説明

水質浄化装置および水質浄化方法

【課題】河川、湖沼等の水域の比較的低濃度のアンモニアを含む水からのアンモニア除去に適しており、しかも、スケール生成およびアンモニア処理反応阻害の原因となる過剰にイオンが生じない水質浄化装置および水質浄化方法を提供する。
【解決手段】本発明の水質浄化装置は、アンモニアを吸着するゼオライトを充填したゼオライト充填槽(1)と、ゼオライト充填槽(1)にアンモニアを含む原水を供給するライン(2)と、ゼオライトにアンモニアを吸着させることにより得られたアンモニアを含まない処理水をゼオライト充填槽(1)から排出するライン(3)と、アンモニアを吸着したゼオライトからアンモニアを脱着させるための塩酸水溶液をゼオライト充填槽(1)にライン(4)を介して供給する塩酸水溶液貯蔵槽(5)とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川、湖沼等の水域の低濃度のアンモニアを含む水からアンモニアを除去するのに適した水質浄化装置および水質浄化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
河川、湖沼等の水域の水には比較的低濃度のアンモニアが含まれている。例えば、河川の水に含まれるアンモニアは、概ね0.1〜1mg/Lである。
【0003】
これら水域に含まれるアンモニアは通常は比較的低濃度であるが、例えばこれら水域が閉鎖性水域の環境にあってアンモニア濃度が高くなった場合、このことが富栄養化の一因となって水域中の魚類等の生態系に悪影響を及ぼすおそれがあり、また、これらの水域の水を飲料水、農業用水等のために利用する場合には、アンモニアを含まない水が提供されることが望まれる。
【0004】
アンモニアを除去する方法としては、アンモニアストリッピング法や生物学的硝化脱窒法等が知られている。
【0005】
アンモニアストリッピング法は下記(1)式で表される化学反応を用いる方法であり、水中にアンモニアイオンとして含まれるアンモニアは、アンモニアガスとなって大気に放散される。
【0006】
NH + OH → HO + NH …(1)
生物学的硝化脱窒法は下記(2)式で表される硝化反応と下記(3)式で表される脱窒反応との2つの反応を用いる生物学的方法であり、水中のアンモニウムイオンとして含まれるアンモニアは窒素ガスとなって大気に放散される。
【0007】
NH + 2O → NO + HO + 2H …(2)
6NO− + 5CHOH
→ 5CO + 3N + 7HO + 6OH …(3)
しかし、アンモニアストリッピング法および生物学的硝化脱窒法は、例えば、アンモニア濃度約50mg/Lが想定される下水等の比較的アンモニア濃度が高い水からアンモニアを除去するには適しているが、河川、湖沼等の水域の水に含まれるアンモニアは、上記のように、例えば0.1〜1mg/Lであり、このようなアンモニアが低濃度の状態でアンモニアストリッピング法または生物学的硝化脱窒法を適用しても極めて効率が悪い。
【0008】
河川、湖沼等の水域のアンモニア濃度が比較的低い水に適用可能な方法として、これらの水をゼオライトに接触させることによりゼオライトにアンモニアを吸着させ、その後、脱着液を用いてゼオライトに吸着されたアンモニアを脱着させて高濃度のアンモニアが含まれる水を得、このようにして得た水に対してアンモニアストリッピング法または生物学的硝化脱窒法を用いる方法が知られている(特許文献1〜4)。ゼオライトからアンモニアを脱着させるための試薬として、特許文献1では、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、食塩、塩化カリウムを用いており、特許文献2では、亜硝酸またはその塩、特許文献3では、次亜塩素酸ナトリウム、特許文献4では炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを用いている。
【0009】
しかしながら、河川、湖沼等の水域の水は本来的にミネラル分を含んでおり、これらミネラル分のイオンと、ゼオライトからアンモニアを脱着させる際に生ずる試薬由来のイオンおよびアンモニウムイオンとを合わせてイオン含有量が過剰になり、このためにスケールが生成されるおそれがあり、また、過剰のイオンが存在すると、その後のアンモニアストリッピング法または生物学的硝化脱窒法の化学反応が阻害されるおそれがある。
【特許文献1】特開平5−68880号公報
【特許文献2】特開平9−122638号公報
【特許文献3】特開2004−261734号公報
【特許文献4】特開2004−314049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、河川、湖沼等の水域の比較的低濃度のアンモニアを含む水からのアンモニア除去に適しており、しかも、スケール生成およびアンモニア処理反応阻害の原因となる過剰にイオンが生じない水質浄化装置および水質浄化方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の水質浄化装置は、アンモニアを吸着するゼオライトを充填したゼオライト充填槽と、該ゼオライト充填槽にアンモニアを含む原水を供給する原水供給手段と、ゼオライトにアンモニアを吸着させることにより得られたアンモニアを含まない処理水をゼオライト充填槽から排出する排出手段と、アンモニアを吸着したゼオライトからアンモニアを脱着させるための塩酸水をゼオライト充填槽に供給する塩酸水供給手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
上記本発明の水質浄化装置において、前記ゼオライト充填槽が2つ以上設けられ、各ゼオライト充填槽に対して、別々に、原水供給手段から原水が供給されると共に、排出手段から処理水が排出され、塩酸供給手段から各ゼオライト充填槽に塩酸水溶液が供給されることが好ましい。
【0013】
上記本発明の水質浄化装置において、アンモニアストリッピング法または生物学的硝化脱窒法によるアンモニア処理手段をさらに備えていることが好ましい。
【0014】
上記本発明の水質浄化装置において、前記処理水のアンモニア濃度を測定するアンモニア濃度測定手段をさらに備えていることが好ましい。
【0015】
また、本発明の水質浄化方法は、アンモニアを含む原水をゼオライトに接触させることによりアンモニアをゼオライトに吸着させてアンモニアを含まない処理水を得る工程と、アンモニアが吸着されたゼオライトに塩酸水溶液を接触させることによりゼオライトからアンモニアを脱着させ、これによりアンモニア濃縮液を得ると共にゼオライトを再生させる工程とを包含することを特徴とするものである。
【0016】
上記本発明の水質浄化方法において、アンモニア濃縮液のアンモニアをアンモニアストリッピング法により除去する工程をさらに包含することが好ましい。
【0017】
上記本発明の水質浄化方法において、アンモニア濃縮液のアンモニアを生物学的硝化脱窒法により除去する工程をさらに包含することが好ましい。
【0018】
上記本発明の水質浄化方法において、塩酸水溶液中の塩酸成分の濃度が0.2〜2%であることが好ましい。
【0019】
上記本発明の水質浄化方法において、処理水中のアンモニア濃度が規定値を超えた場合に、原水をゼオライトに接触させる工程を中止し、塩酸水溶液のゼオライトへの供給を開始して、ゼオライトにアンモニアを吸着させる工程からゼオライトからアンモニアを脱着させる工程に切り替えることが好ましい。
【0020】
また、本発明の上記水質浄化方法は、河川、湖沼等の自然水域あるいはダム等の人工水域のいずれにも適用することができるが、アンモニアの濃度が高くなり易い状況にある湖沼、ダム等の閉鎖性水域の原水に対して適用することが特に有利である。
【0021】
本発明の上記水質浄化方法は、現地(on−site)で、すなわち水域の近くで実施されることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の水質浄化装置および水質浄化方法によると、塩酸水溶液によりゼオライトからアンモニアを脱着させてアンモニア濃縮液を得るとともにゼオライトを再生している。このようにして得られたアンモニア濃縮液に含まれるイオンは、アンモニウムイオンと、塩酸水溶液による水素イオンと、塩化物イオンと、原水に含まれるミネラル分由来のイオンとである。水素イオンは、アルカリ性液で中和すればOHと結合して水になるので問題にならないので、従来用いられてきた脱着用試薬を用いる場合と異なり、イオン量が過剰になることがなく、従来問題となっていたスケール生成およびアンモニア処理反応阻害の問題が解消され、効率的な処理を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の水質浄化装置および水質浄化方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の水質浄化装置および水質浄化方法を示すフローシートである。
【0025】
本発明の水質浄化装置には、ゼオライト充填槽(1)が備えられている。ゼオライト充填槽(1)の入口側にはライン(2)が接続されており、このライン(2)を介して、河川、湖沼等の水域(A)の低濃度のアンモニアを含む原水が供給される。また、ゼオライト充填槽(1)の出口側にはライン(3)が接続されており、このライン(3)を介して、ゼオライト充填槽(1)を通過することにより処理された処理水が元の河川、湖沼等の水域(A)に戻される。
【0026】
原水を浄化する工程は、水域(A)の水を、ライン(2)を介してゼオライト充填槽(1)に導入し、ゼオライト充填槽(1)中において原水中のアンモニアをゼオライトに吸着させて原水からアンモニアを除去し、アンモニアが除去された処理水を、ライン(3)を介して水域(A)に戻すことにより実施される。ライン(2)からゼオライト充填槽(1)を経てライン(3)を介して水域(A)に返される水の循環は、例えば、図示しない公知のポンプ等の駆動によって行われる。
【0027】
ゼオライト充填槽(1)は、固定床、膨張床、流動床等の当業者に公知のあらゆる形態であってよい。ゼオライト充填槽(1)の容量は処理対象の原水量に応じて適宜変更される。また、ゼオライトの充填量も処理対象の原水量およびアンモニアによる汚染の程度に応じて適宜変更されてよい。ゼオライト充填槽(1)に充填されるゼオライトは、アンモニアを吸着することができればよく、天然あるいは合成されたあらゆるゼオライトが用いられてよい。
【0028】
ゼオライト充填槽(1)の出口付近あるいはライン(3)には、アンモニア濃度を測定するアンモニア濃度測定手段(図示せず)が設けられてもよい。アンモニア濃度測定手段としては、具体的には例えば、アンモニウムイオン濃度センサーが挙げられる。そして、アンモニア濃度測定手段が規定値を超えるアンモニア濃度を測定した場合には、ゼオライト充填槽(1)への原水の供給を停止して、ゼオライトを再生するための工程を行う。
【0029】
ゼオライト充填槽(1)には、ライン(4)が接続されており、ライン(4)を介して塩酸液貯留槽(5)の塩酸水溶液がゼオライト充填槽(1)に導入される。
【0030】
塩酸液貯留槽(5)に貯留される塩酸水溶液の塩酸成分の濃度は0.2〜2%であることが好ましい。ゼオライトに吸着されたアンモニアをゼオライトから脱着させるためには塩酸成分の濃度が0.2%以上であることが必要であり、また、特に、後の工程においてアンモニア濃縮液を生物学的硝化脱窒法により処理する場合には、一般に塩酸水溶液の濃度が3%を超えると反応阻害が起こることが知られているからである。
【0031】
ゼオライト充填槽(1)への塩酸水溶液の供給は、あらゆる方法によりなされてよく、例えば、当業者に公知のポンプ駆動によって行われてよいし、あるいは、塩酸液貯留槽(5)をゼオライト充填槽(1)よりも高い位置に配置して重力により塩酸水溶液がゼオライト充填槽(1)に流入されるようにしてもよい。
【0032】
ゼオライト充填槽(1)のライン(4)の反対側の端部には、ライン(6)が接続され、ライン(6)によって塩酸水溶液によりゼオライトから脱着されたアンモニアを高濃度に含む濃縮水が排出される。
【0033】
ゼオライトからアンモニアを脱着させ、これによりアンモニア濃縮液を得ると共にゼオライトを再生させる工程は、塩酸水溶液貯留槽(5)の塩酸水溶液をライン(4)からゼオライト充填槽(1)中に通し、塩酸水溶液のアンモニア脱着作用によってアンモニアを高濃度に含む濃縮水をライン(6)から排出することによってなされる。
【0034】
ライン(6)あるいはゼオライト充填槽(1)中のライン(6)付近には、アンモニア濃度測定手段が設けられてもよい。ここに設けられたアンモニア濃度測定手段が測定するアンモニア濃度が規定値以下になるまでライン(6)からの塩酸水溶液の供給を続け、アンモニア濃度が規定値に満たなくなれば、ゼオライトからのアンモニアの脱着は終了したとみなしてゼオライトの再生操作を終了させる。
【0035】
ライン(6)はアンモニア濃縮液貯留槽(7)に接続されており、ゼオライト充填槽(1)から排出されたアンモニア濃縮液は一旦ここに貯留される。
【0036】
アンモニア濃縮液貯留槽(7)はライン(8)を介して硝化槽(9)に接続され、硝化槽(9)はライン(10)を介して脱窒槽(11)に接続されている。
【0037】
硝化槽(9)には、下記化学式(4)で表される硝化反応を促進する菌類が導入されており、脱窒槽(11)には、下記化学式(5)で表される脱窒反応を促進する菌類が導入されている。
【0038】
NH + 2O → NO + HO + 2H …(4)
6NO− + 5CHOH
→ 5CO + 3N + 7HO + 6OH …(5)
このように本実施の形態では硝化槽(9)およびこれに続く脱窒槽(11)による生物学的硝化脱窒法によるアンモニア処理について示すが、アンモニア濃縮液のアンモニア処理に関しては、当業者に公知の他のあらゆる方法を用いてよく、例えば、アンモニアストリッピング法を用いることが可能である。
【0039】
脱窒槽(11)にて処理された水は、アンモニアが完全に除去されて浄化されており、ライン(12)を介して、河川、湖沼等の水域(A)に放流される。
【0040】
以上の一連の浄化操作は、有利には、河川、湖沼等の水域(A)の近傍にて実施される。
【0041】
このようにして河川、湖沼等の水域のアンモニアを含む原水を処理することができる。上記の実施の形態では、ゼオライト充填槽(1)が1つのみ設けられた場合について説明したが、ゼオライト充填槽(1)は、2つ以上設けられてもよい。ゼオライト充填槽(1)が1つのみであれば、ゼオライト充填槽(1)に塩酸水溶液を通している間は原水の処理は停止されることになるが、ゼオライト充填槽(1)が2つ以上設けられていれば、順次に、ゼオライトの再生工程を行えばよいので、原水の処理を停止する必要がなくなる。
【0042】
また、上記の原水からアンモニアを吸着除去する工程と、ゼオライトからアンモニアを脱着させる工程との切り替えは手動で行ってもよいが、アンモニア濃度測定手段による測定結果に基づいてゼオライト充填槽(1)への原水供給と塩酸水溶液供給とを自動で切り替えるような制御手段を設けるようにしてもよい。
【0043】
また、本発明では、アンモニアをゼオライトから脱着させるために塩酸水溶液を通しているが、塩酸水溶液にはスケールを溶解させるという作用も有しており、ゼオライト再生工程中にスケールが堆積するという問題も防止することができる。
【0044】
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0045】
(実施例1)
2つのゼオライト充填槽を有する本発明の水質浄化装置を用いて、湖沼の原水を浄化した。
【0046】
用いた湖沼の水のアンモニア濃度は0.8mg/Lであった。湖沼の原水を一方のゼオライト充填槽(1)に供給した。ゼオライト充填槽(1)を通過しアンモニアが吸着除去された処理水のアンモニア濃度の規定値を0.2mg/Lとし、処理水のアンモニア濃度がこの規定値未満の間は、処理水を、ラインを介して元の湖沼に戻した。
【0047】
処理水のアンモニア濃度が規定値である0.2mg/Lを超えた時点でライン(2)からゼオライト充填槽(1)への原水供給を停止し、代わって、ライン(4)から塩酸水溶液をゼオライト充填槽(1)に供給した。一方のゼオライト充填槽(1)に塩酸水溶液を供給している間は、他方のゼオライト充填槽(1)に原水を供給し、原水の水質浄化を引き続き行った。
【0048】
一方のゼオライト充填槽(1)に塩酸水溶液を供給することによって、160mg/Lのアンモニア濃縮水が得られた。
【0049】
続いて、このアンモニア濃縮水を、硝化槽(9)、脱窒槽(11)に順次供給して生物学的硝化脱窒法によりアンモニア濃縮水中のアンモニアを窒素ガスにし、生じた窒素ガスを大気に放散させ、浄化された水はライン(12)を介して元の水域に放流した。
【0050】
2つのゼオライト充填槽(1)のアンモニアを吸着させる工程とアンモニアを脱着させる工程とを順次切り替えて、上記手順を繰り返したが、スケール生成および硝化槽(9)、脱窒槽(11)における反応阻害の問題は生じることはなく、本発明の水質浄化装置および水質浄化方法により、問題なく効率よく水質浄化を行えることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の水質浄化装置および水質浄化方法を説明するフローシートである。
【符号の説明】
【0052】
1 ゼオライト充填槽
2 ライン
3 ライン
4 ライン
5 塩酸水溶液貯留槽
6 ライン
7 アンモニア濃縮液貯留槽
8 ライン
9 硝化槽
10 ライン
11 脱窒槽
12 ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンモニアを吸着するゼオライトを充填したゼオライト充填槽と、
該ゼオライト充填槽にアンモニアを含む原水を供給する原水供給手段と、
ゼオライトにアンモニアを吸着させることにより得られたアンモニアを含まない処理水をゼオライト充填槽から排出する排出手段と、
アンモニアを吸着したゼオライトからアンモニアを脱着させるための塩酸水溶液をゼオライト充填槽に供給する塩酸水溶液供給手段と
を備えたことを特徴とする水質浄化装置。
【請求項2】
前記ゼオライト充填槽が2つ以上設けられ、各ゼオライト充填槽に対して、別々に、原水供給手段から原水が供給されると共に、排出手段から処理水が排出され、塩酸供給手段から各ゼオライト充填槽に塩酸水溶液が供給される、請求項1に記載の水質浄化装置。
【請求項3】
アンモニアストリッピング法または生物学的硝化脱窒法によるアンモニア処理手段をさらに備えている請求項1または2に記載の水質浄化装置。
【請求項4】
前記処理水のアンモニア濃度を測定するアンモニア濃度測定手段をさらに備えている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の水質浄化装置。
【請求項5】
アンモニアを含む原水をゼオライトに接触させることによりアンモニアをゼオライトに吸着させてアンモニアを含まない処理水を得る工程と、
アンモニアが吸着されたゼオライトに塩酸水溶液を接触させることによりゼオライトからアンモニアを脱着させ、これによりアンモニア濃縮液を得ると共にゼオライトを再生させる工程と
を包含することを特徴とする水質浄化方法。
【請求項6】
アンモニア濃縮液のアンモニアをアンモニアストリッピング法により除去する工程をさらに包含する請求項5記載の方法。
【請求項7】
アンモニア濃縮液のアンモニアを生物学的硝化脱窒法により除去する工程をさらに包含する請求項5記載の方法。
【請求項8】
塩酸水溶液中の塩酸成分の濃度が0.2〜2%である請求項5〜7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
処理水中のアンモニア濃度が規定値を超えた場合に、原水をゼオライトに接触させる工程を中止し、塩酸水溶液のゼオライトへの供給を開始して、ゼオライトにアンモニアを吸着させる工程からゼオライトからアンモニアを脱着させる工程に切り替える、請求項5〜8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
前記原水が閉鎖性水域の水である、請求項5〜9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
水域の近くで実施される、請求項5〜10のいずれか1つに記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−111597(P2007−111597A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−303812(P2005−303812)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(000005119)日立造船株式会社 (764)
【Fターム(参考)】