溶接継手の製造方法及び溶接継手
本発明は、圧縮室(12)の幅が支持材(12)の幅に合わせて調整され、素線(10)と支持材(12)が共に圧縮室(12)に挿入される、素線(10)及び支持材(12)の超音波溶接のための方法及び装置に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4つの境界面で画定され、溶接時に横断面が縮小される特に矩形横断面の圧縮室で導体と支持材を溶接し、第1の境界面が第1の電極、例えば振動音極、第1の境界面と平行又はほぼ平行な第2の境界面が第1の電極に対して移動可能な対極、例えば受圧台、そして残りの第3及び第4の境界面が第1の電極に対して移動される第1及び第2の境界部材からなる、導体、例えば素線と平形固有剛性支持材、例えば電気接続部材又はその一部、特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの一部との間に溶接継手を作製するための方法に関する。また本発明は支持材、例えば特に接地用接続片、接触ブレード又はケーブルシューの形の電気接続部材の一部及び支持材に溶接された導体からなる溶接継手、特に超音波又は抵抗溶接によって作製された溶接継手に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリー接続ケーブルと、平面図で見て溶接区域が台形になっている接触片とを溶接することがドイツ特許公開DE−A−19906088により周知である。接触片とバッテリー接続ケーブルを、高さ及び幅が調整可能な超音波溶接装置の圧縮室に入れる。圧縮室を閉鎖するには、横境界をなすサイドスライドをそれぞれ接触片の方向に移動して、接触片の互いに斜めに延びる縦側面に合わせなければならない。これとは別に、受圧台が圧縮室に没入することができる。
【0003】
ドイツ特許DE−C−3437749によれば超音波により支持材の上に素線を溶接するために、圧縮室の横を画定する側板を支持材に沿って移動することができ、その際側板の内法間隔が、軸形振動音極の圧縮室に没入する部分の幅に合わせて整列されるように構成されている。
【0004】
断面がU形のケーブルシューと導体を超音波により溶接することがドイツ刊行物:Die Bibliothek der Technik, Band 108: Ultraschall-Metallschweissen, Verlag Moderne Industrie, 86895 Landsberg, 1995(技術叢書、108巻、超音波金属溶接、モデルネ・インドゥストリー出版社、86895ランツベルク、1995年刊)43ページにより周知である。そのためにケーブルシューが対極の上に支えられる超音波溶接装置が周知である。ケーブルシューに対して横に移動可能であり、側辺部に沿って延びる境界部材が配置され、導体をケーブルシューに溶接するために、境界部材の間で振動音極即ちその振動音極ヘッドの溶接面を対極の方向に降下することができる。振動音極の移動が可能であることを保証し、かつケーブルシューの寸法公差を考慮するために、側部境界は僅かな間隔を置いて側辺部の外面に沿って延びている。これが原因で、溶接時に生じる横力によって側辺部が曲げ広げられる。
【0005】
また充填容積がケーブルシューの側辺部の高さで決まり、溶接される素線によってケーブルシューを、振動音極の降下の際に素線がケーブルシューから押し出されない程度にしか満たすことができないことが、周知の構成の欠点である。
【0006】
導体例えば素線と平形又はU形支持材を有する電気接続部材との上記の機械的及び電気的結合方法のために、特にこの目的のために形成された超音波溶接溶接装置が必要である。素線の中継又は端末節点の作製には、この超音波溶接装置は適さない。この問題は特に組立装置に緊定された顧客特有のケーブルハーネスの最終組立の際に現れる。この場合は様々な素線の組合せと様々な平形支持材を有する接続部材が使用される。先行技術による方法では、このような要求を費用と時間のかかる工具交換によって実現するしかない。
【0007】
高さと幅が調整可能な圧縮室を有する超音波溶接装置は欧州特許EP−B−0143936又はドイツ特許公開DE−A−3719083により周知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、冒頭で説明した種類の溶接継手を高い品質で安価に再現可能に製造することができるように、冒頭に挙げた種類の方法を改良することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0009】
この課題は本発明に基づきおおむね次のようにして解決される。即ち支持材として互いに平行又はほぼ平行な縦側縁を有する支持材を使用し、間隙を置いて第1の境界面に沿って第1の境界部材を、対極の取付け台として形成された第2の境界部材の方向へ移動し、一方、間隙を保ちつつ第2の境界部材を第1の境界面に対してもっぱら垂直又はほぼ垂直に移動することによって、圧縮室の横断面を変更し、圧縮室が開放されて、第1の境界面及び第1の境界面の有効範囲内にある第3の境界面及び第4の境界面で画定されているときに、その中に導体及び支持材を挿入し、第3及び第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の内法間隔に整合するように、第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ移動し、次に第2の境界部材を移動することによって対極を第1の電極の方向へ移動するのである。
【0010】
先公知の先行技術と異なり、おおむね矩形横断面の平形支持材と導体からなり、直方体状の幾何学的形状を有する単体が圧縮室を完全に占めている。こうして先行技術により従来もっぱら中継及び端末節点の溶接に使用された超音波溶接装置で圧縮と溶接を行うことができる。それによって様々な素線の組合せ及び様々な横断面の支持材を有する接続部材による顧客特有のケーブルハーネスの最終組立のために、工具交換は不要となる。平形支持材と導体からなる単体に圧縮室を問題なく連続的に適応させることができる。
【0011】
支持材として平坦な平形部材又は湾曲した平形部材を使用することができる。素線は予備圧縮して、又は予備圧縮せずに圧縮室に入れることができる。前者は素線を支持材上の所望の位置に溶接しようとするとき、又は素線が小さな総断面積を有するときに有利である。
【0012】
特に第3及び第4の境界面、即ち境界部材の相互の間隔と圧縮室の幅を整合させることにより、素線が必要な範囲で支持材に溶接され、素線が横へ押し出される恐れがないことが保証される。その場合、素線が置かれる圧縮室の床区域の周囲側が閉鎖され、対極を除去又はほぼ除去すれば、いわば溝形又は通路状の受座が形成され、出入り自在であるから、素線の挿入を問題なく行うことができる。
【0013】
特に強力な溶接継手を可能にし、同時に通電時に望ましくない温度上昇が起こらないことを保証するために、本発明の強調すべき実施態様は、圧縮されて支持材に溶接された素線の断面積が支持材の断面積に等しいか又はほぼ等しくなるような総断面積を有する素線を圧縮室に入れるものとする。
【0014】
また本発明は、開放した圧縮室の第1の境界面に素線を置き、次に素線の上に支持材を置き、続いて第1の境界面に沿って移動可能な第1の境界部材を支持材の手前側の縦側縁に突き当て、その際支持材の反対側の縦側縁が第4の境界面に接するか、又は第3の境界面と第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の内法間隔に等しいか又はそれより僅かに小さくなるまで第1の境界部材を移動することを特徴とする。
【0015】
特に本発明に係る方法は次の手順を特徴とする。即ち
−圧縮室を開いて、溶接される導体を第1の電極の上に挿入し、
−おおむね長方形の横断面QTを有する支持材を導体の上に置き、
−第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ、第3及び第4の境界面の間隔bを残して移動し、ここで間隔bは支持材の縦側縁の内法間隔に整合し、
−対極を支持材の上に降下させ、第1の電極の方向へ支持材に力を働かせることによって、導体を支持材と第1の電極の間で圧縮し、
−圧縮の終了の後に圧縮室の高さ又は幅又は少なくとも1つのその他の特性値を決定し、
−圧縮室の高さ又は幅又は特性値に基づいて、保存された溶接パラメータを呼び出し、
−同時に第1の電極と第2の電極の間隔を変えながら、圧縮された導体と支持材を溶接し、
−第2の電極を持ち上げ、第1の境界部材と第2の境界部材を引き離すことによって圧縮室を開き、
−支持材に溶接された導体からなる溶接継手を圧縮室から取り出す。
【0016】
別の好ましい方法は、平形支持材の断面積QT及び導体の断面積QLに応じて溶接パラメータを決定又は選定するものである。
【0017】
上記の方法は簡単な平形支持材又は端子を有する接続部材を使用することを可能にする。先行技術で使用され、U形支持材を有する接続部材と比較して、この接続部材は曲げ操作が不要であり、少ない切り屑で済むから安価である。
【0018】
また平形支持材を有する接続部材を使用すれば、先行技術によるU形支持材で起こるような側辺部のそりがない。しかも横境界面がこれに面した平形支持材の側面に密接するから、導体の一部の素線が溶接過程でしっかり捉えられないというようなことは起こらない。
【0019】
また平形支持材が特殊な幾何学的形状、例えばV形形状を有する必要はない。むしろ支持材は本発明に基づき偏平な直方体の形状、即ち平面図で長方形の形状を有する。
【0020】
また支持材、例えば端子の平面的広がりと比較して小さな総断面積の導体、例えば素線を確実に結合することを可能にするために、本発明独自の提案は導体、例えば素線を予備圧縮及び/又は予備溶接した単体として支持材に溶接するものとする。その場合特に予備圧縮又は予備溶接又は溶接した、とりわけ長方形断面の導体を圧縮室に入れ、次に当該の単体の上に支持材を位置決めし、続いて対極に対する第1の電極の相対運動及び第1の電極の励振によって単体と支持材を溶接する構成になっている。
【0021】
第一段階で行われる素線の溶接に基づいて、導体を支持材の所望の位置に溶接し、又は小さな総断面積の導体と支持材を溶接することが可能である。場合によっては支持材はU形の断面を有することができる。その場合素線構成物に沿って延びる側辺部は、側辺部の間でまだ溶接されてない素線の高さより大きい長さを有することができる。先行技術ではこのため溶接が不可能である。ところが本発明の学説に基づき素線がまず溶接されて、側辺部の高さを超える高さを有する素線構成物となる。
【0022】
また本発明は支持材、例えば特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの形の電気接続部材の一部及び支持材に溶接された導体からなる溶接継手、特に超音波又は抵抗溶接により作製された溶接継手に関し、断面積QTの支持材及びこれに溶接された総断面積QLの導体からなる溶接継手が直方体の形状を有し、溶接された導体の総断面積QLが支持材の断面積QTに等しいか又は支持材の断面積にほぼ等しいことを特徴とする。その場合支持材の断面積はとりわけ0.5mm2ないし100mm2の範囲内であり、同様の数値範囲の溶接導体の断面積に等しい。
【0023】
本発明のその他の細部、利点及び特徴は特許請求の範囲及び特許請求の範囲に見られる特徴−単独で及び/又は組合せとして−だけでなく、図面に見られる好ましい実施例の下記の説明からも明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図8に導体と固有剛性平形支持材を超音波で溶接する装置のごく概要が示されている。装置は通常コンバータ112、場合によってはブースタ114及び振動音極16からなる超音波溶接装置又は機械110を具備する。ドイツ特許DE−C−3719083で明らかなように、振動音極116又はその面に組立式対極118−受圧台ともいう−及びスライド120が配属されている。上記特許の開示を参照するよう明記する。振動音極116又はその面、対極118及びスライド120は断面調整可能な圧縮室を画定する。圧縮室は図1ないし5に基づいて詳しく説明する。溶接される部材が圧縮室に入れられる。
【0025】
コンバータ112は導線122を経て発振器124に接続され、一方、発振器114は導線126を経てPC128に通じている。PC128によって溶接工程の制御が行われ、支持材及びこれに溶接される導体の溶接パラメータ又は断面積又は幅をPC128に入力し、又は適当に記憶された値を呼び出すことができる。
【0026】
図1は、図8で概要が明らかな超音波溶接装置の、圧縮室に関する部分図を示す。超音波溶接装置によって導体10、例えば、あらかじめ圧縮する必要はない素線と接続部材14、例えば接地用接触片又はケーブルシューの一部である、断面積QTの平形固有剛性支持材との機械的導電性継手が作製される。そのために導体10と支持材12を圧縮室に入れる。
【0027】
圧縮室16は−横断面も縦断面も−長方形の幾何学的形状を有し、素線のケーブルを取り出すために、正面側が開放している。
【0028】
圧縮室は振動音極26の一部からなる第1の境界面20を具備する。面18に相対して第2の境界面24が広がる。第2の境界面24は対極又は受圧台34の機能を遂行するクロスヘッドからなる。図1ないし3の実施例では、クロスヘッドは境界部材32から出ている。
【0029】
圧縮室16の側部は、スライド30と呼ばれる第1の境界部材によって画定される。スライド30は第1の境界面20及び第2の境界面24に対して垂直な第3の境界面18を形成する。反対側の第4の境界面22は第1の境界面18に対してもっぱら垂直又はほぼ垂直に移動可能な境界部材32によって形成される。境界部材32は第2の境界部材と呼ぶこともできる。その結果第2の境界部材32とクロスヘッド34は、例えばドイツ特許DE−C−3508122の形の先行技術で明らかなように、組立式対極を構成する。該ドイツ特許は本願において明確な先行技術として参照される。
【0030】
スライド30、境界部材32及び受圧台34の運動方向を二重矢印S1、S2及びS3で表示する。
【0031】
導体10と支持材12を溶接するために、これらを圧縮室16に入れる。その場合、圧縮室16は開放されている。そのために受圧台34又はクロスヘッドが図面で右へ移動され、圧縮室16は上から出入り可能であるが、素線10が圧縮室16から横へ滑脱することはない。スライド30の境界面18が振動音極26の境界面18の有効範囲内にあるからである。
【0032】
本発明に基づき導体10と支持材12の溶接は、とりわけ連続的に断面調整可能な圧縮室16で行われ、その際、圧縮室の幅、即ち第3及び第4の境界面18、22の間隔を支持材12の幅、即ち、その縦側縁36、38の内法間隔に合わせて調整することができる。またスライド30はクロスヘッド34(対極)を担持する第2の境界部材32側へ移動される。その結果スライド30だけが第1の境界面20と平行に移動され、一方、第2の境界部材32はこれに垂直に、即ちクロスヘッド34の降下又は上昇のために移動される。
【0033】
本発明に係る方法の好ましい態様においては、溶接される導体10がまず圧縮室16に挿入され、第1の境界面20の上に位置決めされる。次に支持材12を入れ、その際支持材12の平面は第1の境界面20に沿っており、即ち第3及び第4の境界面18、22にほぼ垂直である。次にサイドスライド30が矢印S1の方向へ第2の境界部材32に向かって、第3及び第4の境界面18、22の間隔が支持材12の縦側縁の内法間隔に等しいか又はそれより僅かに小さくなるように移動される。これは自動的に行われ、又はスライド30の移動とともに支持材12を第2の境界部材32の方向へ移動し、支持材12が境界面18及び22によっていわば把持され、その結果これらの境界面の間隔が支持材12の縦側縁36、38の内法間隔に等しくなるようにすることによって行われる。次に第2の境界部材32を振動音極26に沿って(矢印方向S2)移動する。同時にクロスヘッド又は受圧台34を第3の境界面18の方向へ移動し、図3で明らかなように、圧縮室16が閉鎖される。
【0034】
圧縮室の幅bは支持材12の所定の幅に相当する機械的ストップにより、又は支持材自体によって画定される。従って圧縮室16の幅bはおおむね支持材12の幅によって決まる。
【0035】
圧縮室16を閉鎖した後、境界部材32及び受圧台34を振動音極26の方向へ移動する。これは例えば空気圧によって行うことができる。その際、導体10の圧縮が行われる。圧縮の終了の後に圧縮室16は高さhを有する。境界部材32に配属された距離センサによって高さhを決定し、その上で圧縮室16の高さ又はその他の特性値に基づいて、保存された溶接パラメータ、例えば溶接エネルギー、溶接振幅、溶接時間及び溶接圧力を呼び出し、振動音極26に超音波を励起し、受圧台34により導体10及び支持材12に力を働かせると同時に高さhを縮小して導体10と支持材12を溶接することができる。溶接工程の終了の後に受圧台34を逆動させる(持ち上げる)。図示に従ってスライド30は左方向へ移動される。次に導体10と支持材12からなる溶接継手を圧縮室16から取り出すことができる。
【0036】
なお圧縮室16に挿入される導体10の断面積は、支持材12に溶接された導体の総断面積が支持材12の断面積に又はほぼこの断面積に相当するように設計すべきである。
【0037】
本発明に従って、導体10と固有剛性平形支持材12を溶接するための超音波溶接装置の圧縮室の別の実施形態が図4及び5で明らかである。
【0038】
図1及び3の実施例と異なり、図4及び5では受圧台34’と第2の境界部材32’が一体に形成されている。その場合スライド30の方向へ突出する受圧台34’の部分は、調整される圧力室16の幅、即ち支持材12の縦側縁36、38の内法間隔に適合する。次に導体10と支持材12の溶接の手順が前述のように行われる。
【0039】
しかし本発明に基づく方法は、図5で明らかなように、振動音極26に沿って突出する受圧台34’の区域が支持材12の縦側縁36、38の内法間隔より小さい場合も実現することができる。但し第2の境界部材32’と一体をなす受圧台34’の突出部分は、導体10と支持材12を溶接するときに、支持材12が圧縮室16の中で傾いて脱落しないことを保証するような寸法がなければならない。
【0040】
図6は、平形支持材12を有し、電線42の導体10が溶接された接続部材14の斜視図を示す。
【0041】
図6の切断線VIに沿った横断面を図示した図7は、溶接継手、特に超音波又は抵抗溶接継手の横断面がおおむね長方形に形成され、横断面の幅が支持材12の幅bによって指定され、又は決まることを示す。
【0042】
接続部材14は、とりわけ導電性金属、例えば銅の平形押抜き部材として形成され、平形支持材12は圧縮された状態の導体10からなる横断面QLにおおむね相当する横断面QTを有する。本発明に基づく方法は絶縁クリンプ付きの接続部材にも絶縁クリンプなしの接続部材にも適用することができる。
【0043】
絶縁クリンプなしの接続部材14を使用する場合は、平形支持材12と導線42の間の接合部を熱収縮スリーブで絶縁し、密封することができる。熱収縮スリーブは絶縁のため、場合によっては水密絶縁のために使用され、さらに横力及び縦力を最適に吸収することができる。また熱収縮スリーブに詰め物、例えば熱融解接着剤を充填することができる。
【0044】
例えば支持材を取り囲むケーブルボンドによって溶接継手を保護することも可能である。
【0045】
先行技術に比して本発明方法は、特に曲げ操作が不要であり、例えば先行技術によるU形接続端子の場合のような切り屑の発生が少ないので製造が安上がりな簡単な平形接続部材をボンディングに使用するのが特徴である。接続部材14の穴44を有するターミナルラグ42の一部に被覆、例えばスズを施すことも可能である。
【0046】
先行技術と比較して接続部材の平形部分12の断面積QTは、一方では機械的安定性、他方では良好な導電性を得るために拡大されている。平形支持材12とターミナルラグ42の間の接合部に補強リブを設けることもできる。
【0047】
しかし特別な利点として、先行技術により端末及び中継節点の実施のために使用された標準素線溶接機で上記の方法が可能であることを強調しなければならない。こうして例えば顧客特有のケーブルハーネスの最終組立で使用することも可能であり、その際工具交換を行わずに、様々な素線の組合せ及び平形支持材の様々な接続幅が使用される。
【0048】
導体、例えば素線と接触片(支持材)の溶接のための本発明独自の提案が図9ないし12で明らかである。その場合前述の実施例と異なり、接触片100、102は超音波溶接装置の圧縮室104にばらけた状態で挿入される導体でなく、圧縮又は溶接された、本例では矩形横断面を有する素線構成物と溶接される。この処置によって、ボンディング及び継手強度について損失をこうむることなく、比較的小さな総断面積の素線を大型の支持材に、又は支持材の所望の位置に溶接することができるという利点が生まれる。
【0049】
図9で明らかなように、一体に圧縮又は溶接された素線をまず圧縮室104に入れる。圧縮室104は通常、振動音極108、サイドスライド110、受圧台112の支え111及び受圧台自体によって画定される。その場合圧縮室104は差当り開放しているから、受圧台112は本例では支え111の上で右へ移動している。素線構成物106を振動音極108の上に置き、次に接触片100を圧縮室104に入れた後、サイドスライド110と支え111の当該の境界面の内法間隔が接触片100の縦側縁の間隔に等しいか又はほぼ等しくなるように、サイドスライド110を支え111の方向へ移動する。次に支え111を受圧台112とともに振動音極108の方向へ移動する。その際受圧台112をまずサイドスライド110の方向に移動させてから、圧縮室104を画定するサイドスライドの側面に沿って動かす。接触片100と素線又は素線構成物を溶接するときの圧縮室104の閉鎖位置が図10で明らかである。
【0050】
図11及び12で明らかな実施形態は基本的に図9及び10の実施形態に相当するから、同じ部材には同じ参照符号を使用する。
【0051】
図9及び10の図示と異なり、接触片100は板状又は円板状でなく、即ち断面が長方形でなく、−端子でよくあるように−U形に形成されている。それでも本発明の学説に基づき、素線があらかじめ圧縮又は溶接されて素線構成物106をなすから、接触片102と小さな総断面積の素線を溶接することが直ちに可能である。これによって素線構成物106の高さが接触片102の有効側辺部長さより大きく、その結果、図12に基づき明らかにするように、素線と接触片102の完全な溶接が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】超音波溶接装置の第1の位置にある横断面可変の圧縮室を示す。
【図2】第2の位置にある図1の圧縮室を示す。
【図3】第3の位置にある図1及び図2の圧縮室を示す。
【図4】超音波溶接装置の横断面可変の圧縮室の別の実施形態を示す。
【図5】超音波溶接装置の横断面可変の圧縮室の別の実施形態を示す。
【図6】素線が溶接された電気接続部材の斜視図を示す。
【図7】図6のVI−VI線に沿った断面図を示す。
【図8】超音波溶接装置の原理図を示す。
【図9】溶接の前の素線構成物と支持材の配置の原理図を示す。
【図10】溶接時の図9の配置図を示す。
【図11】別様に形成された支持材を含む図9と同様の図を示す。
【図12】図10に相当する図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、4つの境界面で画定され、溶接時に横断面が縮小される特に矩形横断面の圧縮室で導体と支持材を溶接し、第1の境界面が第1の電極、例えば振動音極、第1の境界面と平行又はほぼ平行な第2の境界面が第1の電極に対して移動可能な対極、例えば受圧台、そして残りの第3及び第4の境界面が第1の電極に対して移動される第1及び第2の境界部材からなる、導体、例えば素線と平形固有剛性支持材、例えば電気接続部材又はその一部、特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの一部との間に溶接継手を作製するための方法に関する。また本発明は支持材、例えば特に接地用接続片、接触ブレード又はケーブルシューの形の電気接続部材の一部及び支持材に溶接された導体からなる溶接継手、特に超音波又は抵抗溶接によって作製された溶接継手に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリー接続ケーブルと、平面図で見て溶接区域が台形になっている接触片とを溶接することがドイツ特許公開DE−A−19906088により周知である。接触片とバッテリー接続ケーブルを、高さ及び幅が調整可能な超音波溶接装置の圧縮室に入れる。圧縮室を閉鎖するには、横境界をなすサイドスライドをそれぞれ接触片の方向に移動して、接触片の互いに斜めに延びる縦側面に合わせなければならない。これとは別に、受圧台が圧縮室に没入することができる。
【0003】
ドイツ特許DE−C−3437749によれば超音波により支持材の上に素線を溶接するために、圧縮室の横を画定する側板を支持材に沿って移動することができ、その際側板の内法間隔が、軸形振動音極の圧縮室に没入する部分の幅に合わせて整列されるように構成されている。
【0004】
断面がU形のケーブルシューと導体を超音波により溶接することがドイツ刊行物:Die Bibliothek der Technik, Band 108: Ultraschall-Metallschweissen, Verlag Moderne Industrie, 86895 Landsberg, 1995(技術叢書、108巻、超音波金属溶接、モデルネ・インドゥストリー出版社、86895ランツベルク、1995年刊)43ページにより周知である。そのためにケーブルシューが対極の上に支えられる超音波溶接装置が周知である。ケーブルシューに対して横に移動可能であり、側辺部に沿って延びる境界部材が配置され、導体をケーブルシューに溶接するために、境界部材の間で振動音極即ちその振動音極ヘッドの溶接面を対極の方向に降下することができる。振動音極の移動が可能であることを保証し、かつケーブルシューの寸法公差を考慮するために、側部境界は僅かな間隔を置いて側辺部の外面に沿って延びている。これが原因で、溶接時に生じる横力によって側辺部が曲げ広げられる。
【0005】
また充填容積がケーブルシューの側辺部の高さで決まり、溶接される素線によってケーブルシューを、振動音極の降下の際に素線がケーブルシューから押し出されない程度にしか満たすことができないことが、周知の構成の欠点である。
【0006】
導体例えば素線と平形又はU形支持材を有する電気接続部材との上記の機械的及び電気的結合方法のために、特にこの目的のために形成された超音波溶接溶接装置が必要である。素線の中継又は端末節点の作製には、この超音波溶接装置は適さない。この問題は特に組立装置に緊定された顧客特有のケーブルハーネスの最終組立の際に現れる。この場合は様々な素線の組合せと様々な平形支持材を有する接続部材が使用される。先行技術による方法では、このような要求を費用と時間のかかる工具交換によって実現するしかない。
【0007】
高さと幅が調整可能な圧縮室を有する超音波溶接装置は欧州特許EP−B−0143936又はドイツ特許公開DE−A−3719083により周知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、冒頭で説明した種類の溶接継手を高い品質で安価に再現可能に製造することができるように、冒頭に挙げた種類の方法を改良することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0009】
この課題は本発明に基づきおおむね次のようにして解決される。即ち支持材として互いに平行又はほぼ平行な縦側縁を有する支持材を使用し、間隙を置いて第1の境界面に沿って第1の境界部材を、対極の取付け台として形成された第2の境界部材の方向へ移動し、一方、間隙を保ちつつ第2の境界部材を第1の境界面に対してもっぱら垂直又はほぼ垂直に移動することによって、圧縮室の横断面を変更し、圧縮室が開放されて、第1の境界面及び第1の境界面の有効範囲内にある第3の境界面及び第4の境界面で画定されているときに、その中に導体及び支持材を挿入し、第3及び第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の内法間隔に整合するように、第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ移動し、次に第2の境界部材を移動することによって対極を第1の電極の方向へ移動するのである。
【0010】
先公知の先行技術と異なり、おおむね矩形横断面の平形支持材と導体からなり、直方体状の幾何学的形状を有する単体が圧縮室を完全に占めている。こうして先行技術により従来もっぱら中継及び端末節点の溶接に使用された超音波溶接装置で圧縮と溶接を行うことができる。それによって様々な素線の組合せ及び様々な横断面の支持材を有する接続部材による顧客特有のケーブルハーネスの最終組立のために、工具交換は不要となる。平形支持材と導体からなる単体に圧縮室を問題なく連続的に適応させることができる。
【0011】
支持材として平坦な平形部材又は湾曲した平形部材を使用することができる。素線は予備圧縮して、又は予備圧縮せずに圧縮室に入れることができる。前者は素線を支持材上の所望の位置に溶接しようとするとき、又は素線が小さな総断面積を有するときに有利である。
【0012】
特に第3及び第4の境界面、即ち境界部材の相互の間隔と圧縮室の幅を整合させることにより、素線が必要な範囲で支持材に溶接され、素線が横へ押し出される恐れがないことが保証される。その場合、素線が置かれる圧縮室の床区域の周囲側が閉鎖され、対極を除去又はほぼ除去すれば、いわば溝形又は通路状の受座が形成され、出入り自在であるから、素線の挿入を問題なく行うことができる。
【0013】
特に強力な溶接継手を可能にし、同時に通電時に望ましくない温度上昇が起こらないことを保証するために、本発明の強調すべき実施態様は、圧縮されて支持材に溶接された素線の断面積が支持材の断面積に等しいか又はほぼ等しくなるような総断面積を有する素線を圧縮室に入れるものとする。
【0014】
また本発明は、開放した圧縮室の第1の境界面に素線を置き、次に素線の上に支持材を置き、続いて第1の境界面に沿って移動可能な第1の境界部材を支持材の手前側の縦側縁に突き当て、その際支持材の反対側の縦側縁が第4の境界面に接するか、又は第3の境界面と第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の内法間隔に等しいか又はそれより僅かに小さくなるまで第1の境界部材を移動することを特徴とする。
【0015】
特に本発明に係る方法は次の手順を特徴とする。即ち
−圧縮室を開いて、溶接される導体を第1の電極の上に挿入し、
−おおむね長方形の横断面QTを有する支持材を導体の上に置き、
−第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ、第3及び第4の境界面の間隔bを残して移動し、ここで間隔bは支持材の縦側縁の内法間隔に整合し、
−対極を支持材の上に降下させ、第1の電極の方向へ支持材に力を働かせることによって、導体を支持材と第1の電極の間で圧縮し、
−圧縮の終了の後に圧縮室の高さ又は幅又は少なくとも1つのその他の特性値を決定し、
−圧縮室の高さ又は幅又は特性値に基づいて、保存された溶接パラメータを呼び出し、
−同時に第1の電極と第2の電極の間隔を変えながら、圧縮された導体と支持材を溶接し、
−第2の電極を持ち上げ、第1の境界部材と第2の境界部材を引き離すことによって圧縮室を開き、
−支持材に溶接された導体からなる溶接継手を圧縮室から取り出す。
【0016】
別の好ましい方法は、平形支持材の断面積QT及び導体の断面積QLに応じて溶接パラメータを決定又は選定するものである。
【0017】
上記の方法は簡単な平形支持材又は端子を有する接続部材を使用することを可能にする。先行技術で使用され、U形支持材を有する接続部材と比較して、この接続部材は曲げ操作が不要であり、少ない切り屑で済むから安価である。
【0018】
また平形支持材を有する接続部材を使用すれば、先行技術によるU形支持材で起こるような側辺部のそりがない。しかも横境界面がこれに面した平形支持材の側面に密接するから、導体の一部の素線が溶接過程でしっかり捉えられないというようなことは起こらない。
【0019】
また平形支持材が特殊な幾何学的形状、例えばV形形状を有する必要はない。むしろ支持材は本発明に基づき偏平な直方体の形状、即ち平面図で長方形の形状を有する。
【0020】
また支持材、例えば端子の平面的広がりと比較して小さな総断面積の導体、例えば素線を確実に結合することを可能にするために、本発明独自の提案は導体、例えば素線を予備圧縮及び/又は予備溶接した単体として支持材に溶接するものとする。その場合特に予備圧縮又は予備溶接又は溶接した、とりわけ長方形断面の導体を圧縮室に入れ、次に当該の単体の上に支持材を位置決めし、続いて対極に対する第1の電極の相対運動及び第1の電極の励振によって単体と支持材を溶接する構成になっている。
【0021】
第一段階で行われる素線の溶接に基づいて、導体を支持材の所望の位置に溶接し、又は小さな総断面積の導体と支持材を溶接することが可能である。場合によっては支持材はU形の断面を有することができる。その場合素線構成物に沿って延びる側辺部は、側辺部の間でまだ溶接されてない素線の高さより大きい長さを有することができる。先行技術ではこのため溶接が不可能である。ところが本発明の学説に基づき素線がまず溶接されて、側辺部の高さを超える高さを有する素線構成物となる。
【0022】
また本発明は支持材、例えば特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの形の電気接続部材の一部及び支持材に溶接された導体からなる溶接継手、特に超音波又は抵抗溶接により作製された溶接継手に関し、断面積QTの支持材及びこれに溶接された総断面積QLの導体からなる溶接継手が直方体の形状を有し、溶接された導体の総断面積QLが支持材の断面積QTに等しいか又は支持材の断面積にほぼ等しいことを特徴とする。その場合支持材の断面積はとりわけ0.5mm2ないし100mm2の範囲内であり、同様の数値範囲の溶接導体の断面積に等しい。
【0023】
本発明のその他の細部、利点及び特徴は特許請求の範囲及び特許請求の範囲に見られる特徴−単独で及び/又は組合せとして−だけでなく、図面に見られる好ましい実施例の下記の説明からも明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図8に導体と固有剛性平形支持材を超音波で溶接する装置のごく概要が示されている。装置は通常コンバータ112、場合によってはブースタ114及び振動音極16からなる超音波溶接装置又は機械110を具備する。ドイツ特許DE−C−3719083で明らかなように、振動音極116又はその面に組立式対極118−受圧台ともいう−及びスライド120が配属されている。上記特許の開示を参照するよう明記する。振動音極116又はその面、対極118及びスライド120は断面調整可能な圧縮室を画定する。圧縮室は図1ないし5に基づいて詳しく説明する。溶接される部材が圧縮室に入れられる。
【0025】
コンバータ112は導線122を経て発振器124に接続され、一方、発振器114は導線126を経てPC128に通じている。PC128によって溶接工程の制御が行われ、支持材及びこれに溶接される導体の溶接パラメータ又は断面積又は幅をPC128に入力し、又は適当に記憶された値を呼び出すことができる。
【0026】
図1は、図8で概要が明らかな超音波溶接装置の、圧縮室に関する部分図を示す。超音波溶接装置によって導体10、例えば、あらかじめ圧縮する必要はない素線と接続部材14、例えば接地用接触片又はケーブルシューの一部である、断面積QTの平形固有剛性支持材との機械的導電性継手が作製される。そのために導体10と支持材12を圧縮室に入れる。
【0027】
圧縮室16は−横断面も縦断面も−長方形の幾何学的形状を有し、素線のケーブルを取り出すために、正面側が開放している。
【0028】
圧縮室は振動音極26の一部からなる第1の境界面20を具備する。面18に相対して第2の境界面24が広がる。第2の境界面24は対極又は受圧台34の機能を遂行するクロスヘッドからなる。図1ないし3の実施例では、クロスヘッドは境界部材32から出ている。
【0029】
圧縮室16の側部は、スライド30と呼ばれる第1の境界部材によって画定される。スライド30は第1の境界面20及び第2の境界面24に対して垂直な第3の境界面18を形成する。反対側の第4の境界面22は第1の境界面18に対してもっぱら垂直又はほぼ垂直に移動可能な境界部材32によって形成される。境界部材32は第2の境界部材と呼ぶこともできる。その結果第2の境界部材32とクロスヘッド34は、例えばドイツ特許DE−C−3508122の形の先行技術で明らかなように、組立式対極を構成する。該ドイツ特許は本願において明確な先行技術として参照される。
【0030】
スライド30、境界部材32及び受圧台34の運動方向を二重矢印S1、S2及びS3で表示する。
【0031】
導体10と支持材12を溶接するために、これらを圧縮室16に入れる。その場合、圧縮室16は開放されている。そのために受圧台34又はクロスヘッドが図面で右へ移動され、圧縮室16は上から出入り可能であるが、素線10が圧縮室16から横へ滑脱することはない。スライド30の境界面18が振動音極26の境界面18の有効範囲内にあるからである。
【0032】
本発明に基づき導体10と支持材12の溶接は、とりわけ連続的に断面調整可能な圧縮室16で行われ、その際、圧縮室の幅、即ち第3及び第4の境界面18、22の間隔を支持材12の幅、即ち、その縦側縁36、38の内法間隔に合わせて調整することができる。またスライド30はクロスヘッド34(対極)を担持する第2の境界部材32側へ移動される。その結果スライド30だけが第1の境界面20と平行に移動され、一方、第2の境界部材32はこれに垂直に、即ちクロスヘッド34の降下又は上昇のために移動される。
【0033】
本発明に係る方法の好ましい態様においては、溶接される導体10がまず圧縮室16に挿入され、第1の境界面20の上に位置決めされる。次に支持材12を入れ、その際支持材12の平面は第1の境界面20に沿っており、即ち第3及び第4の境界面18、22にほぼ垂直である。次にサイドスライド30が矢印S1の方向へ第2の境界部材32に向かって、第3及び第4の境界面18、22の間隔が支持材12の縦側縁の内法間隔に等しいか又はそれより僅かに小さくなるように移動される。これは自動的に行われ、又はスライド30の移動とともに支持材12を第2の境界部材32の方向へ移動し、支持材12が境界面18及び22によっていわば把持され、その結果これらの境界面の間隔が支持材12の縦側縁36、38の内法間隔に等しくなるようにすることによって行われる。次に第2の境界部材32を振動音極26に沿って(矢印方向S2)移動する。同時にクロスヘッド又は受圧台34を第3の境界面18の方向へ移動し、図3で明らかなように、圧縮室16が閉鎖される。
【0034】
圧縮室の幅bは支持材12の所定の幅に相当する機械的ストップにより、又は支持材自体によって画定される。従って圧縮室16の幅bはおおむね支持材12の幅によって決まる。
【0035】
圧縮室16を閉鎖した後、境界部材32及び受圧台34を振動音極26の方向へ移動する。これは例えば空気圧によって行うことができる。その際、導体10の圧縮が行われる。圧縮の終了の後に圧縮室16は高さhを有する。境界部材32に配属された距離センサによって高さhを決定し、その上で圧縮室16の高さ又はその他の特性値に基づいて、保存された溶接パラメータ、例えば溶接エネルギー、溶接振幅、溶接時間及び溶接圧力を呼び出し、振動音極26に超音波を励起し、受圧台34により導体10及び支持材12に力を働かせると同時に高さhを縮小して導体10と支持材12を溶接することができる。溶接工程の終了の後に受圧台34を逆動させる(持ち上げる)。図示に従ってスライド30は左方向へ移動される。次に導体10と支持材12からなる溶接継手を圧縮室16から取り出すことができる。
【0036】
なお圧縮室16に挿入される導体10の断面積は、支持材12に溶接された導体の総断面積が支持材12の断面積に又はほぼこの断面積に相当するように設計すべきである。
【0037】
本発明に従って、導体10と固有剛性平形支持材12を溶接するための超音波溶接装置の圧縮室の別の実施形態が図4及び5で明らかである。
【0038】
図1及び3の実施例と異なり、図4及び5では受圧台34’と第2の境界部材32’が一体に形成されている。その場合スライド30の方向へ突出する受圧台34’の部分は、調整される圧力室16の幅、即ち支持材12の縦側縁36、38の内法間隔に適合する。次に導体10と支持材12の溶接の手順が前述のように行われる。
【0039】
しかし本発明に基づく方法は、図5で明らかなように、振動音極26に沿って突出する受圧台34’の区域が支持材12の縦側縁36、38の内法間隔より小さい場合も実現することができる。但し第2の境界部材32’と一体をなす受圧台34’の突出部分は、導体10と支持材12を溶接するときに、支持材12が圧縮室16の中で傾いて脱落しないことを保証するような寸法がなければならない。
【0040】
図6は、平形支持材12を有し、電線42の導体10が溶接された接続部材14の斜視図を示す。
【0041】
図6の切断線VIに沿った横断面を図示した図7は、溶接継手、特に超音波又は抵抗溶接継手の横断面がおおむね長方形に形成され、横断面の幅が支持材12の幅bによって指定され、又は決まることを示す。
【0042】
接続部材14は、とりわけ導電性金属、例えば銅の平形押抜き部材として形成され、平形支持材12は圧縮された状態の導体10からなる横断面QLにおおむね相当する横断面QTを有する。本発明に基づく方法は絶縁クリンプ付きの接続部材にも絶縁クリンプなしの接続部材にも適用することができる。
【0043】
絶縁クリンプなしの接続部材14を使用する場合は、平形支持材12と導線42の間の接合部を熱収縮スリーブで絶縁し、密封することができる。熱収縮スリーブは絶縁のため、場合によっては水密絶縁のために使用され、さらに横力及び縦力を最適に吸収することができる。また熱収縮スリーブに詰め物、例えば熱融解接着剤を充填することができる。
【0044】
例えば支持材を取り囲むケーブルボンドによって溶接継手を保護することも可能である。
【0045】
先行技術に比して本発明方法は、特に曲げ操作が不要であり、例えば先行技術によるU形接続端子の場合のような切り屑の発生が少ないので製造が安上がりな簡単な平形接続部材をボンディングに使用するのが特徴である。接続部材14の穴44を有するターミナルラグ42の一部に被覆、例えばスズを施すことも可能である。
【0046】
先行技術と比較して接続部材の平形部分12の断面積QTは、一方では機械的安定性、他方では良好な導電性を得るために拡大されている。平形支持材12とターミナルラグ42の間の接合部に補強リブを設けることもできる。
【0047】
しかし特別な利点として、先行技術により端末及び中継節点の実施のために使用された標準素線溶接機で上記の方法が可能であることを強調しなければならない。こうして例えば顧客特有のケーブルハーネスの最終組立で使用することも可能であり、その際工具交換を行わずに、様々な素線の組合せ及び平形支持材の様々な接続幅が使用される。
【0048】
導体、例えば素線と接触片(支持材)の溶接のための本発明独自の提案が図9ないし12で明らかである。その場合前述の実施例と異なり、接触片100、102は超音波溶接装置の圧縮室104にばらけた状態で挿入される導体でなく、圧縮又は溶接された、本例では矩形横断面を有する素線構成物と溶接される。この処置によって、ボンディング及び継手強度について損失をこうむることなく、比較的小さな総断面積の素線を大型の支持材に、又は支持材の所望の位置に溶接することができるという利点が生まれる。
【0049】
図9で明らかなように、一体に圧縮又は溶接された素線をまず圧縮室104に入れる。圧縮室104は通常、振動音極108、サイドスライド110、受圧台112の支え111及び受圧台自体によって画定される。その場合圧縮室104は差当り開放しているから、受圧台112は本例では支え111の上で右へ移動している。素線構成物106を振動音極108の上に置き、次に接触片100を圧縮室104に入れた後、サイドスライド110と支え111の当該の境界面の内法間隔が接触片100の縦側縁の間隔に等しいか又はほぼ等しくなるように、サイドスライド110を支え111の方向へ移動する。次に支え111を受圧台112とともに振動音極108の方向へ移動する。その際受圧台112をまずサイドスライド110の方向に移動させてから、圧縮室104を画定するサイドスライドの側面に沿って動かす。接触片100と素線又は素線構成物を溶接するときの圧縮室104の閉鎖位置が図10で明らかである。
【0050】
図11及び12で明らかな実施形態は基本的に図9及び10の実施形態に相当するから、同じ部材には同じ参照符号を使用する。
【0051】
図9及び10の図示と異なり、接触片100は板状又は円板状でなく、即ち断面が長方形でなく、−端子でよくあるように−U形に形成されている。それでも本発明の学説に基づき、素線があらかじめ圧縮又は溶接されて素線構成物106をなすから、接触片102と小さな総断面積の素線を溶接することが直ちに可能である。これによって素線構成物106の高さが接触片102の有効側辺部長さより大きく、その結果、図12に基づき明らかにするように、素線と接触片102の完全な溶接が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】超音波溶接装置の第1の位置にある横断面可変の圧縮室を示す。
【図2】第2の位置にある図1の圧縮室を示す。
【図3】第3の位置にある図1及び図2の圧縮室を示す。
【図4】超音波溶接装置の横断面可変の圧縮室の別の実施形態を示す。
【図5】超音波溶接装置の横断面可変の圧縮室の別の実施形態を示す。
【図6】素線が溶接された電気接続部材の斜視図を示す。
【図7】図6のVI−VI線に沿った断面図を示す。
【図8】超音波溶接装置の原理図を示す。
【図9】溶接の前の素線構成物と支持材の配置の原理図を示す。
【図10】溶接時の図9の配置図を示す。
【図11】別様に形成された支持材を含む図9と同様の図を示す。
【図12】図10に相当する図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つの境界面で画定され、溶接時に横断面が縮小されるとりわけ矩形横断面の圧縮室で導体と支持材を溶接し、第1の境界面が第1の電極、例えば振動音極、第1の境界面と平行又はほぼ平行な第2の境界面が第1の電極に対して移動可能な対極、例えば受圧台、そして残りの第3及び第4の境界面が第1の電極に対して移動される第1及び第2の境界部材からなる、導体、例えば素線と平形固有剛性支持材、例えば電気接続部材又はその一部、特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの一部との間に溶接継手を作製するための方法において、支持材として互いに平行又はほぼ平行な縦側縁を有する支持材を使用し、間隙を置いて第1の境界面に沿って第1の境界部材を、対極の取付け台として形成された第2の境界部材の方向へ移動し、一方、間隙を保ちつつ第2の境界部材を第1の境界面に対してもっぱら垂直又はほぼ垂直に移動することによって、圧縮室の横断面を変更し、圧縮室が開放されて、第1の境界面及び第1の境界面の有効範囲内にある第3の境界面及び第4の境界面で画定されているときに、その中に導体及び支持材を挿入し、第3及び第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の内法間隔に整合するように、第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ移動し、次に第2の境界部材を移動することによって対極を第1の電極の方向へ移動することを特徴とする方法。
【請求項2】
支持材として平坦な平形部材又は湾曲した平形部材を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
圧縮してない素線を開いた圧縮室に挿入することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
開いた圧縮室の中で導体を第1の境界面の上に置き、次に導体の上に支持材を置き、続いて第1の境界面に沿って移動可能な第1の境界部材を支持材の手前側の縦側縁に突き当て、その際支持材の反対側の縦側縁が第3の境界面に接するか、又は第3の境界面と第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の間の内法間隔に等しいか又はそれより僅かに小さくなるまで、第1の境界部材を移動することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
圧縮され、支持材に溶接された導体の横断面が支持材の横断面に等しいか又はほぼ等しくなるような総断面積を有する導体を圧縮室に入れることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
第3及び第4の境界面の間隔が、支持材の縦側縁の内法間隔に整合する、あらかじめ定めた値に調整されることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
第3及び第4の境界面の間隔が、対極により力を働かせたときに支持材が電極の方向に移動されて、第4の境界面と平行に整列されるような値に調整されることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
圧縮室を支持材及び導体からなる幾何学的形状に連続的に適応させることができることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
方法が下記の手順、即ち
−圧縮室を開いて、溶接される導体を第1の電極の上に挿入し、
−おおむね長方形の横断面QTを有する支持材を導体の上に挿入し、
−第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ、第3及び第4の境界面の間隔bを残して移動し、ここで間隔bは支持材の縦側縁の内法間隔に整合し、
−対極を支持材の上に降下させ、第1の電極の方向へ支持材に力を働かせることによって、導体を支持材と第1の電極の間で圧縮し、
−圧縮の終了の後に圧縮室の高さh又は幅b又は少なくとも1つのその他の特性値を決定し、
−圧縮室の高さh又は幅b又は特性値に基づいて、保存された溶接パラメータを呼び出し、
−同時に第1の電極と第2の電極の間隔を変えながら、圧縮された導体と支持材を溶接し、
−第2の電極を持ち上げ、第1の境界部材と第2の境界部材を引き離すことによって圧縮室を開き、
−支持材に溶接された導体からなる溶接継手を圧縮室から取り出す
という手順を有することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
支持材の横断面QT又は導体の総断面積に応じて溶接パラメータを決定又は選定することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
予備圧縮及び/又は予備溶接もしくは溶接された単体としての導体、例えば素線を支持材に溶接することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
支持材としてU形断面の幾何学的形状を有する支持材を使用し、その側辺部を導体に沿って延びるように整列し、側辺部の間に広がる面の横断面がとりわけ導体の総断面積より小さいことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
とりわけ長方形の幾何学的形状の予備圧縮又は予備溶接又は溶接された単体としての導体を圧縮室に入れ、次にこの単体の上に支持材を位置決めし、続いて対極に対する第1の電極の相対運動及び第1の電極の励振によって単体と支持材を溶接することを特徴とする少なくとも請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
支持材(12)例えば特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの形の電気接続部材の一部及び支持材に溶接された導体(10)からなる超音波又は抵抗溶接継手において、支持材(12)及びこれに共に溶接され、総断面積QLを有する導体(10)からなる溶接継手が直方体の形状を有し、溶接された導体の総断面積QLが導体の縦方向を横切って見た支持材の横断面QTに等しいか又はほぼ等しいことを特徴とする溶接継手。
【請求項15】
支持材(12)が0.15mm2ないし100mm2≦QT≦100mm2の矩形横断面QTを有することを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項16】
導体(10)の総断面積QLが0.15mm2≦ QL≦100mm2であることを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項17】
溶接継手が熱収縮スリーブによって、場合によっては詰め物例えば熱融解接着剤を使用して絶縁され、密封され、縦力及び横力に対して保護されていることを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項18】
支持材を取り囲むケーブルボンドによって溶接継手が保護されていることを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項1】
4つの境界面で画定され、溶接時に横断面が縮小されるとりわけ矩形横断面の圧縮室で導体と支持材を溶接し、第1の境界面が第1の電極、例えば振動音極、第1の境界面と平行又はほぼ平行な第2の境界面が第1の電極に対して移動可能な対極、例えば受圧台、そして残りの第3及び第4の境界面が第1の電極に対して移動される第1及び第2の境界部材からなる、導体、例えば素線と平形固有剛性支持材、例えば電気接続部材又はその一部、特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの一部との間に溶接継手を作製するための方法において、支持材として互いに平行又はほぼ平行な縦側縁を有する支持材を使用し、間隙を置いて第1の境界面に沿って第1の境界部材を、対極の取付け台として形成された第2の境界部材の方向へ移動し、一方、間隙を保ちつつ第2の境界部材を第1の境界面に対してもっぱら垂直又はほぼ垂直に移動することによって、圧縮室の横断面を変更し、圧縮室が開放されて、第1の境界面及び第1の境界面の有効範囲内にある第3の境界面及び第4の境界面で画定されているときに、その中に導体及び支持材を挿入し、第3及び第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の内法間隔に整合するように、第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ移動し、次に第2の境界部材を移動することによって対極を第1の電極の方向へ移動することを特徴とする方法。
【請求項2】
支持材として平坦な平形部材又は湾曲した平形部材を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
圧縮してない素線を開いた圧縮室に挿入することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
開いた圧縮室の中で導体を第1の境界面の上に置き、次に導体の上に支持材を置き、続いて第1の境界面に沿って移動可能な第1の境界部材を支持材の手前側の縦側縁に突き当て、その際支持材の反対側の縦側縁が第3の境界面に接するか、又は第3の境界面と第4の境界面の間隔が支持材の縦側縁の間の内法間隔に等しいか又はそれより僅かに小さくなるまで、第1の境界部材を移動することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
圧縮され、支持材に溶接された導体の横断面が支持材の横断面に等しいか又はほぼ等しくなるような総断面積を有する導体を圧縮室に入れることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
第3及び第4の境界面の間隔が、支持材の縦側縁の内法間隔に整合する、あらかじめ定めた値に調整されることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
第3及び第4の境界面の間隔が、対極により力を働かせたときに支持材が電極の方向に移動されて、第4の境界面と平行に整列されるような値に調整されることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
圧縮室を支持材及び導体からなる幾何学的形状に連続的に適応させることができることを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
方法が下記の手順、即ち
−圧縮室を開いて、溶接される導体を第1の電極の上に挿入し、
−おおむね長方形の横断面QTを有する支持材を導体の上に挿入し、
−第1の境界部材を第2の境界部材の方向へ、第3及び第4の境界面の間隔bを残して移動し、ここで間隔bは支持材の縦側縁の内法間隔に整合し、
−対極を支持材の上に降下させ、第1の電極の方向へ支持材に力を働かせることによって、導体を支持材と第1の電極の間で圧縮し、
−圧縮の終了の後に圧縮室の高さh又は幅b又は少なくとも1つのその他の特性値を決定し、
−圧縮室の高さh又は幅b又は特性値に基づいて、保存された溶接パラメータを呼び出し、
−同時に第1の電極と第2の電極の間隔を変えながら、圧縮された導体と支持材を溶接し、
−第2の電極を持ち上げ、第1の境界部材と第2の境界部材を引き離すことによって圧縮室を開き、
−支持材に溶接された導体からなる溶接継手を圧縮室から取り出す
という手順を有することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
支持材の横断面QT又は導体の総断面積に応じて溶接パラメータを決定又は選定することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
予備圧縮及び/又は予備溶接もしくは溶接された単体としての導体、例えば素線を支持材に溶接することを特徴とする上記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
支持材としてU形断面の幾何学的形状を有する支持材を使用し、その側辺部を導体に沿って延びるように整列し、側辺部の間に広がる面の横断面がとりわけ導体の総断面積より小さいことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
とりわけ長方形の幾何学的形状の予備圧縮又は予備溶接又は溶接された単体としての導体を圧縮室に入れ、次にこの単体の上に支持材を位置決めし、続いて対極に対する第1の電極の相対運動及び第1の電極の励振によって単体と支持材を溶接することを特徴とする少なくとも請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
支持材(12)例えば特に接地用接触片、接触ブレード又はケーブルシューの形の電気接続部材の一部及び支持材に溶接された導体(10)からなる超音波又は抵抗溶接継手において、支持材(12)及びこれに共に溶接され、総断面積QLを有する導体(10)からなる溶接継手が直方体の形状を有し、溶接された導体の総断面積QLが導体の縦方向を横切って見た支持材の横断面QTに等しいか又はほぼ等しいことを特徴とする溶接継手。
【請求項15】
支持材(12)が0.15mm2ないし100mm2≦QT≦100mm2の矩形横断面QTを有することを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項16】
導体(10)の総断面積QLが0.15mm2≦ QL≦100mm2であることを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項17】
溶接継手が熱収縮スリーブによって、場合によっては詰め物例えば熱融解接着剤を使用して絶縁され、密封され、縦力及び横力に対して保護されていることを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【請求項18】
支持材を取り囲むケーブルボンドによって溶接継手が保護されていることを特徴とする請求項14に記載の溶接継手。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−507408(P2008−507408A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521897(P2007−521897)
【出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007919
【国際公開番号】WO2006/010551
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(505404688)シュンク・ウルトラシャルテヒニーク・ゲーエムベーハー (15)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007919
【国際公開番号】WO2006/010551
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(505404688)シュンク・ウルトラシャルテヒニーク・ゲーエムベーハー (15)
【Fターム(参考)】
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