説明

現像剤の収容容器および画像形成装置

【課題】現像剤の収容容器を装着するために必要な力を大幅に上げることなく、開閉部材の規制及び規制の解除を行うこと。
【解決手段】現像剤が収容される収容部(31)の開口(33a)を開閉する開閉部材(61)と、収容部(31)に設けられ且つ開閉部材(61)が閉塞位置に移動した場合に開閉部材(61)の被付勢部(68)と接触して、開閉部材を開閉方向及び収容容器の装着方向に対して交差する方向に付勢して、開閉部材の一端部あるいは全体を開閉方向及び収容容器の装着方向に対して交差する方向に寄せることにより、開放規制部と開放被規制部とを接触させる付勢部(43)と、を備えた現像剤の収容容器(TC)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤の収容容器および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子写真方式の画像形成装置では、画像形成動作に伴って消費される現像剤を補給するための補給現像剤の収容容器や、画像形成動作時に排出される現像剤が回収される回収現像剤の収容容器等が、着脱、交換可能な構成が広く採用されている。現像剤の収容容器を有する画像形成装置に関し、以下の特許文献1記載の技術が従来公知である。
【0003】
特許文献1としての特開2000−162861号公報には、トナー補給容器(301)を装着する場合に、トナー補給容器(301)を挿入した後に回転させることで、容器シャッタ(316)を開閉する技術が記載されている。特許文献1記載の技術では、トナー補給容器(301)の挿入時に、ストッパ(354j)に容器シャッタ(316)が当たると共に、トナー補給容器(301)の回転時に、弾性部材(316b)の弾性力により、ストッパ(354j)に容器シャッタ(316)が押し当てられた状態で案内されながら回転している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−162861号公報(「0068」〜「0086」)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、現像剤の収容容器を装着するために必要な力を大幅に上げることなく、開閉部材の規制及び規制の解除を行うことを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の現像剤の収容容器は、
内部に現像剤が収容可能な収容部と、
前記収容部に設けられた現像剤が通過する開口と、
前記収容部に支持され、前記開口を開放する開放位置と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、の間で移動可能に支持された開閉部材であって、前記開閉部材の開閉方向は、前記収容部が装着される被装着装置への前記収容部の装着方向に対して交差する方向に設定された前記開閉部材と、
前記開閉部材および前記収容部のいずれか一方に設けられた開放被規制部と、
前記開閉部材および前記収容部のいずれか他方に設けられ、且つ、前記開閉部材が前記閉塞位置に移動した場合の前記開放被規制部に対応する位置に配置されて、前記開放被規制部と接触した場合に、前記開閉部材の前記開放位置に向けての移動を規制する開放規制部と、
前記収容部および前記開閉部材のいずれか一方に設けられた被付勢部と、
前記収容部および前記開閉部材のいずれか他方に設けられ、且つ、前記開閉部材が前記閉塞位置に移動した場合の前記被付勢部に対応する位置に配置されて、前記被付勢部と接触した場合に、前記開閉部材を前記開閉方向及び収容容器の装着方向に対して交差する方向に付勢して、前記開閉部材の一端部あるいは全体を前記開閉方向及び収容容器の装着方向に対して交差する方向に寄せることにより、前記開放規制部と前記開放被規制部とを接触させる付勢部と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の現像剤の収容容器において、
前記開閉部材の一端部に設けられた一端側の被案内部であって、前記収容部に設けられた一端側の案内部材に、前記開放位置と前記閉塞位置との間で前記開閉部材が移動する開閉方向に沿って、案内可能に支持される前記一端側の被案内部と、
前記開閉部材の他端部に設けられた他端側の被案内部であって、前記収容部に設けられた他端側の案内部材に、前記開閉方向に沿って案内可能に支持され且つ前記開閉方向と収容容器の装着方向に対して交差する方向に移動可能に支持される前記他端側の被案内部と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の現像剤の収容容器において、
前記開閉部材は、
前記収容部に支持され、且つ、前記開口を開放する第1の開放位置と、前記開口を閉塞する第1の閉塞位置と、の間で移動可能に支持された第1の開閉部材と、
前記収容部に支持され、且つ、前記第1の開閉部材の外方を覆うことで前記開口を二重に閉塞する第2の閉塞位置と、前記第1の開閉部材を外方に露出させる第2の開放位置と、の間で移動可能に支持された前記第2の開閉部材であって、前記開放被規制部および前記開放規制部の一方と、前記被付勢部および前記付勢部の一方とが設けられた前記第2の開閉部材と、
を有する、
ことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記開閉部材および前記収容部のいずれか一方に設けられた板バネにより構成された前記付勢部材、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記収容部が前記被装着装置に装着される場合に、前記被装着装置の開口に前記開閉部材が接触して、前記開放規制部と前記開放被規制部との接触が解除される
ことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記収容部が前記被装着装置から取り外される場合に、前記被装着装置の開口から前記開閉部材が離間して、前記付勢部の付勢により、前記開放規制部と前記開放被規制部とが接触する
ことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記開閉部材の移動方向と直交する方向に前記収容部を挿抜する1動作により、前記被装着装置に着脱可能なことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の現像剤の収容容器において、
前記収容部の前記被装着装置への装着方向に対して、前記開閉部材の下流側の端部に設けられた装着用の被案内部、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
前記技術的課題を解決するために、請求項9に記載の発明の画像形成装置は、
回転する像保持体と、
前記像保持体の表面に形成された潜像を可視像に現像する現像装置と、
前記像保持体の表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
前記媒体に転写された可視像を定着する定着装置と、
前記現像装置に補給される現像剤が収容され且つ画像形成装置の本体に対して着脱可能に支持される請求項1ないし8のいずれかに記載の現像剤の収容容器と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、9に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤の収容容器を装着するために必要な力を大幅に上げることなく、開閉部材の規制及び規制の解除を行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、他端側の被案内部が開閉方向及び装着方向に対して交差する方向に移動して、開放規制部と開放被規制部とを接触させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、2つの開閉部材で開口を2重に閉塞することができ、2つの開閉部材を有しない場合に比べて、現像剤の漏出を低減できる。
請求項4に記載の発明によれば、板バネという簡素な構成で付勢することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、収容部の装着時に開閉部材が開口を通過する際に、開放規制部と開放被規制部との接触を解除できる。
請求項6に記載の発明によれば、収容部の取り外し時に開閉部材が開口を通過する際に、開放規制部と開放被規制部とを接触させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、1動作で現像剤の収容部材を着脱しつつ開閉部材を開閉できる。
請求項8に記載の発明によれば、被装着装置に収容部を装着する場合に、装着用の被案内部が案内されて、開閉部材が被装着装置内に移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図3】図3は実施例1の画像形成装置のフロントカバーを開放した状態の説明図である。
【図4】図4は実施例1のカートリッジホルダの斜視図である。
【図5】図5は実施例1のカートリッジホルダの要部説明図であり、図5Aは斜視図、図5Bは内シャッタロックの要部拡大図である。
【図6】図6は実施例1のカートリッジホルダの平面図である。
【図7】図7は実施例1の内シャッタロックの説明図であり、図7Aはロック位置に移動した状態の説明図、図7Bはアンロック位置に移動した状態の説明図、図7Cは噛み合い歯の拡大図である。
【図8】図8は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
【図9】図9は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタが開放位置に移動し且つ内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
【図10】図10は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが開放位置に移動した状態の説明図である。
【図11】図11は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、図10に示す状態から内シャッタを取り外した状態の説明図である。
【図12】図12は外シャッタおよび内シャッタが取り外された状態のトナーカートリッジの説明図であり、図12Aは前左斜め下方から見た図、図12Bは後右斜め下方から見た図である。
【図13】図13はトナーカートリッジの接続口の説明図であり、図13Aは前左斜め下方から見た図、図13Bは後右斜め下方から見た図である。
【図14】図14は実施例1の接続口部分の断面説明図であり、図14Aは図8のXIVA−XIVA線断面図、図14Bは図9のXIVB−XIVB線断面図、図14Cは図14Aに示す状態から外シャッタが傾斜した状態の説明図、図14Dは内シャッタが取り外され且つ外シャッタが装着された状態の説明図である。
【図15】図15は実施例1の内シャッタの説明図であり、図15Aは斜視図、図15Bは図15Aの矢印XVB方向から見た図、図15Cは図15Bの矢印XVC方向から見た図、図15Dは図15Bの矢印XVD方向から見た図、図15Eは図15Bの矢印XVE方向から見た図、図15Fは図15Bの矢印XVF方向から見た図、図15Gは図15Fの矢印XVG方向から見た図である。
【図16】図16は実施例1の外シャッタの説明図であり、図16Aは斜め上方から見た図、図16Bは図16Aの矢印XVIB方向から見た図である。
【図17】図17は実施例1のトナーカートリッジの装着動作の説明図であり、図17Aはトナーカートリッジがカートリッジホルダに装着される前の状態の説明図、図17Bは図17Aに示す状態からトナーカートリッジが後方に挿入されて外開閉突起が螺旋溝の前端に到達した状態の説明図である。
【図18】図18はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図18Aは図17Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて外シャッタが途中まで開放された状態の説明図、図18Bは図18Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の前側に接触した状態の説明図である。
【図19】図19はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図19Aは図18Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起を左方に押した状態の説明図、図19Bは図19Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図19Cは図19Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて内シャッタロックがロック位置とアンロック位置との間に位置している状態の説明図、図19Dは図19Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
【図20】図20はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図20Aは図19Cに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の後方に移動した状態の説明図、図20Bは図20Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図20Cは図20Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて装着が完了した状態の説明図、図20Dは図20Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
【図21】図21は実施例1の外シャッタの要部説明図であり、図21Aは外シャッタに外力が作用していない状態の説明図、図21Bは外シャッタの後端部が図21Aに示す状態から上方に上がった状態の説明図である。
【図22】図22は実施例1の内シャッタの内シャッタ閉塞位置に完全に移動する状態の説明であって、図22Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動する途中の説明図、図22Bは図22Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起と被押込突起とが接触開始した状態の説明図である。
【図23】図23は図22の続きの説明図であって、図23Aは図22Bに示す状態から外シャッタがさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起を押し込んだ状態の説明図、図23Bは図23Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起の位置を通過した状態の説明図である。
【図24】図24は図23の続きの説明図であって、図23Bに示す状態から外シャッタが外シャッタ閉塞位置に移動した状態の説明図である。
【図25】図25は実施例1の誤組防止の説明図であり、図25Aは実施例1の内シャッタが誤組された状態の説明図、図25Bは誤組防止部が設けられていない構成の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0019】
図1は実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図1において、実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUでは、前面下部に、媒体の一例としての記録シートSが収容される媒体収容部の一例としての給紙トレイTR1が設けられている。また、プリンタUの上面には、画像が記録されたシートSが排出される排出部の一例としての排出トレイTRhが形成されている。また、前面右部には、後述する着脱体の一例であって、現像剤の収容容器の一例として、内部に現像剤が収容されたトナーカートリッジTCを操作する際に、開閉される開閉部の一例としてのフロントカバーU1aが形成されている。
【0020】
図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2において、プリンタUは、画像形成装置の本体の一例であって、被装着装置の一例としてのプリンタ本体U1を有している。前記プリンタ本体U1は、制御部の一例としてのコントローラCと、前記コントローラCにより作動を制御される画像処理部GS、潜像形成回路の一例としてのレーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、帯電器の一例としての帯電ロールCR、現像部材の一例としての現像ローラGaおよび転写部材の一例としての転写ローラTr等に電圧を供給する。
前記画像処理部GSは、外部の情報送信装置の一例としてのコンピュータ等から入力された印刷情報を潜像形成用の画像情報に変換して予め設定された時期、すなわち、タイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された画像情報に応じて駆動信号を潜像形成装置LHに出力する。実施例1の潜像形成装置LHは、左右方向に沿って、予め設定された間隔で潜像書込素子の一例としてのLEDが線状に配置された装置、いわゆるLEDヘッドにより構成されている。
【0021】
プリンタ本体U1の後部には、回転する像保持体の一例としての感光体PRが支持されている。前記感光体PRの周囲には、感光体PRの回転方向に沿って、帯電器の一例としての帯電ロールCR、潜像形成装置LH、現像装置G、転写装置の一例としての転写ロールTr、像保持体用の清掃器の一例としての感光体クリーナCLが配置されている。
図2において、前記帯電ロールCRには、帯電ロールCR表面を清掃する帯電器用の清掃器の一例としての帯電ロールクリーナCRcが対向、接触して配置されている。
【0022】
また、前記現像装置Gは、内部に現像剤が収容される現像容器Vを有する。前記現像容器V内には、感光体PRに対向して配置された前記現像ロールGaと、現像剤を撹拌しながら循環搬送する一対の搬送部材Gb,Gcと、搬送部材Gb,Gcで撹拌された現像剤を現像ロールGaに供給する供給部材Gdと、現像ロールGa表面の現像剤の層厚を規制する層厚規制部材Geと、が配置されている。
前記現像容器Vの前側上面には、補給部の一例としての現像剤補給口V1が形成されており、現像剤補給口V1には、現像剤搬送路の一例として、前方に延びる現像剤補給路V3が連結されている。前記現像剤補給路V3内部には、現像剤搬送部材の一例としての補給オーガV4が回転可能に支持されている。前記現像剤補給路V3の前端には、トナーカートリッジTCが着脱可能に装着される着脱部の一例としてのカートリッジホルダKHが連結されており、トナーカートリッジTCからの現像剤が流入する。したがって、現像装置Gでの現像剤の消費量に応じて、補給オーガV4が駆動すると、トナーカートリッジTCから現像剤が現像装置Gに補給される。
【0023】
回転する感光体PRの表面は、帯電領域Q1において帯電ロールCRにより帯電され、潜像形成位置Q2において潜像形成装置LHから出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。前記静電潜像は現像領域Q3において現像ロールGaにより可視像の一例としてのトナー像に現像され、感光体PR及び転写ロールTrとの対向領域により形成される転写領域Q4において転写ロールTrにより媒体の一例としての記録シートSに転写される。感光体PR表面の残留トナーは、転写領域Q4の下流側の清掃領域の一例としてのクリーニング領域Q5において清掃部材の一例としてのクリーニングブレードCBにより除去され、感光体クリーナCL内部に回収される。
なお、前記クリーニングブレードCBの対向する側には飛散防止部材の一例としてのフィルムシールFSが設けられており、フィルムシールFSは感光体クリーナCL内に回収されたトナーが外にこぼれ出るのを防止する。
【0024】
図2において、プリンタ本体U1の下部には、給紙トレイTR1には、媒体取り出し部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。前記ピックアップロールRpにより取出された記録シートSは、媒体さばき部材の一例としてのリタードロールおよび給紙ロールを有するさばきロールRsにより1枚づつ分離されて、シート搬送路SHに沿って搬送され、転写領域Q4のシート搬送方向の上流側に配置された時期調節部材の一例としてのレジロールRrにより予め設定されたタイミングで、転写領域Q4に搬送される。
【0025】
前記コントローラCにより動作が制御される電源装置E等から転写電圧が印加される転写ロールTrは、転写領域Q4を通過する記録シートSに感光体PR上のトナー像を転写する。
前記転写領域Q4においてトナー像が転写された記録シートSは、トナー像が未定着の状態で定着装置Fに搬送される。前記定着装置Fは定着部材の一例としての一対の定着ロールFh,Fpを有し、前記一対の定着ロールFh,Fpの圧接領域によって定着領域Q6が形成される。前記定着装置Fに搬送された記録シートSは、定着領域Q6において一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成された記録シートSは、媒体案内部材の一例としてのシートガイドSG1,SG2によってガイドされ、排出部材の一例としての排出ロールR1からプリンタ本体U1上面の前記排出トレイTRhに排出される。
【0026】
(カートリッジホルダKHの説明)
図3は実施例1の画像形成装置のフロントカバーを開放した状態の説明図である。
図1、図3において、実施例1のプリンタUのフロントカバーU1aを、図1に示す通常位置から、図3に示す操作位置に移動させると、現像剤の収容容器の一例としてのトナーカートリッジTCおよびトナーカートリッジTCが支持される容器支持部の一例としてのカートリッジホルダKHが外部に露出する。図3において、前記カートリッジホルダKHは、プリンタ本体U1に支持されており、前面部材の一例としてのフロントパネル1を有する。前記フロントパネル1には、トナーカートリッジTCが着脱される開口1aが形成されている。
【0027】
図4は実施例1のカートリッジホルダの斜視図である。
図5は実施例1のカートリッジホルダの要部説明図であり、図5Aは斜視図、図5Bは内シャッタロックの要部拡大図である。
図6は実施例1のカートリッジホルダの平面図である。
図4〜図6において、実施例1のカートリッジホルダKHは、支持部本体の一例として、開口1aから後方に延びる筒状のホルダ本体2を有する。ホルダ本体2は、下部に配置された半円筒状の底部2aと、底部2aの上方に形成された角筒状の頂部2bとを有し、底部2aおよび頂部2bの内側には、内面2cが形成されている。
【0028】
(外シャッタ用の開閉溝の説明)
前記内面2cには、第2の開閉部材の開閉部の一例として、ホルダ本体2の前端から後方に延びる開閉溝3が形成されている。図6において、実施例1の開閉溝3は、通過部の一例として、トナーカートリッジTCの着脱方向である前後方向に沿って前端から後方に延びる前溝部3aと、開閉用の被接触部の一例として、内面2cに沿って前端部から左斜め上方に延びる螺旋状の螺旋溝部3bと、第2の通過部の一例として、螺旋溝部3bの上端から後方に延びる後溝部3cと、を有する。実施例1の開閉溝3では、前溝部3aと螺旋溝部3bの接続部分3dにおいて、螺旋溝部3bとは離れた側の右溝内面3eは前後方向に沿って形成されると共に、螺旋溝部3b側の左溝内面3fには、凸部の一例として、図6の破線で示す前後方向の仮想線3gに対して、開口1aの位置よりも右方に張り出した膨出部3hが形成されている。
図6において、実施例1のホルダ本体2では、記憶媒体の読取部の一例として、左上端部の後端部に、CRUMリーダ4が支持されている。
【0029】
(補給口の説明)
図5、図6において、ホルダ本体2の底部2aの後端部には、第1の開口部の一例として、底部2aの内面2cよりも上方に突出して形成された補給口部6が形成されている。前記補給口部6の中央部には、第1の開口の一例として、上下方向に貫通して形成され且つ前記現像剤補給路V3の上流端に接続される補給口6aが形成されている。また、補給口部6の前端面には、第1の開閉部材の停止部の一例としての内シャッタストッパ面6bが形成されている。
前記補給口部6の左右両側には、第2の開口の案内部の一例として、補給口部6よりも高い左右両側の壁の上端から左右方向の内側に延び且つ前後方向に延びるホルダ側ガイド7が形成されている。
【0030】
前記補給口部6の前側には、第1の開閉部材の収容部の一例として、内面2cより高さが高く且つ補給口部6よりも高さが低い内シャッタ収容部8が形成されている。内シャッタ収容部8は、摩擦低減部の一例として、左右方向中央部に前後方向に延びるガイドリブ8aが形成されており、ガイドリブ8aの左右両側には、下方に凹んだ凹部8bが形成されている。
前記内シャッタ収容部8の右端には、姿勢揃え部の一例として、上方に突出するガタ詰め壁9が形成されている。
【0031】
また、内シャッタ収容部8の前端には、内シャッタ収容部8から内面2cまで傾斜する傾斜面11が形成されている。図6において、実施例1の傾斜面11は、右方から左方に行くに連れて後方に傾斜して形成されており、傾斜角度は、トナーカートリッジTCを挿入、引き抜きする際の作業者の操作力を低減するために、前記螺旋溝部3bの傾斜に沿った傾斜角度に形成されている。また、実施例1では、傾斜面11は、前後方向の前側の一部が、螺旋溝3bの後部の一部と前後方向で重複する重複領域11aを有するように構成されている。
内シャッタ収容部8の左端には、噛合い部の移動規制部の一例として、上方に延びるロック側壁12が形成されている。前記ロック側壁12の前後方向の中央部には、噛合い部の通過部の一例として、ロック通過口12aが形成されている。
【0032】
(内シャッタロックの説明)
図7は実施例1の内シャッタロックの説明図であり、図7Aはロック位置に移動した状態の説明図、図7Bはアンロック位置に移動した状態の説明図、図7Cは噛み合い歯の拡大図である。
前記ロック通過口12aの左方には、噛合い部の案内部の一例として、左方に延びるロックガイド13が形成されている。図6、図7において、前記ロックガイド13には、第1の開閉部材の移動規制部材の一例としての内シャッタロック14が支持されている。内シャッタロック14は、移動規制部材の被案内部の一例として、ロックガイド13の内面により左右方向に移動可能に支持されるロックスライダ16を有する。したがって、内シャッタロック14は、ロックスライダ16の右端面がロック側壁12の左面に接触して停止する図7Aに示す移動規制位置の一例としてのロック位置と、ロック位置から左方に移動した図7Bに示す移動許可位置の一例としてのアンロック位置と、の間で移動可能に支持されている。
【0033】
ロックスライダ16の右端には、噛合い部の一例として、右方に延び、且つ、ロック通過口12aを通過して内シャッタ収容部8内に進入可能なロック本体17が形成されている。なお、実施例1のロック本体17は、ロック通過口12aの内面に接触して案内されるように構成されている。ロック本体17は、右端面が、凹部17aと右方に突出する凸部17bが周期的に形成された形状に形成されており、実施例1のロック本体17の右端面は鋸歯状に形成されている。
図7Cにおいて、実施例1の凸部17bは、トナーカートリッジTCの装着方向である後ろ方向に対して、上流側の面である前面17cが後側に行くに連れてロック収容部8の内側に近づく方向である右方に傾斜して形成されている。また、前面17cの後端に接続される下流側の面である凸部17bの後面17dは、左側に行くに連れて前側に傾斜して形成されており、後面17dの傾斜角度は前面17cよりも左右方向に対する傾斜角度が浅く設定されている。なお、後面17dは、右後ろから左前に向けて傾斜する構成とすることが好ましいが、左右方向に沿って形成することも可能である。
【0034】
図7において、前記ロックスライダ16の左上面には、離間用の被接触部の一例として、上方に突出するスライダ突起18が形成されている。スライダ突起18は、第1の離間案内部の一例として、前端から後方に行くに連れて右方に傾斜する前案内面18aと、第2の離間案内部の一例として、前案内面18aの後端から後方に延びる中案内面18bと、第3の離間案内部の一例として、中案内面18bの後端から後方に行くに連れて左方に傾斜する後案内面18cとを有する。
前記ロックスライダ16の左端には、付勢収容部の一例として、左方に延びる筒状のバネ収容部19が形成されている。
【0035】
前記底部2aの下面には、離間付勢部材の支持部の一例としてのバネ支持部21が形成されており、バネ支持部21とロックスライダ16の左面との間には、付勢部材の一例として、バネ収容部19に収容されたコイルスプリング22が装着されている。したがって、ロックスライダ16は右方に常時付勢されており、内シャッタロック14はコイルスプリング22の弾性力によりロック位置に向けて付勢されている。なお、付勢部材として、コイルスプリング22を例示したが、これに限定されず、弾性ゴム等の任意の付勢部材を採用可能である。
【0036】
(トナーカートリッジの説明)
図8は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
図9は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタが開放位置に移動し且つ内シャッタが閉塞位置に移動した状態の説明図である。
図10は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、外シャッタおよび内シャッタが開放位置に移動した状態の説明図である。
図11は実施例1のトナーカートリッジの説明図であり、図10に示す状態から内シャッタを取り外した状態の説明図である。
図12は外シャッタおよび内シャッタが取り外された状態のトナーカートリッジの説明図であり、図12Aは前左斜め下方から見た図、図12Bは後右斜め下方から見た図である。
【0037】
図8〜図12において、実施例1のトナーカートリッジTCは、容器本体の一例として、ホルダ本体2の内面2cに対応した形状の前後方向に延びる筒状のカートリッジ本体31を有する。カートリッジ本体31は、ホルダ本体2と同様に、半円筒状の底壁部31aと、底壁部31aの上部に連続して形成された角筒状の上壁部31bと、後端に配置された板状の後壁部31cと、前端に配置された板状の前壁部31dとを有する。各壁部31a〜31dに囲まれたカートリッジ本体31の内部には、現像装置Gに補給される新規の現像剤が収容されている。
カートリッジ本体31の前端部には、操作部の一例として、作業者がトナーカートリッジTCを前後方向に移動させる際に、把持するためのハンドル部32が支持されている。
【0038】
前記カートリッジ本体31の底壁部31aの後端部には、第2の開口部の一例であって、第1の開閉部材の支持部の一例として、下方に突出する接続口部33が形成されている。接続口部33の前後方向中央部から後部には、第2の開口の一例として、下方に開口する接続口33aが形成されている。また、接続口部33の左右両端には、第1の開閉部材の案内部の一例として、接続口部33の上端から左右方向に張り出して形成され且つ前後方向に延びる内シャッタガイド33bが左右一対形成されている。
【0039】
図13はトナーカートリッジの接続口の説明図であり、図13Aは前左斜め下方から見た図、図13Bは後右斜め下方から見た図である。
前記接続口部33の外表面である下面には、漏出防止部材の一例としての接続口シール36が支持されている。前記接続口シール36の中央部には接続口33aに対応して、開口36aが形成されている。
【0040】
図12、図13において、前記接続口部33の左方には、離間用の接触部の一例として、内シャッタロック14のスライダ突起18に対応する位置に配置され且つ下方に突出するロック解除突起37が形成されている。前記ロック解除突起37は、第1の離間被案内部の一例として、前端から後方に行くに連れて左方に傾斜する前被案内面37aと、第2の離間被案内部の一例として、前被案内面37aの後端から後方に延びる中被案内面37bと、第3の離間被案内部の一例として、中被案内面37bの後端から後方に行くに連れて右方に傾斜する後被案内面37cとを有する。
接続口部33の右方には、第2の開閉部材の停止部の一例として、前後方向に延びる壁状の外シャッタ右ストッパ38が形成されている。
【0041】
前記ロック解除突起37の左方には、凸部の一例として、後述する内シャッタ51の露出を防止するために、前後方向に延びるリブ39が形成されている。
前記ロック解除突起37の左方且つ前方には、収容部の案内部の一例として、カートリッジ本体31の半円筒状の外周面の周方向に沿って延びる外シャッタの前ガイド41が形成されている。前記外シャッタの前ガイド41は、カートリッジ本体31の外周面から径方向に延びる立壁部41aと、立壁部41aの外端から前方に延びる円弧板状の円弧板部41bとを有する。
【0042】
図14は実施例1の接続口部分の断面説明図であり、図14Aは図8のXIVA−XIVA線断面図、図14Bは図9のXIVB−XIVB線断面図、図14Cは図14Aに示す状態から外シャッタが傾斜した状態の説明図、図14Dは内シャッタが取り外され且つ外シャッタが装着された状態の説明図である。
図8〜図11、図12B、図13B、図14A、図14C、図14Dにおいて、カートリッジ本体31の後端には、収容部の案内部の一例として、後方に突出する外シャッタの後ガイド42が形成されている。実施例1の外シャッタの後ガイド42は、カートリッジ本体31の底壁部31aおよび上壁部31bの後端部に形成されており、底壁部31aおよび上壁部31bの後端と後壁部31cとの段差により構成されている。
【0043】
図12B、図13Bにおいて、後壁部31cの右下部には、付勢部の一例として、外シャッタの後ガイド42から左方に向けて突出するバネ接触突起43が形成されている。実施例1のバネ接触突起43は、左方に延びる板状、いわゆる、リブ状に形成されており、下面には、接触部の一例としての接触面43aが形成されている。
図9〜図11、図12B、図13Bにおいて、後壁部31cの下端部には、開放規制部の一例として、上方に突出する外ロック爪34が形成されている。実施例1の外ロック爪34は、直角三角形状に形成されており、規制案内部の一例として、左端から右方に行くに連れて上方に傾斜する外ロックガイド面34aと、規制部本体の一例として、外ロックガイド面34aの右端から下方に延びるロック面34bと、を有する。
【0044】
前記後端壁31cの中央部には、駆動伝達部材の一例としてのカップリング44が回転可能に支持されており、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1に装着された場合に、カートリッジホルダKHの後端部に配置された駆動伝達部材の一例としての図示しないカップリングに噛み合って駆動が伝達される。なお、前記カートリッジ本体31の内部には、カップリング44に後端が支持され且つ回転が伝達された場合にカートリッジ本体31の内部の現像剤を接続光33aに向けて搬送する図示しない従来公知の搬送部材が配置されている。
図8〜図12において、前記上壁部31bの左部後端には、記憶媒体の一例として、前記CRUMリーダ4に対応する位置に配置されたCRUM46が支持されている。CRUM46には、トナーカートリッジTC内の現像剤が空であるか否か等の情報が記憶されており、トナーカートリッジTCの装着時に接触して電気的に接続されるCRUMリーダ4により情報の読取、書込が可能になっている。
【0045】
(内シャッタの説明)
図15は実施例1の内シャッタの説明図であり、図15Aは斜視図、図15Bは図15Aの矢印XVB方向から見た図、図15Cは図15Bの矢印XVC方向から見た図、図15Dは図15Bの矢印XVD方向から見た図、図15Eは図15Bの矢印XVE方向から見た図、図15Fは図15Bの矢印XVF方向から見た図、図15Gは図15Fの矢印XVG方向から見た図である。
図9、図10、図14、図15において、前記接続後部33には、第1の開閉部材の一例としての内シャッタ51が支持されている。実施例1の内シャッタ51は、開閉部材本体の一例として、接続口部33の外表面に対向する板状に形成されて、接続口シール36を弾性変形させて密着する内シャッタ本体51aを有する。内シャッタ本体51aの前端には、上方に延びる前端壁51bが形成されている。
【0046】
また、内シャッタ本体51aの左右両端には、第1の開閉部材の被案内部の一例として、前後方向に延び且つ前記内シャッタガイド33bに前後方向に移動可能に支持される内ガイドレール52が形成されている。実施例1の内ガイドレール52は、第1の開閉部材の側部の一例として、シャッタ本体51aの左右両端から上方に延び且つ内シャッタガイド33bの外側に配置される内シャッタ側壁52aと、内シャッタ側壁52aの上端から左右方向の内側に延び且つ内シャッタガイド33bの上面に接触して案内される被ガイド部52bと、を有する。
したがって、実施例1の内シャッタ51は、内シャッタガイド33bに内ガイドレール52が案内されて、接続口部33に対して、図9に示す第1の閉塞位置の一例として、接続口33aを閉塞する内シャッタ閉塞位置と、図10に示す第1の開放位置の一例として、接続口33aを開放する内シャッタ開放位置と、の間で移動可能に支持されている。
【0047】
左側の内シャッタ側壁52aの後部には、被噛合い部の一例として、内シャッタロック14のロック本体17と噛み合い可能な内シャッタの被ロック部53が形成されている。図7C、図15において、実施例1の内シャッタの被ロック部53は、ロック本体17の凹部17aおよび凸部17bと噛み合うように、凸部53aと凹部53bが周期的に形成された鋸歯形状に形成されている。したがって、図7Cに示すように、実施例1の内シャッタの被ロック部の凸部53aは、凸部17bの前面17cおよび後面17dに対応して、後面53cが後側に行くに連れて右側に傾斜して形成されており、前面53dが左方に行くに連れて前方に傾斜して形成されている。
【0048】
図14、図15において、内シャッタ本体51aの前端壁51bの上面には、第2の開閉部材の案内部の一例であって、外れ規制部の一例として、上方に突出し且つ内ガイドレール52の上端よりも高さの低い外シャッタの延長ガイド54が形成されている。実施例1の外シャッタの延長ガイド54は、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に移動した状態で、カートリッジ本体31の外シャッタの前ガイド41の円弧板部41bの延長上に対応する位置に配置されている。
前端壁51bの前面の下部には、被押込部の一例として、前方に突出する被押込突起56が形成されている。実施例1の被押込突起56は、内シャッタ本体51aの左右方向の中央部に配置されると共に、前方に突出する三角形状に形成されている。
【0049】
前端壁51bの右端部には、誤組防止部の一例として、左方に凹んだ掛かり凹部57が形成されている。実施例1の掛かり凹部57は、前端から後方に行くに連れて左方に傾斜する前掛かり部57aと、前掛かり部57aの後端から後方に行くに連れて右方に傾斜する後掛かり部57bとを有する。
【0050】
(外シャッタの説明)
図16は実施例1の外シャッタの説明図であり、図16Aは斜め上方から見た図、図16Bは図16Aの矢印XVIB方向から見た図である。
図8〜図10、図16において、カートリッジ本体31の内シャッタ51の外側には、第2の開閉部材の一例としての外シャッタ61が支持されている。実施例1の外シャッタ61は、第2の開閉部材の本体の一例として、カートリッジ本体31の底壁51aに沿って延びる部分円筒状の外シャッタ本体61aを有する。
【0051】
外シャッタ本体61aの外表面には、第2の開閉部材の開閉用の接触部の一例として、外方に突出する外開閉突起62が形成されている。外開閉突起62は、ホルダ本体2の開閉溝3に嵌まり、開閉溝3に沿って案内可能に構成されている。外シャッタ本体61aの前後両端には、上方に延びる前側部61bおよび後側部61cが形成されており、左端部には上方に延びる左側部61dが形成されている。実施例1の後側部61cの下端には、装着用の被案内部の一例として、面取りされた曲面形状の装着被ガイド61eが形成されている。
前側部61bの上端には、一端側の被案内部の一例であり且つ第2の開閉部材の被案内部の一例であって、外れ防止用の被規制部の一例として、後方に延び且つ外シャッタの前ガイド41や外シャッタの延長ガイド54の上面に接触して案内される前ガイドレール63が形成されている。実施例1の前ガイドレール63は、前壁部61bの右端から中央部にかけて形成されており、左右方向の長さが、カートリッジ本体31の外シャッタ右ストッパ38と外シャッタの前ガイド41との間隔よりも短く設定されている。
【0052】
また、後側部61cの上部には、他端側の被案内部の一例であって、第2の開閉部材の被案内部の一例として、外シャッタの後ガイド42に接触して案内される後ガイドレール64が形成されている。実施例1の後ガイドレール64は、被案内部の本体一例として、下側に配置されて外シャッタの後ガイド42の下面に接触して案内される後ガイド本体64aと、第2の開閉部材の抜け止め部の一例として、後ガイド本体64aの上方に配置されて形成されて外シャッタの後ガイド42の上面に接触して外シャッタ61がカートリッジ本体31から脱落することを規制する脱落防止レール64bと、を有する。図16において、実施例1の後ガイドレール64では、後ガイド本体64aは、後シャッタ64aの左端から右端に渡ってカートリッジ本体31の外表面に沿って設けられており、脱落防止レール64bは、左右方向の中央部から左端に渡って設けられている。
【0053】
前記前ガイドレール63および後ガイドレール64により、実施例1の外シャッタ61の外ガイドレール63+64が構成されている。したがって、外ガイドレール63+64により、外シャッタ61は、図8に示す第2の閉塞位置の一例として、接続口33aを二重に閉塞する外シャッタ閉塞位置と、図9、図10に示す第2の開放位置の一例として、接続口33aの部分を開放し、内シャッタ51を外部に露出させる外シャッタ開放位置と、の間で移動可能に支持されている。
なお、実施例1の外ガイドレール63+64は、外シャッタの前ガイド41や外シャッタの後ガイド42、外シャッタの延長ガイド54に対して、前後方向の余裕、いわゆるガタ、遊びを持って支持され、且つ、カートリッジ本体31から脱落しないように支持されている。また、図14に示すように、実施例1の後ガイド本体64aと脱落防止レール64bとは、上下方向の間隔が外シャッタの前ガイド42の厚さよりも広く形成されており、図14A、図14Cに示すように、外シャッタ61の後側が、前ガイドレール63側を中心として、装着方向及び外シャッタ61の開閉方向に対して交差する上下方向に傾斜可能に構成されている。
【0054】
図16Bにおいて、前記前側部61bの内側面の右端部には、押込部の一例として、内シャッタ51の被押込突起56に対応して配置され、且つ、内側、すなわち後方に突出する押込突起66が形成されている。実施例1の押込突起66は、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けて移動する場合に、外シャッタ閉塞位置の上流側で被押込突起56に接触して、内シャッタ51を内シャッタ閉塞位置に向けて押込可能であると共に、外シャッタ閉塞位置に移動した状態では、被押込突起56よりも右側に通過して、被押込突起56から離間した状態となる位置に配置されている。
【0055】
図16Aにおいて、前記脱落防止レール64bの右端部の下面には、開放被規制部の一例として、外シャッタ61が閉塞位置に移動した状態における外ロック爪34に対応して配置され且つ下方に突出する被ロック爪67が形成されている。実施例1の被ロック爪67は、規制被案内部の一例として、右端から左方に行くに連れて下方に傾斜する被ガイド面67aと、被規制部本体の一例として、被規制部本体の一例として、被ガイド面67aの左端から上方に延びる被ロック面67bとを有する。
図8〜図11、図16において、後ガイドレール64の上端には、被付勢部の一例として、左右方向の中央部から右方に延びる板状に形成されて弾性変形可能な板バネ部68が形成されている。実施例1の板バネ部68は、左端の基端部68aと、基端部68aから右方に延びる板状の板バネ本体68bと、を有する。
実施例1の板バネ本体68bの先端には、被接触部の一例として、前記バネ接触突起43の接触面43aに接触可能な被接触端68cが形成されている。
【0056】
(実施例1の作用)
前記構成要件を備えた実施例1のプリンタUでは、感光体PRの表面に形成された潜像は、現像領域Q3において現像装置Gで現像され、現像装置G内の現像剤が消費される。現像装置Gの内部の現像剤が消費されると、消費量に応じて、補給オーガV4やトナーカートリッジTC内の搬送部材が作動して、トナーカートリッジTCから現像剤の補給が行われる。
トナーカートリッジTCから補給が行われて、トナーカートリッジTCの内部の現像剤が空になったり、トナーカートリッジTCが故障等した場合、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1に対して前後方向に挿入、引き出しされて、交換される。
【0057】
(カートリッジの装着動作の説明)
図17は実施例1のトナーカートリッジの装着動作の説明図であり、図17Aはトナーカートリッジがカートリッジホルダに装着される前の状態の説明図、図17Bは図17Aに示す状態からトナーカートリッジが後方に挿入されて外開閉突起が螺旋溝の前端に到達した状態の説明図である。
図17において、トナーカートリッジTCがカートリッジホルダKHに装着される場合、前方からトナーカートリッジTCが挿入されると、外シャッタの外開閉突起62が開閉溝3に嵌り、トナーカートリッジTCの後方への移動に伴って、外開閉突起62が開閉溝3の前溝部3aに沿って後方に移動する。そして、図17Bに示すように、トナーカートリッジTCが後方に移動すると、外開閉突起62が前溝部3aから螺旋溝部3bに接触する状態となる。
【0058】
図18はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図18Aは図17Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて外シャッタが途中まで開放された状態の説明図、図18Bは図18Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の前側に接触した状態の説明図である。
図17Bに示す状態からさらにトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、外開閉突起62が螺旋溝部3bに沿って左方に案内され、外開閉突起62の左方への移動に伴って、図18Aに示すように、外シャッタ61がカートリッジ本体31の外周面に沿って左方に向けて移動する。すなわち、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置から外シャッタ開放位置に向けて移動する。
【0059】
図18Aに示す状態から、さらにトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、下方に露出した内シャッタ51の後端が傾斜面11に接触して、斜面に沿って内シャッタ収容部8に向けて案内される。このとき、実施例1の傾斜面11は、内シャッタ51の後端面に沿って左右方向に延びておらず、左右方向に対して傾斜しており、内シャッタ51の後端が面接触せず、トナーカートリッジTCの挿入に伴って後端が右端から左端に向けて順次接触していく。したがって、内シャッタ51と傾斜面11との接触時の衝撃が小さくなり、トナーカートリッジTCを挿入する力が急激に上昇することが低減される。
また、実施例1では、傾斜面11が螺旋溝部3bの傾斜に沿っており、外シャッタ61を開放する際にホルダ本体2から外シャッタ61が受ける反力と内シャッタ51が傾斜面11に接触する際に受ける反力とが、共に左前方向となっており、トナーカートリッジTCは左方に寄せられる力を受ける。したがって、トナーカートリッジTCが装着された場合に、左方に配置されたCRUMリーダ4にCRUM46が確実に接触させられる。
【0060】
さらに、実施例1の傾斜面11は、前後方向の前側の一部が、螺旋溝3bの後部の一部と前後方向で重複する重複領域11aを有するように構成されている。すなわち、重複領域11aを有しない場合に比べて、2つのシャッタ51,61を有するトナーカートリッジTCにおいて、カートリッジホルダKHおよびトナーカートリッジTCの前後方向の長さを短くすることが可能になっている。
また、図18Aに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に挿入される際に、内シャッタ51が接続口部33に対するガタつき等で、位置が内シャッタ収容部8に対して左右方向にずれていたり姿勢が傾斜等していた場合には、内シャッタ51の右側面がガタ詰め壁9に接触して、姿勢が矯正される。したがって、ガタ詰め壁9が設けられていない場合に比べて、後述する内シャッタ51と内シャッタロック14との噛合が不十分になる等の装着不良が発生することが低減されている。
【0061】
図18A、図18Bにおいて、図18Aに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、図18Bに示すように、外開閉突起62が後溝部3cに到達して、外シャッタ61が開放位置に移動する。また、このとき、内シャッタ51が内シャッタ収容部8を、ガイドリブ8aに接触しながら後方に移動する。すなわち、ガイドリブ8aが設けられない構成に比べて、摩擦が低減されて、トナーカートリッジTCを挿入する力の上昇が低減された状態でトナーカートリッジTCが挿入される。そして、流出口部33が補給口部6の内シャッタストッパ面6bに接触する前に、ロック解除突起37の後被案内面37cが内シャッタロック14のスライダ突起18の前案内面18aに接触する。
【0062】
図19はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図19Aは図18Bに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起を左方に押した状態の説明図、図19Bは図19Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図19Cは図19Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて内シャッタロックがロック位置とアンロック位置との間に位置している状態の説明図、図19Dは図19Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
図18Bに示す状態からトナーカートリッジTCがさらに後方に挿入されると、ロック解除突起37が後方に移動して、後被案内面37cおよび前案内面18aの接触に伴って、内シャッタロック14がコイルスプリング22の弾性力に抗して左方に移動する。したがって、中案内面18bおよび中被案内面37bが接触した図19A、図19Bに示す状態となり、内シャッタロック14はアンロック位置に移動し、ロック本体17が内シャッタ収容部8から退避する。
【0063】
図19A、図19Bに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、図19C、図19Dに示すように、トナーカートリッジTCの接続口部33の後端が、内シャッタストッパ面6bに接触し、内シャッタ51が内シャッタ収容部8に収容された状態となる。この状態では、ロック解除突起37の前被案内面37aがスライダ突起18の後案内面18cに接触した状態となり、ロック本体17がアンロック位置からロック位置に向けて移動をしている途中の状態となる。
【0064】
図20はトナーカートリッジの装着動作の続きの説明図であり、図20Aは図19Cに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されてロック解除突起がスライダ突起の後方に移動した状態の説明図、図20Bは図20Aの内シャッタロック部分の要部拡大図、図20Cは図20Aに示す状態からトナーカートリッジがさらに後方に挿入されて装着が完了した状態の説明図、図20Dは図20Cの内シャッタロック部分の要部拡大図である。
図19C、図19Dに示す状態から、さらにトナーカートリッジTCが後方に挿入されると、ロック解除突起37がスライダ突起18の後案内面18cの後方に抜けた図20A、図20Bに示す状態となり、内シャッタロック14がロック位置に移動する。内シャッタロック14がロック位置に移動すると、ロック本体17が内シャッタの被ロック部53と噛み合って、内シャッタ14が前後方向に移動不能な状態、すなわち、ロックされた状態となる。
【0065】
ここで、実施例1のロック本体17および内シャッタの被ロック部53は、図7Cに示すように、凸部17bの後面17dが左側に行くに連れて前側に傾斜し、且つ、凸部53aの前面53dが左方に行くに連れて前方に傾斜している。したがって、ロック解除突起37やスライダ突起18の製造誤差や組み立て誤差等で、内シャッタの被ロック部53がロック本体17の位置に到達する前にロック本体17がアンロック位置に退避していなかったり、内シャッタ51の後端が内シャッタストッパ面6bに到達する前にロック本体17がロック位置に戻ったりしても、トナーカートリッジTCの挿入に伴って、凸部53aの前面53dがロック本体17の凸部17bの後面17dを押す際に、左前方向の力が作用し、左方向成分の力が作用する。よって、内シャッタロック14が左方のアンロック位置に向けて移動し、内シャッタ51の凸部53aが内シャッタロック14の凸部17bを乗り越えて前方に移動可能になっている。
【0066】
そして、図20A、図20Bに示す状態からトナーカートリッジTCが後方に移動すると、内シャッタ51は内シャッタストッパ面6bに接触し且つ内シャッタロック14がロックしており、内シャッタ51の移動が停止すると共に、接続口部33が補給口部6のホルダ側ガイド7に案内されながら後方に移動する。すなわち、接続口33aに対して内シャッタ51が相対的に移動し、内シャッタ閉塞位置から内シャッタ開放位置に向けて移動する。
そして、トナーカートリッジTCがカートリッジホルダKHの後端まで移動すると、図20C、図20Dに示すように、内シャッタ51が内シャッタ開放位置に移動すると共に、接続口33aと補給口6aとが接続され、トナーカートリッジTCの装着が完了する。したがって、トナーカートリッジTCからプリンタ本体U1に現像剤が補給可能な状態となる。
したがって、実施例1のトナーカートリッジTCでは、前方から後方に挿入する1つの動作で、外シャッタ61および内シャッタ51の両方が開放され、接続口33aと補給口6aとが接続される。したがって、挿入後、回転させてシャッタを開放するという2つの動作を必要とする構成に比べて、挿入の作業を容易にすることが可能である。
【0067】
また、実施例1のトナーカートリッジTCでは、内シャッタ51は、外シャッタ61の開閉時の案内をしている。仮に、内シャッタ51が外シャッタ61を案内しない場合には、外シャッタ61の開閉移動が不安定になる恐れがある。また、外シャッタ61を案内する部材を内シャッタ51ではなく、カートリッジ本体31に設けると、内シャッタ51の開閉動作の妨げとなる恐れがあり、2つのシャッタ51,61を使用する構成を実現できない恐れがあると共に、新たなガイドが設けられて構成が複雑化する問題もある。これらに対して、実施例1では、内シャッタ51が外シャッタ61を延長ガイド54で案内しており、外シャッタ61の移動が安定すると共に、内シャッタ51と延長ガイド54が共通化、一体化され、構成が簡素化され、且つ、内シャッタ51の開閉移動の妨げとなる部材も無くなる。
【0068】
(カートリッジの取外動作の説明)
トナーカートリッジTCの現像剤が空になった等でトナーカートリッジTCを取り外す場合、図20Cに示す状態から、トナーカートリッジTCが前方に引き出される。このとき、内シャッタロック14が内シャッタ51をロックしており、内シャッタ51が後方に移動することが規制されている。したがって、特開2005-134452号公報記載の従来技術のように、シャッタの引き出し方向の下流端で挟み込む構成では、製造誤差等に伴って、挟みこむ部分とシャッタとの間にシャッタ移動方向に沿った隙間の発生が避けられない。したがって、トナーカートリッジの引き出し時に、シャッタが下流側にずれて、補給口部との間に隙間が発生して現像剤が漏れ出す恐れがある。
【0069】
これに対して、実施例1では、トナーカートリッジTCの着脱方向である前後方向に対する側方から内シャッタ51の移動が規制されており、内シャッタ51の前後方向の隙間が発生しない。したがって、トナーカートリッジTCの引出時に、内シャッタ51が内シャッタストッパ面6bから離れにくく、内シャッタ51と内シャッタストッパ面6bとの間に、隙間が発生し難くなっている。よって、内シャッタ51と内シャッタストッパ面6bとの間の上方を流出口部33が通過する際に、流出口33aから現像剤が下方に流出し、隙間に溜まることが低減されている。よって、内シャッタ51が流出した現像剤で汚れることが低減されており、カートリッジホルダKHやトナーカートリッジTCが汚れることが低減され、汚れたトナーカートリッジTCが引き出されて、作業者やプリンタUが設置された床面等を汚すことも低減されている。
【0070】
特に、実施例1のロック本体17および内シャッタの被ロック部53は、図7Cに示すように、凸部17bの前面17dが右側に行くに連れて前側に傾斜し、且つ、凸部53aの後面53cが左方に行くに連れて後方に傾斜している。したがって、トナーカートリッジTCの前方への引き出しに伴って、凸部53aの後面53cがロック本体17の凸部17bの前面17cを押す際に、右後ろ方向の力が作用し、右方向成分の力が作用する。よって、内シャッタロック14がロック位置からさらに右方に移動する力を受け、内シャッタロック14がアンロック位置に向けて移動する力が作用しない。したがって、トナーカートリッジTCが前方に移動する際に摩擦で内シャッタ51が前方に移動させる力が作用しても、内シャッタロック14と内シャッタのロック部53とは噛み込む方向の力を受け、内シャッタ51のロックが解除されず、後方への移動が規制される。
【0071】
また、実施例1では、ロック本体17の前後両側に、ロック側壁12が配置されており、ロック本体17が後方に向かう力を受けても、ロック側壁12がロック本体17に接触して、ロック本体17の傾斜、倒れが規制される。したがって、ロック側壁12が設けられていない場合に比べて、内シャッタ51の後方への移動がさらに確実に規制されている。
【0072】
図20において、図20Cに示す状態から図20Aに示す状態までトナーカートリッジTCが引き出されると、流出口33aに対して内シャッタ51が相対的に移動し、流出口33aが内シャッタ51に閉塞された状態となる。この状態では、ロック解除突起37の前被案内面37aがスライダ突起18の後案内面18cの後方に移動しており、内シャッタロック14はロック位置に保持されている。
図20Aに示す状態から図19Cに示す状態にトナーカートリッジTCが引き出されると、ロック解除突起37が内シャッタロック14のスライダ突起18に接触して、内シャッタロック14がアンロック位置に向けて移動を始める。したがって、内シャッタロック14が内シャッタ51から離れて、内シャッタ51のロックが解除される。よって、内シャッタ51の前方への移動が可能となり、トナーカートリッジTCが前方に引き出されると、図19A、図18Bに示すように内シャッタ51が一体的に前方に移動を始める。
【0073】
そして、図18Bに示す状態からトナーカートリッジTCが引き出されると、後溝部3cに案内されていた外開閉突起62が、図18Aに示すように螺旋溝部3bに差し掛かり、外シャッタ61がカートリッジ本体31に沿って右方向、すなわち、外シャッタ閉塞位置に向けて移動を開始し始める。
図18Aに示す状態からトナーカートリッジTCがさらに引き出されると、螺旋溝部3bに沿って外開閉突起62が移動して、図17Bに示すように、外シャッタ61が内シャッタ51の外側を閉塞して外シャッタ閉塞位置に移動する。このとき、実施例1のカートリッジホルダKHでは、螺旋溝部3bの前端部に右方に張り出した膨出部3hが配置されており、外開閉突起62が右方、すなわち、外シャッタ閉塞位置に向かう側に押される。したがって、膨出部3hが設けられていない場合に比べて、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に移動しやすく、外シャッタ閉塞位置に完全に移動しない状態、いわゆる半開きの状態となることが低減されている。
【0074】
そして、図17Bに示す状態からトナーカートリッジTCがさらに引き出されると、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1から取り出され、図17Aに示す状態となる。よって、実施例1のトナーカートリッジTCでは、後方から前方に引き出すという1つの動作で、内シャッタ51および外シャッタ61の両方が順に閉塞され、接続口33aが閉じられる。したがって、2回の動作を必要とする構成に比べて、引き出す作業を容易にすることが可能である。
また、実施例1のトナーカートリッジTCでは、内シャッタ51の開閉方向と、外シャッタ61の開閉方向とが交差している。2つのシャッタの開閉方向が同一の場合、外シャッタを内シャッタの開閉移動する範囲よりも外側まで移動させる必要があり、外シャッタの移動範囲が長くなり、トナーカートリッジTCが大型化する問題があるが、実施例1では、2つのシャッタ51,61が交差する方向に移動しており、トナーカートリッジTCが小型化可能になっている。
【0075】
(外シャッタの開放時の移動の説明)
図21は実施例1の外シャッタの要部説明図であり、図21Aは外シャッタに外力が作用していない状態の説明図、図21Bは外シャッタの後端部が図21Aに示す状態から上方に上がった状態の説明図である。
図8、図14、図21において、実施例1のトナーカートリッジTCでは、カートリッジTCがプリンタ本体U1内にあり且つ外シャッタが閉塞位置にある場合、板バネ部68がバネ接触突起43に接触して弾性変形しており、外シャッタ61の後端部が下方に付勢される。なお、この時、外シャッタ61はカートリッジホルダKHにより下方への移動を規制されている。カートリッジTCをプリンタ本体U1より外に取り出すと、カートリッジホルダKH及びフロントパネル1の開口1aによる外シャッタの下方への規制が無くなるため、図21Aに示すように、外シャッタ61は、脱落防止レール64bが外シャッタの後ガイド42に接触して脱落防止がされた状態に保持されている。このとき、外ロック爪34のロック面34bと被ロック爪67の被ロック面67bとが接触しており、外シャッタ61は、外シャッタ開放位置への移動が規制、すなわち、外シャッタ閉塞位置にロックされた状態になっている。
【0076】
トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1に装着される場合、外シャッタ61の後端部分がフロントパネル1の開口1aに接触すると、装着被ガイド61eが開口1aの縁に案内されて、ホルダ本体2の内部に収容される。この時、外シャッタ61の板バネ部68が弾性変形しながら外シャッタ61の後部が上方に持ち上げられる。したがって、図21Bに示すように、ロック爪34と被ロック爪67とが離間し、外シャッタ61のロックが解除される。そして、外シャッタ61のロックが解除されると、前述の図17〜図20に示す工程を経て外シャッタ61が開閉される。
したがって、実施例1のトナーカートリッジTCでは、外シャッタ61のロックを解除する場合に、トナーカートリッジTCがホルダ本体2の内部に収容されるだけで、外シャッタ61の後部が持ち上げられて、ロックが解除される。すなわち、トナーカートリッジTCがホルダ本体2内に収容されると、トナーカートリッジTC自体の自重が作用して、板バネ68が弾性変形されて、ロックが解除される。よって、作業者が外シャッタ61のロックを解除する力をかけなくても、ロックが自然に解除される。
【0077】
仮に、トナーカートリッジTCの装着方向である前後方向に突起する爪が接触して外シャッタ61のロックがされ、トナーカートリッジTCの装着時に外シャッタ61を前後方向にずらしてロックを解除する構成では、トナーカートリッジTCを挿入する際に、挿入する力に加えて、ロックを解除する力が必要となり、作業者が操作する力が上昇する。これに対して、実施例1では、外シャッタ61が装着方向とは交差する方向に移動してロックが解除されており、操作する力が上昇することが低減されている。
【0078】
(内シャッタ閉塞時の移動の説明)
図20A、図19Cにおいて、トナーカートリッジTCがプリンタ本体U1から取り外される場合に、内シャッタ51は、流出口33aを閉塞する内シャッタ閉塞位置に移動するが、部品の製造公差や組立誤差があって、内シャッタ閉塞位置に完全に移動せず、流出口33aは閉塞しているが内シャッタ51が閉じきっていない状態となることがある。
特に、内シャッタロック14が内シャッタ51から離間する時期を、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に完全に移動する時期に一致させる設定とした場合、製造誤差で、内シャッタロック14が離間する時期が、内シャッタ閉塞位置の移動後になる恐れがある。この場合、トナーカートリッジTCの引き出し時に、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に移動して、内シャッタ51が前方に移動しようとしても、ロックがかかったままとなり、トナーカートリッジTC自体が引き出せなくなる恐れがある。したがって、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に完全に移動する前に、内シャッタロック14が内シャッタ51から離間するように設定され、内シャッタ51が閉じきっていない状態でトナーカートリッジTCが前方に移動する。
【0079】
図22は実施例1の内シャッタの内シャッタ閉塞位置に完全に移動する状態の説明であって、図22Aは外シャッタが外シャッタ閉塞位置に向けて移動する途中の説明図、図22Bは図22Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起と被押込突起とが接触開始した状態の説明図である。
図22Aにおいて、内シャッタ51が閉じきっていない状態でトナーカートリッジTCが引き出されると、外シャッタ61の外開閉突起62が螺旋溝部3bに接触して、外シャッタ閉塞位置に向けて移動を開始する。図22Bにおいて、外シャッタ61が、外シャッタ閉塞位置に向けて移動すると、内シャッタ51の被押込突起56に外シャッタ61の押込突起66が接触する。
【0080】
図23は図22の続きの説明図であって、図23Aは図22Bに示す状態から外シャッタがさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起を押し込んだ状態の説明図、図23Bは図23Aに示す状態からさらに外シャッタ閉塞位置に向けて移動して押込突起が被押込突起の位置を通過した状態の説明図である。
図22Bに示す状態から外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けてさらに移動すると、図23Aに示すように、被押込突起56の前端と押込突起66の後端とが接触して、
内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に向けて移動する。したがって、外シャッタ61の回転に伴って、内シャッタ51が内シャッタ閉塞位置に完全に移動する。
なお、実施例1では、被押込突起56が内シャッタ51の左右方向の中央部に配置されている。仮に、被押込突起56が左右方向の端側に配置されている場合、被押込突起56が押し込まれる場合に、内シャッタ51が回転、傾斜する方向の力を受け、内シャッタ閉塞位置に移動させる力が効率的に伝達されず、内シャッタ閉塞位置に移動しきらない恐れがある。これに対して、被押込突起56が左右方向の中央部に配置された実施例1の構成では、内シャッタ閉塞位置に移動させる力が効率的に伝達され、内シャッタ閉塞位置に移動させやすくなっている。
【0081】
図24は図23の続きの説明図であって、図23Bに示す状態から外シャッタが外シャッタ閉塞位置に移動した状態の説明図である。
図23において、図23Aに示す状態から外シャッタ61が移動すると、押込突起66が被押込突起56の位置を通過して、図23Bに示すように、被押込突起56との接触が解除される。
なお、トナーカートリッジTCが輸送時や取扱時に振動して、内シャッタ51が内シャッタ開放位置に向かう力を受けることがあるが、実施例1では、外シャッタ61が外側を覆った状態で外ロック爪34がロックしており、内シャッタ51が開放することが防止されている。特に、内シャッタ51が内シャッタ開放位置に向けて移動しようとすると、被押込突起56が外シャッタ61の前側部61bに速やかに接触し、外シャッタ61の内側で接続口33aが開放される前に、内シャッタ51の移動が規制される。
【0082】
(外シャッタの外れ防止の説明)
実施例1の外シャッタ61がカートリッジ本体31に取り付けられる場合、図12に示す状態から、外シャッタ61の後ガイドレール64が、外シャッタの後ガイド42に嵌められることで装着される。このとき、図14Cに示すように、内シャッタ51が接続口部33に装着されていない状態であり、前ガイドレール63が内シャッタ51に干渉せずに装着可能であると共に、図23、図24に示すように、内シャッタ51が存在しない場合では、前ガイドレール63が、外シャッタの前ガイド41にも干渉することなく装着可能である。
そして、この状態から外シャッタ61を外シャッタ開放位置に移動させると、図11に示す状態となる。図11に示す状態では、外シャッタ61は、後ガイドレール64が外シャッタの後ガイド42に嵌り、且つ、前ガイドレール63が外シャッタの前ガイド41に嵌っており、外シャッタ61がカートリッジ本体31から脱落しない状態となっている。
【0083】
外シャッタ61が外シャッタ開放位置に移動した状態において、内シャッタ51を前方から装着して、図10に示す内シャッタ開放位置から図9に示す内シャッタ閉塞位置に移動させると、内シャッタ51が接続口部33に装着される。
内シャッタ51がカートリッジ本体31に装着された図9に示す状態から、外シャッタ61を外シャッタ閉塞位置に移動させると外シャッタ61が閉じられて図8に示す状態となる。このとき、図14Aに示すように、外シャッタ61の前ガイドレール63は、内シャッタ51の延長ガイド54に支持された状態となる。したがって、図14A、図14Cに示すように、内シャッタ51が装着されると、外シャッタ61が内シャッタ51の延長ガイド54に接触して、外シャッタ閉塞位置においてもカートリッジ本体31からの脱落が規制される。したがって、実施例1の内シャッタ51は、外シャッタ61を案内すると共に、脱落を防止しており、接続口33aの開閉と外シャッタ61の案内と外シャッタ61の脱落防止の3つの機能が共通化、一体化された構成となっている。
【0084】
(内シャッタの誤組防止の説明)
図25は実施例1の誤組防止の説明図であり、図25Aは実施例1の内シャッタが誤組された状態の説明図、図25Bは誤組防止部が設けられていない構成の説明図である。
図10、図9において、実施例1の内シャッタ51は、接続口部33に装着される場合に、前方から装着されるが、誤って後方から装着される、すなわち、誤組される恐れもある。この場合、内シャッタ51の前端壁51bが接続口部33の後端に接触して停止するが、実施例1では、この状態で、掛かり凹部57の位置が、外シャッタ61の後ガイドレール64や後側部61cに干渉する位置となるように設定されている。したがって、図25Aに示すように、内シャッタ51が誤組された状態で、外シャッタ61が後シャッタ閉塞位置に移動しようとすると、後ガイドレール64が掛かり凹部57に嵌って、外シャッタ61が外シャッタ閉塞位置に向けて移動不能となる。
【0085】
図25Bにおいて、掛かり凹部57が設けられていない構成では、後ガイドレール64が内シャッタ51の角部01に接触した場合に、外シャッタ61のガタつき等があると、後ガイドレール64が角部01を乗り越えて後シャッタ閉塞位置に向けて移動してしまう恐れがある。すなわち、内シャッタが誤組された状態で外シャッタが閉じられてしまう恐れがあった。これに対して、実施例1の掛かり凹部57は、前掛かり部57aと後掛かり部57bとを有しており、後ガイドレール64が嵌った場合に、凹みの中央部に向けて案内され、掛かり凹部57から外れる方向に移動しない。したがって、内シャッタ51が誤組された状態で外シャッタ61が閉じられてしまう問題が低減されている。
【0086】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H018)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、単色の画像形成装置に限定されず、多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、現像剤の収容容器の一例として、現像装置Gに補給される新規の現像剤を収容するカートリッジKを例示したが、これに限定されず、例えば、感光体クリーナCLpやベルトクリーナCLbから回収された現像剤を収容する収容容器の一例としての廃トナーボックスや、内部に現像剤が収容される収容容器の一例としての着脱可能な現像装置G等において、開閉部材を有する構成に適用可能である。
【0087】
(H03)前記実施例において、トナーカートリッジTCやカートリッジホルダKHの外形形状は任意の形状に変更可能である。
(H04)前記実施例において、開閉溝3の形状は任意に変更可能であり、例えば、前溝部3aを省略して、前端から螺旋溝部3bが形成された構成とすることも可能であり、螺旋溝部3bの傾斜角度等も任意に変更可能である。また、膨出部3hも設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H05)前記実施例において、CRUMリーダ4やCRUM46の位置や構成は任意に変更可能であり、CRUMリーダ4とCRUM46との情報の送受信は、接触する有線式に限定されず、電波等を使用する無線式とすることも可能である。
【0088】
(H06)前記実施例において、ガイドリブ8aやガタ詰め部9、傾斜面11、ロック側壁12等は設けることが望ましいが、省略することも可能である。また、傾斜面11の傾斜角度は、螺旋溝部3bに対応させることが望ましいが、螺旋溝部3bよりも傾斜角度を大きくしたり、小さくすることも可能であり、傾斜角度を大きくして水平方向に沿った状態とすることも可能である。また、重複領域11aは無くすことも可能である。また、補給口6aにシャッタを設けることも可能である。
(H07)前記実施例において、スライダ突起18やロック解除突起37の形状は、実施例に例示した構成に限定されず、任意の構成とすることが可能であり、例えば、中案内面18bや中被案内面37bを省略することも可能である。
(H08)前記実施例において、外シャッタ右ストッパ39は省略可能である。
【0089】
(H09)前記実施例において、外シャッタガイド41,42および外シャッタのガイドレール63+64は、実施例に例示した構成に限定されず、位置や大きさ、長さ等は、任意に変更可能である。
(H010)前記実施例において、内シャッタ51に外シャッタ61のガイドをする延長ガイド部54を設けることが望ましいが、延長ガイド部54を省略し、カートリッジ本体31に設けたり、あるいは、省略することも可能である。
(H011)前記実施例において、外シャッタ61をロックするための構成は、実施例に例示した外ロック爪37と外ロック凹部67の組み合わせに限定されず、配置される場所や構成は変更可能である。例えば、爪と凹部の関係を逆にしたり、外シャッタ67の前側ではなく、後側に配置する等の変更が可能である。また、張出部67aは設けることが望ましいが、省略可能である。また、内シャッタ51の移動を規制する構成は設けることが望ましいが、省略することも可能である。
【0090】
(H012)前記実施例において、誤組防止部の一例として、掛かり凹部57を設ける構成を例示したが、これに限定されず、掛かり凹部の形状や位置、大きさ等は、任意に変更可能である。また、誤組防止部を設けることが望ましいが、省略可能である。
(H013)前記実施例において、外開閉突起62の形状や、大きさ、位置等は任意に変更可能であり、例えば、螺旋溝部3bが外シャッタ61全体を案内する幅広の構成である場合等では、省略することも可能である。
【0091】
(H014)前記実施例において、内シャッタロック14や内シャッタ51の被ロック部53の構成は、実施例に例示した構成に限定されず、任意の構成とすることも可能である。例えば、凹凸の形状は、実施例に例示した装着時には凸部を乗り越え可能で、取外時には噛み込む構成とすることが望ましいが、例えば、着脱時の両方で凸部を乗り越え可能な構成とする等が可能である。また、凹凸が周期的に形成された鋸歯状とすることが望ましいが、例えば、内シャッタロックと被ロック部の一方が鋸歯で他方が1つの凸部とする構成や、一方が凸部で他方が凹部の構成とする構成とすることも可能である。また、内シャッタロック14は、実施例に例示した側方から接触させる構成に限定されず、特開2005-134452号公報記載の構成等、任意の構成とすることが可能である。
【0092】
(H015)前記実施例において、内シャッタ51の延長ガイド54に、外シャッタ61の外れ規制部の機能も共通化することが望ましいが、これに限定されず、内シャッタ51の延長ガイド54とは別の場所に外れ規制部を設けたり、例えば、スナップフィット構造等で外シャッタ61の前ガイドレール63に嵌る外れ規制部をカートリッジ本体31に設けることも可能である。また、外シャッタ61の外れ規制部を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H016)前記実施例において、板バネ部68およびバネ接触突起43の形状は実施例に例示した構成に限定されず、位置や形状、大きさ等を任意に変更することが可能である。例えば、板バネ部68の傾斜部68cを設けることが望ましいが、省略することも可能である。さらに、板バネ部をカートリッジ本体31側に設け、バネ接触突起を外シャッタ61側に設けることも可能である。また、板バネ部68およびバネ接触突起43を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
【0093】
(H017)前記実施例において、被押込突起56と押込突起66で内シャッタ51を押し込む構成を例示したが、位置や形状、大きさ等は任意に変更可能である。例えば、被押込突起56の位置を左右方向の端に設けたり、内シャッタ51の下面に設けたり、形状を台形等の三角形以外の形状とする等の変更が可能である。また、被押込突起56と押込突起66で内シャッタ51を押し込む構成を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H018)前記実施例において、内シャッタ51と外シャッタ61の二重のシャッタを設けることが望ましいが、これに限定されず、内シャッタのみまたは外シャッタのみの構成とすることも可能である。なお、外シャッタのみの場合は、外シャッタが接続口33aを密閉するように配置する必要がある。
【符号の説明】
【0094】
31…収容部、
33a…開口、
34…開放規制部、
41…一端側の案内部材、
42…他端側の案内部材、
43…付勢部、
61…開閉部材、
61e…装着用の被案内部、
63…一端側の被案内部、
64…他端側の被案内部、
67…開放被規制部、
68…被付勢部、
F…定着装置、
G…現像装置、
PR…像保持体、
S…媒体、
TC…現像剤の収容容器、
Tr…転写装置、
U…画像形成装置、
U1…画像形成装置の本体、被装着装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に現像剤が収容可能な収容部と、
前記収容部に設けられた現像剤が通過する開口と、
前記収容部に支持され、前記開口を開放する開放位置と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、の間で移動可能に支持された開閉部材であって、前記開閉部材の開閉方向は、前記収容部が装着される被装着装置への前記収容部の装着方向に対して交差する方向に設定された前記開閉部材と、
前記開閉部材および前記収容部のいずれか一方に設けられた開放被規制部と、
前記開閉部材および前記収容部のいずれか他方に設けられ、且つ、前記開閉部材が前記閉塞位置に移動した場合の前記開放被規制部に対応する位置に配置されて、前記開放被規制部と接触した場合に、前記開閉部材の前記開放位置に向けての移動を規制する開放規制部と、
前記収容部および前記開閉部材のいずれか一方に設けられた被付勢部と、
前記収容部および前記開閉部材のいずれか他方に設けられ、且つ、前記開閉部材が前記閉塞位置に移動した場合の前記被付勢部に対応する位置に配置されて、前記被付勢部と接触した場合に、前記開閉部材を前記開閉方向及び収容容器の装着方向に対して交差する方向に付勢して、前記開閉部材の一端部あるいは全体を前記開閉方向及び収容容器の装着方向に対して交差する方向に寄せることにより、前記開放規制部と前記開放被規制部とを接触させる付勢部と、
を備えたことを特徴とする現像剤の収容容器。
【請求項2】
前記開閉部材の一端部に設けられた一端側の被案内部であって、前記収容部に設けられた一端側の案内部材に、前記開放位置と前記閉塞位置との間で前記開閉部材が移動する開閉方向に沿って、案内可能に支持される前記一端側の被案内部と、
前記開閉部材の他端部に設けられた他端側の被案内部であって、前記収容部に設けられた他端側の案内部材に、前記開閉方向に沿って案内可能に支持され且つ前記開閉方向と収容容器の装着方向に対して交差する方向に移動可能に支持される前記他端側の被案内部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の現像剤の収容容器。
【請求項3】
前記開閉部材は、
前記収容部に支持され、且つ、前記開口を開放する第1の開放位置と、前記開口を閉塞する第1の閉塞位置と、の間で移動可能に支持された第1の開閉部材と、
前記収容部に支持され、且つ、前記第1の開閉部材の外方を覆うことで前記開口を二重に閉塞する第2の閉塞位置と、前記第1の開閉部材を外方に露出させる第2の開放位置と、の間で移動可能に支持された前記第2の開閉部材であって、前記開放被規制部および前記開放規制部の一方と、前記被付勢部および前記付勢部の一方とが設けられた前記第2の開閉部材と、
を有する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の現像剤の収容容器。
【請求項4】
前記開閉部材および前記収容部のいずれか一方に設けられた板バネにより構成された前記付勢部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項5】
前記収容部が前記被装着装置に装着される場合に、前記被装着装置の開口に前記開閉部材が接触して、前記開放規制部と前記開放被規制部との接触が解除される
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項6】
前記収容部が前記被装着装置から取り外される場合に、前記被装着装置の開口から前記開閉部材が離間して、前記付勢部の付勢により、前記開放規制部と前記開放被規制部とが接触する
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項7】
前記開閉部材の移動方向と直交する方向に前記収容部を挿抜する1動作により、前記被装着装置に着脱可能なことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項8】
前記収容部の前記被装着装置への装着方向に対して、前記開閉部材の下流側の端部に設けられた装着用の被案内部、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の現像剤の収容容器。
【請求項9】
回転する像保持体と、
前記像保持体の表面に形成された潜像を可視像に現像する現像装置と、
前記像保持体の表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
前記媒体に転写された可視像を定着する定着装置と、
前記現像装置に補給される現像剤が収容され且つ画像形成装置の本体に対して着脱可能に支持される請求項1ないし8のいずれかに記載の現像剤の収容容器と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−103519(P2012−103519A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252393(P2010−252393)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】