説明

日焼け止め組成物の移行率が高い日焼け止めワイプ

急速破壊する日焼け止めチキソトロピック組成物を含む日焼け止めワイプが開示される。日焼け止め組成物は、水、少なくとも1種の日焼け止め活性物質、ペミュレンTR-2、安定化乳化剤、及び中和剤を含んでいる。日焼け止め組成物を約5〜約6のpH範囲で特定の高剪断粘度と低剪断粘度を有するように処方することによって、使用の間、皮膚への日焼け止め組成物の移行率は、従来の日焼け止めワイプと比較して著しく増大する。本発明は、更に、ワイプ基体及び医薬組成物を含む薬用ワイプに関する。医薬組成物は、水、ペミュレンTR-2、高伸張性皮膚軟化剤、薬用活性物質(例えば、皮膚保護剤、乾癬用薬剤、抗真菌剤、肛門直腸用薬剤又はざ瘡用薬剤)、安定化乳化剤及び中和剤を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の背景
本発明は日焼け止めワイプに関する。更に詳細には、本発明は、従来の日焼け止めワイプ製品と比較して用いた場合に、日焼け止めワイプが日焼け止め組成物の皮膚への移行率が高いように処方された急速破壊する日焼け止めエマルジョンチキソトロピック組成物を含むワイプ製品に関する。
太陽光線にあたり過ぎの望ましくない作用は周知であり、よく理解されている。そのようなあたり過ぎによって、日焼けが不快なだけでなく、老化が早まる皮膚、しわ、皮膚の弾性の消失、皮膚病、及び最後には皮膚癌又は他の深刻な皮膚の問題が生じ得る。太陽放射線のこれらの、また、他の不利な作用から皮膚を保護するために日焼け止めが望ましい。皮膚に対して最も危険な太陽放射線は、約400ナノメートルより低い波長の紫外(UV)放射線であり、UVAとUVB双方の放射線が含まれる。
日焼け止め組成物又は組成物は、皮膚の日焼けや上記の多くの問題と戦うために直接皮膚に適用することができる。適当な太陽光線保護指数(SPF、それは、日焼け止め物質又は組成物によって得られる太陽からの保護の基準である)を利用した日焼け止め組成物を一様に体に適用した場合、日焼け止めは、光老化の原因となり得る日焼けや損傷から保護するのに非常に効果的であり得る。しかしながら、体の面積が適用の間に消失した場合には日焼け止めの失敗が起こり得る。典型的には、小児の皮膚上の適用範囲が更に不完全で、平坦でなく、及び/又はむらがある傾向があるので、小児は成人より日焼けのリスクが大きい。
【0002】
従来の日焼け止め組成物は、典型的には、液体、ローションか又はクリームの形である。これらの組成物は、油性であっても水性であってもよく、典型的にはエマルジョンである。水性エマルジョンは、主に局所的日焼け止め有効成分を分散させる助剤として用いられる。皮膚に適用する際、担体の水は、蒸発し、皮膚に付着した有効成分と賦形剤の薄膜が残る。皮膚上に残る、好ましくは連続膜であり且つ日焼け止め活性物質を含有する膜が、皮膚を紫外線やそれから得られる損傷から保護する。これらの日焼け止め組成物の液体の適用は、接触に対してしばしば汚し油もつく。また、皮膚上の有効成分の分布は、液体の日焼け止め組成物を用いる場合にはむらになることがある。また、使用者は、日焼け止め組成物の液体が乾くのを待たなければならない。更に、多くの従来の液体の日焼け止め生成物は、ほとんど防水性でなく、長期間にわって日焼け止めの利点を意図するのに複数の適用を必要とするものである。
【0003】
液体の日焼け止めの多くの欠点に対して改善するための努力において、日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプが最近市販された。日焼け止めワイプによって、日焼け止めを体に適用する便利な方法、及び日焼け止め製品を積載し運搬する便利な方法が得られる。日焼け止めワイプは、適切に利用される場合には、便利であり、日焼け止めの利点を与えることができるが、従来の日焼け止めワイプは、日焼け止めワイプの全体の有効性を減少させてしまう多くの問題と欠点を現在までもっている。日焼け止めワイプの主要な欠点は、典型的には、移行率が非常に低いことである。即ち、従来の日焼け止めワイプは、日焼け止めを皮膚に適用するために用いた場合、実際には、ワイプに保持された日焼け止め組成物の非常に少量しか皮膚に移行しない。一般的には、日焼け止め組成物の約2〜3質量パーセント以下しか日焼け止めワイプからそこで利点を有する皮膚へ実際には移行しない。このような低い移行率により、日焼け止めの不十分な量が皮膚や生じた日焼けに適用されていることになり得る。
前述に基づいて、当該技術においては移行率の高い日焼け止めワイプが求められていることは明らかである。即ち、意図された日焼け止めの利点を与える使用に対して、十分な量の日焼け止めをワイプから皮膚へ移行することができる日焼け止めワイプが求められている。更に、日焼け止めワイプと組合わせて用いられる日焼け止め組成物が水と接触後又は長期の使用期間後の再適用の必要を減じるためにかなり防水性であった場合には有益である。
【0004】
発明の概要
本発明は、ワイプ基体及び乳化した急速破壊する日焼け止めチキソトロピック組成物を含む日焼け止めワイプであって、ここで、日焼け止めワイプが、適用の間、日焼け止めワイプから使用者の皮膚への日焼け止め組成物の移行率が高い、前記日焼け止めワイプを提供する。特に、本発明の日焼け止めワイプの移行率は本明細書で定義されるように少なくとも約4%、好ましくは約5%〜約10%である。このような移行率の改善を達成するために、ワイプ基体と組合わせて用いられる日焼け止め組成物はエマルジョンであり、低剪断粘度が約1000cPs〜約10,000cPs、高剪断粘度が約3000cPs以下、pHが約5〜約6であるように処方される。
特に、本発明の日焼け止め組成物は、以下の成分を含んでいる。
(a) 水;
(b) 1種以上の日焼け止め活性物質;
(c) ペミュレン(Pemulen)TR-2;
(d) 安定乳化剤; 及び
(e) 中和剤。
【0005】
更に、本願明細書に記載される日焼け止め組成物は、使用者の皮膚にわたって日焼け止め組成物の伸張性を高めるためにある実施態様においては任意の高伸張性皮膚軟化薬を含むことができる。他の任意の成分としては、湿潤剤、膜形成剤、日焼け止めブースタ、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、防腐剤、キレート化剤、抗酸化剤、着色剤、色素、蛍光増白剤、精油、芳香剤が含まれる。
それ故、簡単には、本発明はワイプ基体及び日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプに関する。日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約1%〜約0.1%の中和剤を含んでいる。日焼け止めワイプの移行率は、少なくとも約4%である。
【0006】
本発明は、更に、ワイプ基体及び日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプに関する。日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%から〜約1%の中和剤を含んでいる。日焼け止めワイプの移行率は少なくとも約4%であり、日焼け止め組成物の低剪断粘度は約1000cPs〜約10,000cPs、高剪断粘度は約3000cPs以下であり、pHは約5〜約6である。
本発明は、更に、ワイプ基体及び日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプに関する。日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約70%〜約75%の水、約5%のグリセリン、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約5%〜約20%の高伸張性皮膚軟化剤、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、そして、日焼け止め組成物のpHを約5.4〜約5.6の範囲に調整するのに十分な量の中和剤を含んでいる。日焼け止めワイプの移行率は、少なくとも約4%である。
【0007】
本発明は、更に、ワイプ基体と組合わせて用いるのに適した日焼け止め組成物に関する。日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.7%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%〜約1%の中和剤を含んでいる。日焼け止め組成物のpHは、約5〜約6である。
本発明は、更に、ワイプ基体と組合わせて用いるのに適した日焼け止め組成物に関する。日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.2%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%〜約1%の中和剤を含んでいる。組成物の低剪断粘度は約1000cPs〜約20,000cPsであり、高剪断粘度は約3000cPs以下であり、pHは約5〜約6である。
本発明は、更に、ワイプ基体及び医薬組成物を含む薬用ワイプに関する。医薬組成物は、組成物の全質量基準で、約44%〜約94%の水、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約5%〜約10%の高伸張性皮膚軟化剤、約0.1%〜約50%の薬用活性物質、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び組成物のpHを約5.4〜約5.6調整するのに十分な量の中和剤を含んでいる。薬用ワイプの移行率は、少なくとも約4%である。
本発明の他の特徴および効果は、部分的には明らかであり、部分的には以下に指摘される。
【0008】
定義
本明細書の文脈の中で、下記の各用語又は語句は以下の1つ又は複数の意味を含むが、これらに限定されない。
(a)“結合した"は、2つの要素の連結、接着、接続、付着等を意味する。2つの要素は、直接互いに又は間接的に互いに結合される場合、例えば、各々が中間要素に直接結合される場合、共に結合されるとみなされる。
(b) 単数形で用いられる場合の“層"は、単一の要素又は複数の要素の二重の意味をもち得る。
(c)“メルトブローン"は、融解した熱可塑性材料を融解したスレッド又はフィラメントとして複数の微細な(通常は円形)ダイ毛管によって、融解した熱可塑性材料のフィラメントを細くしてそれらの直径を縮小し、マイクロファイバ径になってもよい集束性高速度加熱ガス(例えば、空気)流に押出すことによって形成された繊維を意味する。その後、メルトブローン繊維は高速度ガス流によって運ばれ、収集表面上に堆積されてランダムに分散したメルトブローン繊維のウェブを形成する。このような方法は、例えば、Butin et alの米国特許第3,849,241号に開示されている。メルトブローン繊維は、連続しても不連続しなくてもよく、一般的には約0.6デニールより細く、収集表面上へ堆積された場合、一般的には自己結合しているマイクロファイバである。本発明において用いられるメルトブローン繊維は長さがほぼ連続することが好ましい。
【0009】
(d)“不織"は、織物を織ったり編んだりする方法を用いずに形成される材料及び材料のウェブを意味する。
(e)“ポリマー"は、ホモポリマー、コポリマー、例えば、ブロック、グラフト、ランダム、交互コポリマー、ターポリマー等、そのブレンドや変性を含むが、これらに限定されるものではない。更に、特に制限されない限り、“ポリマー"という用語は、全ての可能な幾何学的立体配置の材料を含んでいる。これらの立体配置は、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックシンメトリを含むが、これらに限定されるものではない。
(f)“熱可塑性"は、熱にさらされた場合に軟化し、室温に冷却された場合に軟化されていない状態にほとんど戻る材料を意味する。
(g)“チキソトロピック"は、応力がそれにかけられた場合に低粘度を有する液体を意味する。
【0010】
好適実施態様の詳細な説明
本発明によれば、日焼け止めワイプから乳化日焼け止め組成物の移行率は急速破壊する日焼け止めチキソトロピック組成物を用いることによって大幅に改善され得ることが見出された。驚くべきことに、日焼け止め組成物が特定のpHと組合わせて特定の低剪断及び高剪断粘度を備えている場合、ワイプから日焼け止めの移行率は劇的に改善される。また、本明細書に記載される日焼け止めワイプの使用によって、使用者は、しばしば過少適用により皮膚熱傷を生じる液体の日焼け止めと比較して、十分な保護を確実にする十分な量の日焼け止めを適用することができる。
本発明の日焼け止めワイプは、ワイプ基体を日焼け止め組成物と組合わせて含んでいる。ワイプ基体、又はベースシートは、形がほぼ矩形であり、あらゆる適切な折り畳まれてない幅と長さを有することができる。例えば、ワイプ基体は折り畳まれてない長さが約2.0センチメートル〜約100.0センチメートル、望ましくは約10.0センチメートル〜約25.0センチメートル、折り畳まれてない幅が約2.0センチメートル〜約80.0センチメートル望ましくは約10.0センチメートル〜約25.0センチメートルであることができる。典型的には、個々のワイプ基体は折られた構造で配置されるとともに一方をもう一方の上に積み重ねて多くの日焼け止めワイプに供給する。このような折られた構造は、当業者に周知であり、cに折られた、zに折られた、4分の1に折られた構造等を含んでいる。折られた日焼け止めワイプの積み重ねは、消費者に最終的な販売のための日焼け止めワイプのパッケージを供給するプラスチックタブのような容器の内部に入れることもできる。或はまた、日焼け止めワイプは、各ワイプ間に穿孔を有し且つ積み重ね又は分配するためのロールに巻かれたものの中に配置させることができる材料の連続ストリップを含むことができる。
【0011】
任意に、日焼け止めワイプは、多くの要因によってほぼ円形、長円形、四角形、又は不規則に成形されたものを含むがこれらに限定されない種々の形状をとることができる。日焼け止めワイプのサイズは、また、ワイプの所望の最終使用によって異なってもよい。単一層にしても多層にしても基体又はベースシートの材料は、異なる物理的性質を与えるために異なってもよい。異なる物理的性質は、それを備えているように層を構成することができ、柔らかさ、反発力、強度、可撓性、完全な状態、靭性、吸収性、液体の保持、厚み、引裂き抵抗、表面組織、垂れ具合、手ざわり、湿潤性、ウィッキング能力等、及びその組合わせのような特性を有する適切な材料を選ぶことによって制御することができる。日焼け止めワイプ基体は、1つの層の中に全ての所望の物理的性質与えるように構成することができ、又は多層状ワイプの個々の層の中に特定の物理的性質だけを与えるように構成することができる。例えば、ワイプ基体は、日焼け止めワイプに強度及び反発弾性を与えるように構成されている材料の少なくとも1つの層と、日焼け止めワイプに軟らかい穏やかなふき取り表面を与えるように構成されている少なくとも1つの他の層を含むことができる。望ましくは、日焼け止めワイプは、皮膚との接触と日焼け止め組成物の適用のために軟らかいふき取り表面を備えている。
【0012】
日焼け止めワイプ製品の1以上の層は、メルトブローン材料、同時形成体(coform)材料、エアレイド材料、ボンデッドカーデッドウェブ材料、水絡合(hydroentangled)材料、スパンボンド材料等を含む種々の材料から製造することができ、合成繊維又は天然繊維を含むことができる。本発明での使用に適切な天然繊維の例としては、セルロース繊維、例えば、砕木繊維、綿繊維、亜麻繊維、ジュート繊維、絹繊維等が挙げられる。本発明における使用に適した熱可塑重合体の繊維の例としては、ポリプロピレンやポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステルが挙げられる。適切であることができる代替的合成線維としては、ステープルナイロンやレーヨン繊維が挙げられる。日焼け止めワイプの1つ又は複数の層は、織材料又は不織材料であり得る。更に、材料は、ボール、例えば、木綿ボールに形成することができ、送達系、例えば、スワッブ用アプリケータに適用することもできる。ベースシートの1以上の層がポリマー繊維と天然繊維、例えば、ポリプロピレンとセルロース繊維の組み合わせである場合には、層におけるポリマー繊維と天然繊維の相対割合は日焼け止めワイプの所望の特性に従い広範囲にわたって異なることができる。例えば、層は、層の乾燥質量に基づいて約20〜約95質量パーセント、望ましくは約20〜約60質量パーセント、更に望ましくは約30〜約40質量パーセントのポリマー繊維を含むことができる。ポリマー繊維と天然繊維のこのような層は、当業者に周知のあらゆる方法によって製造することができる。
【0013】
一般的には、ポリマー繊維と天然繊維双方を含む層が層の中にポリマー繊維と天然繊維の更に均一な分布するための同時形成体法によって形成されることが望ましい。このような同時形成体層は、一般的には1978年7月11日発行のAnderson et al.の米国特許第4,100,324号; 1986年8月5日発行のMcFarland et al.の米国特許第4,604,313号; 1994年9月27日発行の米国特許第5,350,624号に記載されるように製造され、ここでそれと一致する程度まで本明細書に含まれるものとする。
典型的には、このような同時形成体層は、熱可塑性ポリマーメルトブローンマイクロファイバ、例えば、ポリプロピレンマイクロファイバと、セルロース繊維、例えば、砕木繊維のガス形成マトリックスを含んでいる。同時形成体層は、まず最初に合成繊維又はポリマー繊維を含有する少なくとも1種の一次空気流を形成するとともに一次流を天然繊維又はセルロース繊維の少なくとも1種の二次流に合併することによって形成される。一次流と二次流は、乱流条件で合併されて異なる繊維の完全な均一分布を含有する統合的流を形成する。統合的空気流は成形面に送られて材料の層を空気形成する。その後、複数の同時形成体層のウェブを与えるために多重性の同時形成体層を連続して形成することができる。
【0014】
本発明の層状ベースシートの異なる層における異なる繊維、例えば、上で示されたポリプロピレンとポリエチレンのマイクロファイバは、典型的には、相互に適合できなくてもよく、結合しなくてもよい。しかしながら、異なる繊維は、相互に絡み合ってもよく、層間に適切に確保されることになる。例えば、ポリエチレンとセルロース繊維の同時形成体層とポリプロピレンとセルロース繊維の同時形成体層を含有する層状ベースシートにおいて、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維は、相互とセルロース繊維と絡み合ってもよく、層間に確保されることになるセルロース繊維に少なくとも部分的に結合してもよい。このような中間層結合と絡み合いは、熱機械的方法によって強化することができ、ここで、層状ベースシートは、加熱した円滑なアンビルロールと加熱したパターンロールの間に通される。パターンロールは、所望の絡み合いと中間層結合を与えるあらゆる突出したパターンを有してもよい。望ましくは、パターンロールは、中間層結合改善のためにロールの総面積の約4〜約30パーセントの結合面積を区切る複数の結合場所を区切る突出パターンを区切っている。
【0015】
日焼け止めワイプのためのベースシートは、1平方メートルにつき約25〜約120グラム、望ましくは1平方メートルにつき約40〜約90グラムの全基本質量を有してもよい。ベースシートの基本質量は、日焼け止めワイプの1種以上の所望の特性によって異なってもよい。例えば、皮膚に日焼け止めをワイプするのに適切なベースシートは、1平方メートルにつき約60〜約80グラム、望ましくは1平方メートルにつき約75グラムの基本質量を区切ることができる。ベースシートがポリプロピレンとセルロース繊維及びポリエチレンとセルロース繊維の同時形成体層を含んでいる具体的実施態様においては、軟らかさの改善と十分な強度のために層状ベースシートは、1平方メートルにつき約60〜約90グラム、望ましくは1平方メートルにつき約80グラムの基本質量を区切っている。
【0016】
具体的実施態様においては、日焼け止め組成物を皮膚に適用するために用いられる場合、本発明の日焼け止めワイプは使用者によって加えられた力に耐えるのに十分な強度を規定することが所望される。例えば、日焼け止めワイプのためのベースシートは、マシン方向において1センチメートルにつき少なくとも約1.23ニュートン、クロスマシン方向において1センチメートルにつき少なくとも約0.70ニュートンの引張強さを規定することができる。交互範囲の引張強さを有する日焼け止めワイプは、また、日焼け止め組成物を皮膚へ移行する際に効果的に使うことができる。本明細書に用いられる“マシン方向"という用語は、材料が製造される方向を意味し、クロスマシン方向はマシン方向に垂直である方向を意味する。
【0017】
ベースシートがポリプロピレンとセルロース繊維及びポリエチレンとセルロース繊維の同時形成体層を含む具体的な実施態様においては、層状ベースシートはマシン方向において1センチメートルにつき約1.31〜約3.50ニュートン1クロスマシン方向においてセンチメートルにつき約0.84〜約1.40ニュートン、望ましくはマシン方向において1センチメートルにつき約1.58〜約1.93ニュートン、クロスマシン方向において1センチメートルにつき約0.93〜約1.11ニュートンの引張強さを規定する。このような構造において、ポリプロピレン繊維を含む同時形成体層は、ベースシートに大部分の強度を与え、ポリエチレン繊維を含む同時形成体層は、使用者の皮膚と接触のためのソフト表面を与える。従つて、このような層状ベースシートの引張強さは、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維を含有する単層の引張強さより高い。
【0018】
本明細書に記載される日焼け止め組成物は、典型的には、ワイプ容器中で日焼け止めを不必要にプールすることや日焼け止めの無駄になってしまうベースシートを過飽和にせずに本明細書に述べられる所望の移行率を達成するのに十分な量でベースシートに適用される。特に、日焼け止め組成物は、約100%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)〜約1000%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)、望ましくは約100%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)〜約500%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)の量でベースシートに適用することが望ましい。ベースシートに適用される日焼け止め組成物の正確な量は、所望の適用速度及び日焼け止め組成物を送達するために用いられるベースシートによって異なってもよい。また、ベースシートに適用される日焼け止め組成物の正確な量は、最終的な消費者に日焼け止めワイプを送達するために用いられる包装に左右されるものである。例えば、日焼け止めワイプが多くの日焼け止めワイプを含むタブに送達される場合には、過剰な日焼け止め組成物はタブの上部から底部まで適用範囲を確実にするためにワイプに適用されることを必要とする。
【0019】
上記のように、本発明の日焼け止めワイプはワイプ基体とともに急速破壊日焼け止めチキソトロピック組成物を含んでいる。本日焼け止め組成物は、日焼け止めエマルジョンを形成するために十分な水を含む多くの成分を含んでいる。一般的には、日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.7%の水、望ましくは約60%〜約80%、最も望ましくは約65%〜約75%である。ある実施態様においては、水量は、約73%〜約73.4%である。より詳しくは、水は73%、73.2%、又は73.4%さえ含むことができる。
【0020】
水とともに、本明細書に記載される日焼け止め組成物は、所望の日焼け止めの利点を与える少なくとも1種の日焼け止め活性物質、望ましくは日焼け止め活性物質の組み合わせを含んでいる。日焼け止め活性物質は、油溶性又は水溶性の日焼け止め活性物質であってもよく、UVB日焼け止め活性物質、UVA日焼け止め活性物質、又はUVBとUVA双方の日焼け止め活性物質の組み合わせであってもよい。UVA日焼け止め活性物質は、320〜400ナノメートル範囲における太陽の長波長化学線から保護し、UVB日焼け止め活性物質は、290〜320ナノメートル範囲における太陽のより短い波長化学線から守る。
【0021】
本発明の日焼け止め組成物に用いるのに適した日焼け止め活性物質としては、例えば、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)、ベンゾフェノン-4(スルイソベンゾン)、ベンゾフェノン-8(ジオキシベンゾン)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-4-ジメチル-1,3-ペンタンジエン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パジメートO)、エチルヘキシルメトキシシンナメート(オクチノゼート)、エチルヘキシルサリシレート(オクチサレート)、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルPABA、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、PABA(アミノ安息香酸)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール)、赤色ワセリン、TEAサリチル酸塩、二酸化チタン、酸化亜鉛、表面処理した二酸化チタン、表面処理した酸化亜鉛、スピルリナ・プラテンシス末(Spirulina Platensis Powder)、ビチス・ビニフェラ(Vitis Vinifera)(ブドウ)シードエキス、ヘリアンサス・アンヌス(Helianthus Annus)(ヒマワリ)シードエキス、トコフェロール及びそれらの組み合わせが挙げられる。本発明の日焼け止め組成物は、典型的には、SPFが約〜約50以上を示す。
【0022】
日焼け止め活性物質又は日焼け止め活性物質の組み合わせとともに、更に日焼け止めの利点を与えるために紫外線吸収剤を任意に含むことができる。例えば、テレフタリデンジカンファスルホン酸、ドロメトリゾールトリソロキサン、ベンジリデンマロネートポリシーロキサン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン-ビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルジベンズイミダゾール四スルホン酸二ナトリウム、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン化合物、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート又はそれらの組み合わせのような紫外線吸収剤を更に利点を与えるために日焼け止め組成物に含めることができる。更に、1種又は複数の日焼け止め活性物質及び/又は紫外線吸収剤の1種以上は、皮膚への侵入を減少させるとともに組成物の長期の有効性を改善するために共に又は別々に封入することができる。
【0023】
日焼け止め活性物質、又は活性物質の組み合わせは、組成物の全質量基準で、約1%〜約40%、望ましくは約5%〜約15%の量で組成物に含まれる。当業者によって認識されるように、日焼け止め組成物に添加された日焼け止め活性物質及び/又は紫外線吸収剤の量は直接日焼け止め組成物のSPF値を達成させる。
日焼け止め活性物質と水に加えて、本明細書に記載される日焼け止め組成物が少なくとも2種の相互不溶性液体の組み合わせ(即ち、相互に可溶性でない液体)であることから、エマルジョンを作成するために、即ち、均一に見え且つ相互不溶性液体の一方を連続形のままであることを可能にし、もう一方の相互不溶性液体を分散型小滴のままであることを可能にする液体を作成するために、安定化乳化剤が日焼け止め組成物に導入される。安定化乳化剤は、典型的には下記の2つの利点: (1) 安定なエマルジョンの生成を援助すること; (2) エマルジョンに濃厚化又は増粘作用を与えることを与える。典型的には、安定化乳化剤は、2種の相互不溶性液体の界面に残ることができる非極性と極性の領域を有する分子である。安定化乳化剤は、典型的には親水性/親油性バランスが約1〜約7である。
【0024】
適切な安定化乳化剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート、PEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、オレイン酸/イソステアリン酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセリル-6ヘキサリシノレート、ポリグリセリル-4オレエート、ポリグリセリル-4オレエート/PEG-8プロピレングリコールココエート、オレアミドDEA、グリセリルオレエートリン酸ナトリウム、水素化植物性グリセリドホスフェート、グリセリルステアレート、及びその組合わせが挙げられる。
安定化乳化剤の1種以上は、組成物の全質量基準で、約0.1%〜約20%、望ましくは約0.1%〜約5%、更に望ましくは約0.1%〜約0.5%の量で日焼け止め組成物に導入される。
【0025】
更に、本発明の日焼け止め組成物は、アルキル基を含有する架橋アクリル酸ポリマーであり、油性成分との全日焼け止め組成物の適合性を援助するペミュレンTR-2(Noveon, Inc.クリーブランド、オハイオ)(国際的命名法の化粧品成分の名称: アクリレート/C10-30 アルキルアクリレートクロスポリマー)を含んでいる。ペミュレンTR-2を本発明の日焼け止め組成物に導入することによって、最高約70%の油を含む安定なエマルジョンは非常に安定な低粘度エマルジョンを達成しつつ可能である。本明細書に記載される日焼け止め組成物は、組成物の全質量基準で、約0.1%〜約2%、望ましくは約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2を含んでいる。
組成物においてペミュレンTR-2が適切に機能するために、中和剤が日焼け止め組成物に添加される。水に分散した場合、ペミュレンTR-2樹脂分子は、部分的に膨潤し、水溶性アルカリ性物質で中和した際、樹脂分子が増大し、完全に網目構造が得られる。この形成された網目構造は、定位置に油滴を保持し、各油滴を他の油滴によって合体することから保護し、それによって優れたエマルジョン安定性を与える。換言すると水中油型乳剤の形成時に、適切に中和されたペミュレンTR-2ポリマーが、ポリマーの疎水性(アルキル基)部分が油中に固定された各油滴周辺に吸着ゲル層を形成する。
【0026】
ペミュレンTR-2ポリマーの適当な中和は、日焼け止めエマルジョンの最適粘度制御や安定性を得るのに好ましい。ペミュレンTR-2の不十分な中和によって一定の使用レベルのポリマーの粘度が低すぎ及び/又は低レベルのポリマーを用いた場合にエマルジョンが不安定なエマルジョンが得られる。ポリマーの中和を通じて、特にポリマーが低レベルで用いられる場合、エマルジョンの不安定性が生じる。
適切な中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、グルカミン酸ナトリウム等が挙げられる。中和剤は、ペミュレンTR-2を中和するために、約5〜約6、望ましくは約5.4〜約5.6の組成物のpHが達成されるまで日焼け止め組成物に導入される。このようなpH範囲は、ペミュレンTR-2を適切に中和するだけではなく、最適健康の皮膚のpHにも近い。
粘度制御に加えて、ペミュレンTR-2の適当な中和によってベースシート、例えば、上記のように織繊維型又は不織繊維型ベースシート上の日焼け止め組成物の安定性が得られる。親水性部分(アルキル基)とカップリングされた網目構造の形成は、油滴(日焼け止め活性物質を含有する)を別々に保持するとともにそれらが優先して天然又はポリマーのベースシート繊維によって吸収されることを防止する。
【0027】
その上、適切に中和されたペミュレンTR-2を有する日焼け止めエマルジョン組成物は、剪断シンニングレオロジーを有する。即ち、剪断を組成物に適用した場合、組成物の粘度はかなり低下する。例えば、日焼け止め組成物が製造中にベースシートに適用された場合、ミキサーやポンプによって剪断が生じる。また、組成物がオリフィス(ホースやアプリケーションヘッド)を通ってポンプで送り込まれるように生じる剪断や速度剪断がある。本願明細書に記載されるペミュレンTR-2中和日焼け止め組成物は、後述するように超低粘度に剪断する。ベースシートに適用する際、これらのエマルジョンは、ベースシートを十分に湿潤させ且つ一様にそれを含浸させるのに適用剪断から十分に薄いものである。短時間後、粘度は最初の粘度に戻ってベースシート上の組成物を安定させる。また、剪断シンニング特性は皮膚への組成物の移行を容易にする。日焼け止め組成物を含浸したベースシートを皮膚上を摩擦するにつれて、日焼け止め組成物は低い粘度まで薄くなり、日焼け止め組成物が更に効果的に皮膚への移行を援助する。
【0028】
上記特性に加えて、本明細書に記載される日焼け止め組成物は、皮膚に適用した際に、砕壊し、更に皮膚への移行を容易にする。このエマルジョン不安定化は、皮膚の表面に共通の天然の塩分によって引き起こされる。塩は、ペミュレンTR-2ヒドロゲルのアクリル親水部を即座に脱膨潤させるので、油相又は日焼け止め活性物質を放出し、日焼け止め活性物質と皮膚を直接接触させる。
本発明の日焼け止めワイプは、ワイプベースシートから皮膚に容易に移行可能である日焼け止め組成物を含んでいる。この移行を容易にするために、日焼け止め組成物は、望ましくは、低剪断時の粘度(重力の下の生成物の粘度の近似値、又は組成物の自然粘度)が約1000cPs〜約20,000cPs、望ましくは約2000cPs〜約10,000cPs、最も望ましくは約3,000cPs〜約6,000cPsである。低剪断粘性率のこれらのセンチポアズ値は、適切なレオメータ、例えば、Rheostress Model Number RS-1(ThermoHaake、Parmaus、N.J.)を用いて25℃で1/secの剪断で求められる。粘度測定をするためにコーンプレートセンサシステムが用いられる。本明細書に記載され報告されるように粘度と剪断速度との測定は、レオメータにより製造業者によって得られた粘度と剪断速度との前もってプログラムされた論理を用いてとられる。このような低剪断粘度を有することにより、日焼け止め組成物はベースシート上で非常に安定であり且つベースシートの表面からベースシートの内部へ実質的な移行に抵抗し、皮膚への移行に影響することが非常に難しい。
【0029】
上記の望ましい剪断シンニング特性を可能にするために、本発明の日焼け止め組成物は、高剪断時の粘度が約3000cPs以下、望ましくは約2000cPs以下、最も望ましくは1000cPs以下である。高剪断粘度のこれらのセンチポアズ値は、上記のように適切なレオメータを用いて25℃で20/secの剪断で求められる。このような高剪断粘度は、剪断シンニング粘度に関して上記の多くの利点を与える。
本明細書に記載される日焼け止め組成物を含む本発明の日焼け止めワイプは、従来の日焼け止めワイプと比較して使用の間の日焼け止めの皮膚への移行率を改善した。本明細書に用いられる“移行率"という用語は、日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプから使用者の皮膚に実際に移行された日焼け止め組成物の量を意味する。移行率は%T(移行パーセント)として報告され、以下の通り算出する。
%T =(X)/(T)
【0030】
ここで、Xは、ミリグラム/センチメートル二乗での日焼け止めワイプ上の日焼け止め組成物の質量であり、Tは、ワイプから皮膚又は基体に実際に移行された日焼け止めの質量であり、グラム/センチ二乗で報告される。
本発明によれば、日焼け止めワイプの移行率は、少なくとも約4%、望ましくは少なくとも約4%〜約15%、最も望ましくは約5%〜約10%である。これらの範囲における移行率は、従来の日焼け止めワイプの移行率よりかなりの改善である。
多くの日焼け止め活性物質は粘性があり、油性の感じがあり、接触に対して粘着性であることから、典型的には皮膚に適用時に十分に又は均一に広がらない。本発明の一実施態様においては、皮膚の上の日焼け止め組成物の伸張性を増強するために任意の高展布皮膚軟化剤が日焼け止め組成物に添加されてもよい。高伸張性皮膚軟化剤を添加すると皮膚上の日焼け止めの擦り込みが容易になり、適用の間の日焼け止めを含む日焼け止めワイプのすべりが改善される。本発明によれば、適切な高伸張性皮膚軟化剤は拡張係数がゼロより大きい皮膚軟化剤を含んでいる。拡張係数(S)は、塗り広げる液体の傾向の基準であり、次のように定義される。
【0031】
S = Wa−Wcw−γo−γw/o
ここで、Waは、油と水間の接着作用であり、Wcは、濃くない液体における凝集作用であり、γwは、水(72ダイン/cm、25℃)の表面張力であり、γoは、油性液体の表面張力であり、γw/oは、水と油間の界面張力である。拡張係数、表面張力、界面張力は全てダイン/cm、約25℃で規定される。拡張係数によって、Sがゼロより大きい場合に、皮膚軟化剤の拡散が起こり、Sがゼロ未満である場合に、皮膚軟化剤の拡散が起こらないことが予測される。数値(正)が大きいほど、皮膚軟化剤が広げられる。
【0032】
適切な高伸張性皮膚軟化剤としては、例えば、ジメチコーン、シクロメチコーン、C12-15アルキルベンゾエート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、イソステアリルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、セテアリルオクタノエート、C12-15アルキルオクタノエート、オクチルドデカノール、ジメチルカプラミド、ブチルオクチル サリシレート、ジイソアミルマレート、及びそれらの組み合わせが挙げられる。高伸張性皮膚軟化剤は、組成物の全質量基準で、約0.5%〜約15%の量で日焼け止め組成物に導入することができる。
これらの高伸張性皮膚軟化剤は、皮膚の表面全体に更に容易に広がることを可能にすることによって日焼け止め組成物全体を改善する。本明細書に開示に基づいて、当業者はエマルジョンの油相があまり広げられてはならないことを認識する。即ち、エマルジョンの油相はあまり薄くてはならない。日焼け止め活性物質の油膜が薄すぎると、日焼け止め組成物のSPFは低下する。このように、日焼け止め組成物は、擦り込み、すべり、及び一様な膜の適用の適当な組み合わせを確実にするために具体的な日焼け止め活性物質とレベルと組み合わせた高伸張性皮膚軟化剤の適当なレベルと種類を用いて釣り合わなければならない。
【0033】
本発明のある実施態様における日焼け止め組成物に任意に添加されてもよい他の成分は、湿潤剤である。湿潤剤は、その吸湿特性のために水の保持を促進する保湿剤であり、皮膚を保湿する。1種以上の湿潤剤は、組成物の全質量基準で、約1%〜約10%の量で日焼け止め組成物に導入することができる。
本明細書に記載される日焼け止め組成物における封入物に適切な湿潤剤は、例えば、グリセリン、ソルビトール、ポリオール、糖、水素化デンプン加水分解物、PCA塩、乳酸塩、及び尿素を含んでいる。特に好ましい湿潤剤は、グリセリンである。
本発明の日焼け止め組成物に導入することができる他の任意の成分は、膜形成剤又は防水剤である。膜形成剤は、日焼け止め組成物の水抵抗又は耐水化を改善するために日焼け止め組成物に添加することができ、水に晒した後に日焼け止め組成物が長い時間皮膚上に残る。適切な膜形成剤を用いることにより、時のたつにつれて日焼け止めの再適用の必要を減少させることができる。適切な膜形成剤の例としては、例えば、PVM/MAデカジエンクロスポリマー、PVP/エコシエンコポリマー、ポリジメチルシロキサン、及びオルガノポリジメチルシロキサンが挙げられる。
【0034】
本明細書に記載される日焼け止め組成物に含めることができる他の任意の成分は、日焼け止めブースタである。日焼け止めブースタは、日焼け止め組成物におけるSPF全体を押し上げるために用いられる低レベルSPF値を有する化粧品型材料である。適切な日焼け止めブースタとしては、例えば、フェニルシロキサン、トコフェロール、トコフェロールエステル、Sun-Spheres(登録商標)が挙げられる。
ドライ感調節剤(dry-feel modifier)もまた、本明細書に記載される日焼け止め組成物に任意に添加することができる。ドライ感調節剤は、エマルジョンに添加された場合、エマルジョンが皮膚表面に乾燥したときに“乾いた感じ"を皮膚に与える化合物である。ドライ感調節剤は、また、皮膚表面上の日焼け止め移行を減少させることができる。適切なドライ感調節剤としては、例えば、デンプン、タルク、カオリン、チョーク、酸化亜鉛、ポリジメチルシロキサン、有機変性ポリジメチルシロキサン、シリコーンゴム、シリコン樹脂、硫酸バリウムや塩化ナトリウムのような無機塩、オクタノールのようなC6〜C12アルコール、スルホン化油、表面処理シリカ、沈降シリカ、ヒュームドシリカが挙げられる。
防腐剤(例えば、抗菌防腐剤)もまた、本明細書に記載される日焼け止め組成物に任意に添加することができる。抗菌防腐剤は、日焼け止め組成物において微生物の増殖/発育を破壊、予防、又は阻止するとともに日焼け止め組成物の酸化からある保護を与えることができる化合物又は物質である。防腐剤は、自己滅菌水性製品、例えば、エマルジョンを作成するために用いられる。適切な防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、イソブチルパラベン、及びその混合物のようなパラ-ヒドロキシベンゾエートの低級アルキルエステル、ベンジルアルコール、DMDM ヒダントイン、安息香酸が挙げられる。
【0035】
本明細書に記載される日焼け止め組成物に添加することができる他の任意成分は、抗酸化剤である。抗酸化剤は、空中の酸素と反応することによる崩壊又は劣化から保護するために、日焼け止め組成物に添加された天然又は合成物質である。抗酸化剤は、酸敗及び非酵素褐変反応生成物を生成することがある劣化を予防する。適切な抗酸化剤は、例えば、没食子酸のプロピル、オクチル及びドデシルエステル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレト酸、ビタミンE、ビタミンEアセテート、ビタミンC、リポ酸、ユビキノン、アップルグリーンティ、アルニカスペシャル、アボカドGW、ベルペッパフルーツ、ブラックカラントB、ブラックカラントグリーンティ、ブルーベリーフルーツ、キャベジ・ローズ(Cabbage Rose)エキス、カメリア・シネンシス(Camellia sinensis)、カナダウイロハーブ、ニンジン根、カメリア・オレイフェラ(Camellia Oleifera)エキス、コモンタイム、クランベリーグリーンティ、エキナセア乾燥水抽出物、フェネルフルーツ、ギンクゴ・ビロバ(Ginkgo Biloba)、グリシンマックス(ダイズ種子)、ヒドラスチス、グレープフルーツ、グレープシードエキスとその成分(プロアントシアニジン)、グレープフルーツグリーンティ、グリーンティ、エピガロカテキンガレート(エピオカテキンガレート)を含むグリーンティのカテキン成分、グリーンティエキス、グリーンティHS、ライムブロッサム、オレンジグリーンティ、ローズマリー植物、Sea Parsley、St. John's Wort W/S、ストロベリーフルーツ、トマト根、トルコオレガノ、小麦シード、ホワイトティ、ヤーロウ、ユッカ70、ユッカエキスパウダー、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0036】
日焼け止め組成物に含むことができる他の任意成分は、キレート化剤である。キレート化剤は、金属イオンをある種の複素環式環構造でキレート化又は結合するために用いられる化合物であるので、イオンは関与している環の各々からの化学結合によって保持される。キレート化剤は、組成物の不安定性を引き起こす種々の反応を触媒することができる組成物の水中に見出される金属を結合するために用いることができる。適切なキレート化剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA二ナトリウム、エデト酸二ナトリウムカルシウム、EDTA三ナトリウム、EDTAテトラナトリウム、EDTA二カリウム、デスフェラル、ジエチレントリアミンペンタ酢酸塩(DTPA))が挙げられる。
【0037】
本明細書に記載される日焼け止め組成物には芳香剤を添加することもできる。芳香剤は、いずれが、美学的に快い芳香を日焼け止め組成物に与えることができる芳香族化合物である。典型的な芳香剤としては、例えば、精油を生成するために単独で又はあらゆる組み合わせで使用し得るバラの花弁、クチナシの花、ジャスミンの花のような植物原料から抽出される芳香族材料が含まれる。更に、アルコールエキスが芳香剤に調製されることもできる。
日焼け止め組成物に組み込むことができる任意成分としては、更に、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、着色剤、色素、蛍光増白剤及び精油が含まれる。
本発明の日焼け止めワイプは、消費者によって容易な使用を可能にしつつ日焼け止めワイプを早い分解から保護するのに十分なあらゆる方法で包装することができる。好適包装実施態様においては、日焼け止めワイプは、個々に減圧封入されたパケットに包装されて1種以上のワイプ成分の酸化を防止するとともに貯蔵寿命を延長する。
【0038】
本発明の他の実施態様においては、ワイプ基体と組合わせて用いられる日焼け止め組成物を医薬組成物に置き換えてワイプ基体及び医薬組成物から構成された薬用ワイプが得られる。日焼け止めワイプと同様の薬用ワイプは、使用時のワイプ基体から皮膚への移行度が高い。ワイプ基体は、上記の通りに日焼け止め組成物と組合わせて使用するのに適した同様のワイプ基体である。
ワイプ基体と組合わせて用いられる医薬組成物は、組成物の全質量基準で、約44%〜約94%の水、約0.1%〜約0.5%ペミュレンTR-2、約5%〜約10%の高伸張性皮膚軟化剤、約0.1%〜約50%の薬用活性物質、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び組成物のpHを約5.4〜約5.6に調整するのに十分の量の中和剤を含んでいる。水、ペミュレンTR-2、高伸張性皮膚軟化剤、安定化乳化剤及び中和剤は、日焼け止め組成物と組合わせて用いられ上記と同様であることが適切である。更に、任意の成分は、日焼け止め組成物と組合わせて任意に用いられる上記を任意成分は、同様に医薬組成物と組合わせて用いられる適切な任意成分である。
【0039】
多くの薬用活性物質は、本明細書に記載される医薬組成物に用いられるのに適している。一実施態様においては、薬用活性物質は、種々の環境的攻撃から皮膚を保護するために用いられる皮膚保護剤である。適切な皮膚保護剤は、組成物の全質量基準で、カラミンを約1%〜約25%の量で、カカオ脂を約1%〜約50%の量で、ワセリンを約30%〜約50%の量で、酸化亜鉛を約1%〜約25%の量で、ラノリンを約1%〜約20%の量で、ウィッチへーゼルを約1%〜約50%の量で含んでいる。
医薬組成物に用いられる他の適切な薬用活性物質は、乾癬用薬剤である。適切な乾癬用薬剤は、組成物の全質量基準で、ピリトン亜鉛を約0.1%〜約0.25%の量で、サリチル酸を約1%〜約3%の量で、硫化セレンを約1%の量で含んでいる。
医薬組成物に用いられる他の適切な薬用活性物質は、抗菌活性物質である。適切な抗菌物質は、バシトラシン、クロルテトラサイクリン、硫酸ネオマイシン、塩酸テトラサイクリンを含んでいる。
【0040】
医薬組成物に用いられる他の適切な薬用活性物質は、抗真菌剤である。適切な抗真菌剤は、組成物の全質量基準で、クリキノールを約3%の量で、ハロプロジンを約1%の量で、硝酸ミコナゾールを約2%の量で、ポビドンヨードを約10%の量で、トルナフテートを約1%の量で含んでいる。
医薬組成物に用いられる他の適切な薬用活性物質は、肛門直腸用薬剤である。適切な肛門直腸用薬剤は、組成物の全質量基準で、ベンゾカインを約5%〜約20%の量で、ベンジルアルコールを約1%〜約4%の量で、ジブカインを約0.25%〜約1%の量で、リドカインを約2%〜約5%の量で、テトラカインを約0.5%〜約1%の量で含んでいる。
医薬組成物に用いられる他の適切な薬用活性物質は、ざ瘡用薬剤である。適切なざ瘡用薬剤は、組成物の全質量基準で、サリチル酸を約0.5%〜約2%の量で過酸化ベンゾイルを約2%〜約10%の量で含んでいる。
【0041】
本発明の薬用ワイプは、ワイプベースシートから皮膚に容易に移行可能である医薬組成物を含んでいる。この移行を容易にするために、医薬組成物は、望ましくは、低剪断時の粘度(重力下の生成物の粘度又は組成物の自然粘度の近似値)が約1000cPs〜約20,000cPs、望ましくは約2000cPs〜約10,000cPs、最も望ましくは約3,000cPs〜約6,000cPsである。低剪断粘度のこれらのセンチポアズ値は、適切なレオメータ、例えば、Rheostress Model Number RS-1(ThermoHaake、Parmaus、N.J.)を用いて25℃で1/secの剪断で求められる。コーンプレートセンサシステムは、粘度測定をするために用いられる。本明細書に記載され報告された粘度と剪断速度の測定は、レオメータにより製造業者によって示された粘度と剪断速度の前もってプログラムされた論理を用いてとられる。このような低剪断粘度を有することによって、医薬組成物は、ベースシートで非常に安定であり、ベースシートの表面から皮膚への移行を達成することが非常に難しいベースシートの内部への実質的な移行に抵抗する。
【0042】
上記の望ましい剪断シンニング特性を可能にするために、本発明の医薬組成物の高剪断時の粘度は、約3000cPs以下、望ましくは約2000cPs以下、最も望ましくは約1000cPs以下である。高剪断粘度のこれらのセンチポアズ値は、上記の通りに適切なレオメータを用いて25℃で20/secの剪断で求められる。このような高剪断粘度は、剪断シンニング粘度に関して上記の多くの利点を与える。
本発明によれば、薬用ワイプの移行率は、少なくとも約4%、望ましくは少なくとも約4%〜約15%、最も望ましくは約5%〜約10%である。これらの範囲における移行率は、従来の薬用ワイプの移行率よりかなりの改善である。
本明細書に記載される医薬組成物は、典型的には、ワイプ容器内の医薬組成物と無駄になった組成物を不必要にプールすることになるベースシートを過飽和にせずに、本明細書に述べた所望の移行率を達成するのに十分な量でベースシートに適用される。特に、医薬組成物は、望ましくは約100%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)〜約1000%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)、望ましくは約100%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)〜約500%(乾燥ベースシートの重量に基づき重量で)の量でベースシートに適用される。ベースシートに適用される医薬組成物の正確な量は、所望の適用速度や医薬組成物を送達するために用いられるベースシートによって異なってもよい。また、ベースシートに適用される医薬組成物の正確な量は、最終的な消費者に薬用ワイプを送達するために用いられる包装に左右されることがある。例えば、薬用ワイプが多くの薬用ワイプを含むタブにおいて送達される場合には、タブの上部から底部まで適用範囲を確実にするために過剰な医薬組成物がワイプに適用されることを必要とするものである。
【0043】
実施例1
本実施例においては、同じ日焼け止め組成物の2つの別個のバッチを調製し、インク摩擦計測器を用いて試験(各バッチを10回繰り返す)してベースシートからコラーゲン材料受容基体までの日焼け止めの移行量を求めた。
日焼け止め組成物の2つのバッチの各々は、表1に示されるように構成されたものである。
【0044】
表1

【0045】
高剪断粘度、低剪断粘度、及びバッチNo.1とバッチNo.2のpHを表2に示す。
【0046】
表2

【0047】
各日焼け止め組成物を同時形成体ベースシートに約0.027グラム/センチメートル二乗のアドオン速度で導入した。日焼け止め組成物をAtlas Laboratory Wringer Type LW-1計測器(Atlas Electric Devices Co.、シカゴ、イリノイ)を用いて同時形成体ベースシートに導入した。日焼け止め組成物を移動させているAtlas Wringerローラーに載せ、ベースシートがローラーを通り抜け、ベースシートのほぼ均一な飽和が得られる。ベースシートに適用された日焼け止め組成物の量をローラーにかけた圧力によって制御した。ベースシートに適用されたる日焼け止め組成物の量は、約10グラムであった。
用いたインク摩擦計測器は、Ink Rub Tester、モデルNo.10-18-01〜0001(Testing Machines Inc.、Islandia N.Y.)とした。インク摩擦法は、処理又は被覆されたベースシートで覆われた安定なベースに対して、受容体材料で覆われたブロックを摩擦することによって機能する。
【0048】
インク摩擦計測器のための試験材料の調製
コラーゲン膜受容体材料の質量を量り、試験すべき組成物を含む試験基体を約19.2cm×約9.5cmの寸法に切断した。
【0049】
試験手順
試験の間、4ポンドの加重ブロックを用いた。加重ブロックを標準アルミ箔で覆い、コラーゲン受容体膜を通って移行することによる日焼け止め組成物の潜在的汚染を防止した。その後、受容体材料を加重ブロックに載せ、粗い面を下に向けた。受容体材料を、4つの磁石で加重ブロックに保持した。受容体材料の表面全体の張力は均一であり、材料とブロックの間に隙間はなかった。日焼け止めワイプをゴムパッドの中央に置き、材料を定位置に固定するために、ワイプの端をベルクロで押圧した。
インク-摩擦試験機を10サイクルに設定した。この場合、1サイクルは加重ブロックの後ろと前へ1回の運動である。10サイクルが完了した後、日焼け止めワイプを捨て、コラーゲン膜を注意深く取り出して、質量を量った。コラージュ膜を含む質量の変化を、膜を含む最初と最後の質量の違いとして定義し、日焼け止めワイプからコラーゲン膜に移行した日焼け止め組成物量を表した。移行パーセントを、以下の式に従って算出した。
移行% =(X)/(T)
ここで、Xは、ミリグラム/センチメートル二乗での日焼け止めワイプ上の日焼け止め組成物の質量(アドオン)とし、Tは、ミリグラム/センチメートル二乗で報告される、日焼け止めワイプからコラーゲン膜に実際に移行した日焼け止めの質量とした。各ブロックの平均移行パーセントを、標準偏差とともに、表3に示す。
【0050】
表3

【0051】
表3におけるデータが示すように、日焼け止め組成物の両バッチともベースシートからコラーゲン受容基体に5%を超える日焼け止め組成物を移行した。このような移行速度は、従来の日焼け止めワイプと比較して有意な改善を表している。
【0052】
実施例2
本実施例においては、3種の異なる濃度のペミュレンTR-2を含む日焼け止め組成物を製造し、種々の剪断速度で(25℃で)粘度と剪断シンニングを評価した。
日焼け止め組成物1、2、3の組成を、下記表4に示する。各成分の割合は、日焼け止め組成物の全質量に基づき質量パーセントで示されている。

【0053】
表4

【0054】
表4において強調したように各組成物をpH 5.5に調整した。組成物1、2、3の初期粘度(1 1/sec)は、それぞれ、2472cPs、9343cPs、31180cPsであった。剪断する場合には異なる速度での粘度測定の結果を表5に示す。
【0055】
表5

【0056】
表5におけるデータは、組成物の各々が非常に剪断低粘稠化であることを示し、これは少なくとも以下の2つの理由のために日焼け止め組成物にとって重要である。(1) 日焼け止め組成物をベースシートに適用する間、組成物剪断によってベースシートによって容易に吸収させる粘度に低粘稠化される; 組成物がチキソトロピーであることから、ベースシート上によく静止するように適用した後、組成物粘度は初期粘度に戻る; (2) 使用の間、組成物を含むベースシートを皮膚全体にワイプする場合、摩擦剪断の剪断力によって組成物が低粘稠化し、高移行率を可能にする。
上記を考えると、本発明のいくつかの目的が達成されることがわかる。上記の創傷処置製品において本発明の範囲内から逸脱することなく種々の変更がなされるので、前記説明において含まれる全ての内容は、具体的に説明するものとして解釈され、限定する意味で解釈されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイプ基体及び日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプであって、日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.7%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%〜約1%の中和剤を含み、ここで、日焼け止めワイプの移行率が少なくとも約4%である、前記日焼け止めワイプ。
【請求項2】
移行率が少なくとも約4%〜約15%である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項3】
移行率が約5%〜約10%である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項4】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約1000cPs〜約20,000cPsである、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項5】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約2000cPs〜約10,000cPsである、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項6】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約3000cPs〜約6,000cPsである、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項7】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約3000cPs以下である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項8】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約2000cPs以下である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項9】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約1000cPs以下である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項10】
日焼け止め組成物のpHが約5〜約6である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項11】
日焼け止め組成物のpHが約5.4〜約5.6である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項12】
日焼け止め活性物質が、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)、ベンゾフェノン-4(スルイソベンゾン)、ベンゾフェノン-8(ジオキシベンゾン)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-4-ジメチル-1,3-ペンタンジエン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パジメートO)、エチルヘキシルメトキシシンナメート(オクチノゼート)、エチルヘキシルサリシレート(オクチサレート)、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルPABA、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、PABA(アミノ安息香酸)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール)、赤色ワセリン、TEAサリシレート、二酸化チタン、酸化亜鉛、表面処理二酸化チタン、表面処理酸化亜鉛、スピルリナ・プラテンシス末、ビチス・ビニフェラ(ブドウ)シードエキス、ヘリアンサス・アンヌス(ヒマワリ)シードエキス、トコフェロール、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項13】
日焼け止め活性物質が封入されている、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項14】
日焼け止め活性物質が、テレフタリジンジカンファスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、ベンジルイリデンマロネートポリシロキサン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン-ビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルジベンズイミダゾール四スルホン酸二ナトリウム、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれたUV吸収剤を含む、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項15】
安定化乳化剤の親水性/親油性バランスが約1〜約7である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項16】
安定化乳化剤が、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート、PEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、オレイン酸/イソステアリン酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセリル-6ヘキサリシノレート、ポリグリセリル-4オレエート、ポリグリセリル-4オレエート/PEG-8プロピレングリコールココエート、オレアミドDEA、グリセリルオレエートリン酸ナトリウム、水素化植物性グリセリドホスフェート、グリセリルステアレート、及びその組合わせからなる群より選ばれる、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項17】
中和剤が塩基である、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項18】
中和剤がトリエタノールアミンである、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項19】
中和剤がホウ酸ナトリウムである、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項20】
日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約0.5%〜約15%の高伸張性皮膚軟化剤を更に含む、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項21】
高伸張性皮膚軟化剤が、ジメチコーン、シクロメチコーン、C12-15アルキルベンゾエート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、イソステアリルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、セテアリルオクタノエート、C12-15アルキルオクタノエート、オクチルドデカノール、ジメチルカプラミド、ブチルオクチル サリシレート、ジイソアミルマレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項20記載の日焼け止めワイプ。
【請求項22】
組成物の全質量基準で約1%〜約10%の湿潤剤を更に含む、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項23】
湿潤剤が、グリセリン、ソルビトール、ポリオール、糖、水素化デンプン加水分解物、PCA塩、乳酸塩、及び尿素からなる群より選ばれる、請求項22記載の日焼け止めワイプ。
【請求項24】
膜形成剤、日焼け止めブースタ、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、防腐剤、キレート化剤、抗酸化剤、着色剤、色素、蛍光増白剤、精油、ドライ感調節剤、及び芳香剤からなる群より選ばれた成分を更に含む、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項25】
ワイプ基体が、メルトブローン、同時形成体、エアレイド、ボンデッドカーデッドウェブ、水絡合、スパンボンドからなる群より選ばれる材料から構成されている、請求項1記載の日焼け止めワイプ。
【請求項26】
材料が合成繊維又は天然繊維から構成されている、請求項25記載の日焼け止めワイプ。
【請求項27】
ワイプ基体及び日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプであって、日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.2%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%〜約1%の中和剤を含み、ここで、日焼け止めワイプの移行率が少なくとも約4%であり、組成物の低剪断粘度が約1000cPs〜約20,000cPsであり、高剪断粘度が約3000cPs以下であり、pHが約5〜約6である、前記日焼け止めワイプ。
【請求項28】
移行率が少なくとも約4%〜約15%である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項29】
移行率が約5%〜約10%である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項30】
焼け止め組成物の低剪断粘度が約2000cPs〜約10,000cPsである、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項31】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約3000cPs〜約6,000cPsである、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項32】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約2000cPs以下である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項33】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約1000cPs以下である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項34】
日焼け止め組成物のpHが約5.4〜約5.6である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項35】
日焼け止め活性物質が、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)、ベンゾフェノン-4(スルイソベンゾン)、ベンゾフェノン-8(ジオキシベンゾン)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-4-ジメチル-1,3-ペンタンジエン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パジメートO)、エチルヘキシルメトキシシンナメート(オクチノゼート)、エチルヘキシルサリシレート(オクチサレート)、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルPABA、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、PABA(アミノ安息香酸)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール)、赤色ワセリン、TEAサリシレート、二酸化チタン、酸化亜鉛、表面処理二酸化チタン、表面処理酸化亜鉛、スピルリナ・プラテンシス末、ビチス・ビニフェラ(ブドウ)シードエキス、ヘリアンサス・アンヌス(ヒマワリ)シードエキス、トコフェロール、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項36】
日焼け止め活性物質が封入されている、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項37】
日焼け止め活性物質が、テレフタリジンジカンファスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、ベンジルイリデンマロネートポリシロキサン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン-ビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルジベンズイミダゾール四スルホン酸二ナトリウム、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれたUV吸収剤を含む、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項38】
安定化乳化剤の親水性/親油性バランスが約1〜約7である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項39】
安定化乳化剤がソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート、PEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、オレイン酸/イソステアリン酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセリル-6ヘキサリシノレート、ポリグリセリル-4オレエート、ポリグリセリル-4オレエート/PEG-8プロピレングリコールココエート、オレアミドDEA、グリセリルオレエートリン酸ナトリウム、植物性水素化グリセリドホスフェート、グリセリルステアレート、及びそれらの組み合わせをからなる群より選ばれる、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項40】
中和剤が塩基である、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項41】
中和剤がトリエタノールアミンである、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項42】
中和剤がホウ酸ナトリウムである、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項43】
日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で約0.5%〜約15%の高伸張性皮膚軟化剤を更に含む、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項44】
高伸張性皮膚軟化剤が、ジメチコーン、シクロメチコーン、C12-15アルキルベンゾエート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、イソステアリルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、セテアリルオクタノエート、C12-15アルキルオクタノエート、オクチルドデカノール、ジメチルカプラミド、ブチルオクチル サリシレート、ジイソアミルマレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項43記載の日焼け止めワイプ。
【請求項45】
組成物の全質量基準で、約1%〜約10%の湿潤剤を更に含む、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項46】
湿潤剤が、グリセリン、ソルビトール、ポリオール、糖、水素化デンプン加水分解物、PCA塩、乳酸塩、及び尿素からなる群より選ばれる、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項47】
膜形成剤、日焼け止めブースタ、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、防腐剤、キレート化剤、抗酸化剤、着色剤、色素、蛍光増白剤、精油、ドライ感調節剤及び芳香剤からなる群より選ばれた成分を更に含む、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項48】
ワイプ基体が、メルトブローン、同時形成体、エアレイド、ボンデッドカーデッドウェブ、水絡合、スパンボンドからなる群より選ばれた材料から構成されている、請求項27記載の日焼け止めワイプ。
【請求項49】
材料が合成繊維又は天然繊維から構成されている、請求項48記載の日焼け止めワイプ。
【請求項50】
ワイプ基体及び日焼け止め組成物を含む日焼け止めワイプであって、日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約73%〜約73.4%の水、約5%のグリセリン、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約5%〜約20%の高伸張性皮膚軟化剤、約7%〜約12%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び日焼け止め組成物のpHを約5.4〜約5.6の範囲に調整するのに十分な量の中和剤を含み、ここで、日焼け止めワイプの移行率が少なくとも約4%である、前記日焼け止めワイプ。
【請求項51】
日焼け止め組成物が芳香剤を更に含む、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項52】
移行率が少なくとも約4%〜約15%である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項53】
移行率が約5%〜約10%である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項54】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約1000cPs〜約10,000cPsである、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項55】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約2000cPs〜約8,000cPsである、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項56】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約3000cPs〜約6,000cPsである、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項57】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約3000cPs以下である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項58】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約2000cPs以下である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項59】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約1000cPs以下である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項60】
日焼け止め組成物のpHが約5〜約6である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項61】
日焼け止め組成物のpHが約5.4〜約5.6である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項62】
日焼け止め活性物質が、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)、ベンゾフェノン-4(スルイソベンゾン)、ベンゾフェノン-8(ジオキシベンゾン)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-4-ジメチル-1,3-ペンタンジエン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パジメートO)、エチルヘキシルメトキシシンナメート(オクチノゼート)、エチルヘキシルサリシレート(オクチサレート)、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルPABA、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、PABA(アミノ安息香酸)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール)、赤色ワセリン、TEAサリシレート、二酸化チタン、酸化亜鉛、表面処理二酸化チタン、表面処理酸化亜鉛、スピルリナ・プラテンシス末、ビチス・ビニフェラ(ブドウ)シードエキス、ヘリアンサス・アンヌス(ヒマワリ)シードエキス、トコフェロール、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項63】
日焼け止め活性物質が封入されている、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項64】
日焼け止め活性物質が、テレフタリジンジカンファスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、ベンジルイリデンマロネートポリシロキサン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン-ビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルジベンズイミダゾール四スルホン酸二ナトリウム、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれたUV吸収剤を含む、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項65】
安定化乳化剤の親水性/親油性バランスが約1〜約7である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項66】
安定化乳化剤がソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート、PEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、オレイン酸/イソステアリン酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセリル-6ヘキサリシノレート、ポリグリセリル-4オレエート、ポリグリセリル-4オレエート/PEG-8プロピレングリコールココエート、オレアミドDEA、グリセリルオレエートリン酸ナトリウム、植物性水素化グリセリドホスフェート、グリセリルステアレート、及びそれらの組み合わせをからなる群より選ばれる、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項67】
中和剤が塩基である、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項68】
中和剤がトリエタノールアミンである、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項69】
中和剤がホウ酸ナトリウムである、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項70】
高伸張性皮膚軟化剤が、ジメチコーン、シクロメチコーン、C12-15アルキルベンゾエート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、イソステアリルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、セテアリルオクタノエート、C12-15アルキルオクタノエート、オクチルドデカノール、ジメチルカプラミド、ブチルオクチル サリシレート、ジイソアミルマレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項71】
膜形成剤、日焼け止めブースタ、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、防腐剤、キレート化剤、抗酸化剤、着色剤、色素、蛍光増白剤、精油、ドライ感調節剤及び芳香剤からなる群より選ばれた成分を更に含む、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項72】
ワイプ基体が、メルトブローン、同時形成体、エアレイド、ボンデッドカーデッドウェブ、水絡合、スパンボンドからなる群より選ばれる材料から構成されている、請求項50記載の日焼け止めワイプ。
【請求項73】
材料が合成繊維又は天然繊維から構成されている、請求項72記載の日焼け止めワイプ。
【請求項74】
ワイプ基体と組合わせて用いるのに適した日焼け止め組成物であって、日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.7%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%〜約1%の中和剤を含み、ここで、日焼け止め組成物のpHが約5〜約6である、前記日焼け止め組成物。
【請求項75】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が、約2000cPs〜約10,000cPsである、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項76】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約1000cPs以下である、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項77】
日焼け止め組成物のpHが約5.4〜約5.6である、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項78】
日焼け止め活性物質が、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)、ベンゾフェノン-4(スルイソベンゾン)、ベンゾフェノン-8(ジオキシベンゾン)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-4-ジメチル-1,3-ペンタンジエン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パジメートO)、エチルヘキシルメトキシシンナメート(オクチノゼート)、エチルヘキシルサリシレート(オクチサレート)、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルPABA、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、PABA(アミノ安息香酸)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール)、赤色ワセリン、TEAサリシレート、二酸化チタン、酸化亜鉛、表面処理二酸化チタン、表面処理酸化亜鉛、スピルリナ・プラテンシス末、ビチス・ビニフェラ(ブドウ)シードエキス、ヘリアンサス・アンヌス(ヒマワリ)シードエキス、トコフェロール、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項79】
日焼け止め活性物質が、テレフタリジンジカンファスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、ベンジルイリデンマロネートポリシロキサン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン-ビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルジベンズイミダゾール四スルホン酸二ナトリウム、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれたUV吸収剤を含む、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項80】
中和剤が塩基である、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項81】
日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約0.5%〜約15%の高伸張性皮膚軟化剤を更に含む、請求項74に記載の日焼け止め組成物。
【請求項82】
高伸張性皮膚軟化剤が、ジメチコーン、シクロメチコーン、C12-15アルキルベンゾエート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、イソステアリルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、セテアリルオクタノエート、C12-15アルキルオクタノエート、オクチルドデカノール、ジメチルカプラミド、ブチルオクチル サリシレート、ジイソアミルマレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項81記載の日焼け止め組成物。
【請求項83】
組成物の全質量基準で、約1%〜約10%の湿潤剤を更に含む、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項84】
膜形成剤、日焼け止めブースタ、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、防腐剤、キレート化剤、抗酸化剤、着色剤、色素、蛍光増白剤、精油、ドライ感調節剤、及び芳香剤からなる群より選ばれた成分を更に含む、請求項74記載の日焼け止め組成物。
【請求項85】
ワイプ基体と組合わせて用いるのに適した日焼け止め組成物あって、日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約53.5%〜約98.2%の水、約1%〜約40%の日焼け止め活性物質、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び約0.1%〜約1%の中和剤を含み、ここで、組成物の低剪断粘度が約1000cPs〜約20,000cPsであり、高剪断粘度が約3000cPs以下であり、pHが約5〜約6である、前記日焼け止め組成物。
【請求項86】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約2000cPs〜約10,000cPsである、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項87】
日焼け止め組成物の低剪断粘度が約3000cPs〜約6,000cPsである、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項88】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約2000cPs以下である、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項89】
日焼け止め組成物の高剪断粘度が約1000cPs以下である、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項90】
日焼け止め組成物のpHが約5.4〜約5.6である、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項91】
日焼け止め活性物質が、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン)、ベンゾフェノン-4(スルイソベンゾン)、ベンゾフェノン-8(ジオキシベンゾン)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-4-ジメチル-1,3-ペンタンジエン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パジメートO)、エチルヘキシルメトキシシンナメート(オクチノゼート)、エチルヘキシルサリシレート(オクチサレート)、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルPABA、ホモサレート、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、PABA(アミノ安息香酸)、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(エンスリゾール)、赤色ワセリン、TEAサリシレート、二酸化チタン、酸化亜鉛、表面処理二酸化チタン、表面処理酸化亜鉛、スピルリナ・プラテンシス末、ビチス・ビニフェラ(ブドウ)シードエキス、ヘリアンサス・アンヌス(ヒマワリ)シードエキス、トコフェロール、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項92】
日焼け止め活性物質が、テレフタリジンジカンファスルホン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、ベンジルイリデンマロネートポリシロキサン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン-ビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルジベンズイミダゾール四スルホン酸二ナトリウム、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれたUV吸収剤を含む、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項93】
安定化乳化剤がソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート、PEG-22/ドデシルグリコールコポリマー、PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、オレイン酸/イソステアリン酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセリル-6ヘキサリシノレート、ポリグリセリル-4オレエート、ポリグリセリル-4オレエート/PEG-8プロピレングリコールココエート、オレアミドDEA、グリセリルオレエートリン酸ナトリウム、植物性水素化グリセリドホスフェート、グリセリルステアレート、及びそれらの組み合わせをからなる群より選ばれる、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項94】
中和剤が塩基である、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項95】
日焼け止め組成物が、組成物の全質量基準で、約0.5%〜約15%の高伸張性皮膚軟化剤を更に含んでいる、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項96】
高伸張性皮膚軟化剤が、ジメチコーン、シクロメチコーン、C12-15アルキルベンゾエート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、イソステアリルベンゾエート、オクチルベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート、セテアリルオクタノエート、C12-15アルキルオクタノエート、オクチルドデカノール、ジメチルカプラミド、ブチルオクチル サリシレート、ジイソアミルマレート、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項95記載の日焼け止め組成物。
【請求項97】
組成物の全質量基準で、約1%〜約10%の湿潤剤を更に含む、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項98】
膜形成剤、日焼け止めブースタ、ビタミン、皮膚保護剤、粉末、皮膚コンディショナ、植物性薬品、天然エキス、アルファヒドロキシ酸、保湿剤、油脂、脂質、脂肪アルコール、脂肪酸、防腐剤、キレート化剤、抗酸化剤、着色剤、色素、蛍光増白剤、精油、ドライ感調節剤、及び芳香剤からなる群より選ばれた成分を更に含む、請求項85記載の日焼け止め組成物。
【請求項99】
ワイプ基体及び医薬組成物を含む薬用ワイプであって、医薬組成物が、組成物の全質量基準で、約44%〜約94%の水、約0.1%〜約0.5%のペミュレンTR-2、約5%〜約10%の高伸張性皮膚軟化剤、約0.1%〜約50%の薬用活性物質、約0.1%〜約5%の安定化乳化剤、及び組成物のpHを約5.4〜約5.6に調整するのに十分な量の中和剤を含み、ここで、薬用ワイプの移行率が少なくとも約4%である、前記薬用ワイプ。
【請求項100】
薬用活性物質が皮膚保護剤である、請求項99記載の薬用ワイプ。
【請求項101】
皮膚保護剤が、カラミン、カカオ脂、ワセリン、酸化亜鉛、ラノリン、及びウィッチへーゼルからなる群より選ばれる、請求項100記載の薬用ワイプ。
【請求項102】
薬用活性物質が乾癬用薬剤である、請求項99記載の薬用ワイプ。
【請求項103】
乾癬用薬剤が、ピリトン亜鉛、サリチル酸、及び硫化セレンからなる群より選ばれる、請求項102記載の薬用ワイプ。
【請求項104】
薬用活性物質が抗菌剤である、請求項99記載の薬用ワイプ。
【請求項105】
抗菌剤が、バシトラシン、クロルテトラサイクリン塩酸塩、硫酸ネオマイシン、及び塩酸テトラサイクリンからなる群より選ばれる、請求項104記載の薬用ワイプ。
【請求項106】
薬用活性物質が抗真菌剤である、請求項99記載の薬用ワイプ。
【請求項107】
抗真菌剤が、クリキノール、ハロプロジン、硝酸ミコナゾール、ポビドンヨード、及びトルナフテートからなる群から選ばれる、請求項106記載の薬用ワイプ。
【請求項108】
薬用活性物質が肛門直腸用薬剤である、請求項99記載の薬用ワイプ。
【請求項109】
肛門直腸用薬剤が、ベンゾカイン、ベンジルアルコール、ジブカイン、リドカイン、及びテトラカインからなる群から選ばれる、請求項108記載の薬用ワイプ。
【請求項110】
薬用活性物質がざ瘡用薬剤である、請求項99記載の薬用ワイプ。
【請求項111】
ざ瘡用薬剤が、サリチル酸及び過酸化ベンゾイルからなる群より選ばれる、請求項110記載の薬用ワイプ。

【公表番号】特表2006−528678(P2006−528678A)
【公表日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532324(P2006−532324)
【出願日】平成16年3月15日(2004.3.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/007770
【国際公開番号】WO2004/100914
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】