説明

無線通信システム、無線基地局、無線端末、及び無線通信方法

【課題】災害の発生によって停電が生じても、より確実に続報情報を配信できるようにする。
【解決手段】無線基地局100は、ネットワーク側との通信を行うネットワーク通信部120と、無線端末との無線通信を行う無線通信部110と、ネットワーク通信部120及び無線通信部110を制御する制御部140とを具備しており、ネットワーク通信部120は、情報配信サーバから配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信し、無線通信部110は、ネットワーク通信部120が受信した緊急警報情報を同報送信し、制御部140は、自局が緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急警報情報を送受信する無線通信システム、無線基地局、無線端末、及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が策定されているETWS(Earthquake and Tsunami Warning System)は、無線通信システムのブロードキャスト(同報)チャネルを利用して、地震や津波等の災害に関する緊急警報を可及的速やかにユーザに通知するシステムである。
【0003】
このようなETWSでは、「地震発生」や「津波発生」といった最も急を要する緊急警報情報を、第1報(Primary Notification)として無線基地局が無線端末に同報送信した後、当該緊急警報情報では伝えきれない補足的な続報情報を、第2報(Secondary Notification)として少なくとも1回無線基地局が無線端末に同報送信する(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
これにより、差し迫った災害を示す緊急警報情報は理論上最も小さい遅延時間で配信可能としつつ、災害発生後にユーザにとって有益な情報であって緊急警報情報よりも情報量の多い続報情報も配信可能としている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3GPP TS 22.168 V8.1.0 (2008-06)、Earthquake and Tsunami Warning System (ETWS) requirements; Stage 1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、無線基地局は、停電の発生に備えて、無停電電源装置(UPS)を搭載していることが一般的である。このため、無線基地局は、停電が生じても、UPSが蓄積している電力によって、ある程度の時間は動作を継続することができる。
【0007】
しかしながら、上述したETWSにおいては、災害の発生によって停電が生じると、無線基地局は、緊急警報情報の配信後にUPSによって動作を継続するものの、続報情報を配信する前にUPSの電力を使い切ってしまうと、続報情報を配信できないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、災害の発生によって停電が生じても、より確実に続報情報を配信できる無線通信システム、無線基地局、無線端末、及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明に係る無線通信システムの特徴は、無線基地局(無線基地局100)と無線端末(無線端末200)とを有する無線通信システム(無線通信システム1)であって、前記無線基地局は、ネットワーク側との通信を行うネットワーク通信部(ネットワーク通信部120)と、前記無線端末との無線通信を行う基地局無線通信部(無線通信部110)と、前記ネットワーク通信部及び前記基地局無線通信部を制御する基地局制御部(制御部140)とを具備しており、前記ネットワーク通信部は、情報配信サーバ(情報配信サーバ10)から配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信し、前記基地局無線通信部は、前記ネットワーク通信部が受信した前記緊急警報情報を同報送信し、前記基地局制御部は、自局が前記緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するよう制御することを要旨とする。
【0010】
このような特徴によれば、無線基地局は、自局が緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行する。これにより、無線基地局は、緊急警報情報の配信後に、UPSによって動作を継続可能な時間を延長することができ、続報情報を配信する前にUPSの電力を使い切ってしまう可能性を低減できる。従って、上記特徴に係る無線基地局は、災害の発生によって停電が生じても、より確実に続報情報を配信できる。また、実際に停電が生じたことを契機として基地局節電モードに移行しているため、緊急警報情報が誤報である場合には、基地局節電モードに移行することを防止できる。
【0011】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記無線端末は、前記無線基地局との無線通信を行う端末無線通信部(無線通信部210)と、前記端末無線通信部を制御する端末制御部(制御部240)とを具備しており、前記基地局制御部は、前記基地局節電モードに移行する際、前記基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を前記無線端末に送信するよう制御し、前記端末無線通信部は、前記無線基地局からの前記節電通知情報を受信し、前記端末制御部は、前記端末無線通信部が前記節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するよう制御することを要旨とする。
【0012】
このような特徴によれば、無線端末は、節電通知情報を無線基地局から受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行する。これにより、無線端末は、緊急警報情報の受信後に、バッテリによって動作を継続可能な時間を延長することができ、続報情報を受信する前にバッテリの電力を使い切ってしまう可能性を低減できる。従って、上記特徴に係る無線端末は、より確実に続報情報を受信できる。
【0013】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記端末無線通信部は、上り無線信号を送信するための端末送信部(送信部211)と、下り無線信号を受信するための端末受信部(受信部212)とを含み、前記基地局無線通信部は、下り無線信号を送信するための基地局送信部(送信部111)と、上り無線信号を受信するための基地局受信部(受信部112)とを含み、前記端末制御部は、前記端末節電モードにおいて、少なくとも前記端末送信部の動作を停止させるよう制御し、前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、少なくとも前記基地局受信部の動作を停止させるよう制御することを要旨とする。
【0014】
このような特徴によれば、無線通信システムは、節電モード時に上りリンクの無線通信を停止することによって、上りリンクの無線通信で消費される電力を節約することができ、続報情報を配信/受信する前にUPS/バッテリの電力を使い切ってしまう可能性を低減できる。また、節電モード時においても下りリンクの無線通信は継続することによって、より確実に続報情報を配信/受信できる。
【0015】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、前記緊急警報情報に対応する続報情報を前記ネットワーク通信部が受信すると、前記続報情報を同報送信するよう前記基地局送信部を制御することを要旨とする。
【0016】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記端末制御部は、前記端末節電モードにおいて、前記端末送信部及び前記端末受信部の動作を停止させるよう制御し、前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、前記基地局送信部及び前記基地局受信部の動作を停止させるよう制御することを要旨とする。
【0017】
このような特徴によれば、無線通信システムは、節電モード時に上下リンクの無線通信を停止することによって、上下リンクの無線通信で消費される電力を節約することができ、続報情報を配信/受信する前にUPS/バッテリの電力を使い切ってしまう可能性を低減できる。
【0018】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記基地局制御部は、前記基地局節電モードに移行する際に、復帰予定のタイミングを示す復帰予告情報を前記節電通知情報と共に送信するように制御し、前記端末無線通信部は、前記無線基地局からの前記復帰予告情報を受信し、前記端末制御部は、前記復帰予告情報によって示される前記復帰予定のタイミングまで前記端末節電モードを継続するよう制御し、前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、前記緊急警報情報に対応する続報情報を前記ネットワーク通信部が受信すると、前記復帰予定のタイミング以降のタイミングで前記続報情報を同報送信するよう前記基地局送信部を制御することを要旨とする。
【0019】
このような特徴によれば、無線通信システムは、上下リンクの無線通信を停止する場合でも、続報情報を配信できる。
【0020】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記無線端末は、画像又は音声を出力するユーザインターフェイス部(ユーザインターフェイス部220)をさらに具備しており、前記端末制御部は、前記端末節電モードにおいて、サービス制限中である旨を出力するよう前記ユーザインターフェイス部を制御することを要旨とする。
【0021】
このような特徴によれば、無線端末のユーザは、サービス制限中である旨を把握することができる。
【0022】
本発明に係る無線通信システムの他の特徴は、上記特徴に係る無線通信システムにおいて、前記基地局制御部は、前記続報情報を同報送信する際、誤り耐性の高い変調方式で前記続報情報を送信するよう前記基地局無線通信部を制御することを要旨とする。
【0023】
このような特徴によれば、誤り耐性の高い変調方式で続報情報を送信することによって、続報情報を送信する際の送信電力を低減することができ、無線基地局の消費電力を削減できる。
【0024】
本発明に係る無線基地局の特徴は、ネットワーク側との通信を行うネットワーク通信部と、無線端末との無線通信を行う基地局無線通信部と、前記ネットワーク通信部及び前記基地局無線通信部を制御する基地局制御部とを具備する無線基地局であって、前記ネットワーク通信部は、情報配信サーバから配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信し、前記基地局無線通信部は、前記ネットワーク通信部が受信した前記緊急警報情報を同報送信し、前記基地局制御部は、自局が前記緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するよう制御することを要旨とする。
【0025】
本発明に係る無線端末の特徴は、無線基地局との無線通信を行う端末無線通信部と、前記端末無線通信部を制御する端末制御部とを具備する無線端末であって、前記端末無線通信部は、前記無線基地局が基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を前記無線基地局から受信し、前記端末制御部は、前記端末無線通信部が前記節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するよう制御することを要旨とする。
【0026】
本発明に係る無線通信方法の特徴は、無線基地局が、情報配信サーバから配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信するステップと、前記無線基地局が、受信した前記緊急警報情報を無線端末に同報送信するステップと、前記無線基地局が、前記緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するステップとを具備することを要旨とする。
【0027】
本発明に係る無線通信方法の他の特徴は、上記特徴に係る無線通信方法において、前記無線基地局が、前記基地局節電モードに移行する際、前記基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を前記無線端末に送信するステップと、前記無線端末が、前記無線基地局からの前記節電通知情報を受信するステップと、前記無線端末が、前記節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するステップとをさらに具備することを要旨とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、災害の発生によって停電が生じても、より確実に続報情報を配信できる無線通信システム、無線基地局、無線端末、及び無線通信方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る無線端末の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る無線基地局の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態に係る無線端末の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る無線基地局の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る無線端末の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
【0031】
[実施形態の概要]
図1は、実施形態の概要を説明するための図である。実施形態に係る無線通信システム1は、ETWS、又はETWSをベースとする技術であるPWS(Public Warning System)をサポートする。
【0032】
図1に示すように、無線通信システム1は、情報配信サーバ10と、交換局20と、無線基地局100と、無線端末200とを有する。
【0033】
情報配信サーバ10は、地震や津波等の災害に関する緊急警報情報と、当該緊急警報情報に対応する続報情報とを配信するサーバである。緊急警報情報とは、「地震発生」や「津波発生」といった最も急を要する情報であり、続報情報とは、緊急警報情報では伝えきれない補足的な情報である。このような情報配信サーバ10は、CBE(Cell Broadcast Entity)又はCBC(Cell Broadcast Center)と称される。
【0034】
交換局20は、複数の無線基地局100を管理すると共に、情報配信サーバ10と無線基地局100との間で送受信される情報を中継する。このような交換局は、MME(Mobility Management Entity)又はRNC(Radio Network Controller)と称される。
【0035】
無線基地局100は、無線通信エリアの最小単位であるセルを少なくとも1つ形成し、当該セル内の無線端末200との無線通信を行う。無線基地局100は、通常時には、図示を省略する配電網からの電力供給を受けて動作し、停電時には、無停電電源装置(UPS)による電力供給を受けて動作する。無線基地局100は、ブロードキャストチャネルによって、情報配信サーバ10からの緊急警報情報及び続報情報のそれぞれを同報送信することができる。
【0036】
無線端末200は、ユーザが所持する無線通信装置であり、ユーザ機器(UE)とも称される。無線端末200は、バッテリによる電力供給を受けて動作可能であり、持ち運び可能に構成されている。無線端末200は、待ち受け中の状態(アイドル状態と称される)、及び通信実行中の状態(コネクテッド状態と称される)において、無線基地局100から同報送信される緊急警報情報及び続報情報のそれぞれを受信してユーザに通知(表示又は音声出力)することができる。
【0037】
このような無線通信システム1において、無線基地局100は、情報配信サーバ10からの緊急警報情報を受信し、受信した緊急警報情報を無線端末200に同報送信する。無線基地局100は、緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電(すなわち、配電網からの電力供給の停止)が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行する。これにより、無線基地局100は、UPSによる動作可能時間を延長することができ、続報情報を配信する前にUPSの電力を使い切ってしまう可能性を低減できるため、災害の発生によって停電が生じても、より確実に続報情報を配信できる。また、実際に停電が生じたことを契機として基地局節電モードに移行することで、緊急警報情報が誤報である場合には、基地局節電モードに移行することを防止できる。
【0038】
さらに、無線基地局100は、基地局節電モードに移行する際、基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を無線端末200に送信する。無線端末200は、無線基地局100からの節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行する。これにより、無線端末200は、緊急警報情報の受信後に、バッテリによる動作可能時間を延長することができ、続報情報を受信する前にバッテリの電力を使い切ってしまう可能性を低減できるため、より確実に続報情報を受信できる。
【0039】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態について、無線基地局の構成、無線端末の構成、無線基地局の動作、無線端末の動作、第1実施形態の効果の順に説明する。
【0040】
(無線基地局の構成)
図2は、無線基地局100の構成を示すブロック図である。図2に示すように、無線基地局100は、無線通信部110と、ネットワーク通信部120と、記憶部130と、制御部140と、通常電源部150と、UPS160とを含む。無線通信部110は基地局無線通信部に相当し、制御部140は基地局制御部に相当する。
【0041】
無線通信部110は、無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路等を用いて構成され、無線端末200との無線通信を行うように構成される。無線通信部110は、下り無線信号を送信するための送信部111と、上り無線信号を受信するための受信部112とを含む。送信部111は、制御部140からの送信信号の符号化、変調、アップコンバート、及び増幅を行って無線信号を生成し、当該無線信号をアンテナから送信する。受信部112は、アンテナが受信した無線信号の増幅、ダウンコンバート、復調、及び復号を行って受信信号を生成し、当該受信信号を制御部140に出力する。
【0042】
ネットワーク通信部120は、交換局20に接続されており、ネットワーク(バックホールネットワーク)側との通信を行うように構成されている。ネットワーク通信部120は、情報配信サーバ10から配信される緊急警報情報及び続報情報を受信する。無線通信部110は、ネットワーク通信部120が受信した緊急警報情報及び続報情報を同報送信する。
【0043】
記憶部130は、例えばメモリを用いて構成され、無線基地局100の制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部140は、例えばCPUを用いて構成され、無線基地局100が備える各種の機能、具体的には、無線通信部110及びネットワーク通信部120を制御する。
【0044】
通常電源部150は、配電網に接続されており、配電網から供給される電力を無線基地局100の各ブロックに供給する。UPS160は、配電網から電力される電力を蓄えており、配電網からの電力供給が停止した(すなわち、停電が生じた)ことを検知すると、蓄えていた電力を無線基地局100の各ブロックに供給する。
【0045】
このように構成された無線基地局100において、制御部140は、ネットワーク通信部120が緊急警報情報を受信、又は無線通信部110が緊急警報情報を送信してから、所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するよう制御する。制御部140は、所定時間を計時するためのタイマを含み、緊急警報情報の送受信時に当該タイマを起動する。また、制御部140は、通常電源部150からUPS160に切り替わったことを以て停電が生じたと判断する。制御部140は、基地局節電モードに移行する際、基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を無線端末200に送信するよう送信部111を制御する。
【0046】
第1実施形態では、制御部140は、基地局節電モードにおいて受信部112の動作を停止させるよう制御する。具体的には、UPS160から受信部112への電力供給を停止することによって、受信部112の動作を停止させる。受信部112は、受信した無線信号を増幅するための低雑音増幅器等を含んでおり、消費電力の大きいブロックである。このため、受信部112の動作を停止させることで、無線基地局100の消費電力を大幅に削減できる。
【0047】
また、制御部140は、基地局節電モードにおいて、続報情報をネットワーク通信部120が受信すると、当該続報情報を同報送信するよう送信部111を制御する。その際、制御部140は、誤り耐性の高い変調方式、且つ低い送信電力で続報情報を送信するよう無線通信部110を制御する。誤り耐性の高い変調方式とは、多値変調を使用しない変調方式、例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)である。
【0048】
(無線端末の構成)
図3は、無線端末200の構成を示すブロック図である。図3に示すように、無線端末200は、無線通信部210と、ユーザインターフェイス部220と、記憶部230と、制御部240と、バッテリ250とを含む。無線通信部210は端末無線通信部に相当し、制御部240は端末制御部に相当する。
【0049】
無線通信部210は、無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路等を用いて構成され、無線基地局100との無線通信を行うように構成される。無線通信部210は、上り無線信号を送信するための送信部211と、下り無線信号を受信するための受信部212とを含む。送信部211は、制御部240からの送信信号の符号化、変調、アップコンバート、及び増幅を行って無線信号を生成し、当該無線信号をアンテナから送信する。受信部212は、アンテナが受信した無線信号の増幅、ダウンコンバート、復調、及び復号を行って受信信号を生成し、当該受信信号を制御部240に出力する。
【0050】
ユーザインターフェイス部220は、無線端末200のユーザとのインターフェイスとして機能するように構成されており、文字や画像を表示するディスプレイや、音声を出力するスピーカ等を含む。
【0051】
記憶部230は、例えばメモリを用いて構成され、無線端末200の制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部240は、例えばCPUを用いて構成され、無線端末200が備える各種の機能、具体的には、無線通信部210及びユーザインターフェイス部220を制御する。バッテリ250は、電力を蓄えており、蓄えている電力を無線端末200の各ブロックに供給する。
【0052】
このように構成された無線端末200において、無線通信部210の受信部212は、無線基地局100からの節電通知情報を受信する。制御部240は、無線通信部210の受信部212が節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するよう制御する。
【0053】
第1実施形態では、制御部240は、端末節電モードにおいて送信部211の動作を停止させるよう制御する。具体的には、バッテリ250から送信部211への電力供給を停止することによって、送信部211の動作を停止させる。送信部211は、送信する無線信号を増幅するための電力増幅器を含んでおり、消費電力の大きいブロックである。このため、送信部211の動作を停止させることで、無線端末200の消費電力を大幅に削減できる。
【0054】
また、制御部240は、端末節電モードにおいて、サービス制限中である旨を出力するようユーザインターフェイス部220を制御する。具体的には、制御部240は、サービス制限中である旨の表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0055】
(無線基地局の動作)
図4は、第1実施形態に係る無線基地局100の動作を示すフローチャートである。
【0056】
図4に示すように、ステップS111において、制御部140は、ネットワーク通信部120が緊急警報情報を受信したか否かを確認する。ネットワーク通信部120が緊急警報情報を受信すると、制御部140は、処理をステップS112に進める。
【0057】
ステップS112において、制御部140は、ネットワーク通信部120が受信した緊急警報情報を同報送信するように、送信部111を制御する。また、制御部140は、所定時間を計時するためのタイマを起動する。
【0058】
ステップS113において、制御部140は、停電が生じたか否かを判断する。具体的には、制御部140は、通常電源部150からUPS160に切り替わった否かを確認し、通常電源部150からUPS160に切り替わると、停電が生じたと判断する。停電が生じると、制御部140は、処理をステップS115に進める。一方、停電が生じないと、制御部140は、処理をステップS114に進める。
【0059】
ステップS114において、制御部140は、ステップS112で起動したタイマが満了したか否かを確認する。停電が生じずにタイマが満了すると、制御部140は、処理を終了する。一方、タイマが満了していないと、制御部140は、処理をステップS113に戻す。
【0060】
ステップS115において、制御部140は、基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を無線端末200に送信するように、送信部111を制御する。節電通知情報は、緊急警報情報と同様に同報送信されてもよい。また、制御部140は、UPS160から受信部112への電力供給を停止することによって、受信部112の動作を停止させる。
【0061】
ステップS116において、制御部140は、ネットワーク通信部120が続報情報を受信したか否かを確認する。ネットワーク通信部120が続報情報を受信すると、制御部140は、処理をステップS117に進める。一方、ネットワーク通信部120が続報情報を受信しないと、制御部140は、処理をステップS118に進める。
【0062】
ステップS117において、制御部140は、ネットワーク通信部120が受信した続報情報を同報送信するように、送信部111を制御する。その際、制御部140は、誤り耐性の高い変調方式、且つ低い送信電力で続報情報を送信するよう制御する。
【0063】
ステップS118において、制御部140は、停電が復旧したか否かを判断する。具体的には、制御部140は、UPS160から通常電源部150に切り替わった否かを確認し、UPS160から通常電源部150に切り替わると、停電が復旧したと判断する。停電が復旧すると、制御部140は、処理をステップS119に進める。一方、停電が復旧していないと、制御部140は、処理をステップS116に戻す。
【0064】
ステップS119において、制御部140は、基地局節電モードから通常モードに復帰したことを示す復帰通知情報を無線端末200に送信するように、送信部111を制御する。復帰通知情報は、同報送信されてもよい。また、制御部140は、通常電源部150から受信部112への電力供給を再開することによって、受信部112の動作を再開させる。
【0065】
(無線端末の動作)
図5は、第1実施形態に係る無線端末200の動作を示すフローチャートである。
【0066】
図5に示すように、ステップS211において、制御部240は、受信部212が緊急警報情報を受信したか否かを確認する。受信部212が緊急警報情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS212に進める。
【0067】
ステップS212において、制御部240は、受信部212が受信した緊急警報情報に応じた表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0068】
ステップS213において、制御部240は、受信部212が節電通知情報を受信したか否かを確認する。受信部212が節電通知情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS214に進める。一方、受信部212が節電通知情報を受信しないと、制御部240は、処理をステップS217に進める。
【0069】
ステップS214において、制御部240は、バッテリ250から送信部211への電力供給を停止することによって、送信部211の動作を停止させる。また、制御部240は、サービス制限中である旨の表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0070】
ステップS215において、制御部240は、受信部212が続報情報を受信したか否かを確認する。受信部212が続報情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS216に進める。一方、受信部212が続報情報を受信しないと、制御部240は、処理をステップS217に進める。
【0071】
ステップS216において、制御部240は、受信部212が受信した続報情報に応じた表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0072】
ステップS217において、制御部240は、受信部212が復帰通知情報を受信したか否かを確認する。受信部212が復帰通知情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS218に進める。
【0073】
ステップS218において、制御部240は、バッテリ250から送信部211への電力供給を再開することによって、送信部211の動作を再開させる。また、制御部240は、サービス制限中である旨の表示を中止するように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0074】
(第1実施形態の効果)
以上説明したように、無線基地局100は基地局節電モードにおいて受信部112の動作を停止させ、無線端末200は端末節電モードにおいて送信部211の動作を停止させる。無線基地局100は、基地局節電モードにおいて続報情報を受信すると、続報情報を送信部111から同報送信する。このように、節電モード時に上りリンク通信を停止することによって、上りリンク通信で消費される電力を節約することができ、続報情報を配信/受信する前にUPS160/バッテリ250の電力を使い切ってしまう可能性を低減できる。また、節電モード時においても下りリンクの無線通信は継続することによって、より確実に続報情報を配信/受信できる。
【0075】
また、無線基地局100は、続報情報を同報送信する際、誤り耐性の高い変調方式で続報情報を送信するよう無線通信部110を制御する。これにより、続報情報を送信する際の送信電力を低減することができ、無線基地局100の消費電力を削減できる。
【0076】
さらに、無線端末200は、端末節電モードにおいて、サービス制限中である旨をユーザインターフェイス部220を用いて出力する。これにより、無線端末200のユーザは、サービス制限中である旨を把握することができる。
【0077】
[第2実施形態]
第2実施形態では、節電モード時に上りリンク通信及び下りリンク通信を停止する。以下、第2実施形態について、無線基地局の動作、無線端末の動作、第2実施形態の効果の順に説明する。
【0078】
(無線基地局の動作)
図6は、第2実施形態に係る無線基地局100の動作を示すフローチャートである。
【0079】
図6に示すように、ステップS121において、制御部140は、ネットワーク通信部120が緊急警報情報を受信したか否かを確認する。ネットワーク通信部120が緊急警報情報を受信すると、制御部140は、処理をステップS122に進める。
【0080】
ステップS122において、制御部140は、ネットワーク通信部120が受信した緊急警報情報を同報送信するように、送信部111を制御する。また、制御部140は、所定時間を計時するためのタイマを起動する。
【0081】
ステップS123において、制御部140は、停電が生じたか否かを判断する。具体的には、制御部140は、通常電源部150からUPS160に切り替わった否かを確認し、通常電源部150からUPS160に切り替わると、停電が生じたと判断する。停電が生じると、制御部140は、処理をステップS125に進める。一方、停電が生じないと、制御部140は、処理をステップS124に進める。
【0082】
ステップS124において、制御部140は、ステップS122で起動したタイマが満了したか否かを確認する。停電が生じずにタイマが満了すると、制御部140は、処理を終了する。一方、タイマが満了していないと、制御部140は、処理をステップS123に戻す。
【0083】
ステップS125において、制御部140は、基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報と、復帰予定のタイミングを示す復帰予告情報とを無線端末200に送信するように、送信部111を制御する。節電通知情報は、緊急警報情報と同様に同報送信されてもよい。復帰予告情報は、現在から何秒又は何分後に復帰するといった相対タイミングを示す情報でもよく、何時何分何秒に復帰するといった絶対タイミングを示す情報でもよい。また、制御部140は、UPS160から送信部111及び受信部112への電力供給を停止することによって、送信部111及び受信部112の動作を停止させる。
【0084】
ステップS126において、制御部140は、復帰予定のタイミングになったか否かを確認する。復帰予定のタイミングになったことを確認すると、制御部140は、処理をステップS127に進める。
【0085】
ステップS127において、制御部140は、ネットワーク通信部120が続報情報を受信しているか否かを確認する。ネットワーク通信部120が続報情報を受信していると、制御部140は、処理をステップS128に進める。一方、ネットワーク通信部120が続報情報を受信しないないと、制御部140は、処理をステップS129に進める。
【0086】
ステップS128において、制御部140は、UPS160から送信部111への電力供給を再開することによって、送信部111の動作を再開させる。また、制御部140は、ネットワーク通信部120が受信した続報情報を同報送信するように、送信部111を制御する。その際、制御部140は、誤り耐性の高い変調方式、且つ低い送信電力で続報情報を送信するよう制御する。
【0087】
ステップS129において、制御部140は、停電が復旧したか否かを判断する。具体的には、制御部140は、UPS160から通常電源部150に切り替わった否かを確認し、UPS160から通常電源部150に切り替わると、停電が復旧したと判断する。停電が復旧すると、制御部140は、処理をステップS130に進める。一方、停電が復旧していないと、制御部140は、処理をステップS127に戻す。
【0088】
ステップS130において、制御部140は、通常電源部150から受信部112への電力供給を再開することによって、受信部112の動作を再開させ、通常モードに復帰する。
【0089】
(無線端末の動作)
図7は、第2実施形態に係る無線端末200の動作を示すフローチャートである。
【0090】
図7に示すように、ステップS221において、制御部240は、受信部212が緊急警報情報を受信したか否かを確認する。受信部212が緊急警報情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS222に進める。
【0091】
ステップS222において、制御部240は、受信部212が受信した緊急警報情報に応じた表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0092】
ステップS223において、制御部240は、受信部212が節電通知情報及び復帰予告情報を受信したか否かを確認する。受信部212が節電通知情報及び復帰予告情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS224に進める。一方、受信部212が節電通知情報及び復帰予告情報を受信しないと、制御部240は、処理をステップS227に進める。
【0093】
ステップS224において、制御部240は、バッテリ250から送信部211及び受信部212への電力供給を停止することによって、送信部211及び受信部212の動作を停止させる。また、制御部240は、サービス制限中である旨の表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0094】
ステップS225において、制御部240は、復帰予告情報に基づいて、復帰予定のタイミングになったか否かを確認する。復帰予定のタイミングになったことを確認すると、制御部240は、処理をステップS226に進める。
【0095】
ステップS226において、制御部240は、バッテリ250から送信部211及び受信部212への電力供給を再開することによって、送信部211及び受信部212の動作を再開させる。また、制御部240は、サービス制限中である旨の表示を中止するように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0096】
ステップS227において、制御部240は、受信部212が続報情報を受信したか否かを確認する。受信部212が続報情報を受信すると、制御部240は、処理をステップS228に進める。
【0097】
ステップS228において、制御部240は、受信部212が受信した続報情報に応じた表示を行うように、ユーザインターフェイス部220に含まれるディスプレイを制御する。
【0098】
(第2実施形態の効果)
以上説明したように、無線基地局100は、基地局節電モードにおいて送信部111及び受信部112の動作を停止させ、無線端末200は、端末節電モードにおいて送信部211及び受信部212の動作を停止させる。このように、節電モード時に上下リンクの通信を停止することによって、上下リンクの通信で消費される電力を節約することができ、続報情報を配信/受信する前にUPS160/バッテリ250の電力を使い切ってしまう可能性を低減できる。
【0099】
第2実施形態では、無線基地局100は、基地局節電モードに移行する際に、復帰予定のタイミングを示す復帰予告情報を節電通知情報と共に送信する。無線端末200は、無線基地局100からの復帰予告情報を受信し、当該復帰予告情報によって示される復帰予定のタイミングまで端末節電モードを継続する。無線基地局100は、基地局節電モードにおいて続報情報をネットワーク通信部120が受信すると、復帰予定のタイミング以降のタイミングで当該続報情報を同報送信する。これにより、上下リンクの通信を停止する場合でも、続報情報を配信できる。
【0100】
また、無線基地局100は、続報情報を同報送信する際、誤り耐性の高い変調方式で続報情報を送信するよう無線通信部110を制御する。これにより、続報情報を送信する際の送信電力を低減することができ、無線基地局100の消費電力を削減できる。
【0101】
さらに、無線端末200は、端末節電モードにおいて、サービス制限中である旨をユーザインターフェイス部220を用いて出力する。これにより、無線端末200のユーザは、サービス制限中である旨を把握することができる。
【0102】
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0103】
例えば、上述した各実施形態では、無線基地局100は、通常電源部150からUPS160に切り替わったことを以て、停電が生じたと判断していたが、他の事象を契機として停電発生の有無を判断してもよい。例えば、停電が生じたことを示す情報を交換局20から無線基地局100に送信し、無線基地局100は当該情報を受信したことを以て、停電が生じたと判断する。
【0104】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0105】
1…無線通信システム、10…情報配信サーバ、20…交換局、100…無線基地局、110…無線通信部、111…送信部、112…受信部、120…ネットワーク通信部、130…記憶部、140…制御部、150…通常電源部、160…UPS、200…無線端末、210…無線通信部、211…送信部、212…受信部、220…ユーザインターフェイス部、230…記憶部、240…制御部、250…バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線基地局と無線端末とを有する無線通信システムであって、
前記無線基地局は、
ネットワーク側との通信を行うネットワーク通信部と、
前記無線端末との無線通信を行う基地局無線通信部と、
前記ネットワーク通信部及び前記基地局無線通信部を制御する基地局制御部とを具備しており、
前記ネットワーク通信部は、情報配信サーバから配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信し、
前記基地局無線通信部は、前記ネットワーク通信部が受信した前記緊急警報情報を同報送信し、
前記基地局制御部は、自局が前記緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するよう制御する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記無線端末は、
前記無線基地局との無線通信を行う端末無線通信部と、
前記端末無線通信部を制御する端末制御部とを具備しており、
前記基地局制御部は、前記基地局節電モードに移行する際、前記基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を前記無線端末に送信するよう制御し、
前記端末無線通信部は、前記無線基地局からの前記節電通知情報を受信し、
前記端末制御部は、前記端末無線通信部が前記節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するよう制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記端末無線通信部は、
上り無線信号を送信するための端末送信部と、
下り無線信号を受信するための端末受信部とを含み、
前記基地局無線通信部は、
下り無線信号を送信するための基地局送信部と、
上り無線信号を受信するための基地局受信部とを含み、
前記端末制御部は、前記端末節電モードにおいて、少なくとも前記端末送信部の動作を停止させるよう制御し、
前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、少なくとも前記基地局受信部の動作を停止させるよう制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、前記緊急警報情報に対応する続報情報を前記ネットワーク通信部が受信すると、前記続報情報を同報送信するよう前記基地局送信部を制御する、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記端末制御部は、前記端末節電モードにおいて、前記端末送信部及び前記端末受信部の動作を停止させるよう制御し、
前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、前記基地局送信部及び前記基地局受信部の動作を停止させるよう制御する、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記基地局制御部は、前記基地局節電モードに移行する際に、復帰予定のタイミングを示す復帰予告情報を前記節電通知情報と共に送信するように制御し、
前記端末無線通信部は、前記無線基地局からの前記復帰予告情報を受信し、
前記端末制御部は、前記復帰予告情報によって示される前記復帰予定のタイミングまで前記端末節電モードを継続するよう制御し、
前記基地局制御部は、前記基地局節電モードにおいて、前記緊急警報情報に対応する続報情報を前記ネットワーク通信部が受信すると、前記復帰予定のタイミング以降のタイミングで前記続報情報を同報送信するよう前記基地局送信部を制御する、
ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記無線端末は、画像又は音声を出力するユーザインターフェイス部をさらに具備しており、
前記端末制御部は、前記端末節電モードにおいて、サービス制限中である旨を出力するよう前記ユーザインターフェイス部を制御する、
ことを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載の無線通信システム。
【請求項8】
前記基地局制御部は、前記続報情報を同報送信する際、誤り耐性の高い変調方式で前記続報情報を送信するよう前記基地局無線通信部を制御する、
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の無線通信システム。
【請求項9】
ネットワーク側との通信を行うネットワーク通信部と、
無線端末との無線通信を行う基地局無線通信部と、
前記ネットワーク通信部及び前記基地局無線通信部を制御する基地局制御部と
を具備する無線基地局であって、
前記ネットワーク通信部は、情報配信サーバから配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信し、
前記基地局無線通信部は、前記ネットワーク通信部が受信した前記緊急警報情報を同報送信し、
前記基地局制御部は、自局が前記緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するよう制御する、
ことを特徴とする無線基地局。
【請求項10】
無線基地局との無線通信を行う端末無線通信部と、
前記端末無線通信部を制御する端末制御部と
を具備する無線端末であって、
前記端末無線通信部は、前記無線基地局が基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を前記無線基地局から受信し、
前記端末制御部は、前記端末無線通信部が前記節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するよう制御する、
ことを特徴とする無線端末。
【請求項11】
無線基地局が、情報配信サーバから配信される情報であって災害に関する緊急警報情報を受信するステップと、
前記無線基地局が、受信した前記緊急警報情報を無線端末に同報送信するステップと、
前記無線基地局が、前記緊急警報情報を受信又は送信してから所定時間内に停電が生じると、自局の消費電力を低下させるための基地局節電モードに移行するステップと、
を具備することを特徴とする無線通信方法。
【請求項12】
前記無線基地局が、前記基地局節電モードに移行する際、前記基地局節電モードに移行することを示す節電通知情報を前記無線端末に送信するステップと、
前記無線端末が、前記無線基地局からの前記節電通知情報を受信するステップと、
前記無線端末が、前記節電通知情報を受信すると、自端末の消費電力を低下させるための端末節電モードに移行するステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項11に記載の無線通信方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−156724(P2012−156724A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13424(P2011−13424)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】