録メディアの形態は特に限定されず、スマートメディア(商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。
【0070】
メディアコントローラ50は、メディアソケット46に装着される記録メディア48に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
【0071】
また、デジタルカメラ10は、パソコンその他の外部機器と接続するための通信手段としてUSBインターフェース部52を備えている。このUSBインターフェース部52に接続された、通信端子であるコネクタ53に、不図示のUSBケーブルを介して外部機器を接続することにより、外部機器との間で画像データ等のデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、その他の通信方式を適用してもよい。
【0072】
次に、デジタルカメラ10の撮影機能について説明する。
【0073】
モード選択スイッチ26によって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子(以下CCDと記載)54を含む撮像部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
【0074】
レンズ鏡胴20は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ18と絞り兼用メカシャッター56とを含む光学ユニットである。レンズ鏡胴20は、CPU30によって制御されるレンズ駆動部58、絞り駆動部60によって電動駆動され、ズーム制御、フォーカス制御及びアイリス制御が行われる。
【0075】
撮影レンズ18を通過した光は、CCD54の受光面に結像される。CCD54の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。また、CCD54は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU30は、タイミングジェネレータ62を介してCCD54での電荷蓄積時間を制御する。なお、CCD54に代えてMOS型など他の方式の撮像素子を用いてもよい。
【0076】
CCD54の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU30の指令に従いタイミングジェネレータ62から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
【0077】
CCD54から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)64に送られ、ここで画素毎のR、G、B信号がサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器66に加えられる。A/D変換器66によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ68を介してメモリ38に記憶される。
【0078】
画像信号処理回路70は、メモリ38に記憶されたR、G、B信号をCPU30の指令に従って処理する。すなわち、画像信号処理回路70は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU30からのコマンドに従ってメモリ38を活用しながら所定の信号処理を行う。
【0079】
画像信号処理回路70に入力されたRGBの画像データは、画像信号処理回路70において輝度信号及び色差信号に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施される。画像信号処理回路70で処理された画像データは第1のデータ記録部40に記録される。
【0080】
撮影画像を液晶モニタ24にモニタ出力する場合、第1のデータ記録部40から画像データが読み出され、バス32を介してビデオエンコーダ72に送られる。ビデオエンコーダ72は、入力された画像データを表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換して液晶モニタ24に出力する。
【0081】
撮影ボタン16が半押しされ、S1がオンになると、デジタルカメラ10はAE及びAF処理を開始する。すなわち、CCD54から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ68を介してAF検出回路74並びにAE/AWB検出回路76に入力される。
【0082】
AE/AWB検出回路76は、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU30に提供する。CPU30は、AE/AWB検出回路76から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。求めた露出値と所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタースピードが決定され、これに従いCPU30はCCD54の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
【0083】
また、AE/AWB検出回路76は、自動ホワイトバランス調整時には、分割エリアごとにRGB信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU30に提供する。CPU30は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、例えば、各比の値がおよそ1になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。前述した各比の値を1以外の値になるようにホワイトバランス調整回路のゲイン値を調整すると、ある色味が残った画像を生成することができる。
【0084】
デジタルカメラ10におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカシングレンズ(撮影レンズ18を構成するレンズ光学系のうちフォーカス調整に寄与する移動レンズ)を移動させるコントラストAFが適用される。すなわち、AF検出回路74は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)に予め設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
【0085】
AF検出回路74で求めた積算値のデータはCPU30に通知される。CPU30は、レンズ駆動部58を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部58を制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
【0086】
撮影ボタン16が半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影ボタン16が全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路70において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ38に格納される。
【0087】
メモリ38に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路78によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ50を介して記録メディア48に記録される。例えば、静止画についてはJPEG形式で記録される。
【0088】
モード選択スイッチ26により再生モードが選択されると、記録メディア48に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録されたファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係るファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路78を介して非圧縮のYC信号に伸張され、画像信号処理回路70及びビデオエンコーダ72を介して表示用の信号に変換された後、液晶モニタ24に出力される。これにより、当該ファイルの画像内容が液晶モニタ24の画面上に表示される。
【0089】
静止画の一コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象のファイルを切り換えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア48から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が液晶モニタ24に再生表示される。なお、デジタルカメラ10は、電源回路80を介して供給されるバッテリ82の電力によって駆動される。
【0090】
また、デジタルカメラ10には、二次電池であるバッテリ82を充電するためのコネクタ(充電端子)84が、図2の如くカメラケース12の背面に設けられている。更にまた、図3の如く第1のデータ記録部40に記憶された画像データを他の機器に転送するコネクタ86が設けられている。以上がカメラ10の全体構成である。
【0091】
とろこで、一般的な従来のデジタルカメラには、数日間の旅行での撮影に必要な容量(200〜300枚分)を持つ充電可能な二次電池のバッテリが内蔵されているが、その大容量のバッテリを小容量にすれば、その差分だけデジタルカメラが小型化になる。
【0092】
この理由から、実施の形態のバッテリ82は、図4に示す薄膜形成可能なシート状のポリマーリチウム電池が採用されている。このポリマーリチウム電池82は、図1に示したグリップ部14と、その内部に配置されたカメラ基板88との間の隙間に沿って湾曲状に曲げられて配置され、体積比としては通常の二次電池の10〜20%の小容量のものが使用されている。これにより、実施の形態のデジタルカメラ10では、従来のデジタルカメラでは考えられなかった軽量、小な構成が可能となる。
【0093】
しかしながら、ポリマーリチウム電池82のような小容量のバッテリ82であると、旅行の場合には容量不足であり、その場合にはスペアのバッテリを別に用意しておく必要がある。
【0094】
そこで、実施例の形態の電子機器ユニットでは、機器保持部材であるホルスター100に図2、図3の如く二次電池であるバッテリ102を設け、このバッテリ102を利用してデジタルカメラ10のバッテリ82を充電するようにしている(請求項1、2)。
【0095】
これにより、デジタルカメラ10のバッテリ82は、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のバッテリであれば充分なので、バッテリ82を図4の如く小型化でき、デジタルカメラ10を小型化できる。
【0096】
また、撮影後、デジタルカメラ10をホルスター100に収納すると、ホルスター100の充電器(不図示)に接続されたコネクタ104がデジタルカメラ10のコネクタ84に接続され、ホルスター100のシステム制御回路106によって制御された電源制御手段(充電手段)108によって、ホルスター100からデジタルカメラ10に給電され、デジタルカメラ10のバッテリ82がホルスター100のバッテリ102によって直ちに充電される。これにより、デジタルカメラ10の次の使用時にはバッテリ82が満充電なので問題なく使用できる。
【0097】
更に、携帯時には、ホルスター100によってデジタルカメラ10が保護されているので、デジタルカメラ10の損傷を防止できる。また、ホルスターには図1、図2の如くデジタルカメラ10の撮影レンズ18を保護する舌状の保護部材110、液晶モニタ24を保護する背面側の保護部材112が一体的に設けられているので(請求項21)、デジタルカメラ10の撮影レンズ18をレンズバリア無しの構成にすることができ、デジタルカメラ10の更なる小型化を実現できる。
【0098】
なお、図1、図2において符号114はベルト通し部であり、符号116は、ホルスター100の本体に収納されたデジタルカメラ10が飛び出すのを防止するバンドである。このバンド116は、ボタン118によって舌状の保護部材110に着脱自在に係止される。
【0099】
また、デジタルカメラ10とホルスター100との間の充電手段は、接触式のコネクタ84、104によるものの他、電磁誘導による起電力によって充電する非接触式の充電手段によるものも適用できる(請求項3)。
【0100】
図5は、図1〜図4に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、デジタルカメラ10がホルスター100に装着され、デジタルカメラ10の充電用のコネクタ84がホルスター100の充電用のコネクタ104に接続されると(S(Step)100)、ホルスター100のバッテリ102によってデジタルカメラ10のバッテリ82の充電が自動的に開始される(S110)。そして、バッテリ82の充電が満充電になると(S120)、デジタルカメラ10の充電が完了し(S130)、デジタルカメラ10が撮影待機状態になる。満充電を知らせるランプをデジタルカメラ10に設けることによって、ユーザーは満充電になったことを知ることができる。
【0101】
このフローチャートに示す通り、1回の撮影が完了し、デジタルカメラ10がホルスター100に戻される毎に自動的にバッテリ82の充電が行われるため、常にバッテリ82は満充電の状態に保たれる。また、1回の撮影が完了し、次の撮影が行われるまでの時間は数分から数時間の間であるが、最新の技術によって、1分間で80%の充電容量が回復するバッテリが知られており、このような充電技術を使用することにより、常に充電完了している状態にデジタルカメラを保つことができる。
【0102】
図6、図7は第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットを示した断面図、ブロック図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0103】
図6、図7に示したデジタルカメラ10には、通常1回の撮影に必要な容量(数十枚分)の第1のデータ記録部40しか内蔵されていない。昨今はデジタルカメラに対するデータ記録部のコスト比率が大きくなっており、小容量のデータ記録部を内蔵することによりデジタルカメラの大幅なコストダウンが可能となる。
【0104】
しかし、例えば旅行の場合には、データ記録部の容量が不足であり、通常はスペアの記録メディアを別に用意する必要がある。
【0105】
そこで、第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、ホルスター100に第2のデータ記録部120であるHDDが内蔵されている(請求項4、5)。
【0106】
ホルスター100のデータ転送用のコネクタ122に、デジタルカメラ10のコネクタ86が接続されると、ホルスター100のシステム制御回路106がデジタルカメラ10の第1のデータ記録部40に記録された画像データを、ホルスター100の第2のデータ記録部120に自動的に転送する。
【0107】
これにより、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40は、少なくとも1回の数枚撮影に必要な容量のデータ記録部であれば充分なので、デジタルカメラ10を小型化、ローコスト化することができる。また、携帯時にはホルスター100によってデジタルカメラ10が保持されるので、デジタルカメラ10の損傷を防止できる。更に、携帯時(非撮影時)には、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40に記録された画像データが、ホルスター100の第2のデータ記録部120に自動的に転送されて記録されるので、デジタルカメラ10の使用時には常に第1のデータ記録部40の空きが確保される。なお、第2のデータ記録部120への記録は、USBインターフェース52からコネクタ53、123を介して行うこともできる。
【0108】
図8は、図6、図7に示した第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、デジタルカメラ10がホルスター100に収納され、デジタルカメラ10のデータ転送用のコネクタ86がホルスター100のデータ転送用のコネクタ122に接続されると(S200)、デジタルカメラ10からホルスター100へデータの転送が自動的に開始される(S210)。そして、全てのデータが転送されると(S220)、データの転送が完了する(S230)。この後、図9の如くデジタルカメラ10の液晶モニタ24には、「カメラデータを消去しますか?」の文字が表示され(S240)、十字キー27等を使用して消去情報を入力すると(S250)、データが消去され(S260)、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40が空の状態になり、デジタルカメラ10が撮影待機状態になる。
【0109】
このフローチャートに示す通り、1回の撮影が完了し、デジタルカメラ10がホルスター100に戻される毎に、自動的にデジタルカメラ10の第1のデータ記録部40からホルスター100の第2のデータ記録部120に画像データが転送されるため、デジタルカメラ10には1回の撮影に必要な容量の第1のデータ記録部40だけ搭載しておけば容量が不足することはない。
【0110】
ホルスター100の第2のデータ記録部120は、デジタルカメラの第1のデータ記録部40と異なり、操作性には影響しないので、HDD等のより安価な記録部を搭載することが可能となる。
【0111】
以上により、デジタルカメラ10のコストを全面的に下げることができる。なお、図9のホルスター100は、液晶モニタ24を露出するための凹状切欠部101が形成されているが、この凹状切欠部101に透明のカバーを設けることにより、液晶モニタ24を携帯時に保護することができる。
【0112】
図10は、第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0113】
第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、第1及び第2の携帯電子機器ユニットを組み合わせたものであり、すなわち、ホルスター100には、デジタルカメラ10のバッテリ82を充電するバッテリ102と、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40から転送されてきた画像データを記録する第2のデータ記録部120を有している。
【0114】
第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットによれば、身につけて携帯するホルスター100にバッテリ102と第2のデータ記録部120を設けているため、デジタルカメラ10をホルスター100に装着すると、バッテリ102によってデジタルカメラ10のバッテリ82の充電が自動的に開始されるとともに、画像データが第1のデータ記録部40からホルスター100の第2のデータ記録部120に自動的に転送される(請求項16)。
【0115】
よって、デジタルカメラ10には、一連の操作で撮影する程度の容量の小さいバッテリ82と第1のデータ記録部40を搭載すればよいのでデジタルカメラ10を軽量、小型化、ローコスト化できることはもちろん、デジタルカメラ10の小型化を図るとともに撮影枚数を増やす、という本発明の目的を達成できる。
【0116】
また、ホルスター100のシステム制御回路(データ転送手段)106は、第1のデータ記録部40の画像データと第2のデータ記録部120の画像データとを比較し、第1のデータ記録部40の画像データのうち、第2のデータ記録部120に転送されていない画像データを選択して第2のデータ記録部120に転送する(請求項6)。
【0117】
これにより、新規に取得した画像データのみが第1のデータ記録部40から第2のデータ記録部120に転送されるので、第2のデータ記録部120の容量を無駄にせず、画像データの重複に起因する編集操作、消去操作等の煩雑も生じない。また、第1のデータ記録部40に記録された画像データの一部又は全部を第2のデータ記録部120に転送してもよい(請求項10)。この作業は、デジタルカメラ10のCPU30が実行してもよい。
【0118】
なお、システム制御回路(データ転送手段)106は、第1のデータ記録部40に記録された複数の画像データのうち所定の画像データを選択して第2のデータ記録部120に転送することができる(請求項7)。この操作は、ホルスター100側に画像データを表示する表示部と、転送する画像データを選択する選択部材を設けることにより可能となる。
【0119】
これにより、第1のデータ記録部40から第2のデータ記録部120にデータ転送すべきデータを手動等で選択できるので、第2のデータ記録部120に不必要なデータが溜められることが無く、第2のデータ記録部120を効率よく使用できる。また、第1のデータ記録部40に溜められた不要な画像データは、デジタルカメラ10側から消去してもよく、第2のデータ記録部120に転送した後、ホルスター100側から消去してもよい。これによって、デジタルカメラ10は常に環境のよい状態で使用される。
【0120】
更に、デジタルカメラ10のCPU30は、第1のデータ記録部40に記録された複数の画像データを液晶モニタ24に表示することができるとともに、液晶モニタ24に表示された複数の画像データのうち第2のデータ記録部120に転送するデータを選択し、実行する選択手段(十字キー27、メニュー/OKキー)を有している(請求項8)。
【0121】
これにより、第1のデータ記録部40から第2のデータ記録部120にデータ転送すべき画像データを目視にて選択できるので、選択が容易になり、且つ第2のデータ記録部120に不必要な画像データが溜められることが無く、第2のデータ記録部120を効率よく使用できる。
【0122】
図11は、第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの構成を示した斜視図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0123】
第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、ホルスター100の底面に、クレイドルベース(外部機器)150の端子152(図13参照)と接続される受電端子124(図13参照)が配置されており、クレイドルベース150上にホルスター100を図11の如く配置することにより、端子152に受電端子124が接続されてホルスター100とクレイドルベース150とが電気的に接続される。クレイドルベース150はACアダプタケーブル152を介してコンセント(充電器)に接続され、一般家庭用電源から給電される(請求項9)。なお、図11においてデジタルカメラ10は便宜上図示していない。
【0124】
第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットによれば、ホルスター100がクレイドルベース150を介してコンセントに接続されると、一般家庭用電源によってホルスター100のバッテリ102(図3参照)が充電される(請求項11、13)。このとき、ホルスター100にデジタルカメラ10が収納保持されてコネクタ104にコネクタ84が接続されると、ホルスター100を介してクレイドルベース150とデジタルカメラ10とが電気的に接続され、デジタルカメラ10のバッテリ82の充電が可能となる(請求項12)。なお、クレイドルベース150を通信ケーブル(不図示)を介してパソコンに接続することにより、パソコンからの充電とデジタルカメラ10からパソコンへの画像データ転送が可能となる。
【0125】
また、第4の実施の形態では、クレイドルベース150にホルスター100を接続した状態において、デジタルカメラ10をホルスター100に戻す毎にデジタルカメラ10のバッテリ82が自動的に充電されるため、バッテリ82は常に満充電の状態が保たれる。また、第1のデータ記録部40からホルスター100又はパソコンへ画像データの転送を自動的に行うようにすれば、デジタルカメラ10の第1のデータ記録部40は空きが常に確保される。このようにクレイドルベース150にホルスター100を接続しておくことにより、通常のクレイドルと同様の取り扱いができる。
【0126】
図12は、図11に示した第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、ホルスター100がクレイドルベース150(外部機器)に接続されると(S300)、ホルスター100のバッテリ102の充電が開始される(S310)。満充電になるまで充電が継続され(S320)、満充電となったところで充電が完了する(S330)。
【0127】
図13、図14は、第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの構成を示した組立斜視図、全体斜視図であり、図1〜図5に示した第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットと同一又は類似の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0128】
第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットは、図13の如くクレイドルベース150にACアダプタ用コネクタ154とUSB用コネクタ156とが設けられている。ACアダプタ用コネクタ154には、図14の如くACアダプタケーブル152が接続され、このACアダプタケーブル152はコンセント(充電器)に接続される、また、USB用コネクタ152にはUSBケーブル156が接続され、このUSBケーブル156はパソコン(外部機器:不図示)に接続される。なお、図13に示したコネクタ84、124、152は給電用と画像データ転送用と兼ねている。なお、図17は、携帯電子機器として電子カメラ付き携帯電話機11を例示した携帯電子機器ユニットの組立斜視図である。
【0129】
図15は、図13、図14に示した第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の一例を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、ホルスター100が接続されたクレイドルベース150がパソコン(外部機器)に接続されると(S400)、ホルスター100のHDD120に記録されている画像データのパソコンへの転送が自動的に開始される(S410)。画像データが全て転送されると(S420)、画像データの転送が完了する(S430)。この後、ホルスター100の不図示の液晶モニタには、「HDDデータを消去しますか?」の文字が表示され(S440)、消去情報を入力すると(S450)、データが消去され(S460)、ホルスター100のHDD120が空の状態になる。
【0130】
この動作は、画像データを自動的にパソコンに転送する例であるが、パソコンからの操作によって転送したり、ホルスター100又はクレイドルベース150に設けた操作部材によって転送したりしてもよい。ホルスター100はデジタルカメラ10を保持する部材であり、デジタルカメラ100に合わせて1対1の設計(専用品)がなされているが、クレイドルベース150は接続コネクタに対応するように設計(汎用設計)することが可能である。したがって、より安価なシステムを提供することができ、全体的にコストを下げることができる。
【0131】
図16は、第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の別例を示したフローチャートである。このフローチャートによれば、ホルスター100が接続されたクレイドルベース150がパソコン(外部機器)に接続されると(S500)、ホルスター100のHDD120に記録されている画像データのパソコンへの転送が開始される(S510)。画像データが全て転送されると(S520)、画像データの転送が完了する(S530)。この後、ホルスター100の不図示の液晶モニタには、「HDDデータを消去しますか?」の文字が表示され(S540)、ホルスター100から不図示の入力手段により消去情報を入力すると(S550)、データが消去され(S560)、ホルスター100のHDD120が空の状態になる。この後、ホルスター100にデジタルカメラ10が収納保持されてホルスター100にデジタルカメラ10が接続されている場合には(S570)、ホルスター100を介してデジタルカメラ10のバッテリ82の充電が開始され(S580)、満充電になると(S590)、次はホルスターのバッテリの充電を開始する(S600)。この後、満充電になったところで(S610)、ホルスターのバッテリの充電を終了する(S620)(請求項17)。
【0132】
この動作は、ホルスター100のバッテリ102の充電に先立ってデジタルカメラ10のバッテリ82の充電を開始し、終了後、ホルスター100のバッテリ102の充電に移行する。このように充電順番を規定することによって、デジタルカメラ10が未充電の状態となっている期間を最小限にして、シャッターチャンスを逃すのを防止することができる(請求項15)。
【0133】
一方、デジタルカメラ10のバッテリ82の充電に先立ってホルスター100のバッテリ102の充電を開始してもよい(請求項14)。ホルスターやパソコンによって一瞬(数秒)で充電可能な小容量のバッテリ(例えば、ポリマーリチウム電池)82を先に満充電にするよりも、メインのバッテリであるホルスター100の大容量のバッテリ102を先に満充電にする方がユーザーにとって使い勝手がよいからである。この場合には、ホルスター100のバッテリ102のみ充電すれば事足りるからである。
【0134】
また、この動作は、充電に先立って画像データ転送を行うので、大切なデータが失われるのを防止できる(請求項18)。すなわち、メモリバックアップによりデータの安全性が高まる。
【0135】
また、画像データ転送に先立って充電を行うと、充電切れによるシャッターチャンスを逃すのを防止できる(請求項19)。
【0136】
更に、デジタルカメラ10のバッテリ82とホルスター100のバッテリ102は、同一又は異なる電池であってもよい(請求項22)。各々のバッテリ82、102として二次電池、燃料電池、太陽電池等を例示でき、これらの電池をデジタルカメラ10及びホルスター100のサイズ、デザイン等に応じて組み合わせて使用すればよい。
【0137】
また、前記したように本発明の主たる特徴は、デジタルカメラ10がホルスター100を介して給電されることにある(請求項23)。すなわち、ホルスター100から直接給電してもよく、外部機器からホルスター100を介して給電してもよい。また、充電には限定されず、ホルスター100を介して供給される電力によってデジタルカメラ10を直接動作させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットを正面からみた斜視図
【図2】第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットを背面からみた斜視図
【図3】図1に示した携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図
【図4】シート上のポリマーリチウム電池の構成を示した斜視図
【図5】第1の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャート
【図6】第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットの縦断面図
【図7】図6に示した携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図
【図8】第2の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャート
【図9】第3の実施の形態の携帯電子機器ユニットの斜視図
【図10】図9に示した携帯電子機器ユニットの構成を示したブロック図
【図11】第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの斜視図
【図12】第4の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作を示したフローチャート
【図13】第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの組立斜視図
【図14】図13に示した携帯電子機器ユニットの全体斜視図
【図15】第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の一例を示したフローチャート
【図16】第5の実施の形態の携帯電子機器ユニットの動作の別例を示したフローチャート
【図17】携帯電子機器として携帯電話機を例示した携帯電気機器ユニットの組立斜視図
【符号の説明】
【0139】
10…デジタルカメラ、11…電子カメラ付き携帯電話機、24…液晶モニタ、30…CPU、40…第1のデータ記録部、52…USBインターフェース部、53…コネクタ、54…CCD、82…バッテリ、84…コネクタ、86…コネクタ、100…ホルスター、102…バッテリ、106…システム制御回路、110…保護部材、112…保護部材、120…第2のデータ記録部、150…クレイドルベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記機器保持部材には、前記携帯電子機器のバッテリを充電する充電用バッテリが設けられていることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項2】
前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着保持された際に、機器保持部材の充電用バッテリによって携帯電子機器のバッテリを接触式又は非接触式で充電するための充電手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項3】
接触式の前記充電手段は充電端子であり、非接触式の前記充電手段は電磁誘導による起電力によって充電する充電手段であることを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項4】
第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記第2のデータ記録部は、前記第1のデータ記録部よりも記録容量が大きいことを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項5】
前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着されると、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項6】
前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部のデータと前記第2のデータ記録部のデータとを比較し、第1のデータ記録部のデータのうち、第2のデータ記録部に転送されていないデータを選択して第2のデータ記録部に転送することを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項7】
前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータのうち所定のデータを選択して前記第2のデータ記録部に転送可能であることを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項8】
前記携帯電子機器には、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータを表示する表示手段を有するとともに、該表示手段に表示された複数のデータのうち前記第2のデータ記録部に転送するデータを選択する選択手段を有していることを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項9】
携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記機器保持部材には、前記携帯電子機器を充電するバッテリが設けられるとともに、外部機器に接続されて外部機器からの電力を受電するための受電端子が設けられていることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項10】
第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記機器保持部材には、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられるとともに、前記第2のデータ記録部に記録されたデータを外部機器に送信する通信端子が設けられていることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項11】
前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材の前記バッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする請求項9に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項12】
前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材に装着された前記携帯電子機器のバッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする請求項11に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項13】
前記機器保持部材が外部機器に接続されると、外部機器によって機器保持部材のバッテリが充電されることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項14】
前記外部機器による前記機器保持部材のバッテリの充電が、前記携帯電子機器のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする請求項12に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項15】
前記外部機器による前記携帯電子機器のバッテリの充電が、前記機器保持部材のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする請求項12に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項16】
第1のバッテリと第1のデータ記録部とが内蔵された携帯電子機器と、
前記第1のバッテリ及び前記第1のデータ記録部よりも容量の大きい第2のバッテリ及び第2のデータ記録部が内蔵され、前記携帯電子機器に電力供給可能であって前記携帯電子機器からデータ転送可能に構成された機器保持部材と、
を備えた携帯電子機器ユニット。
【請求項17】
前記外部機器に接続されて外部機器により充電可能に構成されるとともに、外部機器にデータを転送可能に構成されていることを特徴とする請求項16に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項18】
前記充電に先立って前記データの転送を行うことを特徴とする請求項17に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項19】
前記データの転送に先立って前記充電を行うことを特徴とする請求項17に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項20】
前記携帯電子機器は、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機、画像プレーヤー、ビデオカメラ、又は携帯オーディオプレーヤーであり、前記機器保持部材はホルスターであることを特徴とする請求項1〜19のうちいずれか一つに記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項21】
前記ホルスターには、前記携帯電子機器の撮影レンズ、表示画面を覆うカバーが設けられていることを特徴とする請求項20に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項22】
前記携帯電子機器のバッテリと前記機器保持部材のバッテリは、同一又は異なる電池であることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項23】
携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記携帯電子機器は、前記機器保持部材を介して給電されることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項1】
携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記機器保持部材には、前記携帯電子機器のバッテリを充電する充電用バッテリが設けられていることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項2】
前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着保持された際に、機器保持部材の充電用バッテリによって携帯電子機器のバッテリを接触式又は非接触式で充電するための充電手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項3】
接触式の前記充電手段は充電端子であり、非接触式の前記充電手段は電磁誘導による起電力によって充電する充電手段であることを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項4】
第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記第2のデータ記録部は、前記第1のデータ記録部よりも記録容量が大きいことを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項5】
前記携帯電子機器が前記機器保持部材に装着されると、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項6】
前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部のデータと前記第2のデータ記録部のデータとを比較し、第1のデータ記録部のデータのうち、第2のデータ記録部に転送されていないデータを選択して第2のデータ記録部に転送することを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項7】
前記データ転送手段は、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータのうち所定のデータを選択して前記第2のデータ記録部に転送可能であることを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項8】
前記携帯電子機器には、前記第1のデータ記録部に記録された複数のデータを表示する表示手段を有するとともに、該表示手段に表示された複数のデータのうち前記第2のデータ記録部に転送するデータを選択する選択手段を有していることを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項9】
携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記機器保持部材には、前記携帯電子機器を充電するバッテリが設けられるとともに、外部機器に接続されて外部機器からの電力を受電するための受電端子が設けられていることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項10】
第1のデータ記録部が内蔵された携帯電子機器と、第2のデータ記録部が内蔵されるとともに前記携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記機器保持部材には、前記第1のデータ記録部に記録されたデータの一部又は全部を前記第2のデータ記録部に転送するデータ転送手段が設けられるとともに、前記第2のデータ記録部に記録されたデータを外部機器に送信する通信端子が設けられていることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【請求項11】
前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材の前記バッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする請求項9に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項12】
前記機器保持部材が前記受電端子を介して前記外部機器に接続されると、前記機器保持部材に装着された前記携帯電子機器のバッテリが前記外部機器によって充電されることを特徴とする請求項11に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項13】
前記機器保持部材が外部機器に接続されると、外部機器によって機器保持部材のバッテリが充電されることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項14】
前記外部機器による前記機器保持部材のバッテリの充電が、前記携帯電子機器のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする請求項12に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項15】
前記外部機器による前記携帯電子機器のバッテリの充電が、前記機器保持部材のバッテリの充電に優先して行われていることを特徴とする請求項12に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項16】
第1のバッテリと第1のデータ記録部とが内蔵された携帯電子機器と、
前記第1のバッテリ及び前記第1のデータ記録部よりも容量の大きい第2のバッテリ及び第2のデータ記録部が内蔵され、前記携帯電子機器に電力供給可能であって前記携帯電子機器からデータ転送可能に構成された機器保持部材と、
を備えた携帯電子機器ユニット。
【請求項17】
前記外部機器に接続されて外部機器により充電可能に構成されるとともに、外部機器にデータを転送可能に構成されていることを特徴とする請求項16に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項18】
前記充電に先立って前記データの転送を行うことを特徴とする請求項17に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項19】
前記データの転送に先立って前記充電を行うことを特徴とする請求項17に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項20】
前記携帯電子機器は、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機、画像プレーヤー、ビデオカメラ、又は携帯オーディオプレーヤーであり、前記機器保持部材はホルスターであることを特徴とする請求項1〜19のうちいずれか一つに記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項21】
前記ホルスターには、前記携帯電子機器の撮影レンズ、表示画面を覆うカバーが設けられていることを特徴とする請求項20に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項22】
前記携帯電子機器のバッテリと前記機器保持部材のバッテリは、同一又は異なる電池であることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器ユニット。
【請求項23】
携帯電子機器と、該携帯電子機器を着脱可能な携帯型の機器保持部材とを有する携帯電子機器ユニットにおいて、
前記携帯電子機器は、前記機器保持部材を介して給電されることを特徴とする携帯電子機器ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図5】
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【図11】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−116369(P2007−116369A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304743(P2005−304743)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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