無線通信システムにおける非支援のGPS型位置決定を支持する加入者局のシード位置を導出する方法およびシステム
【課題】無線通信システムにおける非支援のGPS型位置決定を支持する加入者局のシード位置を導出する方法およびシステム。
【解決手段】非支援のGPS型位置決定をサポートする際に、無線通信システムにおける加入者局のシード位置を導出する方法およびシステムにおいて、加入者局は、無線通信システムからオーバーヘッドメッセージを受信し、パラメータ値からシード位置を導出する。加入者局は、そのメモリ内のデータ構造を使用し、可能なパラメータ値をシード位置として働き得る対応する位置にマッピングすることができる。データ構造は、更新条件に対応して更新することができる。
【解決手段】非支援のGPS型位置決定をサポートする際に、無線通信システムにおける加入者局のシード位置を導出する方法およびシステムにおいて、加入者局は、無線通信システムからオーバーヘッドメッセージを受信し、パラメータ値からシード位置を導出する。加入者局は、そのメモリ内のデータ構造を使用し、可能なパラメータ値をシード位置として働き得る対応する位置にマッピングすることができる。データ構造は、更新条件に対応して更新することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2005年3月22日出願の米国仮出願第60,664,444号の優先権を主張する。
【0002】
[分野]
本発明は、一般に非支援(unassisted)のGPS型位置決定に関し、より詳細には、最初の位置決定時間を短縮するシステムの改良に関する。
【背景技術】
【0003】
非支援のGPS型位置決定システムでは、加入者局は、重要な取得や計算の援助を専用サーバなど他のネットワークエンティティに要求することなく、GPS型位置決定システムから発せられる衛星伝送からそれら自体の位置を決定する。これによって、こうした伝送のタイミング、位置、および周波数の不確定性のために、加入者局ではかなりの処理が必要となり、加入者局は、例えば伝送の想定されるタイミング、位置、および周波数を多様にする多量の仮説をテストすることによって、こうした伝送を検索し、突き止めるのにかなりの処理リソースを費やさなければならない。テストしなければならない仮説の数は、多くの場合、膨大であるため、専用の受信機チェーンを備える加入者局でさえ、伝送の検索に必要な時間は、法外に長く、過剰な量の処理リソースを費やす可能性がある。
【0004】
加入者局が遭遇する不確定性は、いくつかの源に由来する。GPS測位を想定すると、まず、32個のGPS衛星のうちのどれが加入者局から見えるかを知るのに不確定性がある。この不確定性は、起動し次第、または位置決定が入手可能になる前に、加入者局がこれら32個の衛星のどの信号を有効に受信できるかを識別する基礎がないために存在する。衛星信号の有効な受信は、衛星が信号を発しているのを加入者局が「認識する」能力と言われ、または、別の状況では、加入者局から衛星が「見えている」と言われる。
【0005】
これによって、検索の効率が悪くなる。というのは、加入者局は、それから見えない、したがって位置決定の目的に有用ではない衛星からの伝送の検索にかなりのリソースを浪費する可能性があるからである。例えば、図1を参照すると、衛星54a、54b、および54cは、地表52の位置51に配置されている加入者局50から見えるが、衛星56a、56bおよび56cは、地球の反対側に配置されているため、加入者局50から見えない。したがって、加入者局50が位置決定試行中に衛星56a、56b、および56cからの伝送を検索することは、無駄である。
【0006】
さらに、個々の衛星伝送内に埋め込まれている32チップPN「ゴールド」符号のタイミングまたは位相を知るのに不確定性がある。こうした符号は、互いの循環シフトバージョン(circularly shifted version)であるため、符号の位相は、どの衛星が伝送を引き起こしたかを一意に識別する。また、位相は、衛星から加入者局への伝送からもたらされた伝搬遅延を反映する。位相の可能なばらつきを考慮に入れるために、加入者局は、可能なばらつきを包含するほど大きい符号位相検索ウィンドウ内の可能なPN符号全域にわたる検索にリソースを費やす必要がある。
【0007】
さらに、一般に、伝送の周波数に約±4kHZのドップラーシフトをもたらす加入者局とGPS衛星との間の相対運動を知るのに不確定性がある。ドップラーシフトによってもたらされる周波数の可能なばらつきを考慮に入れるために、加入者局は、ドップラーシフトによってもたらされる可能なばらつきを包含するほど大きい周波数検索ウィンドウ内の可能な伝送周波数全域にわたる検索にリソースを費やす必要がある。
【0008】
最後に、加入者局の局部発振器(LO)がGPS搬送周波数と合わない程度を知るのに不確定性がある。例えば、起動後、LO周波数がGPS搬送周波数と±5ppmも異なることは、珍しくはない。LO周波数とGPS搬送周波数との間の同期が達成されるまで、加入者局は、使用される周波数検索ウィンドウのサイズを増大させることによって、この不確定性を考慮に入れる必要がある。
【0009】
たとえホスト無線通信システムまたはGPS型位置決定システムが、タイミング、位置情報、または同期を加入者局に提供することによって、この不確定性の一部を取り除くとしても、加入者局に対する処理要求は、依然としてかなりであることが多い。例えば、CDMAシステムなどの同期システムは、加入者局に時間を提供するとともに、加入者局のLO周波数をGPS搬送周波数に同期させる。同期は、LO周波数の不確定性を、例えば±5ppmから±.2ppmにかなり低減し、タイミング情報は、加入者局が(衛星によって提供されたGPSアルマナック(almanac)またはエフェメリス(ephemeris)データを使用することによって)GPS衛星の位置を決定できるようにするが、加入者局は、どのGPS衛星がそれから見えるかを依然として決定することができず、依然としてドップラーシフトによってもたらされた周波数の不確定性を受けやすい。
【発明の開示】
【0010】
[概要]
非支援のGPS型位置決定の支持に使用され得る加入者局のシード位置(seed position)を導出する方法が開示されている。この方法では、加入者局は、無線通信システムからオーバーヘッドメッセージ(overhead message)を受信し、そのシード位置をオーバーヘッドメッセージ内のパラメータの値から導出する。
【0011】
例えば、加入者局のシード位置が、加入者局と通信する基地局またはセクタを識別する基地局位置情報に設定されてもよい。別の例では、加入者局は、ホスト無線通信システムの識別子(そのシステムのSIDなど)を、参照表などのデータ構造を使用して加入者局のシード位置にマッピングする(map)ことができる。
【0012】
この方法は、加入者局がシード位置を使用して、それから見える衛星を識別し、したがって検索時間を短縮することができるため、効率化をもたらすことが多い。あるいは、加入者局がシード位置を使用して、伝搬遅延によってもたらされる符号位相偏移、または衛星との相対運動によってもたらされるドップラーシフトを推定し、したがって符号位相または周波数の検索ウィンドウのサイズを低減することができる。
【0013】
また、「自己学習」運転モードと一貫している、新しい情報が利用可能になるに従い、新しいエントリ(entry)を追加する、または既存のエントリを更新することによってデータ構造を更新するための方法も提供される。例えば、GPS測位を想定すると、GPS位置決定が、データ構造から導出され、位置決定を開始するために使用されるシード位置が不正確であることを示している場合、その不正確さを訂正するために、データ構造が更新され得る。別の例として、GPS位置決定がSIDの競合の存在を示す場合、これを反映するために、データ構造が更新され得る。別の例として、IFAST(International Forum on ANSI−41 Standards Technology、SIDを割り当てる責任を負う組織)がそのSID割当てを変更する場合、それを反映するために、データ構造が更新され得る。
【0014】
オーバーヘッドメッセージのパラメータ値から加入者局のシード位置を導出するためのシステムも提供される。メモリは、可能なパラメータ値を対応する位置情報と関連付けるデータ構造を格納する。システムにおける1つまたは複数のプロセッサは、パラメータ値の値を、シード位置として働く対応する位置にマッピングするために、メモリに格納されているデータ構造にアクセスするように構成される。
【0015】
図中の構成要素は、スケール表示されているのではなく、代わりに、本発明の原理の例証を強調している。図中、同様の参照番号は、類似の、または対応する部分を示す。
【0016】
[詳細な記載]
本明細書で使用される場合、「約」および「ほぼ」などの用語は、同業者で容認される許容誤差を考慮に入れるように、数学的正確さにおけるあるゆとりを許容するためのものである。
【0017】
「位置決定(fix)」という用語は、シード位置より正確なGPS型位置決定システムを使用して導出された加入者局の位置の推定値を指す。
【0018】
「GPS型位置決定システム(GPS-type position determination system)」という句は、スタンドアロンシステム、および無線通信システムに重ねられる、または組み込まれるシステムを含めて、また個々の衛星からの伝送が擬似ランダム雑音(PN)符号、異なる搬送周波数などを介して互いに区別されるシステムを含めて、衛星伝送から無線通信システムにおける加入者局の位置を決定するシステムを意味する。例えば、1032チップPN符号が個々の衛星伝送を区別する米国全地球測位衛星(GPS)システム、個々の衛星が異なる搬送周波数を有するロシアGLONASSシステム、および欧州GALILEOシステムなどがある。さらに、移動体ベース、非支援、ネットワークベースのEOTA(enhanced observed time difference of arrival)、およびアップリンク到着時間(TOA;time of arrival)位置決定システムなどがある。
【0019】
「GPS型位置決定(GPS-type fix)」という句は、GPS型位置決定システムを使用した位置決定(position determination)を意味する。
【0020】
「論理(logic)」という用語は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその組み合わせにおける機能の実行を指す。
【0021】
「メモリ」という用語は、それだけには限定されないが、RAM、ROM、EPROM、PROM、EEPROM、ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD、不揮発性メモリなど、またはその組み合わせを含めて、情報を電子的形態で格納することができる任意の物理媒体を指す。
【0022】
「オーバーヘッドメッセージ」という用語は、その内容が実質的に加入者局間トラヒック以外である共通および専用のトラヒックチャネルを含めて、任意のタイプのチャネルを介して無線通信システムと加入者局との間で伝えられるメッセージを指す。明示的に逆に示されていない限り、単数形の用語「オーバーヘッドメッセージ(overhead message)」、「オーバーヘッドメッセージ(an overhead message)」、または「オーバーヘッドメッセージ(the overhead message)」は、本明細書では、1つまたは複数のメッセージを含むために使用されることを理解されよう。
【0023】
「パラメータ」は、オーバーヘッドメッセージに含まれる値である。明示的に逆に示されていない限り、単数形の用語「パラメータ(parameter)」、「パラメータ(a parameter)」、または「パラメータ(the parameter)」は、本明細書では、1つまたは複数の値を含むために使用されることを理解されよう。
【0024】
「プロセッサ」という用語は、一連のコマンド、命令、または状態遷移を実行することができる任意の論理、論理装置、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、チップ、またはその任意の組み合わせを指し、それだけには限定されないが、汎用または特殊目的マイクロプロセッサ、有限状態機械、コントローラ、コンピュータ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)などを含む。明示的に逆に示されていない限り、単数形の用語「プロセッサ」は、本明細書では、1つまたは複数のプロセッサを含むために使用されることを理解されよう。
【0025】
「プロセッサ可読媒体」という用語は、プロセッサによってアクセスすることができる任意のメモリを指す。
【0026】
「衛星」という用語は、宇宙船(SV)を含む。
【0027】
「シード位置」という用語は、加入者局の位置をより正確に決定するために、GPS型位置決定システムから発せられる1つまたは複数の衛星伝送の検索を容易にする無線通信システムにおける加入者局の位置の概算値を指す。
【0028】
「ソフトウェア」という用語は、ソースコード、アセンブリ言語コード、2進符号、ファームウェア、マクロ命令、ミクロ命令など、またはその任意の組み合わせを含む。
【0029】
「加入者局」という用語は、移動局(MS)およびユーザ機器(UE)を含む。
【0030】
「ユーザ機器」または「UE」という用語は、本明細書では、有効なSIMまたはUSIMの識別子を有しているかどうかに関わらず、セルラー式、コードレス、パーソナル通信システム(PCS)、または他のタイプの無線電話機、ページャ、無線PDA、無線アクセスまたは他の任意の無線モバイル装置付きのノートブックコンピュータ、双方向無線、ウォーキートーキー、または他のタイプの通信トランシーバ、または移動局(MS)を示すために使用される。
【0031】
「無線通信システム」という用語は、同期および非同期のシステムを含めて、任意の多元接続モードまたはプロトコルを使用する無線通信システムを含む。例えば、それだけには限定されないが、IS−95(CDMA)、CDMA2000(1x)、1xEVDO、GSM、UMTS(WCDMA)などの標準またはプロトコルに準拠するシステムなどがある。
【0032】
まず、図2Aを参照すると、無線通信システムにおける加入者局のシード位置を導出する方法の一実施形態100の流れ図が示されている。この実施形態では、この方法は、非支援のGPS型位置決定を支持する加入者局内で実行され、それぞれ番号102および104で識別される2つのボックスを含む。ボックス102は、無線通信システムからオーバーヘッドメッセージを受信することを含み、ボックス104は、オーバーヘッドメッセージ内のパラメータの値から、またはそれに対応して加入者局のシード位置を導出することを含む。
【0033】
図2Bは、図2Aのボックス104のオーバーヘッドメッセージ中のパラメータの値から加入者局のシード位置を導出する一実装形態の流れ図200である。ボックス202は、オーバーヘッドメッセージ内のパラメータの値から加入者局の位置の第1の推定値を導出することを含む。クエリ204は、位置の不確定性がより低い加入者局の位置の第2の推定値が入手可能かどうかについて問い合わせることを含む。入手可能でない場合、ボックス206が実行される。入手可能である場合、ボックス208が実行される。ボックス206では、加入者局のシード位置は、加入者局の位置の第1の推定値に設定される。ボックス208では、加入者局のシード位置は、加入者局の位置の第2の推定値に設定される。
【0034】
この実装形態は、加入者局の位置の前のGPS型位置決定やデフォルトの位置、例えば加入者の登録国など、加入者局の位置の第2の推定値は、オーバーヘッドメッセージからのパラメータの値から導出された第1の推定値との比較に利用可能であり、両方の推定値は、対応する位置の不確定性を有することを企図する。この実装形態における加入者局のシード位置は、位置の不確定性がより低いいずれかの推定値に設定される。
【0035】
この実装形態での第1の推定値は、加入者局と通信する基地局または基地局セクタの位置を示すオーバーヘッドメッセージパラメータの値の少なくとも1つから導出され得る。例えば、第1の推定値は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に定期的に伝えられ、該当するIS−2000標準によって定義されるオーバーヘッドメッセージであるシステムパラメータメッセージからのBASE_LAT値およびBASE_LONG値によって示される位置に設定することができる。このメッセージの形式は、図3A〜3Bに示されており、セクション3.7.2.3.2.1、3−107から3−115頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである。このメッセージからのBASE_LAT値およびBASE_LONG値はそれぞれ、加入者局にサービスを提供するCDMA2000システムにおける基地局の緯度および経度である。
【0036】
より詳細には、BASE_LATは、0.25秒の単位で表される基地局の緯度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は北緯を示し、負の数値は南緯を示す。この範囲は、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。同様に、BASE_LONGは、0.25秒の単位で表される基地局の経度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は東経を示し、負の数値は西経を示す。この範囲もまた、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。実際には、これらのパラメータを使用しないキャリアがこれらの値を0に設定するため、従うべき適切な経験則は、これらのパラメータの値がゼロ以外の場合有効であることである。
【0037】
別の例として、第1の推定値は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に定期的に伝えられるオーバーヘッドメッセージであるセクタパラメータメッセージからのLatitude値およびLongitude値に設定することができ、これは、該当するIS−856標準によって定義される。このメッセージの形式は、図7A〜7Bに示されており、セクション9.9.6.2.2、9−134から9−141頁、TIA−856−A、2004年4月からのものである。
【0038】
このメッセージからのLatitude値およびLongitude値はそれぞれ、加入者局にサービスを提供する1xEVDOシステムにおける基地局セクタの緯度および経度である。より詳細には、Latitudeは、0.25秒の単位で表される基地局セクタの緯度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は北緯を示し、負の数値は南緯を示す。この範囲は、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。同様に、Longitudeは、0.25秒の単位で表される基地局の経度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は東経を示し、負の数値は西経を示す。この範囲もまた、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。
【0039】
この第1の推定値に対応する位置の不確定性は、その基地局またはセクタの最大アンテナ範囲(maximum antenna range:MAR)に設定され得る。というのは、加入者局がこの範囲内のどこかにあり得るからである。特定の基地局またはセクタのMARは、当該基地局またはセクタから見える周辺の基地局またはセクタのリスト、またはこうした周辺の基地局またはセクタの検索に使用される検索ウィンドウのサイズなど、その基地局またはセクタに固有の情報に基づいて動的に設定され得る。その情報は、セクション3.7.1.3.2.3、3−125〜3−127頁、TIA−2000.5−D、2004年3月に記載されている、近傍リストメッセージ(Neighbors List Message)など、加入者局に送信された少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージから導出されることもできる。あるいは、MARは、システムにおけるすべての基地局またはセクタに当てはまる平均MARなど、静的デフォルト値に設定されてもよい。
【0040】
第1の推定値は、例えば、加入者局と通信する無線通信システム、そのシステム内のネットワーク、そのシステムまたはネットワーク内の、またはそれを含むエリア、加入者局の国、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを識別するオーバーヘッドメッセージのパラメータの少なくとも1つの値から導出され得る。パラメータが第1の推定値として働き得る位置を直接に示さない場合、その値が、パラメータの可能な値を対応する位置と関連付けるデータ構造を使用して、第1の推定値として働き得る対応する位置にマッピングされてもよい。例えば、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を含み得る。参照表は、少なくとも一部分加入者局内に配置されたメモリ内に格納されていてもよい。
【0041】
一実装形態では、第1の推定値は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのSID値、NID値、BASE_ID値、MCC値、上記の任意の2つ以上の任意の組み合わせの値、または1つまたは複数の追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値から導出される。SIDは、加入者局にサービスを提供するCDMA2000システムの識別子、NIDは、そのシステム内の加入者局にサービスを提供するネットワークの識別子、また、BASE_IDは、加入者局にサービスを提供するシステムまたはネットワーク内の基地局の識別子である。MCCは、加入者局の国を識別する符号である。SID、NID、およびBASE_IDのパラメータはそれぞれ、システムパラメータメッセージ(図3A〜3B)、および図5A〜5Bに示されているANSI−41システムパラメータメッセージのフィールドであり、セクション3.7.2.3.2.30、3−335から3−334頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである。MCCは、セクション3.7.2.3.2.13、3−149から3−178頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである、図4A〜4Eに示されている拡張システムパラメータメッセージ(Extended System Parameters Message)、およびANSI−41システムパラメータメッセージ(図5A〜5B)のフィールドである。したがって、SID、NID、およびBASE_IDの値は、加入者局によって受信された上記のメッセージのうちの選択されたものから導出され、MCC値も、これらの何らかのメッセージから導出され得る。
【0042】
さらに、SIDおよびNIDの値は、アクティブモード中にトラヒックチャネルを介して加入者局によって受信されたIn−Trafficシステムパラメータメッセージから導出することもできる。In−Trafficシステムパラメータメッセージは、IS−2000標準によって定義されるオーバーヘッドメッセージである。これは、図6A〜6Bに示されており、セクション3.7.3.3.2.7、3−463から3−472頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである。加入者局がアイドルモードである間にパイロットチャネルを介して受信された他のメッセージと異なり、このメッセージは、ステーションがアクティブモードである間にトラヒックチャネルを介して加入者局によって受信される。したがって、例えば、加入者が高速道路を進行している間、音声/データ呼が長いため、持続した期間の間加入者局がアクティブモードであった場合、このメッセージからのSIDおよびNIDの値は、最も正確になり得る。
【0043】
一例では、第1の推定値は、上記のメッセージのうちの1つを介してCDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるSID値から導出される。加入者局は、そのメッセージからSID値を取得し、参照表など、データ構造を使用して、それを対応する位置にマッピングする。これは、ほんのわずかの例外を除いて、個々の国にSID値を割り当てる責任を負う組織であるIFAST(International Forum on ANSI−41 Standards Technology)がSID値の範囲を国別に一意に割り当てるため、可能である。図8A〜8Gは、SID値の順にソートされた、SID範囲の国への現在(2004年12月6日現在)の割当てを示している。この割当てを使用して、あるSID値がある国にマッピングされ、次いで、その国は、ある国の位置、例えば加入者局のシード位置として働き得るその国の重心位置にマッピングされ得る。IFASTによって「競合」と呼ばれる例外は、同じSID値が複数の国におけるキャリアによって使用されるときに起こる。図9A〜9Bは、IFASTによって識別された現在(2004年12月6日現在)の競合を示している。次に、これらの競合を扱う手法について説明する。
【0044】
国ベースのSID割当ての粒度が比較的大きいため、SID値が対応する位置にマッピングされる手法は、加入者局内に容易に格納され、迅速にアクセスされ得るエントリが比較的少ない参照表で実行することができる。
【0045】
図10Aは、IFAST SID割当てから構築され、SID値の対応する位置へのマッピングに使用するために加入者局のメモリに格納され得る参照表の一実施形態1000を示している。参照表は、例えば、可能なSID値、SID1、SID2、SIDNを対応する位置POS1、POS2、POSNに関連付ける複数のエントリ1002、1004、1006を含み得る。一例では、特定のSID値に対応する位置は、IFASTによってSID値が割り当てられる国のほぼ重心位置である。マッピングを実行するために、加入者局は、参照表にアクセスして、当該のSID値に対応する表のエントリを探し出し、関連付けられている位置を加入者局のシード位置として戻す。
【0046】
図10Bは、IFAST割当てから構築され、SID値を対応する位置にマッピングするのに使用する加入者局のメモリに格納され得る参照表のさらに別の実施形態1050を示している。ここで、参照表は、可能なSID値の範囲SID RANGE1、SID RANGE2、SID RANGENを対応する位置POS1、POS2、POSNに関連付ける複数のエントリ1052、1054、1056を含み得る。IFSATがSID値の範囲を特定の国に割り当てるため、この実施形態の参照表もまた、SID値の範囲を対応する位置にマッピングする。
【0047】
図10Cは、可能なSID値の範囲SID RANGE1、SID RANGE2、SID RANGEN、個々のSID値SID1、SID2、SIDN、またはSID範囲と個々のSID値との組み合わせを、対応する位置POS1、POS2、POSN、および対応する位置の不確定値UNC1、UNC2、UNCNに関連付ける、複数のエントリ1102、1104、1106を含み得る参照表のさらに別の実施形態を示している。対応する位置がそれぞれの国の重心位置に設定される一例として、不確定値は、重心位置からのカバレージの半径、または識別されたシステムのカバレージの範囲またはエリアを示す他の何らかの値の半径を表す。一部の場合、カバレージの範囲またはエリアは、関与する国の地理的範囲によって測定することができる。例えば、不確定値は、単に、関与する国の地理的エリアの全範囲を厳密に定める重心位置から伸びる円の半径と見なすことができる。識別されたシステムのカバレージのエリアまたは範囲は、加入者局がこのエリアまたは範囲内のどこかにあり得るため、加入者局の位置の不確定性の正確な基準として働く。この位置の不確定性は、加入者局の位置の可能な複数の推定値の中から選択するのに有用な測定基準である。
【0048】
参照表の中の検索を容易にするために、優先度がより高いエントリが最初に表示されるように、そのエントリを、優先度によって順序付けることができる。例えば、最も訪れそうな国の順に加入者局が最初に起動されるとき、エントリを静的に順序付けることができる。あるいは、エントリを動的に順序付けることもできる。例えば、加入者局が起動されるときはいつでも、エントリは、例えば6ヶ月など、前の時間枠にわたって加入者局が実際に訪れた国の順に配置される。
【0049】
取り出しが容易にされる別の方法は、コンテンツアドレス可能メモリ(content addressable memory)内にエントリを格納することであり、そこで、あるエントリのSID範囲または値がエントリのタグ部分を形成し、対応する位置および位置の不確定性がエントリのコンテンツ部分を形成する。こうしたメモリにより、単一のアクセスで、SID値を対応する位置および/または位置の不確定性にマッピングすることができる。
【0050】
表の中の検索を容易にするために、表のエントリにハッシュ値が割り当てられてもよい。例えば、エントリのグループに同じハッシュ値が割り当てられ、表内のエントリがハッシュ値によって順序付けられてもよい。ハッシュ関数は、少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージパラメータの値を、検索が始まるべき表の部分を識別するハッシュ値にマッピングする。
【0051】
また、エントリ領域を表す単一のエントリを形成するように、個々の国を表す表内のエントリを統合してもよい。例えば、カリブ諸国を表す個々のエントリを統合して、カリブ領域を表す単一のエントリを形成するようにしてもよい。
【0052】
別の実装形態では、第1の推定値は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられる、セクタパラメータメッセージ(図7A〜7B)などのオーバーヘッドメッセージからの国コード値、セクタID値、この2つの組み合わせの値、または1つまたは複数の追加のパラメータとの上記の任意の組み合わせの値から導出され得る。国コードは、加入者局の国を識別するコードであり、上述のMCCと同一である。セクタIDは、加入者局にサービスを提供する基地局セクタの識別子である。これら2つのパラメータのいずれかまたは組み合わせの値は、これらのパラメータの値を対応する位置および位置の不確定性に関連付ける適した参照表を介して対応する位置または位置の不確定性にマッピングされてもよい。
【0053】
例えば、セクタIDとの共同使用により可能となるより細かい粒度によって、参照表が加入者局内の利用可能なストレージに収まらない、またはアクセスするのに時間がかかりすぎる場合、国コードのみを使用してマッピングを行うことができる。したがって、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるセクタパラメータメッセージからの国コード値は、上述したタイプの参照表を使用して、対応する位置および位置の不確定性にマッピングされ得る。「位置および位置の不確定性」という用語は、本明細書では、位置または位置の不確定性のいずれかを二者択一的に、または位置および位置の不確定性の両方を一緒に示すために使用され、本明細書ではその任意の組み合わせが企図されることに留意されたい。
【0054】
さらに別の一実装形態では、第1の推定値は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、その2つ以上の任意の組み合わせの値、または追加のパラメータとの上記の任意の組み合わせの値から導出され得る。
【0055】
MCC、MNC、およびLACのパラメータの値は、図11に示されており、該当する3GPP GSM仕様、セクション10.5.1.3、288〜290頁、3GPP TS 24.008 v.3.19.0(2004−06)、R99、2004年9月に記載されている、位置登録エリアメッセージ(または3GPP用語の「情報要素」)から取得することができる。この情報要素は、加入者局がアイドルモードである間に行われる位置更新手順を助けるために、BCCHを介してシステムによって定期的に同報通信されるオーバーヘッドメッセージである。MCC(移動国コード)は、加入者局にサービスを提供するGSMまたはUMTSシステムの国のコードである。MCN(移動ネットワークコード)は、加入者局にサービスを提供する国内のGSMまたはUMTSネットワークのコードである。LAC(位置登録エリアコード)は、加入者局にサービスを提供するGSMまたはUMTSシステムの国またはネットワーク内の特定のエリアのコードである。こうしたパラメータの値は、上述されたタイプの適した参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングされ得る。
【0056】
位置登録エリア情報要素から入手可能なものより粗い粒度を許容できる場合、PLMN(公衆移動通信ネットワーク)の値を使用し、参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることができる。PLMNは、アイドルモード中に加入者局を助けるために、BCCHを介して定期的に同報通信されるPLMN識別情報要素の唯一のパラメータである。これは、加入者局にサービスを提供するキャリアを明確に識別する。この形式は、図13に示されており、さらに、該当する3GPP GSM仕様、セクション10.3.1.11、398頁、3GPP TS 25.331 v.3.20.0(2004−09)、R99、2004年9月、RRCプロトコル仕様に記載されている。
【0057】
位置登録エリア識別要素から入手可能なものより細かい粒度が望まれる場合、パケットサービスがそのキャリアによって配布されると想定すると、ルーティングエリア情報要素からのパラメータを使用し、参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることができる。この情報要素も、アイドルモード中に加入者局を助けるために、BCCHを介してシステムによって定期的に同報通信されるオーバーヘッドメッセージである。この情報要素の形式は、図12に示されており、該当する3GPP仕様、セクション10.5.5.15、380〜381頁、3GPP TS 24.008 v.3.19.0(2004−06)、R99、2004年9月に記載されている。上述したMCC、MNC、LACのパラメータの値と一緒に、RAC(ルーティングエリアコード)は、GPRSカバレージエリア内のルーティングエリアの明確な識別を提供する。この場合もまた、こうしたパラメータの値は、上述されたタイプの適した参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングされ得る。
【0058】
ルーティングエリア情報要素から入手可能なものよりさらに細かい粒度が望まれる場合、上述したPLMN識別情報要素から入手可能なPLMN、およびUMTSシステムで利用可能なセル識別情報要素の唯一のパラメータであり、PLMN内のセルを明確に識別するセル識別の組み合わせを使用することができる。この手法では、PLMNおよびセル識別の組み合わせは、参照表を使用して、対応する位置および/または位置の不確定性にマッピングされる。この場合も、セル識別情報は、アイドルモード中に加入者局を助けるために、BCCHを介して定期的に同報通信される。この形式は、図14に示されており、さらに、該当する3GPP GSM仕様、セクション10.3.2.2、400−01頁、3GPP TS 25.331 v.3.20.0(2004−09)、R99、2004年9月、RRCプロトコル仕様に記載されている。
【0059】
別の手法は、時間帯パラメータ、加入者局の現在の位置の時間帯のインジケータ、および時間帯情報要素の唯一のパラメータを、少なくとも1つの参照表を使用して、対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることを伴う。時間帯情報要素は常に入手可能であるわけではないが、それを提供するキャリアの場合、メッセージは、アイドルモードの加入者局の助けとして、BCCHを介して定期的に同報通信される。この形式は、図15に示されており、さらに、セクション10.5.3.8、317頁、3GPP TS 24.008 v.3.19.0(2004−06)、R99、2004年9月に記載されている。
【0060】
これらの様々な手法の中から選択する際、粒度がより細かい方が、加入者局の位置の推定値がより正確になり、したがって加入者局のシード位置がより向上するが、パラメータ値を対応する位置および位置の不確定性にマッピングするのにより大きいデータ構造または参照表が必要となるという犠牲を払うことを理解されたい。したがって、従うべき考え得る1つの経験則は、利用可能な加入者局メモリが与えられた場合、できるだけ高い粒度が得られる手段を選択することである。
【0061】
例えば、可能なMCC値を対応する位置および位置の不確定性にマッピングする参照表は、ほとんどの加入者局によって容易に収容できるため、最初の推定値は、MCCのみから導出することができる。この例では、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられるローカルエリア情報要素または他のオーバーヘッドメッセージから取得されたMCC値は、関与する国の重心位置などの対応する位置、およびGSMやUMTSの無線ネットワークの400kmなどのカバレージの平均半径や、重心を中心とし、関与する国の地理的範囲を厳密に定める円の半径など、対応する位置の不確定性にマッピングされる。
【0062】
再度図2Bを参照すると、第2の推定値は、加入者局内のメモリから取り出すことができ、最新のGPS型位置決定など、加入者局の位置の前のGPS型位置決定、または加入者の国籍または登録の国に基づく推定値など、加入者局の位置のデフォルトの推定値を表すことができる。
【0063】
さらに別の例として、第2の推定値は、GPS型測位システムから決定された加入者局の位置の前の位置決定とすることができ、位置の不確定性は、決定位置の経過時間に依存する。例えば、現在の時刻とタイムスタンプ(time-stamp)との間の時間の差から位置決定の経過時間を導出することができるように、位置決定にタイムスタンプが押されてもよい。ここで、第2の推定値の位置の不確定性は、第2の推定値の経過時間に加入者局の想定速度を掛けるなどによって、経過時間を使用して決定し、または算出することができる。例えば、位置決定の経過時間が2時間を超える場合、加入者はその間の時間中に飛行機で移動したと想定され、一方、直前の位置決定の経過時間が2時間未満である場合、加入者は自動車で移動したと推定され得る。あるいは、位置の不確定性は、位置決定の経過時間によって決まる経験上導出されるデフォルト値に設定されてもよい。
【0064】
図2Bで、第1の推定値がそこから導出される少なくとも1つのパラメータにもタイムスタンプが押されてもよく、これによって、こうしたパラメータの経過時間を、現在の時刻とタイムスタンプからの時刻との間の時間の差から導出することができる。こうしたパラメータの経過時間が決定されると、第1の推定値の位置の不確定性を、この経過時間に対応して決定し、または更新することができる。あるいは、第1の推定値自体にタイムスタンプを押すことができ、これによって、この推定値の経過時間を、現在の時刻とタイムスタンプからの時刻との間の時間の差から導出することができる。この例では、次いで、第1の推定値の経過時間に対応して、第1の推定値の位置の不確定性を決定し、更新する。
【0065】
図16は、加入者局によって受信された少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージパラメータの可能な値を対応する位置に関連付けるデータ構造を更新する方法の一実施形態1600の流れ図である。加入者局によって実行される方法は、ボックス1602、1604、1606、1608、1610、および1612に示されている。ボックス1602は、無線通信システムから加入者局によって受信されたオーバーヘッドメッセージからパラメータの値を取得することを含む。ボックス1604は、データ構造にアクセスすることによって、値を対応する位置にマッピングすることを含む。ボックス1606は、加入者局のシード位置を対応する位置に設定することを含む。ボックス1608は、シード位置に対応してGPS型位置決定システムから発せられる衛星伝送を検索することを含めて、加入者局の位置の決定をこうした伝送から導出することを含む。更新条件が存在する場合、データ構造は、ボックス1602によって表されるように更新される。
【0066】
ここで、「自己学習」機能である、上述した少なくとも1つの参照表のいずれかであり得るデータ構造は、新しい情報が利用可能になると、更新され得る。例えば、参照表は、時間が経つにつれて、GPS型位置決定システムから最終的に得られた位置決定に基づいて更新されてもよい。
【0067】
別の一実装形態では、データ構造は、パラメータの値を対応する位置および位置の不確定値にマッピングし、ここでは、位置の不確定値は、無線システムまたはネットワークまたはエンティティのカバレージのエリアを示すカバレージ値(coverage value)である。加入者局の位置のGPS型位置決定がマッピングされたカバレージ値によって示されるカバレージのエリア外にあり、カバレージのエリアは完全には正確ではないことを示す場合、更新条件が存在すると決定され得る。
【0068】
別の一例では、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置およびカバレージ値に関連付ける複数のエントリを有する参照表を含み得る。一構成では、参照表は、図10Cに示された形態とすることができ、SID値またはSID値の範囲を対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることができ、ここでは、位置の不確定性は、それぞれのSID値によって識別される無線システムのカバレージエリアである。この構成では、図17を参照すると、SID値は、SID値によって識別されるシステムのカバレージのエリア1708を共に定義する重心位置1706およびカバレージの半径Rにマッピングされる。重心位置1706を加入者局のシード位置として使用してGPS型位置決定システムによって決定された加入者局の位置の決定1702がカバレージエリア1708外にある場合、更新条件が存在すると決定される。このことは、重心位置1706またはカバレージ半径Rのいずれかまたは両方が正確ではないことを示す(位置決定がカバレージエリア1708内にある場合、位置決定が重心位置1706およびカバレージ半径Rと一致しているため、更新は必要ない)。更新条件に応答して、考え得る3つの選択肢のうちの1つを講じることができる。
【0069】
第1の選択肢では、更新条件が存在すると決定されると、または決定された後、参照表に格納されているマッピングされたカバレージ半径は、その半径によって定義されたカバレージエリアが加入者局の位置の決定を含むように、単に延長される。図17を参照すると、この手法は、GPS型位置決定が、重心位置1706およびカバレージ半径Rによって表されるカバレージエリア1708のすぐ外の位置1710にある場合に適切であり得る。この場合、少なくとも1つの参照表に格納されているカバレージ半径Rは、SID値に関連付けられている新しいカバレージエリア1714が位置決定1710を含むように、RからR’に延長される。
【0070】
第2の選択肢では、更新条件が存在していると決定されると、または決定された後、パラメータ値が新しい位置またはカバレージ値にマッピングするように、パラメータ値を対応する位置およびカバレージ値に関連付けるエントリが交換される。図17を参照すると、この手法は、GPS型位置決定が重心位置1706およびカバレージ半径Rによって表されるカバレージエリア1708からかなり離れた位置1702にある場合に適切であり得る。この場合、SID値を、位置決定1702を含むカバレージエリア1718を共に定義する新しい重心位置1716およびカバレージ半径R”に関連付けるように、参照表内のSID値についてのエントリが交換される。
【0071】
第3の選択肢では、更新条件が存在していると決定されると、または決定された後、パラメータ値を位置およびカバレージ値に関連付ける少なくとも1つの新しいエントリが参照表に追加され、したがって、競合状況の形であいまい性を故意に作り出す。再度図17を参照すると、結果として生じたGPS型位置決定が位置1702にある場合、SID値を重心位置1706およびカバレージ半径Rにマッピングする既存のエントリは変更されず、同様にSID値を重心位置1716およびカバレージ半径R”にマッピングする少なくとも1つの新しいエントリが追加される。将来の位置決定の試行についての競合を解決するために、元のエントリによって呼び出される位置決定1702とカバレージエリア1708との間の距離に応じて、どれが最も確度が高いかを示すために、元のエントリまたは新しいエントリにフラグを付けることができる。将来の位置決定試行中、最も確度の高いエントリは、時間が経つにつれて変化する可能性があり、加入者局のシード位置を決定するために使用される。
【0072】
例えば、結果として生じた位置決定が、元の少なくとも1つのエントリによって呼び出されるカバレージエリア1708に近い位置1710にある場合、他方と比べて最も確度が高いとして、元のエントリにフラグを立てることができる。あるいは、結果として生じた位置決定が、別のシステム、ネットワークまたはエンティティのカバレージエリア1718に近い、またはその中の位置1702にある場合、他方と比べてより確度が高いとして、新しいエントリにフラグを立てることができる。
【0073】
参照表は、加入者局内のメモリに格納されてもよい。図1800は、ROM1804、不揮発性メモリ1806、RAM1808が加入者局内に存在する特定の構成1800を示している。こうしたメモリのそれぞれは、少なくとも1つのバス1802を介して少なくとも1つのプロセッサ(図示せず)によってアクセス可能である。この構成では、参照表は、ROM1804に恒久的に格納されている固定部分1810と、加入者局の電源が切断されている間不揮発性メモリ1806に格納される可変部分1812とに分けられる。図18Bに示されるように、加入者局が起動されると、参照表の可変部分がRAM1808にコピーされ、これは、番号1812’で示されるコピーである。加入者局がGPS型位置決定試行を試行するのに従って、RAM1808に格納されている参照表の可変部分のコピー1812’に少なくとも1つの更新が行われてもよい。この更新されたコピーは、図18Cの番号1814で識別される。加入者局の電源を切断するプロセス中、更新されたコピー1814は、不揮発性メモリ1806に格納され、したがって、加えられたすべての変更を保持する。
【0074】
再度図16を参照すると、マッピングステップ1604は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのSID値、NID値、BASE_ID値、上記の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加のパラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置にマッピングすることを含む。マッピング1604は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるシステムパラメータメッセージからのSID値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。
【0075】
別の実施形態では、マッピング1604は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからの国コード値、セクタID値、2つの組み合わせの値、または追加のパラメータとの上記のうちの少なくとも1つの任意の組み合わせの値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。したがって、マッピング1604は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるセクタパラメータメッセージからの国コード値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。
【0076】
さらに別の実施形態では、マッピング1604は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられる少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージからのMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、上記の任意の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。したがって、マッピング1604は、GSMまたはUMTSの無線通信システムによって加入者局に伝えられる位置登録エリア情報要素からのMCC値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。
【0077】
図19は、無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できるパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を更新する方法を示している。示されているように、この実施形態は、ボックス1902、1904、1906、1908、および1910を含む。
【0078】
ボックス1902は、無線通信システムから加入者局によって受信されたオーバーヘッドメッセージからパラメータの値を取得することを含む。
【0079】
ボックス1904は、パラメータ値を対応する位置に関連付ける少なくとも1つのエントリが存在するかどうかを決定するために、表にアクセスすることを含む。
【0080】
クエリ1906は、パラメータ値を対応する位置に関連付けるエントリが参照表に存在しているかどうかについて問い合わせることを含む。
【0081】
ボックス1908は、エントリが参照表に存在しないことをクエリ1906が示している場合、新しいエントリを追加するように参照表を更新することを含む。新しいエントリは、パラメータの値を対応する位置に関連付ける。
【0082】
ボックス1910は、エントリが参照表に存在する場合、加入者局のシード位置を対応する位置に設定することを含む。
【0083】
参照表は、上述した参照表のいずれかとすることができる。上述した「自己学習」機能のこの変形体では。この変形体では、パラメータの特定の値を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリがない場合、参照表が更新される。この更新手順に従って、これらの特定の値を対応する位置および位置の不確定性(一方または両方はGPS型位置決定から導出される)に関連付ける新しいエントリが参照表に追加される。
【0084】
ボックス1910は、パラメータの値を対応する位置に関連付ける新しいエントリを追加することによって参照表を更新することを含む。さらに、追加されたエントリは、パラメータ値を、推定されるカバレージ半径など、対応する位置の不確定性に関連付けることもできる。したがって、例えば、参照表がSID値または範囲を対応する国の重心位置およびカバレージの半径に関連付ける場合、参照表は、GPS型位置決定システムからの位置決定に基づいて更新され得る。図20を参照すると、位置決定2004を含む国2002が識別され、次いで加入者局によって受信された最新のSID値を国2002の重心位置2006、および例えば400kMなど推定されるカバレージの半径R、または国の地理的制限に基づくカバレージの実際の半径に関連付けるエントリが表に追加される。
【0085】
図21は、オーバーヘッドメッセージパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を更新する方法の別の実施形態の流れ図である。この実施形態は、ボックス2102および2104によって示されている。
【0086】
ボックス2102は、更新条件が存在していることを示すオーバーヘッドメッセージを、無線通信システムから受信することを含む。
【0087】
ボックス2104は、加入者局によってアクセス可能な中央サーバからの情報に対応して参照表を更新することを含む。
【0088】
この実施形態では、参照表は、上述した参照表のいずれかとすることができる。この実施形態は、上述した「自己学習」機能の変形体を対象とし、参照表は、中央サーバからの情報に基づいて更新され、サーバに関する情報が変わったことを示す無線システムからのオーバーヘッドメッセージに応答して更新される。
【0089】
参照表は、www.ifast.orgでインターネットを介してアクセス可能なサーバでIFASTによって維持される、可能なSID値または範囲の国へのIFAST割当てを含む情報に基づいて、可能なSID値または範囲を対応する国の重心位置、カバレージ範囲、または両方に関連付けることができる。ここでは、無線システムは、サーバの内容を監視し、オーバーヘッドメッセージを加入者局に定期的に同報通信し、IFASTサーバにおいて維持されるSID割当てまたは識別されたSID競合の変更に基づいて参照表を更新するよう加入者局に指示する。
【0090】
一例として、無線システムは、IFASTサーバに格納されている情報に対して更新が行われる頻度に連動して、例えば6ヶ月ごとなど、比較的まれに更新メッセージを同報通信することができる。別の例として、無線システムは、最後の更新手順以降IFAST情報への更新の量が閾値レベルを超えたときはいつでも、メッセージを同報通信する。
【0091】
別の実施形態では、上述した方法(図1、2A、2B、16、19、21)のいずれかが、プロセッサ可読媒体に格納されている一連のソフトウェア命令として具体的に組み込まれる。
【0092】
さらに別の実施形態では、無線通信システムにおける加入者局にメモリを含む少なくとも1つの製品が提供される。このメモリは、データ構造を格納し、データ構造は、無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できる、パラメータの複数の可能な値を対応する位置に関連付ける。また、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置の不確定性に関連付けることもできる。また、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表も含み得る。参照表は、上述したまたは上記で示した参照表のいずれかを含み得る。この実施形態の例は、図18A〜18Dに示されている。
【0093】
データ構造が参照表として実装される場合、参照表内の複数のエントリは、優先度順に格納されてもよい。または、複数のエントリはそれぞれ、ハッシュ値に関連付けられ、ハッシュ値の昇順または降順に格納されてもよく、オーバーヘッドメッセージパラメータの値をハッシュ値にマッピングするハッシュ関数を用意してもよい。また、図18A〜18Dに示されているように、メモリは、ROMメモリ、RAMメモリ、不揮発性メモリ、または上記の組み合わせとすることができる。
【0094】
少なくとも一部のエントリが競合する例も考えられる。図22Aは、番号2206および2208で識別される2つの競合するエントリを有する参照表2200の一例を示す。エントリ2206は、SID範囲SIDr〜SIDsを第1の位置POS1、および第1の位置の不確定性UNC1に関連付け、エントリ2208は、SID値SIDrを第2の位置POS2、および第2の位置の不確定性UNC2に関連付ける。エントリ2206は、例えば、IFASTによる許可されたSID割当てを表し、エントリ2208は、別の国のキャリアによるSID値SIDrの未許可の使用を表し得る。競合は、IFASTによって識別される(図9A〜9B)か、図16の方法の呼び出しによって発見される。
【0095】
別の例として、表内のすべてのエントリが、エントリが別のエントリと競合しているかどうかを示す、番号2202で識別されるCビットを有する。したがって、エントリ2206および2208の両方にCビットが設定されており(図中Xによって表される)、これら2つのエントリがSID値SIDrについて互いに競合していることを示す。表のすべてのエントリは、SID値または範囲について2つ以上の競合するエントリのどちらが最も確度が高いかを示す、番号2204で識別されるMビットも有する。図22Aでは、エントリ2206にMビットが設定されており、このエントリがエントリ2208より確度が高いことを示す。というのは、それは、許可されたIFAST SID割当てを表し、一方、エントリ2208は、あるキャリアによる未許可のSIDの使用を表すからである。
【0096】
時間が経つにつれて、これらのビットは変化し得る。例えば、後でエントリ2208がエントリ2206より確度が高いと見なされる可能性がある。この場合、図22Bに示されるように、図16の方法の呼び出しを介して、エントリ2208にMビットが設定され、エントリ2206との関連でエントリ2208の変更されたステータスを反映する。
【0097】
時間が経つにつれて、エントリも変わり得る。例えば、図22Aで、エントリ2208は、図16の方法の呼び出しを介して新しく追加されたエントリとすることができる。あるいは、図22Cに示されているように、例えばキャリアがSIDrの未許可の使用をやめ、かつ/または図21の方法の呼び出しを介して、このSID値がIFASTサーバで維持されている識別された競合のリスト(図9A〜9B)から取り除かれたために競合が解決される場合、エントリ2208は削除されることになる。
【0098】
別の実施形態では、データ構造が、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能なSID値、NID値、BASE_ID値、上記の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。データ構造は、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるシステムパラメータメッセージから加入者局によって取得できる可能なSID値を、対応する位置に関連付けることができる。この実装形態では、データ構造は、可能なSID値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0099】
さらに別の実施形態では、データ構造は、1xEVDC無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能な国コード値、セクタID値、この2つの組み合わせの値、または1つまたは複数の追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一実装形態では、データ構造は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるセクタパラメータメッセージから取得できる可能な国コード値を、対応する位置に関連付ける。この実装形態では、データ構造は、可能な国コード値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0100】
さらに別の実施形態では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できる、可能なMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、上記のうちのどれかの任意の組み合わせの値、または1つまたは複数の追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一実装形態では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって伝えられる位置登録エリア情報要素から取得できる可能なMCC値を対応する位置に関連付ける。一例として、データ構造は、可能なMCC値を対応する位置の不確定性と関連付けることができる。
【0101】
図23Aは、CDMA2000または1xEVDOシステムの場合に参照表で使用され得る一部のパラメータの例を表形式にまとめており、図23Bは、GSMまたはUMTSシステムの場合に参照表で使用され得る一部のパラメータの例を表形式にまとめている。他の例も考えられるため、これらの表において制限的なものと見なされるものはないものとする。
【0102】
図24は、加入者局のシード位置を導出するシステムの実施形態のブロック図である。この実施形態では、1つまたは複数のメモリ2402a、2402b、2402cは、無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付けるデータ構造を格納するように構成されている。さらに、プロセッサ2404a、2404b、2404cは、(1)無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージからパラメータの値を取得し、(2)パラメータの値を対応する位置にマッピングするために、1つまたは複数のメモリに格納されたデータ構造にアクセスし、(3)アクセスに対応して加入者局のシード位置を導出するように構成されている。メモリ2402a、2402b、2402cは、バス2406を介してプロセッサ2404a、2404b、2404cからアクセス可能である。
【0103】
プロセッサ2402a、2402b、2402cは、さらに、(1)加入者局のシード位置に対応してGPS型位置決定システムから発せられる衛星伝送を検索し、(2)こうした伝送から加入者局の位置の決定を導出するように構成されてもよい。一例として、プロセッサ2402a、2402b、2402cは、位置の不確定性がより小さい加入者局の位置の別の推定値を入手できないことを前提に、加入者局のシード位置を、データ構造を使用してマッピングされる対応する位置に設定するように構成されてもよい。
【0104】
データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する少なくとも1つの参照表を含み得る。また、参照表の複数のエントリは、パラメータの可能な値を対応する位置の不確定性に関連付けてもよい。
【0105】
図25は、システムの実装2500のブロック図である。この特定の実装形態では、プロセッサは、加入者局のシード位置を導出する位置エンジン2502a、およびシード位置に対応して加入者局の位置を決定する検索エンジン2502bを含む。この実装形態では、メモリは、ROM2504a、不揮発性メモリ2504b、およびRAM2504cを含み、それぞれバス2506を介してプロセッサからアクセス可能である。
【0106】
この実装形態のデータ構造は、固定部分および可変部分を有する。固定部分は、ROM2504aに格納され、可変部分のマスタコピーは、加入者局の電源が切断されている間、不揮発性メモリ2504bに格納される。起動すると、可変部分のコピーは、RAM2504cに格納される。加入者局が起動されている間の可変部分への任意の更新は、この可変部分に加えられる。加入者局の電源が切断されたとき、RAM2504c内の更新されたコピーは、不揮発性メモリ2504bに格納され、前のマスタコピーを上書きし、新しいマスタコピーとして働く。
【0107】
一例として、図23Aの表によって表されるように、データ構造は、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能なSID値、NID値、BASE_ID値、上記のうちの2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一構成では、データ構造は、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるシステムパラメータメッセージから加入者局によって取得できる可能なSID値を、対応する位置に関連付けることができる。この構成では、データ構造は、可能なSID値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0108】
別の実施形態では、同様に図23Aの表によって表されるように、データ構造は、1xEVDC無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能な国コード値、セクタID値、この2つの組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付けることができる。一構成では、データ構造は、1xEVDO無線通信システムによって伝えられるセクタパラメータメッセージから取得できる可能な国コード値を、対応する位置に関連付けることができる。この構成では、データ構造は、可能な国コード値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0109】
図23Bの表によって表されるさらに別の例では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できる、可能なMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、上記のうちの任意の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一構成では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって伝えられる位置登録エリア情報要素から取得できる可能なMCC値を対応する位置に関連付けることができる。この構成では、データ構造は、可能なMCC値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0110】
さらに別の例では、図26を参照すると、最新GPS位置決定データ構造2602、SID最新データ構造2604、SID自己学習データベース2606、SID国表データベース2608、最新基地局情報データ構造2610、およびSIDサービス提供データ構造2612を含む6つのデータ構造が維持され得る。ASICプロセッサである位置エンジン2612は、これら6つのデータ構造にアクセスし、それに対応して、番号2614で識別される加入者局のシード位置を出力する。
【0111】
図27に、最新GPS位置決定データ構造2604の形式例が示されている。示されているように、Lat_gpsフィールドおよびLon_gpsフィールドは、加入者局の位置の最新のGPS位置決定(度単位)を表し、gpsWeek_gpsフィールドおよびgpsMs_gpsフィールドは、最新のGPS位置決定が取得された時刻のタイムスタンプを含み、gpsWeek_gpsフィールドは、その位置決定が取得された週を示し、gpsMs_gpsは、その週中のGPS位置決定が取得された時刻(ミリ秒単位)を示す。Position_Unc_gpsフィールドは、最新のGPS位置決定の固有の位置の不確定性(メーター単位)を表す。
【0112】
これらの値はすべて、(1)加入者局が起動されたとき、または(2)GPS位置決定が入手可能なとき、PEまたは加入者局内の他の何らかのプロセッサのいずれかによって(RAMで)更新される。加入者局の電源が切断されると、このデータ構造の内容は、不揮発性メモリに書き込まれる。
【0113】
図28に、SID最新データ構造2604および最新基地局情報データ構造2610の形式例が示されている。SID最新データ構造2604内で、SIDlatestフィールドは、加入者局への最新のサービス提供SIDを保持し、gpsWeekフィールドおよびgpsMsフィールドは、この最新のサービス提供SIDのタイムスタンプを保持する。この場合もまた、gpsWeekは、SIDlatestが最後に更新された週を保持し、gpsMsは、その週中の更新が行われた時刻(ミリ秒単位)を保持する。
【0114】
最新基地局情報データベース2610内で、BSLatフィールドおよびBSLonフィールドはそれぞれ、加入者局にサービスを提供する基地局の緯度および経度(度単位)を保持する。Dmarフィールドは、周辺の基地局のパイロットを検索するために基地局によって使用される検索ウィンドウのサイズから導出される、この基地局のMARを保持する。gpsWeek_BsInfoフィールドおよびgpsMs_BsInfoフィールドは、週、およびその週中の更新が行われた時刻で表される、BSLatフィールドおよびBSLonフィールドが最後に更新された時刻のタイムスタンプを保持する。
【0115】
(1)加入者局が起動されたとき、(2)非稼働(OOS)状態が検出されたとき、または(3)新しいサービス提供システムへのハンドオフが行われたとき、こうしたそれぞれの出来事によってホスト無線システムがトリガされて、オーバーヘッドメッセージ(CDMA2000システムパラメータメッセージなど)が最新のサービス提供システムを識別するSIDを含む加入者局に伝えられるはずであるので、SID最新データ構造2604の値は、(RAMで)更新される。より詳細には、OOS状態が起こると、OOS状態の開始のすぐ前にサービスを提供しているシステムのSIDがSlDlatestに格納され、ハンドオフ状態が起こると、ハンドオフのすぐ前にサービスを提供しているシステムのSIDがSlDlatestに格納される。この場合も、こうした更新は、PEまたは加入者局内の他の何らかのプロセッサによって行われ得る。また、加入者局の電源が切断されると、このデータ構造の内容は、不揮発性メモリに書き込まれる。
【0116】
最新基地局情報データ構造2610の値は、(1)起動状態が起こったとき、または(2)ホスト無線システムから受信されたオーバーヘッドメッセージ(CDMA2000システムパラメータメッセージなど)にゼロ以外のBSLatおよびBSLonの値が見つかったとき、(RAMで)更新される。これらのフィールドのゼロ以外の値は有効であると見なされ、一方、ゼロ値は、フィールドは使用されていないことを示す。この場合も、こうした更新は、PEまたは加入者局内の他の何らかのプロセッサによって行われ得る。また、上述したように、加入者局の電源が切断されると、このデータ構造の内容は、不揮発性メモリに書き込まれる。こうした値は、加入者局がIDLEモードまたはACCESSモードで稼働しているときに更新される。
【0117】
SIDサービス提供データ構造2612は、現在サービスを提供している無線システムのSIDを保持するフィールドであるSIDserving、およびSIDservingフィールドが最後に更新された時刻のタイムスタンプを保持するフィールドを含む。加入者局がOOSである場合、SIDservingの値は0である。加入者局が稼働中である場合、SIDservingは、1から32767の範囲の数字である。通常、SIDservingおよびSIDlatestは同じ値を保持するが、2つが異なる状況がある。例えば、加入者局がOOSであるとき、SIDservingは0であり、一方、SIDlatestは、OOS状態のすぐ前のサービス提供システムのSIDを保持する。同様に、加入者局があるシステムから別のシステムへのハンドオフを経験したとき、SIDlatestは、ハンドオフ状態の開始のすぐ前のサービスを提供しているシステムのSIDを保持し、一方、SIDservingは、ハンドオフ後にサービスを提供しているシステムのSIDを保持する。
【0118】
SID自己学習データベース2606は、エントリがGPS時刻によってソートされており、図29に示されている形式をそれぞれ有する、円形の固定サイズアレイである。アレイのサイズは、一般的な移動の想定に基づいて選択される。韓国、日本、米国の間の一般的な加入者の移動を想定すると、55のエントリの固定サイズアレイが適切となり得る。各エントリは、最初にデフォルトゼロ値に設定される。次いで、加入者局が稼働している間にGPS位置決定が取得されるに従って、エントリが投入される。加入者局が非稼働であるとき、GPS位置決定が得られるときでさえ、エントリの更新または投入は行われない。
【0119】
加入者局が稼働している間にGPS位置決定が得られると、SIDservingの現在の値に入力されるエントリが存在するかどうかを決定するために、SID自己学習データベース2606への照会が行われる。こうしたエントリが存在しない場合、あるエントリがこのSIDに割り当てられる。未投入のエントリが利用不可である場合、最も古い投入エントリが割り当てられる。(これは、投入されたエントリが期限切れになる唯一の方法である)。次いで、図32Aの擬似コードに従って、新しく割り当てられたエントリが投入される。SIDservingに入力されたエントリがすでに存在している場合、この場合も図32Aの擬似コードを介して、そのエントリの選択されたフィールドが更新され得る。その擬似コードは、既存のエントリへの更新、および新しく割り当てられたエントリの投入の両方に適用されるので、次にその操作について説明する。
【0120】
図32Aを参照すると、デフォルトのカバレージ半径、RadiusSLは、構成可能な値である400kmに設定されている。次いで、SIDservingに入力されたエントリが、SIDservingの値を重心位置およびカバレージ半径に関連付けるSID国表データベース2608に存在するかどうかを決定するために、チェックが行われる。存在する場合、可変のCentroidCountryおよびRadiusCountryはそれぞれ、これらの値に設定される。可変のDeltaRadiusも、GPS位置決定と国の重心位置との間の位置の差に設定される。SIDservingに入力されたエントリがSID国表データベース2608で見つからないために値SIDservingを重心位置およびカバレージ半径に関連付けることができない場合、可変のRadiusCountryは、デフォルトのカバレージ値であるRadiusSLに設定され、可変のDeltaRadiusは、0に設定される(したがって、SID国表データベース2608内にエントリがないことと一致して、競合状態が検出されないことを保証する)。
【0121】
DeltaRadiusがRadiusCountryより大きい場合、GPS位置決定が、SID国表データベース2608によって示される国のカバレージエリア外にあることを示し、競合状態が検出される。したがって、新しく割り当てられたエントリまたは既存のエントリのいずれかにおけるマスクフィールドの値は、どちらの状況が存在するとしても、SIDservingについて競合の存在を示す論理「1」に設定される。そうでない場合、マスクフィールドの値は、競合状態がないことを示すために、論理「0」にクリアされる。
【0122】
図32Bに、これら2つの状況の例が示されている。そこで、エントリ、SID国表データベース2608は、SIDservingを、カバレージエリア3202(円内のエリア)を共に定義する重心位置3208およびカバレージ半径3206に関連付けると仮定する。変数CentroidCountryは、値3208に設定され、可変RadiusCountryは、値3206に設定される。GPS位置決定がgps1である場合、可変DeltaRadiusは、番号3204で識別された値、gps1によって表される位置と重心位置3208との間の差に設定される。次いで、DeltaRadiusの値がRadiusCountryの値を超えるため、競合が検出される。このことは、gps1がSIDserving(円によって表されるエリア)の指定されたカバレージエリアの外にあることを示す。したがって、SID自己学習データベース2606の既存のエントリまたは新しく割り当てられたエントリのいずれかにおけるマスク値は、論理「1」に設定される。これに対して、GPS位置決定がgps2(重心位置3208と同じ)である場合、可変DeltaRadiusは、gps2が重心位置3208と一致することを示す0に設定される。DeltaRadiusの値がRadiusCountryの値を超えず、したがってgps2はSIDservingの指定されたカバレージエリア内にあることを示すため、この場合、競合は検出されない。
【0123】
エントリのマスクフィールドの値が必要に応じて設定されるかクリアされると、GPS位置決定の緯度および経度は、それぞれエントリの緯度フィールドおよび経度フィールドに格納され、週およびその週中のGPS位置決定が行われた時刻(ms単位)によって表されるGPS位置決定のタイムスタンプは、それぞれgpsWeekフィールドおよびgpsMsフィールドに格納される。次いで擬似コードは、実行を完了する。
【0124】
擬似符号の実行を介して、SIDservingに入力されたエントリがSID自己学習データベース2606またはSID国表データベース2608に存在していない場合、SIDservingは、まだ遭遇されておらず、SID国表データベース2608に表される国に関連付けられてもいないことを示し、SIDservingに入力されたエントリが、加入者局がSIDservingによってサービスを提供されている間に行われたGPS位置決定の位置およびタイムスタンプを含むSID自己学習データベース2606に追加されることに留意されたい。これは、将来SIDservingに遭遇したときに、次いでGPS決定位置(GPS位置決定の経過時間を反映する位置の不確定性を含む)が加入者局のシード位置として働き得るため、有用である。
【0125】
GPS位置決定が得られ、加入者局が現在稼働しているとき、SID自己学習データベース2606内のエントリの更新および投入は、RAMで行われ、PEまたは他の何らかのプロセッサによって実行される。加入者局の電源が切断されたとき、RAMに格納されているこのデータ構造の内容は、不揮発性メモリに格納され、したがって、更新および新しく投入されたエントリが確実に保持されるようにする。
【0126】
SID国表データベース2608は、SIDの連続した範囲を国の重心位置およびカバレージ範囲にそれぞれ関連付けるエントリを有する参照表である。図30に、このデータベース内のエントリの形式例が示されている。SIDstartフィールドは、その範囲内の開始SIDを保持し、SIDendフィールドは、その範囲内の終了SIDを保持し、緯度および経度のフィールドはそれぞれ、関連付けられている国の重心の緯度および経度(それぞれ0.0001ラジアンの単位)を保持し、半径フィールドは、関連付けられている国のカバレージ半径(km単位)を保持する。
【0127】
この例では、SID国表データベース2608は、加入者局が起動され、運転が開始された後に変更されていない、ROMに格納されている固定の表である。正しくは、製造中、www.ifast.orgから取得されたSID範囲の現在の表(一例として図8A〜8Gを参照)を使用して表が埋められ、次いでROMにおいて固定される。SID国表データベース2608が固定された後、SIDがある国に新しく割り当てられる場合、状況は、SID自己学習データベース2606内のエントリを介して処理される。
【0128】
表を埋めるために、www.ifast.orgからSID範囲の現在の表がダウンロードされ、SID範囲別にソートされる。各エントリは、エントリの優先度に反比例するハッシュ値を保持するハッシュフィールド、関連付けられている国の重心位置を保持する重心位置フィールド(緯度および経度)、およびカバレージの半径を保持するカバレージ半径フィールドで増補される。エントリに割り当てられているハッシュ値は、加入者がその国に移動すると予想される程度に反比例する。例えば、米国、日本、および韓国の間を広範囲に移動すると予想される加入者の場合、米国関連のエントリには、最も高い優先度を示す1のハッシュ値が割り当てられ、日本関連のエントリには、次に高い優先度を示す2のハッシュ値が割り当てられ、韓国関連のエントリには、次に高い優先度を示す3のハッシュ値が割り当てられる。ROMにおいて固定されるとき、表は、優先度が最も高いエントリが最上位にある、または最上位の方にくるように、ハッシュ値の昇順に順序付けられる。エントリの重心位置は、国の最大位置と最小位置との間の中間であり、エントリのカバレージ半径は、国全体を含む重心位置を中心とする円のエリアのカバレージ半径である。
【0129】
表が増補されると、次いで、表内の複数のエントリは、必要に応じて統合される。例えば、カリブ諸国の複数のエントリがカリブ領域全体の単一のエントリに統合されてもよい。複数のエントリを統合するには、結合されると、個々のエントリのSID範囲がSIDの単一の連続する範囲を形成すべきである。次いで重心位置フィールドには領域全体の重心位置が取り込まれ、重心半径フィールドは、領域全体を含む重心位置を中心とする円を定義する半径値で埋められる。次いで表のエントリは、各エントリに割り当てられたハッシュ値に基づいて優先度によって順序付けられる。
【0130】
図31A〜31Gは、www.ifast.orgからダウンロードされ、一部にはSD国表データベース2608の親を形成するために記載されたように増補されたSID範囲表を示す。表内のエントリは、19個のグループに分割され、各グループ内のエントリには、グループ内のエントリの優先度に反比例して範囲1〜18のハッシュ値が割り当てられる。例えば、SID範囲1から7807内の主に米国関連のエントリには、優先度が最も高いエントリを表す1のハッシュ値が割り当てられ、SID範囲12288から13311内の日本関連のエントリには、次に高い優先度を表すハッシュ値2が割り当てられるなどである。とりわけ、カリブ関連のすべてのエントリは、ハッシュ値15が割り当てられるカリブ領域全体を表す単一のエントリに統合される。
【0131】
次に、加入者局のシード位置を決定する高レベルのアルゴリズムについて説明する。加入者局が稼働している(IS)か非稼働(OOS)かに関わらず、アルゴリズムは、シード位置の可能なすべてのソースを評価し、位置の不確定性が最も低いソースを選択することを伴う。アルゴリズムは、5段階で進み、各段階で、可能なシード位置および対応する位置の不確定性を決定し、各段階で、2つのベクトル、SeedPosition(i)、但し1≦i≦5、およびSeedUncetainty(i)、但し1≦i≦5を投入する。
【0132】
第1段階では、最新のGPS位置決定に関連付けられている位置の不確定性は、図33の擬似コードを使用して現在の時刻に経年処理される。この擬似コードに従って、現在の時刻と、GPS位置決定にタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合は、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度seedpos_MsSpeedMax_airに設定され、最大GPS位置決定以降の時刻が2時間以上である場合、加入者局が飛行機によって移動したとの想定を反映する。次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、GPS位置決定の経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いで、この値は、GPS位置決定の固有の位置の不確定性、GPS Fix Position Uncertainty(図27のPosition_Unc_gps)に追加されて、最新のGPS位置決定の総計の位置の不確定性に達し、SeedUncertainty(1)に格納される。第1の潜在的なシード位置SeedPosition(1)が最新のGPS位置決定に設定される。
【0133】
次いで、残りの段階を進めることが必要であるかどうかを決定するために、所定の「早期終了」基準が評価されてもよい。一実施形態では、SeedUncertainty(1)、すなわち最新のGPS位置決定に関連付けられている経年処理された位置の不確定性が一般のGPS精度決定要件(GPS accuracy fix requirement)内にある場合、すなわち例えば8GPSチップ、すなわち2400メーターである場合、加入者局のシード位置は、最新の有効GPS位置決定になるように取得され、アルゴリズムは、次の段階に進むことなく終了する。同様の理由で、SeedUncertainty(1)がこの一般の要件の範囲外である場合、アルゴリズムは、次の段階を進める。
【0134】
第2段階で、最新基地局情報データ構造2610がサービスを提供している基地局の緯度および経度のゼロ以外の値を保持している場合、こうした値の位置の不確定性は、データ構造2610が基地局lat/lonのゼロ以外の値を保持している場合、図34の擬似コードを実行することによって、現在の時刻に経年処理される。
【0135】
図33のコードと同様に、図34のコードでは、現在の時刻と基地局のlat/lon値にタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度、seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度、seedpos_MsSpeedMax_airに設定される。次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、基地局のlat/lon値の経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いでこの値は、基地局の位置の固有の位置の不確定性(図28のDmar)に追加されて、基地局のlat/lon位置の総計の位置の不確定性、UncertaintyBSlatlonに達する。次いで、加入者局が地球の表面のどこかにあり、位置の不確定性が地球全体を含むということを前提に関連付けられ、この値は、デフォルトの位置の不確定性と比較される。デフォルトの位置の不確定性未満である場合、位置の不確定性の第2の例示であるPositionUncertainty(2)がUncertaintyBSlatlonに設定される。デフォルトの位置の不確定性を超える場合、PositionUncertainty(2)は、デフォルトの位置の不確定性に設定される。いずれの場合も、第2の可能なシード位置、SeedPosition(2)は、基地局lat/lon位置に設定される。
【0136】
第3の段階では、図35の擬似コードが実行されて、SID自己学習データベース2606内の一致するエントリから、シード位置が可能かどうかを決定する。加入者局が非稼働であり、SID自己学習データベース2606がSIDlatestについて一致するエントリを保持している場合、この一致するエントリに関連付けられている位置の不確定性が現在の時刻に経年処理される。図34のコードと同様に、図35のコードでは、現在の時刻と一致するエントリに格納されたGPSにタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度、seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度、seedpos_MsSpeedMax_airに設定される。
【0137】
次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、一致するエントリからのGPSlat/lon値の経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いで、この値は、GPSlat/lon位置の固有の位置の不確定性、seedpos_default_sid_uncertaintyに追加されて、一致するエントリからのGPSlat/lon位置の総計の位置の不確定性に達する。次いで、加入者局が地球の表面のどこかにあり、位置の不確定性が地球全体を含むということを前提に関連付けられ、この値は、デフォルトの位置の不確定性と比較される。デフォルトの位置の不確定性未満である場合、位置の不確定性の第3の例示であるSeedUncertainty(3)が、一致するエントリからのGPSlat/lon位置の総計の位置の不確定性に設定される。デフォルトの位置の不確定性を超える場合、SeedUncertainty(3)は、デフォルト値に設定される。いずれの場合も、第3の可能なシード位置、SeedPosition(3)は、一致するエントリからのGPSlat/lon位置に設定される。
【0138】
加入者局が稼働しており、SIDservingに一致する、一致するエントリがデータベース2606に存在する場合、一致するエントリからのGPSlat/lon位置の経年処理は不要であると考えられる。この場合、SeedUncertainty(3)は、GPSlat/lon位置の固有の位置の不確定性、seedpos_default_sid_uncertaintyに設定され、SeedPosition(3)は、一致するエントリからのGPSlat/lon位置に設定される。
【0139】
加入者局が非稼働であり、SIDlatestに一致するエントリがデータベース2606内にない場合、または加入者局が稼働しており、SIDservingに一致するエントリがデータベース2606内にない場合、図35の擬似コードがスキップされる。
【0140】
第4の段階では、図36A〜36Bの擬似コードが実行されて、SID国表データベース2608内の一致するエントリに基づいて、シード位置が可能かどうかを決定する。図36Aに示されているこのコードの第1の部分は、加入者局が非稼働である場合に適用される。コードのこの部分において、SIDlatestがデータ構造2604内で定義されていない場合、この擬似コードの実行は中断され、SeedPositionおよびSeedUncertaintyの第4の例示を算出することなく、プログラム制御が戻される。SID自己学習データベース2606内のSIDlatestについての一致するエントリが競合の存在を示す場合、またはSIDlatestについての一致するエントリがSID国表データベース2608にない場合、SeedUncertainty(4)は、全地球のデフォルト値に設定され、SeedPosition(4)は、0latおよび0lonのデフォルト値に設定される。一致するエントリがSID国表データベース2608に存在し、SIDservingについて競合状態が示されていない場合、RadiusCountryは、SID国表データベース2608内の一致するエントリからのカバレージ半径に設定され、次いでRadiusCountryにも等しいSIDservingについての位置の不確定性は、現在の時刻に経年処理される。これを達成するために、現在の時刻と、SIDlatestにタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、上述したように、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度、seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度、seedpos_MsSpeedMax_airに設定される。
【0141】
次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、SIDlatestの経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いで、この値は、SIDlatestに対応する重心位置の固有の位置の不確定性、RadiusCountryに追加されて、この重心位置の総計の位置の不確定性に達する。次いで、加入者局が地球の表面のどこかにあり、位置の不確定性が地球全体を含むということを前提に関連付けられ、この値は、デフォルトの位置の不確定性と比較される。デフォルトの位置の不確定性未満である場合、位置の不確定性の第4の例示であるSeedUncertainty(4)が、一致するエントリからの重心位置の総計の位置の不確定性に設定される。デフォルトの位置の不確定性を超える場合、SeedUncertainty(4)は、デフォルト値に設定される。いずれの場合も、第4の可能なシード位置、SeedPosition(4)は、一致するエントリからの重心位置に設定される。
【0142】
図36Bに示されているこの擬似コードの第2の部分は、加入者局が稼働している場合に適用される。まず、長いトラヒック呼の間に加入者局がSID境界を横切ったことを示す、SIDservingに関連付けられている国がSIDlatestに関連付けられている国と異なるかどうかを決定するために、チェックが行われる。この場合、SIDlatestのカバレージ半径である、SIDlatestに関連付けられている重心位置の位置の不確定性が現在の時刻に経年処理される。現在の時刻とSIDlatestにタグ付けされた時刻との間の時間の差であるTimeDeltaに、加入者局の想定速度(上述した)であるseedpos_MsSpeedMax、および最新のSIDのカバレージ半径に追加された結果、RadiusCountryLatestを掛ける。次いでこの結果は、SIDServing国半径と比較される。SeedUncertainty(4)は、これら2つの値のどちらか少ない方に設定される。次いでSeedPosition(4)は、SIDlatestに関連付けられている重心位置、またはSIDservingに関連付けられている重心位置のいずれかに設定される。経年処理されたSIDlatest国半径がSIDserving国半径未満である場合、SeedPosition(4)は、SIDlatestの重心位置に設定され、そうでない場合、SIDservingの重心位置に設定される。
【0143】
これをさらに説明するために、呼の間に韓国にある加入者局が境界を横切って中国に入り、経過時間が韓国(SIDlatest)の経年処理された国半径が中国(SIDserving)の国半径未満であるような例について検討する。この例では、SeedUncertainty(4)は、韓国の経年処理された国半径に設定され、SeedPosition(4)は、韓国の重心位置に設定されることになる。
【0144】
SIDservingおよびSIDlatestに関連付けられている国が同じであり、しかしSIDservingに関連付けられているSID自己学習データベース2608内の一致するエントリが競合を示す場合、SeedUncertainty(4)は、デフォルトの全地球の不確定値に設定され、SeedPosition(4)は、デフォルトの0lat/0lon位置に設定される。国が同じであり、しかしSIDservingに関連付けられている競合が示されていない場合、SIDservingに関連付けられている重心位置の位置の不確定性は、現在の時刻に経年処理される。これを達成するために、現在の時刻とSIDservingにタグ付けされた時刻との間の時間の差であるTimeDeltaに、加入者局の想定速度(上述した)であるseedpos_MsSpeedMax、およびサービスを提供しているSIDのカバレージ半径に追加された結果を掛ける。次いでこの結果は、デフォルトの全地球の位置の不確定値と比較される。SeedUncertainty(4)は、これら2つの値のどちらか少ない方に設定される。SeedPosition(5)は、SIDservingに関連付けられている重心位置のいずれかに設定される。
【0145】
第5に、SeedUncertainty(5)は、デフォルトの全地球値に設定され、SeedPosition(5)は、デフォルトの0lat/0lon値に設定される。
【0146】
これら5つの段階の終わりに、次いで加入者局のシード位置は、最も低い対応するSeedUncetainty(i)、但し1≦i≦5を有するSeedPosition(i)、但し1≦i≦5の可能な5つの値のいずれかに設定される。
【0147】
次いでPEは、選択されたシード位置および位置の不確定性の取得援助情報(acquisition assistance information)を導出し、この情報をGPS検索機(GPS Searcher)に渡す。GPS検索機が有効なGPS位置決定を生成せず、以前取得されたシード位置がSID自己学習データベース2606またはSID国表データベース2608の選択肢から生成された場合、PEは、シード位置を0lat/0lonデフォルト値として、また位置の不確定性を全地球デフォルト値として使用して、取得援助情報を再生する。次いで、この情報をGPS検索機に提供し、したがって、別のGPS位置決定の試行を開始する。
【0148】
様々な実施形態、実装形態、および例を説明してきたが、本発明の範囲内に含まれるさらに多くの実施形態、実装形態、および例が考えられることを当業者であれば理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲を除いて制限されないものとする。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】特定の加入者局から見えるおよび見えない両方のGPS衛星を示す図である。
【図2A】無線通信システムから受信されたオーバーヘッドメッセージからのパラメータ値から加入者局のシード位置を導出する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図2B】図2Aの方法で使用され得る加入者局のシード位置を導出する特定の実装形態を示す流れ図である。
【図3A】CDMA2000システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図3B】CDMA2000システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4A】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4B】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4C】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4D】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4E】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図5A】CDMA2000ANSI−41システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図5B】CDMA2000ANSI−41システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図6A】CDMA2000In−Trafficシステムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図6B】CDMA2000In−Trafficシステムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図7A】1xEVDOセクタパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図7B】1xEVDOセクタパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図8A】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8B】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8C】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8D】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8E】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8F】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8G】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図9A】IFASTによって識別されたSID競合(12/6/04現在)を示す図である。
【図9B】IFASTによって識別されたSID競合(12/6/04現在)を示す図である。
【図10A】SID値を対応する位置と関連付ける参照表の一例を示す図である。
【図10B】SID範囲を対応する位置と関連付ける参照表の一例を示す図である。
【図10C】SID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性と関連付ける参照表の一例を示す図である。
【図11】GSM/UMTS位置登録エリア情報要素の形式を示す図である。
【図12】GSM/UMTSルーティングエリア情報要素の形式を示す図である。
【図13】GSM/UMTS PLMN情報要素の形式を示す図である。
【図14】GSM/UMTSセル識別情報要素の形式を示す図である。
【図15】GSM/UMTS時間帯情報要素の形式を示す図である。
【図16】データ構造を使用して加入者局の対応するシード位置にパラメータの値をマッピングし、次いで、結果として得られたGPS型位置決定に対応してデータ構造を更新する方法の一実施形態の流れ図である。
【図17】図16のマッピングステップで使用されるデータ構造への様々な更新シナリオを示す図である。
【図18A】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図18B】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図18C】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図18D】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図19】少なくとも1つの参照表を使用してパラメータの値を加入者局の対応するシード位置にマッピングしようと試み、パラメータの値を対応するシード位置に対応付ける少なくとも1つのエントリが参照表にない場合、少なくとも1つの参照表を更新する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図20】特定の国の重心位置およびカバレージ半径によって定義される円形のカバレージエリア、およびこのカバレージエリアとその国の地理的範囲との間の関係を示す図である。
【図21】中央サーバ(www.ifast.orgにあるIFASTサーバなど)からの情報に対応して、パラメータ値を対応する位置および/または位置の不確定性に関連付ける少なくとも1つの参照表の更新の方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図22A】SID競合が識別され、かつ/または解決されるに従い、可能なSID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリを有する参照表に対する変更を示す時間系列である。
【図22B】SID競合が識別され、かつ/または解決されるに従い、可能なSID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリを有する参照表に対する変更を示す時間系列である。
【図22C】SID競合が識別され、かつ/または解決されるに従い、可能なSID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリを有する参照表に対する変更を示す時間系列である。
【図23A】加入者局のシード位置を導出するのに有用であり得る情報を含む、CDMA2000、1xEVDO、GSM、UMTSなど、様々な無線通信システムにおける規定経過時間を過ぎたメッセージの例を示す表である。
【図23B】加入者局のシード位置を導出するのに有用であり得る情報を含む、CDMA2000、1xEVDO、GSM、UMTSなど、様々な無線通信システムにおける規定経過時間を過ぎたメッセージの例を示す表である。
【図24】加入者局のシード位置を導出し、次いでシード位置から導出された取得援助情報に基づいて加入者局のGPS型位置決定を開始するシステムであって、メモリと通信する少なくとも1つのプロセッサを有するシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図25】加入者局のシード位置を導出し、次いでこのシード位置から取得援助情報を導出する位置エンジン(PE)ASICプロセッサ、および取得援助情報に対応してGPS型位置決定を開始するサーチャーエンジン(Searcher Engine)ASICプロセッサを含む少なくとも1つのプロセッサを備える、図24のシステムの特定の実装形態を示すブロック図である。
【図26】PE ASICプロセッサが、最新GPS位置決定データ構造、SID最新データ構造、SID自己学習データベース、SID国表データベース、最新基地局情報データ構造、およびSIDサービス提供データ構造を含む6つのデータ構造に含まれる情報に対応して加入者局のシード位置を導出する、図25のシステムの詳細な実装形態例を示すブロック図である。
【図27】最新GPS位置決定データ構造の形式例を示す図である。
【図28】SID最新データ構造および最新基地局情報データ構造の形式例を示す図である。
【図29】SID自己学習データベース内のエントリの形式例を示す図である。
【図30】SID国表データベース内のエントリの形式例を示す図である。
【図31A】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31B】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31C】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31D】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31E】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31F】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31G】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図32A】SID自己学習データベース内のエントリの割当て、投入、および/または更新を行う擬似コードの一例を示す図である。
【図32B】第1にSID競合の検出を伴い、第2にSID競合がないことを伴う、SID自己学習データベース内のエントリを更新する2つのシナリオを示す図である。
【図33】最新GPS位置決定の位置の不確定性を現在の時刻まで順方向に経年処理を行う擬似コードの一例を示す図である。
【図34】最新基地局lat/lon位置の位置の不確定性を現在の時刻まで順方向に経年処理を行う擬似コードの一例を示す図である。
【図35】GPSlat/lon位置の位置の不確定性を経年処理するか、そうでない場合は、SID自己学習データベース内の一致するエントリから導出する擬似コードの一例を示す図である。
【図36A】SID国表データベース内の一致するエントリから取得された重心位置の位置の不確定性を経年処理する擬似コードの一例を示す図である。
【図36B】SID国表データベース内の一致するエントリから取得された重心位置の位置の不確定性を経年処理する擬似コードの一例を示す図である。
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2005年3月22日出願の米国仮出願第60,664,444号の優先権を主張する。
【0002】
[分野]
本発明は、一般に非支援(unassisted)のGPS型位置決定に関し、より詳細には、最初の位置決定時間を短縮するシステムの改良に関する。
【背景技術】
【0003】
非支援のGPS型位置決定システムでは、加入者局は、重要な取得や計算の援助を専用サーバなど他のネットワークエンティティに要求することなく、GPS型位置決定システムから発せられる衛星伝送からそれら自体の位置を決定する。これによって、こうした伝送のタイミング、位置、および周波数の不確定性のために、加入者局ではかなりの処理が必要となり、加入者局は、例えば伝送の想定されるタイミング、位置、および周波数を多様にする多量の仮説をテストすることによって、こうした伝送を検索し、突き止めるのにかなりの処理リソースを費やさなければならない。テストしなければならない仮説の数は、多くの場合、膨大であるため、専用の受信機チェーンを備える加入者局でさえ、伝送の検索に必要な時間は、法外に長く、過剰な量の処理リソースを費やす可能性がある。
【0004】
加入者局が遭遇する不確定性は、いくつかの源に由来する。GPS測位を想定すると、まず、32個のGPS衛星のうちのどれが加入者局から見えるかを知るのに不確定性がある。この不確定性は、起動し次第、または位置決定が入手可能になる前に、加入者局がこれら32個の衛星のどの信号を有効に受信できるかを識別する基礎がないために存在する。衛星信号の有効な受信は、衛星が信号を発しているのを加入者局が「認識する」能力と言われ、または、別の状況では、加入者局から衛星が「見えている」と言われる。
【0005】
これによって、検索の効率が悪くなる。というのは、加入者局は、それから見えない、したがって位置決定の目的に有用ではない衛星からの伝送の検索にかなりのリソースを浪費する可能性があるからである。例えば、図1を参照すると、衛星54a、54b、および54cは、地表52の位置51に配置されている加入者局50から見えるが、衛星56a、56bおよび56cは、地球の反対側に配置されているため、加入者局50から見えない。したがって、加入者局50が位置決定試行中に衛星56a、56b、および56cからの伝送を検索することは、無駄である。
【0006】
さらに、個々の衛星伝送内に埋め込まれている32チップPN「ゴールド」符号のタイミングまたは位相を知るのに不確定性がある。こうした符号は、互いの循環シフトバージョン(circularly shifted version)であるため、符号の位相は、どの衛星が伝送を引き起こしたかを一意に識別する。また、位相は、衛星から加入者局への伝送からもたらされた伝搬遅延を反映する。位相の可能なばらつきを考慮に入れるために、加入者局は、可能なばらつきを包含するほど大きい符号位相検索ウィンドウ内の可能なPN符号全域にわたる検索にリソースを費やす必要がある。
【0007】
さらに、一般に、伝送の周波数に約±4kHZのドップラーシフトをもたらす加入者局とGPS衛星との間の相対運動を知るのに不確定性がある。ドップラーシフトによってもたらされる周波数の可能なばらつきを考慮に入れるために、加入者局は、ドップラーシフトによってもたらされる可能なばらつきを包含するほど大きい周波数検索ウィンドウ内の可能な伝送周波数全域にわたる検索にリソースを費やす必要がある。
【0008】
最後に、加入者局の局部発振器(LO)がGPS搬送周波数と合わない程度を知るのに不確定性がある。例えば、起動後、LO周波数がGPS搬送周波数と±5ppmも異なることは、珍しくはない。LO周波数とGPS搬送周波数との間の同期が達成されるまで、加入者局は、使用される周波数検索ウィンドウのサイズを増大させることによって、この不確定性を考慮に入れる必要がある。
【0009】
たとえホスト無線通信システムまたはGPS型位置決定システムが、タイミング、位置情報、または同期を加入者局に提供することによって、この不確定性の一部を取り除くとしても、加入者局に対する処理要求は、依然としてかなりであることが多い。例えば、CDMAシステムなどの同期システムは、加入者局に時間を提供するとともに、加入者局のLO周波数をGPS搬送周波数に同期させる。同期は、LO周波数の不確定性を、例えば±5ppmから±.2ppmにかなり低減し、タイミング情報は、加入者局が(衛星によって提供されたGPSアルマナック(almanac)またはエフェメリス(ephemeris)データを使用することによって)GPS衛星の位置を決定できるようにするが、加入者局は、どのGPS衛星がそれから見えるかを依然として決定することができず、依然としてドップラーシフトによってもたらされた周波数の不確定性を受けやすい。
【発明の開示】
【0010】
[概要]
非支援のGPS型位置決定の支持に使用され得る加入者局のシード位置(seed position)を導出する方法が開示されている。この方法では、加入者局は、無線通信システムからオーバーヘッドメッセージ(overhead message)を受信し、そのシード位置をオーバーヘッドメッセージ内のパラメータの値から導出する。
【0011】
例えば、加入者局のシード位置が、加入者局と通信する基地局またはセクタを識別する基地局位置情報に設定されてもよい。別の例では、加入者局は、ホスト無線通信システムの識別子(そのシステムのSIDなど)を、参照表などのデータ構造を使用して加入者局のシード位置にマッピングする(map)ことができる。
【0012】
この方法は、加入者局がシード位置を使用して、それから見える衛星を識別し、したがって検索時間を短縮することができるため、効率化をもたらすことが多い。あるいは、加入者局がシード位置を使用して、伝搬遅延によってもたらされる符号位相偏移、または衛星との相対運動によってもたらされるドップラーシフトを推定し、したがって符号位相または周波数の検索ウィンドウのサイズを低減することができる。
【0013】
また、「自己学習」運転モードと一貫している、新しい情報が利用可能になるに従い、新しいエントリ(entry)を追加する、または既存のエントリを更新することによってデータ構造を更新するための方法も提供される。例えば、GPS測位を想定すると、GPS位置決定が、データ構造から導出され、位置決定を開始するために使用されるシード位置が不正確であることを示している場合、その不正確さを訂正するために、データ構造が更新され得る。別の例として、GPS位置決定がSIDの競合の存在を示す場合、これを反映するために、データ構造が更新され得る。別の例として、IFAST(International Forum on ANSI−41 Standards Technology、SIDを割り当てる責任を負う組織)がそのSID割当てを変更する場合、それを反映するために、データ構造が更新され得る。
【0014】
オーバーヘッドメッセージのパラメータ値から加入者局のシード位置を導出するためのシステムも提供される。メモリは、可能なパラメータ値を対応する位置情報と関連付けるデータ構造を格納する。システムにおける1つまたは複数のプロセッサは、パラメータ値の値を、シード位置として働く対応する位置にマッピングするために、メモリに格納されているデータ構造にアクセスするように構成される。
【0015】
図中の構成要素は、スケール表示されているのではなく、代わりに、本発明の原理の例証を強調している。図中、同様の参照番号は、類似の、または対応する部分を示す。
【0016】
[詳細な記載]
本明細書で使用される場合、「約」および「ほぼ」などの用語は、同業者で容認される許容誤差を考慮に入れるように、数学的正確さにおけるあるゆとりを許容するためのものである。
【0017】
「位置決定(fix)」という用語は、シード位置より正確なGPS型位置決定システムを使用して導出された加入者局の位置の推定値を指す。
【0018】
「GPS型位置決定システム(GPS-type position determination system)」という句は、スタンドアロンシステム、および無線通信システムに重ねられる、または組み込まれるシステムを含めて、また個々の衛星からの伝送が擬似ランダム雑音(PN)符号、異なる搬送周波数などを介して互いに区別されるシステムを含めて、衛星伝送から無線通信システムにおける加入者局の位置を決定するシステムを意味する。例えば、1032チップPN符号が個々の衛星伝送を区別する米国全地球測位衛星(GPS)システム、個々の衛星が異なる搬送周波数を有するロシアGLONASSシステム、および欧州GALILEOシステムなどがある。さらに、移動体ベース、非支援、ネットワークベースのEOTA(enhanced observed time difference of arrival)、およびアップリンク到着時間(TOA;time of arrival)位置決定システムなどがある。
【0019】
「GPS型位置決定(GPS-type fix)」という句は、GPS型位置決定システムを使用した位置決定(position determination)を意味する。
【0020】
「論理(logic)」という用語は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその組み合わせにおける機能の実行を指す。
【0021】
「メモリ」という用語は、それだけには限定されないが、RAM、ROM、EPROM、PROM、EEPROM、ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD、不揮発性メモリなど、またはその組み合わせを含めて、情報を電子的形態で格納することができる任意の物理媒体を指す。
【0022】
「オーバーヘッドメッセージ」という用語は、その内容が実質的に加入者局間トラヒック以外である共通および専用のトラヒックチャネルを含めて、任意のタイプのチャネルを介して無線通信システムと加入者局との間で伝えられるメッセージを指す。明示的に逆に示されていない限り、単数形の用語「オーバーヘッドメッセージ(overhead message)」、「オーバーヘッドメッセージ(an overhead message)」、または「オーバーヘッドメッセージ(the overhead message)」は、本明細書では、1つまたは複数のメッセージを含むために使用されることを理解されよう。
【0023】
「パラメータ」は、オーバーヘッドメッセージに含まれる値である。明示的に逆に示されていない限り、単数形の用語「パラメータ(parameter)」、「パラメータ(a parameter)」、または「パラメータ(the parameter)」は、本明細書では、1つまたは複数の値を含むために使用されることを理解されよう。
【0024】
「プロセッサ」という用語は、一連のコマンド、命令、または状態遷移を実行することができる任意の論理、論理装置、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、チップ、またはその任意の組み合わせを指し、それだけには限定されないが、汎用または特殊目的マイクロプロセッサ、有限状態機械、コントローラ、コンピュータ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)などを含む。明示的に逆に示されていない限り、単数形の用語「プロセッサ」は、本明細書では、1つまたは複数のプロセッサを含むために使用されることを理解されよう。
【0025】
「プロセッサ可読媒体」という用語は、プロセッサによってアクセスすることができる任意のメモリを指す。
【0026】
「衛星」という用語は、宇宙船(SV)を含む。
【0027】
「シード位置」という用語は、加入者局の位置をより正確に決定するために、GPS型位置決定システムから発せられる1つまたは複数の衛星伝送の検索を容易にする無線通信システムにおける加入者局の位置の概算値を指す。
【0028】
「ソフトウェア」という用語は、ソースコード、アセンブリ言語コード、2進符号、ファームウェア、マクロ命令、ミクロ命令など、またはその任意の組み合わせを含む。
【0029】
「加入者局」という用語は、移動局(MS)およびユーザ機器(UE)を含む。
【0030】
「ユーザ機器」または「UE」という用語は、本明細書では、有効なSIMまたはUSIMの識別子を有しているかどうかに関わらず、セルラー式、コードレス、パーソナル通信システム(PCS)、または他のタイプの無線電話機、ページャ、無線PDA、無線アクセスまたは他の任意の無線モバイル装置付きのノートブックコンピュータ、双方向無線、ウォーキートーキー、または他のタイプの通信トランシーバ、または移動局(MS)を示すために使用される。
【0031】
「無線通信システム」という用語は、同期および非同期のシステムを含めて、任意の多元接続モードまたはプロトコルを使用する無線通信システムを含む。例えば、それだけには限定されないが、IS−95(CDMA)、CDMA2000(1x)、1xEVDO、GSM、UMTS(WCDMA)などの標準またはプロトコルに準拠するシステムなどがある。
【0032】
まず、図2Aを参照すると、無線通信システムにおける加入者局のシード位置を導出する方法の一実施形態100の流れ図が示されている。この実施形態では、この方法は、非支援のGPS型位置決定を支持する加入者局内で実行され、それぞれ番号102および104で識別される2つのボックスを含む。ボックス102は、無線通信システムからオーバーヘッドメッセージを受信することを含み、ボックス104は、オーバーヘッドメッセージ内のパラメータの値から、またはそれに対応して加入者局のシード位置を導出することを含む。
【0033】
図2Bは、図2Aのボックス104のオーバーヘッドメッセージ中のパラメータの値から加入者局のシード位置を導出する一実装形態の流れ図200である。ボックス202は、オーバーヘッドメッセージ内のパラメータの値から加入者局の位置の第1の推定値を導出することを含む。クエリ204は、位置の不確定性がより低い加入者局の位置の第2の推定値が入手可能かどうかについて問い合わせることを含む。入手可能でない場合、ボックス206が実行される。入手可能である場合、ボックス208が実行される。ボックス206では、加入者局のシード位置は、加入者局の位置の第1の推定値に設定される。ボックス208では、加入者局のシード位置は、加入者局の位置の第2の推定値に設定される。
【0034】
この実装形態は、加入者局の位置の前のGPS型位置決定やデフォルトの位置、例えば加入者の登録国など、加入者局の位置の第2の推定値は、オーバーヘッドメッセージからのパラメータの値から導出された第1の推定値との比較に利用可能であり、両方の推定値は、対応する位置の不確定性を有することを企図する。この実装形態における加入者局のシード位置は、位置の不確定性がより低いいずれかの推定値に設定される。
【0035】
この実装形態での第1の推定値は、加入者局と通信する基地局または基地局セクタの位置を示すオーバーヘッドメッセージパラメータの値の少なくとも1つから導出され得る。例えば、第1の推定値は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に定期的に伝えられ、該当するIS−2000標準によって定義されるオーバーヘッドメッセージであるシステムパラメータメッセージからのBASE_LAT値およびBASE_LONG値によって示される位置に設定することができる。このメッセージの形式は、図3A〜3Bに示されており、セクション3.7.2.3.2.1、3−107から3−115頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである。このメッセージからのBASE_LAT値およびBASE_LONG値はそれぞれ、加入者局にサービスを提供するCDMA2000システムにおける基地局の緯度および経度である。
【0036】
より詳細には、BASE_LATは、0.25秒の単位で表される基地局の緯度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は北緯を示し、負の数値は南緯を示す。この範囲は、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。同様に、BASE_LONGは、0.25秒の単位で表される基地局の経度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は東経を示し、負の数値は西経を示す。この範囲もまた、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。実際には、これらのパラメータを使用しないキャリアがこれらの値を0に設定するため、従うべき適切な経験則は、これらのパラメータの値がゼロ以外の場合有効であることである。
【0037】
別の例として、第1の推定値は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に定期的に伝えられるオーバーヘッドメッセージであるセクタパラメータメッセージからのLatitude値およびLongitude値に設定することができ、これは、該当するIS−856標準によって定義される。このメッセージの形式は、図7A〜7Bに示されており、セクション9.9.6.2.2、9−134から9−141頁、TIA−856−A、2004年4月からのものである。
【0038】
このメッセージからのLatitude値およびLongitude値はそれぞれ、加入者局にサービスを提供する1xEVDOシステムにおける基地局セクタの緯度および経度である。より詳細には、Latitudeは、0.25秒の単位で表される基地局セクタの緯度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は北緯を示し、負の数値は南緯を示す。この範囲は、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。同様に、Longitudeは、0.25秒の単位で表される基地局の経度を示す符号付きの2の補数であり、正の数値は東経を示し、負の数値は西経を示す。この範囲もまた、−90°から+90°の範囲に対応する−1296000から+1296000までである。
【0039】
この第1の推定値に対応する位置の不確定性は、その基地局またはセクタの最大アンテナ範囲(maximum antenna range:MAR)に設定され得る。というのは、加入者局がこの範囲内のどこかにあり得るからである。特定の基地局またはセクタのMARは、当該基地局またはセクタから見える周辺の基地局またはセクタのリスト、またはこうした周辺の基地局またはセクタの検索に使用される検索ウィンドウのサイズなど、その基地局またはセクタに固有の情報に基づいて動的に設定され得る。その情報は、セクション3.7.1.3.2.3、3−125〜3−127頁、TIA−2000.5−D、2004年3月に記載されている、近傍リストメッセージ(Neighbors List Message)など、加入者局に送信された少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージから導出されることもできる。あるいは、MARは、システムにおけるすべての基地局またはセクタに当てはまる平均MARなど、静的デフォルト値に設定されてもよい。
【0040】
第1の推定値は、例えば、加入者局と通信する無線通信システム、そのシステム内のネットワーク、そのシステムまたはネットワーク内の、またはそれを含むエリア、加入者局の国、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを識別するオーバーヘッドメッセージのパラメータの少なくとも1つの値から導出され得る。パラメータが第1の推定値として働き得る位置を直接に示さない場合、その値が、パラメータの可能な値を対応する位置と関連付けるデータ構造を使用して、第1の推定値として働き得る対応する位置にマッピングされてもよい。例えば、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を含み得る。参照表は、少なくとも一部分加入者局内に配置されたメモリ内に格納されていてもよい。
【0041】
一実装形態では、第1の推定値は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのSID値、NID値、BASE_ID値、MCC値、上記の任意の2つ以上の任意の組み合わせの値、または1つまたは複数の追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値から導出される。SIDは、加入者局にサービスを提供するCDMA2000システムの識別子、NIDは、そのシステム内の加入者局にサービスを提供するネットワークの識別子、また、BASE_IDは、加入者局にサービスを提供するシステムまたはネットワーク内の基地局の識別子である。MCCは、加入者局の国を識別する符号である。SID、NID、およびBASE_IDのパラメータはそれぞれ、システムパラメータメッセージ(図3A〜3B)、および図5A〜5Bに示されているANSI−41システムパラメータメッセージのフィールドであり、セクション3.7.2.3.2.30、3−335から3−334頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである。MCCは、セクション3.7.2.3.2.13、3−149から3−178頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである、図4A〜4Eに示されている拡張システムパラメータメッセージ(Extended System Parameters Message)、およびANSI−41システムパラメータメッセージ(図5A〜5B)のフィールドである。したがって、SID、NID、およびBASE_IDの値は、加入者局によって受信された上記のメッセージのうちの選択されたものから導出され、MCC値も、これらの何らかのメッセージから導出され得る。
【0042】
さらに、SIDおよびNIDの値は、アクティブモード中にトラヒックチャネルを介して加入者局によって受信されたIn−Trafficシステムパラメータメッセージから導出することもできる。In−Trafficシステムパラメータメッセージは、IS−2000標準によって定義されるオーバーヘッドメッセージである。これは、図6A〜6Bに示されており、セクション3.7.3.3.2.7、3−463から3−472頁、TIA−2000.5−D、2004年3月からのものである。加入者局がアイドルモードである間にパイロットチャネルを介して受信された他のメッセージと異なり、このメッセージは、ステーションがアクティブモードである間にトラヒックチャネルを介して加入者局によって受信される。したがって、例えば、加入者が高速道路を進行している間、音声/データ呼が長いため、持続した期間の間加入者局がアクティブモードであった場合、このメッセージからのSIDおよびNIDの値は、最も正確になり得る。
【0043】
一例では、第1の推定値は、上記のメッセージのうちの1つを介してCDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるSID値から導出される。加入者局は、そのメッセージからSID値を取得し、参照表など、データ構造を使用して、それを対応する位置にマッピングする。これは、ほんのわずかの例外を除いて、個々の国にSID値を割り当てる責任を負う組織であるIFAST(International Forum on ANSI−41 Standards Technology)がSID値の範囲を国別に一意に割り当てるため、可能である。図8A〜8Gは、SID値の順にソートされた、SID範囲の国への現在(2004年12月6日現在)の割当てを示している。この割当てを使用して、あるSID値がある国にマッピングされ、次いで、その国は、ある国の位置、例えば加入者局のシード位置として働き得るその国の重心位置にマッピングされ得る。IFASTによって「競合」と呼ばれる例外は、同じSID値が複数の国におけるキャリアによって使用されるときに起こる。図9A〜9Bは、IFASTによって識別された現在(2004年12月6日現在)の競合を示している。次に、これらの競合を扱う手法について説明する。
【0044】
国ベースのSID割当ての粒度が比較的大きいため、SID値が対応する位置にマッピングされる手法は、加入者局内に容易に格納され、迅速にアクセスされ得るエントリが比較的少ない参照表で実行することができる。
【0045】
図10Aは、IFAST SID割当てから構築され、SID値の対応する位置へのマッピングに使用するために加入者局のメモリに格納され得る参照表の一実施形態1000を示している。参照表は、例えば、可能なSID値、SID1、SID2、SIDNを対応する位置POS1、POS2、POSNに関連付ける複数のエントリ1002、1004、1006を含み得る。一例では、特定のSID値に対応する位置は、IFASTによってSID値が割り当てられる国のほぼ重心位置である。マッピングを実行するために、加入者局は、参照表にアクセスして、当該のSID値に対応する表のエントリを探し出し、関連付けられている位置を加入者局のシード位置として戻す。
【0046】
図10Bは、IFAST割当てから構築され、SID値を対応する位置にマッピングするのに使用する加入者局のメモリに格納され得る参照表のさらに別の実施形態1050を示している。ここで、参照表は、可能なSID値の範囲SID RANGE1、SID RANGE2、SID RANGENを対応する位置POS1、POS2、POSNに関連付ける複数のエントリ1052、1054、1056を含み得る。IFSATがSID値の範囲を特定の国に割り当てるため、この実施形態の参照表もまた、SID値の範囲を対応する位置にマッピングする。
【0047】
図10Cは、可能なSID値の範囲SID RANGE1、SID RANGE2、SID RANGEN、個々のSID値SID1、SID2、SIDN、またはSID範囲と個々のSID値との組み合わせを、対応する位置POS1、POS2、POSN、および対応する位置の不確定値UNC1、UNC2、UNCNに関連付ける、複数のエントリ1102、1104、1106を含み得る参照表のさらに別の実施形態を示している。対応する位置がそれぞれの国の重心位置に設定される一例として、不確定値は、重心位置からのカバレージの半径、または識別されたシステムのカバレージの範囲またはエリアを示す他の何らかの値の半径を表す。一部の場合、カバレージの範囲またはエリアは、関与する国の地理的範囲によって測定することができる。例えば、不確定値は、単に、関与する国の地理的エリアの全範囲を厳密に定める重心位置から伸びる円の半径と見なすことができる。識別されたシステムのカバレージのエリアまたは範囲は、加入者局がこのエリアまたは範囲内のどこかにあり得るため、加入者局の位置の不確定性の正確な基準として働く。この位置の不確定性は、加入者局の位置の可能な複数の推定値の中から選択するのに有用な測定基準である。
【0048】
参照表の中の検索を容易にするために、優先度がより高いエントリが最初に表示されるように、そのエントリを、優先度によって順序付けることができる。例えば、最も訪れそうな国の順に加入者局が最初に起動されるとき、エントリを静的に順序付けることができる。あるいは、エントリを動的に順序付けることもできる。例えば、加入者局が起動されるときはいつでも、エントリは、例えば6ヶ月など、前の時間枠にわたって加入者局が実際に訪れた国の順に配置される。
【0049】
取り出しが容易にされる別の方法は、コンテンツアドレス可能メモリ(content addressable memory)内にエントリを格納することであり、そこで、あるエントリのSID範囲または値がエントリのタグ部分を形成し、対応する位置および位置の不確定性がエントリのコンテンツ部分を形成する。こうしたメモリにより、単一のアクセスで、SID値を対応する位置および/または位置の不確定性にマッピングすることができる。
【0050】
表の中の検索を容易にするために、表のエントリにハッシュ値が割り当てられてもよい。例えば、エントリのグループに同じハッシュ値が割り当てられ、表内のエントリがハッシュ値によって順序付けられてもよい。ハッシュ関数は、少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージパラメータの値を、検索が始まるべき表の部分を識別するハッシュ値にマッピングする。
【0051】
また、エントリ領域を表す単一のエントリを形成するように、個々の国を表す表内のエントリを統合してもよい。例えば、カリブ諸国を表す個々のエントリを統合して、カリブ領域を表す単一のエントリを形成するようにしてもよい。
【0052】
別の実装形態では、第1の推定値は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられる、セクタパラメータメッセージ(図7A〜7B)などのオーバーヘッドメッセージからの国コード値、セクタID値、この2つの組み合わせの値、または1つまたは複数の追加のパラメータとの上記の任意の組み合わせの値から導出され得る。国コードは、加入者局の国を識別するコードであり、上述のMCCと同一である。セクタIDは、加入者局にサービスを提供する基地局セクタの識別子である。これら2つのパラメータのいずれかまたは組み合わせの値は、これらのパラメータの値を対応する位置および位置の不確定性に関連付ける適した参照表を介して対応する位置または位置の不確定性にマッピングされてもよい。
【0053】
例えば、セクタIDとの共同使用により可能となるより細かい粒度によって、参照表が加入者局内の利用可能なストレージに収まらない、またはアクセスするのに時間がかかりすぎる場合、国コードのみを使用してマッピングを行うことができる。したがって、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるセクタパラメータメッセージからの国コード値は、上述したタイプの参照表を使用して、対応する位置および位置の不確定性にマッピングされ得る。「位置および位置の不確定性」という用語は、本明細書では、位置または位置の不確定性のいずれかを二者択一的に、または位置および位置の不確定性の両方を一緒に示すために使用され、本明細書ではその任意の組み合わせが企図されることに留意されたい。
【0054】
さらに別の一実装形態では、第1の推定値は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、その2つ以上の任意の組み合わせの値、または追加のパラメータとの上記の任意の組み合わせの値から導出され得る。
【0055】
MCC、MNC、およびLACのパラメータの値は、図11に示されており、該当する3GPP GSM仕様、セクション10.5.1.3、288〜290頁、3GPP TS 24.008 v.3.19.0(2004−06)、R99、2004年9月に記載されている、位置登録エリアメッセージ(または3GPP用語の「情報要素」)から取得することができる。この情報要素は、加入者局がアイドルモードである間に行われる位置更新手順を助けるために、BCCHを介してシステムによって定期的に同報通信されるオーバーヘッドメッセージである。MCC(移動国コード)は、加入者局にサービスを提供するGSMまたはUMTSシステムの国のコードである。MCN(移動ネットワークコード)は、加入者局にサービスを提供する国内のGSMまたはUMTSネットワークのコードである。LAC(位置登録エリアコード)は、加入者局にサービスを提供するGSMまたはUMTSシステムの国またはネットワーク内の特定のエリアのコードである。こうしたパラメータの値は、上述されたタイプの適した参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングされ得る。
【0056】
位置登録エリア情報要素から入手可能なものより粗い粒度を許容できる場合、PLMN(公衆移動通信ネットワーク)の値を使用し、参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることができる。PLMNは、アイドルモード中に加入者局を助けるために、BCCHを介して定期的に同報通信されるPLMN識別情報要素の唯一のパラメータである。これは、加入者局にサービスを提供するキャリアを明確に識別する。この形式は、図13に示されており、さらに、該当する3GPP GSM仕様、セクション10.3.1.11、398頁、3GPP TS 25.331 v.3.20.0(2004−09)、R99、2004年9月、RRCプロトコル仕様に記載されている。
【0057】
位置登録エリア識別要素から入手可能なものより細かい粒度が望まれる場合、パケットサービスがそのキャリアによって配布されると想定すると、ルーティングエリア情報要素からのパラメータを使用し、参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることができる。この情報要素も、アイドルモード中に加入者局を助けるために、BCCHを介してシステムによって定期的に同報通信されるオーバーヘッドメッセージである。この情報要素の形式は、図12に示されており、該当する3GPP仕様、セクション10.5.5.15、380〜381頁、3GPP TS 24.008 v.3.19.0(2004−06)、R99、2004年9月に記載されている。上述したMCC、MNC、LACのパラメータの値と一緒に、RAC(ルーティングエリアコード)は、GPRSカバレージエリア内のルーティングエリアの明確な識別を提供する。この場合もまた、こうしたパラメータの値は、上述されたタイプの適した参照表を使用して対応する位置および位置の不確定性にマッピングされ得る。
【0058】
ルーティングエリア情報要素から入手可能なものよりさらに細かい粒度が望まれる場合、上述したPLMN識別情報要素から入手可能なPLMN、およびUMTSシステムで利用可能なセル識別情報要素の唯一のパラメータであり、PLMN内のセルを明確に識別するセル識別の組み合わせを使用することができる。この手法では、PLMNおよびセル識別の組み合わせは、参照表を使用して、対応する位置および/または位置の不確定性にマッピングされる。この場合も、セル識別情報は、アイドルモード中に加入者局を助けるために、BCCHを介して定期的に同報通信される。この形式は、図14に示されており、さらに、該当する3GPP GSM仕様、セクション10.3.2.2、400−01頁、3GPP TS 25.331 v.3.20.0(2004−09)、R99、2004年9月、RRCプロトコル仕様に記載されている。
【0059】
別の手法は、時間帯パラメータ、加入者局の現在の位置の時間帯のインジケータ、および時間帯情報要素の唯一のパラメータを、少なくとも1つの参照表を使用して、対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることを伴う。時間帯情報要素は常に入手可能であるわけではないが、それを提供するキャリアの場合、メッセージは、アイドルモードの加入者局の助けとして、BCCHを介して定期的に同報通信される。この形式は、図15に示されており、さらに、セクション10.5.3.8、317頁、3GPP TS 24.008 v.3.19.0(2004−06)、R99、2004年9月に記載されている。
【0060】
これらの様々な手法の中から選択する際、粒度がより細かい方が、加入者局の位置の推定値がより正確になり、したがって加入者局のシード位置がより向上するが、パラメータ値を対応する位置および位置の不確定性にマッピングするのにより大きいデータ構造または参照表が必要となるという犠牲を払うことを理解されたい。したがって、従うべき考え得る1つの経験則は、利用可能な加入者局メモリが与えられた場合、できるだけ高い粒度が得られる手段を選択することである。
【0061】
例えば、可能なMCC値を対応する位置および位置の不確定性にマッピングする参照表は、ほとんどの加入者局によって容易に収容できるため、最初の推定値は、MCCのみから導出することができる。この例では、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられるローカルエリア情報要素または他のオーバーヘッドメッセージから取得されたMCC値は、関与する国の重心位置などの対応する位置、およびGSMやUMTSの無線ネットワークの400kmなどのカバレージの平均半径や、重心を中心とし、関与する国の地理的範囲を厳密に定める円の半径など、対応する位置の不確定性にマッピングされる。
【0062】
再度図2Bを参照すると、第2の推定値は、加入者局内のメモリから取り出すことができ、最新のGPS型位置決定など、加入者局の位置の前のGPS型位置決定、または加入者の国籍または登録の国に基づく推定値など、加入者局の位置のデフォルトの推定値を表すことができる。
【0063】
さらに別の例として、第2の推定値は、GPS型測位システムから決定された加入者局の位置の前の位置決定とすることができ、位置の不確定性は、決定位置の経過時間に依存する。例えば、現在の時刻とタイムスタンプ(time-stamp)との間の時間の差から位置決定の経過時間を導出することができるように、位置決定にタイムスタンプが押されてもよい。ここで、第2の推定値の位置の不確定性は、第2の推定値の経過時間に加入者局の想定速度を掛けるなどによって、経過時間を使用して決定し、または算出することができる。例えば、位置決定の経過時間が2時間を超える場合、加入者はその間の時間中に飛行機で移動したと想定され、一方、直前の位置決定の経過時間が2時間未満である場合、加入者は自動車で移動したと推定され得る。あるいは、位置の不確定性は、位置決定の経過時間によって決まる経験上導出されるデフォルト値に設定されてもよい。
【0064】
図2Bで、第1の推定値がそこから導出される少なくとも1つのパラメータにもタイムスタンプが押されてもよく、これによって、こうしたパラメータの経過時間を、現在の時刻とタイムスタンプからの時刻との間の時間の差から導出することができる。こうしたパラメータの経過時間が決定されると、第1の推定値の位置の不確定性を、この経過時間に対応して決定し、または更新することができる。あるいは、第1の推定値自体にタイムスタンプを押すことができ、これによって、この推定値の経過時間を、現在の時刻とタイムスタンプからの時刻との間の時間の差から導出することができる。この例では、次いで、第1の推定値の経過時間に対応して、第1の推定値の位置の不確定性を決定し、更新する。
【0065】
図16は、加入者局によって受信された少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージパラメータの可能な値を対応する位置に関連付けるデータ構造を更新する方法の一実施形態1600の流れ図である。加入者局によって実行される方法は、ボックス1602、1604、1606、1608、1610、および1612に示されている。ボックス1602は、無線通信システムから加入者局によって受信されたオーバーヘッドメッセージからパラメータの値を取得することを含む。ボックス1604は、データ構造にアクセスすることによって、値を対応する位置にマッピングすることを含む。ボックス1606は、加入者局のシード位置を対応する位置に設定することを含む。ボックス1608は、シード位置に対応してGPS型位置決定システムから発せられる衛星伝送を検索することを含めて、加入者局の位置の決定をこうした伝送から導出することを含む。更新条件が存在する場合、データ構造は、ボックス1602によって表されるように更新される。
【0066】
ここで、「自己学習」機能である、上述した少なくとも1つの参照表のいずれかであり得るデータ構造は、新しい情報が利用可能になると、更新され得る。例えば、参照表は、時間が経つにつれて、GPS型位置決定システムから最終的に得られた位置決定に基づいて更新されてもよい。
【0067】
別の一実装形態では、データ構造は、パラメータの値を対応する位置および位置の不確定値にマッピングし、ここでは、位置の不確定値は、無線システムまたはネットワークまたはエンティティのカバレージのエリアを示すカバレージ値(coverage value)である。加入者局の位置のGPS型位置決定がマッピングされたカバレージ値によって示されるカバレージのエリア外にあり、カバレージのエリアは完全には正確ではないことを示す場合、更新条件が存在すると決定され得る。
【0068】
別の一例では、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置およびカバレージ値に関連付ける複数のエントリを有する参照表を含み得る。一構成では、参照表は、図10Cに示された形態とすることができ、SID値またはSID値の範囲を対応する位置および位置の不確定性にマッピングすることができ、ここでは、位置の不確定性は、それぞれのSID値によって識別される無線システムのカバレージエリアである。この構成では、図17を参照すると、SID値は、SID値によって識別されるシステムのカバレージのエリア1708を共に定義する重心位置1706およびカバレージの半径Rにマッピングされる。重心位置1706を加入者局のシード位置として使用してGPS型位置決定システムによって決定された加入者局の位置の決定1702がカバレージエリア1708外にある場合、更新条件が存在すると決定される。このことは、重心位置1706またはカバレージ半径Rのいずれかまたは両方が正確ではないことを示す(位置決定がカバレージエリア1708内にある場合、位置決定が重心位置1706およびカバレージ半径Rと一致しているため、更新は必要ない)。更新条件に応答して、考え得る3つの選択肢のうちの1つを講じることができる。
【0069】
第1の選択肢では、更新条件が存在すると決定されると、または決定された後、参照表に格納されているマッピングされたカバレージ半径は、その半径によって定義されたカバレージエリアが加入者局の位置の決定を含むように、単に延長される。図17を参照すると、この手法は、GPS型位置決定が、重心位置1706およびカバレージ半径Rによって表されるカバレージエリア1708のすぐ外の位置1710にある場合に適切であり得る。この場合、少なくとも1つの参照表に格納されているカバレージ半径Rは、SID値に関連付けられている新しいカバレージエリア1714が位置決定1710を含むように、RからR’に延長される。
【0070】
第2の選択肢では、更新条件が存在していると決定されると、または決定された後、パラメータ値が新しい位置またはカバレージ値にマッピングするように、パラメータ値を対応する位置およびカバレージ値に関連付けるエントリが交換される。図17を参照すると、この手法は、GPS型位置決定が重心位置1706およびカバレージ半径Rによって表されるカバレージエリア1708からかなり離れた位置1702にある場合に適切であり得る。この場合、SID値を、位置決定1702を含むカバレージエリア1718を共に定義する新しい重心位置1716およびカバレージ半径R”に関連付けるように、参照表内のSID値についてのエントリが交換される。
【0071】
第3の選択肢では、更新条件が存在していると決定されると、または決定された後、パラメータ値を位置およびカバレージ値に関連付ける少なくとも1つの新しいエントリが参照表に追加され、したがって、競合状況の形であいまい性を故意に作り出す。再度図17を参照すると、結果として生じたGPS型位置決定が位置1702にある場合、SID値を重心位置1706およびカバレージ半径Rにマッピングする既存のエントリは変更されず、同様にSID値を重心位置1716およびカバレージ半径R”にマッピングする少なくとも1つの新しいエントリが追加される。将来の位置決定の試行についての競合を解決するために、元のエントリによって呼び出される位置決定1702とカバレージエリア1708との間の距離に応じて、どれが最も確度が高いかを示すために、元のエントリまたは新しいエントリにフラグを付けることができる。将来の位置決定試行中、最も確度の高いエントリは、時間が経つにつれて変化する可能性があり、加入者局のシード位置を決定するために使用される。
【0072】
例えば、結果として生じた位置決定が、元の少なくとも1つのエントリによって呼び出されるカバレージエリア1708に近い位置1710にある場合、他方と比べて最も確度が高いとして、元のエントリにフラグを立てることができる。あるいは、結果として生じた位置決定が、別のシステム、ネットワークまたはエンティティのカバレージエリア1718に近い、またはその中の位置1702にある場合、他方と比べてより確度が高いとして、新しいエントリにフラグを立てることができる。
【0073】
参照表は、加入者局内のメモリに格納されてもよい。図1800は、ROM1804、不揮発性メモリ1806、RAM1808が加入者局内に存在する特定の構成1800を示している。こうしたメモリのそれぞれは、少なくとも1つのバス1802を介して少なくとも1つのプロセッサ(図示せず)によってアクセス可能である。この構成では、参照表は、ROM1804に恒久的に格納されている固定部分1810と、加入者局の電源が切断されている間不揮発性メモリ1806に格納される可変部分1812とに分けられる。図18Bに示されるように、加入者局が起動されると、参照表の可変部分がRAM1808にコピーされ、これは、番号1812’で示されるコピーである。加入者局がGPS型位置決定試行を試行するのに従って、RAM1808に格納されている参照表の可変部分のコピー1812’に少なくとも1つの更新が行われてもよい。この更新されたコピーは、図18Cの番号1814で識別される。加入者局の電源を切断するプロセス中、更新されたコピー1814は、不揮発性メモリ1806に格納され、したがって、加えられたすべての変更を保持する。
【0074】
再度図16を参照すると、マッピングステップ1604は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのSID値、NID値、BASE_ID値、上記の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加のパラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置にマッピングすることを含む。マッピング1604は、CDMA2000無線通信システムによって加入者局に伝えられるシステムパラメータメッセージからのSID値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。
【0075】
別の実施形態では、マッピング1604は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからの国コード値、セクタID値、2つの組み合わせの値、または追加のパラメータとの上記のうちの少なくとも1つの任意の組み合わせの値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。したがって、マッピング1604は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるセクタパラメータメッセージからの国コード値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。
【0076】
さらに別の実施形態では、マッピング1604は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられる少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージからのMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、上記の任意の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。したがって、マッピング1604は、GSMまたはUMTSの無線通信システムによって加入者局に伝えられる位置登録エリア情報要素からのMCC値を対応する位置にマッピングすることを含み得る。
【0077】
図19は、無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できるパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を更新する方法を示している。示されているように、この実施形態は、ボックス1902、1904、1906、1908、および1910を含む。
【0078】
ボックス1902は、無線通信システムから加入者局によって受信されたオーバーヘッドメッセージからパラメータの値を取得することを含む。
【0079】
ボックス1904は、パラメータ値を対応する位置に関連付ける少なくとも1つのエントリが存在するかどうかを決定するために、表にアクセスすることを含む。
【0080】
クエリ1906は、パラメータ値を対応する位置に関連付けるエントリが参照表に存在しているかどうかについて問い合わせることを含む。
【0081】
ボックス1908は、エントリが参照表に存在しないことをクエリ1906が示している場合、新しいエントリを追加するように参照表を更新することを含む。新しいエントリは、パラメータの値を対応する位置に関連付ける。
【0082】
ボックス1910は、エントリが参照表に存在する場合、加入者局のシード位置を対応する位置に設定することを含む。
【0083】
参照表は、上述した参照表のいずれかとすることができる。上述した「自己学習」機能のこの変形体では。この変形体では、パラメータの特定の値を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリがない場合、参照表が更新される。この更新手順に従って、これらの特定の値を対応する位置および位置の不確定性(一方または両方はGPS型位置決定から導出される)に関連付ける新しいエントリが参照表に追加される。
【0084】
ボックス1910は、パラメータの値を対応する位置に関連付ける新しいエントリを追加することによって参照表を更新することを含む。さらに、追加されたエントリは、パラメータ値を、推定されるカバレージ半径など、対応する位置の不確定性に関連付けることもできる。したがって、例えば、参照表がSID値または範囲を対応する国の重心位置およびカバレージの半径に関連付ける場合、参照表は、GPS型位置決定システムからの位置決定に基づいて更新され得る。図20を参照すると、位置決定2004を含む国2002が識別され、次いで加入者局によって受信された最新のSID値を国2002の重心位置2006、および例えば400kMなど推定されるカバレージの半径R、または国の地理的制限に基づくカバレージの実際の半径に関連付けるエントリが表に追加される。
【0085】
図21は、オーバーヘッドメッセージパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を更新する方法の別の実施形態の流れ図である。この実施形態は、ボックス2102および2104によって示されている。
【0086】
ボックス2102は、更新条件が存在していることを示すオーバーヘッドメッセージを、無線通信システムから受信することを含む。
【0087】
ボックス2104は、加入者局によってアクセス可能な中央サーバからの情報に対応して参照表を更新することを含む。
【0088】
この実施形態では、参照表は、上述した参照表のいずれかとすることができる。この実施形態は、上述した「自己学習」機能の変形体を対象とし、参照表は、中央サーバからの情報に基づいて更新され、サーバに関する情報が変わったことを示す無線システムからのオーバーヘッドメッセージに応答して更新される。
【0089】
参照表は、www.ifast.orgでインターネットを介してアクセス可能なサーバでIFASTによって維持される、可能なSID値または範囲の国へのIFAST割当てを含む情報に基づいて、可能なSID値または範囲を対応する国の重心位置、カバレージ範囲、または両方に関連付けることができる。ここでは、無線システムは、サーバの内容を監視し、オーバーヘッドメッセージを加入者局に定期的に同報通信し、IFASTサーバにおいて維持されるSID割当てまたは識別されたSID競合の変更に基づいて参照表を更新するよう加入者局に指示する。
【0090】
一例として、無線システムは、IFASTサーバに格納されている情報に対して更新が行われる頻度に連動して、例えば6ヶ月ごとなど、比較的まれに更新メッセージを同報通信することができる。別の例として、無線システムは、最後の更新手順以降IFAST情報への更新の量が閾値レベルを超えたときはいつでも、メッセージを同報通信する。
【0091】
別の実施形態では、上述した方法(図1、2A、2B、16、19、21)のいずれかが、プロセッサ可読媒体に格納されている一連のソフトウェア命令として具体的に組み込まれる。
【0092】
さらに別の実施形態では、無線通信システムにおける加入者局にメモリを含む少なくとも1つの製品が提供される。このメモリは、データ構造を格納し、データ構造は、無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できる、パラメータの複数の可能な値を対応する位置に関連付ける。また、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置の不確定性に関連付けることもできる。また、データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表も含み得る。参照表は、上述したまたは上記で示した参照表のいずれかを含み得る。この実施形態の例は、図18A〜18Dに示されている。
【0093】
データ構造が参照表として実装される場合、参照表内の複数のエントリは、優先度順に格納されてもよい。または、複数のエントリはそれぞれ、ハッシュ値に関連付けられ、ハッシュ値の昇順または降順に格納されてもよく、オーバーヘッドメッセージパラメータの値をハッシュ値にマッピングするハッシュ関数を用意してもよい。また、図18A〜18Dに示されているように、メモリは、ROMメモリ、RAMメモリ、不揮発性メモリ、または上記の組み合わせとすることができる。
【0094】
少なくとも一部のエントリが競合する例も考えられる。図22Aは、番号2206および2208で識別される2つの競合するエントリを有する参照表2200の一例を示す。エントリ2206は、SID範囲SIDr〜SIDsを第1の位置POS1、および第1の位置の不確定性UNC1に関連付け、エントリ2208は、SID値SIDrを第2の位置POS2、および第2の位置の不確定性UNC2に関連付ける。エントリ2206は、例えば、IFASTによる許可されたSID割当てを表し、エントリ2208は、別の国のキャリアによるSID値SIDrの未許可の使用を表し得る。競合は、IFASTによって識別される(図9A〜9B)か、図16の方法の呼び出しによって発見される。
【0095】
別の例として、表内のすべてのエントリが、エントリが別のエントリと競合しているかどうかを示す、番号2202で識別されるCビットを有する。したがって、エントリ2206および2208の両方にCビットが設定されており(図中Xによって表される)、これら2つのエントリがSID値SIDrについて互いに競合していることを示す。表のすべてのエントリは、SID値または範囲について2つ以上の競合するエントリのどちらが最も確度が高いかを示す、番号2204で識別されるMビットも有する。図22Aでは、エントリ2206にMビットが設定されており、このエントリがエントリ2208より確度が高いことを示す。というのは、それは、許可されたIFAST SID割当てを表し、一方、エントリ2208は、あるキャリアによる未許可のSIDの使用を表すからである。
【0096】
時間が経つにつれて、これらのビットは変化し得る。例えば、後でエントリ2208がエントリ2206より確度が高いと見なされる可能性がある。この場合、図22Bに示されるように、図16の方法の呼び出しを介して、エントリ2208にMビットが設定され、エントリ2206との関連でエントリ2208の変更されたステータスを反映する。
【0097】
時間が経つにつれて、エントリも変わり得る。例えば、図22Aで、エントリ2208は、図16の方法の呼び出しを介して新しく追加されたエントリとすることができる。あるいは、図22Cに示されているように、例えばキャリアがSIDrの未許可の使用をやめ、かつ/または図21の方法の呼び出しを介して、このSID値がIFASTサーバで維持されている識別された競合のリスト(図9A〜9B)から取り除かれたために競合が解決される場合、エントリ2208は削除されることになる。
【0098】
別の実施形態では、データ構造が、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能なSID値、NID値、BASE_ID値、上記の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。データ構造は、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるシステムパラメータメッセージから加入者局によって取得できる可能なSID値を、対応する位置に関連付けることができる。この実装形態では、データ構造は、可能なSID値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0099】
さらに別の実施形態では、データ構造は、1xEVDC無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能な国コード値、セクタID値、この2つの組み合わせの値、または1つまたは複数の追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一実装形態では、データ構造は、1xEVDO無線通信システムによって加入者局に伝えられるセクタパラメータメッセージから取得できる可能な国コード値を、対応する位置に関連付ける。この実装形態では、データ構造は、可能な国コード値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0100】
さらに別の実施形態では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できる、可能なMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、上記のうちのどれかの任意の組み合わせの値、または1つまたは複数の追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一実装形態では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって伝えられる位置登録エリア情報要素から取得できる可能なMCC値を対応する位置に関連付ける。一例として、データ構造は、可能なMCC値を対応する位置の不確定性と関連付けることができる。
【0101】
図23Aは、CDMA2000または1xEVDOシステムの場合に参照表で使用され得る一部のパラメータの例を表形式にまとめており、図23Bは、GSMまたはUMTSシステムの場合に参照表で使用され得る一部のパラメータの例を表形式にまとめている。他の例も考えられるため、これらの表において制限的なものと見なされるものはないものとする。
【0102】
図24は、加入者局のシード位置を導出するシステムの実施形態のブロック図である。この実施形態では、1つまたは複数のメモリ2402a、2402b、2402cは、無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付けるデータ構造を格納するように構成されている。さらに、プロセッサ2404a、2404b、2404cは、(1)無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージからパラメータの値を取得し、(2)パラメータの値を対応する位置にマッピングするために、1つまたは複数のメモリに格納されたデータ構造にアクセスし、(3)アクセスに対応して加入者局のシード位置を導出するように構成されている。メモリ2402a、2402b、2402cは、バス2406を介してプロセッサ2404a、2404b、2404cからアクセス可能である。
【0103】
プロセッサ2402a、2402b、2402cは、さらに、(1)加入者局のシード位置に対応してGPS型位置決定システムから発せられる衛星伝送を検索し、(2)こうした伝送から加入者局の位置の決定を導出するように構成されてもよい。一例として、プロセッサ2402a、2402b、2402cは、位置の不確定性がより小さい加入者局の位置の別の推定値を入手できないことを前提に、加入者局のシード位置を、データ構造を使用してマッピングされる対応する位置に設定するように構成されてもよい。
【0104】
データ構造は、パラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する少なくとも1つの参照表を含み得る。また、参照表の複数のエントリは、パラメータの可能な値を対応する位置の不確定性に関連付けてもよい。
【0105】
図25は、システムの実装2500のブロック図である。この特定の実装形態では、プロセッサは、加入者局のシード位置を導出する位置エンジン2502a、およびシード位置に対応して加入者局の位置を決定する検索エンジン2502bを含む。この実装形態では、メモリは、ROM2504a、不揮発性メモリ2504b、およびRAM2504cを含み、それぞれバス2506を介してプロセッサからアクセス可能である。
【0106】
この実装形態のデータ構造は、固定部分および可変部分を有する。固定部分は、ROM2504aに格納され、可変部分のマスタコピーは、加入者局の電源が切断されている間、不揮発性メモリ2504bに格納される。起動すると、可変部分のコピーは、RAM2504cに格納される。加入者局が起動されている間の可変部分への任意の更新は、この可変部分に加えられる。加入者局の電源が切断されたとき、RAM2504c内の更新されたコピーは、不揮発性メモリ2504bに格納され、前のマスタコピーを上書きし、新しいマスタコピーとして働く。
【0107】
一例として、図23Aの表によって表されるように、データ構造は、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能なSID値、NID値、BASE_ID値、上記のうちの2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一構成では、データ構造は、CDMA2000無線通信システムによって伝えられるシステムパラメータメッセージから加入者局によって取得できる可能なSID値を、対応する位置に関連付けることができる。この構成では、データ構造は、可能なSID値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0108】
別の実施形態では、同様に図23Aの表によって表されるように、データ構造は、1xEVDC無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから加入者局によって取得できる、可能な国コード値、セクタID値、この2つの組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付けることができる。一構成では、データ構造は、1xEVDO無線通信システムによって伝えられるセクタパラメータメッセージから取得できる可能な国コード値を、対応する位置に関連付けることができる。この構成では、データ構造は、可能な国コード値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0109】
図23Bの表によって表されるさらに別の例では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって伝えられるオーバーヘッドメッセージから取得できる、可能なMCC値、MNC値、LAC値、RAC値、セル識別値、時間帯値、上記のうちの任意の2つ以上の任意の組み合わせの値、または少なくとも1つの追加パラメータとの上記の任意の組み合わせの値を対応する位置に関連付ける。一構成では、データ構造は、GSMまたはUMTS無線通信システムによって伝えられる位置登録エリア情報要素から取得できる可能なMCC値を対応する位置に関連付けることができる。この構成では、データ構造は、可能なMCC値を対応する位置の不確定性と関連付けることもできる。
【0110】
さらに別の例では、図26を参照すると、最新GPS位置決定データ構造2602、SID最新データ構造2604、SID自己学習データベース2606、SID国表データベース2608、最新基地局情報データ構造2610、およびSIDサービス提供データ構造2612を含む6つのデータ構造が維持され得る。ASICプロセッサである位置エンジン2612は、これら6つのデータ構造にアクセスし、それに対応して、番号2614で識別される加入者局のシード位置を出力する。
【0111】
図27に、最新GPS位置決定データ構造2604の形式例が示されている。示されているように、Lat_gpsフィールドおよびLon_gpsフィールドは、加入者局の位置の最新のGPS位置決定(度単位)を表し、gpsWeek_gpsフィールドおよびgpsMs_gpsフィールドは、最新のGPS位置決定が取得された時刻のタイムスタンプを含み、gpsWeek_gpsフィールドは、その位置決定が取得された週を示し、gpsMs_gpsは、その週中のGPS位置決定が取得された時刻(ミリ秒単位)を示す。Position_Unc_gpsフィールドは、最新のGPS位置決定の固有の位置の不確定性(メーター単位)を表す。
【0112】
これらの値はすべて、(1)加入者局が起動されたとき、または(2)GPS位置決定が入手可能なとき、PEまたは加入者局内の他の何らかのプロセッサのいずれかによって(RAMで)更新される。加入者局の電源が切断されると、このデータ構造の内容は、不揮発性メモリに書き込まれる。
【0113】
図28に、SID最新データ構造2604および最新基地局情報データ構造2610の形式例が示されている。SID最新データ構造2604内で、SIDlatestフィールドは、加入者局への最新のサービス提供SIDを保持し、gpsWeekフィールドおよびgpsMsフィールドは、この最新のサービス提供SIDのタイムスタンプを保持する。この場合もまた、gpsWeekは、SIDlatestが最後に更新された週を保持し、gpsMsは、その週中の更新が行われた時刻(ミリ秒単位)を保持する。
【0114】
最新基地局情報データベース2610内で、BSLatフィールドおよびBSLonフィールドはそれぞれ、加入者局にサービスを提供する基地局の緯度および経度(度単位)を保持する。Dmarフィールドは、周辺の基地局のパイロットを検索するために基地局によって使用される検索ウィンドウのサイズから導出される、この基地局のMARを保持する。gpsWeek_BsInfoフィールドおよびgpsMs_BsInfoフィールドは、週、およびその週中の更新が行われた時刻で表される、BSLatフィールドおよびBSLonフィールドが最後に更新された時刻のタイムスタンプを保持する。
【0115】
(1)加入者局が起動されたとき、(2)非稼働(OOS)状態が検出されたとき、または(3)新しいサービス提供システムへのハンドオフが行われたとき、こうしたそれぞれの出来事によってホスト無線システムがトリガされて、オーバーヘッドメッセージ(CDMA2000システムパラメータメッセージなど)が最新のサービス提供システムを識別するSIDを含む加入者局に伝えられるはずであるので、SID最新データ構造2604の値は、(RAMで)更新される。より詳細には、OOS状態が起こると、OOS状態の開始のすぐ前にサービスを提供しているシステムのSIDがSlDlatestに格納され、ハンドオフ状態が起こると、ハンドオフのすぐ前にサービスを提供しているシステムのSIDがSlDlatestに格納される。この場合も、こうした更新は、PEまたは加入者局内の他の何らかのプロセッサによって行われ得る。また、加入者局の電源が切断されると、このデータ構造の内容は、不揮発性メモリに書き込まれる。
【0116】
最新基地局情報データ構造2610の値は、(1)起動状態が起こったとき、または(2)ホスト無線システムから受信されたオーバーヘッドメッセージ(CDMA2000システムパラメータメッセージなど)にゼロ以外のBSLatおよびBSLonの値が見つかったとき、(RAMで)更新される。これらのフィールドのゼロ以外の値は有効であると見なされ、一方、ゼロ値は、フィールドは使用されていないことを示す。この場合も、こうした更新は、PEまたは加入者局内の他の何らかのプロセッサによって行われ得る。また、上述したように、加入者局の電源が切断されると、このデータ構造の内容は、不揮発性メモリに書き込まれる。こうした値は、加入者局がIDLEモードまたはACCESSモードで稼働しているときに更新される。
【0117】
SIDサービス提供データ構造2612は、現在サービスを提供している無線システムのSIDを保持するフィールドであるSIDserving、およびSIDservingフィールドが最後に更新された時刻のタイムスタンプを保持するフィールドを含む。加入者局がOOSである場合、SIDservingの値は0である。加入者局が稼働中である場合、SIDservingは、1から32767の範囲の数字である。通常、SIDservingおよびSIDlatestは同じ値を保持するが、2つが異なる状況がある。例えば、加入者局がOOSであるとき、SIDservingは0であり、一方、SIDlatestは、OOS状態のすぐ前のサービス提供システムのSIDを保持する。同様に、加入者局があるシステムから別のシステムへのハンドオフを経験したとき、SIDlatestは、ハンドオフ状態の開始のすぐ前のサービスを提供しているシステムのSIDを保持し、一方、SIDservingは、ハンドオフ後にサービスを提供しているシステムのSIDを保持する。
【0118】
SID自己学習データベース2606は、エントリがGPS時刻によってソートされており、図29に示されている形式をそれぞれ有する、円形の固定サイズアレイである。アレイのサイズは、一般的な移動の想定に基づいて選択される。韓国、日本、米国の間の一般的な加入者の移動を想定すると、55のエントリの固定サイズアレイが適切となり得る。各エントリは、最初にデフォルトゼロ値に設定される。次いで、加入者局が稼働している間にGPS位置決定が取得されるに従って、エントリが投入される。加入者局が非稼働であるとき、GPS位置決定が得られるときでさえ、エントリの更新または投入は行われない。
【0119】
加入者局が稼働している間にGPS位置決定が得られると、SIDservingの現在の値に入力されるエントリが存在するかどうかを決定するために、SID自己学習データベース2606への照会が行われる。こうしたエントリが存在しない場合、あるエントリがこのSIDに割り当てられる。未投入のエントリが利用不可である場合、最も古い投入エントリが割り当てられる。(これは、投入されたエントリが期限切れになる唯一の方法である)。次いで、図32Aの擬似コードに従って、新しく割り当てられたエントリが投入される。SIDservingに入力されたエントリがすでに存在している場合、この場合も図32Aの擬似コードを介して、そのエントリの選択されたフィールドが更新され得る。その擬似コードは、既存のエントリへの更新、および新しく割り当てられたエントリの投入の両方に適用されるので、次にその操作について説明する。
【0120】
図32Aを参照すると、デフォルトのカバレージ半径、RadiusSLは、構成可能な値である400kmに設定されている。次いで、SIDservingに入力されたエントリが、SIDservingの値を重心位置およびカバレージ半径に関連付けるSID国表データベース2608に存在するかどうかを決定するために、チェックが行われる。存在する場合、可変のCentroidCountryおよびRadiusCountryはそれぞれ、これらの値に設定される。可変のDeltaRadiusも、GPS位置決定と国の重心位置との間の位置の差に設定される。SIDservingに入力されたエントリがSID国表データベース2608で見つからないために値SIDservingを重心位置およびカバレージ半径に関連付けることができない場合、可変のRadiusCountryは、デフォルトのカバレージ値であるRadiusSLに設定され、可変のDeltaRadiusは、0に設定される(したがって、SID国表データベース2608内にエントリがないことと一致して、競合状態が検出されないことを保証する)。
【0121】
DeltaRadiusがRadiusCountryより大きい場合、GPS位置決定が、SID国表データベース2608によって示される国のカバレージエリア外にあることを示し、競合状態が検出される。したがって、新しく割り当てられたエントリまたは既存のエントリのいずれかにおけるマスクフィールドの値は、どちらの状況が存在するとしても、SIDservingについて競合の存在を示す論理「1」に設定される。そうでない場合、マスクフィールドの値は、競合状態がないことを示すために、論理「0」にクリアされる。
【0122】
図32Bに、これら2つの状況の例が示されている。そこで、エントリ、SID国表データベース2608は、SIDservingを、カバレージエリア3202(円内のエリア)を共に定義する重心位置3208およびカバレージ半径3206に関連付けると仮定する。変数CentroidCountryは、値3208に設定され、可変RadiusCountryは、値3206に設定される。GPS位置決定がgps1である場合、可変DeltaRadiusは、番号3204で識別された値、gps1によって表される位置と重心位置3208との間の差に設定される。次いで、DeltaRadiusの値がRadiusCountryの値を超えるため、競合が検出される。このことは、gps1がSIDserving(円によって表されるエリア)の指定されたカバレージエリアの外にあることを示す。したがって、SID自己学習データベース2606の既存のエントリまたは新しく割り当てられたエントリのいずれかにおけるマスク値は、論理「1」に設定される。これに対して、GPS位置決定がgps2(重心位置3208と同じ)である場合、可変DeltaRadiusは、gps2が重心位置3208と一致することを示す0に設定される。DeltaRadiusの値がRadiusCountryの値を超えず、したがってgps2はSIDservingの指定されたカバレージエリア内にあることを示すため、この場合、競合は検出されない。
【0123】
エントリのマスクフィールドの値が必要に応じて設定されるかクリアされると、GPS位置決定の緯度および経度は、それぞれエントリの緯度フィールドおよび経度フィールドに格納され、週およびその週中のGPS位置決定が行われた時刻(ms単位)によって表されるGPS位置決定のタイムスタンプは、それぞれgpsWeekフィールドおよびgpsMsフィールドに格納される。次いで擬似コードは、実行を完了する。
【0124】
擬似符号の実行を介して、SIDservingに入力されたエントリがSID自己学習データベース2606またはSID国表データベース2608に存在していない場合、SIDservingは、まだ遭遇されておらず、SID国表データベース2608に表される国に関連付けられてもいないことを示し、SIDservingに入力されたエントリが、加入者局がSIDservingによってサービスを提供されている間に行われたGPS位置決定の位置およびタイムスタンプを含むSID自己学習データベース2606に追加されることに留意されたい。これは、将来SIDservingに遭遇したときに、次いでGPS決定位置(GPS位置決定の経過時間を反映する位置の不確定性を含む)が加入者局のシード位置として働き得るため、有用である。
【0125】
GPS位置決定が得られ、加入者局が現在稼働しているとき、SID自己学習データベース2606内のエントリの更新および投入は、RAMで行われ、PEまたは他の何らかのプロセッサによって実行される。加入者局の電源が切断されたとき、RAMに格納されているこのデータ構造の内容は、不揮発性メモリに格納され、したがって、更新および新しく投入されたエントリが確実に保持されるようにする。
【0126】
SID国表データベース2608は、SIDの連続した範囲を国の重心位置およびカバレージ範囲にそれぞれ関連付けるエントリを有する参照表である。図30に、このデータベース内のエントリの形式例が示されている。SIDstartフィールドは、その範囲内の開始SIDを保持し、SIDendフィールドは、その範囲内の終了SIDを保持し、緯度および経度のフィールドはそれぞれ、関連付けられている国の重心の緯度および経度(それぞれ0.0001ラジアンの単位)を保持し、半径フィールドは、関連付けられている国のカバレージ半径(km単位)を保持する。
【0127】
この例では、SID国表データベース2608は、加入者局が起動され、運転が開始された後に変更されていない、ROMに格納されている固定の表である。正しくは、製造中、www.ifast.orgから取得されたSID範囲の現在の表(一例として図8A〜8Gを参照)を使用して表が埋められ、次いでROMにおいて固定される。SID国表データベース2608が固定された後、SIDがある国に新しく割り当てられる場合、状況は、SID自己学習データベース2606内のエントリを介して処理される。
【0128】
表を埋めるために、www.ifast.orgからSID範囲の現在の表がダウンロードされ、SID範囲別にソートされる。各エントリは、エントリの優先度に反比例するハッシュ値を保持するハッシュフィールド、関連付けられている国の重心位置を保持する重心位置フィールド(緯度および経度)、およびカバレージの半径を保持するカバレージ半径フィールドで増補される。エントリに割り当てられているハッシュ値は、加入者がその国に移動すると予想される程度に反比例する。例えば、米国、日本、および韓国の間を広範囲に移動すると予想される加入者の場合、米国関連のエントリには、最も高い優先度を示す1のハッシュ値が割り当てられ、日本関連のエントリには、次に高い優先度を示す2のハッシュ値が割り当てられ、韓国関連のエントリには、次に高い優先度を示す3のハッシュ値が割り当てられる。ROMにおいて固定されるとき、表は、優先度が最も高いエントリが最上位にある、または最上位の方にくるように、ハッシュ値の昇順に順序付けられる。エントリの重心位置は、国の最大位置と最小位置との間の中間であり、エントリのカバレージ半径は、国全体を含む重心位置を中心とする円のエリアのカバレージ半径である。
【0129】
表が増補されると、次いで、表内の複数のエントリは、必要に応じて統合される。例えば、カリブ諸国の複数のエントリがカリブ領域全体の単一のエントリに統合されてもよい。複数のエントリを統合するには、結合されると、個々のエントリのSID範囲がSIDの単一の連続する範囲を形成すべきである。次いで重心位置フィールドには領域全体の重心位置が取り込まれ、重心半径フィールドは、領域全体を含む重心位置を中心とする円を定義する半径値で埋められる。次いで表のエントリは、各エントリに割り当てられたハッシュ値に基づいて優先度によって順序付けられる。
【0130】
図31A〜31Gは、www.ifast.orgからダウンロードされ、一部にはSD国表データベース2608の親を形成するために記載されたように増補されたSID範囲表を示す。表内のエントリは、19個のグループに分割され、各グループ内のエントリには、グループ内のエントリの優先度に反比例して範囲1〜18のハッシュ値が割り当てられる。例えば、SID範囲1から7807内の主に米国関連のエントリには、優先度が最も高いエントリを表す1のハッシュ値が割り当てられ、SID範囲12288から13311内の日本関連のエントリには、次に高い優先度を表すハッシュ値2が割り当てられるなどである。とりわけ、カリブ関連のすべてのエントリは、ハッシュ値15が割り当てられるカリブ領域全体を表す単一のエントリに統合される。
【0131】
次に、加入者局のシード位置を決定する高レベルのアルゴリズムについて説明する。加入者局が稼働している(IS)か非稼働(OOS)かに関わらず、アルゴリズムは、シード位置の可能なすべてのソースを評価し、位置の不確定性が最も低いソースを選択することを伴う。アルゴリズムは、5段階で進み、各段階で、可能なシード位置および対応する位置の不確定性を決定し、各段階で、2つのベクトル、SeedPosition(i)、但し1≦i≦5、およびSeedUncetainty(i)、但し1≦i≦5を投入する。
【0132】
第1段階では、最新のGPS位置決定に関連付けられている位置の不確定性は、図33の擬似コードを使用して現在の時刻に経年処理される。この擬似コードに従って、現在の時刻と、GPS位置決定にタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合は、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度seedpos_MsSpeedMax_airに設定され、最大GPS位置決定以降の時刻が2時間以上である場合、加入者局が飛行機によって移動したとの想定を反映する。次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、GPS位置決定の経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いで、この値は、GPS位置決定の固有の位置の不確定性、GPS Fix Position Uncertainty(図27のPosition_Unc_gps)に追加されて、最新のGPS位置決定の総計の位置の不確定性に達し、SeedUncertainty(1)に格納される。第1の潜在的なシード位置SeedPosition(1)が最新のGPS位置決定に設定される。
【0133】
次いで、残りの段階を進めることが必要であるかどうかを決定するために、所定の「早期終了」基準が評価されてもよい。一実施形態では、SeedUncertainty(1)、すなわち最新のGPS位置決定に関連付けられている経年処理された位置の不確定性が一般のGPS精度決定要件(GPS accuracy fix requirement)内にある場合、すなわち例えば8GPSチップ、すなわち2400メーターである場合、加入者局のシード位置は、最新の有効GPS位置決定になるように取得され、アルゴリズムは、次の段階に進むことなく終了する。同様の理由で、SeedUncertainty(1)がこの一般の要件の範囲外である場合、アルゴリズムは、次の段階を進める。
【0134】
第2段階で、最新基地局情報データ構造2610がサービスを提供している基地局の緯度および経度のゼロ以外の値を保持している場合、こうした値の位置の不確定性は、データ構造2610が基地局lat/lonのゼロ以外の値を保持している場合、図34の擬似コードを実行することによって、現在の時刻に経年処理される。
【0135】
図33のコードと同様に、図34のコードでは、現在の時刻と基地局のlat/lon値にタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度、seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度、seedpos_MsSpeedMax_airに設定される。次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、基地局のlat/lon値の経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いでこの値は、基地局の位置の固有の位置の不確定性(図28のDmar)に追加されて、基地局のlat/lon位置の総計の位置の不確定性、UncertaintyBSlatlonに達する。次いで、加入者局が地球の表面のどこかにあり、位置の不確定性が地球全体を含むということを前提に関連付けられ、この値は、デフォルトの位置の不確定性と比較される。デフォルトの位置の不確定性未満である場合、位置の不確定性の第2の例示であるPositionUncertainty(2)がUncertaintyBSlatlonに設定される。デフォルトの位置の不確定性を超える場合、PositionUncertainty(2)は、デフォルトの位置の不確定性に設定される。いずれの場合も、第2の可能なシード位置、SeedPosition(2)は、基地局lat/lon位置に設定される。
【0136】
第3の段階では、図35の擬似コードが実行されて、SID自己学習データベース2606内の一致するエントリから、シード位置が可能かどうかを決定する。加入者局が非稼働であり、SID自己学習データベース2606がSIDlatestについて一致するエントリを保持している場合、この一致するエントリに関連付けられている位置の不確定性が現在の時刻に経年処理される。図34のコードと同様に、図35のコードでは、現在の時刻と一致するエントリに格納されたGPSにタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度、seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度、seedpos_MsSpeedMax_airに設定される。
【0137】
次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、一致するエントリからのGPSlat/lon値の経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いで、この値は、GPSlat/lon位置の固有の位置の不確定性、seedpos_default_sid_uncertaintyに追加されて、一致するエントリからのGPSlat/lon位置の総計の位置の不確定性に達する。次いで、加入者局が地球の表面のどこかにあり、位置の不確定性が地球全体を含むということを前提に関連付けられ、この値は、デフォルトの位置の不確定性と比較される。デフォルトの位置の不確定性未満である場合、位置の不確定性の第3の例示であるSeedUncertainty(3)が、一致するエントリからのGPSlat/lon位置の総計の位置の不確定性に設定される。デフォルトの位置の不確定性を超える場合、SeedUncertainty(3)は、デフォルト値に設定される。いずれの場合も、第3の可能なシード位置、SeedPosition(3)は、一致するエントリからのGPSlat/lon位置に設定される。
【0138】
加入者局が稼働しており、SIDservingに一致する、一致するエントリがデータベース2606に存在する場合、一致するエントリからのGPSlat/lon位置の経年処理は不要であると考えられる。この場合、SeedUncertainty(3)は、GPSlat/lon位置の固有の位置の不確定性、seedpos_default_sid_uncertaintyに設定され、SeedPosition(3)は、一致するエントリからのGPSlat/lon位置に設定される。
【0139】
加入者局が非稼働であり、SIDlatestに一致するエントリがデータベース2606内にない場合、または加入者局が稼働しており、SIDservingに一致するエントリがデータベース2606内にない場合、図35の擬似コードがスキップされる。
【0140】
第4の段階では、図36A〜36Bの擬似コードが実行されて、SID国表データベース2608内の一致するエントリに基づいて、シード位置が可能かどうかを決定する。図36Aに示されているこのコードの第1の部分は、加入者局が非稼働である場合に適用される。コードのこの部分において、SIDlatestがデータ構造2604内で定義されていない場合、この擬似コードの実行は中断され、SeedPositionおよびSeedUncertaintyの第4の例示を算出することなく、プログラム制御が戻される。SID自己学習データベース2606内のSIDlatestについての一致するエントリが競合の存在を示す場合、またはSIDlatestについての一致するエントリがSID国表データベース2608にない場合、SeedUncertainty(4)は、全地球のデフォルト値に設定され、SeedPosition(4)は、0latおよび0lonのデフォルト値に設定される。一致するエントリがSID国表データベース2608に存在し、SIDservingについて競合状態が示されていない場合、RadiusCountryは、SID国表データベース2608内の一致するエントリからのカバレージ半径に設定され、次いでRadiusCountryにも等しいSIDservingについての位置の不確定性は、現在の時刻に経年処理される。これを達成するために、現在の時刻と、SIDlatestにタグ付けされた時刻との間の時間の差に等しいTimeDeltaが算出される。このTimeDelta値が2時間未満である場合、上述したように、加入者局の想定速度、seedpos_MsSpeedMaxは、例えば33.975m/s(76mph)などの想定自動車速度、seedpos_MsSpeedMax_carに設定され、そうでない場合、例えば178.816m/s(400mph)などの想定飛行機速度、seedpos_MsSpeedMax_airに設定される。
【0141】
次いで、想定速度、seedpos_MsSpeedMaxにTimeDelta値が掛けられて、SIDlatestの経年処理による増分の位置の不確定性に達する。次いで、この値は、SIDlatestに対応する重心位置の固有の位置の不確定性、RadiusCountryに追加されて、この重心位置の総計の位置の不確定性に達する。次いで、加入者局が地球の表面のどこかにあり、位置の不確定性が地球全体を含むということを前提に関連付けられ、この値は、デフォルトの位置の不確定性と比較される。デフォルトの位置の不確定性未満である場合、位置の不確定性の第4の例示であるSeedUncertainty(4)が、一致するエントリからの重心位置の総計の位置の不確定性に設定される。デフォルトの位置の不確定性を超える場合、SeedUncertainty(4)は、デフォルト値に設定される。いずれの場合も、第4の可能なシード位置、SeedPosition(4)は、一致するエントリからの重心位置に設定される。
【0142】
図36Bに示されているこの擬似コードの第2の部分は、加入者局が稼働している場合に適用される。まず、長いトラヒック呼の間に加入者局がSID境界を横切ったことを示す、SIDservingに関連付けられている国がSIDlatestに関連付けられている国と異なるかどうかを決定するために、チェックが行われる。この場合、SIDlatestのカバレージ半径である、SIDlatestに関連付けられている重心位置の位置の不確定性が現在の時刻に経年処理される。現在の時刻とSIDlatestにタグ付けされた時刻との間の時間の差であるTimeDeltaに、加入者局の想定速度(上述した)であるseedpos_MsSpeedMax、および最新のSIDのカバレージ半径に追加された結果、RadiusCountryLatestを掛ける。次いでこの結果は、SIDServing国半径と比較される。SeedUncertainty(4)は、これら2つの値のどちらか少ない方に設定される。次いでSeedPosition(4)は、SIDlatestに関連付けられている重心位置、またはSIDservingに関連付けられている重心位置のいずれかに設定される。経年処理されたSIDlatest国半径がSIDserving国半径未満である場合、SeedPosition(4)は、SIDlatestの重心位置に設定され、そうでない場合、SIDservingの重心位置に設定される。
【0143】
これをさらに説明するために、呼の間に韓国にある加入者局が境界を横切って中国に入り、経過時間が韓国(SIDlatest)の経年処理された国半径が中国(SIDserving)の国半径未満であるような例について検討する。この例では、SeedUncertainty(4)は、韓国の経年処理された国半径に設定され、SeedPosition(4)は、韓国の重心位置に設定されることになる。
【0144】
SIDservingおよびSIDlatestに関連付けられている国が同じであり、しかしSIDservingに関連付けられているSID自己学習データベース2608内の一致するエントリが競合を示す場合、SeedUncertainty(4)は、デフォルトの全地球の不確定値に設定され、SeedPosition(4)は、デフォルトの0lat/0lon位置に設定される。国が同じであり、しかしSIDservingに関連付けられている競合が示されていない場合、SIDservingに関連付けられている重心位置の位置の不確定性は、現在の時刻に経年処理される。これを達成するために、現在の時刻とSIDservingにタグ付けされた時刻との間の時間の差であるTimeDeltaに、加入者局の想定速度(上述した)であるseedpos_MsSpeedMax、およびサービスを提供しているSIDのカバレージ半径に追加された結果を掛ける。次いでこの結果は、デフォルトの全地球の位置の不確定値と比較される。SeedUncertainty(4)は、これら2つの値のどちらか少ない方に設定される。SeedPosition(5)は、SIDservingに関連付けられている重心位置のいずれかに設定される。
【0145】
第5に、SeedUncertainty(5)は、デフォルトの全地球値に設定され、SeedPosition(5)は、デフォルトの0lat/0lon値に設定される。
【0146】
これら5つの段階の終わりに、次いで加入者局のシード位置は、最も低い対応するSeedUncetainty(i)、但し1≦i≦5を有するSeedPosition(i)、但し1≦i≦5の可能な5つの値のいずれかに設定される。
【0147】
次いでPEは、選択されたシード位置および位置の不確定性の取得援助情報(acquisition assistance information)を導出し、この情報をGPS検索機(GPS Searcher)に渡す。GPS検索機が有効なGPS位置決定を生成せず、以前取得されたシード位置がSID自己学習データベース2606またはSID国表データベース2608の選択肢から生成された場合、PEは、シード位置を0lat/0lonデフォルト値として、また位置の不確定性を全地球デフォルト値として使用して、取得援助情報を再生する。次いで、この情報をGPS検索機に提供し、したがって、別のGPS位置決定の試行を開始する。
【0148】
様々な実施形態、実装形態、および例を説明してきたが、本発明の範囲内に含まれるさらに多くの実施形態、実装形態、および例が考えられることを当業者であれば理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲を除いて制限されないものとする。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】特定の加入者局から見えるおよび見えない両方のGPS衛星を示す図である。
【図2A】無線通信システムから受信されたオーバーヘッドメッセージからのパラメータ値から加入者局のシード位置を導出する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図2B】図2Aの方法で使用され得る加入者局のシード位置を導出する特定の実装形態を示す流れ図である。
【図3A】CDMA2000システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図3B】CDMA2000システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4A】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4B】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4C】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4D】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図4E】CDMA2000拡張システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図5A】CDMA2000ANSI−41システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図5B】CDMA2000ANSI−41システムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図6A】CDMA2000In−Trafficシステムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図6B】CDMA2000In−Trafficシステムパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図7A】1xEVDOセクタパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図7B】1xEVDOセクタパラメータメッセージの形式を示す図である。
【図8A】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8B】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8C】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8D】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8E】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8F】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図8G】(SID別にソートされた)(12/6/04現在)IFAST SID割当てを示す図である。
【図9A】IFASTによって識別されたSID競合(12/6/04現在)を示す図である。
【図9B】IFASTによって識別されたSID競合(12/6/04現在)を示す図である。
【図10A】SID値を対応する位置と関連付ける参照表の一例を示す図である。
【図10B】SID範囲を対応する位置と関連付ける参照表の一例を示す図である。
【図10C】SID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性と関連付ける参照表の一例を示す図である。
【図11】GSM/UMTS位置登録エリア情報要素の形式を示す図である。
【図12】GSM/UMTSルーティングエリア情報要素の形式を示す図である。
【図13】GSM/UMTS PLMN情報要素の形式を示す図である。
【図14】GSM/UMTSセル識別情報要素の形式を示す図である。
【図15】GSM/UMTS時間帯情報要素の形式を示す図である。
【図16】データ構造を使用して加入者局の対応するシード位置にパラメータの値をマッピングし、次いで、結果として得られたGPS型位置決定に対応してデータ構造を更新する方法の一実施形態の流れ図である。
【図17】図16のマッピングステップで使用されるデータ構造への様々な更新シナリオを示す図である。
【図18A】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図18B】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図18C】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図18D】起動時および電源切断時を含めて様々な時点で、少なくとも1つのROM、少なくとも1つの不揮発性メモリ、および少なくとも1つのRAMを有する特定のメモリ構成を通る情報のフローを示す時間系列である。
【図19】少なくとも1つの参照表を使用してパラメータの値を加入者局の対応するシード位置にマッピングしようと試み、パラメータの値を対応するシード位置に対応付ける少なくとも1つのエントリが参照表にない場合、少なくとも1つの参照表を更新する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図20】特定の国の重心位置およびカバレージ半径によって定義される円形のカバレージエリア、およびこのカバレージエリアとその国の地理的範囲との間の関係を示す図である。
【図21】中央サーバ(www.ifast.orgにあるIFASTサーバなど)からの情報に対応して、パラメータ値を対応する位置および/または位置の不確定性に関連付ける少なくとも1つの参照表の更新の方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図22A】SID競合が識別され、かつ/または解決されるに従い、可能なSID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリを有する参照表に対する変更を示す時間系列である。
【図22B】SID競合が識別され、かつ/または解決されるに従い、可能なSID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリを有する参照表に対する変更を示す時間系列である。
【図22C】SID競合が識別され、かつ/または解決されるに従い、可能なSID値または範囲を対応する位置および位置の不確定性に関連付けるエントリを有する参照表に対する変更を示す時間系列である。
【図23A】加入者局のシード位置を導出するのに有用であり得る情報を含む、CDMA2000、1xEVDO、GSM、UMTSなど、様々な無線通信システムにおける規定経過時間を過ぎたメッセージの例を示す表である。
【図23B】加入者局のシード位置を導出するのに有用であり得る情報を含む、CDMA2000、1xEVDO、GSM、UMTSなど、様々な無線通信システムにおける規定経過時間を過ぎたメッセージの例を示す表である。
【図24】加入者局のシード位置を導出し、次いでシード位置から導出された取得援助情報に基づいて加入者局のGPS型位置決定を開始するシステムであって、メモリと通信する少なくとも1つのプロセッサを有するシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図25】加入者局のシード位置を導出し、次いでこのシード位置から取得援助情報を導出する位置エンジン(PE)ASICプロセッサ、および取得援助情報に対応してGPS型位置決定を開始するサーチャーエンジン(Searcher Engine)ASICプロセッサを含む少なくとも1つのプロセッサを備える、図24のシステムの特定の実装形態を示すブロック図である。
【図26】PE ASICプロセッサが、最新GPS位置決定データ構造、SID最新データ構造、SID自己学習データベース、SID国表データベース、最新基地局情報データ構造、およびSIDサービス提供データ構造を含む6つのデータ構造に含まれる情報に対応して加入者局のシード位置を導出する、図25のシステムの詳細な実装形態例を示すブロック図である。
【図27】最新GPS位置決定データ構造の形式例を示す図である。
【図28】SID最新データ構造および最新基地局情報データ構造の形式例を示す図である。
【図29】SID自己学習データベース内のエントリの形式例を示す図である。
【図30】SID国表データベース内のエントリの形式例を示す図である。
【図31A】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31B】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31C】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31D】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31E】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31F】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図31G】SID国表データベースの親として働き得る、増補されたIFAST SID割当て表を示す図である。
【図32A】SID自己学習データベース内のエントリの割当て、投入、および/または更新を行う擬似コードの一例を示す図である。
【図32B】第1にSID競合の検出を伴い、第2にSID競合がないことを伴う、SID自己学習データベース内のエントリを更新する2つのシナリオを示す図である。
【図33】最新GPS位置決定の位置の不確定性を現在の時刻まで順方向に経年処理を行う擬似コードの一例を示す図である。
【図34】最新基地局lat/lon位置の位置の不確定性を現在の時刻まで順方向に経年処理を行う擬似コードの一例を示す図である。
【図35】GPSlat/lon位置の位置の不確定性を経年処理するか、そうでない場合は、SID自己学習データベース内の一致するエントリから導出する擬似コードの一例を示す図である。
【図36A】SID国表データベース内の一致するエントリから取得された重心位置の位置の不確定性を経年処理する擬似コードの一例を示す図である。
【図36B】SID国表データベース内の一致するエントリから取得された重心位置の位置の不確定性を経年処理する擬似コードの一例を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける加入者局のシード位置を導出する方法であって、
前記無線通信システムからオーバーヘッドメッセージを受信することと、
前記加入者局の前記シード位置を前記オーバーヘッドメッセージ内のパラメータから導出することと
を含む方法。
【請求項2】
前記導出することが、
前記パラメータから前記加入者局の第1の位置推定値を導出することと、
前記加入者局の第2の位置推定値の導出を試行することと、
前記第2の位置推定値を入手できない場合、前記加入者局の前記シード位置を前記第1の位置推定値に設定することと、
前記第2の位置推定値が前記第1の位置推定値より高い位置の不確定性を有している場合、前記加入者局の前記シード位置を前記第1の位置推定値に設定することと、
前記第2の位置推定値が前記第1の位置推定値より低い位置の不確定性を有している場合、前記加入者局の前記シード位置を前記第2の位置推定値に設定することと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パラメータが前記加入者局と通信する基地局の位置を示し、
前記第1の位置推定値が前記パラメータによって示される前記基地局位置に設定される
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シード位置が、CDMA2000無線通信システムによって前記加入者局に伝えられるシステムパラメータメッセージからのBASE_LAT値およびBASE_LON値に設定される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の推定値が前記加入者局の前の位置決定である請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記前の位置決定がタイムスタンプを押され、前記タイムスタンプから導出可能な経過時間を有し、前記第2の推定値の前記位置の不確定性が前記経過時間に対応して決定される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の推定値が前記加入者局の前記位置のデフォルトの推定値に設定される請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の推定値の前記位置の不確定性がデフォルト値に設定される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記導出することが、CDMA2000無線通信システムによって前記加入者局に伝えられる、システムパラメータメッセージ、ANSI−41システムパラメータメッセージ、およびIn−Trafficシステムパラメータメッセージのうちの1つからのSID値をマッピングすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記導出することが、
前記パラメータの可能な値を対応する位置に関連付けるデータ構造を使用して、前記パラメータを位置にマッピングすることと、
前記シード位置を前記マッピングされた位置に設定することと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記データ構造が、前記パラメータの可能な値を対応する位置の不確定性にマッピングするように構成される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
無線通信システムにおいて位置を有する加入者局において、1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける1つまたは複数のデータ構造を更新する方法であって、
無線通信システムから前記加入者局によって受信される1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージから1つまたは複数のパラメータの値を取得することと、
前記1つまたは複数のデータ構造にアクセスすることによって、前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置にマッピングすることと、
前記加入者局のシード位置を前記対応する位置に設定することと、
前記シード位置に対応してGPS型位置決定システムから発せられる1つまたは複数の衛星伝送を検索することを含めて、前記加入者局の前記位置の決定を、こうした1つまたは複数の伝送から導出することと、
前記加入者局の位置の前記決定に対応して、更新条件が存在しているかどうかを決定することと、
更新条件が存在している場合、前記1つまたは複数のデータ構造を更新することと
を含む方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のデータ構造が、前記1つまたは複数のパラメータの可能な値の対応する位置の不確定値への関連付けも行い、前記マッピングすることが、前記1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージからの前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置の不確定値にマッピングする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記位置の不確定値がカバレージのエリアを示すカバレージ値であり、前記加入者局の位置の前記決定が前記マッピングされたカバレージ値によって示される前記カバレージのエリア外にある場合、更新条件が存在すると決定される請求項13に記載の方法。
【請求項15】
更新条件が存在していると決定すると、または決定した後、前記1つまたは複数のデータ構造に格納されている前記マッピングされたカバレージ値が延長され、それによって前記値によって示される前記カバレージエリアが前記加入者局の前記位置決定を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
更新条件が存在していると決定すると、または決定した後、前記1つまたは複数のパラメータ値が新しい位置またはカバレージ値にマッピングするように、前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置およびカバレージ値に関連付ける前記1つまたは複数のエントリが交換される請求項14に記載の方法。
【請求項17】
更新条件が存在していると決定すると、または決定した後、前記1つまたは複数のパラメータ値を位置およびカバレージ値に関連付ける1つまたは複数の新しいエントリが、前記1つまたは複数の参照表に追加される請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記マッピングすることが、CDMA2000無線通信システムによって前記加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのSID値を対応する位置にマッピングすることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項19】
無線通信システムにおいて位置を有する加入者局において、無線通信システムによって伝えられる1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージから取得できる1つまたは複数のパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する1つまたは複数のデータ構造を更新する方法であって、
無線通信システムから前記加入者局によって受信される1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージから1つまたは複数のパラメータの値を取得することと、
前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置に関連付ける1つまたは複数のエントリが存在するかどうかを決定するために、前記1つまたは複数のデータ構造にアクセスすることと、
前記1つまたは複数のパラメータ値をその位置に関連付ける前記1つまたは複数のエントリが前記1つまたは複数のデータ構造に存在する場合、前記加入者局のシード位置を前記対応する位置に設定することと、
前記1つまたは複数のエントリが前記1つまたは複数のデータ構造に存在していない場合、前記1つまたは複数のデータ構造を更新することと
を含む方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数のエントリが前記1つまたは複数のデータ構造に存在していない場合、前記1つまたは複数のパラメータの前記値を対応する位置に関連付ける1つまたは複数のエントリを追加することによって前記1つまたは複数のデータ構造が更新される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記追加された1つまたは複数のエントリも、前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置の不確定性に関連付ける請求項20に記載の方法。
【請求項22】
無線通信システムにおける加入者局において、無線通信システムによって伝えられる少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージから取得できる少なくとも1つのパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有するデータ構造を更新する方法であって、
更新条件が存在していることを示すオーバーヘッドメッセージを、無線通信システムから受信することと、
前記加入者局によってアクセス可能な中央サーバからの情報に対応して前記データ構造を更新することと
を含む方法。
【請求項23】
前記情報が可能なSID値の割当てである請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記情報が国への範囲の割当てである請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記情報が地理的領域の割当てである請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記情報がSID値の使用における既知の競合の識別を含む請求項22に記載の方法。
【請求項27】
無線通信システムにおいて位置を有する加入者局において、
前記無線通信システムによって伝えられる少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージから前記加入者局によって取得できる可能なパラメータ値を対応する位置に関連付けるデータ構造を格納するメモリと、
(1)前記少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージからパラメータ値を取得し、(2)前記パラメータ値を対応する位置にマッピングするためにデータ構造にアクセスし、(3)前記アクセスに対応して前記加入者局のシード位置を導出するように構成されている少なくとも1つのプロセッサと
を含む。
【請求項28】
前記少なくとも1つのプロセッサが、(1)前記シード位置に対応してGPS型位置決定システムからの衛星伝送を検索し、(2)こうした伝送から前記加入者局の前記位置の決定を導出するように構成されている請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、位置の不確定性がより低い前記加入者局の前記位置の別の推定値を入手できないことを前提に、前記加入者局の前記シード位置を前記データ構造を使用してマッピングされた対応する位置に設定するように構成されている請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記1つまたは複数のデータ構造が、前記1つまたは複数のパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を含む請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
前記参照表の前記複数のエントリが前記パラメータ値の前記可能な値を対応する位置の不確定性に関連付ける請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記加入者局のシード位置を導出する位置エンジンと、前記シード位置に対応して前記加入者局の位置を決定する検索エンジンとを含む請求項27に記載のシステム。
【請求項33】
前記データ構造が、CDMA2000無線通信システムによって伝えられる1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージからの前記加入者局によって取得できる可能なSID値を対応する位置に関連付ける請求項27に記載のシステム。
【請求項34】
前記データ構造が前記可能なSID値を対応する位置の不確定性に関連付ける請求項33に記載のシステム。
【請求項1】
無線通信システムにおける加入者局のシード位置を導出する方法であって、
前記無線通信システムからオーバーヘッドメッセージを受信することと、
前記加入者局の前記シード位置を前記オーバーヘッドメッセージ内のパラメータから導出することと
を含む方法。
【請求項2】
前記導出することが、
前記パラメータから前記加入者局の第1の位置推定値を導出することと、
前記加入者局の第2の位置推定値の導出を試行することと、
前記第2の位置推定値を入手できない場合、前記加入者局の前記シード位置を前記第1の位置推定値に設定することと、
前記第2の位置推定値が前記第1の位置推定値より高い位置の不確定性を有している場合、前記加入者局の前記シード位置を前記第1の位置推定値に設定することと、
前記第2の位置推定値が前記第1の位置推定値より低い位置の不確定性を有している場合、前記加入者局の前記シード位置を前記第2の位置推定値に設定することと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パラメータが前記加入者局と通信する基地局の位置を示し、
前記第1の位置推定値が前記パラメータによって示される前記基地局位置に設定される
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シード位置が、CDMA2000無線通信システムによって前記加入者局に伝えられるシステムパラメータメッセージからのBASE_LAT値およびBASE_LON値に設定される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の推定値が前記加入者局の前の位置決定である請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記前の位置決定がタイムスタンプを押され、前記タイムスタンプから導出可能な経過時間を有し、前記第2の推定値の前記位置の不確定性が前記経過時間に対応して決定される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の推定値が前記加入者局の前記位置のデフォルトの推定値に設定される請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の推定値の前記位置の不確定性がデフォルト値に設定される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記導出することが、CDMA2000無線通信システムによって前記加入者局に伝えられる、システムパラメータメッセージ、ANSI−41システムパラメータメッセージ、およびIn−Trafficシステムパラメータメッセージのうちの1つからのSID値をマッピングすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記導出することが、
前記パラメータの可能な値を対応する位置に関連付けるデータ構造を使用して、前記パラメータを位置にマッピングすることと、
前記シード位置を前記マッピングされた位置に設定することと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記データ構造が、前記パラメータの可能な値を対応する位置の不確定性にマッピングするように構成される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
無線通信システムにおいて位置を有する加入者局において、1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける1つまたは複数のデータ構造を更新する方法であって、
無線通信システムから前記加入者局によって受信される1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージから1つまたは複数のパラメータの値を取得することと、
前記1つまたは複数のデータ構造にアクセスすることによって、前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置にマッピングすることと、
前記加入者局のシード位置を前記対応する位置に設定することと、
前記シード位置に対応してGPS型位置決定システムから発せられる1つまたは複数の衛星伝送を検索することを含めて、前記加入者局の前記位置の決定を、こうした1つまたは複数の伝送から導出することと、
前記加入者局の位置の前記決定に対応して、更新条件が存在しているかどうかを決定することと、
更新条件が存在している場合、前記1つまたは複数のデータ構造を更新することと
を含む方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のデータ構造が、前記1つまたは複数のパラメータの可能な値の対応する位置の不確定値への関連付けも行い、前記マッピングすることが、前記1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージからの前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置の不確定値にマッピングする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記位置の不確定値がカバレージのエリアを示すカバレージ値であり、前記加入者局の位置の前記決定が前記マッピングされたカバレージ値によって示される前記カバレージのエリア外にある場合、更新条件が存在すると決定される請求項13に記載の方法。
【請求項15】
更新条件が存在していると決定すると、または決定した後、前記1つまたは複数のデータ構造に格納されている前記マッピングされたカバレージ値が延長され、それによって前記値によって示される前記カバレージエリアが前記加入者局の前記位置決定を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
更新条件が存在していると決定すると、または決定した後、前記1つまたは複数のパラメータ値が新しい位置またはカバレージ値にマッピングするように、前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置およびカバレージ値に関連付ける前記1つまたは複数のエントリが交換される請求項14に記載の方法。
【請求項17】
更新条件が存在していると決定すると、または決定した後、前記1つまたは複数のパラメータ値を位置およびカバレージ値に関連付ける1つまたは複数の新しいエントリが、前記1つまたは複数の参照表に追加される請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記マッピングすることが、CDMA2000無線通信システムによって前記加入者局に伝えられるオーバーヘッドメッセージからのSID値を対応する位置にマッピングすることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項19】
無線通信システムにおいて位置を有する加入者局において、無線通信システムによって伝えられる1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージから取得できる1つまたは複数のパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する1つまたは複数のデータ構造を更新する方法であって、
無線通信システムから前記加入者局によって受信される1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージから1つまたは複数のパラメータの値を取得することと、
前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置に関連付ける1つまたは複数のエントリが存在するかどうかを決定するために、前記1つまたは複数のデータ構造にアクセスすることと、
前記1つまたは複数のパラメータ値をその位置に関連付ける前記1つまたは複数のエントリが前記1つまたは複数のデータ構造に存在する場合、前記加入者局のシード位置を前記対応する位置に設定することと、
前記1つまたは複数のエントリが前記1つまたは複数のデータ構造に存在していない場合、前記1つまたは複数のデータ構造を更新することと
を含む方法。
【請求項20】
前記1つまたは複数のエントリが前記1つまたは複数のデータ構造に存在していない場合、前記1つまたは複数のパラメータの前記値を対応する位置に関連付ける1つまたは複数のエントリを追加することによって前記1つまたは複数のデータ構造が更新される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記追加された1つまたは複数のエントリも、前記1つまたは複数のパラメータ値を対応する位置の不確定性に関連付ける請求項20に記載の方法。
【請求項22】
無線通信システムにおける加入者局において、無線通信システムによって伝えられる少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージから取得できる少なくとも1つのパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有するデータ構造を更新する方法であって、
更新条件が存在していることを示すオーバーヘッドメッセージを、無線通信システムから受信することと、
前記加入者局によってアクセス可能な中央サーバからの情報に対応して前記データ構造を更新することと
を含む方法。
【請求項23】
前記情報が可能なSID値の割当てである請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記情報が国への範囲の割当てである請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記情報が地理的領域の割当てである請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記情報がSID値の使用における既知の競合の識別を含む請求項22に記載の方法。
【請求項27】
無線通信システムにおいて位置を有する加入者局において、
前記無線通信システムによって伝えられる少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージから前記加入者局によって取得できる可能なパラメータ値を対応する位置に関連付けるデータ構造を格納するメモリと、
(1)前記少なくとも1つのオーバーヘッドメッセージからパラメータ値を取得し、(2)前記パラメータ値を対応する位置にマッピングするためにデータ構造にアクセスし、(3)前記アクセスに対応して前記加入者局のシード位置を導出するように構成されている少なくとも1つのプロセッサと
を含む。
【請求項28】
前記少なくとも1つのプロセッサが、(1)前記シード位置に対応してGPS型位置決定システムからの衛星伝送を検索し、(2)こうした伝送から前記加入者局の前記位置の決定を導出するように構成されている請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、位置の不確定性がより低い前記加入者局の前記位置の別の推定値を入手できないことを前提に、前記加入者局の前記シード位置を前記データ構造を使用してマッピングされた対応する位置に設定するように構成されている請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記1つまたは複数のデータ構造が、前記1つまたは複数のパラメータの可能な値を対応する位置に関連付ける複数のエントリを有する参照表を含む請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
前記参照表の前記複数のエントリが前記パラメータ値の前記可能な値を対応する位置の不確定性に関連付ける請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記加入者局のシード位置を導出する位置エンジンと、前記シード位置に対応して前記加入者局の位置を決定する検索エンジンとを含む請求項27に記載のシステム。
【請求項33】
前記データ構造が、CDMA2000無線通信システムによって伝えられる1つまたは複数のオーバーヘッドメッセージからの前記加入者局によって取得できる可能なSID値を対応する位置に関連付ける請求項27に記載のシステム。
【請求項34】
前記データ構造が前記可能なSID値を対応する位置の不確定性に関連付ける請求項33に記載のシステム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図31D】
【図31E】
【図31F】
【図31G】
【図32A】
【図32B】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36A】
【図36B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31A】
【図31B】
【図31C】
【図31D】
【図31E】
【図31F】
【図31G】
【図32A】
【図32B】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36A】
【図36B】
【公表番号】特表2008−538170(P2008−538170A)
【公表日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503188(P2008−503188)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/010588
【国際公開番号】WO2006/102508
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/010588
【国際公開番号】WO2006/102508
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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