説明

物体を追跡するための無線システム

物体に接続可能なトランスポンダ装置(12)を備えた、位置を求めるために空間において物体を追跡するためのシステム(10)である。前記トランスポンダ装置(12)は、一又は数個のトランスポンダアンテナ(20)、ならびに、それを介して無線信号を受信するためトランスポンダアンテナ(20)に接続されたトランスポンダ回路(21)を有している。当該トランスポンダ装置(12)は、無線信号に対して既知の遅延を加算し、これにより、トランスポンダアンテナ(20)を介して送信するための無線応答を生成する。送信器(42)は、それを介して無線信号を送信するための第一アンテナ(43)に接続されている。受信器(42)は、それを介してトランスポンダ装置(12)の無線応答を受信するため、第一、第二ならびに第三アンテナ(43、44、45)に接続されている。位置算出器(46)は、物体の位置を、既知の遅延に応じ、ならびに、第一、第二、第三アンテナ(43、44、45)からの無線信号の発信から受信までの時間として算出するため、送信器(42)および受信器(42)に関連づけられている。また、方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願のデータ】
【0001】
本出願は、現在の出願人によってなされ、参照のため本出願に取り込まれる、2005年5月6日出願の米国仮特許出願番号60/678、190の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、空間における位置ならびに方向を求めるため、物体を追跡する無線システムに関するものである。本書面で説明される、かかる無線追跡システムは、コンピュータ支援手術において器具を追跡するための例として用いられているが、採掘、在庫棚卸しの検索(storage inventory retrieval)、ナノロボティクス、神経外科、心臓病学、内部診断法(endodiagnostics)、車両追跡、ならびに、他のいずれの産業的な応用等の他の用途も考慮することができる。
【背景技術】
【0003】
空間における位置ならびに方向を求めるため、物体を追跡することが要求される場合がある。例えば、コンピュータ支援手術においては、執刀医に対し、骨エレメントと手術器具間の相関位置に関する有用なデータを提供するため、位置ならびに方向を求めるよう器具が追跡される。例えば、骨のインプラントを含む整形外科手術においては、骨エレメントの変更に関する正確な情報を提供する追跡システムを用いることが役立っている。
【0004】
既知の追跡システムは、不十分な精度、あるいは、当該追跡システムを使って実施する操作に全く適していないシステム、のいずれかをオファーするにすぎない。例えば、コンピュータ支援手術においては、器具を追跡するために光学システムが用いられる。かかるシステムにおいては、正確な位置ならびに方向データを提供するため、器具と動作センサとの間に視野(line of sight)が要求される。これにより、術中の患者の位置は、器具と動作センサとの間で維持されなければならない、この視野によって影響を受ける。
【0005】
コンピュータ支援手術においては、電磁エミッタ等の他のタイプにかかるシステムが用いられてきた。しかし、かかるシステムは、通常、かさばる部品、あるいは、エミッタ部品を相互接続する配線を含んでいる。したがって、手術環境における作業スペースを殺菌しなければならず、かかるシステムを使用するには高価な対策が必要とされる。
【0006】
【特許文献1】なし
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明の目的は、物体を追跡するための新たな無線システムを提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、従来技術の問題点を解決することである。
【0009】
したがって、本発明によると、位置を求めるため、空間において物体を追跡するためのシステムであって、空間における位置を求めるため、物体を追跡するためのシステムであって、前記物体と接続可能なトランスポンダ装置であり、当該トランスポンダ装置は、トランスポンダアンテナ、ならびに、前記トランスポンダアンテナを介して無線信号を受信するため前記トランスポンダアンテナに接続されたトランスポンダ回路を有し、既知の遅延を前記無線信号に加算することにより、前記トランスポンダアンテナを介して無線応答(RF response)を送信するトランスポンダ装置と、第一、第二ならびに第三アンテナと、前記第一アンテナを介して前記無線信号を送信するため、前記第一アンテナに接続された送信器と、それを通じて前記トランスポンダ装置の前記無線応答を受信するため、前記第一、第二ならびに第三アンテナに接続された受信器と、および 既知の遅延、ならびに、前記無線信号の送信と前記第一、第二および第三アンテナによる前記無線応答の受信との間の時間間隔に応じて、前記物体の位置を算出するため、前記送信器ならびに前記受信器に関連づけられた位置算出器と、を備えたことを特徴とするシステムが提供される。
【0010】
また、本発明によると、空間における位置を求めるため、物体を追跡するための方法であって、固定位置から無線信号を送信するステップと、前記物体上のトランスポンダ装置により前記無線信号を受信するステップと、前記トランスポンダ装置から、既知の遅延を有する前記無線信号から構成される無線帰還信号を送信するステップと、前記固定位置に関連する少なくとも前記3つのアンテナにより前記無線信号を受信するステップと、ならびに 前記既知の遅延、ならびに、前記無線信号の送信と前記第一、第二および第三アンテナによる前記無線応答の受信との間の前記時間間隔に応じて、前記少なくとも3つのアンテナのそれぞれと前記トランスポンダ装置との間の距離から前記物体の位置を算出するステップと、を備えたことを特徴とする方法が提供される。
【発明を実施するための好適な形態】
【0011】
本発明の本質について説明するとともに、添付された図面を参照すると、その中で、その好ましい実施形態が実例として示されている:
図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態による追跡システムは、全体的に10で示される。かかる追跡システム10は、トランスポンダ装置12(可動式で、独自の電源を備える)ならびに追跡ステーション14(固定式)を有している。かかる追跡ステーション14は、コンピュータ支援手術システム16、あるいは、追跡ステーション14によって生成される位置ならびに方向のデータを要求する他のシステムに、任意に接続される。
【0012】
前記トランスポンダ装置12は、位置ならびに方向を求めるため、必要に応じ空間において追跡対象である器具あるいは他の物体に接続可能である。トランスポンダ装置12を追跡することにより追跡ステーション14が位置ならびに方向に関する情報を得ることが可能となるよう、追跡ステーション14と追跡される物体との間の相互関係は、既知(例えば、キャリブレーションを通じて)である。コンピュータ支援手術システムにおいて、かかるトランスポンダ装置12ならびに追跡ステーション14のアンテナは、通常、0.5メートルから10メートルの間の距離範囲で分離されているが、適用されるタイプによっては、それより近くても遠くてもよい。
【0013】
トランスポンダ装置12は、トランスポンダ回路21に接続されたアンテナ20を有している。かかるアンテナ20は、トランスポンダ回路21に指示されるとおり、入力する無線信号を受信し、当該入力無線信号に応じて応答信号を送信するために設けられる。
【0014】
かかるトランスポンダ回路21は、入力無線信号を受信し、アンテナ20を介しての応答の送信を制御する。より具体的に言うと、信号の受信とトランスポンダ装置12からの応答信号の送信との間には、その時間的遅延が既知である時間遅延が生じる。かかる時間遅延は、例えば、一又は二のSAWフィルタ、遅延線あるいは遅延回路上の他の遅延方法によって生じる。前記トランスポンダ回路21は、入力無線信号を増幅してもよい。
【0015】
追跡ステーション14は、コントローラ40を有している。前記コントローラ40は、追跡ステーション14の動作を制御する処理ユニット(例えば、マイクロコントローラー、コンピュータ等)である。かかるコントローラ40は、それによりオペレータが追跡システム10に命令することができる、ユーザインターフェース41に接続される。前記コントローラ40は、位置ならびに方向に関するデータを、追跡システム10からの出力としてユーザインターフェース41に送信する。
【0016】
また、かかるコントローラ40は、送/受信器42に接続されている。前記送/受信器42は、アンテナ43、44ならびに45を介して、変調された無線信号を送信し、アンテナ43から45を用いて、トランスポンダ装置12からの応答無線信号を受信するため設けられている。
【0017】
したがって、図1に示すように、アンテナ43、44ならびに45の全部は、それぞれ別々に送/受信器42に接続されている。位相のずれ(dephasing)を最小にするため、送/受信器42とアンテナ43から45間の距離を最短にすることが好ましい。しかし、送/受信器42とアンテナ43から45間が無視することのできない距離であるので、それに起因する送信についての遅延を補償するために値テーブルを用いることもできる。送/受信器42の動作は、コントローラ40によって指令される。
【0018】
位置/方向演算器46は、コントローラ40に接続されている。かかる位置/方向演算器46は、通常、ソフトウエア、あるいは、コントローラ40に関連づけられたドライブであって、それにより、位置、ならびに、必要に応じてトランスポンダ装置12の方向が演算される。位置/方向演算器46の動作は、以下に述べる通りである。
【0019】
コントローラ40には、障害検出器47も接続されている。かかるコントローラ40は、トランスポンダ装置12と追跡ステーション14間のどのような障害をも検出する、障害検出器47に命令を出す。より具体的に言うと、障害誘発物体(obstruction-inducing objects)は、追跡ステーション14のアンテナ43から45とトランスポンダ装置12のアンテナ20との間に干渉を生じさせることが可能である。したがって、どのような障害も考慮するように障害検出器47が設けられ、位置/方向演算器46中の補償ソフトウエアにより、位置算出におけるどのような障害も考慮されることになる。干渉レベルを判断するため、例えば、アンテナ43から45によって受信された雑音、ならびに、無線信号のレベルが監視される。これらの情報は、後に前述の補償ソフトウエアによって用いられる。障害検出器47は、オペレーターに対し、いずれの干渉物を手術野から取り除くようアドバイスするため、無視できないレベルの干渉が存在する旨(音声信号、可視信号で)合図してもよい。
【0020】
コンピュータ支援手術システム16は、当該システム16のオペレーターに対し、かかる情報を様々な形式で提供するため、コンピュータ支援手術システム16により用いられる位置および方向のデータを受け取るよう、コントローラ40に選択的に接続(例えば、無線接続)されている。
【0021】
ここでは、追跡システム10の様々なコンポーネントについて説明がなされてきたが、当該追跡システム10の一般的な動作は、以下の通りである。
【0022】
位置ならびに、必要に応じて物体に関する方向情報を得るため、コントローラー40は、トランスポンダ装置12への送信を開始する。かかるコントローラー40は、位置/方向演算器46に信号を送信する。
【0023】
例えば、位置/方向演算器46に動作パルスが送られる。かかる位置/方向演算器46は、周期カウンター(すなわち、内部クロック)を有し、位置の算出においては、送信時(Tx)ならびに受信時(Rx)のカウンタの値が用いられる。また、以下で説明されるように、位置/方向演算器46中の位相コンパレーターによる位相の計測も考慮される。
【0024】
コントローラー40から送/受信器42に対し、同時に送信器動作パルスが送られる。これにより、送/受信器42は、アンテナ43から45のいずれかに対して動作信号を送る。例えば、アンテナ43は、コントローラー40のこのような動作により変調無線信号(例えば、無線パルス)を発信する。
【0025】
アンテナ43からの変調無線パルスは、トランスポンダ装置12のアンテナ20によって受信される。アンテナ20によって受信されたかかる変調無線パルスは、信号をアンテナ20により発せられる遅延帰還パルスの形式で返送する、トランスポンダ回路21に転送される。前述のように、アンテナ20による信号の受信とアンテナ20による帰還信号の発信の間の遅延は、既知のものである。変調無線パルスは、トランスポンダ回路21のサイズに応じた、長さの短い波列である。
【0026】
前記変調無線パルスを、遅延帰還信号に増幅するようにしてもよい。より具体的に言うと、反射の効果(effect of reflections)を減少させるため、帰還信号に対して利得(gain)を与えることが考えられる。トランスポンダ装置12中のいかなる利得も、送/受信器42の受信感度に応じたものである。入力変調無線パルス中の何らかの振幅損失に応じて利得を与えることも考えられる。
【0027】
トランスポンダ装置12から発信された帰還無線信号は、3つのアンテナ43、44ならびに45の全てで受信される。したがって、トランスポンダ回路21の位置を三角測量により算出することができる。
【0028】
前記3つのアンテナ43から45のそれぞれは、受信器終了信号をコントローラー40に転送する、送/受信器42に対して遅延帰還信号の通知を送る。
【0029】
かかる信号を受信したコントローラー40は、周期カウンターによる信号の受信についての時間値を得るため、終了パルスを通じて位置/方向演算器46を動作させる。前記信号は、位置/方向演算器46により認識され、それにより、アンテナ43から45とトランスポンダ装置12間の距離を用い、三角測量によってトランスポンダ装置12の位置を算出することができる。アンテナ43から45とトランスポンダ装置12との間の距離を算出する場合に、トランスポンダ装置12における時間の遅れが考慮される。
【0030】
方向情報が必要な場合、物体は、非線形配列あるいは直交する配列の3つのトランスポンダ装置12を備えるべきであることが指摘されている。それに代えて、適切な無線スイッチを介し、トランスポンダ回路21用に3つのアンテナ20を有するトランスポンダ装置12を用いてもよい。かかる3つのトランスポンダ用アンテナは、直交して配向されることになる。トランスポンダ装置12のいずれか1つ、あるいは、1つのアンテナを有するトランスポンダ装置12だけでは、場所情報しか提供することができない。
【0031】
位置/方向演算器46が周期カウンターを用いる場合、送/受信器42による変調無線パルスの送信と帰還無線信号の受信との間の時間量は、当該周期カウンターにより測定された周期の数に応じて算出される。次に、不完全な残りの周期を、送/受信器42による信号の送信と受信の間の全時間についての周期の数を算出するために用いられる時間値に変換するため、位相コンパレータが用いられる。
【0032】
前述のように、アンテナとトランスポンダ装置12間の距離は、この時間値に応じて算出され、さらにトランスポンダ装置12における時間遅延ならびに光の速さが考慮される。
【0033】
追跡ステーション14は、3つのアンテナ、すなわち、アンテナ43から45までを有するものとして説明されてきたが、位置ならびに方向の測定精度を向上させるため、トランスポンダ装置12および/又は追跡ステーション14に追加のアンテナを設けることが想定される。また、要求される精度レベルに応じて、用いられるアンテナのタイプを選択することも可能である。ある実施形態において、追跡ステーション14は、通常、送/受信器42ならびに追跡ステーション14の他の部品に必要とされる回路とともに、その隅に複数のアンテナ(各アンテナ用の回路を備えた)を有する長方形のプリント基板を有している。しかし、各アンテナ毎に独立したプリント回路を配する等の他の構成も想定される。前記複数のアンテナのうちのいずれか3つが、平面を形成するよう配置される。信号の周波数は、通常、915MHzである。様々な動作信号は、適切な周波数から構成される。ある例においては、追跡ステーション14のために八木アンテナを使用することが想定される。
【0034】
障害検出器47は、それに対して障害データを送るようにコントローラー40に接続されている。より具体的に言うと、アンテナ43、44および/又は45とトランスポンダ装置12との間の物体の存在を検出する、目視可能なセンサー(あるいは、音声、超音波、レーザーセンサー等)を用いることが想定される。何らかの障害が存在する場合、位置/方向演算器46は、トランスポンダ装置12の位置ならびに方向を算出するにあたって、そのデータを考慮に入れる。追跡ステーション14が、3つ以上のアンテナを伴って設けられている場合、位置/方向演算器46により位置ならびに方向を算出する際に、任意のアンテナとトランスポンダ装置12との間に障害が存すると考えられる場合、前記いずれかのアンテナからの信号を取り除くことが可能である。また、位置/方向演算器46が、様々なタイプの障害の影響を表す表形式の情報(tabulated infromation) で構成されたデータベースを伴って設けられることが想定される。この情報は、障害の種類に応じ、位置ならびに方向の演算を訂正するために用いることもできる。
【0035】
本システムの上述の動作は、アンテナ43から45のいずれかによる変調無線パルスの送信も伴う。しかし、トランスポンダ装置12について、常に更新された位置ならびに方向情報を提供するため、アンテナ43から45からの送信を連続的に変更し、あるいは、他のいずれの適切なシーケンスにすることにより、追跡ステーション14が変調無線パルスを常に循環していることが指摘される。
【0036】
本追跡システム10についての他の想定される用途は、採掘、在庫棚卸しの検索(storage inventory retrieval)、ナノロボティクス、神経外科、心臓病学、内部診断法(endodiagnostics)、車両追跡、ならびに、他のいずれの産業的な応用等の他の用途を含んでいる。トランスポンダ装置12をプローブに取り付けることが想定される。かかるプローブは、注射可能なプローブ(例えば、人間あるいは動物等の生物に注射可能)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態による追跡システムを示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間における位置を求めるため、物体を追跡するためのシステムであって、
前記物体と接続可能なトランスポンダ装置であり、当該トランスポンダ装置は、トランスポンダアンテナ、ならびに、前記トランスポンダアンテナを介して無線信号を受信するため前記トランスポンダアンテナに接続されたトランスポンダ回路を有し、既知の遅延を前記無線信号に加算することにより、前記トランスポンダアンテナを介して無線による応答(RF response)を送信するトランスポンダ装置と、
第一、第二ならびに第三アンテナと、
前記第一アンテナを介して前記無線信号を送信するため、前記第一アンテナに接続された送信器と、
それを通じて前記トランスポンダ装置の前記無線応答を受信するため、前記第一、第二ならびに第三アンテナに接続された受信器と、および
既知の遅延、ならびに、前記無線信号の送信と前記第一、第二および第三アンテナによる前記無線応答の受信との間の時間間隔に応じて、前記物体の位置を算出するため、前記送信器ならびに前記受信器に関連づけられた位置算出器と、を備えたこと、
を特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1にかかるシステムにおいて、前記トランスポンダのアンテナは、3つの直交するトランスポンダアンテナを備え、これにより、前記3つのトランスポンダアンテナの前記無線応答に応じて、前記トランスポンダ装置の方向を算出可能であること、
を特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1にかかるシステムにおいて、前記位置算出器は、前記時間間隔を測定するクロックであって、前記送信器により動作するもの、を有すること、
を特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項2にかかるシステムにおいて、前記位置算出器の前記クロックは、周期カウンターならびに位相コンパレーターを備えること、
を特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項1にかかるシステムにおいて、前記位置算出器は、時間値に対する前記第一、第二および/又は第三アンテナ間の距離に関する値データを有し、これにより、前記位置算出器は、前記既知の遅延、前記時間間隔、ならびに、前記第一、第二および/又は第三アンテナ間の距離に応じて位置を算出するものであること、
を特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項1にかかるシステムであって、さらに、それによる前記無線応答の受信を含む前記時間間隔とともに、それを介して前記無線応答を受信するため、前記受信器に接続された第四アンテナ、を備えたこと、
を特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項1にかかるシステムであって、さらに、前記位置算出器に関連し、障害データを生成する障害検出器を備え、これにより、前記位置算出器は、前記既知の遅延、時間間隔ならびに前記障害データに応じて前記物体の位置を算出すること、
を特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項7にかかるシステムにおいて、前記トランスポンダ装置は、前記障害検出器が反射する障害(reflective obstruction)を識別するよう、前記無線応答を増幅するものであること、
を特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項7にかかるシステムであって、さらに、それを介して前記無線応答を受信するため前記受信器に接続された第四アンテナを備え、前記障害検出器は、障害を識別するため、前記4つのアンテナ全部を介して受信された前記無線応答を検討し、これにより、いずれかのアンテナで障害を検出すると、前記障害データは、前記4つのアンテナのいずれかを介して受信された前記無線応答をフィルターにかける(filters)こと、
を特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項7にかかるシステムにおいて、前記障害検出器は、障害を視覚的に検出するためのセンサ装置を有すること、
を特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項1にかかるシステムにおいて、前記トランスポンダ装置は、携帯電源を有すること、
を特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項1にかかるシステムにおいて、前記トランスポンダ装置は、3つのトランスポンダアンテナの間で切り替えられ、トランスポンダ回路は、前記トランスポンダアンテナを介して無線信号を受信するための前記トランスポンダアンテナに接続され、既知の遅延を前記無線信号に加算する前記トランスポンダ装置は、これにより、前記トランスポンダアンテナを介して送信する無線パルスを生成し、さらに、前記3つのトランスポンダアンテナは、直交するするよう配置されること、
を特徴とするシステム。
【請求項13】
空間における位置を求めるため、物体を追跡するための方法であって、
固定位置から無線信号を送信するステップと、
前記物体上のトランスポンダ装置により前記無線信号を受信するステップと、
前記トランスポンダ装置から、既知の遅延を有する前記無線信号から構成される無線帰還信号を送信するステップと、
前記固定位置に関連する少なくとも前記3つのアンテナにより前記無線信号を受信するステップと、ならびに
前記既知の遅延、ならびに、前記無線信号の送信と前記第一、第二および第三アンテナによる前記無線応答の受信との間の前記時間間隔に応じて、前記少なくとも3つのアンテナのそれぞれと前記トランスポンダ装置との間の距離から前記物体の位置を算出するステップと、を備えたこと、
を特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13にかかる方法において、前記無線信号を受信するステップは、前記算出ステップが、前記物体の方向を算出するステップを含むよう、3つの直交する軸において実行されること、
を特徴とする方法。
【請求項15】
請求項13にかかる方法であって、さらに、前記既知の遅延、前記時間間隔ならびに障害データに応じて位置を算出するよう、前記物体の位置を算出する前記ステップの前に障害を検出するステップを備えたこと、
を特徴とする方法。
【請求項16】
請求項13にかかる方法において、前記無線信号を受信するステップは、既知の遅延、ならびに、前記無線信号の送信から前記第一、第二、第三および第四アンテナによる前記無線応答の受信との間の時間間隔に応じて前記位置が算出されるよう、4つのアンテナにより実行されること、
を特徴とする方法。

【図1】
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【公表番号】特表2008−541020(P2008−541020A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−509282(P2008−509282)
【出願日】平成18年5月5日(2006.5.5)
【国際出願番号】PCT/CA2006/000734
【国際公開番号】WO2006/119618
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(504385502)オーソソフト インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】