説明

水処理システム及び方法

この処理システムは、水源からの水に含まれる何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することによって、処理水又は軟水を使用地点に提供する。この処理システムは、電気化学装置の通常の操作中に発生し得る、何らかのスケールが形成する可能性を減少させるために操作できる。湿った部品を含む処理システム内でのスケール形成は、逆洗するか、硬度誘発種を有する流動液体を低LSI水のようなスケールを生成する低い傾向を有する他の液体に代えることによって抑制できる。処理システム内の部品の種々の配列は、スケールを形成する僅かな傾向を有するか、又は傾向を有さない液体によって、硬度誘発種を有する液体を置換するために、システムの弁及びポンプを方向付けることによって洗浄できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、流体を浄化又は処理するシステム及び方法、特には処理水を使用地点に送り出す貯槽及び電気化学装置を組み込む水処理システム、並びにこの水処理システムを操作及び洗浄する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カルシウム及びマグネシウムのような硬度種を含む水は、産業、商業及び家庭用途でのある種の使用に望ましくないことがある。水の硬度分類の典型的な指針は:炭酸カルシウムとして1リットル当たりゼロ〜60ミリグラム(mg/l)が軟らかい、61〜120mg/lが中程度に硬い、121〜180mg/lが硬い、かつ180mg/l超が非常に硬いと分類される。
【0003】
硬水は、軟水化、すなわち硬度イオン種を除去することによって処理できる。かかる種を除去するシステムの例は、イオン交換床を使用するものを含む。かかるシステムにおいて、硬度イオンは、イオン交換樹脂の表面で混合されている逆帯電したイオン種にイオン結合されるようになる。イオン交換樹脂は、最終的にイオン結合した硬度イオン種で飽和するようになるため再生されねばならない。再生は、通常、結合した硬度種を塩化ナトリウムのような可溶性が高いイオン種と置換することを伴う。イオン交換樹脂に結合した硬度種は、ナトリウムイオンによって置換され、イオン交換樹脂は、再度その後の軟水化ステップに使用できる状態になる。
【0004】
これと異なるシステムが既に開示されている。例えばDoschは、米国特許第3148687号明細書でイオン交換樹脂を使用する軟水装置を含む洗浄機を教示している。同様に、Gadini等は、国際特許出願公開第WO00/64325号で、水の硬度を減少させる改良された装置を有する水を使用する家庭電化製品を開示している。Gadini等は、制御システム、外部水源からの給水システム、及び電気化学電池による軟化システムを有する家庭電化製品を教示している。McMahonは、米国特許第5166220号明細書で、軟水工程での塩水によるイオン交換樹脂の再生を教示している。
【0005】
いわゆる電気再生式脱イオン方式(EDI)は、水を軟水にするために使用できる。EDIは、イオン輸送に影響を与えるために、電気的に活性な媒体(以下「電気活性媒体」)及び電位を使用して液体からイオン性種を除去する工程である。電気活性媒体は、イオン性種の収集と放出を交互に行うか、又はイオン若しくは電子置換メカニズムによって連続的にイオンの輸送を容易にするために機能し得る。EDI装置は、永久又は一時的荷電を有する媒体を含むことができ、かつ性能を達成又は強化することを目的とする電気化学反応を引き起こすために操作できる。これらの装置は、半透性イオン交換又は両極性膜のような電気活性膜も含む。
【0006】
一方、いわゆる連続電気再生式脱イオン方式(CEDI)は、電気活性媒体を通したイオン輸送に依存する工程である。典型的なCEDI装置は、電場応答性半透性アニオン及びカチオン選択膜を交互に含む。膜間の空間は、入口及び出口を有する液体流れ区画を作るように構成される。横方向直流電界が、区画の境界で電極を通して外部電源によって与えられる。構成によっては、電極区画は、電極からの反応生成物を、他の流れ区画から分離できるように提供される。電界を与えると、1つの区画、すなわちイオン減耗(脱イオン)区画内で処理される液体中のイオンは、その互いの求引電極に引きつけられる。イオンは、隣接区画へ選択性透過膜を通って移動し、隣接イオン濃縮区画内の液体のイオン濃度が高まる。減耗区画内の、及び実施態様によっては、濃縮区画内の空間は、電気的に活性な、または電場応答性の媒体を含む。CEDI装置において、電場応答性媒体は、密接に混合したアニオン及びカチオンイオン交換樹脂を含み得る。かかる電気的に活性な媒体は、通常、区画内のイオンの輸送を強化し、制御された電気化学反応の基質として関与し得る。電気再生式脱イオン装置は、例えば米国特許第4632745号、第4925541号、及び第5211823号明細書でGiuffrida等によって、米国特許第5259936号及び第5316637号明細書でGanziによって、米国特許第5154809号明細書でOren等によって、かつ米国特許第5240579号明細書でKedemによって開示されている。
【0007】
水から鉱物種を除去するために使用できる他のシステムが知られている。例えば、Gaysowskiは、米国特許第3407864号明細書で、イオン交換及び電気透析の両方を伴う装置を開示している。Johnsonは、米国特許第3755135号明細書で、直流電位を使用する脱イオン装置を教示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、処理システムを対象にする。この処理システムは、第1区画と、第2区画とを含む電気化学装置を含むことができ、第1液体回路は、第1区画入口と、第1ポンプとを流体的に、第2液体回路は、第2区画出口を第2区画入口と、第2ポンプとに流体的に接続し、かつ第3液体回路は、第2区画入口と、第2ポンプとを流体的に接続する。
【0009】
1つ以上の実施態様により、本発明は処理システムを提供する。この処理システムは、第1区画出口と第1区画入口とを含む第1区画と、第2区画出口と第2区画入口とを含む第2区画と、第1区画出口と第1区画入口とに流体的に接続可能な第1ポンプ、第2区画出口と第2区画入口とに流体的に接続可能な第2ポンプ、および第1又は第2区画出口の少なくとも一方に流体的に接続可能な循環管路を含む電気化学装置を含むことができる。この電気化学装置は、通常入口点に接続される。
【0010】
1つ以上の実施態様により、本発明は、液体処理方法を提供する。この方法は、貯槽から電気化学装置の第1区画入口へ第1ポンプを通って内部を流れる被処理液体を有する第1液体回路を設置することと、電気化学装置の第2区画出口から第2区画入口へ第2ポンプを通って内部を流れる濃縮液体を有する第2液体回路を設置することと、貯槽から第2区画入口へ第2ポンプを通って内部を流れる被処理液体を有する第3液体回路を設置することとを含むことができる。
【0011】
1つ以上の実施態様によれば、本発明は、水処理方法を提供する。方法は、被処理水の少なくとも一部を、処理水を生成する第1ポンプを介して電気化学装置の減耗区画に通すことと、濃縮水流を、第2ポンプを介して電気化学装置の濃縮区画を通って循環させることと、濃縮水流を、第1ポンプを介して濃縮区画を通って循環させることとを含むことができる。
【0012】
1つ以上の実施態様によれば、本発明は、水処理方法を提供する。この方法は、被処理水を、処理水を生成する電気化学装置に通すこと、処理水の少なくとも一部を貯槽内に貯蔵すること、および電気化学装置の濃縮区画を処理水で洗浄することを含むことができる。
【0013】
1つ以上の実施態様によれば、本発明は、浄水を容易にする方法を提供する。この方法は、第1区画と、第2区画とを含む電気化学装置を提供すること、貯槽、第1区画出口、及び第1区画入口の少なくとも一方に流体的に接続可能な第1ポンプを提供すること、貯槽、第2区画出口、及び第2区画入口の少なくとも一方に流体的に接続可能な第2ポンプを提供すること、および第1及び第2区画出口の少なくとも一方に流体的に接続可能である循環管路を提供することを含むことができる。
【0014】
1つ以上の実施態様によれば、本発明は、処理システムを提供する。この処理システムは、第1区画と第2区画とを含む電気化学装置と、貯槽からの被処理液体を第1区画を通して流し、かつ濃縮液体を第2区画を通して循環させる手段と、貯槽からの被処理液体を第2区画を通して流し、かつ濃縮液体を第1区画を通して循環させる手段とを含むことができる。
【0015】
本発明の他の利点、新しい特徴及び目的は、概略的であり、かつ一定の比率で書かれることを意図しない添付図面と併せて考慮されたとき、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。図では、種々の図中で例示される同一又は実質的に類似する各部品は、単一の数字又は表記によって表される。明瞭にするため、全ての図で全ての部品に標識を付けたわけではないし、当業者が本発明を理解することを可能にするために、例示が必要でないときには、本発明の各実施態様の全ての部品を示したわけでもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の好ましい、但し必ずしもこれに限るわけではない実施態様は、例として、かつ添付図面を参照して記載される。
【0017】
本発明は、産業、商業及び住宅用途における浄化又は処理システム、及び処理水を提供する方法を対象にする。この処理システムは、都市用水、井戸水、汽水及びその他の水源のような、水源からの水に含まれる硬度誘発種のような、何らかの望ましくない種の少なくとも一部を除去することによって、処理水、又は場合により軟水を使用地点に提供する。処理システムは、処理水を生成する間に通常発生する、何らかのスケール又は付着物が形成する可能性を減少させるために操作できる。ポンプ、弁、及び管路のような部品を含む処理システム内のスケール又は付着物の形成は、逆洗あるいはスケールを形成する高い傾向を有する流動液体から、低いランゲリア飽和指数(LSI)を有する水のような、スケールを形成しにくい液体に流動液体を置き換えることによって抑制され得る。LSIは、例えばASTM D3739により計算できる。
【0018】
この処理システムは、通常、水源又は入口点から水を受け、望ましくない種を含み得る水を浄化する。同様に処理システムは、通常配水システムを介して処理水を使用地点に提供又は送り出す。処理システムは、通常、電気再生式脱イオン装置のような、電気化学装置と直列に貯槽システムを有する。実施態様によっては処理システムは、水の少なくとも1つの特性、又はシステムの操作条件を測定するセンサも含む。本発明の他の実施態様によれば、処理システムは、処理システムの少なくとも1つの操作パラメータ、又は作動弁、付勢ポンプシステム若しくはシステムの他の部品のような、但しこれらに限定されない処理システムの部品を調整又は制御するための制御装置も含む。
【0019】
図1は、本発明の1つの実施態様による、処理システムの概略フローチャートである。処理システム10は、通常水源又は入口点16に流体的に接続された、貯槽システム14に流体的に接続された電気再生式脱イオン装置12を含むことができる。処理システム10は、通常、貯槽システム14に通常流体的に接続された、使用地点18を含む。本発明の1つの実施態様によれば、処理システム10は、貯槽システム14から液体をポンプでくみ上げるために使用でき、かつ場合により液体を、電気再生式脱イオン装置12の出口から入口に循環管路32を通って循環させるポンプ20a及び20bを含む。本発明のある実施態様において、処理システム10は、流れを電気再生式脱イオン装置12への往復に、かつ貯槽システム14への往復に、並びにポンプ20a、20b及び前処理フィルタ24a及び24bを通して向けるために使用できる弁22a、22b、22c及び22dを含む。図では、明瞭にするため全ての弁を例示したとは限らない。例えば、ドレン30への水流の弁を制御する流れは、図示していない。本発明のもう1つの実施態様において、処理システム10は、通常制御装置26並びにセンサ28を含む制御システムを含むことができる。センサ28は、通常処理システム10内でいずれかの流動流体の操作パラメータ又は特性を測定する。通常、センサ28は、測定パラメータを制御システム26に送信又は転送する。
【0020】
本発明の更にもう1つの実施態様において、制御システム26は、浄水中の液体の流れを方向付けるためにいずれかの弁を作動させることができる。場合によっては、制御システム26は、処理システム内のポンプのモータを付勢することができる。それ故に、制御システム26は、処理システムの操作を監視及び制御できる。
【0021】
電気再生式脱イオン用の脱イオン化モジュール又は装置12は、通常イオン減耗(以下単に「減耗」という)区画及びイオン濃縮(以下単に「濃縮」という)区画を含む。これらの隣接区画は、通常その間に位置するイオン選択膜を有する。濃縮及び減耗区画のアセンブリは、通常スタックとして知られるが、交互順であるか、又は設計及び性能要件を満たすために必要な種々の配列のいずれかである。スタック配列は、通常一端で一方の電極区画に、かつ反対端で他方の電極区画に接する。通常、エンドブロックは、それぞれの電極区画でアノード及びカソードを収容するエンドプレートに隣接して位置する。濃縮及び減耗区画は、通常イオン選択膜又は選択透過膜を片寄らせ、かつ支持する構造又はスペーサによって画定される。スペーサは、その上に結合される選択膜と共に、以下に説明する操作条件次第で、濃縮又は減耗区画となり得る空間を画定する。
【0022】
濃縮及び減耗区画は、カチオン交換樹脂、アニオン交換樹脂又は両方の混合物で満たすことができる。カチオン及びアニオン交換樹脂は、減耗、濃縮及び電極区画のいずれかの中の混合物又は層として配列でき、それによって多くの層の多様な配列が可能となる。減耗、濃縮及び電極区画のいずれかの中での混床イオン交換樹脂の使用、アニオン及びカチオン交換樹脂の床の層間の不活性樹脂の使用、並びに米国特許第5858191号明細書でDiMascio等によって記載されたような、種々のタイプのアニオン及びカチオン交換樹脂の使用は、本発明の範囲内であると考えられる。
【0023】
操作中、硬度イオン種を含み、カチオン及びアニオン種を溶解した、通常入口点16で処理システム10に入る上流水源からの被処理液体は、貯槽システム14に導入できる。次に被処理液体は、以下に記載するように、電気再生式脱イオン装置12内で処理又は脱イオンされる。次に生成された処理液体は、貯槽システム14に移行し、かつ貯蔵できる。貯槽システム14内の処理液体、又は少なくともその一部は、1つの実施態様では、接続された配水システム(図示せず)を介して使用地点18に移行できる。
【0024】
被処理液体は、通常、電気再生式脱イオン装置又はスタック12、好ましくは電気再生式脱イオン装置12の減耗区画内に入る。電界は、電極を介してスタックを横切って印加できる。印加電界は、通常カチオン及びアニオン種をそれぞれに対応した電極に引き付ける電位を作る。このように、カチオン及びアニオン種は、減耗区画から、実施態様によっては濃縮区画である隣接区画へそれぞれの吸引電極に向かって移動する。区画間の選択透過膜は、イオン種が次の区画へ更に移動することを妨げるバリヤとなる。それ故に、減耗区画内を流れる液体からのイオン種は、隣接又は近くの濃縮区画内で捕捉され、それにより前の区画から出る処理液体、及び後の区画から出る濃縮水流を作る。代表的な、適切なイオン選択膜は、例えばスルホン酸又は4級アンモニウム官能基を有するスチレン−ジビニルベンゼンを使用して支持されるウェブ、ポリフッ化ビニリデン結合剤中でスチレン−ジビニルベンゼンを使用して支持されるウェブ、及びポリエチレンシート上の独立スルホン化スチレンと4級化ビニルベンジルアミングラフト共重合体を含む。
【0025】
本発明の実施態様によっては、印加される電界は、特に水が被処理液体として使用される時、ヒドロキシル及び水素イオンへの水の解離に通常至らせる分極現象を作ることができる。ヒドロキシル及び水素イオンは、減耗及び濃縮区画内でイオン交換樹脂を再生できるので、溶解したイオン種の除去が、実質的にイオン中性条件で起きることができ、かつ連続的に、かつ消耗したイオン交換樹脂を再生する別個のステップなしに実行できる。
【0026】
電界は、通常、電気再生式脱イオン装置12に印加される直流である。しかしながら、一方及び他方の電極間でバイアス又は電位差を作れるいかなる印加電流も、イオン種の移動を促進するために使用できる。従って、カチオン及びアニオン種をそれぞれの吸引電極に引き付けるために十分な電極間の電位差があるという条件で、交流を使用できる。例えば、本発明の1つの実施態様において、交流は、荷電イオン種を引き付けるために十分な電位を有する脈動電流に交流を変換するために、例えばダイオード又はブリッジ整流器によって整流できる。
【0027】
通常減耗区画内で、かつ場合により濃縮区画内で利用される、電場応答性媒体、通常カチオン及びアニオン交換樹脂は、3級アルキルアミノ基及びジメチルエタノールアミンを含むが、それらに限定されない、種々の官能基をその表面領域に有しても良い。これらは、4級アンモニウム基のような、但しそれらに限定されない種々の官能基を有する他のイオン交換樹脂材料と組み合わせても使用できる。定常の実験法の域を出ないものを使用するだけで、他の変性及び等価物が、当業者の心に浮かぶはずである。例えば、減耗、濃縮及び電子区画のいずれかの中のイオン交換樹脂の層状床の使用が、本発明において使用できる。
【0028】
貯槽システム14は、入口点16から液体を貯蔵又は蓄積するのに役立つことができ、かつ電気再生式脱イオン装置12からの処理液体を貯蔵するのにも役立つことができる。貯槽システム14は、処理水、又は少なくとも部分的に処理された水を使用地点18に提供することもできる。実施態様によっては、貯槽システム14は、流体の流れのために入口及び出口を有する加圧容器のような容器を含む。ここで使用されているように、加圧は、約2psiよりも大きな差圧を有する何らかの単位操作を指す。従って、加圧容器は、例えばその壁を介して約2psiよりも大きな差圧を有する容器である。
【0029】
本発明のもう1つの実施態様によれば、貯槽システム14は、複数の容器又は貯槽を含み、各容器は同様に、各容器の種々の位置に位置決めされた数個の入口を含んでも良い。各容器は、とりわけ、使用地点18への需要又は流量、電気再生式脱イオン装置12の容量又は効率、並びに貯槽システムの容量又は滞留量次第で種々の位置に位置決めできる、1つ又は数個の出口を有しても良い。貯槽システム14は、望ましい機能を実行するか、又は望ましくない結果を回避する種々の部品又は要素を更に含むことができる。例えば、貯槽システム12は、いかなる内部流通も最小限に抑えるために位置決めされるバッフルのような、内部部品を有する容器を有することができる。場合によって、貯槽システム14は、望ましくない内圧を軽減し、かつ破裂の可能性を回避、又は少なくとも減少させることを目的とする圧力解放弁、及び温度変化に付随する容量変化を受け入れられる膨張システム、例えば所望の操作圧力を維持するために設計される熱膨張貯槽を含むが、それらに限定されない補助又は外部部品を有することができる。かかる熱膨張貯槽の寸法及び容量は、貯槽システムの水の総容量、操作温度及び圧力、およびそれらの限定されない幾つかの要因次第である。
【0030】
本発明のもう1つの実施態様によれば、処理システム10は、電気再生式脱イオン装置12の少なくとも1つの出口を流体的に接続する循環管路を含むことができる。例えば、循環管路32は、通常類似する供給区画、特には減耗又は濃縮区画である、区画から出る液体を収集する、マニホルド出口(図示せず)に接続し得る。循環管路32は、図1に例示されるように、ポンプ20b並びに弁22a及び22bを通って電気再生式脱イオン装置12の入口にも接続できる。
【0031】
電気再生式脱イオン装置12は、米国特許第5316637号明細書でGanzi等によって記載されたように、1つ以上の電気脱イオン化ステージも含むことができる。各ステージにおいて、減耗及び濃縮区画のスタックは、第1及び第2電極間に位置決めされる。本発明の1つの実施態様によれば、電気再生式脱イオン装置12の各ステージは、複数の区画を含み、各区画は、片方の端部が外膜によって部分的に画定される。少なくとも1つの区画の膜は、隣接区画の膜と同一の広さにわたり接触でき;かつ1つの実施態様によれば、スタック内の全ての区画は、互いに同一の広さの接触で、隣接区画の膜と互いに隣接して配列できる。かかる配列は、米国特許第5736023号明細書でGallagher等によって記載されている。
【0032】
図1の実施態様に例示されたように、電気再生式脱イオン装置12は、通常第1区画34及び隣接区画36を含み、第1及び第2区画は、その間に位置決めされるイオン選択膜38によって分離される。本発明の1つの実施態様によれば、第1区画34は、減耗区画となることができ、かつ第2区画36は、濃縮区画となることができる。とりわけ、電気再生式脱イオン装置12は、単一の減耗区画及び単一の濃縮区画によって概略的に例示されている。それは、例示のためだけにこのように示される。それ故に、本発明の1つの好ましい実施態様によれば、ステージを画定する複数の減耗区画及び単一の濃縮区画は、電気再生式脱イオン装置の電極間に配列される。
【0033】
第1区画34は、第1ポート40及び第2ポート42を含むことができる。同様に、第2区画36は、第1ポート44及び第2ポート46を含むことができる。本発明の1つの実施態様によれば、第1ポート40及び第2ポート42は、第1区画34の反対端に位置決めでき、かつ第1ポート44及び第2ポート46は、第2区画36の反対端に位置決めできる。第1ポート40及び44は、それぞれの区画への液体入口となることができる。これに対応して、第2ポート42及び46は、それぞれの区画への液体出口となることができる。
【0034】
本発明のもう1つの実施態様によれば、電気再生式脱イオン装置12は、複数の第1及び第2区画を含むことができる。各第1区画は、第1ポート及び第2ポートを含むことができる。複数の第1ポートは、第1ポートマニホルド48に一般に流体的に接続でき、かつ複数の第2ポートは、第2ポートマニホルド50に一般に流体的に接続できる。同様に、各第2区画は、第1ポート及び第2ポートを含むことができる。複数の第2区画第1ポートは、第1ポートマニホルド52に一般に流体的に接続でき、かつ複数の第2区画第2ポートは、第2ポートマニホルド54に一般に流体的に接続できる。
【0035】
第1区画34及び第2区画36は、導管、マニホルド及び弁によって画定される複数の流体経路又は回路を有する液体回路網に接続できる。図1に示す本発明の1つの実施態様において、第1液体回路は、貯槽システム14から第1区画34及び第2区画36の一方へ、ポンプ20a、フィルタ24a、弁22a及び22b並びにマニホルド48及び52を通った流体接続を含むことができる。第1流体回路は、第1区画34及び第2区画36から貯槽システム14へ、マニホルド50及び54並びに弁22c及び22dを通った流体接続を更に含むことができる。本発明のもう1つの実施態様において、処理システム10は、第1区画34又は第2区画36及び循環管路32を通る第2液体回路を含むことができる。場合により、第2流体回路は、循環管路32を第1区画34又は第2区画36へ、ポンプ20b、フィルタ24b及び弁22a又は22bのいずれかを通って流体的に接続できる。第2流体回路は、マニホルド48及び52を通って流体接続を更に含むことができる。更に第2液体回路は、マニホルド50又はマニホルド54を通って弁22c及び22dのいずれかへの流体接続を更に含むことができる。
【0036】
ここで使用されているように、液体回路という用語は、液体の流れが内部を流れることを可能にする弁及び管路の特殊な接続及び配列を定義するために用いられている。
【0037】
本発明の他の実施態様は、図2A〜図2Dを参照して記載される。図中、黒くした太線は、液体が、記載された液体回路に従って流れる経路を表す。例示のために、本発明の種々の実施態様は、浄水に関して記載される。しかしながら、電気脱イオン化技術により処理可能な、何らかの液体の処理は、本発明のシステム及び方法の利用に役立つことが理解されるべきである。
【0038】
図2Aで、供給液体、例えば水道水、汽水又は前処理された半純水が、入口点(図示せず)を通って処理システム10に入れる第1液体回路が、例示される。従って、本発明の1つの実施態様において、被処理液体は、貯槽システム14の出口60から導管62、弁22a、ポンプ20aを通り、付加的にフィルタ24a及びマニホルド52を通り、ポート44を経由して区画36へ、第1液体回路内を流れることができる。第1液体回路はマニホルド54、弁22d、導管64に接続するポート46を通る区画36への接続及び、入口66を通る貯槽システム14への接続を更に含むことができる。弁22a及び22dは、上記の第1液体回路を通る流れを可能にするために、作動させられる。それ故に、第1液体回路は、貯槽システム14から電気再生式脱イオン装置12に被処理液体を提供でき、かつ処理液体を移行し、それを貯槽システム14に貯蔵できる。
【0039】
本発明は、処理システム10内に第2液体回路を提供する。本発明の1つの実施態様によれば、第2液体回路は、濃縮水流が、電気再生式脱イオン装置12の1つの区画を通って閉ループ内を流れることを可能にできる。図2Bの概略図に例示するように、第2液体回路は、循環管路32への往復、及び区画34への往復の、弁22b、ポンプ20bを通り、付加的にフィルタ24bを通る、マニホルド48への接続を含むことができ、かつ区画34にポート40を通って入ることができる。第2液体回路は、液体が、ポート42及びマニホルド50を通って区画34から出ること、及び循環管路32及びマニホルド48を通って区画34に戻ることを可能にできる。本発明の1つの実施態様によれば、第2液体回路内を流れる濃縮水流は、区画36からイオン選択膜38を通って区画34へ移動したイオン種を含むことができる。場合によって、第2液体回路内を流れる濃縮水流は、所定のスケジュールに従って放出されるか、ドレン30に移行される。ドレン30への移行は、例えば、ドレン弁(図示せず)を必要に応じて開放することによって達成できる。
【0040】
図2Cに例示したもう1つの実施態様において、本発明は、貯槽システム14を電気再生式脱イオン装置12の区画34へ流体的に接続する第3液体回路を提供する。第3液体回路は、フィルタ24bへの往復の接続を含むことができる。通常、第3液体回路は、貯槽システム14の出口60から導管62、弁22b、ポンプ20b、マニホルド48、かつ区画34のポート40への接続を含むことができる。第3流体回路は、ポート42からマニホルド50、弁22c、導管64及び貯槽システム14の入口66への接続を更に含むことができる。第3液体回路において、貯槽システム14からの処理する流体は、通常区画34へ流れる。生成された処理水は、貯槽システム14に移行できる。
【0041】
もう1つの実施態様において、本発明は、濃縮区画の出口から電気再生式脱イオン装置12の同じ濃縮区画の入口への接続を提供する第4液体回路を提供できる。図2Dの概略図に例示するように、第4液体回路は、区画36の出口46をマニホルド54、弁22dに接続でき、弁22dは同様に循環管路32に接続できる。第4液体回路は、循環管路32から弁22a、ポンプ20a及び区画36のポート44へ、マニホルド52を通った接続も提供できる。この液体回路は、通常第4液体回路内を流れる濃縮水流を放出できるように、ドレン30への接続を含むことができる。
【0042】
図3Aに例示されているようなもう1つの実施態様において、本発明は、処理水又は少なくとも部分的に処理された水を使用して、電気再生式脱イオン装置12の洗浄(フラッシュ)を提供する。電気再生式脱イオン装置12の洗浄は、ポンプ20a及び20bを使用して、弁22a及び22bを通って、かつ付加的にフィルタ24a及び24bを通って、区画34及び36に処理水を移行することによって実行できる。この第1洗浄回路は、区画34が区画36から外に流れる処理水によって洗浄される前に、区画36が処理水によって洗浄されるように、順次実行できる。流体方向矢印56は、貯槽14からの処理水が、区画36のポート44に入る前に、ポンプ20aを通りマニホルド52に流れるために弁22aによって方向付けできることを示す。このようにして、処理水は、区画36内に蓄積された何らかの液体を置き換え又はフラッシュするために使用できる。貯槽14から処理液体を移行するポンプ20aの連続操作は、処理洗浄液体のいかなる液体上流もポート46を通って出させ、かつ最終的に弁22cによって再循環管路32へ向け直せるマニホルド54内へ流れさせることができる。弁22bは、循環管路32ポンプ20bと接続でき、ポンプ20bは同様に、処理液体が、マニホルド48を通って流れ、かつポート40を通って区画34に入ることを可能にできる。ポンプ20a及び20bのいずれかの使用、又は任意に両方のポンプの連携した使用による処理水の連続した流れ、並びに適切に方向付けられた弁22a、22b、22c及び22dは、実質的に全部又は大部分の工程ライン、特に処理システム10の湿った部分が、貯槽14からの処理水によって洗浄されることを可能にできる。場合によっては、電気再生式脱イオン装置12を洗浄するために使用される処理水は、望ましくないイオン種を有する何らかの液体と混合した後でも、低いLSIを有するか、使用地点18の要件を受け入れ、かつ満たすために十分に純粋である。本発明は、電気再生式脱イオン装置10の液体含有物を低いLSIを有する液体と置き換える洗浄システムを更に提供し、いかなるスケール形成の抑制も提供する。液体は、貯槽システム14に戻せる。ここで使用されるように、低LSI水は、約2未満、好ましくは約1未満、かつ更に好ましくは約ゼロ未満のLSIを有する。実施態様によって、本発明は、低い導電率を有する水のような処理液体を提供する。ここで使用されるように、低導電率液体は、約300μS/cm未満、好ましくは約220μS/cm未満、かつ更に好ましくは約200μS/cm未満の導電率を有する。
【0043】
もう1つの実施態様において、本発明は、処理システム10内に存在し得るスケールが付着する傾向を有する何らかの液体を置き換えることができる第2洗浄回路を提供できる。図3Bに概略的に例示された実施態様において、貯槽14からの、処理水であり得る液体は、弁22a及び22bを通り、ポンプ20a及び20bを通って第1及び第2区画34及び36へ並列に流れる。処理水は、マニホルド48及び52に流れ、かつそれぞれ40及び44を通って区画に入ることができる。処理水の連続した流れは、区画34及び36内でスケールを形成する傾向があり得るいかなる液体も置換することができる。洗浄は、処理水が、ポート42及び46を通って、マニホルド50及び54にそれぞれ流出し、かつ貯槽14に戻るために最終的に弁22c及び22dによって方向付けられるように、ポンプ20a及び20bを操作することによって継続できる。この配列又は技術において、処理水のような洗浄流体は、処理システム10内で蓄積され得た、いかなる液体にも置き換えられる。前記の実施態様によるように、洗浄装置又は洗浄技術は、スケールを形成する傾向があり得るいかなる液体も、低いLSIを有する液体、又はスケールを形成する僅かな傾向を有するか、若しくは傾向を有さない液体で置き換えられる。同様に、洗浄液体は、貯槽システム14に戻され得る。
【0044】
本発明の実施態様によっては、貯槽システム14は、加圧容器、又は入口58及び出口60のような、流体の流れのための入口及び出口を有する容器を含む。入口58は、通常入口点16に流体的に接続され、かつ出口60は、通常配水システム又は使用地点18に流体的に接続される。貯槽システム14は、数個の容器を有することができ、各容器は同様に、種々の位置に位置決めされた数個の入口を有することができる。同様に、出口60は、とりわけ、使用地点18への需要又は流量、電気再生式脱イオン装置12の容量又は効率、並びに貯槽システム14の容量又は滞留量次第で種々の位置で各容器に位置決めできる。貯槽システム14は、望ましい機能を実行するか、又は望ましくない結果を回避する種々の部品又は要素を更に含むことができる。例えば、貯槽システム14は、貯槽システム14の容器内のいかなる内部流通も中断させるために位置決めされるバッフルのような、内部部品を有する容器を有することができる。本発明の幾つかの実施態様によれば、貯槽システム14は、流体を加熱又は冷却する熱交換器を含むことができる。例えば、貯槽システム14は、容器内の流体の温度に比して高温な加熱流体を持つ加熱コイルを有する容器を含むことができる。加熱流体は、加熱流体温度が、炉内で上昇するように、炉のような、加熱機器操作を伴う閉ループの流れにおける熱水であっても良い。加熱流体は同様に、熱伝達によって容器流体温度を上昇させることができる。内部又は追加部品の他の例は、何らかの容器の内圧を軽減し、かつ容器破裂の可能性を回避、又は少なくとも減少させることを目的とする圧力開放弁を含むが、それらに限定されない。本発明の更にもう1つの実施態様において、貯槽システム14は、所望の操作圧力を維持するのに適した熱膨張貯槽を含む。熱膨張貯槽の寸法及び容量は、貯槽システムの水の総容量、操作温度及び圧力等(必ずしもそれらに限定はされないが)の要因次第である。
【0045】
操作中に、貯槽システム14は、通常、入口点16の下流に接続し、かつ電気再生式脱イオン装置のような電気化学装置12と、循環ループ内のように直列に接続される。例えば、入口点16からの水は、入口58に流れることができ、かつ貯槽システム14内に含まれるバルク水と混合できる。バルク水は、出口60を通って貯槽システム14から出て使用地点18へ向かうか、何らかの望ましくない種を浄化又は除去するために、ポンプ20a及び20bを通って電気化学装置12に向かわされる。電気化学装置12を離れる処理水は、入口点16からの水と混合でき、かつ入口60を通って貯槽システム14に入ることができる。このようにして、ループが、貯槽システム14及び電気再生式脱イオン装置12の間に形成され、かつ入口点16からの給水は、使用地点18によって作られ、かつ使用地点18の水の需要を補充できる。
【0046】
電気化学装置は、硬度誘発種のようないかなる望ましくない種も、少なくとも部分的に除去することによって、水のような流体を浄化又は処理する何らかの処理装置又はシステムも含むことができる。かかる電気化学装置の例は、電気再生式脱イオン装置、電気透析装置、及び容量脱イオン化装置を含む。とりわけ、本発明のシステム及び技術は、他の処理装置及びシステムを利用できる。例えば本発明は、処理装置として逆浸透装置を利用でき、かつここに記載された種々の装置及び技術は、かかるシステム内に存在するいかなる硬度付着物も最小限に抑えるか、除去するために利用できる。
【0047】
入口点16は、水源から処理システムへ、水を提供又は接続する。水源は、都市用水源若しくは井戸水のような飲用水源であっても良く、又は汽水若しくは塩水源のような非飲用水源であっても良い。かかる場合に、中間浄化又は中間処理システムは、通常、入口点16に到着する前に人間が消費するための水を浄化する。水は、通常、溶解塩又はナトリウム、塩化物、塩素、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、炭酸塩、硫酸塩などのイオンもしくはイオン性種、又はシリカ及び二酸化炭素のような、他の非可溶性若しくは半可溶性種又は溶解ガスを含む。その上、水は、フッ化物、塩素酸塩及び臭素酸塩のような添加剤を含むことがある。
【0048】
本発明のもう1つの実施態様において、処理システム10は、配水システムを含み、配水システムは、同様に使用地点に接続する。配水システムは、貯槽システム14から使用地点18に水、通常は処理水を供給するために、流体的に接続される部品を含むことができる。配水システムは、貯槽システム14から1つ又は幾つかの使用地点18に、又は処理システム10のいずれかの部品に水を提供するために、パイプ、弁、T字管、ポンプ及びマニホルドのいかなる配列も含むことができる。1つの実施態様において、配水システムは、シンクの蛇口、シャワーヘッド、洗濯機及び皿洗い機への接続を含むが、それらに限定されない家庭又は住宅用配水網を含む。例えば、システム10は、冷水若しくは熱水、又は両方の家庭配水システムに接続され得る。
【0049】
本発明のもう1つの実施態様によれば、処理システム10は、処理システム10内の少なくとも1つの物理的特性を測定するセンサ28、通常、水特性センサも含む。例えば、センサ28は、濁り度、アルカリ度、水導電率、pH、温度、圧力、組成又は流量を測定できる装置であっても良い。センサ28は、特に好ましい水特性を測定するために、処理システム10内に設置又は位置決めできる。例えば、センサ28は、使用地点18で供給のために利用可能な水質の指標であり得る、貯蔵水の導電率を測定する貯槽システム14内に設置された水導電率センサであっても良い。本発明のもう1つの実施態様において、センサ28は、一連又は一組のセンサを含むことができる。一組のセンサは、制御装置26が水質を断続的又は連続的に監視できるように、構成でき、配列でき、又は制御装置26に接続できる。かかる装置において、処理システム10の性能は、以下に記載するように最適化できる。本発明の他の実施態様は、処理システム10中の種々の位置で、複数組のセンサの組み合わせを含むことができる。例えば、センサ28は、使用地点18への流量を測定する流量センサであっても良く、かつ処理システム10の操作条件を監視する比濁計、pH、組成、温度及び圧力センサのいずれかを更に含むことができる。
【0050】
本発明のもう1つの実施態様によれば、処理システム10は、水が、例えば貯槽システム14又は処理装置、例えば電気化学装置に導入される前に、水から何らかの望ましくない種の一部を除去することを目的とする前処理システム24を更に含むことができる。前処理システムの例には、通常汽水(低塩分の海水)又は塩水を脱イオンするために使用される逆浸透装置を含むが、それらに限定されない。とりわけ、炭素又は木炭フィルタが、汚染するか、又は電気化学装置の操作を妨げ得る少なくとも一部の何らかの塩素又は何らかの種を除去するために必要であり得る。
【0051】
前処理システム24は、処理システム10内のどこにでも位置決めできる。例えば、前処理システム24を、貯槽システム14の上流、又は貯槽システムの下流かつ電気再生式脱イオン装置12の上流に設置し、それによって少なくとも幾つかの塩素種は貯槽システム14内に保留されるが液体が電気再生式脱イオン装置に入る前に除去される。前処理システム24は、フィルタ又はフィルタ配列を含むことができる。図1に示すように、前処理システム24は、区画34及び36の上流にフィルタ24a及び24bを含む。他の場合において、前処理システム24は、貯槽システム14の上流にフィルタ、並びにポンプ20a及び20b、及び区画36及び34の間にフィルタ24a及び24bを含むことができる。フィルタ24a及び24bは、粒子、炭素、鉄フィルタのいずれか、又はその組み合わせであっても良い。
【0052】
本発明の他の実施態様によれば、処理システムは、処理システムのいずれかの部品内で蓄積し得る細菌のような何らかの微生物の除染又は不活性化を可能にするそのいずれかの部分に配置される前又は後処理装置又はシステムを更に含むことができる。例えば前処理装置は、本発明の分配システムに流体的に接続され得る。本発明の他の実施態様において、後処理装置は、使用地点に送り出される前に、流体を処理できる。微生物を駆除又は不活性化できるかかる装置又はシステムの例は、化学線、又は紫外線及び/又はオゾンを提供するものを含む。かかる装置の他の例は、限外濾過又は精密濾過によって細菌を除去するものを含む。本発明の他の実施態様によれば、処理システムは、処理システムの1つ以上の部品を消毒する、1つ以上の化学薬品供給システムを更に含むことができる。例えば、化学処理システムは、いかなる細菌も駆除するか、又は不活性にする化学薬品を送り出すために処理システムのいずれかの部品に流体的に接続できる。かかる化学薬品の例は、酸、塩基又はアルコールのような他の消毒化合物を含むが、それらに限定されない。本発明の更なる実施態様において、熱水消毒装置は、本発明の処理システムに流体的に接続できる。熱水消毒システムは、処理システムのいずれかの部品内で蓄積し得るいかなる細菌も駆除又は不活性にする熱水を提供できる。
【0053】
本発明の更にもう1つの実施態様において、処理システム10は、部品を含む処理システム10の操作条件を監視及び制御可能な制御装置26を更に含む。制御装置26は、処理システム10の部品への入力及び出力信号を受信又は送信する、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)又は分散制御システムのような、通常マイクロプロセッサベースの装置である。本発明の1つの実施態様において、制御装置26は、電気再生式脱イオン装置12に電力を供給する電源(図示せず)に信号を、又はポンプ20a及び20bのモータを付勢するモータ制御センタに信号を送信するPLCであっても良い。本発明のある種の実施態様において、制御装置26は、開ループ又は閉ループ制御方式で、処理システム10の操作条件を調整する。例えば、開ループ制御中の制御装置26は、水が、いかなる操作条件も測定することなく処理されるように、処理システムに信号を提供できる。対照的に、制御装置26は、操作パラメータが例えばセンサ28によって測定される操作条件次第で調整できるように、閉ループ制御中で操作条件を制御できる。本発明の更にもう1つの実施態様において、制御装置26は、遠隔ステーションに測定された操作条件又は操作パラメータを転送又は送信する遠隔通信装置のような、通信システムを更に含むことができる。
【0054】
本発明のもう1つの実施態様によれば、制御装置26は、液体の流れが、入口点16からの水質、使用地点18への水質、使用地点18への水の需要又は水質、電気再生式脱イオン装置12の操作効率及び容量を含むが、それらに限定されない種々のパラメータ、又は濁り度、アルカリ度、水導電率、pH、組成、温度、圧力及び流量のような種々の操作条件のいずれかに基づき方向付けられるように、弁22a、22b、22c及び22dを作動させる信号を提供できる。本発明の1つの実施態様において、制御装置26は、制御装置26が、処理システム10の操作パラメータを監視可能であっても良いように、センサ28からの信号を受信できる。例えば、センサ28は、貯槽システム14内の水導電率が、制御装置26によって監視できるように、貯槽システム14内に設置された水導電率センサであっても良い。制御装置26は、センサ28によって測定された水質に基づき、電気再生式脱イオン装置12に電場を提供できる、電源を制御する。従って操作中、制御装置26は、電源24から例えば電気再生式脱イオン装置16に供給される電圧及び電流を増加又は減少させるか、さもなければ調整できる。
【0055】
更にもう1つの実施態様において、本発明は、システム操作圧力のような、少なくとも1つの測定されたパラメータに応じて、操作パラメータ、例えばドレン30への放出量、又は放出期間の調整を図る。例えば、図1の弁(図示せず)がドレン30に開放して作動される間の期間は、使用地点18に供給される液体の測定圧力に基づき、調整できる。場合により、弁は、測定圧力を減少させるために開放して作動され得るか、又は測定圧力が、所定値未満である時、弁のタイプ次第で最低限に作動され得る。かかる二次制御方式は、上記の弁を作動させる既存の制御ループのいずれかの中に組み込まれるか、又はネットワーク化できる。
【0056】
本発明のもう1つの実施態様により、弁は、圧力制御ループの一部、並びに濃縮放出制御ループの一部となることができる。例えば、濃縮水流の測定された導電率が、設定点に達する時、弁は、制御装置26によって作動できる。弁を組み込んだ別個の圧力制御ループは、システム10内の圧力を軽減するために、既存の制御ループ内で重畳されるか、又はネットワーク化できる。上述の制御方式のいずれにおいても、制御ループには、フィードバック制御、並びに比例、微分、積分(PID)制御又は好ましくはその組み合わせを組み込める。本発明のもう1つの実施態様において、濃縮水流の放出をドレン30に方向付ける制御ループは、制御信号を提供するために、使用地点18に送り出される液体の圧力次第であるか、又はそれを計算に入れる、ネットワーク化された制御ループパラメータを有することができる。
【0057】
本発明のもう1つの実施態様において、制御装置26は、所定のスケジュールに従って、又は水質のような操作条件又は他のいずれかの操作パラメータに従って、電源から電気再生式脱イオン装置12への印加電流の方向を逆にできる。極性反転は、例えば米国特許第4956071号明細書でGiuffrida等によって記載されている。
【0058】
制御装置26は、処理システム10の耐用年数及び効率を最大にするか、又は処理システム10の操作コストを減少させることが可能であるように構成されるか、プログラミングによって設定されるか、あるいは自律調整ができる。例えば、制御装置26は、電気再生式脱イオン装置のような、電気化学装置への印加電圧及び電流、電気再生式脱イオン装置の濃縮及び減耗区画を通る流量、又は電気再生式脱イオン装置若しくは前処理システム、又は両方から、ドレン30への放出流量を調整する、使用者が選択可能な設定点、又は自己調整設定点を有するマイクロプロセッサを含むことができる。定常の実験法の域を出ないものを使用すれば、開示された処理システムの一部としての制御装置の他の修正及び等価物が、当業者の心に浮かぶであろう。例えば、水使用率又は水使用時間のような、種々の入力条件に基づく操作パラメータの変化を警告することが可能な、適応的、自己調整、又は自己診断技術を組み込むことは、本発明の範囲及び精神の中にあると考えられる。制御装置26は、不安定なオンオフ制御又はチャッタリングの可能性を減少させるために、不感帯制御部を含むことができる。不感帯は、制御信号の不必要な応答を引き起こさないようなセンサが提供する信号出力の範囲を指す。不感帯は、本発明の実施態様によっては、センサ内に本質的に存在し得るか、又は制御システムの一部としてプログラムされ得るか、又は両方である。不感帯制御は、測定偏位を平滑にすることによって不必要な断続的操作を回避できる。かかる制御技術は、又は処理システム10の部品の寿命又は部品が故障する前の平均時間を長引かせることができる。使用できる他の技術は、多数決方式、時間平滑化若しくは時間平均化測定又はその組み合わせの使用を含む。
【0059】
本発明のもう1つの実施態様において、通常は補助的用途に使う廃棄物水流からの水は、追加的又は副次的利益を提供することができる。例えば、廃棄物水流は、ドレン30に行くよりもむしろ、灌漑用、再利用、収集された又は濃縮された塩の回収用のような、何らかの住宅、商業又は産業用途の灌漑用水を提供するために使用され得る。
【0060】
処理システムは、電気化学装置の電極区画に処理水、又は場合により軟水を提供できる流体回路を含むことができる。流体回路は、処理水源から電気化学装置の電極区画への流体接続を含むことができる。流体回路は、塩素のような電気化学装置の操作を妨げ得るいかなる種も除去できる、炭素フィルタのような前処理ユニットも含むことができる。流体回路は、例えば前処理ユニットの下流で、例えば電気再生式脱イオン装置の減耗及び濃縮区画の少なくとも一方への流体接続も含むことができる。本発明の1つの実施態様において、流体回路接続は、電極区画から出る流体が、例えば一緒に混合できるか、又は減耗区画内で処理する流体と混合できるように接続を提供する。流体回路は、流体の流れを電気化学装置への往復に、並びに貯槽システムへの往復に方向付けができるポンプ及び弁も含むことができる。場合によって、流体回路は、電気再生式脱イオン装置の電極区画を通る並列の流路を作る流体接続を提供するために、配列される。他の配列及び構成は、例えば一方の電極区画から他方への直列流路、単一、複数又は専用の前処理ユニット、並びに流体回路中で逆浸透、イオン交換及び電気再生式脱イオン装置又はその組み合わせを含むが、それらの限定されない複数又は段階的処理ユニットの使用を含み、本発明の範囲内であると考えられる。
【0061】
処理システムは、減耗区画から電気再生式脱イオン装置の少なくとも1つの電極区画への流体接続を提供する流体回路を含むことができる。かかる配列は、処理水、好ましくは低いLSIを有する水を電極区画に提供できる。流体回路は、流体の流路が、電極区画を通って直列又は並列であっても良いように配列できる。流体回路は、電極区画から出る流体が、使用地点に、例えば配水システムを経由して送り出されることを可能にするための流体接続を更に含むことができる。本発明による配列によっては、流体回路は、未処理流体が、いずれかの電極区画から出る流体と混合できるように流体接続を含むことができる。この混合物は、使用地点に送り出すことができる。本発明のもう1つの実施態様において、流体回路は、例えば、減耗区画から出る処理流体が、貯槽システムへ移行でき、かつ入口点からの未処理流体と混合でき、かつ混合物を、使用地点、及びオプションとして並列又は直列流路での電気再生式脱イオン装置の電極区画に送り出せるように、貯槽システムへの往復の流体接続を更に含むことができる。電極区画洗浄用混合流体を生成するための、例えば処理及び未処理水の混合を含む、他の配列及び組み合わせは、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0062】
本発明は、例示的であり、かつ本発明の範囲を限定することが意図されない次の実施例を介して更に例示される。
【0063】
(実施例)
図4に概略的に示す直列の加圧処理システムが組み立てられ、かつ評価された。処理システム10は、電気脱イオン化モジュール12及び加圧貯蔵容器14を含む。入口点16からの水は、加圧貯蔵容器14に入口58を通って導入され、かつポンプ20a及び20bを使用して循環させ、かつ前処理ユニット24a及び24b、並びに電気再生式脱イオン装置12を通過した。処理システムは、センサ28a、28b、28c及び28dのいずれかによって測定された、測定水導電率に基づき、プログラマブルコントローラ(図示せず)によって制御された。
【0064】
電気再生式脱イオン装置12は、長さ約7.5インチ(約19センチ)及び幅約2.5インチ(約6.4センチ)の流路を有する、10セル対スタックからなる。各セルは、約40%のAMBERLITE(登録商標)SF120樹脂及び約60%のAMBERLITE(登録商標)IRA458樹脂で満たされ、両方ともRohm & Haas Company、Philadelphia、Pennsylvaniaから入手可能である。電気再生式脱イオン装置は、酸化ルテニウムで被覆された膨張チタン電極を有する。
【0065】
制御装置は、Allen−Bradley Company,Inc.、Milwaukee、Wisconsinから入手可能な、MICROLOGIX(商標)1000プログラマブルコントローラである。電気再生式脱イオン装置は、流れスイッチ信号によって、又は加圧容器から離れる出口水流の水導電率が、設定点よりも高い時に、起動するように設定された。電気再生式脱イオン装置は、導電率が設定点に到達するまで稼働した。電気再生式脱イオン装置からの供給物は、第2供給ポンプを介して加圧容器から循環された。電気再生式脱イオン装置に印加された電場の極性は、約15分毎に逆にされた。電気再生式脱イオン装置12の部品を制御することに加えて、PLCは、センサ28a、28b、28c及び28dからの測定データを収集し、貯蔵し、かつ転送した。
【0066】
加圧容器14は、約30ガロンの容量を有する直径10インチ(約25.4センチ)のガラス繊維容器であった。加圧容器14には、弁頭と中心マニホルドパイプが取り付けられた。電気再生式脱イオン装置から離れる濃縮水流は、部分的に循環し、かつ弁22c、22d及び22eを作動させることによって部分的にドレン30に排出された。入口点16からの補給水が、ドレン30に排出されたいかなる水も補うために、循環水流に供給された。
【0067】
前処理ユニット24a及び24bは、各々が25マイクロメートルの等級を有するエアレーション鉄フィルタ、20インチ(50.8センチ)×4インチ(10.2センチ)の沈殿物フィルタ、及び20インチ×4インチ(同前)の炭素ブロックフィルタからなる。
【0068】
1つの流れの方向において、圧力容器14からの水は、電気再生式脱イオン装置12の減耗区画へ導入される前に、ポンプ20aによって、弁22aを通って前処理ユニット24aへくみ上げられた。電気再生式脱イオン装置12からの処理水は、弁22aによって圧力容器14内の貯蔵へ方向付けられた。除去したイオン種を収集した流体は、弁22d及び22bを駆動することによって前処理ユニット24a、並びに電気再生式脱イオン装置12の濃縮及び電極区画を通ってポンプ20bによって循環した。印加電界の極性が逆にされた時、流れの方向は、ポンプ20a、前処理ユニット24a及び弁22aが、イオン種を蓄積した液体を循環させるように、対応して調整された。同様に、被処理水は、電気再生式脱イオン装置12の減耗区画内に導入され、かつ処理される前に、ポンプ20bを使用して、圧力容器14から弁22dを通り、前処理ユニット24bへくみ上げられた。処理水は、弁22dによって圧力容器14に向けられた。
【0069】
使用地点18へ、加圧容器14の出口60からの流れ指示器28cによって測定された処理水の流量は、弁22f及び22gを調整することによって制御された。濃縮又は廃棄物水流を放出するために、弁22eは、必要に応じて操作された。入口点16からの水は、ドレン30に放出されるか、又は使用地点18で消費される流体を補充し、かつ置き換えるために使用された。
【0070】
処理システムは、約220μS/cmの目標設定点に到達し、かつ約1分間安定であるまで、操作された。電気再生式脱イオン装置への印加電圧は、約46ボルトであった。減耗及び濃縮区画への流量は、1分当たり約4.4リットルに維持された。排出流量は、約30秒毎に約270mlを放出するように制御された。容器内の圧力は、約15psig〜約20psigであった。
【0071】
図5は、処理システムの運転時間の関数としての、種々の水流の測定導電率を示す。表1及び2は、それぞれテストの開始及び終了時で処理システムの種々の水流の測定された特性を要約する。表1に表したデータは、約412μS/cmの導電率を有する、電気再生式脱イオン装置12への、図5で貯槽アウト(tankout)導電率と標識を付された初期供給水流が、約312μS/cmの導電率を有する、図5でスタックアウト(stackout)導電率と標識を付された初期希釈水流を生成するために、実質的なpH変化なしに処理されることを示した。同様に、試運転の終了時に、約221μS/cmの導電率を有する水は、約164μS/cmの低い導電率の水を生成するために、実質的なpH変化なしに処理された。試運転終了時の供給水流の低い導電率は、数回の通過にわたって望ましくない種を効果的に除去した循環の効果を反映すると考えられる。それ故に、データは、図4に概略的に例示されたシステムが、家庭又は住宅用途に適した水を処理又は軟化できることを示す。
【0072】
【表1】

【0073】
【表2】

【0074】
本発明は、液体として水を使用して記載されたが、そのように限定されるべきでない。例えば、処理水に言及する場合、他の流体が、本発明のシステム内で、又はこの方法に従って処理できると考えられる。更に、水又は水の特性に関して調整、修正、測定又は稼働する本発明のシステムの部品又は方法のステップに言及する場合、本発明が同様に適用できると考えられる。それ故に、処理する流体は、水を含む混合物である流体であり得る。従って流体は、水を含む液体であっても良い。
【0075】
当業者は、ここに記載された全てのパラメータ及び構成が、例となることが意図され、かつ実際のパラメータ及び構成は、本発明のシステム及び方法が使用される仕様書の応用次第であることを容易に認めるであろう。当業者は、定常の実験法の域を出ないものを使用することによって、ここに記載された本発明の具体的な実施態様の多くの等価物を認識する又は確認できるはずである。例えば、本発明は、逆浸透及び紫外線装置のような、但しこれらに限定されない他の単位操作の使用を含む。従って、更なる実施態様が例としてのみ示されること、及び添付の請求項及びその等価物の範囲内で、本発明が具体的に記載された以外の方法で実施できることが、理解されるべきである。本発明は、ここに記載された各個別の特徴、システム、又は方法を対象とする。その上、2つ以上のかかる特徴、システム、又は方法のいかなる組み合わせも、かかる特徴、システム、又は方法が互いに矛盾していないという条件で、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の1つ以上の実施態様による、電気化学装置と直列の貯槽を示す処理システムの概略流れ図である。
【図2A】本発明の1つ以上の実施態様による、内部を流れる第1液体回路を例示する処理システムの概略流れ図である。
【図2B】本発明の1つ以上の実施態様による、内部を流れる第2液体回路を例示する処理システムの概略流れ図である。
【図2C】本発明の1つ以上の実施態様による、内部を流れる第3液体回路を例示する処理システムの概略流れ図である。
【図2D】本発明の1つ以上の実施態様による、内部を流れる第4液体回路を例示する処理システムの概略流れ図である。
【図3A】本発明の1つ以上の実施態様による、内部を流れる洗浄流体の流れを例示する処理システムの概略流れ図である。
【図3B】本発明の1つ以上の実施態様による、内部を流れる洗浄流体の流れを例示する処理システムの概略流れ図である。
【図4】実施例に記載された本発明のもう一つの実施態様による、処理システムの概略流れ図である。
【図5】図4に概略的に示した処理システムの測定された導電率を示すグラフである。
【符号の説明】
【0077】
10 処理システム
12 電気化学装置
14 貯槽
16 入口点
18 使用地点
20a、20b ポンプ
22a、22b、22c、22d、22e、22f、22g 弁
26 制御装置
28、28a、28b、28c、28d センサ
32 循環管路
34 第1区画
36 第2区画

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1区画と、第2区画とを含む電気化学装置と、
第1区画入口と第1ポンプとを流体的に接続する第1液体回路と、
第2区画出口を第2区画入口と、第2ポンプとに流体的に接続する第2液体回路と、
第2区画入口と第2ポンプとを流体的に接続する第3液体回路とを含む処理システム。
【請求項2】
第1ポンプに流体的に接続された第1フィルタ装置を更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
第2ポンプに流体的に接続された第2フィルタ装置を更に含む請求項2に記載の処理システム。
【請求項4】
貯槽に流体的に接続された入口点を更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項5】
貯槽に流体的に接続された配水システムを更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項6】
貯槽に流体的に接続された使用地点を更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項7】
処理システムの少なくとも1つの操作パラメータを測定するセンサを更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項8】
貯槽を第1区画入口に、及び第1区画出口を第2区画入口に流体的に接続する第4液体回路を更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項9】
電気化学装置の下流と使用地点の上流とに、流体的に接続された後処理システムを更に含む請求項1に記載の処理システム。
【請求項10】
第1区画出口と、第1区画入口とを含む第1区画と、第2区画出口と、第2区画入口とを含む第2区画とを含み、入口点に流体的に接続された電気化学装置と、
第1区画出口と、第1区画入口とに流体的に接続可能である第1ポンプと、
第2区画出口と、第2区画入口とに流体的に接続可能である第2ポンプと、
第1又は第2区画出口の少なくとも一方に流体的に接続可能である循環管路とを含む処理システム。
【請求項11】
循環管路は、第1及び第2ポンプの少なくとも一方に流体的に接続可能である請求項10に記載の処理システム。
【請求項12】
循環管路を第1ポンプに流体的に接続する第1弁を更に含む請求項10に記載の処理システム。
【請求項13】
循環管路を第2ポンプに流体的に接続する第2弁を更に含む請求項12に記載の処理システム。
【請求項14】
第1区画出口を循環管路に流体的に接続する第1弁を更に含む請求項10に記載の処理システム。
【請求項15】
第2区画出口を循環管路に流体的に接続する第2弁を更に含む請求項14に記載の処理システム。
【請求項16】
第1及び第2弁の少なくとも一方を作動させる制御装置を更に含む請求項15に記載の処理システム。
【請求項17】
処理システムの少なくとも1つの操作パラメータを測定するセンサを更に含む請求項10に記載の処理システム。
【請求項18】
入口点に流体的に接続された貯槽と、貯槽に流体的に接続された配水システムとを更に含む請求項10に記載の処理システム。
【請求項19】
電気化学装置、循環管路、第1ポンプ及び第2ポンプの少なくとも一方に流体的に接続可能な消毒源を更に含む請求項10に記載の処理システム。
【請求項20】
貯槽から電気化学装置の第1区画入口へ第1ポンプを通って内部を流れる被処理液体を有する第1液体回路を設置することと、
電気化学装置の第2区画出口から第2区画入口へ第2ポンプを通って内部を流れる濃縮液体を有する第2液体回路を設置することと、
貯槽から第2区画入口へ第2ポンプを通って内部を流れる被処理液体を有する第3液体回路を設置することとを含む液体処理方法。
【請求項21】
第1区画出口から第1区画入口へ第1ポンプを通って内部を流れる、濃縮液体を有する第4液体回路を設置することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
電気化学装置を横切って電場を印加することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項23】
第3液体回路を設置した後に、印加電場の極性を逆にすることを更に含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
被処理液体が第2ポンプを通って流れるように方向付けるために、第1弁を作動させる第3液体回路を設置することを含む請求項20に記載の方法。
【請求項25】
第1ポンプを通って流れるように濃縮液体を方向付けるために第2弁を作動させることを更に含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
液体の圧力、温度、流量、pH、導電率及び組成の少なくとも1つを測定することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項27】
処理液体によって第1及び第2区画を洗浄することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項28】
処理液体によって第1及び第2ポンプの少なくとも一方を洗浄することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項29】
貯槽から第1及び第2区画へ第1及び第2ポンプを通って内部を流れる、貯槽からの液体を有する第4液体回路を設置することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項30】
貯槽からの液体は、負のLSIを有する請求項29に記載の方法。
【請求項31】
処理液体の少なくとも一部を使用地点に送り出すことを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項32】
処理液体を使用地点に送り出す前に、処理液体を後処理することを更に含む請求項31に記載の方法。
【請求項33】
第1液体回路、第2液体回路及び第3液体回路のいずれかの中のいずれかの部品の少なくとも一部を消毒することを更に含む請求項20に記載の方法。
【請求項34】
処理水を生成するために、被処理水の少なくとも一部を処理水を生成する第1ポンプを介して電気化学装置の減耗区画に通すことと、
濃縮水流を、第2ポンプを介して電気化学装置の濃縮区画を通って循環させることと、
濃縮水流を、第1ポンプを介して濃縮区画を通って循環させることを含む水処理方法。
【請求項35】
第2ポンプに、被処理水の少なくとも一部を通すことを更に含む請求項34に記載の方法。
【請求項36】
第2区画を洗浄する間に、第1区画を洗浄することを更に含む請求項34に記載の方法。
【請求項37】
第1及び第2区画と、第1及び第2ポンプとを処理水によって順次洗浄することを更に含む請求項34に記載の方法。
【請求項38】
第2区画に水を通した後、第1区画に、貯槽からの水を通すことを更に含む請求項34に記載の方法。
【請求項39】
被処理水を、処理水を生成する電気化学装置に通すことと、
処理水の少なくとも一部を貯槽内に貯蔵することと、
電気化学装置の濃縮区画を処理水で洗浄することとを含む水処理方法。
【請求項40】
処理水は、負のLSIを有する請求項39に記載の方法。
【請求項41】
減耗区画を洗浄することを更に含む請求項39に記載の方法。
【請求項42】
減耗区画の洗浄が、濃縮区画を洗浄する間に実行される請求項41に記載の方法。
【請求項43】
第1区画と第2区画の洗浄が、第1及び第2区画を順次洗浄することを含む請求項39に記載の方法。
【請求項44】
第1区画と第2区画の洗浄が、第1及び第2区画を処理水によって並列の流れで洗浄することを含む請求項39に記載の方法。
【請求項45】
第1区画と第2区画の洗浄が、第1及び第2区画を処理水によって直列の流れで洗浄することを含む請求項39に記載の方法。
【請求項46】
処理水を化学線又はオゾンに曝すことを更に含む請求項39に記載の方法。
【請求項47】
処理水を精密濾過又は限外濾過装置に通すことを更に含む請求項39に記載の方法。
【請求項48】
電気化学装置及び貯槽の少なくとも一方を消毒剤に曝すことを更に含む請求項39に記載の方法。
【請求項49】
第1区画と、第2区画とを含む電気化学装置を提供することと、
貯槽、第1区画出口、及び第1区画入口の少なくとも一方に流体的に接続可能な第1ポンプを提供することと、
貯槽、第2区画出口、及び第2区画入口の少なくとも一方に流体的に接続可能な第2ポンプを提供することと、
第1及び第2区画出口の少なくとも一方に流体的に接続可能である循環管路を提供することとを含む浄水を容易にする方法。
【請求項50】
第1区画と、第2区画とを含む電気化学装置と、
貯槽からの被処理液体を第1区画を通して流し、かつ濃縮液体を第2区画を通して循環させる手段と、
貯槽からの被処理液体を第2区画を通して流し、かつ濃縮液体を第1区画を通して循環させる手段とを含む処理システム。
【請求項51】
電気化学装置が電気再生式脱イオン装置を含む請求項50に記載の処理システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−511348(P2007−511348A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539920(P2006−539920)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/037894
【国際公開番号】WO2005/049504
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(505146180)ユーエスフィルター・コーポレイション (11)
【Fターム(参考)】