液晶表示装置
【課題】 色再現性、特に白(W)の色再現性に優れた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 インジウム・錫酸化物(ITO)により構成された共通電極13の厚さを、80nm以上100nm未満とする。入射光が液晶層31に入射する際、及び該入射光が画素電極(反射電極)23において反射したのち入射側基板11から出射する際、可視領域の長波長側に加えて、380nm〜480nmの短波長側においても透過率が高い。よって、観察者は、白(W)を、色再現性に優れたよりピュアな白(W)として観察することができる。
【解決手段】 インジウム・錫酸化物(ITO)により構成された共通電極13の厚さを、80nm以上100nm未満とする。入射光が液晶層31に入射する際、及び該入射光が画素電極(反射電極)23において反射したのち入射側基板11から出射する際、可視領域の長波長側に加えて、380nm〜480nmの短波長側においても透過率が高い。よって、観察者は、白(W)を、色再現性に優れたよりピュアな白(W)として観察することができる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インジウム・錫酸化物(ITO(Indium Tin Oxide))よりなる電極が設けられた第1の基板と、少なくとも一部が入射した光を反射する機能を有する第2の基板との間に液晶層が保持され、第1の基板の上記電極が設けられた側と反対の側に偏光部材が設けられた液晶表示装置に係り、特に、カラー表示用の表示装置として用いて好適な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置としては、例えば、表示セルの背面に光源(バックライト)が設けられ、この光源からの光を表示する透過型のものと、反射部材が設けられ、パネルの表面から入射した外部光を反射部材において反射させて反射光を表示する反射型のものとがある。これらのうち反射型の装置は、透過型の装置よりも消費電力を低減することができるので、特に携帯用電子機器に用いる表示装置として注目されている。また、近年、情報の多様化が進んでおり、画像の表示などを行うことができるカラー表示への要求が強まっている。
【0003】従来、反射型のカラー液晶表示装置としては、例えば、カラーフィルタ層(着色層),共通電極及び配向膜等が順次積層形成された入射側基板と、画素電極としても機能する反射電極及び各画素電極を制御する薄膜トランジスタ(以下、TFT(thin film transistor)という。)等が形成された出射側基板とを備え、これら両基板の間に液晶層が保持されたものが知られている。この液晶表示装置には、また、入射側基板の液晶層と反対の側に偏光部材が設けられており、電界に応じて光を透過又は遮断するようになっている。偏光部材としては、例えば、ヨウ素を含むの偏光板及び高分子延伸フィルム系の位相差板よりなるものが用いられている。
【0004】この反射型カラー液晶表示装置では、外部からの光が偏光部材を通って入射側基板に入射し、反射側基板の反射電極に達すると、この光は反射してカラーフィルタ層などを通過し、入射側基板から取り出される。そののち、取り出された反射光は、液晶の配向状態に応じて偏光板を通過し、通過した場合には、観察者にカラー画像として認知されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したような反射型のカラー液晶表示装置では、一般に、偏光部材において可視領域の長波長側(以下、単に長波長側ともいう。)よりも可視領域の短波長側(以下、単に短波長側ともいう。)で光の吸収が大きく、上記反射光が偏光部材に達した際、該反射光のうち長波長側の光は透過率が高く、短波長側の光は透過率が低くなる。そのため、例えば、赤,緑,青の3原色全てを用いて実現される白(W;具体的には、例えばJIS規格の標準光源D65)を再現する際、偏光部材において短波長側の光がカットされ、観察者が観察するときには黄色みを帯びてしまっていた。すなわち、従来の反射型カラー液晶表示装置には、十分な色再現性を確保することができないという問題があった。なお、カラーフィルタの透過波長を短波長(青色)側にシフトさせることにより、反射光の短波長側の光の透過率を向上させることも考えられるが、現在用いられているカラーフィルタの顔料により透過波長を短波長側にシフトさせることには限界がある。ちなみに、上述した偏光部材において短波長側で光の吸収が大きい理由の1つは、液晶材料は紫外線により劣化するので、偏光部材において紫外線領域の光がカットされるよう設計されており、可視領域における短波長側もその影響を受けるためであると考えられる。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、色再現性、特に白(W)の色再現性に優れた液晶表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による液晶表示装置は、互いに対向する一面及び他面を有すると共に、インジウム・錫酸化物よりなる電極と、この電極の一面に接し、該電極とは異なる屈折率を有する第1の層と、上記電極の他面に接し、該電極とは異なる屈折率を有する第2の層とが設けられた第1の基板と、この第1の基板に対して所定の間隔を持って対向配置されると共に、少なくとも一部が入射した光を反射する機能を有する第2の基板と、第1の基板と前記第2の基板との間に保持された液晶層と、第1の基板の電極が設けられた側と反対の側に設けられた偏光部材とを備えた液晶表示装置であって、電極の厚さを80nm以上100nm未満であることを特徴としている。
【0008】本発明による液晶表示装置では、第1の層と電極、及び第2の層と電極との間の屈折率がそれぞれ異なるため、これらの界面において、入射光のうち一部は透過し、一部は反射する。反射した光は、再度反射し、上述した透過光と同一の方向に向かって進むが、その際、透過光と再度反射した光とでは光路差があり、この光路差に応じて、これら2つの光は、互いに強め合ったり、弱め合ったりする。380nm〜480nm程度の短波長の光の透過率を高めるためには、この波長帯において上記透過光と再度反射した光とが互いに強め合うように光路差を制御すればよく、本発明では、電極の厚さが80nm以上100nm未満とすることによりこれを実現するようにしている。すなわち、本発明者等は、従来の液晶表示装置が色再現性に劣っていたのは、上記電極の膜厚が100nm以上とされていたためであり、電極の厚さを80nm以上100nm未満とすることにより、偏光部材における短波長側の光のカットを補償可能であることを見出したのである。
【0009】このような本発明による液晶表示装置は、電極と第1の層及び第2の層との屈折率の差が、それぞれ0.28以下である場合に効果的である。これは、光の波長によって層の屈折率は異なり、従って2つの層の屈折率差も異なるが、可視領域(380nm〜780nm)の光については、該屈折率差は0よりも大きく0.28以下であるからである。また、カラー表示機能を有する場合には特に有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】まず、本発明の一実施の形態に係る液晶表示装置の概略構成について説明する。
【0012】図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置の断面構造を模式的に表すものである。この液晶表示装置は、液晶セル1を有している。液晶セル1は、外部光の入射側に配設された第1の基板としての入射側基板11と、この入射側基板11に対して所定の間隔を持って対向配置された第2の基板としての反射側基板21とを備えており、これら入射側基板11と反射側基板21との間には液晶層31が保持されている。
【0013】入射側基板11の反射側基板側には、例えば、第1の層としてのカラーフィルタ層12,共通電極13及び第2の層としての配向膜14が順次積層されている。また、入射側基板11の共通電極13が設けられた側と反対の側には、偏光部材41が設けられている。一方、反射側基板21の入射側基板側には、例えば、絶縁層22を介して複数の画素電極23がマトリクス状に形成されると共に、画素電極23を覆うように配向膜24が形成されている。画素電極23は、例えばアルミニウム(Al)などの反射機能を有する材料により構成されており、所謂反射電極としても機能する。各画素電極23に対応して、絶縁層22の内部にTFT25が設けられており、画素電極23はTFT25の例えばドレイン電極に電気的に接続されている。なお、各TFT25のゲート電極はゲート線に、ソース電極はデータ線にそれぞれ電気的に接続されている。ちなみに、TFT25としては、所謂トップゲート型及びボトムゲート型のいずれを用いることも可能である。
【0014】入射側基板11及び反射側基板21は、例えば、ガラスにより構成されており、その屈折率は約1.5である。カラーフィルタ層12は、例えば、樹脂材料を染料や顔料により着色した赤(R),緑(G)及び青(B)の着色層が各画素(画素電極23)に対応してパターン配列されたもので、その屈折率は共通電極13のそれとは異なっており、例えば1.46〜1.70程度である。
【0015】共通電極13は、ITOにより構成され、その屈折率は1.47〜1.9程度である。この共通電極13の厚さは、80nm以上100nm未満とされており、好ましくは90nm以上100nm未満であると共に、100nmに近づくほど更に好ましい。この理由については、後述する。なお、ITOの屈折率は、製造時の成膜条件により適宜に調節することが可能である。
【0016】配向膜14,24は、例えばポリイミドにより構成され、その屈折率は共通電極13のそれとは異なっており、例えば1.6〜1.74である。液晶層31は、例えば、TN(Twisted Nematic)液晶により構成され、その屈折率は約1.5である。
【0017】偏光部材41は、例えば、ヨウ素を含む偏光板と高分子延伸フィルム系の位相差板とを有しており、具体的には、例えば、高分子基材上に形成されたヨウ素を添加したポリビニルアルコール(PVA)延伸フィルムとノルボルネン系材料を用いた位相差板とにより構成されている。この偏光部材41は、長波長側の光を通しやすく、短波長側の光を通しにくいという性質を有している。
【0018】次に、本実施の形態に係る液晶表示装置の特徴部分についてより詳細に説明する。
【0019】上述したように、この装置の入射側基板11及びその上に形成された各層の屈折率は異なっており、そのため、隣接する2層の界面では、入射光のうち一部は透過し(以下、この光を入射透過光という。)、一部は反射する(以下、この光を界面反射光という。)。中でも、カラーフィルタ層−共通電極間、及び共通電極−配向膜間の屈折率差は特に大きく、これらの界面においては反射性が高い。可視領域に光に関しては、上記屈折率差は0〜0.28である。従って、本発明は、隣接する2層の屈折率の差が0.28以下である場合に効果的であると考えられる。
【0020】図2は、上記界面における入射透過光及び界面反射光の一例を模式的に表すものである。入射側基板11及びカラーフィルタ層12を透過した入射光Iは、共通電極13に入射し、共通電極13と配向膜14との界面IF1において入射透過光T1と界面反射光Rとに分離される。このうち、界面反射光Rは、共通電極13とカラーフィルタ層12との界面IF2において再度反射して、共通電極13及び配向膜14を透過し、入射透過光T2として液晶層31に入射する。このように、液晶層31には入射透過光T1及び入射透過光T2が入射することとなるが、これら入射透過光T1と入射透過光T2とには、界面反射光Rの光路分だけ光路差がある。従って、この光路差に応じて、両入射透過光T1,T2は、互いに強め合ったり、弱め合ったりする。ここでは、光路差は、例えば、光の入射角,波長,屈折率及び膜厚により決定される。これらのうち、光の屈折率は固有のものであり変化させることができず、また、光の入射角も、通常、変化させることはできない。従って、380nm〜480nm程度の短波長の光を透過させることを考える場合、共通電極13の厚さを変化させることにより、上記光路差を制御することができる。
【0021】以下に、共通電極13の厚さを変化させた際の外部光の分光透過特性を具体的なシミュレーションの結果に基づいて説明する。
【0022】図3は、本実施の形態に係る上述した液晶表示装置の共通電極13の厚さを80nm(曲線A)及び90nm(曲線B)とした際の、波長と透過率との関係を表したものである。また、本実施の形態に対する比較例として、共通電極13の厚さを100nm(曲線C),120nm(曲線D),140nm(曲線E)とした際の結果についても併せて示している。なお、この測定は、偏光部材41(図1)の主面に対する法線に対して約0°の角度で入射した光に関するものであると共に、液晶層31に入射した光に関して行ったものである。ここで、縦軸は光の透過率を示し、横軸は透過光の波長(単位;nm)を示している。
【0023】図3から分かるように、共通電極13の厚さが120nm及び140nmの場合には、550nm〜600nm程度の黄色波長帯及びそれよりも長波長側の透過率が高くなっており、厚さが120nmの場合には380nm〜430nm程度の波長,厚さが140nmの場合には380nm〜470nm程度の波長における透過率がそれぞれ著しく低くなっている。すなわち、共通電極13の厚さが120nm及び140nmの場合には、青色波長帯域の光の透過率が著しく低く、白(W)を得ることが極めて困難である。そのため、画素電極23において反射し、偏光部材41(図1)を透過した光は、観察者には黄色みがかって見えてしまうことになる。これに対し、厚さが80nm,90nm,100nmの場合には、380nm〜480nmの短波長域において透過率が高くなると共に、長波長域の光の透過率も高いので、偏光部材41を有する液晶セル1では、短波長側から長波長側まで全体にバランスよく透過率が高くなっており、観察者は、例えば白を色再現性に優れたよりピュアな白として観察することができる。
【0024】但し、既に述べたように、図3の結果は偏光部材41の主面に対する法線に対して約0°の角度で入射した光に関するものであり、光が上記法線に対して例えば約1°〜90°の角度で入射した場合には、0°の角度で入射した場合よりも共通電極13における光路が長くなり、光路差を考える上での、共通電極13のみかけの厚さは100nm以上に厚くなる。よって、全方位からの入射光Iがある場合には、厚さが100nm未満であることが最適である。
【0025】なお、ここでは具体的には説明しないが、共通電極13の厚さが80nm未満である場合には、120nm及び140nmの場合と同様に、透過率のピークが長波長側に現れ、短波長側の光の透過率が低く、白を得ることが極めて困難である。
【0026】このような構成を有する液晶表示装置は、次のように動作する。
【0027】この液晶表示装置では、外部光が偏光部材41を通過し、入射側基板11,カラーフィルタ層12,共通電極13,配向膜14,液晶層31及び配向膜24を順次通過して、画素電極23に達すると、この光は反射して上記各層(膜)を通過し、入射側基板11から取り出される。そののち、例えば、共通電極13と画素電極23との間に電圧が印加されている場合(オン状態)には黒表示状態が得られ、印加されていない場合(オフ状態)には白表示状態が得られる。なお、ここでは所謂ノーマリホワイトのモードについて説明したが、この逆、すなわち所謂ノーマリブラックのモードの装置とすることも勿論可能である。
【0028】本実施の形態では、共通電極13の厚さが80nm以上100nm未満とされているので、入射光Iが液晶層31に入射する際、及び後述するように該入射光Iが画素電極(反射電極)23において反射したのち入射側基板11から出射する際、短波長側の光の透過率が高い。よって、偏光部材41における短波長側の光の透過率が低い場合であってもこれが補償され、入射側基板11から出射したのち偏光部材41を通った青(B)や白(W)の光は、色再現性に優れたよりピュアな青や白として観察される。
【0029】なお、上記説明では、図2を参照して外部光が画素電極23に向かって入射していく場合の作用について説明したが、反射された光が再び入射側基板11に入射する際にも同様のことが起こる。
【0030】このように本実施の形態に係る液晶表示装置によれば、共通電極13の厚さを80nm以上100nm未満とするようにしたので、液晶セル1において、可視領域の長波長側の光の透過率に加えて、短波長側の光の透過率を高くすることができる。よって、観察者が観察する色調の調整可能な範囲を広げることができると共に、装置の色再現性を向上させることができる。
【0031】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、カラーフィルタ層上に、直接共通電極13を設ける場合について説明したが、カラーフィルタ層12と共通電極13との間に、カラーフィルタ層12の着色材料の保護及び平滑化のために、例えばアクリル樹脂又はエポキシ樹脂よりなるオーバーコート層(屈折率は約1.46〜1.7)を設けるようにしてもよい。但し、上述したようなTFTを用いた液晶表示装置などでは、平坦化に関する要求があまり厳しくないので、オーバーコート層は省略される場合が多い。オーバーコート層を介在させた場合であっても、オーバーコート層はカラーフィルタ層の基材と同様に樹脂により構成されており、これらは同等の材料であるとみなすことができる。よって、これらは一体化されたものであると考えることができる。
【0032】また、上記実施の形態では、画素電極が反射板としても機能する場合について説明したが、画素電極と反射板とを別個に設けるようにしてもよい。更に、上記実施の形態では、入射側基板11に偏光部材41が設けられた構造について説明したが、入射側基板11と偏光部材41との間に、直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光にそれぞれ変換するλ/4板を配設するようにしてもよいのは勿論である。
【0033】更に、上記実施の形態では、スイッチング素子としてTFT25を用いたアクティブマトリクス表示の液晶表示装置について説明したが、MOSFET(metal oxide semiconductor-field effect transistor)などの他のスイッチング素子を用いるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、所謂アクティブ・マトリクス表示の装置について説明したが、本発明の光反射体は、スイッチング素子を利用しない所謂パッシブ・マトリクス表示の装置についても適用することができる。
【0034】加えて、上記実施の形態では、液晶表示装置として反射型液晶表示装置を具体例に挙げて説明したが、本発明は、反射型の部分と透過型の部分とが混在した構造の液晶表示装置や、画素電極23の厚さを薄くして、光を一部反射すると共に、一部透過するようにしたタイプの液晶表示装置など、反射側基板側の少なくとも一部が入射光を反射する機能を有する液晶表示装置について広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る液晶表示装置の構造を模式的に表す断面図である。
【図2】 図1に示した液晶表示装置の作用を説明するための入射光の光路を表す模式図である。
【図3】 本発明の一実施の形態及び比較例に係る液晶表示装置の波長と透過率との関係を表す特性図である。
【符号の説明】
1…液晶セル
11…入射側基板
12…カラーフィルタ層
13…共通電極
14,24…配向層
21…反射側基板
22…絶縁層
23…画素電極
25…TFT
31…液晶層
41…偏光部材
IF1,IF2…界面
I…入射光
T1,T2…入射透過光
R…界面反射光
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インジウム・錫酸化物(ITO(Indium Tin Oxide))よりなる電極が設けられた第1の基板と、少なくとも一部が入射した光を反射する機能を有する第2の基板との間に液晶層が保持され、第1の基板の上記電極が設けられた側と反対の側に偏光部材が設けられた液晶表示装置に係り、特に、カラー表示用の表示装置として用いて好適な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置としては、例えば、表示セルの背面に光源(バックライト)が設けられ、この光源からの光を表示する透過型のものと、反射部材が設けられ、パネルの表面から入射した外部光を反射部材において反射させて反射光を表示する反射型のものとがある。これらのうち反射型の装置は、透過型の装置よりも消費電力を低減することができるので、特に携帯用電子機器に用いる表示装置として注目されている。また、近年、情報の多様化が進んでおり、画像の表示などを行うことができるカラー表示への要求が強まっている。
【0003】従来、反射型のカラー液晶表示装置としては、例えば、カラーフィルタ層(着色層),共通電極及び配向膜等が順次積層形成された入射側基板と、画素電極としても機能する反射電極及び各画素電極を制御する薄膜トランジスタ(以下、TFT(thin film transistor)という。)等が形成された出射側基板とを備え、これら両基板の間に液晶層が保持されたものが知られている。この液晶表示装置には、また、入射側基板の液晶層と反対の側に偏光部材が設けられており、電界に応じて光を透過又は遮断するようになっている。偏光部材としては、例えば、ヨウ素を含むの偏光板及び高分子延伸フィルム系の位相差板よりなるものが用いられている。
【0004】この反射型カラー液晶表示装置では、外部からの光が偏光部材を通って入射側基板に入射し、反射側基板の反射電極に達すると、この光は反射してカラーフィルタ層などを通過し、入射側基板から取り出される。そののち、取り出された反射光は、液晶の配向状態に応じて偏光板を通過し、通過した場合には、観察者にカラー画像として認知されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したような反射型のカラー液晶表示装置では、一般に、偏光部材において可視領域の長波長側(以下、単に長波長側ともいう。)よりも可視領域の短波長側(以下、単に短波長側ともいう。)で光の吸収が大きく、上記反射光が偏光部材に達した際、該反射光のうち長波長側の光は透過率が高く、短波長側の光は透過率が低くなる。そのため、例えば、赤,緑,青の3原色全てを用いて実現される白(W;具体的には、例えばJIS規格の標準光源D65)を再現する際、偏光部材において短波長側の光がカットされ、観察者が観察するときには黄色みを帯びてしまっていた。すなわち、従来の反射型カラー液晶表示装置には、十分な色再現性を確保することができないという問題があった。なお、カラーフィルタの透過波長を短波長(青色)側にシフトさせることにより、反射光の短波長側の光の透過率を向上させることも考えられるが、現在用いられているカラーフィルタの顔料により透過波長を短波長側にシフトさせることには限界がある。ちなみに、上述した偏光部材において短波長側で光の吸収が大きい理由の1つは、液晶材料は紫外線により劣化するので、偏光部材において紫外線領域の光がカットされるよう設計されており、可視領域における短波長側もその影響を受けるためであると考えられる。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、色再現性、特に白(W)の色再現性に優れた液晶表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による液晶表示装置は、互いに対向する一面及び他面を有すると共に、インジウム・錫酸化物よりなる電極と、この電極の一面に接し、該電極とは異なる屈折率を有する第1の層と、上記電極の他面に接し、該電極とは異なる屈折率を有する第2の層とが設けられた第1の基板と、この第1の基板に対して所定の間隔を持って対向配置されると共に、少なくとも一部が入射した光を反射する機能を有する第2の基板と、第1の基板と前記第2の基板との間に保持された液晶層と、第1の基板の電極が設けられた側と反対の側に設けられた偏光部材とを備えた液晶表示装置であって、電極の厚さを80nm以上100nm未満であることを特徴としている。
【0008】本発明による液晶表示装置では、第1の層と電極、及び第2の層と電極との間の屈折率がそれぞれ異なるため、これらの界面において、入射光のうち一部は透過し、一部は反射する。反射した光は、再度反射し、上述した透過光と同一の方向に向かって進むが、その際、透過光と再度反射した光とでは光路差があり、この光路差に応じて、これら2つの光は、互いに強め合ったり、弱め合ったりする。380nm〜480nm程度の短波長の光の透過率を高めるためには、この波長帯において上記透過光と再度反射した光とが互いに強め合うように光路差を制御すればよく、本発明では、電極の厚さが80nm以上100nm未満とすることによりこれを実現するようにしている。すなわち、本発明者等は、従来の液晶表示装置が色再現性に劣っていたのは、上記電極の膜厚が100nm以上とされていたためであり、電極の厚さを80nm以上100nm未満とすることにより、偏光部材における短波長側の光のカットを補償可能であることを見出したのである。
【0009】このような本発明による液晶表示装置は、電極と第1の層及び第2の層との屈折率の差が、それぞれ0.28以下である場合に効果的である。これは、光の波長によって層の屈折率は異なり、従って2つの層の屈折率差も異なるが、可視領域(380nm〜780nm)の光については、該屈折率差は0よりも大きく0.28以下であるからである。また、カラー表示機能を有する場合には特に有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】まず、本発明の一実施の形態に係る液晶表示装置の概略構成について説明する。
【0012】図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置の断面構造を模式的に表すものである。この液晶表示装置は、液晶セル1を有している。液晶セル1は、外部光の入射側に配設された第1の基板としての入射側基板11と、この入射側基板11に対して所定の間隔を持って対向配置された第2の基板としての反射側基板21とを備えており、これら入射側基板11と反射側基板21との間には液晶層31が保持されている。
【0013】入射側基板11の反射側基板側には、例えば、第1の層としてのカラーフィルタ層12,共通電極13及び第2の層としての配向膜14が順次積層されている。また、入射側基板11の共通電極13が設けられた側と反対の側には、偏光部材41が設けられている。一方、反射側基板21の入射側基板側には、例えば、絶縁層22を介して複数の画素電極23がマトリクス状に形成されると共に、画素電極23を覆うように配向膜24が形成されている。画素電極23は、例えばアルミニウム(Al)などの反射機能を有する材料により構成されており、所謂反射電極としても機能する。各画素電極23に対応して、絶縁層22の内部にTFT25が設けられており、画素電極23はTFT25の例えばドレイン電極に電気的に接続されている。なお、各TFT25のゲート電極はゲート線に、ソース電極はデータ線にそれぞれ電気的に接続されている。ちなみに、TFT25としては、所謂トップゲート型及びボトムゲート型のいずれを用いることも可能である。
【0014】入射側基板11及び反射側基板21は、例えば、ガラスにより構成されており、その屈折率は約1.5である。カラーフィルタ層12は、例えば、樹脂材料を染料や顔料により着色した赤(R),緑(G)及び青(B)の着色層が各画素(画素電極23)に対応してパターン配列されたもので、その屈折率は共通電極13のそれとは異なっており、例えば1.46〜1.70程度である。
【0015】共通電極13は、ITOにより構成され、その屈折率は1.47〜1.9程度である。この共通電極13の厚さは、80nm以上100nm未満とされており、好ましくは90nm以上100nm未満であると共に、100nmに近づくほど更に好ましい。この理由については、後述する。なお、ITOの屈折率は、製造時の成膜条件により適宜に調節することが可能である。
【0016】配向膜14,24は、例えばポリイミドにより構成され、その屈折率は共通電極13のそれとは異なっており、例えば1.6〜1.74である。液晶層31は、例えば、TN(Twisted Nematic)液晶により構成され、その屈折率は約1.5である。
【0017】偏光部材41は、例えば、ヨウ素を含む偏光板と高分子延伸フィルム系の位相差板とを有しており、具体的には、例えば、高分子基材上に形成されたヨウ素を添加したポリビニルアルコール(PVA)延伸フィルムとノルボルネン系材料を用いた位相差板とにより構成されている。この偏光部材41は、長波長側の光を通しやすく、短波長側の光を通しにくいという性質を有している。
【0018】次に、本実施の形態に係る液晶表示装置の特徴部分についてより詳細に説明する。
【0019】上述したように、この装置の入射側基板11及びその上に形成された各層の屈折率は異なっており、そのため、隣接する2層の界面では、入射光のうち一部は透過し(以下、この光を入射透過光という。)、一部は反射する(以下、この光を界面反射光という。)。中でも、カラーフィルタ層−共通電極間、及び共通電極−配向膜間の屈折率差は特に大きく、これらの界面においては反射性が高い。可視領域に光に関しては、上記屈折率差は0〜0.28である。従って、本発明は、隣接する2層の屈折率の差が0.28以下である場合に効果的であると考えられる。
【0020】図2は、上記界面における入射透過光及び界面反射光の一例を模式的に表すものである。入射側基板11及びカラーフィルタ層12を透過した入射光Iは、共通電極13に入射し、共通電極13と配向膜14との界面IF1において入射透過光T1と界面反射光Rとに分離される。このうち、界面反射光Rは、共通電極13とカラーフィルタ層12との界面IF2において再度反射して、共通電極13及び配向膜14を透過し、入射透過光T2として液晶層31に入射する。このように、液晶層31には入射透過光T1及び入射透過光T2が入射することとなるが、これら入射透過光T1と入射透過光T2とには、界面反射光Rの光路分だけ光路差がある。従って、この光路差に応じて、両入射透過光T1,T2は、互いに強め合ったり、弱め合ったりする。ここでは、光路差は、例えば、光の入射角,波長,屈折率及び膜厚により決定される。これらのうち、光の屈折率は固有のものであり変化させることができず、また、光の入射角も、通常、変化させることはできない。従って、380nm〜480nm程度の短波長の光を透過させることを考える場合、共通電極13の厚さを変化させることにより、上記光路差を制御することができる。
【0021】以下に、共通電極13の厚さを変化させた際の外部光の分光透過特性を具体的なシミュレーションの結果に基づいて説明する。
【0022】図3は、本実施の形態に係る上述した液晶表示装置の共通電極13の厚さを80nm(曲線A)及び90nm(曲線B)とした際の、波長と透過率との関係を表したものである。また、本実施の形態に対する比較例として、共通電極13の厚さを100nm(曲線C),120nm(曲線D),140nm(曲線E)とした際の結果についても併せて示している。なお、この測定は、偏光部材41(図1)の主面に対する法線に対して約0°の角度で入射した光に関するものであると共に、液晶層31に入射した光に関して行ったものである。ここで、縦軸は光の透過率を示し、横軸は透過光の波長(単位;nm)を示している。
【0023】図3から分かるように、共通電極13の厚さが120nm及び140nmの場合には、550nm〜600nm程度の黄色波長帯及びそれよりも長波長側の透過率が高くなっており、厚さが120nmの場合には380nm〜430nm程度の波長,厚さが140nmの場合には380nm〜470nm程度の波長における透過率がそれぞれ著しく低くなっている。すなわち、共通電極13の厚さが120nm及び140nmの場合には、青色波長帯域の光の透過率が著しく低く、白(W)を得ることが極めて困難である。そのため、画素電極23において反射し、偏光部材41(図1)を透過した光は、観察者には黄色みがかって見えてしまうことになる。これに対し、厚さが80nm,90nm,100nmの場合には、380nm〜480nmの短波長域において透過率が高くなると共に、長波長域の光の透過率も高いので、偏光部材41を有する液晶セル1では、短波長側から長波長側まで全体にバランスよく透過率が高くなっており、観察者は、例えば白を色再現性に優れたよりピュアな白として観察することができる。
【0024】但し、既に述べたように、図3の結果は偏光部材41の主面に対する法線に対して約0°の角度で入射した光に関するものであり、光が上記法線に対して例えば約1°〜90°の角度で入射した場合には、0°の角度で入射した場合よりも共通電極13における光路が長くなり、光路差を考える上での、共通電極13のみかけの厚さは100nm以上に厚くなる。よって、全方位からの入射光Iがある場合には、厚さが100nm未満であることが最適である。
【0025】なお、ここでは具体的には説明しないが、共通電極13の厚さが80nm未満である場合には、120nm及び140nmの場合と同様に、透過率のピークが長波長側に現れ、短波長側の光の透過率が低く、白を得ることが極めて困難である。
【0026】このような構成を有する液晶表示装置は、次のように動作する。
【0027】この液晶表示装置では、外部光が偏光部材41を通過し、入射側基板11,カラーフィルタ層12,共通電極13,配向膜14,液晶層31及び配向膜24を順次通過して、画素電極23に達すると、この光は反射して上記各層(膜)を通過し、入射側基板11から取り出される。そののち、例えば、共通電極13と画素電極23との間に電圧が印加されている場合(オン状態)には黒表示状態が得られ、印加されていない場合(オフ状態)には白表示状態が得られる。なお、ここでは所謂ノーマリホワイトのモードについて説明したが、この逆、すなわち所謂ノーマリブラックのモードの装置とすることも勿論可能である。
【0028】本実施の形態では、共通電極13の厚さが80nm以上100nm未満とされているので、入射光Iが液晶層31に入射する際、及び後述するように該入射光Iが画素電極(反射電極)23において反射したのち入射側基板11から出射する際、短波長側の光の透過率が高い。よって、偏光部材41における短波長側の光の透過率が低い場合であってもこれが補償され、入射側基板11から出射したのち偏光部材41を通った青(B)や白(W)の光は、色再現性に優れたよりピュアな青や白として観察される。
【0029】なお、上記説明では、図2を参照して外部光が画素電極23に向かって入射していく場合の作用について説明したが、反射された光が再び入射側基板11に入射する際にも同様のことが起こる。
【0030】このように本実施の形態に係る液晶表示装置によれば、共通電極13の厚さを80nm以上100nm未満とするようにしたので、液晶セル1において、可視領域の長波長側の光の透過率に加えて、短波長側の光の透過率を高くすることができる。よって、観察者が観察する色調の調整可能な範囲を広げることができると共に、装置の色再現性を向上させることができる。
【0031】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、カラーフィルタ層上に、直接共通電極13を設ける場合について説明したが、カラーフィルタ層12と共通電極13との間に、カラーフィルタ層12の着色材料の保護及び平滑化のために、例えばアクリル樹脂又はエポキシ樹脂よりなるオーバーコート層(屈折率は約1.46〜1.7)を設けるようにしてもよい。但し、上述したようなTFTを用いた液晶表示装置などでは、平坦化に関する要求があまり厳しくないので、オーバーコート層は省略される場合が多い。オーバーコート層を介在させた場合であっても、オーバーコート層はカラーフィルタ層の基材と同様に樹脂により構成されており、これらは同等の材料であるとみなすことができる。よって、これらは一体化されたものであると考えることができる。
【0032】また、上記実施の形態では、画素電極が反射板としても機能する場合について説明したが、画素電極と反射板とを別個に設けるようにしてもよい。更に、上記実施の形態では、入射側基板11に偏光部材41が設けられた構造について説明したが、入射側基板11と偏光部材41との間に、直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光にそれぞれ変換するλ/4板を配設するようにしてもよいのは勿論である。
【0033】更に、上記実施の形態では、スイッチング素子としてTFT25を用いたアクティブマトリクス表示の液晶表示装置について説明したが、MOSFET(metal oxide semiconductor-field effect transistor)などの他のスイッチング素子を用いるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、所謂アクティブ・マトリクス表示の装置について説明したが、本発明の光反射体は、スイッチング素子を利用しない所謂パッシブ・マトリクス表示の装置についても適用することができる。
【0034】加えて、上記実施の形態では、液晶表示装置として反射型液晶表示装置を具体例に挙げて説明したが、本発明は、反射型の部分と透過型の部分とが混在した構造の液晶表示装置や、画素電極23の厚さを薄くして、光を一部反射すると共に、一部透過するようにしたタイプの液晶表示装置など、反射側基板側の少なくとも一部が入射光を反射する機能を有する液晶表示装置について広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る液晶表示装置の構造を模式的に表す断面図である。
【図2】 図1に示した液晶表示装置の作用を説明するための入射光の光路を表す模式図である。
【図3】 本発明の一実施の形態及び比較例に係る液晶表示装置の波長と透過率との関係を表す特性図である。
【符号の説明】
1…液晶セル
11…入射側基板
12…カラーフィルタ層
13…共通電極
14,24…配向層
21…反射側基板
22…絶縁層
23…画素電極
25…TFT
31…液晶層
41…偏光部材
IF1,IF2…界面
I…入射光
T1,T2…入射透過光
R…界面反射光
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに対向する一面及び他面を有すると共に、インジウム・錫酸化物よりなる電極と、この電極の一面に接し、前記電極とは異なる屈折率を有する第1の層と、前記電極の他面に接し、前記電極とは異なる屈折率を有する第2の層とが設けられた第1の基板と、この第1の基板に対して所定の間隔を持って対向配置されると共に、少なくとも一部が入射した光を反射する機能を有する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に保持された液晶層と、前記第1の基板の前記電極が設けられた側と反対の側に設けられた偏光部材とを備えた液晶表示装置であって、前記電極の厚さが80nm以上100nm未満であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】 前記第1の層又は前記第2の層が、カラーフィルタ層であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】 前記偏光部材が、ヨウ素を含む偏光板と高分子延伸フィルム系の位相差板とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
【請求項1】 互いに対向する一面及び他面を有すると共に、インジウム・錫酸化物よりなる電極と、この電極の一面に接し、前記電極とは異なる屈折率を有する第1の層と、前記電極の他面に接し、前記電極とは異なる屈折率を有する第2の層とが設けられた第1の基板と、この第1の基板に対して所定の間隔を持って対向配置されると共に、少なくとも一部が入射した光を反射する機能を有する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に保持された液晶層と、前記第1の基板の前記電極が設けられた側と反対の側に設けられた偏光部材とを備えた液晶表示装置であって、前記電極の厚さが80nm以上100nm未満であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】 前記第1の層又は前記第2の層が、カラーフィルタ層であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】 前記偏光部材が、ヨウ素を含む偏光板と高分子延伸フィルム系の位相差板とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
【図2】
【図3】
【図1】
【図3】
【図1】
【公開番号】特開2003−195277(P2003−195277A)
【公開日】平成15年7月9日(2003.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−388406(P2001−388406)
【出願日】平成13年12月20日(2001.12.20)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年7月9日(2003.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年12月20日(2001.12.20)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】
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