説明

画像処理システム、画像形成装置および画像処理プログラム

【課題】電子写真方式の画像形成装置によって、データを図形パターンとして表す情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質の劣化を防ぐことができるようにした画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像処理システムは、設定手段がデータを図形パターンとして表す情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定し、画像処理手段が前記設定手段によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システム、画像形成装置および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
バーコードの印刷は、その後にバーコードリーダによって読み取られるため、その読み取りに適した印刷を行うべきである。また一方で、一般的な文書にバーコードを印刷することも行われてきている。その場合、バーコードの他に文字、図形、写真等も印刷される。バーコードのみに適した印刷を行うと、その他の文字等の印刷品質が低下するおそれがある。
【0003】
そこで、このような技術に関するものとして、特許文献1には、サーマルヘッドの発熱素子により一度に形成される印字領域のパターンに適切に対応して、安定した印字品質を得ることを目的として、印字キーが押されると、テキストメモリを参照して印字領域のパターンがバーコードのみか、文字のみか、バーコードと文字の混在かを判断し、文字のみの場合には、通電時間T1、減少通電時間Ts1、最小通電時間Tm1、判定ドット数M1がセットされ、バーコードのみの場合には通電時間T2、減少通電時間Ts2、最小通電時間Tm2、判定ドット数M2がセットされ、バーコードと文字が混在する場合には通電時間T3、減少通電時間Ts3、最小通電時間Tm3、判定ドット数M3がセットされ、これらの値に基づいてサーマルヘッドが通電制御される技術が開示されている。つまり、感熱転写式のプリンタで、印字情報の判別を行い、バーコード部は低エネルギーで出力することにより、バーコードの太りを抑え、読み取り性を改善するとしている。
【0004】
また、特許文献2には、ディフェクトや画質の劣化をさらに低減し、高画質で画像を形成することのできる画像形成装置を提供することを課題とし、入力されたPDL(Page Description Language)で記述された画像データは、画像情報生成部で解釈されて画像情報と属性情報を生成し、制御部は、属性情報をもとに画像情報のカテゴリを決定し、カテゴリに対応する制御条件を設定し、設定した制御条件に従って、画像情報が最良の状態で形成されるように、画像露光部と画像形成部、さらには画像処理部を制御し、制御部の制御によって設定された状態で、画像情報を画像処理部で処理し、画像露光部、画像形成部で画像を形成する技術が開示されている。つまり、PDLデータからの画像情報と属性情報を読み取り、属性情報からプロセス条件を最適化するとしている。
【特許文献1】特許第3242256号公報
【特許文献2】特開平11−234511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の技術により、電子写真方式のプリンタで、バーコード読取性の改善のために同様のことを行うために、印刷部位(例えば、バーコード領域、またはバーコード領域以外の文字領域、写真領域等)ごとにプロセス条件を変えることは難しいという問題がある。更に、印刷全体のプロセス条件を変更した場合は、本来条件変更を望まない印刷部位まで画像形成条件が変更されてしまい、バーコード領域以外の領域の画質が劣化するという問題がある。
例えば、印刷部位ごとにプロセス条件変更が困難であるという例として、バーコードの線幅を最適にするために画像形成のプロセスとして線幅処理を行う場合、主走査方向に垂直なバーコードではパルス幅変調を使ったスムージングによる線幅処理は可能であるが、副走査方向に垂直なバーコードの線幅は1ドット単位で変えるしかないということになり、制御が困難であることが挙げられる。
【0006】
本発明は、このような従来の技術が有する問題に着目してなされたもので、電子写真方式の画像形成装置における、データを図形パターンとして表す情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質の劣化を防ぐことができるようにした画像処理システム、画像形成装置および画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1] データを図形パターンとして表す情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定手段と、
前記設定手段によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う画像処理手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。
【0008】
[2] 電子写真方式による画像形成のための画像データ及びデータを図形パターンとして表す情報画像に関する処理を行うか否かを指定する処理符号を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定手段と、
前記受付手段によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、前記受付手段によって受け付けられた画像データに対して、画像処理を行う画像処理手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。
【0009】
[3] 前記画像処理手段は、前記受付手段によって受け付けられた画像データに対して、前記設定手段によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う
ことを特徴とする[2]記載の画像処理システム。
【0010】
[4] 前記設定手段は、現在設定されているプロセス条件と異なる場合にプロセス条件を設定する
ことを特徴とする[2]または[3]記載の画像処理システム。
【0011】
[5] 前記設定手段によって設定されるプロセス条件は、細線が先鋭になる条件とする
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]または[4]記載の画像処理システム。
【0012】
[6] 前記設定手段によって設定されるプロセス条件は、レーザ光量、帯電バイアス、現像バイアス、現像バイアス率のうちのいずれか1つ以上である
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]または[5]記載の画像処理システム。
【0013】
[7] 前記画像処理手段によって行われる画像処理は、第1の閾値よりも小である文字の太さを太くする処理、第2の閾値よりも細い線幅を太くする処理、階調性を補正する処理のうちのいずれか1つ以上である
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]または[6]記載の画像処理システム。
【0014】
[8] 前記受付手段によって受け付けられる処理符号は、操作者によって指定されたものである
ことを特徴とする[2]、[3]、[4]、[5]、[6]または[7]記載の画像処理システム。
【0015】
[9] 対象とする画像は多色画像であり、
前記設定手段によって設定されるプロセス条件は、情報画像の色である画像に対して行う
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]または[8]記載の画像処理システム。
【0016】
[10] [1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]または[9]記載の画像処理システムと、
前記画像処理システムの設定手段によって設定されたプロセス条件によって、前記画像処理システムの画像処理手段によって画像処理された画像を、電子写真方式による画像形成を行う画像形成手段
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【0017】
[11] 画像処理システムに、
データを図形パターンとして表す情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定機能と、
前記設定機能によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う画像処理機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
【0018】
[12] 画像処理システムに、
電子写真方式による画像形成のための画像データ及びデータを図形パターンとして表す情報画像に関する処理を行うか否かを指定する処理符号を受け付ける受付機能と、
前記受付機能によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定機能と、
前記受付機能によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、前記受付機能によって受け付けられた画像データに対して、画像処理を行う画像処理機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、電子写真方式の画像形成に対して、情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質劣化を防ぐことができるようになる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、電子写真方式の画像形成に対して、情報画像の安定的な読取性を得るように指定することができるようになる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらに電子写真方式の画像形成に対して、情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質劣化を防ぐように指定することができるようになる。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらにプロセス条件の変更の回数を低減することができるようになる。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらに情報画像の細線に関して安定的な読取性を得ることができるようになる。
請求項6記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらに情報画像の安定的な読取性を得ることができるようになる。
請求項7記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらに画像処理によって情報画像以外の画像の品質劣化を防ぐことができるようになる。
請求項8記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらに情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質劣化を防ぐように指定することが操作者によってもできるようになる。
【0021】
請求項9記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、さらに情報画像の色以外の色を有している画像に対してプロセス条件の変更を行わないようにすることができるようになる。
請求項10記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、電子写真方式の画像形成装置は、情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質劣化を防ぐことができるようになる。
請求項11記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、電子写真方式の画像形成に対して、情報画像の安定的な読取性を得て、情報画像以外の画像の品質劣化を防ぐことができるようになる。
請求項12記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、電子写真方式の画像形成に対して、情報画像の安定的な読取性を得るように指定することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に基づき本発明を具現化したものを含む好適な一実施の形態を説明する。
各図は本実施の形態を示している。図1は、印刷処理システム全体の概念的なモジュール構成図を示している。
【0023】
なお、説明内での各部は、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態における各部はハードウェア構成における部品のことだけでなく、プログラムにおけるモジュールをも指す。それゆえ、本実施の形態は、システム、プログラムおよび方法の説明をも兼ねている。また、各部は機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散または並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続を含む。
また、システムとは、複数の装置、ハードウェア、コンピュータ等がネットワーク等で接続されて構成されるほか、1つの装置によって実現される場合も含まれる。
【0024】
以下、画像形成装置として電子写真方式のプリンタを主に例示し、データ(数字、テキスト、符号等)を図形パターンとして表す情報画像としてバーコードを主に例示して説明する。
印刷処理システム全体は、パソコン10とプリンタ20で構成されており、パソコン10とプリンタ20の間は、USB(Universal Serial Bus)等のシリアルインタフェース、ネットワーク等によって接続されている。
パソコン10では、例えば操作者によって、文書の作成等が行われ、その文書をプリンタ20によって印刷するよう指示が行われる。ここで、その文書内にはバーコードがあり、そのバーコード以外にも文字、図形、写真等が含まれているとする。文書の印刷指示が行われると、パソコン10内のプリンタドライバによって、文書データからプリンタファイル120が生成される。具体的には、プリンタファイル120はポストスクリプト(PostScript)等によって記述されている。プリンタファイル120にはモード情報110が付加されている。このモード情報110は、そのプリンタファイル120にバーコードがあるか否かを示すデータである。すなわち、プリンタファイル120の印刷にあたりバーコードの読取性を向上させるように指定する処理符号である。モード情報110は、プリンタドライバが文書をプリンタファイル120に変換する際に、バーコードがあることを検知してプリンタファイル120に付加するようにしてもよいし、パソコン10の操作者が明示的にバーコードをプリンタ20によって鮮明に印刷したい場合にパソコン10のユーザインタフェースを介してプリンタファイル120にモード情報110を付加するようにしてもよい。また、プリンタファイル120のヘッダーにモード情報110が記載されていてもよい。また、モード情報110はプリンタファイル120のページ毎に付加されるようにしてもよい。
パソコン10は、操作者による印刷指示があると、モード情報110が付加されたプリンタファイル120をプリンタ20に転送する。
【0025】
プリンタ20は、大きく分けて、主制御部210、プリンタコントロール部220、画像出力部230の3つの部位を有している。
主制御部210は、プリンタ20内の全体の制御を行い、パソコン10とのインタフェースとなり、プリンタコントロール部220、画像出力部230を制御する。
主制御部210内は、モード情報判定部211、画像処理部212を有している。モード情報判定部211はパソコン10よりモード情報110を受け付け、画像処理部212はパソコン10よりプリンタファイル120を受け付ける。
【0026】
モード情報判定部211は、モード情報110によって、対応するプリンタファイル120にバーコードがあるか否かを判定する。バーコードがあると判定すると、プリンタコントロール部220に対して、バーコードの読取性を向上させるような電子写真プロセスの設定となるようにプリンタコントロール部220に対してプロセス条件設定の指示を行う。また、画像処理部212に対して、バーコードの読取性を向上させるプロセス条件になったとしても、バーコード以外の画像領域に対しては画質の劣化を防ぐための画像処理を行うような指示を行う。
【0027】
一方、画像処理部212は、パソコン10よりプリンタファイル120を受け取り、プリンタファイル120を画像出力部230で印刷できるような画像データに変換(デコンポーズ処理)し、色変換、UCR(under color removal、下色除去)、γ補正等の画像処理を行う。画像処理された画像データは、ビデオ信号として画像出力部230へ転送される。また、モード情報判定部211によりバーコード以外の画像領域に対して画質の劣化を防ぐための画像処理を行うよう指示を受けた場合は、通常の画像処理に加えて所定の画像処理を行う。所定の画像処理とは、例えばバーコードの最小黒線幅よりも細い細線を太らせる処理、規定の書体(例えば明朝体)で規定のポイントよりも小さい文字の線幅を太らせる処理、階調性を補正する処理等であり、これらの組み合わせであってもよい。これは、バーコードの読取性を向上させるために、細線を細く再現するようにプロセス条件を変更するので、本来通常に再現されるべき、細線や文字も細くなり、さらに階調性も崩れるため、バーコード以外の画質が劣化する恐れがあるからである。
【0028】
プリンタコントロール部220は、主制御部210、画像出力部230と接続されており、主制御部210からの指示に従い、画像出力部230に対してパラメータの設定等を行う。
プリンタコントロール部220内は、モード情報比較部221、パラメータ設定部222を有している。モード情報比較部221は、主制御部210のモード情報判定部211によるプロセス条件設定の指示を受け取ると、現在のプロセス条件を検知する。この結果、現在のプロセス条件がバーコードの読取性を向上させるためのものであるならば、プロセス条件を変更する必要はないので、パラメータ設定部222に対してプロセスパラメータの設定の指示は行わない。また、現在のプロセス条件が通常のプロセス条件(バーコードの読取性を向上させるためのものではない場合)であるならば、バーコードの読取性を向上させるためのプロセス条件にするために、パラメータ設定部222に対して、そのプロセス条件となるようにパラメータ設定の指示を行う。また、対象とする画像がカラー画像であり、バーコードの色が1色(一般的には黒)で構成されている場合、そのバーコード色のみの画像に対して、プロセス条件の設定を行うようにするようにしてもよい。画像形成装置232は、CMYK(Cyan(あい色),Magenta(深紅色),Yellow(黄),blacK(黒))の4色について、それぞれプロセス条件の設定が可能である。
パラメータ設定部222は、モード情報比較部221からのパラメータ設定の指示を受け取ると、画像出力部230に対してパラメータ設定を行う。
バーコードの読取性を上げるためには、例えばバーコードを構成する線を最適な太さで描画する必要がある。特に、読取性は隣接する黒線と白線のコントラストに依存するため、細線を先鋭に(例えば細く濃く)描くことで、バーコードの読取性を改善することができる。プロセス条件として、例えばレーザ光量、帯電バイアス、現像バイアス、現像バイアス率( =(現像バイアス-潜像電位)/(帯電電位-潜像電位) )があり、これらの組み合わせであってもよい。
【0029】
画像出力部230は、主制御部210、プリンタコントロール部220と接続されており、主制御部210からの画像データの供給等、プリンタコントロール部220によるパラメータの設定等に従って印刷を行う。
画像出力部230内は、画像形成制御部231、画像形成装置232を有している。画像形成制御部231は、画像処理部212により画像処理された画像データを受け取り、パラメータ設定部222によって設定されたパラメータに従い、その画像データを印刷するように画像形成装置232を制御する。
画像形成装置232は、画像形成制御部231による制御、パラメータ設定部222によって設定されたパラメータに従って印刷を行う。画像形成装置232のハードウェア構成については、図3を用いて後述する。
【0030】
図2を用いて、印刷処理システム全体のハードウェア構成例について説明する。パソコン10とプリンタ20は、USB又はネットワーク99によって接続されており、プリンタ20内は主制御部210、プリンタコントロール部220、画像出力部230によって構成されている。
主制御部210は、CPU2101、ROM2102、RAM2103、HDD2104、ネットワークインタフェース2105、コントロールインタフェース2106、画像出力部インタフェース2107、バス2108を有している。
【0031】
CPU2101(Central Processing Unit)は、上述の実施の形態において説明したモード情報判定部211、画像処理部212の実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムに従った処理を実行する制御部である。
【0032】
ROM2102(Read Only Memory)は、CPU2101が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM2103(Random Access Memory)は、CPU2101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。HDD2104(Hard Disk Drive)は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU2101によって実行するプログラムや情報を記録または再生させる。ハードディスクは、入力された画像データ等が格納される。さらに、その他の各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
【0033】
ネットワークインタフェース2105は、USB又はネットワーク99に接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。コントロールインタフェース2106は、プリンタコントロール部220とのインタフェースであり、モード情報判定部211による判定結果をプリンタコントロール部220に伝える。画像出力部インタフェース2107は、画像出力部230とのインタフェースであり、画像処理部212によるビデオデータを画像出力部230へ伝送する。
これらはバス2108により相互に接続されている。
【0034】
プリンタコントロール部220は、CPU2201、ROM2202、RAM2203、主制御部インタフェース2206、画像出力部インタフェース2207、バス2208を有している。
CPU2201は、上述の実施の形態において説明したモード情報比較部221、パラメータ設定部222の実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムに従った処理を実行する制御部である。その他、ROM2202は主制御部210内のROM2102、RAM2203は主制御部210内のRAM2103、主制御部インタフェース2206は主制御部210内のコントロールインタフェース2106、画像出力部インタフェース2207は主制御部210内の画像出力部インタフェース2107とほぼ同等の構成である。
画像出力部230は、図3を用いて説明する。
【0035】
なお、図2に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図2に示す構成に限らず、本実施の形態において説明した機能を実現可能な構成であればよい。例えば、一部の機能を専用のハードウェアで構成してもよく、一部の機能は外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図3に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。
【0036】
図3を用いて、画像形成装置232のハードウェア構成例について説明する。画像形成装置232は、画像露光部3、画像形成部4を有している。
画像露光部3は、画像処理部212で処理された画像データに応じて、像担持体22に静電潜像を形成する。画像露光部3は露光光源21として例えば半導体レーザを有しており、また半導体レーザから出射されるレーザ光を像担持体22へ導くミラーや、レーザ光によって像担持体22を走査するためのポリゴンミラーなどの光学系も有している。例えば画像データから変換された信号パルスによって露光光源21を点灯制御することによって、画像データに応じた潜像画像を像担持体22上に形成することができる。
【0037】
画像形成部4は、画像露光部3で像担持体22上に形成された静電潜像を画像として被記録媒体28上に形成する。像担持体22の周囲には帯電器23、現像器24、転写器25、クリーナ26などが配置されている。帯電器23は像担持体22の表面に所定の電荷を帯電させる。この帯電器23によって像担持体22を帯電させた後に、画像露光部3によって静電潜像を像担持体22上に形成する。現像器24は、現像剤として例えばトナーを像担持体22上の電荷によって吸着させる。これによって像担持体22上に現像剤による像(トナー像)が形成される。この例では、色の異なる4つの現像剤(CMYK)を有する例を示している。転写器25は、像担持体22上に吸着されている現像剤を被記録媒体28に転写する。被記録媒体28は転写器25の転写ドラムに吸着されており、複数の現像剤について順次被記録媒体28上に転写される。クリーナ26は、転写器25によって転写されなかった現像剤を像担持体22から除去する。画像形成部4にはさらに定着器27が設けられている。複数の現像剤による像が被記録媒体28に転写された後、被記録媒体28を転写器25から剥離し、被記録媒体28に転写された現像剤を定着器27によって被記録媒体28に定着させる。
【0038】
なお、画像形成部4の構成は一例であって、他の構成であってもよい。例えば像担持体22と被記録媒体28の間に中間転写体を有する構成であってもよい。なお、カラー画像を形成する場合には、画像露光部3および画像形成部4を現像剤の数だけ並べた構成や、さらに中間転写体を用いた構成等でもよい。
【0039】
次に作用・働き(動作)を説明する。
図4を用いて、印刷処理システム全体で行われる印刷処理について説明する。
ステップS401では、操作者がパソコン10を用いて印刷開始の指示を行う。これを受けて、プリンタ20内のモード情報判定部211、画像処理部212が処理を実行する。ここで、操作者はプリンタ20にデータを送る際、バーコードを含むような画像を印刷することを、プリンタドライバのユーザインタフェース上から、バーコードモードを選択することができる。プリンタドライバでは、バーコードモードが選択されると、プリンタファイル120とともにモード情報110をプリンタ20に転送する。また、プリンタドライバがバーコードがあることを検知して、バーコードモードが選択されているとすることもできる。
【0040】
ステップS402では、ステップS401の指示を受けて、モード情報110はバーコードの読取性に適した印刷を指示したもの(バーコード出力モード)であるか否かを判断する。
ステップS407からステップS410の処理は、通常の印刷を行う。
ステップS407(ステップS402でNo)では、モード情報比較部221が画像出力部230の現在のパラメータ状態を検知し、バーコード出力モードであるか否かを判断する。バーコード出力モードでない場合(通常の印刷用のプロセス条件)は、ステップS409の処理へと進む。
ステップS408(ステップS407でYes)では、モード情報比較部221が画像出力部230のプロセス条件であるパラメータを通常の印刷用に変更する。また、変更後のプロセス条件は、次の変更が行われるまで固定する。
ステップS409では、主制御部210内の画像処理部212がプリンタファイル120を取得する。
ステップS410では、画像処理部212によって通常の画像処理だけが行われる。つまり、バーコード読取性に適した画像処理は行われない。
【0041】
ステップS403からステップS406の処理は、バーコード読取性に適した印刷を行う。
ステップS403(ステップS402でYes)では、モード情報比較部221が画像出力部230の現在のパラメータ状態を検知し、バーコード出力モードであるか否かを判断する。バーコード出力モードである場合は、ステップS405の処理へと進む。
ステップS404(ステップS403でNo)では、モード情報比較部221がバーコード読取性を向上させるように画像出力部230のプロセス条件であるパラメータを変更する。通常よりも細線が先鋭になる条件、例えば、帯電バイアスを通常よりも高くする、現像バイアスを通常よりも低くする、レーザの光量を通常よりも低くする、現像バイアス率(=(現像バイアス-潜像電位)/(帯電電位-潜像電位))を通常よりも低くする、帯電バイアスを通常よりも低くするが現像バイアスを通常よりもさらに低くする、現像バイアスを通常よりも低くしかつレーザの光量を通常よりも低くする、帯電バイアスを通常よりも高くしかつレーザの光量を通常よりも低くする等である。
プロセス条件変更後の各パラメータの設定値は、環境や消耗品のライフに対して最適化されているはずの通常(バーコード出力モードに入る前)の設定値に対して、ある一定の演算をすることにより、求めるのが画質的に好ましい。例えば、最適化された設定値に対して、一定倍すること、一定値を加算・減算することである。ただし、環境/経時に関係なく、決まった値に設定するのでもかまわない。
また、変更後のプロセス条件は、次の変更が行われるまで固定する。
【0042】
ステップS405では、主制御部210内の画像処理部212がプリンタファイル120を取得する。
ステップS406では、画像処理部212によって通常の画像処理とバーコード読取性に適した画像処理が行われる。バーコードの読取性に適した画像処理として、規定の書体(例えば明朝体)で規定のポイントよりも小さい文字の線幅を太らせる処理、バーコードの最小黒線幅よりも細い細線を太らせる処理、階調性を補正する処理等である。
これらの処理を行うのは、バーコード出力モードでは、細線を細く再現するようにプロセス条件を変更するため、本来通常に再現されるべき、細線や文字も細くなり、さらに階調性も崩れるため、バーコード以外の画質が劣化する恐れがあるからである。
【0043】
例えば、明朝体で小さい文字の場合、数ドットの画素で描かれるような線がある場合があり、このような文字がある場合は、バーコード読取性を向上させるプロセス条件であるパラメータで印刷すると、その線も細り、文字バランスが悪いものになる可能性がある。そこで、そのような文字については、線幅を太くする処理を行う。図6を用いて、文字の線太さを補正する例について説明する。図6(a)は、文字「あ」の原画像である。この文字は明朝体であり、ポイントがある一定値よりも小である。画像処理部212はデコンポーズの際に、文字であり、この文字が明朝体であり、さらに一定値未満のポイントであることを検出する。そして、この文字画像に対して、文字の線太さを補正する処理つまり線を太くする処理を行う。線太さを太くする処理としては、例えばこの文字の原画像とその原画像を上下左右いずれかに1ドットずらした画像との論理和を行う処理である。処理結果は、図6(b)のように文字「あ」が全体的に太められている。なお、図6(b)で、濃い黒で表した画素が本処理によって太められた画素である。
【0044】
同様に、バーコードの最小黒線幅よりも細い細線、特に解像度が1インチあたり600ドットであるような場合に1ドット程度で表される細線は、バーコード読取性を向上させるプロセス条件であるパラメータで印刷すると、消滅してしまう可能性がある。そこで、バーコードの最小黒線幅よりも細い細線を太らせる処理も、画像処理部212がバーコードの最小黒線幅よりも細い細線を検出し、その細線に対して文字の場合と同様の線幅を太らせる処理を行う。
【0045】
また、階調性を補正する処理例について図5を用いて説明する。図5は横軸に入力画像の階調、縦軸に出力画像の階調を示している。つまり、入力画像の階調が出力画像にそのまま反映されるのが理想である(図5(a)の理想γ特性501の直線)。しかし、細線を再現性を細めにしたパラメータにすると、図5(a)のプロセス条件変更後のγ特性502のような、理想γ特性501の直線よりも下に位置した曲線になる。そこで、図5(b)のγ補正曲線503の曲線のように、理想γ特性501の直線よりも上に位置した曲線になるようなγ補正を行う。より具体的には、図5(b)のγ補正曲線503の曲線を表すテーブル(TRC:Tone Reproduction Curve)を用意し、このテーブルを参照することによって変換することができる。これによって、階調性を保つことができるようになる。
ステップS411では、ステップS410又はステップS406で生成された画像データを、ステップS408又はステップS404によって変更されたパラメータに従って、画像形成装置232が出力する。
【0046】
前記実施の形態においては、画像形成装置として電子写真方式のプリンタを示したが、電子写真方式の複写機、ファックス、複合機(多機能複写機とも呼ばれ、スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等の機能を有している)等にも適用することができる。
前記実施の形態においては、情報画像としてバーコードを示したが、QRコード等の2次元バーコード、グリフコード(例えば特開平06−75795号公報に開示されている)、ウォーターマーク等の情報画像に適用することもできる。
前記実施の形態においては、画像処理部212が情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行うことを示したが、もちろんのことながら通常の印刷画質よりも向上させるような画像処理であってもよく、上記した画像処理に限られる必要はなく、他の画像処理であってもよい。
【0047】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納することも可能であり、その場合は、例えば以下の発明としても把握することができる。
画像処理システムに、
データを図形パターンとして表す情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定機能と、
前記設定機能によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う画像処理機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラムを記録した画像処理システム読み取り可能な記録媒体。
【0048】
画像処理システムに、
電子写真方式による画像形成のための画像データ及びデータを図形パターンとして表す情報画像に関する処理を行うか否かを指定する処理符号を受け付ける受付機能と、
前記受付機能によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定機能と、
前記受付機能によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、前記受付機能によって受け付けられた画像データに対して、画像処理を行う画像処理機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラムを記録した画像処理システム読み取り可能な記録媒体。
「プログラムを記録した画像処理システム読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録された画像処理システムで読み取り可能な記録媒体をいう。
【0049】
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、上記のプログラムまたはその一部は、上記記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能である。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に乗せて搬送することも可能である。
さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】印刷処理システム全体の構成例を示すブロック図である。
【図2】印刷処理システム全体のハードウェア構成例について説明する図である。
【図3】画像形成部のハードウェア構成例について説明する図である。
【図4】印刷処理システム全体で行われる印刷処理について説明するフローチャートを示す図である。
【図5】階調性の補正例について説明する図である。
【図6】文字の線太さを補正する例について説明する図である。
【符号の説明】
【0051】
110…モード情報
120…プリンタファイル
210…主制御部
211…モード情報判定部
212…画像処理部
220…プリンタコントロール部
221…モード情報比較部
222…パラメータ設定部
230…画像出力部
231…画像形成制御部
232…画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを図形パターンとして表す情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定手段と、
前記設定手段によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う画像処理手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
電子写真方式による画像形成のための画像データ及びデータを図形パターンとして表す情報画像に関する処理を行うか否かを指定する処理符号を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定手段と、
前記受付手段によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、前記受付手段によって受け付けられた画像データに対して、画像処理を行う画像処理手段
を具備することを特徴とする画像処理システム。
【請求項3】
前記画像処理手段は、前記受付手段によって受け付けられた画像データに対して、前記設定手段によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う
ことを特徴とする請求項2記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記設定手段は、現在設定されているプロセス条件と異なる場合にプロセス条件を設定する
ことを特徴とする請求項2または3記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記設定手段によって設定されるプロセス条件は、細線が先鋭になる条件とする
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記設定手段によって設定されるプロセス条件は、レーザ光量、帯電バイアス、現像バイアス、現像バイアス率のうちのいずれか1つ以上である
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記画像処理手段によって行われる画像処理は、第1の閾値よりも小である文字の太さを太くする処理、第2の閾値よりも細い線幅を太くする処理、階調性を補正する処理のうちのいずれか1つ以上である
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記受付手段によって受け付けられる処理符号は、操作者によって指定されたものである
ことを特徴とする請求項2、3、4、5、6または7記載の画像処理システム。
【請求項9】
対象とする画像は多色画像であり、
前記設定手段によって設定されるプロセス条件は、情報画像の色である画像に対して行う
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の画像処理システム。
【請求項10】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の画像処理システムと、
前記画像処理システムの設定手段によって設定されたプロセス条件によって、前記画像処理システムの画像処理手段によって画像処理された画像を、電子写真方式による画像形成を行う画像形成手段
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
画像処理システムに、
データを図形パターンとして表す情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定機能と、
前記設定機能によって設定されたプロセス条件のもとで、情報画像以外の画像の画質劣化を防ぐための画像処理を行う画像処理機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項12】
画像処理システムに、
電子写真方式による画像形成のための画像データ及びデータを図形パターンとして表す情報画像に関する処理を行うか否かを指定する処理符号を受け付ける受付機能と、
前記受付機能によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、情報画像の読取に適した電子写真方式による画像形成のプロセス条件を設定する設定機能と、
前記受付機能によって受け付けられた処理符号が情報画像に関する処理を行うことを指定する処理符号である場合は、前記受付機能によって受け付けられた画像データに対して、画像処理を行う画像処理機能
を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−320089(P2007−320089A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−150777(P2006−150777)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】