説明

梱包装置

【課題】少なくとも2つの緩衝材を係合連結材により確実に安定性よく係合連結でき、取り扱い易く、外装箱への挿入セット作業も行い易い梱包装置を提供する。
【解決手段】外装箱1と緩衝材2と、緩衝材2を連結する係合連結材4とを備え、係合連結材4は、長手方向の端部領域40の先端部に第1の係合部41、長手方向内方側に離隔して第2の係合部42を有し、緩衝材2は、係合連結材4の端部領域40を嵌合できる係合用溝20を有し、その内奥側端に第1の係合部41が係合する第1の係合受部21を、これと離隔して第2の係合部42が係合する第2の係合受部22を有し、係合連結材4の第1の係合部41を、第2の係合部42が第2の係合受部22に対する係合を解除したときに第1の係合受部21に対する係合を解除できるように設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として液晶テレビその他各種の家電製品の輸送用に使用する梱包装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、薄型テレビ等の家電製品の輸送用の梱包には、一般に、直方体形状をなすダンボール箱等の外装箱と、外装箱内の対向する左右両側部において隅角部を含む内面に沿って上下部に配置され、被包装物である製品の下部を保持する緩衝材と製品の上部を保持する緩衝材とを備え、製品を外装箱内に上下部で支持するようにした梱包装置が使用されている。通常、前記緩衝材は左右2つの緩衝材が一対で使用されることが多いが、場合によっては、両端部の2個の緩衝材のほかに、製品の長手方向中央部を保持する緩衝材を含めた3個の緩衝材を一組にして使用することもある。
【0003】
前記緩衝材としては、軽量で、成形性、量産性、衝撃吸収性等が良好であることから、発泡ポリスチレン合成樹脂発泡体により所定形状に成形加工されたものが広く使用されている。
【0004】
かかる緩衝材は、それぞれ個別に分離した状態で成形されているものであるため、例えば、下部用の緩衝材を外装箱内の底部に挿入セットする場合、一つずつ挿入セットする必要があり、また外装箱内の製品上部に緩衝材を嵌め込みセットする場合も、一つずつ嵌め込む必要がある。しかも、前記のように収納しセットしたきに緩衝材が安定せず位置ずれが生じることがあり、そうした場合に製品の収納作業に支障が生じ製品の保護状態に影響する等の問題がある。
【0005】
このような問題を解決するものとして、例えば、下記の特許文献1〜3に開示のように、前記緩衝材をダンボール板や合成樹脂製の支持材により連結して支持することが提案されている。
【0006】
特許文献1の場合は、連結のための支持材のスリット部に緩衝材の一部を挟み込んで連結するものであり、各緩衝材を支持材で連結して支持できるものの、支持材と緩衝材の結合が緩衝材の一部をスリット部で単に挟み込む方式であるために、結合状態が不安定で緩衝材が支持材に対し動き易く、外装箱内に挿入セットする際に緩衝材の位置がずれたり歪んだりするおそれがあり、また挿入セット操作の際に緩衝材が抜脱するおそれもある。
【0007】
特許文献2の場合は、2つの緩衝材を連結するダンボール製の支持材を長手方向にV字形に折り曲げ形成し、その両端のV字形の係合部を、緩衝材に形成された係合部に嵌め込むことにより弾性復元力で係合状態を保持するものであるが、緩衝材に対する係合が1個所であるため、結合状態が不安定で緩衝材が歪み易い上に、V字形の支持材を強く把持すると係合が外れるおそれもある。外装箱内の製品上部に嵌め込んだ緩衝材に対して前記支持材の係合部を嵌め込んで連結状態にするものであり、緩衝材の嵌め込みは従来と同様に一つずつ行う必要がある。
【0008】
特許文献3の場合、製品を受ける下部の緩衝材をダンボール板上に係合手段により装着しておいて、これを外装箱内の底部に挿入してセットするものであるが、ダンボール板と各緩衝材の結合は、1個所の凸部と開口あるいは凹部を係合するだけのもので、結合状態が不安定で挿入セッ作業の際に係合が外れるおそれがあり、慎重に作業する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−274573号公報
【特許文献2】特開2008−184164号公報
【特許文献3】特開2006−273357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題を解消するためになしたものであり、少なくとも2つの緩衝材をダンボール板等の板状体よりなる係合連結材により容易にかつ確実に安定性よく係合連結でき、取り扱い易くて外装箱への挿入セット作業も行い易く、梱包時の作業性を大幅に向上できる梱包装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記の課題を解決する梱包装置であり、(1)直方体形状の外装箱内に離隔して相対向して配置されて包装物品を支持する少なくとも2つの緩衝材と、前記少なくとも2つの緩衝材を連結状態に保持する係合連結材とを備える梱包装置であって、前記係合連結材は、帯板状の板状体よりなり、該板状体の長手方向の両端部領域に、それぞれ先端部に第1の係合部が設けられるとともに、該第1の係合部から長手方向内方側に離隔して第2の係合部が設けられ、前記緩衝材は、外装箱との対向側面において前記係合連結材の前記端部領域の少なくとも一部を嵌合できる係合用溝が形成されるとともに、該係合用溝の内奥側端に前記係合連結材の第1の係合部が係合する第1の係合受部が、該第1の係合受部と離隔して前記係合連結材の長手方向内方側の第2の係合部が係合する第2の係合受部がそれぞれ設けられてなり、前記係合連結材の第1の係合部は、前記第2の係合部が第2の係合受部に対する係合を解除することにより、第1の係合受部に対する係合を解除できるように設けられてなることを特徴とする。
【0012】
この梱包装置によれば、係合連結材の長手方向の端部領域の少なくとも一部を緩衝材の係合用溝に嵌合して、該端部領域の先端部の第1の係合部と、これより長手方向内方側の第2の係合部を、それぞれ緩衝材の係合用溝の内奥側端の第1の係合受部と、これとは離隔した第2の係合受部にそれぞれ係合することにより、各緩衝材を係合連結材に対し2個所の係合により結合できる。しかも、第1の係合部は、第2の係合部が第2の係合受部に対する係合を解除しない限り第1の係合受部に対する係合が解除されることがない。そのため、外装箱内に相対向して配置される少なくとも2つの緩衝材を一つの係合連結材を介して確実に安定性よく連結でき、以て、前記の連結状態での取り扱いが容易になり、片手で取り扱うこともでき、連結状態で外装箱内へ挿入セットする作業も容易になる。
【0013】
前記(1)の梱包装置において、(2)前記係合連結材が、帯板状の板状体の少なくとも前記端部領域における両側部が断面逆凹形状に折曲形成されてなり、折曲された両側板部のそれぞれ長手方向先端に前記第1の係合部が、前記第1の係合部と離隔した長手方向内方側の位置の両側板部に第2の係合部が設けられてなり、前記緩衝材には、前記係合用溝として前記係合連結材の両側板部が挿入される2条のスリットが、外装箱の対向側面と緩衝材同士の対向側面とに開口して設けられ、該スリットのそれぞれ内奥側端に前記第1の係合部が係合する第1の係合受部が、該第1の係合受部と離隔した位置の前記両スリットの側面部に前記第2の係合部が係合する第2の係合受部が設けられてなるものとすることができる。
【0014】
この場合、前記係合連結材の第1の係合部と第2の係合部、及び緩衝材の第1の係合受部と第2の係合受部が、それぞれ間隔おいて両側にあって4個所で係合することになるため、前記緩衝材と係合連結材との結合状態、及び係合連結材による2つの緩衝材の連結状態がさらに安定し、取り扱い易くなる。
【0015】
前記(2)の梱包装置において、(3)前記係合連結材は、折曲された両側板部の長手方向先端の下部に第1の係合部が延設され、該第1の係合部と離隔した長手方向内方側の位置の前記両側板部の下端縁に所要幅で上向きに折り返し形成された第2の係合部が設けられ、前記緩衝材には、前記係合用溝としての2条のスリットの内奥側端の下部に前記第1の係合部が挿入されて上向きに係合する第1の係合受部が設けられ、前記係合連結材の第2の係合部との対応位置の側面部に、前記第1の係合部が第1の係合受部に係合している状態において、折り返し形状の第2の係合部が係合する第2の係合受部が設けられてなるものとすることができる。
【0016】
前記(3)の梱包装置において、(4)前記緩衝材の第2の係合受部は、前記スリットの側面部に、前記係合連結材の折り返し形状の第2の係合部が通過できる拡幅部が設けられるとともに、該拡幅部の下部に前記第2の係合部が弾性復元力によって上向きに係合する第2の係合受部が設けられ、その外側に第2の係合部の係合解除用穴が設けられ、係合した第2の係合部を係合解除可能に設けられてなるものとすることができる。この場合、係合連結材の両側板部を前記緩衝材のスリットに嵌合する際は、前記折り返し形状の第2の係合部をスリット側面部の拡幅部において問題なく嵌め込んで前記第2の係合受部に対し弾性復元力で係合でき、しかも第2の係合部を第2の係合受部から離脱させるときは、前記係合解除用穴の部分で前記第2の係合部に指をかけて係合を解除することができ、これにより第1の係合部を第1の係合受部から抜脱し離脱させることが可能になる。
【0017】
前記(1)の梱包装置において、(5)前記係合連結材は、帯板状の板状体の前記端部領域における長手方向先端の両側部に前記第1の係合部が延設されるとともに、前記第1の係合部と離隔した長手方向内方側の位置に前記第2の係合部を形成する係合用の開口が設けられ、前記緩衝材には、前記係合連結材の前記開口を含む端部領域の部分を嵌合できる係合用溝が、前記開口に嵌る係合用の凸部を残してかつ外装箱の対向側面と緩衝材同士の対向側面とに開口して形成されるとともに、該係合用溝の内奥側端の両側に前記第1の係合部を挿入でき上向きに係合できる第1の係合受部が形成され、前記係合用溝内の前記凸部の一部に、前記係合連結材の前記第1の係合部が第1の係合受部に係合することにより前記開口の縁部に形成された前記第2の係合部が係合する第2の係合受部が設けられてなるものとすることができる。
【0018】
前記(5)の梱包装置において、(6)前記係合連結材は、帯板状の板状体の少なくとも前記端部領域における両側部が断面逆凹形状に折曲形成されてなり、折曲された両側板部を含む両側部の長手方向先端に前記第1の係合部が設けられるとともに、中央板部における長手方向内方側の位置に前記緩衝材の凸部より長手方向長さが長く該凸部に対し長手方向にスライド可能に嵌合できる開口が設けられ、該開口の長手方向内方側の縁部が第2の係合部として形成され、また緩衝材には、前記係合用溝の両側部に前記係合連結材の両側板部を挿入できるスリットが形成されるとともに、該スリットを含む両側部の内奥側端に前記第1の係合部が嵌合し係合する第1の係合受部が設けられるとともに、前記凸部の緩衝材同士の対向面側の端部に、前記第1の係合部が第1の係合受部に係合するときに前記第2の係合部が嵌合し係合する凹溝状の第2の係合受部が形成されているものとすることができる。
【0019】
前記(6)の梱包装置において、(7)前記係合連結材の開口における長手方向先端側の縁部に、前記第2の係合部を第2の係合受部に対し嵌合し係合した状態において前記凸部の内奥側端部に対し係止可能な抜脱規制用の係止片が設けられてなるものとするのが好ましい。これにより、前係合連結材の前記係止片が前記緩衝材の前記凸部の内奥側端部に係止していることで、前記係合連結材のスライドが規制され、第2の係合部が第2の係合受部に係合した状態を保持し、ひいては第1の係合部を第1の係合受部に対する係合が外れることがなく、以て、前記緩衝材と係合連結材との結合状態、及び係合連結材による2つの緩衝材の連結状態がさらに安定し、取り扱い易くなる。また、前記係止片を前記凸部の内奥側端部から離脱させれば、係合連結材をスライドできて前記第2の係合部を前記第2の係合受部から抜脱でき、さらに第1の係合部を第1の係合受部から離脱できることになり、係合連結材を緩衝材から分離するのも容易である。
【0020】
前記(7)の梱包装置において、(8)前記係合用溝における前記凸部より内奥側に隣接して前記係止片の先端を押し込み係合できる凹所が設けられてなるものが好ましく、これにより、前記係止片を前記凹所の個所で先端を下方に傾斜させて前記凸部の内奥側端部に容易に外れないように係止させておくことができ、係止状態が安定したものになる。
【0021】
前記(1)〜(8)の各発明の梱包装置において、(9)前記緩衝材が合成樹脂発泡体よりなり、前記係合連結材がダンボール板よりなるものとすることができる。
【発明の効果】
【0022】
上記した本発明の梱包装置によれば、係合連結材の長手方向の端部領域の先端部の第1の係合部と、これより長手方向内方側の第2の係合部を、それぞれ緩衝材の第1の係合受部と、これとは離隔した第2の係合受部にそれぞれ係合することにより、各緩衝材を係合連結材に対し2個所の係合により安定性よく確実に結合でき、しかも第1の係合部は、第2の係合部が第2の係合受部に対する係合を解除しない限り第1の係合受部に対する係合を解除することがないため、少なくとも2つの緩衝材をダンボール板等の板状体よりなる係合連結材により容易にかつ確実に安定性よく係合連結でき、連結状態での取り扱いが容易になり、外装箱への挿入セット作業も行い易く、梱包時の作業性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の梱包装置の第1の実施例の概略を示す一つの緩衝材を分離した斜視図である。
【図2】同上の一つの緩衝材と係合連結材の一部の拡大斜視図である。
【図3】同上の平面図である。
【図4】図3の4−4線における係合連結部材を係合する前の断面図である。
【図5】図3の5−5線における係合連結材を係合する前の断面図である。
【図6】同上の緩衝材に対する係合連結材の係合操作時の図3の4−4線における断面図である。
【図7】同上の緩衝材に係合連結材を係合した状態の断面図である。
【図8】同上の8−8線の一部の拡大断面図である。
【図9】同上の連結状態の緩衝材を外装箱内にセットする状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の梱包装置の第2の実施例の概略を示す一つの緩衝材を分離した斜視図である。
【図11】同上の一つの緩衝材と係合連結材の一部の拡大斜視図である。
【図12】同上の平面図である。
【図13】同上の緩衝材の対向面側からの正面図である。
【図14】図12の14−14線における緩衝材と係合連結部材の断面図である。
【図15】図12の15−15線における断面図である。
【図16】図12の16−16線における係合連結材を係合する前の断面図である。
【図17】同上の緩衝材に対する係合連結材の係合操作時の図12の14−14線における断面図である。
【図18】同上の緩衝材に係合連結材を係合した状態の断面図である。
【図19】同上の連結状態の緩衝材を外装箱内にセットする状態を示す斜視図である。
【図20】他の実施例を示す一部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0025】
図1〜図9は、本発明の梱包装置の第1の実施例を示している。その概略を図面に基づいて説明すると、この実施例の梱包装置Aは、例えば、図9のように包装対象の電化製品等の被包装物Bの形態に対応するダンボール箱等の直方体形状の外装箱1内の底部及び天部に沿う上下部において、例えば上部において、それぞれ左右両側部に対向して配置されて被包装物Bの左右両側の隅角部を嵌合して支持する少なくとも2つの緩衝材2,2と、この2つの緩衝材2,2を連結状態に保持する係合連結材4とを備えてなる。図は、上部側の2つの緩衝材2,2と、これを連結する係合連結材4について示している。
【0026】
前記係合連結材4は、主としてダンボール板よりなる所要幅の帯板状の板状体よりなり、前記2つの緩衝材2,2との結合部となる長手方向両端の端部領域40には、その先端部に第1の係合部41が設けられるとともに、該第1の係合部41から長手方向内方側に離隔して第2の係合部42が設けられてなる。図示する実施例においては、前記帯板状の板状体の両側部が断面逆凹形状に折曲形成され、前記端部領域40における折曲された両側板部44のそれぞれ長手方向先端の下部に前記第1の係合部41が一体に延設され、さらに第1の係合部41と離隔した長手方向内方側の位置の前記両側板部44の下端縁に所要幅の羽根状で上向きに折り返し形成された第2の係合部42が設けられている。符号43は断面逆凹形状の中央板部を示す。
【0027】
前記緩衝材2は、緩衝性のある合成樹脂発泡体から成形されてなり、それぞれ被包装物Bの隅角部を嵌合して支持するための凹部2aが外装箱1との対向側以外の対向面側に開口して形成されており、前記係合連結材4による連結のために次のような構成を有してなる。
【0028】
前記緩衝材2,2には、外装箱1の上面との対向側面(上面)において、前記係合連結材4の前記端部領域40の少なくとも一部を嵌合できる係合用溝20が該両緩衝材2,2同士の対向面側に開口して形成されている。前記係合用溝20としては、前記係合連結材4の折曲された両側板部44を嵌合できる2条のスリット24のみを設けておくだけでもよいが、図の場合は、前記係合連結材4の端部領域40の全体を嵌合できるように、該端部領域40に相当する幅で中央板部43の厚みより深い凹設部23が形成されるとともに、該凹設部23の両側に前記係合連結材4の両側板部44を嵌合できる2条のスリット24が形成されており、中央板部43が凹設部23に嵌合するとともに両側板部44がスリット24に嵌合するように設けられている。
【0029】
そして、前記スリット24の内奥側端の下部に、前記係合連結材4の両側板部44の先端に形成された前記第1の係合部41が嵌入し得るように横穴状に延長形成された第1の係合受部21が設けられており、該第1の係合受部21に嵌入した前記第1の係合部41が該第1の係合受部21の上壁部に上向きに係止するように設けられている。また、前記第1の係合受部21から開口端側に離隔して、両スリット24の開口端側の位置の側面部に、前記第1の係合部41が前記第1の係合受部21に係合しているときに前記第2の係合部42が係合できる第2の係合受部22が設けられており、該第2の係合部42が第2の係合部22に対する係合を解除しないと、前記第1の係合受部21に対する前記第1の係合部41の係合を解除できないように構成されている。言い換えると、前記第2の係合受部22に対する前記第2の係合部42の係合を解除したときにのみ、前記第1の係合受部21に対する第1の係合部41の係合を解除できるようになっている。
【0030】
そのため、前記2条のスリット24の前記係合連結材4の第2の係合部42との対応位置の側面部には、前記第1の係合部41が第1の係合受部21に係合している状態において、前記側板部44をスリット24に上方から挿入して嵌合するのと同時に、折り返し形成された前記第2の係合部42を側板部44に沿わせるようにして上方から下方に挿入でき通過できる拡幅部25が形成されている。前記拡幅部25の幅は、前記第2の係合部42を嵌合できるように、該第2の係合部42の幅と同じかもしくはごく僅かに大きい幅であり、該第2の係合部42が嵌合した状態においては、スリット長さ方向の移動を規制できるようになっている。
【0031】
また、前記拡幅部25の下部には、前記第2の係合部42が弾性復元力によって外側方に拡がることにより上向きに係合する切欠段部25aが形成され、該切欠段部25aが前記第2の係合受部22として形成されている。さらに前記拡幅部25の外側に隣接して外装箱1との対向側面(上面)に開口して指先を挿入できる係合解除用穴26が形成されている。この係合解除用穴26は、逆角錐台状にテーパ状を成して前記切欠段部25aより下方に延びて該切欠段部25aの部分に連続して開口しており、前記切欠段部25aによる第2の係合受部22に係合している前記第2の係合部42に指を掛けて前記拡幅部25側に変位させることにより、前記係合を解除できるようになっている。
【0032】
前記係合解除用穴26は、図のように緩衝材2の上面に開口しているだけのほか、前記スリット24と交差する方向の側面側にも開口して形成されていてもよい。
【0033】
なお、図の場合、緩衝材2に形成される係合用溝20として、断面逆凹形状の係合連結材4の端部領域40の中央板部43を嵌合できる凹設部23を形成しないで2条のスリット44のみを設けておくこともできるが、この場合、係合連結材4の中央板部43が緩衝材2の外面より突出することになるので、実施上は図示するように構成して実施するのが好ましい。
【0034】
前記の緩衝材2は、任意の発泡樹脂成形体で成形できるが、熱可塑性樹脂の発泡成形体であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂等が挙げられる。樹脂は一種類だけで構成してもよく、二種類以上で構成してもよい。また、前記発泡体の発泡倍率は3〜70倍が好ましい。
【0035】
また、前記係合連結材4の構成材料としては、外装箱1と同様のダンボールや厚紙等の紙材のほか、発泡樹脂や非発泡樹脂等のプラスチック材その他の折曲加工が可能な適度に弾性を有する種々の材料を用いることができるが、実施上は、使用後のリサイクルの容易性等の点から、外装箱1と同様のダンボール等の紙材が特に好適に用いられる。
【0036】
上記した第1の実施例の梱包装置Aによれば、係合連結材4の長手方向の端部領域40の断面逆凹形状の中央板部43及び両側板部44を斜めにして、前記緩衝材2の係合用溝20である凹設部23及びスリット24に挿入するとともに、該両側板44の先端の第1の係合部41を、前記スリット24の内奥側端に形成された横穴状に延長形成されている第1の係合受部21に挿入し上向きに係合させる(図7、図8)。この状態で、係合連結材4の両側板部44をスリット24に嵌合するとともに、同時に該側板部44に折り返し形成された羽根状の第2の係合部42をスリット24の拡幅部25の部分に挿入する。そして、前記第2の係合部42が前記拡幅部25の下部の切欠段部25aの部分に達すると、素材の持つ具有弾性力により外方へ拡がり、前記切欠段部25aによる第2の係合受部22に上向きに係合した状態になる(図8)。しかも前記第2の係合部42がスリット24の側面部の拡幅部25及び切欠段部25aにおいてスリット長手方向にも係合した状態であるため、スリット長手方向の変位すなわち抜脱が阻止され、結合状態に保持される。
【0037】
前記緩衝材2に対向するもう一つの緩衝材2についても、上記と同様にして係合連結材4の他端部に係合し連結する。すなわち、前記係合連結材4の他方の端部領域40に有する第1の係合部41と第2の係合部42を、それぞれ緩衝材2の第1の係合受部21と第2の係合受部22に対し、上記と同様にして係合させ結合する。これにより2つの緩衝材2,2が一つの係合連結材4により連結され支持されることになる。
【0038】
前記のようにして結合した状態において、前記係合連結材4の長手方向の端部領域40の先端部の第1の係合部41と、これより長手方向内方側の第2の係合部42を、それぞれ緩衝材2の係合用溝20の内奥側端の第1の係合受部21と、これとは離隔した第2の係合受部22にそれぞれ係合することにより、各緩衝材2、2を係合連結材4に対し2個所の係合により結合できる。しかも、第1の係合部41は、第2の係合部42が第2の係合受部22に対する係合を解除しない限り第1の係合受部21に対する係合を解除することがない。そのため、外装箱1内に相対向して配置される少なくとも2つの緩衝材2を一つの係合連結材4を介して確実に安定性よく連結でき、以て、図9のように前記の連結状態での取り扱いが容易になり、片手で取り扱うこともでき、連結状態で外装箱内へ挿入セットする作業も容易になる。
【0039】
また、前記係合連結材4を緩衝材2に対する係合を解除して分離するには、図6のように、スリットの側面部に有する第2の係合受部22に隣接して形成された、係脱操作用穴の部分で前記羽根状の第2の係合部42を、素材のもつ具有弾性力に抗して第2の係合受部22から側板部44に沿わせるように離脱させると、該第2の係合部42は、拡幅部25から上方へ抜脱可能な状態になるので、この状態において、前記側板部44をスリット24から上方へ抜き出すとともに、前記第2の係合部42を拡幅部25の部分で上方へ抜脱することにより、前記第1の係合部41を前記第1の係合受部21から抜脱することができ、容易に分離することができる。
【0040】
図10〜図19は、第2の実施例を示しており、上記同様に、少なくとも2つの緩衝材102,102と、この2つの緩衝材102,102を連結状態に保持する第1の実施例とは形態を異にする係合連結材104とを備えている。図は、上部側の2つの緩衝材102,102と、これを連結する係合連結材104について示している。
【0041】
この実施例の場合、前記係合連結材104は、上気した実施例と同様に、ダンボール板よりなる所要幅の帯板状の板状体よりなり、前記板状体の長手方向の端部領域140における長手方向端の両側部に前記第1の係合部141が延設されるとともに、前記第1の係合部141と離隔した長手方向内方側の位置に前記第2の係合部142を形成する係合用の開口146が設けられている。
【0042】
他方、前記緩衝材102には、前記係合連結材104の前記開口146を含む前記端部領域140の部分を嵌合できる係合用溝120として、前記係合連結材104の厚みよりもやや深く、特には係合連結材104の厚みの2〜5倍の深さの凹設部123が、前記開口146に嵌る係合用凸部125を残してかつ外装箱1の対向側面と緩衝材102同士の対向側面とに開口して形成され、さらに前記凹設部123の内奥側端の両側部に、前記係合連結材104の第1の係合部141を挿入でき上向きに係合できる第1の係合受部121が延成されている。また、前記係合用溝120内の前記凸部125の一部に、前記係合連結材104の前記第1の係合部141が第1の係合受部121に嵌合し係合することにより前記開口146の縁部に形成された前記第2の係合部142が嵌合し係合する第2の係合受部122が設けられてなる。
【0043】
前記係合連結材104は、単に帯板状をなすものであってもよいが、2つの緩衝材102を係合連結した状態での持ち上げ強度や係合強度を確保するためには、図示する実施例のように、前記帯板状の板状体の両側部を断面逆凹形状に折曲形成して実施するのが好ましい。係合連結材104を断面逆凹形状に折曲形成して実施する場合、折曲した両側板部144を含む両側部の長手方向先端に、例えば前記両側板部144から中央板部143の両側部にわたる鉤形状をなす前記第1の係合部141が設けられ、さらに中央板部143における長手方向内方側の位置に前記緩衝材102の凸部125より長手方向長さが長く該凸部125に対し長手方向にスライド可能に嵌合できる開口146が設けられ、該開口146の長手方向内方側の縁部が第2の係合部142として形成されている。前記第1の係合部141は、前記両側板部144の部分に設けておくだけでもよい。
【0044】
また、前記緩衝材102には、前記係合用溝120として前記凹設部123の両側部に前記係合連結材104の両側板部144を挿入できるスリット124が形成されるとともに、該スリット124を含む両側部の内奥側端に前記鉤形状の第1の係合部141が挿入され係合する鉤形状穴からなる第1の係合受部121が設けられ、さらに前記凸部125の緩衝材同士の対向面側の端部に、前記第1の係合部141が第1の係合受部121に係合するときに前記第2の係合部142が嵌合し係合する凹溝状の第2の係合受部122が形成されている。前記第1の係合部141が側板部144のみに設けられる場合、前記第1の係合受部121はこれに対応した縦方向のスリット状の穴よりなるものとする。
【0045】
そして、前記係合連結材104の開口146における長手方向先端側の縁部に、前記第2の係合部142を第2の係合受部122に対し嵌合し係合した状態において前記凸部125の内奥側端部に対し係止可能な舌片状の抜脱規制用の係止片147が設けられており、これによって前記係止片147が前記緩衝材102の前記凸部125の内奥側端部に係止していることで、前記係合連結材104の長手方向のスライド移動が規制され、第2の係合部142が第2の係合受部122に係合した状態を保持するように形成されている。これにより、前記係止片147を凸部125の端縁部に対する係止状態を解除することで、前記係合連結材104をスライドでき、第2の係合部142を第2の係合受部122から抜脱でき、ひいては第1の係合部141を第1の係合受部121から離脱させることができるようになっている。
【0046】
図の場合、前記抜脱規制用の係止片147は、両側端が中央板部143に切り込まれて、その基端部を結ぶ線を支点にしてダンボール板等の素材の持つ弾性力に抗して屈折変形でき、該係止片147を前記凸部125に対し係止した状態と凸部125から上方へ離脱させた状態とに変形できるようになっている。
【0047】
特に、図の場合、前記係合用溝120における前記凸部125より内奥側に隣接して前記係止片147の先端を押し込み係合できる凹所127が設けられており、前記係止片147を該凹所127において下方無機に傾斜させて前記凸部125の端縁部に係止させることで、係止状態が容易に外れないようにでき、しかも係止片147を凸部125から離脱させる時には、指先を前記凹所127の部分で下方に指し込んで容易に離脱操作できるようになっている。
【0048】
この第2の実施例の緩衝材102及び係合連結材104の構成材料としては第1の実施例と同様の素材を用いることができる。
【0049】
この第2の実施例の梱包装置Aによれば、係合連結材104を斜めにして長手方向の端部領域140の先端側を、緩衝材102の係合用溝120に嵌め込むようにして、断面逆凹形状の両側板部144を該係合用溝120の両側部のスリット124に挿入するとともに、中央板部143に有する開口146を緩衝材102の係合用溝120内の凸部125に嵌め合わせて、前記両側板部144をスリット124に嵌合し、中央板部143を係合用溝120の底面に接する位置まで嵌合する。
【0050】
この状態で、前記係合連結材104を押し込むようにスライドさせて、先端の第1の係合部141を第1の係合受部121に嵌合し上向きに係合させるとともに、前記開口146の長手方向内方側の縁分である第2の係合部142を、前記突部125の端部に形成された凹溝状の第2の係合受部122に嵌合し上向きに係合させる。
【0051】
さらに、前記開口146の長手方向先端側の縁部に設けられた抜脱規制用の係止片147を前記凸部125の内奥側端に係止し、該係合連結材104のスライド移動を規制し、前記第2の係合部142が第2の係合受部122に係合し、第1の係合部141が第1の係合受部121に係合した状態を保持する。
【0052】
前記緩衝材102に対向するもう一つの緩衝材102についても、上記と同様にして係合連結材104の他端部に係合し連結する。すなわち、前記係合連結材104の他方の端部領域140に有する第1の係合部141と第2の係合部142を、それぞれ緩衝材102の第1の係合受部121と第2の係合受部122に対し、上記と同様にして係合させて結合し、さらに係止片147を凸部125の端部に係止して、係合連結材104のスライドによる抜脱を阻止し結合状態に保持する。これにより、2つの緩衝材102,102が一つの係合連結材104により連結され支持されることになる。
【0053】
前記のようにして結合した状態において、前記係合連結材104の長手方向の端部領域140の先端部の第1の係合部141と、これより長手方向内方側の第2の係合部142を、それぞれ緩衝材102の係合用溝120の内奥側端の第1の係合受部121と、これとは離隔した第2の係合受部122にそれぞれ係合することにより、各緩衝材102を係合連結材104に対し2個所の係合により結合できる。しかも、前記係合連結材104をスライドさせて、第2の係合部142が第2の係合受部122に対する係合を解除しない限り、前記第1の係合部141は前記第1の係合受部121に対する係合が解除されることがない。すなわち、前記係止片147を前記凸部125に対する係止状態を解除しない限り係合連結材104はスライドできないため、前記第1の係合部141及び第2の係合部142が前記第1の係合受部121及び第2の係合受部122から抜脱することがない。そのため、外装箱1内に相対向して配置される少なくとも2つの緩衝材2,2を一つの係合連結材4を介して確実に安定性よく連結でき、以て、図19のように前記の連結状態での取り扱いが容易になり、片手で取り扱うこともでき、連結状態で外装箱内へ挿入セットする作業も容易になる。
【0054】
また、前記係合連結材4を緩衝材2に対する係合を解除して分離するには、開口146の先端側縁部に有する係止片147を上方に屈曲変形させて凸部125に対する係合を解除し、前記係合連結材104を引き抜くようにスライドさせることにより、前記第2の係合部142は第1の係合受部122から、また第1の係合部141は第1の係合受部121から抜脱することになり、該係合連結材104を緩衝材102から容易に分離できることになる。
【0055】
なお、上記した第1及び第2の実施例においては、外装箱1内に収納された被包装物Bの上部に対して2つの緩衝材2,2又は102,102を嵌め込む場合を例にして説明したが、このほか、外装箱1内の底部において被包装物Bの下部を受ける緩衝材についても上下を逆にして同様に構成して実施することができる。
【0056】
また、上記第1及び第2の実施例のいずれの場合も、対向する2つの緩衝材2,2又は102,102を一つの係合連結材4または104により連結する場合を示したが、図20に例示するように、左右の緩衝材102,102とは別に、中央部の緩衝材103を含む3つの緩衝材を連結するように構成して実施することができる。この場合、緩衝材103と係合連結材104の係合連結構造としては種々の実施が可能であるが、例えば、図20のように構成する。
【0057】
図20の場合、断面逆凹形状の係合連結材104の中央板部143に係合用の開口148を形成しておく。他方、緩衝材103の上面には、前記開口148に係合連結材の長手方向にスライド可能に嵌入できる凸部131を残して、係合連結材104の中央板部143および両側板部144を嵌合できる凹部132を形成し、前記開口148を前記凸部131に嵌合して前記係合連結材104を凹部132に嵌合した状態で長手方向にスライドさせ、前記凸部131の端部に有する凹溝状の係合部133に前記開口148の縁部を係合させ、さらに前記開口148の前記係合部133とは反対側縁部に有する係止片149を前記凸部131に係合させて係合状態に保持するようになっている。
【0058】
前記中央の緩衝材103と係合連結材104との結合構造は、第1の実施例にも利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、液晶テレビその他各種の家電製品のほか、緩衝材を用いて同様に梱包されて保管、輸送される物品の梱包にも利用できる。
【符号の説明】
【0060】
A…梱包装置、B…被包装物、1…外装箱、2,102,103…緩衝材、2a…凹部、4,104…係合連結材、20,120…係合用溝、21,121…第1の係合受部、22,122…第2の係合受部、23,123…凹設部、24,124…スリット、25…拡幅部,25a…切欠段部、26…係合解除用穴、40…端部領域、41,141…第1の係合部、42,142…第2の係合部、43,143…中央板部、44,144…側板部、125…凸部、131…凸部、132…凹部、133…係合部、146,148…開口、147…抜脱規制用の係止片、149…係止片。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体形状の外装箱内に離隔して相対向して配置されて包装物品を支持する少なくとも2つの緩衝材と、前記少なくとも2つの緩衝材を連結状態に保持する係合連結材とを備える梱包装置であって、
前記係合連結材は、帯板状の板状体よりなり、該板状体の長手方向の両端部領域に、それぞれ先端部に第1の係合部が設けられるとともに、該第1の係合部から長手方向内方側に離隔して第2の係合部が設けられ、
前記緩衝材は、外装箱との対向側面において前記係合連結材の前記端部領域の少なくとも一部を嵌合できる係合用溝が形成されるとともに、該係合用溝の内奥側端に前記係合連結材の第1の係合部が係合する第1の係合受部が、該第1の係合受部と離隔して前記係合連結材の長手方向内方側の第2の係合部が係合する第2の係合受部がそれぞれ設けられてなり、
前記係合連結材の第1の係合部は、前記第2の係合部が第2の係合受部に対する係合を解除することにより、第1の係合受部に対する係合を解除できるように設けられてなることを特徴とする梱包装置。
【請求項2】
前記係合連結材は、帯板状の板状体の少なくとも前記端部領域における両側部が断面逆凹形状に折曲形成されてなり、折曲された両側板部のそれぞれ長手方向先端に前記第1の係合部が、前記第1の係合部と離隔した長手方向内方側の位置の両側板部に第2の係合部が設けられてなり、前記緩衝材には、前記係合用溝として前記係合連結材の両側板部が挿入される2条のスリットが、外装箱の対向側面と緩衝材同士の対向側とに開口して設けられ、該スリットのそれぞれ内奥側端に前記第1の係合部が係合する第1の係合受部が、該第1の係合受部と離隔した位置の前記両スリットの側面部に前記第2の係合部が係合する第2の係合受部が設けられてなる請求項1に記載の梱包装置。
【請求項3】
前記係合連結材は、折曲された両側板部の長手方向先端の下部に第1の係合部が延設され、該第1の係合部と離隔した長手方向内方側の位置の前記両側板部の下端縁に所要幅で上向きに折り返し形成された第2の係合部が設けられ、前記緩衝材には、前記係合用溝としての2条のスリットの内奥側端の下部に前記第1の係合部が挿入されて上向きに係合する第1の係合受部が設けられ、前記係合連結材の第2の係合部との対応位置の側面部に、前記第1の係合部が第1の係合受部に係合している状態において、折り返し形状の第2の係合部が係合する第2の係合受部が設けられてなる請求項2に記載の梱包装置。
【請求項4】
前記緩衝材の第2の係合受部は、前記挿入溝の側面部に、前記係合連結材の折り返し形状の第2の係合部が通過できる拡幅部が設けられるとともに、該拡幅部の下部に前記第2の係合部が弾性復元力によって上向きに係合する第2の係合受部が設けられ、その外側に第2の係合部の係合解除用穴が設けられ、係合した第2の係合部を係合解除可能に設けられてなる請求項3に記載の梱包装置。
【請求項5】
前記係合連結材は、帯板状の板状体の前記端部領域における長手方向先端の両側部に前記第1の係合部が延設されるとともに、前記第1の係合部と離隔した長手方向内方側の位置に前記第2の係合部を形成する係合用の開口が設けられ、前記緩衝材には、前記係合連結材の前記開口を含む端部領域の部分を嵌合できる係合用溝が、前記開口に嵌る係合用の凸部を残してかつ外装箱の対向側面と緩衝材同士の対向側面とに開口して形成されるとともに、該係合用溝の内奥側端の両側に前記第1の係合部を挿入でき上向きに係合できる第1の係合受部が形成され、前記係合用溝内の前記凸部の一部に、前記係合連結材の前記第1の係合部が第1の係合受部に係合することにより前記開口の縁部に形成された前記第2の係合部が係合する第2の係合受部が設けられてなる請求項1に記載の梱包装置。
【請求項6】
前記係合連結材は、帯板状の板状体の少なくとも前記端部領域における両側部が断面逆凹形状に折曲形成されてなり、折曲された両側板部を含む両側部の長手方向先端に前記第1の係合部が設けられるとともに、中央板部における長手方向内方側の位置に前記緩衝材の凸部より長手方向長さが長く該凸部に対しスライド可能に嵌合できる開口が設けられ、該開口の長手方向内方側の縁部が第2の係合部として形成され、また緩衝材には、前記係合用溝の両側部に前記係合連結材の両側板部を挿入できる2条のスリットが形成されるとともに、該スリットを含む両側部の内奥側端に前記第1の係合部が嵌合し係合する第1の係合受部が設けられ、前記凸部の緩衝材同士の対向面側の端部に、前記第1の係合部が第1の係合受部に係合するときに前記第2の係合部が嵌合し係合する凹溝状の第2の係合受部が形成されている請求項5に記載の梱包装置。
【請求項7】
前記係合連結材の前記開口における長手方向先端側の縁部に、前記第2の係合部を第2の係合受部に嵌合し係合した状態において前記凸部の内奥側端部に対し係止可能な抜脱規制用の係止片が設けられてなる請求項6に記載の梱包装置。
【請求項8】
前記係合用溝における前記凸部より内奥側に隣接して前記係止片の先端を押し込み係合できる凹所が設けられてなる請求項7に記載の梱包装置。
【請求項9】
前記緩衝材が合成樹脂発泡体よりなり、前記係合連結材がダンボール板よりなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の梱包装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−121609(P2012−121609A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274709(P2010−274709)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】