説明

画像処理装置、及びプログラム

【課題】パスワードが設定された画像ファイルの内容を速やかに確認することができる技術を提供する。
【解決手段】スキャナ10は、画像データを含み、パスワードPwが設定された画像ファイルF1を生成する生成部50と、ファイル情報Wを記憶するメモリ32と、パスワードPwと異なるパスワードの設定の要求を受け付けるネットワークインターフェイス34と、メモリ32のファイル情報Wに記憶されているパスワードPwで画像ファイルF1のパスワード設定を解除し、パスワードPwと異なるパスワードを設定する設定部54と、を備える。設定部54は、パスワードPwと異なるパスワードを、パスワードPwよりも権限が制限された制限パスワードであって、少なくとも画像ファイルF1に含まれる画像データの読み出し権限を備えた制限パスワードとして設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定されたパスワードを忘れてしまった場合に、そのパスワードが設定された画像ファイルの内容を速やかに確認する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載されるように、スキャナなどの画像処理装置では、スキャンした画像データから画像ファイルを生成する際に、パスワードが設定された画像ファイルを生成することがある。ユーザは、画像ファイルに設定されているパスワードを入力することで、当該画像ファイルを開き、その内容を確認することができる。また、画像ファイルに設定されているパスワードと、ユーザにより入力されたパスワードが異なる場合、画像ファイルに設定されているパスワードを問い合わせる連絡先の情報を表示する技術が知られている。この技術によれば、ユーザが画像ファイルに設定されているパスワードを忘れてしまった場合でも、ユーザは表示された連絡先に問い合わせることで、当該画像ファイルの内容を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−171174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この技術では、ユーザが画像ファイルに設定されているパスワードを忘れてしまった場合、ユーザは連絡先に問い合わせ、その結果が返ってこない限り画像ファイルの内容を確認することができない。そのため、ユーザが問い合わせてから結果が返ってくるまでの期間が長期化すると、ユーザはその期間にわたって画像ファイルの内容を確認することができないという問題が生じていた。
【0005】
本明細書では、忘れてしまったパスワードが設定された画像ファイルの内容を速やかに確認することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される画像処理装置は、画像データを含み、第1パスワードが設定された第1画像ファイルを生成する生成部と、前記第1画像ファイルに設定された前記第1パスワードを少なくとも含むファイル情報を記憶する記憶部と、第2パスワードと前記第1画像ファイルを指定した要求であって、当該第2パスワードを設定する要求を受け付ける受付部と、前記記憶部に記憶されている第1パスワードで前記第1画像ファイルのパスワード設定を解除し、前記第2パスワードを設定する設定部と、を備える。前記設定部は、前記第2パスワードを、前記記憶部に記憶されている第1パスワードよりも権限が制限された制限パスワードであって、少なくとも前記第1画像ファイルに含まれる画像データの読み出し権限を備えた制限パスワードとして設定する。
【0007】
また、上記の画像処理装置では、前記生成部は、前記記憶部に記憶されている第1パスワードで前記第1画像ファイルのパスワード設定を解除し、当該第1画像ファイルに含まれる画像データを含む第2画像ファイルを生成し、前記設定部は、前記第2パスワードを前記第2画像ファイルに設定する構成としてもよい。
【0008】
また、上記の画像処理装置では、外部メモリを装着する装着部を備えており、前記外部メモリに記憶されている前記第1画像ファイルに設定されている第1パスワードと前記記憶部に記憶されている第1パスワードとが一致した場合に、前記設定部は前記第2パスワードを設定する構成としてもよい。
【0009】
また、上記の画像処理装置では、前記記憶部に記憶されているファイル情報には、前記第1画像ファイルの生成を要求したユーザに関する第1ユーザ情報が含まれており、前記第2パスワードの設定を要求したユーザに関する第2ユーザ情報を取得する取得部を備えており、前記記憶部に記憶されている前記第1ユーザ情報と前記取得部が取得した前記第2ユーザ情報とが予め定められた関係にある場合、前記設定部は前記第2パスワードを設定する構成としてもよい。
【0010】
また、上記の画像処理装置では、前記第1画像ファイルの生成を要求したユーザは、前記第2パスワードによって与えられる権限を予め定めており、前記設定部は、前記第2パスワードを前記第1画像ファイルの生成を要求したユーザが予め定めた権限を有する制限パスワードとして設定する構成としてもよい。
【0011】
また、上記の画像処理装置では、前記第2パスワードによって与えられる権限は、前記第2パスワードの設定を要求したユーザに応じて予め定められており、前記第2パスワードの設定を要求したユーザに関する第2ユーザ情報を取得する取得部を備えており、前記設定部は、前記取得部が取得した前記第2ユーザ情報に基づいて、前記第2パスワードを前記予め定められた権限を有する制限パスワードとして設定する構成としてもよい。
【0012】
また、上記の画像処理装置では、前記第2パスワードによって与えられる権限は、前記第1画像ファイルを生成してから前記第2パスワードの設定を要求するまでの経過期間に応じて予め定められており、前記第1画像ファイルの生成から前記第2パスワードの設定の要求までの経過期間を計時する計時部を備えており、前記設定部は、前記計時部が計時した前記経過期間に基づいて、前記第2パスワードを前記予め定められた権限を有する制限パスワードとして設定する構成としてもよい。
【0013】
また、上記の画像処理装置では、前記第1画像ファイル及び前記第2画像ファイルでは、当該画像ファイルに含まれる前記画像データの読み出し権限を有するユーザパスワードと、前記ユーザパスワードに与えられた権限を変更する権限パスワードとが少なくとも設定可能であり、前記第1パスワードは制限パスワードとして設定されており、前記設定部は、前記第2パスワードをユーザパスワードとして設定する構成としてもよい。
【0014】
なお、この発明は、上記の画像処理装置の他、画像処理装置に実行指示可能なクライアント装置、これらの装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザが画像ファイルのパスワードを忘れた等の場合に、ユーザからの要求に応じて当該パスワード(第1パスワード)よりも権限が制限された別パスワード(第2パスワード)を新たに設定する。第2パスワードには、少なくとも画像ファイルに含まれる画像データの読み出し権限が与えられており、ユーザはこの第2パスワードを用いることで、画像ファイルに含まれる画像データを速やかに確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態に係るシステムのブロック図
【図2】画像ファイルF1及び複製ファイルF2の構成を模式的に示す図
【図3】ユーザ管理情報Zuと管理者管理情報Zkの構成を模式的に示す図
【図4】画像ファイル生成処理を示すフローチャート
【図5】パスワード再設定処理を示すフローチャート
【図6】権限設定処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施形態>
本実施形態を、図1ないし図6を用いて説明する。
【0018】
1.システムの構成
図1は、本実施形態のスキャナ(画像処理装置の一例)10を含むシステムの構成例を示すブロック図である。本システムは、スキャナ10と、複数のパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)12とを含む。
【0019】
PC12は、中央処理装置(以下「CPU」という)20、ROM、RAM、ハードディスク等のメモリ22、ネットワークインターフェイス(以下、インターフェイスという)24、操作部26、表示部28を含む。
メモリ22には、プログラムP1が記憶されており、CPU20はメモリ22から読み出したプログラムP1に従って、PC10を制御するとともに、スキャナ10等との通信を制御する。例えばCPU20は、ユーザからの画像読み取り要求や、画像ファイルにパスワードを設定する要求を受け付け、これらの要求を、インターフェイス24を介してスキャナ10に送信する処理等を実行する。
【0020】
インターフェイス24は、例えばLAN(Local Area Network)によるイントラネット内の通信回線80に接続されている。この通信回線80には、スキャナ10が接続されており、PC12は、インターフェイス24を介してスキャナ10とデータ通信及び処理要求を行うことができる。尚、上記LANは、インターネット等のWAN(Wide Area Network)内の通信回線や専用配線を用いて直接接続されていても良ければ、無線通信を用いて接続されていてもよい。
【0021】
さらに、PC12には、キーボードやマウスからなり、ユーザからの上記要求を受け付ける操作部26、液晶ディスプレイモニタからなり、上記要求の際にユーザが要求内容を確認する表示部28が設けられている。
【0022】
次に、スキャナ10について説明する。スキャナ10は、CPU30、メモリ(記憶部の一例)32、ネットワークインターフェイス(取得部の一例であり、以下、インターフェイスという)34、操作部36、表示部38、読取部40、装着部42を含む。
メモリ32には、プログラムP2が記憶されており、CPU30はメモリ32から読み出したプログラムP2に従って、生成部50、受付部52、設定部54、計時部56等として機能し、スキャナ10を制御するとともに、PC12との通信を制御する。例えばCPU30は、PC12から受信したユーザからの要求に従って原稿の画像を読み取る処理や、読み取った画像データを含む画像ファイルを生成する処理、及び生成した画像ファイルにパスワードを設定する処理等を実行する。メモリ32には、プログラムP2の他、後述するファイル情報W、及び管理者管理情報Zkが記憶されている。
【0023】
インターフェイス34は、PC12が接続されているLANと同一の通信回線80に接続されており、PC10とデータ通信及び処理要求を行うことができる。インターフェイス34は、PC12から送信される情報を取得し、これによって、CPU30は、ユーザがPC12に入力した各種要求を受け付ける。
【0024】
読取部40には原稿を載置する原稿載置台が設けられており、CPU30は、原稿載置台に載置された原稿の画像を読み取り、画像データDを生成する。また、CPU30は、読み取った画像データDを含む画像ファイルを生成する。さらに、CPU30は、生成した画像ファイルにパスワードを設定する機能を有しており、当該画像ファイルをパスワード付き画像ファイルとして生成することができる。尚、本実施形態の読取部40の構造は、一般のスキャナに使用されている構造と同等であり、詳しい説明を省略する。
【0025】
さらに、スキャナ10には、各種のボタンからなり、ユーザからの操作指令を受け付ける操作部36、スキャナ10の状態を表示する液晶ディスプレイからなる表示部38、及びUSBメモリ44を装着する装着部42が設けられている。尚、装着部42に接続可能な外部メモリはUSBメモリ44に限られず、SDメモリ等の他の外部メモリが装着可能に構成されていてもよい。
【0026】
2.ファイル構成
USBメモリ44には、画像ファイル(第1画像ファイルの一例)F1と複製ファイル(第2画像ファイルの一例)F2が記憶されている。画像ファイルF1は、スキャナ10のCPU30によって生成された画像ファイルであり、パスワード付き画像ファイルとして生成されている。複製ファイルF2は、画像ファイルF1を複製したファイルであり、画像ファイルF1と同様にパスワード付き画像ファイルとして生成されている。画像ファイルF1及び複製ファイルF2の形式は、例えばPDF形式やTIFF形式などが考えられる。
【0027】
図2を用いて、画像ファイルF1及び複製ファイルF2の構成を説明する。
(画像ファイルの構成)
画像ファイルF1には、画像データDと付属情報Adが含まれ、ファイル名NとパスワードPwが設定されている。画像データDは、画像ファイルF1を生成する際にCPU30によって読み取られた画像データである。付属情報Adは、画像ファイルF1に関する付属的な情報であり、画像データDの読み取りを要求した(つまり、画像ファイルF1の生成を要求した)ユーザである作成者の情報(第1ユーザ情報の一例)の他、画像ファイルF1が生成された時刻、画像ファイルF1を生成した装置の情報が含まれる。
【0028】
ファイル名Nは、画像ファイルF1が生成される際に、予め定められた規則に従って、あるいはユーザからの入力によって設定される。パスワードPwは、画像ファイルF1が生成される際に、ユーザからの要求に応じて設定され、画像ファイルF1に対するユーザの閲覧、印刷、編集、複製などの権限を制限している。
【0029】
画像ファイルF1には、権限の制限内容の異なる2種類のパスワードPwが設定可能である。ユーザパワード(第2パスワードの一例)Puは、少なくとも画像ファイルF1の閲覧の権限を有するパスワードであり、閲覧の他、印刷、編集等の権限を有していてもよい。権限パスワード(第1パスワードの一例)Prは、ユーザパスワードPuに与えられた権限を変更するためのパスワードであり、画像ファイルF1に対する全ての権限を有する。つまり、ユーザパスワードPuは権限パスワードPrよりも権限が制限されたパスワードということができる。画像ファイルF1には、権限パスワードPrとして「PW1」が設定されており、ユーザパスワードPuが設定されていない。
【0030】
(複製ファイルの構成)
複製ファイルF2には、画像ファイルF1と同一の画像データD及び付属情報Adが含まれる。一方、複製ファイルF2には、画像ファイルF1と異なるファイル名NとパスワードPwが設定される。ファイル名Nは、画像ファイルF1が複製される際に、予め定められた規則に従って、あるいはユーザからの入力により設定される。
【0031】
複製ファイルF2には、権限パスワードPrとして画像ファイルF1と同一の「PW1」が設定されており、ユーザパスワードPuとして「PW2」が設定されている。CPU30は、ユーザから画像ファイルF1を指定した要求であり、権限パスワードPr「PW1」と異なるパスワード「PW2」の設定の要求を受け付けると、画像ファイルF1を複製して複製ファイルF2を生成し、生成した複製ファイルF2のユーザパスワードPuとして「PW2」を設定する。権限パスワードPrと異なるパスワードの設定を要求したユーザを、要求者と呼ぶ。要求者は、作成者と必ずしも同一とは限らない。
【0032】
本実施形態では、以後の説明において、画像ファイルF1を生成する際に設定が要求されたパスワードを権限パスワードPrと称し、権限パスワードPrが設定された後に設定が要求されたパスワードをユーザパスワードPuと称す。
【0033】
3.管理情報
スキャナ10のメモリ32には、ユーザパスワードPuの権限を決定する管理情報Zが記憶されている。管理情報Zは、ユーザ管理情報Zuと管理者管理情報Zkを含む。
ユーザ管理情報Zuは、画像ファイルF1の作成者が設定したものであり、ファイル情報Wに含まれる。ユーザ管理情報Zuは、許可情報K1と権限情報K2を含む。許可情報K1は、ユーザパスワードPuの設定を許可するユーザについての情報である。通常、作成者は、例えば上司または部下、同じ会社の社員、家族等、作成者と一定の関係にあるものにパスワードの設定を許すことが多い。作成者は、許可情報K1を設定することで、要求者が作成者と予め定められた一定の関係にある場合にユーザパスワードPuの設定を許可することができる。
【0034】
権限情報K2は、ユーザパスワードPuでユーザに与えられる権限についての情報である。作成者は、例えば同じ会社の社員であっても、同一の所属の社員には、閲覧だけでなく印刷の権限を与え、画像ファイルに含まれる画像データを資料として利用できるようにし、資料としても利用することがない異なる所属の社員には、閲覧のみの権限を与えたいことがある。作成者は、ユーザパスワードPuで与えられる権限が各ユーザで異なる権限となるように権限情報K2を設定することで、特定のユーザに対して特定の権限を与えることができる。
【0035】
管理者管理情報Zkは、スキャナ10及びPC12を含むシステムの管理者が設定したもの、あるいは当該システムに設定されたセキュリティレベルに基づいて予め設定されたものであり、第1制限情報R1と第2制限情報R2を含む。第1制限情報R1には、ユーザパスワードPuの設定を要求する要求者に基づいて、ユーザパスワードPuでユーザに与えられる権限が設定されている。第1制限情報R1が設定されることで、ユーザパスワードPuで与えられる権限を要求者毎に変えることができる。第1制限情報R1は、上記の権限情報K2に類似する情報であるが、作成者によって設定されていない点、作成者との関係により各ユーザに与えられる権限が設定されない点で、上記の権限情報K2と異なる。
【0036】
第2制限情報R2には、画像ファイルF1の生成からユーザパスワードPuの設定の要求までの経過時間Tに基づいて、ユーザパスワードPuでユーザに与えられる権限が設定されている。通常、パスワードにより保護される必要がある画像ファイルは、その画像ファイルの生成から一定期間はその情報が有効であり、厚く保護される必要があるものの、画像ファイルの生成から一定期間以上が経過した後には、その情報の有効性が薄れ、厚く保護する必要がなくなることが多い。第2制限情報R2が設定されることで、画像ファイルF1の生成からの経過時間Tによって、ユーザパスワードPuで与えられる権限を変えることができる。
【0037】
4.スキャナにおける処理
図4ないし図6を用いて、スキャナ10で実行される各種処理を説明する。これらの処理はメモリ22に記憶されているプログラムP1に従って実行される。
【0038】
(画像ファイル生成処理)
まず、スキャナ10で実行される画像ファイルF1の生成処理について説明する。
作成者は、原稿の画像を読み取って画像データDを生成したい場合に、当該原稿を読取部40の原稿載置台に載置し、PC12の操作部26を操作して原稿読み取りの要求を入力する。この際、作成者は、画像データDを含む画像ファイルF1のファイル名Nとして「GF1」を入力するとともに、画像ファイルF1の保存場所としてUSBメモリ44を指定する。また、作成者は、画像ファイルF1をパスワード付き画像ファイルとして生成することを要求し、そのパスワードとして「PW1」を入力する。PC12は、ユーザから原稿読み取りの要求が入力されると、この要求にあわせて入力された内容を含めてインターフェイス24を介してスキャナ10に送信する。また、PC12は、PC12へのログイン情報から作成者を特定し、特定した作成者の情報を上記内容とともにスキャナ10に送信する。
【0039】
スキャナ10のCPU30は、インターフェイス34を介してユーザからの原稿読み取りの要求を受け付けると、処理を開始する。CPU30は、パスワード付き画像ファイル生成モードに切り替わり(S2)、設定するパスワード「PW1」を受信する(S4)。
【0040】
次に、CPU30は、作成者にユーザ管理情報Zuの設定を要求する(S6)。CPU30は、例えばインターフェイス34を介してPC12の表示部28にユーザ管理情報Zuの内容を表示する等して、作成者にユーザ管理情報Zuの設定を要求する。CPU30は、上記の要求に対してユーザ管理情報Zuが設定された場合、あるいはユーザ設定情報Zuを設定しない旨が示された場合、読取部40を用いて原稿の読み取り処理を実行する(S8)。
【0041】
次に、CPU30は、生成部として機能し、画像ファイルF1を生成する(S10)。CPU30は、上記読み取り処理において読み取った画像データを画像ファイルF1の画像データDとし、上記受信したパスワード「PW1」を画像ファイルF1の権限パスワードPrとして設定する。また、CPU30は、原稿読み取りの要求にあわせて受信したファイル名「GF1」及び作成者の情報等から画像ファイルF1のファイル名N及び付属情報Adを設定し、画像ファイルF1を生成する。
【0042】
画像ファイルF1の生成後、CPU30は画像ファイルF1のファイル情報Wを生成し、メモリ32に保存する(S12)。ファイル情報Wには、画像ファイルF1のファイル名N、パスワードPw、付属情報Adの各情報が含まれる。また、ファイル情報Wには、上記設定したユーザ管理情報Zuが含まれる。CPU30は、ファイル情報Wを生成する際に、画像ファイルF1を生成した際の情報を用いてファイル名N、パスワードPw、付属情報Adの各情報を含むファイル情報Wを生成するとともに、ユーザにより設定されたユーザ管理情報Zuを含め、メモリ32に保存する。
【0043】
また、CPU30には、原稿の読み取りの要求にあわせて、画像ファイルF1の記憶先としてUSBメモリ44が指定されており、CPU30は、画像ファイルF1をUSBメモリ44に保存し(S14)、処理を終了する。尚、画像ファイルF1を保存可能なメモリは、USBメモリ42に限られず、スキャナ10のメモリ32に保存されてもよければ、インターフェイス34を介してPC12のメモリ22に記憶されてもよい。
【0044】
(パスワード再設定処理)
次に、スキャナ10で実行されるパスワードの再設定処理について説明する。
作成者がUSBメモリ44に記憶されている画像ファイルF1の権限パスワードPrを忘れてしまった場合であって、画像ファイルF1を閲覧し、その内容を確認したい場合、あるいは作成者と異なる要求者が画像ファイルF1を閲覧し、その内容を確認したい場合、ユーザパスワードPuの設定が必要となる。この際、要求者は、USBメモリ44をスキャナ10の装着部42に装着し、PC12の操作部26を操作してユーザパスワードPuの設定の要求を入力する。この際、要求者は、ユーザパスワードPuの設定がされた複製ファイルF2のファイル名Nとして「GF2」を入力するとともに、複製ファイルF2の保存場所としてUSBメモリ44を指定する。また、要求者は、ユーザパスワードPuの設定を必要とする画像ファイルF1を指定するとともに、新しく設定されるパスワードとして「PW2」を入力する。
【0045】
PC12は、ユーザからユーザパスワードPuの設定の要求が入力されると、この要求にあわせて入力された内容を含めてインターフェイス24を介してスキャナ10に送信する。また、PC12は、PC12へのログイン情報から要求者を特定し、特定した作成者の情報を上記内容とともにスキャナ10に送信する。尚、USBメモリ44が接続されたスキャナ10は画像ファイルF1が生成された装置とは限らない。
【0046】
スキャナ10のCPU30は、インターフェイス34を介してユーザからのユーザパスワードPuの設定の要求を受け付けると、処理を開始する。この際、CPU30は受付部52として機能する。CPU30は、処理を開始すると、パスワード再設定モードに切り替わり(S22)、再設定するパスワード「PW2」を受信する(S24)。
【0047】
次に、CPU30には、再設定の対象となる画像ファイルF1に含まれるファイル名N、パスワードPw、付属情報Ad等の情報を読み出す(S26)。これらの情報は、画像データDと異なり、画像ファイルF1にパスワードPwが設定されている場合でも、CPU30による読み出しが可能となっている。その一方、要求者はこれらの情報のうち、少なくともパスワードPwについては閲覧が不能となっている。
【0048】
CPU30は、画像ファイルF1から読み出した情報とメモリ32に記憶されているファイル情報Wを比較し、メモリ32に画像ファイルF1から読み出したパスワードPw等の情報と一致するファイル情報Wが含まれているかを確認する(S28)。CPU30は、メモリ32に画像ファイルF1から読み出した情報と一致するファイル情報Wが含まれていない場合(S28:NO)、処理を終了する。
【0049】
一方、CPU30は、メモリ32に画像ファイルF1から読み出した情報と一致するファイル情報Wが含まれている場合(S28:YES)、CPU30は、要求者にユーザパスワードPuの設定が許可されているかを確認する(S30)。インターフェイス34は、通信回線80を介してPC12からユーザパスワードPuの設定の要求等を取得する際に、取得部として機能し、要求者の情報を取得する。CPU30は、インターフェイス34が取得した要求者の情報を受信し、受信した要求者の情報とメモリ32のファイル情報Wに含まれるユーザ管理情報Zuとを照合する。
【0050】
CPU30は、ユーザ管理情報Zuに許可情報K1が設定されており、その許可情報K1において要求者にユーザパスワードPuの設定が許可されていない場合(S30:NO)、処理を終了する。
【0051】
一方、CPU30は、ユーザ管理情報Zuに許可情報K1が設定されていない場合、あるいはユーザ管理情報Zuに許可情報K1が設定されており、その許可情報K1において要求者にユーザパスワードPuの設定が許可されている場合(S30:YES)、メモリ32のファイル情報Wに記憶されている権限パスワードPrで画像ファイルF1のパスワード設定を一時的に解除する(S32)。
【0052】
CPU30は、画像ファイルF1のパスワード設定が解除されている間において、少なくとも画像ファイルF1を複製し、複製ファイルF2を生成する処理を実行する(S34)。CPU30は、画像ファイルF1の画像データD及び付属情報Adを複製し、複製ファイルF2の画像データD及び付属情報Adとして設定する。また、CPU30は、ユーザパスワードPuの設定の要求にあわせて受信したファイル名「GF2」を複製ファイルF2のファイル名Nとして設定する。
【0053】
また、CPU30は、画像ファイルF1に設定されているパスワード「PW1」を複製ファイルF2の権限パスワードPrとして設定するとともに、上記受信したパスワード「PW2」を複製ファイルF2のユーザパスワードPuとして設定し、複製ファイルF2を生成する。
【0054】
次に、CPU30は、ユーザパスワードPuに与えられる権限を設定する権限設定処理(S36)を実行する。図6に示すように、権限設定処理において、CPU30は、メモリ32のファイル情報Wのユーザ管理情報Zuに権限情報K2が設定されているかを確認する(S52)。CPU30は、ユーザ管理情報Zuに権限情報K2が設定されている場合(S52:YES)、権限情報K2に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定し(S54)、権限設定処理を終了する。
【0055】
一方、CPU30は、ユーザ管理情報Zuに権限情報K2が設定されていない場合(S52:NO)、CPU30は、メモリ32の管理者管理情報Zkに第1制限情報R1が設定されているかを確認する(S56)。CPU30は、管理者管理情報Zkに第1制限情報R1が設定されている場合(S56:YES)、第1制限情報R1に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定する(S58)。
【0056】
次に、CPU30は、メモリ32の管理情報Zの管理者管理情報Zkに第2制限情報R2が設定されているかを確認する(S60)。CPU30は、管理者管理情報Zkに第2制限情報R2が設定されている場合(S60:YES)、第2制限情報R2に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定し(S62)、権限設定処理を終了する。
【0057】
CPU30は、計時部56として機能しており、画像ファイルF1の生成から、画像ファイルF1を指定したユーザパスワードPuの設定の要求を受け付けるまでの経過時間Tを計時している。CPU30は、第2制限情報R2に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定する際、計時した経過時間Tと第2制限情報R2とを照合し、ユーザパスワードPuに与えられる権限を設定する。
【0058】
S62の処理では、CPU30は、第1制限情報R1と第2制限情報R2に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定する。CPU30は、例えば第1制限情報R1と第2制限情報R2を比較し、要求者に対してより権限が制限されている情報に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定する。一方、CPU30は、管理者管理情報Zkに第2制限情報R2が設定されていない場合(S60:NO)、権限設定処理を終了する。
【0059】
CPU30は、管理者管理情報Zkに第1制限情報R1が設定されていない場合(S56:NO)にも、メモリ32の管理情報Zの管理者管理情報Zkに第2制限情報R2が設定されているかを確認する(S64)。CPU30は、管理者管理情報Zkに第2制限情報R2が設定されている場合(S64:YES)、第2制限情報R2に基づいてユーザパスワードPuに与えられる権限を設定し(S66)、権限設定処理を終了する。一方、CPU30は、管理者管理情報Zkに第2制限情報R2が設定されていない場合(S64:NO)、ユーザパスワードPuに閲覧のみの権限を設定し(S68)、権限設定処理を終了する。
【0060】
権限設定処理(S36)の実行後、CPU30はユーザパスワードPuの有効期限を設定する(S38)。ユーザパスワードPuの有効期限は、作成者又は管理者等によって予め定められており、CPU30は、予め定められた有効期限をユーザパスワードPuに設定する。また、CPU30には、ユーザパスワードPuの設定の要求にあわせて、複製ファイルF2の記憶先としてUSBメモリ44が指定されており、CPU30は、複製ファイルF2をUSBメモリ44に保存し(S40)、処理を終了する。
【0061】
5.本実施形態の効果
(1)本実施形態のスキャナ10では、作成者が画像ファイルF1の権限パスワードPrを忘れた等の場合に、要求者からの要求に応じて権限パスワードPrよりも権限が制限されたユーザパスワードPuを新たに設定する。ユーザパスワードPuには、少なくとも画像ファイルF1の閲覧の権限が与えられており、画像ファイルF1に含まれる画像データDを読み出して、その内容を確認することができる。
【0062】
(2)本実施形態のスキャナ10では、ユーザパスワードPuが設定される際に、画像ファイルF1と異なる複製ファイルF2が生成され、この複製ファイルF2にユーザパスワードPuが設定される。そのため、例えば要求者でもある作成者は、権限パスワードPrが思い出せない間は、複製ファイルF2とユーザパスワードPuを用いて画像データDを確認することができ、権限パスワードPrを思い出した場合には、画像ファイルF1と権限パスワードPrを用いて画像データDの加工等、ユーザパスワードPuでは制限されていた処理を実施することができる。
【0063】
(3)本実施形態のスキャナ10では、画像ファイルF1がUSBメモリ44に記憶されており、通常は画像ファイルF1を生成したスキャナ10と離れて存在しているような場合においても、画像ファイルF1が生成されたスキャナ10以外の装置においてユーザパスワードPuが設定されることが禁止されている。通常、画像ファイルF1がいずれの装置で生成されたかは、その画像ファイルF1を生成した作成者及びその作成者と特定の関係を有するユーザ以外は知り得ない。本実施形態のスキャナ10によれば、ユーザパスワードPuを設定することができるユーザを特定のユーザに限ることができ、画像ファイルF1のセキュリティレベルが低下するのを抑制することができる。
【0064】
(4)本実施形態のスキャナ10では、画像ファイルF1の作成者が許可情報K1を設定することで、ユーザパスワードPuを設定することができるユーザを作成者と予め定められた関係にある特定のユーザに限ることができ、画像ファイルのセキュリティレベルが低下するのを抑制することができる。
【0065】
(5)本実施形態のスキャナ10では、画像ファイルF1の作成者が権限情報K2を設定することで、ユーザパスワードPuによって与えられる権限を作成者が予め定めることができる。これによって、作成者が意図していない権限を含むユーザパスワードPuが要求者に与えられることを抑制することができる。
【0066】
(6)本実施形態のスキャナ10では、第1制限情報R1が設定されることで、ユーザパスワードPuによって与えられる権限が要求者に応じて予め定められる。これによって、不適切な権限を含むユーザパスワードPuが要求者に与えられることを抑制することができる。
【0067】
(7)本実施形態のスキャナ10では、第2制限情報R2が設定されることで、ユーザパスワードPuによって与えられる権限が画像ファイルF1の生成からユーザパスワードPuの設定の要求の受け付けまでの経過時間Tに応じて予め定められる。そのため、例えば、画像ファイルF1を生成してからあまり期間が経過しておらず、セキュリティレベルを比較的高く維持したい場合に、比較的制限の少ないユーザパスワードPuが設定されてしまう等、不適切な権限を含むユーザパスワードPuが要求者に与えられることを抑制することができる。
【0068】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ユーザがPC12を介してスキャナ10に要求等を入力する例を用いて説明を行ったが、ユーザはスキャナ10の操作部を用いて要求等を入力してもよい。この場合、スキャナ10の操作部36が、要求者の情報等を取得する取得部として機能する。但し、スキャナ10には、通常ログイン情報が存在しない。そのため、CPU30は、操作部36から要求等を取得する場合、スキャナ10の表示部38に作成者又は要求者の情報の設定を要求し、要求に応じて作成者又は要求者の情報が入力された場合に、要求を受け付ける。
【0069】
(2)上記実施形態では、スキャナ10のCPU30が生成部50、受付部52、設定部54、計時部56等として機能し、上記要求に対する処理を実行する例を用いて説明を行ったが、これに限られない。例えば、通信回線80によってスキャナ10に接続されているPC12のCPU20がこれらの機能を有しており、PC12のCPU20はスキャナ10に実行指示を送り、スキャナ10のCPU30はこの実行指示に従って各処理を実行するように構成されていても良い。
【0070】
(3)上記実施形態では、ファイル情報Wにファイル名N、パスワードPw、付属情報Ad等の情報が含まれている例を用いて説明を行ったが、ファイル情報Wには少なくともパスワードPwが含まれていれば良い。そのため、ファイル名N、パスワードPw、付属情報Adに加えて他の情報が含まれていても良い。
【0071】
(4)上記実施形態では、画像ファイルF1を生成する装置としてスキャナ10を用いて説明を行ったが、画像ファイルF1を生成する装置はこれに限られない。例えば受信した画像データを画像ファイルとして保存するファクシミリ装置や、ユーザが生成した画像データを、パスワードを付けて保存するプログラムが組み込まれたPCにも適用が可能である。
【0072】
(5)更には、データは画像データである必要もなく、文章データ等であっても適用が可能である。その場合、ファイルは画像ファイルでなく、文章ファイル等適宜変更されて呼ぶことができる。
【符号の説明】
【0073】
10:スキャナ、PC:14、20:CPU、22:メモリ、24:ネットワークインターフェイス、26:操作部、28:表示部、30:CPU、32:メモリ、34:ネットワークインターフェイス、36:操作部、38:表示部、40:読取部、42:装着部、44:USBメモリ、50:生成部、52:受付部、54:設定部、56:計時部、F1:画像ファイル、F2:複製dファイル、D:画像データ、Pw:パスワード、Pr:制限パスワード、Pu:ユーザパスワード、W:ファイル情報、T:経過時間、Z:管理情報、Zu:ユーザ管理情報、Zk:管理者管理情報、K1:許可情報、K2:権限情報、R1:第1制限情報、R2:第2制限情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを含み、第1パスワードが設定された第1画像ファイルを生成する生成部と、
前記第1画像ファイルに設定された前記第1パスワードを少なくとも含むファイル情報を記憶する記憶部と、
第2パスワードと前記第1画像ファイルを指定した要求であって、当該第2パスワードを設定する要求を受け付ける受付部と、
前記記憶部に記憶されている第1パスワードで前記第1画像ファイルのパスワード設定を解除し、前記第2パスワードを設定する設定部と、を備え、
前記設定部は、前記第2パスワードを、前記記憶部に記憶されている第1パスワードよりも権限が制限された制限パスワードであって、少なくとも前記第1画像ファイルに含まれる画像データの読み出し権限を備えた制限パスワードとして設定する画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であり、
前記生成部は、前記記憶部に記憶されている第1パスワードで前記第1画像ファイルのパスワード設定を解除し、当該第1画像ファイルに含まれる画像データを含む第2画像ファイルを生成し、
前記設定部は、前記第2パスワードを前記第2画像ファイルに設定する画像処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像処理装置であり、
外部メモリを装着する装着部を備えており、
前記外部メモリに記憶されている前記第1画像ファイルに設定されている第1パスワードと前記記憶部に記憶されている第1パスワードとが一致した場合に、前記設定部は前記第2パスワードを設定する画像処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置であり、
前記記憶部に記憶されているファイル情報には、前記第1画像ファイルの生成を要求したユーザに関する第1ユーザ情報が含まれており、
前記第2パスワードの設定を要求したユーザに関する第2ユーザ情報を取得する取得部を備えており、
前記記憶部に記憶されている前記第1ユーザ情報と前記取得部が取得した前記第2ユーザ情報とが予め定められた関係にある場合、前記設定部は前記第2パスワードを設定する画像処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置であり、
前記第1画像ファイルの生成を要求したユーザは、前記第2パスワードによって与えられる権限を予め定めており、
前記設定部は、前記第2パスワードを前記第1画像ファイルの生成を要求したユーザが予め定めた権限を有する制限パスワードとして設定する画像処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置であり、
前記第2パスワードによって与えられる権限は、前記第2パスワードの設定を要求したユーザに応じて予め定められており、
前記第2パスワードの設定を要求したユーザに関する第2ユーザ情報を取得する取得部を備えており、
前記設定部は、前記取得部が取得した前記第2ユーザ情報に基づいて、前記第2パスワードを前記予め定められた権限を有する制限パスワードとして設定する画像処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置であり、
前記第2パスワードによって与えられる権限は、前記第1画像ファイルを生成してから前記第2パスワードの設定を要求するまでの経過期間に応じて予め定められており、
前記第1画像ファイルの生成から前記第2パスワードの設定の要求までの経過期間を計時する計時部を備えており、
前記設定部は、前記計時部が計時した前記経過期間に基づいて、前記第2パスワードを前記予め定められた権限を有する制限パスワードとして設定する画像処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の画像処理装置であり、
前記第1画像ファイル及び前記第2画像ファイルでは、当該画像ファイルに含まれる前記画像データの読み出し権限を有するユーザパスワードと、前記ユーザパスワードに与えられた権限を変更する権限パスワードとが少なくとも設定可能であり、
前記第1パスワードは制限パスワードとして設定されており、
前記設定部は、前記第2パスワードをユーザパスワードとして設定する画像処置装置。
【請求項9】
画像処置装置に実行指示可能なクライアント装置に、
画像データを含み、第1パスワードが設定された第1画像ファイルを生成する生成処理と、
第2パスワードと前記第1画像ファイルを指定した要求であって、当該第2パスワードを設定する要求を受け付ける受付処理と、
前記画像処理装置に記憶された第1パスワードで前記第1画像ファイルのパスワード設定を解除し、前記第2パスワードを前記第1パスワードよりも権限が制限された制限パスワードであって、少なくとも前記画像データの読み出し権限を備えた制限パスワードとして設定する設定処理と、を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−137818(P2012−137818A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287919(P2010−287919)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】