説明

液晶表示装置,情報入力装置

【課題】画像品質の向上、または、タッチ動作の検出性の向上を実現する。
【解決手段】一対の基板201,202が対面する液晶パネル200において液晶層203が接触する面に、溝TRを形成する。これにより、液晶パネル200が外圧によって変形して、液晶層203が流動した際に、その溝TRが、その流動した液晶層203の流路になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置,情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置,有機EL表示装置などの表示装置は、薄型、軽量、低消費電力といった利点を有する。このため、携帯電話、デジタルカメラなどのモバイル用途の電子機器にて多く使用されている。
【0003】
このような表示装置において、液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶層が封入された液晶パネルを、表示パネルとして有している。液晶パネルは、たとえば、透過型であって、液晶パネルの背面に設けられたバックライトなどの照明装置が出射した照明光を変調して透過させる。そして、その変調した照明光によって画像の表示が、液晶パネルの正面にて実施される。
【0004】
液晶パネルは、たとえば、アクティブマトリクス方式であり、画素スイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が、複数形成されているTFTアレイ基板を含む。そして、液晶パネルにおいては、そのTFTアレイ基板に対向するように対向基板が配置されており、TFTアレイ基板および対向基板の間のスペースに液晶層が封入されている。このアクティブマトリクス方式の液晶パネルにおいては、画素スイッチング素子を介して画素電極に映像信号を入力することによって、液晶層に電圧を印加して、その画素を透過する光の透過率を制御することで、画像の表示が実施される。
【0005】
上記のような表示装置においては、表示パネルの画面に表示されたアイコン等の画像を利用して、ユーザーが操作データの入力を可能にするために、タッチパネルが情報入力装置として表示パネル上に設けられる場合がある。
【0006】
しかし、表示パネル上にタッチパネルを外付けによって設置した場合には、全体の厚みが厚くなり、薄型の利点が損なわれる場合がある。また、タッチパネルによって、表示領域において透過する光が減少する場合や、その光が干渉される場合があるために、表示画像の品質が低下する場合がある。さらに、製造効率の低下や、製造コストの上昇などの不具合が生ずる場合がある。
【0007】
このため、タッチパネル機能が表示パネルに内蔵された表示装置が提案されている。
【0008】
たとえば、電極間の接触による電圧変化で読み出しを行う「接触式」等のタッチセンサを液晶パネルに内蔵した液晶表示装置が提案されている。ここでは、液晶パネルを構成する一対の基板のそれぞれにタッチ電極が設けられており、液晶パネルが押されて変形したときに、その一対のタッチ電極が電気的に接続するように構成されている。この液晶パネルにおいては、小さな外圧によって一対のタッチ電極が電気的に接続するように、凸状に突出している弾性部材上にタッチ電極を設けている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−75074号公報
【特許文献2】特開2007−52368号公報
【特許文献3】特開2007−95044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図24は、液晶表示装置において、液晶パネルをタッチしたときの様子を示す図である。
【0011】
液晶パネルをタッチした際には、液晶パネルの表示面が押されて変形する。このため、液晶パネルにおいては、図24に示すように、水面に石を投げたときに生ずる波紋のように、タッチ位置Tcを中心にして、液晶の流れFLが放射状に進行する。よって、液晶パネルにおいては、液晶層の配向状態が変化して、画像の表示が乱れる場合がある。
【0012】
たとえば、タッチパネルが外付けされた液晶パネルにおいて、表示面が押されて変形したときには、画像の表示が乱れて、画像品質が低下する。特に、タッチパネル機能が液晶パネルに内蔵された場合には、この不具合が顕在化する。これは、主に、液晶の流動性が低いことに起因する。
【0013】
また、タッチパネル機能が液晶パネルに内蔵された場合においては、内部の構造体によって液晶の流動性が、さらに低下する場合があり、これに起因して、タッチ動作の検出が的確に実施されない場合が生ずる。特に、速くタッチした場合には、遅くタッチした場合と比較して、タッチセンサの作動開始圧が高くなるために、この不具合が顕在化する。また、スライタスペンよりも指腹のように、タッチ時の接触面積が大きい場合には、この不具合が顕著に現れる。
このような不具合は、液体封入型タッチセンサのような情報入力装置においても、同様に発生する場合がある。
【0014】
よって、本発明は、画像品質の向上、または、タッチ動作の検出性の向上を実現可能な液晶表示装置,情報入力装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の液晶表示装置は、複数の画素が間を隔てて配列された表示領域において画像を表示する液晶パネルを有し、前記液晶パネルは、第1基板と、前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層とを含み、前記液晶パネルにおいて前記液晶層に接触する面に、溝が前記複数の画素の間に介在するように形成されている。
【0016】
本発明の液晶表示装置は、複数の画素が間を隔てて配列された表示領域において画像を表示する液晶パネルを有し、前記液晶パネルは、第1基板と、前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられている構造体とを含み、前記構造体は、前記液晶層に接触する面に凹凸が形成されている。
【0017】
本発明の液晶表示装置は、複数の画素が間を隔てて配列された表示領域において画像を表示する液晶パネルを有し、前記液晶パネルは、第1基板と、前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられている構造体とを含み、前記構造体は、前記液晶パネルにおいて入射光を遮光する遮光領域に設けられており、前記液晶パネルは、前記遮光領域において前記液晶層に接触する面にて前記構造体の周囲に位置する領域に、凹凸が形成されている。
【0018】
本発明の情報入力装置は、第1基板と、前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液体層とを含み、タッチセンサスイッチが設けられているタッチパネルを有し、前記タッチパネルにおいて前記液体層に接触する面に溝が形成されている。
【0019】
本発明においては、一対の基板が対面する液晶パネルなどのパネルにおいて液晶層などの液体層が接触する面に、溝を形成する。これにより、液晶パネル等のパネルが外圧によって変形して、液晶層などの液体層が流動した際に、溝が、その流動した液晶層などの流体層の流路になる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、画像品質の向上、または、タッチ動作の検出性の向上を実現可能な液晶表示装置,情報入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の実施形態1にかかる液晶表示装置100の全体構成の概略を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態1にかかる液晶パネル200を示す平面図である。
【図3】図3から図7は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル200の詳細構成を示す図である。
【図4】図4は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル200の詳細構成を示す図である。
【図5】図5は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル200の詳細構成を示す図である。
【図6】図6は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル200の詳細構成を示す図である。
【図7】図7は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル200の詳細構成を示す図である。
【図8】図8は、本発明にかかる実施形態1において、液晶表示装置100を動作させる際に、制御部が、各部に供給する制御信号の波形図である。
【図9】図9は、本発明にかかる実施形態1において、被検知体Fが液晶パネル200の表示領域PAに接触した際の様子を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明にかかる実施形態1において、被検知体Fが液晶パネル200の表示領域PAに接触した際の様子を示す平面図である。
【図11】図11は、本発明にかかる実施形態1において、溝TRの内部の位置と、その内部を流れる流体の流速との関係を示す図である。
【図12】図12は、本発明にかかる実施形態2において、弾性部材の部分を拡大して示す図である。
【図13】図13は、本発明にかかる実施形態2において、表面に凹凸が形成された弾性部材の作用を示す図である。
【図14】図14は、本発明にかかる実施形態2において、弾性部材の変形例を示す図である。
【図15】図15は、本発明にかかる実施形態2において、弾性部材の変形例を示す図である。
【図16】図16は、本発明にかかる実施形態3において、弾性部材が形成された部分を拡大して示す図である。
【図17】図17は、本発明にかかる実施形態3において、弾性部材が形成された部分に設けられた凹凸面の変形例を示す図である。
【図18】図18は、本発明にかかる実施形態3において、弾性部材が形成された部分に設けられた凹凸面の変形例を示す図である。
【図19】図19は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図20】図20は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図21】図21は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図22】図22は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図23】図23は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【図24】図24は、液晶表示装置において、液晶パネルをタッチしたときの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明にかかる実施形態の一例について説明する。
【0023】
説明は、下記の手順で行う。
1.実施形態1(画素間に溝を形成する場合)
2.実施形態2(構造体の表面に凹凸を形成する場合)
3.実施形態3(構造体の周辺に凹凸を形成する場合)
4.その他
【0024】
<1.実施形態1>
(A.液晶表示装置の構成)
図1は、本発明の実施形態1にかかる液晶表示装置100の全体構成の概略を示す図である。図1では、液晶表示装置100の全体構成の断面を示している。
【0025】
本実施形態の液晶表示装置100は、図1に示すように、液晶パネル200と、バックライト300と、データ処理部400とを有する。各部について順次説明する。
【0026】
液晶パネル200は、たとえば、アクティブマトリクス方式であり、図1に示すように、TFTアレイ基板201と対向基板202と液晶層203とを有する。
【0027】
図1に示すように、液晶パネル200においては、TFTアレイ基板201と対向基板202とが、互いにスペースを隔てて対向している。具体的には、TFTアレイ基板201と対向基板202との間には、スペーサ(図示なし)が介在しており、シール材(図示無し)で貼り合わされている。そして、そのTFTアレイ基板201と対向基板202との間に挟まれるように、液晶層203が封入されている。
【0028】
また、図1に示すように、液晶パネル200においては、TFTアレイ基板201にて、対向基板202に対向する面に対して反対側の面には、第1の偏光板206が配置されている。そして、対向基板202において、TFTアレイ基板201に対向する面に対して反対側の面には、第2の偏光板207が配置されている。
【0029】
そして、図1に示すように、液晶パネル200においては、TFTアレイ基板201の側に、バックライト300が配置されている。バックライト300から出射された照明光Rは、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面している面に対して反対側の面に照射される。
【0030】
この液晶パネル200は、複数の画素(図示無し)が配置されている表示領域PAを含む。この表示領域PAにおいては、液晶パネル200の背面側に設置されたバックライト300が出射した照明光Rを、第1の偏光板206を介して背面から受け、その背面から受けた照明光Rを、その表示領域PAにおいて変調する。
【0031】
ここでは、TFTアレイ基板201において画素に対応するように、複数のTFTが画素スイッチング素子(図示無し)として設けられており、その画素スイッチング素子が制御されることによって、背面から受けた照明光を変調する。そして、その変調された照明光Rが、第2の偏光板207を介して、正面側に出射し、表示領域PAにおいて画像が表示される。たとえば、液晶パネル200の正面の側においてカラー画像が表示される。つまり、本実施形態において、液晶パネル200は、透過型である。
【0032】
また、詳細については後述するが、本実施形態においては、この液晶パネル200は、電極間の接触による電圧変化で読み出しを行う「接触式」のタッチセンサ(図示なし)が形成されている。このタッチセンサは、液晶パネル200においてバックライト300が設置された背面に対して反対側となる正面に、ユーザーの指などの被検知体Fが接触した位置に応じて異なる電位の信号を出力する。
【0033】
バックライト300は、図1に示すように、液晶パネル200の背面に対面しており、その液晶パネル200の表示領域PAに照明光Rを出射する。
【0034】
具体的には、バックライト300は、液晶パネル200を構成するTFTアレイ基板201と対向基板202とにおいて、TFTアレイ基板201の側に位置するように配置されている。そして、TFTアレイ基板201において対向基板202に対面している面に対して反対側の面に、照明光Rを照射する。つまり、バックライト300は、TFTアレイ基板201の側から対向基板202の側へ向かうように照明光Rを照明する。ここでは、バックライト300は、液晶パネル200の面の法線方向zに沿うように照明光Rを出射する。
【0035】
データ処理部400は、図1に示すように、制御部401と、位置検出部402とを有する。データ処理部400は、コンピュータを含み、プログラムによってコンピュータが各部として動作するように構成されている。
【0036】
データ処理部400の制御部401は、液晶パネル200とバックライト300との動作を制御するように構成されている。制御部401は、液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200に設けられた複数の画素スイッチング素子(図示無し)の動作を制御する。たとえば、線順次駆動を実行させる。また、制御部401は、バックライト300に制御信号を供給することによって、バックライト300の動作を制御し、バックライト300から照明光Rを照射する。このように、制御部401は、液晶パネル200とバックライト300との動作を制御することによって、液晶パネル200の表示領域PAに画像を表示する。
【0037】
このほかに、制御部401は、液晶パネル200に制御信号を供給することによって、液晶パネル200に設けられたタッチセンサの動作を制御し、そのタッチセンサからデータを収集する。
【0038】
データ処理部400の位置検出部402は、液晶パネル200の正面側において、表示領域PAに接触した人体の指などの被検知体Fの位置を検出するように構成されている。本実施形態においては、位置検出部402は、液晶パネル200に設けられたタッチセンサから得たデータに基づいて、位置の検出を実施する。
【0039】
(B.液晶パネルの全体構成)
液晶パネル200の全体構成について説明する。
【0040】
図2は、本発明の実施形態1にかかる液晶パネル200の全体構成を示す図である。図2は、液晶パネル200の平面図である。
【0041】
図2に示すように、液晶パネル200は、表示領域PAと、周辺領域CAとを有する。
【0042】
液晶パネル200において表示領域PAには、図2に示すように、複数の画素Pが面に沿って配置されている。具体的には、表示領域PAにおいては、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれにマトリクス状に並ぶように配置されており、画像が表示される。
【0043】
詳細については後述するが、画素Pは、画素スイッチング素子(図示無し)を含む。そして、この複数の画素Pに対応するように、複数のタッチセンサ(図示無し)が設けられている。
【0044】
液晶パネル200において周辺領域CAは、図2に示すように、表示領域PAの周辺を囲うように位置している。この周辺領域CAにおいては、図2に示すように、垂直駆動回路11と、水平駆動回路12とが形成されている。たとえば、上記の画素スイッチング素子(図示無し)などと同様にして形成された半導体素子によって、この各回路が構成されている。
【0045】
そして、画素Pに対応するように設けられた画素スイッチング素子を、垂直駆動回路11および水平駆動回路12が駆動し、表示領域PAにおいて画像表示を実行する。
【0046】
また、これと共に、表示領域PAに設けられたタッチセンサ(図示なし)を、垂直駆動回路11および水平駆動回路12が駆動し、タッチセンサからデータの取得を実行する。そして、液晶パネル200の表示領域PAにユーザーの指などの被検知体が接触した位置を、そのタッチセンサから取得したデータに基づいて、位置検出部402が検出する。
【0047】
(C.液晶パネルの詳細構成)
液晶パネル200の詳細な構成について説明する。
【0048】
図3から図7は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル200の詳細構成を示す図である。
【0049】
ここで、図3は、画素Pの概略を模式的に示す上面図である。図4は、図3のX1−X2部分の断面について示している。図5は、図3のX3−X4部分の断面について示している。また、図6は、図3のY1−Y2部分について示している。そして、図7は、表示領域PAに設けられた画素Pの概略を示す回路図である。
【0050】
液晶パネル200は、図4〜図6に示すように、TFTアレイ基板201と対向基板202とを有する。TFTアレイ基板201と対向基板202との間には、スペーサ(図示なし)が介在しており、シール材(図示無し)で貼り合わされている。そして、そのTFTアレイ基板201と対向基板202との間には、液晶層203が封入されている。
【0051】
また、本実施形態においては、図3〜図7に示すように、液晶パネル200は、タッチセンサSWsが内蔵されている。このタッチセンサSWsは、図3〜図7に示すように、一対のタッチ電極62t,25によって構成されている。
【0052】
液晶パネル200を構成する各部について下記に説明する。
【0053】
液晶パネル200を構成するTFTアレイ基板201について示す。
【0054】
TFTアレイ基板201は、光を透過する絶縁体の基板であり、たとえば、ガラスにより形成されている。このTFTアレイ基板201においては、図4〜図6に示すように、対向基板202に対向する側の面に、画素スイッチング素子31と、画素電極62pと、タッチセンサSWsを構成する一方のタッチ電極62tとが形成されている。
【0055】
TFTアレイ基板201に設けられた各部について示す。
【0056】
TFTアレイ基板201において、画素スイッチング素子31は、図4に示すように、TFTアレイ基板201にて対向基板202に対向する側の面に設けられている。画素スイッチング素子31は、たとえば、ボトムゲート型TFTとして形成されている。
【0057】
画素スイッチング素子31において、ゲート電極45は、図7に示すように、ゲート線GLに電気的に接続されている。
【0058】
ここでは、図3,図4,図6,図7に示すように、ゲート線GLは、x方向に沿うように、延在しており、画素スイッチング素子31のゲート電極45は、たとえば、このゲート線GLと一体になるように形成されている。ゲート電極45およびゲート線GLは、光を遮光する導電性材料によって形成されている。具体的には、ゲート電極45およびゲート線GLは、モリブデンなどの金属材料を用いて形成されており、液晶パネル200において、光を透過せずに遮光する遮光領域を構成している。
【0059】
また、ゲート線GLは、図7に示すように、垂直駆動回路11に電気的に接続されており、画素スイッチング素子31のゲート電極45は、垂直駆動回路11からゲート線GLを介して、走査信号Vgateが垂直駆動回路11から供給される。
【0060】
画素スイッチング素子31において、半導体層48は、図4に示すように、ゲート絶縁膜(図示なし)を介してゲート電極45に対面する部分を含むように形成されている。たとえば、半導体層48は、ポリシリコンなどの半導体材料を用いて形成されている。半導体層48においては、ゲート絶縁膜(図示なし)を介してゲート電極45が対面する領域が、チャネル形成領域(図示なし)であり、そのチャネル形成領域を挟むように、ソース・ドレイン領域(図示なし)が一対で形成されている。
【0061】
そして、半導体層48において、一方のソース・ドレイン領域(図示なし)は、図7に示すように、信号線SLに電気的に接続されている。
【0062】
ここでは、信号線SL(図5では図示なし)は、図5に示すように、画素スイッチング素子31を被覆するようにTFTアレイ基板201上に形成された層間絶縁膜Sz内に設けられている。信号線SLは、光を遮光する導電性材料によって形成されている。具体的には、信号線SLは、金属材料を用いて形成されており、液晶パネル200において、光を透過せずに遮光する遮光領域を構成している。この信号線SLは、図3に示すように、y方向に延在するように形成されている。そして、層間絶縁膜Sz内に設けられた導電層(図示なし)を介して、上記の一方のソース・ドレイン領域(図示なし)は、図7に示すように、信号線SLに電気的に接続されている。
【0063】
なお、信号線SLは、図7に示すように、画素スイッチング素子31の他に、水平駆動回路12に電気的に接続するように構成されている。本実施形態では、水平駆動回路12は、書き込み回路WCと、読み出し回路RCとを含む。信号線SLは、書き込み回路WCとの間に、スイッチSWwが介在しており、スイッチSWwがオン状態になったときに、書き込み回路WCに電気的に接続する。また、信号線SLは、読み出し回路RCとの間に、スイッチSWrが介在しており、スイッチSWrがオン状態になったときに、読み出し回路RCに電気的に接続する。
【0064】
詳細については後述するが、この2つのスイッチSWw,SWrは、差動的に動作し、同時にオン状態にならないように、動作が制御される。このため、スイッチSWwがオン状態にされたときには、信号線SLは、書き込み回路WCに電気的に接続し、書き込み回路WCからライト信号(WRIRHT)が供給される。そして、スイッチSWrがオン状態になったときには、信号線SLは、読み出し回路RCに電気的に接続し、読み出し回路RCからリード信号(READ)が供給される。
【0065】
一方で、半導体層48において、他方のソース・ドレイン領域(図示なし)は、図7に示すように、画素電極62pに電気的に接続されている。また、これと共に、半導体層48において、他方のソース・ドレイン領域(図示なし)は、図7に示すように、タッチセンサSwsを構成する一対のタッチ電極25,62tのうち、一方のタッチ電極62tに電気的に接続されている。
【0066】
詳細については後述するが、図3と図6に示すように、画素電極62pと一方のタッチ電極62tとは、TFTアレイ基板201の層間絶縁膜Sz上において、一体的に形成されている。このため、他方のソース・ドレイン領域(図示なし)は、この層間絶縁膜Sz内に設けられたコンタクト(図示なし)を介して、画素電極62pと一方のタッチ電極62tとのそれぞれに電気的に接続されている。
【0067】
TFTアレイ基板201において、画素電極62pとタッチ電極62tとのそれぞれは、図3と図6とに示すように、TFTアレイ基板201にて対向基板202に対面する面上に、層間絶縁膜Szを介して設けられている。画素電極62pとタッチ電極62tのそれぞれは、いわゆる透明電極であって、たとえば、ITOを用いて形成されている。そして、画素電極62pとタッチ電極62tのそれぞれは、一体になるように形成されており、互いに電気的に接続している。
【0068】
ここでは、画素電極62pは、図3に示すように、xy面において、ゲート線GLと信号線SLとによって区画される領域に対応するように、矩形パターンで形成されている。
【0069】
そして、この画素電極62pは、図7に示すように、画素スイッチング素子31の一方の端子に電気的に接続されており、液晶層203に電位を与えるように構成されている。
【0070】
これに対して、タッチ電極62tは、図3に示すように、xy面において、矩形形状であるが、画素電極62pよりも、x方向における幅が、狭くなるように形成されている。そして、このタッチ電極62tは、図4と図6とに示すように、弾性部材63の表面を被覆するように設けられている。
【0071】
図4と図6とに示すように、弾性部材63は、ゲート線GLの上方において、層間絶縁膜Szを介在して設けられている。つまり、ゲート線GLによって構成された遮光領域に、弾性部材63が形成されている。たとえば、弾性部材63は、アクリル系樹脂を用いて形成されている。そして、弾性部材63は、この層間絶縁膜Sz上において、対向基板202へ向かう方向へ、凸状に突出するように設けられている。ここでは、弾性部材63は、セルギャップを保持する柱スペーサ(図示なし)よりも、高さが低くなるように形成されている。
【0072】
そして、タッチ電極62tは、図6に示すように、弾性部材63において、画素電極62pが設けられている側面とは反対側の側面を被覆しないように形成されている。
【0073】
このタッチ電極62tは、図7に示すように、スイッチであるタッチセンサSWsの一方の端子として機能するように、構成されている。
【0074】
この他に、TFTアレイ基板201においては、図4から図6に示すように、液晶配向膜HM1が画素電極62p上に設けられている。
【0075】
本実施形態においては、この液晶配向膜HM1は、タッチ電極62tの表面が露出するように形成されている。たとえば、この液晶配向膜HM1は、ポリイミドによって形成されている。
【0076】
液晶パネル200を構成する対向基板202について下記に示す。
【0077】
対向基板202は、TFTアレイ基板201と同様に、光を透過する絶縁体の基板であり、たとえば、ガラスにより形成されている。この対向基板202は、図4〜図6に示すように、TFTアレイ基板201に対して間を隔てて対面している。そして、対向基板202において、TFTアレイ基板201に対応する面においては、図4〜図6に示すように、カラーフィルタ層21と、対向電極23と、タッチ電極25とが形成されている。
【0078】
対向基板202に設けられた各部について示す。
【0079】
対向基板202において、カラーフィルタ層21は、図4から図6に示すように、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対向する側の面に形成されている。図示を省略しているが、カラーフィルタ層21は、赤と緑と青の3原色のフィルタを1組として、画素Pごとに設けられており、それぞれの色が、x方向に並ぶように形成されている。カラーフィルタ層21は、たとえば、顔料や染料などの着色剤を含有するポリイミド樹脂を用いて形成されている。このカラーフィルタ層21においては、バックライト300から照射された白色光が着色されて出射される。
【0080】
そして、図4〜図6に示すように、カラーフィルタ層21において、TFTアレイ基板201に対向する側の面には、平坦化膜22が被覆されている。この平坦化膜22は、光透過性の絶縁材料によって形成されており、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する面側を平坦化している。
【0081】
対向基板202において、対向電極23は、図4から図6に示すように、対向基板202にてTFTアレイ基板201に対面する側の面に形成されている。ここで、対向電極23は、平坦化膜22を被覆するように形成されている。対向電極23は、いわゆる透明電極であって、たとえば、ITOを用いて形成されている。そして、対向電極23は、図7に示すように、Vcom線CLに電気的に接続されており、共通電位が印加される。つまり、対向電極23は、表示領域PAにおいて、複数の画素Pに対応するように形成された複数の画素電極62pのそれぞれに対向しており、各画素Pにおいて共通な共通電極として機能するように構成されている。
【0082】
そして、対向電極23上においては、図4〜図6に示すように、液晶配向膜HM2が設けられている。ここでは、対向電極23の表面全面を被覆するように、液晶配向膜HM2が設けられている。たとえば、液晶配向膜HM2は、ポリイミドによって形成されている。
【0083】
対向基板202において、タッチ電極25は、図4,図6に示すように、液晶配向膜HM2上に設けられている。タッチ電極25は、対向基板202において、TFTアレイ基板201に設けられた弾性部材63に対向する部分に設けられている。
【0084】
そして、このタッチ電極25は、図7に示すように、Vcom線CLに電気的に接続されている。ここでは、図3に示すように、Vcom線CLは、ゲート線GLの上方において、x方向に沿うように延在しており、タッチ電極25は、このVcom線CLと一体になるように形成されている。
【0085】
また、このタッチ電極25は、図3〜図7に示すように、TFTアレイ基板201に設けられたタッチ電極62tと共に、タッチセンサSWsとして機能するように構成されている。
【0086】
具体的には、タッチセンサSWsは、図7に示すように、2端子のスイッチであり、等価回路上において、液晶層203を誘電体としたキャパシタに対して、並列になるように設けられている。そして、タッチセンサSWsは、たとえば、人の指が対向基板202を押して変形し、一対のタッチ電極62t,25が互いに接触することで、オン状態になるように構成されている。
【0087】
液晶層203について示す。
【0088】
液晶層203は、図4〜図6に示すように、TFTアレイ基板201と対向基板202との間にて挟持されている。
【0089】
ここでは、液晶層203は、TFTアレイ基板201に形成された液晶配向膜HM1と、対向基板202に形成された液晶配向膜HM2とによって、液晶分子(図示なし)が配向されている。たとえば、液晶分子が垂直配向するように液晶層203が形成されている。
【0090】
この液晶層203は、図6に示すように、TFTアレイ基板201の画素電極62pと、対向基板202の対向電極23とによって、キャパシタを構成している。
【0091】
本実施形態の液晶パネル200においては、図3と図5に示すように、液晶層203に接触する面に、溝TRが複数の画素Pの間に介在するように形成されている。詳細については後述するが、液晶パネル200が外圧によって変形して液晶層203が流動した際に、この溝TRが、その流動した液晶層の流路になる。
【0092】
ここでは、図3と図5とに示すように、溝TRは、信号線SLの上方においてy方向に延在する部分を含むように形成されている。
【0093】
具体的には、この溝TRとして、図5に示すように、TFTアレイ基板201側において液晶層203に接触する面に、第1の溝TR1が形成されている。この第1の溝TR1は、TFTアレイ基板201の層間絶縁膜Szの上面が凹状に凹むように、層間絶縁膜Szにおいて複数の画素Pの間の境界部分が除去されることで形成されている。
【0094】
また、図5に示すように、対向基板202側において液晶層203に接触する面に、第2の溝TR2が形成されている。この第2の溝TR2は、対向基板202の平坦化膜22の下面が凹状に凹むように、平坦化膜22において複数の画素Pの間の境界部分が除去されることで形成されている。
【0095】
(D.動作)
以下より、上記の液晶表示装置100において、ユーザーの指などの被検知体Fが液晶パネル200の表示領域PAに接触した位置を検出する際の動作について説明する。
【0096】
図8は、本発明にかかる実施形態1において、液晶表示装置100を動作させる際に、制御部401が、各部に供給する制御信号の波形図である。
【0097】
図8において、(A)は、ゲート線GLに供給する走査信号(Vgate)を示している。(B)は、信号線SLに供給するデータ信号(Vsig)を示している。(C)は、Vcom線CLに供給する共通電圧(Vcom)の波形図である。(D)は、スイッチSWwに供給するライト信号(Write)を示している。(E)は、スイッチSWrに供給するリード信号(Read)を示している。
【0098】
まず、T1においては、図8の(B)と(D)とに示すように、データ信号(Vsig)とライト信号(Write)とが、ローレベルからハイレベルになる。
【0099】
このため、ハイレベルのライト信号(Write)によって、スイッチSWwがオンになり、ハイレベルのデータ信号(Vsig)が、スイッチSWwを介して、書き込み回路WCから信号線SLへ供給される(図7参照)。
【0100】
つぎに、T2においては、図8の(D)に示すように、ライト信号(Write)がローレベルになって、スイッチSWwがオフになり、信号線SLが、フローティング状態になる。そして、この状態で、T2においては、図8の(A)に示すように、走査信号(Vgate)が、ローレベルからハイレベルになる。
【0101】
このため、画素スイッチング素子31のゲートがオン状態になり、画素スイッチング素子31においては、チャネルが形成されて、データ信号(Vsig)の電荷の放電経路が生ずる(図7参照)。
【0102】
このとき、タッチセンサSWsがオン状態にされた場合には、大きな容量のVcom線CLに、フローティング状態の信号線SLの電荷が放電される。このため、図8の(B)にて実線で示すように、データ信号(Vsig)の電位が、大きく低下する。
【0103】
一方で、タッチセンサSWsがオフ状態である場合には、図8の(B)にて破線で示すように、データ信号(Vsig)の電位は、ほぼ保持されて、変化が少ない。
【0104】
つぎに、T3においては、図8の(E)に示すように、リード信号(Read)が、ローレベルからハイレベルになる。
【0105】
このため、ハイレベルのリード信号(Read)によって、スイッチSWrがオンになり、データ信号(Vsig)が、スイッチSWrを介して、信号線SLから読み出し回路RCへ読み出される(図7参照)。
【0106】
ここで、タッチセンサSWsがオン状態である場合には、図8の(B)にて実線で示したように、低い電位のデータ信号(Vsig)が読み出される。
【0107】
一方で、タッチセンサSWsがオフ状態である場合には、図8の(B)にて破線で示したように、高い電位のデータ信号(Vsig)が読み出される。
【0108】
そして、このとき、この読み出したデータ信号(Vsig)の電位に基づいて、データ処理部400の位置検出部402(図1参照)が、位置検出を行う。
【0109】
具体的には、位置検出部402は、読み出したデータ信号(Vsig)の電位と参照電位との比較処理を実行し、参照電位よりも大きい場合には、タッチセンサSWsがオフ状態であると判断する。
【0110】
一方で、読み出したデータ信号(Vsig)の電位が、参照電位に対して小さい場合には、タッチセンサSWsがオン状態であると判断する。
【0111】
そして、位置検出部402は、タッチセンサSWsがオン状態であると判断した画素Pの位置を、指などの被検知体Fが接触した位置として検出する。
【0112】
つまり、位置検出部402は、タッチセンサSWsがオン状態の場合と、オフ状態の場合との間において、変化する電位に基づいて、液晶パネル200にて、指などの被検知体Fが接触した位置を検出する。
【0113】
つぎに、T4においては、図8の(E)に示すように、リード信号(Read)を、ローレベルにし、スイッチSWrをオフ状態にする。そして、ライト信号(Write)を、ローレベルからハイレベルとして、スイッチSWwをオン状態にすると共に、信号線SLにハイレベルのデータ信号(Vsig)を印加する。その後、共通電圧Vcomの電位を反転して、表示の制御を続行する。
【0114】
図9は、本発明にかかる実施形態1において、被検知体Fが液晶パネル200の表示領域PAに接触した際の様子を示す断面図である。図9では、要部を示しており、一部の部材については、表示を省略している。
【0115】
図9に示すように、対向基板202において液晶層203とは反対側の面に被検知体Fが接触して、対向基板202が押された場合には、対向基板202が変形してTFTアレイ基板201の側へ移動する。このとき、この対向基板202の変形に伴って、対向基板202において液晶層203側の面に設けられたタッチ電極25が、TFTアレイ基板201の側へ移動される。そして、このタッチ電極25は、TFTアレイ基板201に設けられたタッチ電極62tに接触する。このように、対向基板202に設けられたタッチ電極25が、TFTアレイ基板201に設けられたタッチ電極62tに接触することで、タッチセンサSWsがオン状態になる。
【0116】
図10は、本発明にかかる実施形態1において、被検知体Fが液晶パネル200の表示領域PAに接触した際の様子を示す平面図である。図10においては、液晶パネル200にて、溝TRが形成された部分を拡大して示している。
【0117】
図9にて示したように、被検知体Fが接触し対向基板202が押されて変形した場合には、対向基板202がTFTアレイ基板201の側へ移動する。このため、TFTアレイ基板201と対向基板202との間に挟まれた液晶層203が、その間において流動する。
【0118】
液晶層203による流体FLは、図10に示すように、溝TRの内部に進入して流れる。このため、溝TRを設けない場合と比較して、液晶層203の流量を増加させることができる。
【0119】
図11は、本発明にかかる実施形態1において、溝TRの内部の位置と、その内部を流れる流体の流速との関係を示す図である。図11において、縦軸は、溝TRの内部の位置dを示しており、横軸は、流体の流速vを示している。ここでは、図10に示す溝TRにおいて、下面の位置を0としたときの上面の位置を、dとして示している。図11においては、溝TRの幅が、d1の場合と、d1よりも広いd2の場合とを示している。
【0120】
図11に示すように、液晶層203の流れは、溝TRの内部における界面抵抗によって、界面部分が低速であって、中心部分が高速になる。このため、図11に示すように、溝TRの幅を広くした場合(d2の場合)の方が、狭い場合(d1の場合)と比較して、溝TRの中心部分において、より高速になる。よって、液晶層203の流量を増加させるためには、溝TRの幅を広げた方が、より好適である。
【0121】
(まとめ)
以上のように、本実施形態において、液晶パネル200は、電極間の接触による電圧変化で読み出しを行う「接触式」のタッチセンサSWsが内蔵されている。ここでは、タッチセンサSWsは、TFTアレイ基板201にて弾性部材63上に形成されたタッチ電極62tと、対向基板202に設けられたタッチ電極25とを、一対の電極として含む。このタッチセンサSWsは、液晶パネル200が外圧によって変形されて、その一対のタッチ電極62t,25が互いに接触するように構成されている。
【0122】
そして、本実施形態では、液晶パネル200において液晶層203に接触する面に、溝TRが形成されている。このため、本実施形態では、溝TRは、上述したように、液晶パネル200が外圧によって変形し、流動する液晶層203の流路として機能するので、液晶層203の流量を増加させることができる。
【0123】
よって、本実施形態では、液晶層203の流動性を向上させることができるので、液晶層203の配向状態の変化を迅速に戻して、画像の表示の乱れを、好適に改善することができる。さらに、溝TRは、複数の画素Pの間に介在するように形成されているので、液晶パネル200の開口率が低下しない、このため、画像品質を向上させることができる。
【0124】
また、本実施形態では、液晶層203の流動性を向上させることができるので、液晶パネルに内蔵されたタッチパネル機能について、タッチ動作の検出を的確に実施可能である。
【0125】
なお、上記の実施形態においては、TFTアレイ基板201側と対向基板202側とのそれぞれにおいて、液晶層203に接触する面の両面に、溝TRを形成する場合について説明したが、これに限定されない。TFTアレイ基板201側と対向基板202側とにおいて、液晶層203に接触する面のいずれかのみに、溝TRを形成してもよい。
【0126】
また、上記の実施形態においては、信号線SLの上方において、信号線SLと同様に延在させるように、溝TRを形成する場合について説明したが、これに限定されない。ゲート線GLの上方において、ゲート線GLと同様に延在させるように、溝TRを形成してもよい。
【0127】
<2.実施形態2>
以下より、本発明にかかる実施形態2について説明する。
【0128】
(A.液晶パネルの詳細構成など)
図12は、本発明にかかる実施形態2において、弾性部材の部分を拡大して示す図である。図12は、弾性部材63bの側面を示している。
【0129】
図12に示すように、本実施形態は、弾性部材63bの形状が、実施形態1の弾性部材63の形状と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
【0130】
弾性部材63bは、図12に示すように、表面に凹凸が形成されている。
【0131】
この凹凸は、円形であって、その径がサブミクロンオーダーである。たとえば、凹凸は、サンドブラスト処理の実施によって形成される。これにより、径が100〜1000nm程度になるように、弾性部材63bの表面に凹凸を形成することができる。なお、より好ましくは、径が400〜600nmになるように、弾性部材63bの表面に凹凸を形成する。
【0132】
この他に、弾性部材63b中に、微粒子を混在させることで、表面に凹凸を形成することができる。たとえば、シリカ等の無機化合物の粒子や、プラスチック粒子を混在した感光性樹脂膜を成膜後、フォトリソグラフィ技術によって、その感光性樹脂膜についてパターン加工することで形成することができる。この場合には、微粒子の直径が、100〜1000nm程度、より好ましくは、400〜600nm程度のものを用いることが好適である。
【0133】
上記の弾性部材63bにおいては、図12に示すように、その表面の一部にタッチ電極62tbが被覆されている。このため、タッチ電極62tbの表面にも凹凸が形成される。つまり、タッチ電極62tbが被覆された弾性部材63bにおいて、液晶層203に接触する面には、凹凸が形成されている。
【0134】
よって、本実施形態においては、液晶パネルが外圧によって変形して、液晶層203が流動した際の液晶層203の流動性を向上させることができる。
【0135】
図13は、本発明にかかる実施形態2において、表面に凹凸が形成された弾性部材63bの作用を示す図である。
【0136】
図13に示すように、液晶層203が弾性部材63bへ流れた際には、その流れは、弾性部材63bの前方に衝突した後、その後方へ回り込む。このとき、その後方においては、渦が生じて、低圧部が発生するので、液晶の流れが阻害される。
【0137】
しかし、本実施形態では、弾性部材63bの表面に凹凸が形成されているので、液晶の流れが、その表面に沿って進行し、流れの乱れが生ずることを防止できる。このため、弾性部材63bの後方に発生する低圧部を小さくすることができる。これは、ゴルフボールにディンプルを付与することによって、ゴルフボールにおける空気抵抗を減少させる作用と同様である。
【0138】
よって、本実施形態は、液晶の流れを引き戻そうとする抗力が弱まるので、液晶の流動性を向上させることができる。
【0139】
一般に、流れ方向に対応するように流線型の形状にすることで流体の抵抗を減少させているが、本実施形態のように、さまざまな方向から弾性部材63bへ液晶層203が流れ込む場合には、全ての方向において、流体の抵抗を減少させることができない。
【0140】
しかし、本実施形態のように、弾性部材63bの表面に凹凸を形成することで、さまざまな方向から弾性部材63bへ液晶層203が流れ込む場合でも、液晶の流動性を向上させることができる。
【0141】
(B.まとめ)
以上のように、本実施形態においては、タッチ電極62tbが被覆された弾性部材63bにおいて、液晶層203に接触する面に凹凸が形成されている。このため、本実施形態では、上述したように、流動する液晶層203の流動性を向上させることができる。
【0142】
よって、本実施形態では、液晶層203の配向状態の変化を迅速に戻して、画像の表示の乱れを、好適に改善することができる。また、本実施形態では、液晶パネルに内蔵されたタッチパネル機能について、タッチ動作の検出を的確に実施可能である。
【0143】
なお、上記においては、弾性部材63bに形成した凹凸が、円形状である場合について説明したが、これに限定されない。
【0144】
図14と図15は、本発明にかかる実施形態2において、弾性部材の変形例を示す図である。図14と図15は、図12と同様に、弾性部材の側面を示している。
【0145】
図14(a)に示すように、弾性部材63bに形成した凹凸が、楕円形状であって、その長軸方向が一定の方向に向くように形成しても良い。また、図14(b)に示すように、弾性部材63bに形成した凹凸が、楕円形状であって、その長軸方向がランダムな方向に向くように形成しても良い。このような形状は、たとえば、感光性樹脂等の材料や、製造条件を適宜調整することによって、表面にシワを入れることで形成することができる。
【0146】
この他に、図15(a)に示すように、上下方向zに沿う溝を弾性部材63bの表面に設けることで、凹凸を形成しても良い。また、図15(b)に示すように、左右方向xに沿う溝を弾性部材63bの表面に設けることで、凹凸を形成しても良い。このような形状は、たとえば、エッチングレートが異なる材料の薄膜を交互に並ぶように形成後、エッチング処理を実施することで、形成することができる。
【0147】
また、上記においては、タッチ電極62tbが設けられる弾性部材63bの表面に、凹凸が形成される場合について説明したが、これに限定されない。
【0148】
上記のほかに、液晶パネルを構成する一対の基板の間に設けるスペーサにおいて、液晶層に接触する面に、凹凸を形成した場合においても、同様な作用・効果を得ることができる。また、パネル強度を向上させるために、液晶パネルを構成する一対の基板の間に設ける「浮き柱」の表面に、凹凸を形成した場合においても、同様な作用・効果を得ることができる。
【0149】
このように、TFTアレイ基板と対向基板との間に設けられている構造体において、液晶層に接触する面に凹凸を形成することで、上記と同様な作用・効果を得ることができる。
【0150】
<3.実施形態3>
以下より、本発明にかかる実施形態3について説明する。
【0151】
(A.液晶パネルの詳細構成など)
図16は、本発明にかかる実施形態3において、弾性部材が形成された部分を拡大して示す図である。図16において、(a)は、弾性部材の側面を示しており、(b)は、弾性部材の上面を示している。
【0152】
図16に示すように、本実施形態は、凹凸面600が設けられている。この点、および、これに関連する点を除き、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
【0153】
凹凸面600は、図16に示すように、ゲート線GLの上方において、弾性部材63の周辺に位置するように設けられている。上述したようにゲート線GLは、遮光材料で形成されており、液晶パネルにおいて入射光を遮光する遮光領域を構成している。このため、凹凸面600は、この遮光領域において液晶層203に接触する面に形成されている。
【0154】
ここでは、図16(a)に示すように、凹凸面600においては、層間絶縁膜Szの表面において、凸状に突出する凸部を含む。そして、凸部は、弾性部材63よりも高さが低くなるように形成されている。また、図16(b)に示すように、凸部は、平面形状が矩形である弾性部材63の周囲において、矩形を描くように形成されている。凸部は、複数が形成されている。
【0155】
液晶パネルが外圧によって変形して、液晶層203が流動した際において、その流れが弾性部材63などの構造体へ進行したときは、凹凸面600によって、弾性部材63の手前で、小さな乱流が生ずる。このため、弾性部材63の後方において、大きな乱流が生ずることを防止し、低圧部の発生を抑制することができる。よって、この結果、液晶の流動性を向上することができる。
【0156】
(B.まとめ)
以上のように、本実施形態においては、凹凸面600が、弾性部材63の周辺に位置するように設けられている。このため、本実施形態では、上述したように、流動する液晶層203の流動性を向上させることができる。また、凹凸面600が、遮光領域を構成するゲート線GLの上方に設けられているので、透過光に対して影響が生じない。
【0157】
よって、本実施形態では、液晶層203の配向状態の変化を迅速に戻して、画像の表示の乱れを、好適に改善することができる。また、本実施形態では、液晶パネルに内蔵されたタッチパネル機能について、タッチ動作の検出を的確に実施可能である。
【0158】
なお、上記においては、凸部を形成することで、凹凸面600を設ける場合について説明したが、これに限定されない。
【0159】
図17は、本発明にかかる実施形態3において、弾性部材が形成された部分に設けられた凹凸面の変形例を示す図である。図17において、(a)は、弾性部材の側面を示しており、(b)は、弾性部材の上面を示している。
【0160】
図17に示すように、凹部を弾性部材63の周辺に形成することで、凹凸面600を設けてもよい。
【0161】
また、上記においては、平面形状が矩形である弾性部材63の周囲において、矩形を描くように、凸部または凹部を形成することで、凹凸面600を形成する場合について説明したが、これに限定されない。
【0162】
図18は、本発明にかかる実施形態3において、弾性部材が形成された部分に設けられた凹凸面の変形例を示す図である。図18においては、弾性部材の上面を示している。
【0163】
図18(a)に示すように、平面形状が円形である弾性部材63の周囲において、円を描くように、凸部または凹部を形成することで、凹凸面600を形成してもよい。
【0164】
また、図18(b)に示すように、平面形状が円形である弾性部材63の周囲において、円形の点を対称に配置するように、凸部または凹部を形成することで、凹凸面600を形成してもよい。
【0165】
また、図18(c)に示すように、平面形状が円形である弾性部材63の周囲において、楕円形の点を対称に配置するように、凸部または凹部を形成することで、凹凸面600を形成してもよい。
【0166】
また、図18(d)に示すように、平面形状が円形である弾性部材63の周囲において、円形の点をランダムに配置するように、凸部または凹部を形成することで、凹凸面600を形成してもよい。
【0167】
<4.その他>
本発明の実施に際しては、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
【0168】
上記の実施形態においては、タッチ電極62tを、画素電極62pと一体になるように形成する場合について説明したが、これに限定されない。タッチ電極62tと画素電極62pとを分離して形成しても良い。そして、この場合には、画素スイッチング素子31の他に、TFT(図示なし)を設け、そのTFTの動作を画素スイッチング素子の動作と独立させて駆動させることで、タッチセンサの検出動作を制御するように回路を構成してもよい。
【0169】
また、上記の実施形態においては、弾性部材をTFTアレイ基板側に設ける場合について説明したが、これに限定されない。対向基板側に、弾性部材を形成しても良い。
【0170】
また、上記の実施形態においては、対向基板側においてタッチ電極を液晶配向膜上に形成する場合について説明したが、これに限定されない。タッチ電極を液晶配向膜の下層に形成してもよい。そして、この場合には、タッチ電極の表面部分が露出するように、液晶配向膜の一部を除去しても良い。
【0171】
また、上記の実施形態においては、互いに対面する一対のタッチ電極が接触することで位置検出が行われる一点接触方式のタッチスイッチに適用する場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、二点接触方式のタッチスイッチの場合に適用してもよい。
【0172】
また、上記の実施形態においては、対向基板側において、タッチ電極25と対向電極23とのそれぞれを、独立に形成する場合について示したが、これに限定されない。たとえば、タッチ電極25と対向電極23とを一体的に同一層で形成しても良い。
【0173】
また、上記のほかに、IPS方式,FFS方式などのように、横電界方式の液晶パネルに適用しても良い。
【0174】
また、表示パネルにタッチセンサ機能を内蔵する場合以外に、一対の基板の間に液体が封入された液体封入型タッチセンサに適用しても、同様な効果を奏することができる(http://www.matsunami-glass.co.jp/electron/tokushyu/usu_tenkai/next1.htmlを参照)。つまり、一対の基板の間に液体層が設けられており、その一対の基板の間にタッチセンサスイッチが設けられているタッチパネルにおいて、その液体層に接触する面に溝を形成してもよい。また、一対の基板の間に設けられた構造体において、液体層に接触する面に凹凸を形成してもよい。さらに、タッチパネルの遮光領域において、液体層に接触する面にて構造体の周囲に位置する領域に、凹凸面を形成してもよい。
【0175】
また、上記においては、「接触式」のタッチセンサに、本発明を適用する場合について説明したが、これに限定されない。「抵抗膜式」,「容量式」など、他の方式の場合に、適用してもよい。
【0176】
また、液晶パネルにおいて液晶層に接触する面の全体が微細な凹凸面になるように、構成しても良い。つまり、上述した弾性部材のように、液晶層の流動性を阻害する構造体の表面以外の面に凹凸を形成しても良い。
【0177】
また、本実施形態の液晶表示装置100は、さまざまな電子機器の部品として適用することができる。
【0178】
図19から図23は、本発明にかかる実施形態の液晶表示装置100を適用した電子機器を示す図である。
【0179】
図19に示すように、テレビジョン放送を受信し表示するテレビにおいて、その受信した画像を表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0180】
また、図20に示すように、デジタルスチルカメラにおいて、その撮像画像などの画像を表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0181】
また、図21に示すように、ノート型パーソナルコンピュータにおいて、操作画像などを表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0182】
また、図22に示すように、携帯電話端末において、操作画像などを表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0183】
また、図23に示すように、ビデオカメラにおいて、操作画像などを表示画面に表示すると共に、オペレータの操作指令が入力される表示装置として液晶表示装置100を適用することができる。
【0184】
なお、上記の実施形態において、タッチ電極25は、本発明の第2タッチ電極に相当する。また、上記の実施形態において、タッチ電極62t,62tbは、本発明の第1タッチ電極に相当する。また、上記の実施形態において、弾性部材63,63bは、本発明の構造体に相当する。また、上記の実施形態において、液晶表示装置100は、本発明の液晶表示装置および情報入力装置に相当する。また、上記の実施形態において、液晶パネル200は、本発明の液晶パネルに相当する。また、上記の実施形態において、TFTアレイ基板201は、本発明の第1基板に相当する。また、上記の実施形態において、対向基板202は、本発明の第2基板に相当する。また、上記の実施形態において、液晶層203は、本発明の液晶層に相当する。また、上記の実施形態において、画素Pは、本発明の画素に相当する。また、上記の実施形態において、表示領域PAは、本発明の表示領域に相当する。また、上記の実施形態において、タッチセンサSWsは、本発明のタッチセンサスイッチに相当する。また、上記の実施形態において、溝TRは、本発明の溝に相当する。
【符号の説明】
【0185】
11:垂直駆動回路、12:水平駆動回路、21:カラーフィルタ層、22:平坦化膜、23:対向電極、25:タッチ電極、31:画素スイッチング素子、45:ゲート電極、48:半導体層、62p:画素電極、62t,62tb:タッチ電極、63,63b:弾性部材、100:液晶表示装置、200:液晶パネル、201:TFTアレイ基板、202:対向基板、203:液晶層、206:第1の偏光板、207:第2の偏光板、300:バックライト、400:データ処理部、401:制御部、402:位置検出部、600:凹凸面、CA:周辺領域、GL:ゲート線、HM1:液晶配向膜、HM2:液晶配向膜、P:画素、PA:表示領域、R:照明光、RC:読み出し回路、SL:信号線、SWr,SWw:スイッチ、SWs:タッチセンサ、Sz:層間絶縁膜、TR:溝、TR1:第1の溝、TR2:第2の溝、Tc:タッチ位置、WC:書き込み回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が間を隔てて配列された表示領域において画像を表示する液晶パネル
を有し、
前記液晶パネルは、
第1基板と、
前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と
を含み、前記液晶パネルにおいて前記液晶層に接触する面に、溝が前記複数の画素の間に介在するように形成されている
液晶表示装置。
【請求項2】
前記液晶パネルは、前記第1基板側において前記液晶層に接触する面と、前記第2基板側において前記液晶層に接触する面との両面に、前記溝が形成されている、
請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶パネルは、
前記複数の画素が前記表示領域において第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向とのそれぞれに並ぶように配列されており
前記第1方向に並ぶ複数の画素の間において、前記第2方向に延在する第1配線が前記表示領域に形成されていると共に、
前記第2方向に並ぶ複数の画素の間において、前記第1方向に延在する第2配線が前記表示領域に形成されており、
前記溝は、前記第1配線の上方において前記第2方向に延在する部分を少なくとも含むように形成されている、
請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記液晶パネルは、前記表示領域に複数のタッチセンサスイッチが内蔵されている、
請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記タッチセンサスイッチは、
前記第1基板にて前記第2基板に対面する面に設けられている第1タッチ電極と、
前記第2基板にて前記第1基板に対面する面に、前記第1タッチ電極から間を隔てて対面している第2タッチ電極と
を有し、前記液晶パネルが外圧によって変形することによって、前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極とが接触するように構成されている、
請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記液晶パネルは、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられている構造体
を含み、
前記構造体は、前記液晶層に接触する面に凹凸が形成されている、
請求項1から5のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記構造体は、前記液晶パネルにおいて入射光を遮光する遮光領域に設けられており、
前記液晶パネルは、前記遮光領域において前記液晶層に接触する面にて前記構造体の周囲に位置する領域に、凹凸が形成されている、
請求項6に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
複数の画素が間を隔てて配列された表示領域において画像を表示する液晶パネル
を有し、
前記液晶パネルは、
第1基板と、
前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられている構造体と
を含み、
前記構造体は、前記液晶層に接触する面に凹凸が形成されている
液晶表示装置。
【請求項9】
複数の画素が間を隔てて配列された表示領域において画像を表示する液晶パネル
を有し、
前記液晶パネルは、
第1基板と、
前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられている構造体と
を含み、
前記構造体は、前記液晶パネルにおいて入射光を遮光する遮光領域に設けられており、
前記液晶パネルは、前記遮光領域において前記液晶層に接触する面にて前記構造体の周囲に位置する領域に、凹凸が形成されている、
液晶表示装置。
【請求項10】
第1基板と、前記第1基板に間を隔てて対面している第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液体層とを含み、タッチセンサスイッチが設けられているタッチパネル
を有し、
前記タッチパネルにおいて前記液体層に接触する面に溝が形成されている
情報入力装置。
【請求項11】
前記タッチパネルは、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられている構造体
を含み、
前記構造体は、前記液体層に接触する面に凹凸が形成されており、

請求項10に記載の情報入力装置。
【請求項12】
前記構造体は、前記タッチパネルにおいて入射光を遮光する遮光領域に設けられており、
前記タッチパネルは、前記遮光領域において前記液体層に接触する面にて前記構造体の周囲に位置する領域に、凹凸が形成されている、
請求項10または11に記載の情報入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−250550(P2010−250550A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99074(P2009−99074)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】