説明

熱硬化性エポキシ−アミンバリヤシーラント

本発明は、優れたバリヤ性能を今だ保持しつつ、低温で硬化し得る樹脂/充填剤系を含むバリヤ組成物である。本組成物は、(a)メタ−置換エポキシ官能基をもつ芳香族化合物;(b)多官能性脂肪族アミン;(c)場合により一種以上の充填剤;(d)場合により一種以上の接着促進剤;(e)場合によりフェノール性硬化促進剤を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、陸軍研究所より得た契約書番号MDA972−93−2−0014のもと、アメリカ合衆国政府からの援助によってなされたものである。合衆国政府は本発明に特定の権利を有する。
【0002】
関連出願
【0003】
本発明は、電子及び光電子デバイスで使用するためのバリヤシーラント、接着剤、封入剤(encapsulant)及びコーティングに関する。(本明細書及び請求の範囲で使用するように、接着剤、シーラント、封入剤及びコーティングは同様の物質であり、全て接着剤、シーラント及びコーティング特性及び機能をもつ。いずれか一つを列挙する場合、その他も含まれるものとする)。
【0004】
背景
【0005】
ポリマーバリヤ材料は、食品、飲料、医薬品、化粧品、農産物、電子部品、成形品、パイプ、及びチューブなどの多くの包装用及び保護用途で広く使用されている。バリヤは環境と保護される系との間で透過物(permeant)分子のやりとりを制限するので、食品または化粧品成分のフレーバーやアロマ(芳香)を保存し、水分や酸素で電子部品を劣化させないようにし、塗料またはプライマー中で一般に使用される溶媒が浸透しないように自動車計器板の部品表面を保護する。様々な系では色々なバリヤ性能が必要とされるので、一つの用途において優れたバリヤが別の用途では性質が十分ではないとみなされることがあるかもしれない。
【0006】
多くの光電子デバイスは感湿性または酸素感受性であるので、その有効寿命の間に水分から保護しなければならない。一般的なアプローチとしては、デバイスが配置されている不浸透性基板と、不浸透性ガラスまたは金属性蓋との間にデバイスをシール(seal:封止)し、硬化性接着剤またはシーラントを使用して蓋の周囲と底部基板とシールまたは接着することである。
【0007】
この包装形状の一般的な具体例は図1に示されており、図1には、ガラス基板(4)上に形成された有機発光ダイオード(OLED)スタック(3)の上の金属またはガラス製の蓋(2)に接着するために硬化性周辺シーラント(1)を使用することを開示する。種々の構造が存在するが、典型的なデバイスは、アノード(5)、カソード(6)と、OLEDピクセル/デバイスと外部電気回路(7)との間の何らかの形式の電気相互接続も含む。本発明の目的に関しては、周辺シーラント(1)などの接着剤/シーラント材料を含むことを除いては、特別なデバイス形状は指定も要求もされない。
【0008】
図1に示されているような多くの構造において、ガラス基板と金属/ガラス製蓋はいずれも酸素及び水分に対して本質的に不浸透性であり、シーラントは、デバイスを取り囲む何らかの透過性をもつ唯一の材料である。電子及び光電子デバイスに関しては、透湿性(moisture permeability)は酸素透過性よりも非常に重要であることが多い;従って酸素バリヤ要件は切迫していないので、デバイスの良好な性能に重要なのは周辺シーラントの防湿性(moisture barrier properties)である。
【0009】
良好なバリヤシーラントは、低いバルク透湿性、優れた接着性と、強い界面接着/基板相互作用を示すだろう。基板とシーラント界面の品質が悪ければ、界面は弱い境界として機能して、そのためシーラントのバルク透湿性にかかわらず、急速に水分がデバイス内に進入する。界面がバルクシーラントとして少なくとも連続的であれば、通常、透湿性はシーラント自体のバルク透湿性によって左右されるだろう。
【0010】
水蒸気透過速度は、透過のための所定の路厚(path thickness)または路長(path length)には標準化されないので、単に水蒸気透過速度(WVTR)だけでなく、効果的なバリヤ特性の尺度として透湿性(P)を試験しなければならないことは重要である。通常、透過性は透過路長を乗じたWVTRとして定義することができるので、シーラントが本質的に優れたバリヤ材料であるかを評価する好ましい方法である。
【0011】
透過性を表すための最も一般的な方法は、透過係数(permeability coefficient:たとえば、g・ミル/100平方インチ・日・気圧)(これは任意の実験条件に適用することができる)、または透過係数(permeation coefficient:たとえば所定の温度及び相対湿度におけるg・ミル/100平方インチ・日)であり、これはバリヤ材料中に含まれる透過物の分圧/濃度を定義するために実験条件を引用しなければならない。通常、あるバリヤ材料の中を通る透過物の通過(透過率、P)は、拡散(D)と溶解度(S)の積として記載することができる:P=D・S。
【0012】
溶解度なる用語は、透過物に対するバリヤの親和性を示し、水蒸気に関しては、低いSは疎水性材料から得られる。拡散なる用語は、バリヤマトリックス中の透過物の移動性の尺度であり、自由体積及び分子移動度などのバリヤの材料特性に直接関連する。低いDは、(あまり架橋していないものまたはアモルファスの類似体と対照的に)高度に架橋した材料または結晶質材料から得られることが多い。透過率は、分子運動が大きくなるにつれて(たとえば、温度が上昇するにつれて、特にポリマーのTgが上まるとき)急激に上昇する。
【0013】
優れたバリヤを製造するための論理的な化学的アプローチでは、水蒸気及び酸素の透過率に影響を与えるこれら二つの基本的な因子(D及びS)を考慮しなければならない。そのような化学因子に外挿されるのは物理的変数である:長い透過路及び完璧な接着層(基板上の接着剤がよく濡れている)であり、これによってバリヤ性能を高めるので、可能な限り適用すべきである。理想のバリヤシーラントは、低いDとSを示しつつ、同時に全てのデバイス基板に対して優れた接着を提供する。
【0014】
高性能バリヤ材料を得るために、低い溶解度(S)だけ、または低い分酸性(D)だけをもつのでは十分ではない。従来の例では、一般的なシロキサンエラストマーに知見することができる。そのような材料は高疎水性(低い溶解度、S)であり、その上、Si−O結合の周りの回転が妨げられないので高い拡散性(D)で分子移動度が高いため、非常に性能の低いバリヤである。従って、単に疎水性である多くの系は、これらが低い水分溶解度(moisture solubility)を示すという事実にもかかわらず、良好なバリヤ材料ではない。低い水分溶解度は、低い分子移動度と、低い透過物移動度または拡散性と組み合わされなければならない。
【0015】
エポキシ−アミン化学をベースとするバリヤは、長い間、食品包装に使用されてきた。これらの架橋コーティングは、優れた酸素バリヤ特性を持つことが知見された。しかしながら、通常、酸素及び水分透過性は必ずしも同じ傾向を追わないことが知られている。さらに、これらのコーティングの最大の可能性を獲得するために、材料を通常、長時間、高温で硬化する(通常、100℃で60分間)。これらの過酷な条件は、有機発光デバイス(OLED)、ポリマー発光デバイス、電荷結合デバイス(CCD)センサ、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ、及びマイクロ−エレクトロ−メカニカルセンサ(MEMS)などの多くの現行及び将来的なディスプレイ用途で使用される電界発光(electroluminescent)材料に不利だろう。
【0016】
用途によっては性能条件の要求が厳しいので、現行のバリヤ材料をさらに改良する必要性がある。特に、食品包装または電子及び光電子デバイス包装用であれ、あるいはバリヤ性能を必要とする他の用途用であれ、良好なバリヤ性能を維持しつつ、100℃未満で硬化するバリヤ材料に対する需要がある。
【0017】
図面の簡単な説明
【0018】
図1は、周辺をシールした光電子デバイスである。図2は、触媒を使用した場合と、使用しない場合における、75℃で等温的に硬化したエポキシ/TEPA(アミン)ブレンドの示差走査熱量測定オーバーレイである。
【0019】
発明の概要
【0020】
本発明は、優れたバリヤ性能を維持しつつ、低温で硬化し得る樹脂または樹脂/充填剤系を含むバリヤ組成物である。本組成物は、(a)メタ−置換エポキシ官能基をもつ芳香族化合物、(b)多官能性脂肪族アミン、(c)場合により一種以上の充填剤、(d)場合により一種以上の接着促進剤、及び(e)場合によりフェノール性硬化促進剤を含む。
【0021】
そのようなバリヤ組成物は、単独で、または他の硬化性樹脂及び種々の充填剤と組み合わせて使用することができる。得られた組成物は、商業的に受け入れられる硬化速度、高い架橋密度及び良好な接着を示すので、種々の製造品、特に電子、光電子及びMEMSデバイスのシール及び封入で使用するのに効率的にする。
【0022】
別の態様では、本発明は、エポキシ化レゾール(epoxided resole)、ビスフェノール−Fグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Eジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、多環式エポキシ樹脂、ナフタレンジグリシジルエーテル及びこれらのハロゲン化誘導体からなる群から選択される芳香族エポキシ化合物;多官能性アミンと、場合によりフェノール性硬化促進剤とを含む低温硬化性バリヤ組成物である。
【0023】
発明の詳細な説明
【0024】
本発明は、(a)メタ−置換エポキシ官能基をもつ芳香族化合物と(b)多官能性脂肪族アミンとを含む熱硬化性バリヤシーラントである。このバリヤ接着剤またはシーラントは、場合により(c)一種以上の充填剤、(d)一種以上の接着促進剤を含む。
【0025】
良好な透過性能を保持しつつ、低温で硬化させるには、本熱硬化性バリヤシーラントは、さらに(e)フェノール性硬化促進剤を含むことができる。
【0026】
別の態様では、本発明は、エポキシ化レゾール、ビスフェノール−Fグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Eジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、多環式エポキシ樹脂、ナフタレンジグリシジルエーテル及びこれらのハロゲン化誘導体からなる群から選択される芳香族エポキシ化合物;多官能性アミン;及び場合によりフェノール性硬化促進剤を含む低温硬化性バリヤ組成物である。
【0027】
本明細書及び請求の範囲で使用するように、エポキシ、エポキシド及びオキシラン(及びその複数形)は、同一化合物またはこの種の化合物を指すものとする。
【0028】
メタ−置換エポキシ官能基をもつ芳香族化合物は、以下の構造をもつ。
【0029】
【化1】

{式中、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アリール及び、置換アルキルまたはアリール基からなる群から選択され、これはエポキシ官能基を含んでいてもよく;R及びRは、一般構造:−Cn2n−をもつ二価炭化水素結合基であり、ここでn=0〜4であり(nが0であるときR及びRは存在しない)、ここでR、R、R、R、R及びRのいずれか二つは、同一環式構造の一部を形成していてもよい;
【0030】
、L、L、L、L、Lは直接結合であるか、または
【化2】

からなる群から選択される二価の結合基であり;
EP及びEP’は、脂肪族エポキシ、グリシジルエーテル及び脂環式エポキシからなる群から選択される硬化性エポキシ官能基である}。
【0031】
エポキシ基の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:
【化3】

{式中、構造上の水素は、一つ以上のアルキルまたはハロゲン基によって置換されていてもよい}。
【0032】
メタ−置換エポキシ官能基をもつ典型的な芳香族化合物としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【化4】

【0033】
種々の性能要件を満足させるために、一種以上の追加のエポキシ樹脂を使用することができ、これらの樹脂は、好ましくはビスフェノールFジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、多環式エポキシ、ナフタレンジグリシジルエーテル及びこれらのハロゲン化誘導体からなる群から選択される。
【0034】
本明細書においては、脂肪族アミンなる用語は、同一分子内に以下の少なくとも二個の以下の基:
【化5】

をもつアミンを意味し、式中、R’及びR”は、水素、アルキルまたは置換アルキル基からなる群から独立して選択される。R”’は水素または、二価アルキル/置換アルキル結合基である。好適な多官能性脂肪族アミンとしては、
【化6】

からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
本明細書及び請求の範囲で使用するように、硬化促進剤及び触媒なる用語は、同一概念を指すものとする。好適な促進剤は、二官能性または多官能性フェノール化合物である。好適なフェノール化合物としては、トリス−2,4,6,−(ジメチルアミノメチル)フェノール、レゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、フロログルシノール、2−ニトロフロロ−グルシノール、5−メトキシレゾルシノール、オルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−ブロモレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、4,6−ジクロロレゾルシノール、3,5−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、メチル3,5−ジヒドロキシベンゾエート、メチル2,4−ジヒドロキシベンゾエート、1,2,4−ベンゼントリオール、ピロガロール、3,5−ジヒドロキシベンジルアルコール、2’、6’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’、4’−ジヒドロキシアセトフェノン、3’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−プロピオフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−3’−メチルアセトフェノン、2,4,5−トリヒドロキシ−ベンズアルデヒド、2,3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2−ニトロレゾルシノール、1,3−ジヒドロキシナフタレン、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、2,3−ジメチルヒドロキノン、2−メトキシヒドロキノン、クロロヒドロキノン、2’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2−イソプロピル−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジシアノヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2’,5’−ジヒドロキシプロピオフェノン、1−(2,5−ジヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタノン、tert−ブチルヒドロキノン、メチル2,5−ジヒドロキシベンゾエート、(2,5−ジヒドロキシフェニル)酢酸、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、4,7−ジヒドロキシ−3−メチル−1−インダノン、2,5−ジクロロヒドロキノン、テトラフルオロ−ヒドロキノン、エチル2,5−ジヒドロキシベンゾエート、2−(2,5−ジヒドロキシベンジリデン)マロノニトリル、2−ブロモ−1,4−ベンゼンジオール、エチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)アセテート、1−(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)−1−ブタノン、メチル2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾエート、2,6−ジニトロ−1,4−ベンゼンジオール、2,4,5−トリヒドロキシフェニルアラニン、(2,5−ジヒドロキシフェニル)−(フェニル)メタノン、2,5−ジtert−ブチル−1,4−ベンゼンジオール、2−(6−メチルヘプチル)−1,4−ベンゼンジオール、2−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,4−ベンゼンジオール、ジメチル2,5−ジヒドロキシテレフタレート、2,4,5−トリクロロ−3,6−ジヒドロキシベンゾニトリル、2,5−ジtert−ペンチル−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジブロモ−1,4−ベンゼンジオール、ジメチル2,4−ジエチル−3,6−ジヒドロキシ−フェニルホスホネート、ピロカテコール、2,3−ナフタレンジオール、5−メチル−1,2,3−ベンゼントリオール、4−メチルカテコール、3−メチルカテコール、3−フルオロカテコール、3−メトキシカテコール、4−クロロカテコール、4,5−ジクロロカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,4,5,6−テトラクロロ−1,2−ベンゼンジオール、3−イソプロピル−6−メチルカテコール、3−tert−ブチル−6−メチルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル、3,5−ジtert−ブチルカテコール、3,5−ジイソプロピルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ベンゼンジオール、4−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジオール、1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシベンズアミド、4−ニトロ−1,2−ベンゼンジオール、4−(2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジオール、5−メチル−3−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ベンゼンジオール、(3,4−ジヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3,4−ジヒドロキシベンジル−イデン)マロノニトリル、3,5−ジニトロ−1,2−ベンゼンジオール、メチル3,4−ジヒドロキシベンゾエート、2−クロロ−1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン、フェニル(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタノン、イソプロピル3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート、3,4−ジヒドロキシ−2−メチルフェニルアラニン、3−ブロモ−4,5−ジヒドロキシ安息香酸、2−(3,4−ジヒドロキシ−5−メトキシベンジリデン)マロノニトリル、エチル3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロパノエート、2−フェニル−1−(2,3,4−トリヒドロキシ−フェニル)エタノン、及び3,4,5−トリヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
好適な充填剤としては、粉末石英、溶融シリカ、アモルファスシリカ、タルク、ガラスビーズ、グラファイト、カーボンブラック、アルミナ、クレー、及びナノクレー、マイカ、バーミキュライト、窒化アルミニウム及び窒化ホウ素が挙げられるが、これらに限定されない。追加の好適な充填剤としては、金属粉末及び金属フレーク、たとえば銀、銅、金、スズ、スズ/鉛合金及び他の合金が挙げられる。有機充填剤粉末、たとえばポリ(テトラクロロエチレン)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、及びポリ(塩化ビニリデン)も使用することができる。乾燥剤または酸素掃去剤として機能する充填剤としては、CaO、BaO、NaSO、CaSO、MgSO、ゼオライト、シリカゲル、P、CaCl及びAlも使用することができるが、これらに限定されない。
【0037】
エポキシ−アミン系の成分は、別々の容器で予備混合、または保存し、静的ミキサーなどの装置を使用して現場で混合することができる。少量のエポキシ成分をアミンに添加してアミンオリゴマー/プレポリマーを形成することなどによって、成分を部分的に予備混合することもできる。エポキシの量は、ゲル化が起きないように十分に少なくなければならない。次いでこの混合物を残りのエポキシ成分とさらに混合する。あるいは、適用前に単数または複数種類の溶媒中で一種以上の成分を溶解することができる。
【0038】
これらの配合物の適用は、シリンジ分注(syringe dispensing)、スクリーン印刷、ステンシル印刷、スプレー、ロールコーティング、インクジェット印刷、スピンコーティング、浸漬コーティング、蒸着などのプロセスなどの種々のプロセスで実施することができるが、これらに限定されない。適用法の選択は製品に依存するが、そのような選択は当業者の専門的知識の範囲内である。
【0039】
実施例
【0040】
実施例1.種々の比におけるエポキシ−アミンブレンド
【0041】
本実施例は、熱硬化性ブレンドにおけるエポキシ−アミン化学量論量の重要性を示す。ビスフェノールFジグリシジルエーテル(Hexion Specialty Chemicals製Epoxy Research Resin RSL−1739として入手可能)とトリエチレンテトラミン(TETA,Aldrich)またはテトラエチレンペンタミン(TEPA,ACROS)との混合物を表1(TETAサンプル)及び表2(TEPAサンプル)に示すように種々の比で混合した。表に列記したサンプルは全て、シリコーン表面添加物(surface additive)BYK−310を0.2重量%を含んでいた。それぞれのサンプルを混合後、真空チャンバ内で脱気し、ガラスプレート上、100℃で100分間硬化した。硬化サンプルの透過係数は、50℃、100%RHでMocon Permeatran3/33で測定した。これらの表に示されているように、エポキシ対アミン分子のモル比並びに、エポキシ基対アミン窒素及びエポキシ基対アミン水素の比を計算した。TETA(表1)に関しては、最も低い透湿係数3.4〜3.7g・ミル/100平方インチ・日は、エポキシ基対アミン水素が約1対1で達成された。これは最適比であることが判明した。エポキシがもっと多量になると、フィルムはより脆くなり、壊さずにガラスから取り出すのはずっと困難であった。アミンがより多量になると、フィルムは柔らかくなり、十分に硬化しなかった。TEPAとRSL−1739を含むサンプル(表2)は同様の傾向を示した。最低の透湿係数は3.6〜4.0g・ミル/100平方インチ・日であり、これもエポキシ基対アミン水素の比1:1で得られた。
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【0044】
実施例2.種々のエポキシとの配合物
【0045】
この実施例は、透過性能におけるエポキシ構造の影響を示す。TEPA配合物は、他のエポキシまたは、ERL−4221(Dow Chemical)、レゾルシノールジグリシジルエーテル(ERISYS RDGEとしてCVC Specialty Chemicalsより入手可能)、及びEpiclon EXA−835LV(Danippon Ink and Chemicals Co.)などのエポキシの組み合わせで製造した。配合とその透過結果を表3に示す。全ての配合物は、エポキシ基対アミン水素1:1で消泡剤として0.2重量%BYK−310で製造し、表3中、他に記載しない限り、ガラス上100℃で100分間硬化した。脂環式エポキシERL−4221を含む配合物は、十分に硬化しなかった。RDGE配合物は結果が良く、単独及び他のグリシジルエポキシとのブレンド中でも低い透過係数(2.0〜2.5g・ミル/100平方インチ・日)であった。
【0046】
【表3】

【0047】
実施例3.種々のアミンとの配合物
【0048】
この実施例は、種々の硬化エポキシ/アミンブレンドの透湿性におけるアミン構造の影響を示す。数種のブレンドは、エポキシ選択肢として80/20 RDGE/835LVを使用して研究した。以下の表4に示されているように、種々の主鎖構造をもつアミンについて試験し、全てエポキシ基対アミン水素が1:1比であった。全てのサンプルは、100℃で100分間硬化した。TEPA(テトラエチレンペンタミン)、TETA(トリエチレン−テトラミン)またはDETA(字エチレントリアミン)などの多官能性脂肪族アミンを含む系では、低い透湿性能が観察された。表から解るように、芳香族アミン/エポキシ系は、融解しないであろうし、硬化もしなかった。
【0049】
【表4】

【0050】
実施例4.種々の条件下における硬化
【0051】
この実施例は、エポキシ−アミン系におけるフェノール触媒の効果を示す。1.32gのRDGEと0.33gのEpiclon EXA−835LVの透明溶液を含むバイアルに、0.37gのTEPAを添加した。混合物全体を、1分間、渦巻きミキサーを使用してブレンドした。等温硬化研究は、75℃と100℃でPerkin Elmer DSCで実施し、結果を表5に示す。
【0052】
【表5】

【0053】
表に示されているように、75℃における硬化では、全く触媒を使用しないときは、100℃における硬化よりもかなり長時間必要である。これは、発熱ピークに到達する時間が長いこと、並びに硬化90%を得るのに必要な時間によって示される。もう一つのサンプルは、0.082gのレゾルシノールを、1.32gのRDGEと0.33gのEpiclon EXA−835LV(エポキシをベースとして5重量%レゾルシノール)の混合物中にブレンドし、100℃で10分間加熱して製造し、透明溶液を作って製造した。室温に冷却した後、0.37gのTETAを添加し、溶液を渦巻きミキサーで混合した。この配合物で再び等温硬化を研究した。触媒を使用した配合物は、硬化性能において非常に向上した。ピーク温度までの時間及び全発熱の90%に到達するまでの時間は、触媒を使用しないサンプルと比較して短縮した。触媒を使用せずに75℃で20分間硬化させたフィルムは粘着性があったが、触媒を添加すると、フィルムは非−粘着性で、耐擦過性(scratch resistant)であった。
【0054】
実施例5.硬化挙動におけるフェノール充填量の影響
【0055】
この実施例は、硬化挙動におけるフェノール触媒充填量の影響を示す。サンプルは実施例4と同様に製造し、150℃に10℃/分で加熱しながらPerkin Elmer DSCで分析した。全ての配合物はエポキシ基対アミン水素1:1で製造した。結果を表6に示す。ビスフェノール−Aを使用しないか、1.5〜5%のビスフェノール−Aを使用するサンプルに関しては、硬化は約65℃で開始した。ビスフェノール−Aのレベルが10%に増加すると、硬化は約55℃の低い温度で開始した。ビスフェノール−Aの充填量が増えるにつれて、硬化ピーク温度は低下した。
【0056】
【表6】

【0057】
実施例6.エポキシ−アミン硬化に触媒作用を与えるための種々のフェノールの比較
【0058】
この実施例は、硬化挙動及び硬化後の透湿性におけるフェノール触媒の影響を示す。種々のフェノール触媒を使用する数種のエポキシ−TETAサンプルを比較した。この場合、6.64gのRDGE、1.67gのEpiclon 835LV、及び1.67gのTETAの混合物を製造し、硬化温度と発熱情報(Delta H,J/g)は、Perkin Elmer DSCで10℃/分で150℃に加熱することによって得た。実施例により示されるように、レゾルシノールは、硬化温度を低下させ、且つ100℃で100分間硬化した触媒を使用しないサンプルに匹敵する透過性能を達成することができた。透過データは50℃及び100%RHで集めた。ビスフェノール−Aの場合、透過のかなりの増加が観察された。別のフェノール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(HMBP)は全く硬化に役立たなかった。
【0059】
【表7】

【0060】
実施例7.種々の置換レゾルシノール硬化促進剤
【0061】
レゾルシノールの数種の置換型を、硬化温度がさらに低下できるかどうかを測定するために、5重量%でスクリーニングした。以下の表8に示されているように全てのレゾルシノール類似体は硬化ピークを低下させたが、どれもレゾルシノール自体ほどよくはなかった。
【0062】
【表8】

【0063】
実施例8.充填済み二部配合物
【0064】
シリカを充填した二部(two−part)エポキシ−アミン系を、ミクロンサイズのシリカとヒュームドシリカ・レオロジー変性剤で製造した。成分を表9に列記する。
【0065】
【表9】

【0066】
エポキシとレゾルシノールを110℃で加熱してレゾルシノールを溶解させた。冷却後、シラン接着促進剤を添加し、サンプルを渦巻きミキサーで混合した。次いで充填剤とレオロジー変性剤を添加し、サンプルを3ロールミキサーで混合し、続いて一晩脱気した。TEPAを充填済みエポキシ系に添加し、木の棒と渦巻きミキサーでよく攪拌した。
【0067】
接着性能は、TEFLONコーティング・アルミニウム・プレート上に約1/4インチ離してテープ(〜5ミル)を二枚適用して試験した。刃を使用して、配合物をテープの間に入れてフィルム状にした。ガラススライドと数枚の4×4mmガラスダイをイソプロパノールで拭いて清浄し、イソプロパノール中、24時間浸漬した。スライドとダイをイソプロパノールから取り出し、風乾し、次いで5分間UVオゾンクリーニングした。次いでダイを配合物のフィルムにおき、軽く叩いてダイ全体を漬した。ダイを配合物コーティングから取り出し、スライド上においた。ダイを軽くたたいて、ダイとスライドの間を配合物で濡らした。シーラント配合物を75〜80℃で20分間、オーブン中で硬化した。硬化サンプルの剪断保持力(shear adhesion)を、100kgヘッドと300ミルダイツールを備えたRoyce Instrument 552 100Kを使用して試験した。乾燥保持力(dry adhesion)は40kgを超えることが知見され、65℃及び80%RHで湿熱劣化1及び2週間後でもこのレベルを保持した。
【0068】
上記配合物の透湿係数は、1.1g・ミル/100平方インチ・日であることが知見された。透過データは、50℃及び100%RHで集めた。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、周辺をシールした光電子デバイスである。
【図2】図2は、触媒を使用した場合と、使用しない場合における、75℃で等温的に硬化させたエポキシ/TEPA(アミン)ブレンドの示差走査熱量測定オーバーレイである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のものを含む硬化性バリヤ組成物:
(a)メタ−置換エポキシ官能基:
【化1】

{式中、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アリール及び、置換アルキルまたはアリール基からなる群から選択され、これはエポキシ官能基を含んでいてもよく;R、Rは、一般構造:−Cn2n−をもつ二価炭化水素結合基であり、ここでn=0〜4であり、ここでR、R、R、R、R及びRのいずれか二つは、同一環式構造の一部を形成していてもよく;
、L、L、L、L、Lは直接結合であるか、または
【化2】

からなる群から選択される二価の結合基であり;
EP及びEP’は、脂肪族エポキシ、グリシジルエーテル及び脂環式エポキシからなる群から選択される硬化性エポキシ官能基であり;ここで前記エポキシ中の水素は一つ以上のアルキルまたはハロゲン基で置換されていてもよい}をもつ芳香族化合物;
(b)多官能性脂肪族アミン;
(c)場合により一種以上の充填剤;
(d)場合により一種以上の接着促進剤。
【請求項2】
EP及びEP’官能基が、
【化3】

{式中、EP及びEP’構造上の水素は、一つ以上のアルキルまたはハロゲン基によって置換されていてもよい}からなる群から選択される、請求項1に記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項3】
さらに(e)フェノール性硬化促進剤を含む、請求項1に記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項4】
前記多官能性脂肪族アミンが、
【化4】

からなる群から選択される、請求項1、2または3のいずれかに記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項5】
前記フェノール性硬化促進剤が、トリス−2,4,6,−(ジメチルアミノメチル)フェノール、レゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、フロログルシノール、2−ニトロフロロ−グルシノール、5−メトキシレゾルシノール、オルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−ブロモレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、4,6−ジクロロレゾルシノール、3,5−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、メチル3,5−ジヒドロキシベンゾエート、メチル2,4−ジヒドロキシベンゾエート、1,2,4−ベンゼントリオール、ピロガロール、3,5−ジヒドロキシベンジルアルコール、2’、6’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’、4’−ジヒドロキシアセトフェノン、3’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−プロピオフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−3’−メチルアセトフェノン、2,4,5−トリヒドロキシ−ベンズアルデヒド、2,3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2−ニトロレゾルシノール、1,3−ジヒドロキシナフタレン、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、2,3−ジメチルヒドロキノン、2−メトキシヒドロキノン、クロロヒドロキノン、2’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2−イソプロピル−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジシアノヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2’,5’−ジヒドロキシプロピオフェノン、1−(2,5−ジヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタノン、tert−ブチルヒドロキノン、メチル2,5−ジヒドロキシベンゾエート、(2,5−ジヒドロキシフェニル)酢酸、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、4,7−ジヒドロキシ−3−メチル−1−インダノン、2,5−ジクロロヒドロキノン、テトラフルオロ−ヒドロキノン、エチル2,5−ジヒドロキシベンゾエート、2−(2,5−ジヒドロキシベンジリデン)マロノニトリル、2−ブロモ−1,4−ベンゼンジオール、エチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)アセテート、1−(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)−1−ブタノン、メチル2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾエート、2,6−ジニトロ−1,4−ベンゼンジオール、2,4,5−トリヒドロキシフェニルアラニン、(2,5−ジヒドロキシフェニル)−(フェニル)メタノン、2,5−ジtert−ブチル−1,4−ベンゼンジオール、2−(6−メチルヘプチル)−1,4−ベンゼンジオール、2−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,4−ベンゼンジオール、ジメチル2,5−ジヒドロキシテレフタレート、2,4,5−トリクロロ−3,6−ジヒドロキシベンゾニトリル、2,5−ジtert−ペンチル−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジブロモ−1,4−ベンゼンジオール、ジメチル2,4−ジエチル−3,6−ジヒドロキシ−フェニルホスホネート、ピロカテコール、2,3−ナフタレンジオール、5−メチル−1,2,3−ベンゼントリオール、4−メチルカテコール、3−メチルカテコール、3−フルオロカテコール、3−メトキシカテコール、4−クロロカテコール、4,5−ジクロロカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,4,5,6−テトラクロロ−1,2−ベンゼンジオール、3−イソプロピル−6−メチルカテコール、3−tert−ブチル−6−メチルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル、3,5−ジtert−ブチルカテコール、3,5−ジイソプロピルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ベンゼンジオール、4−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジオール、1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシベンズアミド、4−ニトロ−1,2−ベンゼンジオール、4−(2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジオール、5−メチル−3−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ベンゼンジオール、(3,4−ジヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3,4−ジヒドロキシベンジル−イデン)マロノニトリル、3,5−ジニトロ−1,2−ベンゼンジオール、メチル3,4−ジヒドロキシベンゾエート、2−クロロ−1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン、フェニル(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタノン、イソプロピル3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート、3,4−ジヒドロキシ−2−メチルフェニルアラニン、3−ブロモ−4,5−ジヒドロキシ安息香酸、2−(3,4−ジヒドロキシ−5−メトキシベンジリデン)マロノニトリル、エチル3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロパノエート、2−フェニル−1−(2,3,4−トリヒドロキシ−フェニル)エタノン、及び3,4,5−トリヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミドからなる群から選択される、請求項1または2のいずれかに記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項6】
一種以上の充填剤が存在し、且つ粉末石英、溶融シリカ、アモルファスシリカ、タルク、ガラスビーズ、グラファイト、カーボンブラック、アルミナ、クレー、及びナノクレー、マイカ、バーミキュライト、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、金属粉末、金属フレーク、ポリ(テトラクロロエチレン)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、ポリ(塩化ビニリデン)、CaO、BaO、NaSO、CaSO、MgSO、ゼオライト、シリカゲル、P、CaCl及びAlからなる群から選択される、請求項1に記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項7】
(a)エポキシ化レゾール、ビスフェノール−Fグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Eジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、多環式エポキシ樹脂、ナフタレンジグリシジルエーテル、及びそのハロゲン化誘導体からなる群から選択される芳香族エポキシ化合物;
(b)多官能性脂肪族アミン;
(c)場合により一種以上の充填剤;
(d)場合により一種以上の接着促進剤;及び
(e)場合によりフェノール性硬化促進剤
を含む硬化性バリヤ組成物。
【請求項8】
前記多官能性脂肪族アミンが、
【化5】

からなる群から選択される、請求項7に記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項9】
前記フェノール性硬化促進剤が、トリス−2,4,6,−(ジメチルアミノメチル)フェノール、レゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、フロログルシノール、2−ニトロフロロ−グルシノール、5−メトキシレゾルシノール、オルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−ブロモレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、4,6−ジクロロレゾルシノール、3,5−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド、メチル3,5−ジヒドロキシベンゾエート、メチル2,4−ジヒドロキシベンゾエート、1,2,4−ベンゼントリオール、ピロガロール、3,5−ジヒドロキシベンジルアルコール、2’、6’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’、4’−ジヒドロキシアセトフェノン、3’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−プロピオフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−3’−メチルアセトフェノン、2,4,5−トリヒドロキシ−ベンズアルデヒド、2,3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2−ニトロレゾルシノール、1,3−ジヒドロキシナフタレン、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、2,3−ジメチルヒドロキノン、2−メトキシヒドロキノン、クロロヒドロキノン、2’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2−イソプロピル−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジシアノヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2’,5’−ジヒドロキシプロピオフェノン、1−(2,5−ジヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタノン、tert−ブチルヒドロキノン、メチル2,5−ジヒドロキシベンゾエート、(2,5−ジヒドロキシフェニル)酢酸、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、4,7−ジヒドロキシ−3−メチル−1−インダノン、2,5−ジクロロヒドロキノン、テトラフルオロ−ヒドロキノン、エチル2,5−ジヒドロキシベンゾエート、2−(2,5−ジヒドロキシベンジリデン)マロノニトリル、2−ブロモ−1,4−ベンゼンジオール、エチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)アセテート、1−(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)−1−ブタノン、メチル2,5−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾエート、2,6−ジニトロ−1,4−ベンゼンジオール、2,4,5−トリヒドロキシフェニルアラニン、(2,5−ジヒドロキシフェニル)−(フェニル)メタノン、2,5−ジtert−ブチル−1,4−ベンゼンジオール、2−(6−メチルヘプチル)−1,4−ベンゼンジオール、2−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,4−ベンゼンジオール、ジメチル2,5−ジヒドロキシテレフタレート、2,4,5−トリクロロ−3,6−ジヒドロキシベンゾニトリル、2,5−ジtert−ペンチル−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジブロモ−1,4−ベンゼンジオール、ジメチル2,4−ジエチル−3,6−ジヒドロキシ−フェニルホスホネート、ピロカテコール、2,3−ナフタレンジオール、5−メチル−1,2,3−ベンゼントリオール、4−メチルカテコール、3−メチルカテコール、3−フルオロカテコール、3−メトキシカテコール、4−クロロカテコール、4,5−ジクロロカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,4,5,6−テトラクロロ−1,2−ベンゼンジオール、3−イソプロピル−6−メチルカテコール、3−tert−ブチル−6−メチルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンゾニトリル、3,5−ジtert−ブチルカテコール、3,5−ジイソプロピルカテコール、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ベンゼンジオール、4−(1,2−ジヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジオール、1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシベンズアミド、4−ニトロ−1,2−ベンゼンジオール、4−(2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジオール、5−メチル−3−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,2−ベンゼンジオール、(3,4−ジヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3,4−ジヒドロキシベンジル−イデン)マロノニトリル、3,5−ジニトロ−1,2−ベンゼンジオール、メチル3,4−ジヒドロキシベンゾエート、2−クロロ−1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン、フェニル(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタノン、イソプロピル3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート、3,4−ジヒドロキシ−2−メチルフェニルアラニン、3−ブロモ−4,5−ジヒドロキシ安息香酸、2−(3,4−ジヒドロキシ−5−メトキシベンジリデン)マロノニトリル、エチル3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロパノエート、2−フェニル−1−(2,3,4−トリヒドロキシ−フェニル)エタノン、及び3,4,5−トリヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)ベンズアミドからなる群から選択される、請求項7に記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項10】
充填剤が存在し、且つ粉末石英、溶融シリカ、アモルファスシリカ、タルク、ガラスビーズ、グラファイト、カーボンブラック、アルミナ、クレー、及びナノクレー、マイカ、バーミキュライト、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、金属粉末、金属フレーク、ポリ(テトラクロロエチレン)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、ポリ(塩化ビニリデン)、CaO、BaO、NaSO、CaSO、MgSO、ゼオライト、シリカゲル、P、CaCl及びAlからなる群から選択される、請求項7に記載の硬化性バリヤ組成物。
【請求項11】
請求項1又は7に記載の硬化性バリヤ組成物でシール、コーティングまたは封入された電子または光電子デバイス。
【請求項12】
前記デバイスがOLEDデバイスである、請求項11に記載の電子または光電子デバイス。
【請求項13】
前記デバイスが電気泳動デバイスである、請求項11に記載の電子または光電子デバイス。
【請求項14】
前記デバイスがLCDデバイスである、請求項11に記載の電子または光電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−532519(P2009−532519A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−502742(P2009−502742)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/012657
【国際公開番号】WO2007/114822
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(590000824)ナショナル スターチ アンド ケミカル インベストメント ホールディング コーポレイション (112)
【Fターム(参考)】