説明

生産設備システムおよび自動設備システム

【課題】操作対象の生産機械に対する操作者の熟練度に応じた操作権限の設定を行うことが可能な生産設備システムを提供する。
【解決手段】この生産設備システム1は、生産機械210と、生産機械210の操作者の指紋データを読み取るための指紋読取部222と、生産機械210の制御を行う制御装置230とを含む生産設備200と、生産設備200にネットワーク400を介して接続され、生産機械210の操作者の指紋データの認証を行うための認証サーバ100とを備え、生産設備200の制御装置230は、認証サーバ100による指紋データの認証結果に基づいて、生産機械210の操作者の操作レベルに応じて生産機械210を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生産機械を含む生産設備を備える生産設備システムおよび自動設備システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生産機械を含む生産設備を備える生産設備システムが知られている。このような従来の生産設備システムでは、生産機械の操作を行う権限を有する者に対して生産機械の操作を許可する必要がある一方、生産機械の操作を行う権限を有さない者に対して生産機械の操作を不許可にする必要がある。すなわち、従来の生産設備システムでは、生産機械の操作者の認証を行う必要がある。
【0003】
一方、従来では、金銭処理端末など(端末機関)の操作者の認証を行うことが可能な指紋照合システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
この指紋照合システムは、操作者の指紋データを読み取るための指紋データ読取部(指紋読取部)を含む端末機関と、端末機関にネットワークを介して接続された指紋データ照合センタ機構(認証サーバ)とを備えている。この指紋照合システムでは、まず、端末機関は、指紋データ読取部により読み取られたユーザの指紋データをネットワークを介して指紋データ照合センタ機構に送信する。そして、指紋データ照合センタ機構は、端末機関から受信した指紋データの照合(認証)を行うとともに、照合結果に基づいて、ユーザに対して端末機関の操作を許可するか否かを二者択一的に決定する。これにより、端末機関の操作を行う権限を有する者に対して端末機関の操作を許可する一方、端末機関の操作を行う権限を有さない者に対して端末機関の操作を不許可にする認証を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−27032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、生産設備システムの場合は、操作対象の生産機械に対する操作者の教育・訓練の受講度合いまたは熟練度(操作レベル)に応じた操作権限の設定を行うのが好ましい。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1による指紋照合システムでは、操作の許可または不許可を二者択一的に決定するため、この指紋照合システムを生産設備システムに適用しても、操作対象の生産機械に対する操作者の熟練度に応じた操作権限の設定を行うことができないという問題点がある。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、操作対象の生産機械(自動機械)に対する操作者の熟練度に応じた操作権限の設定を行うことが可能な生産設備システムおよび自動設備システムを提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による生産設備システムは、生産機械と、生産機械の操作者の指紋データを読み取るための指紋読取部と、生産機械の制御を行う制御部とを含む少なくとも1つの生産設備と、少なくとも1つの生産設備にネットワークを介して接続され、生産機械の操作者の指紋データの認証を行うための認証サーバとを備え、生産設備の制御部は、認証サーバによる指紋データの認証結果に基づいて、生産機械の操作者の操作レベルに応じて生産機械を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている。
【0010】
この第1の局面による生産設備システムでは、上記のように、認証サーバによる指紋データの認証結果に基づいて、生産機械の操作者の操作レベルに応じて生産機械を操作可能な状態にすることが可能なように生産設備の制御部を構成する。これにより、生産機械の操作可能な範囲を操作者の操作レベル(熟練度)に応じて異ならせるように操作者の認証を行うことができるので、操作対象の生産機械に対する操作者の熟練度に応じた操作権限の設定を行うことができる。
【0011】
この発明の第2の局面による自動設備システムは、自動機械と、自動機械の操作者の指紋データを読み取るための指紋読取部と、自動機械の制御を行う制御部とを含む少なくとも1つの自動設備と、少なくとも1つの自動設備にネットワークを介して接続され、自動機械の操作者の指紋データの認証を行うための認証サーバとを備え、自動設備の制御部は、認証サーバによる指紋データの認証結果に基づいて、自動機械の操作者の操作レベルに応じて自動機械を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている。
【0012】
この第2の局面による自動設備システムでは、上記のように、認証サーバによる指紋データの認証結果に基づいて、自動機械の操作者の操作レベルに応じて自動機械を操作可能な状態にすることが可能なように自動設備の制御部を構成する。これにより、自動機械の操作可能な範囲を操作者の操作レベル(熟練度)に応じて異ならせるように操作者の認証を行うことができるので、操作対象の自動機械に対する操作者の熟練度に応じた操作権限の設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1および第2実施形態による生産設備システムの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態による生産設備および認証サーバの詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1および第2実施形態による認証サーバに格納された生産機械特定用テーブルを示すイメージ図である。
【図4】本発明の第1および第2実施形態による認証サーバに格納された指紋認証用データベースを示すイメージ図である。
【図5】本発明の第1実施形態による生産設備システムにおいて指紋認証が行われる際に生産設備側で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1および第2実施形態による生産設備システムにおいて指紋認証が行われる際に認証サーバ側で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態による生産設備システムにおいて生産機械が操作可能な状態になっている際に生産設備側で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態による生産設備および認証サーバの詳細な構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態による生産設備システムにおいて指紋認証が行われる際に生産設備側で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態による生産設備システムにおいて指紋認証が行われる際に生産設備側で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態による生産設備システムにおいて生産機械が操作可能な状態になっている際に生産設備側で実行される処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態の変形例による生産設備および認証サーバの詳細な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による生産設備システム1の構成について説明する。なお、生産設備システム1は、本発明の「自動設備システム」の一例である。
【0016】
図1に示すように、生産設備システム1は、後述する指紋認証を行うための認証サーバ100と、対象物に対して所定の生産行為(工作など)を行うための生産設備200および生産設備300とを備えている。なお、生産設備200および生産設備300は、本発明の「自動設備」の一例である。
【0017】
認証サーバ100は、生産設備200および生産設備300にネットワーク400を介して接続されている。このネットワーク400は、たとえば、LAN(Local Area Network)などにより構成されている。
【0018】
生産設備200は、モータ(図示せず)を有する生産機械210と、生産機械210の操作を行うための操作部220と、生産機械210の制御を行うための制御装置230とを含むように構成されている。この生産設備200において、操作部220は、制御装置230とは別個に設けられている。具体的には、操作部220と制御装置230とは、操作部220からの操作信号などを伝達するためのケーブルを介して互いに接続されている。なお、生産機械210は、本発明の「自動機械」の一例である。また、制御装置230は、本発明の「制御部」の一例である。
【0019】
同様に、生産設備300は、モータ(図示せず)を有する生産機械310と、生産機械310の操作を行うための操作部320と、生産機械310の制御を行うための制御装置330とを含むように構成されている。この生産設備300において、操作部320は、制御装置330と一体的に設けられている。なお、生産機械310は、本発明の「自動機械」の一例である。また、制御装置330は、本発明の「制御部」の一例である。
【0020】
次に、図2〜図4を参照して、認証サーバ100の詳細な構成について説明する。
【0021】
図2に示すように、認証サーバ100は、記憶部101と、受信部102と、認証部103と、送信部104とを含むように構成されている。
【0022】
認証サーバ100の記憶部101には、生産設備特定用テーブル101a(図3参照)と、指紋認証用データベース101b(図4参照)とが記憶されている。なお、指紋認証用データベース101bは、本発明の「データベース」の一例である。
【0023】
ここで、生産設備特定用テーブル101aとは、図3に示すように、制御装置230および制御装置330を含むネットワーク400上の種々の生産設備の種類を示す情報と、それら種々の生産機械を識別するための識別情報(設備ID)とを対応付けるテーブルである。図3では、A社NC(Numerical Control工作機械など)、B社NCおよびB社ロボットという生産設備に対して、それぞれ、ID1、ID2およびID3という設備IDが対応付けられている。このような設備IDとして、たとえば、生産設備のネットワーク400上におけるIP(Internet Protocol)アドレスなどが用いられる。
【0024】
また、指紋認証用データベース101bとは、図4に示すように、ネットワーク400上の種々の生産設備(生産設備200や生産設備300など)の操作者の指紋データと、操作者の属性情報(操作者の氏名や、生産機械210の操作のための文字を操作部220の表示部221に表示する際の表示言語および文字の大きさなど)と、ネットワーク400上の種々の生産設備に対する操作者の操作レベル(熟練度)に関する情報とを対応付けるデータベースである。図4では、Xという氏名の操作者は、指紋データaを有するとともに、A社NC、B社NCおよびB社ロボットという生産設備に対して異なる操作レベル(1レベル(たとえば、生産作業のみを行うことが可能なレベル)および2レベル(たとえば、生産作業に加えて保守作業をも行うことが可能なレベル))を有することが示されている。同様に、Yという氏名の操作者は、指紋データbを有するとともに、A社NCおよびB社NCに対してそれぞれ異なる操作レベル(1レベルおよび2レベル)を有することが示されている。
【0025】
なお、第1実施形態では、認証サーバ100の記憶部101には、生産設備特定用テーブル101a(図3参照)および指紋認証用データベース101b(図4参照)に加えて、生産設備200および生産設備300の生産管理のための種々のデータが記憶されている。すなわち、第1実施形態では、認証サーバ100は、生産設備200および生産設備300の生産管理を行う機能を有するように構成されている。
【0026】
図2に示すように、認証サーバ100の受信部102は、ネットワーク400と、認証部103とに接続されている。この受信部102は、生産設備200(300)により送信された(詳細は後述する)指紋データおよび識別情報(設備ID)をネットワーク400を介して受信するように構成されている。
【0027】
認証サーバ100の認証部103は、受信部102と、送信部104とに接続されている。第1実施形態では、認証部103は、受信部102により受信された上記指紋データおよび識別情報(設備ID)と、生産設備特定用テーブル101a(図3参照)および指紋認証用データベース101b(図4参照)とに基づいて、指紋データの認証を行うように構成されている。
【0028】
具体的には、認証部103は、生産設備200(300)から受信した識別情報(設備ID(図3の左側の列参照))と、生産設備特定用テーブル101a(図3参照)とに基づいて、その識別情報の送信元(生産設備200または300)の種類を示す情報(図3の右側の列参照)を特定するように構成されている。また、認証部103は、生産設備200(300)から受信した指紋データと、指紋認証用データベース101b(図4参照)とに基づいて、その指紋データに対応する属性情報(図4の左端から2番目の列参照)および操作レベルに関する情報(図4の右端の列参照)を特定することにより、指紋データの認証を行うように構成されている。
【0029】
詳細には、認証部103は、生産設備200(300)から受信した指紋データと、指紋認証用データベース101bに登録された全ての指紋データとを比較することにより、生産設備200から受信した指紋データと指紋認証用データベース101bに登録された全ての指紋データとの間の一致率を求めるように構成されている。また、認証部103は、指紋認証用データベース101bに登録された全ての指紋データの中に受信部102から受信した指紋データとの間の一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)のものがある場合、その所定値以上(たとえば、95%以上)の一致率を有する指紋データ(図4の左端の列参照)と、上記のように特定した指紋データの送信元(生産設備200または300)の種類を示す情報(図4の右端から2番目の列参照)とに対応する属性情報(図4の左端から2番目の列参照)および操作レベルに関する情報(図4の右端の列参照)を特定するように構成されている。また、認証部103は、このように特定した属性情報および操作レベルに関する情報を、送信部104に出力するように構成されている。
【0030】
なお、認証部103は、上記所定値以上(たとえば、95%以上)の一致率を有する指紋データが指紋認証用データベース101bに登録された全ての指紋データの中に複数存在する場合、それら複数の指紋データのうち、一致率の最も大きい指紋データを選択するように構成されている。また、認証部103は、上記所定値以上(たとえば、95%以上)の一致率を有する指紋データが指紋認証用データベース101bに登録された全ての指紋データの中に存在しなかった場合、「該当なし」という情報を送信部104に出力するように構成されている。
【0031】
以下では、認証部103により指紋データの認証が行われた結果特定される属性情報および操作レベルに関する情報を、認証情報と呼ぶ。また、以下では、認証部103により指紋データの認証がされなかった結果出力される「該当なし」という情報を、認証不可に関する情報と呼ぶ。
【0032】
認証サーバ100の送信部104は、認証部103と、ネットワーク400とに接続されている。この送信部104は、認証部103から入力された認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)または認証不可に関する情報(「該当なし」という情報)をネットワーク400を介して生産設備200(300)に送信するように構成されている。
【0033】
次に、図2を参照して、生産設備200(300)の各部の詳細な構成について説明する。なお、生産設備300は、生産設備200と略同様の構成を有するため、以下では、生産設備200についてのみ説明する。
【0034】
図2に示すように、生産設備200の操作部220は、表示部221と、指紋読取部222とを含むように構成されている。
【0035】
操作部220の表示部221は、生産機械210の操作を行うための文字や画像を表示することが可能なように構成されている。
【0036】
操作部220の指紋読取部222は、生産機械210の操作者(操作部220の操作者)の指紋データを読み取ることが可能なように構成されている。
【0037】
また、生産設備200の制御装置230は、送信部231と、受信部232と、計時カウンタ233と、AND回路234と、操作処理部235とを含むように構成されている。
【0038】
制御装置230の送信部231は、操作部220の指紋読取部222と、ネットワーク400とに接続されている。この送信部231は、操作部220の指紋読取部222により指紋データが読み取られた場合に、その指紋データを認証サーバ100に送信するように構成されている。また、送信部231は、指紋データを認証サーバ100に送信する際に、指紋データに加えて、生産機械210を識別するための識別情報(設備ID)をネットワーク400を介して認証サーバ100に送信するように構成されている。
【0039】
制御装置230の受信部232は、ネットワーク400と、計時カウンタ233と、AND回路234とに接続されている。この受信部232は、認証サーバ100から認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)または認証不可に関する情報(「該当なし」という情報)が受信された場合に、その認証情報または認証不可に関する情報を操作処理部235に出力するとともに、オンレベルの信号をAND回路234に出力するように構成されている。
【0040】
制御装置230の計時カウンタ233は、受信部232と、AND回路234とに接続されている。この計時カウンタ233は、受信部232が認証サーバ100から認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)を受信した場合に初期化され、図示しない計時回路などから入力される計時クロックに基づいて計時を開始するように構成されている。第1実施形態では、計時カウンタ233は、計時クロックに基づいて計時を開始した際に、AND回路234にオンレベルの信号を出力するように構成されている。また、計時カウンタ233は、計時クロックに基づいて計時を開始した後、所定の時間(たとえば、1分)が経過した際に、AND回路234に出力しているオンレベルの信号をオフレベルに変化させるように構成されている。
【0041】
制御装置230のAND回路234は、受信部232と、計時カウンタ233と、操作処理部235とに接続されている。このAND回路234は、受信部232からオンレベルの信号が入力され、かつ、計時カウンタ233からオンレベルの信号が入力された場合に、オンレベルの信号(以下、操作許可信号と呼ぶ)を操作処理部235に出力するように構成されている。
【0042】
制御装置230の操作処理部235は、操作部220の表示部221に接続されている。この操作処理部235は、AND回路234からオンレベルの操作許可信号が入力された場合に、受信部232から入力される認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)または認証不可に関する情報(「該当なし」という情報)に基づいて、操作部220を制御するように構成されている。
【0043】
以上のような構成により、第1実施形態では、制御装置230は、認証サーバ100から認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)が受信された場合に、操作処理部235を用いて、生産機械210の操作者の操作レベルに応じて生産機械210を操作可能な状態にするように構成されている。具体的には、制御装置230は、操作部220の表示部221に表示される生産機械210の操作のための文字や画像の一部を操作レベルに関する情報に応じて非表示としたり、選択不可能な状態で表示(いわゆるグレイアウト表示)したりする処理を操作処理部235を用いて実行するように構成されている。なお、この時、制御装置230は、生産機械210の操作のための文字や画像を属性情報に対応するような表示態様(たとえば、文字を大きく、かつ、英語で表示する表示態様)で操作部220の表示部221に表示する処理を操作処理部235を用いて実行するように構成されている。
【0044】
また、第1実施形態では、制御装置230は、認証サーバ100から認証不可に関する情報(「該当なし」という情報)が受信された場合に、操作処理部235を用いて生産機械210を操作不可能な状態にするように構成されている。具体的には、制御装置230は、認証サーバ100から「該当なし」という情報が受信された場合に、操作部220の表示部221に表示される生産機械210の操作のための文字や画像の全部を非表示にしたり、選択不可能な状態で表示(グレイアウト表示)したりする処理を操作処理部235を用いて実行するように構成されている。
【0045】
また、第1実施形態では、制御装置230は、操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証が認証サーバ100により行われたか否かを計時カウンタ233を用いて定期的に判断するように構成されている。そして、制御装置230は、指紋データの認証が一旦行われてから(受信部102により認証情報が受信されてから)所定の時間(たとえば、1分)が経過する前に指紋データの認証が再度行われない場合に、操作処理部235を用いて生産機械210を操作不可能な状態にするように構成されている。
【0046】
次に、図5を参照して、本発明の第1実施形態による生産設備システム1において指紋データの認証が行われる際に生産設備200側で(制御装置230により)実行される処理フローについて説明する。
【0047】
まず、図5に示すように、ステップS1において、指紋データが取得されたか否かが判断される。具体的には、生産機械210の操作者の指紋データが操作部220の指紋読取部222により読み取られたか否かが判断される。このステップS1における判断は、指紋データが取得されるまで繰り返される。そして、ステップS1において、指紋データが取得されたと判断された場合には、ステップS2に進む。
【0048】
次に、ステップS2において、指紋読取部222により読み取られた指紋データと、生産機械210を識別するための識別情報(設備ID)とが送信部231から認証サーバ100にネットワーク400を介して送信される。そして、ステップS3に進む。
【0049】
次に、ステップS3において、後述するステップS15またはS16(図6参照)の処理により認証サーバ100からネットワーク400を介して送信された情報(認証情報または認証不可に関する情報)が受信部232により受信されたか否かが判断される。このステップS3における判断は、認証サーバ100から認証情報または認証不可に関する情報が受信されるまで繰り返される。そして、ステップS3において、認証サーバ100から認証情報または認証不可に関する情報が受信されたと判断された場合には、そして、ステップS4に進む。
【0050】
次に、ステップS4において、認証サーバ100から受信された情報が「該当なし」という情報(認証不可に関する情報)であるか否かが判断される。このステップS4において、認証サーバ100から受信された情報が「該当なし」という情報であると判断された場合には、ステップS5に進む。
【0051】
ステップS5においては、生産機械210を操作不可能な状態にする処理が実行される。具体的には、操作部220の表示部221に表示される生産機械210の操作のための文字や画像の全部を非表示にしたり、選択不可能な状態で表示(グレイアウト表示)したりする処理が操作処理部235により実行される。そして、処理が終了する。
【0052】
一方、上記ステップS4において、認証サーバ100から受信された認証情報が「該当なし」という情報でないと判断された場合(操作レベルに関する情報および属性情報が受信された場合)には、ステップS6に進む。なお、この時、計時カウンタ233の初期化処理が実行され、計時カウンタ233による計時が開始される。これにより、計時カウンタ233からAND回路234にオンレベルの信号が出力される。また、この時、受信部232からAND回路234にオンレベルの信号が出力されるとともに、受信部232から操作処理部235に認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)が出力される。これらの結果、操作処理部235には、AND回路234からオンレベルの操作許可信号が入力されるとともに、受信部232から認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)が入力されることになる。
【0053】
ステップS6においては、認証サーバ100から受信された認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)に基づいて生産機械210を操作可能な状態にする処理が実行される。具体的には、受信部232から入力された操作レベルに関する情報に応じて、操作部220の表示部221に表示される生産機械210の操作のための文字や画像の一部を非表示にしたり、選択不可能な状態で表示(グレイアウト表示)したりする処理が操作処理部235により実行される。また、この時、受信部232から入力された属性情報に対応するような表示態様(たとえば、文字を大きく、かつ、英語で表示する表示態様)で生産機械210の操作のための文字や画像を操作部220の表示部221に表示させる処理も操作処理部235により実行される。そして、処理が終了する。
【0054】
次に、図6を参照して、本発明の第1実施形態による生産設備システム1において指紋データの認証が行われる際に認証サーバ100側で実行される処理フローについて説明する。
【0055】
まず、図6に示すように、ステップS11において、上記ステップS2(図5参照)の処理により制御装置230の送信部231から送信された指紋データと識別情報(設備ID)とが受信部102により受信されたか否かが判断される。このステップS11における判断は、指紋データと識別情報とが受信されるまで繰り返される。そして、ステップS11において、指紋データと識別情報とが受信されたと判断された場合には、ステップS12に進む。
【0056】
次に、ステップS12において、上記ステップS11の処理により受信された識別情報(設備ID)と、生産設備特定用テーブル101a(図3参照)とに基づいて、識別情報の送信元の生産設備200を特定する処理が実行される。そして、ステップS13に進む。
【0057】
次に、ステップS13において、上記ステップS11の処理により受信された指紋データと、指紋認証用データベース101b(図4参照)に登録された全ての指紋データとを比較する処理が実行される。具体的には、上記ステップS11の処理により受信された指紋データと、指紋認証用データベース101bに登録された全ての指紋データとの間の一致率を求める処理が実行される。そして、ステップS14に進む。
【0058】
次に、ステップS14において、上記ステップS13の処理の結果に基づいて、指紋認証用データベース101b(図4参照)の中に上記ステップS11の処理により受信された指紋データとの間の一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)の指紋データがあるか否かが判断される。このステップS14において、指紋認証用データベース101bの中に上記一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)の指紋データがあると判断された場合には、ステップS15に進む。
【0059】
ステップS15においては、指紋認証用データベース101b(図4参照)の中の上記一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)の指紋データに対応する認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)をネットワーク400を介して生産設備200に送信する処理が実行される。なお、この時、指紋認証用データベース101bの中に上記一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)の指紋データが複数存在する場合には、それら複数の指紋データのうち一致率の最も大きい指紋データに対応する認証情報がネットワーク400を介して生産設備200に送信される。そして、処理が終了する。
【0060】
一方、上記ステップS14において、指紋認証用データベース101b(図4参照)の中に上記一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)の指紋データがないと判断された場合には、ステップS16に進む。
【0061】
ステップS16においては、認証不可に関する情報(指紋データの認証ができなかったことを示す「該当なし」という情報)をネットワーク400を介して生産設備200に送信する処理が実行される。そして、処理が終了する。
【0062】
次に、図7を参照して、本発明の第1実施形態による生産設備システム1において生産機械210が操作可能な状態になっている際(AND回路234から操作処理部235に入力されている操作許可信号がオンレベルになっている際)に生産設備200側(制御装置230)で実行される処理フローについて説明する。
【0063】
まず、図7に示すように、ステップS21において、指紋認証を受け付ける処理が実行される。具体的には、指紋読取部222による生産機械210の操作者の指紋データの読み取りを受け付ける処理が実行される。そして、ステップS22に進む。
【0064】
次に、ステップS22において、上記ステップS21の処理により読み取られた指紋データの認証処理(図5および図6参照)が生産機械210および認証サーバ100により行われたか否かが判断される。このステップS22において、生産機械210および認証サーバ100による指紋データの認証処理が行われたと判断された場合には、上記ステップS21に戻る。一方、このステップS22において、生産機械210および認証サーバ100による指紋データの認証処理が行われていないと判断された場合には、ステップS23に進む。
【0065】
ステップS23においては、上記生産機械210および認証サーバ100による指紋認証処理(図5および図6参照)が一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)経過したか否かが判断される。このステップS23において、生産機械210および認証サーバ100による指紋認証処理が一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)経過していないと判断された場合には、上記ステップS21に戻る。一方、このステップS23において、生産機械210および認証サーバ100による指紋認証処理が一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)経過したと判断された場合には、ステップS24に進む。
【0066】
ステップS24においては、生産機械210を操作不可能にする処理が実行される。具体的には、上記ステップS21の処理により計時カウンタ233からAND回路234に出力されているオンレベルの信号をオフレベルにする処理が実行される。これにより、AND回路234から操作処理部235に出力されている操作許可信号がオンレベルからオフレベルになる。その結果、操作部220の表示部221に表示される生産機械210の操作のための文字や画像の全部を非表示にしたり、選択不可能な状態で表示(グレイアウト表示)したりする処理が操作処理部235により実行される。そして、処理が終了する。
【0067】
第1実施形態では、上記のように、認証サーバ100による指紋データの認証結果に基づいて、生産機械210(310)の操作者の操作レベル(生産作業のみを行うことが可能なレベル、または、生産作業に加えて保守作業をも行うことが可能なレベルなど)に応じて生産機械210(310)を操作可能な状態にすることが可能なように生産設備200(300)の制御装置230(330)を構成する。これにより、生産機械210(310)の操作可能な範囲を操作者の操作レベル(熟練度)に応じて異ならせるように操作者の認証を行うことができるので、操作対象の生産機械210(310)に対する操作者の熟練度に応じた操作権限の設定を行うことができる。
【0068】
また、第1実施形態では、上記のように、指紋データと、生産機械210(310)の操作者の操作レベルに関する情報を含む認証情報とを対応付ける指紋認証用データベース101b(図3参照)に基づいて、指紋データの認証を行うように認証サーバ100を構成する。これにより、指紋認証用データベース101bに基づいて、容易に、生産機械210(310)の操作可能な範囲を操作者の操作レベル(熟練度)に応じて異ならせるように操作者の認証を行うことができる。
【0069】
また、第1実施形態では、上記のように、指紋読取部222により読み取られた指紋データをネットワーク400を介して認証サーバ100に送信するように生産設備200(300)を構成する。また、生産設備200(300)から受信した指紋データと、指紋認証用データベース101bとに基づいて、指紋データの認証を行うとともに、認証した指紋データに対応する認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)または認証不可に関する情報(「該当なし」という情報)をネットワーク400を介して生産設備200(300)に送信するように認証サーバ100を構成する。また、認証サーバ100から受信した認証情報または認証不可に関する情報に基づいて、生産機械210(310)の操作者の操作レベルに応じて生産機械210(310)を操作可能な状態にするか否かを判断するように生産設備200(300)の制御装置230(330)を構成する。これにより、指紋読取部222により読み取られた指紋データ、および、認証サーバ100による認証結果(認証情報)をネットワーク400を介して送受信することによって、より容易に、生産機械210(310)の操作可能な範囲を操作者の操作レベル(熟練度)に応じて異ならせるように操作者の認証を行うことができる。
【0070】
また、第1実施形態では、上記のように、指紋読取部222により読み取られた指紋データに加えて、生産設備200(300)を識別するための識別情報(設備ID)をネットワーク400を介して認証サーバ100に送信するように生産設備200(300)を構成する。また、生産設備200(300)から受信した指紋データと、指紋認証用データベース101bとに基づいて、指紋データの認証を行うとともに、認証した指紋データと、生産設備200(300)から受信した識別情報とに対応する認証情報または認証不可に関する情報をネットワーク400を介して生産設備200(300)に送信するように認証サーバ100を構成する。また、認証サーバ100から受信した認証情報または認証不可に関する情報に基づいて、生産機械210(310)の操作者の操作レベルに応じて生産機械210(310)を操作可能な状態にするか否かを判断するように生産設備200(300)の制御装置230(330)を構成する。これにより、2つの生産設備200および300が存在する場合に、それら2つの生産設備200および300を識別情報により互いに区別することができるので、2つの生産設備200および300の各々の操作可能な範囲を、生産設備200および300の各々に対する操作者の操作レベル(熟練度)に応じて異ならせるように操作者の認証を行うことができる。
【0071】
また、第1実施形態では、上記のように、生産機械210(310)の操作者の操作レベルに関する情報に加えて、生産機械210(310)の操作者の属性情報(操作者の氏名や、生産機械210の操作のための文字を操作部220の表示部221に表示する際の表示言語および文字の大きさなど)をさらに含むように認証情報を構成する。これにより、属性情報に基づいて、操作者に対してより適した操作環境を提供することができる。
【0072】
また、第1実施形態では、上記のように、指紋データの認証が行われたか否かを定期的に判断するとともに、指紋データの認証が一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)が経過する前に指紋データの認証が再度行われない場合に、生産機械210(310)を操作不可能な状態にするように生産設備200(300)の制御装置230(330)を構成する。これにより、生産機械210(310)を現在操作している者が認証された操作者であるか否かを定期的に監視することができるので、認証された操作者とは異なる操作者が生産機械210(310)を操作するのを確実に防止することができる。
【0073】
また、第1実施形態では、上記のように、認証サーバ100にネットワーク400を介して接続された生産設備200(300)の生産管理を行う機能を有するように認証サーバ100を構成する。これにより、生産設備200(300)の生産管理を行うための専用のサーバを別途設けることなく、生産設備200(300)の生産管理を行うことができる。
【0074】
(第2実施形態)
次に、図1および図8を参照して、本発明の第2実施形態による生産設備システム1aの構成について説明する。この第2実施形態では、指紋データの認証が常に認証サーバ100により行われる上記第1実施形態と異なり、指紋データの認証が所定の場合に認証サーバ100でなはく生産設備200a(300a)により行われる例について説明する。なお、生産設備システム1aは、本発明の「自動設備システム」の一例である。また、生産設備200aおよび300aは、本発明の「自動設備」の一例である。
【0075】
図1に示すように、生産設備システム1aは、対象物に対して所定の生産行為(工作など)を行うための生産設備200aおよび300aと、生産設備200aおよび300aにネットワーク400を介して接続された認証サーバ100とを備えている。
【0076】
生産設備200aは、生産機械210と、操作部220と、生産機械210の制御を行うための制御装置230aとを含むように構成されている。この生産設備200aにおいて、操作部220は、制御装置230aとは別個に設けられている。なお、制御装置230aは、本発明の「制御部」の一例である。
【0077】
同様に、生産設備300aは、生産機械310と、操作部320と、生産機械310の制御を行うための制御装置330aとを含むように構成されている。この生産設備300aにおいて、操作部320は、制御装置330aと一体的に設けられている。なお、制御装置330aは、本発明の「制御部」の一例である。
【0078】
次に、図8を参照して、生産設備200a(生産設備300a)の各部の詳細な構成について説明する。なお、生産設備300aは、生産設備200aと略同様の構成を有するため、以下では、生産設備200aについてのみ説明する。
【0079】
ここで、第2実施形態では、生産設備200aの制御装置230aは、指紋データの認証が認証サーバ100または制御装置330aにより一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)が経過する前に操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を自ら行うことが可能なように構成されている。また、第2実施形態では、制御装置230aは、指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を認証サーバ100に行わせるかまたは制御装置230aが自ら行うかをフラグを用いて判断するように構成されている。
【0080】
具体的には、図8に示すように、制御装置230aは、送信部231aと、受信部232aと、計時カウンタ233aと、AND回路234と、操作処理部235と、第1レジスタ236と、第2レジスタ237と、比較部238とを含むように構成されている。
【0081】
制御装置230aの送信部231aは、操作部220の指紋読取部222と、ネットワーク400と、第2レジスタ237とに接続されている。この送信部231aは、操作部220の指紋読取部222により指紋データが読み取られた場合において、上記指紋データの認証を自ら行うかの判断基準となるフラグがオフになっている際に、指紋読取部222により読み取られた指紋データを認証サーバ100に送信するように構成されている。また、送信部231aは、操作部220の指紋読取部222により指紋データが読み取られた場合において、上記フラグがオンになっている際に、指紋読取部222により読み取られた指紋データを第2レジスタ237に保存するように構成されている。
【0082】
制御装置230aの受信部232aは、ネットワーク400と、計時カウンタ233aと、AND回路234と、第1レジスタ236とに接続されている。この受信部232aは、認証サーバ100から認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)が受信された場合に、受信された認証情報に対応する指紋データを第1レジスタ236に保存するように構成されている。
【0083】
制御装置230aの計時カウンタ233aは、受信部232aと、AND回路234と、比較部238とに接続されている。第2実施形態では、計時カウンタ233aは、受信部232が認証サーバ100から認証情報(属性情報および操作レベルに関する情報)を受信した場合、および、後述するように比較部238により第1レジスタ236の指紋データと第2レジスタ237の指紋データとの一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)であると判断された場合に初期化され、図示しない計時回路などから入力される計時クロックに基づいて計時を開始するように構成されている。
【0084】
制御装置230aの第1レジスタ236は、受信部232aと、比較部238とに接続されている。この第1レジスタ236は、過去に操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データ(指紋データの認証が認証サーバ100により行われた際に指紋読取部222により読み取られた指紋データ)を記憶するように構成されている。
【0085】
制御装置230aの第2レジスタ237は、送信部231aと、比較部238とに接続されている。この第2レジスタ237は、今回操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データ(指紋データの認証が制御装置230aにより自ら行われる際に指紋読取部222により読み取られた指紋データ)を記憶するように構成されている。
【0086】
制御装置230aの比較部238は、計時カウンタ233aと、第1レジスタ236と、第2レジスタ237とに接続されている。この比較部238は、上記フラグがオンとなっている場合に、第1レジスタ236に保存された指紋データと、第2レジスタ237に保存された指紋データとを比較して、それら2つの指紋データの一致率を求めるように構成されている。そして、比較部238は、2つの指紋データの一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)であると判断した場合に、計時カウンタ233aを初期化するように構成されている。
【0087】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0088】
次に、図9および図10を参照して、本発明の第2実施形態による生産設備システム1aにおいて指紋データの認証が行われる際に生産設備200a側で(制御装置230aにより)実行される処理フローについて説明する。
【0089】
まず、図9に示すように、ステップS31において、指紋データが取得されたか否かが判断される。このステップS31の処理は、上記図5に示すステップS1の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0090】
次に、ステップS32において、指紋データの認証を認証サーバ100に行わせるかまたは制御装置230aが自ら行うかの判断基準となるフラグがオンになっているか否かが判断される。このステップS32において、フラグがオンになっていると判断された場合には、ステップS33に進む。
【0091】
ステップS33においては、操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データを第2レジスタ237に保存する処理が実行される。そして、ステップS34に進む。
【0092】
ステップS34においては、上記ステップS33の処理が今回実行された際に第2レジスタ237に保存された指紋データと、後述するステップS40(図10参照)の処理が前回実行された際に第1レジスタ236に保存された指紋データとを比較する処理が実行される。具体的には、第2レジスタ237に保存された指紋データと第1レジスタ236に保存された指紋データとの一致率を求める処理が比較部238により実行される。そして、ステップS35に進む。
【0093】
ステップS35においては、上記ステップS34の処理により求められた第2レジスタ237の指紋データと第1レジスタ236の指紋データとの一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)であるか否かが判断される。このステップS35において、第2レジスタ237の指紋データと第1レジスタ236の指紋データとの一致率が所定値(たとえば、95%)を下回ると判断された場合には、ステップS36(図10参照)に進む。
【0094】
なお、上記ステップS32において、指紋データの認証を認証サーバ100に行わせるかまたは制御装置230aが自ら行うかの判断基準となるフラグがオフになっていると判断された場合にも、ステップS36(図10参照)に進む。
【0095】
そして、図10に示すように、ステップS36、S37およびS38において、上記図5に示すステップS2、S3およびS4とそれぞれ同様の処理が実行される。
【0096】
すなわち、ステップS36において、操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データと、生産設備200aを識別するための識別情報(設備ID)とが認証サーバ100にネットワーク400を介して送信される。
【0097】
また、ステップS37において、認証サーバ100から認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)または認証不可に関する情報(「該当なし」という情報)が受信されたか否かが判断される。
【0098】
また、ステップS38において、認証サーバ100から受信された認証情報が「該当なし」という情報か否かが判断される。このステップS38において、認証サーバ100から受信された認証情報が「該当なし」という情報であると判断された場合には、ステップS39に進む。
【0099】
ステップS39においては、生産機械210を操作不可能な状態にする処理が実行される。このステップS39の処理は、上記図5に示すステップS5の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。そして、処理が終了する。
【0100】
一方、上記ステップS38において、認証サーバ100から受信された認証情報が「該当なし」という情報でないと判断された場合(操作レベルに関する情報および属性情報が受信された場合)には、ステップS40に進む。
【0101】
また、上記ステップS35(図9参照)において、第2レジスタ237の指紋データと第1レジスタ236の指紋データとの一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)であると判断された場合にも、ステップS40に進む。
【0102】
ステップS40においては、図10に示すように、上記ステップS31(図9参照)において指紋読取部222により読み取られた指紋データを第1レジスタ236に保存する処理が実行される。なお、この時、計時カウンタ233aの初期化処理も実行される。そして、ステップS41に進む。
【0103】
ステップS41においては、上記指紋データの認証を認証サーバ100に行わせるかまたは制御装置230aが自ら行うかの判断基準となるフラグをオンにする処理が実行される。そして、ステップS42に進む。
【0104】
ステップS42においては、認証サーバ100から受信された認証情報(操作レベルに関する情報および属性情報)に基づいて生産機械210を操作可能な状態にする処理が実行される。このステップS42の処理は、上記図5に示すステップS6の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。そして、処理が終了する。
【0105】
なお、図6に示すように、本発明の第2実施形態による生産設備システム1aにおいて指紋データの認証が行われる際に認証サーバ100側で実行される処理フローは、上記第1実施形態と同様である。
【0106】
次に、図11を参照して、本発明の第2実施形態による生産設備システム1aにおいて生産機械210が操作可能な状態になっている際に生産設備200a側で(制御装置230aにより)実行される処理フローについて説明する。
【0107】
なお、図11に示すステップS51、S52、S53およびS54の処理は、それぞれ、上記図7に示すステップS21、S22、S23およびS24の処理(第1実施形態による生産設備システム1において生産機械210が操作可能な状態になっている際に制御装置230aにより実行される処理)と同様であるため、説明を省略する。
【0108】
第2実施形態では、図11に示すように、ステップS54において生産機械210を操作不可能な状態にする処理が実行された後、ステップS55に進む。
【0109】
ステップS55においては、上記指紋データの認証を認証サーバ100に行わせるかまたは制御装置230aが自ら行うかの判断基準となるフラグをオフにする処理が実行される。そして、処理が終了する。
【0110】
第2実施形態では、上記のように、指紋データの認証が一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)が経過する前に指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を自ら行うことが可能なように生産設備200a(300a)の制御装置230a(330a)を構成する。これにより、指紋データの認証が一旦行われてから所定の時間(たとえば、1分)が経過する前の指紋データの認証が制御装置230a(330a)により自ら行われるので、指紋認証時にネットワーク400にかかる負担を軽減することができる。
【0111】
また、第2実施形態では、上記のように、指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を自ら行うか否かをフラグを用いて判断するように生産設備200a(300a)の制御装置230a(330a)を構成する。これにより、指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を認証サーバ100に行なわせるかまたは制御装置230a(330a)が自ら行うかをフラグを用いて容易に判断することができる。
【0112】
また、第2実施形態では、上記のように、過去に指紋読取部222により読み取られた指紋データ(指紋データの認証が認証サーバ100により行われた際に指紋読取部222により読み取られた指紋データ)を記憶するための第1レジスタ236と、今回指紋読取部222により読み取られた指紋データ(指紋データの認証が制御装置230aにより自ら行われる際に指紋読取部222により読み取られた指紋データ)を記憶するための第2レジスタ237とを含むように生産設備200a(300a)の制御装置230a(330a)を構成する。これにより、第1レジスタ236に記憶された指紋データと、第2レジスタ237に記憶された指紋データとを比較することにより、容易に指紋認証を自らも行うことが可能な生産設備200a(300a)を提供することができる。
【0113】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0114】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0115】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、対象物に対して所定の生産行為(工作など)を行うための生産設備を含む生産設備システムに本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、対象物に対する工作などの生産行為を行わないサービスロボット(自動機械)などを用いた自動設備を含む自動設備システムに本発明を適用してもよい。なお、本発明では、自動機械(生産機械)として、モーション制御システム、工作機械(マニシングセンタ、NCフライス盤、NC旋盤、NC自動旋盤、ターニングセンタ、NC研削盤、放電加工機、レーザ加工機、電子ビーム加工機、NCプレス加工機、レーザマーカおよび切断機など)、ロボット、搬送設備(クレーンおよびリフタなど)、3次元計測器、射出成形機および半導体製造装置などを用いることも可能である。
【0116】
また、上記第1および第2実施形態では、認証サーバにネットワークを介して接続された生産設備が2つである例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、認証サーバにネットワークを介して接続された生産設備が1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0117】
また、上記第1および第2実施形態では、生産機械の操作者の指紋データを読み取るための指紋読取部が操作部に含まれている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、指紋読取部が操作部とは別個に設けられていてもよい。たとえば、指紋読取部が制御装置(制御部)に含まれていてもよい。
【0118】
また、上記第1および第2実施形態では、認証サーバから生産設備に送信される認証情報が、生産機械の操作者の操作レベルに関する情報と属性情報とにより構成される例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、認証情報が操作レベルに関する情報のみにより構成されていてもよい。
【0119】
また、上記第1および第2実施形態では、指紋データの認証を行うための認証サーバが生産設備の生産管理を行う機能を有している例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、生産設備の生産管理を行うための生産管理サーバを認証サーバとは別個に設けてもよい。
【0120】
また、上記第2実施形態では、認証サーバまたは制御装置(制御部)を用いた指紋認証処理を行う例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図12に示す変形例のように、生産設備の保守作業を行う場合において、以下に説明するメモリカード(記憶媒体)を用いた指紋認証処理を行うようにしてもよい。
【0121】
図12に示す変形例による生産設備200bの制御装置230bは、生産設備200bの保守作業者の指紋データと、認証情報(保守作業者の操作レベルに関する情報を少なくとも含む情報)と、認証情報の有効期限情報とが記憶されたメモリカード240が接続された場合に、メモリカード240を用いて操作部220の指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を行うとともに、認証結果に基づいて、保守作業者の操作レベルに応じて生産機械210を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている。なお、生産設備200bは、本発明の「自動設備」の一例であるとともに、制御装置230bは、本発明の「制御部」の一例である。また、メモリカード240は、本発明の「記憶媒体」の一例である。
【0122】
具体的には、図12に示すように、生産設備200bの制御装置230bは、送信部231bと、受信部232bと、計時カウンタ233bと、AND回路234と、操作処理部235と、第1レジスタ236aと、第2レジスタ237aと、比較部238aと、メモリ接続部239とを含むように構成されている。
【0123】
制御装置230bの送信部231bは、操作部220の指紋読取部222と、ネットワーク400と、第2レジスタ237aとに接続されている。この変形例では、送信部231bは、メモリ接続部239にメモリカード240が接続され、かつ、操作部220の指紋読取部222により指紋データが読み取られた場合に、指紋読取部222により読み取られた指紋データを第1レジスタ236aに保存するように構成されている。
【0124】
制御装置230bの受信部232bは、ネットワーク400と、計時カウンタ233bと、AND回路234と、第1レジスタ236aと、メモリ接続部239とに接続されている。この変形例では、受信部232bは、メモリ接続部239から後述するように認証情報が入力された場合に、その認証情報を操作処理部235に出力するように構成されている。
【0125】
制御装置230bの計時カウンタ233bは、受信部232aと、AND回路234と、比較部238aとに接続されている。この変形例では、計時カウンタ233aは、後述するように比較部238aにより第1レジスタ236aの指紋データと第2レジスタ237aの指紋データとの一致率が所定値以上(たとえば、95%以上)であると判断された場合に初期化され、図示しない計時回路などから入力される計時クロックに基づいて計時を開始するように構成されている。
【0126】
制御装置230bの第1レジスタ236aは、受信部232aと、比較部238aと、メモリ接続部239とに接続されている。この変形例では、第1レジスタ236aは、メモリ接続部239により後述するようにメモリカード240から読み出された指紋データを記憶するように構成されている。
【0127】
制御装置230bの比較部238aは、メモリ接続部239にメモリカード240が接続され、かつ、操作部220の指紋読取部222により指紋データが読み取られた場合に、第1レジスタ236aに記憶された指紋データ(後述するようにメモリ接続部239によりメモリカード240から読み出された指紋データ)と、第2レジスタ237aに記憶された指紋データ(指紋読取部222により読み取られた指紋データ)とを比較して、それら2つの指紋データの一致率を求めるように構成されている。
【0128】
制御装置230bのメモリ接続部239は、第1レジスタ236aに接続されているとともに、メモリカード240を外部から接続することが可能なように構成されている。この変形例では、メモリ接続部239は、メモリカード240が外部から接続された場合に、メモリカード240に記憶された指紋データ、認証情報および有効期限情報を読み出すように構成されている。また、メモリ接続部239は、メモリカード240から読み出した有効期限情報に基づいて、メモリカード240に対応する保守作業者の保守作業権限が有効であるか否かを判断するように構成されている。そして、メモリ接続部239は、メモリカード240に対応する保守作業者の保守作業権限が有効であると判断した場合に、メモリカード240から読み出した指紋データを第1レジスタ236aに保存するとともに、メモリカード240から読み出した認証情報を受信部232bに出力するように構成されている。
【0129】
なお、この変形例のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
【0130】
この変形例では、上記のように、生産設備200bの保守作業者の指紋データと、保守作業者の操作レベルに関する情報を少なくとも記憶するメモリカード240が接続された場合に、メモリカード240を用いて指紋読取部222により読み取られた指紋データの認証を行うとともに、認証結果に基づいて、保守作業者の操作レベルに応じて生産機械210を操作可能な状態にすることが可能なように生産設備200bの制御装置230bを構成する。これにより、保守作業者が保守作業を行う際における指紋データの認証がメモリカード240を用いて行われるので、保守作業者の指紋認証時にネットワーク400にかかる負担を軽減することができる。
【符号の説明】
【0131】
1、1a 生産設備システム(自動設備システム)
100 認証サーバ
101b 指紋認証用データベース
200、200a、200b 生産設備(自動設備)
210 生産機械(自動機械)
222 指紋読取部
230、230a、230b 制御装置(制御部)
236 第1レジスタ
237 第2レジスタ
240 メモリカード(記憶媒体)
300、300a 生産設備(自動設備)
310 生産機械(自動機械)
330、330a 制御装置(制御部)
400 ネットワーク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産機械と、前記生産機械の操作者の指紋データを読み取るための指紋読取部と、前記生産機械の制御を行う制御部とを含む少なくとも1つの生産設備と、
前記少なくとも1つの生産設備にネットワークを介して接続され、前記生産機械の操作者の指紋データの認証を行うための認証サーバとを備え、
前記生産設備の制御部は、前記認証サーバによる前記指紋データの認証結果に基づいて、前記生産機械の操作者の操作レベルに応じて前記生産機械を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている、生産設備システム。
【請求項2】
前記認証サーバは、前記指紋データと、少なくとも前記生産機械の操作者の操作レベルに関する情報を含む認証情報とを対応付けるデータベースに基づいて、前記指紋データの認証を行うように構成されている、請求項1に記載の生産設備システム。
【請求項3】
前記生産設備は、前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データを前記ネットワークを介して前記認証サーバに送信するように構成されているとともに、
前記認証サーバは、前記生産設備から受信した前記指紋データと、前記データベースとに基づいて、前記指紋データの認証を行うとともに、認証した前記指紋データに対応する前記認証情報または認証不可に関する情報を前記ネットワークを介して前記生産設備に送信するように構成されており、
前記生産設備の制御部は、前記認証サーバから受信した前記認証情報または前記認証不可に関する情報に基づいて、前記生産機械の操作者の操作レベルに応じて前記生産機械を操作可能な状態にするか否かを判断するように構成されている、請求項2に記載の生産設備システム。
【請求項4】
前記生産設備は、前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データに加えて、前記生産設備を識別するための識別情報を前記ネットワークを介して前記認証サーバに送信するように構成されているとともに、
前記認証サーバは、前記生産設備から受信した前記指紋データと、前記データベースとに基づいて、前記指紋データの認証を行うとともに、認証した前記指紋データと、前記生産設備から受信した前記識別情報とに対応する前記認証情報または前記認証不可に関する情報を前記ネットワークを介して前記生産設備に送信するように構成されており、
前記生産設備の制御部は、前記認証サーバから受信した前記認証情報または前記認証不可に関する情報に基づいて、前記生産機械の操作者の操作レベルに応じて前記生産機械を操作可能な状態にするか否かを判断するように構成されている、請求項3に記載の生産設備システム。
【請求項5】
前記認証情報は、前記生産機械の操作者の操作レベルに関する情報に加えて、前記生産機械の操作者の属性情報をさらに含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の生産設備システム。
【請求項6】
前記生産設備の制御部は、前記指紋データの認証が行われたか否かを定期的に判断するとともに、前記指紋データの認証が一旦行われてから所定の時間が経過する前に前記指紋データの認証が再度行われない場合に、前記生産機械を操作不可能な状態にするように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生産設備システム。
【請求項7】
前記生産設備の制御部は、前記指紋データの認証が一旦行われてから前記所定の時間が経過する前に前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データの認証を自ら行うことが可能なように構成されている、請求項6に記載の生産設備システム。
【請求項8】
前記生産設備の制御部は、前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データの認証を自ら行うか否かをフラグを用いて判断するように構成されている、請求項7に記載の生産設備システム。
【請求項9】
前記生産設備は、過去に前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データを記憶するための第1レジスタと、今回前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データを記憶するための第2レジスタとをさらに含む、請求項7または8に記載の生産設備システム。
【請求項10】
前記認証サーバは、前記認証サーバに前記ネットワークを介して接続された前記生産設備の生産管理を行う機能を有するように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の生産設備システム。
【請求項11】
前記生産設備の制御部は、前記生産設備の保守作業者の指紋データと、前記保守作業者の操作レベルに関する情報を少なくとも記憶する記憶媒体が前記生産設備に接続された場合に、前記記憶媒体を用いて前記指紋読取部により読み取られた前記指紋データの認証を行うとともに、認証結果に基づいて、前記保守作業者の操作レベルに応じて前記生産機械を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の生産設備システム。
【請求項12】
自動機械と、前記自動機械の操作者の指紋データを読み取るための指紋読取部と、前記自動機械の制御を行う制御部とを含む少なくとも1つの自動設備と、
前記少なくとも1つの自動設備にネットワークを介して接続され、前記自動機械の操作者の指紋データの認証を行うための認証サーバとを備え、
前記自動設備の制御部は、前記認証サーバによる前記指紋データの認証結果に基づいて、前記自動機械の操作者の操作レベルに応じて前記自動機械を操作可能な状態にすることが可能なように構成されている、自動設備システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−243046(P2012−243046A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111988(P2011−111988)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】