説明

殺菌に特に有用なエネルギー結合方法、及びそれを使用する様々なシステム

例えばUV光源、超音波振動子、又はそれらの組合せである少なくとも1つのエネルギー源からのエネルギーを、例えば危険な細菌である目標位置に、例えば水である流れる液体を介して結合する方法及びシステムを開示する。エネルギーが結合されるべき細菌は、水の流れ自体及び/又は水の流れがその流れの終わりにおいてあてられるべき表面上にも存在しうる。従って、容器を充填し且つ同時に殺菌するインライン無菌充填を提供する。水が洗浄に使用される別の実施例では、インライン無菌洗浄装置を提供する。様々な他の実施例も開示する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、音響エネルギー結合の分野に係る。本発明は更に、光放射結合の分野に係る。より具体的には、本発明は、液体媒体を介する音響エネルギーの結合に係る。
【0002】
[発明の背景]
音響エネルギーは、医学(例えば、超音波撮像装置、肝臓結石粉砕装置)、産業(例えば、プラスチックはんだ付け、塗料剥離)、生活スタイル、及び健康(例えば、スイミングプール藻発生防止、空気加湿)等の様々な分野において使用される。
【0003】
本発明の第1の目的は、音響エネルギーが効果的に使用されうる産業上の適用の範囲を、このようなタイプのエネルギーを現在使用しない分野に拡大することである。これは、以下において、音響エネルギー投与用の先駆的な革新的な媒体を開示することによって、更に、このように投与された音響エネルギーと、同じ媒体を介して投与されうる他のエネルギータイプとの間の驚くべき相乗作用効果を開示することによって、また更に、音響エネルギーと媒体物質自体との間にもたらされるもう1つの驚くべき相乗作用を開示することによって達成されうる。
【0004】
多くの超音波適用は、音響エネルギー発生器と、エネルギーが作用すべき空間又は表面との間の結合のために(自由大気以外の)媒体を必要とする。
【0005】
ここで、国際公開第02/38447号(「Disinfection Through Packaging」なる名称)を参照する。この特許の幾つかの実施例では、音響エネルギーは、容器の蓋と、容器の中に含まれる液体の頂点との間に捕捉された空気カプセルが、液体と混合されるよう下方向に広がるようにすべきであり、それにより、容器の内側に、液体と液体内に混合された複数の気泡との間の複数の屈折率プロファイルから形成される固有の均質な光拡散器が形成される。この光拡散器は、容器及びその内容物を殺菌するためのUV355nm光パルスの均質な分布のためである。空気カプセルを下方向に広げ、それを液体と混合される複数の気泡に変換することは、液体の分子を容器の垂直軸についての回転モーメントに活性化することによって、又は、容器の底から上方向に向けられたモーメントによって液体分子に衝撃を与えることによって渦を形成することによって行われうる。
【0006】
従って、本発明は、蓋付き液体容器の内部に、音響発生器からの音響エネルギーパルスを伝達する新規の方法及び手段を提供することをもう1つの目的とする。
【0007】
新しい塗料のための準備として、船艇及び潜水艦の外面から古い又は破損した塗料を剥がす又は除去する1つの公知の方法は、超音波を使用し、超音波を、除去すべき塗料の場所に集中させ、同時に、その処理された場所に水流を向けることによって除去された塗料を洗い流す方法である。これは、超音波エネルギー源と処理されるべき表面との間の結合のもう1つの例であり、ここではこの結合は空気を介して行われ、従って、音響エネルギーを環境に膨大に損失している。本発明は、このようなエネルギー損失問題も解決することを目的とする。
【0008】
殺菌、洗浄、浄化、及び精製の分野における超音波エネルギーの使用は周知である。超音波は、貯水器又はプールにおける藻の生成を阻止し、また、液体貯蔵器及びプールの壁及び表面から微生物を分離し除去するよう使用される。しかし、細菌及び微生物の多くの種類は、それらの柔軟性のある固有の体構造によってそれらが暴露される高エネルギー音波でさえも持ち堪えてしまう。従って、殺菌及び有害種を破壊する分野におけるUV光の周知の良好な属性と、他の有害種を処理及び損傷する超音波の能力を組み合わせるために、多数の試みが長年行われ、また、多くの方法が開発されてきた。残念ながら、幾何学的な使用を阻む厳しい制限が、技術者、科学者、及び製造業者が、UV及び超音波エネルギーを同時に包含するマルチディシプリナリ技術の基盤を更に開発することを阻んできた。
【0009】
従って、本発明は、UV光及び超音波エネルギーの両方が非常に効果的に使用可能でありうる非常に効率的な基盤を提供することをもう1つの及び主な目的とする。
【0010】
本発明は、有害種が、損傷を与えるエネルギーに暴露される容積にありながら、洗われる又は破壊されるために表面から分離されるようにする方法を提供することを更なる目的とする。
【0011】
本発明は従って、減少されたエネルギー量によって大量の液体が殺菌されうる方法を提供することをもう別の目的とする。
【0012】
[発明の概要]
本発明は、液体をエネルギー伝達媒体として使用する音響エネルギー結合に関する。
【0013】
本発明の名称を(例えば、「エネルギー伝導」ではなく)「エネルギー結合」とした理由の1つは、「仕事」をするためのエネルギーの使用がある、即ち、供給されたエネルギーを、情報キャリアとして使用するのではなく、供給先で消費する意図があることを強調するためである。
【0014】
従って、電磁波又は音響波を介して情報データを転送する媒体を使用するのではなく、本発明のコンテキストでは、「エネルギー結合」とは、源から目標にエネルギーを伝達する媒体の使用に関わり、このエネルギーは、目標における機械又は化学特性を変更するのに十分な線量率で少なくとも投与される。
【0015】
本発明による機械特性の変更は、構造、形状、又は物体の相対的な配置を変更することを意味する。
【0016】
化学特性の変更は、原子結合又は分子結合を壊す又は作ることを意味する。
【0017】
静止した液体は、音響エネルギーを伝達するための周知の媒体である。しかし、本発明の先駆的な概念は、音響エネルギー用の媒体として流れる液体を使用することであり、特に、管に通されていない液体ジェットを、源(音響波発生器)からの音響エネルギーを、目標位置における機械又は化学特性を変更するのに十分なエネルギー線量で目標位置において作用するよう伝達する媒体として使用することである。本発明は更に、液体を媒体として使用する光放射結合に関する。液体は、光放射エネルギーを伝達する周知の媒体である。しかし、本発明の先駆的な概念は、光放射エネルギーを結合するための媒体として流れる液体を使用することであり、特に、光放射エネルギーを結合するための媒体として管を通されていない液体ジェットを使用することである。
【0018】
本発明は更に、1つ以上のエネルギー源によって生成されたエネルギーを結合する相乗作用面に関する。例えば、音響エネルギーと光放射エネルギーの両方を流れる液体媒体を介して(また特に、管を通されていない液体ジェットを介して)結合する。又は、例えば、同じ種類のエネルギー(即ち、音響又は電磁気)を生成し、その波長、PRT(即ち、パルス繰り返し率)、又はパワーレベルといった特定の特性において互いに必ずしも異ならなくてもよい1つ以上の源間で結合(又は同期)する。
【0019】
これは、本発明に「エネルギー結合」というタイトルをつけた第2の理由である。即ち、本発明では、2つ以上のエネルギータイプが、以下に詳細に説明するように、強力な相乗作用処理が得られるよう流れる液体媒体の中で結合されうる。
【0020】
更に、本発明は、流れる液体の中における、光放射の音響波への変換、及び音響波の光放射への変換に関する。更に、本発明は、光又は音が使用されることが意図される処理を制御且つ投与する手段として、光から音響(以下にLTSと称する)への変換と、音響から光(以下にSTLと称する)への変換の使用に関する。
【0021】
管を通されない液体は、周りの空気の屈折率に比べて相対的に高い液体の屈折率によってライトガイドとして使用可能であることを理解すべきである。即ち、これは、空気における光の速度に比べて相対的に低い液体における光の速度による。反対のことが音響エネルギーについて言える。液体中の音の速度は、空気中におけるよりも速く、これは、すぐに、光について起きることと同じ論理を使用して、音響エネルギーは、液体の管を通されない流れを介して案内される際に、周りの空気に損失されるという結論をもたらしうる。
【0022】
音響波が管を通されない液体ジェット内に閉じ込められたままとなる理由は、媒体を通過のみする光エネルギーとは異なり(エネルギーは、そのフォトン(futon)の中に蓄積される)、液体中の音響エネルギーは、(波の中を動き振動する)液体分子自体の運動エネルギーだからである。空気の密度に比べて液体の密度は非常に高いので、管を通されない液体ジェットから周りの空気への運動エネルギーの損失は、無視可能である。したがって、液体と空気との間の負に方向付けられる屈折率にもかかわらず、管を通されない液体の流れの中を案内される音波は、無視可能なエネルギー損失で遠隔の目標位置に到達しうる。
【0023】
この概念によると、光エネルギーと音響エネルギーの両方は、流れる液体、更に、管を通されない液体ジェットを介して伝達されることが可能である。このことは両方向において、即ち、液体の流れとともに又は液体の流れに抵抗して行うことが可能である。
【0024】
本発明によるターゲット分子又は微生物の機械又は化学特性を変更するためにエネルギーを結合する方法は、以下の段階を有する。
【0025】
(a)少なくとも1つのエネルギー源の出口から放射される、パワー、波長、デューティサイクル、及び繰り返し率に関して所定のパラメータを有するエネルギーを供給する段階と、
(b)所定の流速を有する液体の流れを供給する段階と、
(c)液体の流れを、目標位置に接触するよう方向付ける段階と、
(d)エネルギーを、液体の流れの軌道に沿って方向付ける段階と、
を含み、
流れを目標位置上に、エネルギー源と目標位置との間に位置付けられる特定のターゲット分子又は特定の微生物種の少なくとも50%の少なくとも1つの機械又は化学特性を変更するのに十分な期間の間、且つ、条件下に維持する。
【0026】
本発明は、その様々な実施例において、液体の流れとターゲット位置との間の相対動作を提案する。例えば、殺菌されるべき又は無菌充填されるべき容器といった複数の目標位置は、液体の流れの、上述の期間の間、且つ、上述の条件下での各目標位置(即ち、容器)との接触が維持されながら、液体の流れの反対側に、即ち、コンベヤに沿っての目標位置の動作によって周期的に置き換えられうる。
【0027】
本発明の他の実施例では、液体の流れは、上述の期間の間、且つ、上述の条件下で各目標位置との接触が維持されながら、複数の目標位置に沿って動かされうる。例えば、本発明の方法を使用する殺菌システムは、車両上に搭載されうる。この車両は、液体の流れを、有害生物学種又は有害化学物質によって影響を受けていると疑われる対象(例えば、哺乳類)を殺菌するのに十分な期間と条件下に維持しながら、上述の対象のラインに沿って動くことが可能である。
【0028】
本発明による目標位置は、充填前容器、充填後容器、表面、人間、哺乳類、車両、医療機器、コンベヤ、コンベヤベルト、食品、果物、野菜、サラダでありうる。
【0029】
結合されるべきエネルギーは、15KHzと1GHzの間の範囲にあることが好適である音響振動エネルギーであるか、又は、1nmと1,000nmの間の波長を有することが好適である光エネルギー放射であるか、又は、それらの組み合わせでありうる。
【0030】
本発明の1つの好適な実施例では、少なくとも1つのエネルギー源は、レーザである。
【0031】
最も好適には(また、特に殺菌処理のためには)、上述のレーザは、パルス266nmレーザである。しかし、包装を介する殺菌のためには、上述のレーザは、パルス355nmレーザであることが最も好適である。
【0032】
本発明では、液体の流れは、その経路の少なくとも一部分に沿って管を通されない。多くの場合、その管を通されない部分は、液体の流れを発射する水出口と目標までの間の部分である。
【0033】
1つの好適な実施例では、液体の流れは、その経路の少なくとも一部分に沿ってクオーツ管の中を通される。クオーツ管は、液体−クオーツ中心から吸収性の周囲物質に光が漏れることを阻止するために空気によって囲まれるべきである。エネルギー源から目標に向かって光エネルギーが通されるべき経路に沿って全てクオーツ管を使用することが最も好適である。
【0034】
すすぎ、洗浄、剥離、又は殺菌処理のために本発明の方法を使用する好適な実施例では、エネルギーは、粒子又は微生物が付着した目標表面から該粒子又は微生物を取り除くのに有用な周波数及び振幅の音響振動波を含むことが好適である。
【0035】
有害細菌胞子によって影響を受けていると疑われる目標を殺菌するためには、音響振動波は、胞子を粗砕するのに有用な周波数及び振幅にあるべきである。エネルギーが、エネルギー源と目標位置との間の微生物(例えば、胞子状態の細菌)を粗砕する又は分解するのに有用な周波数及び振幅にある音響振動波を有する場合、光と音の強力な相乗作用効果が、液体の流れを介して、UV線を更に結合することによって達成されうる。
【0036】
相乗作用が得られるのは、胞子が音響エネルギーによって処理された後では、少量のUV線量であったとしても、エネルギー源と目標位置との間にある損傷を受けている微生物を無くすには極めて有用だからである。胞子を処理するために必要とされるUVエネルギーの大幅な縮小を可能にするこの相乗作用効果は、UV光だけ(即ち、音なし)では効果が出なかったことによって今日まで利用可能ではなかった殺菌処理を費用効果的な方法で実施することを可能にする。
【0037】
光と音の間にはもう1つの有効な相乗作用効果がある。液体の流れを介して目標に投与された超音波は、目標表面に付着した微生物を振動し、また、それらの微生物をその表面から離すのに有用である。この分離は、第1に、液体の流れによって単純に微生物をすすぐことを可能にし、第2に、UVフォトンが、従前は微生物が付着した表面の微細な皺の間に隠れて保護されてきた微生物に到達し且つそれらに損傷を与える可能性を有意義に増加するので、目標における汚染物質の量を減少する。
【0038】
エネルギーの種類及び特性は、処理のタイプと度合い(例えば、生産速度)への適応において予め決定される。本発明の様々な実施例では、音響及び/又は電磁気エネルギーは、1watt/cmと1Gwatt/cmとの間の振幅と、1アト秒(atosec)と1秒の間の継続時間と、1Hzと1GHzの間の周波数を有するパルスで送られうる。様々な実施例では、CW(連続波)の形、又は、パルスエネルギーとCWエネルギーの組み合わせも、適用可能である。このような実施例では、パルス波は、光エネルギーであり、また、連続波は、音響エネルギーであり、又は、その逆であり、又は、それらの組合せでありうる。これらは、全て実行されるべき特定の処理に応じる。
【0039】
本発明の別の好適な実施例では、エネルギーは、少なくとも2つのエネルギー源からのパルス波を組み合わせた形にある。これらの別個のエネルギー源は、その波長、PRT、又はパワーレベルにおいて互いに異なりうる。これらのエネルギー源は、相関してエネルギーパルスを放射するよう同期されてもよい。例えば、最も好適な実施例では、第1のエネルギー源は、パルス266nmレーザであり、もう1つのエネルギー源は、パルス355nmレーザであり、このレーザのパルスは、第1のエネルギー源のパルスを、150ナノ秒内で追随する。この実施例では、有害微生物のDNAにおいて電子励起を引き起こす266nmパルスレーザのフォトンは、結合を壊すには不十分であるが、結合の励起のレベルアウト(level out)からの電子を除去するために必要な相対的に少量のエネルギー量を補うことによって結合の破壊を完了する355nmのフォトンによってすぐに追随される。355nmUVフォトンは、266nmのUVフォトンより有意に「安価である」ので、この好適な実施例を使用すると、大量生産の殺菌ラインの費用を低減しうる。
【0040】
本発明の多数の実施例では、本発明の方法は更に、エネルギー源と目標位置との間の少なくとも1つの場所上のエネルギーの波の少なくとも一部をモニタリングする段階を含む。このようにモニタリングされたデータは、少なくとも1つのエネルギー源から出力されるエネルギーの振幅、周波数、繰り返し率、又は継続時間を制御するよう用いられ、それにより、これらの特性を、実行される処理に適応させる、又は、処理を更に改善するためにその処理の属性を学習する。好適な実施例では、音によって作成される光(即ち、高エネルギー音響パルスによって作成されるキャビテーションの間)は、音の特徴を制御するためにモニタリングされ、また、光パルスによって作成された音は、光の特徴を制御するためにモニタリングされる(即ち、モニタリングされる波が光である場合、制御されるエネルギー源は音響エネルギーであり、また、モニタリングされる波が音である場合、制御されるエネルギー源は光である)。この革新的なフィードバック方法は、関連するエネルギー源のノイズフリーなモニタリングと投与を可能にし、これは、オリジナルパルスによって引き起こされる周辺のフラッシングは、もう1つの種類のエネルギーへの変換をモニタリングするローカルセンサに影響を与えないからである。
【0041】
本発明は、エネルギーが、殺菌(即ち、包装を介する殺菌、無菌充填、コンベヤの殺菌)、洗浄及び精製(即ち、トイレのすすぎ)、堆積物の分解(即ち、塗料剥離)、又は、化学反応(即ち、高度酸化処理)のために結合される実施例に関する。
【0042】
最も好適には、多くの殺菌処理のためにエネルギーを結合する媒体として使用されるべき液体は、水である。本発明の方法による殺菌処理に水を使用することは、毒素が関連することなくまた現在多くの産業殺菌処理について使用されるような複雑な化学処理を必要とすることなく、安価且つ安全な殺菌処理を可能にする。
【0043】
[発明の詳細な説明]
本発明は、波動型エネルギーを、源からの軌道に沿って流れる液体を介して目標位置に結合する方法に関する。この軌道は、液体の屈折率より低い特定のエネルギーに対する屈折率を有するか、又は、液体の密度より少なくとも3倍小さい密度を有する環境を介する。これは、環境への無視可能な損失でのエネルギーの伝達を確実にするためである。
【0044】
エネルギーが音響であり、液体は水であり、環境は空気であるとする。音響エネルギーの多くは、水分子の運動エネルギーとして保存され、一方で、水の密度に対して空気の密度が小さいことによって少量部のエネルギーが空気分子に伝達される。
【0045】
エネルギーが光であり、液体は水であり、環境は空気である場合、エネルギーは、水のより大きい屈折率によって液体内に閉じ込められたままとなる。しかし、本発明の範囲において、液体と環境との間に、液体の屈折率より大きい屈折率を有する実質的に透明な中間材料層を使用することを理解すべきである。例えば、空気によって囲まれるクオーツ管内を流れる水は、その中を案内される光エネルギーを空気に損失しない。これは、クオーツ対空気の屈折比が、目標位置に到達するまで、漏れる光波の多くの部分を水内に戻すよう閉じ込めるか又はクオーツを介して更に透過されるようにするからである。
【0046】
本発明の方法は、以下の段階を有する。
【0047】
(a)目標位置における液体の所定の作用に十分な流れる液体の流速を決定する。所定の作用には、(以下に限定されないが)そのような液体の任意の従来の使用を含み得る。即ち、液体自体の消費(例えば、液体を容器内に充填することによって);表面、容器、コンベヤベルト、車両を洗い流すための液体の使用;切削のための液体の使用;表面から堆積物、微生物、又は材料層を分離又は剥離するよう液体又は液体の分子内に蓄積された任意の運動エネルギーの使用。
【0048】
(b)流れる液体を介して結合される少なくとも1つのエネルギータイプの波長又は周波数、パワー、デューティサイクル、及び繰り返し率特性を上述の流速に適応する。例えば、液体の流速が、目標位置である(例えば、容器の無菌充填のための)生産ラインの速度を2度乗算することによって2倍にされた場合、使用される全エネルギーは、単位時間当たりの増加された液体量の殺菌を確実にするために増加されうる。ほとんどの場合において、このことは、使用されるエネルギーのパルスの繰り返し率を増加することによって、又は、そのパワーレベルを増加することによって、又は、それらの組合せによって行われうる。一部の適用では、デューティサイクル(即ち、パルス幅)の増加も考慮されうる(単位時間当たりの全エネルギーを増加する例は、短くされたパルス幅で貫通することによって包装材料を損傷することなく、又は、分子移動を引き起こすことなく微生物に損傷を与えるのにそのような短くされたパルス幅が必要不可欠であるときは、パルス幅を増加することによっては達成されない)。この段階による適応は、上述の特性が、特性変更されると予め決定され、上述の源と上述の目標位置との間に位置付けられる又は位置付けられると思われる複数の粒子又は微生物種の少なくとも50パーセントにおいて、少なくとも1つの所定の機械的又は化学的特性を変更するために、又は、そのような変更をトリガするために流速と有用な比にあるような適応である。50パーセントという値は、実行される処理の局部性に関係しない方法の一般的な使用に対して選択されたが、安全性又は健康に関連する適用については、この割合は、顧客の要望に応じて100%まで増加しうる。例えば、有害種(例えば、炭疽菌)を殺菌するときは、その種の100%の中和が要望であるので、エネルギー特性は、適宜、水の流速に適応されるべきである。
【0049】
液体の流速の成功する選択と、そのような流速への適切なエネルギータイプ及び特性の成功する適応をもたらす情報は、高度な実験を行う前に、又は、リアルタイムで、所与の瞬間における特定の材料又は種の濃度、所与の瞬間における且つ流れる軌道に沿っての様々な位置におけるエネルギー濃度等を報告するセンサを有するコンピュータ自己学習フィードバックシステムを用いて収集されうる。情報は、収集されて、様々な液体及び様々な流速を用いて様々な適用に対してエネルギー特性を最適化するために更なる計算の為に様々なコンピュータフォーマットのテーブルで管理されうる。本発明の方法の第3の段階は、実際的な実施である。即ち、
(c)少なくとも1つのエネルギー源の出口から発射されるエネルギーを、流れる液体の流れる軌道内に及び軌道に実質的に沿って方向付ける。このエネルギーは、段階cに応じて予め決定された特性を有する。この流れる液体は、エネルギーが複数の粒子又は微生物の少なくとも50%の少なくとも機械的又は化学的特性を変更するよう段階bに応じて予め決定された流速を有する。
【0050】
上述したように、音響エネルギーは、本発明によって考慮される波動型エネルギーの1つである。本発明の様々な好適な実施例では、音響エネルギーは、超音波範囲、即ち、20KHより大きい周波数にある。
【0051】
20KHZ及び100MHZの周波数範囲にある超音波は、胞子を粗砕する又は効果的に損傷を与えるのに特に有用である。胞子の構造は、相対的に高いエネルギーにおいてでさえもUV光に対して抵抗性が高い。その一方で、増殖状態の細菌種は、超音波に対して抵抗性が高い。UV光と超音波の組合せは、胞子のチアミン部を貫通し及び破壊するのに必要なUVエネルギーの線量を非常に減少する。これは、超音波が胞子を粗砕する又は胞子に少なくとも深刻に損傷し、それにより、相対的に低エネルギーのUV線が胞子チアミンに到達することを可能にするという事実による。チアミンは、265nmにおいて吸収するので、適切な超音波と組み合わせての266nmのUVレーザの使用は、強力な相乗作用効果をもたらし、相対的に小さいエネルギー量を用いて、増殖状態及び胞子状態の両方の全ての危険な細菌種の絶対的な破壊を可能にする。
【0052】
しかし、実際の過去の及び今日の発生能力における超音波エネルギーは、少量の液体を処理するためだけに(妥当な基本費用と経済的な維持費用で)使用されうるので、このような驚くべき相乗作用効果の大きな産業需要又は大量生産使用が今日までなかった。相対的に少量の液体が単位時間当たり処理されながら、また、この少量の液体がある方向の経路に沿っておかれながらこれらの2つのエネルギータイプが1つのシステム内に組み込まれる本発明による先駆的な概念は、特に殺菌の分野、また、一般的に飲料及び食品産業の分野において新しい展望を切り開く。流れる液体は、ある方向の経路に沿っておかれるので、また、処理される全ての粒子又は微生物は、所定の液体の流速からもたらされる実質的に既知である前進速度でこの経路に沿って動くので、それらのエネルギーへの暴露時間は、経路長さの一次関数である。従って、所与のエネルギーと、事前に特定された液体流速を要する生産ラインとを有して、確実な殺菌(又は他の必要とされる処理)を得る為の経路長さが容易に計算されうる。
【0053】
1つの好適な実施例では、本発明は、包装を介して殺菌する方法に関わり、ここでは、超音波エネルギーは、水の流れを介して、殺菌されるべき蓋付き容器の底部に結合される。この超音波エネルギーは、容器の蓋と、含まれた液体の頂点との間に捕捉された空気カプセルを混合するまで含まれた液体を興奮(rage)させる。このように液体内に混合された気泡は、容器の中に均質な光拡散器を形成する。355nmレーザ光は、容器内に(好適には超音波を結合するために使用される液体と同じ流れを介して)方向付けられ、容器全体と内容物を殺菌する。
【0054】
もう1つの好適な実施例では、本発明は、有害化学物質又は生物源の高度酸化のための方法に関わり、この方法では、OH−イオンが、水軌道に沿って投与されるエネルギーパルスによって、又は、液体源と目標との間に位置付けられる有害な微生物又は危険な物質が酸化剤によって酸化されるよう水H2O2又は他の酸化剤と混合することによって引き起こされる水分子の解離の結果、水の流れの中に形成される。この処理は更に、TiO2又はH2O2といった酸化剤を含む水溶液の霧を目標に噴霧する段階と、UV光が結合された水の流れを霧内に方向付ける手段によって高度酸化処理をトリガする段階を含みうる。
【0055】
本発明の方法は更に、産業コンベヤ及びコンベヤベルトの殺菌及び洗浄に関する。好適な実施例では、UV及び超音波を有する少なくとも1つの水ジェットプロジェクタが、エンドレスコンベヤの下側に、且つ、エンドレスコンベヤの表面に向けて位置付けられ、それにより、コンベヤは、水の流れと、それにより案内されるエネルギーによってその搬送動作の間に洗浄され殺菌される。
【0056】
本発明の方法は更に、液体又は食品容器のそれらの充填の前の浄化及び殺菌に関連し、更に、容器内への液体の無菌充填に関連する。
【0057】
本発明の方法は更に、洗浄のための基準として毒素なしの淡水を用いた葉物野菜、スライスされた野菜のサラダ等の洗浄及び殺菌に関する。
【0058】
本発明の方法の様々な実施例に加えて、本発明は、そのような方法を用いたシステムの様々な実施例に関する。このシステムは、(a)液体供給部と、(b)液体供給部と液体連結し、液体の流れを目標位置に方向付けることが可能な少なくとも1つの液体放射ノズルと、(c)目標に向けての液体の軌道内及び軌道に沿ってエネルギーを方向付けることの可能な少なくとも1つのエネルギー発生器と、(d)各目標位置が、エネルギー源と目標位置との間に位置付けられる特定のターゲット分子又は特定の微生物種の少なくとも50パーセントの少なくとも1つの化学的又は機械的特性を変更するのに十分な期間の間液体の流れの反対側に維持されるよう少なくとも1つのノズルの反対側に複数の目標位置を周期的に位置決め可能なコンベヤ又はロボットとを含む。
【0059】
本発明は更に、図1−4によって更に説明する。これらの図面は、本発明によるシステムの一部の好適な実施例を開示することのみを目的とし、本発明の範囲を限定することを目的としない。
【0060】
[図面の詳細な説明]
図1は、クオーツコア管(4)を介して液体放射ノズル(3)に接続される、10リットルの貯水器である液体供給部(2)を含む本発明のシステム(1)を示す。クオーツ管は、液体供給部(2)からノズル(3)に向かって流れる液体の中に浸漬されるために超音波振動子(7)のプローブ(6)が挿入される開口(5)を有する。クオーツ管は更に、レーザユニット(10)から放射されるレーザビーム(9)を受ける開口(8)を有する。液体の流れによって適切に得られるベンチュリ(Venturi)圧によって、開口(8)を介して水は漏れない。従って、レーザビームは、任意の中間光学部品を必要とすることなく水の流れの中に方向付けられることが可能である。従って、2つの種類のエネルギーが閉じ込められたノズル(3)から出る水(11)は、目標(12)に当たり、それを浄化し且つ殺菌する。次に水は、集められ、流出され、水供給部(2)内にファンネル(13)、ポンプ(14)、及び戻り管(15)を介して再利用される。管(4)の長さは、水の超音波及びUVレーザ放射線への十分な暴露時間を可能にする、即ち、目標に当たる前に水を殺菌するのに有用であることを意味する。管は、大幅に空間を取ることなく殺菌に必要な長さを得る為に丸められた形状で設計されることも可能である。
【0061】
水再利用特徴によって、この実施例は、非常に少量の水を用いて多数の容器を殺菌することを可能にする。この水は、その濁度が、UV線効果における減少が発生しうることを示す所定の閾値を超える場合にのみ交換(又は濾過)されるべきである。
【0062】
図2は、2つの種類のエネルギーを結合するために、又は、波長、PRT、振幅、又はデューティサイクルといったそれらの特定の特徴において互いに異なる1つの種類の2つのエネルギーを結合するために使用されるY字型コンセントレータ(21)を示す。図2では、このY字型コンセントレータは、第1のレーザユニット(22)から放射される266nmレーザパルスと、100ナノ秒遅れて第1のレーザのパルスに続く第2のレーザユニット(23)から放射される355nmレーザパルスを結合し且つ相関させるために使用される。
【0063】
光結合においてエネルギーの損失がないよう、液体の屈折率より小さい屈折率を有する材料から形成されるY字型コンセントレータを有することが最も好適である。等価の構成は、空気によって囲まれるY字型のクオーツ管を使用することである。2つのエネルギータイプのそれぞれは、Y字型の対向する翼部の中を導かれ、両方の翼部の中を流れる液体は、次にその中で2つのエネルギーと一体にされ、目標に向けられる。目標は(この特定のコンテキストでは)、最終的な目標でありうる(即ち、エネルギーが消費されることが意図される位置)か、又は、例えば、Y字型コンセントレータ又はスプリッタの別の翼部といった、エネルギーを有する液体が別のエネルギータイプと一体にされるべき又は別の2つの目標に分割されるべき中間目標でありうる。Y字形状は、3つの翼部(端部)を有する最小のコンセントレータ(及びその反対の方向では、スプリッタ)に関する例に過ぎないことを明確にする。複数の翼部が付けられたコンセントレータ(スプリッタ)も、本発明に従って同様に使用されてもよく、また、モジュール式に成長される形状に組み合わされてもよく、それにより、適用の要求に応じてコンセントレータ及び/又はスプリッタのネットを作成しうる。図3には、1対5スプリッタ(39)の一例を示す。
【0064】
図3は、本発明によるコンベヤベルト殺菌システム(31)を示し、このシステムは、管(38)と、エンドレスコンベヤベルト(35)の全幅に亘って且つエンドレスコンベヤベルトの下に位置付けられる一連の5つの放射ノズル(34)に分岐するクオーツ管(39)を介して接続される水供給部(32)を含む。超音波振動子(33)及びレーザ(34)は、共に適切な所定の特性を有する超音波とUV線を、水供給部(32)から一連のノズル(34)に向けて流れる水に向ける。従って、コンベヤベルトは、周期的に洗浄され且つ殺菌され、同時に、超音波エネルギーは、ベルト(35)から堆積物及び有害種を振動及び除去することによって洗浄を高め、また、胞子状態の細菌を粗砕し、それにより、細菌がUVレーザ放射線によって最終的に破壊されるよう準備を調えることによって殺菌処理を更に高める。水再利用システムによって大幅な水の消費量の削減が達成可能である。この水再利用システムは、ファンネル(13)と、ポンプ(14)と、戻り管(15)を含み、この管は、水を排出し、水供給部(2)に水を戻す。この水は、クオーツ主管(38)とクオーツ分岐管(39)に沿って連続エンドレスコンベヤベルト殺菌処理に流される間に、超音波エネルギー及びレーザエネルギーによって更に殺菌される。
【0065】
図4は、包装を介して殺菌するシステム(41)を示す。コンベヤ(42)上に位置付けられたミネラル水(43)で充填された蓋付きPET容器(42)を示し、コンベヤは、間に空隙を有する2つの並列エンドレスベルトから構成され、容器は、両方のベルト及び空隙に寄りかかる。
【0066】
放射ノズル(45)から放射され、それにより、355nmのレーザ(46)から放射された高密度の光パルスが、超音波エネルギーと共に導かれる水ジェット(44)を示す。この超音波エネルギーも音響発生器(47)から同じ水ジェット内を導かれる。
【0067】
従って、容器の底部に結合された超音波は、容器内の水を興奮させ、ミネラル水と容器の蓋の下で捕捉される空気カプセルを混ぜ合わせ、それにより、容器内に複数の屈折率を有する光拡散器を形成する。この均等な光拡散器は、355nmのUVを、容器全体及びその内容物内を一様に拡散する。1秒後、完全に殺菌された容器がベルトの前方方向に動かされ、同じ手順が別の容器に対して再び行われることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の基本的な殺菌システムの好適な実施例を示す図である。
【図2】2つのエネルギー源からのエネルギーを1つの目標に結合するための基本的なY字型コンセントレータを示す図である。
【図3】基本的なコンベヤベルト殺菌システムの好適な実施例を示す図である。
【図4】本発明による包装を介する殺菌システムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲット分子又は微生物の機械又は化学特性を変更するためにエネルギーを結合する方法であって、
(a)少なくとも1つのエネルギー源の出口から、パワー、波長、デューティサイクル、及び繰り返し率に関して所定のパラメータを有するエネルギーを供給する段階と、
(e)所定の流速を有する液体の流れを供給する段階と、
(f)前記液体の流れを、目標位置に接触するよう方向付ける段階と、
(g)前記エネルギーを、前記液体の流れの軌道に沿って方向付ける段階と、
を含み、
前記流れを前記目標位置上に、前記エネルギー源と前記目標位置との間に位置付けられる特定のターゲット分子又は特定の微生物種の少なくとも50%の少なくとも1つの機械又は化学特性を変更するのに十分な期間の間、且つ、条件下に維持する方法。
【請求項2】
前記液体の流れが、前記期間の間、且つ、前記条件下で各目標位置との接触が維持されながら、複数の目標位置が、前記液体の流れの反対側に周期的に置き換えられる請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項3】
前記液体の流れは、前記期間の間、且つ、前記条件下で各目標位置との接触が維持されながら、複数の目標位置に沿って動かされる請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項4】
前記目標位置は、有害生物学又は化学種によって影響を受けていると疑われるアイテム又は物質である請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記目標位置は、充填前容器、充填後容器、表面、人間、哺乳類、車両、医療機器、コンベヤ、コンベヤベルト、食品、果物、野菜、サラダから選択される請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記エネルギーは、1Hzと1GHzの間の範囲にある音響振動エネルギーである請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項7】
前記エネルギーは、1nmと1,000nmの間の波長を有する光エネルギー放射線である請求項1記載の流れる液体を介するエネルギー結合方法。
【請求項8】
少なくとも1つのエネルギー源は、レーザである請求項1記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのエネルギー源は、パルス266nmレーザである請求項1記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つのエネルギー源は、パルス355nmレーザである請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記エネルギーは、光放射波及び音響振動波を含む請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項12】
前記液体の流れは、その経路の少なくとも一部分に沿って管を通らない請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項13】
前記液体の流れは、その経路の少なくとも一部分に沿ってクオーツ管の中を通される請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項14】
前記エネルギーは、粒子又は微生物が付着した目標表面から該粒子又は微生物を取り除くのに有用な周波数及び振幅の音響振動波を含む請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項15】
前記エネルギーは、前記エネルギー源と前記目標位置との間のターゲット粒子又は微生物を粗砕するのに有用な周波数及び振幅の音響振動波を含む請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項16】
前記エネルギーは、前記エネルギー源と前記目標位置との間の粒子又は微生物を粗砕する或いは分解する、又は、目標表面からターゲット粒子又は微生物を除去するのに有用な周波数及び振幅の音響振動波を含み、
前記エネルギーは更に、前記エネルギー源と前記目標位置との間にある微生物に損傷を与えるのに有用なUV線を含む請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項17】
前記エネルギーは、1watt/cmと1Gwatt/cmとの間の振幅と、1アト秒と1秒の間の継続時間と、1Hzと1GHzの間の周波数を有するパルスで送られる請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項18】
前記エネルギーは、CW(連続波)の形にある請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項19】
前記エネルギーは、連続波と組み合わされたパルス波の形にある請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項20】
前記エネルギーは、パルス波と連続波を組み合わせた形にあり、
前記パルス波は、光エネルギーであり、また、前記連続波は、音響エネルギーであり、又は、その逆であり、又は、それらの組合せである請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項21】
前記エネルギーは、少なくとも2つのエネルギー源からのパルス波を組み合わせた形にある請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項22】
前記エネルギーは、その波長、PRT、又はパワーレベルにおいて互いに異なる少なくとも2つのエネルギー源からのパルス波を組み合わせた形にある請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項23】
前記エネルギーは、少なくとも2つのエネルギー源からのパルス波を組み合わせた形にあり、
前記エネルギー源は、相関してエネルギーパルスを放射するよう同期される請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項24】
前記エネルギーは、少なくとも2つのエネルギー源からのパルス波を組み合わせた形にあり、
前記第1のエネルギー源は、パルス266nmレーザであり、もう1つのエネルギー源は、パルス355nmレーザであり、このパルスは、前記第1のエネルギー源のパルスを150ナノ秒内で追う請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項25】
前記エネルギー源と前記目標位置との間の少なくとも1つの場所上のエネルギーの波の少なくとも一部をモニタリングする段階を更に含む請求項1記載の流れる液体を介するエネルギー結合方法。
【請求項26】
前記エネルギー源と前記目標位置との間の少なくとも1つの場所上のエネルギーの波の少なくとも一部をモニタリングし、前記モニタリングされたデータを、前記少なくとも1つのエネルギー源から出力されるエネルギーの振幅、周波数、繰り返し率、又は継続時間を制御するよう用いる段階を含む請求項1記載の流れる液体を介するエネルギー結合方法。
【請求項27】
前記エネルギー源と前記目標位置との間の少なくとも1つの場所上のエネルギーの波の少なくとも一部をモニタリングし、前記モニタリングされたデータを、前記少なくとも1つのエネルギー源から出力されるエネルギーの振幅、周波数、繰り返し率、又は継続時間を制御するよう用い、前記モニタリングされた波は光エネルギーであり、また、前記制御されるエネルギー源は、音響エネルギーであり、又は、その逆であり、又は、その組合せである請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項28】
前記エネルギーは、殺菌のために結合される請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項29】
前記エネルギーは、洗浄のために結合される請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項30】
前記エネルギーは、堆積物を分解するために結合される請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項31】
前記エネルギーは、化学反応をトリガするために結合される請求項1記載のエネルギー結合方法。
【請求項32】
目標位置において使用するためにエネルギーを結合するシステムであって、
(a)液体供給部と、
(b)前記液体供給部と液体連結し、液体の流れを目標位置に方向付けることが可能な少なくとも1つの液体放射ノズルと、
(c)前記目標に向けての前記液体の軌道内又は軌道に沿ってエネルギーを方向付けることが可能な少なくとも1つのエネルギー発生器と、
(d)各目標位置が、前記エネルギー源と前記目標位置との間にある特定のターゲット分子又は特定の微生物種の少なくとも50%の少なくとも1つの化学又は機械特性を変更するのに十分な期間の間前記液体の流れの反対側に維持されるよう前記少なくとも1つのノズルの反対側に複数の目標位置を周期的に位置付けることが可能なコンベヤ又はロボットと、
を含むシステム。
【請求項33】
前記液体供給部と前記液体放射ノズルとの間の液体連結は、少なくとも1つのクオーツ管を介する請求項32記載のエネルギー結合システム。
【請求項34】
前記少なくとも1つのクオーツ管は、丸められた状態にある請求項32記載のエネルギー結合システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−501693(P2007−501693A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522493(P2006−522493)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000718
【国際公開番号】WO2005/011754
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(306036901)アトランティウム レイザーズ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】