説明

検出センサ

【課題】 作業者に対して長押し時間の指標を与えることができる構成を提供する。
【解決手段】 検出センサ10は、被検出物の検出状態に応じたレベルの検出信号を出力する受光手段24を備え、検出信号のレベルと所定の検出条件とに基づいて被検出物を検出可能とされている。また、作業者による操作が可能な操作手段11を有し、操作手段11が連続して操作された場合にその連続操作時間を測定し、連続操作時間が第1基準時間以上である場合に所定操作が行われたことを認識し、その認識された所定操作に基づく処理を行うように構成されている。さらに、表示手段16が設けられており、操作手段11での連続操作時間が、第1基準時間より短い第2基準時間以上である場合に、連続操作時間に応じた情報を表示手段11に表示させるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、タイマ動作や応答時間、ヒステリシスなど、複数条件の設定変更が可能とされた検出センサが提供されている。このような設定変更可能な検出センサにおいては、検出動作中に誤って作業者が操作キーに触れるなどして設定条件が変更されてしまう虞がある。これに対し、このような問題を解決しうる構成として、特許文献1のような技術が提供されている。特許文献1では、42段落において、キーロックに関する記載がなされており、このようにキーロックを可能とすることで、作業者による誤った設定変更を防止できることとなる。
【特許文献1】特開2000−214908公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1のような従来技術では、操作キーを一定時間以上長押しした場合に、それ以降の操作キーの操作を無効化するようにして誤操作による設定変更を防止していた。
【0004】
しかしながら、単に長押しによって誤操作を防止する構成としただけでは、無効化に至るまでの操作時間(長押し時間)を作業者が直感的に把握しにくく、操作をどの程度継続すればよいのかわかりにくいため、操作性の点で問題があった。また、作業者が長押しを要するボタンを誤って操作した場合に、作業者に何の情報も与えない構成では、作業者が間違いを認識しにくく、利便性の点でも問題があった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、作業者に対して長押し時間の指標を与えることができる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、被検出物の検出状態に応じたレベルの検出信号を出力する物理量検出手段と、
前記検出信号のレベルと所定の検出条件とに基づいて前記被検出物の検出を行う被検出物検出手段と、
作業者による操作が可能な操作手段と、
前記操作手段が連続して操作された場合にその連続操作時間を測定し、前記連続操作時間が第1基準時間以上である場合に所定操作が行われたことを認識する操作認識手段と、
前記操作認識手段にて認識された前記所定操作に基づく処理を行う処理実行手段と、
を備えた検出センサであって、
表示手段と、
前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段と、を有し、
前記表示制御手段は、
前記操作手段での前記連続操作時間が、前記第1基準時間より短い第2基準時間以上である場合に、当該連続操作時間に応じた情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の検出センサにおいて、
前記連続操作時間に応じた情報は、前記連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じた差分情報であることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の検出センサにおいて、
前記表示制御手段は、
前記操作手段での前記連続操作時間と、前記第1基準時間との差に応じたレベルのバーグラフを、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2に記載の検出センサにおいて、
前記表示手段は、デジタル表示部によって構成されており、
前記表示制御手段は、
前記被検出物検出手段にて前記被検出物の検出が行われている際には、前記検出信号のレベルを前記デジタル表示部に表示させ、
前記操作手段での前記連続操作時間が前記第2基準時間以上となった場合には、当該連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じたレベルを、前記デジタル表示部に表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4に記載の検出センサにおいて、前記操作手段の操作に基づき、前記検出信号のレベルを表示する表示モードと、前記連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じたレベルを表示する表示モードとを自動的に切り替えるモード切替制御手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項3に記載の検出センサにおいて、
前記表示手段は、7セグメント形式の複数のデジタル表示部によって構成されており、
前記表示制御手段は、
前記被検出物検出手段にて前記被検出物の検出が行われている際には、前記検出信号のレベルを前記デジタル表示部に表示させ、
前記操作手段での前記連続操作時間が前記第2基準時間以上となった場合には、当該連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じたレベルを、各デジタル表示部のセグメントを用いてバーグラフ表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の検出センサにおいて、
前記表示制御手段は、
前記操作手段での前記連続操作時間が前記第1基準時間以上となった場合、前記表示手段における表示内容を、前記連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じた表示内容から、前記操作認識手段にて認識された前記所定操作に応じた表示内容に変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、作業者に対して長押し時間の指標を与えることができるため、作業者は操作をどの程度継続すればよいのか把握しやすく、操作性に優れた構成となる。また、作業者が長押しを要するボタンを誤って操作した場合に、作業者に情報が与えられるため、作業者が間違いを認識しやすく、利便性に優れた構成となる。
【0014】
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、連続操作時間と第1基準時間との差に応じた差分情報を提供できるため、作業者はどの程度長押しを継続すればよいのかをより適切に把握でき、より操作性に優れた構成となる。
【0015】
<請求項3の発明>
請求項3の構成では、操作手段での連続操作時間と、第1基準時間との差に応じたレベルのバーグラフを、表示手段に表示させるようにしているため、簡易な構成にて差分情報を提供できる好適例となる。
【0016】
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、被検出物検出手段にて被検出物の検出が行われている際には、検出信号のレベルをデジタル表示部に表示させ、操作手段での連続操作時間が第2基準時間以上となった場合には、連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルを、デジタル表示部に表示させるようにしているため、デジタル表示部を2種の表示に兼用できることとなる。従って、別途特別な表示装置を設けることなく差分情報を提供できるため、低コストにて高機能を提供できる。
【0017】
<請求項5の発明>
請求項5の発明では、操作手段の操作に基づき、検出信号のレベルを表示する表示モードと、連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルを表示する表示モードとを切り替えるモード切替手段を設けているため、作業者が状況に応じて容易にモード変更できることとなる。よって、より使い勝手の良い構成となる。
【0018】
<請求項6の発明>
請求項6の発明では、被検出物検出手段にて被検出物の検出が行われている際には、検出信号のレベルを7セグメント形式のデジタル表示部に表示させ、操作手段での連続操作時間が第2基準時間以上となった場合に、連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルを、各デジタル表示部のセグメントを用いてバーグラフ表示させている。従って、7セグメント形式のデジタル表示部を2種の表示に兼用できると共に、第2基準時間以上となったときに表示内容がスムーズに移行することとなる。よって、簡易に高機能を実現でき、かつ操作性も一層優れた構成となる。
【0019】
<請求項7の発明>
請求項7の発明では、操作手段での連続操作時間が第1基準時間以上となった場合、表示手段における表示内容を、連続操作時間と第1基準時間との差に応じた表示内容から、操作認識手段にてされた所定操作に応じた表示内容に変更するようにしている。よって、第1基準時間を経過すると表示内容が所望の内容にスムーズに移行することとなり、より一層使い勝手の良い構成となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図面を参照しつつ説明する。
1.全体構成
図1は第1実施形態に係る検出センサを示し、図2には検出センサのブロック図を示している。また、図3には検出センサが複数隣接配置されて構成されるセンサシステムを示す。図1では、検出センサ10として複数の機能を備えたファイバセンサを例示しており、このファイバセンサは、各機能にそれぞれ対応した複数の設定項目を選択的に表示可能な表示手段16と、作業者によって入力操作可能に構成される操作手段11とを備えた構成をなしている。なお、図2に示す操作手段11は、図1に示すモードキー(第1キー12)及びスイッチ(第2キー14)を総称するものである。
【0021】
検出センサ10は、図2に示すように、所定の検出領域へ光を照射する投光素子(投光手段22)と、投光素子から照射された光を受光する受光手段24とを備えている。受光手段24は、物理量検出手段に相当し、被検出物の検出状態に応じたレベルの検出信号を出力する。さらに、他の検出センサや制御ユニットから情報を受信するための受信手段26、他の検出センサや制御ユニットに対して情報を送信するための送信手段28、各種データを記憶するためのメモリ32をそれぞれ備えている。また、各種制御を行うCPU20が設けられており、CPU20は、特許請求の範囲でいう操作認識手段、表示制御手段、被検出物検出手段、処理実行手段、モード切替制御手段に相当している。
【0022】
また、受光手段24の受光量に基づいて被検出物の検出を行うように構成されている。さらに、投光素子の近傍に配置され、投光素子から照射される投光量を監視するモニタ用受光素子23を有している。
【0023】
図2に示す表示手段16は、図1に示す4桁の7セグメント形式のLED表示部16A〜16Dを総称するものである。本実施形態では、上述の操作手段11による入力操作に基づいて、複数の設定項目を切り換えて表示手段16に表示するよう制御を行うようになっている。
【0024】
本実施形態に係る検出センサ10は、設定変更可能な複数の機能を備えた構成をなすものであるが、この複数機能の一例として、モニタ用受光素子23の受光量に基づいて投光素子から照射される投光量が所定量となるように投光素子を駆動する機能を有している。そして、機能の設定変更の一例としては、このような駆動方法を有効化するか無効化するかのいずれかの設定を行うものが備わっている。駆動を無効化する設定がなされた場合には、その設定情報がメモリ32に記憶されることとなり、以降の処理においては、このような駆動制御方法が禁止されるように制御がなされることとなる。
【0025】
(基本設定)
また、検出センサ10では、操作認識手段(即ちCPU20)で認識された操作に基づいて各種設定が可能とされており、この各種設定は、具体的には、図5に示す基本設定と図7に示す詳細設定処理とに分けられる。基本設定処理は、RUN状態(即ち通常検出状態)において第1キー12を押すことにより処理が開始され、図3に示すように、まず通常検出状態からTEACH状態(ティーチングモード)に切り替わる。その後、第1キー12を押すごとに、「ADJ」(アジャスト設定)→「L/D ON」(L/D ON設定)→「TIMER」(タイマ動作設定)→「PRO」(詳細設定)→「MAS」(マスク設定)→「RUN」(通常検出状態)と切り替わるようになっている。基本設定の状態は、18A〜18Gのランプにて表示されるようになっている。具体的な処理の流れの一例としては図6に示すようなフローチャートのようなものが挙げられ、本実施形態では、各設定モードがランプ18A〜18Gに表示された状態で所定の操作を行うと、モード毎の処理が可能となる。
【0026】
本実施形態に係る検出センサ10では、図3に示す基本設定処理の「PRO」モードにおいて詳細設定を行うことができ、S180にて各種設定処理が選択された場合にS180にてYに進んで実行される。制御手段たるCPU20は、操作手段11の操作に応じて、設定項目を切り換えて表示手段16へ表示させるように制御を行う。
【0027】
具体的には、「PROモード」において、第2キー14を+側へ1回倒すと、応答時間切換に切り替わり、応答時間切換を行いたいときはこの状態でもう一度第2キー14を押すと設定画面に切り替わって応答時間が設定可能となる。他の設定をしたいときは、先の応答時間切換状態から第2キー14を+側へ倒すと、その回数によって、応答時間切換→タイマ設定→ヒステリシス→スタビリティ→キーロック時間設定→応答時間切換と順次切り替わることとなる。そして、所望の状態で第2キー14をプッシュすると、その設定が行えることとなる。設定が終わった状態で、第1キーの非操作状態を所定時間以上続けると、無効化状態となり、その後、RUN状態に復帰して通常検出を再開することとなる。検出センサ10では、このように設定された検出条件に基づき被検出物の検出を行うように構成されている。
【0028】
上述のように、検出センサ10は、設定変更可能な1又は複数の機能を備え、作業者による操作が可能な操作手段11を有している。そして、この操作手段11の操作に基づき、検出に利用される各種機能の設定が行われるように構成され、この機能の設定に基づいて被検出対象の検出が行われるように構成されている。
【0029】
本実施形態に係る検出センサ10は、CPU20により、操作手段11が連続して操作された場合にその連続操作時間を測定し、操作手段11がキーロック時間(第1基準時間)以上連続して操作されたことを条件に、その操作を認識するように構成されている。そして、その認識された操作に基づく処理を行うようになっている。
【0030】
さらに、操作手段11での連続操作時間が、キーロック時間(このキーロック時間は第1基準時間に相当する)より短い一定時間(この一定時間が第2基準時間に相当する)以上である場合に、連続操作時間に応じた情報を表示手段16に表示させるようにしている。具体的には、連続操作時間に応じた情報として、連続操作時間と第1基準時間との差に応じた差分情報を表示するようにしている。
【0031】
表示手段16は、7セグメント形式のデジタル表示部によって構成されており、受光素子24にて被検出物の検出が行われている際には、その受光素子24からの検出信号のレベルをデジタル表示部に表示(例えば数値表示)させるようにしている。他方、操作手段11での連続操作時間が予め定められる一定時間(第2基準時間)以上となった場合には、連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルを、差分情報として、デジタル表示部に表示させるようにしている。連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベル表示としては、図10ないし図12に示すように、操作手段11での連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルのバーグラフであってもよく、図13ないし図15に示すように、連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルの数値情報であってもよい。なお、表示制御の詳細については後述する。
【0032】
また、本実施形態では、操作に要するキーロック時間(第1基準時間)を設定変更できるようにも構成されている。即ち、操作手段11がキーロック時間以上連続して操作されたときに、その操作が認識され、各種設定変更が可能な有効化状態となる。一方、所定条件下において、操作手段11が所定時間以上連続して操作されないときには、各種設定変更が行えない無効化状態とするように制御を行う。
【0033】
操作手段11は、設定動作を行う設定モードと、検出動作を行う検出モードとを切替可能な第1キー12と、設定モードの際に、設定動作を行うための情報を入力可能な第2キー14とを有し、CPU20では、第1キー12が上述の所定時間(即ちキーロック時間N)以上連続して操作されないときに、機能の設定を無効化状態(具体的には第1キー12をキーロック時間N以上操作しないと各種設定ができなくなる状態)とし、他方、第1キー12がキーロック時間N以上連続して操作されたときに機能の設定を有効化状態とするように制御を行う。即ち、CPU20(操作認識手段)により操作手段11(ここでは第1キー12)の操作がキーロック時間N以上連続したものと認識された場合に、検出モードから設定モードへの切り換えが行われるようになっている。一方、設定モードにおいて、CPU20(操作認識手段)により、操作手段11が所定時間以上連続して操作されなかったことが検出された場合に、設定モードから検出モードへの切り換えが行われるようになっている。
【0034】
次に、図5ないし図8を参照し、処理の流れについて説明する。
本実施形態では、各種設定処理は、作業者がRUNモードにおいて操作手段11を操作することにより開始される。そして、S10にて操作手段11が、一定時間(第2基準時間以上)以上長押しされたか否かを判断し,長押しされた場合には、それまでの連続操作時間とキーロック時間(第1基準時間)との差に応じた差分情報を表示する(S20)。この差分情報は連続操作時間の増加に伴って変化するものであるため、表示も連続操作時間の増加に伴って変化することとなる。
【0035】
具体的には、操作手段11での連続操作時間が一定時間(第2基準時間)以上となった場合に、図10に示すように、連続操作時間とキーロック時間(第1基準時間)との差に応じたレベルを、各デジタル表示部のセグメントを用いてバーグラフ表示させ、図11、図12に示すように、連続操作時間の増加に伴い、バーの数を減少させるように表示制御を行う。そして、その長押しがキーロック時間N以上持続した場合には、S30にてYesに進み、S40にて設定処理を行う。そして、このように操作手段11での連続操作時間がキーロック時間(第1基準時間)以上となった場合、表示手段16における表示内容を、連続操作時間と第1基準時間との差に応じた表示内容(即ち差分情報の表示)から、認識された所定操作(連続操作、即ち、キーロックを解除する解除操作)に応じた表示内容(即ち、S40にて設定処理を行うための表示内容)に変更するようにしている。
【0036】
なお、連続操作時間とキーロック時間(第1基準時間)との差に応じたレベルは、図13のように、各デジタル表示部のセグメントを用いて数値表示してもよく、この場合、図14、図15に示すように、連続操作時間の増加に伴い、数値を減少させるように表示制御を行う。
【0037】
設定処理では、S100、S120、S140、S160、S180、S200に示すように、それぞれの機能が設定可能とされており、いずれかの機能の設定変更を行う場合には、S100、S120、S140、S160、S180、S200にてYesが選択され、S110、S130、S150、S170、S190、S210にて設定が行われることとなる。
【0038】
また、無効化状態とするまでのキーロック時間を設定する場合には、S180にてYesに進みS190の処理で行うこととなる。S190の処理では、詳細な設定が行えるようになっており、図7に示すように、各処理(処理1ないし処理4)、キーロック時間設定処理の詳細設定を行う。処理1ないし処理4は、図4に示す、応答時間切換、タイマ設定、ヒステリシス、スタビリティ、シフトのそれぞれの設定変更処理に相当するものである。
【0039】
一方、無効化状態に至るまでの時間を設定を行う場合(即ち、キーロック時間の設定を行う場合)には、S410にてYesが選択され、S420の処理が行われることとなる。このS420の処理では、図8に示すように、キーロック時間を設定する場合に、S421にてYesに進み、キーロック時間の入力を促すと共に、作業者からキーロック時間が入力された場合、そのキーロック時間(キーロック時間N)をメモリに記憶することとなる。記憶されたキーロック時間Nは、図5の処理で用いられることとなる。
【0040】
図5に戻り、設定処理が終了した後、メモリに記憶されたキーロック時間N以内に操作がなされた場合、S40の処理を再び繰り返すこととなる。他方、設定処理が終了した後、キーロック時間N以内に操作がなされない場合、S60にて無効化状態に設定する。無効化状態に設定されると、キーロック時間Nをを超える長押しがなされない限り設定変更が行えなくなり(即ち、S30においてNとなる)、逆にキーロック時間Nを超える長押しがなされると、設定変更可能な有効化状態となる(即ち、S30にてYesに進むこととなり、S40の設定処理が可能となる)。
【0041】
なお、図9のようにしてもよい。図9では、第1キー12(モードキー)がキーロック時間N以上長押しされた場合に、図6に示す設定処理が開始されるように処理がなされ、第1キー12と第2キー14とが共にキーロック時間N以上長押しされた場合に、無効化処理を行うようになっている(S630)。即ち、図5の例では、設定処理後、非操作状態で一定時間経過した場合に自動的にキーロック状態となっていたが、図9の例では、図5におけるS50、S60の処理を省略し、図9(b)のように、第1キー12及び第2キー14がキーロック時間N以上長押しされた場合にキーロックがON(無効化状態)となるように構成されている。なお、無効化状態となった場合には、S520に示すように、第1操作キー12がキーロック時間N以上長押しされた場合にのみS530の設定処理が行えることとなる(即ち、この場合にのみ機能の設定変更が行えることとなる)。
【0042】
図9の例では、S500、S510に示すように、設定処理を開始する場合にも、また、S600、S610に示すように、無効化状態とする場合にも、長押しが一定時間経過した場合に、それまでの連続操作時間とキーロック時間(第1基準時間)との差に応じた差分情報を表示するようにしている。いずれの差分情報の表示においても、図10ないし図12に示すようなものであってもよく、図13ないし図15に示すようなものであってもよい。
【0043】
なお、本実施形態の検出センサ10は、操作手段11の操作に基づき、検出信号のレベルを表示する表示モードと、連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルを表示する表示モードとを切り替える制御が可能とされている。上述したように、CPUがこのようなモード切替を行うモード切替手段として機能している。
【0044】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、「連続操作時間に応じた情報」として、連続操作時間と第1基準時間との差に応じた差分情報を表示しているが、連続操作時間を表示するようにしてもよい。この場合、連続操作時間の表示によって作業者がどの程度長押しが進行したのかを把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態1に係る検出センサを例示する図
【図2】図1の検出センサのブロック図
【図3】第1キーの操作に基づく設定項目の切り替わりを説明する説明図
【図4】キーロック設定を含めた詳細設定の切り替わりを説明する説明図
【図5】機能設定の流れについて説明するフローチャート
【図6】基本設定処理の流れについて説明するフローチャート
【図7】キーロック設定を含めた各種設定の流れを示すフローチャート
【図8】キーロック設定処理について例示するフローチャート
【図9】図5とは異なる処理例について例示するフローチャート
【図10】連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルの表示例1を示す説明図
【図11】図10に続く図
【図12】図11に続く図
【図13】連続操作時間と第1基準時間との差に応じたレベルの表示例2を示す説明図
【図14】図13に続く図
【図15】図14に続く図
【符号の説明】
【0046】
10…検出センサ
11…操作手段
12…第1キー(操作手段)
14…第2キー(操作手段)
16…表示手段
20…CPU(操作認識手段、表示制御手段、被検出物検出手段、処理実行手段、モード切替制御手段)
24…受光手段(物理量検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出物の検出状態に応じたレベルの検出信号を出力する物理量検出手段と、
前記検出信号のレベルと所定の検出条件とに基づいて前記被検出物の検出を行う被検出物検出手段と、
作業者による操作が可能な操作手段と、
前記操作手段が連続して操作された場合にその連続操作時間を測定し、前記連続操作時間が第1基準時間以上である場合に所定操作が行われたことを認識する操作認識手段と、
前記操作認識手段にて認識された前記所定操作に基づく処理を行う処理実行手段と、
を備えた検出センサであって、
表示手段と、
前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段と、を有し、
前記表示制御手段は、
前記操作手段での前記連続操作時間が、前記第1基準時間より短い第2基準時間以上である場合に、当該連続操作時間に応じた情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする検出センサ。
【請求項2】
前記連続操作時間に応じた情報は、前記連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じた差分情報であることを特徴とする請求項1に記載の検出センサ。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記操作手段での前記連続操作時間と、前記第1基準時間との差に応じたレベルのバーグラフを、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の検出センサ。
【請求項4】
前記表示手段は、デジタル表示部によって構成されており、
前記表示制御手段は、
前記被検出物検出手段にて前記被検出物の検出が行われている際には、前記検出信号に応じたレベルを前記デジタル表示部に表示させ、
前記操作手段での前記連続操作時間が前記第2基準時間以上となった場合には、当該連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じたレベルを、前記デジタル表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の検出センサ。
【請求項5】
前記操作手段の操作に基づき、前記検出信号のレベルを表示する表示モードと、前記連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じたレベルを表示する表示モードとを自動的に切り替えるモード切替制御手段を有することを特徴とする請求項4に記載の検出センサ。
【請求項6】
前記表示手段は、7セグメント形式の複数のデジタル表示部によって構成されており、
前記表示制御手段は、
前記被検出物検出手段にて前記被検出物の検出が行われている際には、前記検出信号のレベルを前記デジタル表示部に表示させ、
前記操作手段での前記連続操作時間が前記第2基準時間以上となった場合には、当該連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じたレベルを、各デジタル表示部のセグメントを用いてバーグラフ表示させることを特徴とする請求項3に記載の検出センサ。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
前記操作手段での前記連続操作時間が前記第1基準時間以上となった場合、前記表示手段における表示内容を、前記連続操作時間と前記第1基準時間との差に応じた表示内容から、前記操作認識手段にて認識された前記所定操作に応じた表示内容に変更することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の検出センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−64782(P2007−64782A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−250848(P2005−250848)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】