説明

有機マトリックス複合材から作られる構造部品を製造する方法、および得られる部品

本発明は、補強材(5、7)をその軸方向延長部(XX)に含むマンドレル(3)の上に繊維状材料のロービングを編組することによってプリフォームを形成する繊維構造体(9)を製造するステップと、プリフォームに有機樹脂を含浸させるステップと、この樹脂を硬化させるステップとを含み、前記補強材が、連結部材を収容するために軸(XX)に直角の軸を備えるボア(5’、V)を有する前記カバーを形成する、有機マトリックス複合材から作られる構造部品を製造する方法に関する。方法は、突出する複数突刺(30)が、前記ボア(5’、7’)の両側にあるそれの表面の少なくとも一部を覆って補強材(5、7)の中に組み込まれ、ロービングが前記突刺を取り巻いて少なくとも部分的に交差するように、編組が、突刺を取り巻いて行われることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に航空分野で使用するための、有機マトリックス繊維複合材から作られる構造構成部品に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維補強複合材の使用は、このような材料により金属材料を使用して実現され得るよりも一層軽量である構成部品を製造することができ、このような構成部品を組み立てることにより得られる構造体を簡単化できるようにし、特に、したがって構成部品の数が低減され得るので、航空分野において開発されている。構成部品は、例えば、樹脂で予備含浸された繊維のラップを積み上げることによって、次いでこれらを硬化させることによって、または真空が発生されかつ樹脂が低圧で注入される金型の内側に、次いで樹脂で含浸される乾燥繊維を用いてプリフォームを製造することによって得られる。
【0003】
本発明は、少なくとも一部は乾燥繊維によって構成部品を製造することに関する。繊維状部分は、通常、ロービングやストランドに束ねられる小径の繊維から形成される。繊維は、例えば、炭素、ガラス、またはアラミドなどの材料から作られる。
【0004】
中空本体を有することも有さないこともあるリンクロッドなどの構造構成部品を製造する1つの方法は、その輪郭全体が、得られることになる構成部品の輪郭であるマンドレルに沿って、乾燥ロービングを巻き付け、織り、編み、または編組することによって繊維構造体を形成することを含む。繊維構造体は、1つまたは複数の層から形成されることができ、または所望される強度などの特性に応じて3次元タイプからなることができる。次いで、マンドレルおよびこれを覆う繊維構造体を備える組立体は、硬化後に、繊維状要素を組み込むマトリックスを形成する樹脂で含浸される。マンドレルは、得られたプリフォームから取り外されもしくは取り除かれることができ、または軽量の場合にはそのまま残すことができる。したがって、得られたプリフォームは、回転運動であるにせよそうでないにせよ軸対称形状と考えられる中空であることができ、または中空でないこともできる。次いで、これは、機械加工され、必要に応じて最終的な構造要素を形成するように補助部分が取り付けられる。
【0005】
次いで、構成部品が構造体を形成するように他の構成部品と共に組み立てられることになる場合、プリフォームの本体の壁の1つまたは複数の長手方向延長部が、端部取付具を作り出すために設けられることができ、この端部取付具は、構成部品が組み込まれることになる構造体の他の要素と接続部を形成する。いったんプリフォームが硬化されると、延長部は、端部取付具を得るために穴をあけられ、あるいは溝をつけられる。また、端部取付具の穴の形成は、製造の始めに行われるように予定される場合がある。
【0006】
本出願人の会社は、複合構造要素に1つまたは複数の端部取付具を製造する新規な方法を既に提案している。仏国特許第2893532号明細書は、複合繊維の1次プライのスタックから少なくとも局所的に製造されるこのような要素に、端部取付具を製造する方法を説明している。
【0007】
次に、本出願人の会社は、マンドレルの上へ繊維状材料を編組し、結果として生じるプリフォームに有機樹脂を含浸させることによって製造される複合構造要素に、1つまたは複数の端部取付具を製造する新規な方法に目標を定めている。
【0008】
米国特許第6890470号明細書は、繊維複合材から作られる構造要素を製造する方法を開示している。ロービングの形の繊維状材料が、自動円形製織作業時に、場合により2つの層の間に組み込まれた予備織り補強層と共に二重マンドレルに適用され、マンドレルのうちの1つが取り外され、次いで、自由製織部が、例えばフランジに形成され、すべてのものが、例えば知られているRTM技術を用いて樹脂で含浸され、次いで、第2のマンドレルが、得られたプリフォームから取り除かれる。実施形態の別の形では、織物補強要素が、プリフォームの1つの長手方向端部に向かって製織のさまざまな層の間に組み込まれる。この端部は、開いたままであり、プリフォームの壁に2つの延長部を作り出し、その延長部は、もう1つの構造構成部品に連結するための部材を受け入れるように接続部を構成する。この解決法は、二重端部取付具、またはプリフォームの壁からのヨークを製造することが必要である。
【0009】
米国特許第4704918号明細書が知られており、これは、長手方向マンドレルと端部の補強要素とを備える力伝達ロッドに関する。組立体全体が、樹脂で含浸された織物カバーで覆われる。補強要素に横方向に配置されるピンが、カバーに引っ掛かる。ねじ込むことによって連結部材が取り付けられ得るように、ネジ穴の補強要素端部が、ロッドの軸に沿って方向付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】仏国特許第2893532号明細書
【特許文献2】米国特許第6890470号明細書
【特許文献3】米国特許第4704918号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
連結領域で効果的に圧縮負荷と引張負荷の両方に耐える能力を改善し、同時に製造するのに簡単である、構造構成部品との接続部を生成する新規な方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、補強材をその軸方向延長部に備えるマンドレルの上へ、繊維状材料のロービングを編組することによってプリフォームを形成する繊維構造体を製造するステップと、繊維構造体に有機樹脂を含浸させるステップと、有機樹脂を硬化させるステップとを含み、前記補強材が、連結部材を収容するようにその軸がマンドレルの軸に直角であるボアを備える端部取付具を形成する、有機マトリックス複合材から作られる前記端部取付具を有する構造構成部品を製造する方法は、突出する複数ピン部分が、前記ボアの両側にあるそれの表面の少なくとも一部を覆って補強材の中に組み込まれ、繊維構造体のロービングがこれらのピンを取り巻いて少なくとも部分的に互いに交差するように編組がピンを取り巻いて行われることを特徴とする。
【0013】
着陸装置のリンクロッドなどの構成部品の場合、補強材は、マンドレルの各端部に配置される。
【0014】
補強材は、繊維状材料からなることが好ましく、より詳細には、補強材は、有機樹脂で含浸された繊維状材料から形成される。
【0015】
1つの実施形態によれば、補強材は、長方形または長円形の横断面を有するブロックを形成する。
【0016】
端部取付具は、構造体のいくつかの他の要素と連結するために、リングのピンなどの部材が収容され得るボアが貫通される。端部取付具に取り付けられる連結部材のリングと、プリフォームの編組の繊維との間の負荷は、補強材と接触しているリングの一部について、端部取付具補強材とマトリックスとの間、次いでマトリックスと繊維構造体の繊維との間で連続せん断によって伝達される。この構成部品が引張力または圧縮力を受けるときの構成部品の機械的一体性を改善するために、ピンによる手段は、負荷が連結部材と編組された繊維構造体の繊維との間で直接伝達されることを確実にするように然るべき位置に設定され、したがって、編組された繊維構造体と補強構成部品との間の接合を強固にする。
【0017】
好ましくは、ピンは、格子パターンに配置され、ピンの間の間隔により、少なくとも1つのロービングおよび2つのロービングの交差がその中に収容され得る。ピンの高さは、せいぜい編組の高さに等しい。
【0018】
ピンは、一体性を改善しかつ圧縮負荷の伝達を促進するためにマンドレルとボアの領域との間に設置される第1の領域に、または、一体性を改善し引張負荷の伝達を促進するためにマンドレルに対してボアの他の側に設置される第2の領域に、または前記第1の領域と前記第2の領域の両方において補強材の中に組み込まれる。
【0019】
もう1つの特徴によれば、ピンは、金属または炭素から作られる。
【0020】
次に、本発明は、1つの実施形態について添付の図面を参照して一層詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】軸方向断面で見た、本発明によるプリフォームを概略的に示した図である。
【図2】本発明によるプリフォームを製造するためのマンドレルを示す図である。
【図3】本発明の1つの実施形態によりピンが配置された、図2のマンドレルを示す図である。
【図4】図3のマンドレルから製造されるプリフォームを示す図である。
【図5】いったんマンドレルが取り除かれると得られる構成部品を示す図である。
【図6】編組装置を概略的に示す図である。
【図7】端部取付具補強材に固定されたピンに対して、編組のロービングの相対的な配置を概略的に示す図である。
【図8】図7の平面8−8による断面の拡大図により端部取付具を概略的に示す図である。
【図9】図7の平面9−9による断面の拡大図により端部取付具を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1で見られ得るように、着陸装置のリンクロッドのような航空分野での構造構成部品は、その輪郭が最終構成部品の輪郭と類似したマンドレル3を備えるプリフォームから形成される。これは、本発明の1つの例示的な実施形態である。これは、非限定的なものである。マンドレルは、主軸XXを有する全体的に円筒形、卵形であり、丸められた形状を有するその端部で閉鎖される。これは、その上に構成部品が成形される補助要素である。いったんこれが構成部品を内側に成形するその機能を実行してしまうと、難なく取り除かれ得ることが潜在的に必要である。例えば、材料は、流動化され取り除かれ得る。しかしながら、環境に応じて、例えばマンドレルが十分に軽量である場合、これはそのまま残される。特に、これは、樹脂含浸繊維状材料から作られ得る。マンドレルの長さは、接続部を含まない最終構成部品の長さである。
【0023】
補強材5および7はそれぞれ、マンドレル3の2つの端部に配置される。この補強材は、これがマンドレルの端部の輪郭に適合するように形成された一面を有する実質的に平行六面体形状からなる。これは、有利には繊維状材料から作られる。ボア5’および7’は、構成部品1の主軸と直角に補強材を通過する。これは、構造体のいくつかの他の構成部品に連結するために、図示されていないリング等を有する将来の連結部材のためのハウジングとして働く。ボアは、樹脂が硬化した後に作り出され得る。
【0024】
補強部品は、例えば、樹脂予備含浸繊維のラップを積み上げることによって、次いでこれらを硬化させることによって、または真空が発生されかつ樹脂が低圧で注入される金型の内側に、次いで樹脂で含浸される乾燥繊維のプリフォームを作り出すことによって得られる。
【0025】
マンドレルおよび補強材を備える組立体は、マンドレルに沿って編組される繊維のロービングから作られる繊維構造体9で覆われる。繊維は、通常、ガラス、炭素、ホウ素から、または商標Kevlar(R)で知られている材料などのアラミド材料から作られる。編組は、構成糸条またはロービングが縦方向糸条を有する製品の長手方向に対して決められた角度で交差される織物構造体、この場合には管状のものを製造することからなる、それ自体が知られている技術である。マンドレルの上へ編組することにより、一般に、管、円錐体、エルボ付き管等のような特殊輪郭を生成することができる。
【0026】
図6で概略的に示される機械20は、被覆されることになるマンドレルと同軸のシリンダ24の中にいくつかの高さにわたって円形に分布される支持体に取り付けられる複数のリール22を備えている。マンドレルは、編組が形成されるときにシリンダ24の軸に沿って移動するキャリジに取り付けられる。リールによって供給されるロービング23は、マンドレルの上に円形に連続的に編組され、それによって、管を形成する。ロービングは、同軸リング25によって張力を受けて保持される。
【0027】
1つの実施形態によれば、編組は、軸方向にも半径方向にも三次元であり、ロービングは、層がもはや識別され得ないように織り交ぜられる。編組プロセスは、互いに対してロービングキャリヤの相対的位置変化によって実行される。ロービングの角度は、20°から80°までの範囲から選択される。もう1つの実施形態によれば、編組は単層であり、いくつかの層が互いの上に潜在的に積み重ねられる。
【0028】
図2は、2つの補強材5および7と共に組み立てられたマンドレル3の透視図である。プリフォームの軸XXに平行な、それぞれ2つの反対側の主面5a、5bおよび7a、7bを有する補強材の平行六面体形状が、見られ得る。これらの面の幅は、マンドレル3の最も大きい直径よりも小さく、構成部品の連結部材を収容することが意図されるボア5’および7’がそれぞれ貫通される。補強材の厚さは、主面の幅よりも小さい。
【0029】
本発明によれば、ピン30は、図3で見られ得るように補強材の主面5a、5bおよび7a、7bに配列される。炭素から、または金属から作られるこれらのピンは、例えば1mmから3mmまでの直径を有し、アンカーポイントを構成するように補強材の塊体に固定される。これらは、例えば1cm当たり1本から3本までの密度で、間隔が軸XXに平行な方向に、かつ間隔がこの軸に直角な方向にある状態でボア5’および7’の周りに格子パターンに配列される。図示の例では、ピンは、均等に配列されている。ピンの高さは、せいぜい、適用されることになる繊維構造体の厚さに等しい。
【0030】
ピン30は、マンドレル3とボア5’、7’の領域との間に設置される第1の領域に、またはマンドレル3の反対の側のボア5’、7の他の側に設置される第2の領域に、または前記第1の領域と前記第2の領域の両方において補強材の中に配置される。
【0031】
このように、リンクロッドが圧縮時もしくは引張時のいずれかに、または圧縮時および引張時に作用しやすい場合の補強材と繊維構造体9との間の連結が、強固にされる。
【0032】
1つの有利な実施形態によれば、ピンは、補強材を通過しかつ両側から突出するピンから形成される。このような場合、補強材は繊維質であることが好ましい。その場合は、補強材は、編組された繊維の効果的な捕捉を確実にする。
【0033】
したがってマンドレルおよび補強材を備える組立体がこのように準備されると、次いでロービングは、上述された種類の機械にこれを配置することによって、この組立体の周りに編組される。編組は、組立体の一方の端部で開始し、他方の端部の下流で終了する(図4を参照されたい)。編組は、補強材の領域を除いて従来の方法で行われる。この領域では、ロービングは、これらがピン30の周りに交差するように編組される。また、ロービングは、これがピンの両側に沿って通るように分割され得る。図7は、補強材5および7の領域でロービング23がいかに配置されるかについて1つの例を示している。ロービングは、ピン30の周りに十字形状を形成する。1つの目的は、補強材5および7の上の編組の機械的固定を確実にすることである。この配列のおかげで、軸方向負荷は、部分的に直接連結部材から編組まで、かつ部分的に連結部材から補強材まで、かつ次いで補強材から編組までピンによって、また同時にマトリックスのせん断によってボアに収容される連結部材から伝達される。
【0034】
リンクロッドが圧縮時もしくは引張時のいずれかに、または圧縮時と引張時の両方に作用していそうな場合、ピンが、ボアの一方の側、またはリンクロッドの本体に対して他方の側の補強材にいかに配置されるかに応じて、補強材と編組された複合構造体9との間の連結を強固にすることを促進することができる。
【0035】
補強材と繊維複合構造体との間の力は、補強材と構造体との間の接続部を形成するマトリックスを通して本質的に伝達されることに留意すべきである。ピンは、せん断時に作用するが、これらの目的は、主として、2つの接触壁が分離することを防止することであり、すなわち、これらは、引張/圧縮時に主として作用し、層間剥離耐性を改善する。
【0036】
図7では、補強材5には、予めオリフィス5’が貫通され、次いで、ピンが、ピンの周りに適切な編組が可能であるようにオリフィスから離れた最短距離に配置される。しかしながら、また、端部取付具が編組され硬化された後にオリフィスを貫通するという解決法も考えられる。
【0037】
図8および図9は、ピン30が貫通ピンである場合の、繊維構造体が編組された後に端部取付具を形成する2つの補強材のうちの1つの横断面の図である。例えばこの場合には、補強材5は、軸XXに、かつこれを通過する主面に直角な7本のピン30を有する。繊維構造体9は、ピン30の2つの端部の周りに編組されている。図9は、オリフィス5’の両側のピンのレイアウトをより詳細に示す。
【0038】
編組が終わると、プリフォームが含浸される。樹脂トランスファー成形(Resin Transfer Molding)を表わす、RTM技術などの含浸技術が使用される。それ自体が知られているこの技術の場合、プリフォームは、製造されることになる構成部品の形状に適合される金型のキャビティ内に配置される。金型は真空下で配置され、低粘度樹脂が金型の中に注入される。次いで、マトリックスを形成する樹脂が、組立体全体を硬化温度まで上昇させることによって硬化される。適切な場合には、このステップが補強材を形成する材料の硬化を完全にすることに留意すべきである。
【0039】
マンドレル3の性質に応じて、このマンドレルは、硬化ステップ中に、もしくはこのステップ後に取り除かれることができ、またはマンドレルは保持すらされ得る。結局、得られる構成部品は、マトリックスの編組からなる壁9を有する図5の軸方向断面で示されるようなものである。端部においてこの構成部品は、補強材を組み込む端部取付具を備える。一方の面から他方の面まで延在する金属リングが、端部取付具のボアに取り付けられる。
【0040】
1つの有利であるが非限定的な製造方法は、次のステップ:
有機樹脂で予備含浸された繊維状材料のマンドレルを作り出すステップと、
有機樹脂で予備含浸された繊維状材料を用いて同様に1つまたは複数の補強材を別々に作り出すステップと、
場合によっては振動を用いて、例えば「z−ピニング(z−pinning)」と呼ばれる技術を用いて1つまたは複数の補強材の中にピンを挿入するステップと、
マンドレルおよび1つまたは複数の補強材を組み立て、接合するステップと、
組立体が変形なしで処理され、編組され得るように予備含浸された組立体を予備硬化させるステップと、
1つまたは複数の補強材を有するマンドレルの周りにプリフォームを形成する繊維構造体を編組するステップと、
プリフォームの中に樹脂を注入し、これに続いて共焼成により構成部品を完全硬化させるステップと、
接続部を機械加工し、連結部材のリングを組み込むステップとを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
補強材(5、7)をその軸方向(XX)延長部に備えるマンドレル(3)の上へ、繊維状材料のロービングを編組することによってプリフォームを形成する繊維構造体(9)を製造するステップと、プリフォームに有機樹脂を含浸させるステップと、有機樹脂を硬化させるステップとを含み、前記補強材が、連結部材を収容するようにその軸が軸(XX)に直角であるボア(5’、7’)を備える端部取付具を形成する、有機マトリックス複合材から作られる前記端部取付具を有する構造構成部品を製造する方法であって、突出する複数ピン部分(30)が、前記ボア(5’、7’)の両側にあるそれの表面の少なくとも一部を覆って補強材(5、7)の中に組み込まれ、ロービングがこれらのピンを取り巻いて少なくとも部分的に互いに交差するように編組がピンを取り巻いて行われることを特徴とする、方法。
【請求項2】
補強材(5、7)が、マンドレル(3)の各端部に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
補強材が、繊維状補強材である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
補強材が、樹脂含浸繊維状材料から形成される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
マンドレルが樹脂含浸繊維状材料から形成されて、マンドレルおよび補強材の樹脂が、繊維構造体が編組される前に予備硬化され、組立体は、いったん樹脂が繊維構造体に注入されると完全硬化を受ける、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
補強材が長方形の横断面を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ピン(30)が、マンドレル(3)とボア(5’、7’)の領域との間に設置される第1の領域に、またはマンドレルに対してボアの他の側に設置される第2の領域に、または前記第1の領域と前記第2の領域の両方において補強材の中に組み込まれる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ピン(30)が格子パターンに配置され、ピンの間の間隔により、少なくとも1つのロービング(23)および2つのロービング(23)の交差がその中に収容され得る、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ピン(23)の高さが、せいぜい編組の高さに等しい、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ピンが、金属または炭素から作られる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
長手方向の本体、およびそれの端部のうちの少なくとも1つにおいて単一の端部取付具を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を用いて得られる構成部品。
【請求項12】
リンクロッドを形成するように各端部に単一の端部取付具を備える、請求項11に記載の構成部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−522723(P2011−522723A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512992(P2011−512992)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057291
【国際公開番号】WO2009/153220
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(510178079)
【Fターム(参考)】