説明

水の存在に感受性の少なくとも一つの活性剤を含む逆エマルションタイプの組成物、並びに化粧品及び皮膚科学におけるその使用

本発明は、グリコール性または親グリコール性の分散された親水性相、親油性連続相、及び2から7の間のHLBを有する乳化剤を含む逆エマルションであることを特徴とする、水の存在に対して感受性の少なくとも一つの活性剤を含む組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の存在に感受性の少なくとも一つの活性剤を含む新規な逆エマルションタイプの組成物、並びに化粧品及び皮膚科学におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚は、二つの区画、特に深相の区画、真皮と、表面の区画、表皮からなる。
【0003】
真皮は表皮に固体の支持体を提供する。それはまたその栄養供給成分でもある。それは特に、線維芽細胞と、それ自体コラーゲン、エラスチン、及び基底物質と称される物質からなる細胞該マトリックスとからなる。白血球、マスト細胞、または組織マクロファージもまたそこに見出される。それはまた血管と神経線維をも含む。
【0004】
表皮は外部環境と接触している。その役割は、化学的、機械的、物理的、感染的なものであれ、脱水と外的な攻撃から身体を保護することにある。
【0005】
天然のヒトの表皮は、特に非常に支配的なものであるケラチノサイト、メラノサイト、及びランゲルハンス細胞である三つのタイプの細胞からなる。これらの細胞タイプのそれぞれは、皮膚により身体に果たされる必須の役割に対して特定の機能によって貢献している。
【0006】
表皮を構成している細胞は、脂質ドメインによって境界を画されている。表皮の脂質は、特に生存している表皮において合成されている。それらは特に、ホスホリピド、スフィンゴリピド、コレステロール、遊離脂肪酸、トリグリセリド、コレステロールエステル、及びアルカンからなる。細胞分化の間で、表皮の生存層の細胞膜の流体構造を生産している役割を有するホスホリピドは、表皮の角質の層(角質層)の必須の構成要素である特に脂肪酸、コレステロール、及びスフィンゴリピドからなる混合物によって段階的に置換される。
【0007】
皮膚の角質細胞間の接着剤の脂質、特にセラミドは、ラメラ二重層またはシートに整列されており、特にバリアの強度と、とりわけその保護的、抗浸透的、及び抗刺激的役割を維持するために、角質層の接着に寄与している。
【0008】
数多くの活性剤が、一般的に使用されている化粧品または製薬溶媒、特に水に非常に寛容な可溶性であり、水性環境に感受性であるという困難性を示している。この水に対する感受性は、活性剤の化学的不安定性、及び/または最初に可溶化された活性剤の結晶化を導き得る。それ故この水に対する感受性は、局所的または経口経路によって適用される化粧品または皮膚科学組成物への製剤化を制限する。
【0009】
水の存在下での活性剤の化学的分解及び/または結晶化の現象は、結果として、使用の間で使用される活性剤の投与量に関して、効力の損失と不確定性を有し、所望の目的に対して反対に作用する。更に、活性剤の分解とその結晶化は、組成物及びその外観の全体的な安定性を変え得る。
【0010】
用語、本発明に係る「水の存在に感受性である活性剤」は、化学的及び/または物理的に不安定性であるもののような活性剤を意味するように解される。例えば、化学的不安定により、活性剤か組成物において劣化すると解されて良い。例えば、物理的不安定により、活性剤が組成物において結晶化または沈殿すると解されて良い。
【0011】
皮膚科学において現在最も一般的に使用されている生薬形態は、活性剤が好ましくは親油相に可溶化されている水中油型エマルションである。しかしながら、定量的な治療上の効力を有する活性剤濃度を得る目的のためには、溶媒のオイルの濃度を非常に高くする必要があり、そのべたつき感のため疑いなく使用があまり好ましくなく、物理的に不安定である一方で活性剤の濃度が制限されたままである製品を導くため、この解決法はほとんど満足のいくものではない。
【0012】
更に、エマルションの内相への活性剤の可溶化は、その放出を制限し、外部水相または親グリコール相は、活性剤に対して、その放出と皮膚層に対する拡散についての物理的バリアを構成する。
【0013】
別の可能性は、水性媒体または親グリコール媒体における可溶性の制限の範囲内で、エマルションの外部親水性相に活性剤を可溶化することである。しかしながら、この解決策は、エマルションの水活性が非常に高いままであるため、遭遇する化学的安定性の問題を解決することができない。
【0014】
全部または一部の水相を一つ以上のグリコールで置換することは、化粧品的にあまり許容できない製剤を導くであろう。実際に、20%超のグリコールでは、べとつき感のため製剤は化粧品的にあまり許容できず、物理的安定性は保証できないことが当業者に既知である。
【0015】
代替物として、逆エマルション(用語「逆エマルション」は、親油性相タイプに分散された親水性相のエマルションを意味するように解される)の生産は、化学的不安定性及び/または水からの結晶化の問題を示す活性剤を製剤化する既知の困難性を考慮して、当業者に明白ではなかった。
【0016】
プロピレングリコールのような親水性可溶化剤の使用は、必要とされる高濃度だと、製剤の良好な物理的安定性及び許容可能な化粧品的感触に対して好ましくないことを考慮して、当業者には自然なことではなかった。
【0017】
プロピレングリコールのような可溶化剤で良好な寛容性を得ることは、皮膚の不寛容の現象がヒトにおいて、例えば健康なヒトにおいて示されているため、明白ではなかった(Motoyoshi等, Cosmet. and toiletries, 99, 83-89, 1984)。
【非特許文献1】Motoyoshi等, Cosmet. and toiletries, 99, 83-89, 1984
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
それ故、一つ以上の以下の特徴点に答えることが可能な組成物に対する必要性が存在した:特に小滴のサイズを維持し、相分離が生じない点で、寒さと暑さに対する製剤の良好な安定性を有すること、酸化の現象に対する活性剤の良好な耐性を有すること、活性剤の良好な化学的安定性と、皮膚に対するその良好な利用可能性を可能にすること、良好な皮膚の寛容を示すこと。更に、高度に分散された容量分画を可能にする組成物を有することができることも有用である。更に、そのような組成物の調製が、有利な態様の調製から利益を得ることも有用である。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本出願人は、驚くべきことに、前述の特徴点に結びついた各種の問題を解消することが可能であり、同時に特にそのような組成物の良好な物理的安定性を有することが可能であるが、含んでいる活性剤の良好な科学的安定性と利用可能性をも可能にする油中グリコール型の製剤を開発した。本発明にかかる組成物は、良好な皮膚寛容を示し、且つ高度に分散された容量分画を可能にするという利点をも有する。
【0020】
それ故本発明は、グリコール性または親グリコール性の分散された親水性相、親油性連続相、及び2から7の間のHLBを有する乳化剤を含む逆エマルションであることを特徴とする、水の存在に対して感受性の少なくとも一つの活性剤を含む組成物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
用語「HLB」は、乳化剤の親水性基のサイズ及び強度と、乳化剤の親油性基のサイズ及び強度との間のバランスに対応する、親水性/親油性バランス(HLB)を意味するように解される。
【0022】
本発明はまた、各種の皮膚層のレベルで活性剤の良好な放出/浸透を得ることが可能であり、皮膚における活性剤の良好な利用可能性を導き、前記活性剤は可溶化形態で使用される。
【0023】
用語「可溶化形態」は、液体における分子状態の分散を意味し、活性剤の結晶化は、肉眼でも共焦点光学顕微鏡下でさえ観察できない。
【0024】
画して、本発明に係る逆エマルションへの、グリコール相または親グリコール相への可溶化活性剤の形成は、驚くべきことに、本発明によって使用されるタイプの活性剤を有する製剤で一般的に遭遇する、化学的安定性及び結晶化の問題を解消することが可能である。
【0025】
それゆえ本発明は、活性剤の化学的分解及び/または結晶化を示さない、高度に分散された容量分画でさえ、完全に安定である(小滴のサイズ及び粘度)、グリコール性または親グリコール性親水性相を含む逆エマルションの調製を含む。
【0026】
本発明はまた、エマルションの親油性相に可溶化した活性剤を含み、良好な物理化学的安定性を示し、活性剤の結晶化が生じない逆エマルションの調製に関する。
【0027】
本発明にかかる組成物に製剤化される、用語「水の存在に感受性である活性剤」は、ステロイド、プロスタグランジン、カロチノイド、合成レチノイド、ビタミンDの誘導体、テトラサイクリン、ミノキシジルまたはその類似体のファミリーのもののような活性剤を意味するように解される。
【0028】
本発明に係る好ましい活性剤は、ビタミンDの誘導体である。
【0029】
用語「ビタミンDの誘導体」は、ビタミンDのものと類似の生物学的特性、特にビタミンDまたはその誘導体に対するレセプターに対するアゴニストまたはアンタゴニスト活性をのような、ビタミンD応答エレメント(VDRE)のトランス活性化の特性を示す化合物を意味するように解される。用語「ビタミンDまたはその誘導体」は、例えばビタミンDまたはDの誘導体、特に1,25-ジヒドロキシビタミンD(カルシトリオール)を意味するように解される。
【0030】
本発明に係る好ましい活性化合物の非制限的な例として、特許出願WO 00/26167及びWO 00/65293において本出願人により記載されて権利要求されたもの、特に(4E,6E)-7-[3-(3,4-ビスヒドロキシメチルベンジルオキシ)フェニル]-3-エチルノナ-4,6-ジエン-3-オール、及び{4-[6-エチル-4'-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-2'-プロピル-ビフェニル-3-イルオキシメチル]-2-ヒドロキシメチル-フェニル)-メタノールが挙げられる。
【0031】
本発明にかかる組成物は好ましくは、皮膚、身体表面成長部、及び/または粘膜に対する局所適用に適している。それは一般的に、生理学的に許容可能な媒体、及び所望の効果を得るのに十分な量の活性化合物を含む。かくして、組成物の全重量に対する活性剤の重量割合は、0.001%から20%(重量/重量)の間、例えば0.1から20%の間、特に0.2から10%の間、特に0.2から4%の間、例えば0.2から2%の間であって良い。
【0032】
本発明で考慮されるグリコールは、アルキレンまたはポリアルキレングリコールとして定義されるものであってよい。非制限的な例として、アルキレン及びポリアルキレングリコール(C1からC6)、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール(2から20モノマー)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、及びヘキシレングリコールが挙げられる。それらはオキシエチレン化されていてもされていなくても良い(2から50EO)。本発明によって好ましいものは、ヘキシレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及びポリエチレングリコール400(PEG400)である。
【0033】
本発明によって使用できるグリコールは、有利には10未満の可溶度パラメーター、δpを有し、3種のハンセン溶解度パラメーター−δd、δp、及びδh−は、所定の構成について、それぞれこの構成の分子の間で存在する、分散度、極性、及び水素結合タイプ相互作用に対応し、δpは、とりわけ二極性の間の相互作用のデバイ力を特徴づけ、所定の構成の式における酸素原子の数の関数である(S. paint Technology, 30, 195, 1967, "The three dimensional solubility parameter - Key to paint component affinities")。
【0034】
本発明に係るエマルションの連続脂肪相を構成するために使用できる親油性化合物として、鉱物オイル(パラフィンオイル)、植物起源のオイル(アボカド油、ダイズ油)、動物起源のオイル(ラノリン)、合成オイル(パーヒドロスクアレン)、シリコーンオイル(シクロメチコーン、ジメチコーン)、及びフッ素化オイル(パーフルオロポリエーテル)が挙げられる。セチルアルコールのような脂肪アルコール、ゲルベアルコール、特にEutanol Gの名称で既知のオクチルドデカノール、脂肪酸、ワックス、ゴム、及び特にシリコーンゴムを使用することが可能である。
【0035】
脂肪相もまた、合成起源の直鎖状または分枝状モノ、ジ、またはトリエステル、特にイソプロピルミリステートまたはパルミテート、またはカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(Miglyol 812)からなってもよい。
【0036】
好ましくは、酸化可能でない化合物が、連続親油性相のオイルを構成するために使用され、それらは好ましくはシリコーンタイプのもの、エステルタイプのもの、または鉱物タイプのものから選択される。
【0037】
エマルションの親油性相の組成物中に存在する化合物は、5未満、例えば0から2の間のハンセン溶解度パラメーターδpを有するであろう。
【0038】
更に、活性成分のいずれかの結晶化を避けるために、親油性相についての全体の溶解度パラメーター−δt=√δd+δp+δhは、20未満、例えば10から20の間、好ましくは12から18の間の値を有するであろう。
【0039】
本発明に係るエマルションにおける分散された親油性相の容量分画は、エマルションの全容量に対して10から90%の範囲である。それは独占的にグリコール性または親グリコール性であり得る。グリコールの容量割合(分散相の全容量に対して)は、10から100%の間、例えば30から100%の間、特に60から100%の間、好ましくは80から100%の間である。
【0040】
化粧品の応用のため、30から50%の間のグリコールが、好ましくは使用される(分散された相の全容量に対する割合))。
【0041】
本発明にかかる組成物における親水性相の水活性(a)を参考にして、本発明の好ましい実施態様を特徴付けすることも可能である。
【0042】
かくして本発明は、特に、親水性相の水活性(a)が0.85未満であることを特徴とする、前述の組成物に関する。
【0043】
水を含む媒体の水活性aは、製品「PH2O製品」における水の蒸気圧と、同じ温度での純粋「PH2O純水」の蒸気圧との比である。更に溶解物質「N溶解物質」の分子数を考慮して、分子の全数「NH2O+N溶解物質」に対する水分子の数「NH2O」の比として表されても良い。
【0044】
それは下式によって表される:
【数1】

【0045】
水活性aを測定するために、各種の方法を使用することが可能である。最も一般的には、蒸気圧を直接測定する圧力測定法である。
【0046】
従来では、化粧品または皮膚科学組成物は、約0.95から0.99の水活性を有する。0.85未満の水活性は、実質的な減少を表す。
【0047】
乳化剤(または界面活性剤)は、親水性または極性部分と親油性または無極性部分からなる天然または合成物質である。それらは二重の極性を有するため、両親媒性分子である。乳化剤はそのHLBによって特徴づけされる。HLBが高いと、親水性部分が優勢であり、HLBが低いと、親油性部分が優勢である。
【0048】
これらの乳化剤の中では、高いモル質量と、モノマータイプの乳化剤で得られるものより水/オイル界面での大きな固定を可能にする非直鎖状構造によって特徴づけされるポリマー状乳化剤が好ましくは含まれる。
【0049】
単独でまたは混合物として、本発明によって使用可能である乳化剤は、7未満のHLBを有する逆エマルションを製造可能であるものである。
【0050】
一般的に好ましい乳化剤は、以下のもののようなオルガノシロキサンタイプのシリコーン乳化剤である:
−E1)以下のものを含むポリアルキルメチコーンコポリマー(オキシアルキレン化された、任意に架橋化されたポリアルキルメチルシロキサン):
直鎖状または分枝状の、飽和または不飽和の、C6からC20アルキル鎖
1から50のEO(エチレンオキシド)のポリエチレン化単位;及び/または
1から50のPO(プロピレンオキシド)のポリプロピレン化単位
−E2)以下のものを含むオキシアルキレン化ポリアルキルジメチルメチルシロキサン:
直鎖状または分枝状の、飽和または不飽和の、C6からC20アルキル鎖
1から50のEOのポリエチレン化単位;及び/または
1から50のPOのポリプロピレン化単位。
【0051】
本発明の組成物のオルガノポリシロキサンは、特に一つ以上のオキシアルキレン化基、特にオキシエチレン化(EO)基、例えば1から40のオキシアルキレン化単位、好ましくは1から20、より好適には10から20、より好ましくは12から20、より好適には12から18のオキシアルキレン化単位を含み、ポリオキシアルキレン化鎖、特にポリオキシエチレン化鎖を形成することができる。これらの基は、ペンダント状であっても、鎖の末端であっても良い。これらの基を有しているケイ素原子は、有利には約1から10、好適には1から6の数である。オキシアルキレン化基(類)を含むオルガノポリシロキサンのポリマー状骨格を形成するシリコーン構造は、有利には、いくつかのメチル基が、C2からC30、好ましくはC8からC24、より好適にはC10からC20のアルキル基またはフェニル基で、鎖の末端またはペンダント状に任意に置換されている、ポリジメチルシロキサン(PDMS)構造である。
【0052】
それ故有利には、E1またはE2タイプの乳化剤のシリコーン乳化剤、例えばアルキルジメチコーンコポリオール、例えばAbil EM-90、またはDow Corning 社により3225C Formulation Aidの名称で市販されているジメチコーンコポリオールとシクロメチコーンの混合物、Dow Corning社によりEmulsifier 10の名称で市販されているラウリルメチコーン、またはGoldschmidt社によりAbil WE09の名称で、Goldschmidt社によりAbil EM97の名称で(ジメチコーンコポリオールとシクロメチコーン)、Wacker社によりWacker SPG 128 VPの名称で(シクロメチコーンとオクチルジメチコーンメトキシグリコシル)、または別法としてSilwax WD-ISの名称で(ジメチコーンコポリオールイソステアレート)市販されているポリグリセリル-4イソステアレートとヘキシルラウレートとセチルジメチコーンコポリオールのようなシリコーンポリマーに基づく混合物として使用されるであろう。
E3)モノまたはポリアルキルエステルシロキサン、例えばLambent社製のSilwax S(ジメチコノールステアレート)。
E4)アルコキシル化カルボン酸エステル、例えばPEGのポリヒドロキシル化アルキルエステル、例えばUniqema社製のArlacel P 135(PEG-30ジポリヒドロキシステアレート)。
【0053】
好ましくは2から7の間のHLBを有する乳化剤、好ましくは2から7の間のHLBを有するシリコーンW/O乳化剤、好ましくは2から7の間のHLBを有するポリマー状シリコーンW/O乳化剤を使用するであろう。
【0054】
本発明の逆エマルションは、変形例として、乳化剤、または乳化特性を有する以下の組み合わせて生産されて安定化されても良い:
【0055】
1)オキシアルキレン化架橋化エラストマー性オルガノポリシロキサンと、架橋化され少なくとも部分的に中和されたポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)ポリマー。
【0056】
本発明にかかる組成物は、重量パーセンテージとして表すと、組成物の全重量に対して0.5から8%、例えば0.5から5%、好ましくは3から5%の間の乳化剤を特に含むであろう。
【0057】
更に有利には、分散物の安定性を改良するため、前述の主たる乳化剤と、6より大きいHLBを有する一つ以上の共乳化剤を組み合わせることが可能である。(共乳化剤/乳化剤)の比は、有利には1.5未満、好ましくは0.75未満であろう。
【0058】
例として、以下のものが挙げられる:
− 1から5の間の分枝状または非分枝状の、飽和したまたは不飽和の、C10からC20アルキル鎖を有し、0から40のEOを有する、ソルビタンのポリオキシエチレン化または非ポリオキシエチレン化アルキルまたはポリアルキルエステル(例えばソルビタンモノラウレート20EO、またはソルビタンモノオレエート20EO(Uniqema社製のTween 80));
− 1から5の間の分枝状または非分枝状の、飽和したまたは不飽和の、C10からC20アルキル鎖を有し、0から40のEOを有する、ポリオキシエチレン化アルキルまたはポリアルキルエーテルまたはエステル(セテアレス-20(Cognis社製のEumulgin B2)またはステアレス(Brij 78)20EO);
− 1から5の間の分枝状または非分枝状の、飽和したまたは不飽和の、C6からC20アルキル鎖を有し、1から10のグルコース単位を有する、エトキシル化及びエステル化アルキルまたはポリアルキルモノまたはポリグルコシド(例えばPEG20メチルグルコースセスキイソステアレート(Amerchol社製のGlucamate SSE-20));
− 1から5の間の分枝状または非分枝状の、飽和したまたは不飽和の、C10からC20アルキル鎖と1から8のグリセロール単位を有する、ポリグリセロールアルキルまたはポリアルキルエステルまたはエーテル(例えばポリグリセリル-4イソステアレートまたはPEG-8ステアレート(Myri 45))。
【0059】
最後に、100℃未満の蒸発温度を有する活性剤のための共溶媒、好ましくは直鎖状または分枝状のC1からC4アルコール、例えばエタノール及びイソプロパノールを、製剤の全重量に対して0から10重量%を、分散相に有利に加えることができる。
【0060】
有利には、本発明に係るエマルションの調製は、すでに既知の他の逆エマルションの調製と比較して、わずかな機械エネルギーまたは熱エネルギーのみを必要とすることが見出された。
【0061】
既知の態様では、本発明の組成物は更に、化粧品及び皮膚科学の分野で従来使用されているアジュバント、例えば親水性または親油性ゲル化剤、湿潤剤、例えばグリセリン及びソルビトール、脂肪相増粘剤、防腐剤、抗酸化剤、電解質、溶媒、香料、フィラー、スクリーニング剤、含量、脱臭剤、着色剤、及び金属キレート剤を含んでも良い。これらの各種のアジュバントの量は、考慮される分野で従来使用されているものであり、例えば組成物の全重量の0.01から20%である。これらのアジュバントは、その性質に依存して、親油性相または親水性相に導入されて良い。これらのアジュバント及びその濃度は、それらが本発明にかかる組成物の化粧品及び/または皮膚科学特性に負に影響しないようにするべきである。
【0062】
親水性ゲル化剤として、特にカルボキシビニルポリマー(カーボマー)、アクリルコポリマー、例えばアクリレート/アルキルアクリレートコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリサッカリド、天然ゴム、及びクレーが挙げられ、親油性ゲル化剤として、変性クレー、例えばベントン、脂肪酸の金属塩、及び疎水性シリカが挙げられる。
【0063】
本発明にかかる組成物は、化粧品的に許容可能な感触、良好な皮膚寛容性、良好な物理的安定性を有し、つまり寒くとも(4℃)及び暑くとも(45℃)長期に亘り、例えば2ヶ月に亘り、相分離を生ぜず、小球のサイズを維持し、この期間に亘り安定な粘度を維持する。本発明に係る組成物はまた、活性剤に良好な化学的安定性を与え、経時的に結晶化を避けることも可能である。
【0064】
特に本発明は、分散したグリコール性または親グリコール性親水性相と、親油性連続相を含む逆エマルションの形態の、皮膚、表面身体成長部、及び/または粘膜に対する局所適用のための化粧品または皮膚科学組成物であって、生理学的に許容可能な媒体(つまり皮膚、表面身体成長部、及び/または粘膜に対する局所適用と適合的である)中に、重量パーセンテージとして表すと、
− 0.001から5%の水の存在に感受性の少なくとも一つの活性剤、とりわけビタミンDの誘導体;
− 30から100%のグリコール;
− 0.5から8%の2から7の間のHLBを有する乳化剤;
− 0から5%の6より大きいHLBを有する共乳化剤;
− 0から50%の水、例えば0から20%の水
を含む組成物に関する。
【0065】
本発明の特定の実施態様では、分散された親油性相は、0.85未満の水活性を有する。
【0066】
本発明はまた、化粧品及び皮膚科学に於ける上述の新規な逆エマルションの使用を包含する。
【0067】
組成物で使用される好ましい化合物の活性のため、本発明にかかる組成物は、以下の病理状態の予防及び/または治療における応用が見出される:
【0068】
1)ケラチノサイトまたはセボサイトの分化または増殖疾患に結びついた皮膚科学的疾患の治療用、特に尋常性ざ瘡、コメドタイプのざ瘡、多形性ざ瘡、しゅさ性ざ瘡、小結性ざ瘡、集簇性ざ瘡、老年性集簇性ざ瘡、日光性集簇性ざ瘡のような二次的集簇性ざ瘡、薬物性集簇性ざ瘡、または職業性集簇性ざ瘡の治療用;
2)角質化疾患、特に魚鱗癬、魚鱗形態の状態、ダリエ病、掌蹠角皮症、白斑症及び白斑症様状態、皮膚または粘膜(頬内)苔癬の治療用;
3)炎症性成分及び/または免疫アレルギー成分を有する角質化疾患と関連する他の皮膚科学的疾患、特に皮膚、粘膜、若しくは爪のいずれかの全ての形態の乾癬、及び関節症の乾癬、または皮膚アトピー、例えば湿疹、または呼吸性アトピー、または歯肉性アトピーの治療用;
4)角質化疾患を示さない特定の炎症性皮膚疾患、例えばアトピー性湿疹及び接触アレルギーの治療用;
5)良性または悪性の、ウイルス起源またはその他のものの、全ての皮膚または表皮の増殖、例えば尋常性疣贅、扁平疣贅、及び疣贅状表皮発育異常症、経口または鮮紅色乳頭腫症、及び紫外線照射によって誘導されて良い増殖、特に基底細胞及び棘状細胞皮腫の場合におけるものの治療用;
6)他の皮膚科学的疾患、例えば水疱性皮膚病及びコラーゲン疾患の治療用;
7)光誘導性または加齢性の、皮膚老化の兆候の治療用、あるいは化学線色素沈着及び角化症、または加齢性若しくは化学線老化と関連するいずれかの皮膚疾患の減少用;
8)瘢痕性疾患の防止用または治療用、あるいは皮膚線条の予防用または修復用;
9)皮脂機能の疾患、例えばざ瘡過剰脂漏症または通常の脂漏症または脂漏性湿疹の対処用;
10)特定の眼科用疾患、特に角膜症の治療用;
11)乳ガン、白血病、骨髄異形成症候群、及びリンパ腫、悪性表皮ガン及び胃腸ガンの細胞のカルシノーマ、メラノーマ、及びオステオサルコーマを制限することなく含む、ビタミンDレセプターを示すまたはそれらを示すように誘導される皮膚または皮膚でないガンのガン性または前ガン性状態の治療用または予防用;
12)炎症性疾患、例えば関節炎またはリューマチ様関節炎の治療用;
13)皮膚のレベルまたは一般的なレベルでウイルス起源のいずれかの疾患の治療用;
14)各種の起源の脱毛症、特に化学療法または放射線による脱毛症の予防用または治療用;
15)免疫学的成分を有する皮膚科学的または一般的疾患の治療用;
16)免疫学的疾患、例えば自己免疫疾患(例えばI型糖尿病、多発性硬化症、狼瘡及び狼瘡タイプの疾患、喘息、糸球体腎炎等を制限することなく含む)、免疫系の選択的機能不全(例えばAIDS)の治療用、並びに免疫拒絶、例えば移植片拒絶(例えば腎臓、心臓、骨髄、肝臓、膵島、または全膵臓、皮膚等)の予防用、または移植片対宿主疾患の予防用
17)例えばインスリンの分泌を増加することによる、または甲状腺ホルモンの分泌を選択的に分泌することによる、例えばホルモン分泌を有利に調節するもののようなビタミンD類似体で治療できる内分泌疾患(例えば慢性腎機能不全及び二次的副甲状腺腺機能亢進症)の治療用;
18)細胞内カルシウムの異常な管理によって特徴づけされる疾患の治療用;並びに
19)ビタミンDの欠乏及び血漿及び骨におけるミネラルのホメオスタシスに関連する他の疾患、例えばくる病、骨軟化症、骨粗鬆症、特に更年期の女性におけるもの、腎臓骨形成異常症、及び甲状腺機能疾患の治療用または予防用。
【0069】
本発明に係る化合物はまた、化粧品分野における、特に身体及び毛髪衛生における、特にざ瘡を形成する経口を有する皮膚の治療のための、毛髪の再生またはその損失の遅延のための、皮膚または毛髪の脂っぽい外観を解消するための、日光の有害な影響から保護することにおける、または乾燥肌の治療における、光誘導性または加齢性の皮膚老化を予防及び/または治療するための、応用を見出すことができる。
【0070】
本発明はまた、本発明にかかる組成物から得られる製薬調製物及び医薬をも包含する。
【0071】
それゆえ本発明は、グリコール性または親グリコール性分散親水性相、親油性連続相、及び2から7の間のHLBを有する乳化剤を含む逆エマルションであることを特徴とする、DHEA及び/またはその化学的及び/または生物学的前駆体または誘導体ではない、水の存在に感受性である少なくとも一つの活性剤を含む組成物に関する。
【0072】
本発明に係る組成物は、前記活性剤が、合成レチノイド、ビタミンDの誘導体、及びミノキシジルの誘導体、好ましくはビタミンDの誘導体、(4E,6E)-7-[3-(3,4-ビスヒドロキシメチルベンジルオキシ)フェニル]-3-エチルノナ-4,6-ジエン-3-オール、及び{4-[6-エチル-4'-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-2'-プロピル-ビフェニル-3-イルオキシメチル]-2-ヒドロキシメチル-フェニル}-メタノールからなる群から選択されることを特徴とする。
【0073】
本発明に係る組成物は、イソフラボノイド、メタロプロテイナーゼインヒビター、カロチノイド、アンチグリケーション化合物、NOシンターゼインヒビター、ビタミン、角質溶解剤、グリコサミノグリカンの合成を増大する化合物、抗刺激性化合物、神経性起源の刺激を減少する化合物、筋弛緩性化合物、脱色素剤から選択される一つ以上の活性剤を含むことを特徴とする。
【0074】
本発明に係る組成物は、組成物の全重量に対して0.001から20重量%の水の存在に感受性の活性剤を含み、とりわけ組成物の全重量に対して0.01から4重量%のビタミンDの誘導体を含むことを特徴とする。
【0075】
本発明に係る組成物は、乳化剤が、ラウリルメチコーンコポリオール、セチルジメチコーンコポリオール、ジメチコーンコポリオールとシクロメチコーンの混合物、またはセチルジメチコーンコポリオールと、ポリグリセリル-4-イソステアレート及びヘキシルラウレートとの混合物から選択されるシリコーン乳化剤であることを特徴とする。
【0076】
本発明に係る組成物は、6より大きいHLBを有する共乳化剤、好ましくはセテアレス-20をも含むことを特徴とする。
【0077】
本発明に係る組成物では、分散相の全容量に対するグリコールの容量での割合は10から100%の間であり、グリコールはプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、及びPEG-100から好ましくは選択される。
【0078】
本発明に係る組成物は、分散した親水性相の水活性が0.85未満であることを特徴とする。
【0079】
本発明はまた、分散したグリコール性または親グリコール性親水性相、及び親油性連続相を含む逆エマルションの形態の、皮膚、表面身体成長部、及び/または粘膜に対する局所適用のための化粧品または皮膚科学組成物であって、重量パーセンテージで表すと、生理学的に許容可能な媒体に、
− 0.001から5%のDHEA及び/またはその化学的及び/または生物学的前駆体または誘導体以外の、水の存在に感受性である活性剤;
− 30から100%のグリコール;
− 0.5から8%の2から7の間のHLBを有する乳化剤;
− 0から5%の6より大きいHLBを有する共乳化剤;
− 0から50%の水、例えば0から20%の水
を含む組成物に関する。
【0080】
本発明は、
− ケラチノサイトまたはセボサイトの分化または増殖疾患に関連する皮膚科学的病状;
− 角質化疾患;
− 炎症性成分及び/または免疫アレルギー成分を有する角質化疾患と関連する皮膚科学的疾患;
− 皮膚増殖または表皮増殖
− 角質化疾患を示さない炎症性皮膚疾患;
− 水疱性皮膚病及びコラーゲン疾患のような皮膚科学的疾患;
− 光誘導性または加齢性の皮膚老化の兆候、あるいは化学線色素沈着及び角化症、または加齢性若しくは化学線性老化と関連するいずれかの皮膚病理を減少するため;
− 瘢痕性疾患及び皮膚線条;
− ざ瘡性過剰脂漏症または通常の脂漏症または脂漏性湿疹のような皮脂機能の疾患;
− 免疫学的成分を有する皮膚科学的病状
の予防または治療のための本発明に係る組成物の使用に関する。
【0081】
とりわけ本発明は、尋常性ざ瘡、コメドタイプのざ瘡、多形性ざ瘡、しゅさ性ざ瘡、小結性ざ瘡、集簇性ざ瘡、老年性集簇性ざ瘡、日光性集簇性ざ瘡のような二次的集簇性ざ瘡、薬物性または職業性集簇性ざ瘡、魚鱗癬、魚鱗形態の状態、ダリエ病、掌蹠角皮症、白斑症及び白斑症様状態、皮膚または粘膜(頬内)苔癬、皮膚、粘膜、若しくは爪のいずれかの各種の形態の乾癬、関節症の乾癬、及び皮膚アトピー、例えば湿疹、または呼吸性アトピー、または歯肉性アトピーの予防または治療のための、本発明に係る組成物の使用に関する。
【0082】
本発明はまた、前述の病理の治療または予防のための医薬としての前記組成物に関する。
【0083】
本発明は、以下の非制限的な実施例によって説明されるであろう。
【実施例】
【0084】
実施例1:各種の賦形剤におけるビタミンD誘導体の溶解度
以下の表は、(4E,6E)-7-[3-(3,4-ビスヒドロキシメチルベンジルオキシ)フェニル]-3-エチルノナ-4,6-ジエン-3-オール、ビタミンD類似体についての、各種の賦形剤における溶解度の結果である:
【0085】
【表1】

【0086】
(4E,6E)-7-[3-(3,4-ビスヒドロキシメチルベンジルオキシ)フェニル]-3-エチルノナ-4,6-ジエン-3-オール、ビタミンD類似体のこれらの最大の溶解度は、分析される賦形剤における過剰な活性成分で、室温で磁性スターラーバーで12時間攪拌した後に測定された。次いで懸濁物を濾過し(1.2μm)、次いで濾液をHPLCにより分析する。
【0087】
実施例2から10;調製方法
以下の実施例(実施例2から10)では、各種の構成成分の割合を、他に記載がなければ重量パーセンテージとして表す。活性化合物は以下のものを使用する:
化合物1:(4E,6E)-7-[3-(3,4-ビスヒドロキシメチルベンジルオキシ)フェニル]-3-エチルノナ-4,6-ジエン-3-オール;
化合物2:{5-[6,2'-ジエチル-4'-(1-エチル-1-ヒドロキシプロピル)ビフェニル-3-イルオキシメチル]-2-ヒドロキシメチルフェニル}メタノール;
化合物3:{4-[6-エチル-4'-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-2'-プロピルビフェニル-3-イルオキシメチル]-2-ヒドロキシメチルフェニル}-メタノール。
【0088】
実施例2及び3の組成物は、以下の態様で調製される:
【0089】
脂肪相A
− 脂肪相(A)の構成成分:Mirasil CM5、Primol 352、Catiol SN、Eumulgin B2、DC Emulsifier 10、ブチル化ヒドロキシトルエンを計量する。
− 200rpmで脱凝集装置を使用して攪拌しながら55℃に加熱する。
B相
− PEG 400を55℃に加熱する。
− 活性化合物を計量し、磁性スターラーバーを使用して攪拌しながら(速度5)PEG 400に導入する。
予備乳化
55℃で1000rpmで攪拌しながら脂肪相(A)に活性相(B)をゆっくりと導入する。
冷却
室温(RT)に到達するまで攪拌を維持する(800-1000rpm)。
C相
水中にMgSOを溶解し、磁性スターラーを使用して攪拌する。
D相の添加
RTでD相−Ethanol Rectapur−をC相に添加する。
乳化
1500rpmで攪拌しながら、予備乳化物に水性相(C+D)をゆっくりと導入する。
【0090】
実施例4から9の組成物は、以下の態様で調製する:
A相の調製:
疎水性構成成分を混合し50℃に加熱する。
B1相の調製:
活性化合物をプロピレングリコールに溶解する。
B2相の調製
電解質(MgSOまたはNaCl)を水中に溶解する。
B2相及びB3相をB1相に添加し50℃に加熱する。
B相をA相に穏やかに機械的攪拌して導入する。
【0091】
実施例10は以下の態様で調製する:
A相の調製:
疎水性構成成分を混合し50℃に加熱する。
B相の調製:
化合物2を55℃でプロピレングリコールに溶解する。
B相をA相に穏やかに機械的攪拌して50℃で導入する。
C相の調製
電解質を水中に溶解する。次にエタノールを導入する。
この相を室温でエマルションに穏やかに攪拌しながら導入する。
【0092】
実施例2:組成物
A相
Mirasil CM 5 6.00%
Primol 352 3.00%
Cetiol SN 7.00%
Eumulgin B2 1.00%
DC Emulsifier 10 3.00%
ブチル化ヒドロキシトルエン 0.10%
B相
PEG 400 58.40%
化合物3 0.30%
C相
純水 14.00%
硫酸マグネシウム・7HO 1.00%
D相
Ethanol Rectapur 5.00%
【0093】
実施例3:組成物
A相
Mirasil CM 5 6.00%
Primol 352 3.00%
Cetiol SN 7.00%
Eumulgin B2 1.00%
DC Emulsifier 10 3.00%
ブチル化ヒドロキシトルエン 0.10%
B相
プロピレングリコール 58.40%
化合物3 0.30%
C相
純水 14.00%
硫酸マグネシウム・7HO 1.00%
D相
Ethanol Rectapur 5.00%
【0094】
実施例4:組成物
A相
Emulsifier 10(ラウリルメチコーンコポリオール) 5.00%
シクロメチコーン 15.00%
ライトパラフィンオイル 15.00%
セテステアリールアルコール 3.00%
B1相
プロピレングリコール 19.00%
ジプロピレングリコール 32.00%
グリセリン 10.00%
化合物3 1.00%
【0095】
実施例5:組成物
A相
Emulsifier 10(ラウリルメチコーンコポリオール) 3.00%
シクロメチコーン 10.00%
パラフィンオイル 10.00%
セテアレス-20 1.00%
B1相
プロピレングリコール 75.00%
化合物3 1.00%
【0096】
実施例6:組成物
A相
Emulsifier 10(ラウリルメチコーンコポリオール) 3.00%
シクロメチコーン 10.00%
セテアリールイソノナノエート 7.00%
パラフィンオイル 3.00%
セテアレス-20 1.00%
B1相
プロピレングリコール 58.00%
化合物2 2.00%
B2相
水 10.00%
MgSO 1.00%
B3相
エタノール 5.00%
【0097】
実施例7:組成物
A相
Emulsifier 10(ラウリルメチコーンコポリオール) 3.00%
シクロメチコーン 15.00%
C12−C15アルキルベンゾエート 15.00%
B1相
プロピレングリコール 56.00%
化合物1 1.00%
B2相
水 10.00%
【0098】
実施例8:組成物
A相
ジメチコーンコポリオールとシクロメチコーン 3.00%
シクロメチコーン 10.00%
セテアリールイソノナノエート 7.00%
パラフィンオイル 3.00%
セテアレス-20 1.00%
ステアリン酸亜鉛 1.00%
B1相
プロピレングリコール 48.00%
化合物3 1.00%
B2相
水 20.00%
NaCl 1.00%
B3相
Ethanol Rectapur 5.00%
【0099】
実施例9:組成物
A相
アルキルメチコーンコポリオール 3.00%
シクロメチコーン 10.00%
セテアリールイソノナノエート 7.00%
パラフィンオイル 3.00%
セテアレス-20 1.00%
B1相
プロピレングリコール 49.30%
化合物3 1.00%
B2相
水 20.00%
MgSO 0.70%
B3相
エタノール 5.00%
【0100】
実施例10:組成物
A相
アルキルメチコーンコポリオール 3.00%
シクロメチコーン 6.00%
セテアリールイソノナノエート 7.00%
パラフィンオイル 3.00%
セテアレス-20 1.00%
BHT 0.10%
B相
プロピレングリコール 58.40%
化合物2 1.50%
C相
水 14.00%
電解質 1.00%
エタノール 5.00%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリコール性または親グリコール性の分散された親水性相、親油性連続相、及び2から7の間のHLBを有する乳化剤を含む逆エマルションであることを特徴とする、DHEA及び/またはその化学的及び/または生物学的前駆体または誘導体ではない、水の存在に対して感受性の少なくとも一つの活性剤を含む組成物。
【請求項2】
前記活性剤がビタミンDの誘導体であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記乳化剤がシリコーン乳化剤であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記乳化剤がラウリルメチコーンコポリオール、セチルジメチコーンコポリオール、ジメチコーンコポリオールとシクロメチコーンとの混合物、セチルジメチコーンコポリオールと、ポリグリセリル-4イソステアレート及びヘキシルラウレートとの混合物から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
6より大きいHLBを有する共乳化剤をも含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記共乳化剤がセテアレス-20であることを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
分散相の全容量に対するグリコールの容量割合が10から100%の間であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記分散相がプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、及びPEG−400から選択される少なくとも一つのグリコールを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記分散された親水性相の水活性が0.85未満であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
分散したグリコール性または親グリコール性親水性相、及び親油性連続相を含む逆エマルションの形態の、皮膚、表面身体成長部、及び/または粘膜に対する局所適用のための化粧品または皮膚科学組成物であって、重量パーセンテージで表すと、生理学的に許容可能な媒体に、
− 0.001から5%のDHEA及び/またはその化学的及び/または生物学的前駆体または誘導体以外の、水の存在に感受性である活性剤;
− 30から100%のグリコール;
− 0.5から8%の2から7の間のHLBを有する乳化剤;
− 0から5%の6より大きいHLBを有する共乳化剤;
− 0から50%の水
を含むことを特徴とする化粧品または皮膚科学組成物。
【請求項11】
(4E,6E)-7-[3-(3,4-ビスヒドロキシメチルベンジルオキシ)フェニル]-3-エチルノナ-4,6-ジエン-3-オール、及び{4-[6-エチル-4'-(1-エチル-1-ヒドロキシ-プロピル)-2'-プロピル-ビフェニル-3-イルオキシメチル]-2-ヒドロキシメチル-フェニル}-メタノールから選択されるビタミンDの誘導体を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
組成物の全重量に対して0.001から20重量%の水の存在に感受性の活性剤を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
組成物の全重量に対して0.01から4重量%のビタミンDの誘導体を含むことを特徴とする、請求項2から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
− ケラチノサイトまたはセボサイトの分化または増殖疾患に関連する皮膚科学的病状;
− 角質化疾患;
− 炎症性成分及び/または免疫アレルギー成分を有する角質化疾患と関連する皮膚科学的疾患;
− 角質化疾患を示さない炎症性皮膚疾患;
− 皮膚増殖または表皮増殖
− 水疱性皮膚病及びコラーゲン疾患のような皮膚科学的疾患;
− 光誘導性または加齢性の皮膚老化の兆候、あるいは化学線色素沈着及び角化症、または加齢性若しくは化学線性老化と関連するいずれかの皮膚病理を減少するため;
− 瘢痕性疾患及び皮膚線条;
− ざ瘡性過剰脂漏症または通常の脂漏症または脂漏性湿疹のような皮脂機能の疾患;
− 免疫学的成分を有する皮膚科学的病状
の予防または治療を企図した医薬の調製のための、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項15】
前記ケラチノサイトまたはセボサイトの分化または増殖疾患と関連する皮膚科学的病状が、尋常性ざ瘡、コメドタイプのざ瘡、多形性ざ瘡、しゅさ性ざ瘡、小結性ざ瘡、集簇性ざ瘡、老年性集簇性ざ瘡、日光性集簇性ざ瘡のような二次的集簇性ざ瘡、薬物性または職業性集簇性ざ瘡に関することを特徴とする、請求項14に記載の組成物の使用。
【請求項16】
前記角質化疾患が、魚鱗癬、魚鱗形態の状態、ダリエ病、掌蹠角皮症、白斑症及び白斑症様状態、皮膚または粘膜(頬内)苔癬に関することを特徴とする、請求項14に記載の使用。
【請求項17】
前記炎症性成分及び/または免疫アレルギー成分を有する角質化疾患と関連する皮膚科学的疾患が、皮膚、粘膜、若しくは爪のいずれかの全ての形態の乾癬、関節症の乾癬、及び皮膚アトピー、例えば湿疹、または呼吸性アトピー、または歯肉性アトピーに関することを特徴とする、請求項14に記載の使用。
【請求項18】
前記皮膚増殖または表皮増殖が、良性または悪性の、ウイルス起源でないまたはウイルス起源のもの、例えば尋常性疣贅、扁平疣贅、及び疣贅状表皮発育異常症、並びに経口または鮮紅色乳頭腫症であって良く、前記増殖が、紫外線照射によって誘導され、特に基底細胞及び棘状細胞皮腫の場合におけるものであることを特徴とする、請求項14に記載の使用。
【請求項19】
医薬としての、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。

【公表番号】特表2006−525959(P2006−525959A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501985(P2006−501985)
【出願日】平成16年2月3日(2004.2.3)
【国際出願番号】PCT/EP2004/004526
【国際公開番号】WO2004/069134
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(505295581)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント・エス・エヌ・セ (1)
【Fターム(参考)】