説明

画像処理システム

【課題】カタログや仕様書等の複写元の資料の更新情報を管理し、これら資料を複写するときに、常に最新の資料を出力できるようにする。
【解決手段】画像読取手段200は、記録媒体に記録された画像を読み取る。画像形成手段201は、画像読取手段200で読み取った画像に従って他の記録媒体上に画像形成を行う。そして画像管理情報取得手段202は、画像読取手段200が読み取った画像から、所定の形式の画像管理情報を取得する。更新データ取得手段203は、画像管理情報取得手段202が取得した画像管理情報に基づいて、記憶装置205にアクセスし、画像読取手段200で読み取った画像に関する最新の更新データを取得する。そして画像形成手段201は、画像読取手段200が読み取った画像に代えて、更新データ取得手段203が取得した更新データを画像形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システムに関し、より詳細には、カタログや仕様書等の資料のバージョンアップ情報を管理し、複写時に最新バージョンの資料を画像形成できるようにした画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば各種工業製品等の販売活動や、それら製品に関するサービス提供の場において、対象製品のカタログや仕様書等の資料が頒布されている。このようなカタログや仕様書等の資料は、例えば営業マンやサービスマン等によって複写され、その複写物を営業マンやサービスマン等が携行して顧客等に頒布される。
【0003】
特許文献1には、一度複写した原稿を再度プリントするときに、オリジナル原稿がなくてもその画像を再度複写可能とする画像処理装置が開示されている。
ここでは、画像処理装置は、外部記憶装置から画像を読み出し、RAMに一時的に格納する。そしてプリント処理開始指示に従って、プリンタに画像出力させる。次いで全ての原稿がプリント出力されたかを判断し、全てのプリントが終了していれば、再プリントに関する履歴情報を外部記憶装置または別の不揮発性メモリデバイスに保存する。
【特許文献1】特開2001−154541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなカタログや仕様書等の資料は、内容の追加や変更等の編集により更新(バージョンアップ)されることが一般的であり、製品によってはこのような更新が頻繁に行われるものもある。またこのような編集による更新のみならず、そのカタログや仕様書等の資料に関連する資料が付加されたり、その関連資料が更に更新されたりする。
【0005】
しかしながら、上記のように複写して使用するような資料において、更新情報の管理が十分かつ確実に行われていないのが実情である。
例えば、上記のような営業マン等が保持しているカタログや仕様書等の資料について、その資料が更新されているにもかかわらず、それを知らずに更新前の古い資料を複写して顧客等に頒布してしまう場合がある。
また、カタログ等の資料に更新日やバージョン情報が明示されていない場合には、これを保持する営業マンやサービスマン等は、最新の資料ではないにもかかわらず、最新の資料であると勘違いして使用してしまう、とういうケースも考えられる。
【0006】
特許文献1の画像処理装置は、原稿を複写したときに、その複写データを保存することで、オリジナル原稿が無くても再プリントを可能にしたものであるが、上記のような日々更新される資料等の更新情報を管理し、複写時に常に最新の資料を複写できるようにした思想については、なんら開示されていない。
【0007】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、カタログや仕様書等の複写元の資料の更新情報を管理し、これら資料を複写するときに、常に最新の資料を出力できるようにした画像処理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述のごとき課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、記録媒体に記録された画像を読み取る画像読取手段と、画像読取手段で読み取った画像に従って他の記録媒体上に画像形成を行う画像形成手段とを有する画像処理システムにおいて、画像読取手段が読み取った画像から、所定の形式の画像管理情報を取得する画像管理情報取得手段と、画像管理情報取得手段が取得した画像管理情報に基づいて、所定の記憶装置にアクセスし、画像読取手段で読み取った画像に関する最新の更新データを取得する更新データ取得手段とを有し、画像形成手段は、更新データ取得手段が取得した更新データを画像形成可能としたことを特徴としたものである。
【0009】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、画像形成手段は、更新データ取得手段が記憶装置にアクセスした際に、画像読取手段で読み取った画像に関する更新データが記憶装置に存在する場合には、取得した更新データを画像形成し、更新データが存在しない場合には、画像読取手段で読み取った画像を画像形成することを特徴としたものである。
【0010】
第3の技術手段は、第2の技術手段において、画像形成手段が、最新の更新データに関連付けられて設定されている関連データがある場合には、関連データを取得して画像形成することを特徴としたものである。
【0011】
第4の技術手段は、第3の技術手段において、更新データの取得処理、及び関連データの取得処理をそれぞれ実行するか否かをユーザ設定可能としたことを特徴としたものである。
【0012】
第5の技術手段は、第1ないし第4のいずれか1の技術手段において、更新データ及び/または関連データに従って画像形成した場合に、更新データ及び/または関連データである旨を報知する報知手段を有することを特徴としたものである。
【0013】
第6の技術手段は、第1ないし第5のいずれか1の技術手段において、画像管理情報には、記憶装置に対するアクセスを可能とする記憶装置の位置情報と、画像管理情報が付与された画像の種類を識別するための画像識別情報と、画像管理情報が付与された画像の更新日情報もしくはバージョン情報と、を含むことを特徴としたものである。
【0014】
第7の技術手段は、第1ないし第6のいずれか1の技術手段において、画像管理情報が、二次元コードによってコード化されていることを特徴としたものである。
【0015】
第8の技術手段は、第1ないし第7のいずれか1の技術手段において、画像処理システムは、記憶装置を有し、画像読取手段、画像形成手段、画像管理情報取得手段、及び更新データ取得手段を有する複合機と、複合機との間で通信回線を介して接続されるサーバ装置とによって構成され、記憶装置は、サーバ装置に内蔵または接続されることを特徴としたものである。
【0016】
第9の技術手段は、第1ないし第7のいずれか1の技術手段において、画像処理システムが、記憶装置を有し、画像読取手段、画像形成手段、画像管理情報取得手段、及び更新データ取得手段を有する複合機により構成され、記憶装置は、複合機に内蔵または接続されることを特徴としたものである。
【0017】
第10の技術手段は、第8または第9の技術手段における画像処理システムにおいて、記憶装置に記憶される画像情報が、画像の種類を識別するための所定形式の画像識別情報と、画像の更新日情報または画像のバージョン情報とを含む更新履歴情報によって管理されていることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、カタログや仕様書等の複写元の資料の更新情報を管理し、これら資料を複写するときに、常に最新の資料を出力することができる。
すなわち本発明では、原稿の読取時に原稿に記録された画像管理情報を読み取って、その画像管理情報に基づいて所定の記憶装置を検索し、最新の情報が公開されている場合にはその最新情報を印刷することにより、最新の情報を簡単に入手することが可能となる。またコピー元の検索情報から、例えばリコールやクレーム情報などの関連データも抽出可能とすることで、対象の製品等に関する全ての情報を入手することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の画像処理システムが適用可能なデジタル複合機の構成例を説明するための図である。
デジタル複合機1は、演算を行うCPU及び演算に伴う一時的な情報を記憶するRAM等からなる機器制御部14を備えている。機器制御部14には、デジタル複合機1を制御する制御プログラムを記憶したROMが含まれる。また、機器制御部14には、デジタル複合機1が行う処理を管理するための管理情報(各種の制御情報)を記憶するメモリである管理部17が接続されている。
【0020】
機器制御部14には、記録用紙に記録された画像を読み取って画像データを生成する画像読取部11が接続される。画像読取部11には、原稿画像を画像データとして取り込むためのCCD11aと、原稿の有無を検知する原稿検知センサ11bとが設けられている。
【0021】
また、機器制御部14には、記録用紙上に画像データを形成する画像形成部13が接続される。画像形成部13には、画像データを一時的に記憶するメモリ13aと、メモリ13aが記憶した画像データから画像を形成して記録用紙に記録する印字部(LSU)13bと、印字部13bで画像形成するための給紙用のトレイ13c,13dとが設けられる。
【0022】
そして、デジタル複合機1は、画像読取部11が生成した画像データをメモリ13aに一旦記憶させた後、印字部13bで画像を形成することができる。なお、メモリ13aに一旦記憶させた画像データは、暗号化復合化部13eにて暗号化した後、ハードディスク(HD)16に記憶するようにしてもよい。その場合、HD16から読み出した画像データを暗号化復号化部13eで復号化してメモリ13aに読み出すことで、印字部13bへの画像データの伝送を可能にする。このようにして、デジタル複合機1は複写機として機能する。
また機器制御部14のROMには、記憶装置に保持された更新データにアクセスするための画像管理情報をデコードするためのプログラムが保持される。機器制御部14は、画像読取部11が読み取ったコード画像をデコードして、画像管理情報を取得する。
【0023】
また、機器制御部14には、ファクシミリ通信を行うFAXモデム18が接続される。FAXモデム18は公衆回線網N3に接続されている。
そしてデジタル複合機1は、画像読取部11が生成し、もしくは外部から取得してメモリ13aやHD16に記憶させた画像データを、FAXモデム18に接続された公衆回線網N3を介して他のファクシミリ装置4へファクシミリ送信することができる。これによりScan to FAX機能を実現することができる。
【0024】
また、デジタル複合機1は、公衆回線網N3を介して他のファクシミリ装置4から送信された画像データをFAXモデム18で受信し、画像形成部13で画像を形成することができる。このようにして、デジタル複合機1はファクシミリ装置として機能する。
【0025】
また、機器制御部14には、デジタル複合機1が外部と情報を送受信するための通信部(送受信手段)15が接続される。通信部15は、社内LAN等の通信ネットワークN1に接続可能である。また通信ネットワークN1には、複数のパーソナルコンピュータ(PC)5が接続可能である。
デジタル複合機1が単独で動作している通常の状態では、通信部15は通信ネットワークN1に接続され、通信ネットワークN1を介してPC5との間で情報を交換する。
【0026】
デジタル複合機1は、画像読取部11が生成した画像データを通信部15からPC5に送信することができる。この場合、デジタル複合機1はネットワークスキャナ装置として機能する。なお、生成した画像データをHD16に保存する場合には、デジタル複合機1は、単なるスキャナ装置として機能する。
【0027】
また、デジタル複合機1は、PC5から送信された画像データを通信部15で受信し、画像形成部13で画像を形成することができる。このようにして、デジタル複合機1はプリンタ装置として機能する。
【0028】
通信ネットワークN1は、更にインターネット等の広域通信ネットワークN2に接続されている。通信部15は、広域通信ネットワークN2に接続されたインターネットファクシミリ装置2や外部PC3との間で画像データを送受信することができる。このようにして、デジタル複合機1は、インターネットファクシミリ装置として機能し、また画像データを添付して電子メールを送信するメール送信装置や、画像データをFTP(File Transfer Protocol)で送信するデータ送信装置として機能する。
【0029】
また、機器制御部14には、使用者からの操作指示を受け付ける操作部12が接続される。操作部12は、使用者の操作により制御命令などの情報が入力されるタッチパネルやテンキー等の入力部12aと、操作のために必要な情報を表示する液晶パネル等の表示部12bとからなっている。
操作部12には、デジタル複合機1の管理者や利用者(すなわち操作者)を認証するための認証コードが入力される。また、認証コードは、FAXモデム18や通信部15を介して外部機器から入力する場合もある。
また機器制御部14には、HD16に記録保持されているデータを消去する消去手段19が接続される。
【0030】
そして本発明に関わる実施形態の特徴として、デジタル複合機1は、画像読取部11で読み取った画像データを複写するときに、読み取った画像に所定の画像管理情報が含まれている場合、その画像管理情報に基づいて所定の記憶装置にアクセスする。そして記憶装置に、その画像に関する最新の更新データ及び関連データがあればそれを取得し、取得したデータを印刷出力することができる。
以下にこのような本発明に関わる処理例についてさらに詳細に説明する。
【0031】
図2は、本発明の画像処理システムに適用される画像管理情報の作成例を説明するための図である。
画像処理システムにおける画像データの管理を有効に機能させるために、図2(A)に示すカタログや仕様書等の資料100に対して、所定の画像管理情報を付与しておく。本例では、画像管理情報は、図2(B)に示すように、二次元コード101によってコード化されている。二次元コード101としては例えばQRコードを適用することができる。
【0032】
画像管理情報には、デジタル複合機1が所定の記憶装置にアクセス可能とするための記憶装置の位置情報と、画像の種類を識別するための画像識別情報と、その画像の更新日情報もしくはその画像のバージョン情報とが含まれている。この位置情報により、デジタル複合機1は、所定の記憶装置にアクセスすることができる。位置情報としては、例えば、記憶装置を保持するサーバのアドレス及びフォルダ情報などを用いることができる。また画像の種類を識別する画像識別情報としては、例えば、カタログや仕様書の種類を特定できるファイル名などを用いることができる。
【0033】
画像管理情報としては、上記のような二次元コードのみならず、一次元のバーコードを用いてもよい。また上記の位置情報や画像の更新情報が対応付けられる情報であれば、適宜採用することができる。二次元コードは、比較的情報量も多く、極小スペースに配置可能であるため、本発明に適用する画像管理情報として好適である。
【0034】
図3は、本発明の画像処理システムの機能を説明するための機能ブロック図である。
画像読取手段200は、記録紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。この画像読取手段200は、図1のデジタル複合機1の画像読取部11に該当する。
また画像形成手段201は、画像読取手段200で読み取った画像に従って、記録紙等の記録媒体上に画像形成を行うことができる。画像形成手段201は、図1のデジタル複合機1の画像形成部13に該当する。
【0035】
画像管理情報取得手段202は、画像読取手段200が読み取った画像から、例えば上記図2に示したような所定形式の画像管理情報を取得する。そして更新データ取得手段203は、画像管理情報取得手段202が取得した画像管理情報に基づいて、記憶装置205にアクセスし、画像読取手段200で読み取った画像に関する最新の更新データ及び関連データを取得する。
画像管理情報取得手段202は、図1のデジタル複合機1の機器制御部14が該当し、また更新データ取得手段203は、デジタル複合機1の機器制御部14及び記憶装置の位置に応じて通信部15が該当する。
【0036】
記憶装置205は、例えば、デジタル複合機1に通信回線を介して接続されるサーバ装置に内蔵または接続されるHDD等であってもよく、またデジタル複合機1に内蔵または接続されたHDD等であってもよい。
そして画像形成手段201は、更新データ取得手段203が取得した更新データを画像形成することができる。
このときに、画像形成手段201は、更新データ取得手段203が記憶装置205にアクセスした際に、画像読取手段200で読み取った画像に関する更新データが記憶装置205に存在する場合には、記憶装置205から取得した更新データを画像形成する。また記憶装置205に更新データが存在しない場合には、画像読取手段200で読み取った画像を画像形成することができる。
【0037】
また画像形成手段201は、最新の更新データに関連付けられて設定されている他の関連データが記憶装置205にある場合には、その関連データを取得して画像形成を行う。
これら更新データの取得処理、及び関連データの取得処理をそれぞれ実行するか否かは、ユーザ設定が可能である。
【0038】
図4は、記憶装置に記憶保持される画像の更新履歴情報の一例を示す図である。ここでは、記憶装置205が遠隔のサーバ装置に保持され、カタログ及びサービス資料の画像情報とその更新履歴とを記憶装置205に記憶させておくものとする。
更新履歴情報の項目には、カタログA,B,Aのサービス資料等のファイル名と、それらファイルのバージョンと、ファイルが更新された日付けと、そのファイルに関連付けられている関連データとが設定されている。そしてこれらの設定項目に従って、カタログやサービス資料の更新履歴が管理されている。
【0039】
カタログのバージョンアップは、例えばカタログ画像に変更や付加あるいは削除等の編集が加えられて画像が更新されていることを示す。また関連データは、特定のバージョンのカタログに対して関連付けられているサービス資料等の関連資料があることを示している。また関連データとしては、例えばリコールやクレーム情報など、対象製品に関する各種情報を設定することができる。
【0040】
上記のような記憶装置205に記憶保持される更新履歴情報では、バージョン情報と更新日付け情報のいずれか一方を管理するようにしてもよい。
すなわち、更新履歴情報は、ファイル名などの画像の種類を識別するための所定形式の画像識別情報と、画像の更新日情報または画像のバージョン情報とを含む更新履歴情報によって管理されるようにする。
【0041】
更新データ取得手段203は、画像管理情報取得手段202が取得した画像管理情報を用いて、その画像が最新のものかどうか判別する。上述したように、画像管理情報には、記憶装置に対するアクセスを可能とする記憶装置の位置情報と、画像管理情報が付与された画像の種類を識別するための画像識別情報と、画像管理情報に対応する画像の更新日情報もしくは所定形式のバージョン情報とが含まれている。画像識別情報は、ここでは、カタログA,B,サービス資料等のファイル名である。
【0042】
従って、更新データ取得手段203は、画像管理情報のファイル名と同一のファイルで、画像管理情報の更新日もしくはバージョンよりも新しい更新日もしくはバージョンのファイルがあれば、そのファイルに該当するデータを更新データとして取得する。またこのときにその更新データに対して、所定の関連データが関連付けられていれば、その関連データも取得する。この場合、取得すべき最新の更新データがなく、関連データのみがある場合には、その関連データのみを取得する。
このときの更新データの取得処理、及びその関連データの取得処理を実行するかどうかは、それぞれユーザ設定が可能である。
【0043】
また更新データ取得手段203は、取得すべき更新データや関連データが記憶装置205になければ、これらの取得は行なわない。この場合、画像形成手段201は、画像読取手段200で読み取った画像をそのまま画像形成することができる。
【0044】
報知手段204は、画像形成手段201が、更新データや関連データに従って画像形成した場合に、更新データや関連データを画像形成した旨を報知する。
具体的には、報知手段204は、更新データや関連データで画像形成したことを示す情報を画像表示する。この場合、図1に示す画像形成装置1では、表示部12bに更新データや関連データによる画像形成であることを表示させる。また、音声合成などの手法を用いて、更新データや関連データによる画像形成であることを音声により報知してもよい。
【0045】
次に、上記のような画像取得処理時の操作手順を、デジタル複合機1の操作部12の画面例を参照しながら説明する。
図5は、図1のデジタル複合機における操作部の一例を示す図である。
操作パネル20は、図1の入力部12a及び表示部12bに該当する。この操作パネル20には、スタートキー21a及び全解除キー21bによる主キー21が設けられている。またこれらの他に、テンキー22、ドキュメントファイリングキー23、ファックス/イメージ送信キー24、コピーキー25、ジョブ状況キー26、ユーザ設定キー27、及びタッチパネル28が設けられている。
【0046】
ドキュメントファイリングキー23、ファックス/イメージ送信キー24、コピーキー25、ジョブ状況キー26は、タッチパネル28上に、これら各キーに該当するGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を表示させるためのキーである。
【0047】
上記ドキュメントファイリングキー23により、タッチパネル28の表示をドキュメントファイリングモード画面に切り替えることができる。ドキュメントファイリングモードは、HD16などに保存した原稿画像データを、必要に応じて呼び出して印刷などの再操作を行うためのモードである。
またファックス/イメージ送信キー24により、ネットワースキャナやファックスモードの画面をタッチパネル28に表示させることができる。
【0048】
コピーキー25により、コピーモードの画面をタッチパネル28に表示させることができる。またジョブ状況キー26により、現在のジョブ状況をタッチパネル28に表示させることができる。ジョブ状況として、例えば、予約・実行中または処理が完了したジョブのリストを表示させることができる。この画面でジョブの内容を確認したり、予約中の印刷順位を移動したり、特定のジョブを中止させることができる。
【0049】
ユーザ設定キー27は、タッチパネル28の表示画面をユーザ設定画面へ移行させるためのキーである。ユーザ設定画面では、ドキュメントファイリングのユーザ名やフォルダ名の登録・修正・削除、あるいはキーオペレータープログラムやプリンタ環境設定などを行うことができる。
【0050】
図5では、コピーモード時のタッチパネル28の基本画面例を示している。コピーモードの基本画面では、原稿検知機能の表示・設定を行うための原稿キー28a、コピー濃度の表示・設定を行うためのコピー濃度キー28b、用紙選択の表示・設定を行うための用紙キー28c、コピー倍率の表示・設定を行うための倍率キー28dが表示される。
さらにこの基本画面では、とじしろ設定や枠消去、大量原稿モード、タンデムコピー等の特別機能を設定するための特別機能キー28e、片面/両面コピーを設定するための両面コピーキー28f、コピーの仕上がり状態を画面上で確認するための仕上げキー28g、読み込んだ画像データをHD16等に記憶させておくためのファイリングキー28h等が表示される。
【0051】
そして上記基本画面には、本発明に関わる履歴印刷キー28iが表示される。この履歴印刷キー28iの表示により、ユーザは、画像読取部11で読み取らせた画像データに基づいて、履歴印刷機能のオン/オフを確認することができる。履歴印刷機能は、上記図4に示したような更新履歴情報に基づいて、更新データや関連データを取得して画像形成(印刷出力)させる機能である。以下に履歴印刷処理の画面を参照しながら設定操作例を説明する。
【0052】
図6は、履歴印刷処理の設定画面に入るための認証入力画面例を示す図である。
履歴印刷処理は、装置のサービスマンや管理者等、特定の設定権限をもつキーオペレータのみにより設定可能とする。
この場合、まず図5に示すユーザ設定キー27を押すと、図6(A)に示すようなユーザ設定画面30が表示される。ユーザ設定画面30には、総使用枚数表示31、画面コントラスト32、データリストプリント33、日付・時刻設定34、給紙トレイ設定35、相手先登録36、等の設定項目キーが表示され、これら設定項目キーに従って、各項目に従う設定を行うことができる。
【0053】
ユーザ設定画面30には、さらにキーオペレータープログラムキー37が設けられ、これを押すと、図6(B)に示すようなキーオペレーターコード入力画面40が表示される。そして、キーオペレータが、キーオペレーターコード入力部41に対して所定のコードを入力する(図6(C))。
【0054】
図7は、キーオペレータープログラムのメニュー画面例を示す図である。
図6(C)のキーオペレーターコード入力画面で入力されたコードが認証されると、図7に示すような、キーオペレータープログラムのメニュー画面50が表示される。キーオペレータープログラムのメニュー画面50には、部門別の枚数集計や使用枚数制限などを設定するための部門管理キー51、セーブモードなどの省エネルギー設定を行うための省エネルギー設定キー52、キータッチ音やオートクリアモード等の操作に関わる設定を行うための操作設定キー53、周辺装置の使用禁止等を設定するためのデバイス設定キー54、インタフェースやネットワーク等の各種システム管理用の設定を行うためのシステム管理設定キー55が設けられる。
【0055】
さらにキーオペレータープログラムのメニュー画面50には、コピーモード時の濃度や倍率等、各種のコピー条件の設定を行うためのコピー設定キー56、ファクス送信や画像(イメージ)送信時の各種条件設定を行うためのファックス/イメージ送信設定キー57、キーオペレータだけが印刷できるリストやレポートの印刷を行うためのリスト/レポートプリントキー58、キーオペレーターコードや登録番号を変更するためのキーオペレーターコード変更キー59、プロダクトキー(暗証番号)の入力操作を行うためのプロダクトキー入力キー60、及び本発明に関わる履歴印刷キー61が設けられている。
【0056】
図8は、キーオペレータープログラムの履歴印刷設定画面を示す図である。図7の履歴印刷キー61を押すと、図8に示すような履歴印刷設定画面70が表示される。
履歴印刷設定画面70では、更新データの表示71、更新データの印刷72、関連データの表示73、関連データの印刷74のそれぞれの項目に対するチェックボックスが設定されている。これらのチェックボックスのチェックに応じて、最新の更新データの表示・印刷、関連データの表示・印刷処理を実行させることができる。
【0057】
なお、更新データの表示71、及び関連データの表示73が有効設定されている場合、タッチパネル28の表示画面に、これら更新データや関連データが記憶装置204に存在していることを示す表示を行う。またこのときに、更新データや関連データのデータ量(ページ数等)を表示してもよく、またデータのイメージをサムネイル等によって表示させるようにしてもよい。
【0058】
図9は、履歴印刷設定の実行/中止画面を示す図である。図8のOKキー75を押すと、図9に示す履歴印刷設定の実行/中止設定画面80が表示される。
この画面で実行キー81を押すことにより、図8のチェックボックスの状態が有効となり、また履歴印刷中止キー82を押すことにより、履歴印刷処理そのものを無効とすることができる。
【0059】
図10は、図9の設定画面80で実行キー81により履歴印刷を設定した後のタッチパネルの表示画面を示す図である。
表示画面90の履歴印刷キー28iは、“履歴印刷オン”と表示され、履歴印刷処理が有効になっていることが示される。
【0060】
図11は、画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの表示例を示す図である。例えば図10のような状態で、記録紙に記録された画像を画像読取部12で読み取って、画像形成部13で画像形成(複写)する場合、その記録紙に図2のような画像管理情報が付与されていれば、デジタル複合機1では上述の履歴印刷処理を開始する。
【0061】
そして、記憶装置205に更新された画像データが存在した場合、図11に示すような“更新されたデータが存在します 更新データを印刷します”という報知情報を表示する。この場合、図8の履歴印刷設定画面70において、更新データの表示71、及び更新データの印刷72がチェックされているものとする。表示画面90のOKキー91が押されると、デジタル複合機1は、記憶装置205から更新データを取得し、読み取った画像に代えて更新データを画像形成(印刷出力)する。
【0062】
図12は、画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの他の表示例を示す図である。デジタル複合機1で上述の履歴印刷処理を開始し、記憶装置205に関連データが存在した場合、図12に示すような“関連するデータが存在します 関連データを印刷します”という報知情報を表示する。この場合、図8の履歴印刷設定画面70において、関連データの表示73、及び関連データの印刷74がチェックされているものとする。
【0063】
表示画面90のOKキー91が押されると、デジタル複合機1は、記憶装置205から更新データを取得し、読み取った画像に加えて関連データを画像形成(印刷出力)する。また読み取った画像を更新データに置き換える場合は、その更新データ加えて関連データを印刷出力する。
【0064】
図13は、画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの更に他の表示例を示す図である。デジタル複合機1で上述の履歴印刷処理を開始し、記憶装置205に更新データや関連データのファイルが存在しなかった場合、図13に示すような“指定のファイルが存在しません この原稿をコピーしますか?”という情報を表示する。
【0065】
この場合、表示画面90のOKキー91が押されたならば、読み取った原稿画像をそのままコピー(画像形成)し、キャンセルキー92が押されたならば、読み取った原稿画像のコピーもキャンセルする。
【0066】
図14は、画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの処理例を説明するためのフローチャートである。ここでは、図3の機能ブロックを参照しながら説明する。
まず、画像読取手段200によって原稿画像を読み取る(ステップS1)。そして画像管理情報取得手段202は、二次元コード等の画像管理情報が原稿画像に含まれているかどうかを判別する(ステップS2)。
【0067】
次いで画像管理情報取得手段202は、読み取った画像管理情報から、記憶装置205の位置情報を抽出し、データ(更新データ,関連データ)の保存先を特定する(ステップS3)。また画像識別情報として、ここではデータのファイル名を特定する(ステップS4)。
そして更新データ取得手段203は、特定したデータの保存先にアクセスし(ステップS5)、特定したファイル名のファイルがあるかどうかを判別する(ステップS6)。
【0068】
記憶装置205に特定したファイルがなければ、表示画面にエラーメッセージを表示し(ステップS17)、継続してコピーする(画像読取手段で読み取った画像をそのままコピーする)かどうか判別する(ステップS18)。ここでは例えば、図13のような画面90を表示させ、コピーに関するユーザ入力を要求する。そして継続してコピーするのであれば、通常のコピー処理を行い(ステップS19)、コピーを終了する。
【0069】
また上記ステップS6で、読み取った画像データから特定したファイルがあれば、さらに更新データ取得手段203は、記憶装置205のバージョンアップファイルを検索する(ステップS7)。ここでは画像管理情報に含まれる更新日付情報やバージョン情報を使用して、記憶装置205に記憶されたバージョンアップファイルを検索する(ステップS8)。
そして上記検索の結果バージョンアップファイルがあれば、その旨のメッセージを表示する(ステップS9)。またバージョンアップファイルがなければ、ステップS18に進んで、継続してコピーするかどうかを判断する。
【0070】
バージョンアップファイルのメッセージ表示を行った後、さらに印刷の可否を判断する(ステップS10)。ここでは、例えば図11に示す表示画面90のOKキー91またはキャンセルキー92が押されたかどうかを検出し、それに応じて印刷の可否を判断する。
そして印刷を行わないのであれば処理を終了し、印刷を行うのであれば、画像形成手段201によりそのファイルを印刷する(ステップS11)。
【0071】
そしてさらに更新データ取得手段203は、記憶装置205に関連データのファイルがあるかどうかを検索する(ステップS12,S13)。関連データのファイルがあれば、メッセージ表示を行った後(ステップS14)、さらに印刷の可否を判断する(ステップS15)。ここでは、例えば図12に示す表示画面90のOKキー91またはキャンセルキー92が押されたかどうかを検出し、それに応じて印刷の可否を判断する。
そして印刷を行わないのであれば処理を終了し、印刷を行うのであれば、画像形成手段201によりその関連データのファイルを印刷する(ステップS16)。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の画像処理システムが適用可能なデジタル複合機の構成例を説明するための図である。
【図2】本発明の画像処理システムに適用される画像管理情報の作成例を説明するための図である。
【図3】本発明の画像処理システムの機能を説明するための機能ブロック図である。
【図4】記憶装置に記憶保持される画像の更新履歴情報の一例を示す図である。
【図5】図1のデジタル複合機における操作部の一例を示す図である。
【図6】履歴印刷処理の設定画面に入るための認証入力画面例を示す図である。
【図7】キーオペレータープログラムのメニュー画面例を示す図である。
【図8】キーオペレータープログラムの履歴印刷設定画面を示す図である。
【図9】履歴印刷設定の実行/中止画面を示す図である。
【図10】図9の設定画面で実行キーにより履歴印刷を設定した後のタッチパネルの表示画面を示す図である。
【図11】画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの表示例を示す図である。
【図12】画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの他の表示例を示す図である。
【図13】画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの更に他の表示例を示す図である。
【図14】画像管理情報が付与された画像を読み取って複写するときの処理例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1…デジタル複合機、2…インターネットファクシミリ装置、3,5…PC、4…ファクシミリ装置、11…画像読取部、11a…CCD、11b…原稿検知センサ、12…画像読取部、12…操作部、12a…入力部、12b…表示部、13…画像形成部、13a…メモリ、13b…印字部、13c,13d…トレイ、13e…暗号化復号化部、14…機器制御部、15…通信部、16…HD、17…管理部、18…FAXモデム、19…消去手段、20…操作パネル、21…主キー、21a…スタートキー、21b…全解除キー、22…テンキー、23…ドキュメントファイリングキー、24…ファックス/イメージ送信キー、25…コピーキー、26…ジョブ状況キー、27…ユーザ設定キー、28…タッチパネル、28a…原稿キー、28b…コピー濃度キー、28c…用紙キー、28d…倍率キー、28e…特別機能キー、28f…両面コピーキー、28g…仕上げキー、28h…ファイリングキー、28i…履歴印刷キー、30…ユーザ設定画面、31…総使用枚数表示、32…画面コントラスト、33…データリストプリント、34…日付・時刻設定、35…給紙トレイ設定、36…相手先登録、37…キーオペレータープログラムキー、41…キーオペレーターコード入力部、50…メニュー画面、51…部門管理キー、52…省エネルギー設定キー、53…操作設定キー、54…デバイス設定キー、55…システム管理設定キー、56…コピー設定キー、57…ファックス/イメージ送信設定キー、58…リスト/レポートプリントキー、59…キーオペレーターコード変更キー、60…プロダクトキー入力キー、61…履歴印刷キー、70…履歴印刷設定画面、71…更新データの表示、72…更新データの印刷、73…関連データの表示、74…関連データの印刷、75…OKキー、80…設定画面、81…実行キー、90…表示画面、91…OKキー、92…キャンセルキー、200…画像読取手段、201…画像形成手段、202…画像管理情報取得手段、203…更新データ取得手段、204…報知手段、205…記憶装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録された画像を読み取る画像読取手段と、
該画像読取手段で読み取った画像に従って他の記録媒体上に画像形成を行う画像形成手段とを有する画像処理システムにおいて、
前記画像読取手段が読み取った画像から、所定の形式の画像管理情報を取得する画像管理情報取得手段と、
該画像管理情報取得手段が取得した前記画像管理情報に基づいて、所定の記憶装置にアクセスし、前記画像読取手段で読み取った画像に関する最新の更新データを取得する更新データ取得手段とを有し、
前記画像形成手段は、前記更新データ取得手段が取得した更新データを画像形成可能としたことを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理システムにおいて、
前記画像形成手段は、前記更新データ取得手段が前記記憶装置にアクセスした際に、前記画像読取手段で読み取った画像に関する更新データが前記記憶装置に存在する場合には、該取得した更新データを画像形成し、該更新データが存在しない場合には、前記画像読取手段で読み取った画像を画像形成することを特徴とする画像処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理システムにおいて、
前記画像形成手段は、前記最新の更新データに関連付けられて設定されている関連データがある場合には、該関連データを取得して画像形成することを特徴とする画像処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の画像処理システムにおいて、
前記更新データの取得処理、及び前記関連データの取得処理をそれぞれ実行するか否かをユーザ設定可能としたことを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1に記載の画像処理システムにおいて、
前記更新データ及び/または関連データに従って画像形成した場合に、更新データ及び/または関連データである旨を報知する報知手段を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1に記載の画像処理システムにおいて、
前記画像管理情報には、前記記憶装置に対するアクセスを可能とする記憶装置の位置情報と、該画像管理情報が付与された画像の種類を識別するための画像識別情報と、該画像管理情報が付与された画像の更新日情報もしくはバージョン情報と、を含むことを特徴とする画像処理システム。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1に記載の画像処理システムにおいて、
前記画像管理情報は、二次元コードによってコード化されていることを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1に記載の画像処理システムにおいて、
該画像処理システムは、前記記憶装置を有し、
前記画像読取手段、前記画像形成手段、前記画像管理情報取得手段、及び前記更新データ取得手段を有する複合機と、該複合機との間で通信回線を介して接続されるサーバ装置とによって構成され、
前記記憶装置は、前記サーバ装置に内蔵または接続されることを特徴とする画像処理システム。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか1に記載の画像処理システムにおいて、
該画像処理システムは、前記記憶装置を有し、
前記画像読取手段、前記画像形成手段、前記画像管理情報取得手段、及び前記更新データ取得手段を有する複合機により構成され、
前記記憶装置は、該複合機に内蔵または接続されることを特徴とする画像処理システム。
【請求項10】
請求項8または9に記載の画像処理システムにおいて、前記記憶装置に記憶される画像情報は、画像の種類を識別するための所定形式の画像識別情報と、画像の更新日情報または画像のバージョン情報とを含む更新履歴情報によって管理されていることを特徴とする画像処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−266962(P2007−266962A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−88769(P2006−88769)
【出願日】平成18年3月28日(2006.3.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】