説明

測定対象のオブジェクト厚さ及び電気伝導度を測定するための方法及びデバイス

本発明は、電磁誘導を使用して、導電性の測定対象のオブジェクトの寸法および/または電気的特性を、非接触式に測定するための方法に係る。この方法において、電磁場が、測定対象のオブジェクトを貫通するように発生される。本発明は、以下の方法ステップにより実現される;トランスミッタ・コイルを、測定対象のオブジェクトの一方のサイドに配置する;レシーバ・コイルを測定対象のオブジェクトのもう一方のサイドに配置する;磁場を、トランスミッタ・コイルの中に発生させる;トランスミッタ・コイルの中に発生させた磁場に、一つのレベルから他のレベルへの突然の変化を生じさせる;レシーバ・コイルの中に誘導される電圧を検出する;トランスミッタ・コイルの中での磁場が変化する時間T2から、レシーバ・コイルの中に電圧が誘導され始める時t1までに、経過した時間を決定する;誘導される電圧の強さを決定し、そして、測定対象のオブジェクトの厚さおよび/または電気伝導度を計算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第一に、例えば幾何学的寸法または電気的特性などのような、測定対象のオブジェクトの被調査特性またはパラメータの非接触式測定/決定に係る。これらは、測定対象のオブジェクトの厚さまたは電気伝導度でもありうる。本発明は、特に、電磁誘導を使用して、例えば金属製品などのような、導電性ではあるが実質的に非磁性オブジェクトを測定する非接触式測定に係る。
【0002】
一つの特定の適用分野は、金属シート、金属ストリップ、その他の製造における厚さの測定であり、そこでは、例えば、シートまたはストリップの最終品質を増大させるために、シートの厚さを連続的に測定することが必要になる。
【0003】
本発明はまた、非金属ではあるが導電性のオブジェクトを測定するためにも、使用されることが可能である。
【0004】
本発明は、特に、例えば金属フォイルなどのような、薄い金属及び非磁性材料の厚さ及び電気的特性の非接触且つ同時の測定に適している。
【背景技術】
【0005】
金属製品の寸法及び特性の測定は、今日の金属産業において、極めて重要である。製造プロセスにおいて、最終製品を所望の品質にコントロールすることを可能にするため、製品の異なる品質/パラメータの連続測定が正確で且つ高い信頼性を有していることが、非常に重要である。これは、特に、シートまたはストリップの製造の場合に当てはまり、そこでは、例えば、厚さが極めて重要である。今日使用されている技術、例えば、光に基づく技術、放射線に基づく技術、及び機械的な接触を用いる技術などは、しばしば、環境の外乱及び測定される材料の組成に対して敏感である。それ故に、既知の方法は、最高の材料品質が目標とされている場合には、使用に適していない。このため、これらの欠点により害されることがない、新しい基礎的な測定技術を示す必要がある。
【0006】
誘導的な測定技術は、金属の寸法及び特性を測定するための可能性のある測定技術として、長い間、示唆されてきた。この分野で特許出願が行われた最古の方法は、1920年まで遡ることができる。この技術は、実際に産業的に受け入れられ且つ適用されるまでに到ることは、決してなかった。その理由は、オブジェクトの厚さの測定が、材料の組成によって大きく影響されるからである。
【0007】
US5,059,902及びSE517293の中に開示されている技術の後になってようやく、その測定が成功を収め、その技術は、産業的に受け入れられ且つ適用されるようになった。この新しい技術を用いて、産業的に有用且つ成功を収める測定デバイスが、デザイン可能になった。これらの測定デバイスは、先行する測定技術が有していた欠点を解消した。
【0008】
しかしながら、この新しい技術の一つの欠点は、例えば金属フォイルなどのような、非常に薄いシートを測定するために、この技術を使用することができないことであった。これは、かなり大きな欠点である。というのは、工業的な測定技術は、広く使用可能であって、異なる厚さ及び異なる材料特性のシートを測定することが可能でなければならないからである。
【0009】
シートの厚さの非接触式測定のための、他の既知の方法は、シートに放射線またはX線を照射して、シートによる放射線の吸収量を測定することである。この吸収量は、他の何にも増して、シートの厚さに依存し、その厚さの第一の測定値を構成する。この測定値は、しかしながら、材料の組成による影響も受けるために、その測定精度は十分に良いとは言えない。
【0010】
電気的誘導方法を用いて、導電性の材料からなるストリップまたはシートの厚さを測定することもまた、以前から知られている。この目的のために、一つまたはそれ以上のトランスミッタ・コイルに、時間的に変化する磁場を発生させ、その磁場を、導電性の材料の中を貫通させて、そこに電流を誘導させる。この電流は、次に、磁場を発生させ、その磁場は、一つまたはそれ以上のレシーバ・コイルの中に電圧を誘導する。この誘導された電圧は、何らかの信号処理を経て、厚さの目安として使用される。
【0011】
この目的に最も適しており、それ故に実際に最も多く使用されている方法及びデバイスは、トランスミッタ・コイルへの電流が、突然に(例えば一段階で)遮断されたときに受ける時間的変化の利用に基づいている。時間的変化を実現するこの方法は、正弦曲線の時間的変化に基づく技術(以前から広く使用されている技術)と比べて遥かに有用な、且つ実際的に有用な方法及びデバイスを提供することが判明している。
【0012】
US5,059,902に記載されている方法は、導電性の材料についての測定が求められている多くの測定状況において、良好に機能することが判明している。しかしながら、シートまたはストリップを測定する際には、測定精度に対する最高度の要求を満足することができないことも判明している。時間の中での幾つかのポイントでの測定、及び、これらの測定値に基づく計算は、結果として大きいトータル誤差をもたらす。
【0013】
SE517293の中に、そのような方法の一つのが記載されており、その方法は、トランスミッタ・コイルへの電流を突然に遮断することに基づいている。この方法は、実質的に、或る所与の期間の間の測定が、他の変化するパラメータによる影響を受けことなく、直ちに、シートまたはストリップの厚さを与えると言うことによって、上記の測定の問題を解決した。
【0014】
この方法は、金属シートの製造のための、工業的ブレークスルーを意味している。この技術の導入によって、レントゲン/X線またはアイソトープ技術を用いた場合とは異なり、材料パラメータによる影響を受けることなく、厚さを測定することが可能になった。X線、アイソトープまたは光学的測定を用いた場合とは異なり、測定領域の材料組成、即ち、空気の材料組成、環境の温度、または材料、油及びゴミなどからの、妨害的な影響を受けることがない。更に、この測定は、非接触または非接触的な方法で実施される。
【0015】
しかしながら、一つの問題は、この技術が、非常に薄いシート及びストリップを測定するときに使用することができないことである。このタイプの測定では、磁場は、シートまたはストリップの中心を非常に素早く貫通し、この貫通の大半の部分は、最初の期間の間に起こる。実際の測定が実行されようとするとき、即ち、幾らか後の期間の間においては、その変化の影響は、既に終了しており、そのため、有用な測定値が得られない。
【0016】
薄いシート及びストリップについて測定することができないと言うことは、この方法の有用性がかなり低下することを意味している。その理由は、この方法の同じユーザーは、しばしば、厚いシートと薄いシートの両方に対して、測定デバイスが使用できることを望んでいるからである。従って、他の技術を用意して並列に使用しなければならないことは、更なるコストその他をもたらすことになる。
【0017】
例えばX線の照射及びラディオ・アクティブ方法などのような、薄いシートの非接触測定ための今日の技術では、シートを、材料に対して独立に測定することができない。測定は、測定される材料の組成を考慮して適合され/調整される。更に、その測定は、例えば、油、水、空気及び他の不純物などのような、測定の領域内にあるシート以外のものにより影響を受ける。既存の技術のこれらの問題は、重大な問題を構成し、この問題が、既知の技術の信頼性、それ故にそれらの有用性を制限する。
【特許文献1】米国特許第US5,059,902号明細書
【特許文献2】スウェーデン特許第SE517293号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
解決されなければならない一つの重要な問題は、先行技術による既知の測定方法及びデバイスは、例えば金属フォイルなどのような、薄いまたは非常に薄いシートを測定するために使用することができないと言うことである。
【0019】
先行技術による測定デバイス及び方法は、誘導的な方法を用いた時であっても、測定精度に対する要求を満足することができていない。そのような測定値に基づく計算はまた、大きな誤差をもたらしていた。
【0020】
先行技術の他の問題は、例えば、製品の厚さの測定が、測定対象のオブジェクトの材料組成による影響を受けることである。
【0021】
更なる問題は、今日、薄いシートと厚いシートの両方に対して測定を実行するために、異なる方法及び測定デバイスを並列に使用しなければならないことである。
【0022】
従って、新しい技術のために真のブレークスルーを獲得するために解決すべき一つの重要な問題は、薄い材料と厚い材料の両方を測定するために、同一の基礎技術を用いる測定方法及びデバイスを実現することである。
【0023】
付加的な問題は、ストリップ及びシートの製造は、力を要するプロセスであって、事故に関係して、例えば厚さ測定器などのような測定器が損傷を受けるかまたは破壊されるリスクが常にあることである。それ故に、重要なことは、測定デバイスがシンプルで、高価でなく、且つ頑丈なことである。
【0024】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、且つ導電性の材料からなる薄いストリップまたは薄いシートの厚さ及び電気伝導度の誘導的な測定を使用する方法及びデバイスを提供することにある。
【0025】
更なる本発明の目的は、より厚いストリップまたはシートの厚さの測定の実施に既に使用されているデバイスを用いて、実施することが可能なシートの厚さの測定方法を提供することである。測定の間の測定対象のオブジェクトの位置は、測定精度にネガティブな影響を、与えてはいけない。
【課題を解決するための手段】
【0026】
これは、本発明の方法に基づいて実現される。
本発明の方法によれば、
− 測定対象のオブジェクト5の一方のサイドにトランスミッタ・コイル3を配置し;
− 測定対象のオブジェクト5の他の(反対側の)サイドにレシーバ・コイル7を配置し;
− トランスミッタ・コイル3の中に磁場を発生させ;
− トランスミッタ・コイル3の中に発生させた磁場を、突然に変化させ;
− レシーバ・コイル7の中に誘導される電圧S1を検出し;
− トランスミッタ・コイル3の中での磁場が変化する時間t0から、レシーバ・コイル7の中に電圧が誘導され始める時間t1までに経過する期間Taを決定し;
− レシーバ・コイル7の中に誘導される電圧の最大強さS1maxを決定し;
− 受け取った測定値に基づいて、測定対象のオブジェクト5の厚さおよび/または電気伝導度を計算する。
【0027】
本発明に基づく測定デバイスは、下記構成を有する:
− 変更可能な磁場を発生するためのトランスミッタ・コイル3を配置し;
− 磁場の変化に曝された時に電圧S1を発生するレシーバ・コイル7を配置し;
− トランスミッタ・コイル3の中で磁場の突然の変化開始させるコントロール回路1を配置し;
− 測定対象のオブジェクト5に磁場が貫通するための時間t1、従って期間Taを決定するための手段10,11,12,13を配置し;
− レシーバ・コイル7の中に誘導される最大の電圧S1maxを検出するための手段13を配置し、これらの値に基づいて、測定対象のオブジェクト5の厚さまたは電気伝導度を計算するための手段13を配置する。
【0028】
換言すれば、誘導される電圧の時間の経過が、レシーバ・コイルの中で、トランスミッタ・コイルから供給される電流の突然の遮断の後に、測定され、これらの測定値が、シートのもう一方の特性が影響を与えることなくシートの厚さが決定されることが可能な計算の中で使用される。本発明によれば、これは、このように、トランスミッタ・コイルの中に供給される電流の突然の遮断から生じる磁場が変化が、シートを貫通し始めるときの時間を、電圧の時間の経過から計算することにより、基本的に実行される。そしてまた、場の変化がシートを貫通した後に誘導される電圧を、電圧の時間の経過から、測定し、次いで、この計算される時間と測定された電圧の間の比を、シートの厚さの第一の目安として用いることにより実行される。
【発明の効果】
【0029】
このようにして、本発明は、磁気的測定技術を広く適用可能にする問題を解決する。SE517293に記載されている技術のユーザーは、薄い厚さのシートを測定しようとするときに、基礎をなす技術を完全に変える必要はない。本発明はまた、同じタイプの装置及び方法を用いて、薄いシートの測定が実行されることを可能にする。
【0030】
本発明は、少数の、極めてシンプルなコンポーネントを用いて、測定を行うことを可能にし、これらのコンポーネントはまた、機械的なダメージ及び破壊に対して敏感ではない。この装置は、シンプルなコイル及び少数のシンプルな電気的/電子的標準的コンポーネントを有している。
【0031】
この装置は、それ故に、好ましくも、既知の技術によるより厚いシートのための厚さ測定器と統合されることが可能である。更に、コンポーネントのある部分を、両方の測定デバイスで共通に、しかし異なるやり方で、使用することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明について、以下において、添付図面を参照しながら、より詳細に説明する。
【0033】
図1に、オブジェクト(即ち測定対象のオブジェクト5)の厚さ及び電気伝導度及びその電気的特性を測定するための、本発明に基づく回路図を示す。測定対象のオブジェクト5は、ここではシートの形態であり、トランスミッタ・コイル3とレシーバ・コイル7の間に配置されている。
【0034】
トランスミッタ・コイル3は、第一の期間t1の間、実質的に一定の電流iが供給され、この電流は、電流源4から、トランジスタ2を介して送られる。トランジスタ2は、コントロール回路1からの信号Sclによりコントロールされる。
【0035】
第一の期間t1(電流供給期間)の間、トランジスタ2は、電流源4からの電流をトランスミッタ・コイル3に、更にアースGndに送る。この電流供給期間T1の直後に、トランスミッタ・コイル3への電流が、トランジスタ2の遮断により妨げられる。トランスミッタ・コイル3を横切る抵抗器6は、電流の中断に関係して、放電抵抗として働く。
【0036】
この抵抗器6は、トランスミッタ・コイル3のインダクタンスとともに、トランスミッタ・コイル1の切断時間を決定する。
【0037】
シート5は、その厚さまたは電気伝導度が測定対象であって、トランスミッタ・コイル3の近傍に配置され、それによって、シート5は、トランスミッタ・コイル3から発生する磁場による影響を受けることになる。このシート5のもう一方のサイドに、レシーバ・コイル7が配置され、このレシーバ・コイル7のトランスミッタ・コイル3からの距離は、トランスミッタ・コイル3の磁場による影響を受けるような距離である。
【0038】
レシーバ・コイル7は、一つの接続によりアースGndに接続され、また、その他の接続により電圧増幅器9に接続され、また、放電抵抗8もまた、レシーバ・コイル7を横切って配置されている。電圧増幅器9は、レシーバ・コイル7を横切って誘導される電圧レベルS1を、積算器回路10のために適したレベルに変換する。
【0039】
この積算器回路10の中で、増幅器9からの電圧が、トランジスタ2を介する電流供給が妨げられる時間t1から、時間の前方に向けて積算される。積算器回路10のコントロールは、(時間の)コントロール回路1により、信号Sc2を介して、実施される。積算された信号S2は、二つの並列のサンプル・アンド・ホールド(S/H)回路11,12に送られ、そこで、二つの異なる時間(コントロール回路1からのコントロール信号Sc3及びSc4により決定される)で積算された信号S2の値が、二つの異なる電圧レベルS3,S4として決定される。
【0040】
安定電圧S3及びS4は、シートの厚さ及びその電気伝導度の両方を計算するための初期値として、ここで、使用されることが可能である。これは、計算回路13の中で行われ、この計算回路13は、例えば、減算増幅器、プロセッサ、コンピュータなどである。計算回路13は、最終結果を、アウトプット信号の形態でコンピュータなどに送り、または、全くシンプルに、値を表示ユニット14に表示する。
【0041】
図2A〜Eに、図1による測定装置の中で発生する異なる信号の例を、図の形式で示したものを示す。5つの異なる図A〜Eが示されている、これらの図において、横軸は時間を表わし、縦軸は電流及び電圧レベルを表わしている。先に述べたように、コントロール信号clは、期間T1の間、トランジスタ2を開けさせて、電流をトランスミッタ・コイル3を通って流す。期間T1は、磁場(電流iの変化に起因して、トランスミッタ・コイルにより発生される)の中の全ての変化が、終了するような長さに設定される。図2の中の図において、期間T1は、図に示されている時間よりも前に開始しているように考えられる。
【0042】
時間t0で、トランジスタ2は、トランスミッタ・コイル3を通る電流を遮断するように、操作される。トランスミッタ・コイル3iを通る電流は、図Aから明らかである。磁場のその変化は、トランスミッタ・コイル3により発生されるものであって、それは電流供給の変化の結果となり、徐々にシート5に貫通し、そして、レシーバ・コイル7の周りの磁場の変化は、レシーバ・コイル7の中に電圧S1を誘導する。このようにして誘導される電圧S1が、図2の図Bの中に、示されている。
【0043】
時間t0からt4までの間の時間の変化のみが、第一の関心事項である。その理由は、問題のパラメータの測定が行われるのが、この期間の間であるからである。時間t0において、場の変化は、レシーバ・コイル7に、最初には現れない、このことは、トランスミッタ・コイル3からの場の変化が、測定対象のオブジェクト(即ち、シート5)を貫通するために、或る時間がかかるという事実に起因する。レシーバ・コイル7を横切る 場の変化が無いことは、かくして、レシーバ・コイル7の中に最初に誘導される電圧が、時間t0でゼロであることを生じさせる。
【0044】
トランスミッタ・コイル3の中の電流が遮断された時間t0から、期間Taの後、磁場の変化がシート5を貫通し、それ故にまた、磁場がレシーバ・コイル7の中及び周りで変化し、そのことが、次に、レシーバ・コイル7の中に誘導される電圧を発生させる。レシーバ・コイル7の中の場の変化、それ故に、レシーバ・コイル7を横切る電圧S1は、短い時間の後、最大値S1maxに到達し、それから、連続的に減少する。
【0045】
信号S1は、増幅器回路9の中で増幅され、積算器回路10の中で積算され、信号S2となる。時間に渡る信号S2の変化が、図2Cの中の図に示されている。
【0046】
積算器回路10は、時間T1の間にリセットされ、そのときトランスミッタ・コイル3電流が供給され、入ってくる信号電圧S1を、時間t0のみから、前方に向けて積算する。時間t4において、信号値S3,S4が二つの異なる時間t2,t3で測定され、そして、S/H回路11,12に蓄えられたときに、積算器回路10がコントロール回路1によりリセットされる。
【0047】
図2Dの中の図は、時間T2で検出された電圧信号S3を示している。S/H回路11は、コントロール回路1からのコントロール信号Sc3によりコントロールされ、それによって、時間T2で電圧信号S2に割り当てられた値が、S/H回路により保持される。プロセスが終了した時、即ち、時間t4の後に、このS/H回路11から出現する電圧信号は、かくして、時間T2での信号の関係を表している。
【0048】
対応するやり方で、図2Eの中の図は、S/H回路12により検出された電圧信号を表し、そして、これは、時間t3での積算された信号S2の強さを表している。
【0049】
これで、トランスミッタ・コイル3の電流供給、及びレシーバ・コイル7での測定の説明が完結する。この方法及びデバイスの実用的な使用の間、このシーケンスは、規則的に繰り返される。S/H回路11,12からのアウトプット信号は、期間T1の間、及び時間t2及びt3まで、ゼロにならない。その代わりに、先行するシーケンスからの信号値が、この期間の間、残っている。
【0050】
本発明によれば、時間T2は、期間Taの後、磁場の変化が貫通するための十分な時間を有し、しかし、レシーバ・コイルからの信号S1が、その最大値からかなり低下するための時間を有する前であるように選択される。期間Taはまた、レシーバ・コイル7の中の電圧信号が、初めて、ゼロよりも大きい値を持つときの時間を測定することにより、または、前回の測定の瞬間から測定及び計算を使用することにより、決定されることが可能である。
【0051】
期間Taは、以下の関係から計算されることも可能である:
Ta=定数1x(シートの厚さ)xγ
ここで、γはシートの電気伝導度である。
【0052】
定数1は、一般的に適用可能な定数であって、その値は、場の理論を用いて計算され、または、既知のケースの中で測定される。この計算式の実用的な使用の間、シートの厚さ及び電気伝導度の推定値が、最初に使用される。その後、t1からt2までの期間がこのTaの値と比べて十分なマージンを持って大きいように、t2が選択される。
【0053】
典型的に、t2は、その期間がTaの2倍になるように選択される。しかし、デバイスは、t2を、その期間がTaの1.2倍とTaの遥かに後(例えば10時間以上)の間になるように選択した時にも、良好に機能する。この結果は、Taは、t2及びt3を決定するため、大雑把に推定されるのみで十分であり、このことにより、本発明の使用がかなり容易になると言うことである。
【0054】
一例を挙げると、シートの厚さを“mm”で、電気伝導度を“1/ohm/m”で、及び時間を“マイクロ秒”で表示した場合、その定数は、近似的に、以下のようになる:
2*μ/π = 2*10−7
ここで、Rは真空中における透磁率である。
【0055】
時間T2は更に、期間Tbの中、即ち、その後にもS1がまだその最大値S1maxの近くにある期間の中にあるように選択される。S1がその最大値の近くにあると言うことは、ここでは、信号値が10%以上低下しないことを意味している。本発明に基づくデバイスを用いた時の最良の結果は、もし、Tbが、信号値S1が、その期間の最後で、その最大値からほんの僅か低下するような(例えば2%)継続期間の期間である場合に得られる。
【0056】
信号値が、それがS1maxの下に低下した時間で測定されるケースにおいても、S1maxの正確な値は、十分な正確さで計算されることが可能である。これは、このケース(マックスウエルの式)のための基礎となる基礎的な式を解くことにより、行われることが可能である。そのような解法は、実施するのは複雑であるが、t2及びt3でのシンプルな測定値の調整は、それぞれ、下記のように得られることが判明している:
S3just=(1−√(1−2*定数2*S3))/定数2
S4just=(1−√(1−2*定数2*S4))/定数2
S1max=(S4just−S3just)/(t3−t2)。
【0057】
定数2は、ここでは、測定対象のオブジェクトに対して独立の定数であり、この値は、既知の測定対象のオブジェクト5のケースでは、計算されまたは測定されることが可能である。S3just及びS4justの計算は、基礎的な式を用いた計算の助けで、更に改善されることが可能であり、このようにして、信号値が10%以上低下した時にも測定することが可能になる。しかしながら、これらの10%の内側で、上記の調整は十分である。
【0058】
時間t3は、それが時間T2の後ではあるが、信号S1がS1maxから大幅に低下する前であるように選択される。経験から判明しているところによれば、時間t3をt1からt2の約2倍に設定することが適している。
【0059】
上記の本発明の実施形態において、トランスミッタ・コイル3へ供給される電流が、遮断された。本発明は、しかしながら、そのような供給電流の変化のみに限定されず、本発明は、一つの一定電流値から他の一定電流値への、他の突然の変化を用いた場合にも、機能することができる。通常、一定の電流値からゼロへの電流の全遮断が好ましい。その理由は、特に、トランジスタを用いて電流を急激に完全に遮断することが、電流を急激に流すこと、または、電流を一つの値から他の値へ急激に完全に変化させることに比べて、技術的に容易であるからである。
【0060】
貫通の継続期間(Ta)は、本発明によれば、電圧S2を、t2とt3の周囲の領域で時間のリニアな関数とみなし、それから、t2及びt3での信号値S3及びS4の助けで、信号がゼロ(0)の時のこの関数の時間の値を計算することにより、計算される。同様に、S1maxは、この関数の勾配として計算される。その代わりに、信号がS1maxに対してかなり低下するケースにおいては、S3just及びS4justが、この計算のために使用される。オブジェクトの厚さは、それから、S1maxとTaの積として計算されることが可能である。
【0061】
二つの信号値S3,S4は、S/H回路10,11から得られるが、またその代わりに、計算された値S3just、S4justが、測定されるオブジェクト(即ちシート5)の厚さ及び電気伝導度の値を、明白なやり方で、計算するするために使用される。これは、計算回路13の中で、厚さ及び電気伝導度γを、下記のアルゴリズムから計算することにより、実行される:
シートの厚さ=定数3x(S3xt3−S4xt2)/(t3−t4)
γ=定数4/((S4−S3)x(S3xt3−S4xt2))。
【0062】
定数1及び定数2は、既知の厚さ及び既知の電気伝導度のシートを測定することにより、決定される。この計算方法は、時間t2及びt2が、両者とも、信号S1の最大値S1maxの近傍にあるように選択されたときに、良好に機能することが判明している。しかしながら、実際のケースにおいて、このようにt2及びt3を選択することが難しいこともある。それは、この最大値が時間の何処にあるかを、前もって知ることができないと言う事実のためである。
【0063】
本発明に基づく代替的な実施形態によれば、開始ポイントは、積算された信号S2の出現であっても良く、このポイントは、既知の厚さ及び既知の電気伝導度の複数のシートを測定することより、前もって知ることができる。あるいは、計算により、及びこの既知の出現を、t2での信号S3及びt3での信号S4と比較することにより知ることができる。厚さ及び電気伝導度は、測定の間に、未知のシートについて計算される。
【0064】
本発明に基づく同様に代替的な実施形態によれば、貫通の時間Ta、及び最大の誘導される電圧S1maxは、図2の誘導される信号S1から直接に計算されることも可能である。これは、t1の後に初めて、或る信号レベルが実現された時を、Taの目安として検出することにより、あるいは、信号S1最大の値を、S1maxの目安として検出することにより、行われることが可能である。それから、シート5の厚さが、これらの二つの値の積に比例するものとして、計算されることが可能である。
【0065】
更に、電気伝導度の逆数の値は、S1maxの値の二乗とTaの値の積として、得られることも可能である。Ta及びS1maxの値は、先ず信号S1をデジタル形式に変換し、次いで、計算回路の中で、上記に従って決定を実施することにより、同様な方法で得られることが可能である。
【0066】
厚さ及び電気伝導度を、信号S1(またはその代わりにS3及びS4)から決定する更に代替的な方法は、厚さ及び電気伝導度の仮定された値に基づいて、基礎的な電磁気学の式を用いて、信号を計算し、そして、これらの計算された信号を測定された信号と比較することである。計算された信号と測定された信号が一致したとき、厚さ及び電気伝導度についての仮定は、正確である。本発明に基づく測定を構成する本質的な優位性は、測定された信号S1(またはその代わりにS3及びS4)が、コイルに対するオブジェクトの位置に対して完全に独立になることであることが判明した。他の誘導的な測定デバイスとは異なり、オブジェクトの位置のために補償する必要がないことを意味している。
【0067】
貫通の時間Ta、及びシート5を通る磁束を決定する代替的方法が、図3が示されている。二つのトランジスタ2a,2bが、トランスミッタ・コイル3への供給電流をコントロールするために配置される。第一のトランジスタ2aは、一定の電流源4aからトランスミッタ・コイル3へ電流を運ぶするように構成され、第二のトランジスタ2bは、トランスミッタ・コイル3から、一定の電流シンクまたは負のポテンシャルを有する電圧に接続されたアウトプット4bへ、電流を運ぶように構成されている。放電抵抗6は、トランスミッタ・コイル3を介して接続される。二つのトランジスタ2a及び2bは、それらが交互に電流を運ぶように、コントロール回路1からコントロールされる。
【0068】
第一の期間T1の間、時間t1(図2参照方)まで、ただ一つのトランジスタ2aが電流を運び、それによって、電流が、トランスミッタ・コイル3を通ってアースGndに流れる。t1から、t4の後の何らかの時間のポイントまでの間、両方のトランジスタ2a,2bは閉じられ、レシーバ・コイル7の中に誘導される電圧により発生される信号が測定される。その後に、第二のトランジスタ2bが電流を反対方向に運ぶ点で異なっている状態で、このプロセスが繰り返される。即ち、アースGndから、トランスミッタ・コイル3を通って、トランジスタ2bを介して、負のポテンシャルを有するアウトプット4bへ、電流が流れる。
【0069】
磁場の変化は、ここで、異なる方向を有することになり、そして、トランスミッタ・コイル3の中に誘導される電圧S1は、交互に異なる極性を有することになる。S/H回路11,12からのアウトプット信号は、矩形波の形態を備えた交流電圧になる。この信号が、計算回路13の中で処理されるとき、正の信号値と負の信号値の間の相違が、S3,S4の測定値として使用される。このようにして、二つの量の値が得られ、それらは、例えば電気回路7−12内でのゼロ誤差による影響を受けることがなく、従って、シート5の厚さ及び電気伝導度の計算は、図1による回路ソリューションを用いる時と比べて、より正確になりさえする。図3による実施形態は、測定精度についての非常に高い要求がなされたときに、好ましい。
【0070】
本発明に基づく方法は、少なくとも部分的に、プロセッサまたはコンピュータの中で実行されるプログラム・コードの助けにより実行されることが可能である。そして、これらのプログラム・コードは、例えばハードディスク、ディスケット、CD−ROM、他のムーバブル・メモリ、その他などのような、コンピュータで読出し可能なメディアの中にに蓄えられることが可能である。
【0071】
この発明の一つの重要なのアスペクトは、この発明は、第一に薄いシートを測定するために使用されることが意図されたものであるが、図1及び3に関係して説明されたコイルが、新しい技術として先に説明した誘導的な技術のいずれかにより、より厚いシートを測定するためにも使用されることが可能であることである。
【0072】
従って、SE517293により、より厚いシートを測定するために使用されるコイルに、異なる用途を与えられることが可能であり、それは、例えば図3によれば、シートの厚さに応じて、トランスミッタ・コイルへの電流供給、及びレシーバ・コイルの接続を変更することにより、行われる。
【0073】
上記のように規定された本発明は、少数の実施形態を用いて説明されているが、本発明は、もちろん、これらの実施形態のみに限定されない;他の実施形態及び変形形態も、クレームの保護範囲の中で可能である。かくして、例えば、測定されるオブジェクトの厚さおよび/または電気伝導度の計算が、この明細書の中で説明されているものとは異なる数式を用いて行われることも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、本発明に基づく測定装置の電気回路図を示す。
【図2】図2のA〜Eは、異なる時間での信号値を示す異なる信号図を示す。
【図3】図3は、本発明に基づく測定装置のための代替的なソリューションを示し、ここでは、トランスミッタ・コイルを通る電流の方向が、交互に変更される。
【図4】図4は、本発明に基づく方法のフロー図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁誘導を使用して、導電性の測定対象のオブジェクトの寸法および/または電気的特性を非接触式に測定するための方法であって、当該方法において、電磁場が測定対象のオブジェクトを貫通するように発生される方法において、
− トランスミッタ・コイル(3)を、測定対象の前記オブジェクト(5)の一方のサイドに配置し;
− レシーバ・コイル(7)を、測定対象の前記オブジェクト(5)のもう一方のサイド、即ち反対側のサイド、に配置し;
− 磁場を、前記トランスミッタ・コイル(3)の中に発生させ;
− 前記トランスミッタ・コイル(3)の中に発生させた前記磁場を、突然変化させ;
− 前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧(S1)を検出し;
− 前記トランスミッタ・コイル(3)の中での磁場が変化する時間(t0)から、前記レシーバ・コイル(7)の中に電圧が誘導され始める時(t1)までに、経過した時間(Ta)を決定し;
− 前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧の最大強さ(S1max)を決定し;
− 受け取った測定値に基づいて、測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さおよび/または電気伝導度を計算する;
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
下記特徴を有する請求項1に記載の方法:
測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さまたは電気伝導度は、前記期間(Ta)及び前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される最大電圧(S1max)に基づいて計算される。
【請求項3】
下記特徴を有する請求項1または2に記載の方法:
測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さまたは電気伝導度は、前記期間(Ta)と前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される最大電圧(S1max)の積に基づいて、計算される。
【請求項4】
下記特徴を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の方法:
測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さまたは電気伝導度は、前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される最大電圧(S1max)の二乗と前記期間(Ta)の積の逆数の値に基づいて、計算される。
【請求項5】
下記特徴を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の方法:
前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧(S1)は、積算され、且つ、
測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さまたは電気伝導度は、この積算された信号(S2)の値に基づいて、計算される。
【請求項6】
下記特徴を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の方法:
前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧(S1)は、積算され、且つ、
測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さまたは電気伝導度は、この積算された信号(S2)の値に基づいて、少なくとも二つの異なる時間のポイント(t2,t3)で、計算される。
【請求項7】
下記特徴を有する請求項6に記載の方法:
前記二つの異なる時間のポイント(t2,t3)は、前もって決定される。
【請求項8】
下記特徴を有する請求項6または7に記載の方法:
前記二つの異なる時間のポイント(t2,t3)は、タイム・インターバル(Tb)の中に設定され、
即ち、前記トランスミッタ・コイル(3)の中の磁場の突然が変化する時間(t0)と、前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧(S1)がその最大値(S1max)より下に確実に低下した時の時間(t4)との間の中に設定される。
【請求項9】
下記特徴を有する請求項6から8のいずれか1項に記載の方法:
前記二つの異なる時間のポイント(t2,t3)は、前記タイム・インターバル(Tb)の中に設定されるが、前記期間(Ta)より後に設定される。
【請求項10】
測定対象のオブジェクト(5)の、例えばその幾何学的寸法および/または電気伝導度などの、一つまたはそれ以上の被調査特性を非接触式に決定するための測定デバイスであって、
互いに距離を隔てて配置された少なくとも一つのトランスミッタ・コイル(3)及び少なくとも一つのレシーバ・コイル(7)と;
前記トランスミッタ・コイル(3)の中に変更可能な磁場を発生させるための手段と;
前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧(S1)を検出するための手段と;
を備えた測定デバイスにおいて、
− 前記トランスミッタ・コイル(3)は、変更可能な磁場を発生するために配置され;
− 前記レシーバ・コイル(7)は、磁場の変化に曝された時に、電圧(S1)を発生するために配置され;
− コントロール回路(1)が、前記トランスミッタ・コイル(3)の中で磁場の突然の変化を開始させるために配置され;
− 手段(10,11,12,13)が、磁場が測定対象の前記オブジェクト(5)を貫通するための時間(t1)を決定し、従って前記時間(Ta)を決定するために配置され;
− 手段(13)が、前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される最大電圧(S1max)を検知するために配置され、且つ、その手段(13)は、これらの値に基づいて、測定対象の前記オブジェクト(5)の厚さまたは電気的特性を計算するように構成されている、
ことを特徴とする測定デバイス。
【請求項11】
下記特徴を備えた請求項10に記載の測定デバイス;
積算器10が、前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される電圧信号(S1)を積算するために配置されている。
【請求項12】
下記特徴を備えた請求項10または11に記載の測定デバイス;
回路(10〜12)が、前記レシーバ・コイル(7)の中に誘導される前記電圧(S1)を、前記トランスミッタ・コイル(3)の中での中断の時間(t0)の後の、二つの異なる時点(t2、t3)で、測定するように配置されている。
【請求項13】
下記特徴を備えた請求項10から12のいずれか1項に記載の測定デバイス;
回路(10〜12)が、前記トランスミッタ・コイル(3)の中での磁場が変化する時間(t0)から、前記レシーバ・コイル(7)の中に電圧が誘導され始める時間(t1)までに、経過した時間(Ta)を、検出するために配置されている。
【請求項14】
請求項1から9のいずれか1項に記載の方法のステップを実行するためのコンピュータ・コードを有するコンピュータ・プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータ・プログラムの少なくとも一部を有するコンピュータで読出し可能なメディア。
【請求項16】
請求項14に記載のコンピュータ・プログラムであって、例えばインターネットなどのような、ネットワークを介して、少なくとも部分的に伝達されるコンピュータ・プログラム。
【請求項17】
請求項10から13のいずれか1項に記載された測定デバイスの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−519898(P2007−519898A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−546919(P2006−546919)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001981
【国際公開番号】WO2005/064268
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(504127740)アーベーベー・アーベー (19)
【Fターム(参考)】