説明

現像装置及び現像剤担持体

【課題】 現像剤担持体の駆動を安定させる。
【解決手段】 現像ローラ8は、感光ドラム1と接触して設けられ現像剤を担持する可撓性の現像スリーブ8aと、この現像スリーブ8aを長手方向端部で固定する間隙保持部材8cと、現像スリー部8a内に設けられ、間隙保持部材8cの外径よりも小さい外径を備える軸部材8bと、有し、接触部材(9,10)は、現像スリーブ8aに接触することによって現像スリーブ8aを撓ませて現像スリーブ8a内面を軸部材8bに接触させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真記録方式の画像形成装置に利用することが可能な現像剤担持体及びそれを用いた現像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を用いる電子写真複写機等において画像の作成を行う場合には、まず像担持体である感光体表面に静電潜像を形成する。ついで、この静電潜像を有する感光体表面に現像装置により帯電トナー(現像剤)を付与して現像(可視像化)した後、得られたトナー像を紙などのシートに転写、定着する。このような電子写真複写機等に用いられる現像装置、特に、一成分現像剤として非磁性トナーを用いる現像装置においては、均一な帯電トナーの薄層を感光体表面に供給することが重要である。
【0003】
従来、かかる現像装置として、現像剤担持体としての弾性現像ローラの表面に非磁性トナーを現像剤供給部材にて供給し、現像ローラに現像剤規制部材としてのブレードを圧接して該現像ローラ外周面に荷電トナー薄層を形成し、荷電トナー薄層を感光体の表面に直接接触させることによりトナー像を形成するものが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、特許文献1の現像装置では、現像ローラの表面に荷電トナー薄層を形成するために、ブレードはある程度以上の圧接力をもって現像ローラに接触する必要がある。このため、弾性現像ローラに要求される硬度は比較的高い。しかし、逆に、感光体との接触部では感光体の損傷、像の破壊を防止するために、弾性現像ローラに要求される硬度は非常に低い。前記当接圧を満足する現像ローラを用いた場合には、感光体と現像ローラの当接圧は高くなってしまう。そのため、感光体への摺擦傷や該当接圧が高いためにトナー劣化を促進したりする。感光体と現像ローラを当接させて現像を行う、所謂「接触現像方式」の現像装置においては、感光体と現像ローラは一様な高電界を形成するために当接されていることが重要であり、むしろ該当接圧は安定した当接を確保できる最低の当接圧が望ましい。
【0005】
該当接圧を満足するために現像ローラとして要求される仕様は、供給部材やブレードといったトナーへの帯電に寄与する部分ではある程度の当接圧を確保するために所定のゴム硬度を必要とし、感光体との当接部においては低硬度のものを必要とした。
【0006】
しかしながら、このように硬度の高低という、まったく相反する性質を兼ね備えたローラは存在せず、いずれか一方の要求を犠牲にしなければならなかった。
【0007】
この問題を解決するため、特許文献2や特許文献3等に開示されている現像装置が提案されるに至った。
【0008】
これら特許文献2,3の現像装置では、駆動ローラにローラの周長に対しわずかの余剰周長を有する可撓性薄膜現像スリーブを外装し、該現像スリーブを片側から前記駆動ローラに押圧接触させるとともに反対側にできたたるみ部分を感光体に接触させるようにし、さらに現像スリーブには片側からトナー規制部材を接触させるようにしていた。この現像装置では、トナー規制部材をある程度の圧接力でもって駆動ローラに支持された現像スリーブに接触させることができるとともに、現像スリーブの余剰たるみ部分をソフトに一様に感光体に接触させることができる。そのため、現像スリーブと感光体との当接圧は非常に小さくすることができる。
【0009】
また、トナーを現像スリーブに供給し、前の画像の履歴を消去するために、現像剤供給部材としての発泡セルを有するスポンジローラが好適に使用されており、このスポンジローラもトナー規制部材と同様にある程度の圧接力で現像スリーブに圧接する必要がある。
【特許文献1】特開昭52−143831号公報
【特許文献2】特開昭63−226676号公報
【特許文献3】特開昭64−65579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2,3の現像装置においては、現像スリーブの余剰たるみ部分を利用して感光体に接触させるため、駆動ローラの回転を現像スリーブに伝達させる手段は駆動ローラ表面と現像スリーブ内面の摩擦によっていた。そのため、以下に示す不具合を生じていた。
【0011】
非磁性一成分トナーは、磁性トナーと異なり現像スリーブ表面にトナーを供給する手段が設けられることが望ましい。また、前に出力した画像が次の画像に写り込む、所謂「ゴースト」画像を出さないために、現像スリーブ表面のトナーを現像スリーブ表面から除去する手段が設けられることが望ましい。これらの要望を満たすために、現像スリーブに接触する接触部材として、発泡セルを有するスポンジローラを現像スリーブに周速差をもって当接させる現像剤供給除去手段が好適に用いられる。これは特に、スポンジの空孔を形成する弾性部分で現像スリーブ表面に付着したトナーをメカニカルにそぎ落とす必要があることから、現像スリーブ表面とスポンジローラ表面は、一般にカウンター当接される。
【0012】
前述したように従来の特許文献2,3に示す現像装置においては、現像スリーブの駆動伝達手段として摩擦を利用していることから、現像ローラ表面に接触部材であるスポンジローラをカウンター当接させて配設させることは、現像ローラの回転を不安定若しくは回転不能にするため困難であった。したがって、現像スリーブへの安定したトナーの供給ができず濃度むらを発生させたり、前述した理由によりゴースト画像を発生させたりするなど不具合を生じていた。
【0013】
また、現像スリーブに接触する接触部材として、現像剤規制部材であるブレードを設けた場合でも、現像スリーブの回転は不安定となることがあった。従って、現像スリーブに担持される現像剤量が不均一になり、濃度むらが発生することがあった。
【0014】
本発明は、現像剤担持体の駆動を安定させることを目的とする。また、本発明は、濃度むらの発生を抑えることを目的とする。また、本発明は、像担持体と現像スリーブとの当接圧を小さくすることを目的とする。また、本発明は、現像スリーブと接触部材との当接圧を適正に保つことを目的とする。また、本発明は、現像剤担持体に担持される現像剤量を均一にすることを目的とする。また、本発明は、長期にわたり濃度むら及びゴースト画像等の不具合画像の発生を防止し、所望の画像濃度を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、
像担持体に付与する現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に接触する接触部材と、
を備える現像装置において、
前記現像剤担持体は、前記像担持体と接触して設けられ現像剤を担持する可撓性の現像スリーブと、この現像スリーブを長手方向端部で固定する固定部と、前記現像スリーブ内に設けられ前記固定部の外径よりも小さい外径を備える軸部と、を有し、
前記接触部材は前記現像スリーブに接触することによって前記現像スリーブを撓ませて
前記現像スリーブ内面を前記軸部に接触させることを特徴とする現像装置である。
【0016】
また、
現像剤を担持する可撓性の現像スリーブと、この現像スリーブを長手方向端部で固定する固定部と、前記現像スリーブ内に設けられ前記固定部の外径よりも小さい外径を備える軸部と、を有し、前記現像スリーブの内周面と前記軸部との外周面との最大距離が40μm乃至1mmであることを特徴とする現像剤担持体である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、現像剤担持体の駆動を安定させることができる。また、本発明によると、濃度むらの発生を抑えることができる。また、本発明によると、像担持体と現像スリーブとの当接圧を小さくすることができる。また、本発明によると、現像スリーブと接触部材との当接圧を適正に保つことができる。また、本発明によると、現像剤担持体に担持される現像剤量を均一にすることができる。また、本発明によると、長期にわたり濃度むら及びゴースト画像等の不具合画像の発生を防止し、所望の画像濃度を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1は第1実施形態に係る画像形成装置の詳細説明図、図2は第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成図、図3は現像剤担持体の構成図、図4は現像剤担持体と他の部材の当接状態を説明する図、図5は第1実施形態の画像形成装置における各種評価結果を示す図である。
【0019】
本実施形態において、現像剤担持体としての現像ローラは、可撓性薄膜現像スリーブと該現像スリーブの内周長より若干小さい外周長を有する内側部材と、を有する。内側部材は外径が一定の円柱状の軸部と、軸部の軸方向両側端部に軸部よりも外径が大きい固定部と、を有する。そして、現像スリーブは、軸方向両端側において固定部に固定されることで現像スリーブと内側部材は同軸で回転駆動されるようになる。更に、現像ローラと像担持体としての感光ドラムの対向部では、感光ドラムが軸方向両側端部の固定部に至る軸方向長さを有し、固定部と圧接することで、両固定部間の軸部領域において強く圧接することができないので、現像スリーブは感光ドラムに小さい当接圧で接触する。現像スリーブと感光ドラムとの当接圧をできるだけ小さくするために、現像スリーブが感光ドラムに接触する位置で現像スリーブ内面は軸部と非接触とすることが望ましい。また、現像ローラと現像剤規制部材(接触部材)若しくは現像剤供給部材(接触部材)との当接においては、現像剤規制部材若しくは現像剤供給部材の軸方向長さが固定部間に収まる長さとしてあり、両固定部間の軸部に現像スリーブが接触するまで現像スリーブを撓ませて圧接することができるので、現像スリーブ内面と内側部材の軸部とが当接することで、現像剤規制部材若しくは現像剤供給部材が現像ローラから所定の当接圧を得ることができるものである。
【0020】
まず、本実施形態に係る画像形成装置について図2を用いて説明する。本実施形態は、電子写真方式の画像形成装置における、非磁性一成分の現像剤を使用する画像形成装置である。
【0021】
図2において、回転自在に設けられた像担持体である感光ドラム1は、そのドラム基体が電気的に接地され、矢印X方向に回転速度Vxにて回転している。この感光ドラム1は一次帯電器としての帯電ローラ2で一様に帯電され、そこにレーザ等の発光素子3によって情報信号を露光して静電潜像が形成される。
【0022】
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、後述する現像装置4によってトナーを付与されて現像することによりトナー像を形成する。現像装置4は非磁性一成分トナーTを収容しており、現像剤担持体である現像ローラ8を感光ドラム1に接触させている。現像ローラ8は負極性DC電圧が印加され、矢印Y方向に回転周速度Vyで回転する。ここで、現像ローラ8の回転周速度Vyは、感光ドラム1の回転周速度Vxよりも高速である。また現像装置4には現像剤規制部材(接触部材)である現像ブレード10、矢印Z方向に回転する現像剤供給部材(接触部材)としての供給ローラ9、非磁性一成分トナーTを攪拌する攪拌部材11を有している。現像ブレード10は板バネの特性を生かして、金属薄板を当接させている。供給ローラ9は芯金の周辺に多孔質の発泡スポンジが接着されたもので構成される。
【0023】
感光ドラム1上に形成されたトナー像は転写ローラ5によって搬送されてくる転写材Pに転写され、しかる後に定着装置6によって熱と圧力を加えることによりトナーが溶融定着して画像が形成される。感光ドラム1上の転写残トナーはクリーニング装置7によって除去される。
【0024】
次に、上記現像ローラ周辺の各構成要素の配置について説明する。上述したように、画像形成時においては、現像ローラ8の周囲には現像ブレード10、供給ローラ9、そして感光ドラム1が現像ローラ8に接触して配設される。ここで、感光ドラム1については、非画像形成時について現像ローラ8と離間する構成を有していてもよい。画像形成時の当接状態について、前述のように供給ローラ9と現像ブレード10については、ある程度の当接圧を必要とするが、感光ドラム1については接触していればよく、トナーを劣化させないためにはなるべく当接圧を下げることが望ましい。
【0025】
そこで、本実施形態においては現像ローラ8を以下の構成とすることで、供給ローラ9と現像ブレード10についてはある程度の当接圧を有し、感光ドラム1においては当接圧を低減するものとしている。当接圧の測定方法はSUS 304 H材の20μmの薄板を三枚重
ねにして、現像スリーブと、現像スリーブに接触する部材と、の当接部に挿入し、中央の薄板をバネ秤で引き抜き、その時の力から当接圧を線圧として換算した。
【0026】
現像ローラ8の取りうる構成について図3を用いて説明する。図3(a)に示すように、現像ローラ8は軸部としての軸部材8bにまず間隙保持部材8cが両端に嵌められる。間隙保持部材8cにはDカットの軸孔があり、この軸孔に軸部材8bのDカット軸が差し込まれることで嵌め込まれる。ここで、軸部材8bと間隙保持部材8cの外径は間隙保持部材8cのほうが大きくなっている。つまり、軸部材8bと間隙保持部材8cが内側部材を構成し、軸部材8bが外径の一定な軸部となり、軸部材8bの軸方向両端部に嵌められた間隙保持部材8cが軸部の軸方向両端部の固定部となっている。
【0027】
そして、この軸部材8bと間隙保持部材8cを可撓性薄膜現像スリーブ8aが包み込む(図3(b))。さらに間隙保持部材8cと現像スリーブ8aが接着されて固定される(図3(c))。ここで、現像スリーブ8aは、軸方向両端で間隙保持部材8cと固定されるときに張力fをもって固定される。但し、この張力fは現像スリーブ8aが自重で撓まない程度で充分である。
【0028】
軸部材8bの外周面と現像スリーブ8aの内周面の距離Dは、間隙保持部材8cと軸部材8bの半径差となる。該距離Dの最大値は、現像スリーブが他の部材と接触しない現像ローラ8単体の状態で、40μm乃至1mmの範囲に設定され、より好ましくは70μm乃至500μmである。40μmより小さいと間隙を正確に製造するのが困難であり、多数の量産まで考慮した場合には70μm程度であることが望ましい。また、該距離Dが1mmより大きいと現像ブレード10や供給ローラ9が当接された場合に、両端部に過大な
力がかかることになる。更に現像ブレード10や供給ローラ9が現像ローラ8に侵入する分の現像スリーブ8aの延びが必要であるが、該距離Dが大きくなればなるほど現像スリーブ8aとして大きな引張強さを必要としてくるため、材料選択の余地が狭くなることとなる。なお、距離Dが500μm以下であれば、樹脂フィルム等も使用可能である。
【0029】
また、現像スリーブ8aは、間隙保持部材8cに固定されており、図3(a)に示すように間隙保持部材8cと軸部材8bはDカットの軸と軸孔により回転止めがされているため、現像スリーブ8aと軸部材8bと間隙保持部材8cは一体的に同期して回転することになる。
【0030】
更に、現像スリーブ8aの軸方向両端が間隙保持部材8cによって固定保持されていることにより、現像スリーブ8aは軸部材8bと非接触であり、現像スリーブ8aの内側に現像スリーブ8aの内周、間隙保持部材8cの側面及び軸部材8bの外周によって囲まれた略円筒状の空間が形成されている。
【0031】
上記のように現像スリーブ8aの内側に形成した空間と現像ローラ8に当接される部材の当接状態を図1及び図4を用いて説明する。図4において、供給ローラ9を現像ローラ8に当接させていくと、供給ローラ9の発泡スポンジが歪むとともに、現像スリーブ8aも撓んでいき、現像スリーブ8aの内周面は、軸部材8bの外周面と接触する(図1中、A部)。更に、供給ローラ9を押し込むと現像スリーブ8aは軸部材8bがあるため撓むことができず、供給ローラ9には軸部材8bの金属の硬度が反発力として戻ることになる。この結果、現像スリーブ8aと供給ローラ9の間には、現像スリーブへ現像剤を供給するのに適切な当接圧である約15乃至80g/cmを有することが可能となる。
【0032】
現像ローラ8と現像ブレード10との当接部(図1中、B部)でも同様に現像ブレード10の当接によって可撓性薄膜現像スリーブ8aが撓み、現像スリーブ8aの内周面が軸部材8bと当接して、反発力を現像ブレード10に戻すことで、現像ブレードで現像剤の量を規制するのに適切な当接圧約20乃至70g/cmを有することが可能となる。
【0033】
それに対し、感光ドラム1と現像ローラ8との当接部(図1中、c部)においては、間隙保持部材8cによって感光ドラム1の当接圧を受けることになる。ここで、間隙保持部材8cは剛体で形成されるため、現像スリーブ8aの内周面と軸部材8bの外周面とが接触することはない。
【0034】
現像スリーブ8a上には、現像ブレード10を通過した時にトナー層が1〜3層ほど形成される。トナー層の高さとしては、トナー粒径が約7μmとした場合には、7〜20μm程度の層厚である。即ち、現像スリーブ8aと感光ドラム1との当接部では、両者の間に約7〜20μm程度のトナー層が挟まれることになる。ここで、感光ドラム1は剛体であり、現像スリーブ8aは可撓性のため、現像スリーブ8aが撓むことになる。
【0035】
しかし、前述のように現像スリーブ8aは軸方向両端部で間隙保持部材8cと固定されるときに張力fをもって固定されているため、現像スリーブ8aの撓みに対して反力Fが働くことになる。この反力Fはトナー層厚分の現像スリーブ8aの変位に対する反力しかないため、非常に小さいものである。その結果、感光ドラム1と現像スリーブ8の当接圧は、現像スリーブ8aの張力となり、約1乃至50g/cmを確保しつつ、安定した当接を確保することが可能である。そして感光ドラム1と現像ローラ8の当接部におけるトナーによる当接圧を減らすことが可能となり、トナー劣化を防止することが可能となる。
【0036】
ここで、図4に示したように感光ドラム1、現像ローラ8、供給ローラ9の長手巾(軸方向長さ)は、感光ドラム1が一番長く、次いで現像ローラ8、供給ローラ9の順で短く
なる。供給ローラ9の長さは、間隙保持部材8cどうしの距離よりも小さい。但し、現像ローラの軸部材8bの硬度と供給ローラ9のゴム硬度では、供給ローラの硬度のほうが非常に低くなる。そのため、現像ローラ8と供給ローラ9の長手巾を同じにしても適切な当接圧を確保することが可能である。
【0037】
また、長手巾(軸方向長さ)において、現像ブレード10は図示していないが、現像ローラ8の巾と同等若しくは短く構成される。トナー担持領域は感光ドラム1及び現像ローラ8の巾よりも狭く、供給ローラ9の巾よりも同じか若しくは広く構成される。現像ブレード10の長さは、間隙保持部材8cどうしの距離よりも小さい。また、感光ドラム1は、現像ローラ8に対し、現像ローラ8の軸方向両端部の間隙保持部材8cに至って間隔保持部材8c間に掛け渡されて圧接するように配置される。供給ローラ9や現像ブレード10は、現像ローラに対し、現像ローラ8の軸方向両端部の間隙保持部材8cの間に収められるように配置される。
【0038】
更に副次的な利点としては、濃度の淡い画像(所謂ハイライト画像)を出力した場合に、通紙方向に濃度が現像ローラ8の回転周期で変化する不具合(以下、「濃度むら」という)に対して有利である。濃度むらは現像ブレード10によるトナーコート量の変化が原因であり、トナーコート量を変化させる要因は現像ローラ8の半径方向の円周振れである。
【0039】
従来のゴム等を用いた弾性現像ローラにおいては、ゴムの製造技術にもよるが半径方向の円周振れは非常に大きいものであった。これは、弾性現像ローラの表面を後加工等で研磨した場合には、その柔らかさのために円周振れが発生する。即ち、トナー劣化を抑えようとすればするほど、円周振れは悪くなる。現像ローラ表面の後加工がない金型中に芯金を挿入した後に、金型中で弾性成型する場合には、中心となる芯金の位置精度が出しずらくやはり円周振れとなる。そのため、弾性を用いた現像ローラの場合は、厳しい円周振れ精度の管理が必要であった。
【0040】
しかし、本実施形態の方法では、現像ブレード10と現像ローラ8の当接は、主に可撓性薄膜現像スリーブ8aの中にある金属の軸部材8bと現像ブレード10によって決められる。金属の場合は、当然にして円周振れは弾性現像ローラよりも高く、非常に円周振れの精度が高いものを安価で使用可能である。その結果、厳しい円周振れ精度の管理をすることなく、濃度むらの発生を抑えることが可能である。
【0041】
次に、現像装置4の各構成要素について説明する。
【0042】
(現像ローラ)
軸部材8bはステンレスやアルミニウム等の剛体が使用可能である。またその形状は中実でも中空でもよい。中実の軸部材8bであれば、中実の鋼材から軸方向両端部の軸受部(Dカット部)を切削加工して得られる。中空のパイプを使用する場合には中空のパイプに両端部の軸受部を接着することで軸部材8bが得られる。
【0043】
現像ブレード10や供給ローラ9との接触による現像スリーブ8aの余分な撓みや変形を防止するために、軸部材8bは適度な摩擦を有すると更に好ましい。摩擦を上げる方法としては、軸部材8b表面に柔軟性のゴムや未架橋の樹脂等を被覆する方法等がある。
【0044】
可撓性で薄膜の現像スリーブ8aは、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、フッ素系樹脂等の樹脂チューブ、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPDMゴム)、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム及びゴムと樹脂の混合された薄層チューブ、鉄薄膜やニッケル電鋳薄膜等の金属薄膜上に前記樹脂を塗工した薄膜、前記金属
薄膜上に前記ゴム若しくはゴムと樹脂の混合物を積層した薄膜、ゴム等の薄層チューブ上に前記樹脂を塗工したチューブ等が使用可能である。前記金属薄膜単体では、感光ドラム1との接触が不均一になるため好ましくない。
【0045】
現像スリーブ8aは、直接トナーTと接触することから、トナーに対する電荷付与性は大きいことが好ましい。本実施形態においては、負帯電性のトナーを使用していることから、トナーに対して負電荷付与性であるシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等が現像スリーブ8a表面に塗工する材料として選択される。
【0046】
現像スリーブ8aの厚みとしては、基層として金属薄膜を用いる場合には、金属薄膜を10乃至100μm程度の厚みとしたものが好ましい。現像スリーブ8aの金属薄膜厚みが10μmより小さくなると、現像スリーブ8aの強度が弱くなるため、皺やよれが発生しやすくなり、安定して現像を行うことが困難となるからである。また金属薄膜厚みが100μmより大きくなると、現像スリーブ8aの可撓性が失われ、あたかも剛体の部材と同様の動作をし、結果的に感光ドラム1と現像ローラ8の接触部において、軽圧に接触させることが困難となる。
【0047】
樹脂チューブやゴム等の薄層チューブを用いる場合の厚みとしては、30μm乃至800μmであることが好ましい。30μmよりも小さくなると強度不足となり、成型も困難なためである。また800μmよりも大きくなると軸方向両端における支持が困難となるためである。
【0048】
現像スリーブ8aの表面は、現像装置4内のトナーTを担持、搬送しやすいよう適度な粗さを有していることが好ましい。この表面粗さは、十点平均粗さRzjisで3μm〜1
5μmが好適である。Rzjisが3μmより小さいとトナー搬送量が少なく、所定の画像
濃度が得られ難くなり、15μm以上であると出力画像に現像スリーブ8aの表面粗さに相当した濃度ムラが発生するためである。該十点平均粗さRzjisはJIS B0601に示されている定義を用い、測定には小坂研究所製の表面粗さ試験器「SE-30H」を使用した。
【0049】
現像スリーブ8aの電気的な抵抗としては、抵抗値で10Ω〜10Ω程度の範囲であることが好ましい。感光ドラム1の表面にピンホール等があった場合に過電流が流れる虞があるため、現像スリーブ8aで多少の抵抗を有すると良い。また、現像スリーブ8aを複数層で構成する場合には、下層を低抵抗とし、表層側を高抵抗とすることで、感光ドラム当接部における現像電界の形成が均一となる。
【0050】
現像バイアスは軸部材8bから現像ブレード10若しくは供給ローラ9と現像ローラ8の当接部における現像スリーブ8aの内周面との接触部を通して感光ドラム当接部(現像部)に作用させてもよい。他の方法としては、間隙保持部材8cを導電性で構成し、軸部材8bから間隙保持部材8cを通じて現像スリーブ8aに現像バイアスを供給してもよい。
【0051】
間隙保持部材8cは金属若しくは硬質樹脂等で構成される。感光ドラム1と現像ローラ8の当接圧を保持するための材料としての硬度が必要である。
【0052】
(供給ローラ)
現像剤供給部材としての供給ローラ9は、現像ローラ8にトナーを供給するものである。現像装置4内に収容された一成分非磁性トナーTを現像ローラ8に付着させるには、トナーTを供給ローラ9と現像ローラ8で摩擦させ、電荷付与を行わなければならない。供給ローラ9の材料としては、発泡ウレタンゴム、発泡EPDMゴム、発泡シリコーンゴムなどの公知の材料が用いられる。本実施形態においては、発泡ウレタンゴムを用いた。
【0053】
(トナー規制部材)
現像剤規制部材としての現像ブレード10は、現像ローラ8の外周面に付着したトナーの層厚を規制する(トナー量を規制する)と共に、電荷を付与するものである。この現像ブレード10には、板バネを利用したものや固定部材を押しつけるもの等がある。板バネを利用したものでは、金属薄板の一端を固定端とし、他端を自由端として自由端近傍を現像ローラ8に当接させるものである。本実施形態においては、0.1mm厚のステンレス薄板を使用した。トナーへの帯電性付与を変化させたい場合には、金属薄板表面にウレタン、シリコーン等の樹脂若しくは弾性を有するゴム等を塗工若しくは成型したものを使用することが可能である。
【0054】
(トナー)
現像装置4に収容される非磁性一成分トナーT(現像剤)の形状については、粉砕法等で形成される凹凸を有するトナーであっても、また重合法等で形成される略球形トナーであっても使用に問題はない。しかし、略球形のトナーを使用することで現像ローラ8と感光ドラム1との接触部でのトナーの転がりが容易となるため、トナーは均一に摩擦帯電され、かぶりや文字周辺の非画像部にトナーが付着する所謂飛び散り等を低減することができ、画像の均一性が向上する。
【0055】
(評価方法)
本実施形態の構成で良好な画像が得られるか、以下の評価に従い評価した。結果を図5に示す。
【0056】
(1)濃度むら
上記の画像形成装置を用いて、A4縦送りでベタ黒画像の画出しを行い、マクベス社製濃度計RD-1255にて濃度の最大値と最小値の差を、
○:濃度の最大値と最小値の差が0.2より小さい、
△:濃度の最大値と最小値の差が0.2乃至0.3、
×:濃度の最大値と最小値の差が0.3より大きい、
以上の評価に従い評価した。
【0057】
(2)ゴースト
上記の画像形成装置を用いて、A4縦送りで紙の通紙方向に20×20mmのベタ黒画像を、ベタ黒画像のすぐ下から濃度が約0.2のハイライト画像を出力した。そして、ハイライト画像部分に20×20mmのベタ画像のゴーストにより発生する輪郭の具合により、
○:ハイライト画像部分に20×20mmの輪郭の発生なし、
△:ハイライト画像部分に20×20mmの輪郭の発生は若干あるが、実用上問題なし、×:ハイライト画像部分に20×20mmの輪郭の発生があり、実用上問題あり、
以上の評価に従い評価した。
【0058】
(3)かぶり
上記の画像形成装置を用いて、30℃/80%環境下にて1日画像形成装置を放置した後にA4縦送りでベタ白画像を5枚通紙し、5枚目の画像表面を東京電色かぶり測定器 TC-6DSにて測定した。そして、未使用の同一紙を同様に東京電色かぶり測定器 TC-6DSにて測定して、未使用紙の測定値から5枚目に印字した紙の測定値の差分を求めた。その差分を、
○:差分が1.5より小さい、
△:差分が1.5乃至3.0、
×:差分が3.0より大きい、
以上の評価に従い評価した。
【0059】
(4)白スジ
上記の画像形成装置を用いてA4縦送りでベタ黒画像の画出しを行い、画像中央部に通紙方向に平行した白抜けが発生するか否かを見て、
○:白抜けなし
×:白抜け有り
以上の評価に従い評価した。
【0060】
(5)現像スジ
上記の画像形成装置を用いてA4縦送りで4%の印字率にて1000枚の通紙耐久を行い、1000枚時点でベタ画像の通紙を行い、画像上に巾1mm以下の細いスジがでるか
否かを、
○:細かいスジなし、
△:細かいスジが若干でているが、実用上問題なし、
×:細かいスジが多数発生、
以上の評価に従い評価した。
【0061】
本実施形態の例として、設定を変えた実施例1〜実施例17で画だしを行い、評価を行った。また、比較例1として、本実施形態から供給ローラ9を現像装置4からはずした状態で画だしを行い、同様の評価を行った。
【0062】
以上述べたように、現像スリーブ8aは軸方向両端において間隙保持部材8cに固定され軸部材8bに連れ回ることで、現像スリーブ8aと軸部材8bは同軸で回転駆動されるようになる。更に、現像ローラ8と感光ドラム1の対向部では、現像スリーブ8aは感光ドラム1に少ない当接圧で接触する。これに対し、現像ローラ8と現像ブレード10若しくは供給ローラ9との当接においては、現像スリーブ8a内周面と軸部材8bとが当接することで、所定の当接圧を得ている。この結果、長期にわたり濃度むら及びゴースト画像等の不具合画像の発生を防止し、所望の画像濃度を得ることができる。
【0063】
(第2実施形態)
第1実施形態においては、感光ドラム1と現像ローラ8の当接を間隙保持部材8cで行っていた。本実施形態では、現像ローラ12の軸方向端部に感光ドラム1との当接を調整する侵入調整部材を設け、現像ローラ12に使用する間隙保持部材12cの材料選択の余地を広げるものである。弾性を有する間隙保持部材12cを使用することで、感光ドラム1の現像ローラ12に対する当接若しくは離間におけるショックが低減され、画像ぶれ等の不具合を防止可能である。
【0064】
図6は第2実施形態における現像ローラ8に感光ドラム1が当接した状態と離間した状態を示す図である。図6(a)は離間状態を示し、図6(b)は当接状態を示す。図6において、12は現像ローラであり、現像ローラ12は可撓性薄膜現像スリーブ12a、軸部材12b、間隙保持部材12cからなる。本実施形態は、間隙保持部材12cとして弾性を有するゴム部材を使用している。更に、現像ローラ12の長手方向端部(軸方向端部)には、侵入調整部材としての端部コロ13が配設される。端部コロ13は、ポリアセタール樹脂で成型されている。図6(a)に示すように、感光ドラム1が現像ローラ12から離間している状態においては、端部コロ13は間隙保持部材12cの外径より小さい状態である。図6(b)に示すように、感光ドラム1が現像ローラ12に当接すると、感光ドラム1に当接する部分の間隙保持部材12cは歪んで端部コロ13により感光ドラム1の現像ローラ12に対する侵入量が調整される。但し、間隙保持部材12cが感光ドラム1によって圧縮されても、感光ドラム1の対向部における現像スリーブ12aの裏面部が
軸部材12bと当接することはない。
【0065】
第1実施形態においては、現像ローラ8が感光ドラム1と当接又は離間する場合において、間隙保持部材8cと感光ドラム1との当接若しくは離間時のショックにより、現像スリーブ8aが振動してしまっていた。本実施形態においては、間隙保持部材12cを弾性部材で構成し、感光ドラム1の侵入量を規制することで、現像スリーブ12aの振動を抑制することが可能である。その結果、現像スリーブ12aが振動することにより発生する画像ぶれを防止することが可能となる。
【0066】
更に、本実施形態では、間隙保持部材12cを現像ローラ12と感光ドラム1の接離により発生する振動に対して防振性を有するゴムを使用することでさらに効果を増すことができる。
【0067】
(第3実施形態)
上記実施形態においては、現像ローラから感光ドラムへの当接圧は現像スリーブが軸方向両端部で保持されている張力及び感光ドラムからトナー層を押す力の反力によって成り立っている。したがって、例えば感光ドラムの長手方向(軸方向)中央部が端部より外径があまりに小さい場合には中央部に現像されない領域、所謂「白抜け」が発生してしまう。
【0068】
感光ドラムの長手方向中央部と長手方向端部の外周径差の許容度は、トナー層の層厚及び現像スリーブ自身の弾性範囲により決められる。即ち、現像スリーブが剛体の場合は、感光ドラムの当接によりほとんど歪まない(弾性変形しない)が、現像スリーブが半径方向に弾性を有する場合には、現像スリーブ自身が弾性変形して大きく歪むことが可能となる。
【0069】
しかし、現像スリーブが剛体の場合にはほぼトナー層厚によって決められるため、感光ドラムの長手方向の中央部と端部との外周径差は20μm程度しか許容されなくなる。本実施形態は長手方向における外周径差の違いに対処するものである。
【0070】
即ち、本実施形態は、感光ドラムと現像ローラの当接状態において交差角をもって当接することで感光ドラムと現像ローラを広く当接させることが可能となり、前記問題である「白抜け」を防止することが可能となる。
【0071】
本実施形態を図7により説明する。図7は、本実施形態における感光ドラム1と現像ローラ14の配置を示す図である。図7において、14は現像ローラであり、現像ローラ14は感光ドラム1に対して交差角θを有して当接される。14aは可撓性の薄膜な現像スリーブであり、14bは軸部材であり、14cは間隙保持部材である。感光ドラム1と現像ローラ14が交差角θを有することで、安定した感光ドラム1と現像ローラ14の当接ニップを形成することが可能となる。当該交差角は0.2度乃至0.7度の範囲で形成することが可能である。交差角が0.7度より大きくなると、現像スリーブ14aにかかる負荷が大きくなり、現像スリーブ14aが依れやすくなる。0.2度より小さくなると、交差角をつける効果がない。
【0072】
本実施形態により、現像ローラ14と感光ドラム1を当接させた場合に、現像ローラ14と感光ドラム1の当接長さは長くなるが、現像ローラ14の現像スリーブ14aは可撓性のため撓むことになる。現像スリーブ14aが撓んでも軸部材14bとは接触しないため、感光ドラム1と現像ローラ14の当接による圧力増加は微少である。
【0073】
このように、感光ドラム1の長手方向において外周径差がある場合においても、本実施
形態によって安定した当接状態を確保することが可能である。その結果、画像の「白抜け」を防止して不具合画像の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】第1実施形態に係る画像形成装置の詳細説明図
【図2】第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成図
【図3】第1実施形態に係る現像剤担持体の構成図
【図4】第1実施形態に係る現像剤担持体と他の部材の当接状態を説明する図
【図5】第1実施形態の画像形成装置における各種評価結果を示す図
【図6】第2実施形態に係る現像剤担持体と像担持体の当接状態を説明する図
【図7】第3実施形態における像担持体と現像剤担持体の配置を示す図
【符号の説明】
【0075】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 発光素子
4 現像装置
5 転写ローラ
6 定着装置
7 クリーニング装置
8,12,14 現像ローラ
8a,12a,14a 可撓性薄膜現像スリーブ
8b,12b,14a 軸部材
8c,12c,14c 間隙保持部材
9 供給ローラ
10 現像ブレード
11 攪拌部材
13 端部コロ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に付与する現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に接触する接触部材と、
を備える現像装置において、
前記現像剤担持体は、前記像担持体と接触して設けられ現像剤を担持する可撓性の現像スリーブと、この現像スリーブを長手方向端部で固定する固定部と、前記現像スリーブ内に設けられ前記固定部の外径よりも小さい外径を備える軸部と、を有し、
前記接触部材は前記現像スリーブに接触することによって前記現像スリーブを撓ませて前記現像スリーブ内面を前記軸部に接触させることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像スリーブの内周面と前記軸部との外周面との最大距離が40μm乃至1mmであることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像スリーブは、樹脂、弾性体と樹脂の混合物、又は金属薄膜上に樹脂若しくは弾性体と樹脂の混合物が積層されたもので構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記現像剤担持体は、その母線が前記像担持体の母線と交差角をもって交差するように配置され、該交差角は0.2度乃至0.7度であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項5】
前記接触部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
前記接触部材は、前記現像剤担持体上に担持する現像剤量を規制する現像剤規制部材であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項7】
前記固定部は前記軸部と同期して回転することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項8】
前記現像スリーブが前記像担持体に接触する位置で前記現像スリーブ内面は前記軸部と非接触であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項9】
現像剤を担持する可撓性の現像スリーブと、この現像スリーブを長手方向端部で固定する固定部と、前記現像スリーブ内に設けられ前記固定部の外径よりも小さい外径を備える軸部と、を有し、前記現像スリーブの内周面と前記軸部との外周面との最大距離が40μm乃至1mmであることを特徴とする現像剤担持体。
【請求項10】
前記現像スリーブは、樹脂、弾性体と樹脂の混合物、又は金属薄膜上に樹脂若しくは弾性体と樹脂の混合物が積層されたもので構成されることを特徴とする請求項9に記載の現像剤担持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−337452(P2006−337452A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−158852(P2005−158852)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】