無線中継装置および無線中継方法
【課題】ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中のときに、他の無線ＬＡＮチャネルの探索を効率的に行い、無線ＬＡＮ間のハンドオーバを可能にする。
【解決手段】ネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置において、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部を制御し、それぞれがデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに制御手段に通知する無線ＬＡＮチャネル探索制御部を備え、制御手段は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、通知されていなければ移動通信網にハンドオーバを行う構成である。
【解決手段】ネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置において、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部を制御し、それぞれがデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに制御手段に通知する無線ＬＡＮチャネル探索制御部を備え、制御手段は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、通知されていなければ移動通信網にハンドオーバを行う構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ローカル側の無線ＬＡＮ端末と、ネットワーク側の無線ＬＡＮまたは移動通信網との間で中継処理を行う無線中継装置および無線中継方法に関する。ここで、ネットワーク側の移動通信網は、例えば第３世代、第3.5 世代、第3.9 世代の携帯電話網であり、その規格としては、例えばＨＳＰＡ（High speed packet access) 、ＷＣＤＭＡ（Wide band code division multiple access)、ＥＤＧＥ（Enhanced data rates for GSM evolution)、ＬＴＥ（Long Term Evolution ）などである。
【背景技術】
【０００２】
ＨＳＰＡ等の移動通信網と無線ＬＡＮを比較した場合、一般的に移動通信網はカバーエリアが広いが通信速度は遅く、無線ＬＡＮはカバーエリアが狭いが通信速度は速いという特徴がある。そこで、移動通信網と無線ＬＡＮのそれぞれの特徴を活かすために、移動通信網と無線ＬＡＮにそれぞれ接続できる無線ＩＦを備え、通常は無線ＬＡＮ端末を移動通信網に接続しながら、無線ＬＡＮとの接続が可能な状況になれば無線ＬＡＮに切り替える無線中継装置がある（特許文献１）。
【０００３】
この場合の移動通信網と無線ＬＡＮのハンドオーバ方法として、無線ＬＡＮの受信レベル（ＲＳＳＩ）を監視し、当該ＲＳＳＩが閾値以下であれば移動通信網に接続し、当該ＲＳＳＩが閾値を超えれば無線ＬＡＮに接続する方法がある。
【０００４】
図４は、従来の無線中継装置の構成例を示す。
図４において、無線中継装置は、無線ＬＡＮのアクセスポイント（ＡＰ）に接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１および移動通信網の基地局（ＢＳ）に接続する移動通信網−ＩＦ部１２と、無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３と、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１に接続して無線ＬＡＮの受信レベル（ＲＳＳＩ）を検出する受信レベル検出部１４と、ネットワーク側の無線ＬＡＮのＲＳＳＩに応じて、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１または移動通信網−ＩＦ部１２を選択（またはハンドオーバ）してローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に接続する制御部１５とを備える。
【０００５】
図５は、従来のハンドオーバ処理手順の例を示す。
図５において、現在、ネットワーク側の接続先が無線ＬＡＮか移動通信網かを判断し（Ｓ10）、無線ＬＡＮに接続している場合には、受信レベル検出部１４で定期的に検出される無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下か否かを判断する（Ｓ11）。ＲＳＳＩが閾値以下の場合には、移動通信網へのハンドオーバを行い（Ｓ12）、ＲＳＳＩが閾値を超える場合には無線ＬＡＮに接続しながらＲＳＳＩの閾値判定を繰り返す。
【０００６】
また、移動通信網に接続している場合には、受信レベル検出部１４で検出される無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値を超えたか否かを判断する（Ｓ13）。ＲＳＳＩが閾値を超えた場合には、無線ＬＡＮへのハンドオーバを行い（Ｓ14）、ＲＳＳＩが閾値以下の場合には移動通信網に接続しながらＲＳＳＩの閾値判定を繰り返す。
【０００７】
これにより、無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下であれば移動通信網に接続し、ＲＳＳＩが閾値を超えれば無線ＬＡＮに接続することができる。例えば、図６に示すように、移動通信網エリア内に無線ＬＡＮエリアが局所的に存在しているときに、無線中継装置が無線ＬＡＮエリア内にあって無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値を超えれば無線ＬＡＮに接続し、無線中継装置が移動して無線ＬＡＮエリア外にでれば、無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になるので移動通信網に接続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
【特許文献１】特開２０１０−０２１８７８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
ところで、図７に示すように、移動通信網エリア内に複数の無線ＬＡＮエリアが隣接して存在している状況で、先に接続していた無線ＬＡＮ＃１のＲＳＳＩが閾値以下になっても、ＲＳＳＩが閾値を超える他の無線ＬＡＮ＃２が存在すれば、低速な移動通信網にハンドオーバするより高速な他の無線ＬＡＮ＃２にハンドオーバするのが望ましい。
【００１０】
しかし、そのためには、図４に示すネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１で、接続中の無線ＬＡＮチャネルとは別に接続可能な周囲の無線ＬＡＮチャネルを探索する必要がある。このとき、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１では、図８に示すようにデータ通信を行っていない時間に無線ＬＡＮチャネルを探索せざるを得ないので、接続可能な無線ＬＡＮチャネルの検出に時間がかかることがあった。例えば、接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが低く、接続先の切り替えが必要な状況では、データ通信速度が低速になってデータ通信時間が長くなり、その結果として探索可能時間が逼迫し、接続可能な無線ＬＡＮチャネルの検出にさらに時間がかかることになる。このように、無線ＬＡＮチャネルの探索に時間がかかり、その時間内に見つからなければ、低速な移動通信網へのハンドオーバも止むを得ない場合があった。
【００１１】
本発明は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中のときに、他の無線ＬＡＮチャネルの探索を効率的に行い、無線ＬＡＮ間のハンドオーバを可能にする無線中継装置および無線中継方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
第１の発明は、無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置において、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部を制御し、それぞれがデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに制御手段に通知する無線ＬＡＮチャネル探索制御部を備え、制御手段は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ移動通信網にハンドオーバを行う構成である。
【００１３】
第１の発明の無線中継装置において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する構成である。
【００１４】
第１の発明の無線中継装置において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する構成である。
【００１５】
第２の発明は、無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置の無線中継方法において、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部に無線ＬＡＮチャネル探索制御部を接続し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに制御手段に通知する制御を行い、制御手段は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ移動通信網にハンドオーバを行う。
【００１６】
第２の発明の無線中継方法において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する。
【００１７】
第２の発明の無線中継方法において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する。
【発明の効果】
【００１８】
本発明は、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部が協調してネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行うことにより、接続可能な無線ＬＡＮを見つけやすくなり、無線ＬＡＮ間のハンドオーバが可能になる。また、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部で探索する無線ＬＡＮチャネルを分割することにより、効率的な無線ＬＡＮチャネルの探索が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明の無線中継装置の実施例を示す図である。
【図２】無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間を示すタイムチャートである。
【図３】無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６の処理手順の例を示すフローチャートである。
【図４】従来の無線中継装置の構成例を示す図である。
【図５】従来のハンドオーバ処理手順の例を示すフローチャートである。
【図６】移動通信網と無線ＬＡＮの関係を説明する図である。
【図７】移動通信網と無線ＬＡＮの関係を説明する図である。
【図８】無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
図１は、本発明の無線中継装置の実施例を示す。
図１において、無線中継装置を構成するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１、移動通信網−ＩＦ部１２、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３、受信レベル検出部１４、制御部１５は、従来の無線中継装置と同様の機能を有する。
【００２１】
本実施例の無線中継装置は、さらにネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に対して、ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を制御する無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６を備える。ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１およびローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６の制御によりそれぞれデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索処理を行い、その結果を無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６を介して制御部１５に通知する。制御部１５は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中であれば、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から通知される情報に基づいて、その切り替え先を移動通信網ではなく接続可能な他の無線ＬＡＮを優先的に選択し、接続可能な無線ＬＡＮがないときに移動通信網に切り替える制御を行うものとする。
【００２２】
図３は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６の処理手順の例を示す。
図３において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６は制御部１５の制御により、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中に、ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索処理を開始する。まず、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３のデータ通信状況を取得する（Ｓ１）。このデータ通信状況は、例えばデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率である。次に、取得したデータ通信状況（時間率）をもとに、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部における無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間を算出する（Ｓ２）。
【００２３】
各無線ＬＡＮ−ＩＦ部における無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間の例を図２に示す。一般に、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３は、近距離の無線ＬＡＮ端末との間で高速な伝送速度によるデータ通信が可能であり、無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間はネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１より長くとることができる。
【００２４】
次に、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部の探索可能時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１が探索する無線ＬＡＮチャネル番号と、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３が探索する無線ＬＡＮチャネル番号を決定し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に通知する（Ｓ３）。図２のような場合は、ネットワーク側で現在接続中の無線ＬＡＮの伝送速度が低下して無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間が逼迫しても、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３の探索可能時間と合算することができ、かつ探索する無線ＬＡＮチャネルの分配によって効率的に無線ＬＡＮチャネルの探索が可能になる。たとえば、探索する無線チャネルの総数がＮ、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１およびローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３それぞれの探索可能時間がそれぞれＴn 、Ｔl である場合に、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１およびローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に対して割り当てるチャネルをそれぞれ１〜Ｎn 、Ｎn ＋１〜Ｎとする。ここで、Ｎn ＝Ｎ＊Ｔn ／（Ｔn ＋Ｔl ）である。
【００２５】
なお、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１の探索する無線ＬＡＮチャネル番号と、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３の探索する無線ＬＡＮチャネル番号は重複して分配してもよい。たとえば、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１に対してチャネル１からチャネルｎの順番に割り当て、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に対してチャネルｎからチャネル１に順番に割り当てる。この場合、チャネル探索の順番を、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ１３でそれぞれ異なる無線ＬＡＮチャネルから探索することで、より確実な無線ＬＡＮチャネル探索が可能になる。または、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１には優先的に接続したい無線チャネルのみを割り当て、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３にはそれ以外（またはすべて）の無線チャネルを割り当てることもできる。このようにすれば、相補的に無線チャネルの探索ができる。
【００２６】
ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から通知された無線ＬＡＮチャネル番号に基づき、それぞれ無線ＬＡＮチャネルの探索を行う。ここで、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部が接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出した場合には、当該無線ＬＡＮチャネル情報を無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６に通知する。なお、この際に、検出した無線ＬＡＮチャネルにおける受信電力を併せて通知することにより、最も受信電力の大きい無線ＬＡＮチャネルを選択することが可能となる。
【００２７】
無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６は、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３からそれぞれ通知される接続可能な無線ＬＡＮチャネルの有無に応じて、接続可能な無線ＬＡＮチャネル情報または接続可能な無線ＬＡＮチャネルがないことを制御部１５に通知する（Ｓ４，Ｓ５，Ｓ６）。
【００２８】
制御部１５は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から無線ＬＡＮチャネル情報が通知され、現在接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になったときに、切り替え先を当該無線ＬＡＮチャネルに切り替えるようにネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１を制御する。また、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から無線ＬＡＮチャネル情報の通知がなければ、現在接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になったときに、切り替え先を移動通信網に切り替えるように移動通信網−ＩＦ部１２を制御する。
【００２９】
なお、制御部１５は、接続先の無線ＬＡＮチャネルの有無に拘らず、現在接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になった時点で移動通信網に切り替えるようなモード設定が可能であってもよい。
【符号の説明】
【００３０】
１１ 無線ＬＡＮ−ＩＦ部
１２ 移動通信網−ＩＦ部
１３ ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部
１４ 受信レベル検出部
１５ 制御部
１６ 無線ＬＡＮチャネル探索制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ローカル側の無線ＬＡＮ端末と、ネットワーク側の無線ＬＡＮまたは移動通信網との間で中継処理を行う無線中継装置および無線中継方法に関する。ここで、ネットワーク側の移動通信網は、例えば第３世代、第3.5 世代、第3.9 世代の携帯電話網であり、その規格としては、例えばＨＳＰＡ（High speed packet access) 、ＷＣＤＭＡ（Wide band code division multiple access)、ＥＤＧＥ（Enhanced data rates for GSM evolution)、ＬＴＥ（Long Term Evolution ）などである。
【背景技術】
【０００２】
ＨＳＰＡ等の移動通信網と無線ＬＡＮを比較した場合、一般的に移動通信網はカバーエリアが広いが通信速度は遅く、無線ＬＡＮはカバーエリアが狭いが通信速度は速いという特徴がある。そこで、移動通信網と無線ＬＡＮのそれぞれの特徴を活かすために、移動通信網と無線ＬＡＮにそれぞれ接続できる無線ＩＦを備え、通常は無線ＬＡＮ端末を移動通信網に接続しながら、無線ＬＡＮとの接続が可能な状況になれば無線ＬＡＮに切り替える無線中継装置がある（特許文献１）。
【０００３】
この場合の移動通信網と無線ＬＡＮのハンドオーバ方法として、無線ＬＡＮの受信レベル（ＲＳＳＩ）を監視し、当該ＲＳＳＩが閾値以下であれば移動通信網に接続し、当該ＲＳＳＩが閾値を超えれば無線ＬＡＮに接続する方法がある。
【０００４】
図４は、従来の無線中継装置の構成例を示す。
図４において、無線中継装置は、無線ＬＡＮのアクセスポイント（ＡＰ）に接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１および移動通信網の基地局（ＢＳ）に接続する移動通信網−ＩＦ部１２と、無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３と、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１に接続して無線ＬＡＮの受信レベル（ＲＳＳＩ）を検出する受信レベル検出部１４と、ネットワーク側の無線ＬＡＮのＲＳＳＩに応じて、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１または移動通信網−ＩＦ部１２を選択（またはハンドオーバ）してローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に接続する制御部１５とを備える。
【０００５】
図５は、従来のハンドオーバ処理手順の例を示す。
図５において、現在、ネットワーク側の接続先が無線ＬＡＮか移動通信網かを判断し（Ｓ10）、無線ＬＡＮに接続している場合には、受信レベル検出部１４で定期的に検出される無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下か否かを判断する（Ｓ11）。ＲＳＳＩが閾値以下の場合には、移動通信網へのハンドオーバを行い（Ｓ12）、ＲＳＳＩが閾値を超える場合には無線ＬＡＮに接続しながらＲＳＳＩの閾値判定を繰り返す。
【０００６】
また、移動通信網に接続している場合には、受信レベル検出部１４で検出される無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値を超えたか否かを判断する（Ｓ13）。ＲＳＳＩが閾値を超えた場合には、無線ＬＡＮへのハンドオーバを行い（Ｓ14）、ＲＳＳＩが閾値以下の場合には移動通信網に接続しながらＲＳＳＩの閾値判定を繰り返す。
【０００７】
これにより、無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下であれば移動通信網に接続し、ＲＳＳＩが閾値を超えれば無線ＬＡＮに接続することができる。例えば、図６に示すように、移動通信網エリア内に無線ＬＡＮエリアが局所的に存在しているときに、無線中継装置が無線ＬＡＮエリア内にあって無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値を超えれば無線ＬＡＮに接続し、無線中継装置が移動して無線ＬＡＮエリア外にでれば、無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になるので移動通信網に接続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
【特許文献１】特開２０１０−０２１８７８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
ところで、図７に示すように、移動通信網エリア内に複数の無線ＬＡＮエリアが隣接して存在している状況で、先に接続していた無線ＬＡＮ＃１のＲＳＳＩが閾値以下になっても、ＲＳＳＩが閾値を超える他の無線ＬＡＮ＃２が存在すれば、低速な移動通信網にハンドオーバするより高速な他の無線ＬＡＮ＃２にハンドオーバするのが望ましい。
【００１０】
しかし、そのためには、図４に示すネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１で、接続中の無線ＬＡＮチャネルとは別に接続可能な周囲の無線ＬＡＮチャネルを探索する必要がある。このとき、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１では、図８に示すようにデータ通信を行っていない時間に無線ＬＡＮチャネルを探索せざるを得ないので、接続可能な無線ＬＡＮチャネルの検出に時間がかかることがあった。例えば、接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが低く、接続先の切り替えが必要な状況では、データ通信速度が低速になってデータ通信時間が長くなり、その結果として探索可能時間が逼迫し、接続可能な無線ＬＡＮチャネルの検出にさらに時間がかかることになる。このように、無線ＬＡＮチャネルの探索に時間がかかり、その時間内に見つからなければ、低速な移動通信網へのハンドオーバも止むを得ない場合があった。
【００１１】
本発明は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中のときに、他の無線ＬＡＮチャネルの探索を効率的に行い、無線ＬＡＮ間のハンドオーバを可能にする無線中継装置および無線中継方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
第１の発明は、無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置において、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部を制御し、それぞれがデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに制御手段に通知する無線ＬＡＮチャネル探索制御部を備え、制御手段は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ移動通信網にハンドオーバを行う構成である。
【００１３】
第１の発明の無線中継装置において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する構成である。
【００１４】
第１の発明の無線中継装置において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する構成である。
【００１５】
第２の発明は、無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置の無線中継方法において、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部に無線ＬＡＮチャネル探索制御部を接続し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに制御手段に通知する制御を行い、制御手段は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ移動通信網にハンドオーバを行う。
【００１６】
第２の発明の無線中継方法において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する。
【００１７】
第２の発明の無線中継方法において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する。
【発明の効果】
【００１８】
本発明は、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部が協調してネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行うことにより、接続可能な無線ＬＡＮを見つけやすくなり、無線ＬＡＮ間のハンドオーバが可能になる。また、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部で探索する無線ＬＡＮチャネルを分割することにより、効率的な無線ＬＡＮチャネルの探索が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明の無線中継装置の実施例を示す図である。
【図２】無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間を示すタイムチャートである。
【図３】無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６の処理手順の例を示すフローチャートである。
【図４】従来の無線中継装置の構成例を示す図である。
【図５】従来のハンドオーバ処理手順の例を示すフローチャートである。
【図６】移動通信網と無線ＬＡＮの関係を説明する図である。
【図７】移動通信網と無線ＬＡＮの関係を説明する図である。
【図８】無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
図１は、本発明の無線中継装置の実施例を示す。
図１において、無線中継装置を構成するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１、移動通信網−ＩＦ部１２、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３、受信レベル検出部１４、制御部１５は、従来の無線中継装置と同様の機能を有する。
【００２１】
本実施例の無線中継装置は、さらにネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に対して、ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を制御する無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６を備える。ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１およびローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６の制御によりそれぞれデータ通信を行っていない時間にネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索処理を行い、その結果を無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６を介して制御部１５に通知する。制御部１５は、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中であれば、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から通知される情報に基づいて、その切り替え先を移動通信網ではなく接続可能な他の無線ＬＡＮを優先的に選択し、接続可能な無線ＬＡＮがないときに移動通信網に切り替える制御を行うものとする。
【００２２】
図３は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６の処理手順の例を示す。
図３において、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６は制御部１５の制御により、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中に、ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索処理を開始する。まず、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３のデータ通信状況を取得する（Ｓ１）。このデータ通信状況は、例えばデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率である。次に、取得したデータ通信状況（時間率）をもとに、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部における無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間を算出する（Ｓ２）。
【００２３】
各無線ＬＡＮ−ＩＦ部における無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間の例を図２に示す。一般に、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３は、近距離の無線ＬＡＮ端末との間で高速な伝送速度によるデータ通信が可能であり、無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間はネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１より長くとることができる。
【００２４】
次に、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部の探索可能時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１が探索する無線ＬＡＮチャネル番号と、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３が探索する無線ＬＡＮチャネル番号を決定し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に通知する（Ｓ３）。図２のような場合は、ネットワーク側で現在接続中の無線ＬＡＮの伝送速度が低下して無線ＬＡＮチャネルの探索可能時間が逼迫しても、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３の探索可能時間と合算することができ、かつ探索する無線ＬＡＮチャネルの分配によって効率的に無線ＬＡＮチャネルの探索が可能になる。たとえば、探索する無線チャネルの総数がＮ、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１およびローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３それぞれの探索可能時間がそれぞれＴn 、Ｔl である場合に、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１およびローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に対して割り当てるチャネルをそれぞれ１〜Ｎn 、Ｎn ＋１〜Ｎとする。ここで、Ｎn ＝Ｎ＊Ｔn ／（Ｔn ＋Ｔl ）である。
【００２５】
なお、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１の探索する無線ＬＡＮチャネル番号と、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３の探索する無線ＬＡＮチャネル番号は重複して分配してもよい。たとえば、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１に対してチャネル１からチャネルｎの順番に割り当て、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３に対してチャネルｎからチャネル１に順番に割り当てる。この場合、チャネル探索の順番を、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ１３でそれぞれ異なる無線ＬＡＮチャネルから探索することで、より確実な無線ＬＡＮチャネル探索が可能になる。または、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１には優先的に接続したい無線チャネルのみを割り当て、ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３にはそれ以外（またはすべて）の無線チャネルを割り当てることもできる。このようにすれば、相補的に無線チャネルの探索ができる。
【００２６】
ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から通知された無線ＬＡＮチャネル番号に基づき、それぞれ無線ＬＡＮチャネルの探索を行う。ここで、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部が接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出した場合には、当該無線ＬＡＮチャネル情報を無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６に通知する。なお、この際に、検出した無線ＬＡＮチャネルにおける受信電力を併せて通知することにより、最も受信電力の大きい無線ＬＡＮチャネルを選択することが可能となる。
【００２７】
無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６は、ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１とローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１３からそれぞれ通知される接続可能な無線ＬＡＮチャネルの有無に応じて、接続可能な無線ＬＡＮチャネル情報または接続可能な無線ＬＡＮチャネルがないことを制御部１５に通知する（Ｓ４，Ｓ５，Ｓ６）。
【００２８】
制御部１５は、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から無線ＬＡＮチャネル情報が通知され、現在接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になったときに、切り替え先を当該無線ＬＡＮチャネルに切り替えるようにネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部１１を制御する。また、無線ＬＡＮチャネル探索制御部１６から無線ＬＡＮチャネル情報の通知がなければ、現在接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になったときに、切り替え先を移動通信網に切り替えるように移動通信網−ＩＦ部１２を制御する。
【００２９】
なお、制御部１５は、接続先の無線ＬＡＮチャネルの有無に拘らず、現在接続中の無線ＬＡＮのＲＳＳＩが閾値以下になった時点で移動通信網に切り替えるようなモード設定が可能であってもよい。
【符号の説明】
【００３０】
１１ 無線ＬＡＮ−ＩＦ部
１２ 移動通信網−ＩＦ部
１３ ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部
１４ 受信レベル検出部
１５ 制御部
１６ 無線ＬＡＮチャネル探索制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置において、
前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部を制御し、それぞれがデータ通信を行っていない時間に前記ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに前記制御手段に通知する無線ＬＡＮチャネル探索制御部を備え、
前記制御手段は、前記ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ前記移動通信網にハンドオーバを行う構成である
ことを特徴とする無線中継装置。
【請求項２】
請求項１に記載の無線中継装置において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する構成である
ことを特徴とする無線中継装置。
【請求項３】
請求項１に記載の無線中継装置において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する構成である
ことを特徴とする無線中継装置。
【請求項４】
無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置の無線中継方法において、
前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部に無線ＬＡＮチャネル探索制御部を接続し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っていない時間に前記ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに前記制御手段に通知する制御を行い、
前記制御手段は、前記ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ前記移動通信網にハンドオーバを行う
ことを特徴とする無線中継方法。
【請求項５】
請求項４に記載の無線中継方法において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する
ことを特徴とする無線中継方法。
【請求項６】
請求項４に記載の無線中継方法において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する
ことを特徴とする無線中継方法。
【請求項１】
無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置において、
前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部を制御し、それぞれがデータ通信を行っていない時間に前記ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに前記制御手段に通知する無線ＬＡＮチャネル探索制御部を備え、
前記制御手段は、前記ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ前記移動通信網にハンドオーバを行う構成である
ことを特徴とする無線中継装置。
【請求項２】
請求項１に記載の無線中継装置において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する構成である
ことを特徴とする無線中継装置。
【請求項３】
請求項１に記載の無線中継装置において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する構成である
ことを特徴とする無線中継装置。
【請求項４】
無線ＬＡＮ端末に接続するローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と、ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続するネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部または移動通信網に接続する移動通信網−ＩＦ部との間で中継処理を行い、かつネットワーク側の無線ＬＡＮの受信レベルに応じてネットワーク側の無線ＬＡＮと移動通信網との間でハンドオーバを行う制御手段を備えた無線中継装置の無線中継方法において、
前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部に無線ＬＡＮチャネル探索制御部を接続し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っていない時間に前記ネットワーク側の無線ＬＡＮチャネルの探索を行い、接続可能な無線ＬＡＮチャネルを検出したときに前記制御手段に通知する制御を行い、
前記制御手段は、前記ネットワーク側の無線ＬＡＮに接続中にその受信レベルが閾値以下になったときに、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていれば当該無線ＬＡＮチャネルにハンドオーバを行い、前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部から接続可能な無線ＬＡＮチャネルが通知されていなければ前記移動通信網にハンドオーバを行う
ことを特徴とする無線中継方法。
【請求項５】
請求項４に記載の無線中継方法において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれデータ通信を行っていない時間に応じて、探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配し、各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がそれぞれ割り当てられた無線ＬＡＮチャネルの探索を行うように制御する
ことを特徴とする無線中継方法。
【請求項６】
請求項４に記載の無線中継方法において、
前記無線ＬＡＮチャネル探索制御部は、前記ローカル側無線ＬＡＮ−ＩＦ部と前記ネットワーク側無線ＬＡＮ−ＩＦ部のデータサイズと伝送速度から、一定時間当たりに各無線ＬＡＮ−ＩＦ部がデータ通信を行っている時間率を算出し、当該時間率に応じて探索すべき全無線ＬＡＮチャネルを各無線ＬＡＮ−ＩＦ部に分配する
ことを特徴とする無線中継方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２０１３−２１６４８（Ｐ２０１３−２１６４８Ａ）
【公開日】平成２５年１月３１日（２０１３．１．３１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１５５８７５（Ｐ２０１１−１５５８７５）
【出願日】平成２３年７月１４日（２０１１．７．１４）
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．ＧＳＭ
【出願人】（０００００４２２６）日本電信電話株式会社 (13,992)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年１月３１日（２０１３．１．３１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年７月１４日（２０１１．７．１４）
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．ＧＳＭ
【出願人】（０００００４２２６）日本電信電話株式会社 (13,992)
【Ｆターム（参考）】
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