有機化合物

【課題】パーキンソン病、認知障害、脳血管疾患、脳卒中、鬱血性心疾患、高血圧症、アレルギー性鼻炎、自己免疫および炎症疾患、または女性の性機能障害等に有効な新規化合物、およびその製造方法の提供。
【解決手段】1−もしくは2−置換(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン化合物、それらを含む医薬品および医薬組成物としてのその使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2007年12月6日に出願された米国仮特許出願第61/012,040号(その内容は本明細書に引用される)からの優先権を主張する。
本発明は、下記の式Iの1−もしくは2−置換(6aR*,9aS*)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン化合物、好ましくは1−もしくは2−置換(6aR,9aS)(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン化合物、その製造方法、それらを含む医薬品および医薬組成物としてのその使用に関する。特に興味深いのは、例えば、ドパミンD1受容体細胞内経路の障害、例えばパーキンソン病、鬱病、ナルコレプシー、認知機能の損傷、例えば、統合失調症において、または亢進されたプロゲステロンシグナル経路によって改善しうる障害、例えば、女性の性機能障害に関する疾患の治療において、ホスホジエステラーゼ1(PDE1)の阻害剤として有用な新規化合物である。
【背景技術】
【0002】
ホスホジエステラーゼ(PDE)の11個のファミリーが確認されているが、ファミリーI,Ca2+−カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ(CaM−PDE)におけるPDEのみがカルシウムおよび環状ヌクレオチド(例えばcAMPおよびcGMP)シグナル経路を媒介することが示されている。3つの公知のCaM−PDE遺伝子であるPDE1A、PDE1B、およびPDE1Cはすべて、中枢神経系組織で発現される。PDE1Aは、海馬および小脳のCA1〜CA3層においてより高濃度の発現で、線条体において低濃度で、脳の至るところで発現される。PDE1Aはまた、肺および心臓でも発現される。PDE1Bは、主に線条体、歯状回、嗅策および小脳で発現され、その発現は、高濃度のドパミン作動性神経支配を有する脳領域に相互に関連がある。PDE1Bは主に中枢神経系で発現されるが、それは心臓で検出されうる。PDE1Cは、主に嗅上皮、小脳顆粒細胞、および線条体で発現される。PDE1Cはまた、心臓および血管平滑筋でも発現される。
【0003】
環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼは、細胞内cAMPおよびcGMPをそれぞれの不活性5'−モノリン酸エステル(5'AMPおよび5'GMP)に加水分解することによって、これらの環状ヌクレオチド類のシグナル伝達を減少させる。CaM−PDE類は、特に基底核または線条体として知られている脳の領域内で、脳細胞におけるシグナル伝達を媒介する際に重要な役割を果たす。例えば、NMDA型グルタミン酸受容体活性化および/またはドパミンD2受容体活性化は、細胞内カルシウム濃度の増加をもたらし、それがカルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)およびカルシニューリンのようなエフェクターの活性化およびCaM−PDE類の活性化につながり、その結果、cAMPおよびcGMPが減少する。他方、ドパミンD1受容体活性化は、ヌクレオチドシクラーゼの活性化をもたらし、その結果、cAMPおよびcGMPが増加する。これらの環状ヌクレオチド類は、同様に、タンパク質キナーゼA(PKA;cAMP依存性タンパク質キナーゼ)および/またはタンパク質キナーゼG(PKG;cGMP依存性タンパク質キナーゼ)を活性化し、それは下流のシグナル伝達経路の要素、例えばDARPP−32(ドパミンおよびcAMP調節性リン酸化タンパク質)およびcAMP応答配列結合タンパク質(CREB)をリン酸化する。リン酸化DARPP−32は、同様に、タンパク質ホスフェート−1(protein phosphate-1)(PP−1)の活性化を阻害し、それによって、プロゲステロン受容体(PR)のような基質タンパク質のリン酸化の状態が増加し、生理応答の誘導がもたらされる。ドパミンD1またはプロゲステロン受容体の活性化によるcAMPおよびcGMP合成の誘導によって、様々な生理応答に関連するプロゲステロンシグナル伝達(例えばいくつかのげっ歯類における交尾の受容性に関連するロードシス応答(lordosis response))が亢進されることが、げっ歯類における研究によって示唆されている。Mani, et al., Science (2000) 287: 1053(その内容は本明細書に引用される)を参照。
【0004】
CaM−PDE類は、それゆえ、基底核(線条体)におけるドパミン調節性および他の細胞内シグナル経路、例えば、これらに限らないが、一酸化窒素、ノルアドレナリン作動性、ニューロテンシン、CCK、VIP、セロトニン、グルタメート(例えば、NMDA受容体、AMPA受容体)、GABA、アセチルコリン、アデノシン(例えば、A2A受容体)、カンナビノイド受容体、ナトリウム利尿ペプチド(例えば、ANP、BNP、CNP)、DARPP−32、およびエンドルフィン細胞内シグナル経路に影響を及ぼしうる。
【0005】
ホスホジエステラーゼ(PDE)活性、特にホスホジエステラーゼ1(PDE1)活性は、自発運動活性および学習および記憶の制御因子として脳組織で機能する。PDE1は、細胞内シグナル経路(好ましくは神経系における経路)、例えば、これらに限らないが、ドパミンD1受容体、ドパミンD2受容体、一酸化窒素、ノルアドレナリン作動性、ニューロテンシン、CCK、VIP、セロトニン、グルタメート(例えば、NMDA受容体、AMPA受容体)、GABA、アセチルコリン、アデノシン(例えば、A2A受容体)、カンナビノイド受容体、ナトリウム利尿ペプチド(例えば、ANP、BNP、CNP)、エンドルフィン細胞内シグナル経路およびプロゲステロンシグナル伝達経路を制御するための治療標的である。例えば、PDE1Bの阻害は、cGMPおよびcAMPを分解から保護することによって、ドパミンD1アゴニストの効果を増強するように作用するはずであり、同様に、PDE1活性を阻害することによって、ドパミンD2受容体シグナル経路を阻害するはずである。細胞内カルシウム濃度における慢性的上昇は、多数の障害、特に神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病およびハンチントン病、並びに脳卒中および心筋梗塞をもたらす循環器系の障害における細胞死に関係している。PDE1阻害剤は、それゆえ、ドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有する疾患、例えばパーキンソン病、下肢静止不能症候群、鬱病、ナルコレプシーおよび認知障害に有用な可能性がある。PDE1阻害剤はまた、プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって軽減されうる疾患、例えば女性の性機能障害にも有用である。
【0006】
このように、PDE1活性、特にPDE1B活性を選択的に阻害する化合物の必要性が存在する。
【0007】
(発明の概要)
本発明は、式Q:
【化1】

式Q
[式中、
(i)Xは、C1-6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはプロパ−2−イン−1−イレン)であり;
(ii)Yは、単結合、アルキニレン(例えば、−C≡C−)、アリーレン(例えば、フェニレン)またはヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)であり;
(iii)Zは、H、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル、例えば、ピリド−2−イル)、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、−C(O)−R1、−N(R2)(R3)、またはNもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)であり;
(iv)R1は、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、−OHまたは−OC1-6アルキル(例えば、−OCH3)であり;
(v)R2およびR3は独立して、HまたはC1-6アルキルであり;
(vi)R4およびR5は独立して、H、C1-6アルキル、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)(例えば、フルオロフェニル、例えば、4−フルオロフェニル)、一つ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、ヒドロキシフェニル、例えば、4−ヒドロキシフェニルもしくは2−ヒドロキシフェニル)、または一つ以上のC1-6アルコキシで適宜置換されていてもよいアリールであり;
(vii)X、YおよびZは独立して、一つ以上のハロ(例えば、F、ClもしくはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、Zは、一つ以上のハロで置換されたヘテロアリール、例えば、ピリジル(例えば、6−フルオロピリド−2−イル、5−フルオロピリド−2−イル、6−フルオロピリド−2−イル、3−フルオロピリド−2−イル、4−フルオロピリド−2−イル、4,6−ジクロロピリド−2−イル)、一つ以上のハロC1-6アルキルで置換されたヘテロアリール(例えば、5−トリフルオロメチルピリド−2−イル)、または一つ以上のC1-6アルキルで置換されたヘテロアリール(例えば、5−メチルピリド−2−イル)であり、またはZは、一つ以上のハロで置換されたアリール、例えば、フェニル(例えば、4−フルオロフェニル)である]
の、1−もしくは2−置換(6aR*,9aS*)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン化合物、好ましくは1−もしくは2−置換(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オンの遊離、塩またはプロドラッグ型を提供する。さらなる態様において、本発明は式Qの化合物を提供するが、但し、Xが無置換メチレンであり、Yがフェニレンまたはヘテロアリーレンであり、Zが、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキルまたはシクロアルキルである場合、Zは、少なくとも一つのハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)またはアルキル(例えば、メチル、エチル)基で置換されている。
【0008】
本発明は、以下のように、上記の式Qの化合物をさらに提供する:
1.1 Xが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよいC1-6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはプロパ−2−イン−1−イレン)である、式Q;
1.2 Xが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよいメチレンまたはエチレンである、式Qまたは1.1;
1.3 Xが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよいメチレンである、式Q、1.1または1.2;
1.4 Xが、ブロモで置換されたメチレンである、式Q、1.1、1.2または1.3;
1.5 Xがエチレンである、式Q、1.1、1.2、1.3または1.4;
1.6 Xがプロパ−2−イン−1−イレンである、式Qまたは1.1〜1.5のいずれか;
1.7 Yが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよい単結合、アリーレン(例えば、フェニレン)またはヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)である、式Qまたは1.1〜1.6のいずれか;
1.8 Yが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよいアリーレン(例えば、フェニレン)である、式Qまたは1.1〜1.7のいずれか;
1.9 Yが、フェニレン環の3もしくは5位で、フルオロで適宜置換されていてもよいフェニレンである、式Qまたは1.1〜1.8のいずれか;
1.10 Yがフェニレンである、式Qまたは1.1〜1.9のいずれか;
1.11 Yが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよいヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)である、式Qまたは1.1〜1.7のいずれか;
1.12 Yが単結合である、式Qまたは1.1〜1.7のいずれか;
1.13 Yがヘテロアリール(例えば、ピリド−2−イル)である、式Qまたは1.1〜1.7のいずれか;
1.14 Zが、H、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル、例えば、ピリド−2−イル)、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、−C(O)−R1、−N(R2)(R3)、またはNもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)、であり、その中で、前記アリールおよびヘテロアリールは、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよい、式Qまたは1.1〜1.13のいずれか;
1.15 Zが、NもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリニル)である、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.16 Zがシクロペンチルである、式Qまたは1.1〜1.15のいずれか;
1.17 Zがテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルである、式Qまたは1.1〜1.15のいずれか;
1.18 Zが、一つ以上のハロ(例えば、F、ClまたはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリジル、例えば、ピリド−2−イル)である、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.19 Zがピリジルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.20 Zがピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.21 Zが3−フルオロピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.22 Zが4−フルオロピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.23 Zが5−フルオロピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;

1.24 Zが6−フルオロピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.25 Zが、一つ以上のハロC1-6アルキルで適宜置換されていてもよいヘテロアリール、例えば、ピリジル(例えば、5−トリフルオロメチルピリド−2−イル)である、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.26 Zが5−トリフルオロメチルピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.27 Zが、一つ以上のC1-6アルキルで適宜置換されていてもよいヘテロアリール、例えば、ピリジル(例えば、5−メチルピリド−2−イル)である、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.28 Zが5−メチルピリド−2−イルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.18のいずれか;
1.29 ZがハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.30 Zがトリフルオロメチルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.29のいずれか;
1.31 Zが、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよいアリール、例えば、フェニル(例えば、4−フルオロフェニル)、一つ以上のハロC1-6アルキルまたはC1-6アルキルで適宜置換されていてもよいアリールである、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.32 Zが、アリール(例えば、フェニル) 一つ以上のハロ(例えば、4−フルオロフェニル)、ハロC1-6アルキルまたはC1-6アルキルである、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.33 Zがフェニルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.36のいずれか;
1.34 Zが4−フルオロフェニルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.31のいずれか;
1.35 Zが−C(O)−R1であり、R1が、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、−OHまたは−OC1-6アルキル(例えば、−OCH3)である、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.36 Zが−C(O)−R1であり、R1がメチルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.29のいずれか;
1.37 Zが−C(O)−R1であり、R1がトリフルオロメチルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.29のいずれか;
1.38 Zが−C(O)−R1であり、R1が−OHである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.29のいずれか;
1.39 Zが−C(O)−R1であり、R1が−OC1-6アルキル(例えば、−OCH3)である、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.29のいずれか;
1.40 Zが−C(O)−R1であり、R1が−OCH3である、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.29のいずれか;
1.41 Zが−N(R2)(R3)である、式Qまたは1.1〜1.14のいずれか;
1.42 Zが−N(R2)(R3)であり、その中で、R2およびR3はメチルである、式Qまたは1.1〜1.14もしくは1.32のいずれか;
1.43 R4およびR5は独立して、H、C1-6アルキル、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)(例えば、フルオロフェニル、例えば、4−フルオロフェニル)、一つ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、ヒドロキシフェニル、例えば、4−ヒドロキシフェニルもしくは2−ヒドロキシフェニル)、または一つ以上のC1-6アルコキシで適宜置換されていてもよいアリールである、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.44 R4またはR5がHである、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.45 R4またはR5が、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)(例えば、フルオロフェニル、例えば、4−フルオロフェニル)、一つ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、ヒドロキシフェニル、例えば、4−ヒドロキシフェニルもしくは2−ヒドロキシフェニル)、または一つ以上のC1-6アルコキシで適宜置換されていてもよいアリールである、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.46 R4またはR5が、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)(例えば、フルオロフェニル、例えば、4−フルオロフェニル)、一つ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、ヒドロキシフェニル、例えば、4−ヒドロキシフェニルもしくは2−ヒドロキシフェニル)、または一つ以上のC1-6アルコキシで適宜置換されていてもよいアリールである、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.47 R4またはR5がフェニルである、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.48 R4またはR5が、フルオロで置換されたフェニル(例えば、4−フルオロフェニル)である、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.49 R4またはR5が、ヒドロキシで置換されたフェニル(例えば、4−ヒドロキシフェニル)またはC1-6アルコキシで置換されたフェニルである、式Qまたは1.1〜1.42のいずれか;
1.50 −X−Y−Zが、4−(5−フルオロピリド−2−イル)ベンジル、4−(6−フルオロピリド−2−イル)ベンジル、4−(3−フルオロピリド−2−イル)ベンジル、4−(6−トリフルオロメチルピリド−2−イル)ベンジル、4−(4−フルオロピリド−2−イル)ベンジル、4−(5−メチルピリド−2−イル)ベンジル、4−(4−フルオロフェニル)ベンジル、ビフェニル−4−イルメチル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−(4,6−ジクロロピリド−2−イル)ベンジル、4−(ピリド−2−イル)ベンジル、および4−(カルボキシ)ベンジル、4−(メチルカルボキシ)ベンジルから選択される、先の式のいずれか;
1.51 R4がHであり、R5がフェニルである、先の式のいずれか;
1.52 R4がHであり、R5が、4−フルオロフェニルまたは4−ヒドロキシフェニルである、式Qまたは1.1〜1.51のいずれか;
1.53 該化合物が:
【化2−1】

【化2−2】

【化2−3】

【化2−4】

【化2−5】

からなる群から選択される、先の式のいずれか;
1.54 該化合物が:
【化3−1】

【化3−2】

【化3−3】

【化3−4】

からなる群から選択される、先の式のいずれか;
1.55 該化合物が:
【化4−1】

【化4−2】

【化4−3】

【化4−4】

からなる群から選択される、先の式のいずれか;
1.56 例えば、実施例15に記載されるように、固定化金属アフィニティの粒子試薬PDE(particle reagent PDE)アッセイにおいて、該化合物が、例えば、1μM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは100nM未満、より好ましくは50nM未満、さらにより好ましくは25nM未満のIC50で、cGMPのホスホジエステラーゼ媒介(例えば、PDE1媒介、特にPDE1B媒介)加水分解を阻害する、先の式のいずれか、
の遊離、塩またはプロドラッグ型。さらなる態様において、本発明は、式1.1〜1.56のいずれかの化合物を提供するが、但し、Xが無置換メチレンであり、Yがフェニレンまたはヘテロアリーレンであり、並びにZが、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキルまたはシクロアルキルである場合、Zは、少なくとも一つのハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)またはアルキル(例えば、メチル、エチル)基で置換されている。
【0009】
本発明はまた、式I:
【化5】

式I
[式中、
(i)Xは、C1-4アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはプロパ−2−イン−1−イレン)であり;
(ii)Yは、単結合、アルキニレン(例えば、−C≡C−)、アリーレン(例えば、フェニレン)またはヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)であり;
(iii)Zは、H、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリド−2−イル)、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、ハロC1-4アルキル(トリフルオロメチル)、−C(O)−R1、−N(R2)(R3)、またはNもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)であり;
(iv)R1は、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキルであり;
(v)R2およびR3は独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
(vi)X、YおよびZは独立して、ハロ(F、ClまたはBr)で適宜置換されていてもよく、例えば、Zは、フルオロで置換されたピリド−2−イル(例えば、6−フルオロ−ピリド−2−イル)である]
の遊離、塩もしくはプロドラッグ型、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーおよびラセミ体も提供するが、但し、Xが無置換メチレンであり、Yがフェニレンまたはヘテロアリーレンであり、並びにZが、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキルまたはシクロアルキルである場合、Zは、少なくとも一つのハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)またはアルキル(例えば、メチル、エチル)基で置換されている。
【0010】
好ましくは、(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オンは2−置換であり、例えば、−X−Y−Zは、式Iのピラゾロ環の2位で置換されている(例えば:
【化6】

式II
)。
【0011】
より好ましくは、Yはフェニレンであり、Zはフェニル環のパラ位で置換されている。
【0012】
本発明はさらに、以下のように、式Iの化合物を提供する:
1.57 Xが、ハロで適宜置換されていてもよいC1-4アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはプロパ−2−イン−1−イレン)である、式I;
1.58 Xが、ハロで適宜置換されていてもよいメチレンまたはエチレンである、式Iまたは1.57;
1.59 Xが、ハロで適宜置換されていてもよいメチレンである、式I、1.57または1.58;
1.60 Xが、ブロモで置換されたメチレンである、式I、1.57、1.58または1.59;
1.61 Xがエチレンである、式I、1.57、1.58、1.59または1.60;
1.62 Xが、C1 プロパ−2−イン−1−イレンである、式Iまたは1.57〜1.61のいずれか;
1.63 Yが、ハロで適宜置換されていてもよい単結合、アリーレン(例えば、フェニレン)またはヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)である、式Iまたは1.57〜1.62のいずれか;
1.64 Yが、ハロで適宜置換されていてもよいアリーレン(例えば、フェニレン)である、式Iまたは1.57〜1.63のいずれか;
1.65 Yが、フェニレン環の3または5位で、フルオロで適宜置換されていてもよいフェニレンである、式Iまたは1.57〜1.64のいずれか;
1.66 Yがフェニレンである、式Iまたは1.57〜1.65のいずれか;
1.67 Yが、ハロで適宜置換されていてもよいヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)である、式Iまたは1.57〜1.63のいずれか;
1.68 Yが単結合である、式Iまたは1.57〜1.63のいずれか;
1.69 Yがヘテロアリール(例えば、ピリド−2−イル)である、式Iまたは1.57〜1.63のいずれか;
1.70 Zが、H、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリド−2−イル)、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、ハロC1-4アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、−C(O)−R1、−N(R2)(R3)、またはハロで適宜置換されていてもよく、NもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)である、式Iまたは1.57〜1.69のいずれか;
1.71 Zが、NもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリニル)である、式Iまたは1.57〜1.70のいずれか;
1.72 Zがシクロペンチルである、式Iまたは1.57〜1.71のいずれか;
1.73 Zがテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルである、式Iまたは1.57〜1.71のいずれか;
1.74 Zが、ハロで適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリド−2−イル)である、式Iまたは1.57〜1.70のいずれか;
1.75 Zがピリド−2−イルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.74のいずれか;
1.76 Zが、5−フルオロ−ピリド−2−イルまたは6−フルオロ−ピリド−2−イルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.74のいずれか;
1.77 ZがハロC1-4アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である、式Iまたは1.57〜1.70のいずれか;
1.78 Zがトリフルオロメチルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.77のいずれか;
1.79 Zが−C(O)−R1であり、R1がC1-4アルキル(例えば、メチル)またはハロC1-4アルキル(例えば、トリフルオロメチル)である、式Iまたは1.57〜1.70のいずれか;
1.80 Zが−C(O)−R1であり、R1がメチルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.79のいずれか;
1.81 Zが−C(O)−R1であり、R1がトリフルオロメチルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.79のいずれか;
1.82 Zが、ハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)である、式Iまたは1.57〜1.70のいずれか;
1.83 Zがフェニルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.82のいずれか;
1.84 Zが−N(R2)(R3)である、式Iまたは1.57〜1.70のいずれか;
1.85 Zが−N(R2)(R3)であり、その中で、R2およびR3はメチルである、式Iまたは1.57〜1.70もしくは1.84のいずれか;
1.86 該化合物が:
【化7−1】

【化7−2】

【化7−3】

からなる群から選択される、先の式のいずれか;
1.87 例えば、実施例15に記載されるように、固定化金属アフィニティの粒子試薬PDEアッセイにおいて、該化合物が、例えば、1μM未満、好ましくは25nM未満のIC50で、cGMPのホスホジエステラーゼ媒介(例えば、PDE1媒介、特にPDE1B媒介)加水分解を阻害する、先の式のいずれか;
の遊離、塩もしくはプロドラッグ型、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーおよびラセミ体(但し、Xが無置換メチレンであり、Yがフェニレンまたはヘテロアリーレンであり、並びにZが、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキルまたはシクロアルキルである場合、Zは、少なくとも一つのハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)またはアルキル(例えば、メチル、エチル)基で置換されている)。
【0013】
好ましくは、本発明の化合物は:
【化8】

の遊離、塩またはプロドラッグ型である。
【0014】
本発明の別の態様において、式(X):
【化9】

式(X)
[式中、
(i)R1は、HまたはC1-6アルキル(例えば、メチル)であり;
(ii)R4は、HまたはC1-6アルキルであり、R2およびR3は独立して、Hであるか、またはハロもしくはヒドロキシルで適宜置換されていてもよいC1-6アルキル(例えば、R2およびR3は両方ともメチルであるか、またはR2はHでありかつR3は、エチル、イソプロピルもしくはヒドロキシエチルである)、アリール、ヘテロアリール、(適宜ヘテロ)アリールアルコキシ、または(適宜ヘテロ)アリールC1-6アルキルであり;あるいは
2はHであり、R3およびR4は一緒になって、ジ、トリまたはテトラメチレン架橋(好ましくは(pref.)、R3およびR4は一緒になって、cis配置を有しており、例えば、ここで、R3およびR4を保有する炭素は、それぞれ、RおよびS配置を有している)を形成し;
(iii)R5は、置換ヘテロアリールC1-6アルキル(例えば、C1-6ハロアルキルで置換されている)であり;
5は、−D−E−Fであり、その中で:
Dは、C1-6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはプロパ−2−イン−1−イレン)であり;
Eは、単結合、アルキニレン(例えば、−C≡C−)、アリーレン(例えば、フェニレン)またはヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)であり;
Fは、H、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル、例えば、ピリド−2−イル)、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、−C(O)−R15、−N(R16)(R17)、またはNもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、もしくはモルホリニル)であり;
D、EおよびFは独立して、一つ以上のハロ(例えば、F、ClもしくはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、Zは、一つ以上のハロで置換されたヘテロアリール、例えば、ピリジル(例えば、6−フルオロピリド−2−イル、5−フルオロピリド−2−イル、6−フルオロピリド−2−イル、3−フルオロピリド−2−イル、4−フルオロピリド−2−イル、4,6−ジクロロピリド−2−イル)、一つ以上のハロC1-6アルキルで置換されたヘテロアリール(例えば、5−トリフルオロメチルピリド−2−イル)、または一つ以上のC1-6アルキルで置換されたヘテロアリール(例えば、5−メチルピリド−2−イル)であり、またはZは、アリール、例えば、一つ以上のハロで置換されたフェニル(例えば、4−フルオロフェニル)であり;あるいは
5は、式(X)のピラゾロ部分における窒素の一つに結合する、式A
【化10】

式A
の化学基であり、その中で、X、YおよびZは独立して、NまたはCであり、並びにR8、R9、R11およびR12は独立して、Hまたはハロゲン(例えば、ClまたはF)であり、並びにR10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル(例えばピリド−2−イル)、またはチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル))、ジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイル)、アルキルスルホニル(例えば、メチルスルホニル)、ヘテロアリールカルボニル、またはアルコキシカルボニルであるが;但し、X、Y、またはZが窒素である場合、R8、R9、またはR10は、それぞれ、不存在であり;並びに
(iv)R6は、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル(例えば、ベンジル)、アリールアミノ(例えば、フェニルアミノ)、ヘテロアリールアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアリールアミノ、またはN−アリール−N−(アリールアキル(akyl))アミノ(例えば、N−フェニル−N−(1,1'−ビフェン−4−イルメチル)アミノ)であり;あるいは
6は−N(R18)(R19)であり、その中で、R18およびR19は独立して、H、C1-6アルキルまたはアリール(例えば、フェニル)であり、前記アリールは、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよく(例えば、フルオロフェニル、例えば、4−フルオロフェニル)、または一つ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよく(例えば、ヒドロキシフェニル、例えば、4−ヒドロキシフェニルもしくは2−ヒドロキシフェニル);
(v)n=0または1であり;
(vi)n=1である場合、Aは−C(R1314)−であり;その中で
(vii)R13およびR14は独立して、HまたはC1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、(適宜ヘテロ)アリールアルコキシまたは(適宜ヘテロ)アリールアルキルであり;
(viii)R15は、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、−OHまたは−OC1-6アルキル(例えば、−OCH3)であり;
(ix)R16およびR17は独立して、HまたはC1-6アルキルである]
の化合物の遊離、塩またはプロドラッグ型を提供する。
【0015】
本発明のこの態様のさらなる実施形態において、式(X)の化合物は:
【化11】

の遊離、塩またはプロドラッグ型である。
【0016】
より好ましくは、本発明の化合物は、式1.54の遊離、塩またはプロドラッグ型から選択される。より好ましくは、本発明の化合物は、式1.55の遊離、塩またはプロドラッグ型から選択される。
【0017】
内容に特に断りがなければ、本明細書の以下の用語は、以下の意味を有する:
(a)本明細書で用いられる「アルキル」は、飽和または不飽和炭化水素基(好ましくは飽和しており、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する)であり、直鎖または分枝鎖であってもよく、並びに、例えば、ハロゲン(例えば、クロロもしくはフルオロ)、ヒドロキシ、またはカルボキシで適宜モノ、ジもしくはトリ置換されていてもよい。
(b)本明細書で用いられる「シクロアルキル」は、飽和または不飽和非芳香族炭化水素基(好ましくは飽和しており、好ましくは3〜9個の炭素原子を含む)であり、その少なくともいくつかは、非芳香族単環式もしくは二環式、または架橋環構造を形成し、並びに、それは、例えば、ハロゲン(例えば、クロロもしくはフルオロ)、ヒドロキシ、またはカルボキシで適宜置換されていてもよい。
(c)本明細書で用いられる「アリール」は、例えば、アルキル(例えば、メチル)、ハロゲン(例えば、クロロもしくはフルオロ)、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、または別のアリールもしくはヘテロアリール(例えば、ビフェニルもしくはピリジルフェニル)で適宜置換されていてもよい単環式もしくは二環式芳香族炭化水素(好ましくはフェニル)である。
(d)本明細書で用いられる「ヘテロアリール」は芳香族基であり、その中で、芳香環を構成する一つ以上の原子は、炭素よりもむしろ硫黄または窒素であり(例えば、ピリジルまたはチアジアゾリル)、それは、例えば、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシまたはカルボキシで適宜置換されていてもよい。
(e)参照しやすいように、本発明の化合物のピラゾロ−ピリミジンコア上の原子は、特に断りがなければ、式Iに描かれるナンバリングに従って番号付けされる。
(f)Yがフェニレンである場合、ナンバリングは以下の通りである:
【化12】

(g)置換基が「エン」で終わる場合(例えば、アルキレン、フェニレンまたはアリールアルキレン)、前記置換基は架橋されるかまたは2つの他の置換基に連結されるものと意図される。それゆえ、メチレンは−CH2−であるものと意図され、フェニレンは−C64−であるものと意図され、並びにアリールアルキレンは、−C64−CH2−または−CH2−C64−であるものと意図される。
【0018】
本発明の化合物は、遊離または塩型で、例えば、酸付加塩として存在しうる。この明細書において、特に断りがなければ、「本発明の化合物」のような語には、本明細書に開示したすべての新規化合物、例えば、1−もしくは2−置換(6aR*,9aS*)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン化合物、好ましくは1−もしくは2−置換(6aR,9aS)(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン、式Qの化合物、例えば、1.1〜1.56のいずれか、式(X)もしくは式Iの化合物、例えば、1.57〜1.87のいずれか、これらの化合物のいずれかのいずれの形態、例えば遊離もしくは酸付加塩型または塩基付加塩型(該化合物が酸性置換基を含む場合)が含まれるものと理解されるべきである。本発明の化合物は医薬品としての使用が意図されており、それゆえ医薬的に許容される塩は好ましい。医薬用途に適していない塩は有用でありうるが、例えば、本発明の遊離化合物またはその医薬的に許容される塩の単離または精製に適していない塩もまた、それゆえ含まれる。
【0019】
本発明の化合物はまた、いくつかの場合において、プロドラッグ型でも存在しうる。プロドラッグ型は、本発明の化合物に体内で変換される化合物である。例えば本発明の化合物がヒドロキシまたはカルボキシ置換基を含む場合、これらの置換基は生理的に加水分解性で許容されるエステル類を形成しうる。本明細書で用いられるように、「生理的に加水分解性で許容されるエステル」は、生理条件下で加水分解されて酸(ヒドロキシ置換基を有する本発明の化合物の場合)またはアルコール類(カルボキシ置換基を有する本発明の化合物の場合)を生じうる本発明の化合物のエステル類を意味し、それら自身、投与されるべき用量で生理的に許容される。認識されているように、該用語には、このように通常の医薬プロドラッグ型が含まれる。
【0020】
本発明はまた、本発明の化合物の製造方法、並びに下記の疾患および障害の治療(特にドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有する疾患、例えばパーキンソン病、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、ADHD、下肢静止不能症候群、鬱病、統合失調症の認知障害、ナルコレプシーおよびプロゲステロンシグナル伝達の亢進によって軽減されうる疾患、例えば女性の性機能障害の治療)のための本発明の化合物の使用方法も提供する。
【0021】
(発明の詳細な説明)
本発明の化合物の製造方法
本発明の化合物、例えば、(6aR*,9aS*)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン化合物、好ましくは1−もしくは2−置換(6aR,9aS)(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オン、式QもしくはIの化合物、例えば、1.1〜.56もしくは1.5701.87のいずれか、または式(X)の化合物、並びにその医薬的に許容される塩は、本明細書に記載および例示した方法を用いて、それらに類似する方法によって、並びに当該化学技術分野で知られている方法によって製造されうる。このような方法には、これらに限らないが、下記のものが含まれる。市販品として入手可能でない場合、これらの方法の出発物質は、公知化合物の合成に類似する技術を用いて当該化学技術分野から選択される手順によって製造されうる。本明細書で引用されるすべての参考文献は、その全体が本明細書に引用される。
【0022】
本発明の化合物には、そのエナンチオマー、ジアステレオマーおよびラセミ体、並びにその多形、水和物、溶媒和物および複合体(complex)が含まれる。本発明の範囲内のいくつかの個々の化合物には、二重結合が含まれうる。本発明の二重結合の表示には、二重結合のEおよびZ異性体が含まれるものと意図される。また、本発明の範囲内のいくつかの個々の化合物には、一つ以上の非対称中心が含まれうる。本発明には、いずれの光学的に純粋な立体異性体、並びに立体異性体のいずれの組合せの使用も含まれうる。
【0023】
融点は補正せず(uncorrected)、(dec)は分解を示す。温度は摂氏度(℃)で与えられ;特に断りがなければ、操作は室温または周囲温度で、すなわち、18〜25℃の範囲の温度で実行する。クロマトグラフィは、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィを意味し;薄層クロマトグラフィ(TLC)はシリカゲルプレート上で実行する。NMRデータは、主な診断用のプロトン(diagnostic proton)のデルタ値において、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で与えられる。シグナルの形状についての通常の略語が用いられる。カップリング定数(J)がHzで与えられる。質量スペクトル(MS)について、同位体の分割が複数の質量スペクトルピークをもたらす場合、最も低い質量の主要イオンが分子について報告される。溶媒混合組成物は、容積百分率または容積比として与えられる。NMRスペクトルが複雑である場合、診断信号のみが報告される。
【0024】
用語および略語:
BuLi=n−ブチルリチウム
ButOH=tert−ブチルアルコール、
CAN=アンモニウムセリウム(IV)硝酸、
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン、
DMF=N,N−ジメチルホルアミド(foramide)、
DMSO=ジメチルスルホキシド、
Et2O=ジエチルエーテル、
EtOAc=酢酸エチル、
equiv.=当量、
h=時間、
HPLC=高速液体クロマトグラフィ、
LDA=リチウムジイソプロピルアミド
MeOH=メタノール、
NBS=N−ブロモコハク酸イミド
NCS=N−クロロコハク酸イミド
NaHCO3=炭酸水素ナトリウム、
NH4OH=水酸化アンモニウム、
Pd2(dba)3=トリス[ジベンジリデンアセトン]ジパラジウム(0)
PMB=p−メトキシベンジル、
POCl3=オキシ塩化リン、
SOCl2=塩化チオニル、
TFA=トリフルオロ酢酸、
THF=テトラヒドロフラン。
【0025】
本発明の合成方法は以下に説明される。特に断りがなければ、R基についての意義は、式Iについて上記に示した通りである。
【0026】
本発明の態様において、式IIbの中間体化合物は、約3時間加熱混合しながら、式IIaの化合物を、ジカルボン酸、無水酢酸および酢酸と反応させ、次いで冷却することによって合成されうる:
【化13】

[式中、R1はメチルである]。
【0027】
中間体IIcは、例えば、化合物IIbを、時折、少量の水とともに、例えばPOCl3のような塩素化化合物と反応させ、約4時間加熱し、次いで冷却することによって製造されうる。
【化14】

【0028】
中間体IIdは、DMFのような溶媒およびK2CO3のような塩基中、室温でまたは加熱しながら、化合物IIcを、例えばP1−Lと反応させることによって形成されうる:
【化15】

[式中、
1は保護基、例えば、p−メトキシベンジル基(PMB)であり;
Lは脱離基、例えばハロゲン、メシレート、またはトシレートである]。
【0029】
中間体IIeは、メタノールのような溶媒中、化合物IIdをヒドラジンまたはヒドラジン水和物と反応させ、約4時間還流し、次いで冷却することによって製造されうる:
【化16】

【0030】
中間体IIfは、メトキシエタノールのような溶媒中、化合物IIcをヒドラジンまたはヒドラジン水和物と反応させ、約30分間還流し、次いで冷却することによって合成されうる:
【化17】

【0031】
中間体IIg(式中、R13 フェニル)は、DMFのような溶媒中、化合物IIeを、例えばアリールイソチオシアネートまたはアリールイソシアネートと反応させ、約2日間110℃で加熱し、次いで冷却することによって合成されうる:
【化18】

【0032】
中間体IIhは、適当な方法で保護基P1を除去することによって、化合物IIgから合成されうる。例えば、P1がp−メトキシベンジル基である場合、それは、室温でAlCl3を用いてまたは加熱条件下でTFAを用いて除去されうる。
【化19】

中間体IIhはまた、類似の方法を用いて、化合物IIfから直接製造されうるが、収率は比較的低い。
【化20】

【0033】
中間体II−Iは、例えば、化合物IIhを、例えばPOCl3のような塩素化化合物と反応させることによって製造されうる。反応を大気圧下で行い、約2日間還流してもよく、またはマイクロ波装置を用いて、密封バイアル中、約10分間、150〜200℃で加熱してもよい。
【化21】

【0034】
中間体IIJは、DMFのような溶媒中、化合物II−Iを、アミノアルコール、例えば、(1R,2R)−1−アミノ−2−シクロペンタノールと反応させることによって製造されうる。反応液を終夜加熱し、次いで冷却してもよい。反応混合物をクロマトグラフィによって精製して、化合物IIJを得てもよい:
【化22】

【0035】
中間体IIKは、CH2Cl2のような溶媒中、終夜室温でまたは35℃で約4時間加熱して、化合物IIJを、例えば脱水剤/ハロゲン化剤(例えばSOCl2)と反応させ、次いで冷却し、環化化合物(IIK)を得ることによって形成してもよい。
【化23】

【0036】
化合物IaおよびIbは、DMFのような溶媒およびK2CO3のような塩基中、室温でまたは加熱しながら、化合物IIkを、例えばZ−Y−X−Lと反応させることによって形成されうる:
【化24】

[式中、
すべての置換基は先に定義したものであり;
Lは脱離基、例えばハロゲン、メシレート、またはトシレートである]。
【0037】
Z−Y−XがP1脱保護段階において開裂されなければ、X−Y−Zはまた、例えば、化合物IIgをZ−Y−X−Lと反応させ、次いで上記に類似する手順を行って、化合物IaおよびIbを形成することによっても初期に導入されうる。
【0038】
第3の合成経路もまた、化合物Iaの製造のために開発される。
【0039】
中間体IVaは、例えば、化合物IIeをPOCl3およびDMFと反応させることによって形成されうる:
【化25】

[式中、R1はメチルである]。
【0040】
中間体IVbは、DMFのような溶媒およびK2CO3のような塩基中、室温でまたは加熱しながら、化合物IVaを、例えばZ−Y−X−Lと反応させることによって形成されうる:
【化26】

【0041】
中間体IVcは、適当な方法で保護基P1を除去することによって、化合物IVbから合成されうる。例えば、P1がPMB基である場合、それは室温でCANを用いて除去されうる:
【化27】

【0042】
中間体IVdは、化合物IVcを、例えばPOCl3のような塩素化化合物と反応させ、約2日間還流するか、またはマイクロ波装置を用いて、密封バイアル中、約10分間、150〜200℃で加熱し、次いで冷却することによって製造されうる:
【化28】

【0043】
中間体IVeは、DMFのような溶媒中、塩基性条件下、化合物IVdをアミノアルコールと反応させ、終夜加熱し、次いで冷却することによって形成されうる:
【化29】

【0044】
化合物IVfは、CH2Cl2のような溶媒中、終夜室温でまたは約4時間35℃で加熱しながら、化合物IVeを、例えばSOCl2のような脱水剤/ハロゲン化剤と反応させ、次いで冷却することによって形成されうる。
【化30】

【0045】
化合物IVgは、THFのような溶媒中、低温で数時間、化合物IVfを、例えばNCSのようなハロゲン化剤およびLDAのような塩基と反応させることによって形成されうる。
【化31】

【0046】
化合物Iaは、ジオキサンのような溶媒中、Pd2(dba)3のような触媒の存在下、100℃で終夜、化合物IVgを、例えばアニリンのようなアミンと反応させることによって形成されうる。
【化32】

【0047】
本発明はこのように、例えば、
(i)例えば塩基性条件下、(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オンを、式Z−Y−X−Lの化合物と反応させるか(Lは脱離基、例えば、ハロゲン、メシレート、またはトシレートであり、X、YおよびZは、式Iにおける上記と同義であり、例えば、該(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オンは、式IIK:
【化33】

(IIK)
の化合物である);または
(ii)例えば、脱水剤/ハロゲン化剤、例えば塩化チオニルを用いて、式V:
【化34】

[式中、X、YおよびZは、式Iに関する上記と同義である]
の化合物を環化し;並びに
このようにして得られる本発明の化合物を単離することを特徴とする、式Iの化合物の製造方法を提供する。
【0048】
同様に、本発明はまた、例えば:
(i)例えば塩基性条件下、(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オンを、式Z−Y−X−Lの化合物と反応させるか(Lは脱離基、例えば、ハロゲン、メシレート、またはトシレートであり、X、YおよびZは、式Qにおける上記と同義であり、例えば、該(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オンは、式QK:
【化35】

(QK)
の化合物である);または
(ii)例えば、脱水剤/ハロゲン化剤、例えば塩化チオニルを用いて、式QV:
【化36】

[式中、X、YおよびZは、式Qに関する上記と同義である]
の化合物を環化することを特徴とする、式Qの化合物の製造方法も提供する。
【0049】
本発明の化合物の使用方法
【0050】
本発明の化合物は、例えば、PDE1の発現の増大、または阻害に起因するcAMPおよびcGMPの発現の減少、または環状ヌクレオチド合成の誘導因子、例えばドパミンおよび一酸化窒素(NO)の濃度の減少の結果として、cAMPおよびcGMP媒介経路の破壊または損傷の特徴を有する疾患の治療に有用である。PDE1BによるcAMPおよびcGMPの分解を防止することによって、cAMPおよびcGMPの細胞内濃度を増大させ、本発明の化合物は、環状ヌクレオチド合成の誘導因子の活性を増強する。
【0051】
本発明は、本発明の化合物、例えば、式Iまたは1.57〜1.87のいずれかの化合物の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に投与することを特徴とする、以下の条件:
(i)神経変性疾患、例えばパーキンソン病、下肢静止不能、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬物誘発性運動障害;
(ii)精神障害、例えば鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性疾患、不安症、睡眠障害、例えば、ナルコレプシー、認知障害、痴呆、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、覚醒剤離脱(psychostimulant withdrawal)、および薬物嗜癖;
(iii)循環障害および心血管障害、例えば脳血管疾患、脳卒中、鬱血性心疾患、高血圧症、肺高血圧症、および性機能障害;
(iv)呼吸器障害および炎症性障害、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患、およびアレルギー性鼻炎、並びに自己免疫疾患および炎症疾患;
(v)PDE1を発現する細胞における低濃度のcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル経路の阻害)の特徴を有するいずれの疾患または症状;および/または
(vi)ドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有するいずれの疾患または症状、
のいずれか一つ以上の治療方法を提供する。
【0052】
同様に、本発明は、本発明の化合物、例えば、式Qもしくは1.1〜1.56、または式(X)のいずれかの化合物の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に投与することを特徴とする、以下の条件:
(i)神経変性疾患、例えばパーキンソン病、下肢静止不能、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬物誘発性運動障害;
(ii)精神障害、例えば鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性疾患、不安症、睡眠障害、例えば、ナルコレプシー、認知障害、痴呆、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、覚醒剤離脱、および薬物嗜癖;
(iii)循環障害および心血管障害、例えば脳血管疾患、脳卒中、鬱血性心疾患、高血圧症、肺高血圧症、および性機能障害;
(iv)呼吸器障害および炎症性障害、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患、およびアレルギー性鼻炎、並びに自己免疫疾患および炎症疾患;
(v)PDE1を発現する細胞における低濃度のcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル経路の阻害)の特徴を有するいずれの疾患または症状;および/または
(vi)ドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有するいずれの疾患または症状、
のいずれか一つ以上の治療方法を提供する。
【0053】
特に好ましい態様において、本発明は、ナルコレプシーについての治療方法または予防方法を提供する。この態様において、PDE1阻害剤は、単独の治療剤として用いられてもよいが、他の活性剤と組み合わせてまたはそれとの同時投与に用いられてもよい。したがって、本発明は、
(i)PDE1阻害剤、例えば、式Iまたは1.57〜1.87のいずれかの化合物、並びに
(ii)例えば、
(a)中枢神経系刺激薬−アンフェタミンおよびアンフェタミン様化合物、例えば、メチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、およびペモリン;
(b)モダフィニル、
(c)抗うつ薬、例えば、三環系(例えばイミプラミン、デシプラミン、クロミプラミン、およびプロトリプチリン)および選択的セロトニン再取り込み阻害剤(例えばフルオキセチンおよびセルトラリン);および/または
(d)γヒドロキシ酪酸(GHB)
から選択される、覚醒を促進するかまたは睡眠を調節する化合物
の遊離または医薬的に許容される塩の形態の治療上の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に、同時に(simultaneously)、連続して、または同時に(contemporaneously)投与することを特徴とする、ナルコレプシーの治療方法をさらに含む。
【0054】
本発明はまた、
(i)PDE1阻害剤、例えば、式Qもしくは1.1〜1.56、または式(X)のいずれかの化合物、並びに
(ii)例えば、
(a)中枢神経系刺激薬−アンフェタミンおよびアンフェタミン様化合物、例えば、メチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、メタンフェタミン、およびペモリン;
(b)モダフィニル、
(c)抗うつ薬、例えば、三環系(例えばイミプラミン、デシプラミン、クロミプラミン、およびプロトリプチリン)および選択的セロトニン再取り込み阻害剤(例えばフルオキセチンおよびセルトラリン);および/または
(d)γヒドロキシ酪酸(GHB)
から選択される、覚醒を促進するかまたは睡眠を調節する化合物
の遊離または医薬的に許容される塩の形態の治療上の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に、同時に、連続して、または同時に投与することを特徴とする、ナルコレプシーの治療方法も含む。
【0055】
別の態様において、本発明は、本発明の化合物、例えば、式1.57〜1.87または式Iのいずれかの化合物の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に投与することを特徴とする、プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって軽減されうる症状の治療または予防方法を提供する。さらに別の態様において、本発明はさらに、本発明の化合物、例えば、式Qもしくは1.1〜1.56、または式(X)のいずれかの化合物の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に投与することを特徴とする、プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって軽減されうる症状の治療または予防方法を提供する。プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって改善しうる疾患または症状には、これらに限らないが、女性の性機能障害、続発性無月経(例えば、運動性無月経、無排卵、閉経、閉経期症状、甲状腺機能低下症)、月経前緊張症、早期分娩、不妊症、例えば反復流産に起因する不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、自己免疫疾患、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、および甲状腺機能低下症が含まれる。例えば、プロゲステロンシグナル伝達を亢進することによって、PDE1阻害剤は、子宮内膜への影響を通して卵の着床を促進するのに用いられ、妊娠への免疫応答または低プロゲステロン機能のために流産しやすい女性において妊娠を維持するのに用いられうる。新規PDE1阻害剤はまた、例えば、本明細書に記載されるように、ホルモン補充療法の有効性を増強するのにも有用であり、例えば、閉経後の女性、並びにエストロゲン誘導性子宮内膜増殖症および癌において、エストロゲン/エストラジオール/エストリオールおよび/またはプロゲステロン/プロゲスチンと組み合わせて投与されうる。本発明の方法はまた、動物育種、例えば育てられるべき非ヒトのメス哺乳類における性的受容性および/または発情を誘導するのにも有用である。
【0056】
この態様において、PDE1阻害剤は、単独の治療剤として前述の治療または予防方法に用いられてもよいが、これはまた、他の活性剤と組み合わせてまたはそれとの同時投与に、例えばホルモン補充療法とともに用いられてもよい。したがって、本発明はさらに、
(i)PDE1阻害剤、例えば、式1.57〜1.87または式Iのいずれかの化合物、並びに
(ii)例えば、エストロゲンおよびエストロゲン類縁体(例えば、エストラジオール、エストリオール、エストラジオールエステル類)並びにプロゲステロンおよびプロゲステロン類縁体(例えば、プロゲスチン類)から選択されるホルモン
の遊離または医薬的に許容される塩の形態の治療上の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に、同時に、連続して、または同時に投与することを特徴とする、プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって改善しうる障害の治療方法を含む。
【0057】
本発明はまた、
(i)PDE1阻害剤、例えば、式Qのいずれかの化合物、例えば、1.1〜1.56、または式(X)、並びに
(ii)例えば、エストロゲンおよびエストロゲン類縁体(例えば、エストラジオール、エストリオール、エストラジオールエステル類)並びにプロゲステロンおよびプロゲステロン類縁体(例えば、プロゲスチン類)から選択されるホルモン
の遊離または医薬的に許容される塩の形態の治療上の有効量を治療が必要なヒトまたは動物の患者に、同時に、連続して、または同時に投与することを特徴とする、プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって改善しうる障害の治療方法も含む。
【0058】
本発明はまた、細胞または組織を、PDE1B活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)と接触させることを特徴とする、前記細胞または組織におけるドパミンD1細胞内シグナル伝達活性を亢進または増強する方法も提供する。
【0059】
本発明はまた、細胞または組織を、PDE1B活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)と接触させることを特徴とする、前記細胞または組織におけるプロゲステロンシグナル伝達活性を亢進または増強する方法も提供する。
【0060】
本発明はまた、PDE1Bを阻害する有効量の本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)を患者に投与することを特徴とする、治療が必要な患者における、PDE1関連、特にPDE1B関連障害、ドパミンD1受容体細胞内シグナル経路の障害、またはプロゲステロンシグナル伝達経路の亢進によって軽減されうる障害の治療方法も提供し、その中で、PDE1B活性は、DARPP−32および/またはGluR1 AMPA受容体のリン酸化を調節する。
【0061】
本発明はまた、
(i)医薬品として使用するための、例えば上記のいずれの疾患または症状のいずれの治療方法に使用するための、本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)、
(ii)上記のいずれの疾患または症状の治療剤の製造における、本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)の使用、
(iii)医薬的に許容される希釈剤もしくは担体と組み合わせたまたはそれと結合した、本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87または式(X)を含む医薬組成物、並びに
(iv)上記のいずれの疾患または症状の治療に使用するための、医薬的に許容される希釈剤もしくは担体と組み合わせたまたはそれと結合した、本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)を含む医薬組成物も提供する。
【0062】
それゆえ、本発明は、本発明の化合物、または本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)を含む医薬組成物の有効量を、このような治療が必要な患者に投与することを特徴とする、以下の疾患:
パーキンソン病、下肢静止不能、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬物誘発性運動障害;
鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性疾患、不安症、睡眠障害、ナルコレプシー、認知障害、痴呆、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、覚醒剤離脱、および/または薬物嗜癖;
脳血管疾患、脳卒中、鬱血性心疾患、高血圧症、肺高血圧症、および/または性機能障害;
喘息、慢性閉塞性肺疾患、および/またはアレルギー性鼻炎、並びに自己免疫および炎症疾患;および/または
女性の性機能障害、運動性無月経、無排卵、閉経、閉経期症状、甲状腺機能低下症、月経前緊張症、早期分娩、不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、甲状腺機能低下症、エストロゲン誘導性子宮内膜増殖症またはエストロゲン誘導性子宮内膜癌;および/または
PDE1を発現する細胞における低濃度のcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル経路の阻害)、および/またはドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有するいずれの疾患または症状;および/または
プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって改善しうるいずれの疾患または症状;
の治療剤または予防剤の製造のための、本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)の遊離もしくは医薬的に許容される塩またはプロドラッグ型、または医薬組成物型の本発明の化合物の使用を提供する。
【0063】
用語「治療(treatment, treating)」は、疾患の症状の予防および治療または改善、並びに疾患の原因の治療を含むものと適宜理解されるべきである。
【0064】
本発明の化合物は、パーキンソン病、ナルコレプシーおよび女性の性機能障害の治療に特に有用である。
【0065】
本発明の化合物、例えば、式Q、I、例えば、1.1〜1.56もしくは1.57〜1.87、または式(X)は、単独の治療剤として用いられてもよいが、他の活性剤と組み合わせてまたはそれとの同時投与に用いられてもよい。例えば、本発明の化合物は、D1アゴニスト類、例えばドパミンの活性を増強するので、これらは、例えば、パーキンソン病を有する患者の治療において、通常のドパミン作動薬、例えばレボドパおよびレボドパ補助薬(カルビドパ、COMT阻害剤、MAO−B阻害剤)、ドパミンアゴニスト類、および抗コリン作用薬と同時に、連続して、または同時に投与されうる。また、新規PDE1阻害剤を、例えば、本明細書に記載されるように、エストロゲン/エストラジオール/エストリオールおよび/またはプロゲステロン/プロゲスチン類と組み合わせて投与して、エストロゲン誘導性子宮内膜増殖症もしくは癌のホルモン補充療法もしくは治療の有効性を増強してもよい。
【0066】
本発明を実施する際に用いられる投与量は、例えば治療されるべき特定の疾患または症状、用いられる本発明の特定化合物、投与方法、および望ましい治療法に依存して当然変化する。本発明の化合物は、いずれの適当な経路、例えば経口、非経口、経皮、または吸入によって投与されうるが、好ましくは経口投与される。一般に、約0.01〜2.0mg/kgのオーダーの投与量での経口投与において、例えば上記の疾患の治療のための満足のいく結果が得られることが示される。より大きな哺乳類、例えばヒトにおいて、経口投与について示されている1日投与量は、適宜、約0.75〜150mgの範囲にあり、1回、もしくは2〜4回の分割量で毎日、または徐放性製剤で投与されるのが便利である。経口投与のための単位製剤には、このように、例えば約0.2〜75または150mg、例えば約0.2または2.0〜50、75または100mgの本発明の化合物、並びに医薬的に許容される希釈剤またはそのための担体が含まれうる。
【0067】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、通常の希釈剤または賦形剤並びに本草薬(galenic)の技術分野で知られている技術を用いて製造されうる。したがって、経口製剤には、錠剤、カプセル剤、溶液、懸濁液などが含まれうる。
【0068】
(実施例)
実施例1
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化37】

(a)7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
フェニルイソチオシアネート(3.9mL、32.7mmol)を、6−ヒドラジニル−1−(4−メトキシベンジル)−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.45g、1.6mmol)のDMF懸濁溶液(12mL)に加える。反応混合物を40時間120℃で加熱し、次いで蒸発させて、溶媒を減圧留去する。残渣をヘキサンで洗浄し、次いでMeOH(125mL)で処理し、2日間−15℃で保存して、結晶性固形物を得る。固形物をCH3OH−EtOAcから再結晶して、生成物(2.5g、収率:61%)を得る。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.21 (s, 3H), 3.73 (s, 3H), 5.01 (s, 2H), 6.88-7.36 (m, 9H). MS (FAB) m/z 378.3 [M+H]+.
【0069】
(b)5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(6.6g、17.5mmol)のCH2Cl2溶液(200mL)に、TFA(30mL)を室温でゆっくりと加え、続いてトリフルオロメタンスルホン酸(10mL)を滴下して加える。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、溶媒を減圧留去し、次いでNaOH(1N、200mL)を冷却しながら加える。混合物を酢酸エチルで5回抽出し、Na2SO4で乾燥し、次いで濾過する。濾液を乾燥するまで蒸発させて、白色固形物として、粗生成物(4.3g、収率:96%)を得る。
MS (ESI) m/z 258.1 [M+H]+.
【0070】
(c)6−クロロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン
5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン(4.3g、16.7mmol)を、POCl3(120mL)中で2日間還流し、次いでPOCl3を減圧留去する。残渣を水(100mL)中で懸濁し、冷却して、NH4OH(7%)を用いてpH=1〜2に注意して調整する。混合物を次いでCH2Cl2およびMeOH(10:1、v/v)で5回抽出する。有機相を合わせて、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次いで減圧蒸発させて、粗生成物(3.3g、収率:72%)を得る。
MS (ESI) m/z 276.1 [M+H]+.
【0071】
(d)6−((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチルアミノ)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン
6−クロロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン(3.3g、12mmol)、(1R,2R)−2−アミノシクロペンタノール塩酸塩(2g、14.4mmol)およびDIPEA(4.6mL、27mmol)のDMF溶液(25mL)を5時間120℃で加熱する。溶媒を減圧留去する。残渣をCH2Cl2およびMeOH(10:1、v/v)に溶解し、次いで水で3回洗浄する。溶液をMgSO4で乾燥し、乾燥するまで蒸発させて、粗生成物(3.5g)を得る。
MS (ESI) m/z 341.2 [M+H]+.
【0072】
(e)(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
塩化チオニルのCH2Cl2溶液(2.0M、7.5mL、15.4mmol)を、6−((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチルアミノ)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4(5H)−オン(3.5g、10.3mmol)のCH2Cl2溶液(30mL)に室温で滴下して加える。添加の完了後、反応混合物を室温で2時間撹拌する。溶媒および過剰のSOCl2を減圧留去する。残渣を水(100mL)中で懸濁し、次いで水酸化アンモニウム(7%、5mL)を用いてpH=6.5〜7に注意して中和する。混合物をCH2Cl2およびMeOH(10:1、v/v)で5回抽出する。有機相を合わせて、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次いで減圧蒸発させて、粗生成物(2.9g)を得る。
MS (ESI) m/z 323.2 [M+H]+.
【0073】
(f)(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン(50mg、0.155mmol)、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン(70mg、0.310mmol)、およびCs2CO3(101mg、0.310mmol)のDMF混合溶液(1mL)をマイクロ波中30分間140℃で加熱する。冷却した後、0.45μm マイクロフィルターを通して混合物を濾過し、濾液を半分取HPLC(semi-preparative HPLC)によって精製して、白色粉末として、純粋な生成物を得る。
MS (ESI) m/z 421.2 [M+H]+.
【0074】
実施例2
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化38】

(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン(50mg、0.155mmol)、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン(70mg、0.310mmol)、およびCs2CO3(101mg、0.310mmol)のDMF混合溶液(1mL)をマイクロ波中30分間140℃で加熱する。冷却した後、0.45μm マイクロフィルターを通して混合物を濾過し、濾液を半分取HPLCによって精製して、白色粉末として、純粋な生成物を得る。
MS (ESI) m/z 421.2 [M+H]+.
【0075】
実施例3
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−(3−(ジメチルアミノ)−2−メチルプロピル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化39】

合成方法は実施例2に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、3−クロロ−N,N,2−トリメチルプロパン−1−アミンを加える。
MS (ESI) m/z 422.3 [M+H]+.
【0076】
実施例4
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−(シクロペンチルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化40】

合成方法は実施例2に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、ヨウ化シクロペンチルメチルを加える。
MS (ESI) m/z 405.2 [M+H]+.
【0077】
実施例5
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(シクロペンチルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化41】

合成方法は実施例1に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、ヨウ化シクロペンチルメチルを加える。
MS (ESI) m/z 405.2 [M+H]+.
【0078】
実施例6
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−(3−フェニルプロパ−2−イニル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化42】

合成方法は実施例2に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、(3−ブロモプロパ−1−イニル)ベンゼンを加える。
MS (ESI) m/z 437.2 [M+H]+.
【0079】
実施例7
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−(4−アセチルフェネチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化43】

合成方法は実施例2に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、1−(4−(2−クロロエチル)フェニル)エタノンを加える。
MS (ESI) m/z 469.1 [M+H]+.
【0080】
実施例8
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−アセチルフェネチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化44】

合成方法は実施例1に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、1−(4−(2−クロロエチル)フェニル)エタノンを加える。
MS (ESI) m/z 469.2 [M+H]+.
【0081】
実施例9
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−(3−フルオロ−4−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ベンジル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化45】

合成方法は実施例2に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、1−(4−(ブロモメチル)−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンを加える。
MS (ESI) m/z 527.2 [M+H]+.
【0082】
実施例10
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(3−フルオロ−4−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ベンジル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化46】

合成方法は実施例1に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、1−(4−(ブロモメチル)−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンを加える。
MS (ESI) m/z 527.2 [M+H]+.
【0083】
実施例11
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−1−(4−(トリフルオロメチル)フェネチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1H)−オン
【化47】

合成方法は実施例2に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、1−(2−ブロモエチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンを加える。
MS (ESI) m/z 495.2 [M+H]+.
【0084】
実施例12
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(トリフルオロメチル)フェネチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化48】

合成方法は実施例1に類似し、その中で、4−(ヨードメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの代わりに、1−(2−ブロモエチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンを加える。
MS (ESI) m/z 495.2 [M+H]+.
【0085】
実施例13
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(ブロモ(4−(5−フルオロピリジン−2−イル)フェニル)メチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化49】

(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン(35mg、0.109mmol)、2−(4−(ジブロモメチル)フェニル)−5−フルオロピリジン、およびK2CO3(15mg、0.109mmol)のDMF混合溶液(3mL)を室温で終夜撹拌する。0.45μm マイクロフィルターを通して混合物を濾過し、濾液を半分取HPLCによって精製して、白色粉末として、生成物を得る。
MS (ESI) m/z 585.9 [M+H]+.
【0086】
実施例14
(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−((4−(6−フルオロピリジン−2−イル)フェニル)メチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オン
【化50】

この化合物は、実施例13に類似する方法を用いて製造してもよく、その中で、2−(4−(ジブロモメチル)フェニル)−5−フルオロピリジンの代わりに、2−(4−(ブロモメチル)フェニル)−6−フルオロピリジンを用いてもよい。
【0087】
実施例15
IMAPホスホジエステラーゼアッセイキットを用いたインビトロでのPDE1B阻害の測定
ホスホジエステラーゼ1B(PDE1B)はカルシウム/カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ酵素であり、それは環状グアノシン一リン酸(cGMP)を5'−グアノシン一リン酸(5'−GMP)に変換する。PDE1Bはまた、修飾cGMP基質、例えば蛍光分子cGMP−フルオレセインを、対応のGMP−フルオレセインにも変換しうる。cGMP−フルオレセインからのGMP−フルオレセインの生成は、例えば、IMAP(モレキュラーデバイス、サニーヴェール、CA)固定化金属親和性粒子(immobilized-metal affinity particle)試薬を用いて定量化されうる。
【0088】
簡単に言えば、IMAP試薬は遊離5'−リン酸に高親和性で結合し、それはGMP−フルオレセインに見られるが、cGMP−フルオレセインには見られない。生じたGMP−フルオレセイン−IMAP複合体は、cGMP−フルオレセインに比べて大きい。大きな、ゆっくり転がる(tumbling)複合体に結合した小さいフルオロフォアは、非結合性フルオロフォアと識別されうる。なぜなら、これらが蛍光を発するにつれて放射される光子は、蛍光を励起するのに用いられる光子と同じ極性を保持しているからである。
【0089】
ホスホジエステラーゼアッセイにおいて、cGMP−フルオレセイン(IMAPに結合できないため、蛍光偏光をほとんど保持していない)は、GMP−フルオレセインに変換され、それはIMAPに結合すると、蛍光偏光(Δmp)において大きな増加をもたらす。ホスホジエステラーゼの阻害は、それゆえ、Δmpにおける減少として検出される。
【0090】
酵素アッセイ
材料:IMAP試薬(反応緩衝液、結合緩衝液、FL−GMPおよびIMAPビーズ)(モレキュラーデバイス(サニーヴェール、CA)から入手可能)を除くすべての化学薬品は、シグマ−アルドリッチ(セントルイス、MO)から入手可能である。
アッセイ:3',5'−環状ヌクレオチド特異的ウシ脳ホスホジエステラーゼ(シグマ、セントルイス、MO)は、50% グリセロールで2.5U/mlに再構成される。1単位の酵素は、pH 7.5、30℃で、1分あたり1.0μモルの3',5'−cAMPを5'−AMPに加水分解する。1パート(part)の酵素を、1999パートの反応緩衝液(30μM CaCl2、10U/mlのカルモジュリン(シグマ P2277)、10mM トリス−HCl pH 7.2、10mM MgCl2、0.1% BSA、0.05% NaN3)に加えて、最終濃度1.25mU/mlを得る。99μlの希釈した酵素溶液を平底96ウェルポリスチレンプレートにおける各ウェルに加え、それに100% DMSOに溶解した1μlの試験化合物を加える。該化合物を混合し、室温で10分間、酵素とともにプレインキュベートする。
【0091】
384ウェルマイクロタイタープレートにおいて、4パートの酵素と、1パートの基質溶液(0.225μM)と混合した阻害剤とを混合することによって、FL−GMP変換反応を開始する。反応液を室温で15分間、暗闇の中でインキュベートする。60μlの結合試薬(1:1800希釈の消泡剤を補充した1:400希釈のIMAPビーズの結合緩衝溶液)を384ウェルプレートの各ウェルに加えることによって、反応を停止する。プレートを室温で1時間インキュベートして、IMAP結合が完了するまで進行させ、次いでEnvisionマルチモードマイクロプレートリーダー(パーキンエルマー、シェルトン、CT)に置いて、蛍光偏光(Δmp)を測定する。
【0092】
GMP濃度における減少(減少したΔmpとして測定)は、PDE活性の阻害を示す。0.0037nM〜80,000nMの範囲にわたる8〜16濃度の化合物の存在下で酵素活性を測定し、次いで薬物濃度対ΔmPをプロットし、それによって非線形回帰ソフトウェア(XLFit;IDBS、ケンブリッジ、MA)を用いてIC50値を推定することによって、IC50値を決定する。
【0093】
PDE1阻害活性について本明細書に記載されまたは同様に記載されるように、本発明の化合物は選択され、アッセイにおいて試験される。その化合物は、一般に、1μM未満のIC50値を有しており、例えば、式1.54および1.55の化合物は、一般に、250nM未満のIC50値を有している。
【0094】
実施例16
雌ラットの性的反応におけるPDE1阻害剤効果
雌ラットのロードシス反応におけるPDE1阻害剤の効果は、Mani, et al., Science (2000) 287: 1053に記載されているように測定される。卵巣摘出およびカニューレ処置した野生型ラットをエストロゲン(2μg)で刺激し、その24時間後、プロゲステロン(2μg)、本発明のPDE1阻害剤(0.1mg、1.0mgまたは2.5mg)またはゴマ油ベヒクル(対照)を脳室内(icv)注射する。雄ラットの存在下で、ロードシス反応についてラットを試験する。ロードシス反応は、ロードシス商(LQ=ロードシスの数/10マウント×100)によって定量化される。本発明の化合物(0.1mgで)を受けたエストロゲン刺激雌ラットについてのLQが、プロゲステロンを受けたエストロゲン刺激ラットにおおむね類似し、ベヒクルを受けたエストロゲン刺激ラットの場合よりも高いことが観察される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1−もしくは2−置換(6aR*,9aS*)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(1Hもしくは2H)−オンの遊離、塩またはプロドラッグ型。
【請求項2】
前記化合物が、式Q:
【化1】

式Q
[式中、
(i)Xは、C1-6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはプロパ−2−イン−1−イレン)であり;
(ii)Yは、単結合、アルキニレン(例えば、−C≡C−)、アリーレン(例えば、フェニレン)またはヘテロアリーレン(例えば、ピリジレン)であり;
(iii)Zは、H、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジル、例えば、ピリド−2−イル)、ハロ(例えば、F、Br、Cl)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、−C(O)−R1、−N(R2)(R3)、またはNもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、またはモルホリニル)であり;
(iv)R1は、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、−OHまたは−OC1-6アルキル(例えば、−OCH3)であり;
(v)R2およびR3は独立して、HまたはC1-6アルキルであり;
(vi)R4およびR5は独立して、H、C1-6アルキル、一つ以上のハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル)(例えば、フルオロフェニル、例えば、4−フルオロフェニル)、一つ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、ヒドロキシフェニル、例えば、4−ヒドロキシフェニルもしくは2−ヒドロキシフェニル)、または一つ以上のC1-6アルコキシで適宜置換されていてもよいアリールであり;
(vii)X、YおよびZは独立して、一つ以上のハロ(例えば、F、ClもしくはBr)、C1-6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1-6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、Zは、一つ以上のハロで置換されたヘテロアリール、例えば、ピリジル(例えば、6−フルオロピリド−2−イル、5−フルオロピリド−2−イル、6−フルオロピリド−2−イル、3−フルオロピリド−2−イル、4−フルオロピリド−2−イル、4,6−ジクロロピリド−2−イル)、一つ以上のハロC1-6アルキルで置換されたヘテロアリール(例えば、5−トリフルオロメチルピリド−2−イル)、または一つ以上のC1-6アルキルで置換されたヘテロアリール(例えば、5−メチルピリド−2−イル)であり、またはZは、一つ以上のハロで置換されたアリール、例えば、フェニル(例えば、4−フルオロフェニル)である]
の化合物の遊離、塩またはプロドラッグ型であるが、但し、Xが無置換メチレンであり、Yがフェニレンまたはヘテロアリーレンであり、並びにZが、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキルまたはシクロアルキルである場合、Zは、少なくとも一つのハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)またはアルキル(例えば、メチル、エチル)基で置換されている、請求項1の化合物。
【請求項3】
前記化合物が、式I:
【化2】

式I
[式中、
(i)Xは、C1-4アルキレンであり;
(ii)Yは、単結合、アルキニレン、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり;
(iii)Zは、H、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ハロC1-4アルキル、−C(O)−R1、−N(R2)(R3)、またはNもしくはOからなる群から選択される少なくとも一つの原子を適宜含んでいてもよいC3-7シクロアルキルであり;
(iv)R1は、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキルであり;
(v)R2およびR3は独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
(vi)X、YおよびZは独立して、ハロで適宜置換されていてもよい]
の化合物の遊離、塩もしくはプロドラッグ型、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーおよびラセミ体であるが、但し、Xが無置換メチレンであり、Yがフェニレンまたはヘテロアリーレンであり、並びにZが、アリール、ヘテロアリール、ハロアルキルまたはシクロアルキルである場合、Zは、少なくとも一つのハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ)またはアルキル(例えば、メチル、エチル)基で置換されている、請求項1または2の化合物。
【請求項4】
前記化合物が、式II:
【化3】

である、請求項1、2または3の化合物。
【請求項5】
式1.53の化合物から選択される、請求項1〜4のいずれかの化合物。
【請求項6】
式1.54の化合物から選択される、請求項1〜5のいずれかの化合物。
【請求項7】
式1.55の化合物から選択される、請求項1〜6のいずれかの化合物。
【請求項8】
式1.86の化合物から選択される、請求項1〜4のいずれかの化合物。
【請求項9】
前記化合物が、
【化4】

である、請求項1〜5のいずれかの化合物。
【請求項10】
前記化合物が、
【化5】

である、請求項1の化合物。
【請求項11】
前記化合物が、
【化6】

である、請求項1の化合物。
【請求項12】
医薬的に許容される希釈剤または担体と混合した請求項1〜11のいずれかの化合物を含む医薬組成物。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれかの化合物、または請求項12の医薬組成物の有効量を、治療が必要な患者に投与することを特徴とする、以下の症状:
パーキンソン病、下肢静止不能、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬物誘発性運動障害;
鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性疾患、不安症、睡眠障害、ナルコレプシー、認知障害、痴呆、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、覚醒剤離脱、および/または薬物嗜癖;
脳血管疾患、脳卒中、鬱血性心疾患、高血圧症、肺高血圧症、および/または性機能障害;
喘息、慢性閉塞性肺疾患、および/またはアレルギー性鼻炎、並びに自己免疫および炎症疾患;および/または
女性の性機能障害、運動性無月経、無排卵、閉経、閉経期症状、甲状腺機能低下症、月経前緊張症、早期分娩、不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、甲状腺機能低下症、エストロゲン誘導性子宮内膜増殖症またはエストロゲン誘導性子宮内膜癌;および/または
PDE1を発現する細胞における低濃度のcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル経路の阻害)、および/またはドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有するいずれの疾患または症状;および/または
プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって改善しうるいずれの疾患または症状;
のいずれかの治療方法。
【請求項14】
該症状がパーキンソン病である、請求項13の方法。
【請求項15】
該症状が認知障害である、請求項13の方法。
【請求項16】
該症状がナルコレプシーである、請求項13の方法。
【請求項17】
中枢神経系刺激薬、モダフィニル、抗鬱薬、およびγヒドロキシ酪酸から選択される化合物を、治療が必要な患者に投与することをさらに特徴とする、請求項16の方法。
【請求項18】
前記症状が女性の性機能障害である、請求項13の方法。
【請求項19】
エストラジオール、エストリオール、エストラジオールエステル類、プロゲステロンおよびプロゲスチン類からなる群から選択される化合物を、治療が必要な患者に投与することをさらに特徴とする、請求項18の方法。
【請求項20】
(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オンを、式Z−Y−X−L(式中、Lは脱離基であり、並びに、X、YおよびZは請求項2と同義である)の化合物と反応させ、このようにして得られた請求項2〜11のいずれかの化合物を単離することを特徴とする、請求項2〜11のいずれかの化合物の製造方法。
【請求項21】
(6aR,9aS)−3−(フェニルアミノ)−5−6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(2H)−オンが、式QK:
【化7】

QK
の化合物である、請求項20の方法。
【請求項22】
脱水剤/ハロゲン化剤を用いて、式QV:
【化8】

の化合物を環化させることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかの化合物の製造方法。
【請求項23】
前記薬剤がSOCl2である、請求項22の方法。
【請求項24】
請求項1〜11のいずれかの化合物または請求項12の医薬組成物の有効量を、治療が必要な患者に投与することを特徴とする、以下の疾患:
パーキンソン病、下肢静止不能、振戦、ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病、および薬物誘発性運動障害;
鬱病、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、双極性疾患、不安症、睡眠障害、ナルコレプシー、認知障害、痴呆、トゥレット症候群、自閉症、脆弱X症候群、覚醒剤離脱、および/または薬物嗜癖;
脳血管疾患、脳卒中、鬱血性心疾患、高血圧症、肺高血圧症、および/または性機能障害;
喘息、慢性閉塞性肺疾患、および/またはアレルギー性鼻炎、並びに自己免疫および炎症疾患;および/または
女性の性機能障害、運動性無月経、無排卵、閉経、閉経期症状、甲状腺機能低下症、月経前緊張症、早期分娩、不妊症、不規則な月経周期、異常子宮出血、骨粗鬆症、多発性硬化症、前立腺肥大、前立腺癌、甲状腺機能低下症、エストロゲン誘導性子宮内膜増殖症またはエストロゲン誘導性子宮内膜癌;および/または
PDE1を発現する細胞における低濃度のcAMPおよび/またはcGMP(またはcAMPおよび/またはcGMPシグナル経路の阻害)、および/またはドパミンD1受容体シグナル伝達活性の低下の特徴を有するいずれの疾患または症状;および/または
プロゲステロンシグナル伝達の亢進によって改善しうるいずれの疾患または症状;
の治療剤または予防剤の製造のための、請求項1〜11のいずれかの化合物または請求項12の医薬組成物の使用。

【公開番号】特開2012−167099(P2012−167099A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−95588(P2012−95588)
【出願日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【分割の表示】特願2010−536936(P2010−536936)の分割
【原出願日】平成20年12月6日(2008.12.6)
【出願人】(000002934)武田薬品工業株式会社 (396)
【Fターム(参考)】