説明

段ボールシートのICタグ装着システム

【課題】 現在高コストのICタグ付きの段ボールを安価に提供する為には、ICタグそのものも小型で安価で、取付けもインラインで高速運転できれば製造コストも下がる。高速で運転している製函機のグルアの糊付け直後で、段ボールシートのジョイント部に糊付けした後にICタグを確実に1個所定の場所に供給するとともに、正常に取付けられていることを確認後、不良の場合識別できるようにすればよい。
【解決手段】 小型のICタグ1を高速で供給すべくヘッド2の先端に吸引、吹出し可能なノズル3を設け、さらに吹出し位置に供給管4を備え、糊ロール5で糊付けされた段ボールシート9のジョイント部の先端を検出するセンサ6、ICタグの確認用のタグリーダ7を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボールシートへのICタグの取付けに関するものである。
【背景技術】
【0002】
段ボール箱へのICタグの装着は一般的には外面に貼り付け行なっているが、ICタグが比較的大きく高価で高速化が困難なのでトータルコストも高い。 そこで特許文献1のように小型のものをジョイント部の内側に糊付け時に一緒に装着することを考案したが、製函機は最高350枚/分と高速で運転できる。
【0003】
【特許文献1】 特開2005−219810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在高コストのICタグ付きの段ボールを安価に提供する為には、ICタグそのものもできるだけ小型で安価で、取付けもインラインで高速運転できれば製造コストも下げられる。 また高速で運転している製函機のグルアの糊付け直後で、段ボールシートのジョイント部に糊付けした後にICタグを確実に1個所定の場所に供給するとともに、正常に取付けられていることを確認後、不良の場合識別できるようにすればよい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
図1の概念図に基づき説明する。 図示しないテープリールに付着したICタグを先端に吸引、吹出しできるノズル3を備えた高速で動くヘッド2でICタグ1を1個吸引し、確実に段ボール上に塗布した糊(10)の上に到達させる為のガイドおよび糊塗布時の飛沫がノズルに付着しないガードの為の供給管4の位置まで移動し停止する。 センサ6で段ボールシート9のジョイント部を検出し、所定位置でブローしノズル3から1個のICタグ1を糊ロール5でシートのジョイント部上に塗布した糊10の上に供給する。 その下流でタグリーダ7で読み正常なICタグが付着していることを確認し、異常があればその下流に設けたインクノズル(8)からインクを吹き、ICタグが読めないか付着していない不良品を識別できるようにするシステムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明により製函機の高速運転時に糊付け装置直後でICタグを取付け、直後に検査し、不良品を識別できるので、簡単に安価な小型ICタグを装着した段ボール箱を確実に製造でき、現在ネックになっている高コスト問題の解決の大きな一助になり、ICタグ化の推進が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の詳細を実施例に基づき説明する。
【実施例】
【0008】
段ボールケースは色々なタイプがあり多いのがみかん箱のようなA式のものであるが、ジョイント部に糊付けし箱になる。 その場合印刷、スリット、クリーズ、スロット後にグルアで糊付けすることになる。 図1に概念図を示すが、糊10はタンクからポンプで吸引し給糊ブロックで糊ロール5に均一な厚さになるように転移し、さらに段ボールシート9のジョイント部に転移する。 その後でICタグをジョイント部に1個載せるが、ICタグはテープリールに付着した状態で供給されたものを先端に吸引、吹出し可能なノズル3を備えたヘッド2で1個吸引して高速移動し供給管4の位置に停止させブローすると、供給管4中を通過し、段ボールシートのジョイント部の糊の上に載る。 供給管4はICタグ1個を確実に到達させる為のガイドおよび糊塗布時の飛沫がノズルに付着しないガードの為に設ける。 センサ6はブローするタイミングを取る為のものである。 ジョイント部に付着したICタグはさらに下流のタグリーダ7で1個かつ作動が正常であることを確認するためで、正常でない場合には例えばさらに下流のインクノズル8で乾燥すると無色透明になる消滅インクを吹き、目視で判別し除去できるようにする。 もちろん特定されメモリされた不良シートは自動的に除去することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明のシステムは製函工程でインラインで安価な超小型ICタグが供給するだけで装着できるため、コストも安価で高速で装着できるので非常に有効で、利用の可能性は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 本発明の概念図である。
【符号の説明】
【0011】
1 ICタグ
2 ヘッド
3 ノズル
4 供給管
5 糊ロール
6 センサ
7 タグリーダ
8 インクノズル
9 段ボールシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型のICタグ(1)を高速で供給すべくヘッド(2)の先端に吸引、吹出し可能なノズル(3)を設け、さらに吹出し位置に供給管(4)を備え、糊ロール(5)で糊付けされた段ボールシート(9)のジョイント部を検出するセンサ(6)、ICタグの確認用のタグリーダ(7)を設けたICタグ装着システム。

【図1】
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【公開番号】特開2007−145419(P2007−145419A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−368767(P2005−368767)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(594087115)富士キネティックス株式会社 (26)
【Fターム(参考)】