説明

有機化合物の組合せ剤

本発明は、AT1受容体ブロッカーまたはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体を、所望により薬学的に許容される担体存在下で含む、医薬組合せ剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AT1受容体ブロッカーまたはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体を、所望により薬学的に許容される担体の存在下含む、とりわけ心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の予防、進行遅延または予防において、同時に、別々にまたは連続的に使用するための、各々組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤;このような組合せ剤のこのような状態の予防、進行遅延または処置用医薬製剤の製造のための使用;心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の予防、進行遅延または処置法に関する。
【発明の開示】
【0002】
本発明は、AT1受容体ブロッカーまたはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体を、所望により薬学的に許容される担体の存在下含む医薬組合せ剤または組成物、および、心臓および腎臓が関連する状態または疾患の処置におけるそれらの使用ならびに関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防におけるそれらの使用に関する。
【0003】
本発明は、さらに、AT1−受容体ブロッカーおよびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたは32−デオキソラパマイシン、16ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)、40−エピ−(テトラゾリル)ラパマイシン(別名ABT578)、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、32−デオキソラパマイシンおよび16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシンの群から選択されるラパマイシン誘導体および薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0004】
好ましい態様において、本発明は、AT1−受容体ブロッカーバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたは32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)、40−エピ−(テトラゾリル)−ラパマイシン(別名ABT578)、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、32−デオキソラパマイシンおよび16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシンの群から選択されるラパマイシン誘導体および薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0005】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩およびラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0006】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および32−デオキソラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0007】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0008】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはの薬学的に許容される塩および16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0009】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0010】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2メチルプロパノエート]−ラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0011】
一つの局面において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および40−エピ−(テトラゾリル)−ラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0012】
好ましい態様において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および32−デオキソラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0013】
他の好ましい態様において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のためのを含む、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0014】
最も好ましい態様において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置または予防のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンおよび薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、同時、連続的または別々の使用のための、本発明の医薬組合せ剤または組成物に関する。
【0015】
本発明のさらなる局面は、例えば、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、すなわち、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理から成る群から選択されるものの処置または治療、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患、すなわち、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)の治療または予防のための、治療的有効量の(i)AT1−受容体ブロッカーまたはその薬学的に許容される塩および(ii)mTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体、例えばラパマイシンまたは32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)、40エピ−(テトラゾリル)−ラパマイシン(別名ABT578)、40−0−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、32デオキソラパマイシンおよび16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシンから選択されるラパマイシン誘導体および薬学的に許容される担体を含む組合せ剤を含む、このような処置を必要とする哺乳動物のための、医薬組成物を提供する。
【0016】
この組成物において、成分(i)および(ii)は入手可能であり、1個の組合せ投与単位形でまたは2個の別々の単位投与形態で、一緒に、交互にまたは別々に、投与できる。単位投与形態は、固定組合せ剤であり得る。
【0017】
さらに本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置用医薬の製造のための、本発明の医薬組成物の使用を提供する。
【0018】
他の態様において、本発明は、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、すなわち、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理から成る群から選択されるものの処置または予防用、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患、すなわち、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)から選択されるものの処置または予防のための、医薬の製造のための、本発明の医薬組成物の使用を提供する。
【0019】
他の態様において、本発明は、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全のような心不全の処置または予防のための、本発明の医薬組成物の使用を提供する。
【0020】
本発明は、1つ目の容器にmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体を含む医薬組成物、および2つ目の容器にAT1受容体ブロッカーを含む医薬組成物を含む、一個の包装中の別々の容器に医薬組合せ剤または組成物を含む、キットを提供する。
【0021】
本発明は、1つ目の容器にmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体を含む医薬組成物、および2つ目の容器にAT1受容体ブロッカーバルサルタンを含む医薬組成物を含む、一個の包装中の別々の容器に医薬組合せ剤または組成物を含む、キットを提供する。
【0022】
このキット形態は、別々の成分を異なる投与形で投与しなければならないときに、または、異なる投与間隔で投与するときに特に有利である。
【0023】
本発明は、AT1−受容体ブロッカー(とりわけバルサルタン)を、mTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体と組合せで使用するための指示書と共に含む、心臓および腎臓が関連する状態または疾患の処置のための包装物に関する。
【0024】
好ましい態様において、本発明の包装物は、AT1−受容体ブロッカーバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩およびラパマイシンの組合せ剤を含む。
【0025】
他の好ましい態様において、本発明の包装物は、AT1−受容体ブロッカーバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩および32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)、40−エピ−(テトラゾリル)−ラパマイシン(別名ABT578)、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、32−デオキソラパマイシンおよび16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシンから選択されるラパマイシン誘導体の組合せ剤を含む。
【0026】
他の態様において、本発明は、治療的有効量のAT1受容体ブロッカーバルサルタンとmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体および薬学的に許容される担体を含む、いずれかの好ましい本発明の医薬組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、ならびに、関節炎もしくはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患の処置法に関する。
【0027】
AT1−受容体アンタゴニスト(別名アンギオテンシンII受容体アンタゴニスト)は、アンギオテンシンII受容体のAT1−受容体サブタイプに結合するが、他の受容体の活性化をもたらさない活性成分であると理解すべきである。AT1受容体の阻害の結果、これらのアンタゴニストは、例えば、抗高血圧剤としてまたは鬱血性心不全の処置のために使用できる。
【0028】
AT1受容体アンタゴニストのクラスは、異なる構造特性を持つ化合物から成り、本質的に好ましいのは非ペプチド性のものである。例えば、バルサルタン(EP443983参照)、ロサルタン(EP253310参照)、カンデサルタン(459136参照)、エプロサルタン(EP403159参照)、イルベサルタン(EP454511参照)、オルメサルタン(EP503785参照)、タソサルタン(EP539086参照)、テルミサルタン(EP522314参照)、下記式
【化1】

のE−1477と命名された化合物、下記式
【化2】

のSC−52458と命名された化合物、および下記式
【化3】

のZD−8731と命名された化合物、ならびに、いずれの場合も、それらの薬学的に許容される塩から成る群から選択される化合物を特記できる。
【0029】
好ましいAT1−受容体アンタゴニストは、市販されているこのような薬剤であり、最も好ましいのはバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩である。
【0030】
バルサルタンは、式(I)
【化4】

のAT1−受容体ブロッカー(S)−N−(1−カルボキシ−2−メチル−プロプ−1−イル)−N−ペンタノイル−N−[2;(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル−メチル]アミンであり、EP0443983Aおよび米国特許5,399,578に記載されており、これらの開示を、その全体をここに明示しているかのごとく、本明細書に包含させる。
【0031】
組み合わせるべき化合物は、薬学的に許容される塩の形として存在できる。これらの化合物が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それらは酸付加塩を形成できる。対応する酸付加塩は、所望により、付加的に存在する塩基性中心を有しても形成できる。少なくとも1個の酸性基(例えばCOOH)を有する化合物は、塩基とも塩を形成できる。対応する分子内塩は、化合物が、例えば、カルボキシ基とアミノ基の両方を含むとき、さらに形成され得る。対応する活性成分またはその薬学的に許容される塩はまた、水和物の形で、または、結晶化に使用した他の溶媒を含んで使用できる。AT1受容体ブロッカーバルサルタンの薬理学的に許容される塩は、好ましくは塩基との塩、簡便には、アルカリ金属塩、例えばカリウムおよびとりわけナトリウム塩、またはアルカリ土類金属塩、好ましくはカルシウムまたはマグネシウム塩を含む、元素周期律表のIa、Ib、IIaおよびIIb属由来の金属塩、およびまたアンモニアまたは有機アミンとのアンモニウム塩である。
【0032】
バルサルタンは結晶形、または一部結晶および無定形塩または塩水和物の形で使用できる。
【0033】
バルサルタンはまた水和物のような溶媒和物の形、または、塩の多形の形でも使用できる。
【0034】
mTOR阻害剤は、細胞内mTOR(“ラパマイシンの哺乳動物標的”)を標的とする化合物である。mTORは、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3−キナーゼ)関連キナーゼのファミリーメンバーである。ラパマイシンおよびラパマイシン誘導体は、mTOR経路を、その細胞内受容体FKBP12(FK506結合性タンパク質12)との複合体化を介して阻害する。
【0035】
ラパマイシンは、ストレプトマイセス・ハイグロスコピクス(Streptomyces hygroscopicus)により産生される既知のマクロライド系抗生物質である。ラパマイシン誘導体は、mTOR阻害特性を有する置換ラパマイシン、例えば40および/または16および/または32の位置を置換されたラパマイシン、例えば式I
【化5】

〔式中、
はCHまたはC3−6アルキニルであり、
はH、−CH−CH−OH、3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロパノイルまたはテトラゾリルであり、そして
Xは=O、(H,H)または(H,OH)である。
ただし、Xが=Oであり、RがCHであるとき、RはH以外である。〕
の化合物、またはRが−CH−CH−OHであるとき、そのプロドラッグ、例えばその、生理学的加水分解可能なエーテルを意味する。
【0036】
式Iの代表的ラパマイシン誘導体は、例えば32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)または40−エピ−(テトラゾリル)ラパマイシン(別名ABT578)である。好ましい化合物は、例えばWO94/09010の実施例8に記載の40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン(以後化合物Aと呼ぶ)、またはWO96/41807に記載の通りの32−デオキソラパマイシンまたは16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシンである。
【0037】
ラパマイシン誘導体はまた、例えばWO98/02441およびWO01/14387に記載の通りの、いわゆるラパログ、例えばAP23573、AP23464、AP23675またはAP23841も含み得る。
【0038】
ラパマイシン誘導体のさらなる例は、TAFA−93、バイオリムス−7またはバイオリムス−9の名前で記載されているものである。
【0039】
本発明の医薬組合せ剤または組成物が、心臓および腎臓が関連する状態または疾患、すなわち、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理から選択されるものの処置または予防、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患、すなわち、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)から選択されるものの処置または予防に使用できる。
【0040】
驚くべきことに、AT1受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンおよびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体の組合せ剤は、バルサルタンまたはmTOR阻害剤単独投与よりも大きな治療的効果(増強)を達成することが、判明した。本組合せ剤は、高血圧の齧歯類モデルにおいて、増強された抗高血圧効果を驚くことに誘発した。
【0041】
本組合せ剤はまた、驚くべきことに、心不全の動物モデルにおける症状を改善し、致死率を改善する。
【0042】
より大きな効果がまた作用期間の延長としても報告できる。作用期間は、次の投薬の前に基線に戻るまでの時間として、または、曲線下面積(AUC)として追跡でき、ミリメートル水銀柱での血圧の変化(mmHgの変化)の生成および作用期間(分、時間または日)として示す。
【0043】
さらなる利点は、本発明に従い組み合わせるべき個々の薬剤の低用量を、投与量の減少のために使用でき、例えば、投与量がしばしば少ないだけでなくまた少ない頻度でも適用され、または、副作用の事象を減少させるために使用できることである。
【0044】
好ましいのは、バルサルタンおよびmTOR阻害剤の低用量の組合せ剤である。AT1受容体ブロッカー、とりわけバルサルタン、またはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤の組合せ投与は、状態の根底の病因に関係なく、処置している患者の高い割合で著しい応答をもたらし、すなわち、高い応答率がもたらされる。これは処置すべき患者の望みおよび要求に合う。
【0045】
AT1受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンおよびmTOR阻害剤の組合せ治療は、改善された効果ならびに高い応答者率から、より有効な抗高血圧治療と結論付けられることが示され得る。
【0046】
さらに、AT1受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンおよびmTOR阻害剤治療は、心筋梗塞およびその続発症の処置および予防において有利であると証明されることが示され得る。
【0047】
バルサルタンとmTOR阻害剤組合せ剤はまた糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿、およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症の処置にも有用である。
【0048】
故に本明細書において、“処置”または“処置する”なる用語は、防止的または予防的処置、ならびに、治癒的または疾患修飾的治療の両方を意味し、疾患を発症する危険性のある患者または疾患を発症していることが疑われる患者、ならびに、病気であるか、疾患または医学的状態に罹患していると診断されている患者の処置を含む。
【0049】
「本発明の薬剤」、すなわちmTOR阻害剤およびAT1受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンは、好ましくは適切な治療的有効量の各活性成分(別々にまたは組み合わせて)を、所望により投与に適した無機または有機、固体または液体、薬学的に許容される担体と共に、または混合して含む、医薬製剤の形で使用する。「本発明の薬剤」は、同じ医薬組成物中に存在し得るが、好ましくは別々の医薬組成物中に存在する。故に、複数の活性成分は、同じ時間に(例えば同時に)または異なる時間に(例えば連続的に)、そして互いに異なるかまたは重複し得る異なる時間にわたり、投与し得る。単位投与形態はまた固定された組合せであり得る。
【0050】
好ましくは、本医薬組成物は経口または非経腸(とりわけ経口)投与に適する。静脈内および経口、第一に経口投与が、特に重要であると見なされる。
【0051】
本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で製造でき、ヒトを含む哺乳動物(温血動物)への、経腸、例えば経口、直腸、エアロゾル吸入または経鼻投与および非経腸投与、例えば静脈内または皮下投与に適するものであるか、経皮投与(例えば受動的またはイオン泳動的(iontophoretic))のための組成物である。このような組成物は、治療的有効量の薬理学的活性化合物を、単独でまたは、とりわけ経腸または非経腸投与に適する薬学的に許容される担体と組み合わせて、含む。典型的経口製剤は、錠剤、カプセル、シロップ、エリキシルおよび懸濁剤を含む。典型的注射用製剤は、溶液および懸濁液を含む。
【0052】
錠剤は、当分野で既知の方法に従い、フィルムコートされているか、腸溶性コートされていてよい。好ましいのは、活性成分を、a)希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン;b)滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウムまたはカルシウム塩および/またはポリエチレングリコール;錠剤についてはまたc)結合剤、例えばケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドン;所望によりd)崩壊剤、例えばデンプン、寒天、アルギン酸またはそのナトリウム塩、または起沸性混合物;および/またはe)吸収剤、着色剤、香味剤および甘味剤と共に含む、錠剤およびゼラチンカプセルである。
【0053】
注射用組成物は、好ましくは水性等張性溶液または懸濁液であり、坐薬は有利には、脂肪エマルジョンまたは懸濁液から製造する。該組成物は滅菌してよくおよび/または補助剤、例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤または乳化剤、溶解促進剤、浸透圧調整用塩および/または緩衝剤を含んでよい。加えて、それらは、他の治療的に価値ある物質を含んでよい。
【0054】
本組成物は、慣用の混合、造粒またはコーティング法に従い製造し、約0.1から85%、好ましくは約1から70%の活性成分を含む。
【0055】
上記の製剤において使用するための典型的な薬学的に許容される担体の例は:糖、例えばラクトース、スクロース、マンニトールおよびソルビトール;デンプン、例えばコーンデンプン、タピオカデンプンおよびジャガイモデンプン;セルロースおよび誘導体、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースおよびメチルセルロース;リン酸カルシウム、例えばリン酸二カルシウムおよびリン酸三カルシウム;硫酸ナトリウム;硫酸カルシウム;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ステアリン酸;ステアリン酸アルキル土類金属塩、例えばステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム;ステアリン酸;植物油、例えばピーナッツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油およびコーン油;非イオン性、カチオン性およびアニオン性界面活性剤;エチレングリコールポリマー;ベータシクロデキストリン;脂肪アルコール;および加水分解された固形穀類(hydrolyzed cereal solid)、ならびに、医薬製剤において一般的に使用されている他の非毒性適合性増量剤、結合剤、崩壊剤、緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤、滑剤、香味剤などである。
【0056】
経腸および非経腸投与用の医薬製剤は、例えば、糖衣錠、錠剤またはカプセルおよびまたアンプルのような投与単位形態のものである。それらは、それ自体既知の方法で、例えば慣用の混合、造粒、糖衣、溶解または凍結乾燥工程の手段により製造する。例えば、経口投与用医薬製剤は、活性成分と固体担体を合わせ、適当であれば得られた混合物を造粒し、そして該混合物または顆粒を、所望によりまたは必要に応じて適当な賦形剤の添加後に、錠剤または糖衣錠コアに加工ことにより得ることができる。
【0057】
他の経口投与可能医薬製剤は、ゼラチン製の乾燥充填カプセルおよびまた、ゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールのような可塑剤から成る軟、密封カプセルである。乾燥充填カプセルは、例えばラクトースのような増量剤、デンプンのような結合剤および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムのような流動促進剤、および、適当であれば、安定化剤と混合した、顆粒の形の、活性成分を含み得る。軟カプセルにおいて、活性成分は、好ましくは脂肪油、パラフィン油または液体ポリエチレングリコールのような適当な液体中に溶解または懸濁しており、また安定化剤を添加することも可能である。
【0058】
非経腸投与製剤は、とりわけ、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、皮内または皮下のような様々な方法で有用な、注射可能液体である。このような液体は、好ましくは等張製水性溶液または懸濁液であり、これは、使用前に、例えば活性成分を単独でまたは薬学的に許容される担体と共に含む凍結乾燥製剤から、製造できる。本医薬製剤は滅菌してよくおよび/または補助剤、例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調整用塩および/または緩衝剤を含んでよい。
【0059】
経皮投与用の適当な製剤は、有効量の本発明の化合物と担体を含む。有利な担体は、宿主の皮膚を通した通過を助けるための、吸収可能な薬理学的に許容される溶媒を含む。例えば、経皮デバイスは、裏打ち部材、化合物を所望により担体と共に含む貯蔵部、所望により化合物の宿主皮膚への、制御されそして予定された速度での長時間にわたる送達をするための速度制御バリア、および皮膚にデバイスを固定するための手段を含む、バンデージの形である。
【0060】
例えば皮膚および眼への、局所投与用の適当な製剤は、水性溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲルまたは、例えば、エアロゾルなどにより送達するための、噴霧可能製剤を含む。
【0061】
例えば、本医薬製剤は、約0.1−90%、好ましくは約1%から約80%の活性化合物を含む。経腸または非経腸投与用医薬製剤は、例えば、コーティング錠、錠剤、カプセルまたは坐薬およびまたアンプルのような単位投与形である。これらは、例えばそれ自体既知の方法で、例えば、慣用の混合、造粒、コーティング、溶解または凍結乾燥工程を使用して、製造する。故に、経口使用のための医薬製剤は、活性化合物と固体賦形剤を合わせ、必要であれば、得られた混合物を造粒し、そして、所望によりまたは必要に応じて、該混合物または顆粒を、適当な補助物質の添加後に錠剤またはコーティング錠コアに加工することにより得ることができる。活性化合物の投与量は、投与形態、恒温動物種、年齢および/または個々の状態のような種々の因子に依存し得る。
【0062】
本発明の医薬組合せ剤の活性成分の好ましい投与量は、治療的有効量、とりわけ、市販されているものである。
【0063】
バルサルタンは、適当な投与単位形態、例えば、カプセルまたは錠剤の形で供給され、治療的有効量、例えば約20から約320mgのバルサルタンを含み、それを患者に投与し得る。活性成分の投与は、1日3回まで行い得て、例えば、20mgまたは40mgのバルサルタンで開始し、1日80mgから1日160mgを介して、1日320mgまで漸増する。好ましくは、バルサルタンを心不全患者には、1日1回または1日2回、それぞれ、各80mgまたは160mgの投与量で投与する。対応する用量は、例えば、朝、昼または晩に摂取し得る。好ましいのは、心不全においては、1日1回または1日2回投与である。
【0064】
mTOR阻害剤の1日投与量は、様々な因子、例えば選択化合物、処置すべき特定の状態および所望の効果に依存して、もちろん、変化する。一般に、しかしながら、十分な結果が、1回投与または分割投与で約0.01から5mg/kg/日、特に0.5から5mg/kg/日の範囲の、1日あたりの投与量のmTOR阻害剤で、達成される。好ましい1日量範囲は、1回投与または分割投与で約0.1から30mgである。mTOR阻害剤、例えば化合物Aは、任意の慣用の経路で、特に経腸的に、例えば経口で、例えば錠剤、カプセル、飲用液の形で、または非経腸的に、例えば注射用溶液または懸濁液の形で投与できる。経口投与用の適当な単位投与形態は、約0.05から15mg活性成分、通常0.25から10mgの例えば化合物Aを、1個以上の薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含む。
【0065】
ラパマイシンまたはその誘導体は、本発明に従った使用のために必要な投与量で十分耐容性である。例えば、化合物Aの4週間毒性試験でのNTELは、ラットで0.5mg/kg/日およびサルで1.5mg/kg/日である。
【0066】
当業者は、前記および後記に示す治療的適応症における本発明の組合せ剤の効果の確認のための、適切な試験モデルの選択が十分に可能である。
【0067】
例えば、代表的試験は、例えば、下記方法を適用して、バルサルタンおよびmTOR阻害剤の組合せ剤で行う:
薬剤効果を、通常、高または低塩類食餌で飼育する本態性高血圧ラット(SHR)を含む様々な動物モデルで評価する。
【0068】
血圧は、無線送信機の手段により長期試験法においてモニターする。無線送信機は、ラットの腹部大動脈に外科的にインプラントする。血圧を、6週間にわたり、長期的にモニターする。
【0069】
血圧、心拍数および活動性を薬剤投与前、投与中および投与後の予め選択さた様々な時点で測定する。全ての測定は、自由で平静な動物で行う。バッテリーの寿命により決定する最大試験時間は、9ヶ月ほど長いであろう。この期間の試験のために、ラットに経口で(1−3mL/kg媒体)を1日2回以下で投与するか、または、薬剤を飲料水を介してまたは餌に混ぜて投与する。長期間の、すなわち、8週間までの試験のために、薬剤を皮下的にインプラントした浸透圧ミニポンプを介して与える。浸透圧ミニポンプは、薬剤送達速度および時間に基づき選択する。バルサルタン投与量は、1−50mg/kg/日の範囲である。
【0070】
SHRの高血圧バックグラウンドは、レニンアンギオテンシン系(RAS)を抑制するために長期塩付加により、または、SHRにおけるRASを活性化するために長期塩涸渇のいずれかにより修飾する。これらの操作は、様々な試験物質の効果をより正確に評価するために行う。SHRにおいて行う実験は、Taconic Farms, Germantown, New York(Tac:N(SHR)fBR)から供給される。無線遠隔測定機器(radiotelemetric device)(Data Sciences International, Inc., St. Paul, Minnesota)を、14から16週齢の間の全試験動物の下腹部大動脈にインプラントする。全SHRを、実験開始前に、外科的インプラントから少なくとも2週間回復させる。心血管パラメータを、無線送信機を介して連続的にモニターし、レシーバに伝達され、そこで、次いでコンピュータによるデータ獲得システムを使用して、デジタルシグナルを集め、貯蔵する。血圧(平均動脈、収縮期および拡張期圧)および心拍数を、飼育ケージ中の、意識のある、自由に動け、平静なSHRラットにおいてモニターする。動脈血圧および心拍数を、10分毎に10秒測定し、記録する。各ラットについて報告するデータは、24時間の時間にわたり平均した平均値を示し、毎日集めた144−10分サンプルから成る。血圧および心拍数の基線は、薬剤処置の開始前の3回の連続24時間読み取りの平均から成る。全ラットを個々に、温度および湿度を制御された、12時間明暗サイクルの部屋で個々に飼育する。
【0071】
長期試験の完了後、ラットを麻酔し、心臓を直ぐに摘出する。分離および心耳除去後、左心室および左+右心室(合計)を秤量し、記録する。左心室および合計心室質量を次いで体重に対して標準化し、報告する。血圧および心質量について報告する全ての値は、群平均±semで示す。
【0072】
血管機能および構造を、処置後に組合せ剤の有利な効果を評定するために評価する。SHRを、Intengan et al., Circulation, Vol. 100, No. 22, pp. 2267-2275(1999)により記載の方法に従い試験する。
【0073】
心筋梗塞(MI)を、Sprague-Dawleyラットにおいて、左冠状動脈のライゲーションにより作製する。手術後4週間目に、動物をバルサルタンおよびcox−2阻害剤の組合せ剤で処置する。手術16週間後に、動物を、血行力学機能について試験し、殺し、心臓を表量する。血行力学機能の評価のために、ラットをペントバルビタールナトリウム(50mg/kg i.p.)で麻酔する。小型血圧トランスデューサーカテーテル(Millar Micro-Tip)を右心臓動脈に挿入し、次いで、左心室に入れていく。左心室末端−拡張期および左心室ピーク収縮期圧を記録する。これらの評定後、ラットを殺し、心臓を秤量のために摘出する。
【0074】
入手可能な結果は、本発明の組合せ剤の予期されない治療効果を指示する。
【0075】
下記実施例は、上記の発明を説明する;しかしながら、本発明の範囲をいかなる方法でも限定すると解釈すべきではない。
【実施例】
【0076】
バルサルタン製剤実施例
製剤実施例1:
フィルムコーティング錠:
【表1】

*)加工中に除去。
【0077】
本フィルムコーティング錠は、例えば、下記の通り製造する:
バルサルタン、微結晶性セルロース、crospovidone、コロイド状無水シリカ/コロイド状二酸化ケイ素/Aerosil 200の一部、二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムを、拡散ミキサー中で予め混合し、次いで、スクリーニングミルを通して篩う。得られる混合物を再び拡散ミキサー中で予め混合し、ローラーコンパクターで圧縮し、次いでスクリーニングミルを通して篩う。得られる混合物に、コロイド状無水シリカ/コロイド状二酸化ケイ素/Aerosil 200の残りを混合し、最終混合を拡散ミキサーで行う。全混合物を回転打錠機で圧縮し、錠剤を穿孔パンにおいてDiolack薄赤色の使用によりフィルムでコーティングする。
【0078】
製剤実施例2:
フィルムコーティング錠:
【表2】

本フィルムコーティング錠を、例えば、製剤実施例1に記載の通り製造する。
【0079】
製剤実施例3:
フィルムコーティング錠:
【表3】

*) Opadry(登録商標)褐色OOF16711着色剤の組成は、下記表に記載。
**) 加工中に除去
【0080】
Opadry(登録商標)組成:
【表4】

本フィルムコーティング錠を、例えば、製剤実施例1に記載の通り製造する。
【0081】
製剤実施例4:
カプセル:
【表5】

【0082】
本錠剤を、例えば、下記の通り製剤する:
造粒/乾燥
バルサルタンおよび微結晶性セルロースを、精製水に溶解したpovidoneおよびラウリル硫酸ナトリウムを含む造粒溶液と、流動床造粒機中で噴霧造粒する。得られた顆粒を、流動床乾燥機で乾燥させる。
【0083】
製粉/混合
乾燥した顆粒を、crospovidoneおよびステアリン酸マグネシウムと共に製粉する。塊を次いで円錐形srewタイプ混合機中、約10分混合する。
【0084】
カプセル封入
空の硬ゼラチンカプセルに、混合したバルク顆粒を、制御された温度および湿度条件下で充填する。充填したカプセルを除塵し、目視し、重量確認し、品質保証部が検疫する。
【0085】
製剤実施例5:
カプセル:
【表6】

本製剤を、例えば、製剤実施例4に記載の通り、製造する。
【0086】
製剤実施例6:
硬ゼラチンカプセル:
【表7】

【0087】
製剤実施例7:
活性成分として、例えば、(S)−N−(1−カルボキシ−2−メチルプロプ−1−イル)−N−ペンタノイル−N−[2’(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル−メチル]アミンを含む硬ゼラチンカプセルを、例えば、下記の通り製剤する:
組成:
【表8】

【0088】
成分(1)および(2)を成分(3)および(4)の水溶液と造粒する。成分(5)および(6)を乾燥顆粒に添加し、混合物をサイズ1硬ゼラチンカプセルに充填する。
ここに記載の全ての刊行物および特許は、その全体を、ここに完全に明示されているかのごとく、引用により包含させる。
【0089】
製剤実施例8 バルサルタン圧縮固体経口投与形態
処方
【表9】

* ヒドロキシプロピルセルロース
【0090】
方法
(線の上の)成分をコンテナミキサー中で混合する。混合した材料を篩い、コンテナミキサー中でさらに予備混合する。混合した材料を、ローラーコンパクター(Bepex Pharmapaktor L 200/50 P, Hosokawa Micron Group)を使用して、25−65kNの圧縮力および1.3−7.5rpmの回転速度の適用により圧縮する。圧縮した材料を再び篩い、線の下の成分を添加し、コンテナミキサー中で最終混合する。次いで、200mgの均質混合物をovaloidパンチ(10×5.2mm)を使用して錠剤に圧縮する。得られた錠剤は8.5mmの直径および3.9mmの厚さを有する。
【0091】
実施例8A
フィルムコーティング
【表10】

*=ヒドロキシプロピルメチルセルロース。
【0092】
方法
PEGおよびセルロースを脱イオン水に溶解する。残った成分を得られる溶液に懸濁する。スプレーコーター装置(Dria-coater DRC-500, Powrex Ltd)に、実施例8Aの固体経口投与形態を入れる。本コーティング製剤を、装置中6−12rpmで回転している、固体経口形態に噴霧する。噴霧圧は1.9−2.2Kg/cmおよび噴霧速度は5.9−7.9g/分である。
【0093】
その後、コーティングした固体経口投与形態を、コーター装置中、40℃の温度で、コーティングした固体経口投与形態の水分含量が2.5重量%未満になるまで乾燥させる。
コーティング錠は、8.6mmの直径および4.0mmの厚さを有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
AT1受容体ブロッカー、とりわけバルサルタン、またはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体および所望により薬学的に許容される担体を含む、医薬組合せ剤。
【請求項2】
同時、連続的または別々の使用のための、AT1−受容体ブロッカーバルサルタンおよびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたは32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(SまたはR)−ジヒドロ−40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン(別名CC1779)、40−エピ−(テトラゾリル)−ラパマイシン(別名ABT578)、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、32−デオキソラパマイシンおよび16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシンから選択されるラパマイシン誘導体および所望により薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、医薬組合せ剤。
【請求項3】
mTOR阻害剤が40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンである、請求項1または2記載の医薬組合せ剤。
【請求項4】
心臓および腎臓が関連する状態の処置もしくは予防または関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態の処置もしくは予防のための、同時、連続的または別々の使用のための、AT1−受容体ブロッカー、とりわけバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体および所望により薬学的に許容される担体を組み合わせて含む、請求項1から3のいずれかに記載の医薬組合せ剤。
【請求項5】
心臓および腎臓が関連する状態または疾患、すなわち、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理からなる群から選択されるものの処置または予防のための、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態または疾患、すなわち、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)からなる群から選択されるものの処置または予防のための、治療的有効量のAT1−受容体ブロッカー(とりわけバルサルタン)またはその薬学的に許容される塩およびmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体および所望により薬学的に許容される担体を含む組合せ剤を含む、このような処置を必要とする哺乳動物のための、医薬組合せ剤。
【請求項6】
心臓および腎臓が関連する状態の処置、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態の処置または予防用医薬の製造のための、請求項1から5のいずれかに記載の医薬組合せ剤の使用。
【請求項7】
状態が、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)からなる群から選択される、請求項6記載の使用。
【請求項8】
1つ目の容器にmTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体を含む医薬組成物および2つ目の容器にAT1−受容体ブロッカーを含む医薬組成物を含む1個の包装中の別々の容器に医薬組成物を含む、キット。
【請求項9】
AT1−受容体ブロッカーバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩を、mTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体および薬学的に許容される担体と組み合わせて使用するための指示書と共に含む、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)からなる群から選択される状態または疾患の処置または予防のための、請求項8記載のキット。
【請求項10】
AT1−受容体ブロッカー(とりわけバルサルタン)と、mTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体と組み合わせて使用するための指示書を含む、心臓および腎臓が関連する状態の処置もしくは予防および関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態の処置もしくは予防のための、包装物。
【請求項11】
AT1−受容体ブロッカーバルサルタンまたはその薬学的に許容される塩を、mTOR阻害剤、例えばラパマイシンまたはラパマイシン誘導体および薬学的に許容される担体と組み合わせて使用するための指示書を含む、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)から成る群から選択される状態または疾患の処置または予防のための、包装物。
【請求項12】
心臓および腎臓が関連する状態を予防または処置する、ならびに、関節炎またはリウマチ性関節炎が関連する状態を処置または予防する方法であって、請求項1から5のいずれかに記載の組合せ剤および所望により薬学的に許容される担体を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項13】
状態または疾患が、高血圧、(急性および慢性)鬱血性心不全、左心室機能不全および肥大型心筋症のような心不全、糖尿病性心筋症、上室性および心室性不整脈、心房細動、心房粗動、有害な血管リモデリング、心筋梗塞およびその続発症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ(不安定または安定のいずれも)、腎不全(糖尿病性および非糖尿病性)、狭心症、糖尿病、続発性アルドステロン症、原発性および続発性肺高血圧、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、強皮症、糸球体硬化症、原発性腎臓疾患のタンパク尿およびまた腎血管性高血圧のような腎不全状態、糖尿病性網膜症、偏頭痛、末梢血管疾患、レイノー病、管腔過形成、認知機能(例えばアルツハイマー)、緑内障および卒中のような他の血管疾患の管理、関節炎またはリウマチ性関節炎(例えば該生物、特に関節または椎骨が影響を受けている症状または病気の低下、緩和、安定化または軽減を含み、また疾患修飾性抗リウマチ性剤での処置に応答が不十分である中程度から重度リウマチ性関節炎、進行性またはびらん性リウマチ性関節炎における進行(関節の破壊)遅延および関節炎またはリウマチ性関節炎の副作用(徴候および症状)の減少も含む)から成る群から選択される、請求項12記載の方法。

【公表番号】特表2007−538030(P2007−538030A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517056(P2007−517056)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005286
【国際公開番号】WO2005/110480
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】