説明

新規アミノベンゾフェノン化合物

本発明は、式I:
【化1】


で示される新規化合物を提供し、式Iで示される化合物に関し、該化合物は、例えば炎症性疾患の処置に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規アミノベンゾフェノンおよび医療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アミノベンゾフェノンは、科学および特許文献によく記載されている。WO 98/32730、WO 01/05746、WO 01/05749、WO 01/05751およびWO 01/05745は全て、右側のフェニル環がアミンによって置換されている下記の共通の核構造を有する化合物を開示している:
【化1】

【0003】
さらに、WO 01/42189およびWO 02/076447は、同様の構造を有するが、右側のフェニル環にアミン置換基を有さない化合物を開示している。最後に、WO 01/90074およびWO 02/083622は、最も右側および最も左側のフェニル環がそれぞれ複素環で置き替えられている化合物を開示している。これらの特許出願の化合物は、インビトロでインターロイキン1β(IL-1β)および腫瘍壊死因子α(TNF-α)分泌の有効な阻害剤であることが示されており、該化合物は、サイトカインの産生が病因に関係している炎症性疾患の治療に潜在的に有効である。アミノベンゾフェノンは、p38 MAPキナーゼを阻害し、それによりIL-1βおよびTNF-αの産生を阻害することによって作用を発揮する考えられる。
【0004】
繊維製品用の染料として有用な、構造的に関連したアミノベンゾフェノンの製造が、下記に記載されている:Man-Made Text. India (1987), 30(6), 275-6、Man-Made Text. India (1986), 29(5), 224-30、およびMan-Made Text. India(1985), 28(11), 425, 427-9, 431。
【0005】
しかし、既知のアミノベンゾフェノンは、おそらくは高度に共役した環境にある芳香族アミンの存在により、光に暴露した際に変色することがわかっている。従って、該化合物を皮膚に適用した場合に、皮膚が黄色くなったり、黒っぽくなる場合もある。当然、これは多くの場合に許容されないことであり、少なくとも、皮膚の疾患または状態の処置に関するアミノベンゾフェノンの適用可能性をかなり制限する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、光に暴露した際に変色せず、従って皮膚適用により適したアミノベンゾフェノンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一般式Iで示される化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物に関する:
【化2】

[式中、
R1は、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルチオ、(C1〜C4)アルキルアミノおよびシアノから成る群から選択される置換基を表し;
R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルチオ、(C1〜C4)アルキルアミノ、(C1〜C3)アルキルカルボニル、シアノおよびニトロから成る群から選択される1個またはそれ以上の同じかまたは異なる置換基を表し;
R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1〜C4)アルキル、(C2〜C4)オレフィン基、(C1〜C4)アルコキシ、(C1〜C4)アルキルチオおよび(C1〜C4)アルコキシカルボニルから成る群から選択される1個またはそれ以上の同じかまたは異なる置換基を表し;
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルチオ、(C1〜C4)アルキルアミノ、(C1〜C3)アルコキシカルボニル、シアノおよびニトロから成る群から選択される1個またはそれ以上の同じかまたは異なる置換基を表し;
R5は、水素、(C1〜C6)アルキルおよび(C2〜C6)オレフィン基を表し;
R6は、水素、(C1〜C6)アルキルおよび(C2〜C6)オレフィン基を表し;
R7は、(C1〜C18)アルキル、(C3〜C8)環状炭化水素基、(C2〜C18)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C18)アルキニル、(C1〜C18)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C18)アルキル−(C3〜C8)環状炭化水素基、(C2〜C18)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C18)オレフィン基−(C3〜C8)環状炭化水素基、(C2〜C18)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C18)アルキニル−(C3〜C8)環状炭化水素基を表し;R7は、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
【0008】
R8は、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルチオ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、(C2〜C12)ジアルキルホスフィノイル、(C1〜C6)アルキル(ヒドロキシ)ホスフィノイル、(C2〜C12)ジアルキルホスフィノイルオキシ、(C1〜C6)アルキル(ヒドロキシ)ホスフィノイルオキシ、ジヒドロキシホスフィノイル、ジヒドロキシホスフィノイルオキシ、シアノ、アジド、ニトロ、−CHO、−COOH、−CONH2、−CONHR'、−CONRR'(ここで、RおよびR'は、(C1〜C3)アルキル)またはY−R9を表し;
Yは、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−NRa−、−NRaC(O)NRb−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−、−OC(O)NRa−、−S(O)2NRa−、−NRaS(O)2−、−OC(O)O−、または−O(CH2CH2O)n−を表し;nは1〜6の整数であり、RaおよびRbは、独立して、水素または(C1〜C3)アルキルを表し;
R9は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C6)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9は、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R10は、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルチオ、(C1〜C6)アルキルアミノまたは(C1〜C6)アルコキシカルボニルを表す]。
【0009】
本発明は、医療に使用される式Iの化合物、特に式Iの化合物を含んで成る医薬組成物にも関する。
他の態様において、本発明は、有効量の式Iの化合物を、必要とする患者に投与することを含む処置法に関する。
さらに他の態様において、本発明は、薬剤の製造における式Iの化合物の使用に関する。
【0010】
式Iの化合物は、該化合物が一旦皮膚に浸透すると、N原子に結合している部分、即ち、
【化3】

が、おそらくは酵素的に、アミノベンゾフェノン核から開裂するという意味において、WO 91/10639に開示されているように、プロドラッグである。このようにして、活性な、潜在的に発色性の化合物が、皮膚の内側に入って光から保護された場合にのみ形成される。潜在的に発色性の化合物が光に暴露されず、従って皮膚の変色を生じず、しかも、活性化合物が皮膚の患部に送達される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
式Iの化合物は、キラル炭素原子および炭素−炭素二重結合を有する場合があり、これらは、異性体形、例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何異性体を生じうる。本発明は、純粋形態または混合物としての、全てのそのような異性体に関する。本発明の化合物および中間体の純粋立体異性体形は、当分野で既知の方法を使用することによって得られる。ジアステレオマーは、物理的分離法、例えば、選択的結晶化およびクロマトグラフィー、例えばキラル固定相を使用する液体クロマトグラフィーによって分離しうる。エナンチオマーは、光学的に活性な酸とのそれらのジアステレオマー塩を選択的に結晶化することによって相互に分離しうる。または、エナンチオマーは、キラル固定相を使用するクロマトグラフィーによっても分離しうる。反応が立体選択的または立体特異的に起こることを条件として、前記純粋立体異性体形を、適切な出発物質の対応する純粋立体異性体形から誘導することもできる。特定の立体異性体が必要とされる場合、該化合物を立体選択的または立体特異的製造法によって合成するのが好ましい。これらの方法では、キラル的に純粋な出発物質を使用するのが好都合である。同様に、純粋な幾何異性体は、適切な出発物質の対応する純粋幾何異性体から得られる。幾何異性体の混合物は、一般に、異なる物理的性質を示し、従って、当分野でよく知られている標準的なクロマトグラフィーによって分離される。
【0012】
「医薬的に許容される塩」という用語は、式Iの化合物と、好適な無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、酢酸、燐酸、乳酸、マレイン酸、フタル酸、クエン酸、プロピオン酸、安息香酸、グルタル酸、グルコン酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、琥珀酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、スルファミン酸またはフマル酸とを反応させることによって製造される塩を意味するものとする。式Iの化合物の医薬的に許容される塩は、好適な塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等との反応によっても製造しうる。
【0013】
「溶媒和物」という用語は、化合物、例えば、式Iの化合物と、溶媒、例えば、アルコール、グリセロールおよび水との相互作用によって形成される種であって、固体形態である種を意味するものとする。水が溶媒である場合、該種は水和物と称される。
「ハロゲン」という用語は、周期表の第VII主族の元素、即ち、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味するものとする。
【0014】
「アルキル」という用語は、いずれかの炭素原子から水素原子を除去することによって直鎖または分岐鎖アルカンから誘導される一価の基を意味するものとし、それは第一級、第二級および第三級アルキル基のサブクラスを包含し、例えば、(C1−C18)アルキル、(C1−C6)アルキル、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、デカニル等を包含する。
【0015】
「オレフィン基」という用語は、適用しうる場合にEまたはZ立体化学のいずれかの、1個またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素基を意味するものとする。該用語は、例えば、(C2−C18)オレフィン基、(C2−C6)オレフィン基および(C2−C3)オレフィン基、ビニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、2,4−ペンテンジエニル等を包含する。
【0016】
「アルコキシ」という用語は、式−OR[Rは、前記のように定義されるアルキルである]で示される基、例えば、(C1−C18)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、tert−ブトキシ等を意味するものとする。
「アルキルチオ」という用語は、式−SR[Rは、前記のように定義されるアルキルである]で示される基、例えば、(C1−C18)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルチオ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、2−プロピルチオ等を意味するものとする。
【0017】
「アルキルアミノ」という用語は、式−NHRまたは−NR2[Rは、前記のように定義されるアルキルである]で示される基を意味するものとし、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ−(n−プロピル)アミノ、n−ブチル(エチル)アミノ等を包含する。
「アルコキシカルボニル」という用語は、式−COOR[Rは、前記のように定義されるアルキルである]で示される基を意味するものとし、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等を包含する。
【0018】
「環状炭化水素基」という用語は、飽和および不飽和の、場合により縮合した二環式の、炭化水素環、例えば(C3〜C8)シクロアルキル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチル、(C3〜C8)シクロアルケン基、例えば、シクロプロパ−2−エニル、シクロブタ−2−エニル、シクロペンタ−2−エニル、シクロヘキサ−3−エニル、シクロオクタ−4−エニル、シクロヘキサ−3,5−ジエニル、およびフェニルを包含する。「環状炭化水素基」という用語は、1個またはそれ以上の環−CH2−フラグメントが−C(O)−フラグメントおよび/または環外炭素−炭素二重結合によって置き替えられた、上記のように定義される化合物、例えば、オキソシクロヘキシル、オキソシクロペンチル、4−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、2−オキソシクロヘキサ−3−エン−1−イルおよび2−オキソシクロヘキサ−1−エン−1−イル、および
【化4】

も包含する。
【0019】
「アルキニル」という用語は、いずれかの炭素原子から水素原子を除去することによって、直鎖または分岐鎖アルキンから誘導される一価の基を意味するものとし、それぞれ第一級、第二級および第三級アルキル基のサブクラスを包含し、所定の数の炭素原子を有し、例えば(C1〜C18)アルキニル、(C2〜C6)アルキニル、エチニル、プロピニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル等を包含する。
【0020】
「ヘテロシクリル」という用語は、O、NおよびSから成る群から選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を有する飽和または不飽和の、場合により縮合した、炭素環を意味するものとし、例えば、ピロリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、プチニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2−ジヒドロキノリニル等である。「ヘテロシクリル」という用語は、1個またはそれ以上の環−CH2−フラグメントが−C(O)−フラグメントおよび/または環外炭素−炭素二重結合によって置き替えられた、上記のように定義される化合物、例えば、ジオキソピペリジニル、1−オキソ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イルおよび
【化5】

も包含する。
【0021】
好ましい態様において、R1は、フルオロ、クロロまたはブロモ、メチルまたはメトキシを表し、特に好ましくは、この態様において、R1はメチルを表す。
【0022】
好ましい態様において、R2は、水素、フルオロ、クロロ、メチルまたはメトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上の置換基を表し、特に好ましくは、この態様において、R2は2−クロロを表す。
【0023】
好ましい態様において、R3は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、エテニルおよびメトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上の置換基を表し、特に好ましくは、この態様において、R3は、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモを表す。
【0024】
好ましい態様において、R4は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチルおよびメトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上の置換基を表し、特に好ましくは、この態様において、R4は、水素または4−クロロを表す。
【0025】
好ましい態様において、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素または(C1〜C6)アルキル、例えば(C1〜C4)アルキル、例えばメチルを表す。
【0026】
好ましい態様において、R7は、(C1〜C10)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル、(C1〜C10)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C10)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C10)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7は、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0027】
より好ましい態様において、R7は、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C6)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7は、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0028】
特に、R7は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、ノニル、2−メチル−プロピル、1−メチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、エテニル、プロペニル、フェニルメチル、フェニル−1−アリルまたは2−、3−もしくは4−ピリジルを表し、それらは全てR8によって置換されていてもよい。
【0029】
好ましい態様において、R8は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、シアノ、COOHまたはY−R9を表す。
好ましい態様において、R8は、ヒドロキシルまたはカルボキシを表す。
【0030】
好ましい態様において、Yは、−O−、−NRa−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nは1、2、3または4であり、RaおよびRbは両方とも水素を表す。
好ましい態様において、Yは、−C(O)−O−、NH−C(O)−O−、−O−、−O−C(O)−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nは3である。
【0031】
好ましい態様において、R9は、(C1〜C4)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C3)アルキニル、(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C3)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9は、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0032】
好ましい態様において、R9は、(C1〜C4)アルキルまたは(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素を表し、特に好ましくは、この態様において、R9は、メチル、エチル、t−ブチルまたはフェニルメチルを表す。
【0033】
好ましい態様において、R10は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す。
【0034】
本発明の他の好ましい態様は、下記のような式Iの化合物、およびその医薬的に許容される塩、溶媒和物または水和物に関する:
式I中、
R1は、メチルであり;
R2は、2−クロロであり;
R3は、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモであり;
R4は、水素または4−クロロであり;
R5およびR6は、独立して、水素または(C1〜C4)アルキルを表し;
R7は、(C1〜C10)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル、(C1〜C10)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C10)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C10)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7は、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R8は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、シアノ、−COOHまたはY−R9を表し;
Yは、−O−、−NRa−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nは1、2、3または4であり、RaおよびRbは、両方とも水素を表し;
R9は、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C3)アルキニル、(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C3)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9は、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R10は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す。
【0035】
本発明のさらに他の好ましい態様は、下記のような式Iの化合物、およびその医薬的に許容される塩、溶媒和物または水和物に関する:
式I中、
R1は、メチルであり;
R2は、2−クロロであり;
R3は、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモであり;
R4は、水素または4−クロロであり;
R5およびR6は、独立して、水素または(C1〜C4)アルキルを表し;
R7は、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C6)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7は、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R8は、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、シアノ、−COOHまたはY−R9を表し;
Yは、−O−、−NRa−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nは1、2、3または4であり、RaおよびRbは、両方とも水素を表し;
R9は、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C3)アルキニル、(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C3)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9は、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R10は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す。
【0036】
本発明のさらに他の好ましい態様は、下記のような式Iの化合物、およびその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物に関する:
式I中、
R1は、メチルであり;
R2は、2−クロロであり;
R3は、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモであり;
R4は、水素または4−クロロであり;
R5およびR6は、独立して、水素またはメチルを表し;
R7は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、ノニル、2−メチル−プロピル、1−メチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、エテニル、プロペニル、フェニルメチル、フェニル−1−アリルまたは2−、3−もしくは4−ピリジルであり、それらは全てR8によって置換されていてもよく;
R8は、ヒドロキシ、カルボキシを表し;
Yは、−C(O)−O−、NH−C(O)−O−、−O−、−O−C(O)−または−O(CH2−CH2−O)n−を表し;nは3であり;
R9は、メチル、エチル、t−ブチルまたはフェニルメチルを表し;
R10は、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す。
【0037】
式Iの化合物の特定の例は、下記の化合物を包含する:
琥珀酸ベンジルエステル1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
琥珀酸モノ−{1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチル}エステル;
ナトリウム3−{1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エトキシカルボニル}−プロピオネート;
{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチルエステル;
琥珀酸ベンジルエステル1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチルエステル;
琥珀酸モノ−(1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチル)エステル;
琥珀酸{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−メチルエステルメチルエステル;
琥珀酸ベンジルエステル{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−メチルエステル;
酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
【0038】
プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
ペンタン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ヘキサン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
オクタン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
デカン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
琥珀酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステルエチルエステル;
メトキシ−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
メトキシ−酢酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
【0039】
酪酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3−メトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3,3−ジメチル−酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
シクロプロパンカルボン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
シクロブタンカルボン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
2−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−メチル−ブタ−2−エン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
イソ酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
【0040】
イソ酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
2,2−ジメチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3−メチル−酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−メチル−酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
シクロプロパンカルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
アクリル酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ブタ−2−エン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ブタ−2−エン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
シクロブタンカルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3−メトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
【0041】
2−アセトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2,2−ジメチル−プロピオン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
3−フェニル−アクリル酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
安息香酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ピリジン−2−カルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
イソニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−ヒドロキシ−安息香酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ヒドロキシ−フェニル−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
【0042】
(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(ジアステレオマーA);
(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(ジアステレオマーB)。
【0043】
本発明の化合物は、P38MAPキナーゼ阻害によるものであり得るサイトカイン(例えばIL-1βおよびTNF-α)の強力な抑制剤であることが知られている化合物のプロドラッグである。従って本発明の化合物は、炎症性疾患または状態の処置に有用であると考えられる。本発明の化合物はとりわけ、皮膚の炎症性疾患または状態、例えばアクネ、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎および乾癬の治療、軽減または予防に有用であり得る。本発明の化合物はまた、既知のサイトカイン抑制剤のプロドラッグとして、全身的炎症性疾患または状態、例えば喘息、アレルギー、関節炎、慢性関節リューマチ、脊椎関節炎、痛風、アテローム性動脈硬化症、慢性炎症性腸疾患、ブドウ膜炎および敗血性ショックの治療、軽減または予防にも有用であると考えられる。従って本発明は、アクネ、アトピー性皮膚炎、乾癬、喘息、アレルギー、関節炎、慢性関節リューマチ、脊椎関節炎、痛風、アテローム性動脈硬化症、慢性炎症性腸疾患、ブドウ膜炎および敗血性ショックを治療、軽減または予防する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の式Iの化合物を、場合により他の処置活性化合物と組み合わせて投与することを含んで成る方法を提供する。
【0044】
プロドラッグ部分は、本発明の化合物に、アクネの処置に使用する際の利点を付与し得る。該部分の親水性/疎水性バランスは、面皰の疎水性環境への化合物の標的化を促進し得る。本発明の化合物を伴う別の種類の医療的介入(例えば全身的投与)のためには、プロドラッグ部分は、化合物がバイオアベイラビリティーを最適化するよう適切な溶解性を示すのを促進し得る。
【0045】
患者は、哺乳動物などの動物、特にヒトである。動物には、家畜、例えばウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、家禽、魚、ネコ、イヌおよび動物園動物も含まれる。
【0046】
「有効量」なる用語は、処置効果をもたらす量を示すことを意図する。有効量は、例えば患者の年齢、体格および性別、疾患および疾患の重篤度、並びに達成したい効果に応じて変化し得る。情況に応じた有効量は、医師または獣医師がその能力の範囲内で決定する。適当な「有効量」の例は、1日1回またはそれ以上投与する0.1〜200mg/kg体重、例えば0.5〜50mg/kg体重である。
【0047】
本発明の化合物の投与を含んで成る医療的介入において、上記病態の処置に一般に使用される他の処置活性化合物をも使用し得る。そのような更なる処置活性化合物は、グルココルチコイド、ビタミンD類似体、抗ヒスタミン剤、血小板活性化因子(PAF)拮抗剤、抗コリン作動剤、メチルキサンチン類、β−アドレナリン作動剤、COX−2阻害剤、サリチレート、インドメタシン、フルフェナメート、ナプロキセン、チメガジン、金塩、ペニシラミン、血清コレステロール低下剤、レチノイド、亜鉛塩、およびサリチルアゾスルファピリジン(サラゾピリン)を包含する。そのような処置活性化合物の投与は、本発明化合物の投与と同時に、または逐次的に行い得る。
【0048】
本発明の化合物は、処置に使用するために、医薬製剤中に配合することが有益であり得る。もう一つの側面として、本発明は式Iの化合物の医薬組成物に関する。本発明の組成物は、場合により、他の処置活性化合物、および1種またはそれ以上の医薬的に許容できる担体または賦形剤をも含んでよい。担体または賦形剤は、その製剤の他の成分と適合し、その被投与体にとって有害でないという意味で、「医薬的に許容できる」ものでなければならない。
【0049】
活性成分は製剤の0.1〜100wt%を占めるとよい。製剤の用量単位は50〜5000mg、好ましくは200〜1000mgの式Iの化合物を含むとよい。
【0050】
「用量単位」という用語は、活性物質そのものまたは活性物質と固形もしくは液状の医薬希釈剤もしくは医薬担体との混合物から構成される物理的化学的に安定な単位用量であって、容易に取り扱い、包装することができる、患者に投与することが可能な単位量、1回量を意味する。
【0051】
製剤には、例えば経口投与(徐放性または持効性を含む)、経直腸投与、非経口投与(皮下、腹腔内、筋肉内、関節内および静脈内投与を含む)、経皮投与、経眼投与、局所投与、経鼻投与または経口腔粘膜投与に適した形状を持つものなどが包含される。
【0052】
製剤は用量単位形で提供するとよく、例えばRemington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版、2000に開示されているような、薬学分野で周知の任意の方法によって製造することができる。どの方法にも、1つまたは複数の補助成分を構成する担体と活性成分とを組み合わせる工程が含まれる。一般に製剤は、活性成分を液状担体もしくは微細固形担体またはその両者と均一かつ充分に混合した後、必要であればそれを所望の製剤に造形することによって製造される。
【0053】
経口投与に適した本発明の製剤は、それぞれが所定の量の活性成分を含むカプセル剤、分包剤、錠剤または口中錠などの個々の単位の形、または散剤もしくは顆粒剤の形、または水性もしくは非水性液体(例えばエタノールまたはグリセロール)中の溶液剤もしくは懸濁液剤の形、または水中油型エマルションもしくは油中水型エマルションの形をとることができる。これらの油は例えば綿実油、ゴマ油、ヤシ油またはラッカセイ油などの食用油であることができる。水性懸濁液剤用の好適な分散または懸濁化剤には、合成または天然ゴム、例えばトラガカント、アルギナート、アラビアゴム、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマーおよびポリビニルピロリドンなどがある。活性成分はボーラス、舐剤またはペースト剤の形で投与することもできる。
【0054】
錠剤は、活性成分を、要すれば1つまたは複数の補助成分と共に圧縮または成形することによって製造することができる。圧縮錠剤は、粉末または顆粒などの流動性形態の活性成分を、要すれば結合剤(例えばラクトース、グルコース、デンプン、ゼラチン、アラビアゴム、トラガカントゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロール、ポリエチレングリコール、ロウなど)、滑沢剤(例えばオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなど)、崩壊剤(例えばデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドンなど)または分散剤(例えばポリソルベート80など)と混合して、適切な機械で圧縮することによって製造することができる。湿製錠剤は、不活性液状希釈剤で湿らせた粉末状の活性成分と適切な担体との混合物を、適切な機械で成形することによって製造することができる。
【0055】
経直腸投与用の製剤は、本発明の化合物が低融点の水溶性または水不溶性固体、例えばカカオ脂、水素化植物油、ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコールの脂肪酸エステルなどと混合されている坐剤の形をとることができ、一方、エリキシル剤はパルミチン酸ミリスチルを使って製造することができる。
【0056】
非経口投与に適した製剤は活性成分の滅菌油性または水性製剤からなるとよく、これは被投与体の血液と等張性であること、例えば等張食塩水、等張グルコース溶液または緩衝溶液などが好ましい。製剤は、例えば細菌保持膜を通した濾過、製剤への滅菌剤の添加、製剤の放射線照射、または製剤の加熱などによって、好都合に滅菌することができる。例えばEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、第9巻、1994などに開示されているリポソーム製剤も非経口投与に適している。
もう一つの選択肢として、式Iの化合物は、使用直前に滅菌溶媒に容易に溶解する滅菌固体製剤、例えば凍結乾燥粉末として提供することもできる。
【0057】
経皮製剤は硬膏またはパッチ剤の形をとることができる。
経眼投与に適した製剤は、微結晶形態をとりうる活性成分の滅菌水性製剤の形、例えば水性微結晶懸濁液剤の形を取ることができる。例えばEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、第2巻、1989などに開示されているリポソーム製剤または生分解性ポリマー系も、活性成分を経眼投与するために使用することができる。
【0058】
局所投与または経眼投与に適した製剤としては、液状または半液状の製剤、例えばリニメント剤、ローション剤、ゲル剤、アプリカント剤、水中油型もしくは油中水型エマルション、例えばクリーム剤、軟膏もしくはペースト剤など、または溶液剤もしくは懸濁液剤、例えば滴剤などが挙げられる。特に適当な皮膚用製剤は、WO02/45752、実施例1、試験製剤A〜Mに開示されており、その教示全体を引用により本発明の一部とする。
【0059】
経鼻投与または経口腔粘膜投与に適した製剤には、散剤、自噴式製剤、およびスプレー製剤、例えばエアロゾルおよびアトマイザーなどがある。そのような製剤は、例えば Modern Pharmaceutics、第2版、G.S. BankerおよびC.T. Rhodes(編)、第427-432頁、Marcel Dekker, New York; Modern Pharmaceutics、第3版、G.S. BankerおよびC.T. Rhodes(編)、第618-619および718-721頁、Marcel Dekker, New York; およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology 第10巻、J. SwarbrickおよびJ.C. Boylan(編)、第191-221頁、Marcel Dekker, New Yorkに、より詳細に開示されている。
【0060】
化合物分子をカップリングする個々の担体としてモノクローナル抗体を用いることにより、本発明の活性輸送形態をデリバーすることもできる。
【0061】
式Iの化合物の製剤は、上述した成分の他に、1つまたは複数の追加成分、例えば希釈剤、緩衝剤、着香剤、着色剤、界面活性剤、増粘剤、ヒドロキシ安息香酸メチルなどの保存剤(酸化防止剤を含む)、乳化剤などを含むことができる。
【0062】
上記の更なる処置活性化合物は、グルココルチコイド、ビタミンD類似体、抗ヒスタミン剤、血小板活性化因子(PAF)拮抗剤、抗コリン作動剤、メチルキサンチン類、β−アドレナリン作動剤、COX−2阻害剤、サリチレート、インドメタシン、フルフェナメート、ナプロキセン、チメガジン、金塩、ペニシラミン、血清コレステロール低下剤、レチノイド、亜鉛塩、およびサリチルアゾスルファピリジン(サラゾピリン)を包含する。
【0063】
更に別の態様において、本発明は、アクネ、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、乾癬、喘息、アレルギー、関節炎、慢性関節リューマチ、脊椎関節炎、痛風、アテローム性動脈硬化症、慢性炎症性腸疾患、ブドウ膜炎、および敗血性ショックの処置に使用する医薬の製造に、式Iの化合物を使用することに関する。
【0064】
本発明化合物の変色
式Iの化合物の変色を、既知のアミノベンゾフェノンと比較して調べた。
化合物をDMSOに100mM濃度で溶解した。その溶液を、試験直前に、試験賦形剤(エタノール:Labrasol:水 65:25:10)で1:10希釈した。10μl量を液滴として濾紙上に適用し、15分間乾燥してしみを形成した。次いで、しみの色を下記の尺度で評価した:
評点 0: 無色
1: 極く薄色
2: 薄色
3: やや濃色
4: 濃色
【0065】
屋外光用のサンテストキャビネット(Heraeus Suntest CPS)セット内で、しみに5分間照射した。照射後、再度評価した。結果を表1に示す。
【表1】

参照a: 2−クロロ−4−(4−フルオロ−2−メチル−フェニルアミノ)−2’−メチルベンゾフェノン;WO 01/42189の化合物116
参照b: 4−(2−アミノ−4−ブロモ−フェニルアミノ)−2−クロロ−2’−メチルベンゾフェノン;WO 01/05744の化合物101
参照c: 4−(2−アミノフェニルアミノ)−2−クロロ−2’−メチルアミノベンゾフェノン;WO 98/32730の化合物106
【0066】
上記結果から明らかなように、式Iの化合物は光に曝されても変色が顕著に少ないか、または全く変色しない。この性質の故に、本発明の化合物は、皮膚疾患処置用の医薬として特に有用である。
【0067】
生物学的活性
サイトカイン産生の抑制
本発明化合物の効果をインビトロで試験するために、次のような手順でIL-1βおよびTNF-α分泌の抑制を評価した。
リポ多糖(LPS)刺激した末梢血単核細胞からのサイトカイン産生を、培地中で測定した。単核細胞をヒト末梢血液からLymphoprep(登録商標)(ノルウェーのNycomed)分別により分離し、ウシ胎児血清(SCS、2%)を含有するRPMI1640(増殖培地)に、5×105胞/mlの濃度で懸濁させた。24ウェル組織培養プレート内で1mlずつの量で細胞をインキュベートした。試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO、10mM)に溶解し、培地で希釈した。化合物を細胞に30分間加え、次いでLPS(終濃度1mg/ml)を加えた。プレートを18時間インキュベートし、培地中のIL−1βおよびTNF−αの濃度を、固相酵素免疫検定法により測定した。化合物の半抑制濃度(IC50)を算出した。結果を表2に示す。
【0068】
【表2】

参照a:2−クロロ−4−(4−フルオロ−2−メチル−フェニルアミノ)−2’−メチルベンゾフェノン;WO 01/42189の化合物116
【0069】
これらの結果からわかるように、本発明化合物は、IL−1βおよびTNF−αの産生を抑制することができ、参照化合物に匹敵する薬理活性を示すので、炎症性疾患の処置に有用であり得る。
【0070】
rhinoマウスモデル
rhinoマウスは、アクネの処置に使用する化合物の肥厚および面皰溶解性を研究するためのインビボモデルである。rhinoマウスは皮膚に毛包を有し、その開口部は角質物質で膨らんでおり、その構造はヒト面皰に類似している。
【0071】
このモデルには、株RHJ/LeJ Rhino,hrrh/hrrhのマウスを使用する。マウスの背部に試験化合物を21日間にわたって毎日局所適用する。化合物の面皰数減少能を試験する。
マウス皮膚の面皰数は、組織学的検査によって測定する。未処置対照群と比較した面皰数の変化率を算出する。化合物は、アセトンに45mM濃度で溶解して適用した。結果を表3に示す。
【0072】
【表3】

上記データから明らかなように、本発明の化合物は面皰数を減少させることができ、従ってアクネの処置に有用である。
【0073】
製造法
本発明化合物は、有機合成分野の精通者によく知られている多くの方法によって製造できる。本発明化合物は、下記に概説する方法と共に、合成有機化学分野で既知の方法を用いて、または当業者によって理解されるそれらの変法を用いて合成することができる。好ましい方法は、下記の方法を包含するがそれらに限定されない。
【0074】
式Iの化合物は、ここに記載する反応および方法を使用して製造しうる。反応は、使用される試薬および物質に適した、変換を生じるのに好適な溶媒中で行われる。さらに、下記の合成法において、溶媒、反応雰囲気、反応温度、実験期間およびワークアップ手順の選択を包含する全ての推奨される反応条件は、当業者に容易に理解されるその反応の標準の条件になるように選択されるものと理解される。反応物質分子の種々の部分に存在する官能基は、推奨される試薬および反応に適合性であるべきことは、有機合成分野の精通者に理解される。ある種類に含まれる式Iの化合物全てが、記載したいくつか方法に必要とされるいくつかの反応条件に適合性であるとは限らない。反応条件に適合性の置換基についてのそのような制限は当業者に明らかであり、代替法を使用しうる。
【0075】
【化6】

X:例えばLi、Na、K、Cs、Ag、テトラブチルアンモニウム
FGI:官能基相互変換
【0076】
本発明化合物は、反応式1に示す式IIIの塩化物と式IIのカルボキシレートとのカップリングを含んで成る方法、または、反応式1に示す式Vのジアリールアミンと式VIのカーボンクロリデートとのカップリングを含んで成る方法によって製造しうる。反応式I中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、前記のように定義され、但し、カップリング反応において潜在的に反応性のあらゆる置換基または官能基は、カップリング反応を行なう前に保護し、後に除去してよい。カップリング反応は一般に、室温またはそれ以下(−20℃〜40℃)において、トルエン、ベンゼン、1,4−ジオキサン、THF、ジエチルエーテルおよびジクロロメタンのような不活性溶媒中で、アルゴンまたは窒素のような不活性雰囲気下に行なわれる。
【0077】
本発明化合物は、特定の場合に、有機合成分野の精通者に既知の一般法を意味する簡単な官能基相互変換(FGI)によって製造でき、該方法において、一般式Iの化合物の官能基が、1つまたはそれ以上の合成段階において、異なる官能基に変換されて、一般式Iの新しい化合物を生じる。そのような方法の例は、塩基性条件下に酸を生じるエステルの加水分解、触媒量の酸での処理などによってアルコールを生じるテトラヒドロピラニルエーテルの脱保護、接触水素添加によってカルボン酸を生じるベンジルエステルの脱保護、および飽和炭化水素を生じるオレフィンの接触水素添加であるがそれらに限定されない。
【0078】
一般式IVおよびVIの化合物は、文献(Folkmann, M., Lund, F.J.; Synthesis 1990, 1159)に記載されるように合成しうる。該文献を引用により本発明の一部とする。
一般式Vの化合物は、WO 01/42189に開示される方法によって合成しうる。該文献全体を引用により本発明の一部とする。
【0079】
実施例および製造例
例示化合物を表4に示す。
融点はいずれも補正していない。1H核磁気共鳴(NMR)スペクトル(300MHz)および13C NMR(75.6MHz)については、化学シフト値(δ)(ppm)は特記しない限り、内部テトラメチルシラン(δ=0.00)またはクロロホルム(δ=7.25)またはジュウテリオクロロホルム(13C NMRについてδ=76.81)標準に対して、ジュウテリオクロロホルム溶液について示す。特定された多重線(二重線(d)、三重線(t)、四重線(q))または特定されていない多重線(m)の値は、範囲を示していない場合は、およその中心点を示す。使用した有機溶媒は無水であった。クロマトグラフィーは、フラッシュ法を使用してシリカゲル上で行った。
【0080】
下記の略語を本明細書を通して使用する:

【0081】
表4に示す位置番号は、下記式の位置番号を示す。
【化7】

【0082】
【表4−1】

【0083】
【表4−2】

【0084】
【表4−3】

【0085】
【表4−4】

【0086】
製造例1[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバミン酸1−クロロ−エチルエステル(化合物301)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。水素化ナトリウム(814mg、34mmol)を、DMF(10mL)中の[2−クロロ−4−(4−フルオロ−2−メチル−フェニルアミノ)−フェニル]−o−トリル−メタノン(2.00g、5.65mmol)(WO 01/42189に開示)の溶液に、0℃で攪拌しながら少しずつ添加した。1−クロロエチルクロロホルメート(1.62g、11.3mmol)を添加し、反応混合物を一晩にわたって室温にした。室温で18時間後、混合物を、飽和NH4Cl(水溶液)およびEtOAcの混合物に注いだ。水性相を別のEtOAc(x2)で抽出した。合わした有機相を、水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル 1:8を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を黄色油状物として得た。
【0087】
製造例2(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバミン酸1−クロロ−エチルエステル(化合物302)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。水素化ナトリウム(1.04g、43mmol)を、DMF(25mL)中の[4−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−2−クロロ−フェニル]−o−トリル−メタノン(3.0g、7.23mmol)(WO 01/42189に開示)の溶液に、0℃で攪拌しながら少しずつ添加した。1−クロロエチルクロロホルメート(2.07g、14.4mmol)を添加し、反応混合物を一晩にわたって室温にした。室温で18時間後、混合物を、飽和NH4Cl(水溶液)およびEtOAcの混合物に注いだ。水性相を別のEtOAc(x2)で抽出した。合わした有機相を、水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮して、標記化合物を得た。粗生成物をさらに精製せずに直ぐに使用した。
【0088】
製造例3琥珀酸エチルスルファニルカルボニルオキシメチルエステルメチルエステル(化合物303)
DMF(20mL)中の、チオ炭酸S−エチルエステルO−ヨードメチルエステル(2.5g、10mmol)(Synthesis 1990, 1159-1166)およびカリウム3−メトキシカルボニルプロピオネート(2.55g、15mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。反応混合物を、氷/水およびジエチルエーテルの混合物に注いだ。水性相を、別のジエチルエーテルで抽出した。合わした有機相を、5%NaHCO3、水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を油状物として得た。
【0089】
製造例4琥珀酸クロロカルボニルオキシメチルエステルメチルエステル(化合物304)
再蒸留スルホニルクロリド(0.20mL、2.5mmol)中の化合物303(580mg、2.3mmol)の溶液を、0℃で15分、次に室温で2時間、攪拌した。反応混合物を真空濃縮し、次に、トルエン(x2)と共に蒸発させて、溶液(5.0mLジエチルエーテル)においてのみ安定な油状物として、標記化合物を得た。
【0090】
製造例5琥珀酸エチルスルファニルカルボニルオキシメチルエステルベンジルエステル(化合物305)
DCM(100mL)中の、チオ炭酸S−エチルエステルO−ヨードメチルエステル(2.5g、10mmol)(Synthesis 1990, 1159-1166)および銀3−ベンジルオキシカルボニルプロピオネート(3.5g、11mmol)の溶液を、室温で72時間攪拌した。反応混合物を濾過し、DCMで洗浄し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を無色油状物として得た。
【0091】
製造例6琥珀酸クロロカルボニルオキシメチルエステルベンジルエステル(化合物306)
化合物304の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は化合物305(1.00g g、3.0mmol)であった。標記化合物をTHF(3.0mL)に溶解させた。
【0092】
製造例7[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバミン酸クロロ−メチルエステル(化合物307)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。トルエン中のカリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(34.77mL、0.5M、17.38mmol)を、THF(170mL)中の[2−クロロ−4−(4−フルオロ−2−メチル−フェニルアミノ)−フェニル]−o-トリル−メタノン(6.0g、17.0mmol)(WO 01/42189に開示)の溶液に、−50℃で攪拌しながら添加した。15分後、クロロメチルクロロホルメート(1.53mL、17.1mmol)を添加し、反応混合物を−50℃で60分間および室温で60分間攪拌した。反応混合物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 2:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
【0093】
製造例8[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバミン酸1−クロロ−エチルエステル(化合物308)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。トルエン中のカリウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液(8.6mL、0.5M、4.3mmol)を、THF(40mL)中の[2−クロロ−4−(4−フルオロ−2−メチル−フェニルアミノ)−フェニル]−(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−メタノン(1.55g、4.00mmol)(WO 01/42189に開示の方法によって生成)の溶液に、−50℃で攪拌しながら添加した。15分後、1−クロロエチルクロロホルメート(0.5mL、4.6mmol)を添加し、反応混合物を−50℃で60分間および室温で60分間攪拌した。反応混合物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 2:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
【実施例1】
【0094】
琥珀酸ベンンジルエステル1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物101)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。ナトリウム3−ベンジルオキシカルボニル−プロピオネート(695mg、3.02mmol)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(256mg、0.76mmol)を、DMF(10mL)中の化合物301(1.39g、3.02mmol)の溶液に、0℃で攪拌しながら添加した。反応混合物を5℃で20日間攪拌し、次に、水およびEtOAcの混合物に注いだ。水性相を別のEtOAcで抽出した。合わした有機相を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル1:8、次に1:4を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を泡状物として得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 171.7, 170.4, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 137.2, 135.7, 135.5, 134.9 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 128.6, 128.3, 128.2, 125.5, 124.9, 121.3, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.6, 66.6, 28.9, 28.8, 21.0, 19.5, 17.8
【実施例2】
【0095】
琥珀酸モノ−{1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチル}エステル(化合物102)
EtOAc(7.0mL)中の化合物101(637mg、1.01mmol)の溶液を、Pd/C(84mg、10%)に添加し、次に、水素(1気圧)の雰囲気下に水素添加した。5時間後、反応混合物をDecaliteで濾過した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸/Et2O/石油エーテル 0.02:1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を白色固形物として得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.7, 177.5, 170.3, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 138.7, 137.2, 135.5, 134.9 (d), 132.6, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.9, 121.4, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.7, 28.7, 28.5, 21.0, 19.5, 17.8
【実施例3】
【0096】
ナトリウム3−{1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エトキシカルボニル}−プロピオネート(化合物103)
アセトン(1.5mL)中の化合物102(220mg、0.40mmol)の溶液を、アセトン(5.0mL)中の水酸化ナトリウム(0.40mL、1.0M、水溶液)の溶液と混合した。得られた溶液を真空濃縮し、凍結乾燥器で4時間乾燥させて、標記化合物を白色固形物として得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 171.8, 162.1 (d), 152.1, 144.2, 139.2, 137.1, 135.6, 134.9 (d), 132.6, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.6, 125.0, 121.6, 118.0 (d), 114.3 (d), 90.6, 30.0, 29.7, 21.0, 19.4, 17.8
【実施例4】
【0097】
{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物104)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。アセトン(2.0mL)中の{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸(434mg、1.95mmol)の溶液に、水酸化テトラブチルアンモニウム(1.3mL、水中40%、1.95mmol)を攪拌しながら添加した。10分後、反応混合物を真空濃縮した(油ポンプ)。乾燥DMF(6.0mL)中の化合物301(898mg、1.95mmol)の溶液を、残渣に添加した。反応混合物を10℃で14日間攪拌し、次に、水およびEtOAcの混合物に注いだ。水性相を別のEtOAcで抽出した。合わした有機相を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル 2:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を黄色油状物として得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 168.7, 162.1 (d), 151.8, 144.2, 139.2, 138.7, 137.2, 135.6, 134.8 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.8, 121.3, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.7, 72.0, 71.0, 70.6, 70.5, 68.3, 59.0, 21.0, 19.6, 17.9
【実施例5】
【0098】
{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチルエステル(化合物105)
化合物104の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物302(1.26g g、2.41mmol)および{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸(536mg、2.41mmol)であった。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Et2O/石油エーテル 1:2を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 168.7, 151.5, 143.9, 139.3, 138.4, 138.0, 137.1, 135.8, 134.4, 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.6, 125.5, 124.9, 122.4, 121.4, 90.7, 71.9, 71.0, 70.6, 70.5, 68.3, 59.0, 21.0, 19.6, 17.6
【実施例6】
【0099】
琥珀酸ベンジルエステル1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチルエステル(化合物106)
化合物104の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物302(2.51g g、4.82mmol)およびナトリウム3−ベンジルオキシカルボニル−プロピオネート(1.11g、4.82mmol)であった。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Et2O/石油エーテル 1:4を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を褐色油状物として得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 171.7, 170.4, 151.7, 144.0, 139.3, 138.1, 137.2, 135.7, 135.6, 134.4, 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.6, 128.6, 128.3, 128.2, 125.5, 125.0, 125.0, 122.4, 121.5, 90.6, 66.6, 28.9, 28.8, 21.0, 19.5, 17.6
【実施例7】
【0100】
琥珀酸モノ−(1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチル)エステル(化合物107)
化合物102の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物106(2.51g g、4.82mmol)であった。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル 1:1、次にEtOAcを溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
【実施例8】
【0101】
琥珀酸{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−メチルエステルメチルエステル(化合物108)
反応をアルゴン雰囲気下に行なった。THF(10mL)中の[4−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−2−クロロ−フェニル]−o−トリル−メタノン(415mg、1.00mmol)(WO 01/42189に開示)の攪拌溶液に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(2.0mL、トルエン中0.5M)を−50℃で添加した。15分後、ジエチルエーテル中の化合物304(2.05mL、1mmol)の溶液を添加し、溶液を室温で18時間攪拌した。反応混合物を、氷水およびEtOAcの混合物に注いだ。水性相を別のEtOAcで抽出した。合わした有機相を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル 1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を泡状物として得た。
1H NMR (CDCl3): δ7.47 (m,1H), 7.43-7.35 (m,4H), 7.31 (dd,1H), 7.29 (m,1H), 7.22-7.16 (m,2H), 7.06 (d,1H), 5.80 (s,2H), 3.69 (s,3H), 2.71-2.61 (m,4H), 2.53 (s,3H), 2.16 (s,3H)
【実施例9】
【0102】
琥珀酸ベンジルエステル{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−メチルエステル(化合物109)
化合物108の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物[4−(4−ブロモ−2−メチル−フェニルアミノ)−2−クロロ−フェニル]−o−トリル−メタノン(830mg、2.00mmol)(WO 01/42189に開示)および化合物306(2.10mL、2.1mmol)であった。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル 1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
1H NMR (CDCl3): δ7.46 (m,1H), 7.43-7.25 (m,11H), 7.21-7.14 (m,2H), 7.04 (d,1H), 5.78 (s,2H), 5.12 (s,2H), 2.69 (s,4H), 2.52 (s,3H), 2.14 (s,3H)
【実施例10】
【0103】
酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物110)
THF(10.0mL)中の化合物301(460mg、1.0mmol)の溶液に、酢酸テトラブチルアンモニウム(1.0g、3.3mmol)を攪拌しながら添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌し、次に、水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:6を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.92 (m,2H), 6.86 (q,1H), 2.52 (s,3H), 2.18 (bs,3H), 2.05 (s,3H), 1.42 (d,3H)
【実施例11】
【0104】
プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物111)
THF(10.0mL)中の化合物301(920mg、2.0mmol)の溶液に、プロピオン酸テトラブチルアンモニウム(1.25g、4.0mmol)を攪拌しながら添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌し、次に、水、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:2を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 172.5, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 138.8, 137.2, 135.4, 134.9 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130,7. 125.5, 124.8, 121.2, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.4, 27.4, 21.0, 19.5, 17.8, 8.8
【実施例12】
【0105】
酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物112)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)および酪酸テトラブチルアンモニウム(1.0g、3.0mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 171.7, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 138.7, 137.2, 135.4, 134.9 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.8, 121.2, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.4, 35.9, 21.0, 19.6, 18.2, 17.8, 13.5
【実施例13】
【0106】
酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物113)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物307(450mg、1.0mmol)および酪酸テトラブチルアンモニウム(495mg、1.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 172.0, 162.2 (d), 152.5, 144.1, 139.3, 138.6 (d), 137.1, 135.7, 134.7 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.4 (d), 125.5, 124.8, 121.2, 118.2 (d), 114.4 (d), 80.9, 35.8, 21.0, 18.1, 17.8, 13.5
【実施例14】
【0107】
ペンタン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物114)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(620mg、1.5mmol)およびペンタン酸テトラブチルアンモニウム(855mg、2.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 171.8, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 138.7 (d), 137.3, 135.4, 134.9 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.8, 121.2, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.4, 33.8, 26.7, 22.1, 21.0, 19.6, 17.8, 13.7
【実施例15】
【0108】
ヘキサン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物115)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(1.40g、3.0mmol)およびヘキサン酸テトラブチルアンモニウム(1.60g、4.47mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.91 (m,2H), 6.86 (q,1H), 2.52 (s,3H), 2.28 (t,2H), 2.17 (bs,3H), 1.59 (m,2H), 1.43 (d,3H), 1.37-1.20 (m,4H), 0.89 (bt,3H)
【実施例16】
【0109】
オクタン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物116)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(1.0g、2.2mmol)およびオクタン酸テトラブチルアンモニウム(1.3g、3.4mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.91 (m,2H), 6.86 (q,1H), 2.52 (s,3H), 2.28 (t,2H), 2.17 (bs,3H), 1.59 (m,2H), 1.43 (d,3H), 1.36-1.20 (m,8H), 0.88 (bt,3H)
【実施例17】
【0110】
デカン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物117)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(1.40g、3.0mmol)およびデカン酸テトラブチルアンモニウム(1.9g、4.5mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.91 (m,2H), 6.86 (q,1H), 2.52 (s,3H), 2.28 (t,2H), 2.17 (bs,3H), 1.58 (m,2H), 1.43 (bd,3H), 1.38-1.20 (m,12H), 0.88 (bt,3H)
【実施例18】
【0111】
琥珀酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステルエチルエステル(化合物118)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム3−エトキシカルボニル−プロピオネート(600mg、1.5mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.93 (m,2H), 6.89 (q,1H), 4.14 (q,2H), 2.68-2.54 (m,4H), 2.52 (s,3H), 2.17 (bs,3H), 1.43 (d,3H), 1.25 (t,3H)
【実施例19】
【0112】
メトキシ−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物119)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−メトキシ−アセテート(1.0g、3.0mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 168.5, 162.1 (d), 151.8, 144.1, 139.3, 138.6, 137.1, 135.6, 134.8 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.9, 121.3, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.7, 69.4, 59.4, 21.0, 19.5, 17.9
【実施例20】
【0113】
メトキシ−酢酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物307(1.44mL、THF中1.39M、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−メトキシ−アセテート(995mg、3.0mmol)であった。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:2〜2:1の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.23-7.10 (m,3H), 7.06-6.93 (m,2H), 5.85 (bs,2H), 4.08 (s,2H), 3.45 (s,3H), 2.53 (s,3H), 2.17 (s,3H)
【実施例21】
【0114】
酪酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物121)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物308(495mg、1.0mmol)および酪酸テトラブチルアンモニウム(500mg、1.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ195.5, 171.7, 162.1 (d), 151.9, 144.6, 141.3, 138.8, 137.9, 135.7, 135.0, 134.9 (d), 132.7, 132.3, 131.8, 130.6, 125.8, 124.7, 121.2, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.4, 35.9, 20.9, 19.6, 18.2, 17.8, 13.5
【実施例22】
【0115】
3−メトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物122)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物308(495mg、1.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム3−メトキシ−プロピオネート(520mg、1.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ195.5, 169.7, 162.1 (d), 151.6, 144.6, 141.3, 138.9, 137.9, 135.7, 135.0, 134.8 (d), 132.6, 132.3, 131.8, 130.6, 125.8, 124.7, 121.3, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.5, 67.5, 58.8, 34.8, 20.9, 19.5, 17.8
【実施例23】
【0116】
3,3−ジメチル−酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物123)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物307(1.44mL、THF中1.39M、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2,2−ジメチル−プロピオネート(1.12g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 5:95〜90:10の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 170.6, 162.2 (d), 152.5, 144.1, 139.3, 138.6 (d), 137.1, 135.6, 134.7 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 125.5, 124.8, 121.2, 118.2 (d), 114.4 (d), 80.9, 47.4, 30.8, 29.5, 21.0, 17.8
【実施例24】
【0117】
シクロプロパンカルボン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物124)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物307(531mg、1.19mmol)およびテトラブチルアンモニウムシクロプロパンカルボキシレート(583mg、1.78mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ195.5, 173.4, 162.2 (d), 152.6, 144.2, 139.3, 138.6 (d), 137.2, 135.7, 134.7 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 125.5, 124.8, 121.2, 118.2 (d), 114.4 (d), 80.9, 21.0, 17.8, 12.6, 9.1
【実施例25】
【0118】
シクロブタンカルボン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物125)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物307(1.44mL、THF中1.39M、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウムシクロブタンカルボキシレート(1.02g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 0:100〜40:60の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.23-7.10 (m,3H), 7.06-6.93 (m,2H), 5.78 (m,2H), 3.17 (m,1H), 2.53 (s,3H), 2.37-2.10 (m,4H), 2.16 (s,3H), 1.98 (m,2H)
【実施例26】
【0119】
2−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物126)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−ヒドロキシ−プロピオネート(1.0g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:2〜2:1の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 173.8, 162.2 (d), 151.8, 144.1, 139.3, 138.5, 137.1, 135.7, 134.8 (d), 132.7, 132.0, 131,8, 131.0, 130.7, 130.5, 125.5, 124.9, 121.3, 118.1 (d), 114.4 (d), 91.1, 66.6, 21.0, 20.1, 19.5, 17.8
【実施例27】
【0120】
(E)−2−メチル−ブタ−2−エン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物127)
反応を3時間後に停止した以外は化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム(E)−2−メチル−ブタ−2−エノエート(1.03g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:2〜2:1の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 165.9, 162.1 (d), 152.0, 144.4, 139.2, 139.0, 138.7, 137.3, 135.4, 135.0 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.6, 127.8, 125.5, 124.9, 121.3, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.7, 21.0, 19.7, 17.8, 14.5, 11.9
【実施例28】
【0121】
2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物128)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオネート(1.2g、3.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 175.6, 162.1 (d), 151.7, 144.1, 139.3, 138.6 (d), 137.1, 135.6, 134.7 (d), 132.7, 132.0, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.7, 121.2, 118.1 (d), 114.3 (d), 91.3, 71.9, 27.0, 26.8, 21.0, 19.4, 17.8
【実施例29】
【0122】
2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物129)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物308(495mg、1.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオネート(550mg、1.6mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ195.4, 175.6, 162.2 (d), 151.7, 144.3, 141.3, 138.7, 138.0, 135.6, 135.2, 134.7, 132.7, 132.3, 131.8, 130.6, 130.5 (d), 125.8, 124.7, 121.2, 118.1 (d), 114.4 (d), 91.3, 71.9, 27.0, 26.8, 20.9, 19.4, 17.8
【実施例30】
【0123】
イソ酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物130)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−メチル−プロピオネート(550mg、1.66mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 175.1, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 138.7, 137.2, 135.4, 135.0 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.7, 121.2, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.4, 33.8, 21.0, 19.5, 18.8, 18.5, 17.8
【実施例31】
【0124】
イソ酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物131)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物307(540mg、1.20mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−メチル−プロピオネート(760mg、2.30mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 175.5, 162.2 (d), 152.5, 144.2, 139.3, 138.6 (d), 137.2, 135.7, 134.7 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 125.5, 124.8, 121.2, 118.2 (d), 114.4 (d), 81.0, 33.8, 21.0, 18.7, 17.8
【実施例32】
【0125】
2,2−ジメチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物132)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム2,2−ジメチル−プロピオネート(570mg、1.66mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 176.5, 162.1 (d), 151.9, 144.4, 139.2, 138.8, 137.3, 135.4, 135.0 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.7, 121.1, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.6, 38.6, 26.8, 21.0, 19.4, 17.8
【実施例33】
【0126】
3−メチル−酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物133)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(690mg、1.50mmol)およびテトラブチルアンモニウム3−メチル−ブタノエート(860mg、2.50mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25(m,5H), 7.22-7.10(m,3H), 7.04-6.91(m,2H), 6.86(q,1H), 2.52(s,3H), 2.17(bs,3H), 2.16(d,2H), 2.07(m,1H), 1.44(d,3H), 0.92(d,6H)
【実施例34】
【0127】
2−メチル−酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物134)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−メチル−ブタノエート(570mg、1.66mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.04-6.90 (m,2H), 6.86 (q,1H), 2.52 (s,3H), 2.33 (m,1H), 2.17 (bs,3H), 1.74-1.34 (m,2H), 1.44 (bd,3H), 1.14-1.07 (d,3H), 0.91-0.79 (t,3H)
【実施例35】
【0128】
シクロプロパンカルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物135)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウムシクロプロパンカルボキシレート(500mg、1.50mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.92 (m,2H), 6.86 (q,1H), 2.52 (s,3H), 2.17 (bs,3H), 1.56 (m,1H), 1.44 (bd,3H), 1.01 (m,2H), 0.90 (m,2H)
【実施例36】
【0129】
アクリル酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物136)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびアクリル酸テトラブチルアンモニウム(520mg、1.66mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-7.10 (m,3H), 7.05-6.89 (m,3H), 6.46 (dd,1H,J=17.2Hz および 1.5Hz), 6.08 (dd,1H,J=17.2Hz および 10.3Hz), 5.90 (dd,1H,J=10.3Hz および 1.5Hz), 2.52 (s,3H), 2.17 (bs,3H), 1.47 (bd,3H)
【実施例37】
【0130】
(E)−ブタ−2−エン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物137)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム(E)−ブタ−3−エノエート(500mg、1.50mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.44-7.25 (m,5H), 7.22-6.89 (m,7H), 5.80 (dq,1H,J=15.6Hz および 1.6Hz), 2.52 (s,3H), 2.17 (bs,3H), 1.89 (dd,3H), 1.45 (bd,3H)
【実施例38】
【0131】
(E)−ブタ−2−エン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物138)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物307(446mg、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム(E)−ブタ−3−エノエート(491mg、1.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 164.6, 162.2 (d), 152.7, 147.5, 144.2, 139.3, 138.6 (d), 137.2, 135.7, 134.7 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 125.5, 124.8, 121.4, 121.3, 118.2 (d), 114.4 (d), 80.8, 21.0, 18.2, 17.8
【実施例39】
【0132】
シクロブタンカルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物139)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.00mmol)およびテトラブチルアンモニウムシクロブタンカルボキシレート(1.2g、3.5mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:1を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 173.5, 162.1 (d), 152.0, 144.4, 139.2, 138.8, 137.2, 135.4, 135.0 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.8, 121.2, 118.0 (d), 114.2 (d), 90.4, 37.7, 25.1, 24.8, 21.0, 19.5, 18.4, 17.8
【実施例40】
【0133】
3−メトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物140)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム3−メトキシ−プロピオネート(1.04g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:9〜3:2の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 169.7, 162.1 (d), 151.9, 144.3, 139.2, 138.6, 137.2, 135.5, 134.9 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.8, 121.3, 118.1 (d), 114.3 (d), 90.5, 67.5, 58.8, 34.8, 21.0, 19.5, 17.8
【実施例41】
【0134】
2−アセトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物141)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−アセトキシ−プロピオネート(1.12g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:9〜1:1の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 170.3, 169.0, 162.2 (d), 151.7, 144.2, 139.3, 137.2, 135.6, 134.8, 132.7, 132.3, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 124.8, 121.2, 118.1 (d), 114.3 (d), 91.1, 90.8, 68.2, 21.0, 20.6, 19.4, 17.8, 16.7, 16.6
【実施例42】
【0135】
2,2−ジメチル−プロピオン酸−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル(化合物142)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物307(0.72mL、THF中1.39M、1.00mmol)およびテトラブチルアンモニウム2,2−ジメチル−プロピオネート(516mg、1.5mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 176.9, 162.2 (d), 152.4, 144.2, 139.3, 138.7 (d), 137.2, 135.7, 134.8 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 125.5, 124.8, 121.2, 118.2 (d), 114.4 (d), 81.2, 38.8, 26.9, 21.0, 17.8
【実施例43】
【0136】
3−フェニル−アクリル酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物143)
反応を4時間後に停止した以外は化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム3−フェニル−アクリレート(1.17g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:9〜3:2の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 164.8, 162.1 (d), 152.0, 146.5, 144.4, 139.2, 137.2, 135.5, 135.0 (d), 134.1, 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.6, 129.0, 128.3, 125.5, 124.9, 121.3, 118.1 (d), 116.9, 114.3 (d), 90.6, 21.0, 19.7, 17.9
【実施例44】
【0137】
安息香酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物144)
反応を1.5時間後に停止した以外は化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)および安息香酸テトラブチルアンモニウム(1.09g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:9〜2:3の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.6, 164.6, 162.1 (d), 152.0, 144.3, 139.2, 138.7, 137.2, 135.5, 134.9 (d), 133.6, 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.6, 129.8, 129.2, 128.5, 125.5, 124.9, 121.3, 118.0 (d), 114.3 (d), 91.0, 21.0, 19.7, 17.8
【実施例45】
【0138】
ピリジン−2−カルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物145)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウムピリジン−2−カルボキシレート(1.09g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:2〜1:2の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 163.4, 162.1 (d), 152.0, 150.1, 147.2, 144.3, 139.2, 138.7, 137.2, 137.1, 135.5, 134.9 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.6, 127.3, 125.6, 125.5, 124.9, 121.4, 118.1 (d), 114.3 (d), 91.5, 21.0, 19.7, 17.9
【実施例46】
【0139】
イソニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物146)
化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびイソニコチン酸テトラブチルアンモニウム(1.09g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:2〜1:2の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 163.3, 162.1 (d), 151.8, 150.8, 144.1, 139.3, 138.6 (d), 137.1, 136.4, 135.7, 134.8 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 125.5, 124.9, 122.9, 121.3, 118.1 (d), 114.4 (d), 91.4, 21.0, 19.6, 17.9
【実施例47】
【0140】
ニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物147)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびニコチン酸テトラブチルアンモニウム(1.09mg、3.0mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 163.4, 162.1 (d), 154.0, 151.0, 144.2, 139.3, 138.6, 137.3, 137.1, 135.7, 134.8 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 125.5, 125.2, 124.9, 123.4, 121.3, 118.1 (d), 114.4 (d), 91.1, 21.0, 19.6, 17.9
【実施例48】
【0141】
ニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物148)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物308(740mg、1.5mmol)およびニコチン酸テトラブチルアンモニウム(860mg、2.4mmol)であった。
13C NMR (CDCl3): δ195.4, 163.4, 162.2 (d), 154.0, 151.9, 151,0, 144.4, 141.3, 138.6, 138.0, 137.3, 135.6, 135.2, 134.7 (d), 132.7, 132.3, 131.8, 130.6, 125.8, 125.2, 124.8, 123.4, 121.3, 118.2 (d), 114.4 (d), 91.2, 20.9, 19.6, 17.8
【実施例49】
【0142】
2−ヒドロキシ−安息香酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物149)
反応を2日後に停止する以外は化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム2−ヒドロキシ−ベンゾエート(1.14g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 5:95〜1:1の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 168.4, 162.2, 162.1 (d), 151.9, 144.1, 139.3, 138.7, 137.1, 136.4, 135.7, 134.8 (d), 132.7, 131.9, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5 (d), 129.9, 125.5, 124.9, 121.3, 119.3, 118.1 (d), 117.8, 114.4 (d), 111.5, 90.8, 21.0, 19.6, 17.8
【実施例50】
【0143】
ヒドロキシ−フェニル−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物150)
反応を2日後に停止する以外は化合物111の製造において記載したように、反応およびワークアップを行なった。出発化合物は、化合物301(920mg、2.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム1−ヒドロキシ−1−フェニル−アセテート(1.12g、3.0mmol)であった。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/石油エーテル 1:9〜1:1の勾配を溶離剤として使用)によって精製して、標記化合物を得た。
13C NMR (CDCl3): δ196.5, 171.8, 162.2 (d), 151.7, 144.1, 139.3, 138.6, 137.6, 137.1, 135.8, 134.7 (d), 132.7, 132.0, 131.8, 131.0, 130.7, 130.5, 128.7, 126.6, 125.6, 124.9, 121.3, 118.1 (d), 114.4 (d), 91.5, 72.9, 21.0, 19.2, 17.8
【実施例51】
【0144】
(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物151)(ジアステレオマーA)
化合物111の製造において記載したように、反応、ワークアップおよび精製を行なった。出発化合物は、化合物301(460mg、1.0mmol)およびテトラブチルアンモニウム(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオネート(550mg、1.25mmol)であった。
1H NMR (CDCl3): δ7.55-7.00 (m,11H), 6.81 (q,1H), 4.89 (m,1H), 4.05 (m,1H), 3.58 (m,2H), 2.44 (s,3H), 2.14 (bs,3H), 1.37 (bs,9H), 1.34 (bd,3H)
【実施例52】
【0145】
(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物152)(ジアステレオマーB)
前記の化合物151の合成において、標記化合物を得た。
1H NMR (CDCl3): δ7.45-7.25 (m,5H), 7.23-7.08 (m,3H), 7.07-6.94 (m,2H), 6.91 (q,1H), 5.40 (bd,1H), 4.33 (m,1H), 4.00 (m,1H), 3.85 (m,1H), 2.53 (s,3H), 2.32 (bs,1H), 2.27-2.08 (bs,3H), 1.50-1.40 (bd,3H), 1.45 (s,9H)
【実施例53】
【0146】
化合物112を含有するクリーム製剤
酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(化合物112、10g)を、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(350g)に溶解し、蒸留水(350g)を加えた。メチルパラベン(1g)およびプロピルパラベン(0.2g)をフェノキシエタノール(6g)に溶解した。この溶液を、上記の化合物101の溶液と混合した。パラフィン油(183g)、セトステアリルアルコール(50g)およびARLACEL(登録商標)(50g)を、容器内で70〜80℃で溶融した。上記混合溶液も60〜70℃に加熱し、高速撹拌下に溶融油相にゆっくりと加えた。均質化した成分を室温に冷却した。
【実施例54】
【0147】
化合物112を含有する錠剤

【0148】
活性物質、ラクトースおよびデンプンを、適当なミキサー内で均質に混合し、メチルセルロース15cpsの5%水溶液で湿潤させる。顆粒が生成するまで混合を続ける。要すれば、湿潤顆粒を適当な篩に通し、適当な乾燥機(例えば流動床または乾燥オーブン)内で水分が1%未満になるまで乾燥する。乾燥した顆粒を1mm篩に通し、カルボキシメチルセルロースナトリウムと均質に混合する。ステアリン酸マグネシウムを加え、短時間混合を続ける。その顆粒から、適当な製錠機で重量200mgの錠剤を製造する。
【実施例55】
【0149】
化合物112を含有する注射用製剤

活性物質をエタノール(10%)に溶解し、次いで、塩化ナトリウムで等張とした注射用水を加えて100%とする。この混合物をアンプルに充填し、滅菌する。
【実施例56】
【0150】
化合物112を含有するクリーム製剤
化合物112(10g)をオクチルドデシルミリステート(250g)に溶解し、部分Aを形成した。メチルパラベン(1g)およびプロピルパラベン(0.2g)をフェノキシエタノール(6g)に溶解し、0.025M リン酸緩衝液(pH7.5)(632.8g)と混合して、部分Bを形成した。セトステアリルアルコール(50g)および ARLACEL 165 (登録商標)(50g)を、70〜80℃で容器内で溶融した。部分Aを加え、60〜70℃に加熱した。同様に水相を60〜70℃に加熱し、高速撹拌下に溶融油相にゆっくり加えた。均質化した成分を室温に冷却した。
【実施例57】
【0151】
化合物112を含有するクリーム製剤(Pemulen含有)
化合物112(10g)をオクチルドデシルミリステート(250g)に溶解し、ソルビタンオレエート(3g)を加えて部分Aを形成した。軟凝集物があればそれを破壊するために、部分AにPemulen TR−2(3g)およびCarbopol 980(3g)を分散させた。メチルパラベン(1g)およびプロピルパラベン(0.2g)をフェノキシエタノール(6g)に溶解し、水(700g)と混合して、部分Bを形成した。穏やかな撹拌下に部分Bを部分Aに加え、30〜40分間、または滑らかな分散物となるまで混合した。pH7.5とする量の水酸化ナトリウムを加え、滑らかな生成物が得られるまで激しく混合する。水を加えて最終量1000gとする。
【実施例58】
【0152】
化合物112を含有するゲル懸濁製剤
Carbopol 980(10g)を水(400g)に分散させ、水酸化ナトリウム(10%)で中和してpH7.5とする(部分A)。部分Bを形成するために、メチルパラベン(1g)およびプロピルパラベン(0.2g)をフェノキシエタノール(6g)に溶解した。メチルセルロース(10g)を冷水(100g)に分散させ、高温水を加える(300g)。これを部分Cと称する。部分Bと部分Cとをよく混合し、微細化する。合した混合物に、化合物101(10g)を分散させる(部分D)。部分Dを、中和したゲルに穏やかな撹拌下に加える。水を加えて最終重量を1000gとする。水は、穏やかな撹拌によって高粘度ゲル中によく混合する。
【実施例59】
【0153】
化合物112を含有するゲル製剤
Carbopol 980(10g)およびAerosil R972(2%)を水(600g)に分散させ、10%水酸化ナトリウム溶液で中和してpH7.5とする(部分A)。部分Bを形成するために、メチルパラベン(1g)およびプロピルパラベン(0.2g)をフェノキシエタノール(6g)に溶解した。化合物112をLabrasol(300g)に溶解する(部分C)。部分Bと部分Cとを合して部分Dとし、次いでそれを、中和したゲルに穏やかな撹拌下に加える。水を加えて最終濃度1000gとする。水は、穏やかな撹拌によって、高粘度ゲル中によく混合する。
【実施例60】
【0154】
化合物112を含有する軟膏製剤
化合物112(5g)をオクチルドデシルミリステート(500g)に溶解して部分Aを形成する。次いで、部分AにAerosil R972(70g)を低速撹拌下に分散させて、部分Bを形成する。その後、部分Bをワセリン(380g)と合する。
【実施例61】
【0155】
化合物112を含有するエタノールローション
化合物112(5g)をエタノール(500g)に溶解して部分Aを形成する。次いで、部分Aにポリエチレングリコール300を低速撹拌下に分散させる。
【実施例62】
【0156】
化合物112を含有するエタノールローション
化合物112(15g)をエタノール(600g)およびオクチルドデシルミリステート(100g)に溶解し、次いで水(300g)を加えて部分Aを形成する。部分Aにヒドロキシプロピルメチルセルロースを低速撹拌下に分散させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iで示される化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物:
【化1】

[式中、
R1は、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルチオ、(C1〜C4)アルキルアミノおよびシアノから成る群から選択される置換基を表し;
R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルチオ、(C1〜C4)アルキルアミノ、(C1〜C3)アルキルカルボニル、シアノおよびニトロから成る群から選択される1個またはそれ以上の同じかまたは異なる置換基を表し;
R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1〜C4)アルキル、(C2〜C4)オレフィン基、(C1〜C4)アルコキシ、(C1〜C4)アルキルチオおよび(C1〜C4)アルコキシカルボニルから成る群から選択される1個またはそれ以上の同じかまたは異なる置換基を表し;
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルチオ、(C1〜C4)アルキルアミノ、(C1〜C3)アルコキシカルボニル、シアノおよびニトロから成る群から選択される1個またはそれ以上の同じかまたは異なる置換基を表し;
R5は、水素、(C1〜C6)アルキルおよび(C2〜C6)オレフィン基を表し;
R6は、水素、(C1〜C6)アルキルおよび(C2〜C6)オレフィン基を表し;
R7は、(C1〜C18)アルキル、(C3〜C8)環状炭化水素基、(C2〜C18)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C18)アルキニル、(C1〜C18)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C18)アルキル−(C3〜C8)環状炭化水素基、(C2〜C18)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C18)オレフィン基−(C3〜C8)環状炭化水素基、(C2〜C18)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C18)アルキニル−(C3〜C8)環状炭化水素基を表し;R7は、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R8は、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルチオ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、(C2〜C12)ジアルキルホスフィノイル、(C1〜C6)アルキル(ヒドロキシ)ホスフィノイル、(C2〜C12)ジアルキルホスフィノイルオキシ、(C1〜C6)アルキル(ヒドロキシ)ホスフィノイルオキシ、ジヒドロキシホスフィノイル、ジヒドロキシホスフィノイルオキシ、シアノ、アジド、ニトロ、−CHO、−COOH、−CONH2、−CONHR'、−CONRR'(ここで、RおよびR'は、(C1〜C3)アルキル)またはY−R9を表し;
Yは、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−NRa−、−NRaC(O)NRb−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−、−OC(O)NRa−、−S(O)2NRa−、−NRaS(O)2−、−OC(O)O−、または−O(CH2CH2O)n−を表し;nは1〜6の整数であり、RaおよびRbは、独立して、水素または(C1〜C3)アルキルを表し;
R9は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C6)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9は、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R10は、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルチオ、(C1〜C6)アルキルアミノまたは(C1〜C6)アルコキシカルボニルを表す]。
【請求項2】
R1が、フルオロ、クロロまたはブロモ、メチルおよびメトキシを表す請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R2が、水素、フルオロ、クロロ、メチルまたはメトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上の置換基を表す請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R2が2−クロロを表す請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
R3が、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、エテニルおよびメトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上の置換基を表す請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
R3が、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモを表す請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
R4が、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチルおよびメトキシから成る群から選択される1個またはそれ以上の置換基を表す請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
R4が4−クロロを表す請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
R5およびR6が、それぞれ独立して、水素または(C1〜C6)アルキルを表す請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
R5およびR6が、それぞれ独立して、水素、(C1〜C4)アルキルまたはメチルを表す請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
R7が、(C1〜C10)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル、(C1〜C10)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C10)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C10)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7が、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
R7が、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C6)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7が、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい請求項1〜11のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
R7が、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、ノニル、2−メチル−プロピル、1−メチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、エテニル、プロペニル、フェニルメチル、フェニル−1−アリルまたは2−、3−もしくは4−ピリジルを表し、それらは全てR8によって置換されていてもよい請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
R8が、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、シアノ、COOHまたはY−R9を表す請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
【請求項15】
R8がヒドロキシルまたはカルボキシを表す請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
Yが、−O−、−NRa−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nが1、2、3または4であり、RaおよびRbが両方とも水素を表す請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項17】
Yが、−C(O)−O−、NH−C(O)−O−、−O−、−O−C(O)−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nが3である請求項1〜16のいずれかに記載の化合物。
【請求項18】
R9が、(C1〜C4)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C3)アルキニル、(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C3)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9が、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよい請求項1〜17のいずれかに記載の化合物。
【請求項19】
R9が、(C1〜C4)アルキルまたは(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素を表す請求項1〜18のいずれかに記載の化合物。
【請求項20】
R9が、メチル、エチル、t−ブチルまたはフェニルメチルを表す請求項1〜19のいずれかに記載の化合物。
【請求項21】
R10が、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す請求項1〜20のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
R1が、メチルであり;
R2が、2−クロロであり;
R3が、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモであり;
R4が、水素または4−クロロであり;
R5およびR6が、独立して、水素または(C1〜C4)アルキルを表し;
R7が、(C1〜C10)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル、(C1〜C10)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C10)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C10)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C10)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C10)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7が、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R8が、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、シアノ、−COOHまたはY−R9を表し;
Yが、−O−、−NRa−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nが1、2、3または4であり、RaおよびRbが、両方とも水素を表し;
R9が、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C3)アルキニル、(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C3)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9が、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R10が、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す
請求項1に記載の化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物。
【請求項23】
R1が、メチルであり;
R2が、2−クロロであり;
R3が、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモであり;
R4が、水素または4−クロロであり;
R5およびR6が、独立して、水素または(C1〜C4)アルキルを表し;
R7が、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基、ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルキル−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)オレフィン基−ヘテロシクリル、(C2〜C6)オレフィン基−(C3〜C6)環状炭化水素基、(C2〜C6)アルキニル−ヘテロシクリル、(C2〜C6)アルキニル−(C3〜C6)環状炭化水素基を表し;R7が、R8で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R8が、ハロゲン、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルキルアミノ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、医薬的に許容される陰イオンと組み合わせた(C1〜C9)トリアルキルアンモニウム、シアノ、−COOHまたはY−R9を表し;
Yが、−O−、−NRa−、−NRaC(O)−、−C(O)NRa−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−NRaC(O)O−または−O(CH2CH2O)n−を表し;nが1、2、3または4であり、RaおよびRbが、両方とも水素を表し;
R9が、(C1〜C3)アルキル、(C2〜C3)オレフィン基、(C3〜C6)環状炭化水素基、ヘテロシクリル、(C2〜C3)アルキニル、(C1〜C3)アルキル−(C3〜C6)環状炭化水素または(C1〜C3)アルキル−ヘテロシクリルを表し;R9が、R10で示される1個またはそれ以上の置換基によって任意に置換されていてもよく;
R10が、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す
請求項1に記載の化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物。
【請求項24】
R1が、メチルであり;
R2が、2−クロロであり;
R3が、2−メチルおよび4−フルオロ、または2−メチルおよび4−ブロモであり;
R4が、水素または4−クロロであり;
R5およびR6が、独立して、水素またはメチルを表し;
R7が、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、ノニル、2−メチル−プロピル、1−メチル−プロピル、2,2−ジメチル−プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、エテニル、プロペニル、フェニルメチル、フェニル−1−アリルまたは2−、3−もしくは4−ピリジルであり、それらは全てR8によって置換されていてもよく;
R8が、ヒドロキシ、カルボキシを表し;
Yが、−C(O)−O−、NH−C(O)−O−、−O−、−O−C(O)−または−O(CH2−CH2−O)n−を表し;nが3であり;
R9が、メチル、エチル、t−ブチルまたはフェニルメチルを表し;
R10が、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アミノ、(C1〜C3)アルキル、(C1〜C3)アルコキシ、(C1〜C3)アルキルアミノまたは(C1〜C3)アルコキシカルボニルを表す
請求項1に記載の化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、溶媒和物および水和物。
【請求項25】
下記の化合物から成る群から選択される請求項1に記載の化合物:
琥珀酸ベンジルエステル1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
琥珀酸モノ−{1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチル}エステル;
ナトリウム3−{1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エトキシカルボニル}−プロピオネート;
{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
{2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチルエステル;
琥珀酸ベンジルエステル1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチルエステル;
琥珀酸モノ−(1−{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−エチル)エステル;
琥珀酸{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−メチルエステルメチルエステル;
琥珀酸ベンジルエステル{(4−ブロモ−2−メチル−フェニル)−[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−カルバモイルオキシ}−メチルエステル;
酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
ペンタン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ヘキサン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
オクタン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
デカン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
琥珀酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステルエチルエステル;
メトキシ−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
メトキシ−酢酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
酪酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3−メトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3,3−ジメチル−酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
シクロプロパンカルボン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
シクロブタンカルボン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
2−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−メチル−ブタ−2−エン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
イソ酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
イソ酪酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
2,2−ジメチル−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3−メチル−酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−メチル−酪酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
シクロプロパンカルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
アクリル酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ブタ−2−エン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ブタ−2−エン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
シクロブタンカルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
3−メトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−アセトキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2,2−ジメチル−プロピオン酸[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−メチルエステル;
3−フェニル−アクリル酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
安息香酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ピリジン−2−カルボン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
イソニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ニコチン酸1−[[3−クロロ−4−(4−クロロ−2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
2−ヒドロキシ−安息香酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
ヒドロキシ−フェニル−酢酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル;
(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(ジアステレオマーA);
(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸1−[[3−クロロ−4−(2−メチル−ベンゾイル)−フェニル]−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−カルバモイルオキシ]−エチルエステル(ジアステレオマーB)。
【請求項26】
医療に使用する請求項1〜25のいずれかに記載の化合物。
【請求項27】
請求項1〜25のいずれかに記載の化合物を、場合により、他の処置活性化合物、および1種またはそれ以上の医薬的に許容できる担体または賦形剤と共に含有する医薬組成物。
【請求項28】
他の処置活性化合物が、グルココルチコイド、ビタミンD類似体、抗ヒスタミン剤、血小板活性化因子(PAF)拮抗剤、抗コリン作動剤、メチルキサンチン類、β−アドレナリン作動剤、COX−2阻害剤、サリチレート、インドメタシン、フルフェナメート、ナプロキセン、チメガジン、金塩、ペニシラミン、血清コレステロール低下剤、レチノイド、亜鉛塩、およびサリチルアゾスルファピリジン(サラゾピリン)から成る群から選択される請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
アクネ、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、乾癬、喘息、アレルギー、関節炎、慢性関節リューマチ、脊椎関節炎、痛風、アテローム性動脈硬化症、慢性炎症性腸疾患、ブドウ膜炎および敗血性ショックを処置する方法であって、それを必要とする患者に、請求項1〜25のいずれかに記載の化合物を有効量で、場合により他の処置活性化合物と組み合わせて投与することを含んで成る方法。
【請求項30】
他の処置活性化合物が、グルココルチコイド、ビタミンD類似体、抗ヒスタミン剤、血小板活性化因子(PAF)拮抗剤、抗コリン作動剤、メチルキサンチン類、β−アドレナリン作動剤、COX−2阻害剤、サリチレート、インドメタシン、フルフェナメート、ナプロキセン、チメガジン、金塩、ペニシラミン、血清コレステロール低下剤、レチノイド、亜鉛塩、およびサリチルアゾスルファピリジン(サラゾピリン)から成る群から選択される請求項29に記載の方法。
【請求項31】
アクネ、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、乾癬、喘息、アレルギー、関節炎、慢性関節リューマチ、脊椎関節炎、痛風、アテローム性動脈硬化症、慢性炎症性腸疾患、ブドウ膜炎および敗血性ショックを処置するための医薬の製造における、請求項1〜25のいずれかに記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2006−510688(P2006−510688A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561082(P2004−561082)
【出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【国際出願番号】PCT/DK2003/000900
【国際公開番号】WO2004/056762
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(391008881)レオ・ファーマ・アクティーゼルスカブ (13)
【氏名又は名称原語表記】LEO Pharma A/S
【Fターム(参考)】