説明

無機粒子およびアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物を含む局所用組成物

改善された伸展性および美的長所を有する局所用組成物が提供され、該組成物は、アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物と組み合わせて無機粒子を含有する。好ましくは、局所用組成物は、アルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物と組み合わせて無機または物理的サンスクリーン剤を含有し、改善された皮膚の光保護性を特徴とし、日光、または紫外線(UV)、可視光、および赤外線(IR)領域での他の光源への曝露に際して、皮膚の光ダメージを防止し/低減させるのに有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年5月4日出願の米国特許仮出願第61/175,261号の優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、スキンケアまたは化粧用特性を有する局所用組成物に関する。具体的には、本発明は、アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物と組み合わせて無機粒子を含有する局所用組成物に関し、アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物は、無機粒子の分散を改善し(すなわち、凝集を減少させ)、それにより該組成物の皮膚上でのよりよい感触/伸展性を達成するために機能する。より具体的には、無機粒子が、二酸化チタンおよび/または酸化亜鉛粒子などの物理的サンスクリーン粒子である場合、本発明の局所用組成物は、強化された光保護性を特徴とし、日光、または紫外線(UV)、可視光および赤外線(IR)領域での他の光源への曝露に際して、皮膚の光ダメージを防止し/低減させるために特に有用である。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、少なくとも1種の無機粒子状材料およびジフェニルアクリレート、より具体的にはアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物を、製薬上または化粧用として許容される担体中に含む局所用組成物を提供する。親油性有機化合物であるアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物が、驚くべきことにまた予期せず、製薬上または化粧用として許容される担体中の無機粒子状材料の分散を改善し、可能性ある凝集を低減することが見出された。
【0004】
必要ではないが好ましい実施形態では、本発明は、UV照射への曝露に際して、光ダメージに対して皮膚を保護するための局所用サンスクリーン組成物を提供し、該組成物は、二酸化チタンおよび酸化亜鉛からなる群より選択される少なくとも1種の物理的サンスクリーン剤、ならびにアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物を、製薬上または化粧用として許容される担体中に含む。アルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物は、好ましくは、式(I):
【化1】

【0005】
[式中、
R1およびR2の一方または両方が、直鎖または分岐鎖C1〜C30アルコキシ基であり、アルコキシ基でないR1またはR2は水素であり、R3は直鎖または分岐鎖C1〜C30アルキル基である。]
を有する。物理的サンスクリーン剤と組み合わせた場合、そのようなアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物は、驚くべきかつ予期せぬことに、化学的サンスクリーン剤の非存在下であっても、該物理的サンスクリーン剤の光保護効果を強化することが見出された。したがって、最も好ましい実施形態では、本発明の局所用サンスクリーン組成物は、例えば、ジベンゾイルメタン化合物またはその誘導体などの化学的サンスクリーン剤を実質的に含まない。
【発明を実施するための形態】
【0006】
組成物中の成分または構成要素の量または濃度との関連で本明細書中で用いる場合、「パーセンテージ」または「%」との用語は、特に記載しない限り、最終的な組成物の総重量に基づくパーセンテージを指す。
【0007】
本明細書中で用いる場合、「実質的に含まない」または「非存在下で」との用語は、最終的な組成物の総重量に基づいて1%以下の量を指す。
【0008】
本発明の発明者らは、α-シアノジフェニルアクリレート化合物が、無機粒子の分散を促進し、かつ得られる局所用組成物の全体的な美的長所(例えば、皮膚上での感触および伸展性)を改善するのに有効であることを見出した。この知見は、金属酸化物などの無機粒子が高度に荷電した粒子であり、α-シアノジフェニルアクリレート化合物が親油性有機化合物であるという事実に照らせば、特に驚くべきかつ予期されないことである。
【0009】
さらに、本発明者らは、無機粒子が、二酸化チタンおよび/または酸化亜鉛粒子などの物理的サンスクリーン剤である場合、α-シアノジフェニルアクリレート化合物とのその組み合わせが、驚くべきかつ予期せぬことに、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(以下では、「アボベンゾン」)および/またはメトキシ桂皮酸オクチル(以下では、「OMC」)などの化学的サンスクリーン剤の非存在下であっても、UV誘導ダメージに対する皮膚の保護における組成物全体の有効性を強化することを見出した。
【0010】
局所的塗布に好適ないかなる無機粒子状材料も、本発明で用いることができ、そのようなものとしては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、マイカ、チタン酸マイカ(titanated mica)、アルミナ、タルク、パール粉末、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、三ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、シリカ、ヒュームドシリカ、含水シリカ、球状シリカ、シリル化シリカ、オキシ塩化ビスマス、チョーク、カオリン、珪藻土、フラー土、カオリン、絹雲母(sericite)、白雲母(muscovite)、金雲母(phlogopite)、鱗雲母(lepidolite)、黒雲母(biotite)、バーミキュライト、スメクタイト粘土、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属、マグネシウム、シリカアルミナ、ゼオライト、酸化スズ、硫酸バリウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミック粉末、コロイド状二酸化ケイ素、窒化ホウ素、ヘクトライト、モントモリロナイト、ベントナイト、アタパルジャイト、水酸化チタン、リン酸三マグネシウム、など。
【0011】
好ましい無機粒子状材料は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、アルミナ(または酸化アルミニウム)、酸化スズなどの金属酸化物から選択される。より好ましくは、本発明の局所用組成物は、二酸化チタンおよび酸化亜鉛などの少なくとも1種の無機サンスクリーン剤を含むサンスクリーン組成物であり、最も好ましくは、二酸化チタンと酸化亜鉛とのブレンドを含む。
【0012】
無機粒子状材料の平均粒径は、好ましくは、1ミクロン未満、より好ましくは約0.001ミクロン〜約0.9ミクロン、最も好ましくは約0.1〜約0.5ミクロンである。本発明の無機粒子状材料は、いずれかの規則的または不規則的形状のものであり得、例えば、球状、立方体、円筒形、平面状、線維状などであり得る。そのような無機粒子状材料は、裸の(すなわち、コーティングされていない)ものか、または所望の表面特性を付与するために、表面処理されたかもしくはコーティング材料の1以上の層でコーティングされていることができる。例えば、無機粒子状材料は、担体媒体とのそのような無機粒子状材料の適合性を改善するために、親水性もしくは疎水性ポリマーでコーティングされるか、または親水性もしくは疎水性ポリマーマトリックス中にカプセル化/封入されていることができる。
【0013】
必要ではないが好ましい本発明の実施形態では、無機粒子状材料は、崩壊性ポリマーシェルに封入されて、約1ミクロン〜約50ミクロンの平均粒径を有するミクロスフェアを形成している。崩壊性ポリマーシェルは、いずれかの合成または天然の架橋または非架橋ポリマーで形成されたものであり得る。ポリマーが架橋されている場合、弱く架橋されているのが好ましい。必要ではないが好ましくは、崩壊性ポリマーシェルは、エチレン性不飽和モノマーのホモポリマーもしくはコポリマーまたはエチレン性不飽和モノマーと1以上の有機基とのコポリマーを形成する、1種以上のエチレン性不飽和モノマーの重合により得られる少なくとも1種の合成ポリマーを含む。好適であり得るエチレン性不飽和モノマーの例としては、例えば、塩化ビニリデン、塩化ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸およびその対応するC1〜C20脂肪族または芳香族エステル、メタクリル酸およびその対応するC1〜C20脂肪族または芳香族エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルピロリドン、アルケン(スチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、メチルペンテン、1,3-ブタジエンなど)などが挙げられる。中空ミクロスフェアのポリマーシェルは、ポリエステル、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリケトン、酢酸セルロース、ポリスルホン、硫化ポリフェニレン、酸化ポリフェニレン、ポリ乳酸、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリレート、および上記のポリマーのコポリマーなどの好適な合成ポリマーからも形成することができる。特に好ましい実施形態では、崩壊性ポリマーシェルは、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、および/またはメタクリル酸メチルのコポリマーから形成される。
【0014】
上記の崩壊性ポリマーシェルへの無機粒子状材料の封入は、最初に、膨張性流体(expandable fluid)をその中にカプセル化した変形可能ポリマーシェルを有する中空ミクロスフェアを準備し、これを続いて、いずれかの順序で連続的にまたは同時に、膨張(swell)することができるが中空ミクロスフェアのポリマーシェルを溶解することはできない極性有機溶媒および封入される対象の無機粒子状材料と混合することにより達成することができる。それにより、ゲル化状態のポリマーシェルを有するミクロスフェアを含有するゲル状混合物が形成され、ここでポリマーシェルは十分に膨張しており、ミクロスフェアへの無機粒子状材料の侵入を可能にする微小チャンネルまたは通過孔が形成されている。ミクロスフェアの膨張したポリマーシェルのそのような微小チャンネルまたは通過孔は、ミクロスフェアからの膨張性流体の排出も可能にし、これによりポリマーシェルの迅速な崩壊または内破を引き起こし、ミクロスフェア内部へ無機粒子状材料を封入させる。次に、膨張性流体および極性有機溶媒をゲル状混合物から除去する。必要ではないが好ましくは、フィルム形成材料で崩壊性ポリマーシェルをコーティングして、その上に液体不透過性の膜を形成させ、この膜が、ポリマーシェルを膨張させるか、またはそれ以外の方法でその構造的完全性に影響する可能性がある周囲環境中のいかなる溶媒からもミクロスフェアの崩壊性ポリマーシェルを隔絶する。このようにして、無機粒子状材料を、漏出のリスクがほとんどまたはまったくなく、ミクロスフェアの内部にしっかりと封入することができる。初めに準備される(すなわち、固体粒子および極性有機溶媒との混合前の)中空ミクロスフェアは、好ましくは、膨張可能な中空ポリマー製ミクロスフェアであり、そのそれぞれが、気体密閉性でかつ膨張性流体をその中に封入またはカプセル化している変形可能ポリマーシェルを含む。加熱に際して、封入またはカプセル化された流体が、体積に関して拡大して、変形可能ポリマーシェルの内壁に圧を加えることができる。同時に、上昇した温度は、ポリマーシェルを軟化させる場合があり、それによりミクロスフェア全体が同様に風船状に膨張することを可能にする。中空ミクロスフェアの構造および組成ならびに無機粒子封入工程に関する詳細については、米国特許出願公開第2009/0155371号を参照されたい(その内容はすべての目的のためにその全体で参照により本明細書中に組み入れられる)。
【0015】
無機粒子状材料は、組成物の総重量に基づいて、約0.1%〜約90%、好ましくは約5%〜約50%、より好ましくは約10%〜約30%の量で本発明の局所用組成物中に存在することができる。
【0016】
すべてのアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物が本発明の実施のために好適であるが、本発明での使用のために好ましいアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物は、フェニル環のうちの少なくとも1つのパラ位にアルコキシル置換基を有するもの、すなわち、式(II):
【化2】

【0017】
[式中、
R1およびR2の一方または両方が、直鎖または分岐鎖C1〜C30アルコキシ基、より好ましくは直鎖または分岐鎖C1〜C8アルコキシ基であり、アルコキシ基でないR1またはR2は水素であり、R3は直鎖または分岐鎖C1〜C30アルキル基である。]
により表されるものである。直鎖または分岐鎖C1〜C8アルコキシ基の中で、好ましいものは、メトキシ基、エトキシ基、n-プロピル基、イソプロポキシ基、n-ブチルオキシ(butyoxy)基、イソブチルオキシ(isobutyoxy)基、およびtert-ブトキシ基である。直鎖または分岐鎖C1〜C30アルキル基の中で、好ましいものは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-アミル基、イソアミル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基およびラウリル基である。
【0018】
アルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物のより好ましい分子種としては、式(III)〜(V):
【化3】

【化4】

【0019】
および
【化5】

【0020】
[式中、R3は上記で定義した通りである。]
を有するものが挙げられる。
【0021】
本発明の実施のためのアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレート化合物のうち、最も好ましい分子種は、α-シアノ-β-(4-メトキシフェニル)-β-フェニルアクリル酸α-エチルヘキシル(本明細書中、以下では「メトキシクリレン」)であり、これは、HallStar社(Chicago, IL)から市販されている。メトキシクリレンは、以前は、アボベンゾンおよびOMCなどのUV照射への曝露に際して光分解を受けやすい一部の有機または化学的サンスクリーン剤を安定化するために用いられてきた。メトキシクリレンに関する詳細については、米国特許出願公開US2009/039322A、同US2009/039323Aおよび同US2009/042312A、ならびに国際特許出願公開WO09/020675Aを参照されたい(すべての目的のためにその全体で参照により本明細書中に組み入れられる)。
【0022】
本発明者らにより、メトキシクリレンが、驚くべきかつ予期せぬことに、効果的な分散剤であること、および無機粒子状材料と組み合わせて、ほとんどまたはまったく凝集しない良好な伸展性の化粧用またはサンスクリーン組成物を形成することができることが見出されている。
【0023】
さらに、本発明者らにより、メトキシクリレンが、TiO2またはZnOなどの物理的サンスクリーン剤と組み合わせた場合、有機または化学的サンスクリーン剤の非存在下で、そのような物理的サンスクリーン剤の光保護効果を相乗的に増強することができることが見出されている。当技術分野の技術水準では、純粋に物理学的なサンスクリーン系との組み合わせでのメトキシクリレンのそのような相乗効果は、教示も示唆も、または予期さえもまったくされておらず、これは驚くべきことであり、かつ予期せぬことである。また、メトキシクリレンの屈折率(RI)は、非アルコキシル化構造類似体のものよりも顕著に高い。例えば、メトキシクリレンは約1.59のRIを有し、メトキシクリレンの非アルコキシル化構造類似体であるオクトクリレンは約1.56〜1.57のRIしか有しない。メトキシクリレンのより高いRI値は、2を超えるRI値を有する二酸化チタンまたは酸化亜鉛と組み合わせた場合、より透明性の高い(したがって、より美的に許容される)サンスクリーン製剤の形成を可能にする。
【0024】
アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物は、組成物の総重量に基づいて、約0.01%〜約50%、好ましくは約0.1%〜約20%、より好ましくは約1%〜約15%の量で、本発明の局所用組成物中に存在することができる。
【0025】
必要ではないが、無機粒子状材料およびアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物は、1種以上の追加の有機または化学的サンスクリーン剤と一緒に製剤化して、高SPF値のサンスクリーン組成物(例えば、25、30、35、40、45より大きいか、または50以上でさえあるSPF測定値)をもたらすことができる。存在する場合、そのような有機または化学的サンスクリーン剤は、それぞれ、組成物全体の重量に基づいて、約0.01〜45%であり得る。
【0026】
本発明の無機粒子状材料およびアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物と組み合わせて用いることができる例示的な有機または化学的サンスクリーン剤としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:UVAおよびUVBサンスクリーン、例えばベンゾフェノンおよびその誘導体など(例えば、ベンゾフェノン-3、ジオキシベンゾン、スリソベンゾン、オクタベンゾン、ヒドロキシ置換ベンゾフェノンおよび/またはメトキシ置換ベンゾフェノン、およびベンゾフェノンスルホン酸ならびにそれらの塩);サリチル酸誘導体(例えば、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、およびサリチル酸フェニル);ウロカニン酸およびその誘導体(例えば、ウロカニン酸エチル);p-アミノ安息香酸(PABA)およびその誘導体(例えば、そのエチル/イソブチル/グリセロールエステル、およびp-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル(ジメチルPABAオクチルとも称される));アントラニレートおよびその誘導体(例えば、o-アミノベンゾエートおよびアミノ安息香酸の種々のエステル);ベンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;ビス-ベンズアゾリル誘導体;ジベンゾイルメタンおよびその誘導体;ベンゾアゾール/ベンゾジアゾール/ベンゾトリアゾールおよびその誘導体(例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよびメチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(一般的には、「Tinosorb M」と称される));ジフェニルメチレンまたは9H-フルオレン置換基を含むジエステルまたはポリエステル;2-フェニル-ベンズイミダゾール-5-スルホン酸(PBSA);4,4-ジアリールブタジエン;シンナメートおよびその誘導体(例えば、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、p-メトキシ桂皮酸オクチル、ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセト-ウンベリフェロン、エスクレチン、メチルエスクレチン、およびダフネチン);カンファーおよびその誘導体(例えば、3-ベンジリデンカンファー、4-メチルベンジリデンカンファー、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、およびテレフタリリデンジカンファースルホン酸(一般的には、「エカムスル」(Encamsule)と称される));トリアジンおよびその誘導体(例えば、2,4-ビス-{[4-(2-エチル-ヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(一般的には、「Tinosorb S」と称される));ナフタレンおよびその誘導体(例えば、ジエチルヘキシル-2,6-ナフタレン);ナフトールスルホン酸およびその誘導体(例えば、2-ナフトール-3,6-ジスルホン酸および2-ナフトール-6,8-ジスルホン酸のナトリウム塩);ジベンザルアセトンおよびベンザルアセトンフェノン;ジフェニルブタジエンおよびその誘導体;ジヒドロキシナフトエ酸およびその塩;o-およびp-ヒドロキシジフェニルジスルホネート;クマリン誘導体(例えば、その7-ヒドロキシ、7-メチル、および3-フェニル誘導体);アゾール/ジアゾール/トリアゾールおよびそれらの誘導体(例えば、2-アセチル-3-ブロモインダゾール(bromoindazole)、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトオキサゾール、および種々のアリールベンゾトリアゾール);キニンおよびその誘導体(例えば、その重硫酸塩、硫酸塩、塩化物、オレイン酸塩、およびタンニン酸塩);キノリンおよびその誘導体(例えば、2-フェニルキノリン塩および8-ヒドロキシキノリン塩);タンニン酸およびその誘導体(例えば、そのヘキサエチルエーテル誘導体);ヒドロキノンおよびその誘導体;尿酸およびその誘導体;ビオルル酸(vilouric acid)およびその誘導体、ならびにそれらの混合物または組み合わせ。上記のリストからの一部の酸性サンスクリーンの塩およびその他の中和形態も、本明細書中で有用である。これらの有機または化学的サンスクリーン剤は、単独で、または2以上の組み合わせで用いることができる。さらに、UV光吸収能を有する他の公知の動物または植物抽出物を、適切に、単独または組み合わせで用いることができる。
【0027】
本発明の実施のために特に有用な有機または化学的サンスクリーン剤は、以下のものである:4,4’-t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、サリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ビス-{4-(2-エチル-ヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、2,6-ナフタル酸ジエチルヘキシル、ジガロイルトリオレエート、4-[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノ安息香酸エチル、p-アミノ安息香酸グリセリル、メチルアントラニレート、p-ジメチルアミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、2-(p-ジメチルアミノフェニル)-5-スルホニオベンゾオキサゾール酸(2-(p-dimethylaminophenyl)-5-sulfoniobenzoxazoic acid)、およびそれらの混合物または組み合わせ。
【0028】
有機または化学的サンスクリーンを本発明の局所用組成物中で用いることができるが、無機サンスクリーン粒子(例えば、TiO2および/またはZnO)とアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物との組み合わせは有害なUV-AおよびUV-B照射を遮断するための十分な光保護バリアをもたらすので、それらを含めることは必要ではない。好ましくは、本発明の局所用組成物は、いかなる有機または化学的サンスクリーンも実質的に含まず、より好ましくはアボベンゾンなどのジベンゾイルメタン誘導体を含まない。
【0029】
本発明の無機粒子状材料およびアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物を、いずれかの製薬上または化粧用として許容される担体に直接的に添加して、化粧用または局所用組成物を形成させることができる。本発明の目的のために、製薬上または化粧用として許容される担体は、ヒト皮膚と生体適合性の物質であり、本明細書中で上述および/または後述する活性成分を、局所的に塗布することができるクリーム、ジェル、エマルジョン、液体、懸濁液、粉末、ネイルコーティング剤、スキンオイル、またはローションに製剤化するために用いることができる。化粧用として許容される担体がエマルジョンの形態である場合、組成物全体の重量に基づいて、約0.1〜99%、好ましくは約0.5〜95%、より好ましくは約1〜80%の水、および組成物全体の重量に基づいて、約0.1〜99%、好ましくは約0.1〜80%、より好ましくは約0.5〜75重量%の油を含有することができる。組成物が無水である場合、約0.1〜90重量%の油、および約0.1〜75重量%の他の成分(顔料、パウダー、非水性溶媒(一価、二価、または多価アルコールなど)など)を含むことができる。組成物が水系のジェル、溶液、または懸濁液である場合、約0.1〜99重量%の水、および約0.1〜75重量%の他の成分(植物成分、非水性溶媒など)を含むことができる。
【0030】
製薬上または化粧用として許容される担体の好適な成分としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:湿潤化剤、収斂剤、キレート剤、金属イオン封鎖剤(seqenstrant)、乳化剤/界面活性剤、皮膚軟化剤、保存料、安定化剤、研磨剤、吸着剤、増粘剤、ゲル化剤、固形化剤/構造化剤、アンチケーキング剤、消泡剤、pH緩衝/調整剤、結合剤、フィルム形成剤、保湿剤、顔料、乳白剤、精油、香料、および芳香族化合物。製薬上または化粧用として許容される担体は、局所用または化粧用組成物の総重量に基づいて、約1%〜約99.9%、好ましくは約50%〜約99.5%、より好ましくは約70%〜約99%、最も好ましくは約80%〜90%の量で、本発明の局所用または化粧用組成物中に存在することができる。
【0031】
局所用または化粧用組成物は、単に局所用組成物の物理的または美的特性を改善するのではなく、皮膚に対して利益をもたらす作用剤である1種以上のスキンケア添加剤を含有することができる。存在する場合、そのようなスキンケア活性物質は、組成物全体の重量に基づいて、約0.01〜50%、好ましくは約0.05〜35%であり得る。本発明の局所用または化粧用組成物中で用いることができる例示的なスキンケア添加剤としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:セルフタンニング剤(例えば、ジヒドロキシアセトン)、アンチエイジング剤、DNA修復酵素、しわ防止剤、抗座瘡剤(例えば、レゾルシノール、サリチル酸など)、酵素阻害剤、コラーゲン刺激剤、加齢性のしみおよび角化症を除去するための作用剤、鎮痛剤、麻酔薬、抗微生物剤(例えば、抗細菌剤、抗酵母剤、抗真菌剤、および抗ウイルス剤)、フケ防止剤、抗皮膚炎剤、抗掻痒剤、制吐剤、抗炎症剤、過剰角質溶解防止剤、制汗剤、抗乾癬剤、抗脂漏剤、抗ヒスタミン剤、皮膚美白剤、脱色素剤、皮膚平滑化/治癒剤(例えば、アロエベラ抽出物、アラントインなど)、コルチコステロイド、ホルモン、抗酸化剤、タンパク質またはペプチド、ビタミンおよびその誘導体(例えば、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB3、ビタミンB5など)、剥離剤(exfoliant)、レチノイド(例えば、レチノイン酸およびレチノール)、ファルネソール、ビサボロール、フィタントリオール、グリセロール、尿素、グアニジン(例えば、アミノグアニジン)、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、グリセオフルビン、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、プラモキシン、リドカイン、プロカイン、メピバカイン、モノベンゾン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クリンダマイシン、メクロシリン、ミノサイクリン、ヒドロキノン、ナプロキセン、イブプロフェン、テオフィリン、クロモリン、アルブテロール、局所用ステロイド(例えば、ヒドロコルチゾン、21-酢酸ヒドロコルチゾン、17-吉草酸ヒドロコルチゾン、および17-酪酸ヒドロコルチゾン)、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン(betamethasone diproprionate)、過酸化ベンゾイル、クロタミトン、プロプラノロール、プロメタジン、ならびにそれらの混合物または誘導体。必要ではないが好ましい本発明の実施形態では、局所用組成物は、セルフタンニング剤、アンチエイジング剤、DNA修復酵素、しわ防止剤、抗座瘡剤、抗微生物剤、抗炎症剤、皮膚美白剤、抗酸化剤、タンパク質またはペプチド、ビタミンおよびその誘導体、剥離剤(exfoliant)、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される1種以上のスキンケア活性物質を含む。
【0032】
例えば、本発明の局所用または化粧用組成物は、1種以上の抗酸化剤、より好ましくは抗酸化活性を示す生物学的材料の1種以上の水溶性抽出物を含むことができる。存在する場合、そのような抗酸化剤または抗酸化活性を有する水溶性抽出物は、組成物全体の重量に基づいて、約0.01〜45%、好ましくは約0.05〜20%、より好ましくは約0.1〜15%であり得る。抗酸化活性を示す好適な水溶性抽出物の例としては、限定するものではないが、以下のものからの抽出物が挙げられる:アルテミア(artemia)、フィトスフィンゴシン、コジョウコン(虎杖根)(polygonum cuspidatum root)、サッカロミセス溶解物などの酵母、テルムス・テルモフィルス発酵(thermos thermophillus ferment)、カバ(シラカバ(Betula alba))、ミモサ・テヌイフローラ(mimosa tenuiflora)(樹皮)抽出物、フルーツ、チョウジ、ライムギ、麦芽、トウモロコシ、スペルトコムギ、アワ、オオムギ、オートムギ、コムギ、ゴマ、クミン、ウコン、ネギ、セロリ、チョウセンニンジン、ショウガ、カンゾウ、ニンジン、サイコ(柴胡)(bupleurum)根、イチョウ(Ginkgo biloba)、ウイキョウ(茴香)(Foeniculi Fructus)、キウイ、クワ(Morus bombycis)などのベリー、リンドウ(Gentiana lutea)、紅藻類などの藻類、ゴボウ(Arctium lappa)、セージ(Salvia officinalis)、シイタケ(Lentinus edodes)、エゴマ(Perilla frutescens)、シモツケソウ(Filipendula Multijuga)、ブラダーラック(ヒバマタ、海藻)(Fucus vesiculosis)、杏仁、ニンニク(Allium sativum)、ブクリョウ(Poria cocos)、ホップ(Humulus lupulus)、ボタン皮(ボタン樹皮)、ピンピネラ・マイオール(Pimpinella major)、レタス(Lactuca sative)、レンゲ(Astragalus membranaceous)およびローズマリー(Rosmarinus officinalis)、アーモンド(Prunus amygdalus)、アルテア(Althea officinale)、アロエ、エイジツ(営実)(Rosae Fructus、rose fruit、またはノイバラ(Rosa multiflora))、オウギ(黄耆)(Scuttelaria baicalensis)、カッコン(葛根)(Puerariae Radix、またはPueraria lobata)、ジャーマンカモミール(Chamomillae Flos)などのカモミール、クチナシ(Gardenia jasminoides(zhii zi)、Gardeniae Fructus)、クジン(苦参)(Sophora flavescens Aiton)、クロレラ、米ヌカ、白ボタン(Paeoniae lactiflora)、ワレモコウ(ziyu、Sanguisorba officinalis)、マグワ(Morus alba)(桑白皮、クワ)、ダイズ(Glycine max)、チャ(Camellia sinensis)、ベニバナ(Carthami Flos)、セイヨウトチノキ(Aesculus hippocastanum)、レモンバーム(Melissa officinalis)およびヨクイニン(Coicis Semen、Coix lacryma-jobi var. ma-yuen)、アシタバ(Angelica keisukei)、アルニカ(Arnica montana)、ウイキョウ(茴香)(Foeniculum officinale)、ヒキオコシ(Isodon japonicus Hara)(エンメイソウ(Isodonis Herba))、ニンジン(Daucus Carota)、イネ(Oryza sativa)、サンザシ(Crataegus cuneata)、ショウブ(Acorus calamus)、サンザシ(Crataegus oxycantha)、セイヨウネズ(Juniperus communis)、センキュウ(Ligusticum wallichii)、センブリ(Swertiae Herba(Swertia Herb))、タチジャコウソウ(Thymus vulgaris)(ガーデンタイム)、ポンカン(Citrus reticulata)(ウンシュウミカン(Citrus unshiu))、トウガラシチンキ(Capsicum tincture)、アンゼリカ(Angelicae sinensis)、チンピ(陳皮)(Aurantii Pericarpium)、ナギイカダ(Ruscus aculeatus)、ブドウ(Vitis vinifera)、ライム(Tilia japonica)、ユズ(Citrus junos)およびローズヒップ(Rosa canina)、カフェイン、桂皮(Cinnamomi Cortex)およびビワ(Eriobotrya japonica Lindl.)、アセンヤク(阿仙薬、ガンビール)、エキナセア(Echinacea)、オウバク(黄柏)(Phellodendri Cortex)(キハダ(Phellodendron amurense))、セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)(セント・ジョーンズ・ワート)、オレンジ(Citrus sinensis)、カノコソウ(Valeriana fauriei Briquet)、カワラヨモギ(Artemisia capillaris Thunb.)、キュウリ(Cucumis sativus)、ゲンノショウコ(Geranii Herba)、ムラサキ(Lithospermum erythrorhizon Sieb. et Zucc.)、セイヨウキヅタ(Hedera helix)、ノコギリソウ(Achillea millefolium)、ナツメヤシ(Ziziphus jujuba)、キンセンカ(Calendula officinalis)、ドクダミ(ジュウヤク)(Houttuynia cordata(Houttuyniae Herba、Houttuynia Herba))、タチキジムシロ(Potentilla erecta)、パセリ(Petroselinum crispum)、パリエタリア・オフィシナリス(Parietaria officinalis)、ビャクダン(白檀)(Santalum album)、モモ(Prunus persica)、ヤグルマソウ(Centaurea cyanus)、ユーカリ(Eucalyptus globulus)およびラベンダー(Lavandula angustifolia)、アボカド(Persea americana)、クレソン(Nasturtium officinalis)、ヒレハリソウ(Symphytum officinale)、カンアオイ(wild ginger)(Asarum sieboldii)、サンショウ(Xanthoxyum piperitum)、アカヤジオウ(Rehmannia glutinosa(ジオウ(地黄)(di huang)))、ペパーミント(Mentha piperita)、チョウジ(Syzygium aromaticum)、フキタンポポ(Tussilago farfara)およびアカミノキ(Haematoxylum campechianum);ウーロン茶、キナノキ(Cinchona succirubra)(キナ皮)、カバ(Betula verrucosa)およびカキドウシ(Glechoma hederacea)、ミルクおよびローヤルゼリー、ハチミツ、システインおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体、BHA、BHT、フェルラ酸およびその誘導体、グレープシード抽出物、マツ樹皮抽出物、セイヨウワサビ抽出物、ハイドロキノン、ロスマリン酸、ロブスタコーヒー種子、コーヒー酸、トコフェロールおよびその誘導体、緑茶抽出物、DNAナトリウム、リボ核酸ナトリウム、没食子酸オクチル、没食子酸プロピルおよび没食子酸ドデシル、尿酸およびおよびチオジプロピオネート誘導体。
【0033】
別の例に関して、本発明の局所用または化粧用組成物は、1種以上のDNA修復酵素、より好ましくは、以下のものからなる群より選択される1種以上のDNA修復酵素を含むことができる:8-オキソグアニンDNAグルコシラーゼ、ウラシルおよびヒポキサンチンDNAグリコシラーゼ、ダメージ塩基グリコシラーゼ(例えば、3-メチル-アデニン-DNAグリコシラーゼ)、3-メチルアデニン-DNA-グリコシラーゼ、ピリミジン二量体特異的グリコシラーゼ、ピリミジングリコシラーゼ/脱塩基部位リアーゼ(abasic lyase)、N-グリコシラーゼ/脱ピリミジン部位リアーゼ(apyrimidinic lyase)、N-グリコシラーゼ/脱プリン-脱ピリミジン部位リアーゼ(apurinic-apyrimidinic lyase)、ホトリアーゼ(光回復酵素)、O6-メチルグアニン-DNA-メチルトランスフェラーゼ、T4エンドヌクレアーゼV、ピリミジン二量体特異的エンドヌクレアーゼ、脱ピリミジン/脱プリン部位エンドヌクレアーゼ(apyrimidin/apurin-endonuclease)、UVダメージエンドヌクレアーゼ、コレンドヌクレアーゼ、およびDNAエキソヌクレアーゼ。塩基除去修復(BER)経路、ヌクレオチド除去修復(NER)経路、または選択性除去修復(alternative excision repair)経路のいずれかに関与する他のDNA修復酵素または酵素複合体も、本発明の実施のために用いることができる。そのようなDNA修復酵素は、細菌、藻類、原生動物、プランクトン、植物などの好適な供給源に由来するか、またはそこから抽出することができる。さらに、DNA修復酵素は、皮膚へのより効率的な送達のために、リポソームにカプセル化することができる。リポソームは、リン脂質およびスフィンゴミエリンなどの膜脂質により形成された1層以上の脂質層に包まれた水性コアからなる顕微鏡的小胞である。リポソームは、皮膚の真皮へのスキンケア活性物質の移動を促進する。リポソームへのDNA修復酵素のカプセル化に関する詳細については、米国特許第5,296,231号を参照されたい(その内容は、すべての目的のためにその全体で参照により本明細書中に組み入れられる)。存在する場合、DNA修復酵素は、組成物の総重量に基づいて、約0.01%〜20%
、好ましくは約0.1%〜約10%、より好ましくかつ望ましくは約0.5%〜約2%であり得る。
【0034】
化粧用として許容される担体は、これもまた皮膚コンディショニング剤として知られる1種以上の油(揮発性または非揮発性シリコーン、エステル、パラフィン系炭化水素、植物油、および合成油など)も含有することができる。好適な揮発性または非揮発性シリコーンとしては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:シクロメチコン;メチルトリメチコン;オクタメチルトリシロキサン;デカメチルテトラシロキサン;ドデカメチルペンタシロキサン;ジメチコン;フェニルトリメチコン;トリメチルシロキシフェニルジメチコン;フェニルジメチコン;セチルジメチコン;ジメチコンコポリオール、セチルジメチコンコポリオール;ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンなどのグリセロール化シリコーン(glycerolated silicone)、またはそれらの混合物。一実施形態では、組成物は、25℃で約5〜250,000cstの粘度を有する1種以上の非揮発性シリコーン油を含有することができる。例としては、ジメチコン、フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコンなどが挙げられる。好適なエステルとしては、モノエステル、ジエステルまたはトリエステルが挙げられる。モノエステルは、一般形RCO-R’(式中、RおよびR’はそれぞれ独立に、C1〜45直鎖または分岐鎖、飽和または不飽和アルキルである)である。ジエステルは、C1〜45脂肪族または芳香族一価または二価アルコールと、C1〜45脂肪族または芳香族モノまたはジカルボン酸との反応により形成することができ、適切な場合、脂肪族基は直鎖もしくは分岐鎖、または飽和もしくは不飽和であり得る。好適なトリエステルとしては、少なくとも3個のヒドロキシル基を有するC1〜45脂肪族もしくは芳香族アルコールとC1〜45カルボン酸、またはC1〜45脂肪族もしくは芳香族アルコールとC1〜45トリカルボン酸との反応生成物(脂肪族鎖は直鎖もしくは分岐鎖、飽和もしくは不飽和である)が挙げられる。例としては、カプリル酸およびカプリン酸とグリセリンとのエステル(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドなど);グリセリンまたはポリグリセリンとステアリン酸とのエステル(ステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリルなど);リンゴ酸とイソステアリルアルコールとのエステル(リンゴ酸ジイソステアリルなど);ココカプリル酸カプリン酸などが挙げられる。存在する場合、そのような油は、組成物の総重量に基づいて、約0.1〜99%であり得る。
【0035】
化粧用として許容される担体は、限定するものではないが、グリセロール、糖などをはじめとする1種以上の保湿剤も含むことができる。好適なグリセロールは、モノマー型またはポリマー型のものであり、PEG4-200(4〜200個の反復エチレンオキシド単位を有するポリエチレングリコール)などのポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール;ならびにプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコールなどのC1〜6アルキレングリコールが挙げられる。好適な糖(その一部は、多価アルコールでもある)もまた、好適な保湿剤である。そのような糖の例としては、グルコース、フルクトース、ハチミツ、水添ハチミツ、イノシトール、マルトース、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、スクロース、キシリトール、キシロースなどが挙げられる。好ましくは、本発明の組成物中で用いられる保湿剤は、C1〜6、好ましくはC2〜4アルキレングリコール、最も好ましくはブチレングリコール、またはグリセリンである。存在する場合、そのような保湿剤は、局所用組成物の総重量に基づいて、約0.001%〜約25%、好ましくは約0.005%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約15%であり得る。
【0036】
化粧用として許容される担体はまた、一般的には非乳化性として知られている1種以上のオルガノシロキサンエラストマーも含むことができる。存在する場合、そのようなエラストマーは、組成物全体の重量に基づいて、約0.1〜30%であり得る。好適なエラストマーの例としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、メチルビニルシロキサン、メチルビニルシロキサン-ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端化ジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端化ジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端化ジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端化ジメチルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端化ジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端化メチル(3,3,3-トルフルオロプロピル)ポリシロキサン、およびジメチルビニルシロキシ末端化ジメチルシロキサン-メチル(3,3,-トリフルオロプロピル)シロキサンコポリマーなど。
【0037】
組成物はまた、特にエマルジョン形態で存在する場合、1種以上の界面活性剤も含有することができる。好ましくは、そのような界面活性剤は、非イオン性であり、シリコーンまたは有機非イオン性界面活性剤の形態であり得る。示唆される範囲は、組成物全体の重量に基づいて、約0.1〜40%、好ましくは約0.5〜35%、より好ましくは約1〜30%である。好適なシリコーン界面活性剤としては、両親媒性を有するポリオルガノシロキサンポリマーが挙げられ、例えば、親水基および親油基を含む。これらのシリコーン界面活性剤は、室温で液体または固体であり得る。本発明で用いることができる例示的なシリコーン界面活性剤としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:ジメチコンコポリオール、アルキルジメチコンコポリオール、および乳化性シリコーンエラストマー。乳化性シリコーンエラストマーは、エラストマーに親水性を付与するように結合されたヒドロキシル基、オキシエチレン基などの1種以上の親水基を有するエラストマーである。
【0038】
好適な有機非イオン性界面活性剤としては、アルコールとアルキレンオキシドの反復単位を含むポリアルキレンオキシドとの反応により形成されるアルコキシル化アルコールまたはエーテルが挙げられる。好ましくは、アルコールは、6〜30個の炭素原子を有する脂肪アルコールである。本発明で用いることができる有機非イオン性界面活性剤の例としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:ステアレス2-100、ベヘネス5-30、セテアレス2-100、セテス1-45など(これらは、ポリエチレンオキシドと対応するステアリル/ベヘニル/セチルアルコールにより形成される)(本明細書中で用いる場合、数字は、ポリエチレンオキシド中のエチレンオキシド反復単位の数を表す)。他のアルコキシル化アルコールとしては、ポリマー性アルキレングリコールと脂肪酸グリセリルとの反応により形成されるエステル(オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリルなど);またはPEGポリヒドロキシアルカノエート(PEG polyhydroxyalkanote)(PEGジポリヒドロキシステアレートなど)(反復エチレングリコール単位の数は、3〜1000である)が挙げられる。
【0039】
カルボン酸とアルキレンオキシドまたはポリマー性エーテルとの反応により形成される化合物も、非イオン性界面活性剤として好適である。モノマー性、ホモポリマー性、またはブロックコポリマー性エーテル、アルコキシル化ソルビタン、アルコキシル化ソルビタン誘導体も、本発明において非イオン性界面活性剤として用いることができる。
【0040】
本発明の組成物は、アクリル酸ポリマー、ポリアミドまたはポリウレタンなどのポリマー性構造化剤の形態での構造化剤などの他の成分も含有することができる。構造化剤は、水溶性もしくは油溶性または水分散性もしくは油分散性であり得る。そのような構造化剤は、構造を付与する、または組成物の粘度を増大させるであろう。存在する場合、示唆される範囲は、組成物全体の重量に基づいて、約0.1〜50%、好ましくは約0.5〜40%、より好ましくは約1〜35%である。好適な構造化剤としては、天然、合成ワックス、またはミネラルワックス(ワセリン、カンデリラ、オゾケライト、合成ワックス、ポリエチレン、シリコーンワックス(ステアリルまたはベヘニルジメチコンなど)など)が挙げられる。好適なポリマー性構造化剤としては、カルボマー、アクリル酸ポリマーまたはコポリマー(アクリレートコポリマー、ポリアクリレート-1クロスポリマー、アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー、C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー(例えば、Carbopol(登録商標)またはPermulen(登録商標)として市販されているもの)など)、エステルまたはアミド末端化ポリアミド(商品名Uniclear(登録商標)またはSylvaclear(登録商標)としてArizona Chemical社から市販されているもの)、またはポリウレタンの水性分散液もしくは水溶液が挙げられる。
【0041】
本発明の局所用組成物、特にサンスクリーン組成物は、好ましくは、耐水性、汗耐性、非刺激性、ノンコメドジェニック(すなわち、毛穴を詰まらせない)、かつ/または低刺激性(hypo allergenic)である。より好ましくは、局所用組成物は、透明または半透明で白浮きせず、かつ皮膚に容易に吸収させることができる。最も好ましくは、局所用組成物は、日光によりダメージを受けたかもしくは光過敏性の皮膚に、最大限の広スペクトルな光保護および治療的または治癒的利益をもたらし、SPFが約15〜100、好ましくは約20〜75であるであろう。
【0042】
本発明の局所用組成物は、毎日塗布できるように、かつメーキャップの下に塗布できるように設計される。本発明の一実施形態では、本発明の局所用組成物は比較的低濃度の有機化学的サンスクリーン剤を含有し得るので、有機サンスクリーン化合物が含まれていないサンスクリーンを好む消費者には、多くの場合、より望ましいと理解される。好ましくは、組成物は、UV照射に曝露されるであろう、または曝露されやすいであろう皮膚のいかなる部位にも局所的に塗布することができ、そのような部位としては、限定するものではないが、顔、耳、頭皮、手、腕、肩、脚、足、腹部および背部、ならびに個人がUV、可視光および/またはIR照射に曝露することを選択した皮膚のいずれかの領域が挙げられる。そのようなUV照射は、必要ではないが典型的には、太陽から皮膚に向かうものである。他のUV、可視光、およびIR領域光源には、当業者であれば理解するであろうほとんどの典型的なUV光源が含まれ、ほとんどの工業的光源も含まれる。
【実施例】
【0043】
以下の実施例は、本明細書中で上述した本発明の局所用組成物を例示するものであり、限定するものではない。
【0044】
実施例I. UVBおよびUVA領域での光保護効果のin vitro測定
以下の成分を単に混合することにより、3種類の処方を調製した:
【表1】

【0045】
約290nm〜約400nmの波長範囲にわたり、UVBおよびUVAスペクトル領域の両方をカバーする、上記の3種類の処方のUV吸収スペクトルを、Optometrics社(Ayer, MA)から市販されているUV分光光度計(本明細書中、以下では、SPF-290S分析器と称される)により測定した。具体的には、3MTMTransporeTMテープを、直径約2.5cmの穴を有するプラスチックテンプレートに貼った。各処方をテープの試験領域(すなわち、上述の穴)の上に載せ、均一に広げて、約2.0mg/cm2のサンプルコーティング層を形成させた。コーティングを、室温で約20分間乾燥させた。続いて、乾燥したサンプルコーティング層を有するプラスチックテンプレートを、SPF-290S分析器の水平サンプル区域に置き、Atlas Suntest XLSソーラーシミュレーター(Atlas Material Testing Solutions社(Chicago, IL)製)をUV光源として用いて、約290nm〜400nmのUVおよび近UV照射をもたらした。各サンプルコーティング層のUV吸収スペクトルをSPF-290S分析器により測定し、各サンプル処方について4回の測定を行ない、次に平均して、各サンプル処方について平均UV吸収曲線を得た。UVB領域(290nm〜320nm)およびUVA領域(320nm〜400nm)でのそのような平均UV吸収曲線下面積を、各サンプル処方について算出し、本明細書中、以下に列記する:
【表2】

【0046】
メトキシクリレンとTiO2の両方を含有する処方Cは、TiO2を含まずメトキシクリレンのみを含有する処方Aについて測定したUVB吸収面積(すなわち、10.8)とメトキシクリレンを含まずTiO2のみを含有する処方Bについて測定したUVB吸収面積(すなわち、38.5)との合計よりも大きなUVB吸収面積(すなわち、56.9)を有したことが、上記の表から明らかである。さらに、処方Cは、処方Aについて測定したUVA吸収面積(すなわち、13.0)と処方Bについて測定したUVA吸収面積(すなわち、19.7)との合計よりも大きなUVA吸収面積(すなわち、38.7)を有した。したがって、メトキシクリレンとTiO2との組み合わせは、UVAおよびUVB領域の両方で、TiO2の光保護効果を相乗的に強化するようである。
【0047】
実施例II
3%メトキシクリレンと組み合わせて約3.88%二酸化チタンおよび5%酸化亜鉛を含有する2種類の局所用サンスクリーン組成物を、以下の成分を単に混合することにより調製した:
【表3】

【0048】
実施例III
2%メトキシクリレンと組み合わせて約3.92%二酸化チタンおよび5%酸化亜鉛を含有する2種類のさらなる局所用サンスクリーン組成物を、以下の成分を単に混合することにより調製した:
【表4】

【0049】

【0050】
本発明の一部の例示的実施形態を上述してきたが、これらの例示的実施形態は、いかなるようにも本発明の広い範囲を限定するものと解釈されるべきではない。記載された実施形態およびその構成要素の種々の改変および等価物が、当業者には明らかであろう。一部の改変および等価物は、当業者には容易に認識されるであろうし、他のものは日常的な実験以上のものを必要としない。したがって、そのような改変および等価物が本発明の精神および範囲のうちに入ることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の無機粒子状材料およびアルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物を製薬上または化粧用として許容される担体中に含む、局所用組成物。
【請求項2】
少なくとも1種の無機粒子状材料が、少なくとも1種の金属酸化物を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項3】
少なくとも1種の無機粒子状材料が、二酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、およびそれらの混合物からなる群より選択される物理的サンスクリーン剤を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項4】
アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物が、式(I):
【化1】

[式中、
R1およびR2の一方または両方が直鎖または分岐鎖C1〜C30アルコキシ基であり、アルコキシ基でないR1またはR2は水素であり、R3は直鎖または分岐鎖C1〜C30アルキル基である。]
を有するアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレートである、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項5】
R1およびR2の一方または両方が、直鎖または分岐鎖C1〜C8アルコキシ基である、請求項4に記載の局所用組成物。
【請求項6】
アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物が、式(III)、(IV)または(V):
【化2】

【化3】

または
【化4】

[式中、R3は直鎖または分岐鎖C1〜C30アルキル基である。]
を有するアルコキシル化α-シアノジフェニルアクリレートである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
アルコキシル化ジフェニルアクリレート化合物が、α-シアノ-β-(4-メトキシフェニル)-β-フェニルアクリル酸α-エチルヘキシルである、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項8】
少なくとも1種の無機粒子状材料が、崩壊性ポリマーシェルに封入されて、約1ミクロン〜約50ミクロンの平均粒径を有するミクロスフェアを形成している、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項9】
以下のもの:4,4’-t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、サリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ビス-{4-(2-エチル-ヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、2,6-ナフタル酸ジエチルヘキシル、ジガロイルトリオレエート、4-[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノ安息香酸エチル、p-アミノ安息香酸グリセリル、メチルアントラニレート、p-ジメチルアミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、2-(p-ジメチルアミノフェニル)-5-スルホニオベンゾオキサゾール酸(2-(p-dimethylaminophenyl)-5-sulfoniobenzoxazoic acid)、およびそれらの混合物または組み合わせからなる群より選択される1種以上の有機または化学的サンスクリーン剤をさらに含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項10】
以下のもの:4,4’-t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、サリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ビス-{4-(2-エチル-ヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、2,6-ナフタル酸ジエチルヘキシル、ジガロイルトリオレエート、4-[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノ安息香酸エチル、p-アミノ安息香酸グリセリル、メチルアントラニレート、p-ジメチルアミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、p-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、2-(p-ジメチルアミノフェニル)-5-スルホニオベンゾオキサゾール酸(2-(p-dimethylaminophenyl)-5-sulfoniobenzoxazoic acid)、およびそれらの混合物または組み合わせからなる群より選択される有機または化学的サンスクリーン剤を実質的に含まない、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項11】
4,4’-t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンを実質的に含まない、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項12】
少なくとも1種のDNA修復酵素をさらに含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項13】
グリセリンまたはC2〜C4アルキレングリコールをさらに含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項14】
メチルトリメチコンをさらに含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項15】
α-シアノ-β-(4-メトキシフェニル)-β-フェニルアクリル酸α-エチルヘキシル、ならびに酸化亜鉛、二酸化チタンおよびそれらの混合物からなる群より選択される無機粒子を含む、SPF約15〜100の局所用組成物。
【請求項16】
無機粒子が崩壊性ポリマーシェルに封入されて、約1ミクロン〜約50ミクロンの平均粒径を有するミクロスフェアを形成している、請求項15に記載の局所用組成物。
【請求項17】
25℃で約5〜250,000センチストークスの粘度を有する少なくとも1種の非揮発性シリコーンをさらに含む、請求項15に記載の局所用組成物。
【請求項18】
少なくとも1種のシリコーンエラストマーをさらに含む、請求項15に記載の局所用組成物。
【請求項19】
トリメチルシロキシケイ酸をさらに含む、請求項15に記載の局所用組成物。
【請求項20】
イソドデカン、イソヘキサデカン、およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の揮発性パラフィン系炭化水素をさらに含む、請求項15に記載の局所用組成物。

【公表番号】特表2012−526119(P2012−526119A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509858(P2012−509858)
【出願日】平成22年5月3日(2010.5.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/033328
【国際公開番号】WO2010/129445
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(598100128)イーエルシー マネージメント エルエルシー (112)
【Fターム(参考)】