説明

炭素多孔体の製造方法及び蓄電デバイス

【課題】非水系電解液を利用する蓄電デバイスの電極材料として有用な炭素多孔体を製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明の炭素多孔体の製造方法は、カルボキシ基又はヒドロキシ基を有する含窒素複素環式化合物とアルカリ土類金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で焼成することにより焼成物を得たのち、焼成物中のアルカリ土類金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で前記焼成物を洗浄してこの成分を除去することにより炭素多孔体の前駆体を生成し、前駆体とアルカリ金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で熱処理することにより熱処理物を得たのち、更に、熱処理物中のアルカリ金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で熱処理物を洗浄してこの成分を除去することにより炭素多孔体を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素多孔体の製造方法及びその炭素多孔体を用いた蓄電デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車分野では環境問題を考慮して電気自動車やハイブリッド自動車などが開発され、電子情報機器の分野では場所を選ばずに作業できる利便性を考慮して携帯パソコンや携帯電話、携帯オーディオなどが開発されている。このような製品では、小型ながら長時間の稼働を可能とする蓄電デバイスが求められている。この種の蓄電デバイスとしては、電気二重層キャパシタやハイブリッドキャパシタ、疑似電気二重層キャパシタ、リチウムイオン電池などが知られている。
【0003】
例えば、電気二重層キャパシタとしては、水系又は非水系の電解液に一対の活性炭電極を配置したものが知られている。こうした電気二重層キャパシタでは、充放電は単なる静電的効果であるため、より高速での充放電が可能であるが、貯蔵可能な電気エネルギが二次電池より一桁程度低い。通常の電気二重層キャパシタでは充放電時に両極の電位が上下対称的に変化するが、負極にあたる側に二次電池の負極を適用すると、正負極の電位差が拡大する等によりエネルギ密度を増大させることができる。この系はハイブリッドキャパシタと呼ばれており、最近注目されている。
【0004】
特許文献1には、正極に多孔性炭素を採用し、負極に金属リチウム又はリチウムイオンを吸蔵・離脱可能な炭素材料を採用したハイブリッドキャパシタが開示されている。このキャパシタによれば、負極に金属リチウム又はリチウムイオンを吸蔵・離脱可能な炭素材料を採用しているため負極電位が低下することから、従来の電気二重層キャパシタに比べて蓄電容量が向上する。また、特許文献2には、電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池などの電極用材料として、単なる高表面積化や細孔の増加による容量の向上は頭打ち状態に達していることに鑑み、炭素に窒素をドーピングした材料が提案されている。具体的には、メラミン樹脂を発泡させたメラミンフォームを、不活性雰囲気下で炭素化して得られる窒素含有炭素フォームが電極用材料として有用であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−107048号公報
【特許文献2】特開2007−269505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、ハイブリッド化によって最大セル電圧を高めることで蓄電容量の向上を図っているが、蓄電原理は基本的に電気二重層形成によるものなので、正極におけるイオン吸着密度の増大なしには蓄電量の大幅な向上は望めないという問題があった。また、特許文献2では、得られる窒素含有炭素フォームは、比表面積が非常に小さいため、硫酸水溶液のように水系電解液を利用する蓄電デバイスの電極として用いることはできるが、非水系電解液を利用する蓄電デバイスの電極として用いることはできないという問題があった。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、非水系電解液を利用する蓄電デバイスの電極材料として有用な炭素多孔体を製造する方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明者らは、炭素多孔体の製造方法を種々検討したところ、ニコチン酸と水酸化カルシウムとを中和して得られる塩を窒素気流中で焼成し、この焼成物を洗浄して得られた前駆体に、更に水酸化カリウムを混合して熱処理・洗浄すると、比表面積の高い炭素多孔体となり、非水系電解液を利用する電気二重層キャパシタの電極として有用であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の炭素多孔体の製造方法は、
カルボキシ基又はヒドロキシ基を有する含窒素複素環式化合物とアルカリ土類金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で焼成することにより焼成物を得る焼成工程と、
該焼成物中の前記アルカリ土類金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で前記焼成物を洗浄して該成分を除去することにより炭素多孔体の前駆体を得る前駆体生成工程と、
前記前駆体とアルカリ金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で熱処理することにより熱処理物を得る熱処理工程と、
該熱処理物中の前記アルカリ金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で前記熱処理物を洗浄して該成分を除去することにより炭素多孔体を得る炭素多孔体生成工程と、
を含むものである。
【0010】
また、本発明の蓄電デバイスは、負極と正極との間に非水系電解液を介在させた蓄電デバイスであって、前記正極は、上述した炭素多孔体の製造方法によって製造された炭素多孔体を含むものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の炭素多孔体の製造方法によれば、負極と正極との間に非水系電解液を介在させた蓄電デバイスの電極材料として有用な炭素多孔体を製造することができる。具体的には、この製造方法によって得られる炭素多孔体をこうした蓄電デバイスの正極材料として用いた場合、放電容量や単位面積あたりの放電容量を従来の電極材料に比べてより高めることができる。
【0012】
こうした効果が得られる理由については定かではないが、以下のように推察している。すなわち、本発明の製造方法によって得られる炭素多孔体は、炭素骨格(グラフェン構造)の一部が窒素で置換されたことにより、炭素表面には共有結合に関与しない余剰の電子が存在している。この過剰な電子は炭素多孔体の表面に極性を付与することになり、非水系電解液などの極性分子に対する親和性が増すと考えられる。また、このような表面極性の向上は、電気二重層を形成するイオンの安定化を促す可能性も考えられ、単位表面あたりのイオン吸着密度が増大することも考えられる。一方、本発明の製造方法によって得られる炭素多孔体は、比表面積が400m2/g以上であり、例えば特許文献2の窒素含有炭素フォームに比べると格段に大きな値であり、この点でも非水系電解液の蓄電デバイスの電極として有利である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】前駆体及び比較例1の吸着等温線のグラフである。
【図2】前駆体及び比較例1の細孔分布のグラフである。
【図3】蓄電デバイスの説明図であり、上段は蓄電デバイス10の組立前の断面図、下段は蓄電デバイス10の組立後の断面図である。
【図4】N/C比に対する放電容量及び単位表面積あたりの放電容量の関係を示す説明図である。
【図5】N/C比に対する放電容量及び平均細孔径の関係を示す説明図である。
【図6】N/C比に対する放電容量及び比表面積の関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の炭素多孔体の製造方法は、カルボキシ基又はヒドロキシ基を有する含窒素複素環式化合物とアルカリ土類金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で焼成することにより焼成物を得る焼成工程と、焼成物中のアルカリ土類金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で焼成物を洗浄してこの成分を除去することにより炭素多孔体の前駆体を得る前駆体生成工程と、前駆体とアルカリ金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で熱処理することにより熱処理物を得る熱処理工程と、熱処理物中のアルカリ金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で熱処理物を洗浄してこの成分を除去することにより炭素多孔体を得る炭素多孔体生成工程と、を含む。
【0015】
(焼成工程)
この工程では、カルボキシ基又はヒドロキシ基を有する含窒素複素環式化合物と金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で焼成することにより焼成物を得る。ここで、含窒素複素環式化合物は、カルボキシ基又はヒドロキシ基を1つだけ有していてもよいし、2つ以上有していてもよい。2つ以上有しているときには、カルボキシ基及びヒドロキシ基のいずれか一方だけを有していてもよいし、両方を有していてもよい。なお、ヒドロキシ基よりもカルボキシ基の方が好ましい。また、含窒素複素環式化合物としては、ピロールやピリジンなどのように1つの窒素を含む複素環式化合物;ピラゾールやイミダゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジンなどのように2つの窒素を含む複素環式化合物;1,2,3−トリアジンや1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジンなどのように3つの窒素を含む複素環式化合物などが挙げられるが、これらのうちピリジンが好ましい。つまり、含窒素複素環式化合物として好ましいものは、カルボキシ基を有するピリジンであり、例えばピリジン−3−カルボン酸(ニコチン酸)、ピリジン−2−カルボン酸、ピリジン−4−カルボン酸、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,4−ジカルボン酸、ピリジン2,5−ジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、ピリジン−3,4−ジカルボン酸、ピリジン−3,5−ジカルボン酸、ピリジン−2,4,5−トリカルボン酸などが挙げられる。アルカリ土類金属イオンとしては、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオンなどが挙げられ、このうちカルシウムイオンが好ましい。また、原料としては、アルカリ土類金属の水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられるが、このうち水酸化物が好ましい。例えば、酸性を示す、含窒素複素環式化合物のカルボキシ基と中和するためである。含窒素複素環式化合物とアルカリ土類金属イオンとの混合物を得るには、例えば両者を水溶液中で混合したあと水を蒸発乾固することにより得るようにしてもよい。両者の使用量は、中和反応式に基づく化学量論量だけ用いてもよいし、一方が他方に対して過剰になるように用いてもよい。こうして得られる混合物を不活性雰囲気下で焼成するのであるが、不活性雰囲気としては窒素雰囲気やアルゴン雰囲気などが挙げられる。また、焼成温度は、焼成する混合物にもよるが、例えば400〜1000℃とするのが好ましい。このようにして含窒素複素環式化合物とアルカリ土類金属とを原料とする焼成物を得ることができる。
【0016】
(前駆体生成工程)
この工程では、焼成物中のアルカリ土類金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で焼成物を洗浄してこの成分を除去することにより炭素多孔体の前駆体を得る。ここで、洗浄液としては、アルカリ土類金属イオンに由来する成分を溶解可能であれば特に限定されないが、例えばアルカリ土類金属イオンがカルシウムイオンの場合には水や酸性水溶液を用いることが好ましい。酸性水溶液としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸及びシュウ酸などが挙げられるが、このうち、酢酸がより好ましい。こうした洗浄を行うことにより、焼成物中のアルカリ土類金属イオンに由来する成分が存在していた箇所は空洞になるため、多孔体の前駆体となる。このようにして得られる前駆体は、比表面積が200m2/g以上、炭素原子に対する窒素原子の比(N/C)が0.03〜0.3程度となることが多い。ちなみに、洗浄前の焼成物の比表面積は10m2/g以下である。こうした洗浄の効率(つまりアルカリ土類金属に由来する成分の除去効率)を考慮すると、こうした成分の溶解度が高い洗浄液を用いることが好ましい。この点で、アルカリ土類金属イオンがカルシウムイオンの場合には、マグネシウムイオンやバリウムイオンなどと比べて水や酸性水溶液に対する溶解度が高いため、好ましい。
【0017】
(熱処理工程)
この工程では、前駆体とアルカリ金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で熱処理することにより熱処理物を得る。この工程により、更に炭素多孔体の比表面積を高めることができる。アルカリ金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどが挙げられ、このうちカリウムイオンが好ましい。また、原料としては、アルカリ金属の水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられるが、このうち水酸化物が好ましい。前駆体とアルカリ金属イオンとを混合するに際して、前駆体の100重量部に対して100重量部以上600重量部以下、より好ましくは200重量部以上400重量部以下のアルカリ金属イオンを含む化合物を混合することが好ましい。アルカリ金属化合物が100重量部以上では前駆体の比表面積を高めやすく、600重量部以下では炭素多孔体から窒素が除去されるのをより抑制することができ、好ましい。こうして得られる混合物を不活性雰囲気下で熱処理するのであるが、不活性雰囲気としては窒素雰囲気や希ガス雰囲気(例えばアルゴン雰囲気)などが挙げられる。この不活性雰囲気には、水蒸気などを添加してもよい。この熱処理工程では、所定の熱処理温度範囲で熱処理を行う。この熱処理条件によっては炭素多孔体に含まれる窒素が脱離してしまうことから、できるだけ穏和な条件とすることが好ましい。所定の熱処理温度範囲は、例えば、熱処理温度と比表面積と炭素多孔体の含窒素量との関係を経験的に求め、比表面積を高めると共に含まれる窒素分の減少をより抑える温度範囲とすることができる。熱処理温度は、熱処理する混合物にもよるが、例えば、350℃以上1000℃以下とするのが好ましい。特に、カルボキシ基を有するピリジンを含む含窒素複素環式化合物として用いた際には、熱処理温度は、400℃以上600℃未満の範囲、より好ましくは450℃以上550℃以下の範囲とすることが好ましい。400℃を超えると比表面積をより高めやすく、600℃未満では炭素多孔体から窒素が除去されるのをより抑制することができ、好ましい。また、昇温速度は、10℃/分以下であることが好ましく、5℃/分以下であることがより好ましく、2℃/分以下であることが更に好ましい。また、目標温度での保持時間は、8時間以内が好ましく、5時間以内がより好ましく、3時間以内が更に好ましい。このようにして、前駆体とアルカリ金属イオンとを原料とする熱処理物を得ることができる。
【0018】
(炭素多孔体生成工程)
この工程では、熱処理物中のアルカリ金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で熱処理物を洗浄してこの成分を除去することにより炭素多孔体を得る。ここで、洗浄液としては、アルカリ金属イオンに由来する成分を溶解可能であれば特に限定されないが、例えば、水や酸性水溶液を用いることが好ましい。こうした洗浄を行うことにより、熱処理物中のアルカリ金属イオンを除去し、より中性な炭素多孔体を得ることができる。このようにして本発明の炭素多孔体を得ることができる。
【0019】
上記工程により作製された本発明の炭素多孔体は、炭素原子に対する窒素原子の比(N/C比)が0.010以上0.3以下の範囲の窒素を含み、平均細孔径が2nm以下であり、比表面積が450m2/g以上を示す。ここで、平均細孔径(nm)は、窒素吸着等温線の相対圧力(P/P0)が0.995であるときの窒素吸着量を全細孔容量(ミクロ細孔とメソ細孔の総量)とし、平均細孔径(nm)=全細孔容量×2÷比表面積×1000…式(1)から求めるものとする。本発明の炭素多孔体において、N/C比は、0.010以上0.3以下の範囲が好ましく、0.030以上0.2以下であることがより好ましい。N/C比が0.010以上0.3以下の範囲では、例えば炭素多孔体の表面と非水電解液との親和性がより好ましい。また、本発明の炭素多孔体において、平均細孔径は、2nm以下が好ましく、1.1nm以下がより好ましい。平均細孔径が2nm以下において、蓄電デバイスのイオンの吸着性が向上すると考えられるからである。また、平均細孔径は、蓄電デバイスのイオンの吸着性を考慮すると、0.5nm以上であることが好ましい。また、本発明の炭素多孔体において、比表面積は、より大きいことが好ましいが、450m2/g以上が好ましく、1000m2/g以上であることがより好ましい。また、炭素多孔体の作製処理を考慮すると、比表面積は、5000m2/g以下であることがより好ましい。
【0020】
本発明の蓄電デバイスは、負極と正極との間に非水系電解液を介在させた蓄電デバイスであって、正極は、上述した炭素多孔体の製造方法によって製造された炭素多孔体を含むものである。
【0021】
ここで、負極は、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであることが好ましい。このような負極としては、例えば金属リチウムやリチウム合金のほか、金属酸化物、金属硫化物、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物質などが挙げられる。リチウム合金としては、例えばアルミニウムやスズ、マグネシウム、インジウム、カルシウムなどとリチウムとの合金が挙げられる。金属酸化物としては、例えばスズ酸化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物などが挙げられる。金属硫化物としては、例えばスズ硫化物やチタン硫化物などが挙げられる。リチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物質としては、例えば黒鉛、コークス、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素、樹脂焼成炭素などが挙げられる。
【0022】
正極は、導電助剤を含んでいてもよい。導電助剤としては、導電性を有する材料であれば特に限定されない。例えば、ケッチェンブラックやアセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類でもよいし、鱗片状黒鉛のような天然黒鉛や人造黒鉛、膨張黒鉛などのグラファイト類でもよいし、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維類でもよいし、銅や銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属粉末類でもよいし、ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料でもよい。また、これらを単体で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。また、正極は、バインダ(結着成分)を含んでいてもよい。バインダとしては、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体などが挙げられる。これらの材料は単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
【0023】
また、正極は、例えば上述した炭素多孔体と導電助剤とバインダとを混合したあと、集電体にプレス成形して形成してもよい。混合方法は、例えばN−メチルピロリドンなどの溶媒存在下で湿式混合してもよいし、乳鉢などを使って乾式混合してもよい。集電体としては、特に限定されるものではないが、例えば、InSnO2,SnO2,ZnO,In22などの透明導電助剤、フッ素ドープ酸化錫(SnO2:F)、アンチモンドープ酸化錫(SnO2:Sb)、錫ドープ酸化インジウム(In23:Sn)、ZnO,Alドープ酸化亜鉛(ZnO:Al)、Gaドープ酸化亜鉛(ZnO:Ga)などの不純物がドープされたそれらの材料等の単層又は積層を、ガラスや高分子状に形成させたものを用いることができる。その膜厚は、特に限定されるものではないが、3nmから10μm程度が好ましい。なお、ガラスや高分子の表面がフラットなものでもよいし、表面に凹凸を有しているものでもよい。また、集電板として、ステンレス鋼やアルミニウム、銅などの金属板を用いることもできる。
【0024】
非水系電解液は、特に限定されるものではないが、支持塩を含む極性有機溶媒やイオン性液体などを用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF6,LiClO4,LiBF4,Li(CF3SO22N,(C254NBF4,(C494NBF4,(C254NPF6,(C494NPF6などの公知の支持塩を用いることができる。支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.8〜1.2Mであることがより好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)など従来の二次電池やキャパシタに使われる有機溶媒が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。また、イオン性液体としては、特に限定されるものではないが、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロスルホニル)イミドや1−エチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなどを用いることができる。
【0025】
本発明の蓄電デバイスは、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、蓄電デバイスの使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
【0026】
本発明の蓄電デバイスの形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。
【0027】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【実施例】
【0028】
以下には、本発明の蓄電デバイスを具体的に作製した例を、実施例として説明する。
【0029】
[前駆体:熱処理前の窒素ドープした多孔質炭素材料]
ニコチン酸(ピリジン−3−カルボン酸:東京化成)と水酸化カルシウム粉末(和光純薬)との中和塩を蒸発乾固法で調製した。中和当量に相当する試薬を水に分散したのち、80℃の湯浴で加熱することで透明溶液を得た。透明溶液を蒸発乾固することで、ニコチン酸カルシウムの中和塩を得た。この中和塩を石英反応管中、不活性雰囲気(窒素気流中)で加熱することで炭素化した。窒素の流量は1L/分、炭素化温度は500℃であった。所定の温度に到達後、3時間の温度保持を行った。炭素化後の試料を水洗し、そこへ過剰量の酢酸(和光純薬)を加え、炭素化に伴い生成したカルシウム塩を溶解した。ろ別後、水洗および乾燥を行い、メノウ乳鉢にて磨砕することで、熱処理前の前駆体としての窒素原子をドープした多孔質炭素材料を得た。この前駆体を用いて液体窒素温度における窒素吸脱着測定を行った。この前駆体のBET比表面積は、407m2/gであった。この結果を基に、BJH法を用いて細孔分布を解析した。その測定結果である吸着等温線及び細孔分布をそれぞれ図1及び図2に示す。
【0030】
[比較例1]
活性炭(クラレRP−20)を炭素材料としての比較例1とした。この活性炭を用いて液体窒素温度における窒素吸脱着測定を行った。その測定結果である吸着等温線及び細孔分布をそれぞれ図1及び図2に示す。この活性炭のBET比表面積は、1634m2/gであった。
【0031】
[実施例1]
得られた上記の前駆体の100重量部に対し、100重量部の水酸化カリウム(和光純薬)を混合した。この混合物を不活性雰囲気下(窒素気流中)で加熱することで、熱処理工程を行った。熱処理は、目標温度を500℃とし、この温度に達するまで2℃/分で昇温を行い、この温度に到達後、3時間、加熱を維持したあと、室温まで降温した。熱処理終了後、熱処理物をイオン交換水中に分散し、数回水洗することで、水酸化カリウムに由来した金属イオン成分を除去した。これを空気中、120℃で乾燥し、得られたものを実施例1の炭素多孔体とした。
【0032】
[実施例2〜5]
得られた上記の前駆体の100重量部に対し、それぞれ200重量部、300重量部、400重量部、600重量部の水酸化カリウム(和光純薬)を混合した以外は実施例1と同様の工程を経て得られたものをそれぞれ実施例2〜5の炭素多孔体とした。
【0033】
[実施例6]
実施例4の炭素多孔体において、熱処理温度を400℃とした以外は実施例4と同様の工程を経て得られたものをそれぞれ実施例4の炭素多孔体とした。
【0034】
[比較例2]
実施例4の炭素多孔体において、熱処理温度を600℃とした以外は実施例4と同様の工程を経て得られたものをそれぞれ比較例2の炭素材料とした。
【0035】
(比表面積・細孔容積測定)
各炭素材料について、液体窒素温度における窒素吸着測定から細孔構造特性値を求めた。比表面積はBET解析から算出し、ミクロ細孔容量は非特許文献1(K.Kaneko,C.Ishii,M.Ruike and H.Kuwabara,Carbon,30,1075-1088 (1992).)に記載のSPE(Subtracting Pore Effect)解析から算出した。また平均細孔径は、窒素吸着等温線の相対圧力(P/P0)が0.995であるときの窒素吸着量を全細孔容量(ミクロ細孔とメソ細孔の総量)とし、平均細孔径(nm)=全細孔容量×2÷比表面積×1000…式(1)から求めた。細孔形状はスリット型の細孔構造を仮定した。
【0036】
(窒素/炭素比(N/C比))
各試料のN/C比(窒素原子と炭素原子の量比)を、X線光電子分光法(XPS)から求めた。X線光電子分光測定は、XPS測定装置(アルバックファイ製PHI−5500MC)を用い、X線源としてMgKαを用いて行った。N/C比は、各試料のXPS測定を行い、各試料の炭素のC1Sピークと窒素のN1Sピークの面積を求め、その面積比から計算した。
【0037】
(蓄電デバイスの作製)
前駆体、実施例1〜5の炭素多孔体及び比較例1の炭素材料の各々をメノウ乳鉢にて磨砕したのちに、空気中、120℃で乾燥した。炭素多孔体を87重量部、導電助剤であるケッチェンブラック(ライオン製ECP600)を8.7重量部、および結合剤であるテフロンパウダーを4.3重量部の割合で混練し、シート状の電極を形成した。図3は蓄電デバイス10の説明図であり、上段が蓄電デバイス10の組立前の断面図、下段が蓄電デバイス10の組立後の断面図である。蓄電デバイス10を組み立てるにあたり、まず、外周面にねじ溝が刻まれたステンレス製の円筒基体12の上面中央に設けられたキャビティ14に、負極16と、セパレータ18と、上述した正極20(合材重量として1mg)とをこの順に積層した。本実施例では、負極16として直径16mm、厚さ0.4mmのリチウム金属箔、セパレータ18としてポリエチレン製セパレータ(東燃化学製、微多孔性ポリエチレン膜)を用いた。そして、非水系電解液をキャビティ14に注入したあと、ポリプロピレン製の絶縁リング29を入れ、次いでポリプロピレン製のリング22の穴に液密に固定されたステンレス製の円柱24を正極20の上に配置し、ステンレス製のコップ状の蓋26を円筒基体12にねじ込んだ。更に、円柱24の上にPTFE製の絶縁用樹脂リング27を配置し、蓋26の上面中央に設けられた開口26aの内周面に刻まれたねじ溝に貫通孔25aを持つ加圧ボルト25をねじ込み、負極16とセパレータ18と正極20とを加圧密着させた。蓄電デバイス10の組み立ては全てアルゴングローブボックス中で行った。このようにして、蓄電デバイス10を組み立てた。なお、蓋26の上面中央に設けられた開口26aの径は円柱24の径よりも大きいことから、蓋26と円柱24とは非接触な状態となっている。また、キャビティ14の周辺にはパッキン28が配置されているため、キャビティ14内に注入された電解液が外部に漏れることはない。この蓄電デバイス10では、蓋26と加圧ボルト25と円筒基体12とが負極16と一体化されて全体が負極側となり、円柱24が正極20と一体化されると共に負極16と絶縁されているため正極側となる。なお、非水系電解液は、1mol/L濃度の LiPF6系電解液(富山薬品工業製LIPAST 3E7DEC/PF1)を用いた。これはLiPF6塩を、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒(体積比3:7)に溶解したものである。このようにして組み立てた蓄電デバイス10を用いて、充放電特性の評価を行った。
【0038】
(蓄電デバイスの充放電評価)
前駆体、実施例1〜5及び比較例1の蓄電デバイスの充放電特性は、北斗電工製HJ1001SM8Aを用い、定電流法で評価した。500mA/g(正極合材重量あたりの電流量)の電流量で、デバイス端子間の電圧が4.5Vに達するまで定電流で充電を行い、4.5Vに達した後に電位を維持したまま、充電電流が50mA/gに達するまで充電を行うことで、蓄電デバイスを満充電した。充電が終了した後に、500mA/g(正極合材重量あたりの電流量)の電流による定電流放電を、端子間電圧が2.0Vに達するまで放電した。この充電−放電サイクルを40回繰り返した後に、40サイクル目の放電測定時の時間−電位曲線(クロノポテンショグラム)から、以下の式(2)を用い、蓄電デバイスの放電容量を求めた。放電容量(mAh)=電流(I)×経過時間(△t)…(2)
ここで電流(I)は定電流放電の電流値、経過時間(△t)は放電開始(端子間電圧4
.5V)から放電終了(端子間電圧2.0V)までに要した時間である。
【0039】
(実験結果)
表1に前駆体、実施例1〜5及び比較例1の測定結果をまとめた。表1には、作製条件としての前駆体とアルカリ化合物との重量比、BET比表面積(m2/g)、ミクロ細孔容量(mL/g)、平均細孔径(nm)、N/C比、放電容量(mAh/g)、単位表面積あたりの放電容量(mAh/m2)を示した。なお、放電容量を各試料の比表面積で除した値である単位表面積あたりの放電容量は、以下、放電能とも称する。表1に示したように、実施例1〜5では、全ての試料で比較例1を上回る放電能を示した。また、各実施例で調製された炭素多孔体は、比表面積が比較例1(活性炭)に比べ小さいにもかかわらず、実施例1を除いて比較例を上回る放電容量を示した。特に、実施例3,4において比較例1の約1.5倍の放電容量が得られた。
【0040】
【表1】

【0041】
図4は、N/C比に対する放電容量及び放電能の関係を示す説明図であり、図5は、N/C比に対する放電容量及び平均細孔径の関係を示す説明図であり、図6は、N/C比に対する放電容量及び比表面積の関係を示す説明図である。図4に示すように、N/C比の増加に伴い、放電能は直線的に向上する傾向にあり、N/C比が0.126(実施例1)で最大となった。その値は、比較例1の3.3倍であった。前駆体は実施例1に比べ更にN/C比が高く、高い放電能を示すことが期待されるが、予想に反して放電能は減少傾向に転じた。この理由としては、放電能がN/C比だけではなく、細孔径にも影響を受けるためと考えられる(非特許文献2:J.Chmiola,G.Yushin,Y.Gogotsi,C.Portet,P.Simon,P.L.Taberna,Science 313:1760-1763(2006))。また、図5に示すように、N/C比が最も高かった前躯体では、平均細孔径が他の試料に比べ格段に大きい。この事から、放電能は平均細孔径にも影響を受けていることが予想される。言い換えれば、実施例1〜5の一群で得られた高い放電能は、高いN/C比と小さい平均細孔径の効果により発現したと推察された。効果の得られる平均細孔径としては2nm以下が好ましく、より好ましくは1.1nm以下である。また、比表面積と放電容量は比例関係にあることが知られている(図6参照)。今回の条件では、N/C比の増加に伴い比表面積が単調減少している。よって比表面積と放電能(N/C比)はトレードオフの関係にあると推察された。比表面積は、より大きいことが好ましいが、少なくとも1000m2/gであることが好ましい。以上の結果から、より高い放電容量が得られる炭素多孔体の条件は、N/C比が0.03より大きく、平均細孔径が2nmより小さく、比表面積が1000m2/gより大きいものであるといえる。
【0042】
このように実施例の炭素多孔体において、大きい容量が発現する機構については不明であるが、例えば、炭素骨格中に窒素がドープされることにより、炭素細孔表面の濡れ性が向上したことが予想された。一般的に活性炭類は疎水的であるが、電解液は極性が高いため、活性炭類の細孔深部(特にミクロ細孔)に電解液が到達し難いことが予想される。そのため、活性炭では電解液が充填されず、そのために電気二重層の形成に寄与できない細孔が存在している可能性がある。もう一つの可能性として、炭素表面への異種元素のドーピングによって、炭素表面が僅かに分極することで、単位面積当たりの電解質イオン吸着性が向上した可能性も挙げられる。電解質イオンの吸着性を向上せしめる理由については不明であるが、恐らくは異種元素のドーピングによる価数変化によって、炭素の表面に電荷のゆらぎが生じ、それが電解質イオンとの相互作用に何らかの寄与をしていると考えられる。これらの作用が相乗的に寄与することで、このような大幅な容量の向上が発現したと考えられた。
【0043】
また、熱処理温度の影響を検討した。表2に前駆体、実施例4,6及び比較例2の測定結果をまとめた。表2には、前駆体とアルカリ化合物との重量比、熱処理温度(℃)、BET比表面積(m2/g)、N/C比を示した。カルボキシ基を有するピリジンを含む含窒素複素環式化合物であるニコチン酸を用いた試料(実施例4,6及び比較例2)では、熱処理温度が400℃以上で前駆体に比して比表面積が向上することがわかった。また、熱処理温度が600℃以上では、比表面積の向上は大きいが、N/C比は0.010を下回り、充放電において窒素を含むことによる効果が低下するものと推察された。熱処理温度は、400℃以上600℃未満の範囲が好ましいことがわかった。
【0044】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、主に電気化学産業に利用可能であり、例えばハイブリッド車や電気自動車の動力源、携帯電話やパソコンなど民生用家電機器の電源、ロードレベリング(負荷平準化)などへの電気化学的デバイスに利用することができる。
【符号の説明】
【0046】
10 蓄電デバイス、12 円筒基体、14 キャビティ、16 負極、18 セパレータ、20 正極、22 リング、24 円柱、25 加圧ボルト、25a 貫通孔、26 蓋、26a 開口、27 絶縁用樹脂リング、28 パッキン、29 絶縁リング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルボキシ基又はヒドロキシ基を有する含窒素複素環式化合物とアルカリ土類金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で焼成することにより焼成物を得る焼成工程と、
該焼成物中の前記アルカリ土類金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で前記焼成物を洗浄して該成分を除去することにより炭素多孔体の前駆体を得る前駆体生成工程と、
前記前駆体とアルカリ金属イオンとの混合物を不活性雰囲気下で所定の熱処理温度範囲で熱処理することにより熱処理物を得る熱処理工程と、
該熱処理物中の前記アルカリ金属イオンに由来する成分を溶解可能な洗浄液で前記熱処理物を洗浄して該成分を除去することにより炭素多孔体を得る炭素多孔体生成工程と、
を含む炭素多孔体の製造方法。
【請求項2】
前記含窒素複素環式化合物は、カルボキシ基を有するピリジンである、請求項1に記載の炭素多孔体の製造方法。
【請求項3】
前記熱処理工程では、前記所定の熱処理温度範囲として400℃以上600℃未満の温度範囲で熱処理する、請求項1又は2に記載の炭素多孔体の製造方法。
【請求項4】
前記熱処理工程では、前記前駆体の100重量部に対して200重量部以上600重量部以下の前記アルカリ金属イオンを含む化合物を混合して熱処理する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭素多孔体の製造方法。
【請求項5】
負極と正極との間に非水系電解液を介在させた蓄電デバイスであって、
前記正極は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭素多孔体の製造方法によって製造された炭素多孔体を含む、
蓄電デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−51828(P2011−51828A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201825(P2009−201825)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】