説明

携帯電子機器

【課題】非接触式ICカード用のアンテナをバッテリ部分に配置しつつ、非接触式ICカードのアンテナへの配線とバッテリへの充電配線とが兼用される携帯用電子機器を提供する。
【解決手段】充電用受電端子14とバッテリ側受電端子67とを電気的に結合する連結線65と、を有し、連結線65は、非接触式ICカード用信号処理部71と電気的に結合して非接触式ICカード用信号処理部71と前記非接触式ICカード用のアンテナ38への配線を兼ねている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電話機、PDA、携帯型ゲーム機、携帯用テレビ、携帯用ラジオ等の携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器は、充電可能なバッテリを有しているものが多い。そして、このバッテリへの充電は携帯電子機器の筐体の外部に露出した受電端子に電力を供給して行うのが通常である。
また、現在の携帯電子機器は、非接触式ICカードを内蔵しているものも多くなっている。
特許文献1には、ワイヤレスマイクにおいて、充電用の配線がアンテナの配線と兼用になっているものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5―82146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1におけるアンテナは、比較的長距離間の通信を行うものであり、現在携帯電子機器に搭載される非接触式ICカードのように数センチ単位での通信を行うものではない。
それゆえ、特許文献1におけるアンテナはワイヤレスマイクの任意の位置に配置することが可能であるが、現在携帯電子機器に搭載される非接触式ICカードは、数センチ単位での通信を行うためにアンテナを設ける位置は限られてしまう。
そして、非接触式ICカード用のアンテナを設ける位置として、携帯電子機器のバッテリ部分がその使用状況を勘案すると最も適当であるが、かかる場合には、非接触式ICカード用のアンテナの配線と充電用の配線をどのように配置するか問題となる。
【0005】
本発明の目的は、非接触式ICカード用のアンテナをバッテリ部分に配置しつつ、非接触式ICカードのアンテナへの配線とバッテリへの充電配線とが兼用される携帯用電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯電子機器は、筐体と、前記筐体内部に形成されたバッテリ収納部と、前記バッテリ収納部にバッテリが収納された状態においてバッテリの給電端子と接合可能なバッテリ側受電端子と、前記バッテリを前記バッテリ収納部に出し入れ可能とするために、前記筐体に対して着脱自在に設けられたバッテリカバーと、前記バッテリカバーに配設され、前記筐体の外部に露出している充電用受電端子と、前記バッテリカバーに配設される非接触式のICカード用のアンテナと、前記筐体内部に配設される前記非接触式ICカード用のアンテナからの信号を処理する信号処理部と、前記充電用受電端子と前記バッテリ側受電端子とを電気的に結合する連結線と、を有し、前記連結線は、前記信号処理部と電気的に結合して当該信号処理部と前記非接触式ICカード用のアンテナへの配線を兼ねている。
【0007】
好適には、前記非接触式ICカード用のアンテナはループアンテナであり、前記バッテリカバーは、前記充電用受電端子と前記非接触式ICカード用のアンテナとを電気的に接合するカバー側回路基板を有し、前記カバー側回路基板には、前記充電用受電端子を流れる直流成分を前記非接触式ICカード用のアンテナに供給しないための直流成分除去部が配置されている。
【0008】
好適には、前記バッテリカバーには、前記非接触式ICカード用のアンテナを収納するためのアンテナ収納用溝部が形成され、前記アンテナ収納用溝部に前記非接触式ICカード用のアンテナが収容され、その外部側の位置に弾性を有するアンテナ固定部材が圧入されている。
【0009】
好適には、前記アンテナ固定部材は、前記バッテリカバーが装着されている状態で、前記筐体と圧着している。
【0010】
好適には、前記連結線は、前記信号処理部及び前記バッテリへの充電を制御する充電制御部が実装され、前記筐体の内部に配置された回路基板と、前記回路基板と前記バッテリカバーの前記充電用受電端子とを結合するアダプタと、を有し、前記アダプタは、前記バッテリカバーが装着された場合に、前記充電用受電端子と付勢力を有して接合するアダプタ端子を有している。
【0011】
好適には、前記充電用受電端子は一対に構成され、前記非接触式ICカード用のアンテナは3巻きのループアンテナであり、そのアンテナ端子は前記一対の充電用受電端子のそれぞれに接合されている。
【0012】
好適には、前記非接触式ICカード用のアンテナは、前記バッテリカバーと一体的に形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、非接触式ICカード用のアンテナをバッテリ部分に配置しつつ、非接触式ICカードのアンテナへの配線とバッテリへの充電配線とが兼用される携帯用電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機の外観を開状態で示す斜視図である。
【図2】裏面方向の位置から開状態の携帯電話機を観察した外観図である。
【図3】図2のIII―IIIにおける断面の説明図である。
【図4】バッテリカバーを図2とは逆方向から見た外観図である。
【図5】バッテリカバーが非接触式ICカードをどのように収納するのかを説明する説明図である。
【図6】図4におけるVI−VIにおける断面図である。
【図7】図4のA部分を拡大した拡大図である。
【図8】図7のB部分を拡大した拡大図である。
【図9】アダプタの役割を説明する説明図である。
【図10】本発明における、充電時の電気回路を説明する説明図である。
【図11】本発明における信号処理のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機1の外観を開状態で示す斜視図である。
【0016】
携帯電話機1は、いわゆる折り畳み式の携帯電話機1として構成されており、開状態と閉状態との間で互いに回動可能にヒンジ部9によって連結された第1筐体2及び第2筐体3を有している。図1は、第1筐体2及び第2筐体3の開状態を示している。
第1筐体2は、第2筐体3と対向する部分を構成する第1筐体フロントケース4と、第2筐体3とは反対側部分を構成する第1筐体リアケース5とを有している。
第2筐体3は、第1筐体2と対向する部分を構成する第2筐体フロントケース6と、第1筐体2とは反対側部分を構成する第2筐体リアケース7とを有している。
【0017】
第1筐体フロントケース4及び第1筐体リアケース5はネジ等により互いに固定され、第1筐体フロントケース4及び第1筐体リアケース5の間に形成された空間に種々の電子部材を収容する収容空間を構成する。
第2筐体フロントケース6及び第2筐体リアケース7もネジ等により互いに固定され、第2筐体フロントケース6及び第2筐体リアケース7の間に形成された空間に種々の電子部材を収容する収容空間を構成する。
これらの第1筐体フロントケース4、第1筐体リアケース5、第2筐体フロントケース6及び第2筐体リアケース7は、例えば、樹脂により形成されている。
【0018】
なお、方向を示すときは、第1筐体リアケース5から第1筐体フロントケース4に向かう方向を表面方向(図1においては、紙面手前の方向)といい、第1筐体フロントケース4から第1筐体リアケース5に向かう方向を裏面方向(図1においては、紙面奥手の方向)という。
同様に第2筐体リアケース7から第2筐体フロントケース6に向かう方向を表面方向(図1においては、紙面手前の方向)といい、第2筐体フロントケース6から第2筐体リアケース7に向かう方向を裏面方向(図1においては、紙面奥手の方向)という。
【0019】
また、第1筐体2においてヒンジ部9に向かう方向を連結部方向(図1の第1筐体2においては、紙面下の方向)といい、その逆を連結部反対方向(図1の第1筐体2においては、紙面上方向)という。
同様に、第2筐体3においても、ヒンジ部9に向かう方向を連結部方向(図1の第2筐体3においては、紙面上の方向)といい、その逆を連結部反対方向(図1の第2筐体3においては、紙面下の方向)という。
【0020】
さらに、図1のように第1筐体2を上にし、第2筐体3を下にした状態とした時に、右側に来る側面を右側面11とし、左側に来る側面を左側面12という。
そして、右側面11側に向かう方向を右側面方向(図1においては、紙面右の方向)といい、左側面12面に向かう方向を左側面方向(図1においては、紙面左の方向)という。
【0021】
図1のように、第1筐体フロントケース4には表示部8が配置されている。
この表示部8は、携帯電話機1の状態、ユーザの操作内容、発信先電話番号、電子メールの内容の表示、ゲーム画面等の様々な情報を表示するためのものである。
また、表示部8はLCD(液晶ディスプレイ)、OLED(Organic light-emitting diode:有機EL)等によって構成されている。
【0022】
また、図1のように、第2筐体フロントケース6の表面方向には、入力部10が配置されている。この入力部10をユーザが操作することによって、携帯電話機1に命令の入力、文字の入力等がなされる。
【0023】
図2は、裏面方向の位置から開状態の携帯電話機1を観察した外観図である。図2は、バッテリ26及びバッテリカバー27を携帯電話機1から展開した展開図でもある。
【0024】
携帯電話機1の第2筐体リアケース7には、バッテリ26を収納するためのバッテリ収納部17が形成されている。
このバッテリ収納部17は、第2筐体リアケース7の他の部分の外表面よりも凹んだ、空洞部となっている。
バッテリ収納部17の形状はほぼ、バッテリ26と同じ形状を有している。本実施形態においてはバッテリ26の形状は平たい直方体であるから、バッテリ収納部17も直方体形状を有している。
もっとも、本実施例においてはバッテリ収納部17には、充電するための電力を後述する回路基板23を介してバッテリ26に供給するためのアダプタ16が配置されているために、バッテリ収納部17の形状はバッテリ26と同一の形状とはなっていない。
図2のように、バッテリ収納部17の連結部反対方向の位置にアダプタ16が配置されている。
また、バッテリ収納部17の連結部方向の位置にバッテリ側受電端子67が配置されている。さらに、バッテリ収納部17の連結部反対方向の位置には、スライド移動可能な固定装置34が配置されている。
【0025】
バッテリ26は、充電して再利用可能な電池によって形成されている。たとえば、リチウムイオン電池である。
そして、バッテリ26には2つの給電端子66が配置されている。充電時には、この給電端子66に直流電流が供給されることによって、バッテリ26は充電される。
また、携帯電子機器が携帯状態で使用される場合である非充電時には、バッテリ26に充電されていた電力が給電端子66から供給される。
非充電時には、バッテリ26から供給される電力が携帯電話機1の表示部8、後述する回路基板23等の各種の電気部品に供給されて、携帯電話機1が使用可能となっている。
【0026】
バッテリ26は、バッテリ取出し用シート36を有している。このバッテリ取出し用シート36は、バッテリ26がバッテリ収納部17に収納された時に裏面方向に出しておいて容易にバッテリの取出しができるようにするものである。
【0027】
バッテリ26に、磁性シートを塗布することもできる。
これによって、後述する非接触式ICカード用のアンテナ38の感度を向上させることができる。
【0028】
バッテリ収納部17には、バッテリカバー27が装着される。
バッテリカバー27は固定爪35を第2筐体リアケース7内に形成された隙間に挿入して連結部方向において固定され、連結部反対方向においては、スライド移動してバッテリカバー27を固定可能な固定装置34によって固定される。
【0029】
バッテリカバー27の連結部反対方向位置には、外部側受電端子面28が2つ配置されている。
この外部側受電端子面28は、後述するが充電用受電端子14の外部側に露出した面である。
この2つの外部側受電端子に対応する位置に、アダプタ16のアダプタ端子15も2つ配置されている。
【0030】
図3は、図2のII―IIにおける断面の説明図である。
【0031】
第2筐体フロントケース6と第2筐体リアケース7とが、その内面どうしを対向させて結合している。
そして、それによって形成される内部空間に、内部筐体24が配置されている。内部筐体24の裏面方向には、バッテリ収納部17が形成されている。
そして、このバッテリ収納部17に着脱可能なバッテリ26が配置されている。このバッテリ26は携帯電話機1に電力を供給している。
さらに、裏面方向には、バッテリ26を交換可能とするためにバッテリカバー27が配置されている。
【0032】
内部筐体24の、表面方向には、スイッチ32が実装される回路基板23が配置されている。この回路基板23は、発光部47が実装されている。
発光部47は、例えば、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)によって構成されている。
【0033】
スイッチ32は、例えば、固定接点30と、ドーム状の板金であるメタルドーム29により構成されている。メタルドーム29は固定接点30を覆っている。
ユーザがキートップ13を押圧すると、それにともないラバーシート31が弾性変形する。さらに、そのラバーシート31の弾性変形によって、ラバーシート31がメタルドーム29の頭頂部を押圧する。。
それによって、メタルドーム29も弾性変形をおこす、その変形量が一定程度を超えると、メタルドーム29の一部が凹んで反対側に凸となる。
これによって、メタルドーム29はクリック感を生じつつ固定接点30に当接する。
メタルドーム29と固定接点30が当接することによって電流が流れ、この電流の流れを制御部57が検出する。そして、このことによって、ユーザによるキートップ13の押しこみ、つまり、ユーザによるキー入力操作を検出する。
【0034】
回路基板23の表面方向にはキーシート33が配置されている。キーシート33はユーザが押圧を行う部分である複数のキートップ13と、前記複数のキートップ13が接着されるラバーベース31から成っている。
ラバーベース31は、例えば、透明又は半透明で容易に撓むシリコン樹脂等で構成する。
一方、キートップ13は、透明又は半透明で比較的強度の高いプラスチック等で構成する。
なお、キートップ13とラバーベース31とは必ずしも別体で構成する必要はなく、一体的に構成してもよい。
【0035】
第2筐体フロントケース6には、キートップ13が挿入されるための複数の開口部18が形成されている。この開口部18の周辺には第2筐体フロントケース6を保護する目的、及び、携帯電話機1の意匠性を向上させる目的を有する装飾シート20が張り付けられる。
【0036】
バッテリ収納部17には、2つのアダプタ端子15を有するアダプタ16が配置されている。
このアダプタ端子15は、表面方向にスライド移動可能であり、裏面方向に向かってバネ等によって付勢力が加えられている。
そして、バッテリカバー27が装着されている状態において、アダプタ端子15は充電用受電端子14と当接する。それゆえ、アダプタ端子15は充電用受電端子14と圧接状態となる。
【0037】
また、充電用受電端子14は、内部側受電端子面37と外部側受電端子面28を有している。バッテリ26と対向する方向の面が内部側受電端子面37である。また、携帯電話機1の外部に露出している面が外部側受電端子面28である。
したがって、アダプタ端子15と当設しているのは、充電用受電端子14の内部側受電端子面37となる。
【0038】
充電用受電端子14の外部側受電端子面28は、後述する(図10参照)充電箱62に配置されている充電用給電端子63と圧接する。
そして、充電用受電端子14の外部側受電端子面28は外部電源から供給される電力を充電する役割を有している。
なお、充電箱62に配置されている充電用給電端子63は、外部側受電端子面28に対応する位置に配置されていることは言うまでもない。
【0039】
図4は、バッテリカバー27を図2とは逆方向から見た外観図である。
【0040】
図4のように、バッテリカバー27には、その側面近傍に、側面と平行するようにアンテナ収納部41が形成されている。このアンテナ収納部41の具体的な形状、構成等については後述する(図5及び図6)。
さらに、バッテリカバー27には、固定爪35が配置されている。
アンテナ収納部41内部には、非接触式ICカード用のアンテナ38が配設されている。
また、バッテリカバー27が第2筐体リアケース7に装着されている状態において、連結部反対方向の位置にカバー側回路基板42が配置されている。
なお、以下において、バッテリカバー27において方向をいうときは、バッテリカバー27が第2筐体リアケース7に装着されている状態における方向で示すこととする。
【0041】
非接触式ICカード用のアンテナ38は、ループアンテナで構成されている。そして、巻き数は3回巻いている。
もっとも、必ずしも3回である必要はなく、必要に応じてこれよりも多い回数の巻数であってよいし、逆に少ない巻数であってもよい。
また、非接触式ICカード用のアンテナ38は、3回巻いた線の両端が後述する非接触式ICカード用信号処理部71と電気的に結合する2点結合式となっている。
【0042】
カバー側回路基板42には、充電用受電端子14が配置されており、図4のように表面方向の位置から観察すると内部側受電端子面37が現れている。
また、カバー側回路基板42において、非接触式ICカード用のアンテナ38は充電用受電端子14と電気的に連結されている。
さらに、カバー側回路基板42は、直流成分除去部40を有している。
この直流成分除去部40は、充電用受電端子14内を流れてくる直流成分が非接触式ICカード用のアンテナ38を通過して、非接触式ICカード用のアンテナ38が過熱し焼切れることを防止する役割を有する。
そのような機能を有する直流成分除去部40としては、例えば、コンデンサ(C)があり得る。
なお、充電用受電端子14が受電する電流が前述のように直流ではない場合(例えば、交流)であっても、この電流が非接触式ICカード用のアンテナ38に流入すると、同様に、加熱及び焼切れることが起こりうる。その場合においては、そのような充電用受電端子14が受電する電流成分を除去する各種の除去部が形成される。
【0043】
図5は、バッテリカバー27が非接触式ICカード用のアンテナ38をどのように収納するのかを説明する説明図である。
【0044】
図5のように、バッテリカバー27にはアンテナ収納部41が形成され、このアンテナ収納部41に非接触式ICカード用のアンテナ38が収納される。
さらに、弾性を有する(例えば、エラストマー(ゴム))材料から形成されておりアンテナ収納部41の断面よりも大きい形状を有するアンテナ固定部材39が、アンテナ収納部41に圧入される。
このように、アンテナ固定部材39がアンテナ収納部41よりも大きいことから、アンテナ固定部材39はアンテナ収納部41内に固定される。そして、アンテナ収納部41とアンテナ固定部材39の間にある非接触式ICカード用のアンテナ38もアンテナ収納部41に固定されることとなる。
【0045】
図6は、図4におけるVI−VIにおける断面図である。また、図6は、非接触式ICカード用のアンテナ38をバッテリカバー27に固定する固定方法を説明するための説明図でもある。
【0046】
アンテナ収納部41はバッテリカバー27の他の部分よりも肉厚に構成されている。
そしてこの肉厚に構成されている部分にアンテナ収納用溝部41aが形成されている。
この溝形状のアンテナ収納用溝部41aに、非接触式ICカード用のアンテナ38の3巻きの導線が挿入される。
その状態において、弾性体によって形成されているアンテナ固定部材39を、アンテナ収納用溝部41aに挿入する。
このとき、アンテナ固定部材39の幅はアンテナ収納用溝部41aの幅よりも大となっていることから、アンテナ固定部材39はアンテナ収納用溝部41aに圧入される。
また、アンテナ固定部材39は図6のように、アンテナ収納部41の裏面方向の面よりも、突出している。
この突出した部分は、バッテリカバー27が第2筐体リアケース7に装着されている状態において、第2筐体リアケース7と圧接して、防水効果を発揮する。
【0047】
図7は、図4のA部分を拡大した拡大図である。
【0048】
図7のように、カバー側回路基板42には、充電用受電端子14の内部側受電端子面37が配置されている。
また、カバー側回路基板42は、非接触式ICカード用のアンテナ38のアンテナ端子45a〜45fが接続されている。
ここで、2個ある充電用受電端子14の内部側受電端子面37の、右側面方向の位置にある内部側受電端子面37を右側面内部側受電端子面37aとし、左側面方向の位置にある
内部側受電端子面37を左側面内部側受電端子面37bとして区別する。
右側面内部側受電端子面37a側にあるアンテナ端子45を、右側面内部側受電端子面37aの側から順に、第1アンテナ端子45a、第2アンテナ端子45b及び第3アンテナ端子45cとする。
同様に、左側面内部側受電端子面37b側にあるアンテナ端子45を、左側面内部側受電端子面37bの側から順に、第4アンテナ端子45d、第5アンテナ端子45e及び第3アンテナ端子45cとする。
【0049】
右側面内部側受電端子面37aは、第1アンテナ端子45aと電気的に接合されている。
第1アンテナ端子45aは非接触式ICカード用のアンテナ38によって一周して第4アンテナ端子45dと電気的に接合している。
第4アンテナ端子45dは、第2アンテナ端子45bと電気的に接合されている。
第2アンテナ端子45bは非接触式ICカード用のアンテナ38によって一周して第5アンテナ端子45eと電気的に接合している。
第5アンテナ端子45e、第3アンテナ端子45cと電気的に接合されている。
第3アンテナ端子45cは非接触式ICカード用のアンテナ38によって一周して第6アンテナ端子45fと電気的に接合している。
第6アンテナ端子45fは、途中で直流成分除去部40を介して左側面内部側受電端子面37bと電気的に接合されている。
【0050】
非接触式ICカード用のアンテナ38は、アンテナ収納部41から引き出される部分にアンテナアダプタ44を有する。
【0051】
図8は、図7のB部分を拡大した拡大図である。
【0052】
図8のように、非接触式ICカード用のアンテナ38が、アンテナ収納部41から引き出される部分にはアンテナアダプタ44が配置されている。
このアンテナアダプタ44は、3つの非接触式ICカード用のアンテナ38を一つにまとめてアンテナ収納部41から引き出す役割を有している。
また、非接触式ICカード用のアンテナ38が、アンテナ収納部41から引き出す部分において傷つくのを防ぐ役割を有している。
【0053】
図9は、アダプタ16の役割を説明する説明図である。
【0054】
図9のように、アダプタ16は内部筐体24に固定されている。
また、アダプタ16のアダプタ端子15は裏面方向に付勢されており、アダプタ端子15はバッテリカバー27の充電用受電端子14と圧接している。
アダプタ16は、アダプタ端子15によって、充電用受電端子14と、回路基板23とを電気的に接合する機能を有している。
接続線46は、回路基板23とアダプタ46とを電気的に結合させている。
同時に、アダプタ16は非接触式ICカード用のアンテナ38と、回路基板23とを電気的に接合する役割をも有している。
このような構成とすることによって、バッテリカバー27を所定の位置に装着するだけで、充電用受電端子14とアダプタ端子15を電気的に結合させることができる。
【0055】
図10は、本発明における、充電時の電気回路を説明する説明図である。
【0056】
充電時には、本発明の携帯電話機1は交流電流が流れている家庭用電源60に接続された充電箱62にセットされる。
充電箱62には、充電用受電端子14の外部側受電端子面28と圧接する充電用給電端子63が配置されている。
充電用給電端子63と家庭用電源60との間には、AC/DC変換部61が配置されている。このAC/DC変換部61は家庭用電源60から供給される交流電流を直流電流に変えて、充電用給電端子63に供給するためのものである。
【0057】
バッテリカバー27には、充電用受電端子14と非接触式ICカード用のアンテナ38と直流成分除去部40が配置されている。
非接触式ICカードのアンテナ38は、直流成分除去部40を介して充電用受電端子14と電気的に結合されている。
非接触式ICカードのアンテナ38は、2つの端子を有しており、3巻きのループアンテナである。もっとも、これに限定する趣旨ではない。
【0058】
充電用受電端子14の内部側受電端子面37は、アダプタ16のアダプタ端子15と圧着している。アダプタ端子15は充電制御部70を介してバッテリ側受電端子67と電気的に結合している。
充電制御部70は、後述する電源制御部55によって制御されており、充電の開始・停止・充電スピード等を制御しつつバッテリ26に充電を行っている。
バッテリ26は給電端子66を有しており、この給電端子66がバッテリ側受電端子67と圧接している。
バッテリ26に蓄えられた電力は、携帯電話機1の回路基板23、表示部8等の各種の電子部品に供給される。
また、携帯電話機1が充電箱62にセットされている時には、バッテリ26に蓄えられた電力ではなく、家庭用電源60から供給される電力が前述した各種の電子部品に供給される。
【0059】
アダプタ16のアダプタ端子15からバッテリ側受電端子67までの間を連結線65と定義する。(図10中において太線で記載してある。)
この連結線65に、非接触式ICカード用信号処理部71が配置される。
非接触式ICカード用信号処理部71は、非接触式ICカードに関する処理を行う部分である。
非接触式ICカード用信号処理部71は非接触式ICカード用のアンテナ38と連結線65、充電用受電端子14を介して接続されている。
非接触式ICカード用のアンテナ38は外部からの電波信号を受けるためのものである。
電波信号を受けた時には、非接触式ICカード用のアンテナ38はこの電波信号を電気信号に変換して非接触式ICカード用信号処理部71に入力する。
そして、この電波信号を契機として非接触式ICカード用信号処理部71は必要な内部処理を行い、その結果を電気信号として非接触式ICカード用のアンテナ38に出力する。
この電気信号は非接触式ICカード用のアンテナ38によって電波信号に変換される。
非接触式ICカードによって達成される目的・用途は複数ありうるが、例えば、駅における自動改札、店における料金の支払い、会社内等への入室カード等がある。それに応じて、非接触式ICカード用信号処理部71の内部処理も複数の処理がなされる。
なお、この非接触式ICカード用信号処理部71にも、バッテリ26によって駆動のための電力が供給される。
【0060】
このように、非接触式ICカード用のアンテナ38への配線と、バッテリ26への充電用の配線とを兼用させたことによって、配線が1つで済むという効果がある。
そして、配線が一つでよいということは、携帯電話機1の内部構造の単純化を行うことができるし、製造及び組立が容易となるという効果もある。さらに、構造が単純であり製造及び組立が容易であるということは、コストの削減にも効果を有する。
また、非接触式ICカード用のアンテナ38をバッテリカバー27に配置することができるので、携帯電話機1を非接触式ICカードのリーダに接近させる時に、リーダに近接させやすい部分であるバッテリカバー27部に非接触式ICカード用のアンテナ38を配置することができる。
また、アンテナ固定部材39に、非接触式ICカード用のアンテナ38を固定する機能に加えて防水機能をも有させることができる。
【0061】
図11は、本発明における信号処理のブロック図である。
【0062】
図11に示されるように、携帯電話機1は、制御・処理の中枢である制御部57と、電源制御部55と、通信部51と、操作部52と、音声入出力部53と、表示部8と、のそれぞれが、アドレス、データ、コントロールのためのラインが複数本からなるシステムバス58に共通に接続され、構成される。
【0063】
電源制御部55は、は、携帯電話機1が携帯して使用されている場合には、携帯電話機1内の、表示部8及び制御部57等が実装される回路基板23等への電力の供給を制御している。
また、充電時には充電制御部70を制御して、バッテリ26への充電開始及び充電停止、並びに充電の速度等を制御している。
また、電源制御部55は電池残量も算出している。
【0064】
通信部51は、無線通信システムを捕捉し、通信ネットワークに接続される基地局との間で無線通信を行い、各種データの送受信を行う。
【0065】
操作部52は、入力部10及びその他の部分から入力されるユーザの指示を受ける。
入力部10には、例えば、電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キー、ファンクションキーなど、各種の機能が割り当てられたキーが配置されている。
そして、これらのキーがユーザによって操作された場合に、その操作内容に対応する信号を発生し、これをユーザの指示として制御部57に出力する。
【0066】
音声入出力部53は、スピーカから出力される音声信号やマイクロフォンにおいて入力される音声信号の入出力処理を行う。
すなわち、音声入出力部53は、マイクロフォンから入力された音声を増幅し、アナログ/デジタル変換を行い、更に符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して制御部57に出力する。
また、音声入出力部53は、制御部57から供給される音声データに復号化、デジタル/アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカに出力する。
【0067】
表示部8は、例えばLCDやOLED(Organic light-emitting diode(有機EL))を用いて構成されており、制御部57から供給される映像信号に応じた画像を表示する。
表示部8は、例えば、通信部51による無線発信時における発信先の電話番号、着信時における発信元の電話番号、受信メールや送信メールの内容、日付、時刻、電池残量、発信成否、待ち受け画面等を表示する。
【0068】
制御部57は、携帯電話機1の全体的な動作を統括的に制御する。
すなわち、制御部57は、携帯電話機1の各種処理が操作部52の操作に応じて適切な手順で実行されるように、上述した各ブロックの動作(通信部51における信号の送受信、表示部8における画像の表示等)を制御する。
なお、各種処理とは、例えば、回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成と送受信、インターネットのWeb上のサイトの閲覧などである。
さらに、制御部57は、記憶部に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行するコンピュータ(マイクロプロセッサ)を備えており、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。
本発明では、制御部57は特に、バッテリ26への充電の開始、停止等の命令を行う。
【0069】
<変形例>
なお、以上の実施態様ではアンテナ収納部41に非接触式ICカード用のアンテナ38を収納していたが、より好適な変形例を以下に記載する。
バッテリカバー27は、プラスチックなどによって形成されているのが通常であるから、射出成型機によって製造される。
そうすると、バッテリカバー27を射出成形機において成形する段階で、非接触式ICカードのアンテナ38をも一体的に形成することが考えられる。
このようにすると、アンテナ収納部41は不要となり組み立て工程が単純化できる。
さらに、一体的に構成することによって、非接触式ICカード用のアンテナ38が取れてしまったりする恐れがなくなる。
【0070】
以上の実施形態によれば、本発明の携帯電話機1は、第2筐体3と、第2筐体3内部に形成されたバッテリ収納部17と、バッテリ収納部17にバッテリ26が収納された状態においてバッテリの充電用給電端子63と接合可能なバッテリ側受電端子67と、を有する。
また、バッテリ26をバッテリ収納部17に出し入れ可能とするために、第2筐体3に対して着脱自在に設けられたバッテリカバー27と、バッテリカバー27に配設され、第2筐体3の外部に露出している充電用受電端子14と、を有している。
そして、バッテリカバー27に配設される非接触式のICカード用のアンテナ38と、第2筐体3内部に配設される非接触式ICカード用のアンテナ38からの信号を処理する非接触式ICカード用信号処理部71と、を有している。
さらに、充電用受電端子14とバッテリ側受電端子67とを電気的に結合する連結線65とを有している。
加えて、連結線65は、非接触式ICカード用信号処理部71と電気的に結合して非接触式ICカード用信号処理部71と前記非接触式ICカード用のアンテナ38への配線を兼ねている。
このような構成によって、非接触式ICカード用のアンテナ38への配線と、バッテリ26への充電用の配線とを兼用させたことによって、配線が1つで済むという効果がある。
そして、配線が一つでよいということは、携帯電話機1の内部構造の単純化を行うことができるし、製造及び組立が容易となるという効果もある。さらに、構造が単純であり製造及び組立が容易であるということは、コストの削減にも効果を奏する。
また、非接触式ICカード用のアンテナ38をバッテリカバー27に配置することができるので、携帯電話機1を非接触式ICカードのリーダに接近させる時に、リーダに近接させやすい部分であるバッテリカバー27部に非接触式ICカード用のアンテナ38を配置することができる。
【0071】
非接触式ICカード用のアンテナ38はループアンテナであり、バッテリカバー27は、充電用受電端子14と非接触式ICカード用のアンテナ38とを電気的に接合するカバー側回路基板42を有している。
そして、カバー側回路基板42には、前記充電用受電端子14を流れる直流成分を非接触式ICカード用のアンテナ38に供給しないための直流成分除去部40が配置されている。
このような構成によって、充電用受電端子14内を流れてくる直流成分が非接触式ICカード用のアンテナ38を通過して、非接触式ICカード用のアンテナ38が過熱し焼切れることを防止する役割を有する。
また、充電用受電端子14に非接触式ICカード用のアンテナ38への配線機能を離させることもできる。
【0072】
バッテリカバー27には、非接触式ICカード用のアンテナ38を収納するためのアンテナ収納用溝部41a形成されている。
そして、アンテナ収納用溝部41aに非接触式ICカード用のアンテナ38が収容され、その外部側の位置に弾性を有するアンテナ固定部材39が圧入されている。
このような構成によって、アンテナ固定部材39は非接触式ICカード用のアンテナ38を固定する機能を有する。
さらに、このような構成によって、アンテナ固定部材39は、非接触式ICカード用のアンテナ38を固定する機能を発揮することができる。
【0073】
前記アンテナ固定部材39は、バッテリカバー27が装着されている状態で、第2筐体3と圧着している。
このような構成によって、アンテナ固定部材39は、非接触式ICカード用のアンテナ38を固定する機能を発揮しつつ、バッテリカバー27部分の防水機能をも果たすことができる。
このように一つの部材に、複数の機能を持たせることによって、携帯電話機1をより小型化することが可能となる。
【0074】
連結線65は、非接触式ICカード用信号処理部71及びバッテリ26への充電を制御する充電制御部70が実装され、第2筐体3の内部に配置された回路基板23と、回路基板23とバッテリカバー27の充電用受電端子14とを結合するアダプタ16と、を有している。
そして、アダプタ16は、バッテリカバー27が装着された場合に、充電用受電端子14と付勢力を有して接合するアダプタ端子15を有している。
このような構成によって、バッテリカバー27を所定の位置に装着するだけで、充電用受電端子14とアダプタ端子15を電気的に結合させることができる。
【0075】
充電用受電端子14は一対に構成され、非接触式ICカード用のアンテナ38は3巻きのループアンテナであり、そのアンテナ端子45は一対の充電用受電端子14のそれぞれに接合されている。
このような構成とすることによって、非接触式ICカード用のアンテナ38の感度を上げることができる。
【0076】
非接触式ICカード用のアンテナ38は、バッテリカバー27と一体的に形成されている。
このような構成とすることによって、アンテナ収納部41は不要となり組み立て工程が単純化できる。
さらに、一体的に構成することによって、非接触式ICカード用のアンテナ38が取れてしまったりする恐れがなくなる。
【0077】
なお、以上の実施形態において、第1筐体2及び第2筐体3は本発明の筐体の一例である。つまり、筺体とは、携帯電子機器を収容する容器に該当するものであればどのようなものであってもよい。さらに、容器の一部、例えば、第1筐体フロントケース4、第1筐体リアケース5、第2筐体フロントケース6及び第2筐体リアケース7であっても筺体に該当する。
【0078】
非接触式ICカード用信号処理部71は、本発明の信号処理部の一例である。
【0079】
キーシート33は、キートップ13とラバーベース31とを総称する概念である。また、キートップ13は必ずしもキートップ13とラバーベース31が別体として構成されている必要はなく、一体形成されていてもよい。さらに、キートップ13がなくラバーベース31に直接キー図形が形成されているような場合におけるラバーベース31についてもキーシート33に含まれる。
【0080】
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
【0081】
携帯電子機器は、携帯電話機1に限定されない。例えば、携帯電子機器は、ノートパソコン、PDA、ゲーム機、カメラであってもよい。また、携帯電子機器は、折り畳み式のものに限定されない。ケースが一体的に構成されたもの(1つのみのケース)であってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…携帯電話機、2…第1筐体、3…第2筐体、4…第1筐体フロントケース、5…第1筐体リアケース、6…第2筐体フロントケース、7…第2筐体リアケース、8…表示部、9…ヒンジ部、10…入力部、11…右側面、12…左側面、13…キートップ、14…充電用受電端子、15…アダプタ端子、16…アダプタ、17…バッテリ収納部、20…装飾シート、23…回路基板、24…内部筐体、26…バッテリ、27…バッテリカバー、28…外部側受電端子面、29…メタルドーム、30…固定接点、31…ラバーベース、32…スイッチ、33…キーシート、34…固定装置、35…固定爪、36…バッテリ取出し用シート、37…内部側受電端子面、38…非接触式ICカード用のアンテナ、39…アンテナ固定部材、40…直流成分除去部、41…アンテナ収納部、41a…アンテナ収納用溝部、42…カバー側回路基板、44…アンテナアダプタ、45…アンテナ端子、46…接続線、47…発光部、51…通信部、52…操作部、53…音声入出力部、54…表示部、55…電源制御部、57…制御部、58…システムバス、60…家庭用電源、61…AC/DC変換部、62…充電箱、63…充電用給電端子、65…連結線、66…給電端子、67…バッテリ側受電端子、70…充電制御部、71…非接触式ICカード用信号処理部(信号処理部)
A…バッテリカバー受電部、B…アンテナアダプタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内部に形成されたバッテリ収納部と、
前記バッテリ収納部にバッテリが収納された状態においてバッテリの給電端子と接合可能なバッテリ側受電端子と、
前記バッテリを前記バッテリ収納部に出し入れ可能とするために、前記筐体に対して着脱自在に設けられたバッテリカバーと、
前記バッテリカバーに配設され、前記筐体の外部に露出している充電用受電端子と、
前記バッテリカバーに配設される非接触式のICカード用のアンテナと、
前記筐体内部に配設される前記非接触式ICカード用のアンテナからの信号を処理する信号処理部と、
前記充電用受電端子と前記バッテリ側受電端子とを電気的に結合する連結線と、を有し、
前記連結線は、前記信号処理部と電気的に結合して当該信号処理部と前記非接触式ICカード用のアンテナへの配線を兼ねている
携帯電子機器。
【請求項2】
前記非接触式ICカード用のアンテナはループアンテナであり、
前記バッテリカバーは、前記充電用受電端子と前記非接触式ICカード用のアンテナとを電気的に接合するカバー側回路基板を有し、
前記カバー側回路基板には、前記充電用受電端子を流れる直流成分を前記非接触式ICカード用のアンテナに供給しないための直流成分除去部が配置されている
請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記バッテリカバーには、前記非接触式ICカード用のアンテナを収納するためのアンテナ収納用溝部が形成され、
前記アンテナ収納用溝部に前記非接触式ICカード用のアンテナが収容され、その外部側の位置に弾性を有するアンテナ固定部材が圧入されている
請求項1又は2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記アンテナ固定部材は、前記バッテリカバーが装着されている状態で、前記筐体と圧着している
請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記連結線は、
前記信号処理部及び前記バッテリへの充電を制御する充電制御部が実装され、前記筐体の内部に配置された回路基板と、
前記回路基板と前記バッテリカバーの前記充電用受電端子とを結合するアダプタと、を有し、
前記アダプタは、前記バッテリカバーが装着された場合に、前記充電用受電端子と付勢力を有して接合するアダプタ端子を有している
請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記充電用受電端子は一対に構成され、
前記非接触式ICカード用のアンテナは3巻きのループアンテナであり、そのアンテナ端子は前記一対の充電用受電端子のそれぞれに接合されている
請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記非接触式ICカード用のアンテナは、前記バッテリカバーと一体的に形成されている
請求項1、2、5、6のいずれか1項に記載の携帯電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−258834(P2010−258834A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107177(P2009−107177)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】