説明

次亜塩素酸塩希釈方法

本発明は、安定した組成物を製造できる次亜塩素酸および次亜塩素酸塩組成物を希釈するための方法に関するものである。本発明の組成物は、アレルゲンが付着した表面、硬質な表面、食物が接触する表面、病院内の表面、食物の表面、キッチンの表面、風呂の表面、人間の表面、動物の表面、軍事用の機器、輸送用の機器、子供の玩具、植物の表面、種、野外の表面、軟質な表面、空気、創傷、および医療用の機器を処理するために使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、係続中の米国出願(出願日:2004年3月23日、発明の名称:(“Method for deactivating allergens and preventing disease”))の一部継続出願である。
【0002】
(技術分野)
本発明は、次亜ハロゲン酸(hypohalous acid)、次亜ハロゲン酸塩(hypohalous acid salt)及びその活性物を含む組成物を希釈するための方法に関する。結果的に得られる組成物は、滅菌・消毒(例えば、水、周囲環境の硬質及び軟質表面、人間及び動物の表面)、医用デバイスの殺菌、滅菌及び消毒、消臭、アレルゲンの不活性化、及び防かびに有用である。結果的に得られる組成物は、蒸発又は気化手段、スプレー手段、浸漬手段、及び含浸基材の手段による適用手段を含む様々な手段で適用できる。結果的に得られる組成物は、硬質の表面、軟質の表面及び空気中に適用できる。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
本発明の組成物は、皮膚に対して危険性がなく、炎症を起こさせず、刺激を与えるものではなく、目に対して炎症を起こさせるものでもなく、また飲み込んでしまっても有害なものではなく、突然変異が全くみられない。特許文献1では、足の潰瘍の治療に高濃度の次亜塩素酸イオンの使用を推奨していない。これは、炎症や痛みを生じさせ、また治癒に十分な細胞の成長に害を及ぼすからであり、その製剤が使用できない。例えば、適当なバッファー(buffer)(又は緩衝剤)を使用して、高次亜塩素酸イオン含有量の溶液のアルカリン効果を低減させる試みがなされてきたが、効果がないことが見出されている。特許文献2において、対象物の安全性を確保しそのダメージを防ぐ試みにおいて、塩素化合物の濃度の低減が、保管安定性をもつフォーミュレーション(formulation)を得ることに困難性があることが見出されている。つまり、周囲温度、光(紫外線の光)、容器などに付着した第三の成分、容器の材料に存在するピグメントなどによりその活性が著しく低減され、塩素化合物が分解して塩素ガスが生成される。よって、塩素化合物の水溶液を含む消臭剤で、安全性などの要求を満たすような低濃度範囲において十分な消臭効果を得ることが困難となっている。特許文献2は、さらに、その組成物の液性がpH9.5〜pH11の範囲にあることが好適でることを見出している。このpHが8以下である場合、消臭剤は、塩素含有酸化剤が分解して塩素ガスを発生する恐れがあり、このため、十分な保管安定性に欠ける。特許文献3は、2.75%以下の濃度では、かび菌、べと病の病菌及び藻類に対する効果がないことを見出している。
【0004】
本発明の組成物及び方法の潜在的な用途には、皿洗い(例えば、特許文献4参照)、病院環境及び医用器具(例えば、特許文献5、6参照)、創傷の加温(例えば、特許文献7、8参照)、医用器具の滅菌又は消毒(例えば、特許文献9参照)、空気消臭(例えば、特許文献10参照)、かび菌及びべと病の病菌の除菌(例えば、特許文献3参照)の用途が含まれる。
【特許文献1】米国公開第2002/0182262号(Selkon)
【特許文献2】米国公開第2002/0179884号(Hoshinoら)
【特許文献3】米国特許第5281280号(Lisowskiら)
【特許文献4】米国公開第2003/0216271号(Scheperら)
【特許文献5】米国特許第6632347号(Buckleyら)
【特許文献6】米国特許第6126810号(Frickerら)
【特許文献7】米国公開第2003/0185704号(Bernardら)
【特許文献8】米国特許第6426066号(Najafiら)
【特許文献9】米国特許第6623695号(Malcheskyら)
【特許文献10】米国特許第6296744号(Djeirqnishviliら)
【特許文献11】米国特許第4171947号(Doyleら)
【特許文献12】米国特許第4353480号(McFadyen)
【特許文献13】米国特許第4778048号(Kasparら)
【特許文献14】米国特許第4741944号(Jacksonら)
【特許文献15】米国特許第5595786号(McBrideら)
【特許文献16】米国特許第6413925号
【特許文献17】米国特許第5851421号
【特許文献18】米国特許第3929678号(Laughlin、Heuring)
【特許文献19】米国特許第4259217号(Murphy)
【特許文献20】国際公開第WO93/18124号
【特許文献21】米国特許第4565647号(Llenado)
【特許文献22】米国特許第4228042号
【特許文献23】米国特許第4239660号
【特許文献24】米国特許第4260529号
【特許文献25】欧州特許第866115号(Leach及びNiwata)
【特許文献26】国際公開第WO95/07971号
【特許文献27】米国特許第5578563号
【特許文献28】米国特許第4145184号
【特許文献29】米国特許第4209417号
【特許文献30】米国特許第4515705号
【特許文献31】米国特許第4152272号
【特許文献32】国際公開第WO01/20988号
【特許文献33】国際公開第WO00/71012号(Beltら)
【特許文献34】米国公開第2002/0129835号(Pieroni及びFoley)
【特許文献35】国際公開第WO00/27271号(Policicchioら)
【特許文献36】米国特許第6162371号
【特許文献37】米国特許第6066614号
【特許文献38】米国特許第6153120号
【特許文献39】米国特許第6037318号
【特許文献40】米国特許第6313082号
【特許文献41】米国特許第5688435号
【特許文献42】米国特許第6413925号
【特許文献43】米国特許第6297209号
【特許文献44】米国特許第6100228号
【特許文献45】米国特許第5916859号
【特許文献46】米国特許第5851421号
【特許文献47】米国特許第5688756号
【特許文献48】米国特許第5767055号
【特許文献49】米国特許第5055219号
【特許文献50】米国特許第5075029号
【特許文献51】米国特許第5376297号
【特許文献52】米国特許第5034150号
【特許文献53】米国特許第6534465号
【特許文献54】米国特許第6503877号
【特許文献55】米国特許第6416687号
【特許文献56】米国特許第6180583号
【特許文献57】米国特許第6051676号
【特許文献58】米国特許第5954213号
【特許文献59】米国特許第5316159号
【特許文献60】国際公開第WO2004/014760号
【特許文献61】米国特許第6610254号
【特許文献62】米国特許第6550694号
【特許文献63】米国特許第6455086号
【特許文献64】米国特許第6313049号
【特許文献65】米国公開第2002/0132742号
【特許文献66】米国公開第2001/0014655号
【特許文献67】国際公開第WO99/00025号
【特許文献68】米国公開第2002/0151452号
【特許文献69】米国公開第2003/0036741号(Abbaら)
【特許文献70】米国公開第2003/0118825号(Meliusら)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術例に基づいて、次亜ハロゲン酸(hypohalous acid)、次亜ハロゲン酸塩(hypohalous acid salt)及びその活性物を含む組成物の様々な新規な化学式及び方法が発見されてきた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的及び以下で明らかになるであろうことに従って、本発明の一つの態様は安定希釈組成物を製造するための方法であり、この組成物は、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物から成る群から選択されるものである。本発明の方法は、
(a)次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩、次亜ハロゲン酸生成種、次亜ハロゲン酸塩生成種及びその混合物から成る群から、活性材料のソースを調製する工程、及び
(b)前記安定希釈組成物を与えるために、純水で前記ソースを希釈する工程、
を含み、
(c)前記安定希釈組成物が、1.0ppmと約1200ppmとの間の有効塩素量の濃度を有する。
【0007】
上記目的及び以下で明らかになるであろうことに従って、本発明の他の態様は、安定希釈組成物を製造する方法を含み、この組成物は、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物から成る群から選択されるものである。本発明の方法は、
(a)有効塩素量として約0.5%以上の活性ハロゲン含有量を有する第一の溶液を調製する工程、及び
(b)第二の溶液を与えるために、純水で前記第一の溶液を希釈する工程、
を含み、
(c)前記第二の溶液が、1.0ppmと約1200ppmとの間の有効塩素量の濃度を有し、
(d)前記第二の溶液が、27日以上、保管温度70°Fで少なくとも90%の有効塩素量の濃度を保持する。
【0008】
上記目的及び以下で明らかになるであろうことに従って、本発明の一つの態様は安定希釈組成物を製造するための方法であり、この組成物は、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物から成る群から選択されるものである。本発明の方法は、
(a)有効塩素量として約0.5%以上の活性ハロゲンの含有量を有する第一の溶液を調製する工程、及び
(b)第二の溶液を与えるために、純水で前記第一の溶液を希釈する工程、
を含み、
(c)前記第二の溶液が、1.0ppmと約1200ppmとの間の有効塩素量の濃度を有し、
(d)前記第二の溶液が、pH5以上、pH8以下のpHを有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の好適実施例の詳細な説明により、当業者には明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を詳細に説明する前に、本発明は、特定的に例示するシステム又はプロセスパラメータ(当然に変化し得る)に限定されないことを理解するべきである。また、ここで用いる用語は単に本発明の特定的な実施例を説明することを目的とするものであり、本発明の範囲を限定することを意図としていないことを理解するべきである。
【0011】
全ての特許公開公報及び特許公報(特許文献)並びに特許出願を、参照文献として示す。
【0012】
本明細書及び特許請求の範囲における記載について、例えば、用語“界面活性剤”は、明確に示さない限り、単数だけでなく、二つ又はそれ以上のこのような活性剤を含む。
【0013】
特に示さない限り、ここに用いている用語の意味は、当業者によって共通的に理解できるものである。ここに説明されているものと同様又は同等の多数の方法及び材料を本発明の実施に用いることができるが、ここに説明されている方法及び材料は好適なものである。
【0014】
本出願では、有効又は効果的な量を含有量の範囲又はレベルで示す。特に示さない限り、パーセント(%)で示す量は、クリーニング組成物単独(基材の重量は除外)を基準とする重量%で示す。クリーナー組成物の成分と基材の各々については、以下で詳細に説明する。
【0015】
用語“基材”(又はサブストレート)は、物品又は表面を清浄にするために使用される任意のウェブ(web)を含むことを意図としている。クリーニングシートは、これらに限定されないが、例えば、手で表面を清浄にするために使用される単一のシート又はクリーニング用具(例えば、床拭きモップ)や手持ちクリーニング用具(例えば、トイレットクリーニングデバイス)に取り付けられるシートを含むウェブ(web)、ミット(mitt)を含む。
【0016】
用語“ワイピング”(拭く、又は拭き取る)は、ターゲット表面に接触しながら基材を動かす動作をいう。これは、手や身体の移動、表面上での基材の移動、及びエネルギーソース(例えば、超音波、機械的振動、電磁気など)を介しての基材の微小振動を含む。
【0017】
用語“クリーニング組成物”は、少なくとも一つの界面活性剤を有するクリーニングフォーミュレーションを含むものを意味する。
【0018】
用語“界面活性剤”は、水又は水溶液中に分解するときに表面張力を低減させるか又は二つの液体間又は液体と固体の間の界面張力を低減させるか物質又は化合物を含むものを意味する。よって、用語“界面活性剤”は、陰イオン、非イオン及び/又は両性の剤を含む。
【0019】
(次亜ハロゲン酸及び塩)
適当な次亜ハロゲン酸及び塩は、陽ハロゲン化物イオン及び/又は次亜ハロゲン酸塩(hypohalite)イオンのフォーミュレーションに誘導する組成物、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩(hypohalous acid salt)、次亜ハロゲン酸生成種、次亜ハロゲン酸塩(hypohalous acid salt)生成種、またハロゲン化物(例えば、クロルイソシアヌレート)、ハロアミン、ハロイミン、ハロイミド及びハロアミドの有機ベースのソースの組成物、及びその混合物を含む様々なソースによって与えられ得る。これら組成物は、また、次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩種を製造し得る。適当な次亜ハロゲン酸及び塩は、アルカリ金属及びアルカリン土金属次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩(hypobromites)、次亜ヨウ素酸塩(hypoiodites)、塩化トリソディウムフォスフェートドデカヒドレート(chlorinated trisodium phosphate dodecahydrates)、カリウム及びナトリウムトリクロルシアヌレート(potassium and sodium trichlorocyanurates)、N−クロルイミド、N−クロルアミド、N−クロルスルファミド(chlorosulfamide)、N−クロルアミン、クロルヒダントイン(chlorohydantoins)(例えば、ジクロルジメチルヒダントイン(dichlorodimethyl hydantoin)及びクロルブロモジメチルヒダントイン(chlorobromo dimethylhydantoin))、上記のクロル化合物に対応するブロモ(bromo)化合物、対応する次亜ハロゲン酸を生成する組成物、及びそれら混合物を含む。
【0020】
一つの実施例(組成物は液体である)では、前記次亜ハロゲン酸塩組成物は、アルカリ金属及び/又はアルカリン土金属次亜塩素酸塩、又はその混合物を含む。組成物は、次亜塩素酸塩ナトリウム、次亜塩素酸塩ナトリウム、次亜塩素酸塩マグネシウム、次亜塩素酸塩リチウム、次亜塩素酸塩カルシウムおよびその混合物から成る群から選択されるアルカリ金属及び/又はアルカリン土金属次亜塩素酸塩を含み得る。
【0021】
次亜ハロゲン酸及び塩の組成物は、次亜塩素酸及び次亜塩素酸塩カリウムの平衡混合物であり得る。活性種は、組成物を基準として、約0以上、約15重量%の範囲、又は約0.001重量%(10ppm)以上、約10重量%の範囲、又は約0.005(50ppm)以上、約5重量%の範囲の量で存在する。
【0022】
組成物中の適当なハロゲン酸化物の量は、約15ミリリットルの蒸留水中に組成物のサンプルを入れ、カリウムヨウ化物の10重量/重量%水溶液を約10ミリリットル加え、硫酸の10体積%水溶液を約10ミリリットル加え、この混合液を攪拌することによって決定される。この溶液は、黄色から茶色へ変色するが、この色は、分子ヨウ化物(I)へのフリーのヨウ化物イオン(I´)の酸化によるものであり、溶液は、次に、標準化0.1モルのチオ硫酸ナトリウム(Na)滴定剤を加えることによって本質的に無色のエンドポイントに体積測定的に滴定された。次に、計算により、適当な分子塩素(Cl)の割合(パーセント)が表される(二つの等価物毎モルの滴定次亜ハロゲン酸塩酸化剤を選定する)。安定性の結果は、初期に測定した開始時の有効塩素量を代表する100%に正規化された、同一の組成物から得られる識別的に調製したサンプルを使用して評価分析を繰り返すことにより示される。
【0023】
様々な酸化剤及び抗菌のアレルゲン不活化能力評価を行っている間に、次亜塩素酸の極希釈溶液(40〜80ppmのオーダー)がアレルゲンを効果的に不活化できることを見出した。酸化剤が低レベルであっても、生物学的に不活性化してアレルゲンプロテインを破壊できると推定される。
【0024】
次亜塩素酸塩が低濃度でほぼ中性(pH6.9)であっても非常に効果的であり、表面にダメージを与えない。織物の風合いに影響を及ぼす粘着性の残留物がなく、変色によるダメージを最小限にし得る。この溶液は、エーロゾル化され、空気を直接的に処理し、又は表面に適用できる。
【0025】
エーロゾル(aerosol)は、変性剤とアレルゲン粒子の間の衝突率が小さいことが知られている。その結果、変性剤は、効果的であるべき高濃度で使用されなければならない。強い刺激性又は芳香性を有する在来の変性剤によると、健康に問題を生じさせる原因となる。
【0026】
(不織布基材)
一つの実施例では、本発明の基材は、不織布繊維又はペーパーからなる。用語“不織布”は、“Nonwoven Fabrics Handbook”(the Association of Nonwoven Fabric Industry発行)で規定されている共通的に既知の定義に従って定義されるべきである。
【0027】
不織布の製造方法は従来技術で既知である。一般に、不織布は、空気縒り、水縒り、メルトブロー、コフォーム(coforming)、スプンボンド(spunbonding)、又はカーディングプロセス(carding process)(繊維又はフラグメントを長いストランドから所望の長さにカットし、水又は空気のストリーム中に投入し、スクリーン(空気又は水はスクリーンを通過する)上に堆積させる)により製造できる。空気縒りプロセスは、特許文献69、70に説明されている。結果的に得られた層(製造方法又は組成物に無関係)は、幾つかのタイプのボンド工程のうちの少なくとも一つのタイプの工程により繊維同士を結合し、耐性のある基材を形成する。本発明では、不織布基材は、これらに限定されないが、空気絡合、水絡合、熱ボンド及びこれらを組合せたプロセスを含む様々なプロセスにより提供できる。
【0028】
一つの態様では、ドライクリーニング基材が、繊維層上又は多層繊維内にコーティングしたドライ又は実質的ドライクリーニング又は殺菌剤で与えられる。また、クリーニング基材は、予湿及び/又は飽和状態で与えることができる。ウェット状態のクリーニング基材は、着脱可能な蓋月のバケット、密封可能なプラスチック製のポーチ又はバッグ、金属製容器、ジャー、タブ(tub)などのような密閉容器内に長時間入れておくことができる。ウェット状態のクリーニング基材を重ねて密閉容器内に入れておくことが望ましい。密閉容器の使用は、揮発性の液体成分を使用しているときに特に望ましい。これは、最初の基材を使用している間に液体が揮発して、他の基材の液体が少量又は無くなってしまうからである。このような密閉容器は、これらに限定されないが、特許文献11、12、13、14、15に記載のものを含む。クリーニング基材は、従来技術で知られているように、容器に組み込んだり適合してもよく、また使用や取出しを容易にするために折り畳んでもよい。本発明のクリーニング基材は、キットの形態で提供できる。複数のクリーニング基材及びクリーニングツールが単一のパッケージで与えられる。適当なシステムが、係続中の米国特許出願第10/632573号(出願日:2003年8月1日、発明の名称:Disinfecting article with extended efficiency)に記載されている。
【0029】
(界面活性剤)
本発明の組成物は界面活性剤を含む。界面活性剤は、長時間の保管が望まれる場合、次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対して安定でなければならない。組成物の溶液が使用前に生成される場合、低い安定性をもつ界面活性剤が使用され得る。比較的良好な安定性を有する界面活性剤の例が、特許文献16、17に記載されている。
【0030】
組成物は、陰イオン、非イオン、両性及び両性イオンの界面活性剤及びその混合物から選択される一つ又はそれ以上の界面活性剤を含み得る。典型的な陰イオン、非イオン、両性、両性イオンに類するもの及びこれら界面活性剤の種が、特許文献18に記載されている。適当な陽イオンの界面活性剤が特許文献19に記載されている。両性及び両性イオンの界面活性剤は、一般に、一つ又はそれ以上の陰イオン及び/又は非イオンの界面活性剤と組み合わせて使用される。界面活性剤は、約0%〜90%の範囲、約0.001%〜50%の範囲、又は0.01%〜25%の範囲で存在し得る。
【0031】
組成物は、陰イオン界面活性剤を含み得る。洗浄に有用な本質的に任意の陰イオン界面活性剤が、クリーニング組成物に含まれる。これは、陰イオンのスルフェート、スルホネート、カルボキシレート及びサルコシネートの界面活性剤の塩(例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、及び置換アンモニウム塩(例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩及びトリエタノールアミン塩))を含む。陰イオン界面活性剤は、スルホネート界面活性剤又はスルフェート界面活性剤を含み得る。陰イオン界面活性剤は、アルキルスルフェート、線状又は分岐アルキルベンゼンスルフェート、又はアルキルジフェニルオキシドジスルホネートを含み得る。
【0032】
他の陰イオン界面活性剤は、アシルイセチオネート(acyl isethionate)のようなイセチオネート、N‐アシルタウレート(N-acyl taurate)、アルキルサクシネート、スルホサクシネート及びメチルタイリド(methyl tauride)の脂肪酸アミド、スルホサクシネートのモノエステル(例えば、飽和及び不飽和C12‐C18モノエステル)、スルホサクシネートのジエステル(例えば、飽和及び不飽和C6−C14ジエステル)、N−アシルサルコシネートを含む。レジン(resin)アシッド及び水素含有レジンアシッドも適当であり(例えば、ロジン(rosin)、水素含有ロジン)、レジンアシッド及び水素含有レジンアシッドは、牛脂オイルに存在するか又は牛脂オイルから誘導される。適当な陰イオンスルフェート界面活性剤は、線形及び分岐第一及び第二アルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレオイル(oleoyl)スルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルフェート、C5−C17アシル−N−(C1−C4アルキル)及び−N−(C1−C2ヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、及びアルキルポリグルコシドのサルフェートのようなアルキルポリサクチャニド(alkylpolysacchanide)のスルフェート(非イオン非硫酸塩化化合物がここで説明される)を含む。アルキルスルフェート界面活性剤は、線状及び分岐第一C10−C18アルキルスルフェート、C11−C15分岐鎖アルキルスルフェート、又はC12−C14線状鎖アルキルスルフェートから選択され得る。
【0033】
アルキルエトキシスルフェート界面活性剤は、0.5モル〜20モルのエチレンオキシド/分子でエトキシレート化されたC10−C18アルキルスルフェートから成る群から選択され得る。アルキルエトキシスルフェート界面活性剤は、0.5モル〜7モル又は1モル〜5モルのエチレンオキシド/分子でエトキシレート化したC11−C18又はC11−C15アルキルスルフェートであり得る。本発明の一つの態様では、アルキルスルフェート及び/又はスルホネート及びアルキルエトキシスルフェート界面活性剤の混合物が使用される。このような混合物が特許文献20に記載されている。
【0034】
適当な陰イオンスルホネート界面活性剤は、C5−C20線状アルキルベンゼンスルホネート、アルキルエステルスルホネート、C6−C22第一又は第二アルカリンスルホネート、C6−C24オレインスルホネート、硫酸塩化ポリカルボキシリックアシッド、アルキルグリセロールスルホネート、脂肪アシルグリセロールスルホネート、脂肪オレイルグリセロールスルホネート、及びその混合物の塩を含む。適当な陰イオンカルボキシレート界面活性剤は、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤及び石けん(‘アルキルカルボキシル’)(特に第二石けん)を含む。適当なアルキルエトキシカルボキシレートは、化学式[RO(CHCHO)xCHCOO]を含む(ここで、RはC6−C18アルキル基であり、xは0〜10の範囲にあり、エトキシレート分布は、重量ベースで、20%以下(xは0)であり、Mは陽イオンである)。適当なアルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤は、化学式[RO−(CHR−CHR−O)−R]を有する(ここで、RはC6−C18アルキル基であり、xは1〜25であり、R及びRは、水素、メチルアシッドラジカル、サクシニックアシッド(succinic acid)ラジカル、ヒドロキシサクシニックアシッドラジカル及びその混合物から成る群から選択され、Rは水素、1〜8炭素原子を有する飽和又は不飽和炭化水素及びその混合物から成る群から選択される)。
【0035】
適当な石けん界面活性剤は、第二炭素に結合されるカルボキシルユニットを含む第二石けん界面活性剤を含む。適当な第二石けん界面活性剤は、2−メチル−1−ウンデカノイック(undecanoic)アシッド、1−エチル−1−デカノイックアシッド、2−プロピル−1−ノンアノイック(nonanoic)アシッド、1−ブチル−1−オクタノイック(octanoic)アシッド及び2−ペンチル−1−ヘプタノイック(heptanoic)アシッドの水溶性の塩から成る群から選択される水溶性のメンバーである。また、石けんは、泡立ちを抑制して含まれる。
【0036】
他の適当な陰イオン界面活性剤は、化学式[R−CON(R)CH−)COOM]のアルカリ金属サルコシネートである(ここで、RはC5−C17線状又は分岐アルキル又はアルケニル基であり、RはC1−C4アルキル基であり、Mはアルカリ金属イオンである)。例えば、ナトリウム塩の形にあるミリスチル及びオレオイルメチルサルコシネートである。
【0037】
本質的に任意のアルコキシレート化非イオン界面活性剤が適当である。例えば、エトキシレート化及びプロポキシレート化非イオン界面活性剤である。キャップド(capped)非イオンのような次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対する安定性をもつ非イオン界面活性剤が特に適当である。アルコキシレート化界面活性剤は、アルキルフェノールの非イオン縮合物、非イオンエトキシレート化アルコール、非イオンエトキシレート化/プロポキシレート化脂肪アルコール、プロピレングリコールをもつ非イオンエトキシレート/プロポキシレート縮合物、及びプロピレンオキシド/エチレンジアミン付加物をもつ非イオンエトキシレート縮合物のクラスから選択できる。
【0038】
1モル〜25モルのアルキレンオキシド、特定的にエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドをもつアリファチックアルコールの縮合物が適当である。アリファチックアルコールのアルキル鎖は、線状又は分岐の第一又は第二のものであり、一般に、6〜22炭素原子を含む。また、2モル〜10モルのエチレンオキシド/モルのアルコールをもつ8〜20炭素原子を含むアルキル基を有するアルコールの縮合物も適当である。
【0039】
適当なポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、化学式[RCONRZ]を有するものである(ここで、RはH、C1−C4ヒドロカルビル(hydrocarbyl)1,2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、エトキシ、プロポキシ、又はその混合物であり、例えば、C1−C4アルキル又はC1又はC2アルキルであり、RはC5−C31ヒドロカルビルであり、例えば直鎖C5−C19アルキル又はアルケニル、直鎖C9−C17アルキル又はアルケニル、直鎖C11−C17アルキル又はアルケニル又はその混合物であり、Zは、その鎖に直結した少なくとも3ヒドロキシル又はそのアルコキシレート化誘導体(例えば、エトキシレート化又はプロポキシレート化)をもつ線状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビルである)。Zは、例えば、Zがグリシチル(glycityl)のときに、還元アミノ化反応で還元糖から誘導され得る。
【0040】
適当な脂肪酸アミド界面活性剤は、化学式[RCON(R]を有するものを含む。ここで、Rは7〜21炭素原子、又は9〜17炭素原子を含むアルキル基であり、Rは水素、C1−C4アルキル、C1−C4ヒドロキシアルキル、及び[−(CO)xH](ここで、xは1〜3である)から成る群から選択される。
【0041】
適当なアルキルポリサクチャリドは、特許文献21に記載されており、6〜30炭素原子から選択されるヒドロフォビック(hydrophobic)基及びポリサクチャリド(例えば、1.3〜10サクチャリドユニットを有するポリグリコシド、ヒドロフィリック基)を有する。アルキルポリグリコシドは化学式[RO(C2nO)(グリコシル)]を有し得る。ここで、Rは、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル及びその混合物から成る群から選択される。アルキル基は、10〜18炭素原子を含む。nは2又は3である。tは0〜10である。またxは1.3〜8である。グリコシル(glycosyl)はグルコースから誘導され得る。
【0042】
適当なアンフォテリック界面活性剤は、アミンオキシド界面活性剤及びアルキルアンフォカルボキシリックアシッドを含む。適当なアミンオキシドは、化学式[R(OR)xNO(R]を有する化合物を含む。ここで、Rは、8〜26炭素原子を有するアルキル、ヒドロキシアルキル、アシルアミドプロピル及びアルキルフェニル基又はその混合物から選択される。Rは、2〜3炭素原子を含むアルキレン又はヒドロキシアルキレン基又はその混合物である。xは0〜5、好適に0〜3である。Rは、1〜3を含むアルキル又はヒドロキシアルキル基、又は1〜3エチレンオキシド基を含むポリエチレンオキシド基である。適当なアミンオキシドは、C10−C18アルキルジメチルアミンオキシド、及びC10−C18アシルアミドアルキルジメチルアミンオキシドである。アルキルアンフォジカルボキシリックアシッドの適当な例は、Miranol(登録商標)C2M Conc.(ミラノール社、アメリカ合衆国ニュージャージー州デイトン)である。
【0043】
両性イオン界面活性剤もクリーニング組成物に組み入れることができる。この界面活性剤は、第二及び第三アミンの誘導体、ヘテロサイクリック(heterocyclic)第二及び第三アミンの誘導体、又は第四アンモニウム、第四ホスホニウム又は第三スルホニウム化合物の誘導体のように説明できる。例えば、ベタイン(betaine)及びスルタイン(sultaine)界面活性剤が両性イオン界面活性剤として使用される。
【0044】
適当なベタインは、化学式[R(RCOO]を有する化合物である。Rは、C6−C18ヒドロカルビル基である。Rは、典型的なC1−C3アルキルである。Rは、C1−C5ヒドロカルビル基である。適当なベタインは、C12−18ジメチル−アンモニオヘキサノエート及びC10−18アシルアミドプロパン(又はエタン)ジメチル(又はジエチル)ベタインである。複合ベタイン界面活性剤も使用に適している。
【0045】
適当な陽イオン界面活性剤は、第四アンモニウムを含む。第四アンモニウム界面活性剤は、モノC6−C16、またはC6−C10N−アルキルまたはアルケニルアンモニウム界面活性剤(残りのN個の位置は、メチル、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピル基で置換される)であり得る。モノ−アルコキシレート化及びビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤も適当である。
【0046】
クリーニング組成物に使用できる陽イオン界面活性剤の他の適当な基は、陽イオンエステル界面活性剤である。陽イオンエステル界面活性剤は、少なくとも一つのエステル(つまり、−COO−)リンケージ及び少なくとも一つの陽イオン電荷基を含む界面活性剤の性質を有する化合物である。コリンエステル界面活性剤を含む適当な陽イオン界面活性剤の例が、特許文献22、23、24に開示されている。エステルリンケージ及び陽イオン電荷基は、少なくとも3個の原子(つまり、3個の原子の鎖長さ)、3個〜8個の原子、3個〜5個の原子又は3個の原子を含む鎖から成るスペーサー(spacer)原子団によって、界面活性剤分子で相互に分離され得る。スペーサー原子団の鎖を形成する原子は、炭素原子、窒素原子、酸素原子及びその任意の混合物から成る群から選択される。ただし、前記鎖中の任意の窒素原子又は酸素原子が鎖中の炭素原子と結合するだけである。よって、例えば、−O−O−(つまり、ペルオキシド)、−N−N−及び−N−O−リンケージを有するスペーサー原子団が除外され、例えば、−CH−O−、CH−及び−CH−NH−CH−リンケージを有するスペーサー原子団が含まれる。スペーサー原子団の鎖は、炭素原子のみを含んでもよく、この鎖はヒドロカルビル鎖である。
【0047】
組成物は、例えば、一般的な化学式[R]の陽イオンモノ−アルコキシレート化アミン界面活性剤を含み得る。ここで、Rは、約6〜約18炭素原子、6〜約16炭素原子又は約6〜約14炭素原子を含むアルキル又はアルケニルモエティ(moiety)である。R及びRは、1〜約3炭素原子を含むアルキル基(例えばメチル)を含むアルキル基である。例えば、R及びRはメチル基である。Rは、水素、メチル及びエチルから選択される。Xは、電気的な中性を当てることのできる塩化物、臭化物、メチルスルフェート、スルフェートなどのような陰イオンである。Aは、アルコキシ基(特に、エトキシ、プロポキシ又はブトキシ基)である。pは、0〜約30、2〜約15又は2〜約8である。化学式中のApR基は、p=1で、ヒドロキシアルキル基であり、炭素原子数は6炭素原子を超えず、これにより、−OH基は、3炭素原子以下で第四アンモニウム窒素原子から分離される。適当なApR基は、−CHCH−OH、−CHCHCHOH、−CHCH(CH)−OH及び−CH(CH)CH−OHである。適当なR基は、線状アルキル基であり、例えば、8〜14炭素原子を有する線状R基である。
【0048】
適当な陽イオンモノ−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[R(CH)(CH)N(CHCHO)2−5HX]のものである。Rは,C10−C18ヒドロカルビル及びその混合物(特に、C10−C14アルキル、又はC1及びC12アルキル)である。Xは、電荷のバランスをとれる任意の陰イオンであり、例えば、塩化物又は臭化物である。
【0049】
ここで、上記のタイプの化合物は、エトキシ(CHCHO)ユニット(EO)が、ブトキシ、イソプロポキシ[CH(CH)CHO]及び[CHCH(CH)O]ユニット(i−Pr)又はn−プロポキシユニット(Pr)、又はEO及び/又はPr及び/又はi−Prユニットの混合物で置き換えられるものを含む。
【0050】
陽イオンビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、一般的な化学式[RA´]を有し得る。ここで、Rは、約8〜約18炭素原子、10〜約16炭素原子又は約10から約14炭素原子を含むアルキル又はアルケニルモエティである。Rは、1〜3炭素原子を含むアルキル基であり、例えば、メチルである。R及びRは、それぞれ、水素、メチル及びエチルから選択される。Xは、十分に電気的な中性を与えることのできる塩化物、臭化物、メチルスルフェート、スルフェートなどのような陰イオンである。A及びA´は、それぞれ、C1−C4アルコキシ(例えば、エトキシ(つまり、−CHCHO−)、プロポキシ、ブトキシ及びそれら混合物)から選択される。pは、1〜約30又は1〜約4である。qは、1〜約30又は1〜約4である。又は、p及びqの両方が1である。
【0051】
適当な陽イオンビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[RCH(CHCHOH)(CHCHOH)X]のものである。Rは、C10−C18ヒドロカルビル及びその混合物、又はC10、C12、C14アルキル及びその混合物である。Xは、電荷のバランスをとることのできる任意の陰イオンであり、例えば塩化物である。上記の一般的な陽イオンビス−アルコキシレート化アミン構造に関し、一例として、化合物Rが(ココナッツ)C12−C14アルキルフラクション脂肪酸から誘導されることから、Rはメチルであり、A及びA´はそれぞれモノエトキシである。
【0052】
他の有用な陽イオンビス−アルコキシレート化アミン界面活性剤は、化学式[R−(CHCHO)pH−(CHCHO)qHX]の化合物を含む。ここで、Rは、C10−C18ヒドロカルビルである。pは、1〜約3である。qは、1〜約3である。Rは、C1−C3アルキルであり、例えば、メチルである。Xは、陰イオンであり、例えば、塩化物又は臭化物である。
【0053】
上記のタイプの他の化合物は、エトキシ(CHCHO)ユニット(EO)が、ブトキシ(Bu)イソプロポキシ[CH(CH)CHO]及び[CHCH(CH)O]ユニット(i−Pr)又はn−プロポキシユニット(Pr)、又はEO及び/又はPr及び/又はi−Prユニットの混合物で置き換えられるものを含む。
【0054】
本発明の組成物は、非イオンフルオロ界面活性剤、液状の組成物に溶解又は分散可能な陽イオンフルオロ界面活性剤及びその混合物から選択される少なくとも一つのフルオロ界面活性剤を含み得る。組成物は、洗浄効果をもつ界面活性剤をさらに含まなくてもよく、また有機溶液をさらに含まなくてもよく、さらに、洗浄効果をもつ界面活性剤も有機溶液もさらに含まなくてもよい。適当な非イオンフルオロ界面活性剤化合物は、例えば、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社から入手可能なFluorad(登録商標)である。例えば、フルオロ界面活性剤は、Fluorad(登録商標)FC−740(フッ素化アルキルエステル)、Fluorad(登録商標)FC−430(フッ素化アルキルエステル)、Fluorad(登録商標)FC−431(フッ素化アルキルエステル)、Fluorad(登録商標)FC−170−C(フッ素化アルキルポリオキシエチレンエタノール)を含む。
【0055】
適当な非イオンフルオロ界面活性剤化合物は、化学式[C2n+1SO(C)(CHCHO)xCH]のものを含む。ここで、nは、1〜12、4〜12又は8の値である。xは、4〜18、4〜10又は7である。これは、非イオンフッ素化アルキルアルコキシレートであり、市販のFluorad(登録商標)FC−171(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社)である。
【0056】
他の適当な非イオンフルオロ界面活性剤化合物は、市販のZONYL(登録商標)(デゥポン・パフォーマンス・ケミカルズ社)であり、例えば、ZONYL(登録商標)FSO及びZONYL(登録商標)FSNを含む。これらは、化学式RfCHCHO(CHCHO)xHを有する化合物である。ここで、Rfは、F(CFCF)yである。ZONYL(登録商標)FSOでは、xは0〜約15であり、yは1〜約7である。ZONYL(登録商標)FSNでは、xは0〜約25であり、yは1〜約9である。
【0057】
例えば、適当な陽イオンフルオロ界面活性剤化合物は、化学式[C2n+1SONHC(CH]の構造を有する。ここで、nは約8である。この陽イオンフルオロ界面活性剤は、市販のFluorad(登録商標)FC−135(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社)である。他の適当な陽イオンフルオロ界面活性剤はF−(CF−(CHSCHCHOH−CH−NClである。ここで、nは5〜9である。mは2である。R、R及びRは−CHである。この陽イオンフルオロ界面活性剤は、市販のZONYL(登録商標)FSD(デゥポン社)(2−ヒドロキシ−3−((ガンマ−オメガ−ペルフルオロ−C6−20−アルキル)チオ)−N,N,N−トリメチル−1−プロピルアンモニウム塩化物)である。本発明で使用するのに適した他の陽イオンフルオロ界面活性剤は、特許文献25に説明されているものである。
【0058】
非イオンフルオロ界面活性剤、陽イオンフルオロ界面活性剤及びその混合物から成る群から選択されるフルオロ界面活性剤は、0.001〜5重量%、好適に0.01〜1重量%、より好適に0.01〜0.5重量%含まれ得る。
【0059】
(溶液)
本発明の組成物は、溶液を含む。溶液は、長時間の保管をする場合に次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対して安定でなくてはならない。組成物の溶液が使用前に生成される場合、低い安定性を有する溶液を使用してもよい。
【0060】
適当な有機溶液は、これらに限定されないが、C1−6アルカノール、C1−6ジオール、アルキレングリコールのC1−10アルキルエーテル、C3−24アルキレングリコールエーテル、ポリアルキレングリコール、短鎖カルボキシリックアシッド、短鎖エステル、イソパラフィニックヒドロカーボン、鉱物スピリット、アルキルアロマチック、テルペン、テルペン誘導体、テルペノイド、テルペノイド誘導体、ホルムアルデヒド、及びピルロリドン(pyrrolidone)を含む。アルカノールは、これらに限定されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、及びそのアイソマーを含む。ジオールは、これらに限定されないが、メチレン、エチレン、プロピレン、及びブチレングリコールを含む。アルキレングリコールエーテルは、これらに限定されないが、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジ−又はトリ−ポリプロピレングリコールメチル又はエチル又はプロピル又はブチルエーテル、グリコールエーテルのアセテート及びプロピオネートエステルを含む。短鎖カルボキシリックアシッドは、これらに限定されないが、アセチックアシッド、グリコールアシッド、ラクチックアシッド及びプロピオニック(propionic)アシッドを含む。短鎖エステルは、これらに限定されないが、グリコールアセテート、及び環状又は線状揮発性メチルシロキサンを含む。イソパラフィニックヒドロカーボン、鉱物スピリット、アルキルアロマチック、テルペノイド、テルペノイド誘導体、テルペン、及びテルペン誘導体のような非水溶性の溶液は、使用時に、水溶性の溶液と混合される。
【0061】
例えば、蒸気圧0.1mmHg以下(20℃)の有機溶液は、これらに限定されないが、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレンn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールブチルエーテルアセテートを含む(これら全ては、ARCOケミカル・カンパニーから入手可能である)。
【0062】
溶液は、0.001重量%〜10重量%、0.01重量%〜10重量%、又は1重量%〜4重量%のレベルで存在する。
【0063】
(添加剤)
組成物は、選択的に、汚れ忌避剤、潤滑剤、防臭剤、芳香剤、光沢剤及び漂白剤から選択される一つ又はそれ以上の添加剤を含み得る。他の添加剤は、これらに限定されないが、酸、電解液、染料及び/又は着色剤、可溶化物質、安定剤、濃化剤、消泡剤、向水性物質、曇点変更剤、防腐剤、及び他の重合体を含む。可溶化物質は、使用されるとき、これらに限定されないが、向水性物質(例えば、クメン、キシレンスルホニックアシッド、及びトルエンのナトリウム及び/又はカリウムの塩のような低分子量の有機酸の水溶性の塩)を含む。酸は、使用されるとき、これらに限定されないが、鉱物アシッド、有機ヒドロキシアシッド、チトリック(citric)アシッド、ケトアシッドなどを含む。電解液は、使用されるとき、これらに限定されないが、カルシウム、ナトリウム及びカリウム塩化物を含む。濃化剤は、使用されるとき、これらに限定されないが、ポリアクリリックアシッド、キサンタンガム(xanthan gum)、炭酸カルシウム、アルミニウムオキシド、アルギネート、グアーガム(guar gum)、メチル、エチル、クレイ(clay)、及び/又はプロピルヒドロキシセルロースを含む。消泡剤は、使用されるとき、これらに限定されないが、シリコン、アミノシリコン、シリコン混合物、及び/又はシリコン/ヒドロカーボン混合物を含む。
【0064】
防腐剤は、使用されるとき、これらに限定されないが、白かび防止剤又はバクテリア防止剤、メチル、エチル及びプロピルパラベン、トリソディウムホスフェートのようなホスフェート、短鎖有機酸(例えば、アセチック、ラクチック及び/又はグリコリック酸)、ビスグアニジン化合物(例えば、ダンタガード(Dantagard)及び/又はグリダント(Glydant))及び/又は短鎖アルコール(例えば、エタノール及び/又はIPA)を含む。白かび防止剤又はバクテリア防止剤は、これらに限定されないが、ローム・アンド・ハース・カンパニーより入手可能なKATHON−GC(5−クロル−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)、KATHON−ICP(2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)及びその混合物、及びKATHON886(5−クロル−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン)を含む白かび防止剤(ノン−イソチアゾン化合物を含む)、BRONOPOL(2−ブロモ−2−ニトロプロパン1、3ジオール)(Boots Company Ltd.)、PROXEL−CRL(プロピル−p−ヒドロキシベンゾエート)(ICI PLC)、NIPASOL−M(o−フェニル−フェノール,Na塩)(Nipa Laboratories Ltd.)、DOWICIDE−A(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)(Dow Chemicals Co.)、Nipacide(Clariant)、及びIRGASAN−DP200(2,4,4´−トリクロル−2−ヒドロキシジフェニルエーテル)(Ciba-Geigy A.G.)を含む。
【0065】
(抗菌剤)
本発明の組成物は、抗菌剤を含み得る。抗菌剤は、長時間保管する場合、次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対して安定でなければならない。組成物の溶液が使用前に生成される場合、低い安定性を有する抗菌剤を使用してもよい。
【0066】
抗菌剤は、第四アンモニウム化合物及びフェノールを含む。第四アンモニウム化合物は、これらに限定されないが、ベンザルコニウム塩化物及び/又は置換ベンザルコニウム塩化物、ジ(C6−C14)アルキルジ短鎖(C1−4アルキル及び/又はヒドロキシアルクル)第四アンモニウム塩、N−(3−クロルアリル)ヘキサミニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物、メチルベンゼトニウム塩化物、及びセチルピリジニウム塩化物を含む。他の第四アンモニウム化合物は、ジアルキルジメチルアンモニウム塩化物、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、ジアルキルメチルベンジルアンモニウム塩化物、及びその混合物を含む。ビグアニド抗菌活性剤も含まれてもよく、この活性剤は、これらに限定されないが、ポリヘキサメチレンビグアニドヒドロクロリド、p−クロルフェニルビグアニド、4−クロルベンズヒドリルビグアニド、ハロゲン化ヘキシジン(例えば、クロルヘキシジン(1,1´−ヘキサメチレン−ビス−5−(4−クロルフェニルビグアニド)及びその塩)を含む。
【0067】
(ビルダー/バッファー)
本発明の組成物は、ビルダー又はバッファーを含み得る。ビルダー又はバッファーは、長時間保管する場合、次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対して安定でなければならない。組成物の溶液が使用前に生成される場合、低い安定性を有するビルダー又はバッファーを使用してもよい。
【0068】
組成物に含まれ得るビルダー又はバッファーは、組成物のpH調整剤又は封鎖剤として使用され得る。様々なビルダー又はバッファーが使用できる。ビルダー又はバッファーは、これらに限定されないが、ホスフェート−シリケート化合物、カルボンジオキシド又はマルボネート、ゼオライト、アルキル金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリアセテート、ニトリロトリアセチックアシッドのトリアルカリ塩、ポリカルボキシレート、バイカルボネート、ポリホスフェート、アミノポリカルボキシレート、ポリヒドロキシヅルホネート、及びでんぷん誘導体を含む。
【0069】
ビルダー又はバッファーは、ポリアセテート及びポリカルボキシレートを含むことができる。ポリアセテート及びポリカルボキシレート化合物は、これらに限定されないが、カリウム、ナトリウム、リチウム、アンモニウム、並びにエチレンジアミンテトラアセチックアシッド、エチレンジアミントリアセチックアシッド、エチレンジアミンテトラプロピオニックアシッド、ジエチレントリアミンペンタアセチックアシッド、ニトリロトリアセチックアシッド、オキシジスクシニックアシッド、イミノジスクシニックアシッド、メリチックアシッド、ポリアセチックアシッド又はポリメタクリリックアシッド及びコポリマー、ベンゼンポリカルボキシリックアシッド、グルコニックアシッド、スルファミックアシッド、オクサリックアシッド、ホスホリックアシッド、ホスホニックアシッド、有機ホスホニックアシッド、アセチックアシッド、及びシトリックアシッドの置換アンモニウム塩を含む。これらビルダー又はバッファーは、水素イオンの形の一部又は全部も含むことができる。
【0070】
ビルダー剤は、EDTAのカリウム及び/又はナトリウム塩及び置換アンモニウム塩を含むことができる。置換アンモニウム塩は、これらに限定されないが、メチルアミン、ジメチルアミン、ブチルアミン、ブチレンジアミン、プロピルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、エチレンジアミンテトラアセチックアシッド及びプロパノールアミンのアンモニウム塩を含む。
【0071】
バッファー及びpH調整剤は、使用されるとき、これらに限定されないが、有機酸、鉱物酸、シリケートのアルカリン土塩及びアルカリ金属、メタシリケート、ポリシリケート、ホウ酸塩、水酸化物、炭酸塩、カルボメート(carbomate)、ホスフェート、ポリホスフェート、ピロホスフェート、トリホスフェート、テトラホスフェート、アンモニア、水酸化物、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、及び2−アミノ−2メチルプロパノールを含む。本発明の組成物に好適なバッファー剤は、窒素含有物質である。この例として、リシン又は低アルコールアミン状のモノ−、ジ−及びトリ−エタノールアミンのようなアミノ酸である。他の好適な窒素含有バッファー剤は、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)、2−アミノ−2−エチル−1、3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパノール、二ナトリウムグルタメート(disodium glutamate)、N−メチルジエタノールアルニド、2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパノール(DMAMP)、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、1,3−ジアミノ−プロパノールN,N´−テトラ−メチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N´−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(ビシン)及びN−トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(トリシン)である。他の適当なバッファーは、アンモニウムカルボメート、シトリックアシッド、及びアセチックアシッドを含む。また、上記の任意の混合物も含まれ得る。有用な無機バッファー/アルカリニティのソースは、アンモニア、アルカリ金属カルボネート及びアルカリ金属ホスフェート(例えば、ナトリウムカルボネート、ナトリウムポリホスフェート)を含む。その他のバッファーは特許文献26でみられる。他の好適なpH調整剤は、ナトリウム又はカリウムヒドロキシドを含む。
【0072】
ビルダー、バッファー又はpH調整剤は、クリーニング組成物の少なくとも焼く0.001%、典型的に約0.01〜5%含まれる。好適に、ビルダー又はバッファーの含有量は焼く0.01〜2%である。
【0073】
(一般に安全と認められた物質)
本発明に従った組成物は、一般に安全と認められた(GRAS:Generally Recognized As Safe)物質を含み得る。この物質は、オイル、含油樹脂(溶剤フリー)及び自然抽出物(留出物を含む)、並びに合成香味物質及び補助剤を含む。組成物は、綿、綿織物、ペーパー及びペーパーボード・ストック・ドライフードパッケージング材料(基材として参照される)(このパッケージング材料は、ドライフードに移染することがわかり、本発明の組成物の基材として使用されると、本発明の組成物に移染し得ると推定される)で共通的にわかっているGRAS物質も含み得る。
【0074】
本発明の組成物は、GRAS物質を含み得る。GRAS物質は、長時間保管する場合、次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対して安定でなければならない。組成物の溶液が使用前に生成される場合、低い安定性を有するGRAS物質を使用してもよい。
【0075】
適当なGRAS物質は、CFR(Code of Federal Regulations)(the United States Food and Drag Administration, Department of Health and Human Services, Parts 180.20, 180.40 and 180.50)のタイトル21に示されている。適当なGRAS物質は、エッセンシャルオイル、含油樹脂(溶剤フリー)、及び自然抽出物(留出物を含む)を含む。GRAS物質は、組成物に、約10重量%以下、好適に0.01〜5重量%含まれ得る。
【0076】
適当なGRAS物質は、オイル及び含油樹脂(溶剤フリー)、並びにアルファルファ、オールスパイス、アーモンドビター(青酸を除く)、アンバーグリス、アムブレットシード、アンゼリカ、アンゴスツラ(クスパリア皮(cusparia bark))、バルサム(ペルー産)、バジル、ゲッケイジュの葉、ゲッケイジュ(マーシャ(myrcia)オイル)、ベルガモット(ベルガモットオレンジ)、ボアドローズ(アニバ・ロザエオドラ・デュク(Aniba rosaeodora Ducke))、カカオ、カモミール粉、カナンガ、カプシカム、カラウェイ、カルダモンシード(カルダモン)、カロブビーン(carob bean)、にんじん、カサリラ皮(cascarilla bark)、シベット(Civet)、セイロン(シナモン・ゼイラニカム・ニース(cinnamomum zeylanicum Nees))、シナモン(皮及び葉)、シトロネラ(citronella)、シトラス・ピールス、クレイ(クレイ・サージ)、クローバ、コカ(脱コカイン化)、コーヒー、コニャックオイル(白及び緑)、コラナッツ(cola nut)、コリアンダー、ヒメウイキョウ、クラカオ(curacao)オレンジピール、クスパリア皮、ダンデリオン、ドッググラス(dog glass)、エルダー・フラワー、エストラゴル(estragole)、ウイキョウ(菓子)、コロハ、コウリョウキョウ、ゼラニウム、ジンジャー、グレープフルーツ、ガバ、ヒッコリー皮、ニガハッカ、ホップ、ホースミント、不凋花、ジャスミン、セイヨウビャクシン、ローレルベリー及び葉、ラベンダー、レモン、レモングラス、レモンピール、ライム、シナノキ、イナゴマメ、リュープリン、メース、マンダリン、マヨラナ、マテ茶、メンソール(メチルアセテートを含む)、糖蜜(抽出物)、ジャコウ、マスタード、ナリンジン(naringin)、ネロリ、ナツメグ、オニオン、オランジ(ビター、花、葉、皮)、ハナハッカ、パルマロザ(palmarosa)、パプリカ、パセリ、ピーチカーネル(peach kernel)(ペルシック(persic)オイル、ペッパー(黒、白))、ピーナッツ(ステアリン)、ペパーミント、ペルーバルサム、プチグレンマンダリン、ピメント、ピメント葉、ウメガサソウ葉、ザクロ、アメリカザンショウ皮、マルメロシード、ローズ(油、芽、花、果実、実、葉)、ローズゲラニウム、ローズマリー、サフロン(safron)、セージ、セント・ジョーンズブレッド、ちりめんキャベツ、シヌスモール(schinus molle)、スモモ、スペアミント、スパイクラベンダー、タマリンド、タンジール、タラゴン、ティー(セア・シネンシスL(Tha sinensis L))、タイム、チューブローズ、ウコン、バニラ、スミレ(花、葉)、ワイルドチェリー皮、イランイラン、及びガジュツ皮を含む。
【0077】
適当な合成香味物質及び補助剤は、CRF(Code of Federal Regulations)(the United States Food and Drag Administration, Department of Health and Human Services, Parts 180.60)のタイトル21に示されている。このGRAS物質は、組成物の約1重量%以下、好適に0.01〜0.5重量%含まれる。
【0078】
適当な合成香味物質及び補助剤は、その意図する使用において一般に安全と認められたものであり、アセトアルデヒド(エタノール)、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、アネトール(パラプロピニルアニソール)、ベンズアルデヒド(ベンゾイックアルデヒド)、n−ブチリックアシッド(ブタノイックアシッド)、d−又はl−カルボン(carvone)(カルボール)、シンナムアルデヒド(シンナミックアルデヒド)、シトラール(2,6−ジメチルオクタジエン−2,6−アル−8、ゲラ−ニアル(gera-nial)、ネラル(neral))、デカナール(N−デシルアルデヒド、カプルアルデヒド、カプリックアルデヒド、カプリンアルデヒド、アルデヒドC−10)、エチルアセテート、エチルブチレート、3−メチル−3−フェニルグリシディックアシッドエチルエステル(エチル−メチル−フェニル−グリシデート、ストロベリーアルデヒド、C−16アルデヒド)、エチルバニリン、ゼラニオール(3,7−ジメチル−2,6及び3,6−オクタジエン−1−オル)、ゼラニルアセテート(ゼラニオールアセテート)、リモネン(d−、l−及びdl−)、リナオロール(リナロール、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オル)、リナリルアセテート(ベルガモール)、メチルアントラニレート(メチル−2−アミノベンゾネート)、ピペロナール(3,4−メチレンジオキシ−ベンズアルデヒド、ヘリオトロピン)及びバニリンを含む。
【0079】
本発明の組成物に含まれ得る適当なGRAS物質は、綿、綿織物、ペーパー及びペーパーボード材料(ドライフードパッケージング材料に使用される)からフードに移染可能であり、CRF(Code of Federal Regulations)(the United States Food and Drag Administration, Department of Health and Human Services, Parts 180.70及び180.90)のタイトル21に示されている。このGRAS物質は、添加、又は本発明に使用される組成物に基材から移染することによって付随的に生じること、又はこれらの両方によって組成物に存在し得る。GRAS物質は、組成物の約1重量%以下の量だけ含まれ得る。
【0080】
本発明に使用するのに適したGRAS物質は、本発明で基材として使用される綿又は綿織物材料から生じ、牛脂、カルボキシメチルセルロース、ココナッツオイル(不純物を除く)、コーンスターチ、ゼラチン、ラード、ラードオイル、オレイン酸、ポテトスターチ、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ナトリウムシリケート、ナトリウムトリポリホスフェート、ソイビーンオイル(水素で処理)、牛脂フレーク、タピオカスターチ、テトラナトリウムピロホスフェート、小麦スターチ及び塩化亜鉛を含む。
【0081】
本発明に使用するのに適したGRAS物質は、本発明で基材として使用されるペーパー又はペーパーボード・ストック材料材料から生じ、アルム(アルミニウム及びアルミニウムカリウム、又はナトリウムのダブルスルフェート)、アルミニウムヒドロオキシド、アルミニウムオレアート(aluminum oleate)、アルミニウムパルミネート、カゼイン、セルロースアセテート、コーンスターチ、カリウムソルベート、シリコンジオキシド、ナトリウムアルミネート、塩化ナトリウム、ナトリウムヘキサメタホスフェート、ナトリウムヒドロスルフィート、ナトリウムホスホアルミネート、ナトリウムシリケート、ナトリウムソルベート、ナトリウムトリポリホスフェート、ソルビトール、ソイプロテイン(分離)、スターチ(アシッド変性、pレゼラチン化及び非変性)、タルク、バニリン、ジンク(zinc)ヒドロスルフィート(hydrosulfite)及び硫酸亜鉛を含む。
【0082】
(芳香剤)
本発明の組成物は、芳香剤を含み得る。芳香剤は、長時間保管する場合、次亜ハロゲン酸又は次亜ハロゲン酸塩に対して安定でなければならない。組成物の溶液が使用前に生成される場合、低い安定性を有する芳香剤を使用してもよい。
【0083】
本発明の組成物は、約0.001重量%〜約5重量%の芳香剤を含み得る。また、本発明の組成物は、約0.005重量%〜約2.5重量%の芳香剤を含み得る。本発明の組成物は、約0.01重量%〜約1重量%の芳香剤を含み得る。
【0084】
用語“芳香剤”は、心地よい香りを組成物に与えるために使用される香水原料の混合物に関連する。用語“香水原料”は、芳香を放つ任意の化学的な化合物に関連する。また、“香水原料”は、ClogP値が、好適に約0.1以上、より好適に約0.5以上、さらに好適に約1.0以上にある材料によって定義される。ここで、“ClogP”は、オクタノール/水分割係数の常用対数(log10)である。これは、市販のプログラム名称“CLOGP”(Daylight Chemical Information System Inc.、アメリカ合衆国カリフォルニア州アーバイン)で容易に計算できる。オクタノール/水分割係数については、特許文献27により詳細に記載されている。
【0085】
個々の香水原料は、既知の天然オイルを含み、当業者に共通的に使用されている刊行物(例えば、“Perfume and Flavourist”及び“Journal of Essential Oil Research”)に記載されている。また、幾つかの香水原料は、香料製造所で特殊な調合で供給される。本発明に適した特性を有する香料オイルを開発するために、香水原料は、二つのキーとなる物理的特性に基づいて分類されてきた。
【0086】
(1)1気圧で測定した沸点(BP:boiling point)。多くの香水材料の沸点は、“Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)”(Steffen Arctander、1969年)で与えられる。本発明に用いられる香水原料は、揮発性原料(沸点は約250℃以下)と、残りの原料(沸点は約250℃以上、好適に約275℃以上)とに分けられる。全ての香水原料は、好適に約500℃以下の沸点(BP)を有する。
【0087】
(2)臭覚で検出できる材料の最低気化条件として定義される臭気検出スレッショルド。臭気検出スレッショルド及び幾つかの臭気検出スレッショルド値は、例えば、“Standardized Human Olfactory Thresholds”(M. Devosら)(IRL Press and Oxford University Press、1990年)及び“Compilation of Odor and Taste Threshold Values Data”(F. A. Fazzalar)(ASTM Data Series DS 48A、American Society for Testing and Materials、1978年)で説明されている。本発明で用いられる香水原料は、50×10−9部以下、好適に10×10−9部以下の低い臭気検出スレッショルドのものと、50×10−9部以上で検出可能な高い臭気検出スレッショルドのものとに分けられる。(これら値は、上記文献から決定できるものである。)
【0088】
香水原料は単一の化合物であるのが一般的であることから、これら物理的特性(ClogP、沸点、臭気検出スレッショルド)は、上記のテキストを参照することにより見出され得る。香水原料が天然オイル(幾つかの化合物の混合物を含む)である場合、完全なオイルの物理的性質は、個々の成分の平均重量をとるべきである。香水原料が固有の調合である場合、物理的性質はその供給者から得られるべきである。
【0089】
一般に、適当な香水原料の範囲は、特許文献28、29、30、31で見つけることができる。本発明に用いられる香料の混合物に有用な香水原料は、これらに限定されないが、当業者に既知の天然オイル又は固有の調合物が本発明にしようできるものに含まれる。
【0090】
本発明に有用な揮発性香水原料は、これらに限定されないが、約200以下の相対分子量を有するアルデヒド、約225以下の相対分子量を有するエステル、約200以下の相対分子量を有するテルペン、約200以下の相対分子量を有するアルコール、約200以下の相対分子量を有するケトン、ニトリル、ピラジン、及びそれら混合物から選択される。
【0091】
低い臭気検出スレッショルドを有し、250℃以下の沸点を有する揮発性の香水原料は、これらに限定されないが、アネトール、メチルヘプチンカルボナート、エチルアセトアセテート、パラシメン(para cymene)、ネロール、デシルアルデヒド、パラクレゾール、メチルフェニルカルビニルアセテート、イオノンアルファ、イオノンベータ、ウンデシレニックアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、2,6−ノナジエナール(nonadienal)、ノニルアルデヒド、及びオクチルアルデヒドから選択される。低い臭気検出スレッショルドを有することを一般に知られ、250℃以下の沸点を有する揮発性の香水原料は、これらに限定されないが、フェニルアセトアルデヒド、アニシックアルデヒド、ベンジルアセトン、エチル−2−メチルブチレート、ダマセノン(damascenone)、ダマソンアルファ(damascone alpha)、ダマソンベータ、フロルアセテート、フルテン、フルクトン、ヘルバベルト(herbavert)、イソシクロシトラール、メチルイソブテニルテトラヒドロピラン、イソプロピルクイノリン、2,6−ノナジエン−1−オル、2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)−ピラジン、メチルオクチンカルボネート、トリデセン(tridecene)−2−ニトリル、アリルアミルグリコレート、シクロガルバネート、シクラルC、メロナール、ガンマノナラクトン、シス(cis)1,3−オキサシアン(oxathiane)−2−メチル−4−プロピルを含む。
【0092】
高い臭気検出スレッショルドを有し、250℃以下の沸点を有し、本発明に有用な他の揮発性の香水原料は、これらに限定されないが、デンズアルデヒド、ベンジルアセテート、イソアミルアセテート、シモール(thymol)、カルバクロール、メンソール、イソアミルアルコール、フェニルエチルアルコール、アルファピネン、、シトロネロール、アルファツヨン(alpha thujone)、ベンジルアルコール、ベータガンマヘキセノール、ジメチルベンジルカルビノール、フェニルエチルジメチルカルビノール、アドカサール(adxal)、アリルシクロヘキサンプロピオネート、ベータピネン、シトラール、シトロネリルアセテート、シトロネラルニトリル、ジヒドロミルセノール、ゼラニオール、ゼラニルアセテート、ゼラニルニトリル、ヒドロキノンジメチルエーテル、ヒドロキシシトロネラル、リナリルアセテート、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルプロピルアルコール、プレニルアセテート、トリプラル、テトラヒドロリナロール、ベルドックス(verdox)、及びシス(cis)−3−ヘキセニルアセテートから選択される。
【0093】
低い臭気検出スレッショルドを有し、250℃以上の沸点を有する残りの“注意すべき”香水原料は、これらに限定されないが、エチルメチルフェニルグリシデート、エチルバニリン、ヘリオトロピン、インドール、メチルアントラニレート、バニリン、アミルサリシレート、及びコウマリンから選択される。さらに、250℃以上の沸点を有し、低い臭気検出スレッショルドを有する一般的に知られている残りの香水原料は、アンブロックス、バクダノール、ベンジルサリシレート、ブチルアントラニレート、セタロックス(cetalox)、エバノール、シス−3−ヘキセニルサリシレート、リリアール、ガンマウンデカラクトン(gamma undecalactone)、ガンマドデカラクトン、ガンマデカラクトン、カリン、シマール、ジヒドロイソヤスモナート、イソエウゼノール、リラール、メチルベータナフチルケトン、ベータナフトールメチルエーテル、パラヒドロキシルフェニルブタノール、8−シクロヘキサデセン−1−オン、オクソシクロヘキサデセン−2−オン/ハバノリド、フロルヒドラール、及びイントレレベン(intrekeven)アルデヒドを含む。
【0094】
高い臭気検出スレッショルドを有し、250℃以上の沸点を有し、本発明に有用な他の“注意すべき”香水原料は、これらに限定されないが、エウゼノール、アミルシナミック(amyl cinnamic)アルデヒド、ヘキシルシナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、メチルジヒドロヤスモネート、サンダロア(sandalore)、ベロウトン(veloutone)、ウンデカベルトール、エキサルトリド/シクロペンタデカノリド、ジンゼロン、メチルセドリロン、サンデラ、ジメチルベンジルカルビニルブチレート、ジメチルベンジルカルビニルイソブチレート、トリエチルシトレート、カシメラン(cashmeran)、フェノキシエチルイソブチレート、イソエウゼノールアセテート、ヘリオナール、イソEスペル(iso E sper)、ガンマメチル、ペンタリド、ガラクソリド、及びフェノキシエチルプロピネートから選択される。
【0095】
(水及びpH)
水は、99.999%以下のレベルで存在するべきである。水は、脱イオン化され、又はフィルターされて金属及び有機炭素を含む不純物が除去され、又は逆浸透により純化され、又は蒸留により純化され、又はこれらの任意の組合せによるものである。純化された水は、ナトリウム陽イオン交換、水素陽イオン交換、逆浸透、活性炭素処理、UV光処理、UVC、オゾン処理、塩素処理、ウルトラフィルター(限界ろ過)処理、ナノフィルター処理、電気透析、及びその組合せから成る群から選択される処理によって与えられる。この処理中、次亜塩素酸によって酸化される化合物の導入(これは、数ppmの損失が重大となる低濃度においてより重要となる)を防止するため、衛生と偏析を必要とし得る。
【0096】
組成物は、pH調整剤を使用してpH調整され得る。適当なpH調整剤は、二酸化炭素、アルカリ金属カルボネート、アルカリ金属バイカルボネート、アルカリ金属シリケート、アルカリ金属ヒドロキシド、アルカリホスフェート塩、アルカリン土ホスフェート塩、アルカリボレート塩、ヒドロクロリックアシッド、ニトリックアシッド、スルフリックアシッド、アルカリ金属ヒドロゲンスルフェート、アセチックアシッド、様々なソースからの酢、他のカルボキシリックアシッド、ポリカルボキシレート、有機スルホニックアシッド、スルファミックアシッド、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、及びトリアルキルアミンを含む。組成物のpHは、1〜13の範囲にあり得る。組成物のpHは、2〜12の範囲にあり得る。組成物のpHは、2〜5の範囲にあり得る。組成物のpHは、5〜8の範囲にあり得る。組成物のpHは、6〜8の範囲にあり得る。組成物のpHは、6〜7.5の範囲にあり得る。組成物のpHは、9〜13の範囲にあり得る。組成物のpHは、10〜12の範囲にあり得る。
【0097】
(使用方法)
組成物は、空気中に分散され得る。組成物は、霧吹き、気化器、ネビュライザー、レーザー発生スリット付きホース、又はスプレーデバイスを使用して分散され得る。組成物は、加湿器などで連続的に供給され得る。組成物は、タイマー付きキャニスター(canister)などでパルス的に供給される。酢プレイデバイスの一例が特許文献32で説明されている。組成物は、皮膚表面へ適用し得る。組成物は、様々な容器(例えば、二重チャンバーボトル、トリガースプレーボトル、エーロゾルキャニスター、ブリーチペン(bleach pen))から供給され得る。
【0098】
組成物は、ガラス、ABS、ポリカルボネート、高濃度ポリエチレン、低濃度ポリエチレン、高濃度ポリプロピレン、低濃度ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はポリビニルクロリドからなる様々な容器で保管又は運搬され得る。様々な添加物が組成物の安定性に影響し得る。例えば、ポリエチレン樹脂の濃度が、短鎖アルキレン(例えば、ブテン、ヘキセン又はオクテン)でコポリマー化させるにより変性され得る。染色剤、UVブロッカー、不透明化剤、抗酸化剤(例えば、束縛フェノール(例えば、BHT、Irganox1010(Ciba-Geigy A. G.)、Irganox1076(Ciba-Geigy A. G.)、Ionol(Shell Chemical Co.)))のような様々な他の添加物を添加できる。離型剤及び可塑剤が、特に他のタイプのプラスチックに添加され得る。容器は、保管安定性を増大させるために、バリアーフィルムを有し得る。適当なバリアーフィルムは、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素化ポリエチレン、及びBarex(British Petroleumから入手可能なメチルメタクリレート及びアクリロニトリルのコポリマー)を含み得る。
【0099】
組成物は、布、ベッド、室内装飾材、カーテン及びカーペットのような軟質表面に適用され得る。組成物は、軟質表面に、スプレーやワイピングにより適用でき、また直接的に適用でき、浸漬、又は洗濯プロセス中に適用し得る。
【0100】
組成物は、キッチン表面、風呂表面、壁、床、屋外表面、自動車、台、食物接触面、おもちゃ、食物(フルーツ及び野菜を含む)を含む硬質表面に適用され得る。組成物は、硬質表面に、スプレー又はワイピングにより適用でき、また直接的に適用でき、浸漬又は通常のクリーニングプロセス中に適用できる。
【0101】
組成物は、皮膚や空洞内部を含む人間及び動物の表面に適用され得る。組成物は、低い皮膚敏感性を有し、口又は吸入により適用され得る。組成物は、組成物は、人間及び動物の表面に、スプレー又はワイピングにより適用でき、また直接的に適用でき、浸漬又は通常の処理プロセス中に適用できる。組成物は、濃厚ゲルで適用され得る。組成物は、適用部に直接的に適用できるブリーチペンのようなデバイスを使用して適用され得る。組成物は、傷の手当てをするように適用され得る。
【0102】
組成物は、床、コーナー、家具、窓、壁を含む屋内表面及び自動車に不織布基材、布又はクリーニングパッドで適用され得る。組成物は、幼児や、おのちゃ、ボトル、おしゃぶり等の玩具に適用され得る。組成物は、不織布基材、ブラシ、スポンジ、布又はクリーニングパッドで、皮膚及び空洞内部を含む人間及び動物表面に適用され得る。他の表面は、ステンレス鋼、クローム及びシャワー室内を含み得る。不織布基材、布又はクリーニングパッドは、キャニスター、チューブ等と一緒に又は別個にパッケージングされ得る。不織布基材、布又はクリーニングパッドは、手、又はツール又は自動ツールに取り付けたクリーニング具(例えば、ハンドルを有するもの)で使用され得る。不織布基材、布又はパッドを使用するツールの例が、特許文献33、34、35に記載されている。
【0103】
例えば、人間及び動物表面に使用するため、組成物は濃厚化され得る。組成物は、界面活性剤濃厚法、ポリマー濃厚法又は他の手段を用いて濃厚化され得る。濃厚化により、適用をより制御でき、またデバイスからの適用を制御できる。組成物は、40〜10000cpsの粘度に濃厚化され得る。濃厚化及び非濃厚化組成物の例が、特許文献36〜50に記載されている。
【0104】
電解電池での塩化物の陽極の酸化は、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、及びペルクロレートを含む多数のオキシ塩素を発生させる。亜塩素酸塩は、塩素酸塩へ酸化される。ペルクロレートは、その低反応性、高移動度及びチロイド昨日の抑制性のため、不所望な環境汚染物質であり得る。水の塩素化を介する次亜塩素酸塩の製造は、ペルクロレートの形にならない。この方法は、少量のペルクロレートを不所望とする使用において利点があり得る。
【0105】
組成物は、固形組成物と水とを混合することによって調製され得る。固形組成物は、タブレット、顆粒組成物、ペースト又は他の固形組成物であり得る。組成物は、液体組成物を水で希釈することによって調製され得る。水は、純水であり得る。組成物は、例えば、二重チャンバー容器または二重チャンバースプレーボトルから、二つの液体を混合することによって調製され得る。
【0106】
本発明の組成物は、使用前に、水道水又は高い純度の水で希釈され得る。保管のための希釈組成物(例えば、ボトルで予め希釈される)の調製は、より高い純度の水を必要とし得る。このより高純度の水は、例えば、蒸留、フィルター、ナトリウム陽イオン交換(軟水)、水素陽イオン交換(陽イオン交換せずに脱イオン化した水)、逆浸透、活性炭素処理、ウルトラフィルター、ナノフィルター、電解、及びUV光処理を含む様々なプロセスによって得ることができる。
【0107】
本発明の組成物は、使用前に、濃縮駅又は固体組成物から希釈され得る。例えば、選択的に界面活性剤又は他の添加物を含む有効塩素量の濃度5.25%の液体ナトリウム次亜塩素酸塩は、500ppm以下の有効塩素量の濃度に希釈できる。固形次亜塩素酸塩又は次亜塩素酸塩を有するタブレット又はパウダーは、水に分解して500ppm以下の濃度の組成物になる。希釈可能な組成物の例は、特許文献43、44、46、47、51〜57に記載されている。
【0108】
本発明の組成物は、例えば、特許文献58〜62に記載されているようなマルチコンパートメント搬送システムの一部のように搬送できる。
【0109】
本発明の組成物は、水を純化し、消費の際に水を安全にするように使用できる。本発明の組成物は、食物を洗い、食物接触表面をクリーニングし、毒を安全にクリーニングするために使用できる。これは、食物安全成分、GRAS成分、又は毒性の影響が低い成分を含み得る。この使用方法及び可能な組成物が特許文献63〜68に記載されている。
【0110】
本発明の組成物は、医用機器を殺菌するために使用できる。希釈次亜塩素酸塩は、濃縮次亜塩素酸塩と比較して、チューブや他の敏感な部分を脱色したり、劣化させない。組成物は、腎臓透析機に使用され、又は歯内治療洗浄剤として使用できる。本発明の組成物は、腫瘍細胞に作用させて腫瘍細胞を殺すために使用できる。
【0111】
本発明の組成物は、農業(例えば、土地上又は容器内の、種及び苗木処理、果樹の休眠中の枝、保管穀草処理、収穫後の植物の枝、肥料の処理、運搬のための処理、保管、店頭でのディスプレイ、輸出入のための処理、及び防虫)に使用できる。本発明の組成物は、精肉業、家禽業、乳製品業、海産物業及び養殖業において使用でき、例えば、器具の処理、生簀の処理、卵及び容器への適用、肉及び容器への適用、搬送処理、保管、店頭でのディスプレイ、輸出入の処理、防虫処理、動物への感染処理(乳房の処理を含む)、乳搾り器具、生産ライン、及び容器への適用に使用できる。本発明の組成物は、防虫処理等のホームセキュリティーに使用できる。
【0112】
本発明の組成物は、カットした花及び他の植物を維持させるために使用できる。本発明の組成物は、茎、離層、花及び葉の劣化の原因となる微生物の成長を防止するために使用できる。本発明の組成物は、カットしたフルーツ及び野菜(カットしたメロン、イチゴ、ポテト等)の鮮度を長持ちさせるために使用できる。本発明の組成物は、新鮮なイチゴ並びに他のフルーツ及び野菜から肝炎ウイルスA型を絶滅させるために使用できる。本発明の組成物は、サルモネラ菌等のような食物病の広がりを抑制するため、アルファルファ、小麦、及び全ての他の食用植物を含む様々な植物の種を処理する農作業で使用できる。本発明の組成物は、かびで汚れた靴を洗浄するために使用できる。本発明の組成物は、スポンジ、布、紙タオル及び他の不織布品と共に使用して、軟質及び硬質表面からかび、バクテリア及びウイルスを除去、滅菌し、クリーニングできる。本発明の組成物は、スプレー又はワイピング(拭き取り)品として使用できる。本発明の組成物は、学校の硬質表面上の病原菌の広がりを抑制するために使用できる。本発明の組成物は、刑務所内での肝炎の感染を抑制するために使用できる。本発明の組成物は、洗濯物に使用して、病原菌を殺菌することができる。本発明の組成物は、福祉センターや公共のジムで長期間使用でき、例えば、スプレーや布拭きで硬質表面に適用して、周囲の表面や人間を介して伝わる病原菌を殺菌することができる。本発明の組成物は、タオルや病原菌の付いた他の物品を殺菌するために洗濯物に使用できる。本発明の組成物は、公共の場所で使用でき、例えば、公園、道路などの公共施設に広くスプレーして、SARS、カリチウイルス、エンテロウイルス、FMD及び他のウイルスのような病原菌を抑制できる。本発明の組成物は、布拭き又はスプレーにより全ての周囲の表面を殺菌できる。本発明の組成物は、船舶で使用でき、例えば、ノルウォーク(norwalk)ウイルス、カリチウイルス及びインフルエンザウイルスの広がりを抑制するために使用できる。本発明の組成物は、サルモネラ及びカンピロバクターによる汚染を抑制するために使用できる。本発明の組成物は、生物化学兵器から保護でき、例えば、アントラックス、BT、サリン、スモールポックス、SARS等が潜在的に存在する場合に人間(兵隊、救命隊など)にスプレーできる。本発明の組成物は、軍事車両、航空機等を殺菌するために使用できる。本発明の組成物は、伝染性病原菌の広がりを抑制するために使用でき、例えば、航空機(内部及び外部)、電車、バス及び全ての交通手段を殺菌して病原体の広がりを抑制できる。本発明の組成物は、空孔や他の入口で靴(ワイピング(拭き取り)又はスプレー)を殺菌するために使用できる。本発明の組成物は、無視の駆除に使用でき、例えば、スプレーによりナメクジや他の虫を殺虫するために使用できる。本発明の組成物は、シラミを駆除するために使用できる。本発明の組成物は、動物及び虫の病原体を抑制するために使用でき、例えば、硬質及び軟質表面上の動物及び鳥のウイルスを抑制するために使用できる。このようなウイルスは、SARS、バードフルーウイルス(bird flu virus)、カリチウイルス、牛病原ウイルス、パルボウイルス(parvovirus)、ねこウイルス等を含む。また、本発明の組成物は、乳頭に適用してウイルスの伝染を抑制するために使用できる。
【0113】
本発明の組成物は:液体組成物封入容器;使用説明書一式;及び次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩、及びその混合物から成る群から選択されるアレルゲン消毒剤を含む液体組成物を含む製造物品の一部であり得る。使用説明書一式は、純又は希釈液体組成物を適用してアレルギー反応を防止したり、病気を防止するための、硬質表面、軟質表面及び空気から成る群から選択されるターゲットに接触させるための使用説明書を含む。
【0114】
本発明の組成物は、製造物品の一部であり、前記使用説明書に加えられる事項は、健康的、より健康的、発病低減、屋内病気感染抑制、病気から家族を保護、家庭の健康維持、家庭を良好に維持、家庭内病気感染防止、発病の危険性を低減、及びその組合せから成る群から選択される事項を含む付加的な事項を伝えるものであり得る。
【0115】
組成物は、製造物品の一部であり、使用説明書に加えられる事項は、かびアレルゲンを消毒、かび毒素を変性、かび毒を消毒、プロテインアレルゲンを消毒、アレルゲンの抑制、クリーニングによるアレルゲンの除去、ワイピング(拭き取り)によるアレルゲンの除去、洗濯によるアレルゲンの除去、呼吸器の病気を低減、風邪の低減、かびアレルゲンの変性、アレルギー反応の防止、人間のアレルギー反応の防止、かび等によるアレルギーの兆候を防止、かび菌を殺菌、かび胞子の殺菌、かび由来の人間のアレルギー過敏を防止、かび由来の動物のアレルギー過敏を防止、かび由来のアレルギー過敏のリスクを低減、かび由来のアレルギー反応のリスクの低減、アレルギーを引き起こすかび胞子の殺菌、かび菌の消毒、及びかびによる炎症の防止から成る群から選択される事項を含む付加的な事項を伝えるものであり得る。
【0116】
組成物は、製造物品の一部であり得る。製造物品は、使用説明書一式を含み得る。使用説明書一式は、容器、及び次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物を含むアレルゲン消毒剤を含む液体組成物を含む製造物品を使用するために公衆に与えられるものである。使用説明書一式は、アレルギー反応を防止したり、病気を防止するために、純又は希釈液体組成物で、硬質表面、軟質表面及び空気から成る群から選択されるターゲットに接触させるための使用説明を含む。使用説明書は、次亜ハロゲン酸塩組成物を含む液体組成物で病気の広がりを防止することに関するものであり得る。公衆への使用説明方法は、アレルギー反応が花粉、ほこりダニ又はかびアレルゲンに反応する情報を含み得る。使用説明書一式は、電子及び/又はプリントメディアを介して公衆に与えられ得る。使用説明書一式は、販売所から郵送され得る。使用説明書一式は、上記の液体組成物、上記のターゲット表面及びその組合せから成る群から製品に関連したアドレスでコンピューターネットワーク上で送ることができる。
【0117】
次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物から成る群から選択されるアレルゲン消毒剤を含む液体組成物の使用を促進する方法は、アレルギー反応及び/又は病気を防止するための使用説明書を含み得る。この方法は、前記組成物で、硬質表面、軟質表面及び空気から成る群から選択されるターゲットを処理することによって、アレルギー反応及び/又は病気が低減及び/又は防止されるという情報を公衆に与える工程を含む。組成物の使用を促進する方法は、電子及び/又はプリントメディアを介して消費者に情報を与える工程を含み得る。
【0118】
組成物の使用は、動物のアレルギー反応をテストするための方法を含み得る。このテスト方法は、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物から成る群から選択される組成物で処理したアレルゲンを皮下注入する工程を含む。
【0119】
(実施例)
表1は、希釈次亜塩素酸塩溶液が、ほぼ中性のpHで、特に、金属イオン、塩及び全有機炭素(TOC)(表2)から比較的フリーな水で希釈したときに、良好な安定性を有することを示す。濃縮次亜塩素酸ナトリウムの諸基の脳℃は6.24%次亜塩素酸ナトリウムであり、安定サンプルは、174oz.Clorox(登録商標)ブリーチボトルに保管された。
【0120】
【表1】

【0121】
【表2】

【0122】
表3は、希釈次亜塩素酸塩溶液が、ほぼ中性のpHで、特に金属イオン及び塩から比較的フリーな水で希釈したときに、良好な安定性を有することを示す。また、この溶液は、ピロホスフェート及びオルトホスフェートのようなキレート剤を含むことで良好な安定性を有する。濃縮次亜塩素酸ナトリウムの初期濃度は6.448%次亜塩素酸ナトリウムであった。
【0123】
【表3】

【0124】
表4は、不純物を含む本発明の組成物を示す。低い不純物濃度は、組成物の安定性を向上できる。幾つかの場合、不純物の初期濃度がより高く、この不純物は、長時間にわたって低反応性又は不活性である。これらの場合、組成物は、時間経過とともにその安定性を増大し得る。
【0125】
【表4】

【0126】
表5は、ほこりダニアレルゲンが、希釈次亜塩素酸塩溶液で、5ppm有効塩素量へ効果的に変性されることを示す。4ppmの希釈次亜塩素酸塩溶液で得られるpHは6.51であった。また、組成物は、30秒内でアレルゲンに対して有効であった。
【0127】
製品効能スクリーニングが、アンチボディーカプチャ(antibody capture)ELISA(ここで、組換型抗原がポリスチレンにコーティングされ、製品は、所定のウエル(well)に直接的に加えられ、選択した時間の間培養され、ウエルを処理した製品の結果が、無処理ウエルのものと比較され、濃度が標準曲線に対して計算される)を使用して行われた。この方法は、抗原カプチャELISAと異なり、アンチボディ−抗原複合物に影響を与える製品干渉が考慮されていない。これは、製品が抗原/アレルゲンに直接的に加えられ、ウエルが過剰な製品で洗われ、アンチボディが抗原の残り部分に培養されるからである。プロテイン切断がSDS−PAGE法により示され、アレルギー反応(アンチボディの抗原への結合)の損失がウエスタン・ブロット(Western blot)(免疫性ブロット)で観察された。
【0128】
【表5】

【0129】
表6は、希釈次亜塩素酸塩が、ぶどう球菌に対する有効性で測定されるような殺菌処理に効果があることを示す。テストは、AOAC殺菌スプレー製品テスト方法(AOAC961.02、第15エディション、SOP番号:001−057−06)を用いて行った。AOAC合成流体培養基で培養したぶどう球菌の約48時間懸濁液がテストに使用された。培養濃度は、ターゲットの4×10/スライド(一旦乾燥)を超えるように調節された。有機肥料で行うため、別のバクテリア懸濁液が胎児乳精で調製された。ここで、乳精は5%であった。0.01mlの量だけ、ガラススライド毎に接種された。無菌湾曲ニードルが、エッジから1/8”内に接種材料を注入するために使用された。各接種材料のため、スライドは、完全に乾燥するまで、35℃定温器で乾燥された。テストの前に、ボトルキャップが、スプレートリガーと交換された。トリガーが引かれ、テストが、2〜3秒の間、汚染表面にスプレーすることによって開始された。この表面は、3〜4回吹き付けることによって完全にウエット状態になった。1回の吹き付けで2.24g〜。90gの製品が分散された。汚染表面にピペットで移されるサンプルのため、分散量は、2.5ml/スライド(フィルターペーパー有り)と5ml/スライド(フィルターペーパー無し)との間であった。
【0130】
【表6】

【0131】
表7は、組成物が様々なウイルス及び胞子を殺菌するのに有効であることを示す。
【0132】
【表7】

【0133】
組成物は、かびの成長を抑制するのに有効である。ペトリ皿でペニシリンかびに対してテストした希釈次亜塩素酸は、成長を抑制した。
【0134】
希釈次亜塩素酸塩組成物は、臭気の抑制に有効である。希釈次亜塩素酸塩は、臭気発生バクテリアを殺菌し、臭気分子自体を酸化させ、より小さい臭気無しの成分に分解することによって臭気を抑制できる。最初のテストが、小さいプラスチック容器とニンニク液を使用して行われた。室温でニンニク液を二つのプラスチック容器内に滴下し、10分間放置した。次に、これら容器を開放し、一方に希釈次亜塩素酸塩をスプレーし、他方に水をスプレーした。次に、これら容器を閉じ、再び10分間放置した。次に、容器のコーナーを開放して内容物の臭いを確かめた。希釈次亜塩素酸塩をスプレーした様基は、水をスプレーしたものよりもニンニク臭が少なかった。
【0135】
本発明の組成物は、他の次亜塩素酸塩組成物と比較して、繊維に与えるダメージを小さくできる。湿気をおびるまで、綿、ナイロン及びウールに希釈次亜塩素酸塩をスプレーした。テストは、スプレー回数20以上まで繰り返された。視覚的なダメージが全く観察されなかった。細長い易漂白性の青色染めの綿(Intralite Turquoise GL)を希釈次亜塩素酸塩溶液に漬けた。この細長い綿は、数時間の間、全く色落ちしなかった。長時間漬けておくと幾らかの漂白が観察され、24時間後に容易に観察できるようになった。
【0136】
本発明の組成物は、溶液中で、コウジカビの胞子を殺菌でき、コウジカビの抗原を不活性にできることを見出した。この組成物は、また、硬質表面でテストされた。本発明の組成物が、水(無)と比較して乾燥壁6ログ(log)でのかび成長を低減することを見出した。本発明の組成物が、水(無)と比較して合板6ログでのかび成長を低減できることを見出した。本発明の組成物が、人間のアレルギー反応のテストを行った。このテスト方法は、組成物で処理したアレルゲンを皮下注射することを含む。
コウジカビに対して陽性の皮膚刺激性を有するテスト体に皮膚刺激テストを行うことによってオリエンテッドストランドボード(oriented strand board)で処理した残留物を評価した。
【0137】
このテストにより、本発明の組成物が、アレルゲンによる呼吸器疾患を低減又は防止し、アレルゲンを低減又は防止することを示唆する結果が得られた。
【0138】
本発明は、新規な原理に関連した情報を当業者に与え、要求される特別な成分を佼成し使用するために詳細に説明した。しかし、本発明が異なった機器、材料及びデバイスにより実施できること、及び様々な変更物及びプロセスが本発明の範囲を逸脱せずになされ得ることが理解できる。このような変更物は特許請求の範囲の等価物の範囲にあるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定希釈組成物を製造するための方法であって、
前記組成物が、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩及びその混合物から成る群から選択されるものであり、
当該方法が、
(a)次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩、次亜ハロゲン酸生成種、次亜ハロゲン酸塩生成種、及びその混合物から成る群から選択される活性材料のソースを調製する工程、及び
(b)前記安定希釈組成物を与えるために、前記ソースを純水で希釈する工程、
を含み、
(c)前記安定希釈組成物が、1.0ppmと約1200ppmとの間の範囲にある有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項2】
安定希釈組成物を製造するための方法であって、
前記組成物が、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩、及びその混合物から成る群から選択されるものであり、
当該方法が、
(a)有効塩素量として活性ハロゲン含有量が約0.5%以上の第一の溶液を調製する工程、及び
(b)第二の溶液を与えるために、前記第一の溶液を純水で希釈する工程、
を含み、
(c)前記第二の溶液が、1.0ppmと約1200ppmとの間の範囲にある有効塩素量の濃度を有し、
(d)前記第二の溶液が、保管温度70°F、27日にわたって、少なくとも90%の有効塩素量の濃度を保持する、
ところの方法。
【請求項3】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、さらに、保管温度120°F、30.7日にわたて、少なくとも70%の有効塩素量の濃度を保持する、
ところの方法。
【請求項4】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、pH5以上、pH10以下の範囲のpHを有する、
ところの方法。
【請求項5】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、pH5以上、pH9以下のpHを有する、
ところの方法。
【請求項6】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、pH5以上、pH8以下のpHを有する、
ところの方法。
【請求項7】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、pH5以上、pH7以下のpHを有する、
ところの方法。
【請求項8】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、pH6以上、pH8以下のpHを有する、
ところの方法。
【請求項9】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、800ppm以下の有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項10】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、500ppm以下の有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項11】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、200ppm以下の有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項12】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、100ppm以下の有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項13】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、80ppm以下の有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項14】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、40ppm以下の有効塩素量の濃度を有する、
ところの方法。
【請求項15】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、40cpsから10000cpsの粘度を有する、
ところの方法。
【請求項16】
請求項2の方法であって、
前記純水が、ナトリウム陽イオン交換、水素陽イオン交換、逆浸透、活性炭素処理、UV光処理、ウルトラフィルター、ナノフィルター、電解、及びその組合せから成る群から選択されるプロセスによって調製される、
ところの方法。
【請求項17】
請求項16の方法であって、
前記純水が、イオン交換プロセスによって調製される、
ところの方法。
【請求項18】
請求項17の方法であって、
前記純水が、活性炭素、UV光、及びその組合せからなる群から選択されるプロセスで処理してから、イオン交換プロセスによって調製される、
ところの方法。
【請求項19】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、約100ppb以下の銅、約10ppb以下のニッケル、約30ppb以下のコバルト、及び約500ppb以下の全有機炭素を含む、
ところの方法。
【請求項20】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、
アレルゲンを処理するために使用される、
ところの方法。
【請求項21】
請求項2の方法であって、
前記第二の溶液が、硬質表面、食品接触表面、病院内の表面、食品表面、キッチン表面、風呂表面、人間の表面、腫瘍表面、皮膚表面、動物の表面、軍事用機器、輸送用機器、子供の玩具、植物の表面、種、野外の表面、軟質表面、空気、創傷、医用機器及びその組合せから成る群から選択される表面を処理するために使用される、
ところの方法。
【請求項22】
安定希釈組成物を製造するための方法であって、
前記組成物が、次亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸塩、及びその混合物から成る群から選択されるものであり、
当該方法が、
(a)有効塩素量として約0.5%以上の活性ハロゲンの含有量を有する第一の溶液を調製する工程、及び
(b)第二の溶液を与えるために、前記第一の溶液を純水で希釈する工程、
を含み、
(c)前記第二の溶液が、1.0ppmと約1200ppmとの間の有効塩素量の濃度を有し、
(d)前記第二の溶液が、pH5以上、pH8以下のpHを有する、
ところの方法。
【請求項23】
請求項22の方法であって、
前記第一の溶液が、前記pHの範囲を達成するように、PH調整剤をさらに含む、
ところの方法。
【請求項24】
請求項23の方法であって、
前記第一の溶液が、カルボンジオキシド、アルカリ金属カルボネート、アルカリ金属バイカルボネート、アルカリ金属シリケート、アルカリ金属ヒドロキシド、アルカリホスフェート塩、アルカリン土ホスフェート塩、アルカリボレート塩、ヒドロクロリックアシッド、ニトリックアシッド、スルフリックアシッド、アルカリ金属ヒドロゲンスルフェート、アセチックアシッド、他のカルボキシリックアシッド、ポリカルボキシレート、有機スルホニックアシッド、スルファミックアシッド、及びその混合物から成る群から選択されるpH調整剤を含む、
ところの方法。
【請求項25】
請求項22の方法であって、
前記純水が、前記pHの範囲を達成するために、pH調整剤を含む、
ところの方法。
【請求項26】
請求項25の方法であって、
前記第一の溶液が、カルボンジオキシド、アルカリ金属カルボネート、アルカリ金属バイカルボネート、アルカリ金属シリケート、アルカリ金属ヒドロキシド、アルカリホスフェート塩、アルカリン土ホスフェート塩、アルカリボレート塩、ヒドロクロリックアシッド、ニトリックアシッド、スルフリックアシッド、アルカリ金属ヒドロゲンスルフェート、アセチックアシッド、他のカルビキシリックアシッド、ポリカルボキシレート、有機スルホニックアシッド、スルファミックアシッド、及びその混合物から成る群から選択されるpH調整剤を含む、
ところの方法。

【公表番号】特表2007−530731(P2007−530731A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504988(P2007−504988)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/007827
【国際公開番号】WO2005/094439
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(591139873)ザ・クロロックス・カンパニー (3)
【氏名又は名称原語表記】THE CLOROX COMPANY
【Fターム(参考)】