説明

汚れた多孔性表面の外観を向上させ維持する方法

本発明は、汚れた多孔性表面の外観を改良する方法に関する。本発明方法は、汚れた多孔性表面に高濃度アルカリ性洗浄組成物を塗布することを含む。次に、この高濃度アルカリ性洗浄組成物を該表面上にしばらく残留させた後、水で洗い流す。乾燥後、次に維持組成物を表面に塗布する。維持組成物は孔充填成分を含む。洗浄組成物は、アルカリ性源及び、任意選択的に溶剤を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包括的には、汚れた多孔性表面、及び特にコンクリート表面を改良する方法に関する。より詳細には、本発明は、コンクリート表面を輝かせ、表面の外観を維持する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートは、ポルトランドセメント、水、ケイ砂、粗骨材及び改質添加剤の硬質混合物である。コンクリートは、塑性状態で導入され、乾燥して硬質表面となる。しかしながら、混合物中に捕捉される空気やコンクリートの種々の成分のために、コンクリートは必然的に微細な空隙や空孔を含んでおり、その表面は平滑面ではなく、実際には多孔性である。また、これらの孔は、実際には、平滑ではなく凹凸状になっている(jagged edged)傾向があり、それによって汚れが保持されたり、よりしっかりと埋め込まれたりしてしまう。そのため、コンクリートは汚れを吸収あるいは保持する傾向があり、洗浄することが困難である。これら汚れはコンクリート表面の外観を薄黒くする。また、コンクリート表面は経時的に汚れ、外観が悪くなる。
【0003】
長年の間、コンクリートは低価格で高耐久性があり、またメンテナンス要求性が低いため、倉庫や製造施設の床に使用される人気の材料であり続けてきた。しかし、保管用途における外観基準は、このような施設の機能のため特に問題にされていなかった。これら施設の多くは、施設の従業員や供給業者等の目に触れるだけで、一般の人々の目には曝されない。特に、床に屑もなく滑りやすくさえなければ、コンクリート表面の全体的な輝きや汚れ(staining)に注意を払うことはなかった。
【0004】
近年、コンクリートや着色コンクリートは低価格で高耐久性があるために、小売店や他の商業施設にますます普及してきている。明らかに、これらの施設の小売/商業的性質のために、フローリング表面の全体的な外観は小売施設の全体的な外観や顧客への印象の観点から非常に重要である。
【0005】
標準的な小売環境あるいは他の施設におけるコンクリートの床は、店内や駐車場双方からの屑が孔に詰まって、出入りの多い場所の全てにおいて極めて薄黒くなってしまう。汚物や汚れが多く集中していることが明らかな「車線」や床上領域は、人の目にとまりやすい。コンクリート用途において直面する汚れは、残留硬化化合物、残留コーティング、ケイ砂、クレイ及びアスファルト材料の組み合わせを含む。また、既成組織において販売品や試供品として配布される食品からの有機汚れ、ダスト中に見られる(tracked)モータ油、流出物又は汚物等からの炭水化物、脂肪及びタンパク質汚れがかかる表面上に見られる可能性がある。
【0006】
コンクリート表面を洗浄する方法の多くは、屋外表面、例えばドライブウェイや駐車エリアのおそらく油やグリースといった比較的小さい汚れ領域に焦点を当てている。これらの例として、乾燥吸収材料が、通常、汚れに適用され、汚れを吸収するように、しばしば有意な機械作用によって周囲に撒かれる。その後、汚れた吸収材料は掃かれ、適切な方法で処理される。このような材料の1つは、米国特許第5,990,067号に見ることができる。いくつかのこのような系では、吸収材料を湿潤して、吸収材料中の清浄材料を活性化させる。その後、このような材料は、ほうきを用いて掃くことで取り除かれる。
【0007】
或いは、清浄組成物は、汚れに直接適用して、洗い流すことができる。このような系の例は、米国特許第5,951,784号に見ることができる。これらの系の全ては、表面の比較的小さい領域における個々の汚れに焦点を当てている。
【0008】
コンクリート表面全体が処理される例において、これらの床を維持する従来の方法は、中性又はアルカリ性クリーナーを用いて洗浄すること、又は、永久的な又は半永久的な封止材又は他のコーティングの使用を含む。残念ながら、一般的なクリーナーは、このような表面の輝き、光沢又はつやを改善しない。また、封止材及び他の永久的/半永久的なコーティングは全体的につやを改善するが、時間が経てば、かなりの費用をかけて除去し取り替える必要がある。
【0009】
要約すると、従来の多孔質表面、特にコンクリート表面の向上、洗浄及び維持に関する技術には相当数の問題が存在している。コンクリート表面上における高密度化された汚れを処理する従来技術の組成物及び方法は、何回かの洗浄を行い、労働集約的で且つ時間のかかる面倒な組成物及び方法並びにこのような組成物の一掃のため、望ましいとは言えず、床全体といったより大きい表面における使用に時間もかかる。また、従来技術による方法は、より大きい領域における最適な向上及び洗浄をもたらさない。さらに、従来のフロアクリーナー及び関連方法は、コンクリート等の多孔性表面特有の洗浄要求に対応していない。また、向上した輝き及びつやは、このような従来のクリーナーでは最低限しか達成されない。永久的/半永久的なコーティングの使用によってつやは改善されるが、初めの塗布による費用及び問題点、並びにこのようなコーティングを除去し取り替える際に追加される費用を考えると、従来技術による方法はコンクリート表面上の使用に望ましいとは言えなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、容易に使用し得るコンクリート等の多孔性表面を向上させ、維持する方法についての研究は継続され、改善された向上、輝き及びつやを提供すると同時に、向上した外観を維持する塗布及び維持の許容可能な方法が求められている。明らかに、汚れた多孔性表面を改良し、表面の外観を維持する方法を効率良く費用対効果が大きいように改善することが求められている。特に、従来技術の方法の問題点を克服する、多孔性表面を向上させ維持する改善された方法が求められている。
【0011】
本発明の目的は、従来技術の問題点の幾つかを克服する、多孔性表面、特にコンクリート表面を向上させ維持する方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、コンクリート表面を効率的に向上させ維持する改善された方法を提供することである。本発明の別の目的は、汚れた多孔性表面の輝きを向上させる方法を提供することである。本発明の別の目的は、永久的/半永久的なコーティングの追加費用をかけずに、高いつやを付与する方法を提供することである。本発明の別の目的は、このような多孔性表面の日常的な洗浄及び改良を行う方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、高いつやを付与するが永久的/半永久的なコーティングの高価で労働集約的な剥離を必要としない、このような多孔性表面を向上させ維持する方法を提供することである。これら目的及び他の重要な目的は、以下の説明及び図面から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法に関する。本発明方法は、汚れた多孔性表面に高濃度アルカリ性洗浄組成物を塗布することを含む。次に、この高濃度アルカリ性洗浄組成物を該表面上に一定時間残留させた後、水で洗い流す。実施の形態によっては、洗浄組成物を洗い流して除去する前に該表面上で攪拌し得る。乾燥後、次に維持組成物を表面に塗布する。維持組成物は孔充填成分を含む。次に、過剰な維持材(maintainer)を該表面から全て洗い流して除去する。その後、表面を乾燥させる。所望により、該表面を従来の方法によって研磨又はバフ磨きして、高レベルのつやを達成することができる。その後、表面は歩行者に曝されて再び汚れるので、該維持組成物を表面に定期的に再び塗布して向上した外観を持続することができる。
【0013】
本発明方法において利用する洗浄組成物はアルカリ源と任意選択的な溶剤とを含む。アルカリ源は、アミン、金属酸化物、ケイ酸塩、リン酸塩、及びそれらの組み合わせから成る群より選択され得る。1実施形態において、アルカリ源はモノエタノールアミンである。別の実施の形態において、アルカリ源は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、及びそれらの配合物から成る群より選択される金属酸化物である。さらに別の実施の形態において、アルカリ源は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるケイ酸塩である。代替的には、アルカリ性源は、リン酸三カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるリン酸塩であり得る。
【0014】
洗浄組成物に使用されるのに好適な溶剤としては、グリコールエーテル、アルコール、エステル、ケトン、ピロリドン、ジメチルスルホキシド、乳酸エチル、テルペン、芳香族化合物、塩素系溶剤、脂肪族溶剤、二塩基性エステル、及びそれらの組み合わせが含まれ得る。
【0015】
本発明方法で利用する維持組成物は、約0.5〜100%孔充填成分、希釈剤0.001〜1%、約0.5〜90%溶剤、及び約0.5〜50%界面活性剤を含み得る。孔充填成分は、可塑剤、界面活性剤、セッケン、油、ワックス、樹脂、ポリマー、及びそれらの組み合わせから成る群より選択される。好適な可塑剤としては、ベンゾエートエステル、ジエチルグリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、イソデシルベンゾエート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソヘプチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソトリデシルフタレート、ウンデシルドデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、トリアリールホスフェートエステル、トリブトキシエチルホスフェート、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0016】
孔充填成分として使用される好適な油は、鉱油;シリコーン油;ココナツ油、パーム油、麻実油、柑橘油、松根油又はダイズ油等の植物油;及びそれらの組み合わせから成る群より選択される。孔充填成分は、ココナツ油セッケン、トール油セッケン、麻実油セッケン、パーム油セッケン、オリーブ油セッケン、シアバター、牛脂脂肪酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるセッケンでもあり得る。界面活性剤も、維持組成物中で孔充填成分として使用され得る。好適な界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤及びカチオン性界面活性剤、並びにそれらの組み合わせが挙げられ得る。
【0017】
維持組成物に使用されるのに好適なさらに別の孔充填成分は、ビーズワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるワックスである。
【0018】
維持組成物のさらなる成分としては、溶剤、界面活性剤、保存剤、染料、二次湿潤剤、キレート剤、ヒドロトロープ、香料、ビルダー及び金属イオン封鎖剤が挙げられ得る。
【0019】
本発明方法の1実施形態において、本方法は、高濃度アルカリ性洗浄組成物を汚れた多孔性表面に塗布する工程であって、この組成物が、約0.1〜50%のアルカリ源、0.1〜50%のアミン、及び0.1〜90%の溶剤を含む工程;洗浄組成物を表面上に一定時間残留させておく工程;その後、表面を水で洗い流す(すなわち過剰量を除去)する工程;表面を乾燥させる工程;及び、維持組成物を表面に塗布する工程であって、この維持組成物が孔充填成分を含む工程を含む。1実施形態において、洗浄組成物は約0.01〜10%の湿潤剤をさらに含む。洗浄組成物は、約0.01〜10%の乳化剤をさらに含み得る。
【0020】
本発明方法の別の実施形態において、本方法は、高濃度アルカリ性洗浄組成物を汚れた多孔性表面に塗布する工程であって、この組成物が、約0.1〜20%のアルカリ源、0.1〜30%のアミン、及び0.1〜90%の溶剤を含む工程;洗浄組成物を表面上に一定時間残留させておく工程;その後、表面を水で洗い流す(すなわち過剰量を除去する)工程;表面を乾燥させる工程;及び、維持組成物を表面に塗布する工程であって、この維持組成物が孔充填成分を含む工程を含む。1実施形態において、洗浄組成物は、約0.1〜1%の湿潤剤をさらに含む。洗浄組成物は、約0.1〜5.0%の乳化剤をさらに含み得る。
【0021】
汚れた多孔性表面の外観を向上させる本発明方法の別の実施形態は、高濃度アルカリ性洗浄組成物を汚れた多孔性表面に塗布することを含む。洗浄組成物を一定時間、表面上に残留させた後、水で洗い流し、この水を任意選択的に除去し、表面を乾燥させる。次に、維持組成物を表面に塗布する。維持組成物は孔充填成分を含む。このように処理された多孔性表面は、維持組成物を表面に付与した後に少なくとも0.5の滑り摩擦係数値を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明は、汚れた表面の外観の向上における改善、すなわち、コンクリート等から作製される汚れた多孔性表面(例えば、床又は壁等)の外観を向上させる方法に関する。図1に示されるように、多孔性表面2は、多くの不規則な形状の空隙(void)又は孔4を備える。図2に描写されるように、時間が経つと、汚物や汚れ粒子6が多孔性表面2の孔4内に包埋される。これにより、このような表面2の外観は全体的に汚れて薄黒くなる。これは、表面2が、外観が重大な関心事である小売店内の床等の表面である場合に特に重要である。本発明方法は、汚れ粒子6で埋もれ又はコーティングされたかかる多孔性表面2を最小労力で洗浄し、維持することができるメカニズムを提供する。
【0023】
本発明方法は、汚れた多孔性表面2に高濃度アルカリ性洗浄組成物を、従来の塗布技術(例えば、流し込み、モップ及びバケツを用いた塗布、機械塗布等による表面2の浸漬(flooding))で塗布することを伴う。洗浄組成物を表面2上にしばらく残留させ、表面を水で洗い流す。図3に示されるように、洗浄工程及び洗い流し工程の間に、前述の包埋された汚れ粒子6が孔4から全て除去されなくとも相当数は除去されると考えられる。その後、維持組成物を表面2に塗布して、図4に見られるような均質なフィルム8を作製する。維持組成物は好ましくは、図4に示されるように孔4内に包埋されるか又は孔4を充填すると考えられる孔充填成分を含む。維持組成物の孔充填成分は、汚れ粒子を孔4内に包埋させないようにし、そのため、多孔性表面を清潔で日常的な洗浄がより容易な状態に長期間保つと考えられる。本発明方法の代替的な実施形態は、洗い流す前に、洗浄組成物を表面上で攪拌する工程をさらに含む。
【0024】
本方法は、維持組成物を表面2に定期的に再塗布する工程をさらに含む。毎日又は日常的な洗浄時に、同じ(又は場合によって異なる)維持組成物を用いて床の外観を維持することにより、向上した床の外観が持続する。通常、初めの処理の後、床は表面の汚れを床及び維持表面から除去し、且ついくらかの新たな維持組成物を表面上に再着させる維持組成物を用いて日常的に洗浄される。
【0025】
追加的な工程として、維持組成物を塗布した後に表面を研磨又はバフ磨きして、高度のつやを達成することをさらに含み得る。床の外観のこのようなさらなる向上は、維持組成物を塗布する前又は後のいずれかに、研磨盤又は研磨パッドを利用して床を研磨することにより達成することができる。これらの併用により、処置が長期間にわたって繰り返されると、さらなる輝き(shine)が床に付与される。研磨用の好適な研磨パッドとしては、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、長石(アルカリアルミノケイ酸塩)、炭化タングステン、二酸化ケイ素、軽石(非晶質アルミニウムケイ酸塩)、炭化ホウ素、ダイヤモンド、窒化ホウ素等を含むパッドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
本発明方法で利用する洗浄組成物は、アルカリ源及び任意選択成分としての溶剤を含む。アルカリ源としては、アミン、金属酸化物、ケイ酸塩、リン酸塩及びそれらの組み合わせが含まれ得る。一実施形態では、アルカリ源としてモノエタノールアミンが挙げられる。好適なモノエタノールアミンは、Equistar Chemicals(テキサス州、ヒューストン)及びDow Chemical Company(ミシガン州、ミッドランド)により販売されている。
【0027】
本洗浄組成物に利用することができる金属酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及びそれらの配合物が挙げられる。このような金属酸化物は、Occidental Chemicals(テキサス州、ダラス)により販売されている。ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるケイ酸塩も洗浄組成物に使用することができる。好適なケイ酸塩のための1つの供給源は、National Silicates(オンタリオ州、トロント)である。アルカリ源としてはまた、リン酸三カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるリン酸塩が含まれ得る。
【0028】
洗浄組成物に用いるのに好適な溶剤としては、トリ−、ジ−、及びプロピレングリコールメチルエーテル及び(アセテート)、トリ−、ジ−、エチレングリコールメチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、ヘキシル−、エーテル及び(アセテート)、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、及びそれらの混合物が含まれ得る。また、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、ペンタノール、n−プロパノール、2−エチルヘキサノール、及びそれらの混合物等のアルコールを溶剤として用いることができる。さらに、n−ブチルアセテート、イソブチルアセテート、n−プロピルアセテート、n−ブチル、n−プロピル、n−ペンチルプロピオネート、及びそれらの混合物等のエステルを溶剤として利用することができる。また、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、及びそれらの混合物等のケトンを利用することができる。NMP等のピロリドン;ジメチルスルホキシド;乳酸エチル;d−リモネン等のテルペン;ナフタレン、キシレン、トルエン、ベンゼン等の芳香族化合物;塩化メチレンのような塩素系溶剤;ミネラルスピリット、炭酸プロピレン等の脂肪族溶剤;コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びグルタル酸ジメチル等の二塩基性エステルも好適な溶剤である。
【0029】
利用される一般的な洗浄組成物は、約0.1〜20重量%のアルカリ源、約0.9〜30重量%のアミン、及び約0.1〜90重量%の溶剤を含む。また、洗浄組成物は、湿潤剤、消泡剤、香料、キレート剤、ヒドロトロープ、緩衝剤、保存剤、染料等を含み得る。好適な洗浄組成物は、JohnsonDiversey, Inc.よりPROSTRIPという名称で、Betco CorporationよりAX−IT PLUS、EXTREME及びEXTREME ULTRAという名称で、Proctor&GambleよりProline Floor Finish Stripperという名称で販売されており、また、一般的なフロアストリッパーが3M Corp.より販売されている。洗浄組成物を塗布前に希釈することもできる。しかしながら、洗浄組成物は濃縮形態で利用されることが好ましい。
【0030】
本発明方法で使用する維持組成物は好ましくは、孔充填成分を含む。前述のように、このような孔充填成分8が一時的に多孔性表面2の空隙又は孔4に充填され、汚れ粒子6がこのような空隙又は孔4内に再包埋又は堆積しないようにすることが理論上想定される。このような状況を図2に最適に示すことができ、図2は、汚れ粒子6が多孔性表面2の孔又は間隙4内に包埋又は堆積され、このような表面を汚れた黒ずみのある不潔な外観にしている、多孔性表面2の断面図を示している。本発明の方法に使用される好適で一般的な維持組成物は、約0.5〜100重量%の孔充填成分、約0.5〜90重量%の溶剤、及び約0.05〜50重量%の少なくとも1つの界面活性剤を含む。また、このような維持組成物は、二次湿潤剤、キレート剤、香料、染料、ヒドロトロープ、ビルダー、金属イオン封鎖剤、ビルダー、保存剤等をさらに含み得る。塗布前に、このような維持組成物を水で希釈してもよい。維持組成物対水の一般的な希釈率は、1:1〜1:2,000の範囲である。好ましい希釈率としては、1:100、1:128、1:250、1:256、1:500及び1:512が挙げられる。
【0031】
孔充填成分は、可塑剤、界面活性剤、セッケン、油、ワックス、樹脂、ポリマー、及びそれらの組み合わせから成る群より選択される。好適な可塑剤は、ベンゾエートエステル、ジエチルグリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、イソデシルベンゾエート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソヘプチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソトリデシルフタレート、ウンデシルドデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、トリアリールホスフェートエステル、トリブトキシエチルホスフェート、及びそれらの組み合わせから成る群より選択される。
【0032】
孔充填成分に用いられるのに好適な油としては、鉱油;シリコーン油;ココナツ油、パーム油、麻実油、柑橘油、松根油又はダイズ油等の植物油;及びそれらの組み合わせが挙げられる。孔充填成分としてはまた、ココナツ油セッケン、トール油セッケン、麻実油セッケン、パーム油セッケン、オリーブ油セッケン、シアバター、牛脂脂肪酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるセッケンが含まれ得る。非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤及びカチオン性界面活性剤、並びにそれらの組み合わせ等の界面活性剤も、維持組成物の孔充填成分に用いられるのに好適である。ビーズワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されるワックスも、孔充填成分に利用することができる。
【0033】
使用するのに好適な維持組成物としては、JohnsonDiversey, Inc.より販売されているRevive Plus SC、Betco Corporationより販売されているGreen Earth Natural APC及びFactory Formula Super HP、3M Corp.より販売されている3N1 Floor Cleaner Concentrateが挙げられる。
【0034】
本発明方法を利用して表面(特に床表面)を処理した後で、多孔性表面が少なくとも0.5の滑り摩擦係数値を有することが望ましい。このような滑り摩擦係数は、ASTM法D2047のJames Machineにより測定される静摩擦係数を利用して測定される。
【0035】
当業者に理解されるように、任意の及び全ての目的に関して、特に記載される説明を提供する観点から、本明細書中に開示される全範囲は、任意の及び全ての可能なサブレンジ及びそれらのサブレンジの組み合わせも包含している。任意に挙げられた範囲は、十分に説明されており、且つその範囲を少なくとも半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1等に分割することができるとして、容易に認識することができる。非限定的な実施例として、本明細書中に記述される各範囲は、下3分の1、中3分の1及び上3分の1等に容易に分割することができる。また、当業者によって理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」等の用語は全て、挙げられる数を含み、後で上述のようなサブクラスに分割することができる範囲を示す。
〔実施例〕
【0036】
以下の非限定的な実施例は、開示した発明の利点をさらに例示するのに役立つ。
【実施例1】
【0037】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0038】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 37.42
モノエタノールアミン 14
エチレングリコールモノブチルエーテル 34
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0039】
自動洗浄(autoscrubber)型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、湿乾掃除機で吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0040】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
リン酸トリブトキシエチル 10
コカミドDEA及びジエタノールアミン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 16
脱イオン水 47.868
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0041】
塗布前に、洗浄機(scrubbing machine:スクラブ洗浄機)の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0042】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢(sheen)を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例2】
【0043】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0044】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 37.42
モノエタノールアミン 24
エチレングリコールモノブチルエーテル 24
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0045】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引し、さらに乾燥させた。その結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0046】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
リン酸トリブトキシエチル 2
コカミドDEA及びジエタノールアミン 4
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 69.668
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0047】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式掃除機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0048】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例3】
【0049】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0050】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 27.42
モノエタノールアミン 24
エチレングリコールモノブチルエーテル 34
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0051】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引し、次いで乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0052】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
リン酸トリブトキシエチル 5.2
ココナツ油セッケン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 62.668
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0053】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0054】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例4】
【0055】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0056】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 57.42
モノエタノールアミン 14
エチレングリコールモノブチルエーテル 14
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0057】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0058】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 0
リン酸トリブトキシエチル 5.2
ココナツ油セッケン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 87.068
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0059】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における低レベルの均質改善を示した。
【0060】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例5】
【0061】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0062】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 57.42
モノエタノールアミン 4
エチレングリコールモノブチルエーテル 24
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0063】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、低レベルの均質改善を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0064】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
E−43ワックスエマルジョン 5.2
コカミドDEA及びジエタノールアミン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 62.668
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0065】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における低レベルの均質改善を示した。
【0066】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例6】
【0067】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0068】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 67.42
モノエタノールアミン 4
エチレングリコールモノブチルエーテル 14
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0069】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、低レベルの明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0070】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
E−43ワックスエマルジョン 15
コカミドDEA及びジエタノールアミン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 52.868
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0071】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における低レベルの均質改善を示した。
【0072】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の低レベルの明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例7】
【0073】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0074】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 47.42
モノエタノールアミン 4
エチレングリコールモノブチルエーテル 34
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0075】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、低レベルの明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0076】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
リン酸トリブトキシエチル 10
コカミドDEA及びジエタノールアミン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 16
脱イオン水 47.868
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0077】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における低レベルの均質改善を示した。
【0078】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の低レベルの明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例8】
【0079】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0080】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 47.42
モノエタノールアミン 24
エチレングリコールモノブチルエーテル 14
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 4
【0081】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、非常にまだらなレベルのより明るい色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0082】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
リン酸トリブトキシエチル 2
コカミドDEA及びジエタノールアミン 4
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 69.668
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0083】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における非常にまだらな色の均質な改善を示した。
【0084】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の非常にまだらな明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質にまだらに見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例9】
【0085】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0086】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 57.42
モノエタノールアミン 14
エチレングリコールモノブチルエーテル 14
工業用ベンジルアルコール 4
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 0
【0087】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0088】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
リン酸トリブトキシエチル 5.2
ココナツ油セッケン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 62.668
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0089】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0090】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256にした。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例10】
【0091】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0092】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 53.42
モノエタノールアミン 14
エチレングリコールモノブチルエーテル 14
工業用ベンジルアルコール 8
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 0
【0093】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、乾湿掃除機で吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0094】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 0
リン酸トリブトキシエチル 5.2
ココナツ油セッケン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 87.068
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0095】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、処理後、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0096】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有しているように見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例11】
【0097】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすように塗布することにより達成した。
【0098】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 39.42
モノエタノールアミン 14
エチレングリコールモノブチルエーテル 24
工業用ベンジルアルコール 12
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 0
【0099】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、乾湿掃除機で吸引してから、乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0100】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
E−43ワックスエマルジョン 5.2
コカミドDEA及びジエタノールアミン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 62.668
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0101】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0102】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【実施例12】
【0103】
色が薄黒く、コンクリートの孔内に埋もれた残渣汚れを有する汚れた多孔性コンクリートフロアの強力洗浄を、以下の配合を有する洗浄組成物を、希釈せずに、モップ及びバケツを使用して床に張りわたすよう塗布することにより達成した。
【0104】
洗浄組成物
成分 重量%
脱イオン水 16.42
モノエタノールアミン 14
エチレングリコールモノブチルエーテル 34
工業用ベンジルアルコール 25
キシレンスルホン酸ナトリウム、40% 4
EDTAの四ナトリウム塩、40% 1.2
NaOH 50% 4.5
Zonyl FSJ 0.08
Antara LP−700 0.8
エチレングリコールフェニルエーテル 0
【0105】
自動洗浄型の機械で磨く前に、この洗浄組成物を床に10分間含浸させた。次に、床を水で洗い流し、乾湿掃除機で掃除してから、乾燥させた。この結果、床は、極めて顕著な明色を有していた。床が乾燥した後、維持組成物を塗布した。利用した維持組成物は、以下の組成を有する。
【0106】
維持組成物
成分 重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 17.4
E−43ワックスエマルジョン 15
コカミドDEA及びジエタノールアミン 7.8
TERGITOL 15−S−9界面活性剤 6
脱イオン水 52.868
EDTAの四ナトリウム塩、40% 0.8
BBA 884679香料 0.12
ACID RED 388液 0.012
【0107】
塗布前に、洗浄機の槽内で維持組成物を水で1:128の希釈比に希釈した。希釈した維持組成物をその後、自動洗浄機を用いて床に塗布し、10分間含浸させた。洗浄機に取り付けられた従来の湿式吸引機を用いて、洗い流さずに、過剰量の維持組成物を床から除去した。床は、外観における相当レベルの均質改善を示した。
【0108】
初めの処理の後、維持剤の希釈は、日常的な維持用に1:256に変更した。歩行者の往来の激しい期間中、維持剤を3週間毎日塗布した後で、床は、初めての洗浄の後と同様の明色を有して見えた。床はまた、わずかに光沢を有し、均質に見えた。比較のため、洗浄組成物で洗浄したが、任意の維持剤を塗布しなかった隣接する床領域は、同じ3週間後でも洗浄前と同様に汚れて薄黒かった。
【0109】
毎日又は日常的な洗浄時に、同じ(又は場合によって異なる)維持組成物を用いて床の外観を維持することにより、改善された床の外観が持続する。通常、初めの処理の後、床は、表面の汚れを床及び維持表面から除去し、且ついくらかの新たな維持組成物を表面上に再着させる維持組成物を用いて日常的に洗浄される。
【0110】
床の外観のこのようなさらなる改良は、維持組成物を塗布する前と後のいずれかで、研磨盤又は研磨パッドを利用して床を研磨することにより達成することができる。これらのパッドの併用により、処置が長期間にわたって繰り返されると、さらなる輝きが床に付与される。研磨用の好適な研磨パッドとしては、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、長石(アルカリアルミノケイ酸塩)、炭化タングステン、二酸化ケイ素、軽石(非晶質アルミニウムケイ酸塩)、炭化ホウ素、ダイヤモンド、窒化ホウ素等を含むパッドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
これらの実施形態は、汚れた多孔性表面を改良する本発明の方法、並びに本発明の方法で利用される洗浄組成物及び維持組成物のいくつかの実現可能性を示している。本発明の原理は特定の実施形態に関連して説明されているが、これらの説明は例示としてなされたにすぎず、本発明の範囲を限定するように意図されるものでないことが明らかに理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】多孔性表面を示す断面図である。
【図2】汚れた多孔性表面を示す断面図である。
【図3】洗浄組成物を付与し、除去した後の多孔性表面を示す断面図である。
【図4】維持組成物を付与した後の多孔性表面を示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法であって、
該汚れた多孔性表面に高濃度アルカリ性洗浄組成物を付与すること、
該洗浄組成物を該表面上に一定時間残留させておくこと、
該表面を水で洗い流すこと、及び
該表面に、孔充填成分を含む維持組成物を付与すること
を含む汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法。
【請求項2】
前記表面に前記維持組成物を定期的に再付与することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記洗浄組成物が、アルカリ源と溶剤とを含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アルカリ源が、アミン、金属酸化物、ケイ酸塩、リン酸塩、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されたものである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アルカリ源がモノエタノールアミンである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アルカリ源が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、及びそれらの配合物から成る群より選択された金属酸化物である請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記アルカリ源が、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されたケイ酸塩である請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記アルカリ源が、リン酸三カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されたリン酸塩である請求項4に記載の方法。
【請求項9】
洗い流す前に前記表面上で前記洗浄組成物を攪拌する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記維持組成物の付与後に前記表面を研磨する工程をさらに含む請求項1に記載の汚れた多孔性表面の外観を改良する方法。
【請求項11】
前記維持組成物の付与前に、前記表面を磨く工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記孔充填成分が、可塑剤、界面活性剤、セッケン、油、ワックス、樹脂、ポリマー、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されたものである請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記孔充填成分が、ベンゾエートエステル、ジエチルグリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、イソデシルベンゾエート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソヘプチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソトリデシルフタレート、ウンデシルドデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート、トリアリールホスフェートエステル、トリブトキシエチルホスフェート、及びそれらの組み合わせから成る群より選択された可塑剤である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記孔充填成分が、鉱油;シリコーン油;ココナツ油、パーム油、麻実油、柑橘油、松根油又はダイズ油等の植物油;及びそれらの組み合わせから成る群より選択された油である請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記孔充填成分が、ココナツ油セッケン、トール油セッケン、麻実油セッケン、パーム油セッケン、オリーブ油セッケン、シアバター、牛脂脂肪酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されたセッケンである請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記孔充填成分が、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤及びカチオン性界面活性剤、並びにそれらの組み合わせから成る群より選択された界面活性剤である請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記孔充填成分が、ビーズワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及びそれらの組み合わせから成る群より選択されたワックスである請求項12に記載の方法。
【請求項18】
汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法であって、
該汚れた多孔性表面に高濃度アルカリ性溶剤含有洗浄組成物を付与する工程であって、該組成物が、約0.1〜50%のアルカリ源、0.1〜50%のアミン、及び0.1〜90%の溶剤を含むものである工程;
該表面上に該洗浄組成物を一定時間残留させておく工程;
該表面を水で洗い流す工程;
該表面に維持組成物を付与する工程であって、該維持組成物が孔充填成分を含むものである工程
を含む汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法。
【請求項19】
前記洗浄組成物が、約0.01〜10.0%の湿潤剤をさらに含んでいる請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記洗浄組成物が、約0.01〜10.0%の乳化剤をさらに含んでいる請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記維持組成物が、二次湿潤剤、キレート剤、香料、染料、ヒドロトロープ、ビルダー及び金属イオン封鎖剤から成る群より選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含んでいる請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記洗浄組成物が、約0.1〜20%のアルカリ源、0.1〜30.0%のアミン、及び0.1〜90.0%の溶剤を含んでいる請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記洗浄組成物が、約0.01〜10.0%の湿潤剤をさらに含んでいる請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記洗浄組成物が、約0.01〜10.0%の乳化剤をさらに含んでいる請求項22に記載方法。
【請求項25】
汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法であって、
該汚れた多孔性表面に高濃度アルカリ性洗浄組成物を付与する工程;
該洗浄組成物を該表面上に一定時間残留させておく工程;
該表面を水で洗い流す工程;及び
該表面に維持組成物を付与する工程あって、該維持組成物が孔充填成分を含むものである工程
を含んでおり、該多孔性表面が、該維持組成物を該表面に付与した後に、少なくとも0.5の滑り摩擦係数値を有している、汚れた多孔性表面の外観を向上させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−535462(P2007−535462A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510845(P2007−510845)
【出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/013981
【国際公開番号】WO2005/110946
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(398061050)ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America
【Fターム(参考)】