説明

現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

【課題】現像領域(画像領域)又は現像剤剥離領域に悪影響を及ぼさず、汲み上げた現像剤を効率良く掻き落し、スムーズな搬送を得ることで現像装置内の現像剤バランスを良好に保つ現像剤担持体、これを使用する現像装置及びこの現像装置を搭載する画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】像担持体81上に形成された静電潜像を可視化する現像装置89で使用し、かつ内部に固定された磁石84aと、周面上に回転可能に支持された現像スリーブ84bとを有する現像剤担持体84において、前記磁石84aの磁力配置を長手方向で変化させ、現像剤受け渡し領域である領域Lに対向する位置と該領域L以外の位置との境界部に磁性体84Cを配置した現像剤担持体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を担持する現像剤担持体、この現像剤担持体を使用する現像装置、及びこの現像装置を搭載する、複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンタ等の(白黒又はカラー)画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にトナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いる現像方法では、トナー粒子と磁性体からなるキャリア粒子とを機械的に攪拌することにより、トナー粒子とキャリア粒子とを互いに逆の極性に帯電させる。
これらの粒子は、静電付着力により一体となっているが、感光体上の静電潜像に接近すると、トナー粒子とキャリア粒子とが引き合う静電気力よりも強い静電気力によってトナー粒子が静電潜像側へ引かれ、潜像が可視像化される。
この時、トナー濃度は形成される画像に大きな影響を与える。トナー濃度が低い場合、画像濃度の低下を引き起こす。逆に、トナー濃度が高い場合は、画像濃度が高くなると同時に地肌汚れが発生し易くなる。
【0003】
また、現像を行うと、トナーのみが感光体に転移して消費され、キャリアは現像装置内に留まるため、消費された分のトナーを新たに補給して現像装置内のトナー濃度を一定に保つ必要がある。
また、上述した現像では、静電潜像が形成された感光体と電気的バイアスが印加された現像スリーブとの間の電界により、感光体上の潜像形成部に帯電されたトナーが選択的に付着して現像が行われるため、トナーの帯電量が画像の形成に大きな影響を与える。
トナーの帯電量が低いと、キャリアとの静電的付着力が小さいため、現像剤の中でトナーが浮遊しやすく、また、静電潜像と現像バイアスとから受ける拘束力も小さいため、地肌汚れの発生する割合は増加する。逆に、トナーの帯電量が高過ぎると、トナーとキャリアとの静電的付着力は強化され、静電潜像に付着するトナー量は少なくなり、このため画像濃度が低下する。
従って、上記のような2成分現像剤を用いる画像形成装置において高画質の画像を形成するには、トナーを均一に帯電し、かつ均一なトナー濃度の現像剤を現像領域に搬送する必要がある。
【0004】
ここで、図11及び図12を参照して従来の現像装置によるトナーの帯電方法及びトナー濃度調整方法について説明する。図11は従来の現像装置の断面図である。図12は図11の従来の現像装置の現像スリーブ及び現像剤攪拌搬送部材を示す上面図である。
図11及び図12の現像装置59においては、スクリュー形状からなる第1現像剤攪拌搬送部材52と第2現像剤攪拌搬送部材53とが仕切り板55を挟んで平行に配置され、トナーとキャリアとからなる現像剤を混合攪拌しながら互いに反対の方向に搬送し、循環させる。
第1現像剤攪拌搬送部材52と第2現像剤攪拌搬送部材53との対向部の反対側(図12)には、現像剤担持体54が2つの現像剤攪拌部材52、53と平行に配置されている。現像剤担持体54は第1現像剤攪拌搬送部材52側から汲み上げた現像剤を表面に付着させ、回転に伴い搬送する。
現像剤担持体54は、内部に磁界発生手段である固定された磁石54aとその外側に非磁性材料で構成され、矢印の方向に回転可能に支持された現像スリーブ54bとを有する。
現像剤担持体54の周囲の、現像剤担持体54が感光体(図示せず)と対向する現像領域の上流には、アルミニウム、SUS等の非磁性材料で構成された現像ドクタ56が現像スリーブ54bと所定の間隔を設けて取り付けられている。現像スリーブ54b上の現像剤は、この現像スリーブ54bの回転によって現像ドクタ56との対向位置を通過する時所定の量に規制される。
【0005】
現像剤は、現像ドクタ56を通過の際強いストレスを受けてトナーが帯電され、現像領域に搬送される。現像領域では、表面に静電潜像が形成された感光体と電気的バイアスが印加された現像スリーブ54bとの間の電界の作用で、感光体上の静電潜像が帯電されたトナーにより顕像化される。
現像領域を通過した後消費されなかったトナーを含む現像剤は、現像剤担持体54の内部に固定された磁石54aにより形成された現像剤剥離極で現像スリーブ54bから脱落し、第1現像剤攪拌搬送部材52に戻され、第1現像剤攪拌搬送部材52上を現像剤循環下流方向へ搬送される。
そして、現像剤は上記と同様の過程を繰り返しながら、第1現像剤攪拌搬送部材52と第2現像剤攪拌搬送部材53との間を循環し、再び現像スリーブ54b上に汲み上げられる。
【0006】
第2現像剤攪拌搬送部材53側にはトナー濃度検知センサ57が設置され、現像装置内のトナー濃度を検知する。このトナー濃度の検知結果が設定されたトナー濃度より低い場合は、図示しないトナー補給装置から矢印Aの経路で第2現像剤攪拌搬送部材53の循環上流側にトナーを補給する。
補給されたトナーは、第2現像剤攪拌搬送部材53と第1現像剤攪拌搬送部材52とにより現像剤搬送路内を循環しながら、現像装置59内の現像剤と混合攪拌される。
トナー補給部からのトナーの補給量は、トナー濃度検知センサ57からの信号に基づいて制御され、現像装置59内のトナー濃度が設定濃度付近に維持される。そして、この工程を繰り返すことにより、現像装置59内のトナー濃度を常に設定濃度付近に維持するように構成されている。
このように現像装置59内のトナー濃度を常に設定濃度付近に維持して画像濃度を安定化する方法としては、従来から種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0007】
特許文献1には、現像剤攪拌搬送手段の始端部の現像剤搬送力を他の部分の現像剤搬送力よりも大きくし、2つの現像剤攪拌搬送手段間での現像剤の受け渡し効率を向上させることにより、濃度変動の少ない画像を得る技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の従来の技術には幾つかの問題がある。すなわち、特許文献1による従来の現像装置では、第1現像剤攪拌搬送部材52の上流側から下流側へ現像剤が搬送される間にトナーが消費されていくため、トナー濃度は第1現像剤攪拌搬送部材52の下流側で上流側よりも低くなる。
従って、現像スリーブ54bに汲み上げられた現像剤のトナー濃度が、現像装置の長手方向で不均一となり、形成画像の画像濃度ムラが生じる。とくに、画像濃度が高く、トナー消費が多い画像では、画像濃度ムラは顕著となる。
【0008】
また、現像剤の帯電は、主として現像スリーブ上に担持され、現像スリーブの回転に伴って現像ドクタとの間を通過する時に行われる。この時、第1現像剤攪拌搬送部材側には、現像スリーブ上に汲み上げられ、現像ドクタと現像スリーブとの間を通過して帯電量が上昇した現像剤と、現像スリーブ上に汲み上げられず、帯電量の低い現像剤とが混在する。
そして、第1現像剤攪拌搬送部材の下流側では、上流側に比べ現像ドクタと現像スリーブとの間の通過回数の多い現像剤と、通過回数の少ない現像剤との差が大きくなり、トナー帯電量のバラツキが大きくなる。前述のように、トナーの帯電量は形成される画像に大きな影響を与えるため、帯電量の高いトナーと帯電量の低いトナーとが混在すると、均一な画像が得られなくなる。
【0009】
そこで上記の問題に対して特許文献2には、現像領域を通過した現像剤をすべて第2現像剤攪拌搬送部材側に戻し、第1現像剤攪拌搬送部材側の現像剤は、すべて現像に使用されていないリフレッシュ(初期化)状態にして、トナー濃度が低下しない現像装置が提案されている(図2、及び図2のS−S断面である図3)。
この現像装置は、また、第1現像剤攪拌搬送部材側のトナー濃度は、上流側から下流側にかけて常に一定であり、現像スリーブ上のトナー濃度に差がなくなるため、濃度差がなく濃度追従性の良い均一な画像を得ることができる。
さらに、現像領域へ搬送される現像剤は、充分に攪拌されて第1現像剤攪拌搬送部材側から汲み上げられ、現像ドクタと対向する領域を一回だけ通過してきた現像剤であるため、帯電条件が等しく、帯電量のバラツキが小さくなる。従って、トナーが均一に帯電されているため、トナー飛散や地肌汚れがなく細部の画像バラツキのない良質な画像を形成することができるというものである。
【0010】
ちなみに、特許文献2の現像装置における現像剤の流れは以下となる。現像装置9内の現像剤は、2つの異なる現像剤循環経路によって搬送される。第1の現像剤循環経路は、図3に示す矢印C→D→E→F→Cに従う循環経路である。矢印C及びEの現像剤の搬送は、それぞれ第2現像剤攪拌搬送部材3及び第1現像剤攪拌搬送部材2の回転により行われる。
また、矢印Dの現像剤の搬送は、現像スリーブ4bの回転で第2現像剤攪拌搬送部材3側から第1現像剤攪拌搬送部材2側へ現像剤を汲み上げることにより行われ、矢印Fの搬送は重力落下である。
第2の現像剤循環経路では、現像剤を矢印Gのように、第1現像剤攪拌搬送部材2側から、図2に示すように第1現像剤攪拌搬送部材2と第2現像剤攪拌搬送部材3とからほぼ等距離で、仕切り板5をまたぐ位置に配置された現像剤担持体4の現像スリーブ4b上に汲み上げることにより成立する。
【特許文献1】特開平3−282488号公報
【特許文献2】特許第4093677号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献2の現像装置に関しても次のような問題がある。すなわち、現像剤の大まかな流れに関しては問題ないが、現像剤を第2現像剤攪拌搬送部材3から前記第1現像剤攪拌搬送部材2へ汲み上げる方法に関して、一部問題がある。
現像剤を第2現像剤攪拌搬送部材3から前記第1現像剤攪拌搬送部材2へ汲み上げる方法として、現像剤担持体4を利用するということが記載されているが、現像剤を汲み上げる方法として現像剤担持体4内の磁石の磁力配置を長手方向で変化させるという記述はあるものの、磁力配置を変化させる際の境界部に関しては言及されていなかった。
現像領域と現像剤汲み上げ領域で磁力配置を変更させると、互いの磁力によって悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、現像領域の磁力不足や現像剤剥離領域での磁力過多等が考えられ、画像としては現像領域の磁力不足による画像濃度低下、また、現像剤剥離領域での磁力過多により現像剤切れ不十分が発生し、異常画像が発生する等である。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、現像領域(画像領域)又は現像剤剥離領域に悪影響を及ぼさず、汲み上げた現像剤を効率良く掻き落し、スムーズな搬送を得ることで現像装置内の現像剤バランスを良好に保つ現像剤担持体、これを使用する現像装置及びこの現像装置を搭載する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、2成分現像剤を供給する第1現像剤攪拌搬送部材と前記2成分現像剤を回収する第2現像剤攪拌搬送部材とからなる現像剤攪拌搬送手段とともに、像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置で使用し、かつ内部に固定された磁石と、周面上に回転可能に支持された現像スリーブとを有する現像剤担持体において、前記磁石の磁力配置を前記現像スリーブの長手方向で変化させる磁性体を、前記現像スリーブの、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さと、該長さ以外の長さとの境界部に配置した現像剤担持体を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記現像剤担持体内の前記磁石の磁力配置が、前記現像スリーブの、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さに対応する位置と、該長さ以外の長さの位置で、前記像担持体に対して略対称形となっている請求項1記載の現像剤担持体を特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を使用し、仕切り壁を挟んで少なくとも現像剤担持体に前記2成分現像剤を供給する第1現像剤攪拌搬送部材と前記現像剤担持体から剥離された前記2成分現像剤を回収する第2現像剤攪拌搬送部材とからなる現像剤攪拌搬送手段を有し、前記現像剤担持体は前記現像剤攪拌搬送手段と平行に配設され、内部に固定された磁石と、周面上に回転可能に支持された現像スリーブとを備え、像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置において、
前記現像剤担持体は、前記第1現像剤攪拌搬送部材の軸芯と前記第2現像剤攪拌搬送部材の軸芯と、を結ぶ線を一辺とする略正三角形の頂点で前記像担持体と対向し、前記現像剤攪拌搬送手段は、前記第1現像剤攪拌搬送部材が、前記第2現像剤攪拌搬送部材に対して前記現像スリーブの回転の下流側に位置するように回転可能に支持され、また、該現像スリーブは、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さと、該長さ以外の長さとに前記現像スリーブの長さを区切った時、前記現像剤担持体内の前記磁石の磁力配置を前記長さの位置と該長さ以外の位置で変化させる磁性体を、前記両位置の境界部に配置した現像装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記現像剤担持体内の前記磁石の磁力配置が、前記現像スリーブの、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さに対応する位置と、該長さ以外の長さの位置で、前記像担持体に対して略対称形となっている請求項3記載の現像装置を特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、前記現像剤受け渡し領域で、前記現像スリーブにより汲み上げられた現像剤を掻き落すために、現像ハウジングの一部が前記現像スリーブ近傍まで突き出した形状となっている特許請求項3又は4記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記現像剤受け渡し領域で、前記現像スリーブにより汲み上げられた現像剤を掻き落すために、前記現像スリーブと隙間を有する掻き落し部材を設けた特許請求項3又は4記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記現像剤受け渡し領域で、前記現像スリーブにより汲み上げられた現像剤を掻き落すために、前記現像スリーブに当接するような掻き落し部材を設けた特許請求項3又は4記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、像担持体及び像担持体に作用する帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段を一体に設けるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段が請求項3乃至7のいずれか1項記載の現像装置であるプロセスカートリッジを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、像担持体上に形成された静電潜像をトナーで現像して可視化する画像形成装置において、請求項3乃至7のいずれか1項記載の現像装置、又は請求項8記載のプロセスカートリッジを具備した画像形成装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、内部に固定された磁石と、周面上に回転可能に支持された現像スリーブとを有する現像剤担持体において、この現像剤担持体内の磁石の磁力配置を長手方向で変化させる磁性体を現像スリーブの2つの長さ(領域)の境界部に配置したので、現像領域と現像剤を汲み上げる領域で磁力配置を変化させても、境界部に磁性体を設けることで現像領域(画像領域)又は現像剤剥離領域に悪影響を及ぼさず、良好な画像を得ることが可能な現像剤担持体、又は現像装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明を適用可能である画像形成装置の一実施の形態として複写機を示す概略構成図である。この複写機Aは、大まかに、画像読み取り装置60、画像書き込み装置70、画像形成部80及び給紙装置90から構成されている。
上記画像形成部80は、主として、感光体81、現像装置89、転写手段85及び定着装置87から構成されている。感光体81の周りには、帯電手段83、現像装置89に含まれる現像剤担持体84、転写手段85、図示しないクリーニング装置及び除電ランプ82が配置されている。また、感光体81の表面には、レーザ駆動装置71からレーザビーム73が照射される。
上記給紙装置90は画像形成部80の下側に設置され、着脱可能な給紙カセット91内の用紙Pは中板で支えられ、図示しないスプリングによってアームを介して給紙ローラ92に押し付けられる。
なお、この画像形成である複写機Aの裏側には、図示しない電源やプリント板(エンジンドライバボード)等の電装及び制御装置、あるいはコントローラボードが収容される。また、現像装置89の近くには、トナー補給部が設けられている。
【0017】
このような画像形成装置を用いて画像を形成する場合、まず、帯電手段83によって感光体81の表面が均一に帯電された後、この感光体81の表面にレーザビーム73が照射され、静電潜像が形成される。
現像装置89内には、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収容され、この現像剤を現像剤担持体84の表面に担持して感光体81と対向する現像領域に搬送し、感光体81の表面上に形成された静電潜像に転移させて可視像を形成する。
給紙装置90内では、図示しない制御部からの指令により給紙ローラ92が回転し、給紙カセット91内の最上位置の記録紙Pが分離パッドで重送されながら下流側のレジストローラ96まで搬送され、感光体81上に形成されたトナー画像と同期するようなタイミングで転写手段85側に搬送される。
転写手段85によって感光体81上の画像が転写された記録紙Pは、さらに搬送されて定着手段87の位置に至り、ヒータを内蔵した加熱ローラ87aと、この加熱ローラ87aに圧接対向される加圧ローラ87bとの間を通過し、加熱及び加圧されてトナー像が定着される。
このようにして画像が形成された記録紙Pは、その後排紙ローラによって排紙口から排紙トレイ部88上に排出されて載置される。以上が画像形成装置である複写機Aの説明であるが、画像形成部80内の作像系が複数あるカラー複写機に関しても同様である。
【0018】
図2は現像装置の構成を示す概略図である。図3は図2の現像装置の線S−S’に沿う断面図である。ここで前述した画像形成装置に用いられる現像装置に関して詳細に説明する。
図2及び図3において、この現像装置89は、開口を有する現像ハウジング9内に現像剤担持体84及び現像剤攪拌搬送手段(攪拌搬送部材)2、3が収容され、この開口が感光体81と対向するように設置されている。
現像剤担持体84は、内部に複数の磁石を有し、固定支持されたマグネットローラ84aと、その周面上に形成され、矢印の方向に回転可能に支持された現像スリーブ84bとからなり、感光体81と近接対向するように現像ハウジング9の開口部に配置されている。感光体81と近接対向する現像スリーブ84bの位置は現像剤攪拌搬送手段の攪拌搬送部材2、3の軸芯を結ぶ線を一辺とする略正三角形の頂点に置かれている。
現像剤担持体84の周面付近の、現像スリーブ84bと感光体81とが対向する現像領域の上流側には、現像スリーブ84b上の現像剤を帯電させる現像ドクタ6が現像スリーブ84bに近接配置されている。
現像剤攪拌搬送手段は、仕切り壁5を隔てて平行に配設されたスクリュー形状の第1現像剤攪拌搬送部材2と第2現像剤攪拌搬送部材3とからなっている。第1現像剤攪拌搬送部材2は、長手方向の寸法が現像スリーブ84bの長手方向の寸法に一致するように形成されている。
【0019】
一方、第2現像剤攪拌搬送部材3は、第1現像剤攪拌搬送部材2よりも長手方向に長く形成されている。第1及び第2現像剤攪拌搬送部材2、3はいずれも現像スリーブ84bの回転方向と同方向に回転可能に支持され、互いに現像剤を軸の逆方向に搬送する。
現像剤担持体84は、仕切り壁5と対向する位置(図3では説明の便宜上、仕切り壁5からずれた位置で示している)で現像剤攪拌搬送部材2、3と平行に配設されている。また、第2現像剤攪拌搬送部材3の下流側には、トナー濃度検知センサ7が取り付けられている。
現像装置89内の現像剤は、2つの異なる現像剤循環経路によって搬送される。第1の現像剤循環経路は、図3に示す矢印C→D→E→F→Cに従う循環経路である。矢印C及びEの現像剤の搬送は、それぞれ第2現像剤攪拌搬送部材3及び第1現像剤攪拌搬送部材2の回転により行われる。
【0020】
また、矢印Dの現像剤の搬送は、現像スリーブ84bの回転で第2現像剤攪拌搬送部材3側から第1現像剤攪拌搬送部材2側へ現像剤を汲み上げることにより行われ、矢印Fの搬送は重力落下である。
第2の現像剤循環経路では、現像剤を矢印Gのように、第1現像剤攪拌搬送部材2側から、図2に示すように第1現像剤攪拌搬送部材2と第2現像剤攪拌搬送部材3とからほぼ等距離で、仕切り壁5をまたぐ位置に配置された現像剤担持体84の現像スリーブ84b上に汲み上げることにより成立する。
現像スリーブ84b上に汲み上げられた現像剤は、現像スリーブ84bの回転により、現像ドクタ6の位置を通過する時に現像剤の量が規制されるとともにトナーが帯電され、現像領域に搬送される。図3の符号84lは汲み上げ領域、84mは現像領域を示している。
【0021】
現像領域では、静電潜像が形成された感光体81と、電気的バイアスが印加された現像スリーブ84bとの間の電界によりトナーが感光体81側へ移動し、感光体81の静電潜像を顕像化する。
現像領域を通過した現像剤は、現像剤担持体84内のマグネットローラ84aに設けられた現像剤剥離部により、第2現像剤攪拌搬送部材3側へ落下する。また、現像剤を現像スリーブ84bから放出する方法として、例えば、仕切り壁5と現像スリーブ84bとの間隔を狭くして現像剤を通過させないようにする方法を用いることもできる。
このように、現像装置89は2つの現像剤循環経路を有し、現像領域を通過した現像剤が直接第1現像剤攪拌搬送部材2側に戻らないため、第1現像剤攪拌搬送部材2上流側と下流側とでトナー濃度差がなくなり、濃度差がなく濃度追従性の良い均一な画像を得ることができる。
また、現像領域へ搬送される現像剤は、攪拌されて第1現像剤攪拌搬送部材2側から汲み上げられ、現像ドクタ6を一回だけ通過してきた現像剤であり、現像剤の帯電条件が等しく、現像剤の帯電量のバラツキが小さい。従って、トナーが均一に帯電されているため、トナー飛散や地肌汚れがなく、画像の細部でのバラツキのない良質な画像を得ることができる。
【0022】
図4は現像装置内部の配置及び現像剤の循環方向を示す上面図である。図5は図4中の84lにおける各部材の配置及び磁力配置を示す断面図である。図6は図4中の84mにおける各部材の配置及び磁力配置を示す断面図である。図7は現像剤担持体に配置した磁性体と磁力配置を示す概略斜視図である。
以下に本発明に関しての説明を行う。なお、図4乃至図7において同一部分には同一符号を付して、各図を説明するのに必要な部分についてのみ説明する。図中、符号81は感光体、符号7は濃度検知センサを示している。
【0023】
まず、現像剤を第1及び現像剤攪拌搬送部材2及び3の軸方向に搬送し、第1現像剤攪拌搬送部材2側から第2現像剤攪拌搬送部材3側へ受け渡す領域である84mに対応する領域(現像領域)における固定磁石の磁力配置を図5に示している。
この領域の現像装置89内部に固定された磁石84aは、第2現像剤攪拌搬送部材3に面した領域で磁力が弱いため、この領域で現像スリーブ84b上に現像剤を保持できなくなる(現像剤剥離部)。
このため、現像領域84mを通過してきた現像剤は、仕切り壁5と現像スリーブ84bとの間を通過して第1現像剤攪拌搬送部材2側へ運ばれることなく第2現像剤攪拌搬送部材3上に落下し、矢印Cの下流側端部へ運ばれる。同時にこの領域では、固定磁石84aのS2極により第1現像剤攪拌搬送部材2側から現像剤が汲み上げられ、現像領域へ運ばれる。
第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への現像剤受け渡し部である84lの領域(領域L)を含む長さにおける磁力配置は、図6に示すとおりになっている。この領域では、第2現像剤攪拌搬送部材3側の現像剤がS2により汲み上げられ、N1極と現像スリーブ84bの回転により第1現像剤攪拌搬送部材2側へ搬送される。搬送された現像剤は、第1現像剤攪拌搬送部材2より矢印Eの下流側端部へ運ばれる。
【0024】
以上のように、本発明では現像剤担持体84内の固定磁石84aに対して、第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への現像剤受け渡し部である84l(汲み上げ領域)と、第1現像剤攪拌搬送部材2側から第2現像剤攪拌搬送部材3側へ受け渡す領域である(現像領域84m)とで磁力配置を変化させる磁性体84Cを、その境界部に対応する位置に配置している。
磁性体84Cを配置することにより、図4及び図7のごとく汲み上げ領域84lと現像領域84mの磁力線が磁性体84Cに向かって収束するため、お互いの磁力によって及ぼす悪影響、例えば、現像領域84mの磁力不足による画像濃度低下、また現像剤剥離領域での磁力過多にともなう現像剤切れ不十分による異常画像の発生等を回避することができる。
なお、上記磁力配置に関しては3極の磁石84aを用いて説明したが、とくに3極でなくても構わない。ただし、第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への現像剤受け渡し部である84lの領域における磁力配置を図6のように設定する際には、領域84lは現像領域(画像領域)とはせず、84mのみを現像領域(画像領域)とするのが良い。
【0025】
また、汲み上げ領域84lでは感光体81方向の磁力が弱くなるため、トナー飛散対策としてシート状の部材(図示せず)等で現像スリーブ84bを覆うと効果的である。
ここで現像剤攪拌搬送部材に関しては、以上の説明では第1現像剤攪拌搬送部材2と第2現像剤攪拌搬送部材3の2本で説明したが、とくに2本という制約はなく、かかる現像剤攪拌搬送部材は3本又は4本を用いてもよい。
汲み上げ領域84lの領域と現像領域84mの領域で磁力配置を変えるために、これらの領域84l及び84mの境界部に磁性体14Cを配置する。これによって現像剤担持体84内の磁石の磁力配置を現像剤担持体84の長手方向で変化させることができる。
【0026】
すでに図5及び図6でも触れているが、現像剤担持体84内の磁石84aの磁力配置を、第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への現像剤受け渡し部である84l(汲み上げ領域(領域L))と第1現像剤攪拌搬送部材2側から第2現像剤攪拌搬送部材3側へ受け渡す領域である84m(現像領域)で、像担持体81に対して略対称形となるように配置している。
すなわち、現像剤担持体84内の磁石の磁力配置が、現像剤担持体84の領域Lに対応する長さの位置とそれ以外の長さの位置で、像担持体81に対して略対称形となっている。これによって2つの異なる磁力配置が存在する現像剤担持体84においても磁石としてのバランスが良く、また、現像剤担持体84内の磁石を一体で作製し、着磁ヨークにて一体着磁する際にも非常にバランス良く着磁することが可能な現像装置を提供することができる。
【0027】
本発明は、現像剤を汲み上げる部材として現像剤担持体84を利用し、この現像剤担持体84の現像領域84mの長さと現像剤を汲み上げる領域(領域L)の長さの境界部で磁力配置を変化させても、この境界部に磁性体84Cを設けることで現像領域(画像領域)又は現像剤剥離領域に悪影響を及ぼさず、また、現像剤担持体84内の磁石84aを一体で作成し、着磁する際にも安定して行え、さらに、汲み上げた現像剤を効率良く掻き落し、スムーズな搬送を得ることで現像装置内の現像剤バランスを良好に保つことができる。
本発明によれば、トナー帯電量の均一化が計られ、かつ現像スリーブ84b上でのトナー濃度を一定に維持することにより、濃度ムラのない画像を形成することが可能となるとともに、現像領域や現像剤剥離領域に悪影響を及ぼさず、安定した画像を形成することが可能な現像装置及び画像形成装置を提供することができる。
【0028】
図8は本発明による現像装置の現像ハウジングの第1の実施の形態を示す概略図である。図8は全体の構成は図2の現像装置と同じであるので、図2と同一部分には同一符号を付してここで必要な説明以外は省略する。
図8において、現像装置89の現像ハウジング9は現像スリーブ84b近傍まで突き出した突起形状部分20を備えている。この突起形状部分20によって、第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への、図4に示したような現像剤受け渡し部である84l(汲み上げ領域)において、現像スリーブ84bが汲み上げてきた現像剤を掻き落すようにしている。
よって汲み上げた現像剤を効率良く掻き落とすことが可能となったので、現像剤の搬送がよりスムーズになり、現像装置89内の現像剤バランスを良好に保つことができるようになった。また、現像装置89の現像ハウジング9にて突き出し形状を作製することによりコストもかからず良好な効果が得られている。
【0029】
図9は本発明による現像装置の現像ハウジングの第2の実施の形態を示す概略図である。図9は全体の構成は図2の現像装置と同じであるので、図2と同一部分には同一符号を付してここで必要な説明以外は省略する。
図9において、現像装置89内に現像ハウジング9の縁部から現像スリーブ84b近傍まで接近した掻き落し部材21を設けている。図4に示したように、第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への現像剤受け渡し部である84l(汲み上げ領域)において、現像スリーブ84bが汲み上げてきた現像剤を掻き落すようにしている。
よって汲み上げた現像剤を効率良く掻き落とすことが可能となったので、現像剤の搬送がよりスムーズになり、現像装置89内の現像剤バランスを良好に保つことができるようになった。また、掻き落し部材として別部材を設けているので、形状の自由度や材質の自由度が得られるというメリットがある。
形状の自由度により、現像ハウジング9では作製できないより効率の良い掻き落し形状や、材質の自由度により高度の硬いものにより摩耗等が抑えられる。
また、現像ドクタ6を延長して掻き落し部材を兼ねるという方法も考えられる。
【0030】
図10は本発明による現像装置の現像ハウジングの第3の実施の形態を示す概略図である。図10は全体の構成は図2の現像装置と同じであるので、図2と同一部分には同一符号を付してここで必要な説明以外は省略する。
図10において、現像装置89内に現像ハウジング9の縁部から現像スリーブ84bに対して斜めに突出した突起形状部分23に適宜な方法でこの突起形状部分23の斜面に沿って現像スリーブ84bに当接するように掻き落し部材22を設けている。
突起形状部分23は、図4に示したように、現像装置89内の第2現像剤攪拌搬送部材3から第1現像剤攪拌搬送部材2への現像剤受け渡し部である84l(汲み上げ領域)において、現像スリーブ84bが汲み上げてきた現像剤を掻き落すようにしている。
よって汲み上げた現像剤を効率良く掻き落とすことが可能となったので、現像剤の搬送がよりスムーズになり、現像装置89内の現像剤バランスを良好に保つことができるようになった。
掻き落し部材としては現像スリーブ84bに当接させることから、金属の薄板(板ばね)やウレタンゴム等が考えられ、当接により、より効果的な掻き落し効果が得られる。
【0031】
以上の実施の形態では現像装置として説明してきたが、プロセスカートリッジ(像担持体及び像担持体に作用する帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段を一体に設けたもの)に関しても実施でき、本発明の現像装置を装着することにより、上述した現像装置の何れかの作用効果のあるプロセスカートリッジを提供することができる。
当然、上記発明を実施した現像装置、プロセスカートリッジを使用した画像形成装置も考えられ、また、上記発明を実施した現像装置、プロセスカートリッジを複数使用したカラー画像形成装置に関しても実施できる。
従って、上述した現像装置、又はプロセスカートリッジを具備することにより、上述した現像装置又はプロセスカートリッジの作用効果のある画像形成装置、又はカラー画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明を適用可能である画像形成装置の一実施の形態として複写機を示す概略構成図である。
【図2】現像装置の構成を示す概略図である。
【図3】図2の現像装置の線S−S’に沿う断面図である。
【図4】現像装置内部の配置及び現像剤の循環方向を示す上面図である。
【図5】図4中の14lにおける各部材の配置及び磁力配置を示す断面図である。
【図6】図4中の14mにおける各部材の配置及び磁力配置を示す断面図である。
【図7】現像剤担持体に配置した磁性体と磁力配置を示す概略斜視図である。
【図8】本発明による現像装置の現像ハウジングの第1の実施の形態を示す概略図である。
【図9】本発明による現像装置の現像ハウジングの第2の実施の形態を示す概略図である。
【図10】本発明による現像装置の現像ハウジングの第3の実施の形態を示す概略図である。
【図11】従来の現像装置の断面図である。
【図12】図11の従来の現像装置の現像スリーブ及び現像剤攪拌搬送部材を示す上面図である。
【符号の説明】
【0033】
A 画像形成装置(複写機)、L 領域(現像剤受け渡し領域84l)、2 第1現像剤攪拌搬送部材、3 第2現像剤攪拌搬送部材、20 突起形状部分、21 掻き落し部材、22 突起形状部分、81 像担持体(感光体)、84 現像剤担持体、84a 磁石、84b 現像スリーブ、84l 現像剤受け渡し領域、84m 現像領域、84C 磁性体、89 現像装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2成分現像剤を供給する第1現像剤攪拌搬送部材と前記2成分現像剤を回収する第2現像剤攪拌搬送部材とからなる現像剤攪拌搬送手段とともに、像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置で使用し、かつ内部に固定された磁石と、周面上に回転可能に支持された現像スリーブとを有する現像剤担持体において、前記磁石の磁力配置を前記現像スリーブの長手方向で変化させる磁性体を、前記現像スリーブの、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さと、該長さ以外の長さとの境界部に配置したことを特徴とする現像剤担持体。
【請求項2】
前記現像剤担持体内の前記磁石の磁力配置が、前記現像スリーブの、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さに対応する位置と、該長さ以外の長さの位置で、前記像担持体に対して略対称形となっていることを特徴とする請求項1記載の現像剤担持体。
【請求項3】
トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を使用し、仕切り壁を挟んで少なくとも現像剤担持体に前記2成分現像剤を供給する第1現像剤攪拌搬送部材と前記現像剤担持体から剥離された前記2成分現像剤を回収する第2現像剤攪拌搬送部材とからなる現像剤攪拌搬送手段を有し、前記現像剤担持体は前記現像剤攪拌搬送手段と平行に配設され、内部に固定された磁石と、周面上に回転可能に支持された現像スリーブとを備え、像担持体上に形成された静電潜像を可視化する現像装置において、
前記現像剤担持体は、前記第1現像剤攪拌搬送部材の軸芯と前記第2現像剤攪拌搬送部材の軸芯と、を結ぶ線を一辺とする略正三角形の頂点で前記像担持体と対向し、前記現像剤攪拌搬送手段は、前記第1現像剤攪拌搬送部材が、前記第2現像剤攪拌搬送部材に対して前記現像スリーブの回転の下流側に位置するように回転可能に支持され、また、該現像スリーブは、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さと、該長さ以外の長さとに前記現像スリーブの長さを区切った時、前記現像剤担持体内の前記磁石の磁力配置を前記長さの位置と該長さ以外の位置で変化させる磁性体を、前記両位置の境界部に配置したことを特徴とする現像装置。
【請求項4】
前記現像剤担持体内の前記磁石の磁力配置が、前記現像スリーブの、前記第2現像剤攪拌搬送部材側の現像剤受け渡し領域を含む長さに対応する位置と、該長さ以外の長さの位置で、前記像担持体に対して略対称形となっていることを特徴とする請求項3記載の現像装置。
【請求項5】
前記現像剤受け渡し領域で、前記現像スリーブにより汲み上げられた現像剤を掻き落すために、現像ハウジングの一部が前記現像スリーブ近傍まで突き出した形状となっていることを特徴とする特許請求項3又は4記載の現像装置。
【請求項6】
前記現像剤受け渡し領域で、前記現像スリーブにより汲み上げられた現像剤を掻き落すために、前記現像スリーブと隙間を有する掻き落し部材を設けたことを特徴とする特許請求項3又は4記載の現像装置。
【請求項7】
前記現像剤受け渡し領域で、前記現像スリーブにより汲み上げられた現像剤を掻き落すために、前記現像スリーブに当接するような掻き落し部材を設けたことを特徴とする特許請求項3又は4記載の現像装置。
【請求項8】
像担持体及び像担持体に作用する帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段を一体に設けるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段が請求項3乃至7のいずれか1項記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項9】
像担持体上に形成された静電潜像をトナーで現像して可視化する画像形成装置において、請求項3乃至7のいずれか1項記載の現像装置、又は請求項8記載のプロセスカートリッジを具備したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−91798(P2010−91798A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261723(P2008−261723)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】