説明

熱管理システム及び方法

【課題】熱抵抗を低減し、フィン内に流体流を導くことを可能とするシンセティックジェット熱管理システム及び方法を提供する。
【解決手段】熱管理システム10は、1つ以上の個別のキャビティ20を有する1つ以上の個別のフィン28を含む、少なくとも1つのヒートシンク24を含む。熱管理システム10は更に、シンセティックジェットスタックを含む。シンセティックジェットスタックは、このシンセティックジェットスタックをフィン28の内側に堅固に配置するための少なくとも1つの係合構造を使用して個別のキャビティ20の各々の内側に取り付けられた、少なくとも1つのシンセティックジェット16を含む。シンセティックジェット16は、流体を放出する少なくとも1つのオリフィス19を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して熱管理システムに関し、特にシンセティックジェットを実装したシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子が小型化し続けていることに伴って回路密度が上昇したため、半導体素子の熱管理の難易度が高まっている。かつて、半導体素子の熱管理は、強制対流式空気冷却を単独で使用すること、又は強制対流式空気冷却を様々なヒートシンク装置と併用することのいずれかによって対処されることが多く、ファンの使用によって行われていた。しかし、ファンベースの冷却システムは、ファンの使用に伴う騒音の点から望ましくない。また、所望の熱伝達レベルを得るために、ファンの使用には、比較的大型の可動部品とそれ相応の高出力電源が必要になる。可動部品を用いると、結果的にファンの信頼性も問題となる。更に、ファンは、電子装置全体にわたる広範囲の空気移動には適当であるが、一般的には、局所冷却には不十分で、半導体素子及び多くの種類の電子装置の内部に通常は存在する高温点の放熱を適当に行うことができない。
【0003】
最近になって、シンセティックジェットを用いる熱管理システムが開発された。こうしたシステムは、ファンベースの同等のシステムに比べてエネルギー効率が高く、騒音や電磁干渉のレベルが低い。シンセティックジェットの使用は、局所的な放熱を行う上で非常に効率的であることが既に実証されており、半導体素子及び電子装置の高温点に対処するために使用可能である。シンセティックジェットとファンベースのシステムとを併用することにより、広範囲の放熱と局所的な放熱との両方を行える熱管理システムを提供できる。
【0004】
とはいえ、シンセティックジェットの顕著な利点にもかかわらず、当該技術分野では、シンセティックジェットエジェクタの更なる改良が必要である。特に、最適な性能を得るためには、熱抵抗を低減するとともにジェット中の流体流を導くフィン内に、シンセティックジェットを実装することが必要である。しかし、このような実装は煩雑である。したがって、当該技術分野では、最適に実装された熱管理システムが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7607470号
【発明の概要】
【0006】
本発明の一実施形態により、熱管理システムを提供する。この熱管理システムは、1つ以上の個別のキャビティを有する1つ以上の個別のフィンを含む、少なくとも1つのヒートシンクを含む。熱管理システムは更に、フィンの内側にシンセティックジェットスタックを堅固に配置するための少なくとも1つの係合構造を使用して個別のキャビティの各々の内側に取り付けられた少なくとも1つのシンセティックジェットを含む、シンセティックジェットスタックを含み、シンセティックジェットは、流体を放出する少なくとも1つのオリフィスを含む。
【0007】
本発明の別の実施形態により、熱管理システムを作製する方法を提供する。この方法は、各々のフィンが1つ以上の個別のキャビティを有する1つ以上の個別のフィンを含む少なくとも1つのヒートシンクを設けるステップを含む。この方法は更に、フィンの内側にシンセティックジェットスタックを堅固に配置するための少なくとも1つの係合構造を使用して、個別のキャビティの各々の内側に少なくとも1つのシンセティックジェットを含むシンセティックジェットスタックを取り付けるステップを含む。このシンセティックジェットは、流体を放出する少なくとも1つのオリフィスを含む。
【0008】
全図面を通じて同様の符号で同様のパーツを示した添付図面を参照しながら、下記の詳細な説明を読めば、本発明のこれら及びその他の特徴、態様、及び利点の理解が深まるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による、ワイヤフレームを含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による、ガスケットを含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による、複数の凸部を含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による、複数の位置決めピンを含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による、シート状の非導電性テープを含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による、はみ出し部を含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による、フィンキャップを含むシンセティックジェット式熱管理システムの一例の断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による、シンセティックジェット式熱管理システムの作製方法の一例のステップを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に詳述するように、本発明の実施形態は、シンセティックジェットが組み込まれたフィンを実装するシステム及び方法を含む。これらのシステム及び方法は、シンセティックジェットをフィンの内側で機械的に結合させて高い冷却性能を達成する様々な技術を含む。下記の実施形態では、単一のフィンに取り付けられた1つのシンセティックジェットを備えているが、これらの技術は、複数のフィン及びヒートシンクに取り付けられた複数のシンセティックジェットにも適用可能である。
【0011】
図1は、ワイヤフレーム12を含む熱管理システム10の断面図である。シンセティックジェット16が、1つ以上の個別のフィン28を含むヒートシンク24内のキャビティ20の内側に取り付けられている。シンセティックジェット16は、2つの圧電ディスク15、17とその間に挟まれた弾性壁18とを含む。一例において、この弾性壁はシリコーン材料により作製される。弾性壁18は、流体を流出させる少なくとも1つのオリフィス19を含む。圧電ディスク17に取り付けられた電線21により、シンセティックジェット16への電気接続が確保される。
【0012】
図示の実施形態では、シンセティックジェット16が、ワイヤフレーム12を介してフィン28内に挿入される。例えば、ワイヤフレーム又はワイヤ配列体が、フィン28上の穴(図示せず)を貫通してシンセティックジェットに取り付けられた3本のワイヤ32、34、36を含む。ワイヤ32、34、36に用いられる材料の非限定的な例として、銅及びアルミニウムがある。別の例において、フィンはアルミニウムにより作製される。シンセティックジェット16は更に、流体23を放出する複数のオリフィス19を含む。一実施形態において、この流体は空気である。構造安定性を高めるために、フィン28の基部中央37にスロットを開口させ、このスロット内に同様のワイヤフレーム12を用いてもよい。ここでは、1つのヒートシンクと、1つのフィン及びシンセティックジェットとを図示しているが、如何なる個数のヒートシンクと、フィン及びシンセティックジェットとを用いてもよいことは、理解できよう。
【0013】
図2は、ガスケット42を含む熱管理システム40の断面図である。ガスケット42は、圧電ディスク17(図1)の外面44とフィン28の内面27との間に配置される。図1に示した圧電ディスク17は円形であるが、図2に示すような矩形を含む、如何なる平面形状であってもよい。圧電ディスク17の外面44は、フィン28の内側で前後に振動する。同様に、第2のガスケットが他方の圧電ディスク15(図1)に接着結合される。幾つかの異なる作製技術を用いて、ガスケット42とフィン28内に挿入されるシンセティックジェット16とを機械的に結合させてもよい。特定の実施形態では、ガスケット42を別個に作製し、ガスケットの各側部に接着剤を塗布してもよい。ガスケット42は更に、一方の側部上において、室温で十分な性能を発揮する接着剤を用いて、別個に作製されたジェット16に取り付けられ、その後、ジェット16がフィン28内に挿入される。更に、他方の側部上において、この接着剤が所望の性能を確実に発揮するように、熱又は薬品が施される。ガスケット42の厚さは、圧電ディスク17に必要な、前後振動の所望量に基づいて選択可能である。例えば、必要な前後振動の所望量が300μmの場合は、ジェット16とフィン28の内面27との衝突を避けるために、ガスケットの厚さを少なくとも300μmとする。別の実施形態では、ガスケット42がシンセティックジェット16の作製時に圧電ディスク17上に組み込まれ、更に接着剤が外側ガスケット材料上に塗布される。シンセティックジェット16がフィン28内に挿入されると、機械的圧力、熱、又は化学的活性化のいずれかにより接着剤を活性化させる。その結果、接着剤により、ガスケット42がフィンの内面27に接合する。別の実施形態では、ガスケットをシンセティックジェット上に施し、フィンに取り付けた後、所定の温度で硬化させる。
【0014】
図3は、複数の凸部62を含む熱管理システム60の断面図である。凸部62は、シンセティックジェット16の圧電ディスク17(図1)の外面44上の様々な位置64に形成される。同様の形状の凹部(図示せず)がフィン28の内側27の同じ位置に形成され、凸部62が個別の凹部内に嵌合し、シンセティックジェット16とフィン28との望ましい機械的結合が得られるようになっている。一実施形態では、フィン28の内側27を穿孔後、これらの穴をエポキシで満たして表面全体にわたって滑らかな凹部を作ることによって、凹部が形成される。別の実施形態では、ダイを用いた型押加工によって凸部が形成される。如何なる個数の凹部及び凸部を形成してもよいことは、理解できよう。
【0015】
図4は、複数の位置決めピン82、84、86、88を含む熱管理システム80の断面図である。位置決めピンは、圧電ディスク17の外面44上に溶接又ははんだ付けされる。図示の実施形態では、2本の位置決めピン82、84及び86、88がそれぞれ、圧電ディスクの各側に溶接される。特定の実施形態では、フィン28のベース/ヒートシンク24(図1)に、位置決めピンを受け入れる密嵌穴92が穿孔される。位置決めピンにより、シンセティックジェット16とフィン28との間を確実に、強固に機械的に結合できる。この場合も、如何なる個数の穴及び位置決めピンを用いてもよい。
【0016】
図5は、圧電ディスク15、17の各表面44の全面に非導電性テープのシート122を有する熱管理システム120の断面図である。シート122は、シンセティックジェット16をフィン28から電気的に分離し、フィン28の内側金属面27と接触するジェット16が短絡する可能性を回避する。非導電性テープの非限定的な例として、カプトン(登録商標)がある。更に、シリコーン層128がフィン28の上部開口132に施され、シンセティックジェット16をフィン28のキャビティ内に閉じ込める。層128により、シンセティックジェット16とフィン28とが確実に結合される。また、滑らかな層128であれば、ヒートシンク24の空気流の空力面になる。
【0017】
図6は、はみ出し部を有するシンセティックジェット142を含む熱管理システム140の断面図である。シンセティックジェット142のはみ出し部144により、シンセティックジェット142の上面と底面とを、外部支持スロット内に嵌合させ、シンセティックジェット142の上面と底面とを、フィン28に確実に、強固に取付けることができる。図示のように、圧電ディスク15、17は、この圧電ディスク15、17が嵌合するスロットの上方及び下方(必要な場合)に延びている。構造安定性を高めるために、シリコーン材料(図示せず)をはみ出し部スロットに導入して、シンセティックジェット16を保持してもよい。
【0018】
図7は、フィンキャップ182を含む熱管理システム180の上面図である。フィンキャップ182は、フィン28の上部開口132に配置される。フィンキャップ182は、シンセティックジェット16をキャップと接触させずにフィン28の内側にしっかりと閉じ込めることができるように設計される。シンセティックジェット16を電気接続する経路が得られるように、貫通穴186をフィンキャップ182に形成してもよい。図示の実施形態では、フィンキャップ182の形状は、フィンの断面と同様であり、凹状端部を有する。別の実施形態では、この形状はフィンの断面と同様であり、短いはみ出し壁嵌合端部を有する。複数のフィンが用いられる実施形態では、単一のフィンキャップを各々のフィンに用いてもよいが、複数のキャップを有する上板で全てのフィンを覆ってもよい。一実施例では、フィンキャップ182が、シリコーン又はエポキシによりフィンに接着結合される。
【0019】
図8は、熱管理システムの作製方法の一例200のステップを示す流れ図である。この方法200は、各々のフィンが1つ以上の個別のキャビティを有する1つ以上の個別のフィンを含む、少なくとも1つのヒートシンクを設けるステップ202を含む。ステップ204では、少なくとも1つのシンセティックジェットを含むシンセティックジェットスタックが、シンセティックジェットスタックをフィンの内側に堅固に配置する少なくとも1つの係合構造を使用して、フィン内に取り付けられる。シンセティックジェットは、流体を放出する少なくとも1つのオリフィスを含む。一実施形態では、少なくとも1つのシンセティックジェットの各々に貫入するワイヤ配列体を、個別の1つ以上のフィンに取り付けることによる係合構造を用いる。別の実施形態では、ガスケットを少なくとも1つのシンセティックジェットの外面とフィンの内面とに接着結合させることによる係合構造を用いる。また別の実施形態では、複数の凸部をシンセティックジェットの外面に形成することによる係合構造を用いる。これらの複数の凸部は、フィンの表面に埋設された複数の個別の凹部上に配置される。
【0020】
別の実施形態では、複数の位置決めピンをシンセティックジェットの外面上に配置することによる係合構造を用いる。これらの位置決めピンは、ヒートシンクに穿設された複数の個別の穴内に嵌合する。別の実施形態では、シート状の非導電性テープをシンセティックジェットの各外面に接着することによる係合構造を用いる。この形態では、シンセティックジェットをキャビティ内に閉じ込めるシリコーン層がフィンの上部開口側に施される。また別の実施形態では、シンセティックジェットにはみ出し部を形成することによる係合構造を用いる。これらのはみ出し部は、フィンの上面と底面との少なくとも一方の複数の外部支持スロット内に嵌合する。これらのスロットには、確実に堅固な取付けを行うシリコーン接着剤が施される。別の実施形態では、シンセティックジェットがフィンの内側に堅固に配置されるように、フィンキャップを個別のフィンの各々の上部開口に配置することによる係合構造を用いる。このフィンキャップは、シンセティックジェットへの電気接続を容易にする1つ以上の穴を含み得る。また別の実施形態では、シンセティックジェットがフィンの内側に堅固に配置されるように各々のフィンを覆うべく構成された複数のフィンキャップを含む上板を設けることよる係合構造を用いる。フィンキャップは、シンセティックジェットへの電気接続を容易にする1つ以上の穴を含む。
【0021】
このように、上述した熱管理システム及び方法の種々の実施形態は、シンセティックジェットを組み込んだフィンの簡便且つ効率的な実装手段を達成する方法を提供する。また、この技術により、電子装置をエネルギー効率的に冷却できる。更に、このようなシステムを電子機器において低出力ファンと併用することで、所望の高性能の冷却機能を得ることができる。
【0022】
如何なる個々の実施形態においても、上記のような目的又は利点の全てを達成する必要はないことを理解されたい。したがって、当業者には明らかなように、例えば、本明細書に記述したシステム及び技術を、本明細書で教示した利点のひとつ又は利点の纏まりが達成又は最適化されるように、本明細書で教示又は示唆したその他の目的又は利点を伴わずに実装又は実施することもできる。
【0023】
また、異なる実施形態の様々な特徴を入れ替え可能なことは、当業者には明らかであろう。同様に、記述した様々な特徴を、その他既知の各特徴の等価物と同様、当業者が組み合わせて適合させ、本開示の原理に従った更なるシステム及び技術を構築することができる。
【0024】
限られた数の実施形態のみに関連して本発明を詳説したが、明らかなように、本発明がこうした開示の実施形態に限定されることはない。むしろ、本発明を修正して、上記しなかった如何なる数の変形、改変、置換、又は等価の措置を組み込むことができ、これらも本発明の特許請求の範囲に含まれる。また、本発明の種々の実施形態を記述したが、本発明の態様に、記述した実施形態の一部を含むのみであってもよいことは、理解されたい。したがって、本発明は上記の記述に限定されることなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるとみなされるべきである。
【0025】
新規性を主張し、特許法による保護を受けようとする事項は、特許請求の範囲に記載されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の個別のキャビティを有する1つ以上の個別のフィンを含む、少なくとも1つのヒートシンクと、
シンセティックジェットスタックであって、該シンセティックジェットスタックを前記フィンの内側に堅固に配置するための少なくとも1つの係合構造を使用して前記個別のキャビティの各々の内側に取り付けられた少なくとも1つのシンセティックジェットを含み、前記シンセティックジェットは、流体を放出する少なくとも1つのオリフィスを有する、シンセティックジェットスタックと、
を含む熱管理システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの係合構造が、前記少なくとも1つのシンセティックジェットの各々を前記個別の1つ以上のフィンに取り付けるワイヤ配列体を含む、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの係合構造が、前記少なくとも1つのシンセティックジェットの外面と前記フィンの内面とに接着結合されたガスケットを含む、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの係合構造が、前記シンセティックジェットの外面に形成された複数の凸部を含み、前記複数の凸部は、前記フィンの表面に埋設された複数の個別の凹部の上に配置されている、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの係合構造が、前記シンセティックジェットの外面に設けられた複数の位置決めピンを含み、前記位置決めピンは、前記ヒートシンクに穿設された複数の個別の穴内に嵌合する、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの係合構造が、
前記シンセティックジェットの各外面に接着されたシート状の非導電層と、
前記フィンの上部開口側部に施された、前記シンセティックジェットを前記キャビティ内に閉じ込めるシリコーン層と、を含む、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの係合構造が、
前記フィンの上面と底面との少なくとも一方の複数の外部支持スロット内に嵌合する、前記シンセティックジェットのはみ出し部と、
堅固な取付けを確保するために前記スロットに施されるシリコーン接着剤と、を含む、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの係合構造が、前記個別のフィンの各々の上部開口に設けられたフィンキャップを含むことにより、前記シンセティックジェットが前記フィンの内側に堅固に配置されており、前記フィンキャップは、前記シンセティックジェットへの電気接続を容易にするための1つ以上の穴を含む、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの係合構造が、前記フィンの各々を覆うように構成された複数のフィンキャップを有する上板を含むことにより、前記シンセティックジェットが前記フィンの内側に堅固に配置されており、前記フィンキャップは、前記シンセティックジェットへの電気接続を容易にするための1つ以上の穴を含む、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項10】
1つ以上の個別のキャビティを有する1つ以上の個別のフィンを含む少なくとも1つのヒートシンクを設けるステップと、
シンセティックジェットスタックを前記フィンの内側に堅固に配置するための少なくとも1つの係合構造を使用して、前記個別のキャビティの各々の内側に少なくとも1つのシンセティックジェットを含むシンセティックジェットスタックを取り付けるステップであって、前記シンセティックジェットは、流体を放出する少なくとも1つのオリフィスを有するステップと、
を含む、熱管理システムの作製方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、前記少なくとも1つのシンセティックジェットの各々に貫入するワイヤ配列体を前記個別の1つ以上のフィンに取り付けることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、前記少なくとも1つのシンセティックジェットの外面と前記フィンの内面とにガスケットを接着結合させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、
前記シンセティックジェットの外面に複数の凸部を形成することと、
前記フィンの表面上に埋設された複数の個別の凹部上に、前記複数の凸部を配置することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、
前記シンセティックジェットの外面に複数の位置決めピンを設けることと、
前記ヒートシンクに穿設された複数の個別の穴に前記位置決めピンを嵌合させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、
前記シンセティックジェットの各外面にシート状の非導電性テープを接着することと、
前記フィンの上部開口側部にシリコーン層を施して前記シンセティックジェットを前記キャビティ内に閉じ込めることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、
前記シンセティックジェットにはみ出し部を形成することと、
前期フィンの上面と底面との少なくとも一方の複数の外部支持スロット内に前記はみ出し部を嵌合させることと、
堅固な取付けを確保するために前記スロットにシリコーン接着剤を施すことを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、前記個別のフィンの各々の上部開口にフィンキャップを設け、前記シンセティックジェットを前記フィンの内側に堅固に配置することを含み、前記フィンキャップは、前記シンセティックジェットへの電気接続を容易にするための1つ以上の穴を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの係合構造の使用が、前記フィンの各々を覆うように構成された複数のフィンキャップを含む上板を設け、前記シンセティックジェットを前記フィンの内側に堅固に配置することを含み、前記フィンキャップは、前記シンセティックジェットへの電気接続を容易にするための1つ以上の穴を含む、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−94863(P2012−94863A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−230218(P2011−230218)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】