説明

水処理装置及び水処理方法

【課題】衛生度の高いナノバブル水を連続生成する。
【解決手段】水処理装置は、タンクの水にマイクロバブルを供給するマイクロバブル発生装置と、そのマイクロバブル水をタンクの外部に供給する供給系統とを備える。供給系統の内部のマイクロバブルが放電電極から発生する衝撃波によって圧壊することにより、ナノバブルが生成される。放電電極と供給系統は樹脂膜によって隔てられている。そのため、放電電極から微小な汚れが剥離した場合でも、衛生度の高いナノバブル水が供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を改質する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
水中に微細な気泡を供給することにより、水を改質する技術が知られている。例えば、直径数十μm程度のオーダーの微細な気泡を含む水は、マイクロバブル水と呼ばれ、様々な応用が提案されている。例えば、マイクロバブル水の中で魚を飼うと、溶存酸素量が多いため、鮮度を維持することができる。
【0003】
更に、マイクロバブルよりも微細な直径数百nm以下のオーダーの気泡(ナノバブルと呼ばれる)を含んだナノバブル水が知られている。ナノバブルは、マイクロバブルに比べて遥かに長い期間、例えば数ヶ月のオーダーで水中に存在すると言われている。ナノバブル水は魚を始めとする動植物に対して好ましい効果を持つものとして期待されている。
【0004】
ナノバブル水の製造方法の一つとして、マイクロバブル水を製造し、そのマイクロバブル水に例えば超音波を供給することによりマイクロバブルを圧壊することによりナノバブルを生成する技術が知られている。
【0005】
特許文献1には、マイクロバブル発生技術の一例が示されている。
特許文献2には、ナノバブルを発生させるために微細気泡に放電装置、超音波装置、又は渦流発生装置により物理的刺激を与える技術が開示されている。
【特許文献1】WO00/69550号公報
【特許文献2】特開2005−245817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、微細な気泡を含む水を連続的に製造することを可能とする水処理装置及び水処理方法を提供することである。
本発明の他の目的は、微細な気泡を含み夾雑物の少ない水を製造することを可能とする水処理装置及び水処理方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、微細な気泡を高濃度に含む水を製造することを可能とする水処理装置及び水処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0008】
本発明による水処理装置は、水を蓄積するタンク(10)と、タンク(10)の水に気泡を供給する気泡発生装置(12)と、タンク(10)の水をタンク(10)の外部に供給する供給系統(16、32)と、供給系統(16、32)の内部の水を伝播する衝撃波を発生する衝撃波発生部(20)とを備える。
こうした水処理装置により、微小な気泡を含む改質水を連続的に供給することが可能である。
【0009】
本発明による水処理装置において、気泡発生装置(12)が供給する気泡はマイクロバブルである。
マイクロバブルを衝撃波で圧壊することにより、ナノバブル水を連続的に供給することが可能である。
【0010】
本発明による水処理装置において、衝撃波発生部(20)は、衝撃波発生領域(24)の内部に充填された液体の中で放電することにより衝撃波を発生する。
水中放電による衝撃波は医療分野で応用されており、信頼性の確立した技術を流用することができる。
【0011】
本発明による水処理装置において、衝撃波発生領域(24)は、供給系統(16、32)の内部の水と分離されている。
衝撃波の源で何らかの余計な物質が発生した場合でも、その物質が改質水に混入しないため、衛生度が高く微小な気泡を含む水を容易に得ることが可能である。
【0012】
本発明による水処理装置において、供給系統(16、32)の内部の水と液体とは樹脂膜(28)によって分離されている。
樹脂膜を介して、衝撃波発生領域の衝撃波を高効率で供給系統の水に伝播することが可能である。
【0013】
本発明による水処理装置において、供給系統(16、32)は、タンク(10)の内部に配置され、第1方向に延在し、タンク(10)の内部の水を取り込む吸水口(18)が形成された第1配管(16)と、第1配管(16)を介してタンク(10)の外部に引き出された水を第1方向と異なる方向に導く第2配管(32)とを備える。衝撃波発生部(20)は、第1配管(16)の一端に対して第1方向側の位置で衝撃波を発生する。衝撃波発生部(20)は、衝撃波を第1配管(16)の方向に向ける第1リフレクタ(22)を備える。
こうした構成により、タンク中の高密度の気泡を含む水を、タンク外に引き出さずに衝撃波で処理することができる。その結果、微小な気泡をより高密度に含む改質水を得ることが可能になる。
【0014】
本発明による水処理装置において、第1リフレクタ(22)は、衝撃波を反射する。反射した衝撃波は、第1配管(16)の一端と反対側の他端か、それよりも遠い位置で焦点を結ぶ。
供給系統の配管に沿った細長い形状の領域に衝撃波が満たされるため、高効率に水を衝撃波で連続処理することができる。
【0015】
本発明による水処理装置は更に、第1配管(16)の一端と反対側の他端に配置され、衝撃波発生部(20)から到達する衝撃波を反射する第2リフレクタ(30)を備える。
衝撃波が第1配管の反対端で再反射することにより、第1配管中が高エネルギーの衝撃波で満たされ、処理効率の向上が可能になる。
【0016】
本発明による水処理装置は更に、水を脱気してタンク(10)に供給する脱気槽(4)を具備する。
溶存気体が予め除去されることにより、改質によって溶存する気泡の濃度を上げることが可能である。
【0017】
本発明による水処理方法は、水に気泡を供給して気泡水を生成するステップと、気泡水に衝撃波を供給するステップとを備える。
【0018】
本発明による水処理方法において、衝撃波を供給するステップは、液体が充填され、気泡水と膜(28)を介して遮断された衝撃波発生領域(24)において放電することにより液体を伝播する衝撃波を発生するステップと、衝撃波発生領域(24)の衝撃波を膜(28)を介して気泡水に供給するステップとを備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、微細な気泡を含む水を連続的に製造することを可能とする水処理装置及び水処理方法が提供される。
更に本発明により、本発明の他の目的は、微細な気泡を含み夾雑物の少ない水を製造することを可能とする水処理装置及び水処理方法が提供される。
更に本発明により、微細な気泡を高濃度に含む水を製造することを可能とする水処理装置及び水処理方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1、図2は、本実施の形態における水処理装置を示す。図1は側面図、図2は平面図である。図中に描かれている座標軸のxy平面は水平面、z軸は鉛直軸である。
【0021】
水処理装置は、脱気槽4とタンク10とを備える。脱気槽4には取水配管2、配管8及び真空ポンプ6が接続される。配管8は、脱気槽4とタンク10とを接続する。配管8のタンク10側の端部は下方に曲げられる。タンク10の内部に気泡発生装置12が配置される。気泡発生装置12は、気体供給系統14に接続される。
【0022】
本実施の形態における気泡発生装置12は、マイクロバブルを発生する装置である。マイクロバブルを発生する装置は様々なものが開発または提案されている。それらの装置を気泡発生装置12として利用することができる。
【0023】
図3は、本実施の形態の気泡発生装置12として利用可能なマイクロバブルを発生する気泡発生装置の一例を示す。上掲の特許文献1に記載の技術を利用した例である。一端に開口を有する円筒形の筒状部材により、その内部に円筒形のスペース34が形成される。このスペース34は、タンク10の内部の水で満たされる。スペース34の開口に近い位置の側面に、タンク10の内部または外部から図示しない加圧装置によって加圧された水をスペース34に供給するための加圧液体導入口36が配置される。この加圧水の供給により、スペース34の内部に旋回流が生成され、円筒の軸に沿った軸領域が負圧となる。
【0024】
スペース34の開口と反対側の円形端部の中心付近は、筒状部材に形成された穴を介して気体供給系統14に接続される。軸領域の負圧によって気体供給系統14から気体が吸い込まれ、圧力が最も低い管軸上付近を気体が通過することによって、細い紐状の旋回気体空洞部38が形成される。
【0025】
この円筒形スペース34では、旋回気液混合体流がスペース底部3から加圧液体導入口2の間において旋回気体空洞部38と共に形成され、縮径されて先細りとなってちぎられてマイクロバブル40が生成され、その後、スペース34の開口に向かって大きく旋回しながら放出される。このような装置により、タンク10の内部に連続的にマイクロバブルを供給することが可能である。
【0026】
図1、図2を参照する説明に戻って、タンク10の上部に、逃がし配管15が接続される。タンク10には更に、第1配管16が接続される。第1配管は、金属材料で形成されることが好ましい。第1配管16は、その一端と他端の間に直線状の流路を形成する配管である。この直線状の流路の方向は、図では概ねx軸方向である。タンク10は、側面に穴を有する。第1配管16は、その穴に挿入される。その穴と第1配管16の外側面との間は、水が漏れる隙間が存在しないように、隙間を塞ぐ加工が施される。第1配管16の一端は、タンク10の外部に配置される。第1配管16の他端は、タンク10の内部に配置される。水処理装置が使用されるとき、タンク10の内部には水が満たされる。第1配管16の他端は、そのタンク10内の水に浸される位置に配置される。
【0027】
第1配管16のタンク10の内部に配置された位置に、吸水口18が形成される。吸水口18の形状は特に限定されない。吸水口18の好適な一例は、第1配管16の他端の近くの側面に形成される穴である。
【0028】
第1配管16の一端に、衝撃波発生部20が取り付けられる。衝撃波発生部20は、水を媒体とする衝撃波を発生する。例えば人体中の結石を体外から与える衝撃波によって破砕する治療技術において、液体を媒体とする衝撃波を発生する装置が用いられている。そのような装置を、本実施の形態における水処理装置の衝撃波発生部20として転用することができる。
【0029】
衝撃波発生部20は、第1リフレクタ22、放電電極26、樹脂膜28を備える。第1リフレクタ22は、衝撃波発生部20の一端に設けられた取り付け穴に嵌め込まれた金属製の凹面鏡であり、典型的には放物面鏡である。第1リフレクタ22は、放電電極26が放電を行う放電位置を焦点として発生する衝撃波を反射して、x軸方向、即ち第1配管16によって形成される流路に沿って第1配管16の他端に向う方向の衝撃波に変換する。第1リフレクタ22は例えば、放電位置を焦点とする衝撃波を平面波に変換するコリメータ鏡である。好適には、第1リフレクタ22は、第1配管16の長さに応じて、第2リフレクタの位置か、それよりも若干遠い位置に焦点を結ぶように設計される。例えば第1リフレクタ22は200mm程度の位置に焦点を結び、第1リフレクタ22と第2リフレクタ30との距離も200mm程度である。
【0030】
樹脂膜28は、水と音響インピーダンスが近い材料によって形成された膜である。典型的には、樹脂膜28はポリウレタンによって形成することが可能であり、より好適にはシリコーンによって形成される。
【0031】
樹脂膜28は、衝撃波発生部20の取り付け穴の縁に固定されて張られる。この固定により、樹脂膜28と第1リフレクタ22との間には閉じた衝撃波発生領域24が形成される。衝撃波発生領域24には液体(以下、水で説明する)が満たされる。放電電極26の放電位置は、衝撃波発生領域24に配置される。
【0032】
第1配管16の他端の内側、即ち第1配管16によって形成される流路の他端には、第2リフレクタ30が配置される。第2リフレクタ30は衝撃波を効率的に反射する材料で形成される。典型的には第2リフレクタは砲金、真鍮またはステンレスで形成される。加工の容易さの面からは、砲金または真鍮が特に好ましい。第2リフレクタ30の表面は平坦である。第2リフレクタ30の表面の法線の方向はx方向、即ち第1配管16によって形成される流路に平行である。
【0033】
第1配管16の一端と他端との間の側面の所定位置に、第2配管32の一端が接続される。水処理装置の製造上の容易さの面からは、その所定位置はタンク10の外部に設定される。第2配管32の他端は、図示しない他のタンクなどの供給先に接続される。
【0034】
次に、このような構成を備えた水処理装置による水処理方法について説明する。図示しない水供給手段から、取水配管2を介して脱気槽4に水が連続的に供給される。脱気槽4の内部に水が貯まる。脱気槽4の内部のある位置よりも上は、水が貯まらず空気が残る。真空ポンプ6により、この空気が減圧される。この減圧により、脱気槽4の内部の水が脱気されて、溶存気体の少ない水が生成される。
【0035】
脱気された水は配管8を介してタンク10に連続的に供給される。配管8の端部が下方に曲げられていることにより、新たに供給される水にマイクロバブルが良好に混入する。また、新たに供給されマイクロバブルが十分に含まれていない水が第1配管16に供給されることが防止される。
【0036】
配管8を通して供給された水は、タンク10の内部に貯まる。気泡発生装置12はタンク10内の水にマイクロバブルを供給し、タンク内の水はマイクロバブル水となる。マイクロバブルの成分は、空気または酸素である。溶存酸素量の多い水が要求されるときは、気泡発生装置12は酸素のマイクロバブルをタンク10内の水に供給する。
【0037】
タンク10の内部の水が満水量を超えると、逃がし配管15から水が外部に流出する。あるいはタンク10の内部の所定高さよりも上の気相部の圧力が所定圧より高くなると、気相部の気体が逃がし配管15を通って外部に放出される。逃がし配管15により、タンク10内のガス圧の上昇が防止される。その結果、気泡発生装置12から供給されるマイクロバブルが順調にタンク10内の水に溶ける。
【0038】
タンク10内のマイクロバブル水は、吸水口18を通って第1配管16の内部の流路に連続的に供給される。マイクロバブル水は第1配管16の内部を第2リフレクタ30が配置された他端から衝撃波発生部20が接続された一端の方向に流れる。
【0039】
衝撃波発生部20に供給されている電力により、放電電極26の付近の放電位置で短い時間間隔で継続的に放電が発生する。この放電によって衝撃波発生領域24に充填された水が放電電極26の付近で水蒸気爆発を起こすことにより、衝撃波発生領域24に放電位置を源とする衝撃波が発生する。
【0040】
第1リフレクタ22は、その衝撃波を反射して、第1配管16の方向を向く衝撃波を生成する。その衝撃波は、樹脂膜28を介して第1配管16の内部の水に伝播する。第1配管16の内部は、水を媒体とする衝撃波で満たされる。衝撃波が第1配管16の他端まで到達すると、第2リフレクタ30が受け取った衝撃波を反射する。反射した衝撃波は再び第1配管16の内部を伝播する。このように衝撃波が第1配管16の内部の流路に沿って繰り返し供給されることにより、第1配管16の内部がエネルギーの大きい衝撃波で満たされる。
【0041】
衝撃波により、吸水口18から供給された水中のマイクロバブルが圧壊し、ナノバブルが生成される。第1配管16の内部はナノバブルの密度の高いナノバブル水で満たされる。生成されたナノバブル水は、第2配管32を通って供給先に連続的に供給される。衝撃波は、超音波に比べて高いエネルギーを供給することが容易である。そのため、マイクロバブル水の流れを連続的に処理する過程に適している。
【0042】
ナノバブル水が通る経路は、第1配管から第2配管である。この経路は、樹脂膜28によって、放電電極26が配置されている衝撃波発生領域24と分離している。そのため、放電電極26から燃えかすやカーボンが剥離した場合でも、それらが樹脂膜28で遮断され、第2配管32から供給される水に影響を及ぼさない。したがって、第2配管32から供給される水は、非常に衛生的である。
【0043】
水が脱気槽4で脱気されていることにより、制御されていない溶存気体が水中に少ない。そのため、第1配管16で生成されるナノバブルの密度が高くなる。ナノバブルが酸素の場合、極めて酸素の濃度の高いナノバブル水を生成することができる。
【0044】
衝撃波が供給される第1配管16は、タンク20の外部にあってもよい。その場合、配管によってタンク20から外部に引き出されたマイクロバブル水が、第1配管16に供給され、第1配管16の内部でナノバブル水に改質される。
【0045】
しかしながらマイクロバブルの濃度は、生成方法を含めた条件に依っては、比較的短時間のうちに低下する。そのような濃度低下を避けることが望まれる場合は、図1、図2に示すようにマイクロバブルで満たされたタンク10の内部に第1配管16の一部をタンク10の内部に配置することにより、生成された直後のマイクロバブルを圧壊して、高濃度のナノバブルを生成することができる。
【0046】
更に、図1、図2に示すように第1配管16の他の一部をタンクの外部に配置することにより、衝撃波発生部20、外部に水を供給するための第2配管32の製造が簡単になる。
【0047】
特に高濃度のナノバブルまたは高濃度の溶存酸素が要求される場合は、第2配管32から供給先のタンクに供給された水は、自動的に回収されて取水配管2から再び取り込まれて改質される。このような循環型の水処理装置は、例えばトラックや船に積載されて、長時間、濃度の高い改質水環境を生成し続ける。
【0048】
次に、こうした水処理装置によって改質された改質水の用途について説明する。改質水は、魚に例示される水棲生物の養殖や輸送に好適に用いることができる。取水配管2から塩水を供給することにより、海水に適応した生物の養殖や輸送にも用いることができる。またマイクロバブル水において知られている美肌効果や滅菌効果が更に期待できるため、風呂などの用途にも適用が考えられる。水が放電電極26とは分離された流路において処理されることにより、魚介類の養殖、飲料水、風呂水など人体に直接係わる使用に適した、衛生度の高い改質水が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】水処理装置の側面図を示す。
【図2】水処理装置の上面図を示す。
【図3】気泡発生装置の一例を示す。
【符号の説明】
【0050】
2 取水配管
4 脱気槽
6 真空ポンプ
8 配管
10 タンク
12 気泡発生装置
14 気体供給系統
15 逃がし配管
16 第1配管
18 吸水口
20 衝撃波発生部
22 第1リフレクタ
24 衝撃波発生領域
26 放電電極
28 樹脂膜
30 第2リフレクタ
32 第2配管
34 スペース
36 加圧液体導入口
38 旋回気体空洞部
40 マイクロバブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を蓄積するタンクと、
前記タンクの水に気泡を供給する気泡発生装置と、
前記タンクの水を前記タンクの外部に供給する供給系統と、
前記供給系統の内部の水を伝播する衝撃波を発生する衝撃波発生部
とを具備する水処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載された水処理装置であって、
前記気泡はマイクロバブルである水処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された水処理装置であって、
前記衝撃波発生部は、衝撃波発生領域の内部に充填された液体の中で放電することにより前記衝撃波を発生する
水処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載された水処理装置であって、
前記衝撃波発生領域は、前記供給系統の内部の水と分離されている
水処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載された水処理装置であって、
前記供給系統の内部の水と前記液体とは樹脂膜によって分離されている
水処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載された水処理装置であって、
前記供給系統は、
前記タンクの内部に配置され、第1方向に延在し、前記タンクの内部の水を取り込む吸水口が形成された第1配管と、
前記第1配管を介して前記タンクの外部に引き出された水を前記第1方向と異なる方向に導く第2配管とを備え、
前記衝撃波発生部は、前記第1配管の一端に対して前記第1方向側の位置で前記衝撃波を発生し、
前記衝撃波発生部は、前記衝撃波を前記第1配管の方向に向ける第1リフレクタを備える
水処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載された水処理装置であって、
前記第1リフレクタは、前記衝撃波を反射し、反射した前記衝撃波は、前記第1配管の前記一端と反対側の他端の位置か、それよりも遠い位置で焦点を結ぶ
水処理装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載された水処理装置であって、
更に、前記第1配管の前記一端と反対側の他端に配置され、前記衝撃波発生部から到達する前記衝撃波を反射する第2リフレクタを具備する
水処理装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載された水処理装置であって、
更に、水を脱気して前記タンクに供給する脱気槽を具備する水処理装置。
【請求項10】
水に気泡を供給して気泡水を生成するステップと、
前記気泡水に衝撃波を供給するステップ
とを具備する水処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載された水処理方法であって、
前記衝撃波を供給するステップは、
液体が充填され、前記気泡水と膜を介して遮断された衝撃波発生領域において放電することにより前記液体を伝播する衝撃波を発生するステップと、
前記衝撃波発生領域の衝撃波を前記膜を介して前記気泡水に供給するステップ
とを備える水処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−119385(P2009−119385A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−296982(P2007−296982)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(501101176)ベクトル株式会社 (2)
【Fターム(参考)】