説明

物品の定間隔割出し搬送装置及びこれを用いる物品の方向転換搬送装置

【課題】物品の搬送方向を確実且つ効率よく転換し得る物品の方向転換搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送コンベア3の下流端側5に渡り板部材6を介して、搬送コンベア3の搬送方向と直角に交差する転換搬送コンベア7を配設する。搬送コンベア3で搬送される物品を支持するストッパ部材9が設けられた割出し周回装置10を設ける。搬送コンベア3の下流端側5に搬送された物品を転換搬送コンベア7に向けて押出す押出し片11が設けられた押出し周回装置12を設ける。ストッパ部材9は、傾倒可能に、割出しチェーンに一定間隔で取り付けてなる。搬送コンベア9の走行速度は割出しチェーンの走行速度よりも大きい。搬送コンベア9の下流端側に搬送された物品が、隣り合う押出し片11,11間の収容空所に収容されるように、割出し周回装置10の周回動作と押出し周回装置12の周回動作が同期されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導入された物品を搬送途上で定間隔に割り出す物品の定間隔割出し搬送装置に関するものである。又、該装置により定間隔に割り出された物品を効率よく方向転換して搬送し得る物品の方向転換搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
搬送コンベアの上流端側で導入されて順次搬送される物品に対してその移動中に、印字したりシールを貼ったり、異物検査を施したり、個々に包装を施したりする等、各種の処理を施したい場合がある。このような場合、搬送されている物品を一時停止させるのでは作業能率が悪いために、物品の移動中にかかる処理を施すことが行われている。物品移動中にかかる処理を施す際、物品相互が接触して移動していると所要の処理を行えない場合が生じたり、処理を正確に行えない場合が生ずる。そこで、隣り合う物品相互間に定間隔が得られるように物品の定間隔割り出しを行う必要がある。
【0003】
搬送される物品相互間に定間隔が得られるように物品を定間隔に割り出す装置としては、例えば、実開昭63−169530号公報や特開2002−96803号公報、特開平11−180544号公報が開示する装置が提案されている。
【0004】
これらの装置は、定速度で移動する搬送コンベアと、該搬送コンベアと平行に且つそれと同一方向に走行する走行部を具えた無端状走行体を具えており、該走行部に、所定間隔を置いてストッパ片を固定した構成を有していた。そして、該搬送コンベアに導入された物品を、該ストッパ片による仕切り作用によって、隣り合う物品相互間を定間隔に設定したり、複数の物品毎にグルーピングせんとするものであった。
【0005】
これらの装置の内、前記実開昭63−169530号に係る装置にあっては、ストッパ片が前記搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出する如く該ストッパ片の基端部が無端状走行体に固定されており、又、前記特開2002−96803号公報に係る装置にあっては、前記ストッパ片が前記搬送コンベアの搬送面に向けて下方向に突出する如く該ストッパ片の基端部が無端状走行体に固定されており、又、前記特開平11−180544号公報に係る装置にあっては、前記ストッパ片が前記搬送コンベアの搬送面に向けて上方向に突出する如く該ストッパ片の基端部が無端状走行体に固定されていた。
【0006】
しかしながらこれらの装置におけるストッパ片は、その基端部を無端状走行体に固定した構成を有していたため、前記搬送コンベアの導入部に対する物品の導入タイミングと前記ストッパ片の周回タイミングが合わない事態が発生した場合は、該ストッパ片が物品を潰したりする等、物品を破損する恐れがあった。
【0007】
又、第1のコンベアで搬送される物品の搬送方向を第2のコンベアで直角方向等に方向転換させるための装置としては、例えば特開平6−115671号公報や、特開平9−40178号公報、特開2004−256267号公報等が開示する装置が提案されている。このように搬送方向を転換する目的の一つは、該第2のコンベアを移動する物品に対して、前記第1のコンベアを移動する間には行うことができない処理、例えば、物品の特定部分に印刷を施したりシールを貼着したりストロー等の付属品を取り付けたりする処理や、物品の包装状態を所要に設定する等の処理を施すことにある。
【0008】
そしてこれらの装置は、物品を搬送する第1の搬送コンベアの導出側に、該第1のコンベアと交差する方向に第2のコンベアを設け、該第1のコンベアで搬送された物品を該第2のコンベアの導入側に乗り移らせる構成を採用していた。しかしながらこれらの装置にあっては、物品の乗り移りを、該第1のコンベア周回に伴う物品の移動作用だけで行っていたため、該第1のコンベアから第2のコンベアへの物品の移載を確実且つ安定的に行わせんとするためには、該第1のコンベアの周回速度をそれ程上げることができず、搬送方向の転換作業を効率よく行うことができない問題があった。
【0009】
【特許文献1】実開昭63−169530号
【特許文献2】特開2002−96803号公報
【特許文献3】特開平11−180544号公報
【特許文献4】特開平6−115671号公報
【特許文献5】特開平9−40178号公報
【特許文献6】特開2004−256267号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、搬送される物品相互間に定間隔が得られるように物品の定間隔割り出しを行うことができ、然も、物品を損傷することなく確実に物品の定間隔割り出しを行うことのできる物品の定間隔割出し搬送装置の提供を課題とするものである。
【0011】
又、物品の搬送方向を転換する搬送方向の転換作業を確実且つ効率よく達成し得る物品の方向転換搬送装置の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前記課題を解決するため以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る物品の定間隔割出し搬送装置は、物品を一列で搬送する搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置とを具える物品の定間隔割出し搬送装置であって、該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁に沿って周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなる。該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出でき、且つ退くことができる突出片を具えており、突出状態にある該突出片が、搬送される前記物品を前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、搬送される前記物品によって前記無端状割出し走行体の走行部に向けて押圧されて退くことができるようになされており、該突出片は、付勢手段の付勢作用に逆らって退くことができるようになされている。又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る物品の定間隔割出し搬送装置のより具体的な態様は、物品を一列で水平状態に搬送する直線状の搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置とを具える物品の定間隔割出し搬送装置であって、該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁の外側において該搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなる。該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出し、且つ、前記搬送方向の上流側に傾斜した傾斜突出状態となる突出片を具えており、該傾斜突出状態にある該突出片の先端で、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、該突出片は、前記傾斜突出状態と、該無端状割出し走行体の走行部に接近した傾倒状態との間で傾動でき、該突出状態から該傾倒状態への傾動は付勢手段の付勢作用に逆らって行われるようになされており、該突出片の傾倒は、搬送される前記物品によって前記走行部に向けて押圧されることにより行われるようになされている。又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されていることを特徴とするものである。
【0014】
前記したより具体的態様において、前記突出片は、直線状に突出する直線状突出片として形成し、その先端で、搬送される前記物品の前記前面を支持するように構成すると、ストッパ部材を簡素に構成できて好ましい。
【0015】
前記したより具体的態様において、前記割出し周回装置を構成する、前記搬送コンベアの搬送方向の下流側に存する前記プーリは、該搬送方向の上流側に存する前記プーリよりも、前記搬送コンベアから離して配設し、前記無端状割出し走行体の、該搬送コンベアの上側走行部に沿う内側の走行部は、前記搬送方向に延長する直線状走行部と、これに連なる傾斜走行部とにより構成し、該直線状走行部に沿って移動する前記予定のストッパ部材が前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持した後、該予定のストッパ部材が前記傾斜走行部に沿って移動するに伴い、該ストッパ部材が該物品から離れるように構成するのがよい。
【0016】
又、本発明に係る物品の方向転換搬送装置は、物品を一列で搬送する搬送コンベアと、該搬送コンベアの搬送方向の下流端側に渡り板部材を介して、該搬送コンベアの搬送方向と交差する如く接続された方向転換用の転換搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置と、該搬送コンベアの下流端側に搬送された物品を該転換搬送コンベアに向けて押し出す押出し片が設けられた押出し周回装置とを具えている。該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁に沿って周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなる。
【0017】
該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出でき、且つ退くことができる突出片を具えており、突出状態にある該突出片が、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、搬送される前記物品によって前記無端状割出し走行体の走行部に向けて押圧されて退くことができるようになされており、該突出片は、付勢手段の付勢作用に逆らって退くことができるようになされており、又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されている。
【0018】
又、前記渡り板部材の上面は、前記下流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なり、前記転換搬送コンベアの上流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なると共に、該三つの上面に亘る如く且つ該上面の上側で、前記下流端側に搬送された物品を受け止め、該物品を前記上流端側に向けて移動させる際のガイドとなるガイド部材を設けてなり、又、前記押出し周回装置は、前記転換搬送コンベアの一側縁の外側において該転換搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状押出し走行体に、前記下流端側に移動せしめられて前記ガイド部材で受け止められた物品を前記渡り板部材を経て前記転換搬送コンベアの搬送面の上流端側に向けて押し出す前記押出し片が、前記搬送コンベアの搬送面より高い位置に存するように且つ該転換搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出するように、一定間隔で取り付けられている。
【0019】
又、前記搬送コンベアの下流端側に搬送された物品が、隣り合う前記押出し片間の収容空所に収容されるように、同期手段を介して、前記割出し周回装置の周回動作と前記押し出し周回装置の周回動作が同期されていることを特徴とするものである。
【0020】
本発明に係る物品の方向転換搬送装置のより具体的な構成は、物品を一列で水平状態に搬送する直線状の搬送コンベアと、該搬送コンベアの搬送方向の下流端側に渡り板部材を介して、該搬送コンベアの搬送方向と交差する如く接続された方向転換用の転換搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置と、該搬送コンベアの下流端側に搬送された物品を該転換搬送コンベアに向けて押し出す押出し片が設けられた押出し周回装置とを具えている。該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁の外側において該搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられている。
【0021】
該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出し、且つ、前記搬送方向の上流側に傾斜した傾斜突出状態となる突出片を具えており、該傾斜突出状態にある該突出片の先端で、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、該突出片は、前記傾斜突出状態と、該無端状割出し走行体の走行部に接近した傾倒状態との間で傾動でき、該突出状態から該傾倒状態への傾動は付勢手段の付勢作用に逆らって行われるようになされており、該突出片の傾倒は、搬送される前記物品に押圧されて行われるようになされており、又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されている。
【0022】
又、前記渡り板部材の上面は、前記下流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なり、前記転換搬送コンベアの上流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なると共に、該三つの上面に亘る如く且つ該上面の上側で、前記下流端側に搬送された物品を受け止め、該物品を前記上流端側に向けて移動させる際のガイドとなるガイド部材を設けてなり、又、前記押出し周回装置は、前記転換搬送コンベアの一側縁の外側において該転換搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状押出し走行体に、前記下流端側に移動せしめられて前記ガイド部材で受け止められた物品を前記渡り板部材を経て前記転換搬送コンベアの搬送面の上流端側に向けて押し出す前記押出し片が、前記搬送コンベアの搬送面より高い位置に存するように且つ該転換搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出するように、一定間隔で取り付けられてなる。
【0023】
又、前記搬送コンベアの下流端側に搬送された物品が、隣り合う前記押出し片間の収容空所に収容されるように、同期手段を介して、前記割出し周回装置の周回動作と前記押し出し周回装置の周回動作が同期されていることを特徴とするものである。
【0024】
前記した各物品の方向転換搬送装置において、前記渡り板部材が省略され、前記下流端側の上面が、前記転換搬送コンベアの上流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なると共に、該二つの上面に亘る如く且つ該上面の上側で、前記下流端側に搬送された物品を受け止め、該物品を前記上流端側に向けて移動させる際のガイドとなるガイド部材が設けられた物として構成されることがある。
【0025】
前記した各物品の方向転換搬送装置において、前記転換搬送コンベアは、前記押出し片が前記押出し周回装置の下流端側のプーリの円弧状周面に沿って移動する際に該押出し片が該転換搬送コンベアで搬送される物品に接触しないように、前記無端状押出し走行体の直線状走行部の下流端の手前で、該直線状走行部から離れるように屈曲したものとて構成するのがよい。
【0026】
軸線が上下方向であるプーリを具える前記物品の方向転換搬送装置において、前記割り出し周回装置を構成する、前記搬送コンベアの搬送方向の下流側に存する前記プーリは、該搬送方向の上流側に存するプーリよりも、前記搬送コンベアから離して配設し、前記無端状割出し走行体の、該搬送コンベアの上側走行部に沿う内側の走行部は、前記搬送方向に延長する直線状走行部と、これに連なる傾斜走行部とにより構成し、該直線状走行部に沿って移動する前記予定のストッパ部材が前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持した後、該予定のストッパ部材が前記傾斜走行部に沿って移動するに伴い、該ストッパ部材が該物品から離れるように構成するのがよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、前記構成を採用するため以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係る定間隔割出し搬送装置によるときは、搬送される物品を損傷することなく、確実に物品の定間隔割り出しを行うことができる。その結果、搬送される物品に対して、その移動中に、印字したりシールを貼ったり、異物検査を施したり、個々に包装を施したりする等の処理を容易且つ確実に行うことができる。
【0028】
(2) 本発明に係る方向転換搬送装置は、同期手段を介して、前記割出し周回装置の周回動作と前記押出し周回装置の周回動作を同期させているため、搬送コンベアで搬送されてきた物品を損傷することなく、該物品の搬送方向を確実且つ効率よく転換して搬送させ得る利点がある。
特に転換搬送コンベアを、前記押出し片が前記押出し周回装置の下流端側のプーリの円弧状周面に沿って円弧状に移動する際に、該押出し片が、該転換搬送コンベアで搬送される物品に接触しないように、前記無端状押出し走行体の直線状走行部の下流端の手前で、該直線走行部から離れるように屈曲する如く構成するときは、該押出し片が円弧状に移動する際に、周速度の増大した押出し片の先端部分で物品が衝撃的に叩かれて転倒するといった問題を生じさせることがないため、物品を、より効率よく然も確実に方向転換させ得ることになる。
【0029】
(3) 本発明に係る方向転換搬送装置は、搬送されて来た物品を受け止めて停止させ該物品を前記転換搬送コンベアの上流端側に向けて移動させる前記ガイド部材を、搬送コンベアの前記下流端側の上面の上側で設ける構成を採用するため、物品の転倒を招く等の恐れなく、物品をより安定的に停止させ得る利点がある。
もしも、搬送されて来た物品を搬送コンベアの下流端で静止面に乗り移らせ、乗り移った物品をガイド部材で受け止めて停止させ、その後に該物品の搬送方向を転換する構成を採用したとすれば、搬送コンベアの下流端で該静止面に排出された物品は、急停止の状態になって転倒する恐れがあり、物品を安定的に停止させ難い問題が生ずることになる。
【0030】
(4) 特に、前記ストッパ部材を構成する突出片を、直線状に突出する直線状突出片として形成するときは、図14に示すように行われる、搬送される物品に押圧されての該突出片の傾倒を、物品を損傷することなく、しかも構造簡素に達成できることになって好ましい。
【0031】
(5) 前記搬送コンベアの搬送方向の下流側に存する前記プーリを、該搬送方向の上流側に存するプーリよりも、前記搬送コンベアから離して配設し、前記無端状割出し走行体の、該搬送コンベアの上側走行部に沿う内側の走行部は、前記搬送方向に延長する直線状走行部と、これに連なる傾斜走行部とにより構成するときは、前記直線状走行部を前記搬送方向に向けて移動するストッパ部材が、これが支持する物品から離れた直後に、一つ前を移動する物品をその搬送方向に向けて衝撃的に叩いてこれを転倒させる恐れを、該ストッパ部材が前記傾斜走行部に沿って移動することによって容易に回避できることになる。
【実施例1】
【0032】
図1〜4において本発明に係る物品の方向転換搬送装置(以下、方向転換搬送装置という)1は、物品2を搬送する搬送コンベア3と、該搬送コンベア3の搬送方向Fの下流端側5に、渡り板部材6を介して該搬送コンベア3の搬送方向Fと交差する如く接続された方向転換用の転換搬送コンベア7と、搬送される該物品2を支持するストッパ部材9が設けられた割出し周回装置10と、該搬送コンベア3の下流端側5に位置された物品2を該転換搬送コンベア7に向けて押し出す押出し片11が設けられた押出し周回装置12とを具えており、該搬送コンベア3と該割出し周回装置10とにより物品の定間隔割出し搬送装置(以下、定間隔割出し搬送装置という)13が構成されている。なお本実施例においては、前記下流端側5と前記転換搬送コンベア7との間を、隙間を極力生じさせないで容易に連結できるようにするために、前記のように、両者の間に渡り板部材6を介在させている。
【0033】
本実施例において前記物品2は、図5に示すように、平面視で長方形状を呈する直方体状の紙パック8に酒やジュース、牛乳等の飲料液が封入されてなり、平面視で長辺を呈する側の一方の側面(以下、内側の側面14aともいう)14に、前工程でストロー15が付設されている。なお本実施例においては、該物品2の短辺側の幅L1は40mmに設定されている。
【0034】
前記定間隔割出し搬送装置13は、一列で搬送される物品の配置間隔が一定となるように物品の定間隔割り出しを行う装置であり、ここに定間隔割り出しとは、一列で搬送される物品の配置間隔が、予め設定した一定間隔となるように、乃至、該一定間隔の倍数となるように物品の定間隔割り出しを行うことを意味する。
【0035】
かかる定間隔割出し搬送装置13を構成する前記搬送コンベア3は、本実施例においては図6〜7に示すように、物品2を搬送する搬送コンベア3として構成されており、駆動のスプロケット16と従動のスプロケット17を、その水平な軸線を所要間隔を置いて平行状態にして配設し、該2個のスプロケット16,17にトップチェーン19を巻装してなる。該トップチェーン19は、図6〜8に示すように、リンク本体20の上部にトッププレート21を設けてなるチェーンリンク22,22相互を横連結ピン23で連結して無端状に形成されており、その上側走行部25が、上面が水平で直線状を呈する搬送面26を形成する如くなされ、該上側走行部25の長さは例えば1500mm程度に設定されている。本実施例においては、前記スプロケット16,17の下側走行部27の弛みを小さくするために、該下側走行部27を、所要間隔を置いて配置したアイドラ29,29,29,29で支持している。そして図1、図8に示すように、前記搬送コンベア3の内外の側縁30,31に沿う状態で、内側のガイドバー32と外側のガイドバー33が取付け具35を介してコンベア支持台36に固定されている。
【0036】
又前記割出し周回装置10は、図1、図2〜3、図8に示すように、前記搬送コンベア3の一側縁(外側の側縁31)に沿って周回できるものであり、2個のプーリ37,39が、前記搬送コンベア3の搬送方向Fの両側に位置させて配設され、該2個のプーリ37,39に無端状割出し走行体40が巻装されると共に、周回する該無端状割出し走行体40に前記ストッパ部材9が等間隔で取り付けられている。
【0037】
より具体的に説明すれば、図1に示すように、前記搬送コンベア3の前記上側走行部25の外側の側縁31(図8)の外側で、軸線が上下方向である第1のスプロケット(本実施例においては従動スプロケット)37aと第2のスプロケット(本実施例においては駆動スプロケット)39aとしての前記プーリ37,39が、該搬送コンベア3に近接して配設されており、該第1、2のスプロケット37a,39aに、割出しチェーン40aとしての前記無端状割出し走行体40が巻装されている。該割出しチェーン40aは、本実施例においては図8に示すようにローラチェーンとして構成されており、隣り合う縦連結ピン43,43の上側部分45,45にローラ46,46を挿通状態に取り付けると共に該ローラ46,46を上下から挟むように、該縦連結ピン43,43の上端側の部分47,47相互を上の内リンクプレート49で連結する一方、該縦連結ピン43,43の中間部分50,50相互を下の内リンクプレート51で連結してなり、又、該上下の内リンクプレート49,51が連結する隣り合う縦連結ピン組の52,52に関し、隣り合う第1の縦連結ピン43aと第2の縦連結ピン43bの上端部53,53相互を上の外リンクプレート55で連結すると共に、隣り合う第1の縦連結ピン43aと第2の縦連結ピン43bの下端部56,56相互を下の外リンクプレート57で連結してなる。なお説明の便宜上、図8(B)においてはストッパ部材9を省略している。
【0038】
本実施例においては、図1に示すように、前記搬送方向Fの上流端側に存する前記第1のスプロケット37aは前記搬送コンベア3に近接状態にあるが、その下流端側に存する前記第2のスプロケット39aは前記搬送コンベア3から稍離れている。そして、該第2のスプロケット39aに近接させて、前記割出しチェーン42の内側部分と外側部分に、該割出しチェーン42が傾斜状態に走行できるように前記ローラ45を支持する内側ガイドレールと外側ガイドレール(図示せず)が配置されており、該割出しチェーン40aの、前記上側走行部25に沿う内側の走行部61の内、前記第1のスプロケット37aと前記内側ガイドレールとの間の部分が、前記搬送方向Fに延長する直線状走行部62とされている。そして図1、図3に示すように、該直線状走行部62には、該内側ガイドレールと前記第2のスプロケット39aとの間をなす傾斜走行部63が連なっている。かかる構成を有する該内側の走行部61は、前記搬送コンベア3の前記搬送面26よりも高い位置に存する状態で配置されている。
【0039】
前記ストッパ部材9は、前記直線状走行部62部分で見たとき、図1、図8に示すように、前記搬送コンベア3の搬送面26に向けて横方向に突出する突出片69を具えている。該突出片69は、本実施例においては、前記搬送方向Fの上流側に傾斜した傾斜突出状態となる突出片69として構成されており、前記割出しチェーン40aに等間隔で取り付けられている。そして該ストッパ部材9は、このように搬送面26に向けて横方向に突出できると共に、該搬送面26から退くことができる。
【0040】
より具体的に説明すれば、該ストッパ部材9は、図9(A)に示す、前記搬送面26に向けて横方向に突出する傾斜突出状態(突出した状態)65と、図9(B)に示す、該割出しチェーン40aの走行部(前記直線状走行部62)に接近した傾倒状態(退いた状態)66との間で傾動でき、該突出状態65から該傾倒状態66への傾動は付勢手段67の付勢作用に逆らって行うようになされている。そして該突出片69の傾倒は、搬送される前記物品2によって前記走行部62に向けて押圧されることにより行われるようになされている。
【0041】
該ストッパ部材9をより具体的に説明すれば、本実施例においては図9〜10に示すようにフインガー状に構成されており、前記搬送面26に向けて突出するように、且つ、前記搬送方向Fの上流側に傾斜した突出状態となり得る稍先細化した直線状突出片69aの内面側の上下中間部分にバネ収容溝部70が設けられている。該バネ収容溝部70は、その基端71で開放すると共にその先端72は、該直線状突出片69aの先端73から内側に控えている。又、該直線状突出片69aの基端側には、該バネ収容溝部70の上下に位置させて軸受突部75,75が内方に突設され、該軸受突部75,75に、上下対向して軸受孔が設けられている。そして前記直線状突出片69aの基端には、その突出方向とは逆方向に比較的短く突出する係合突片77が突設されている。
【0042】
かかる構成を有するストッパ部材9は図9〜10に示すように、前記第1の縦連結ピン43aが前記軸受突部75,75の軸受孔に挿通せしめられた状態となされ、該第1の縦連結ピン43aには、上下の軸受突部75,75間の部分79に、前記付勢手段67としての捩じりコイルバネ部材80のコイル部81が挿通状態に装着せしめられている。そして、該コイル部81が捩じり変形された状態で、一方の線状翼片82が前記バネ収容溝部70に収容されると共にその先端部83が該バネ収容溝部70の溝底85に当接せしめられており、他方の線状翼片86の先端部87が、該第1の縦連結ピン43aに隣り合う、前記下の外リンクプレート57で連結されてなる第2の縦連結ピン43bに当接せしめられている。これにより前記直線状突出片69aが、該捩じりコイルバネ部材80の付勢作用に逆らって、即ち前記コイル部81を捩じり変形させつつ前記直線状走行部62に接近した前記傾倒状態66となるように傾動できる。そして該直線状突出片69aの最大傾斜角度θは、前記係合突片77が前記第3の縦連結ピン43cに当接することによって所要に規制される。本実施例においては、該直線状突出片69aの前記直線状走行部62に対する最大傾斜角度θは約27度に設定されている。
【0043】
このように構成されたストッパ部材9は、前記直線状突出片69aが前記傾斜突出状態において、図11(A)に示すように、その先端73で、前記搬送コンベア3で搬送される物品2を搬送方向Fで見て前側から支持する。本実施例においては、該物品2の搬送方向Fで見た前面89を支持する。
【0044】
そして図11(A)に示すように、かかる構成を有する隣り合うストッパ部材9,9間の間隔(配設ピッチ)L2は、該直線状突出片69aの先端73が物品2の前面(平面視で長方形状を呈する短辺側の側面)89を支持した状態において、隣り合う物品相互が接触しない定間隔が得られるように設定されるものであり、前記割出しチェーン40aの周方向に等間隔で取り付けられている。該配設ピッチL2は、本実施例においては100mmに設定されている。
【0045】
そして前記搬送コンベア3の走行速度は、前記割出しチェーン40aの走行速度よりも大きく設定されており、本実施例においては、該割出しチェーン40aの走行速度の1.1〜1.2倍程度に設定されている。この速度差は次のような考え方で設定される。
【0046】
即ち、前記搬送コンベア3に沿う前記内側の走行部61の走行方向で見た上流端には、図1、図2に示す導入装置90によって、間隔を置いて物品2が導入されるが、この導入タイミングが合わないときは、図12に示すように、導入された物品2が、前記直線状突出片69aと前記内側のガイドバー32との間に進入することがある。例えば、物品支持が予定されたストッパ部材(以下、予定のストッパ部材という)9aに支持されるべき物品2aが少し遅れて導入された結果、該物品2aが、その一つ後ろに存するストッパ部材9bの直線状突出片69aと前記内側のガイドバー32との間に進入したとする。該予定のストッパ部材9aが該物品2aを支持できなかった場合は、該物品2aは、該予定のストッパ部材9aが前記内側の走行部61の下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材9aに追い付いてこれに支持されなければならない。そうでなければ、物品2の定間隔割り出しが行われなくなってしまうからである。このようにストッパ部材9aによる支持ミスが発生したときにも物品2が前記搬送コンベア3に搬送されて該予定のストッパ部材9aに追い付いてこれで確実に支持されるように、本実施例においては、前記搬送コンベア3の走行速度と、前記割出しチェーン40aの走行速度と、前記ストッパ部材9の配設ピッチを考慮して、前記搬送コンベア3の走行速度を前記割出しチェーン40aの走行速度の1.1〜1.2倍程度に設定しているのである。
【0047】
このように速度差があることから、図11(B)に示すように、ストッパ部材9で支持された状態にある物品2はその下面91と前記搬送面26との間でスリップが生ずる。そのため、このようにスリップする際の摩擦抵抗を極力小さくするために、該搬送面26には、例えば、低摩擦材がコーティングされる。同様に、前記内側のガイドバー32と前記外側のガイドバー33の、物品2との摺接部分にも、例えば低摩擦材がコーティングされる。
【0048】
本実施例においては、搬送される物品2が該スリップ作用によって転倒しないようにするため、図11(B)に示すように、前記直線状突出片69の先端73が該物品2の重心よりも稍下側位置で前記前面89を支持するように前記ストッパ部材9の高さを設定している。本実施例においては、例えば、前記搬送面26から44mm程度上方位置に高さ設定している。
【0049】
なお本実施例においては、図1に示すように、前記第2のスプロケット39aを、前記第1のスプロケット37aにおけるよりも搬送コンベア3から離して配設している。そのため、前記割出しチェーン40aの前記内側の走行部61が前記直線状走行部62から前記傾斜走行部63に変化することより、前記ストッパ部材9は、図3に示すように、搬送される物品2の前面89から徐々に離れて行く。該ストッパ部材9が該前面89から外れた後は、該物品2は、搬送コンベア3によって下流端側5に向けて移動せしめられる。
【0050】
もしも図13(A)に示すように、前記第2のスプロケット39aが、前記第1のスプロケット37aにおけると同程度に前記搬送コンベア3に接近状態にあって内側の走行部61が前記搬送コンベア3と平行するとすれば、前記割出しチェーン40aが前記第2のスプロケット39aの円弧状周面92に沿って移動する際に、図13(B)に示すように、前記ストッパ部材9の前記係合突片77が前記第3の縦連結ピン43cに当接することによって定まる前記直線状突出片69aの最大傾斜角度θが大きくなる。その結果図13(C)に示すように、物品2の前面89から離れた直線状突出片69aが、前記搬送方向の上流側に傾斜した突出状態(図13(A)(B))から該搬送方向に略直交する方向に急激に回転することになる。このように急激に回転すると、図13(C)に示すように、該直線状突出片69aが、一つ前を移動する物品2bの後面93をその搬送方向Fに向けて衝撃的に叩く事態が発生し、該物品2bが転倒する恐れがある。これを回避するために、本実施例においては、前記第2のスプロケット39aを、前記第1のスプロケット37aにおけるよりも搬送コンベア3から離しているのである。
【0051】
前記割出し周回装置10に物品2を導入する前記導入装置90は図1〜2に示すように、搬送路93を挾んで対向して設けられた一対の導入コンベア装置95,96を以って構成されている。該導入コンベア装置95,96は、同様の構成を有しており、垂直な軸線回りに回転し得るプーリ97,97,97を平面視で三角形の頂点位置に配置すると共に、これらのプーリ97,97,97にベルト99が巻装されている。そして図2に示すように、該搬送路93を挟んで対向する直線状の搬送ベルト部100,100間で前記物品2が挾持され、該挟持された物品2が前記搬送方向Fに移動せしめられ、前記割出し周回装置10に向けて物品2を排出するように構成されている。本実施例においては、該導入装置90からの物品2の排出間隔を、前記ストッパ部材9の前記配設ピッチよりも若干大きく設定しているが、導入された物品2が前記ストッパ部材9に支持される限り、該排出間隔を該配設ピッチに合わせる必要はない。
【0052】
次に、かかる構成を有する物品の定間隔割出し搬送装置13の作用を、図2〜3に基づいて説明する。前記導入装置90によって、物品2が、その前面89を搬送方向で見て前側にして前記割出し周回装置10に向けて間隔を置いて導入されると、通常の導入タイミングでは図2に示すように、前記搬送コンベア3の搬送面26に向けて横方向に所要に突出した状態になった前記直線状突出片69aの先端73が、導入された物品2の前面89を支持する。
【0053】
そして本実施例においては、前記直線状突出片69aが前記搬送面26に向けてそれ程大きく突出しないようにその長さが設定されている。そのため、前記先端73で支持されて搬送状態にある物品2は、図2、図11(A)に示すように、その対角線の両端側101,101が前記内側のガイドバー32と前記外側のガイドバー33に当接した傾斜状態を呈し、前記搬送面26との間でスリップを生じながら、隣り合う物品相互間に定間隔を保って、前記割出しチェーン40aの周回速度で搬送コンベア3の下流端側5に向けて移動せしめられる。これは、一列で搬送される物品の配置間隔が、予め設定した一定間隔となるように物品の定間隔割り出しが行われた態様である。
【0054】
そして、前記内側の走行部61が前記直線状走行部62から傾斜走行部63に変化することにより、前記ストッパ部材9は、図3に示すように、搬送される物品2の前面89から徐々に離れて行く。該ストッパ部材9が該前面89から外れた後は、該物品2は、搬送コンベア3によって下流端側5に向けて移動せしめられる。
【0055】
図12、図14〜18は、前記導入装置90から前記割出し周回装置10に向けての物品2の導入タイミングが合わず、導入された物品2aが、前記直線状突出片69aと前記内側のガイドバー32との間に進入した場合を示している。これらの図は、例えば、前記予定のストッパ部材9aに支持されるべき物品2aが少し遅れて導入された結果、該予定のストッパ部材9aが物品2aを支持できなかった場合における物品の定間隔割り出しの作用を示すものであり、該物品2aが、該予定のストッパ部材9aに支持されるまでの動作を説明する説明図である。説明の便宜上、図12、図14〜18においては、該物品2aには斜線を付している。
【0056】
図12は、導入された物品2aが、該予定のストッパ部材9aの一つ後ろに位置する後方のストッパ部材9bの直線状突出片69aと前記内側のガイドバー32との間に進入し始めた状態を示すものであり、図14は、前記搬送コンベア3と前記割出しチェーン40aの走行に伴い、該後方のストッパ部材9bの先端73が該物品2aの外側の側面(前記ストロー15が付設されていない側面)102に当接した状態を示すものである。この状態で、該直線状突出片69aは、該物品2aによって前記直線状走行部62に向けて押圧され、前記捩じりコイルバネ部材80の付勢作用に逆らって傾動せしめられ、該直線状走行部62に接近した前記傾倒状態66にある。搬送コンベア3の走行速度が割出しチェーン40aの走行速度よりも大きいために、図14〜16に示すように、該後方のストッパ部材9bの先端73は該外側の側面(平滑な側面)102を擦りながら該側面102の搬送方向後端103に向けて移動する。この移動は、該外側の側面102には前記ストロー15(図5)が設けられていないために、引っ掛かりなく円滑に行われる。
【0057】
搬送コンベア3と割出しチェーン40aが更に走行するに伴い、該物品2aは図17に示すように、前記ストッパ部材9bから外れて前記予定のストッパ部材9aに向けて進行する。このように外れた後は、該ストッパ部材9bは前記付勢手段67の付勢作用によって、図17に示すように前記傾斜突出状態65となる。搬送コンベア3の走行速度が割出しチェーン40aの走行速度よりも大きいために、搬送コンベア3で搬送される該物品2aは前記予定のストッパ部材9aに追いつき、図18に示すように、前記搬送面26に向けて横方向に突出状態にある該予定のストッパ部材9aの先端73が該物品2aの前面89に当接することにより該物品2aが該予定のストッパ部材9aで支持された状態となり、該支持された物品2aは、その後、割出しチェーン40aの走行速度で移動せしめられる。その後は前記と同様にして、該予定のストッパ部材9aが物品2aから外れ、該物品2aは、前記搬送コンベア3によりその下流端側5に向けて搬送されることになる。
【0058】
これは、一列で搬送される物品の配置間隔が、予め設定した一定間隔の2倍となるように物品の定間隔割り出しが行われた態様である。
【0059】
又前記転換搬送コンベア7は、図1、図19に示すように、前記と同様のトップチェーン19を用いて構成されている。該トップチェーン19は、図19に示すように、リンク本体20の上部にトッププレート21を設けてなるチェーンリンク22,22相互を連結ピン23で連結して無端状に形成されている。その上側走行部104の上面は搬送面105を形成する如くなされ、図1に示すように、該転換搬送コンベア7の上流側の部分が直線状部分106とされると共に、それに続く部分は、該転換搬送コンベア7の全体がS字状を呈するように、緩く屈曲した屈曲部分107とされている。この屈曲は、チェーンリンク22,22相互が屈曲することによって円滑に行われる。そして、該転換搬送コンベア7は前記搬送コンベア3の下流端側5に、該搬送コンベア3の搬送方向と直角に交差する如く、上面111が水平面を呈する渡り板部材6を介して接続されている。
【0060】
図19は、搬送コンベア3の下流端側5と前記渡り板部材6と前記直線状部分106の接続構成を示すものであり、符号109は、転換搬送コンベア7の下流端側が掛けられたスプロケットである。そして該渡り板部材6の上面111は、前記下流端側5の上面(搬送面)112に接近状態で水平且つ面一に連なると共に前記直線状部分106の上面(搬送面)113に接近状態で水平且つ面一に連なっている。
【0061】
そして本実施例においては図20、図3に示すように、前記搬送コンベア3の下流端側5の前記搬送方向で見た先側114と、前記渡り板部材6の前記搬送方向Fで見た先側115、及び前記直線状部分106の上流端側116の前記搬送方向で見た先側118に亘る如くガイド部材(本実施例においては細長の板状を呈する)117が、前記上面111,112,113の稍上方に位置させて、垂直な立設状態で設けられている。該ガイド部材117の、前記下流端側5上に存する部分117aは、前記搬送コンベア3でその下流端側5に搬送されて来た物品2を受け止めて停止させると共に、該物品2を渡り板部材6に向けて移動させる際のガイド機能を有する。又、前記渡り板部材6上に存する部分117bは、前記搬送コンベア3から送られてきた物品2をガイドして前記導入端側116に向けて移動させる機能を有し、又、該上流端側116に存する部分117cは、渡り板部材6から送られてきた物品2を該上流端側116の先側に向けて移動させるガイド機能を有する。
【0062】
そして本実施例においては図1に示すように、前記転換搬送コンベア7の内外の側縁119,120に沿う状態でガイドバー121,122が、取付け具123を介してコンベア支持台125に固定されている。
【0063】
前記押出し周回装置12は、図1に示すように、前記転換搬送コンベア7の外の側縁120の外側において、搬送方向で見た両側に配設され且つ垂直軸線が平行する、第3のスプロケット(本実施例においては従動スプロケット)126aとしてのプーリ126と第4のスプロケット(本実施例においては駆動スプロケット)127aとしてのプーリ127を有しており、該第3、第4のスプロケット126a,127aに、ローラチェーンからなる押出しチェーン129aとしての無端状押出し走行体129が巻装されてなり、該第3のスプロケット126aは、前記搬送コンベア3の外側の側縁31の外側(前記割出し周回装置10が存する側)に配置されている。そして該押出しチェーン129aには、前記搬送コンベア3で搬送されて前記ガイド部材117で受け止められた物品2を、図3に示すように、該ガイド部材117にガイドされた状態で前記渡り板部材6を経て前記転換搬送コンベア7の上流端側116に向けて押し出す前記押出し片11が設けられている。
【0064】
該押出しチェーン129は本実施例においては、図1、図19〜図20に示すように、上下2本からなり、上に位置する第3のスプロケット126a1と、これと同径である上に位置する第4のスプロケット127a1に上の押し出しチェーン129aが巻装されると共に、下に位置する第3のスプロケット126a2と、これと同径である下に位置する第4のスプロケット127a2に下の押出しチェーン129bが巻装されており、該上下の押出しチェーン129a,129bは同一速度で同方向に周回し得る。該上下の押出しチェーン129a,129bの、前記転換搬送コンベア7側の直線状走行部132a,132bは、前記搬送方向Fと直交する。
【0065】
前記押出し片11は図20〜22に示すように、前記搬送方向Fと逆方向に突出する横長矩形板状を呈する押出し片本体133の基端に取付け片135が直角に屈曲形成されており、該取付け片135の上下端の左右両側にビス挿通孔136,136,136,136が設けられている。該押出し片11の下端137位置は、前記搬送コンベア3の搬送面26の稍上側(30mm程度上側)に設定されており、その下端部分の中間部位には、前記ガイド部材117を逃がすための台形状の欠切部139が設けられている。又、押出し片本体133の上側部分には、その軽量化のために円形孔140が設けられると共に、本実施例においては、該押出し片本体133の先側部分の、押出し方向と反対側の後面141に、押出し方向と逆方向に突出する突出支持片142が設けられている。
【0066】
なお本実施例においては、対象となる物品2が、前記したように、飲料水が封入された紙パックでありその側面が変形性を有することに鑑み、該側面(前記した外側の側面102)を確実に押圧して該物品2を押し出すことができるように、前記押出し片本体133の先側部分の、前記押し出し方向前面145の下端部分に横長矩形板状の押圧突片146が突設されている。
【0067】
かかる構成を有する押出し片11は、図22に示すように、前記上下の押出しチェーン129a,129bに設けた上下対向する固定片147,149にビス固定される。そして図21に示すように、前記上の押出しチェーン129aの下側の外リンクプレート150の内縁で下方向に屈曲形成して設けられた上の固定片147の左右両側にネジ孔151,151が設けられると共に、前記下の押出しチェーン129bの上側の外リンクプレート152の内縁で上方向に屈曲形成して設けられた下の固定片149の左右両側にネジ孔151,151が設けられている。然して図22に示すように、前記取付け片135の上下端の左右両側に設けられているビス挿通孔136,136,136,136を挿通したビス155を、該上下の固定片147,149の左右両側のネジ孔151,151に螺合し締め付けることにより、該押出し片11が上下の押出しチェーン129a,129bに固定される。
【0068】
該押出し片11の取り付け間隔は、図23に示すように、隣り合う押出し片11,11に関し、押出しチェーン129aの走行方向前側に位置する押出し片11aに設けられた前記突出支持片142の先端156と、その一つ後側に位置する押出し片11bの前記押圧突片146の前面157との間に形成される収容空所159に、前記搬送コンベア3の下流端側5に搬送された物品2b(図23で、便宜上斜線を付して示している)がその向きのままで収容されるように設定されている。該収容空所159の開口幅L3は、前記搬送コンベア3で搬送された物品を該収容空所159に確実に入り込ませることができるように、少なくとも前記物品2の短辺側の幅40mmよりも大きく設定される。例えば80mmに設定される。この開口幅の設定は、前記突出支持片142の突出長さを調整して行うことができる。
【0069】
前記突出支持片142は、該収容空所159に収容された物品2が押出し片11によって押し出される際に転倒しないようにするために、該物品2の搬送方向前面(前記ストロー15が設けられている、内側の側面14)160を支持するために所要の突出長さで設けられるものであるが、押出し片11による押し出しの際に物品が転倒する恐れのない場合は、かかる突出支持片142を省略してよい。本実施例においては、前記のように、上下対向状態にある押出しチェーン129a,129bの外リンクプレート150,152に該押出し片11を固定する構成を採用しているため、隣り合う押出し片11,11間の間隔が押出しチェーン129a,129bのリンクプレートの長さに制約されることになる。そのため、隣り合う押出し片11,11間の間隔を、搬送する物品2のサイズに適合した間隔(収容空所の開口幅)に設定するのが難しいので、該収容空所159の幅の設定を、搬送される物品のサイズに応じて、該収容空所159に収容された物品が押出し片11で押し出される際に転倒しないように該物品2の搬送方向前面160を支持できる所要突出長さで設けているのである。
【0070】
なお本実施例においては、前記転換搬送コンベア7の搬送速度を、前記押出しチェーン129の周回速度と同等、乃至、これより若干大きく設定している。
【0071】
又、前記搬送コンベア3の下流端側5に搬送された物品2が前記収容空所159に正しく収容状態となり得るように、同期手段161を介して、前記割出し周回装置10の周回動作と前記押出し周回装置12の周回動作が同期されている。
【0072】
該同期手段161は本実施例においては図1、図3〜4、図24に示すように、前記押出し周回装置12を構成する前記第4のスプロケット127aが固定されている回転軸162の上端に固設されたプーリ163と、前記割出し周回装置10を構成する前記第2のスプロケット39aが固定されている回転軸165の上端に固設されたプーリ39とに巻装されたタイミングベルト167を以って構成されている。両プーリ163,39は同径であり、該タイミングベルト167の内外の走行部169,170が、前記割出し周回装置10の第2のスプロケット39aと前記押出し周回装置12の第3のスプロケット126aとの間においてアイドラ171により支持され、これにより該タイミングベルト167が、平面視でV字状に屈曲して両プーリ163,39間で張った状態となるようになされている。
【0073】
もしも、かかる同期手段161を用いない場合は、搬送コンベア3で搬送された物品2が前記収容空間159に正しく入り込まない場合が発生しやすく、搬送された物品2が前記押出し片11の先端172(図23)に衝突して損傷される事態を招くことがある他、衝突した物品2で押出し片11が損傷される恐れもある。
【0074】
本実施例においては、タイミングベルト167を用いて同期手段161を構成しているため、前記割出し周回装置10の周回動作と前記押出し周回装置12の周回動作の同期を機械的制御によって確実に実行できる利点がある。
【0075】
前記転換搬送コンベア7はS字状に屈曲しているのであるが、より具体的には、図4に示すように、前記押出し片11が前記押出しチェーン129の下流端側に設けられた前記第4のスプロケット(プーリ)127a1,127a2の円弧状周面173,175に沿って円弧状に移動する際に、該押出し片11が、該転換搬送コンベア7で搬送される物品2に接触しないように、該押出しチェーン129aの直線状走行部176の下流端の手前で、該直線状走行部176から離れるようにS字状に屈曲している。
【0076】
前記押出し片11の先端部分177の周速度は、該押出し片11が前記第4のスプロケット127a1,127a2の円弧状周面173,175に沿って移動する際に急激に増大することになるが、該押出し片11が円弧状に移動する際には、前記物品2が前記転換搬送コンベア7の屈曲部分179を搬送されることになるため、該物品2は、図4に示すように、該押出し片11に接触しない状態で搬送されることになる。かかることから、前記転換搬送コンベア7を搬送される物品2は、周速度が増大した押出し片11の影響を受けることがないのである。
【0077】
もしも図25に示すように、前記転換搬送コンベア7が、屈曲せずに直線状に延長するとすれば、図25(A)に示すように、前記押出し片11が直線状走行部176を移動している間は別段問題はないが、前記押出し片11が前記第4のスプロケット(プーリ)127a1,127a2の円弧状周面に沿って移動する際は、次のような問題が発生することになる。即ち、該押出し片11が該円弧状周面に沿って移動する際は、図25(B)に示すように、該転換搬送コンベア7の周回に伴う同一時間内における、直線状走行部176に沿って移動する押出し片11の先端部177の移動距離L4よりも、前記円弧状周面173,175に沿って移動する押出し片11の先端部177の移動距離L5が何倍も大きなものとなる。なお、図25(B)の状態は図25(A)における状態から一定時間経過後の状態を示すものであり、図25(B)において一点鎖線で示す押出し片11は図25(A)における状態のものである。このように、L5がL4に比して何倍も大きいことから、物品2が、周速度の増大した押出し片11の先端部分177によって、矢印で示すように衝撃的に叩かれることになり、その結果、該物品2は図26に示すように転倒しやすい問題が発生するのである。
【0078】
次に、かかる構成を有する押出し周回装置12による物品の押出し作用を説明する。前記割出し周回装置10の前記ストッパ部材9に支持されて定間隔で搬送された物品2は、図3に示すように、該ストッパ部材9から離れた後は前記搬送コンベア3で搬送され、その下流端側5に向けて移動せしめられる。前記のように、割出し周回装置10の周回動作と前記押出し周回装置12の周回動作が同期手段161を介して前記のように同期されているため、該搬送された物品2は、図3、図23に示すように前記収容空間159に収容され、前記規制部材117で受け止められることになる。この状態で該物品2は、前記押出しチェーン129aの周回に伴う前記押出し片11の押し出し作用によって、図27に示すように、前記規制部材117に案内されつつ前記渡り板部材6に向けて押し出され、更に、図28に示すように、該渡り板部材6から前記転換搬送コンベア7の直線状走行部106の上流端側116に向けて押し出される。前記押出し片11は、前記押出しチェーン129aの周回によって前記搬送コンベア3の下流端側5の手前に次々と出現するため、前記ストッパ部材9に支持されて定間隔で搬送され前記収容空所159に入り込んだ物品は、順次押し出されることになる。例えば、毎時10000個〜15000個の物品の押出しが可能である。
【0079】
前記割出し周回装置10の周回動作と前記押出し周回装置12の周回動作がこのように同期手段161を介して同期されていることから、前記導入装置90(図1〜2)からの物品の導入タイミングによって、図12に示すように、一つ乃至複数のストッパ部材9が物品2を支持できなかったときは、該ストッパ部材9に対応する一つ乃至複数の収容空所159は、空のまま移動することになる。
【0080】
このようにして転換搬送コンベア7に乗り移った物品2は、その下流側に向けて搬送されるのであるが、該転換搬送コンベア7は前記のように屈曲していることからその屈曲に従い屈曲して移動せしめられ、前記収容空所159から出て行く。その結果、該物品2は、前記押出し片131が前記のように円弧状に移動する際にも該押出し片131に接触しない状態で安定的に搬送されることになる。その後、該物品2は、例えば包装工程に移動せしめられ、一定個数例えば6個単位でシュリンク包装される。
【実施例2】
【0081】
図29は、本発明に係る定間隔割出し搬送装置13を単独で示すものであり、その構成は、前記実施例1において、前記規制部材117と前記渡り板部材6と前記転換搬送コンベア7と前記押出し周回装置12とを省略したものである。その他の構成は実施例1における場合と同様であるため、その詳細な説明は省略し、主要な同一構成部分には同一の符号を付している。
【0082】
本実施例に係る定間隔割出し搬送装置13によるときは、搬送コンベア3の上流端側で導入されて順次搬送される物品2に対して、該物品2を一時停止させることなく、物品表面に印字したりシールを貼ったり、或いは該物品2について異物検査を施したり、個々の物品毎に包装するなど、各種の処理を容易且つ確実に施し得ることになる。
【実施例3】
【0083】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0084】
(1) 前記搬送コンベア3は、物品2を、スリップを生じさせたり転倒させる恐れがない限り、搬送方向の下流側に向けて若干登り勾配を呈したり、若干下り勾配を呈することはある。或いは、搬送方向の上流側の部分や下流側の部分等、一部分を、登り勾配や下り勾配に形成することもある。
又該搬送コンベアは、前記のように直線状を呈するものには限られず、搬送される物品の定間隔割出しに支障がない限り、屈曲していることもある。例えば、図13(C)に示すように前記直線状突出片69aが一つ前を移動する物品2bの後面93を衝撃的に叩く事態が発生するのを防止するために、図13(C)において、搬送コンベア3の下流側の部分を、下流側のプーリ39から離れるように屈曲させること等が考えられる。この場合、前記割出し周回装置10を構成する前記無端状割出し走行体40は、該搬送コンベア3の屈曲する一側縁に沿って周回するように構成されるのであり、従って前記ストッパ部材9は、前記搬送コンベア3の搬送面26の上側部分を、該一側縁に沿って移動する。
【0085】
(2) 前記ストッパ部材9は、前記実施例においてはフィンガー状に構成されているが、これには特定されない。前記搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出でき、且つ退くことができる突出片69を具えており、突出状態にある該突出片69が、搬送される物品2を、前記搬送方向で見て前側から、支持できる一方、搬送される前記物品2によって前記無端状割出し走行体40の走行部に向けて押圧されて退くことができるようになされており、付勢手段67の付勢作用に逆らって退くことができるようになされているものである限り、例えば物品2の側面と係合し得る係合部材が、コイルバネや板バネ、弾性ゴム製のバネ部材等の付勢手段67の付勢作用に逆らって進退できるもの等も採用でき、突出片69が直線状に構成されたり、該突出片69が搬送方向の上流側に傾斜した突出状態となることは必須でない。
そして、該突出片69は、対象となる物品の形状や物品高さ等に応じ、上下に長く形成されることがある他、上下に複数個設けられることもある。
【0086】
(3) 前記ストッパ部材9が前記のように、直線状突出片69aを具えるものとして構成される場合、前記付勢手段67は、前記した捩じりコイルバネ部材80の他、板バネ部材(ストッパ部材9と一体又は別体のもの)、弾力性を有するゴム部材、空気バネ部材、バネ作用を発揮する各種の付勢手段を採用できる。
【0087】
(4) 前記ストッパ部材9が前記のように、直線状突出片69aを具えるものとして構成される場合、前記ストッパ部材9の先端73が、図14〜16に示すようにして物品の側面102を擦りながら移動する際に、該側面に若干の段差があっても該移動がより円滑に行われるようにするため、該先端73を、図30〜31に示すように、該側面102を転動するローラ73aとして形成することもできる。
【0088】
(5) 前記ストッパ部材9の突出片69が、前記搬送コンベア3で搬送される物品2を、前記搬送方向で見て前側から支持するとは、前記のように、物品2の搬送方向Fで見て前面89を支持するだけでなく、物品の形態によっては、該前面89の後側をなす部分を前側から支持する態様を含むものである。
【0089】
(6) 前記割出し周回装置10を構成する前記プーリ37,39の軸線が上下方向である、とは、垂直であることの他、傾斜状態であることを含むものである。
【0090】
(7) 前記実施例1、2においては、前記割出し周回装置10を構成する、前記搬送コンベア3の搬送方向Fの下流側に存する前記プーリ39を、該搬送方向の上流側に存する前記プーリ37よりも該搬送コンベア3から離して配設しており、前記無端状割出し走行体40の、該搬送コンベア3の上側走行部に沿う内側の走行部61を、前記搬送方向に延長する直線状走行部62と、これに連なる傾斜走行部63とにより構成している。
しかし、前記突出片69が前記プーリ39の円弧状周面に沿って移動する際に該突出片69が、例えば図13(C)に示すように、一つ前を移動する物品の後面を叩いて該物品を転倒させるといった恐れがない場合、例えば、該突出片69が該物品の後面に当たったときに該突出片69が傾倒できる場合は、前記割出し周回装置10の前記内側の走行部61が前記のような傾斜走行部63を有さないように、即ち、直線状走行部62のみを以って構成してもよい。
【0091】
(8) 前記押出し片11は、前記搬送コンベア3で搬送された物品を確実に押し出すことができる限り、前記した押圧突片146が設けられないことがある。又、該押出し片11による押し出しの際に物品の転倒を招かない限り、前記突出支持片142が省略されることがある。
【0092】
(9) 前記押出し片11は、対象となる物品の形状や物品高さ等に応じ、上下に、より長く形成されることがある他、棒状に構成されることもある。又、上下に複数個設けられることもある。
【0093】
(10)前記押出し周回装置12を構成する前記プーリ126,127の軸線が上下方向である、とは、垂直であることの他、傾斜状態であることを含むものである。
【0094】
(11)前記転換搬送コンベア7は、前記押出し片131が前記無端状割出し走行体40の上流端側のプーリ127の円弧状周面に沿って移動する際に、該押出し片131が該転換搬送コンベア7で搬送される物品に接触したとしても物品の転倒を生じさせない安定性の高い物品であれば、該転換搬送コンベア7が、前記したようなS字状の屈曲形態ではなく直線状に構成されることもある。
【0095】
(12)前記無端状割出し走行体40や前記無端状押出し走行体130は、前記したようにチェーンを用いて構成されることの他、タイミングベルト等のスリップを生じさせないベルトを用いて構成されることもある。
【0096】
(13)前記同期手段161は、前記割出し周回装置10の周回動作と前記押出し周回装置12の周回動作を同期させ得る限り、前記したタイミングベルト167を用いて構成することの他、チェーンやラインシャフト等を用いる機械的な同期手段を採用するのが好ましいが、電気的な同期手段も採用できる。
【0097】
(14)本発明が対象とする物品は、食品や医薬品、化粧品、日用雑貨品等、定間隔割り出しや方向転換搬送の処理に馴染むものであればその種類を問わない。
そして定間隔割出し搬送装置13にあっては、物品が紙パック入りのものであるか、缶入りのものであるか、ビン入りものであるか等の包装形態を問わず、又、容器の形状や材質にも制約がない。これに対して方向転換搬送装置1にあっては、転換搬送コンベア7によって物品2の搬送方向を転換する関係上、対象とする物品の好ましいものとしては、前記したような平面視で長方形状を呈する角筒状や角柱状を呈するものが好適であるが、平面視で正方形状を呈する角筒状や角柱状を呈する物品の他、円筒状や円錐状を呈する物品も対象にできる。
【0098】
(15)本発明に係る方向転換搬送装置1は、搬送方向を転換することによって、前記搬送コンベア3を移動する間には行うことが不可能乃至困難な物品部分にシールを貼着したり印刷を施したりストロー等の付属品を取り付けたり、或いは物品の包装状態を所要に設定する等の作業を要する場合に広く応用することができる。
【0099】
(16)本発明において、転換搬送コンベア7を、搬送コンベア3の搬送方向と交差する如く接続するとは、通常は、実施例で示したような直角に交差する接続態様であるが、これに限定されるものではない。
【0100】
(17)前記搬送コンベア3と前記転換搬送コンベア7は、前記のように物品を搬送できるものであれば、前記したトップチェーンを以って構成するものには特定されない。
【0101】
(18)前記ガイド部材は、前記した物品受け止め作用と物品ガイド作用を発揮できるものであれば、前記した板状の他、棒状等に構成されてもよい。
【0102】
(19)前記転換搬送コンベア7を構成するスプロケット109を小径に設定する等によって、該転換搬送コンベア7の直線状部分106の下流端の上面(搬送面)を前記搬送コンベア3の下流端側5の上面(搬送面)の側縁に、極力隙間を小さくして接近状態に接続させ得る限り、前記渡り板部材6を省略することができる。例えば、底面積の大きい物品の方向転換には殆ど支障がない。
【0103】
(20)本発明に係る装置は、搬送される物品が搬送途中で転倒したり複数物品が重なり合って搬送されたり、前記渡り板部材部分に物品の詰まりが生じた場合等の異常発生時に、これらを検知するための光電検出装置や近接スイッチ等のセンサーを付設し、異常発生時に装置が停止するように構成するのがよい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明に係る方向転換搬送装置の全体構成を説明する平面図である。
【図2】方向転換搬送装置の物品導入側の構成を搬送物品の搬送状態と共に示す平面図である。
【図3】方向転換搬送装置のコーナー部分の構成を搬送物品の搬送状態と共に示す平面図である。
【図4】方向転換搬送装置の物品排出側の構成を搬送物品の搬送状態と共に示す平面図である。
【図5】物品の一例を示す斜視図である。
【図6】定間隔割出し搬送装置の構成を説明する説明図である。
【図7】搬送コンベアの下流端側の構成を説明する断面図である。
【図8】割出し周回装置の構成を説明する部分斜視図と部分側面図である。
【図9】ストッパ部材の構成を説明する断面図である。
【図10】その一部切欠斜視図である。
【図11】割出し周回装置による、物品の定間隔割出し作用を説明する平面図と、ストッパ部材に支持された物品の搬送状態を説明する側面図である。
【図12】上流端側に存する予定のストッパ部材が物品を支持できない場合を説明する平面図である。
【図13】割出し周回装置の、搬送方向で見た下流端側に配置されるプーリを搬送コンベアに接近させた場合の問題点を説明する平面図である。
【図14】予定のストッパ部材が物品を支持できなかった場合における、後方のストッパ部材が該物品に押されて傾動している状態を示す平面図である。
【図15】この状態で該物品が搬送方向に稍移動した状態を示す平面図である。
【図16】該物品が更に搬送方向に移動した状態を示す平面図である。
【図17】該物品が更に搬送方向に移動した状態を示す平面図である。
【図18】該物品が予定のストッパ部材に支持された状態を示す平面図である。
【図19】押出し周回装置と転換搬送コンベアの下流端側の構成を示す側面図・断面図である。
【図20】その斜視図である。
【図21】押出し周回装置に対する押出し片の取り付け構造を説明する分解斜視図である。
【図22】押出し片の構成とその取り付け状態を示す正面図・断面図である。
【図23】物品の方向転換の作用を説明する平面図である。
【図24】同期手段を説明する斜視図である。
【図25】転換搬送コンベアの全体が直線状に構成された場合の問題点を説明する平面図である。
【図26】転換搬送コンベアが全体として直線状に構成された場合における物品転倒の問題点を説明する説明図である。
【図27】搬送コンベアの下流端側に位置された物品が押出し片によって渡り板部材に向けて移動されている状態を示す平面図である。
【図28】渡り板部材上に存する物品が転換搬送コンベア側に向けて移動されている状態を示す平面図である。
【図29】定間隔割出し搬送装置を説明する平面図である。
【図30】ストッパ部材の他の態様を示す斜視図である。
【図31】そのストッパ部材が物品を支持した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0105】
1 方向転換搬送装置
2 物品
3 搬送コンベア
5 下流端側
6 渡り板部材
7 転換搬送コンベア
9 ストッパ部材
10 割出し周回装置
11 押出し片
12 押出し周回装置
13 定間隔割出し搬送装置
26 搬送面
37 プーリ
39 プーリ
40 無端状割出し走行体
67 付勢手段
69 突出片
77 係合突片
107 転換搬送コンベアの屈曲部分
126 プーリ
127 プーリ
159 収容空所
161 同期手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を一列で搬送する搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置とを具える物品の定間隔割出し搬送装置であって、
該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁に沿って周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなり、
該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出でき、且つ退くことができる突出片を具えており、突出状態にある該突出片が、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、搬送される前記物品によって前記無端状割出し走行体の走行部に向けて押圧されて退くことができるようになされており、該突出片は、付勢手段の付勢作用に逆らって退くことができるようになされており、
又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されていることを特徴とする物品の定間隔割出し搬送装置。
【請求項2】
物品を一列で水平状態に搬送する直線状の搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置とを具える物品の定間隔割出し搬送装置であって、
該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁の外側において該搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなり、
該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出し、且つ、前記搬送方向の上流側に傾斜した傾斜突出状態となる突出片を具えており、該傾斜突出状態にある該突出片の先端で、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、該突出片は、前記傾斜突出状態と、該無端状割出し走行体の走行部に接近した傾倒状態との間で傾動でき、該突出状態から該傾倒状態への傾動は付勢手段の付勢作用に逆らって行われるようになされており、該突出片の傾倒は、搬送される前記物品によって前記走行部に向けて押圧されることにより行われるようになされており、
又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されていることを特徴とする物品の定間隔割出し搬送装置。
【請求項3】
前記突出片は、直線状に突出する直線状突出片として形成されており、その先端で、搬送される前記物品を、その前側から支持できることを特徴とする請求項2記載の物品の定間隔割出し搬送装置。
【請求項4】
前記割出し周回装置を構成する、前記搬送コンベアの搬送方向の下流側に存する前記プーリは、該搬送方向の上流側に存する前記プーリよりも、前記搬送コンベアから離して配設されており、前記無端状割出し走行体の、該搬送コンベアの上側走行部に沿う内側の走行部は、前記搬送方向に延長する直線状走行部と、これに連なる傾斜走行部とにより構成されており、該直線状走行部に沿って移動する前記予定のストッパ部材が前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持した後、該予定のストッパ部材が前記傾斜走行部に沿って移動するに伴い、該ストッパ部材が該物品から離れるようになされていることを特徴とする請求項2記載の物品の定間隔割出し搬送装置。
【請求項5】
物品を一列で搬送する搬送コンベアと、該搬送コンベアの搬送方向の下流端側に渡り板部材を介して、該搬送コンベアの搬送方向と交差する如く接続された方向転換用の転換搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置と、該搬送コンベアの下流端側に搬送された物品を該転換搬送コンベアに向けて押し出す押出し片が設けられた押出し周回装置とを具えており、
該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁に沿って周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなり、
該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出でき、且つ退くことができる突出片を具えており、突出状態にある該突出片が、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、搬送される前記物品によって前記無端状割出し走行体の走行部に向けて押圧されて退くことができるようになされており、該突出片は、付勢手段の付勢作用に逆らって退くことができるようになされており、
又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されており、
又、前記渡り板部材の上面は、前記下流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なり、前記転換搬送コンベアの上流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なると共に、該三つの上面に亘る如く且つ該上面の上側で、前記下流端側に搬送された物品を受け止め、該物品を前記上流端側に向けて移動させる際のガイドとなるガイド部材を設けてなり、
又、前記押出し周回装置は、前記転換搬送コンベアの一側縁の外側において該転換搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状押出し走行体に、前記下流端側に移動せしめられて前記ガイド部材で受け止められた物品を前記渡り板部材を経て前記転換搬送コンベアの搬送面の上流端側に向けて押し出す前記押出し片が、前記搬送コンベアの搬送面より高い位置に存するように且つ該転換搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出するように、一定間隔で取り付けられてなり、
又、前記搬送コンベアの下流端側に搬送された物品が、隣り合う前記押出し片間の収容空所に収容されるように、同期手段を介して、前記割出し周回装置の周回動作と前記押し出し周回装置の周回動作が同期されていることを特徴とする物品の方向転換搬送装置。
【請求項6】
物品を一列で水平状態に搬送する直線状の搬送コンベアと、該搬送コンベアの搬送方向の下流端側に渡り板部材を介して、該搬送コンベアの搬送方向と交差する如く接続された方向転換用の転換搬送コンベアと、搬送される該物品を支持するストッパ部材が設けられた割出し周回装置と、該搬送コンベアの下流端側に搬送された物品を該転換搬送コンベアに向けて押し出す押出し片が設けられた押出し周回装置とを具えており、
該割出し周回装置は、前記搬送コンベアの一側縁の外側において該搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状割出し走行体に、該搬送コンベアで搬送される物品を、搬送方向で見て前側から、物品の配置間隔が一定となるように支持する前記ストッパ部材が一定間隔で取り付けられてなり、
該ストッパ部材は、前記搬送コンベアの搬送面よりも高い位置に配設されており、又、該搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出し、且つ、前記搬送方向の上流側に傾斜した傾斜突出状態となる突出片を具えており、該傾斜突出状態にある該突出片の先端で、搬送される前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持できる一方、該突出片は、前記傾斜突出状態と、該無端状割出し走行体の走行部に接近した傾倒状態との間で傾動でき、該突出状態から該傾倒状態への傾動は付勢手段の付勢作用に逆らって行われるようになされており、該突出片の傾倒は、搬送される前記物品に押圧されて行われるようになされており、
又、前記搬送コンベアの走行速度は、前記無端状割出し走行体の走行速度よりも大きく設定されており、両者の速度差は、前記搬送コンベアに沿う走行部の上流端側に存する予定のストッパ部材が前記物品を支持できなかった場合に、該物品が、該予定のストッパ部材が前記搬送方向で見た下流端側に移動するまでの間に該予定のストッパ部材に支持される如く設定されており、
又、前記渡り板部材の上面は、前記下流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なり、前記転換搬送コンベアの上流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なると共に、該三つの上面に亘る如く且つ該上面の上側で、前記下流端側に搬送された物品を受け止め、該物品を前記上流端側に向けて移動させる際のガイドとなるガイド部材を設けてなり、
又、前記押出し周回装置は、前記転換搬送コンベアの一側縁の外側において該転換搬送コンベアの搬送方向で見た両側に配設された、軸線が上下方向であるプーリに巻装されて周回する無端状押出し走行体に、前記下流端側に移動せしめられて前記ガイド部材で受け止められた物品を前記渡り板部材を経て前記転換搬送コンベアの搬送面の上流端側に向けて押し出す前記押出し片が、前記搬送コンベアの搬送面より高い位置に存するように且つ該転換搬送コンベアの搬送面に向けて横方向に突出するように、一定間隔で取り付けられてなり、
又、前記搬送コンベアの下流端側に搬送された物品が、隣り合う前記押出し片間の収容空所に収容されるように、同期手段を介して、前記割出し周回装置の周回動作と前記押し出し周回装置の周回動作が同期されていることを特徴とする物品の方向転換搬送装置。
【請求項7】
請求項5又は6記載の物品の方向転換搬送装置において、前記渡り板部材が省略されており、前記下流端側の上面が、前記転換搬送コンベアの上流端側の上面に接近状態で水平且つ面一に連なると共に、該二つの上面に亘る如く且つ該上面の上側で、前記下流端側に搬送された物品を受け止め、該物品を前記上流端側に向けて移動させる際のガイドとなるガイド部材を設けてなることを特徴とする物品の方向転換搬送装置。
【請求項8】
前記転換搬送コンベアは、前記押出し片が前記押出し周回装置の下流端側のプーリの円弧状周面に沿って移動する際に該押出し片が該転換搬送コンベアで搬送される物品に接触しないように、前記無端状押出し走行体の直線状走行部の下流端の手前で、該直線状走行部から離れるように屈曲していることを特徴とする請求項5、6又は7記載の物品の方向転換搬送装置。
【請求項9】
前記割り出し周回装置を構成する、前記搬送コンベアの搬送方向の下流側に存する前記プーリは、該搬送方向の上流側に存するプーリよりも、前記搬送コンベアから離して配設されており、前記無端状割出し走行体の、該搬送コンベアの上側走行部に沿う内側の走行部は、前記搬送方向に延長する直線状走行部と、これに連なる傾斜走行部とにより構成されており、該直線状走行部に沿って移動する前記予定のストッパ部材が前記物品を、前記搬送方向で見て前側から支持した後、該予定のストッパ部材が前記傾斜走行部に沿って移動するに伴い、該ストッパ部材が該物品から離れるようになされていることを特徴とする請求項6又は7記載の物品の方向転換搬送装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate


【公開番号】特開2010−111457(P2010−111457A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−284060(P2008−284060)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(503027115)木下鉄工株式会社 (2)
【Fターム(参考)】