説明

燃焼式熱量計

【課題】完全燃焼・不完全燃焼判定を光検出センサと演算器によって行い、測定ガスを完全燃焼させるためにコントローラとアクチュエータを用いて燃焼一次・二次空気の調整を自動的に行う燃焼式熱量計を提供する。
【解決手段】燃焼式熱量計は、燃焼筒内部に備えたバーナーに、空気と測定ガスを供給して燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対冷接点及び熱電対温接点を用いて測定し、該測定した値と空気及び測定ガス流量との演算によりウオッベ指数を算出する燃焼式熱量計であって、前記熱電対温接点に沿わせて光ファイバを前記燃焼筒の中に挿入し、燃焼状態の光学情報はこの光ファイバを通じて光検出センサに送られ、該光検出センサによって測定された燃焼状態は演算器によって解析され、その結果はコントローラに送られ、測定ガスが完全燃焼されるように一次・二次空気が調整されることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼式熱量計に関し、詳しくは、燃焼式熱量計の測定ガス燃焼部に係り、不完全燃焼・完全燃焼の判定を光検出センサを用いて行うようにした燃焼式熱量計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術における燃焼式熱量計は、測定ガスを空気で完全燃焼させ、燃焼排ガスの温度上昇を熱電対を用いて測定し、オリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガスとの演算によりウオッベ指数を算出するというものである。
ウオッベ指数は、
W.I=C・(ΔPa/ΔPg)1/2・Δθ
C;定数
ΔPa;空気差圧
ΔPg;測定ガス差圧
Δθ:燃焼ガスの温度上昇
である。
【0003】
従来技術の燃焼式熱量計は、図3に示すように、空気を供給する管の途中にオリフィス11を備えた空気差圧伝送器12、測定ガスを供給する管の途中にオリフィス13を備えた測定ガス差圧伝送器14、測定ガスと空気を流入して燃焼させる燃焼筒15を備えた測定ガス燃焼部16とからなる。
【0004】
測定ガス燃焼部16は、筒状に形成された燃焼筒15の底部にバーナー17を備え、そのバーナー17に着火手段18を備え、バーナー17自体を暖めるための予熱ヒーター19を備えており、更に、燃焼筒15の上部においては熱電対温接点21を燃焼筒15内部に露出した状態で配置し、熱電対冷接点22を空気を流入する入口近傍に設け、更に、空気流入は、一次空気流入路23、二次空気流入路24を備え、測定ガスをバーナー17に送るための測定ガス流入路25を備えた構造となっている。
【0005】
このような構造の燃焼式熱量計においては、空気の流量をオリフィス11で発生する差圧を検出して測定し、同時に測定ガスの流量もオリフィス13で発生する差圧を検出して測定する。
【0006】
そして、バーナー17に供給された測定ガスを着火手段18により着火させ、燃焼筒15内部において測定ガスを完全燃焼させて、そのときの温度上昇を熱電対温接点21及び熱電対冷接点22で測定する。
【0007】
このようにして測定された空気の流量、測定ガスの流量、測定ガスの燃焼による温度上昇を熱電対温接点21及び熱電対冷接点22で測定し、そのデータに基づいて上記式にあてはめてウオッベ指数を算出する。
【特許文献1】特開2000−39426号公報(第4頁乃至第7頁 第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来技術で説明した燃焼式熱量計は、バーナーの調整不足により測定ガスが不完全燃焼を起こすと、ガスの燃焼による温度上昇が完全燃焼している場合のそれと比べて小さく測定され、ひいてはウオッベ指数及び熱量を実際とは少なく算出されることとなる。
熱電対起電力を監視することによってバーナーの失火は検知することができるが、不完全燃焼を検知することは温度上昇だけでは判断することができない。
現状は、バーナーの燃焼状態を目視によって確認し、観察者の経験で以って完全燃焼・不完全燃焼の判定を行い、燃焼調整を行っている。
【0009】
従って、現状目視と観察者の経験に拠る完全燃焼・不完全燃焼判定を光検出センサと演算器によって行い、測定ガスを完全燃焼させるためにコントローラとアクチュエータを用いて燃焼一次・二次空気の調整を自動的に行うようにすること、或は、完全燃焼・不完全燃焼判定を光検出センサと演算器によって行いそれを報知することに解決しなければならない課題を有する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本願発明の燃焼式熱量計は、次に示す構成にしたことである。
【0011】
(1)燃焼式熱量計は、燃焼筒内部に備えたバーナーに、空気と測定ガスを供給して燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対冷接点及び熱電対温接点を用いて測定し、該測定した値とオリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガス流量との演算によりウオッベ指数を算出する燃焼式熱量計であって、前記熱電対温接点に沿わせて光ファイバを前記燃焼筒の中に挿入し、前記バーナーの燃焼状態の光学情報はこの光ファイバを通じて光検出センサに送られ、該光検出センサによって測定された燃焼状態は演算器によって解析され、該演算器により解析された結果はコントローラに送られ、該コントローラは測定ガスが完全燃焼されるようにアクチュエータを駆動させる信号を送出し、該アクチュエータの駆動により弁が動作して、一次・二次空気が調整されることである。
(2)前記光ファイバで受光する前記バーナーの燃焼状態の光学情報は、前記バーナーで燃焼する炎の色の成分とその強度であることを特徴とする(1)に記載の燃焼式熱量計。
(3)前記炎の色の成分は、不完全燃焼状態のときの波長590〜610nmのオレンジ色と、完全燃焼状態のときの波長430〜460nmの青色の光であることを特徴とする(2)に記載の燃焼式熱量計。
【0012】
(4)燃焼式熱量計は、燃焼筒内部に備えたバーナーに、空気と測定ガスを供給して燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対冷接点及び熱電対温接点を用いて測定し、該測定した値とオリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガス流量との演算によりウオッベ指数を算出する燃焼式熱量計であって、前記熱電対温接点に沿わせて光ファイバを前記燃焼筒の中に挿入し、前記バーナーの燃焼状態の光学情報はこの光ファイバを通じて光検出センサに送られ、該光検出センサによって測定された燃焼状態は演算器によって解析されて完全燃焼或は不完全燃焼が判定され、その判定された結果が出力手段に報知されることである。
(5)前記光ファイバで受光する前記バーナーの燃焼状態の光学情報は、前記バーナーで燃焼する炎の色の成分とその強度であることを特徴とする(4)に記載の燃焼式熱量計。
(6)前記炎の色の成分は、不完全燃焼状態のときの波長590〜610nmのオレンジ色と、完全燃焼状態のときの波長430〜460nmの青色の光であることを特徴とする(5)に記載の燃焼式熱量計。
【発明の効果】
【0013】
本提案の燃焼式熱量計は、燃焼筒での燃焼状態を光検出センサで測定して完全燃焼になるように空気を調整することで、測定ガスの完全燃焼調節を自動化することが可能となり、従来技能のある人間の力量に拠っていた特殊な調整作業が標準的作業化にすることができる。
【0014】
又、燃焼筒での燃焼状態を光検出センサで測定して報知するようにしたことで、現在の燃焼状態が完全燃焼であるか否かがその出力表示で判別できるため、燃焼状態判断の定量化を図り、燃焼状態を常時監視することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本願発明に係る燃焼式熱量計の種々の実施例について図面を参照して説明する。
尚、従来技術で説明したものと同じものには同一符号を付与して説明する。
【0016】
本願発明の第1実施例の燃焼式熱量計は、従来技術で説明したものと同じく、測定ガスを空気で完全燃焼させ、燃焼排ガスの温度上昇を熱電対を用いて測定し、オリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガスとの演算によりウオッベ指数を算出するというものである。
【0017】
ウオッベ指数は、
W.I=C・(ΔPa/ΔPg)1/2・Δθ
C;定数
ΔPa;空気差圧
ΔPg;測定ガス差圧
Δθ:燃焼ガスの温度上昇
である。
【0018】
このウオッベ指数を算出するとしても、完全燃焼することが前提であるため、本実施例においては完全燃焼させるために、燃焼筒での燃焼状態を光検出センサで測定して完全燃焼になるように空気を調整して自動化を図っている。
【0019】
第1実施例の燃焼式熱量計は、図1に示すように、空気を供給する管の途中にオリフィス11を備えた空気差圧伝送器12と、測定ガスを供給する管の途中にオリフィス13を備えた測定ガス差圧伝送器14と、測定ガスと空気を流入して燃焼させる燃焼筒15を備えた測定ガス燃焼部16と、熱電対温接点21に沿わせて燃焼筒15の中に挿入した光ファイバ31と、この光ファイバ31を通じてバーナーの燃焼状態の光学情報を受信する光検出センサ32と、この光検出センサ32によって測定された燃焼状態を解析する演算器33と、この演算器33により解析された結果を受領し、測定ガスが完全燃焼されるようにアクチュエータ34a、34bを駆動させる信号を送出するコントローラ35と、針弁を駆動させるためのアクチュエータ34a、34bと、アクチュエータ34a、34bにより動作して一次・二次空気を調整する針弁36a、36bと、から大略構成されている。
【0020】
測定ガス燃焼部16は、筒状に形成された燃焼筒15の底部にバーナー17を備え、そのバーナー17に着火手段18を備え、バーナー17自体を暖めるための余熱ヒーター19を備えており、更に、燃焼筒15の上部においては熱電対温接点21を燃焼筒15内部に露出した状態で配置し、熱電対冷接点22を空気を流入する入口近傍に設け、更に、空気流入は、一次空気流入路23、二次空気流入路24を備え、測定ガスをバーナー17に送るための測定ガス流入路25を備えた構造となっている。
この一次空気流入路23が針弁36aにより開閉制御され、二次空気流入路24が針弁36bにより開閉制御される。
【0021】
このような構造の燃焼式熱量計においては、従来技術で説明した燃焼式熱量計と同じく、空気の流量をオリフィス11で発生する差圧を検出して測定し、同時に測定ガスの流量もオリフィス13で発生する差圧を検出して測定する。
そして、バーナー17に供給された測定ガスを着火手段18により着火させ、燃焼筒15内部において測定ガスを完全燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対温接点21及び熱電対冷接点22で測定する。
【0022】
このようにして測定された空気の流量、測定ガスの流量、測定ガスの燃焼により発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対温接点21及び熱電対冷接点22で測定し、そのデータに基づいて上記式にあてはめてウオッベ指数を算出する。
【0023】
そして、完全燃焼させるために、熱電対温接点21に沿わせて光ファイバ31を燃焼筒15の中に挿入する。これは、測定ガスの燃焼状態を監視・判定する部品及び要素は、燃焼筒15内であってバーナー17の近傍位置に組み込むことは寸法上の制約及び熱拡散又はガス流動に影響を与えるために避けなければならない。従って、光ファイバ31を通じて別置の光検出センサ32に導入させるようにしたのである。
【0024】
光検出センサ32で検出する燃焼状態の光学情報は、炎の色を光ファイバ31で受光することによって判断される。
不完全燃焼状態では、炎から遊離したカーボンから発する波長590〜610nmのオレンジ色が強く検出されるが、完全燃焼になるにつれ、オレンジ色の光は弱まり、波長430〜460nmの青色の光が強く検出される。
このため、炎の色の成分(波長)とその強度を測定することによって燃焼状態が把握できる。熱量計の構造上、光検出器(光検出センサ32)を燃焼筒15の中へ直接挿入することができないので、炎色の光学情報は燃焼筒15内に光ファイバ31を挿入して、それを通じて燃焼筒15外の光検出器(光検出センサ32)に導入し、燃焼状態の検出を行う。
【0025】
即ち、バーナー17の燃焼状態の光学情報はこの光ファイバ31を通じて光検出センサ32に送られる。光検出センサ32によって測定された燃焼状態は演算器33によって解析される。
【0026】
演算器33により解析された結果はコントローラ35に送られる。このコントローラ35は測定ガスが完全燃焼されるように(炎が波長430nm〜460nmの青色の光が発生するように)アクチュエータ34a、34bを駆動させる信号を送出する。アクチュエータ34a、34bの駆動により針弁36a、36bが動作して、一次・二次空気が調整される。
【0027】
測定ガスが完全燃焼となるまで燃焼状態の検出(光ファイバ31、光検出センサ32)、解析(演算器33)、制御(コントローラ35)、駆動(アクチュエータ34a、34b)が繰り返されるのである。
【0028】
次に、本願発明の第2実施例の燃焼式熱量計について、図2を参照して説明する。
【0029】
第2実施例の燃焼式熱量計は、第1実施例の燃焼式熱量計と同じく、測定ガスを空気で完全燃焼させ、燃焼排ガスの温度上昇を熱電対を用いて測定し、オリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガスとの演算によりウオッベ指数を算出するというものである。
そして、完全燃焼或は不完全燃焼の判断を人間の目視ではなく、光検出センサと演算器によって行うことにより、燃焼状態判断の定量化、燃焼状態の常時監視が実現されるというものである。
【0030】
それは、図2に示すように、空気を供給する管の途中にオリフィス11を備えた空気差圧伝送器12と、測定ガスを供給する管の途中にオリフィス13を備えた測定ガス差圧伝送器14と、測定ガスと空気を流入して燃焼させる燃焼筒15を備えた測定ガス燃焼部16と、熱電対温接点21に沿わせて燃焼筒15の中に挿入した光ファイバ41と、この光ファイバ41を通じてバーナー17の燃焼状態の光学情報を受信する光検出センサ42と、この光検出センサ42によって測定された燃焼状態を解析して完全燃焼或は不完全燃焼を判定する演算器43と、この演算器43により判定された結果を出力する出力手段44と、から大略構成されている。
【0031】
測定ガス燃焼部16は、筒状に形成された燃焼筒15の底部にバーナー17を備え、そのバーナー17に着火手段18を備え、バーナー17自体を暖めるための余熱ヒーター19を備えており、更に、燃焼筒15の上部においては熱電対温接点21を燃焼筒15内部に露出した状態で配置し、熱電対冷接点22を空気を流入する入口近傍に設け、更に、空気流入は、一次空気流入路23、二次空気流入路24を備え、測定ガスをバーナー17に送るための測定ガス流入路25を備えた構造となっている。
【0032】
このような構造の燃焼式熱量計においては、従来技術で説明した燃焼式熱量計と同じく、空気の流量をオリフィス11で発生する差圧を検出して測定し、同時に測定ガスの流量もオリフィス13で発生する差圧を検出して測定する。
そして、バーナー17に供給された測定ガスを着火手段18により着火させ、燃焼筒15内部において測定ガスを完全燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対温接点21及び熱電対冷接点22で測定する。
【0033】
このようにして測定された空気の流量、測定ガスの流量、測定ガスの燃焼により発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対温接点21及び熱電対冷接点22で測定し、そのデータに基づいて上記式にあてはめてウオッベ指数を算出する。
【0034】
そして、完全燃焼させるために、熱電対温接点21に沿わせて光ファイバ41を燃焼筒15の中に挿入する。これは、測定ガスの燃焼状態を監視・判定する部品及び要素は、燃焼筒15内であってバーナー17の近傍位置に組み込むことは寸法上の制約及び熱拡散又はガス流動に影響を与えるために避けなければならない。従って、光ファイバ41を通じて別置の光検出センサ42に導入させるようにしたのである。
【0035】
光検出センサ42で検出する燃焼状態の光学情報は、炎の色を光ファイバ41で受光することによって判断される。
不完全燃焼状態では、炎から遊離したカーボンから発する波長590〜610nmのオレンジ色が強く検出されるが、完全燃焼になるにつれ、オレンジ色の光は弱まり、波長430〜460nmの青色の光が強く検出される。
このため、炎の色の成分(波長)とその強度を測定することによって燃焼状態が把握できる。熱量計の構造上、光検出器(光検出センサ42)を燃焼筒15の中へ直接挿入することができないので、炎色の光学情報は燃焼筒15内に光ファイバ41を挿入して、それを通じて燃焼筒15外の光検出器(光検出センサ42)に導入し、燃焼状態の検出を行う。
【0036】
即ち、バーナー17の燃焼状態の光学情報はこの光ファイバ41を通じて光検出センサ42に送られる。光検出センサ42によって測定された燃焼状態は演算器43によって解析されて完全燃焼或は不完全燃焼が判定される。演算器43により判定された結果は出力手段44である出力要素に報知され反映される。
【産業上の利用可能性】
【0037】
完全燃焼・不完全燃焼判定を光検出センサと演算器によって行い、測定ガスを完全燃焼させるためにコントローラとアクチュエータを用いて燃焼一次・二次空気の調整を自動的に行うようにすること、或は、完全燃焼・不完全燃焼判定を光検出センサと演算器によって行いそれを報知する燃焼式熱量計を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本願発明の第1実施例の燃焼式熱量計を示した説明図である。
【図2】本願発明の第2実施例の燃焼式熱量計を示した説明図である。
【図3】従来技術の燃焼式熱量計を示した説明図である。
【符号の説明】
【0039】
11 オリフィス
12 空気差圧伝送器
13 オリフィス
14 測定ガス差圧伝送器
15 燃焼筒
16 測定ガス燃焼部
17 バーナー
18 着火手段
19 予熱ヒーター
21 熱電対温接点
22 熱電対冷接点
23 一次空気流入路
24 二次空気流入路
25 測定ガス流入路
31 光ファイバ
32 光検出センサ
33 演算器
34a アクチュエータ
34b アクチュエータ
35 コントローラ
36a 針弁
36b 針弁
41 光ファイバ
42 光検出センサ
43 演算器
44 出力手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼筒内部に備えたバーナーに、空気と測定ガスを供給して燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対冷接点及び熱電対温接点を用いて測定し、該測定した値とオリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガス流量との演算によりウオッベ指数を算出する燃焼式熱量計であって、
前記熱電対温接点に沿わせて光ファイバを前記燃焼筒の中に挿入し、前記バーナーの燃焼状態の光学情報はこの光ファイバを通じて光検出センサに送られ、該光検出センサによって測定された燃焼状態は演算器によって解析され、該演算器により解析された結果はコントローラに送られ、該コントローラは測定ガスが完全燃焼されるようにアクチュエータを駆動させる信号を送出し、該アクチュエータの駆動により弁が動作して、一次・二次空気が調整されることを特徴とする燃焼式熱量計。
【請求項2】
前記光ファイバで受光する前記バーナーの燃焼状態の光学情報は、前記バーナーで燃焼する炎の色の成分とその強度であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼式熱量計。
【請求項3】
前記炎の色の成分は、不完全燃焼状態のときの波長590〜610nmのオレンジ色と、完全燃焼状態のときの波長430〜460nmの青色の光であることを特徴とする請求項2に記載の燃焼式熱量計。
【請求項4】
燃焼筒内部に備えたバーナーに、空気と測定ガスを供給して燃焼させることにより発生する燃焼排ガスの温度上昇を熱電対冷接点及び熱電対温接点を用いて測定し、該測定した値とオリフィス前後の差圧から得られた空気及び測定ガス流量との演算によりウオッベ指数を算出する燃焼式熱量計であって、
前記熱電対温接点に沿わせて光ファイバを前記燃焼筒の中に挿入し、前記バーナーの燃焼状態の光学情報はこの光ファイバを通じて光検出センサに送られ、該光検出センサによって測定された燃焼状態は演算器によって解析されて完全燃焼或は不完全燃焼が判定され、その判定された結果が出力手段に報知されることを特徴とする燃焼式熱量計。
【請求項5】
前記光ファイバで受光する前記バーナーの燃焼状態の光学情報は、前記バーナーで燃焼する炎の色の成分とその強度であることを特徴とする請求項4に記載の燃焼式熱量計。
【請求項6】
前記炎の色の成分は、不完全燃焼状態のときの波長590〜610nmのオレンジ色と、完全燃焼状態のときの波長430〜460nmの青色の光であることを特徴とする請求項5に記載の燃焼式熱量計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−151512(P2008−151512A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−336618(P2006−336618)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】