説明

水素処理された炭化水素混合物の燃料としての質を向上させるための方法

水素処理された炭化水素混合物の燃料としての質を、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru及びReから選択される1種以上の金属、及びマイクロ-メソ孔シリカ-アルミナ及びMTW群に属するゼオライトから選択される酸性シリカ-アルミネートを含む二官能性触媒システムの存在下における水素との反応によって向上させるための方法が記載される。本発明の方法は、セタン価の増加及び密度及びT95の減少を生じる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、水素処理された炭化水素混合物の燃料としての質を向上させるための方法に関する。特に、水素処理された炭化水素混合物の部分的脱芳香族化方法であって、該チャージに対してより低い分子量を有する生成物の制限された形成を伴う方法に関する。該水素処理された炭化水素混合物は、水素処理されたオイルカット又は石油化学由来の水素処理されたカットにすることができる。この方法は、アルキル-ベンゼン化合物を生じる混合物の濃縮物を含み、前記水素処理された混合物に含有されるナフト-芳香族構造の転化から少なくとも部分的に派生する。本発明の方法は、得られた混合物のセタン指数の増加及び密度減少を生じ、前記密度減少は全脱芳香族化を用いて得られたものと同等であるが、それよりもかなり低い水素消費で行われる。該方法は、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru及びReから選択される1種以上の金属、及び好適な組成を有するマイクロ-メソ孔のシリカ-アルミナ及びMTW群に属するゼオライトから選択される酸性のシリカ-アルミネートを含む二官能性触媒システムの存在下で行われる。
【0002】
排出物質を減らす新規生成エンジンにおける使用のための燃料生成は、精油産業の主要な問題の一つである。
将来の燃料規格の定義は依然として議論の主題であるが、ますます制限される排出物質に関する規制に対する発展は確かであり、これは現在使用中のものよりも著しく異なる特性を有し、組成上の観点からも異なる生成物を必要とする。
自動車用のガスオイルを考えると、硫黄含有量に加えて、近い将来におそらくより厳密な規制の対象となる品質に関連する他の重要な特徴は:縮合されたポリ芳香族化合物の含有量、密度、T95(95%の生成物が蒸留される温度)及びセタン価又は指数である。
【0003】
おそらく、上記特性の全てが将来的な規制の対象にはならないが、芳香族化合物、さらに詳細にはポリ芳香族化合物の減少が、排出物質におけるそれらの直接的な影響により高度に望ましい結果である(Fuel, Volume 82, Issue 4, March .2003, Pages 385-393, “The sources of polycyclic aromatic compounds in diesel engine emissions” )。一般的な観点から、直鎖及びイソパラフィンが得られるまでのそれらの水素化及びそれに続く水素化脱環化における芳香族構造の含有量減少が、ディーゼル燃料の特性、例えば:
-密度減少;
-セタン価増加;
-排出量減少;
-分子に存在する同数の炭素原子による沸点減少、
における明確な変化を引き起こす。
しかし、これらの変化に対し、該方法の安価に著しい影響を及ぼすかなりの水素消費がある。
【0004】
芳香族化合物の減少した含有量を有する中間蒸留物を得るための商業的に利用可能な方法は、現在のところ:脱芳香族化及び水素化分解である。
前者の場合、該チャージの質向上は、対応するナフテン構造の形成を伴う芳香族構造の水素化によって本質的に行われる。この場合:
-密度減少;
-沸点減少;
-セタン価増加;
-該チャージに対して低分子量の生成物の制限形成、
がある。
【0005】
本方法で一般的に用いられる触媒は、中間-低い酸性度を有するキャリアに沈着されている金属相からなる。しかし、芳香族構造の水素化が高い水素消費を引き起こすことは指摘されるべきである。
後者の場合、該チャージに対してより低い分子量を有する生成物のより多い又はより少ない形成である水素化分解が、芳香族構造の部分的な飽和と関連する。この場合に用いられる触媒は二官能性タイプであり、すなわち、従前の場合に用いられていたキャリアよりも一般的に酸性の相に担持された脱水素化機能を有する金属からなる。
【0006】
中間蒸留物の特性を相当に向上させるために最近さらに提案されている方法は、芳香族環の飽和とそれに続くナフテン環の選択的開口の対応する脂肪族鎖における低分子量生成物の出来得る限り少ない形成を構想している。この場合、全ての芳香族構造が鎖式脂肪族化合物に変形される理想的な状況では、本質的にイソ-及び直鎖パラフィンの混合物からなる生成物が生じ、それによって密度、沸点及びセタン価に関する最大利益を得る(米国特許第5,763,731号;第6,103,106号明細書)。この解決策は、高い水素消費及び、一般的にはクラッキング生成物に対する高い収率によって明らかに危険にさらされ、経済的観点から該方法を不都合にさせる。
【0007】
MI2004A000798は、これらの化合物の対応するパラフィン系誘導体の形質転換によるナフテン化合物を含有する留出物の向上を記載しており、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru及びRe及び好適なマイクロ-メソ孔シリカ-アルミナ及びMTWゼオライトから選択される酸性シリカ-アルミネートを含有する触媒を使用する。
本出願人はここで、特にセタン指数(価)、密度及び蒸留曲線に関する水素処理された炭化水素カットの特性における実質的な改善を製造する方法を予期せず見出し、該方法は、芳香族構造の単純な水素化によって得られるものと同等であることが判明した。本発明の目的である該方法は低分子量生成物のごくわずかな形成を引き起こし、公知の方法に対してより低い水素消費を必要とする。
【0008】
従って、本発明の第一の目的は、水素処理された炭化水素混合物の燃料としての特性を向上させるための方法であって、水素存在下において、
a)Pt、Pd、Ir、Ru、Rh及びReから選択される1種以上の金属、
b)30〜500のSiO2/Al2O3モル比、500m2/gより大きい表面積、0.3〜1.3mL/gの細孔容積、40Åより小さい平均細孔直径を有するMTW群に属するゼオライト及び完全にアモルファスなマイクロ-メソ孔のシリカ-アルミナから選択される酸性のシリカ-アルミネート:
を含む触媒システムによる前記混合物の処理を含む方法に関する。
【0009】
本発明の方法で用いられる水素処理された炭化水素混合物は、水素処理に付されたオイルカット又は石油化学由来のカットから得ることができる。本発明の方法は、セタン指数(価)の実質的な増加を、水素処理された炭化水素混合物の密度及びT95の減少と共に得ることを可能にする。そのようにして得られた混合物はとりわけアルキルベンゼン化合物が豊富であり、これらは水素処理を受けた炭化水素カットに存在するベンゾナフテンタイプの部分的に水素化されたポリ環式芳香族化合物から少なくとも部分的に生じる。
【0010】
従って、本発明で用いられる触媒は、ナフト-ベンゼン又はジ-ナフト-ベンゼン構造のナフテン環の水素デシル化によるアルキルベンゼン構造の形成のための方法を指示し、それによって水素消費と該生成物の特性における改善との間に最善の折衷点を得て、同時に芳香族環の完全な水素化反応及びクラッキング反応の両方を制限して軽質な生成物を形成することを予期せず可能にする。水素化分解反応による軽質な生成物の形成は、これが起こる場合に、二重の不都合:関心のある生成物の収率減少及びより高い水素消費を有し得る。
【0011】
本発明で用いられる触媒組成物の酸性成分(b)は、MTWタイプのゼオライトから選択することができる:MTW群はゼオライト構造タイプのアトラス、W.M.Meier and D.H.Olson, 1987, Butterworthsに記載されている。本発明に適切に用いることのできるMTW構造タイプのゼオライトは、20以上のSiO2/Al2O3モル比を有するシリカ-アルミネートである。このゼオライト及びその調製方法は、A. Katovic and G. Giordano, Chem. Ind. (Dekker) (Synthesis of Porous Materials) 1997, 69, 127-137に記載されている。好ましい特徴では、米国特許第3,832,449号明細書及びErnst et al., Zeolites, 1987, Vol. 7, Septemberに記載されているゼオライトZSM-12が用いられる。
【0012】
触媒組成物の調製では、ゼオライトがその酸形態で用いられる。
酸性成分(b)がシリカ-アルミナの場合、好ましい特徴は50〜300のSiO2/Al2O3モル比である。別の好ましい特徴では、該シリカ-アルミナが0.4〜0.5mL/gの多孔度を有する。
MSAと呼ばれる本発明に用いることのできる完全にアモルファスなマイクロ-メソ孔シリカ-アルミナ、及びそれらの調製方法が、米国特許第5,049,536号明細書、欧州特許第659,478号明細書、欧州特許第812,804号明細書に記載されている。それらの粉末XRDスペクトルは結晶質構造を有さず、いかなるピークも示さない。
【0013】
酸成分がMSAタイプのシリカ-アルミナである場合の本発明で用いることのできる触媒組成物が、欧州特許第582,347号明細書に記載されている。
本発明の方法で採用することのできるシリカ-アルミナは、欧州特許第659,478号明細書に従い、水酸化テトラ-アルキルアンモニウム、Al2O3に加水分解性のアルミニウム化合物及びSiO2に加水分解性のケイ素化合物から出発して調製することができ、前記水酸化テトラ-アルキルアンモニウムは、水酸化テトラ(C2-C5)アルキルアンモニウムであり、前記加水分解性アルミニウム化合物はアルミニウムトリ(C2-C4)-アルコキシドであり、及び前記加水分解性ケイ素化合物はオルトケイ酸テトラ(C1-C5)アルキルである:これらの試薬は、加水分解、及び、大気圧下において、前記加水分解反応の副生成物として形成される全てのアルコールの沸点以上の温度で操作するゲル化(gelification)に付され、該反応環境から前記アルコールの除去又は実質的な除去をしない。
【0014】
そのようにして製造されたゲルを、好ましくは酸化性雰囲気において、500〜700℃の温度、6-10時間に渡って乾燥及び焼成する。
該手順は水酸化テトラ-アルキルアンモニウム及びアルミニウムトリアルコキシドの水溶液を調製することを含み、オルトケイ酸テトラ-アルキルをこの水溶液に加えて、加水分解温度よりも低い温度で操作し、30/1〜500/1のSiO2/Al2O3モル比、0.05/1〜0.2/1の水酸化テトラ-アルキルアンモニウム/Si02モル比、及び5/1〜40/1のH2O/SiO2モル比を順守するような試薬の量を用い、加水分解及びゲル化を約65℃〜約110℃より高い温度まで加熱し、該システムの自生圧力下のオートクレーブ中、又は大気圧下のコンデンサーを備えた反応器中で操作する。
【0015】
本発明の方法で用いられた触媒組成物の金属成分に関して、これはPt、Pd、Ir、Ru、Rh、Re及びそれらの混合物から選択される。本発明の特に好ましい特徴では、該金属が白金、イリジウム又はそれらの混合物である。
金属又は金属の混合物は、好ましくは触媒組成物の全質量に対して0.1〜5質量%の量であり、好ましくは0.3〜1.5質量%である。
金属の質量%は金属成分として表される金属含有量を意味する;最終的な触媒における焼成後の前記金属は酸化物の形態である。
使用前に、該触媒は公知の技術、例えば還元処理、好ましくは乾燥に続く還元によって活性化される。乾燥は不活性雰囲気において25〜100℃の温度で行われ、還元は還元性雰囲気(H2)で300〜45O℃の温度、及び好ましくは1〜50atmの圧力における該触媒の熱処理によって得られる。
【0016】
本発明の方法で用いられる触媒の酸性成分(b)は、従来のリガンド、例えば酸化アルミニウム、ボヘマイト(bohemite)又は擬似ボヘマイトと共に押出生成物の形態にすることができる。該押出生成物は、当業者によく知られた方法で調製することができる。酸性成分(b)及びリガンドは、30:70〜90:10、好ましくは50:50〜70:30の質量比で予め混合することができる。混合終了後、得られた生成物を所望の最終形態、例えば押出ペレット又は錠剤の形態で固めることができる。
該触媒の金属相(a)に関しては、これは含浸又はイオン交換を用いて導入することができる。第一の技術では、押出形態でもある酸性成分(b)が金属化合物の水溶液で湿らされ、例えば、室温において1〜4のpHで操作する。該水溶液は、好ましくは0.2〜2.0の範囲でg/Lで表される金属濃度を有する。得られた生成物を好ましくは空気下の室温で乾燥し、酸化性雰囲気における200〜600℃の温度で焼成する。
【0017】
アルコール含浸の場合、酸成分(b)は金属を含有するアルコール溶液に懸濁される。含浸後、固形物を乾燥して焼成する。
イオン交換技術により、該酸成分(b)を金属の錯体又は塩の水溶液に懸濁し、室温において6〜10のpHで操作する。イオン交換後、固形物を分離して水で洗浄し、乾燥させて最終的には不活性又は酸化性雰囲気において熱的に処理する。この目的に有用な温度は200〜600℃の範囲である。
【0018】
上記調製方法で用いることのできる金属化合物は:H2PtCl6、Pt(NH3)4(OH)2、Pt(NH3)4Cl2、Pd(NH3)4(OH)2、PdCl2、H2IrCl6、NH4ReO4、RuCl3、RhCl3である。該触媒組成物が1種以上の金属を含むとき、含浸は以下のように行われる:押出形態でもある酸性成分(b)が第一の金属化合物の溶液で湿らされ、得られた生成物を乾燥させ、任意に焼成し、第二の金属化合物の溶液で含浸する。それを乾燥し、続いて焼成が酸化性雰囲気において200〜600℃の温度で行われる。あるいは、異なる金属の2種の化合物を含有する単一の水溶液を、同時に前記金属を導入するために用いることができる。
【0019】
本発明の方法に付すことのできる水素処理された炭化水素混合物は、大気圧下で約50℃〜約450℃、好ましくは150℃〜400℃、さらに好ましくは180℃〜38O℃の沸点を有する混合物である。
特に、該炭化水素カットは、ナフサ、ディーゼル、灯油、ジェット燃料、軽質サイクルオイル(LCO)、HVGO又はFCC重質フラクションなどのオイルカットの水素処理、又は石油化学的由来、例えばFOK(燃料オイルクラッキング)などのカットの水素処理によって得ることができる。
【0020】
本発明の方法に用いられる水素処理された炭化水素混合物を提供するための水素処理に付される炭化水素カットは、好ましくは20%より大きく、さらに好ましくは40%より大きい芳香族化合物の含有量を有し、主にモノ-芳香族化合物、ジ芳香族化合物及び、重要ではないが、トリ芳香族化合物からなる。水素及び窒素含有量を減らすのに加え、該水素処理は、そこへ付される炭化水素カットの性質及び組成を変化させ、とりわけベンゾナフテン化合物におけるカットを豊富にさせる。
【0021】
水素処理は当業者に良く知られている方法であり、例えばCatalysis-Science and Technology, Edited by R. Anderson and M. Boudart, Volume 11, Springer-Verlag, of 1996に記載されている。これは1つ以上の固定床反応器で行うことができ、触媒床が同一又は異なる触媒を含有し得る。VI族及び/又はVIII族の金属化合物に基づく触媒が、キャリア、好ましくはアモルファスキャリア、例えばアルミナ又はシリカ-アルミナなどの上で通常は用いられる。よく用いられ得る金属は、例えば、ニッケル、コバルト、モリブデン及びタングステンである。好適な触媒及びそれらの調製方法の例は、Hydrocracking Science and Technology, J. Scherzer and A.J. Gruia, Marcel Dekker, 1996に記載されている。
【0022】
水素処理触媒は硫化形態で用いられる。該硫化は、例えばジメチルジスルフィド(DMDS)、ジメチルスルホキシド(DMSO)又は分解してH2Sの形成を生じる他の化合物などの硫化化合物を含有する好適なチャージを触媒上に送ることによって得ることができる。
水素処理は、好ましくは200℃〜400℃の温度で行われる。圧力は通常20〜100barsであり、用いる触媒に関連して、当業者は選択された触媒に最良の条件を容易に同定することができる。水素処理中、該チャージは芳香族炭素含有量の減少及びナフト芳香族化合物の増加を伴う芳香環の飽和反応を起こす。
【0023】
水素処理された炭化水素混合物のセタン価の増加、密度減少及びT95減少を可能にする本発明の方法は、好ましくは240〜380℃の温度、10〜100atmの圧力、0.5〜5時間-1のWHSV、及び400〜2000Nlt/kgの水素及びチャージ(H2/HC)間の比で行われる。20atmより高く80atm以下の圧力で操作するのが好ましく、温度は酸性成分(b)がMTWタイプのゼオライトのときは好ましくは250〜330℃、酸性成分(b)がシリカ-アルミナのときは好ましくは300〜380℃である。
以下の実施例は本発明のより良い説明のために提供される。
【0024】
実施例1
触媒A:ZSM-12/1.0%Ptの調製
a)ZSM-12ゼオライトの調製
127グラムの水酸化テトラ-エチルアンモニウムの40質量%水溶液を、24グラムの脱塩水に加えた。Al2O3の56質量%である4グラムのアルミン酸ナトリウムを続いて加えた。得られた脂質水溶液を、攪拌しながら350グラムのLudox HS 40コロイダルシリカに注いだ。簡単に攪拌した後に脂質の均一なゲルが得られ、これをアンカースターラーを備えたAISI 316製の1リットルのオートクレーブに注いだ。該ゲルを水素処理条件下において160℃で60時間結晶化させた。この段階の終了後に、オートクレーブを室温まで冷却した。得られたスラリーは均一であり、乳状の外観を有した。該スラリーを遠心分離した。排出された固形物を水に再分散させることによって洗浄し、再び遠心分離にかけ、120℃で乾燥させ、及び550℃で5時間焼成した。X線回折分析により、得られた固形物は純粋なZSM-12からなることが判明した。続いて、得れらた固形物を3Mの酢酸アンモニウム溶液で処理することによってアンモニア形態に交換した。550℃で5時間のさらなる焼成後、酸形態のゼオライトが得られた。
【0025】
b)白金坦持(1.0質量%のPt)
前述の工程(a)で調製されたゼオライト上に白金を分散させるために、ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6)の水溶液、塩酸及び酢酸が以下のモル比:H2PtCl6/HCl/CH3COOH=1/0.84/0.05で1.50g/Lの白金濃度を有する水溶液を用いた。200mLの体積のこの溶液を上記調製した30gのゼオライトに加え、全ての固形物を該溶液で被覆して白金分布の不均一性を回避した。得られた懸濁液を攪拌下で約1時間室温で保持し、続いて真空下(約18mmHg)において室温で吸引により脱気した。続いて溶媒を約70℃まで真空下で加熱することにより除去した。最終的に乾燥生成物を以下の温度プロフィール、2時間で25-350℃、3時間で360℃により空気流下で焼成した。
1.0質量%の白金を含有するZSM-12ゼオライトが得られた。
【0026】
実施例2
触媒B:ZSM-12/l%Irの調製
1質量%のイリジウムを前述の実施例1に記載したZSM-12ゼオライトに担持し、ヘキサクロロイリジウム酸(H2IrCl6)、塩酸及び酢酸を以下のモル比:H2IrCl6/HCl/CH3COOH=1/0.84/0.05で0.75g/Lのイリジウム濃度を有する水溶液を用いた。400mLの体積のこの溶液を前述の工程(a)に記載のように調製した30gの固形物に加え、全ての固形物を該溶液で被覆し、イリジウム分布の不均一性を回避する。得られた懸濁液を攪拌下で約1時間室温に保持し、続いて真空下(約18mmHg)の室温で吸引により脱気した。続いて、溶媒を約70℃まで真空下で加熱することにより除去した。最後に、乾燥生成物を以下の温度プロフィール、2時間で25-350℃、2時間で350℃、50分で350-400℃、3時間で400℃により空気流下で焼成した。
1%のイリジウムを含有するZSM-12ゼオライトが得られた。
【0027】
実施例3
触媒C:MSA50/1%Ptの調製
a)MSA酸性成分の調製
23.5リットルの脱塩水、14.4質量%のTPA-OHである19.6kgの水溶液及び1200gのアルミニウムトリ-イソプロポキシドを100リットルの反応器に導入した。該混合物を60℃まで加熱し、攪拌下で1時間この温度に保持し、脂質溶液を得た。続いて溶液の温度を90℃にし、31.1kgのケイ酸テトラ-エチルを素早く加えた。反応器を閉じ、攪拌速度を約1.2m/秒に調整し、混合物を攪拌下で3時間80〜9O℃の温度で保持し、サーモスタット制御により加水分解反応で製造された熱を除去した。反応器の圧力を約0.2Mpagに上げた。終了後、反応混合物を排出して室温まで冷却し、均一で比較的流動性(粘度0.011Pa・s)であり以下の組成物モル比を有するゲルを得た:
SiO2/Al2O3=50.5
TPA.OH/SiO2=0.093
H2O/SiO2=15
【0028】
該生成物を約6-8時間放置し、続いて100℃の空気流に質量が一定になるまで保持することにより乾燥させた。最後に、マッフルにおいて55O℃で8時間空気下で焼成した。
このようにして多孔性固形物が得られ、これは酸性であり、本質的にモル比SiO2/Al2O3=50.2、794m2/gのBET表面積、0.42mL/gの細孔容積、2.1nmの平均直径を有するシリカ-アルミナからなる。X線分析により、該固形物は実質的にアモルファスであることが判明し、粉末XRDスペクトルは結晶構造を有さず、いかなるピークも示さなかった。
【0029】
b)白金の沈着(1質量%のPt)
酸性成分上に白金を坦持するために、ヘキサクロロ白金酸(H2PtCl6)、塩酸及び酢酸を以下のモル比:H2PtCl6/HCl/CH3COOH=1/0.84/0.05で0.75 g/Lの白金濃度を有する水溶液を用いた。400mLの体積のこの溶液を前述の工程(a)に記載のように調製した30gの固形物に加え、全ての固形物を該溶液で被覆して白金分布の不均一性を回避した。得られた懸濁液を攪拌下で約1時間室温に保持し、続いて真空下(約18mmHg)において室温で吸引により脱気した。続いて、溶媒を約70℃まで真空下で加熱することにより除去した。最後に、乾燥生成物を以下の温度プロフィール、25-350℃で2時間、350℃で2時間、350-400℃で50分、400℃で3時間により空気流下で焼成した。
MSAタイプのシリカ-アルミナが得られ、1質量%の白金を含有する。
【0030】
実施例4
触媒D:MSA50/1%Irの調製
1質量%のIrを実施例5の工程(a)で調製したMSA酸成分に担持し、ヘキサクロロイリジウム酸(H2IrCl6)、塩酸及び酢酸を以下のモル比:H2IrCl6/HCl/CH3COOH=1/0.84/0.05で0.75g/Lのイリジウム濃度を有する水溶液を用いた。400mLの体積のこの溶液を前述の工程(a)に記載のように調製した30gの固形物に加え、全ての固形物を該溶液で被覆し、イリジウム分布の不均一性を回避する。得られた懸濁液を攪拌下で約1時間室温に保持し、続いて真空下(約18mmHg)の室温で吸引により脱気した。続いて、溶媒を約70℃まで空気流下で加熱することにより除去した。最後に、乾燥生成物を以下の温度プロフィール、25-350℃で2時間、350℃で2時間、350-400℃で50分、400℃で3時間により空気流下で焼成した。
1%のIrを含有するMSAタイプのシリカ-アルミナが得られた。
【0031】
実施例5(比較)
触媒E:Al2O3-B/l%Pt
ホウ酸アルミニウムを欧州特許第667,184号明細書に従い、以下の手順:押出形態で200m2/gの表面積を有する40gのアルミナを、2.06gのH3BO3を含有する80mLの水溶液に浸し、70℃で23時間放置することにより調製した。固形物を濾過により水から分離し、続いて濾過器上で洗浄し、120℃で16時間乾燥させ、及び55O℃で3時間焼成した。化学分析により2.1質量%のB2O3含有量が明らかとなった。
【0032】
1%のPtの沈着
前述の工程で得られた36.075gのホウ酸アルミナを、初期の湿潤性技術により含浸した。25ccの溶液が必要であり、0.693cc/grの湿潤度に対応する。該溶液は、水で全体積を25ccとした9.11%のPt(NH3)4(OH)2における4.0gの水溶液を秤量することによって調製した。該溶液を12O℃で終夜乾燥させ、続いて360℃で3時間焼成した。1%のPtを含有するホウ酸アルミニウムが得られた。
【0033】
実施例6
触媒試験
触媒試験は、図1に示されている連続式試験プラントで行った。該システムは、10cmの等温部分における触媒床の高さに対応する20cm3のチャージの有用体積を有する管状固定床反応器(4)からなる。タンク(1)に含有されるチャージ及び水素の反応器への供給は、それぞれ供与ポンプ(2)及び質量流量計によって行う。該システムは2本のガスライン(空気及び窒素)も備え、これは触媒の再生段階で用いられる。反応器は同流の下降流式システムで操作する。反応器の温度は、2つの加熱用部品(3)を有するオーブンによって調整し、触媒床の温度制御は反応器内部に配置された熱電対(10)によって行う。反応器の圧力は、反応器の下流に位置するバルブ(8)によて調整する。反応生成物は分離器(5)で収集し、これは室温の大気圧下で操作する。分離器(5)を出た生成物は5℃に冷却されているコンデンサー(6)に通し、その後にガスメーター(C.L.)(7)及び続いて排出口(B.D.)に送る。(9)は破損ディスクである。生成物の分布及び転化率は、反応生成物の質量平衡及びガスクロマトグラフィー分析によって決定する。
【0034】
実施例1、2、3、4及び5の触媒A、B、C、D及びEを、上記装置において水素処理されたLCOを基質として用いて本発明の方法で試験し、その特性を以下の表Aに示す。
表A
密度15℃、g/cm3 0.888
蒸留ASTM D86
IBP(最初の沸点)℃ 199
10%v、℃ 220
30%v、℃ 246
50%v、℃ 260
70%v、℃ 280
90%v、℃ 312
FBP(最終の沸点)℃ 342
セタン指数(4V) 34.2
芳香族化合物(HPLC)
モノ芳香族化合物、w% 51.1
ジ芳香族化合物、w% 9.1
トリ芳香族化合物、w% 0.6
硫黄、ppm 16
窒素、ppm 2
水素、% 12.13
【0035】
水素処理されたチャージにおけるアルキルベンゼンの割合は、存在する芳香族化合物の7.6%に等しい。
水素処理されたチャージは市販のLCOの水素化によって得られ、その特性が表Bに示されており、2つの反応器(RX1、RX2)を有する固定床の実験工場で行い、ニッケル及びモリブデンに基づく市販の脱硫化触媒(Criterion CR424)を用いて以下操作条件下で行う:
P=75bars、
WABT(質量平均床温度)RX1=350℃
WABT RX2=38O℃
H2/HC=400Nl/1
【0036】
表B
密度15℃、g/cm3 0.923
蒸留ASTM D86
IBP、℃ 203
10%v、℃ 238
30%v、℃ 257
50%v、℃ 272
70%v、℃ 292
90%v、℃ 318
FBP(最終沸点) 342
セタン指数(4V) 26.8
芳香族化合物(HPLC)
モノ芳香族化合物、w% 21.9
ジ芳香族化合物、w% 43.0
トリ芳香族化合物、w% 4.8
硫黄、ppm 2400
窒素、ppm 461
水素、% 10.42
【0037】
水素処理中、硫黄及び窒素の除去に加え、大部分のポリ芳香族化合物の対応するナフトベンゼン化合物への変形が生じる。
【0038】
試験前に、該触媒を以下のように活性化した:
1)室温の窒素流下で1時間;
2)50℃の水素流下で1時間;
3)水素流において3℃/分のプロフィールで室温から380℃まで加熱;
4)該温度を380℃で3時間水素流下で一定に保ち、続いて200℃まで冷却する。
該活性化の間、反応器の圧力を2.0〜6.0MPa(20〜60atm)に保持する。
【0039】
実施例1、2、3、4及び5にそれぞれ記載されている触媒A、B、C、D及びEを用いる水素処理されたチャージの転化結果を、表Cに示す。
表Cでは:
-収率180+℃ SIMDIST 2887は180℃より高い沸点を有する生成物の割合であり、擬似蒸留SIMDIST 2887によって決定される;
-セタン指数(4v)180+℃は180℃より高い沸点を有する生成物のセタン価であり、15℃における留出物D86及び密度を用いて決定される;
-T95℃ SIMDIST 2887は生成物の95%が蒸留される温度であり、擬似蒸留 SIMDIST 2887によって決定される。
【0040】
全ての試験は2000Nlt/KgのH2/HC比を用いて行った。
表Bの第一列におけるデータは、本発明の方法に供給される前の水素処理された混合物の特性を意味している。
表Cの最終列に示されているデータは、280℃で比較触媒Eを用いて得られた水素消費を100%とした相対的水素消費を表している。
【0041】
該表で示されているデータは、触媒A、B、C及びDの使用が180+℃における収率が再び85%より高くなるのに反し、14価までのセタン価のかなりの増加を生じることを示している。密度及びT95は共に、本発明の方法の処理によりかなり減少する。表Bに示されているデータを調べると、触媒Eの場合に、密度及びセタン価に関して、触媒A、B、C及びDで得られたのと類似のチャージ特性における増加には、さらなる広範な芳香族化とかなり高い水素消費が必要であることを理解することができる。
【0042】
表C

【0043】
実施例7
触媒試験
触媒試験は実験工場で連続式で行った。システムは、800cm3の有効チャージ容積と共に40mmの内部直径を有する1825mmの固定床管状反応器から構成した。タンクに含有されているチャージ及び反応器への水素の供給は、それぞれ供与ポンプ及び質量流量によって行う。反応器は同流の下降流式で操作する。反応器の温度は6個の電気的に加熱された外部ブロックによって調整し、触媒床の温度制御は、10mmの外部直径を有する外筒における反応器の内部に配置されている18個の熱電対によって行う。反応器の圧力は、反応器の下流に位置するバルブによって調整する。ガスは加圧下で操作する分離器で分離し、反応生成物は室温及び大気圧下で操作する分離器で回収する。高い及び低い圧力の分離器を出た生成物を冷却コンデンサーに通し、続いてガスメーターに送って排出する。生成物の分布及び転化レベルは質量天秤及び該反応生成物のガスクロマトグラフ分析によって決定する。
【0044】
上記のプラントでは、表Aにおける実施例6に記載されている水素処理されたチャージ及び水素が、実施例4で調製されたメソ多孔性アモルファスMSAシリカ-アルミナに担持されたIrに基づく触媒D上を通過させた。0.5-1mmにペレット状に顆粒化され(420mLの体積に相当)、SiC(カーボランダム)で1/1v/vに希釈された255gの触媒をチャージした。
【0045】
試験前に、該触媒を以下のように活性化した:
1. H2を含む反応器で50barsの室温下で加圧する、
2. 200L/時間のH2でフラッシし、温度を110℃まで30℃/時間で上げる、
3. この条件を2時間保持する、
4. 温度を330℃まで50℃/時間で上げる、
5. この条件を2時間保持する、
6. 温度を200℃にして、72時間安定化させる。
生成物を以下の条件下で得た:
WHSV=0.7時間-1
H2/HC=1500Nlt/lt
圧力=30bars
WABT=270℃
【0046】
得られた生成物の特性を以下の表Dに示す:
表D
密度15℃、g/cm3 0.848
蒸留ASTM D86
IBP、℃ 152
10%v、℃ 206
30%v、℃ 226
50%v、℃ 242
70%v、℃ 261
90%v、℃ 302
FBP、℃ 342
セタン指数(4V) 42.1
芳香族化合物(HPLC)
モノ-芳香族化合物、w% 19.4
ジ芳香族化合物、w% 0.2
トリ芳香族化合物、w% 0.0
硫黄、ppm <1
窒素、ppm <1
水素、% 13.83
生成物におけるアルキルベンゼンの割合は、残留芳香族化合物の45.8%に等しい。
【0047】
実施例8
試験は実施例5に記載されている触媒Eで行い、実施例7で評価されている触媒の場合に記載されている同一の調製方法及び活性化手順を以下の操作条件下で用いた:
WHSV=0.7時間-1
H2/HC=1500Nlt/lt
圧力=30bars
WABT=260℃
【0048】
得られた生成物の特性を表Eに示す:
表E
密度15℃、g/m3 0.849
蒸留ASTM D86
IBP、℃ 186
10%v、℃ 214
30%v、℃ 229
50%v、℃ 244
70%v、℃ 264
90%v、℃ 303
FBP、℃ 347
セタン指数(4V) 43.0
芳香族化合物(HPLC)
モノ-芳香族化合物、w% 0.8
ジ芳香族化合物、w% 0.0
トリ芳香族化合物、w% 0.0
硫黄、ppm <1
窒素、ppm <1
水素、% 14.35
【0049】
表C及びDのデータは、実施例4に記載されている触媒D(Ir/MSA)の使用が、実施例5に記載されている触媒E(A12O3-B/1% Pt)で得られた生成物と非常に類似の密度及びセタン価を有する生成物の形成を生じることを示している。
これに対し、実施例7で得られた生成物は、芳香族化合物のより高い含有量及びかなり低い水素含有量を有する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】触媒試験を行った連続式試験プラント。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素処理された炭化水素混合物の燃料としての特性を向上させるための方法であって、
a)Pt、Pd、Ir、Ru、Rh及びReから選択される1種以上の金属、
b)30〜500のSiO2/Al2O3モル比、500m2/gより大きい表面積、0.3〜1.3mL/gの細孔容積、40Åより小さい平均細孔直径を有するMTW群に属するゼオライト及び完全にアモルファスなマイクロ-メソ孔シリカ-アルミナから選択される酸性のシリカ-アルミネート:
を含む触媒システムの存在下で、前記水素処理された混合物を水素と接触させることを含む、方法。
【請求項2】
水素処理された炭化水素混合物のセタン価を増加させ、且つ密度及びT95を減少させるための請求項1記載の方法であって、
a)Pt、Pd、Ir、Ru、Rh及びReから選択される1種以上の金属、
b)30〜500のSiO2/Al2O3モル比、500m2/gより大きい表面積、0.3〜1.3mL/gの細孔容積、40Åより小さい平均細孔直径を有するMTW群に属するゼオライト及び完全にアモルファスなマイクロ-メソ孔シリカ-アルミナから選択される酸性のシリカ-アルミネート:
を含む触媒システムの存在下で、前記水素処理された混合物を水素と接触させることを含む、方法。
【請求項3】
MTW群に属するゼオライトがZSM-12ゼオライトである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
マイクロ-メソ孔シリカ-アルミナが、50/1〜300/1のSiO2/Al2O3モル比を有する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
マイクロ-メソ孔シリカ-アルミナが、0.4〜0.5mL/gの多孔度を有する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
マイクロ-メソ孔シリカ-アルミナが、結晶質構造を有さず且ついかなるピークも示さない粉末XRDスペクトルを有する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
触媒システムに含有される金属が、白金、イリジウム及びそれらの混合物から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
触媒システムに含有される金属又は金属の混合物が、触媒組成物の全質量に対して0.1〜5質量%の量である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
該金属又は金属の混合物が、触媒組成物の全質量に対して0.3〜1.5質量%の量である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
水素処理された炭化水素混合物が、水素処理された炭化水素オイルカット又は石油化学由来の水素処理された炭化水素カットである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
水素処理された炭化水素混合物が、20質量%より高い芳香族化合物含有量を有するオイルカット又は石油化学由来のカットの水素処理によって得られる、請求項10記載の方法。
【請求項12】
水素処理されるカットが、40質量%より高い芳香族化合物含有量を有する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
水素処理された炭化水素混合物が、水素処理されたナフサ、水素処理されたディーゼル、水素処理された灯油、水素処理されたジェット燃料、水素処理されたLCO、水素処理されたHVGO、水素処理されたFCC重質フラクション、水素処理されたFOKから選択される、請求項10、11又は12記載の方法。
【請求項14】
240〜380℃の温度、20〜100atmの圧力、0.5〜5時間-1のWHSV、及び400〜2000Nlt/kgの水素及びチャージ(H2/HC)間の比で行われる、請求項1記載の方法。
【請求項15】
酸性成分(b)がMTWタイプのゼオライトであり、圧力が20atmより高く80atm以下であり、及び温度が250〜330℃である、請求項14記載の方法。
【請求項16】
酸性成分(b)がシリカ-アルミナであり、圧力が20atmより高く80atm以下であり、及び温度が300〜380℃である、請求項14記載の方法。
【請求項17】
水素処理された炭化水素混合物が、VI族の1種以上の金属及び/又はVIII族の1種以上の金属、及びアモルファスキャリアを含有する1種以上の触媒の存在下で水素による炭化水素混合物の処理によって得られる、請求項1記載の方法。
【請求項18】
水素処理触媒に含有されるVI族の金属が、モリブデン、タングステン及びそれらの混合物から選択される、請求項17記載の方法。
【請求項19】
水素処理触媒に含有されるVIII族の金属が、ニッケル、コバルト及びそれらの混合物から選択される、請求項17記載の方法。
【請求項20】
水素処理触媒に含有されるキャリアが、アルミナ及びシリカ-アルミナから選択される、請求項17記載の方法。
【請求項21】
炭化水素混合物の水素処理が、200℃〜400℃の温度、且つ20〜100barsの圧力で行われる、請求項17記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−500478(P2009−500478A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519859(P2008−519859)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【国際出願番号】PCT/EP2006/006577
【国際公開番号】WO2007/006473
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(599068430)エニ、ソシエタ、ペル、アチオニ (16)
【氏名又は名称原語表記】ENI S.P.A.
【Fターム(参考)】