新規3−ヒドロキシ−5−アリールイソチアゾール誘導体
【課題】新規なGPR40アゴニスト作用を有する化合物またはその塩またはそれらの溶媒和物等を有効成分とするGPR40活性化剤、とりわけインスリン分泌促進剤、糖尿病、肥満等の予防及び/または治療剤の提供。
【解決手段】式(I)
【化1】
(式中、nは0〜2;pは0〜4;jは0〜3;kは0〜2;環AはLで置換されていてもよいアリール基、ヘテロ環基;環Bはベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環;XはO、S、−NR7−;R1〜R7、Lは特定の基を示す)
で表される化合物、またはその塩またはそれらの溶媒和物。
【解決手段】式(I)
【化1】
(式中、nは0〜2;pは0〜4;jは0〜3;kは0〜2;環AはLで置換されていてもよいアリール基、ヘテロ環基;環Bはベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環;XはO、S、−NR7−;R1〜R7、Lは特定の基を示す)
で表される化合物、またはその塩またはそれらの溶媒和物。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(VI)
【化1】
(式中、pは0〜4の整数を表し;jは0〜3の整数を表し;kは0〜2の整数を表し;環Aは、Lで1〜5個置換されていてもよいC6〜14アリール基、またはLで1〜5個置換されていてもよい3〜14員のヘテロ環基を表し;
環Bはベンゼン環、ピリジン環、またはピリミジン環を表し;
Xは酸素原子、硫黄原子または−NR7−を表し;
R1は、各々独立に、ハロゲン原子、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルコキシル基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し;R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基及びC2〜6アルキニル基から任意に選ばれる基を表し;
Lは、各々独立に、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルコキシル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルケニルオキシ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキニルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリール基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロ環基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアラルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環オキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキルオキシ基、−SH、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、または基:−NRbRcを表し;
Raは、C1〜6アルキル基及びハロゲン化C1〜6アルキル基から任意に選ばれる基を表し;
Rb、Rcは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C2〜7アルカノイル基(当該アルカノイル基は、−OHもしくはC1〜6アルコキシル基で置換されていてもよい)、C1〜6アルキルスルホニル基、アリールカルボニル基及びヘテロ環カルボニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb、Rcはそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく、当該環状基はさらに置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい、を表し;
以上の置換基RIは、同一または互いに異なって、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、C1〜6アルコキシル基(当該C1〜6アルコキシル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜
6アルコキシル基、非芳香族ヘテロ環基(当該ヘテロ環基は、C1〜6アルキル基で置換されていてもよい)、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)、基:−NRb1Rc1及び非芳香族ヘテロ環オキシ基から任意に選ばれる基を表し;
以上の置換基RIIは、同一または互いに異なって、上記の置換基RI及びC1〜6アルキル基(当該C1〜6アルキル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜6アルコキシル基、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)から任意に選ばれる基を表し;
Rd、Reは、各々独立に、水素原子もしくはC1〜6アルキル基を表し;
Rb1、Rc1は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、C2〜7アルカノイル基及びC1〜6アルキルスルホニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb1、Rc1はそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、C1〜6アルキル基で置換されていても良い)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよい、を表す)
で表される化合物を、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で水硫化ナトリウム、硫化水素ガス等のチオール(SH)源と反応させた後、得られたチオール付加体を、ハロゲン存在下で、さらに塩基存在下あるいは非存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、
下記式(I)−a
【化2】
(式中、p、j、k、環A、環B、X,R1、R3、R4、R5及びR6の定義は前記式(VI)と同じである)で表される化合物を製造し、必要に応じて、
式(I)−aで表される化合物を、過酸化水素水、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)等の過酸または過酸化物の存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、下記式(I)−b
【化3】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R3、R4、R5及びR6の定義は前記式(VI)と同じであり、mは1または2の整数を表す)で表される化合物を得ることを特徴とするか、
前記式(I)−aで表される化合物のフェノール性の水酸基を、アルコキシアルキル基、アリールメチル基、シリル基、アルカノイル基、アロイル基、アルキルカルボニル基およびアリールメチルカルボニル基から選ばれる基でP2として保護し、下記式(B−VI)
【化4】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R3、R4、R5及びR6の定義は前記式(VI)と同じであり、P2はアルコキシアルキル基、アリールメチル基、シリル基、アルカノイル基、アロイル基、アルキルカルボニル基およびアリールメチルカルボニル基から選ばれる基を表す)で表される化合物を得て、
ハロゲン化剤および塩基の存在下、反応に関与しない溶媒中、−78℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、必要に応じて、対応するシアノ化剤、パラジウム触媒、ホスフィン系試薬および塩基の存在下、またはホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、
下記式(D−I)
【化5】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R3、R4、R5及びR6は前記式(VI)と同じであり、
R2は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し;
P2はアルコキシアルキル基、アリールメチル基、シリル基、アルカノイル基、アロイル基、アルキルカルボニル基およびアリールメチルカルボニル基から選ばれる基を表す)で表される化合物を製造し、必要に応じて、式(D−I)で表される化合物の硫黄原子の酸化反応を、過酸化水素水、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)等の過酸または過酸化物の存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で行い、
下記式(D−II)
【化6】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びP2は前記式(D−I)と同じであり、mは1または2の整数を表す)で表される化合物を製造し、
式(D−I)で表される化合物、もしくは式(D−II)で表される化合物の保護基P2の脱保護反応を行うことを特徴とする、
下記式(I)
【化7】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は前記式(D−I)と同じであり、nは0〜2の整数を表す)で表される化合物の製造方法。
【請求項2】
n及びmが1であることを特徴とする、請求項1に記載の式(I)で表わされる化合物の製造方法。
【請求項3】
下記式(C−I)
【化8】
(式中、Wは、ボロン酸、ボロン酸エステルまたはトリフルオロボレート塩であり、
pは0〜4の整数を表し;jは0〜3の整数を表し;kは0〜2の整数を表し;
環Aは、Lで1〜5個置換されていてもよいC6〜14アリール基、またはLで1〜5個置換されていてもよい3〜14員のヘテロ環基を表し;
環Bはベンゼン環、ピリジン環、またはピリミジン環を表し;
Xは酸素原子、硫黄原子または−NR7−を表し;
R1は、各々独立に、ハロゲン原子、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルコキシル基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し;R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基及びC2〜6アルキニル基から任意に選ばれる基を表し;
Lは、各々独立に、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルコキシル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルケニルオキシ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキニルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリール基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロ環基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアラルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環オキシ基、置換基R
IIで1〜5個置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキルオキシ基、−SH、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、または基:−NRbRcを表し;
Raは、C1〜6アルキル基及びハロゲン化C1〜6アルキル基から任意に選ばれる基を表し;
Rb、Rcは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C2〜7アルカノイル基(当該アルカノイル基は、−OHもしくはC1〜6アルコキシル基で置換されていてもよい)、C1〜6アルキルスルホニル基、アリールカルボニル基及びヘテロ環カルボニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb、Rcはそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく、当該環状基はさらに置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい、を表し;
以上の置換基RIは、同一または互いに異なって、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、C1〜6アルコキシル基(当該C1〜6アルコキシル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜6アルコキシル基、非芳香族ヘテロ環基(当該ヘテロ環基は、C1〜6アルキル基で置換されていてもよい)、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)、基:−NRb1Rc1及び非芳香族ヘテロ環オキシ基から任意に選ばれる基を表し;
以上の置換基RIIは、同一または互いに異なって、上記の置換基RI及びC1〜6アルキル基(当該C1〜6アルキル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜6アルコキシル基、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)から任意に選ばれる基を表し;
Rd、Reは、各々独立に、水素原子もしくはC1〜6アルキル基を表し;
Rb1、Rc1は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、C2〜7アルカノイル基及びC1〜6アルキルスルホニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb1、Rc1はそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、C1〜6アルキル基で置換されていても良い)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよい、を表す)で表される化合物と、
下記式(C−II)
【化9】
(式中、nは0〜2の整数を表し;R2は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し;Yはハロゲン原子である)で表される化合物とを、
パラジウム触媒、ホスフィン系試薬及び塩基の存在下、またはホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等の存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行うことを特徴とする、下記式(I)
【化10】
(式中、p、j、k、n、環A、環B、X、R1、R2、R3、R4、R5及びR6の定義は、請求項1に記載の前記式(I)と同じである)で表される化合物の製造方法。
【請求項4】
nが1であることを特徴とする、請求項3に記載の式(I)で表わされる化合物の製造方法。
【請求項1】
下記式(VI)
【化1】
(式中、pは0〜4の整数を表し;jは0〜3の整数を表し;kは0〜2の整数を表し;環Aは、Lで1〜5個置換されていてもよいC6〜14アリール基、またはLで1〜5個置換されていてもよい3〜14員のヘテロ環基を表し;
環Bはベンゼン環、ピリジン環、またはピリミジン環を表し;
Xは酸素原子、硫黄原子または−NR7−を表し;
R1は、各々独立に、ハロゲン原子、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルコキシル基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し;R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基及びC2〜6アルキニル基から任意に選ばれる基を表し;
Lは、各々独立に、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルコキシル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルケニルオキシ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキニルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリール基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロ環基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアラルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環オキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキルオキシ基、−SH、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、または基:−NRbRcを表し;
Raは、C1〜6アルキル基及びハロゲン化C1〜6アルキル基から任意に選ばれる基を表し;
Rb、Rcは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C2〜7アルカノイル基(当該アルカノイル基は、−OHもしくはC1〜6アルコキシル基で置換されていてもよい)、C1〜6アルキルスルホニル基、アリールカルボニル基及びヘテロ環カルボニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb、Rcはそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく、当該環状基はさらに置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい、を表し;
以上の置換基RIは、同一または互いに異なって、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、C1〜6アルコキシル基(当該C1〜6アルコキシル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜
6アルコキシル基、非芳香族ヘテロ環基(当該ヘテロ環基は、C1〜6アルキル基で置換されていてもよい)、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)、基:−NRb1Rc1及び非芳香族ヘテロ環オキシ基から任意に選ばれる基を表し;
以上の置換基RIIは、同一または互いに異なって、上記の置換基RI及びC1〜6アルキル基(当該C1〜6アルキル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜6アルコキシル基、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)から任意に選ばれる基を表し;
Rd、Reは、各々独立に、水素原子もしくはC1〜6アルキル基を表し;
Rb1、Rc1は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、C2〜7アルカノイル基及びC1〜6アルキルスルホニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb1、Rc1はそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、C1〜6アルキル基で置換されていても良い)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよい、を表す)
で表される化合物を、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で水硫化ナトリウム、硫化水素ガス等のチオール(SH)源と反応させた後、得られたチオール付加体を、ハロゲン存在下で、さらに塩基存在下あるいは非存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、
下記式(I)−a
【化2】
(式中、p、j、k、環A、環B、X,R1、R3、R4、R5及びR6の定義は前記式(VI)と同じである)で表される化合物を製造し、必要に応じて、
式(I)−aで表される化合物を、過酸化水素水、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)等の過酸または過酸化物の存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、下記式(I)−b
【化3】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R3、R4、R5及びR6の定義は前記式(VI)と同じであり、mは1または2の整数を表す)で表される化合物を得ることを特徴とするか、
前記式(I)−aで表される化合物のフェノール性の水酸基を、アルコキシアルキル基、アリールメチル基、シリル基、アルカノイル基、アロイル基、アルキルカルボニル基およびアリールメチルカルボニル基から選ばれる基でP2として保護し、下記式(B−VI)
【化4】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R3、R4、R5及びR6の定義は前記式(VI)と同じであり、P2はアルコキシアルキル基、アリールメチル基、シリル基、アルカノイル基、アロイル基、アルキルカルボニル基およびアリールメチルカルボニル基から選ばれる基を表す)で表される化合物を得て、
ハロゲン化剤および塩基の存在下、反応に関与しない溶媒中、−78℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、必要に応じて、対応するシアノ化剤、パラジウム触媒、ホスフィン系試薬および塩基の存在下、またはホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、
下記式(D−I)
【化5】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R3、R4、R5及びR6は前記式(VI)と同じであり、
R2は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し;
P2はアルコキシアルキル基、アリールメチル基、シリル基、アルカノイル基、アロイル基、アルキルカルボニル基およびアリールメチルカルボニル基から選ばれる基を表す)で表される化合物を製造し、必要に応じて、式(D−I)で表される化合物の硫黄原子の酸化反応を、過酸化水素水、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)等の過酸または過酸化物の存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で行い、
下記式(D−II)
【化6】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びP2は前記式(D−I)と同じであり、mは1または2の整数を表す)で表される化合物を製造し、
式(D−I)で表される化合物、もしくは式(D−II)で表される化合物の保護基P2の脱保護反応を行うことを特徴とする、
下記式(I)
【化7】
(式中、p、j、k、環A、環B、X、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は前記式(D−I)と同じであり、nは0〜2の整数を表す)で表される化合物の製造方法。
【請求項2】
n及びmが1であることを特徴とする、請求項1に記載の式(I)で表わされる化合物の製造方法。
【請求項3】
下記式(C−I)
【化8】
(式中、Wは、ボロン酸、ボロン酸エステルまたはトリフルオロボレート塩であり、
pは0〜4の整数を表し;jは0〜3の整数を表し;kは0〜2の整数を表し;
環Aは、Lで1〜5個置換されていてもよいC6〜14アリール基、またはLで1〜5個置換されていてもよい3〜14員のヘテロ環基を表し;
環Bはベンゼン環、ピリジン環、またはピリミジン環を表し;
Xは酸素原子、硫黄原子または−NR7−を表し;
R1は、各々独立に、ハロゲン原子、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜6アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルコキシル基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し;R3、R4、R5、R6、R7は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基及びC2〜6アルキニル基から任意に選ばれる基を表し;
Lは、各々独立に、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルケニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC2〜10アルキニル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルコキシル基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルケニルオキシ基、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜10アルキニルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリール基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロ環基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアラルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキル基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環オキシ基、置換基R
IIで1〜5個置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換基RIIで1〜5個置換されていてもよいヘテロアリールアルキルオキシ基、−SH、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、または基:−NRbRcを表し;
Raは、C1〜6アルキル基及びハロゲン化C1〜6アルキル基から任意に選ばれる基を表し;
Rb、Rcは、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、ハロゲン化C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C2〜7アルカノイル基(当該アルカノイル基は、−OHもしくはC1〜6アルコキシル基で置換されていてもよい)、C1〜6アルキルスルホニル基、アリールカルボニル基及びヘテロ環カルボニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb、Rcはそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、置換基RIで1〜5個置換されていてもよいC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよく、当該環状基はさらに置換基RIIで1〜5個置換されていてもよい、を表し;
以上の置換基RIは、同一または互いに異なって、ハロゲン原子、−OH、シアノ基、C1〜6アルコキシル基(当該C1〜6アルコキシル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜6アルコキシル基、非芳香族ヘテロ環基(当該ヘテロ環基は、C1〜6アルキル基で置換されていてもよい)、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)、基:−NRb1Rc1及び非芳香族ヘテロ環オキシ基から任意に選ばれる基を表し;
以上の置換基RIIは、同一または互いに異なって、上記の置換基RI及びC1〜6アルキル基(当該C1〜6アルキル基は、ハロゲン原子、−OH、C1〜6アルコキシル基、基:−S(O)iRa(iは0〜2の整数を表す)、基:−SO2NRdRe、基:−CONRdReもしくは基:−NRb1Rc1で任意に1〜5個置換されていてもよい)から任意に選ばれる基を表し;
Rd、Reは、各々独立に、水素原子もしくはC1〜6アルキル基を表し;
Rb1、Rc1は、各々独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、C2〜7アルカノイル基及びC1〜6アルキルスルホニル基から任意に選ばれる基を表し、Rb1、Rc1はそれらが結合する窒素原子とともに3〜8員の環状基を形成してもよく、当該環状基は、その環内の炭素原子1個が、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子(当該窒素原子は、C1〜6アルキル基で置換されていても良い)から任意に選ばれる原子またはカルボニル基で置き換えられていてもよい、を表す)で表される化合物と、
下記式(C−II)
【化9】
(式中、nは0〜2の整数を表し;R2は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜6アルキル基、C2〜6アルケニル基、C2〜6アルキニル基、C1〜6アルコキシル基またはシアノ基を表し;Yはハロゲン原子である)で表される化合物とを、
パラジウム触媒、ホスフィン系試薬及び塩基の存在下、またはホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等の存在下、反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行うことを特徴とする、下記式(I)
【化10】
(式中、p、j、k、n、環A、環B、X、R1、R2、R3、R4、R5及びR6の定義は、請求項1に記載の前記式(I)と同じである)で表される化合物の製造方法。
【請求項4】
nが1であることを特徴とする、請求項3に記載の式(I)で表わされる化合物の製造方法。
【公開番号】特開2012−153726(P2012−153726A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−113868(P2012−113868)
【出願日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【分割の表示】特願2011−547676(P2011−547676)の分割
【原出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000181147)持田製薬株式会社 (62)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【分割の表示】特願2011−547676(P2011−547676)の分割
【原出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000181147)持田製薬株式会社 (62)
【Fターム(参考)】
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