説明

液体噴射ヘッドの製造方法

【課題】圧力室を精度良く形成できる液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】液体噴射ヘッドの製造方法は、第1の面10aと第2の面10bとを有する基板10を準備、第1の面10aの上方に振動板20を形成、振動板20の上方に圧電素子30を形成、基板10に圧力室12を形成、圧力室12と連通するノズル孔を有するノズル板を形成する、各工程を含み、圧力室12を形成する工程は、第2の面10bの上方にハードマスク層60を形成、ハードマスク層60をパターニング、ハードマスク層60の側面に保護膜70を形成、基板10に異方性のウエットエッチングを行うことによって圧力室12を形成する、各工程を有し、ハードマスク層60のパターニングでは、基板10とハードマスク層60の界面が露出するように基板10をオーバーエッチングし、保護膜70の形成は、界面を覆うように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液滴を吐出するための液体噴射ヘッドとして、例えばインクジェット記録装置に搭載されるインクジェットヘッドが知られている。インクジェットヘッドは、一般的に、インク滴を吐出するためのノズル孔が形成されたノズル板と、ノズル孔に連通する圧力室(吐出室)を有する基板と、を備え、圧電素子により圧力室に圧力を加えることにより、インク滴をノズル孔から吐出する。このようなインクジェットヘッドの圧力室は、インク吐出特性のばらつきの抑制およびヘッドの小型化等のために、より精密で微細な加工が要求されている。
【0003】
圧力室の作製方法としては、シリコン基板を水酸化カリウム等のアルカリ溶液を用いて異方性エッチングすることにより作製する技術が知られている。
【特許文献1】特開2003−182076号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、圧力室を精度良く形成できる液体噴射ヘッドの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法は、
第1の面と第2の面とを有する基板を準備する工程と、
前記第1の面の上方に振動板を形成する工程と、
前記振動板の上方に圧電素子を形成する工程と、
前記基板に圧力室を形成する工程と、
前記圧力室と連通するノズル孔を有するノズル板を形成する工程と、を含み、
前記圧力室を形成する工程は、
前記第2の面の上方にハードマスク層を形成する工程と、
前記ハードマスク層をパターニングする工程と、
前記ハードマスク層の側面に保護膜を形成する工程と、
前記基板に異方性のウエットエッチングを行うことによって前記圧力室を形成する工程と、を有し、
前記ハードマスク層をパターニングする工程において、前記基板と前記ハードマスク層の界面が露出するように前記基板をオーバーエッチングし、
前記保護膜を形成する工程において、前記保護膜を少なくとも前記界面を覆うように形成する。
【0006】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法では、基板とハードマスク層との界面に保護膜が形成されるため、界面からのエッチング液の侵入を防ぐことが可能となり、基板の横方向へのエッチングを低減でき、圧力室を精度良く加工することができる。
【0007】
なお、本発明に係る記載では、「上方」という文言を、例えば、「特定のもの(以下「A」という)の「上方」に他の特定のもの(以下「B」という)を形成する」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、A上に直接Bを形成するような場合と、A上に他のものを介してBを形成するような場合とが含まれるものとして、「上方」という文言を用いている。
【0008】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
前記保護膜を形成する工程は、
前記第2の面と前記ハードマスク層とを覆うように前記保護膜を形成する工程と、
異方性のドライエッチングを行うことによって、少なくとも前記界面の前記保護膜が残るように、前記保護膜を除去する工程と、を有する。
【0009】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
前記基板は、(110)単結晶シリコン基板からなることができる。
【0010】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
前記保護膜は、炭素とフッ素を含有するポリマーからなることができる。
【0011】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
前記ウエットエッチングは、水酸化カリウムを含む溶液を用いて行われることができる。
【0012】
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法において、
前記ハードマスク層は、酸化シリコンまたは窒化シリコンからなることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
1.液体噴射ヘッド
図1は、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100を模式的に示した断面図である。図2は、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100の分解斜視図である。なお、図2は、通常使用される状態とは上下を逆に示したものである。
【0015】
液体噴射ヘッド100は、図1に示すように、基板10と、圧力室12と、振動板20と、圧電素子30と、ノズル孔42を有するノズル板40と、を含む。圧電素子30は、下部電極32と、圧電体層34と、上部電極36と、を有する。なお、図2では、便宜上、圧電素子30を簡略化している。
【0016】
基板10は、第1の面10aとその反対側の面にあたる第2の面10bとを有する。基板10としては、例えば、(110)単結晶シリコン基板を用いることができる。(110)単結晶シリコン基板は、基板表面の結晶面が(110)面である単結晶シリコン基板である。
【0017】
ノズル板40としては、例えば、(100)単結晶シリコン、ステンレス鋼(SUS)を用いることができる。ノズル板40は、基板10の第2の面10bに固定される。ノズル板40は、ノズル孔42を有する。ノズル孔42は、圧力室12と連通して形成される。
【0018】
基板10がノズル板40と振動板20との間の空間を区画することにより、図2に示すように、リザーバ14、供給口15および圧力室12が設けられる。振動板20には、厚さ方向に貫通した貫通孔16が設けられる。リザーバ14は、外部(例えばインクカートリッジ)から貫通孔16を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。供給口15によって、リザーバ14から圧力室12へインクが供給される。
【0019】
圧力室12は、振動板20の変形により容積可変になっている。圧力室12の容積変化により、液体噴射ヘッド100は、ノズル孔42から液滴を吐出することができる。圧力室12は、リザーバ14に連通している。
【0020】
振動板20は、基板10の第1の面10aの上に形成される。振動板20は、例えば、酸化シリコン(SiO)と酸化ジルコニウム(ZrO)とをこの順に積層させた積層体からなることができる。振動板20の厚さは、例えば、1μm〜2μmであることができる。振動板20は、圧電素子30によって上下方向に振動することにより、圧力室12の容積を変化させることができる。振動板20は、後述するように、基板10をエッチングして圧力室12を形成する場合に、エッチングストッパ層として機能することができる。
【0021】
圧電素子30は、振動板20の上に形成される。圧電素子30は、下部電極32と、圧電体層34と、上部電極36と、を有する。
【0022】
下部電極32は、振動板20の上に形成される。下部電極32は、圧電体層34に電圧を印加するための一方で電極である。下部電極32としては、例えば、白金、イリジウム、およびそれらの導電性酸化物を用いることができる。下部電極32は、前記例示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。下部電極32の厚さは、例えば、50nm〜300nmである。
【0023】
圧電体層34は、下部電極32の上に形成される。圧電体層34には、圧電性を有する材料を用いることができる。圧電体層34は、例えば、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなることができ、Aは、鉛を含み、Bは、ジルコニウムおよびチタンのうちの少なくとも一方を含むことができる。前記Bは、例えば、さらに、ニオブを含むことができる。具体的には、圧電体層34としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O:PZT)、ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti,Nb)O:PZTN)などを用いることができる。
【0024】
上部電極36は、圧電体層34の上に形成される。上部電極36は、圧電体層34に電圧を印加するための他方の電極である。上部電極36としては、下部電極32の材質として例示した材料を用いることができる。上部電極36の厚さは、例えば、50nm〜300nmである。
【0025】
筐体17は、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料等を用いて形成される。筐体17は、ノズル板40、基板10および圧電素子30を収納することができる。
【0026】
2.液体噴射ヘッドの製造方法
次に、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図3〜図8は、本実施形態に係る液体噴射ヘッド100の製造工程を模式的に示す断面図である。なお、図4〜図8は、図1および図3と上下が逆である。
【0027】
図3に示すように、基板10の第1の面10aの上に振動板20と、圧電素子30とを形成する。
【0028】
振動板20は、例えば、酸化シリコンと酸化ジルコニウムとを、この順に積層することにより形成される。酸化シリコンは、例えば、スパッタ法、熱酸化法により形成される。酸化ジルコニウムは、例えば、スパッタ法により形成される。
【0029】
圧電素子30は、下部電極32、圧電体層34および上部電極36を、この順に積層することにより形成される。
【0030】
下部電極32および上部電極36は、例えば、スパッタ法、めっき法、真空蒸着法により形成される。
【0031】
圧電体層34は、例えば、ゾルゲル法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MOD(Metal Organic Deposition)法、スパッタ法、レーザーアブレーション法により形成される。圧電体層34を形成するための焼成温度は、例えば、700℃程度である。
【0032】
基板10の第1の面10aには、例えば、圧電素子30を保護するバリア膜(図示せず)、配線(図示せず)および保護フィルム(図示せず)等を形成することができる。また、例えば、基板10を第2の面10b側から研削し、基板10の膜厚を薄くすることもできる。
【0033】
次に、以下に示す工程により、基板10に圧力室12を形成する。
【0034】
図4に示すように、基板10の第2の面10bの上にハードマスク層60とレジストマスク層50を形成する。
【0035】
ハードマスク層60としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)を用いることができる。ハードマスク層60は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタ法により形成される。ハードマスク層60の厚さは、例えば、1.0μmであることができる。
【0036】
レジストマスク層50は、ハードマスク層60の上に形成される。レジストマスク層50の厚さは、例えば、1.0μmとすることができる。レジストマスク層50は公知の方法で形成され、所望の形状にパターニングされる。
【0037】
図5に示すように、ハードマスク層60を所望の形状にパターニングする。パターニングは、例えば、ドライエッチングにより行うことができる。ドライエッチングは、基板10とハードマスク層60の界面が完全に露出するように基板10がオーバーエッチングされるまで行う。オーバーエッチング量は、例えば、50nm程度とすることができる。また、基板10の表面とハードマスク層60とがなすテーパー角(図5に示す角度α)は、75度以上90度以下であることが望ましく、より望ましくは90度である。テーパー角が小さいと、後述するように、保護膜70を除去する際の異方性のドライエッチングにより、ハードマスク層60の側面の保護膜70が除去されやすくなるためである。パターニングは、ICP(Inductively Coupled Plasma)、ECR(Electron Cycrotron Resonance Plasma)、ヘリコン(Helicon Wave Excited Plasma)等の高密度プラズマを用いたエッチング装置を用いることができる。エッチングガスとしては、例えば、CF等のフロン系のガスとアルゴンガスとの混合ガスを、2.0Pa以下の圧力で用いることができる。これにより、ハードマスク層60は、望ましいテーパー角を得ることができる。
【0038】
図6に示すように、レジストマスク層50を除去し、保護膜70を形成する。
【0039】
レジストマスク層50は、公知の方法で除去することができる。例えば、基板10を200℃程度に加熱し、酸素プラズマ雰囲気にさらす、いわゆるアッシングプロセスで除去することができる。また、例えば、レジストマスク層50は、後述する保護膜70を除去する工程で、保護膜70と一括して除去されることもできる。
【0040】
保護膜70は、基板10の第2の面10bとハードマスク層60を覆うように形成される。保護膜70は、少なくとも基板10とハードマスク層60の界面を覆うように形成される。保護膜70は、炭素とフッ素を含有するポリマーからなることができる。保護膜70は、例えば、CF系ポリマーからなることができる。保護膜70の厚さは、例えば、10nm程度であることができる。保護膜70は、CFまたはC等の炭素とフッ素を含むガスを原料としたプラズマ雰囲気に基板10をさらすことで形成される。例えば、保護膜70は、ICP、ECR、ヘリコン等の高密度プラズマを用いた装置を用いて、10Pa程度の圧力で形成されることができる。処理時間は、例えば、60秒程度である。また、基板10がエッチングされない程度にバイアスを印加してもよい。
【0041】
図7に示すように、ハードマスク層60の側面に保護膜70が残るように、保護膜70を除去する。保護膜70は、少なくとも基板10とハードマスク層60の界面に残るように、除去される。保護膜70は、異方性のドライエッチングにより除去される。具体的には、ドライエッチングは、例えば、ICP、ECR、ヘリコン等の高密度プラズマを用いた装置で、1.0Pa程度の圧力の酸素雰囲気で行うことができる。ドライエッチングは、直進性が得られる程度に高いバイアスで行われることができる。ハードマスク層60は、テーパー角が90度に近い角度で形成されているため、直進性を持った異方性のドライエッチングを行うことで、ハードマスク層60の側面の保護膜70が残りやすくなる。
【0042】
図8に示すように、基板10を異方性のウエットエッチングを行うことで、圧力室12を形成する。エッチング液としては、例えば、水酸化カリウム(KOH)水溶液等のアルカリ溶液を用いることができる。異方性のエッチングは、基板10の(111)面のエッチングレートが(110)面のエッチングレートと比較して非常に小さいため、(111)面がほとんどエッチングされないという性質を利用して行われる。具体的には、圧力室12は、基板10をエッチング液に浸すことにより、基板10の厚み方向に(110)面のエッチングが進み、基板10の表面に対して垂直な(111)面が出現することで形成される。基板10の厚さ方向のエッチングは、振動板20がエッチングストッパ層となることにより制御される。これにより、基板10の表面に対して垂直な(111)面を側面とする圧力室12が形成される。基板10とハードマスク層60の界面に形成されている保護膜70は、エッチング液が界面に侵入し、基板10の横方向へエッチングされる領域が拡大することを防ぐことができる。したがって、圧力室12は、精度よく加工されることができる。
【0043】
以上の工程により、圧力室12を形成することができる。
【0044】
図2に示すように、基板10をパターニングしてリザーバ14、供給口15を形成する。リザーバ14および供給口15は、上述した圧力室12の形成工程と同様の異方性エッチングにより形成されることができる。例えば、圧力室12と同一工程で形成されることができる。
【0045】
次に、基板10と、ノズル孔42を有するノズル板40とを接合させる。ノズル孔42は、ノズル板40をパターニングして形成される。パターニングは、例えば、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により行われる。接合は、例えば、公知の接着材または溶着などにより行われる。次に、基板10を筐体17に取り付ける。
【0046】
以上の工程により、液体噴射ヘッド100を製造することができる。
【0047】
液体噴射ヘッド100の製造方法では、基板10とハードマスク層60との界面に保護膜70が形成されるため、界面からのエッチング液の侵入を防ぐことが可能となり、基板10の横方向へのエッチングを低減でき、圧力室12を精度良く加工することができる。
【0048】
なお、上述した例では、液体噴射ヘッド100がインクジェット式記録ヘッドである場合について説明した。しかしながら、本発明の液体噴射ヘッドは、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドなどとして用いられることもできる。
【0049】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施形態に係る液体噴射ヘッドを模式的に示す断面図。
【図2】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの分解斜視図。
【図3】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造工程を模式的に示す断面図。
【図4】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造工程を模式的に示す断面図。
【図5】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造工程を模式的に示す断面図。
【図6】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造工程を模式的に示す断面図。
【図7】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造工程を模式的に示す断面図。
【図8】本実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造工程を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
【0051】
10 基板、10a 第1の面、10b 第2の面、12 圧力室、14 リザーバ、15 供給口、16 貫通孔、17 筐体、20 振動板、30 圧電素子、32 下部電極、34 圧電体層、36 上部電極、40 ノズル板、42 ノズル孔、50 レジストマスク層、60 ハードマスク層、70 保護膜、100 液体噴射ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と第2の面とを有する基板を準備する工程と、
前記第1の面の上方に振動板を形成する工程と、
前記振動板の上方に圧電素子を形成する工程と、
前記基板に圧力室を形成する工程と、
前記圧力室と連通するノズル孔を有するノズル板を形成する工程と、を含み、
前記圧力室を形成する工程は、
前記第2の面の上方にハードマスク層を形成する工程と、
前記ハードマスク層をパターニングする工程と、
前記ハードマスク層の側面に保護膜を形成する工程と、
前記基板に異方性のウエットエッチングを行うことによって前記圧力室を形成する工程と、を有し、
前記ハードマスク層をパターニングする工程において、前記基板と前記ハードマスク層の界面が露出するように前記基板をオーバーエッチングし、
前記保護膜を形成する工程において、前記保護膜を少なくとも前記界面を覆うように形成する、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記保護膜を形成する工程は、
前記第2の面と前記ハードマスク層とを覆うように前記保護膜を形成する工程と、
異方性のドライエッチングを行うことによって、少なくとも前記界面の前記保護膜が残るように、前記保護膜を除去する工程と、を有する、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記基板は、(110)単結晶シリコン基板からなる、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記保護膜は、炭素とフッ素を含有するポリマーからなる、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記ウエットエッチングは、水酸化カリウムを含む溶液を用いて行われる、液体噴射ヘッドの製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記ハードマスク層は、酸化シリコンまたは窒化シリコンからなる、液体噴射ヘッドの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−214444(P2009−214444A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−61066(P2008−61066)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】