現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
【課題】供給トナーの分散性を向上させ、トナー補給スパイラル部位でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止する現像装置。
【解決手段】現像装置5Yは、キャリア及びトナーが収容される現像容器75Y、76Yと、該現像容器75Y、76Yの一端側に形成されるトナー補給口58Yと、現像容器75Y、76Y内で長手方向に延びる回転軸に沿ってスパイラル状に張り出し、現像剤を攪拌しつつ搬送する攪拌搬送用スパイラル羽根55Yと、を含み、前記攪拌搬送用スパイラル羽根が張り出している前記回転軸の延長上で前記トナー補給口側にトナー供給用スパイラル羽根を設け、現像動作終了時、或いは所定間隔にて、前記トナー供給用スパイラル羽根が存在するトナー補給部位に、少なくとも前記トナー供給用スパイラル羽根の外周径内に達する容量の前記キャリアを含む現像剤を移流させる。
【解決手段】現像装置5Yは、キャリア及びトナーが収容される現像容器75Y、76Yと、該現像容器75Y、76Yの一端側に形成されるトナー補給口58Yと、現像容器75Y、76Y内で長手方向に延びる回転軸に沿ってスパイラル状に張り出し、現像剤を攪拌しつつ搬送する攪拌搬送用スパイラル羽根55Yと、を含み、前記攪拌搬送用スパイラル羽根が張り出している前記回転軸の延長上で前記トナー補給口側にトナー供給用スパイラル羽根を設け、現像動作終了時、或いは所定間隔にて、前記トナー供給用スパイラル羽根が存在するトナー補給部位に、少なくとも前記トナー供給用スパイラル羽根の外周径内に達する容量の前記キャリアを含む現像剤を移流させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真技術を用いた画像形成装置の現像装置、プロセスカートリッジ及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
静電潜像を現像するための現像剤の1つに2成分系現像剤がある。2成分系現像剤は、トナー及びキャリアを含んでおり、それらを現像容器内で攪拌して使用する。
従来から、現像容器内に、現像剤を攪拌し所定方向へ搬送する2本の攪拌搬送用スパイラル軸を設ける構成は種々知られている(例えば、特許文献1乃至5参照)。
特許文献1乃至3には、現像容器内に、現像剤を攪拌し所定方向へ搬送する2本の攪拌搬送用スパイラル軸を設け、トナー消費に応じてトナー補給口からトナーが供給され、トナーと現像剤(トナー及びキャリア)とが攪拌され、混合される装置が開示されている。
ところで、現像容器中の現像剤の上からトナーを供給すると、比重の軽いトナーは現像剤中に取り込まれにくく、トナーが現像剤の上を流れ、現像剤とトナーとの混合が十分に行えないという問題があった(図9)。
図9は現像剤の上からのトナー供給を説明する概略図である。現像装置5Yにおいて、トナー補給口58Yから攪拌搬送用スパイラル55Ybを埋め尽くしている現像剤上にトナーが供給される。この場合に、現像剤と供給されたトナーとの混合が十分に行えないと、現像剤のトナーとキャリアとの混合不足による画像の濃度ムラや、トナーの帯電不足による画像の地肌汚れなどが発生するおそれがある。
特許文献4及び5には、攪拌搬送用スパイラル軸と同一の軸線上に、現像容器内に供給されたトナーを供給するトナー供給用スパイラル軸を設け、攪拌搬送経路上に配置された攪拌搬送用スパイラルに対して軸方向から供給トナーを供給する装置が開示されている。
図10は攪拌搬送用スパイラルに対して軸方向からのトナーの供給を説明する概略図である。現像装置5Yにおいて、トナーは攪拌搬送用スパイラル55Ybを埋め尽くしている現像剤上ではなく、トナー補給口58Y下部に設けられたトナー供給用スパイラル軸に供給される。
【特許文献1】特開2005−24665公報
【特許文献2】特開2007−271863公報
【特許文献3】特開2004−77554公報
【特許文献4】特開2002−148915公報
【特許文献5】特開2007−94161公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献4及び5の構成の現像装置においては、スパイラル外周と下ケースの間に、不動のトナー層が発生する。図11はトナー供給用スパイラル軸部に発生する不動のトナー層を説明する概略図である。上記トナー供給用スパイラル軸部には、トナー補給口58Yから供給されたトナーが、図11に示すように、スパイラル(スクリュ)55Yb表面に直接付着したり、スパイラル外周と下ケースの間に、不動のトナー層が発生する。
連続プリント等により、画像形成装置及び現像装置内の温度が上昇すると、上記スパイラル表面に直接付着したトナーや、スパイラル外周と下ケースの間の不動のトナー層のトナーが凝集体を形成することがある。
現像装置の動作、メンテナンス等での現像装置の脱着動作等により、上記凝集体が現像剤中に取り込まれることとなるが、凝集体が充分に分解されず現像ローラに供給されると、黒斑点状の異常画像や、帯引き状の異常画像が発生したり、凝集体による転写体との密着不良による白斑点等の異常画像が発生する。また、凝集体が、ドクタブレードと現像ローラとの間に挟まった状態になると、現像剤の通過を阻止し、白スジ等の画像が発生することがある。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、供給トナーの分散性を向上させ、トナー補給スパイラル部位でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止する現像装置、プロセスカートリッジ及びこのプロセスカートリッジを使用する画像形成装
置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくともキャリア及びトナーを含む現像剤が収容されかつ前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路が長手方向に形成される現像容器と、この現像容器の一端側に形成されかつトナーを前記現像容器内に供給するトナー補給口と、前記現像容器内で長手方向に延びる回転軸と、該回転軸に沿ってスパイラル状に張り出し、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する攪拌搬送用スパイラル羽根と、が配置されている現像装置において、前記攪拌搬送用スパイラル羽根が張り出している前記回転軸の延長上で前記トナー補給口側にトナー供給用スパイラル羽根を設け、現像動作終了時、或いは所定間隔にて、前記トナー供給用スパイラル羽根が存在するトナー補給部位に、少なくとも前記トナー供給用スパイラル羽根の外周径内に達する容量の前記キャリアを含む現像剤を移流させる現像装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、現像動作時と逆の前記トナー供給用スパイラル羽根の回転が、画像形成装置本体の省エネルギ、低電力モード等の待機モード移行直前に実施される請求項2記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記トナー供給用スパイラル羽根に、羽根の厚み方向に連通する連通部を設ける請求項1記載の現像装置を特徴とする。
【0005】
また、請求項5に記載の発明は、前記トナー供給用スパイラル羽根に、外周部に沿った複数の切り欠きを設ける請求項1記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記トナー供給用スパイラル羽根の外周部に、前記トナー供給用スパイラル羽根を配置する下ケースと接触し、前記トナー供給用スパイラル羽根と一体に回転移動する軟弾性体部材を設ける請求項1記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1及至3のいずれか1項記載の現像装置と、該現像装置によりトナー像が形成される像担持体とが、少なくとも一体的に組み込まれ、画像形成装置本体に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体上の前記静電潜像を現像剤によって現像する現像装置を含む画像形成装置において、請求項1乃至3のいずれか1項記載の現像装置を備える画像形成装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、トナー補給スパイラル部位でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下、本発明を適用した画像形成装置の実施の形態の一例として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。なお、作像部に関してはプロセスカートリッジとして説明する。
図1は電子写真方式のプリンタの構成を示す概略図である。図2はYトナー像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略図である。まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。
図1及び図2において、このプリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例にすると、このプロセスカートリッジ6Yは、図2に示すように、ドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(図示せず)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。このプロセスカートリッジ6Yは、プリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
【0008】
上記帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって、図中時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様に帯電せしめる。一様に帯電せしめられた感光体1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。
そして、このYトナー像は中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
他のプロセスカートリッジ6M、6C、6Kにおいても、同様にして感光体1M、1C、1K上にM、C、Kトナー像が形成され、中間転写ベルト8上に中間転写される。
先に示した図1においてプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中下方には露光装置7が配設されている。潜像形成手段である露光装置7は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kにおけるそれぞれの感光体に照射して露光する。
この露光により、感光体1Y、1M、1C、1K上にY、M、C、K用の静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光(L)を、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
【0009】
露光装置7の図中下側には、転写紙収容カセット26、これに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28など有する給紙手段が配設されている。
転写紙収容カセット26は、記録媒体である転写紙Pを複数枚重ねて収納しており、一番上の転写紙Pには給紙ローラ27が当接している。
給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転をいったん停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
かかる構成の給紙手段においては、給紙ローラ27と、タイミングローラ対であるレジストローラ対28との組合せによって搬送手段が構成されている。この搬送手段は、転写紙Pの収容手段である紙収容カセット26から後述の2次転写ニップまで搬送するものである。
プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中上方には、中間転写体である中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、クリーニング装置10などを備えている。
【0010】
また、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。中間転写ベルト8は、これら3つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。
これらの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えば、プラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。
中間転写ベルト8には、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y、1M、1C、1K上のY、M、C、Kトナー像が重ね合わされて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
【0011】
上述した2次転写バックアップローラ12は、これと2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで転写紙Pに転写される。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、クリーニング装置10によってクリーニングされる。
2次転写ニップにおいては、転写紙Pが互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と2次転写ローラ19との間に挟まれて、上述のレジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。2次転写ニップから送り出された転写紙P上には、定着装置20のローラ間を通過する際に熱と圧力とにより、表面に転写された4色トナー像が定着される。
その後、転写紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。プリンタ本体の上面には、スタック部30が形成されており、排紙ローラ対29によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部30に順次スタックされる。なお、このスタック部30の下側にはボトル収容器31が設けられ、各色のトナーボトル32Y、32M、32C、32Kが収容されている。
【0012】
次に、主として図2を参照して、上記プロセスカートリッジ6Y内の現像装置5Yの構成について説明する。現像装置5Yは、内部に磁界発生手段を備え、磁性粒子とトナーを含む2成分系現像剤を表面担持して搬送する現像剤担持体としての現像ローラ51Yと、この現像ローラ51Y上に担持されて搬送される現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材としてのドクタブレード52Yとを備えている。
ここで、現像ローラ51Yを収容する場所を第1の室53Yとする。また、現像剤を収容する場所を第2の室54Yとし、この第2の室54Yには、トナーを撹拌搬送するためのトナー搬送スクリュ(搬送体)55Y(第1搬送スクリュ55Ya、第2搬送スクリュ55Yb)と、トナーを第2の室54Yに取り込むためのトナー補給口58Yと、第1の室53Yと第2の室54Yとの仕切り壁59Yと、第1の室53Yと第2の室54Yとの連通口60Yと、を備えている。
トナー補給口58Yの上部には、トナー補給口58Yを塞ぐためのシャッタ71Yとこのシャッタ71Yを保持し、トナー補給口58Yを覆うように設けられたトナー補給口ケース72Yが設けられている。
ここで、符号56Yは現像剤のトナー濃度を検知するための濃度検知センサであり、この濃度検知センサ56Yが第2の室54Y内でトナー濃度不足を検知すると、制御部57Yからの補給信号により、駆動モータ41Yが回転し、トナーボトル32Y(図1)が回転することによりトナーが補給される。
また、現像装置5Yの全体は、第1の室53Yの内壁を含む第1部材75Y(上ケース)と第2の室54Yの内壁を含む第2部材76Y(下ケース)とで形成されている。
【0013】
図3は本発明による第2搬送スクリュの第1の実施の形態を示す部分概略図である。図4は図3の第1の実施の形態の第2搬送スクリュの変形例を示す部分概略図である。
次に、図3及び図4を用いて、本発明の主要部について説明する。図2と第1搬送スクリュ及び第2搬送スクリュの位置関係を同じにするには図3及び図4はこれらの図を裏面から、また反対端から見た状態とにしなければならないということを考慮に入れてここでは図3及び図4に基づいて説明する。
図2に示したように、少なくともキャリア及びトナーを含む現像剤が収容されかつ前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路が長手方向に形成される上ケース75Y及び下ケース76Yから構成される現像容器内には、この現像容器の一端側に形成されかつトナーを現像容器内に供給するトナー補給口58Yと、現像容器内で長手方向に延びる回転軸55Y2と、該回転軸55Y2に沿ってスパイラル状に張り出し、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する第2搬送スクリュ(攪拌搬送用スパイラル羽根)55Ybとが配置されている。
【0014】
図3(a)に示すように、第2搬送スクリュ(攪拌搬送用スパイラル羽根)55Ybが設けられた回転軸55Y2に、第1搬送スクリュ55Yaに対して仕切り壁59Yのない第1連通口62Yより端部側に延びたトナー供給スクリュ部(トナー供給用スパイラル羽根)55Ycが形成されている。
トナー補給機構(例えば、特許文献1に記載の機構)により現像装置5Yにトナーを供給するトナー補給口58Yは、トナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの上方に設置される(図3(b))。
これにより、トナー補給口58Yから供給されたトナーは、図10記載のように、現像容器内の現像剤の横(下部)よりこの現像剤中に取り込まれて現像剤搬送経路55Tを搬送されることになり、供給トナーと、現像装置5Y内の現像剤が速やかに混合攪拌され、混合不足による画像の濃度ムラや、トナーの帯電不足による画像の地肌汚れなどを防止することができる。
しかし、本構成の現像装置においても、上述したトナー供給用スパイラル羽根回転軸部には、トナー補給口58Yから供給されたトナーが、図11に示したように、スパイラル羽根(スクリュ部)表面に直接付着するトナー、スパイラル羽根外周と下ケースの間に、不動のトナー層が発生する恐れがある。
【0015】
現像動作終了により、第2搬送スクリュ55Ybが停止すると、現像装置5Y内の現像剤は、高低差及び現像剤の流動性の作用により、トナー供給スパイラル羽根55Yc側に逆回転で流れ込む。この流れ込んだ現像剤は、スパイラル羽根の停止位置にも依るが、スパイラル羽根により区画分けされているため、およそスクリュ1.5ピッチの範囲で停止する。
そこで、図4(a)の変形例では、トナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycが図3の第1の実施の形態に比べて軸方向に長くなっている。従って、トナー補給口58Yから供給されたトナーは現像剤の存在する領域に滑らかに取り込まれて現像剤と攪拌されることができる。
このように構成することで、トナー供給スパイラル羽根55Yc(トナー補給スパイラル部位)でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止することができる。
次の現像動作による第2搬送スクリュ55Ybの回転により、上記トナー供給スパイラル羽根55Yc側に流れ込んだ現像剤は、図4(b)中の矢印D方向に移動する。この際に、現像剤の存在する領域では、トナー供給スパイラル羽根55Yc表面に付着したトナーは、現像剤に取り込まれ、このトナー供給スパイラル羽根55Yc表面は清掃されることになる。
【0016】
図5は現像剤がスパイラル羽根の外側に働く力を説明するスパイラル羽根の部分断面図である。また、図5に示したように、現像剤の存在する領域では、第2搬送スクリュ55Ybの回転及び、例えば、樹脂成型によるスパイラル羽根の勾配により、現像剤は、図中矢印Gのように、外側に働く力を受ける。
このため、トナー供給スパイラル羽根55Ycと下ケースとの間の現像剤の入れ換えを行うことができる。トナーは比重が低く、トナーのみではスクリュ回転によるスパイラル羽根(スクリュ)径外周外でのトナーの入れ換えを充分に行うことはできない。
しかし、トナー供給スパイラル羽根55Ycが長く(およそ、スクリュ2ピッチ以上)形成された場合には、上記現像動作停止時の現像剤の自然流動によるトナー供給スパイラル羽根55Ycへの現像剤の流れ込みは上記作用を行なうには不充分となる。
【0017】
トナー供給用スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycが存在するトナー補給部位への現像剤移流は、現像動作終了時、或いは所定間隔にて実施される、トナー供給用スパイラル羽根55Ycの現像動作時とは逆の回転で行われる。このように、特殊な構成・機構を有することなく、トナー凝集体による異常画像の発生を防止することができる。
このような構成の現像装置においては、例えば、濃度調整等のプロセスコントロール実施時等、所定の間隔にて、トナー供給スパイラル羽根55Ycのピッチ数分のスクリュの逆回転を実施することにより、確実にトナー供給スパイラル羽根55Ycに現像剤を供給でき、上述の作用を得ることができ、トナーの凝集体発生を防止できる。
なお、上記のトナー供給用スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの逆転動作は、例えば、画像形成装置が長らく動作せず、省エネルギ、低電力モード等へのモード移行の前に実施することで、トナー供給スパイラル羽根55Ycにトナーのみが存在することが防止できる。このように、画像形成装置が長らく動作しない状態で、トナー補給位置にトナーのみが存在することによる凝集体の発生を防止することができる。
【0018】
図6は本発明による第2搬送スクリュの第2の実施の形態を示す部分概略図である。図6(a)には、現像装置5Yの第2搬送スクリュ55Ybを部分的に示し、トナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Yc、トナー補給口58Y、及び第1連通口62Yを示している。
図6(b)、(c)及び(d)に示すように、トナー供給スパイラル羽根55Ycにスパイラル羽根の厚さ方向を連通する連通口55Yc1を設ける。図6(b)、図6(c)及び図6(d)には形状の異なる連通口55Yc1を有するトナー供給スパイラル羽根55Yc及び切り欠き55Yc2を連通口とするトナー供給スパイラル羽根55Ycを示している。この連通口55Yc1又は切り欠き55Yc2を設けることによって、上述の現像動作終了により、第2搬送スクリュ55Ybが停止すると、現像装置5Y内の現像剤は、高低差及び現像剤の流動性の作用により、トナー供給スパイラル羽根55Yc側に流れ込む現像剤の量を増加させ、トナー供給スパイラル羽根55Ycの終端側に現像剤が到達する距離を増加させることができる。
上述した図6(d)に示すように、トナー供給スパイラル羽根55Yc外周の数箇所に切り欠き55Yc2を入れることによっても、連通口55Yc1と同様の効果が得られる。トナー供給スパイラル羽根55Ycは、現像装置5Y内の搬送スクリュ55Ya、55Ybに対して少ない搬送力の設定が可能であり、連通口55Yc1、上記切り欠き55Yc2により、供給トナーの分散、攪拌効果が向上する効果も得られる。
このように、トナー供給スパイラル羽根55Ycに連通口55Yc1又は切り欠き55Yc2を設けることによって、現像剤の流動性を利用し、特殊な構成・動作無しに現像動作終了時に、トナー補給位置に現像剤を移流することができる。
【0019】
図7は本発明による第2搬送スクリュの第3の実施の形態を示す部分概略図である。図7(a)の第2搬送スクリュの第3の実施の形態において、トナー補給口58Yの下方に形成されたトナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの中心軸55Yc3の軸径を、第2搬送スクリュ55Ybの中心軸55Yb1の軸径より小径としている。
また、図7(b)の変形例では、トナー供給スパイラル羽根55Ycの中心軸を除去し、コイル状の形状からなるスクリュ55Ydのみで形成している。これにより、スクリュ停止時に、トナー供給スパイラル羽根55Yd側に流れ込む現像剤の量を増加させ、トナー供給スクリュ55Yd終端側に現像剤が到達する距離を増加させることができる。
【0020】
図8は本発明による第2搬送スクリュの第4の実施の形態を示す部分概略図である。図8において、現像装置5Yのトナー補給口58Yの下方に形成されたトナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの終端側から1.5ピッチに、スクリュ外周に沿って軟弾性体55Yeを、ケース下部に接触するように配設したものである。
これにより、トナー供給用スパイラル羽根外周部に配置された軟弾性体55Yeはトナー供給用スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycを配置している下ケースと接触し、トナー供給用スパイラル55Ycと一体に回転移動するので、トナー供給スパイラル羽根55Ycと下ケースとの間に不動となるトナー、現像剤の移動又は入れ換えが確実に実施される。
プロセスカートリッジは、上述した本発明による現像装置5Yと、この現像装置5Yによりトナー像が形成される像担持体(図2、1Y)とが一体的に組み込まれ、画像形成装置本体に着脱可能に装着される。
これにより、良好なトナー攪拌・搬送性能を有した、安定した画像が得られるとともに、作像手段の保守、交換を容易にするプロセスカートリッジを提供することができる。また、このプロセスカートリッジを画像形成装置にしようすれば、長期に渡り安定した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】電子写真方式のプリンタの構成を示す概略図である。
【図2】Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略図である。
【図3】本発明による第2搬送スクリュの第1の実施の形態を示す部分概略図である。
【図4】図3の第1の実施の形態の第2搬送スクリュの変形例を示す部分概略図である。
【図5】現像剤がスパイラル羽根の外側に働く力を説明するスパイラル羽根の部分断面図である。
【図6】本発明による第2搬送スクリュの第2の実施の形態を示す部分概略図である。
【図7】本発明による第2搬送スクリュの第3の実施の形態を示す部分概略図である。
【図8】本発明による第2搬送スクリュの第4の実施の形態を示す部分概略図である。
【図9】現像剤の上からのトナー供給を説明する概略図である。
【図10】攪拌搬送用スパイラルに対して軸方向からの供給トナーの供給を説明する概略図である。
【図11】トナー供給用スパイラル軸部に発生する不動のトナー層を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0022】
1Y 像担持体(感光体)、5Y 現像装置、6Y プロセスカートリッジ、55T 現像剤搬送路、55Y2 回転軸、55Ya 第1攪拌搬送用スパイラル羽根(スクリュ部)、55Yb 第2攪拌搬送用スパイラル羽根(スクリュ部)、55Yc トナー供給用スパイラル羽根、55Yb1 第2攪拌搬送用スパイラル羽根の回転軸、55Yc1 連通部(連通口)、55Yc2 切り欠き、55Yc3 トナー供給用スパイラル羽根のスパイラル軸(回転軸)、55Yd コイル状スクリュ、55Ye 軟弾性体、58Y トナー補給口、59Y 仕切り壁、62Y 第1連通口部、75Y 現像容器(上ケース)、76Y 現像容器(下ケース)、100 画像形成装置(プリンタ)
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真技術を用いた画像形成装置の現像装置、プロセスカートリッジ及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
静電潜像を現像するための現像剤の1つに2成分系現像剤がある。2成分系現像剤は、トナー及びキャリアを含んでおり、それらを現像容器内で攪拌して使用する。
従来から、現像容器内に、現像剤を攪拌し所定方向へ搬送する2本の攪拌搬送用スパイラル軸を設ける構成は種々知られている(例えば、特許文献1乃至5参照)。
特許文献1乃至3には、現像容器内に、現像剤を攪拌し所定方向へ搬送する2本の攪拌搬送用スパイラル軸を設け、トナー消費に応じてトナー補給口からトナーが供給され、トナーと現像剤(トナー及びキャリア)とが攪拌され、混合される装置が開示されている。
ところで、現像容器中の現像剤の上からトナーを供給すると、比重の軽いトナーは現像剤中に取り込まれにくく、トナーが現像剤の上を流れ、現像剤とトナーとの混合が十分に行えないという問題があった(図9)。
図9は現像剤の上からのトナー供給を説明する概略図である。現像装置5Yにおいて、トナー補給口58Yから攪拌搬送用スパイラル55Ybを埋め尽くしている現像剤上にトナーが供給される。この場合に、現像剤と供給されたトナーとの混合が十分に行えないと、現像剤のトナーとキャリアとの混合不足による画像の濃度ムラや、トナーの帯電不足による画像の地肌汚れなどが発生するおそれがある。
特許文献4及び5には、攪拌搬送用スパイラル軸と同一の軸線上に、現像容器内に供給されたトナーを供給するトナー供給用スパイラル軸を設け、攪拌搬送経路上に配置された攪拌搬送用スパイラルに対して軸方向から供給トナーを供給する装置が開示されている。
図10は攪拌搬送用スパイラルに対して軸方向からのトナーの供給を説明する概略図である。現像装置5Yにおいて、トナーは攪拌搬送用スパイラル55Ybを埋め尽くしている現像剤上ではなく、トナー補給口58Y下部に設けられたトナー供給用スパイラル軸に供給される。
【特許文献1】特開2005−24665公報
【特許文献2】特開2007−271863公報
【特許文献3】特開2004−77554公報
【特許文献4】特開2002−148915公報
【特許文献5】特開2007−94161公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献4及び5の構成の現像装置においては、スパイラル外周と下ケースの間に、不動のトナー層が発生する。図11はトナー供給用スパイラル軸部に発生する不動のトナー層を説明する概略図である。上記トナー供給用スパイラル軸部には、トナー補給口58Yから供給されたトナーが、図11に示すように、スパイラル(スクリュ)55Yb表面に直接付着したり、スパイラル外周と下ケースの間に、不動のトナー層が発生する。
連続プリント等により、画像形成装置及び現像装置内の温度が上昇すると、上記スパイラル表面に直接付着したトナーや、スパイラル外周と下ケースの間の不動のトナー層のトナーが凝集体を形成することがある。
現像装置の動作、メンテナンス等での現像装置の脱着動作等により、上記凝集体が現像剤中に取り込まれることとなるが、凝集体が充分に分解されず現像ローラに供給されると、黒斑点状の異常画像や、帯引き状の異常画像が発生したり、凝集体による転写体との密着不良による白斑点等の異常画像が発生する。また、凝集体が、ドクタブレードと現像ローラとの間に挟まった状態になると、現像剤の通過を阻止し、白スジ等の画像が発生することがある。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、供給トナーの分散性を向上させ、トナー補給スパイラル部位でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止する現像装置、プロセスカートリッジ及びこのプロセスカートリッジを使用する画像形成装
置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくともキャリア及びトナーを含む現像剤が収容されかつ前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路が長手方向に形成される現像容器と、この現像容器の一端側に形成されかつトナーを前記現像容器内に供給するトナー補給口と、前記現像容器内で長手方向に延びる回転軸と、該回転軸に沿ってスパイラル状に張り出し、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する攪拌搬送用スパイラル羽根と、が配置されている現像装置において、前記攪拌搬送用スパイラル羽根が張り出している前記回転軸の延長上で前記トナー補給口側にトナー供給用スパイラル羽根を設け、現像動作終了時、或いは所定間隔にて、前記トナー供給用スパイラル羽根が存在するトナー補給部位に、少なくとも前記トナー供給用スパイラル羽根の外周径内に達する容量の前記キャリアを含む現像剤を移流させる現像装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、現像動作時と逆の前記トナー供給用スパイラル羽根の回転が、画像形成装置本体の省エネルギ、低電力モード等の待機モード移行直前に実施される請求項2記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記トナー供給用スパイラル羽根に、羽根の厚み方向に連通する連通部を設ける請求項1記載の現像装置を特徴とする。
【0005】
また、請求項5に記載の発明は、前記トナー供給用スパイラル羽根に、外周部に沿った複数の切り欠きを設ける請求項1記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記トナー供給用スパイラル羽根の外周部に、前記トナー供給用スパイラル羽根を配置する下ケースと接触し、前記トナー供給用スパイラル羽根と一体に回転移動する軟弾性体部材を設ける請求項1記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1及至3のいずれか1項記載の現像装置と、該現像装置によりトナー像が形成される像担持体とが、少なくとも一体的に組み込まれ、画像形成装置本体に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体上の前記静電潜像を現像剤によって現像する現像装置を含む画像形成装置において、請求項1乃至3のいずれか1項記載の現像装置を備える画像形成装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、トナー補給スパイラル部位でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下、本発明を適用した画像形成装置の実施の形態の一例として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。なお、作像部に関してはプロセスカートリッジとして説明する。
図1は電子写真方式のプリンタの構成を示す概略図である。図2はYトナー像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略図である。まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。
図1及び図2において、このプリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例にすると、このプロセスカートリッジ6Yは、図2に示すように、ドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(図示せず)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。このプロセスカートリッジ6Yは、プリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
【0008】
上記帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって、図中時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様に帯電せしめる。一様に帯電せしめられた感光体1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。
そして、このYトナー像は中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
他のプロセスカートリッジ6M、6C、6Kにおいても、同様にして感光体1M、1C、1K上にM、C、Kトナー像が形成され、中間転写ベルト8上に中間転写される。
先に示した図1においてプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中下方には露光装置7が配設されている。潜像形成手段である露光装置7は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kにおけるそれぞれの感光体に照射して露光する。
この露光により、感光体1Y、1M、1C、1K上にY、M、C、K用の静電潜像が形成される。なお、露光装置7は、光源から発したレーザ光(L)を、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
【0009】
露光装置7の図中下側には、転写紙収容カセット26、これに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28など有する給紙手段が配設されている。
転写紙収容カセット26は、記録媒体である転写紙Pを複数枚重ねて収納しており、一番上の転写紙Pには給紙ローラ27が当接している。
給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転をいったん停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
かかる構成の給紙手段においては、給紙ローラ27と、タイミングローラ対であるレジストローラ対28との組合せによって搬送手段が構成されている。この搬送手段は、転写紙Pの収容手段である紙収容カセット26から後述の2次転写ニップまで搬送するものである。
プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの図中上方には、中間転写体である中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、クリーニング装置10などを備えている。
【0010】
また、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。中間転写ベルト8は、これら3つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。
これらの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えば、プラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。
中間転写ベルト8には、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y、1M、1C、1K上のY、M、C、Kトナー像が重ね合わされて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
【0011】
上述した2次転写バックアップローラ12は、これと2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで転写紙Pに転写される。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、クリーニング装置10によってクリーニングされる。
2次転写ニップにおいては、転写紙Pが互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と2次転写ローラ19との間に挟まれて、上述のレジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。2次転写ニップから送り出された転写紙P上には、定着装置20のローラ間を通過する際に熱と圧力とにより、表面に転写された4色トナー像が定着される。
その後、転写紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。プリンタ本体の上面には、スタック部30が形成されており、排紙ローラ対29によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部30に順次スタックされる。なお、このスタック部30の下側にはボトル収容器31が設けられ、各色のトナーボトル32Y、32M、32C、32Kが収容されている。
【0012】
次に、主として図2を参照して、上記プロセスカートリッジ6Y内の現像装置5Yの構成について説明する。現像装置5Yは、内部に磁界発生手段を備え、磁性粒子とトナーを含む2成分系現像剤を表面担持して搬送する現像剤担持体としての現像ローラ51Yと、この現像ローラ51Y上に担持されて搬送される現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材としてのドクタブレード52Yとを備えている。
ここで、現像ローラ51Yを収容する場所を第1の室53Yとする。また、現像剤を収容する場所を第2の室54Yとし、この第2の室54Yには、トナーを撹拌搬送するためのトナー搬送スクリュ(搬送体)55Y(第1搬送スクリュ55Ya、第2搬送スクリュ55Yb)と、トナーを第2の室54Yに取り込むためのトナー補給口58Yと、第1の室53Yと第2の室54Yとの仕切り壁59Yと、第1の室53Yと第2の室54Yとの連通口60Yと、を備えている。
トナー補給口58Yの上部には、トナー補給口58Yを塞ぐためのシャッタ71Yとこのシャッタ71Yを保持し、トナー補給口58Yを覆うように設けられたトナー補給口ケース72Yが設けられている。
ここで、符号56Yは現像剤のトナー濃度を検知するための濃度検知センサであり、この濃度検知センサ56Yが第2の室54Y内でトナー濃度不足を検知すると、制御部57Yからの補給信号により、駆動モータ41Yが回転し、トナーボトル32Y(図1)が回転することによりトナーが補給される。
また、現像装置5Yの全体は、第1の室53Yの内壁を含む第1部材75Y(上ケース)と第2の室54Yの内壁を含む第2部材76Y(下ケース)とで形成されている。
【0013】
図3は本発明による第2搬送スクリュの第1の実施の形態を示す部分概略図である。図4は図3の第1の実施の形態の第2搬送スクリュの変形例を示す部分概略図である。
次に、図3及び図4を用いて、本発明の主要部について説明する。図2と第1搬送スクリュ及び第2搬送スクリュの位置関係を同じにするには図3及び図4はこれらの図を裏面から、また反対端から見た状態とにしなければならないということを考慮に入れてここでは図3及び図4に基づいて説明する。
図2に示したように、少なくともキャリア及びトナーを含む現像剤が収容されかつ前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路が長手方向に形成される上ケース75Y及び下ケース76Yから構成される現像容器内には、この現像容器の一端側に形成されかつトナーを現像容器内に供給するトナー補給口58Yと、現像容器内で長手方向に延びる回転軸55Y2と、該回転軸55Y2に沿ってスパイラル状に張り出し、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する第2搬送スクリュ(攪拌搬送用スパイラル羽根)55Ybとが配置されている。
【0014】
図3(a)に示すように、第2搬送スクリュ(攪拌搬送用スパイラル羽根)55Ybが設けられた回転軸55Y2に、第1搬送スクリュ55Yaに対して仕切り壁59Yのない第1連通口62Yより端部側に延びたトナー供給スクリュ部(トナー供給用スパイラル羽根)55Ycが形成されている。
トナー補給機構(例えば、特許文献1に記載の機構)により現像装置5Yにトナーを供給するトナー補給口58Yは、トナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの上方に設置される(図3(b))。
これにより、トナー補給口58Yから供給されたトナーは、図10記載のように、現像容器内の現像剤の横(下部)よりこの現像剤中に取り込まれて現像剤搬送経路55Tを搬送されることになり、供給トナーと、現像装置5Y内の現像剤が速やかに混合攪拌され、混合不足による画像の濃度ムラや、トナーの帯電不足による画像の地肌汚れなどを防止することができる。
しかし、本構成の現像装置においても、上述したトナー供給用スパイラル羽根回転軸部には、トナー補給口58Yから供給されたトナーが、図11に示したように、スパイラル羽根(スクリュ部)表面に直接付着するトナー、スパイラル羽根外周と下ケースの間に、不動のトナー層が発生する恐れがある。
【0015】
現像動作終了により、第2搬送スクリュ55Ybが停止すると、現像装置5Y内の現像剤は、高低差及び現像剤の流動性の作用により、トナー供給スパイラル羽根55Yc側に逆回転で流れ込む。この流れ込んだ現像剤は、スパイラル羽根の停止位置にも依るが、スパイラル羽根により区画分けされているため、およそスクリュ1.5ピッチの範囲で停止する。
そこで、図4(a)の変形例では、トナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycが図3の第1の実施の形態に比べて軸方向に長くなっている。従って、トナー補給口58Yから供給されたトナーは現像剤の存在する領域に滑らかに取り込まれて現像剤と攪拌されることができる。
このように構成することで、トナー供給スパイラル羽根55Yc(トナー補給スパイラル部位)でのトナーの凝集体の発生を抑制し、連続使用時、及び長期に渡って、トナー凝集体による異常画像の発生を防止することができる。
次の現像動作による第2搬送スクリュ55Ybの回転により、上記トナー供給スパイラル羽根55Yc側に流れ込んだ現像剤は、図4(b)中の矢印D方向に移動する。この際に、現像剤の存在する領域では、トナー供給スパイラル羽根55Yc表面に付着したトナーは、現像剤に取り込まれ、このトナー供給スパイラル羽根55Yc表面は清掃されることになる。
【0016】
図5は現像剤がスパイラル羽根の外側に働く力を説明するスパイラル羽根の部分断面図である。また、図5に示したように、現像剤の存在する領域では、第2搬送スクリュ55Ybの回転及び、例えば、樹脂成型によるスパイラル羽根の勾配により、現像剤は、図中矢印Gのように、外側に働く力を受ける。
このため、トナー供給スパイラル羽根55Ycと下ケースとの間の現像剤の入れ換えを行うことができる。トナーは比重が低く、トナーのみではスクリュ回転によるスパイラル羽根(スクリュ)径外周外でのトナーの入れ換えを充分に行うことはできない。
しかし、トナー供給スパイラル羽根55Ycが長く(およそ、スクリュ2ピッチ以上)形成された場合には、上記現像動作停止時の現像剤の自然流動によるトナー供給スパイラル羽根55Ycへの現像剤の流れ込みは上記作用を行なうには不充分となる。
【0017】
トナー供給用スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycが存在するトナー補給部位への現像剤移流は、現像動作終了時、或いは所定間隔にて実施される、トナー供給用スパイラル羽根55Ycの現像動作時とは逆の回転で行われる。このように、特殊な構成・機構を有することなく、トナー凝集体による異常画像の発生を防止することができる。
このような構成の現像装置においては、例えば、濃度調整等のプロセスコントロール実施時等、所定の間隔にて、トナー供給スパイラル羽根55Ycのピッチ数分のスクリュの逆回転を実施することにより、確実にトナー供給スパイラル羽根55Ycに現像剤を供給でき、上述の作用を得ることができ、トナーの凝集体発生を防止できる。
なお、上記のトナー供給用スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの逆転動作は、例えば、画像形成装置が長らく動作せず、省エネルギ、低電力モード等へのモード移行の前に実施することで、トナー供給スパイラル羽根55Ycにトナーのみが存在することが防止できる。このように、画像形成装置が長らく動作しない状態で、トナー補給位置にトナーのみが存在することによる凝集体の発生を防止することができる。
【0018】
図6は本発明による第2搬送スクリュの第2の実施の形態を示す部分概略図である。図6(a)には、現像装置5Yの第2搬送スクリュ55Ybを部分的に示し、トナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Yc、トナー補給口58Y、及び第1連通口62Yを示している。
図6(b)、(c)及び(d)に示すように、トナー供給スパイラル羽根55Ycにスパイラル羽根の厚さ方向を連通する連通口55Yc1を設ける。図6(b)、図6(c)及び図6(d)には形状の異なる連通口55Yc1を有するトナー供給スパイラル羽根55Yc及び切り欠き55Yc2を連通口とするトナー供給スパイラル羽根55Ycを示している。この連通口55Yc1又は切り欠き55Yc2を設けることによって、上述の現像動作終了により、第2搬送スクリュ55Ybが停止すると、現像装置5Y内の現像剤は、高低差及び現像剤の流動性の作用により、トナー供給スパイラル羽根55Yc側に流れ込む現像剤の量を増加させ、トナー供給スパイラル羽根55Ycの終端側に現像剤が到達する距離を増加させることができる。
上述した図6(d)に示すように、トナー供給スパイラル羽根55Yc外周の数箇所に切り欠き55Yc2を入れることによっても、連通口55Yc1と同様の効果が得られる。トナー供給スパイラル羽根55Ycは、現像装置5Y内の搬送スクリュ55Ya、55Ybに対して少ない搬送力の設定が可能であり、連通口55Yc1、上記切り欠き55Yc2により、供給トナーの分散、攪拌効果が向上する効果も得られる。
このように、トナー供給スパイラル羽根55Ycに連通口55Yc1又は切り欠き55Yc2を設けることによって、現像剤の流動性を利用し、特殊な構成・動作無しに現像動作終了時に、トナー補給位置に現像剤を移流することができる。
【0019】
図7は本発明による第2搬送スクリュの第3の実施の形態を示す部分概略図である。図7(a)の第2搬送スクリュの第3の実施の形態において、トナー補給口58Yの下方に形成されたトナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの中心軸55Yc3の軸径を、第2搬送スクリュ55Ybの中心軸55Yb1の軸径より小径としている。
また、図7(b)の変形例では、トナー供給スパイラル羽根55Ycの中心軸を除去し、コイル状の形状からなるスクリュ55Ydのみで形成している。これにより、スクリュ停止時に、トナー供給スパイラル羽根55Yd側に流れ込む現像剤の量を増加させ、トナー供給スクリュ55Yd終端側に現像剤が到達する距離を増加させることができる。
【0020】
図8は本発明による第2搬送スクリュの第4の実施の形態を示す部分概略図である。図8において、現像装置5Yのトナー補給口58Yの下方に形成されたトナー供給スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycの終端側から1.5ピッチに、スクリュ外周に沿って軟弾性体55Yeを、ケース下部に接触するように配設したものである。
これにより、トナー供給用スパイラル羽根外周部に配置された軟弾性体55Yeはトナー供給用スパイラル羽根(スクリュ部)55Ycを配置している下ケースと接触し、トナー供給用スパイラル55Ycと一体に回転移動するので、トナー供給スパイラル羽根55Ycと下ケースとの間に不動となるトナー、現像剤の移動又は入れ換えが確実に実施される。
プロセスカートリッジは、上述した本発明による現像装置5Yと、この現像装置5Yによりトナー像が形成される像担持体(図2、1Y)とが一体的に組み込まれ、画像形成装置本体に着脱可能に装着される。
これにより、良好なトナー攪拌・搬送性能を有した、安定した画像が得られるとともに、作像手段の保守、交換を容易にするプロセスカートリッジを提供することができる。また、このプロセスカートリッジを画像形成装置にしようすれば、長期に渡り安定した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】電子写真方式のプリンタの構成を示す概略図である。
【図2】Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジを示す概略図である。
【図3】本発明による第2搬送スクリュの第1の実施の形態を示す部分概略図である。
【図4】図3の第1の実施の形態の第2搬送スクリュの変形例を示す部分概略図である。
【図5】現像剤がスパイラル羽根の外側に働く力を説明するスパイラル羽根の部分断面図である。
【図6】本発明による第2搬送スクリュの第2の実施の形態を示す部分概略図である。
【図7】本発明による第2搬送スクリュの第3の実施の形態を示す部分概略図である。
【図8】本発明による第2搬送スクリュの第4の実施の形態を示す部分概略図である。
【図9】現像剤の上からのトナー供給を説明する概略図である。
【図10】攪拌搬送用スパイラルに対して軸方向からの供給トナーの供給を説明する概略図である。
【図11】トナー供給用スパイラル軸部に発生する不動のトナー層を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0022】
1Y 像担持体(感光体)、5Y 現像装置、6Y プロセスカートリッジ、55T 現像剤搬送路、55Y2 回転軸、55Ya 第1攪拌搬送用スパイラル羽根(スクリュ部)、55Yb 第2攪拌搬送用スパイラル羽根(スクリュ部)、55Yc トナー供給用スパイラル羽根、55Yb1 第2攪拌搬送用スパイラル羽根の回転軸、55Yc1 連通部(連通口)、55Yc2 切り欠き、55Yc3 トナー供給用スパイラル羽根のスパイラル軸(回転軸)、55Yd コイル状スクリュ、55Ye 軟弾性体、58Y トナー補給口、59Y 仕切り壁、62Y 第1連通口部、75Y 現像容器(上ケース)、76Y 現像容器(下ケース)、100 画像形成装置(プリンタ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともキャリア及びトナーを含む現像剤が収容されかつ前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路が長手方向に形成される現像容器と、この現像容器の一端側に形成されかつトナーを前記現像容器内に供給するトナー補給口と、前記現像容器内で長手方向に延びる回転軸と、該回転軸に沿ってスパイラル状に張り出し、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する攪拌搬送用スパイラル羽根と、が配置されている現像装置において、
前記攪拌搬送用スパイラル羽根が張り出している前記回転軸の延長上で前記トナー補給口側にトナー供給用スパイラル羽根を設け、現像動作終了時、或いは所定間隔にて、前記トナー供給用スパイラル羽根が存在するトナー補給部位に、少なくとも前記トナー供給用スパイラル羽根の外周径内に達する容量の前記キャリアを含む現像剤を移流させることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像剤の移流が、現像動作終了時、或いは所定間隔にて実施される前記トナー供給用スパイラル羽根の現像動作時と逆回転によることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
現像動作時と逆の前記トナー供給用スパイラル羽根の回転が、画像形成装置本体の省エネルギ、低電力モード等の待機モード移行直前に実施されることを特徴とする請求項2記載の現像装置。
【請求項4】
前記トナー供給用スパイラル羽根に、羽根の厚み方向に連通する連通部を設けることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項5】
前記トナー供給用スパイラル羽根に、外周部に沿った複数の切り欠きを設けることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項6】
前記トナー供給用スパイラル羽根の外周部に、前記トナー供給用スパイラル羽根を配置する下ケースと接触し、前記トナー供給用スパイラル羽根と一体に回転移動する軟弾性体部材を設けることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項7】
請求項1及至3のいずれか1項記載の現像装置と、該現像装置によりトナー像が形成される像担持体とが、少なくとも一体的に組み込まれ、画像形成装置本体に着脱可能に装着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項8】
静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体上の前記静電潜像を現像剤によって現像する現像装置を含む画像形成装置において、請求項1乃至3のいずれか1項記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
少なくともキャリア及びトナーを含む現像剤が収容されかつ前記現像剤が搬送される現像剤搬送経路が長手方向に形成される現像容器と、この現像容器の一端側に形成されかつトナーを前記現像容器内に供給するトナー補給口と、前記現像容器内で長手方向に延びる回転軸と、該回転軸に沿ってスパイラル状に張り出し、前記現像剤を攪拌しつつ搬送する攪拌搬送用スパイラル羽根と、が配置されている現像装置において、
前記攪拌搬送用スパイラル羽根が張り出している前記回転軸の延長上で前記トナー補給口側にトナー供給用スパイラル羽根を設け、現像動作終了時、或いは所定間隔にて、前記トナー供給用スパイラル羽根が存在するトナー補給部位に、少なくとも前記トナー供給用スパイラル羽根の外周径内に達する容量の前記キャリアを含む現像剤を移流させることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像剤の移流が、現像動作終了時、或いは所定間隔にて実施される前記トナー供給用スパイラル羽根の現像動作時と逆回転によることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項3】
現像動作時と逆の前記トナー供給用スパイラル羽根の回転が、画像形成装置本体の省エネルギ、低電力モード等の待機モード移行直前に実施されることを特徴とする請求項2記載の現像装置。
【請求項4】
前記トナー供給用スパイラル羽根に、羽根の厚み方向に連通する連通部を設けることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項5】
前記トナー供給用スパイラル羽根に、外周部に沿った複数の切り欠きを設けることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項6】
前記トナー供給用スパイラル羽根の外周部に、前記トナー供給用スパイラル羽根を配置する下ケースと接触し、前記トナー供給用スパイラル羽根と一体に回転移動する軟弾性体部材を設けることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
【請求項7】
請求項1及至3のいずれか1項記載の現像装置と、該現像装置によりトナー像が形成される像担持体とが、少なくとも一体的に組み込まれ、画像形成装置本体に着脱可能に装着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項8】
静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体上の前記静電潜像を現像剤によって現像する現像装置を含む画像形成装置において、請求項1乃至3のいずれか1項記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−78669(P2010−78669A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244088(P2008−244088)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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