説明

熱可塑性フィルムおよびその製造方法

【課題】生産性が高く、液晶表示装置に組み入れたときに高コントラストを実現できる熱可塑性フィルムを提供すること。
【解決手段】幅方向に遅相軸があり、0.5×Re≦Rth<Reであり、80℃100時間処理前後のNZ値の変化が10%以下である熱可塑性フィルム(Reは面内のレターデーション、Rthは厚み方向のレターデーション、Nzは0.5+(Rth/Re)である)。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に遅相軸があり、下記(1)式を満足し、且つ、80℃100時間処理前後のNZ値の変化が10%以下であることを特徴とする熱可塑性フィルム。
(1)式 0.5×Re≦Rth<Re
(Reは前記熱可塑性フィルムの面内のレターデーションを表し、Rthは前記熱可塑性フィルムの厚み方向のレターデーションを表す。NZ値は0.5+(Rth/Re)で計算される値である。)
【請求項2】
遅相軸が全幅に亘り幅方向に対し±2°以内であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性フィルム。
【請求項3】
Reが10nm〜300nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性フィルム。
【請求項4】
熱可塑性フィルムをテンターにより横延伸した後に搬送方向に1%〜30%縦収縮する工程を含むことを特徴とする熱可塑性フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記縦収縮を収縮速度0.05%/秒〜10%/秒で実施することを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記縦収縮速度を幅方向に0.01%/秒〜1%の速度差を設けて実施することを特徴とする請求項4または5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記縦収縮を、テンターで横延伸に引き続き、テンター内のクリップの搬送速度を横延伸中のクリップの搬送速度より遅くすることにより行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記縦収縮を、テンターによる横延伸の後、熱処理ゾーン中を入口側より出口側の搬送速度を遅くすることにより行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記熱処理ゾーンの縦横比が0.01〜2であることを特徴とする請求項8に記載の熱可塑性フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記縦収縮をテンターのチャック上で行うことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性フィルムの製造方法。
【請求項11】
前記縦収縮を、(Tg−20)℃〜(Tg+50)℃で行うことを特徴とする請求項4〜10のいずれか一項に記載の熱可塑性フィルムの製造方法(ここにおいて、Tgは熱可塑性フィルムのガラス転移温度を表す)。
【請求項12】
前記横延伸の前に、延伸温度を超え延伸温度+50℃以下の温度で予熱することを特徴とする請求項4〜11のいずれか一項に記載の熱可塑性フィルムの製造方法。
【請求項13】
請求項4〜12のいずれか一項に記載の方法で製造された請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性フィルム。
【請求項14】
前記熱可塑性フィルムが、セルロースアシレートまたはシクロオレフィンまたはポリカーボネート、ラクトン環含有重合体からなることを特徴とする請求項1〜3、13のいずれか一項の熱可塑性フィルム。
【請求項15】
前記セルロースアシレートが、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、および置換あるいは無置換の芳香族アシル基からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項14に記載の熱可塑性フィルム。
【請求項16】
前記シクロオレフィンが付加重合により得られたものであることを特徴とする請求項14に記載の熱可塑性フィルム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−287218(P2008−287218A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−37240(P2008−37240)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】