説明

改良型ロッドコネクタ組立体

【課題】 二つのロッドを機械的に連結するための改良型のロッドコネクタ組立体および方法を提供する。
【解決手段】 第一のロッド組立体および第二のロッド組立体のおおむね平坦な合わせ面が、ロッド結合部材により圧縮されて結合されるようになっている。ロッド結合部材による圧縮負荷は、第一のテーパ面が第一のロッド組立体上の対応するテーパ面に対して締まり嵌めを提供することにより導かれる。ロッド結合部材内に設けられているクリアランス直径は、第一のロッド組立体および第二のロッド組立体の軸ズレに対処するようになっている。第二のロッド組立体は、さまざまな長さのロッドに対して結合を提供する調整可能ロッドアダプタを備えている。第一のロッド組立体は、調整可能ロッドアダプタから突出しうる第二のロッドのうちの一部を収容するための内部空洞を備えている。ロッドアダプタの成形された合わせ面は、アダプタの回転を阻止するために、ロッド結合部材の対応する成形空洞に収容されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書記載のロッドコネクタ組立体は、二つのロッドを機械的に連結するための装置および方法に関するものである。さらに詳細には、制御弁棒にアクチュエータロッドを接続するための弁棒コネクタおよび方法が開示されている。本発明のロッドコネクタ組立体によって、アクチュエータロッドと弁棒との軸ズレにより弁棒が弁パッキンに加える非対称な力が削減される。
【背景技術】
【0002】
本出願は、本明細書において参照することにより援用する、2003年2月7日に出願された米国特許出願第10/360,668号の一部継続出願である。
【0003】
制御弁は、典型的には、制御弁に直接結合されるスプリング・ダイアフラム型アクチュエータの如き空圧アクチュエータによって駆動される。ニューマティックアクチュエータは、弁を通って流れる流体を制御するために弁体を移動するに当たり必要となる力を供給する。当業者により理解されるように、スプリングにより付勢されているダイアフラムとアクチュエータケースにより形成された圧力チェンバは、その内部の空気圧力の増減により、ダイアフラムを移動させる推進力が発生するようになってる。アクチュエータロッドは、ダイアフラムの中心に取り付けられ、ジャーナル軸受けによりアクチュエータハウジング通る長手方向の軸に沿って支持されている。このアクチュエータロッドをダイアフラムに取り付けることで、アクチュエータの空気圧力が変化すると、それに直接対応して、アクチュエータロッドの位置が軸方向に変化することになる。
【0004】
アクチュエータロッドは、弁ボンネットを通って弁箱から突出している弁棒に取り付けられている。アクチュエータロッドを弁棒に機械的に結合することで、取り付けられている弁体の位置により、弁を通って流れる流体を制御することができる。典型的には、弁棒コネクタは、アクチュエータロッドおよび弁棒を収容するための二つのネジ切りされた空洞を有する剛直なコネクタからなっている。従来の弁棒コネクタには、以下に記載するように、製造上の欠点および設計上の制限を有しているという問題がある。
【0005】
図1には、弁組立体100のアクチュエータロッド30を弁棒40に機械的に固定する典型的な弁棒コネクタ10の断面図が示されている。アクチュエータ48(ヨーク脚部により部分的に示されている)は、ヨーク固定ナット70を弁ボンネット64にネジ止めすることにより、弁箱50に取り付けられている。アクチュエータ48に供給されている空気圧力が変わると、その分だけ、アクチュエータロッド30は、長手方向の軸90に沿って移動するようになっている。弁棒コネクタ10は、アクチュエータロッド30の軸方向の運動を弁棒40へそして弁体46へと連動させていくことにより、弁座60に対する弁体46の位置を調整するようになっている。たとえば、弁体46が弁座60とは反対の方向に位置づけされると、流体は、図に示されている矢印が示すように、弁流入口側52から弁流出口側54へ流れることができる。
【0006】
弁組立体100では、弁箱50内の流体をシールするために弁パッキン58が用いられ、さらに、弁棒40に対してほぼ平行な案内面が設けられている。弁パッキン58は、パッキン用フランジ72、パッキン用スタッド69a〜69bおよびパッキン用ナット66a〜66bによって、圧力をかけながら、弁ボンネット64内の弁パッキンボックス61内に装填されるようになっている。弁パッキン58上に加えられた圧縮負荷により、弁パッキン58が円周方向に囲い込むように膨張され、弁棒40に対する流体シーリングおよび案内面が形成される。
【0007】
したがって、弁棒40により弁パッキン58に対して呈示される非対称な力は、非対称力の領域のパッキンの摩擦を増大させ、弁パッキン58の劣化および浸食を引き起こし、著しく有効寿命を短くする。従来の弁棒コネクタ10では、これらの非対称な力を無くすことができない。これらの非対称な力が存在すると、保全コストが上昇し、流体がまわりの環境に流出した場合には、環境災害の危険性が増大しうる。
【0008】
図1および図2を参照すると、従来の弁棒コネクタ10は、二つのコネクタ半片12a〜12bから構成されている。これらのコネクタ半片は、剛直なコネクタを形成するボルト14a〜14bをクリアランス孔13a〜13bに通しボルト孔15a〜15bの中に挿入させることにより締結されるようになっている。弁棒コネクタ10は、以下で記載するように、アクチュエータロッド30を「収容」するようになっているネジ切りされた上方の空洞20を備えている。弁棒コネクタ10のネジ切りされた下方の空洞22は弁棒40を「収容」するようになっている。アクチュエータロッド30および弁棒40は、上方のネジ62および下方のネジ68がそれぞれ対応してアクチュエータロッド30および弁棒40の外ネジ32、38と機械的に係合すると、結合されるようになっている。製造作業により得られ約45度で傾斜するようにテーパ加工されている内部テーパ面18は、上方の空洞20を下方の空洞22へ結合している。典型的には、アクチュエータロッド30は、図1に示されているように、弁棒40よりも直径が大きい。
【0009】
従来の設計技術のため、弁棒コネクタ10は、アクチュエータロッド30および弁棒40の長さの少しのバラツキに対してしか対処することができない。これらのタイプのコネクタを知っている当業者が理解しているように、一般的に、弁およびアクチュエータの製造業者は、個々の用途に合うようなさまざまな弁とアクチュエータとの組み合わせを有する広範な製品種目を設計、維持することにより上記の制限を解決している。
【0010】
弁組立体100を完成するために、アクチュエータロッド30および弁棒40は、所望の長さを達成するまで、空洞20、22の中で互に逆の回転方向に螺合される。弁組立体100の行程距離は、運転前に設定されなければならず、典型的には、弁棒コネクタ10内における調整によって達成される。弁棒コネクタ10の調整は、弁棒40の端面44がアクチュエータロッド30の端面24と接触すると、一方の方向に制限されるようになっている。他方の方向においては、調整限界は、信頼のある確実な結合を達成するために係合しなければならないネジ山数の最小値に基づく。従来の弁棒コネクタ10の軸調整範囲は、約0.25〜0.50インチ(0.635〜1.27cm)の範囲である。しかしながら、使用中にアクチュエータロッド30および弁棒ロッド40の一方または両方を回転させることが可能であるものの、これにより軸調整範囲が影響を受けることになる。最後に、アクチュエータロッド30と弁棒ロッド40との間の接続を確実なものとするために、ボルト14a〜14bが、さらに締められ、ネジ32、38、62、68の間を圧縮するための負荷がさらに加えられる。
【0011】
弁棒40およびアクチュエータロッド30を単一の剛直なコネクタ10の中へネジ込むことによりこれらの弁棒40およびアクチュエータロッド30を結合するため、弁棒コネクタ10に対する狭い製造誤差許容範囲を維持しなければならない。許容範囲以下のコネクタ半片12a〜12bに起因するズレは、それがいかなるズレであっても、非対称力をさらに増大させ、それにより、弁パッキン58が受ける摩擦をさらに増大させる。許容製造誤差範囲が狭いと、製造コストが高く、組立の難度が上昇する。さらに重要なことは、従来の弁棒コネクタ10を用いる場合、アクチュエータロッド30と弁棒40との間の結合が剛直である(すなわち、柔軟性が少ない)ということである。結合が剛直であるため、アクチュエータロッド30および弁棒40を完全に長手方向の共通の軸に沿って一直線上に並べ、弁パッキング58の摩耗を無くすことが必要となる。当業者により理解されているように、アクチュエータ48および弁箱50に対する工業基準に基づく製造許容誤差および典型的な組立方法では、アクチュエータロッド30と弁棒40とを精度良く一直線上に並べることはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上の理由により、本発明の目的は、二つのロッド間の軸ズレに対処することができ、さまざまな長さのロッドに対する適切な補正を行うことができ、共通の軸を中心とした二つのロッドの回転を実質的に防止することができるコネクタ装置を提供することにある。さらに、本発明のロッドコネクタは、弁棒により弁パッキンに対して加えられる非対称な側面方向の負荷によって制御弁組立体内に生じうる摩擦を著しく減少させる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のロッドコネクタ組立体の一つの態様によると、テーパ加工されたクランピング面を有している第一のロッド組立体と第二のロッド組立体とが、それぞれおおむね平坦な端面を有し、ロッド結合部材により締結されるようになっている。このロッド締結部は、第一のロッド組立体および第二のロッド組立体を機械的に結合するために、テーパ加工されたクランピング面に負荷を加えるようになっている。ロッド結合部材内の内部成形空洞は、ロッド組立体上に対応して成形された合わせ面を連結させるための上方リムおよび下方リムを形成している。さらに、この成形空洞は、第一のロッドおよび第二のロッド組立体の軸ズレに対処することに加えて、二つのロッド組立体の相互に対する回転を防止するクリアランス面を形成している。
【0014】
本発明のロッドコネクタ組立体の他の態様によれば、弁棒組立体およびアクチュエータロッド組立体が連結されるようになっている。弁棒組立体は、弁移動行程の調整を行う弁棒アダプタを備えている。アクチュエータロッド組立体は、先の場合と同様に、弁移動行程の調整を行うアクチュエータロッドアダプタを備えている。弁棒アダプタおよびアクチュエータロッドアダプタは、弁棒結合部材により連結されるようになっている。弁棒結合部材は、5角形、6角形、8角形などのような内部成形空洞を備えており、当該内部成形空洞は、アクチュエータロッドアダプタおよび弁棒アダプタの成形フランジを当接している状態で収容し、これらを連結させるようになっている。
【0015】
本発明のロッドコネクタ組立体の他の態様によれば、アクチュエータロッドアダプタが、弁棒アダプタをアクチュエータロッドアダプタに機械的に結合する弁棒結合部材に対して合わせ面を提供するアンダーカットにより直接に変更される。
【0016】
さらなる実施形態では、弁棒組立体と弁パッキンとの間の摩擦を減少させるための方法が実現されている。
【0017】
さらに他の実施形態では、制御弁組立体は、制御弁と、駆動手段と、上述のロッドコネクタ組立体とを備えている。この駆動手段は、制御弁に直接固定されている。さらに、この駆動手段は、弁棒結合部材により弁棒組立体に固定されるアクチュエータロッド組立体を備えている。弁棒結合部材は、対応するテーパ面に圧縮負荷を加え、アクチュエータロッド組立体と弁棒組立体とを機械的に結合させるようになっている。弁棒結合部材は、アクチュエータロッド組立体と弁棒組立体との軸ズレに対処するクリアランス面を提供している。これに加えて、アクチュエータロッドアダプタは、弁移動行程の軸方向の調整を容易とするように、弁棒アダプタから突出しうる弁棒の所定の長さを収容する内部空洞を備えている。弁棒結合部材、アクチュエータロッド組立体および弁棒組立体は、アクチュエータロッドまたは弁棒ロッドの各々の軸を中心としたまたは両方のロッドの共通軸を中心とした軸方向の回転を実質的に阻止するように設計されている。
開示のデバイスおよび利用方法は、添付の図面とともに以下の記載を参照することにより最も良く理解されうる。これらの図面において、同様の参照番号は同様の部材を表している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
開示のロッドコネクタ組立体の利点を全面的に理解するために、その機能および特徴がアクチュエータロッドおよび弁棒との関連で記載されている。しかしながら、当業者にとって明らかなように、本発明のロッドコネクタ組立体が他のロッドコネクタの用途で用いられてもよい。
【0019】
ここで図3Aおよび図3Bを参照すると、改良型弁棒コネクタの基本要素である弁棒結合部材204が別個に示されている。弁棒結合部材204は、二つのほぼ同一のコネクタ半片205a〜205bを締結してアクチュエータロッド230を弁棒260に機械的に結合するコネクタを形成することにより形成される(図4に断面図で示されている)。結合すると、コネクタ半片205a〜205bは、二つの開口部203a〜203bを有する成形内部空洞211を形成するようになっている。この成形内部空洞211は、複数の垂直壁210を有していることに加えて、弁棒結合部材204内に上方フランジ206aと下方フランジ206bとを形成するように開口部203a〜203bよりも大きな断面を備えている。以下でさらに詳細に記載するように、コネクタ半片205a〜205bを連結すると、上方フランジ206aおよび下方フランジ206bは、成形内部空洞211内で、アクチュエータロッド230を弁棒260に結合するウェッジ効果を奏するようになっている。コネクタ半片205a〜205bは、二つのボルト219a〜219bを第一のコネクタ半片205a内のクリアランス孔214a〜214bを通して第二のコネクタ半片205bの中に挿入することにより締結される。ボルト受け入れ用の孔215a〜215bがネジ係合し、クリアランス孔214a〜214bがネジ係合しないようになっているので、コネクタ半片205a〜205bが引き寄せられ、ウェッジ効果が奏せられるようになっている。当業者にとって明らかなように、コネクタ半片205a〜205bを連結するための手段が他にも考えられてもよい。
【0020】
以上のように、従来の制御弁組立体は、アクチュエータロッドおよび弁棒を従来のコネクタを用いて機械的に結合するために、これらのアクチュエータロッドおよび弁棒の上にネジ切り部分を備えている。従来の弁棒コネクタによりネジ切り部分間に提供される柔軟性のない(剛直な)接続では、アクチュエータロッドと弁棒との間の軸方向のいかなるズレに対しても対処することができない。図4A〜図4Bには、改良された弁棒コネクタ組立体200の断面図および分解図が示されている。弁棒コネクタ組立体200は、弁棒結合部材204と、弁棒アダプタ240と、弁棒ジャムナット241と、アクチュエータロッドアダプタ235と、アクチュエータロッドジャムナット250とを備えている。弁棒アダプタ240およびアクチュエータロッドアダプタ235には、弁棒結合部材204と一緒に用いられた場合に、以下で記載するように軸ズレに対処することができる合わせ面がそれぞれ対応して形成されている。弁棒アダプタ240は、弁棒260のネジ切り部分262と対になっている円筒状のネジ切り内面244を備えている。また、弁棒アダプタ240は、図4Bに最も分かり易く示されているように、成形内部空洞211内に収容されているとともに弁棒結合部材204の下方リム206と重なっている成形フランジ247をさらに備えている。アクチュエータロッドアダプタ235は、アクチュエータロッド230のネジ切り部分237と対になっている円筒状のネジ切り内面220を備えている。また、アクチュエータロッドアダプタ235は、図示されているように、弁棒結合部材204の上方リム206aと係合するように3つの外面239、238、209により形成されているテーパ加工されたアンダーカット部221をさらに備えている。
【0021】
改良型の弁棒コネクタ組立体200は、アクチュエータロッドアダプタ235をアクチュエータロッド230に取り付けることによりその組み立てが開始される。まず、アクチュエータロッドジャムナット250が、アクチュエータロッド230のネジ切り部分237の端に至るまで螺合される。次いで、アクチュエータロッドアダプタ235が、図4Aおよび図4Bに示されているように、アクチュエータロッド230の端面265上の一点がアクチュエータロッドアダプタ235のテーパ加工された内面213の先端に当接するまで、アクチュエータロッド230に螺合される。最後に、アクチュエータロッドジャムナット250は、アクチュエータロッドアダプタ235をアクチュエータロッド230上の適切な位置に固定するために、アクチュエータロッドアダプタの頂面252まで締め付けられる。次の組み立て工程では、弁棒アダプタ240を弁棒260に取り付けることが必要となる。
【0022】
弁棒アダプタ240を取り付けるために、弁棒ジャムナット241が弁棒260のネジ切り部分262の端に至るまで螺合される。次いで、弁棒アダプタ240が弁棒260のネジ切り部分262にネジ込まれる。図4Aに示されているように、本発明の弁棒コネクタ組立体200では、広範囲の長さの弁棒260に対処するための調整機能が向上している。弁棒アダプタ240は、当該弁棒アダプタ240を弁棒260のネジ切り部分262上の所望の位置にまで螺合させることにより調整される。アクチュエータロッドアダプタ235内に形成された内部空洞236は、弁棒260のうちの一部を収容することができる。空洞236の直径は、弁棒260の長手方向の軸291とアクチュエータロッド230の長手方向の軸290との間の軸方向の相当な量のズレに対処するために、弁棒260の直径よりも約0.060インチ(0.152cm)だけ大きくなっている。弁棒260は、当該弁棒の端部がアクチュエータロッドの端部265に接触するまで、弁棒アダプタ240を通してネジ込むことができる。アクチュエータと制御弁との組み合わせにもよるが、弁棒260は、(図4Aにより最も分かり易く示されているように、)弁棒アダプタ240の頂面248を通って突出しうる。さらに、弁棒の長さは、当該弁棒260が、短くて、弁棒アダプタ240の頂面248を通って突出しないような場合には、有効な方法で延長してもよい。延長は、合わせ面244、262を安全に係合させるための最小限の数(通常、約6〜8)のネジ山を残すことにより達成される。これらの要素は、単一の部品でさまざまな長さの弁棒に対処することができるため、本発明の弁棒コネクタ組立体200にコスト優位性をもたらす。弁棒コネクタ組立体204は、約±1.5インチ(±3.81cm)の弁棒調整能力を提供するようになっている。
【0023】
当業者により理解されるように、本発明の弁棒コネクタ組立体200を用いて弁移動行程を調整するためには、まず、制御弁組立体の移動停止部が選択される(図示せず)。次いで、弁棒アダプタ240は、当該弁棒アダプタ240の頂面248がアクチュエータロッドアダプタ235の底面234と接触するまで、アクチュエータロッドアダプタ235の方向に向かってネジ込まれる。これらのおおむね平坦な面234、248を相互に密接に接触させることにより、上記の組立体内における空動き(lost motion)を実質的に排除するようになっている。これに加えて、端面234、248は、弁棒結合部材204が接続され締め付けられる(以下に記載)と、アクチュエータロッド230と弁棒260との間で摩擦接触面を形成することができる。この摩擦接触により、動作中に、弁棒260の回転に対する著しい抵抗が発生する。先端の円筒状の面239の直径とフランジ247の直径とがほぼ等しいので、端面234、248の外縁部は、アクチュエータロッド230および弁棒アダプタ240が軸方向に一直線に並ぶと、軸方向に一直線に並ぶ。しかしながら、図4Aに示されているように、弁棒結合部材204は、アクチュエータロッド230と弁棒アダプタ240とがズレている場合には、(以下にさらに詳細に記載するように、)このズレを良好に許容することができる。
【0024】
弁移動行程が適切に調整されると、弁棒ジャムナット241は、弁棒アダプタ240の底面242まで締めけられ、弁棒ロッド260上の適切な位置に弁棒アダプタ240を効果的に固定するようになっている。当業者により理解されるように、クレームされている本発明の弁棒コネクタ組立体200から逸脱することなく、位置決めネジおよびスロット状キー溝の如き他の手段を用いて弁棒アダプタ240またはアクチュエータロッドアダプタ235を上記のロッドに取り付けることができる。たとえば、このような代替えの取り付け方法を用いて、円形断面を有していないロッドに、上記のアダプタを固定することができる。さらに、本実施形態では、弁棒260は、アクチュエータロッド230よりも小さな直径を有しているものの、当業者にとって明らかなように、弁棒260の直径は、アクチュエータロッド230の直径とほぼ同等であってもよい。
【0025】
次に、コネクタ半片205a〜205bの両方が、図3Aおよび図4Aの断面図に示されているように、アクチュエータロッドアダプタ235および弁棒アダプタ240を囲い込むような位置に設けられる。弁棒結合部材204の開口部203a〜203bは、それぞれ対応して、アクチュエータロッドアダプタ235の係合面238および弁棒アダプタ240の係合面249の直径よりも約0.060インチ(0.152cm)だけ大きい直径を有している。これに加えて、(面210により区切られ、テーパ面208と水平面212との間に形成されている)空洞211は、アクチュエータロッドアダプタ235の先端の円筒状の面239の直径および弁棒アダプタ240のフランジ247の直径よりも大きな直径を有している。以上の結果として得られるギャップに伴って、アクチュエータロッド230と弁棒260との間の軸ズレに対処するために、アクチュエータロッドアダプタ235の内部空洞236がゆったりとした大きさに形成される。たとえば、図4Aに示されているように、アクチュエータロッドの長手方向の軸290が約0.030インチ(0.0762cm)だけ弁棒の長手方向の軸291よりも左の方向に移動した場合には、弁棒260は、内部空洞236の左壁に接触する。さらに、フランジ247の左縁部は、弁棒結合部材204の空洞211の左壁210aに接触し、アクチュエータロッドアダプタ235の右壁は、弁棒結合部材の空洞211の右壁210bに接触する。当業者にとって明らかなように、弁棒結合部材の空洞211の実際の直径は、さまざまな程度の軸ズレに対処するように変更されてもよい。
【0026】
以上に加えて、弁棒結合部材204がアクチュエータロッドアダプタ235および弁棒アダプタ240に適切に嵌合されるために、空洞211の軸方向の面210の縦方向の長さは、弁棒アダプタ240のフランジ247の縦方向の長さとアクチュエータロッドアダプタ235の先端の円筒状の面239の縦方向の長さとの合計にほぼ等しくなければならない。さらに、上方リム206aの縦方向の長さは、アクチュエータロッドアダプタ235の係合面238の縦方向の長さよりも小さくなければならない。同様に、下方リム206bの縦方向の長さは、弁棒アダプタ240の係合面249の縦方向の長さよりも小さくなければならない。当業者により理解されるように、成形空洞211とアダプタ235、240との間の上述の幾何学的関係により、弁棒コネクタの構成部材の適切な装填が担保されている。弁棒コネクタの構成部品を適切に装填することにより、アクチュエータロッド230と弁棒260とをしっかりと結合するための所望のウェッジ効果が奏せられる。
【0027】
次に、コネクタ半片205a〜205bがアダプタ235、240に適切に嵌合されると、ボルト219a〜219bがコネクタ半片205a〜205bをさらに圧縮するように締結され、これにより、アクチュエータロッド230およびアクチュエータロッドアダプタ235が、弁棒結合部材204に対して下方にかつ弁棒アダプタ240の方向に向かって僅かに移動させられる。このことは、成形空洞211内のテーパ面208が、アクチュエータロッドアダプタ235の接触先のテーパ面209に着座されるため、この成形空洞211内のテーパ面208上に接点が形成されることにより発生する。
【0028】
テーパ面208は、上方スラスト面218aに対して約47度の角度で傾斜している。接触先のテーパ面209は、アクチュエータロッドアダプタ235の端面234に対して約45度の角度で傾斜している。二つのテーパ面208〜209の角度差により決まる干渉角度は約2度である。当業者により理解されるように、干渉角度が零を超えると、弁棒結合部材204による圧縮下に置かれたときに、二つのテーパ面208〜209間に締まり嵌めが生じる。この締まり嵌めにより、弁動作中の圧縮負荷および引張負荷の下で弁棒アダプタ240およびアクチュエータロッドアダプタ235を結合および保持するためのウェッジ効果が弁棒コネクタ組立体200内において生じる。しかしながら、同一の締結方法を実現するに当たり、他の角度(たとえば、40〜60度の範囲の角度)または他の幾何学形状(たとえば、半径を有する球面)が用いられてもよい。
【0029】
ウェッジ効果は、コネクタ半片205a〜205bがさらに圧縮されて、アクチュエータロッドアダプタの端面234を弁棒アダプタ240にまで下方に引きよせたときに発生する。この下方に向かう移動により、弁棒結合部材の水平内部接触面212と弁棒アダプタ240の水平接触面246との間に接触線が形成されて、第二の摩擦面が形成される。さらに、水平内部接触面212上に形成されたこの第二の摩擦面は、弁棒260のロッドの不必要な回転を防止するのに役立つ。この実施形態では、水平面212、246は、ほぼ水平であり、それぞれ対応して円筒状の面210およびフランジ247に対して直角になっている。しかしながら、当業者にとって明らかなように、接触線を形成するに当たって、他の角度(たとえば、10度を下回る角度)が用いられてもよい。アダプタ217、243の外側テーパ面217、243は、弁棒結合部材204上の上方および下方のスラスト面218a〜218bに対して適切な組立用のクリアランスを形成するように、任意の角度に傾斜されている。これに加えて、上方および下方のスラスト面218a〜218bは、両方の移動行程の方向に向かって弁を手動により駆動するための便利なスラスト位置を提供している。本発明のロッドコネクタ組立体は、従来の制御弁組立体のための、アクチュエータロッドと弁棒との間の軸ズレに耐える改良型弁棒コネクタを提供している。
【0030】
ここで、図5A〜5Bを参照すると、他の実施形態が示されている。この実施形態は、とくにアクチュエータロッドアダプタ235に関するもの以外、上述と同一の組立体構成部材および組立方法によるものである。この実施形態は、アクチュエータロッドアダプタ235内の上述の幾何学的特徴をアクチュエータロッド330にそのまま組み入れているので、構成部材のコスト削減および組立プロセスの簡略化をさらにもたらす。アクチュエータロッドアダプタ330のテーパ面308を備えたアンダーカット321は、弁棒結合部材204の上方リム206aと係合するようになっている。上述のように、弁棒結合部材204を組み立てて締め付けると、所望の締め付け嵌合を達成するための45度のテーパを有するテーパ面308は、アクチュエータロッドの端面334を弁棒アダプタ240の端面248に結合させるウェッジ効果が生じる。加えて、アクチュエータロッド330内には、その長手方向の軸に沿って、弁棒260の直径よりも約0.060インチ(0.152cm)だけ大きい直径を有する内部空洞336が設けられている。この内部空洞は、弁移動行程が調整されると、弁棒260の突出部分を収容するようになっている。内部空洞336のテーパ面337によって、弁棒260の突出距離が約1.5インチ(3.81cm)に制限されている。当業者にとって明らかなように、本発明の弁棒コネクタ組立体300の精神および範疇から逸脱することなく、空洞をより長くすることが考えられてもよい。
【0031】
図5Bに記載されているように、アクチュエータロッド330および弁棒アダプタ240のフランジ339、247は、ロッド330およびアダプタ240が相対的に回転するのを阻止するための弁棒結合部材240の成形空洞211内に嵌入されるように、八角形または多角形の形状に形成されている。
【0032】
以上の詳細な説明は、理解を明確にすることのみを意図して記載されたものであり、その変更が当業者にとって明かなものであるので、以上の説明から不必要な限定を読み取るべきではない。たとえば、当業者にとって明らかなように、弁棒組立体およびアクチュエータロッド組立体を結合する物理的部材の幾何学形状および配置が、開示されている特定の形態から逸脱することなく逆にされてもよい。さらに、図6および図7を参照すると、当業者により、アクチュエータロッドと弁棒と(図示せず)の軸ズレに対処しうる本発明のロッドコネクタ組立体のさらなる実施形態が示されている。図6に示されているロッドコネクタ組立体400は、他のロッド結合部材404を用いて、先に図4Aおよび図4Bに記載されたアクチュエータロッドアダプタ235および弁棒アダプタ240の技術的利点を利用している。上述のように、アクチュエータロッドアダプタ235上の接触線から、アクチュエータロッドアダプタ235を弁棒アダプタ240に機械的に結合するための圧縮力が提供される。この実施形態では、他のロッド結合部材404により加えられる圧縮力が、取り付けボルト417a〜417bを用いてロッド結合片405a〜405bを縦方向にクランプすることによって発生されるようになっている。最後に、フランジ539、247は、それぞれ対応して、合わせ形状を有する空洞半片411a、411bにより対になって収容されるような多角形に形成されることが好ましい。
【0033】
以上に加えて、図7には、アクチュエータロッドと弁棒と(図示せず)の軸ズレに対処するロッドコネクタ組立体500の他の実施形態が示されている。この実施形態は、アクチュエータロッドアダプタ235と弁棒アダプタ240との軸ズレに対処するに当たって、ロッド結合部材404内の開口部503a〜503bの相当なクリアランスに依存するものである。図示されているように、縦方向のクランピング構造は、圧縮係合を引き起こす目的でアクチュエータロッドアダプタ535上にテーパ加工された合わせ面を用いることなく、二つのロッド間の軸ズレに対処することができる。先に述べた場合と同様に、フランジ239、247は、図示されているように、多角形に形成された空洞半片411a、411bにより対になって収容されるような多角形に形成されることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】制御弁組立体に組み入れられた従来の弁棒コネクタを示す断面図である。
【図2】図1に示されている弁棒コネクタを示す斜視図である。
【図3A】本発明のロッドコネクタ組立体の弁棒結合部材を示す分解斜視図である。
【図3B】図3Aに示されている弁棒結合部材の半片を示す前面図である。
【図4A】ズレているアクチュエータロッドを弁棒に機械的に結合する本発明のロッドコネクタ組立体を示す断面図である。
【図4B】図4Aに示されているロッドコネクタ組立体を示す分解図である。
【図5A】本発明のロッドコネクタ組立体の特徴を備えるように変形されたアクチュエータロッドを示す断面図である。
【図5B】図5Aに示されているロッドコネクタ組立体を示す分解図である。
【図6】ロッド結合部材において垂直クランピング装置を用いた本発明のロッドコネクタ組立体の他の実施形態を示す側面図である。
【図7】ロッド結合部材において垂直クランピング装置を用いた本発明のロッドコネクタ組立体の他の実施形態を示す側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロッドコネクタ組立体であって、
第一の成形合わせ要素の隣に位置するアンダーカットを有する第一のロッドアダプタと、
第二の成形合わせ要素の隣に位置するアンダーカットを有する第二のロッドアダプタと、
前記アンダーカットにおいて、前記第一のロッドアダプタおよび前記第二のロッドアダプタの前記第一の合わせ面および前記第二の合わせ面を囲んで嵌合するためのロッド結合部材とを備えており、
前記ロッド結合部材が、前記第一の合わせ要素および前記第二の合わせ要素を嵌合、収容、保持し、前記第一のロッドアダプタおよび前記第二のロッドアダプタの回転を阻止するための成形内部空洞を備えてなる、ロッドコネクタ組立体。
【請求項2】
前記成形内部空洞が、前記第一のロッドアダプタおよび前記第二のロッドアダプタの軸ズレに対処することができる十分な大きさを有してなる、請求項1記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項3】
前記第一のロッドアダプタの前記アンダーカットは、前記ロッド結合部材が前記第一の合わせ面および前記第二の合わせ面を嵌合したときにウェッジ効果を奏するように、前記第一の合わせ要素に対して鋭角をなしている、請求項1記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項4】
前記第二のロッドアダプタがその内部を貫通しているネジ部を備えており、該第二のロッドアダプタを第二のロッド上において調整することにより、該第二のロッドを、前もって決められた長さだけ前記第二のロッドアダプタから突出させることができるように構成されている、請求項1記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項5】
前記第一のロッドアダプタが、前記第二のロッドのうちの少なくとも一部を収容するように形成された第二の内部空洞をさらに備えてなる、請求項4記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項6】
前記第一のロッドアダプタがアクチュエータロッドにより構成されている、請求項5記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項7】
前記第一のロッドアダプタが、アクチュエータロッドとアクチュエータロッドアダプタとをさらに備え、該アクチュエータロッドアダプタが、前記アクチュエータロッドに取り付けるための手段を有し、該アクチュエータロッドアダプタが、当該アクチュエータロッドアダプタの端面と当該アクチュエータロッドにより規定される長手方向の軸に対してほぼ平行な前記アクチュエータロッドとの間に前記アンダーカットをさらに有し、該アクチュエータロッドアダプタが、前記第二のロッドのうちの少なくとも一部を収容するように形成された前記第二の内部空洞をさらに備えてなる、請求項5記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項8】
前記第二のロッドが弁棒である、請求項7記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項9】
前記アクチュエータロッドアダプタを前記アクチュエータロッドに取り付けるための手段が、前記アクチュエータロッドのネジ切り加工された端部に前記アクチュエータロッドアダプタを調節自在に螺合するためのネジ切り部分と、前記アクチュエータロッド上に前記アクチュエータロッドアダプタを固定するために、前記アクチュエータロッドアダプタに対して締め付けられるように、前記ネジ切り加工された端部に螺合されるナットとを備えてなる、請求項7記載の第一のロッドアダプタ。
【請求項10】
前記第一のロッドアダプタと前記第二のロッドアダプタとの間の軸ズレに対処するために、前記第二の内部空洞の直径が前記第二のロッドの直径よりも大きくなっている、請求項5記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項11】
前記ロッド結合部材の前記成形内部空洞がテーパ面を備え、該テーパ面と前記アンダーカットとの間に形成される接触線が、前記第一のロッドアダプタの前記端面に対して40度を超える第一の角度をなしている、請求項3記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項12】
前記ロッド結合部材の前記テーパ面が、前記第一の角度に等しいかまたは5度以下の分だけ前記第一の角度より大きい角度でテーパ加工されてなる、請求項11記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項13】
前記接触線が、曲率半径を備えているほぼ球状の面に形成されてなる、請求項11記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項14】
前記ロッド結合部材が、前記第一のロッドアダプタの長手方向の軸に対してほぼ直角をなしている上方のスラスト面と下方のスラスト面とを備えてなる、請求項1記載のロッド結合部材。
【請求項15】
前記ロッド結合部材の前記成形内部空洞が多角形状に成形されており、前記第一のロッドアダプタおよび前記第二のロッドアダプタの前記第一の合わせ要素および前記第二の合わせ要素が、前記ロッド結合部材の多角形状に成形された前記成形内部空洞内に嵌合して収容される多角形状に成形されたフランジを備えてなる、請求項1記載のロッド結合部材。
【請求項16】
前記第一のロッドアダプタの前記アンダーカットは、前記ロッド結合部材が前記第一の合わせ面および前記第二の合わせ面を嵌合したときにウェッジ効果を奏するように、前記第一の合わせ要素に対して鋭角をなしている、請求項15記載のロッドコネクタ組立体。
【請求項17】
アクチュエータロッド組立体と、
弁棒と弁棒アダプタとを有している弁棒組立体と、
第一の直径を有した第一の多角形状の内部空洞を提供する二つのおおむね等しい半片を有している、前記第一のロッド組立体および前記第二のロッド組立体を嵌合するための弁棒結合部材と、
前記アクチュエータ組立体を前記弁棒組立体に機械的に結合すべく前記弁棒結合部材の前記二つの半片を結合するための結合手段とを備えており、
前記アクチュエータロッド組立体が、該アクチュエータロッドにより規定される長手方向の軸に対しておおむね直角になるほぼ平坦な端面を有し、前記アクチュエータロッド組立体が、前記端面に対して鋭角に位置する第一の傾斜合わせ面を提供するために、前記端面の隣に位置するアンダーカットをさらに備え、該第一の傾斜合わせ面が、当該傾斜合わせ面と前記端面との間に配設される第一の多角形状のフランジにおいて終端しており、
前記弁棒アダプタが、前記弁棒へ取り付けるための手段を有し、前記弁棒アダプタが、前記弁棒により規定される長手方向の軸に対しておおむね直角になるほぼ平坦な端面をさらに有し、前記弁棒アダプタが、第二の多角形状のフランジの面を提供するために、前記端面の隣に位置するアンダーカットをさらに有しており、
前記第一の内部空洞が、第二の直径を有している二つの開口部をさらに備え、該第二の直径が、前記アクチュエータロッド組立体および前記弁棒アダプタの嵌め合わせ用の部材である前記第一の多角形状のフランジおよび前記第二の多角形状のフランジを収容するための第一のフランジおよび第二のフランジを提供するために、前記第一の直径よりも小さくなっており、
前記アクチュエータ組立体の前記端面および前記弁棒組立体の前記端面が、ほぼ面接触するように載置されるように構成されている、弁棒コネクタ組立体。
【請求項18】
前記アクチュエータロッド組立体が、アクチュエータロッドとアクチュエータロッドアダプタとを備え、該アクチュエータロッドアダプタが、該アクチュエータロッドに取り付けるための手段を有し、該アクチュエータロッドアダプタが、前記第一の傾斜合わせ面および前記第一の多角形状のフランジを形成するための前記アンダーカットをさらに備え、該アクチュエータロッドアダプタが、前記弁棒のうちの少なくとも一部を収容するために形成される第二の内部空洞をさらに備えてなる、請求項17記載のアクチュエータロッド組立体。
【請求項19】
前記アクチュエータロッド組立体と前記弁棒組立体との間の軸ズレに対処するために、前記第二の内部空洞の直径が前記弁棒の直径よりも大きくなっている、請求項18記載のアクチュエータロッド組立体。
【請求項20】
前記アクチュエータロッド組立体がアクチュエータロッドから構成され、該アクチュエータロッドが、前記弁棒のうちの少なくとも一部を収容するために形成される第二の内部空洞をさらに備えてなる、請求項17記載のアクチュエータロッド組立体。
【請求項21】
前記アクチュエータロッド組立体と前記弁棒ロッド組立体との間の軸ズレに対処するために、前記第二の内部空洞の直径が前記弁棒の直径よりも大きくなっている、請求項20記載のアクチュエータロッド組立体。
【請求項22】
前記アクチュエータロッド組立体と前記弁棒ロッド組立体との間の軸ズレに対処するために、前記第一の直径が、前記第一の合わせ面および前記第二の合わせ面の直径よりも大きくなっている、請求項17記載の弁棒結合部材。
【請求項23】
アクチュエータロッド組立体と弁棒組立体との間の軸ズレにより形成される当該弁棒組立体と弁パッキンセットとの間の摩擦を削減するため方法であって、
前記アクチュエータロッドにより規定される長手方向の軸に対しておおむね直角にほぼ平坦な面を備えるようにアクチュエータロッド組立体を製作するステップと、
弁棒により規定される長手方向の軸に対しておおむね直角にほぼ平坦な端面を有する弁棒アダプタを該弁棒に取り付けるステップと、
おおむね等しい二つの半片を備える弁棒結合部材を製作するステップと、
前記弁棒結合部材を前記アクチュエータ組立体および前記弁棒アダプタに締結するステップとを含んでおり、
前記アクチュエータロッド組立体がアンダーカットをさらに備え、該アンダーカットが、前記端面の隣に位置し、該アンダーカットと前記端面との間の位置に、第一の多角形状の合わせ面が設けられており、
前記弁棒アダプタがアンダーカットをさらに備え、該アンダーカットが前記端面の隣に位置し、該アンダーカットと前記端面との間の位置に、第二の多角形状のフランジが設けられており、
前記弁棒結合部材が、前記アクチュエータロッド組立体の前記第一の合わせ面および前記弁棒アダプタの前記第二の合わせ面に対応する合わせ面を提供するための第一の多角形状の内部空洞を備えており、
前記第一の多角形状の内部空洞が、前記アクチュエータロッド組立体の前記第一の多角形状のフランジおよび前記弁棒アダプタの前記第二の多角形状のフランジを収容するように配置され、前記第一の多角形状の空洞が、前記アクチュエータロッド組立体と前記弁棒との相当な軸ズレに対処することができる十分な寸法を有しており、
前記アクチュエータ組立体の前記端面および前記弁棒アダプタの前記端面がほぼ面接触するように載置される、方法。
【請求項24】
前記アクチュエータロッド組立体を製作することが、前記アクチュエータロッドにより規定される長手方向の軸に対してほぼ平行な前記アクチュエータロッドに、かつ、前記アクチュエータロッドのほぼ平坦な前記端面の隣に、アンダーカットを形成することを含んでいる、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記アクチュエータロッド組立体を製作することが、前記弁棒のうちの少なくとも一部を収容するための第二の内部空洞を提供することを含み、該第二の内部空洞が、前記弁棒の直径よりも大きな直径を有している、請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記アクチュエータロッド組立体を配置することが、アクチュエータロッドアダプタをアクチュエータロッドに取り付けることを含み、該アクチュエータロッドアダプタが、前記アクチュエータロッドにより規定される長手方向の軸に対してほぼ平行に前記第一の合わせ面を作成するための前記アンダーカットをさらに備え、該アクチュエータロッドアダプタが、前記弁棒のうちの少なくとも一部を収容するために形成される前記第二の内部空洞をさらに備えている、請求項23記載の方法。
【請求項27】
前記アクチュエータロッドアダプタをアクチュエータロッドに取り付けることが、前記アクチュエータロッドのネジ切り加工された端部に前記アクチュエータロッドアダプタを調整自在に螺合するために、前記アクチュエータロッドアダプタ内に内ネジ切り部分を提供し、前記アクチュエータロッド上に前記アクチュエータロッドアダプタを固定するために、前記ネジ切り加工された端部に前記アクチュエータロッドアダプタに対して締め付けられるナットを提供することを含んでなる、請求項26記載のアクチュエータロッド組立体。
【請求項28】
前記弁棒アダプタを前記弁棒に取り付けることが、前記弁棒のネジ切り加工された端部に前記弁棒アダプタを調整自在に螺合するために、前記弁棒アダプタ内にネジ切り部分を提供し、前記弁棒上に前記弁棒アダプタを固定するために、前記ネジ切り加工された端部に前記弁棒アダプタに対して締め付けられるナットを提供することを含んでいる、請求項23記載の方法。
【請求項29】
流体流入口と流体流出口とが流体流路により接続されている弁箱を有している弁と、
前記流体流路を通って流れる流体の流量を制御するために前記弁箱内に設けられているとともに前記弁箱から突出する操作弁棒組立体を有している移動可能操作部材と、
前記移動可能操作部材に推進力を提供するために前記弁箱に直接取り付けられているとともにアクチュエータロッド組立体を有している駆動手段と、
前記操作弁棒組立体を軸に沿って前記アクチュエータロッド組立体に接続するロッドコネクタ組立体とを備えており、
前記操作弁棒組立体が、さまざまな長さの操作弁棒組立体に対処するために前記操作弁棒組立体に取り付けられる調整可能アダプタを備え、該調整可能アダプタが第一の多角形状のフランジをさらに備え、前記アクチュエータロッド組立体が、第二の多角形状のフランジを有しているとともに前記操作弁棒のうちの一部を収容するための第一の内部空洞を有し、結合部材が、前記第一の多角形状のフランジおよび前記第二の多角形状のフランジを嵌め合い係合するための第二の多角形状の内部空洞を備え、前記アクチュエータロッド組立体の前記第一の内部空洞および前記結合部材の前記第二の多角形状の内部空洞が、前記操作弁棒組立体と前記アクチュエータロッド組立体との軸ズレに対処するためのクリアランス空間を提供するように構成されている、制御弁組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−523297(P2007−523297A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551077(P2006−551077)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/042082
【国際公開番号】WO2005/073567
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】