説明

格納処理

ユーザにコンテンツを送出するための方法及び装置が開示される。ベースレイヤデータビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとを有するデータビットストリームが提供される。これらのデータビットストリームは、個別に記憶装置に格納される。その後、格納されたコンテンツが様々なクオリティレベルにより提示される。ユーザから指定されたクオリティレベルでのコンテンツのリクエストが受け取られると、ベースレイヤデータビットストリームと指定されたクオリティレベルを生成するのに必要なだけのエンハンスメントレイヤデータビットストリームが、ユーザにダウンロードされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツの格納に関し、より詳細には、異なるクオリティレベルにより同一の映像コンテンツを販売する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
映像が1つのビットストリームにおいて様々な解像度及び/またはクオリティにより利用可能である場合、多数の映像アプリケーションが可能となる。これを実現する方法は、大まかにはスケーラビリティ技術と呼ばれる。スケーラビリティの展開が可能な3つの軸がある。第1には、時間軸に関するスケーラビリティであり、しばしば時間スケーラビリティと呼ばれる。第2には、クオリティ軸(量子化)に関するスケーラビリティであり、しばしば信号雑音比(SNR)スケーラビリティまたは細粒度(fine−grain)スケーラビリティと呼ばれる。第3の軸は、解像度軸(画像の画素数)であり、しばしば空間スケーラビリティと呼ばれる。階層符号化では、ビットストリームは、2以上のビットストリーム、すなわち、レイヤに分割される。各レイヤは、1つの高クオリティ信号を構成するため合成することができる。例えば、ベースレイヤが低クオリティ映像信号を提供し、エンハンスメントレイヤがベースレイヤ画像を向上させることが可能な追加情報を提供する。空間スケーラビリティでは、ベースレイヤ映像は入力映像シーケンスより低い解像度を有し、この場合、エンハンスメントレイヤは、ベースレイヤの解像度を入力シーケンスレベルまで復元することができる情報を搬送する。
【0003】
典型的には、これらのスケーリングされた映像ビットストリームは共に、コンテンツ提供者やサービス提供者により記憶装置に格納され、このため、格納された映像コンテンツのクオリティレベルは、コンテンツの格納前に実行された処理により固定化されてしまう。ユーザは記憶装置にアクセス可能であるか、あるいは記憶装置はユーザ装置への表示のため、スケーリングされた映像ビットストリームをダウンロードすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サービスまたはコンテンツ提供者が異なるクオリティレベルでの映像コンテンツの販売を提供したい場合、同一の映像コンテンツが、販売対象の各クオリティレベルに対して処理及び格納されている必要がある。このことは、映像データが大容量の記憶スペースを使用するため、格納の観点から大変問題となりうる。従って、コンテンツを複数格納する必要なく、異なるクオリティレベルの販売用の同一の格納された映像コンテンツを与える方法を提供するための方法及び装置が必要となる。本発明は、映像ビットストリームの異なるレイヤを別々にエラスティック記憶装置に格納することにより、上記問題点を解決する。当該エラスティック記憶装置は、選択されたクオリティレベルで最終的な映像ビットストリームを生成するため、適切な映像ビットストリームをユーザに送信する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例によると、コンテンツをユーザに送出する方法及び装置が開示される。ベースレイヤデータビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームを有するデータビットストリームが提供される。データビットストリームは、別々に記憶装置に格納される。その後、格納されたコンテンツは、様々なクオリティレベルで提供される。指定されたクオリティレベルでのコンテンツに対するリクエストがユーザから受け取られると、この指定されたクオリティレベルを生成するのに必要とされるベースレイヤデータビットストリームと多数のエンハンスメントレイヤデータビットストリームが、ユーザにダウンロードされる。
【0006】
本発明の他の実施例によると、様々なクオリティレベルで表示可能なマルチレイヤコンテンツを受信するための方法及び受信装置が開示される。ベースレイヤビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントビットストリームを有する階層化コンテンツが受信される。選択された表示クオリティレベルが、階層化コンテンツに対し受信される。その後、選択されたクオリティレベルの生成にどのエンハンスメントビットストリームがベースレイヤビットストリームと合成する必要があるか判断される。選択されたストリームの合成が表示される。
【0007】
本発明の上記及び他の特徴は、以降で説明される実施例を参照して明らかにされるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の一実施例によると、スケーラブル映像コンテンツが、エラスティック(elastic)記憶装置に格納される。以下の図解による例は格納されている映像データに関する説明を与えるものであるが、本発明はまた、以下に限定されるものではないが、音声データや音声/映像データなどの他の格納データに適用されるということを当業者は理解するであろう。デジタル映像、音声及び画像などのデータアイテムを固定容量の記憶媒体に格納するのに、エラスティックな格納は、当該媒体の記憶容量を大変効率的に利用する方法である。エラスティック格納の原理は、本出願人による公開された欧州特許出願WO016939「Compressed Storage Of Data Items」に記載されている。エラスティック格納原理によると、格納対象のデジタルデータアイテムは、まず重要度に関して降順に連続したデータ部分に分割される。その後、これらのデータ部分は、すべての部分を収容するのに十分なスペースが存在する場合にはメモリに格納される。メモリが十分なスペースを備えていない場合、最下位重要度を有する各種アイテムからのデータ部分をメモリから取り除くことによりスペースが生成される。この結果、格納対象のデータアイテムのデータ部分を格納するのに、この解放されたスペースが利用される。好ましくは、メモリに格納されているすべてのデータ部分のファイル名や重要度などの識別データを記録するため、補助メモリが利用される。
【0009】
図1に示されるように、サービス提供者あるいはコンテンツ提供者は、既知のスケーラブル圧縮方法を利用して、エンコーダ102において映像コンテンツを符号化する。その後、符号化された映像コンテンツは、セットトップボックスなどの記憶装置104に送信される。本実施例では、エンコーダ102は送信機、記憶装置104は受信機であってもよく、エンコーダ102から記憶装置104への信号は、空気、ケーブル、光ファイバケーブルなどの各種媒体を介し送信することができる。記憶装置104は、図2において個別に示されるように、ベースレイヤ202、第1エンハンスメントレイヤ204及び第2エンハンスメントレイヤ206などの符号化映像ビットストリームの各レイヤを格納する。本実施例では、ベースレイヤ映像ビットストリームと2つのエンハンスメントレイヤ映像ビットストリームは、記憶装置104に個別に格納される。ユーザ装置106が映像コンテンツを指定されたクオリティレベルにより送出されることを要求すると、記憶コントローラ208は、この指定されたクオリティレベルでの映像コンテンツの再生に必要な異なるレイヤの映像ビットストリームを選択する。記憶装置104とユーザ装置106は、テレビやコンピュータなどの単一の装置に搭載可能であるということは当業者には理解されるであろう。上述のように、本発明は、映像データに限定されるものではなく、音声データなどの他の格納データに拡張されうる。例えば、ベースレイヤがモノクロまたはステレオ音声に利用することが可能であり、エンハンスメントレイヤは、この音声をフル5.1サラウンド音声などに拡張するのに利用することができる。
【0010】
異なるクオリティレベルによる同一コンテンツを販売するビジネスモデルは、スケーラブル圧縮を用いて複数のクオリティレベルによる同一コンテンツが格納されるため、エラスティック格納と密接に関連している。ユーザへの販売のため提供されるクオリティレベルは、エラスティック記憶システムで用いられるクオリティレベルに対応することが可能である。このことは、エラスティック記憶装置があるコンテンツアイテムのクオリティを低下させたいとき、当該装置は最上位の暗号化レイヤを解読する必要なく取り除くことが可能であるということを意味する。装置がデータを解読しないため、セキュリティや盗難のリスクはない。好ましくは、コンテンツ所有者またはサービス提供者からユーザまでの連鎖の全体でセキュリティを維持するため、当該コンテンツはスケーラブル圧縮方法を用いて圧縮され、コンテンツ所有者により所望のクオリティレベルで暗号化され、その後、暗号化形式により直接送信またはダウンロードされるか、あるいは光ディスク上の中間格納を介し間接的にエラスティック記憶装置に配信される。
【0011】
図3は、既知の空間スケーラブル映像エンコーダ300を示す。この図示された実施例はベースレイヤと1つのエンハンスメントレイヤだけを有するが、当該エンコーダは任意数のエンハンスメントレイヤを有することが可能であり、本発明はそれに限定されるものでないということは、当業者には理解されるであろう。図示された符号化システム300は、階層化圧縮を実行し、これにより、チャネルの一部は低解像度ベースレイヤを提供するのに用いられ、残りの部分はエッジエンハンスメント情報を送信するのに利用される。これにより、これら2つのビットストリームは、当該システムを高解像度まで向上させるために再合成されてもよい。高解像度映像入力はスプリッタ302により分割され、これにより、当該データはローパスフィルタ304と減算回路306に送信される。ローパスフィルタ304は、映像データの解像度を低減させ、その後ベースエンコーダ308に供給される。一般に、ローパスフィルタとエンコーダは当該技術分野では周知であり、簡単化のためここでは詳細には説明されない。エンコーダ308は、ベースビットストリームが高品位としてみなされる解像度を提供することはないが、配信、受信及びデコーダを介した表示を可能にするより低い解像度のベースビットストリームを生成する。
【0012】
スプリッタ310を介し、エンコーダ308の出力はまた、システム300内部のデコーダ312にも供給される。そこから、復号信号が補間アップサンプリング回路314に供給される。一般に、補間アップサンプリング回路314は、復号映像ビットストリームからフィルタリングされた解像度を再構成し、高品位入力と同様の解像度を有する映像データビットストリームを提供する。しかしながら、符号化及び復号化から生じる損失及びフィルタリングのため、再構成されたビットストリームには情報の損失がある。この損失は、減算回路306において、オリジナルの無修正の高解像度ビットストリームから再構成された高解像度ビットストリームを減算することにより決定される。減算回路306の出力は、適切なクオリティのエンハンスメントビットストリームを出力するエンハンスメントエンコーダ316に供給される。任意的に、エンコーダ300は、ベースレイヤ映像ビットストリームとエンハンスメントレイヤ映像ビットストリームをそれぞれ暗号化する暗号化装置318と320を有するようにしてもよい。好ましくは、各符号化映像ビットストリームは、異なる暗号化により暗号化される。単一の暗号化装置を用いて各符号化映像ビットストリームを暗号化することも可能であるということは当業者には理解されるであろう。
【0013】
本実施例を採用したエラスティック格納アプリケーションでは、ユーザ(またはユーザの選好についてわかっていることに基づく装置)は、任意的に、ある所望の最小クオリティレベルを選択するようにしてもよい。すなわち、ユーザにより最小限に所望されるものより高いクオリティレベルで現在入手可能なコンテンツは、それがユーザに許容可能な最低限のクオリティレベルに達するまで、より多くの他のコンテンツのためのスペースを設けるため、クオリティが低減される。しかしながら、コンテンツが依然として高いクオリティで利用可能であるとき、ユーザは依然としてこの高いクオリティのものを購入する選択肢を有する。もちろん、ユーザはまた、異なるタイプのコンテンツ(スポーツ、トークショーや映画など)に対して異なる所望の最小クオリティレベルを予め設定するようにしてもよい。
【0014】
あるいは、サービス提供者に記憶スペースの管理を行わせ、消去すべきクオリティレベルを決定させることも可能である(この場合、サービス提供者は、クオリティを追跡し、エラスティック格納機能を実行するようにしてもよい)。これは、例えば、コンテンツがサービス提供者によりハードディスクなどの格納機能を有するセットトップボックスに配置されるとき有用となりうる。初期的に、コンテンツは高クオリティによりユーザに提供されうる。ユーザが所定の期間内に当該コンテンツの視聴/購入を行わないとき、セットトップボックスに格納されているクオリティレベルは他のコンテンツに対するスペースを設けるため低減することができる。
【0015】
本発明の他の実施例によると、各階層符号化映像ビットストリームに関するクオリティ情報は、エラスティック記憶装置104に各映像ビットストリームと共に格納されるサイド情報として含めることが可能である。クオリティ情報とクオリティ情報の生成は、公開されている欧州特許出願WO0232147に記載されている。要約すると、クオリティ情報は、クオリティ情報生成装置322のエンコーダ300により生成される。クオリティ情報生成装置322は、入力映像信号と共にエンコーダ300により与えられる信号及び/またはパラメータからオブジェクトクオリティを抽出する。クオリティ情報は、ビットストリーム(の与えられた部分)の与えられた位置に関するオブジェクトのクオリティを示すことが可能である。クオリティ情報をビットストリームに追加することにより、複数の符号化オブジェクトのまとめての格納または送信を最適化することができる。これは、オブジェクトのクオリティを容易に考慮することが可能であるからである。クオリティ情報生成装置322からのクオリティ情報は、クオリティ情報タグを生成し、それをビットストリームに挿入するエンコーダ300に与える。クオリティ情報は、各映像ビットストリームの一部ではなく、あるいは図3に示されるようにクオリティ情報を暗号化しないように、暗号化プロセス後に映像ビットストリームに追加することができる。本実施例では、格納コントローラ208は、クオリティ情報を読み、どの階層化映像ビットストリームが、ユーザにより選択されたクオリティレベルの映像コンテンツの生成に必要とされるか選ぶことができる。
【0016】
本発明の実施例は上記ステップの順序に限定されるものでなく、いくつかのステップのタイミングは本発明の動作全体に影響を与えることなく入れ替え可能であるということは、理解されるであろう。さらに、「有する」という用語は、他の要素またはステップを排除するものでなく、「ある(a及びan)」は複数存在することを排除するものでない。また、単一のプロセッサまたは他のユニットが、請求項に記載されるユニットまたは回路の複数の機能を実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の一実施例による映像コンテンツ配信システムのブロック図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例によるエラスティック記憶装置のブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例による階層化映像のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにコンテンツを送出する方法であって、
ベースレイヤデータビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとを有するデータビットストリームを提供するステップと、
前記ベースレイヤデータビットストリームと前記少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとを個別に記憶装置に格納するステップと、
前記格納されたコンテンツを様々なクオリティレベルで提示するステップと、
指定されたクオリティレベルでの前記コンテンツに対するリクエストを前記ユーザから受信するステップと、
前記ユーザに前記ベースレイヤデータビットストリームと前記指定されたクオリティレベルを生成するのに必要なだけのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとをダウンロードするステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
前記データビットストリームは、映像ビットストリームであることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、さらに、
前記ベースレイヤ映像ビットストリームを第1暗号化を用いて暗号化するステップと、
各エンハンスメントレイヤ映像ビットストリームを異なる暗号化を用いて暗号化するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2記載の方法であって、さらに、
各映像ビットストリームのクオリティレベルを指定するクオリティ情報を前記各映像ビットストリームに付加するステップを有し、
前記記憶装置は、前記映像コンテンツを前記ユーザにより指定されたクオリティレベルによりダウンロードするため、前記クオリティ情報を読み出す、
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2記載の方法であって、さらに、
前記ユーザが所定時間内に前記映像コンテンツを選択しないとき、前記映像コンテンツの少なくとも1つのエンハンスメントレイヤを消去することにより、前記記憶装置の利用可能なクオリティレベルを低下させるステップを有することを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2記載の方法であって、
前記記憶装置は、前記選択された映像コンテンツに対し利用可能な相異なるクオリティレイヤのレイヤ数に基づき、前記指定されたクオリティレベルを決定することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法であって、
前記ベースレイヤデータビットストリームと前記少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームは、格納前に符号化されることを特徴とする方法。
【請求項8】
ユーザにコンテンツを送出する装置であって、
ベースレイヤデータビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとを有するデータビットストリームを提供する手段と、
前記ベースレイヤデータビットストリームと前記少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとを個別に格納する記憶装置と、
前記格納されたコンテンツを様々なクオリティレベルで提示する手段と、
指定されたクオリティレベルでの前記コンテンツに対するリクエストを前記ユーザから受信する手段と、
前記ユーザに前記ベースレイヤデータビットストリームと前記指定されたクオリティレベルを生成するのに必要なだけのエンハンスメントレイヤデータビットストリームとをダウンロードする手段と、
を有することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8記載の装置であって、
前記データビットストリームは、映像ビットストリームであることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9記載の装置であって、さらに、
前記ベースレイヤ映像ビットストリームを暗号化する第1暗号化手段と、
各エンハンスメントレイヤ映像ビットストリームを異なる暗号化を用いて暗号化する暗号化手段と、
を有することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項9記載の装置であって、さらに、
各映像ビットストリームのクオリティレベルを指定するクオリティ情報を前記各映像ビットストリームに付加するクオリティ情報生成装置を有し、
前記記憶装置は、前記映像コンテンツを前記ユーザにより指定されたクオリティレベルによりダウンロードするため、前記クオリティ情報を読み出す、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項9記載の装置であって、さらに、
前記ユーザが所定時間内に前記映像コンテンツを選択しないとき、前記映像コンテンツの少なくとも1つのエンハンスメントレイヤを消去することにより、前記記憶装置の利用可能なクオリティレベルを低下させる手段を有することを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項9記載の装置であって、
前記記憶装置は、前記選択された映像コンテンツに対し利用可能な相異なるクオリティレイヤのレイヤ数に基づき、前記指定されたクオリティレベルを決定することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項8記載の装置であって、
前記ベースレイヤデータビットストリームと前記少なくとも1つのエンハンスメントレイヤデータビットストリームは、格納前に符号化されることを特徴とする装置。
【請求項15】
様々なクオリティレベルにより表示可能なマルチレイヤコンテンツを受信する方法であって、
ベースレイヤビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントビットストリームとを階層化コンテンツを受信するステップと、
前記階層化コンテンツに対する選択された表示クオリティレベルを受信するステップと、
前記選択されたクオリティレベルを生成するため、前記ベースレイヤビットストリームと合成する必要のあるエンハンスメントビットストリームを決定するステップと、
選択されたストリームの組み合わせをディスプレイに表示するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項16】
様々なクオリティレベルにより表示可能なマルチレイヤコンテンツを受信する受信機であって、
ベースレイヤビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントビットストリームとを階層化コンテンツを受信する手段と、
前記階層化コンテンツに対する選択された表示クオリティレベルを受信する手段と、
前記選択されたクオリティレベルを生成するため、前記ベースレイヤビットストリームと合成する必要のあるエンハンスメントビットストリームを決定する手段と、
選択されたストリームの組み合わせをディスプレイに表示する手段と、
を有することを特徴とする受信機。
【請求項17】
様々なクオリティレベルにより表示可能なマルチレイヤコンテンツを格納する記憶媒体であって、
ベースレイヤビットストリームと少なくとも1つのエンハンスメントビットストリームとを階層化コンテンツを受信する手段と、
前記ベースレイヤビットストリームと前記少なくとも1つのエンハンスメントビットストリームとを個別に格納する手段と、
前記階層化コンテンツに対する選択された表示クオリティレベルを受信する手段と、
前記選択されたクオリティレベルを生成するため、前記ベースレイヤビットストリームと合成する必要のあるエンハンスメントビットストリームを決定する手段と、
表示のための選択されたストリームの組み合わせをダウンロードする手段と、
を有することを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−503471(P2006−503471A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−544542(P2004−544542)
【出願日】平成15年9月22日(2003.9.22)
【国際出願番号】PCT/IB2003/004213
【国際公開番号】WO2004/036868
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】